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KPI管理とは?KGI・KSFとの関係から設定・運用の手順、管理表の作り方までわかりやすく解説

KPI管理とは?設定・運用の手順を基礎から解説のサムネイル画像

「チームのKPIをきちんと管理してほしい」「進捗を数字で見える化したい」と言われたものの、何から手をつければよいか迷っていませんか。

KPI管理は、最終目標に向けた進捗を中間指標で追いかけ、ずれを早めに見つけて手を打つための取り組みです。言葉は知っていても、KGIやKSFとの関係、実際の設定手順、日々の回し方まで整理できている人は多くありません。

本記事では、KPI管理とは何をやることなのかという全体像から、設定〜運用の5ステップ、そのまま作れる管理表の列構成、部門別のKPI例、よくある失敗の避け方までを、自社で回し始められる具体性で解説します。運用が重くなってきたときに検討したい、経営管理システムによる自動化についても、後半で触れます。

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KPI管理とは?KGI・KSF・KPIの関係をわかりやすく解説

KPI管理とは、最終目標の達成に向けて設定した中間指標(KPI)の進捗を継続的に計測し、分析と改善を繰り返していく取り組みです。KPIはKey Performance Indicatorの略で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。売上や利益といった最終的な成果だけを見るのではなく、そこに至るプロセスを数値で追いかける点に特徴があります。

KPI管理を正しく理解するには、KGI・KSF・KPIという3つの言葉の関係を先に押さえておくとスムーズです。ここからは、その全体像と、混同しやすいOKRとの違いを整理します。

KGI・KSF・KPIの関係を図で理解する

KGI・KSF・KPIの関係を上から下へ分解して示した図。最上位のKGIは最終目標(ゴール)で例は年間売上12億円。次のKSFは重要成功要因で達成のために注力する領域、例は新規顧客の開拓。最下位のKPIはKSFの達成度を測る中間指標で、例は月間の商談数・受注率。KGIを達成に効く要因へ、さらにその達成度を測る指標へと段階的に分解する構造を表す。

3つの指標は、最終目標から手前の行動へと段階的にブレイクダウンされる、上下関係のある構造になっています。それぞれの役割は次のとおりです。

  • KGI(Key Goal Indicator/重要目標達成指標):最終的に達成したいゴールを数値で表したもの。例:「年間売上12億円」「営業利益率15%」
  • KSF(Key Success Factor/重要成功要因):KGIを達成するために、特に重要となる要因。例:「新規顧客の獲得」「解約の抑制」
  • KPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標):KSFの達成度を測る中間指標。例:「月間の商談数」「解約率」

3つの違いを一言で整理すると、KGIはめざすゴール、KSFはそのために何へ注力するかという方針、KPIはその注力度合いを測る数値です。KSFは定性的な注力領域を指し、それを数値で計測できる形にしたものがKPIだと考えるとわかりやすいでしょう。

たとえば売上目標をKGIに据えたなら、その達成に効く注力領域=KSFとして新規顧客の開拓を選び、その度合いを測るKPIに月間の商談数や受注率を置きます。マーケティング部門であれば、リード経由の売上をKGIに、見込み客の集客強化をKSFに、月間のリード獲得数やコンバージョン率をKPIに据える、といった具合です。

KGIという頂点があり、それを支えるKSFがあり、さらにそれを測るKPIがぶら下がる。この階層をたどると、日々追うべきKPIが「なぜその数字を追うのか」まで含めて理解できます。

KGI・KSF・OKRとの違い

KGIとKSFはここまでで触れたとおり、KPIの上位に位置する目標と成功要因です。ここでは、KPIと混同されやすいOKRとの違いを整理します。

OKR(Objectives and Key Results)は、達成したい状態を示すObjectiveと、その達成度を測るKey Resultsをセットにした目標管理のフレームワークです。もともとインテルで考案され、ジョン・ドーア氏がGoogleに紹介して広まりました。

KPI管理が「最終目標に向けた中間指標の進捗を管理する」ことに主眼を置くのに対し、OKRは挑戦的な目標を掲げてチームの方向性をそろえることに重心があります。

出典・参考資料(1件)

