月次の予実管理で、予算と実績を並べた表はできているのに、グラフにすると棒が並ぶだけで「どこが超過し、どこが未達なのか」が一目で伝わりません。こうした悩みは、グラフの種類の選び方と、少しの見せ方の工夫で解決できます。
本記事では、見やすい予実管理グラフの完成形をまず示し、そこにたどり着くためのグラフの種類の選び方、Excel・スプレッドシートでの作り方の手順、見やすくするコツを、実際の操作にそって解説します。
経営会議や役員報告の資料は、数字そのものだけでなく「伝わり方」で価値が変わります。この記事の手順どおりに作れば、自社の予実データでも、来週の会議資料から見やすさを一段引き上げられます。
目次
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予算と実績の差が一目で伝わるグラフの完成形
まず、目指すゴールの完成形を確認します。予実管理で「見やすい」と感じられるグラフは、次の3つを同時に満たしています。
- 予算と実績を月ごとに並べて比較できる(予算はグレー、実績は超過・未達で色を変える)
- 超過と未達が色で区別できる(達成した月と届かなかった月がひと目で分かる)
- 達成率の推移を線で追える(金額の大小とは別に、目標への到達度が読み取れる)
たとえば、ある部門の上期の予実データが次のようになっていたとします。この数値を、後述する「複合グラフ(棒+折れ線)」で可視化すると、金額の比較と達成率の推移を1枚で見せられます。
| 月 | 予算(万円) | 実績(万円) | 差額 | 達成率 |
|---|---|---|---|---|
| 4月 | 1,000 | 1,150 | +150 | 115% |
| 5月 | 1,200 | 1,020 | -180 | 85% |
| 6月 | 1,100 | 1,100 | ±0 | 100% |
| 7月 | 1,300 | 1,410 | +110 | 108% |
| 8月 | 1,250 | 1,090 | -160 | 87% |
| 9月 | 1,400 | 1,480 | +80 | 106% |
完成イメージは次のとおりです。予算をグレーの棒で示し、実績は予算を超えた分を青、届かなかった分を赤で塗り分けます。そこに達成率の折れ線を第2軸(右側の縦軸)で重ねると、金額の規模と目標への到達度を同じ1枚で読み取れます。

実績のこの色分けは、後述するSTEP1で超過分・未達分を列に分けることで実現します。以降では、この完成形にたどり着くための型の選び方、作り方の手順、見やすくするコツを順に解説します。
予実に向くグラフの種類と使い分け(見せたい情報別)
ここからは、予実管理で使うグラフの種類を、見せたい情報別に整理します。同じ予実データでも、「比較したいのか」「推移を追いたいのか」「差異の要因を見たいのか」で、選ぶべきグラフは変わります。まずは全体像を対応表で確認しましょう。
| 見せたい情報 | 向いているグラフ | 読み取れること |
|---|---|---|
| 予算と実績の比較 | 集合縦棒グラフ(2重棒) | 月ごとの予算と実績の差 |
| 費目・部門の内訳と合計 | 積み上げ棒グラフ | 各項目が全体に占める割合 |
| 金額の比較+達成率・推移 | 複合グラフ(棒+折れ線) | 金額と到達度を同時に |
| 予算対比の推移 | 折れ線グラフ | 時系列の傾向・トレンド |
| 差異が生じた要因 | ウォーターフォールグラフ | 予算から実績への増減の内訳 |
それぞれの型について、予実管理での使いどころを見ていきます。
集合縦棒グラフ(2重棒)|予算と実績を並べて「比較」する
予算と実績の棒を月ごとに隣り合わせで並べる、予実管理でもっとも基本的なグラフです。集合縦棒グラフはカテゴリ間で値を比較するのに向いており、予算に対して実績がどれだけ届いたかを月単位で読み取れます。「今月は予算を超えたのか、届かなかったのか」を最短で伝えたいときの第一候補です。