KPI管理を行うメリット

KPI管理に取り組むと、目標達成のプロセスがコントロールしやすくなります。ここでは、上司やチームへ取り組みの意義を説明するときにも使える、代表的なメリットを整理します。

  • 進捗が数値で見える:最終結果が出るまで待たずに、途中経過を数字で把握できます。目標に届きそうか、遅れているかを早い段階で判断できるため、期末になって「間に合わなかった」と気づく事態を防げます。
  • 問題に早く手を打てる:どのKPIが計画から外れているかがわかれば、原因を絞り込んで対策を打てます。「売上が落ちた」という結果ではなく、「商談数は足りているが受注率が下がった」という要因単位で手を打てるようになります。
  • メンバーの行動が定まる:追うべき指標が明確になると、一人ひとりが「今週は何をどれだけやればよいか」を自分で判断できます。目標が数値と行動に翻訳されることで、現場の動きに一貫性が生まれます。

これら3つのメリットは、いずれもプロセスを数値で捉えることから生まれます。KPI管理は、成果が出るのを待つのではなく、途中の打ち手で目標達成の確度を高めるための土台になります。

KPI管理のやり方|設定〜運用の5ステップ

KPI管理は、目標を決めて終わりではなく、設定から運用までを一連の流れで回していく取り組みです。ここからは、自部門で実際に着手できるよう、5つのステップに分けて「各段階で何を決め、何をやるのか」を解説します。

KPI管理を回す5ステップを左から右への矢印でつないだ図。ステップ1はKGIを設定し最終目標を数値で定める。ステップ2はKSFを特定し達成に効く要因に絞り込む。ステップ3はKPIに分解しSMART原則で指標化する。ステップ4は計測・可視化で定義と運用ルールを整える。ステップ5はPDCAで見直し振り返り・改善を繰り返す。

ステップ1:KGI(最終目標)を設定する

最初に、最終的に到達したいゴールをKGIとして数値で定めます。「売上を伸ばす」といった曖昧な表現ではなく、「年間売上12億円」「営業利益率15%」のように、達成できたかどうかを誰が見ても判断できる数値に落とし込むことが出発点です。

KGIは全社の経営目標と結びついている必要があります。事業計画や予算で掲げた数字を起点に、自部門が担う目標を切り出すと、上位の方針とのずれを防げます。

ステップ2:KSF(重要成功要因)を特定する

次に、KGIを達成するうえで特に効く要因=KSFを見極めます。売上というKGIを因数分解すると、「新規顧客数」「顧客単価」「継続率」といった要素に分かれます。このうち、自社の現状でボトルネックになっている、あるいは伸びしろが大きい要素がKSFの候補です。

要素をすべて追いかけようとすると管理が煩雑になります。KGIへの影響が大きいものに絞り込むことが、この段階のポイントです。

KGIを要素に分けるときは、掛け算と足し算でつないだKPIツリーの形に落とすと、どの数字を動かせばKGIが変わるのかを目で追えます。たとえば売上=顧客数×顧客単価、さらに顧客数=新規顧客数+既存顧客数新規顧客数=商談数×受注率というように、一段ずつ分解していきます。

分解を続けると、最下層には商談数やリード獲得数のような、現場が日々動かせる数字が並びます。この最下層がKPIの候補であり、上位のKGIと数式でつながっているため、現場の一つの行動が最終ゴールにどう効くのかを筋道立てて説明できるようになります。

ステップ3:KPIに分解する(SMART原則で設定する)

KSFが定まったら、その達成度を測る中間指標としてKPIを設定します。新規顧客の獲得というKSFなら、月間の商談数・受注率・リード獲得数などがKPIの候補です。日々の行動と結びつく指標を選ぶと、現場が何をすべきかを判断しやすくなります。

KPIには、受注率や継続率のように結果を測る指標(結果KPI)と、商談数やリード獲得数のように行動量を測る指標(活動KPI)の両方を置くのがコツです。結果KPIだけを見ていると数字が下がってから気づくことになりますが、活動KPIをあわせて追うと、結果が出る前の段階で打ち手を調整できます。

たとえば新規の受注件数が伸びないとき、リード獲得数は足りているのに商談化率が低いのか、そもそもリード獲得数が不足しているのかで、次の一手は変わります。結果KPIと活動KPIをひもづけて設定しておくと、未達の原因を早い段階で切り分けられます。

KPIを設定する際の判断基準として、SMART原則がよく用いられます。SMARTは、目標の書き方を示す考え方として1981年にジョージ・T・ドラン氏が提唱した枠組みが元になっており、現在は一般に次の5つの頭文字で説明されます。

出典・参考資料(1件)
  • Specific(具体的):何を指すのかが明確である
  • Measurable(測定可能):数値で計測できる
  • Achievable(達成可能):現実的に達成しうる水準である
  • Relevant(関連性がある):KGI・KSFと結びついている
  • Time-bound(期限がある):いつまでに達成するかが決まっている

この5つを満たすように設定すると、「頑張る」といった評価しにくい目標を避けられます。設定したKPIがSMARTに沿っているかを、一つずつ確認してみるとよいでしょう。

ステップ4:計測・可視化する(役割と運用ルールを整える)

KPIを決めたら、実績を計測して見える化する仕組みを用意します。ここで重要になるのが、データの取得方法と運用ルールの整備です。誰が・いつ・どのデータを入力し、どの場で共有するかを決めておかないと、計測が続かず形骸化します。

指標の定義もそろえておきましょう。たとえば「商談数」を、初回接触を含めるのか、提案まで進んだものだけを数えるのかで、部門ごとに解釈が分かれることがあります。定義を統一し、更新頻度(日次・週次・月次など)と担当を決めておくと、後から数字の食い違いに悩まされずに済みます。

ステップ5:PDCAで振り返り・見直す

計測した実績をもとに、PDCA(計画・実行・評価・改善のサイクル)を回します。目標に対して実績がどうだったか、未達ならどのKPIがボトルネックかを確認し、次の行動につなげる。この振り返りと改善のサイクルを回すことが、KPI管理の中心です。

KPIそのものの妥当性も、定期的に見直します。事業環境が変われば、当初有効だったKPIが実態に合わなくなることもあります。四半期ごとなど区切りを決めて、指標や目標値が今も適切かを点検すると、KPIが実態から離れて形だけ残る事態を防げます。

部門別のKPIの具体例(営業・マーケティング・人事など)

KPIとして何を置くかは、部門の役割によって変わります。自部門で使えそうな指標を探せるよう、代表的なKPIの例を部門別に整理しました。実際には、自社のKGI・KSFから逆算して、影響の大きい指標を選び取ることが前提となります。

部門代表的なKPIの例
営業商談数、受注率、平均受注単価、失注率、パイプライン金額
マーケティングリード獲得数、コンバージョン率(CVR)、顧客獲得単価(CPA)、Webサイト流入数
カスタマーサクセス解約率(チャーンレート)、契約更新率、アップセル・クロスセル率、顧客満足度(NPS)
人事採用充足率、離職率、内定承諾率、研修受講率、従業員エンゲージメント
製造・生産設備稼働率、不良品率、歩留まり、納期遵守率、在庫回転率

同じ「営業」でも、新規開拓が課題なら商談数やリード獲得数を、既存深耕が課題なら受注単価やクロスセル率を重視するなど、KSF次第で選ぶ指標は変わります。表はあくまで出発点として、自部門の状況に合わせて取捨選択してください。

KPI管理でよくある失敗と回避のポイント

KPI管理は、進め方を誤ると数字を追うだけの作業になり、成果につながらないことがあります。よくある失敗と、それを避けるための考え方を整理します。

KPIの数が多すぎる

あれもこれもと指標を増やすと、どれを優先すべきかがわからなくなり、管理そのものが負担になります。KGIに強く効くKSFに絞り、そこから導かれるKPIだけを残すのがコツで、目安は1つの部門やチームで数個程度です。指標が多いと感じたら、そのKPIを外すと何が見えなくなるかを基準に見直すとよいでしょう。

行動につながらない指標を追っている

結果を示すだけで、現場が何をすべきか判断できないKPIは、いくら追いかけても改善に結びつきません。受注率のような結果指標だけでなく、商談数や提案件数といった、日々の行動で動かせる指標を組み合わせると、数字と現場の動きがつながります。