積み上げ棒グラフ|費目・部門の「内訳」と合計をあわせて見る
1本の棒の中に複数の費目や部門を積み上げ、内訳と合計を同時に示すグラフです。積み上げ縦棒グラフは、個々の項目が全体の合計にどれだけ貢献しているかを表せます。「予算全体のうち、どの費目が実績を押し上げた(または未達を招いた)のか」を構成要素まで踏み込んで見せたいときに適しています。
複合グラフ(棒+折れ線)|金額の比較に達成率・推移を重ねる
棒グラフと折れ線グラフを組み合わせ、2種類の情報を1枚に載せるグラフです。予算・実績の金額を棒で示し、達成率を折れ線で重ねると、金額の規模と目標への到達度を同時に読み取れます。金額(円)と達成率(%)のように単位が異なる値を扱うため、折れ線は第2軸(右側の縦軸)にプロットします。冒頭の完成形で使ったのがこの型で、経営層への報告で「規模」と「到達度」の両方を一度に伝えたいときに効果的です。
折れ線グラフ|予算対比の「推移」を追う
予算と実績の線を時系列で描き、傾向の変化を追うグラフです。折れ線グラフは、時間の経過に伴う連続データを均等な間隔で表示できるため、月・四半期・会計年度といった単位でトレンドを見るのに適しています。「実績が予算のラインに近づいているのか、離れていっているのか」という流れを見せたいときに選びます。
ウォーターフォールグラフ|予算から実績への「差異」の要因を見る
最初の値(予算)から最後の値(実績)まで、増減の要因を階段状に積み上げて示すグラフです。ウォーターフォール図には値の増減の累計が表示され、増加要因と減少要因が色分けされるため、「予算からいくら上振れ・下振れし、その内訳は何か」を分解して見せられます。
差異の金額だけでなく、その要因まで説明責任が問われる報告で力を発揮します。ウォーターフォールはExcelの標準のグラフ種類として用意されており、追加のアドオンなしで作成できます。
各グラフの用途は、Microsoftの公式ドキュメントに記載された各グラフ種類の定義にもとづいています。
出典・参考資料(1件)
Excel・スプレッドシートでの作り方【手順】
ここからは、完成形にたどり着くまでの手順を、3つのSTEPに分けて解説します。ここでは基本となる集合縦棒と複合グラフの作り方を扱いますが、ウォーターフォールなど他の型もSTEP2でグラフの種類を選び直せば同様に作成できます。いずれもExcel・Googleスプレッドシートの標準機能だけで作成でき、特別なアドオンは必要ありません。
STEP1|データの持ち方を整える(超過・未達を列で分ける)
見やすいグラフは、元の表の作り方で半分決まります。予算・実績を列に並べたうえで、超過分と未達分を別の列に分けておくと、色の塗り分けが後の工程で簡単になります。
具体的には、「超過」列に =IF(実績>予算, 実績-予算, 0)、「未達」列に =IF(実績<予算, 予算-実績, 0) のようにIF関数を置き、実績が予算を上回った分と下回った分を自動で振り分けます。こうしておくと超過分と未達分を別々の系列として扱えるため、完成形で見たように超過を青・未達を赤で塗り分けられます。達成率の列(=実績/予算)もあわせて用意しておきましょう。
STEP2|グラフを挿入して種類を選ぶ
データ範囲を選択したら、Excelではグラフを挿入します。手順に迷う場合は、「おすすめグラフ」機能を使うと、選択したデータに合った候補が提示されます。
- グラフにするデータ範囲を選択する
- [挿入]→[おすすめグラフ]を選ぶ
- [おすすめグラフ]タブでプレビューを確認し、目的の種類(集合縦棒など)を選んで[OK]を選ぶ
Googleスプレッドシートの場合は、データ範囲を選択して[挿入]→[グラフ]をクリックし、右側のエディタで「グラフの種類」から目的の型を選びます。すでに作ったグラフの種類を変えたいときは、グラフをダブルクリックして「グラフの種類」を選び直せます。