設定したまま形骸化する

KPIを決めたものの、入力や集計が滞り、いつの間にか誰も見なくなるケースは少なくありません。原因の多くは計測や集計に手間がかかりすぎることにあり、属人的な作業に依存させないことが形骸化を防ぐ鍵になります。振り返りの場を定例化し、データ入力の負担を減らす仕組みを整えると、運用を続けやすくなります。

評価制度と結びつけすぎる

KPIを人事評価に直結させすぎると、数字を達成しやすい行動に偏ったり、部門間で数字の押し付け合いが起きたりすることがあります。KPIは本来、目標達成のプロセスを管理するための指標です。評価と連動させる場合も、指標の目的を見失わないよう、運用のバランスに注意が必要です。

KPI管理表の作り方|列構成とエクセルの限界

日々のKPI管理は、多くの場合エクセルやスプレッドシートで作る管理表から始まります。ここでは、そのまま作れる管理表の列構成と、エクセル運用が抱えやすい限界について解説します。

KPI管理表の列構成の例

KPI管理表は、目標と実績を並べて進捗を一目で把握できる形にするのが基本です。最小限、次のような列を用意すると管理表として機能します。

KPI項目目標値実績値達成率期日担当
商談数100件/月82件82%毎月末営業部
受注率25%21%84%毎月末営業部
リード獲得数300件/月340件113%毎月末マーケ部

「達成率」の列を設けると、目標に届いている指標と遅れている指標がひと目で見分けられます。これに加えて、前月比や進捗のトレンドを追う列、要因を書き込むコメント欄を足すと、振り返りの場でそのまま使える表になります。まずは項目を絞ってシンプルに始め、運用しながら必要な列を増やしていくのが現実的です。

エクセル管理の限界とツール移行の判断

エクセルやスプレッドシートは、コストをかけずに始められ、自由にカスタマイズできる点が魅力です。特別な教育も要らず、多くの担当者が扱えるため、KPI管理の出発点としては合理的な選択です。

一方で、運用を続けるうちに次のような限界に突き当たることがあります。

  • データ量や関数が増えると動作が重くなり、集計に時間がかかる
  • 複数人が同時に更新しづらく、リアルタイムでの共有が難しい
  • ファイルが担当者ごとに分散し、集計や転記が属人化しやすい
  • 会計データや各種システムとの連携が手作業になり、入力ミスが起きやすい

管理する部門や指標が増え、こうした手間が無視できなくなってきたら、専用のツールへ移行するタイミングです。KPIの計測・可視化や予実管理を自動化するツールを使うと、データの集計・連携にかかる工数を減らし、属人化を解消できます。

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KPI管理を効率化するサービスの活用

エクセル運用の限界が見えてきたら、KPIや予実の管理を自動化する経営管理システムの導入が選択肢になります。ここでは、KPIの可視化・予実管理を得意とするサービスを比較したうえで、それぞれの特徴を紹介します。

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サービス名X-KPIDIGGLEScale Cloud
特徴・得意領域KPIツリーで分解し予実をリアルタイム可視化
予実差・異常値を自動検知してチャット通知
予実管理に特化
会計連携で予実突合を自動化し脱エクセルを支援
PLとKPIを接続して一元管理
複雑なKPIをロジックツリーで構造化
KPI管理で使える主な機能KPIツリー設計・ダッシュボード
ノーコードでKPI項目を設計
非財務指標(KPI)を組み合わせた分析
予算/見込/実績の対比
先行・結果指標KPIのモデリング
KPIを積み上げて予算を作成
会計・システム連携会計ソフト・グループウェアとAPI連携freee会計・マネーフォワード・勘定奉行クラウド・弥生会計・Salesforce等とAPI/CSV連携勘定奉行クラウド・freee・Salesforce・Googleスプレッドシート・CSV連携
無料トライアルあり要問い合わせ要問い合わせ
想定規模・対象複数部門・拠点のKPIと予実を一元把握したい中堅〜大企業脱エクセルで予実管理を高度化し経営判断を早めたい企業経営企画・CFO・管理部門
上場/上場準備・複数事業の企業
料金の目安要問い合わせ
(初期・月額とも非公開)
要問い合わせ
(Standard/Enterprise の2プラン)
月額10万円〜
(初期費用は要問い合わせ)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るオンライン相談を予約

※2026年9月時点の各社公式情報にもとづく。料金・機能は変更される場合があります。

1. X-KPI(株式会社パブリックアイデンティティ)

X-KPIの公式サイト

X-KPIは、日経グループの株式会社パブリックアイデンティティが提供する、クラウド型のKPI・予実管理ツールです。複数の部門・拠点・プロジェクトごとのKPIと予実データをクラウド上に集約し、リアルタイムに可視化します。

本記事で解説した「KPIツリーで分解し、計測・可視化してPDCAを回す」という流れを、そのまま製品の機能でなぞれる点が特徴です。全体目標と個別目標の関係をツリー構造で管理でき、予算と実績のずれや異常値を自動で検知して、原因とともにチャットツールへ通知します。KPI項目やダッシュボードは専門知識がなくても設計でき、会計ソフトやグループウェアとのAPI連携にも対応します。

料金は要問い合わせで、無料トライアルが用意されています。差異分析を担当者の手作業に頼らず、全社でKPIを共有したい企業に向いています。

2. DIGGLE(ディグル株式会社)

DIGGLEの公式サイト

予算・実績・見込をクラウド上で一元管理する、予実管理特化のサービスがDIGGLEです。予算策定から予実の突合、着地見込みの管理、経営報告までを一つのクラウドで完結させ、エクセル中心の予実管理で起こりがちな属人化や集計の手間を解消します。

会計システムとAPIで連携し、実績データの取り込みと予実突合を自動化できるのが強みです。freee会計やマネーフォワード クラウド、勘定奉行クラウドなど複数の会計・業務システムに対応し、勘定科目より細かい粒度での損益管理や、非財務指標であるKPIを組み合わせた分析にも対応します。

提供元は、富士キメラ総研の調査(『ソフトウェアビジネス新市場 2025年版』)で、予実管理ソフトウェア(SaaS/PaaS区分、2024年度実績)のシェア1位と発表しています。

料金はStandardとEnterpriseの2プランで、いずれも要問い合わせです。エクセルでの予実管理から脱却し、経営判断のスピードを高めたい企業に適しています。

出典・参考資料(1件)

3. Scale Cloud(株式会社Scale Cloud)

Scale Cloudの公式サイト

Scale Cloudは、PL(損益)とKPIを一元管理することを中核に据えた経営管理クラウドです。多くの経営管理ツールがPL管理を中心とするなかで、複雑になりがちなKPIの構造をロジックツリーで整理し、PLと接続して管理できる点を強みとしています。

本記事で解説した「KGIからKSF、KPIへと分解する」という考え方を、そのまま製品上で構造化できます。商談数と成約率から契約数を算出し、単価を掛けて売上予算を組むといった、KPIを積み上げて予算を作成する使い方に対応するのが特徴です。会計ソフト以外のデータ、たとえばSalesforceなどからAPIでデータを取り込む拡張性も備えます。

料金は月額10万円からで、経営企画やCFO、予実管理を担う管理部門に向いたサービスです。

本記事でも触れたKPIの構造化について、同社代表取締役の広瀬氏は、PL(損益)の管理と比べてKPIを一元管理することがなぜ複雑になるのかを、次のように説明しています。

広瀬氏
株式会社Scale Cloud 代表取締役
広瀬氏
独自インタビューより

競合他社の多くはPL管理が中心です。PLの管理自体は構造がシンプルで、管理したい単位も部門や得意先やプロジェクトなどに決まっていますし、勘定科目や補助科目も2〜3階層ぐらいの構造で、計算も足し算引き算程度なので、どこのシステムでもできますし、当然、Scale Cloudでも可能です。ただ、KPIを一緒に一元管理しようとすると、構造が何十倍にも複雑になります。同じ会社の中でも事業が違えばKPI構造は異なりますし、ロジックツリーを作ると10階層ぐらいまで必要になることもあります。掛け算や割り算といった複雑な計算も発生します。

ここで取り上げたのは、KPIと予実の管理に強みを持つサービスです。連結会計やERPも含めて経営管理システム全体を見比べたい場合は、以下の記事でタイプ別の選び方や各サービスの特徴を確認できます。

まとめ

KPI管理とは、KGIという最終目標に向けて、KSF(重要成功要因)を測る中間指標=KPIの進捗を計測し、改善を繰り返す取り組みです。KGI・KSF・KPIの関係という全体像を押さえたうえで、KGIの設定からPDCAまでの5ステップで回していくのが基本の流れになります。

まずは追う指標を絞り、そのまま作れる管理表から運用を始めてみてください。部門や指標が増えて集計や属人化の負担が大きくなってきたら、KPIや予実の管理を自動化する経営管理システムの導入が次の一歩になります。自社の状況に合ったサービスを、資料請求で具体的に比較してみましょう。

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よくある質問(FAQ)

Q. KPI管理とは何ですか?

A. KPI管理とは、KGI(最終目標)の達成に向けて設定した中間指標(KPI)の進捗を計測し、分析と改善を繰り返す取り組みです。売上や利益といった最終結果だけでなく、そこに至るプロセスを数値で追う点に特徴があり、目標と現状のずれを早い段階で見つけて手を打てるようになります。

Q. KPI管理では、KPIをいくつ設定するのが適切ですか?

A. KPI管理で追うKPIは、KGIに強く効く指標に絞り、部門やチーム単位で数個程度にとどめるのが基本です。指標を増やしすぎると優先順位が曖昧になり、管理そのものが負担になって形骸化しやすくなります。「このKPIを外すと何が見えなくなるか」を基準に、本当に必要な指標だけを残すとよいでしょう。

Q. 設定したKPIが未達のときは、どう対応すればよいですか?

A. KPIが未達のときは、結果を責めるのではなく、どのプロセス指標がボトルネックになっているかを要因に分解して打ち手を考えるのが基本です。たとえば受注が伸びないときも、商談数が足りないのか、受注率が下がっているのかで対策は変わります。要因単位で原因を特定したうえで、日々の行動で動かせるKPIに絞って改善策を打ちます。

Q. KPI管理のKPIは、どのくらいの頻度で見直すべきですか?

A. KPIの妥当性は、四半期など区切りを決めて定期的に見直すのに加え、事業環境が大きく変わったタイミングでも点検するのが望ましいです。日々の進捗確認は週次・月次で行いつつ、指標や目標値そのものが今も実態に合っているかは、定期的な棚卸しで確認します。見直しを怠ると、当初は有効だったKPIが実態から離れ、形だけ残ってしまう原因になります。

Q. 部門間でKPIの認識や定義がずれるのを防ぐには、どうすればよいですか?

A. 認識のずれは、「商談数」などの指標が何を指すのかという定義を全部門で統一し、計測方法と共有ルールをあらかじめ決めておくことで防げます。同じ指標名でも、初回接触を含めるか提案段階だけを数えるかで数字は変わります。誰が・いつ・どのデータを入力するかまで含めてルール化し、共通のフォーマットで共有すると、後から数字の食い違いに悩まされずに済みます。

Q. KPI管理をチームに定着させ、現場の反発を防ぐにはどうすればよいですか?

A. KPI管理を定着させるには、なぜそのKPIを追うのかという目的を共有し、現場を設定の段階から巻き込むことが有効です。数字だけが上から降りてくると、監視されている感覚から反発を招きがちです。KGI・KSFとのつながりを説明し、日々の行動で動かせる指標を一緒に選ぶことで、メンバーが納得感を持って取り組みやすくなります。

Q. KPI管理はエクセルだけで十分ですか、専用ツールは必要ですか?

A. KPI管理は、指標や部門が少ないうちはエクセルやスプレッドシートで十分ですが、データ量の増加・複数人での同時更新・集計の属人化が負担になってきたら専用ツールへの移行が現実的です。まずはコストをかけずエクセルで始め、集計や他システムとの連携の手間が無視できなくなった段階で、KPIの可視化や予実管理を自動化する経営管理システムを検討するとよいでしょう。

Q. 小規模なチームや中小企業でも、KPI管理に取り組む意味はありますか?

A. KPI管理は、組織の規模を問わず、限られた人員で成果を出すためにこそ役立つ取り組みです。むしろリソースが限られる小規模な組織ほど、どの活動に注力すべきかを見極める指標が効いてきます。最初から多くの指標を管理する必要はなく、KGIに直結するKPIを1〜2個決めて簡単な管理表で回し始めるだけでも、十分に意味があります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
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