STEP3|系列を調整する(第2軸で折れ線を重ねる)
完成形の複合グラフにするには、達成率の折れ線を第2軸に重ねます。金額(棒)と達成率(線)は単位が大きく異なるため、達成率を第2縦軸にプロットすることで、両方が同じ画面で読み取れるようになります。Excelでの操作は次のとおりです。
- グラフを選択し、[グラフのデザイン]→[グラフの種類の変更]を選ぶ
- [組み合わせ(コンボ)]を選び、達成率の系列を[折れ線]に変更する
- 達成率の系列の[第2軸]チェックボックスをオンにして[OK]を選ぶ
Microsoftの公式サポートでも、データ系列間で数値が大きく異なる場合や単位(種類)が混在する場合は、1つ以上の系列を第2縦軸にプロットするとよいと説明されています。第2軸は、縦棒グラフと折れ線グラフを組み合わせたグラフで使うのが有効です。予算・実績(棒)と達成率(折れ線)を重ねる予実グラフは、まさにこの使い方に当てはまります。
Googleスプレッドシートの場合は、グラフエディタの「カスタマイズ」→「系列」で達成率の系列を選び、「軸」を「右軸」に切り替えると、同じように達成率を別軸の折れ線として重ねられます。
出典・参考資料(3件)
グラフを見やすくするコツ
グラフの種類と作り方が分かったら、最後は「見やすさ」の仕上げです。判断の物差しはただ一つ、「予算超過と未達が、説明なしでも直感的に区別できるか」。この基準に照らして、次の5つを整えます。
- 超過・未達を色で分ける:達成した月と届かなかった月を別の色にします。超過を青系、未達を赤系のように、意味が伝わる配色にすると、数字を読まなくても状態が判断できます。色数は増やしすぎず、予算はグレーなどの控えめな色にして実績を目立たせるのが定石です。
- 凡例とデータラベルを整理する:系列が少なければ凡例は省き、必要な値だけをデータラベルで直接示します。すべての棒に数値を載せると情報過多になるため、注目してほしい月や合計だけに絞ると、視線が迷いません。
- 縦軸のスケールを揃える:複数のグラフを並べて比較するときは、縦軸の最小値・最大値を統一するのが基本です。軸の目盛りがグラフごとに違うと、実際は同じ差でも大きく見えたり小さく見えたりして、誤読の原因になります。
- 要素を絞る:目盛線・枠線・影・立体表現などの装飾は、伝えたい情報を埋もれさせます。1枚のグラフで伝えるメッセージは1つに絞り、それに関係しない要素は削るのが基本です。
- 達成率の添え方を工夫する:金額の棒だけでは「目標にどれだけ届いたか」が伝わりにくいため、達成率を折れ線や100%の基準線で添えます。基準線を1本引くだけで、どの月が線を上回った(下回った)かがひと目で分かります。
これらは、経営層や他部門に説明するときの伝わりやすさにも直結します。作った本人にしか読み解けないグラフではなく、初めて見る人が数秒で状況を把握できる状態を目指しましょう。
ここまでの手順で見やすいグラフは作れますが、毎月これを手作業で作り直すとなると負担は小さくありません。実績データの取り込みからグラフ更新までを自動化したい場合は、予算管理システムの資料もあわせて確認しておくと選択肢が広がります。
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毎月の手作業をなくす予算管理システム
予算管理システムを使うと、会計システムなどから実績データを自動で取り込み、予実のグラフやダッシュボードが自動で更新されます。毎月のグラフの作り直しや実績の転記といった手作業そのものをなくせるのが、システム化の価値です。転記ミスのリスクも減らせます。
ここからは、予実のグラフ・ダッシュボードを自動で可視化できる代表的な予算管理システムを紹介します。まずは主要な3サービスを、可視化と自動更新の観点で比較します。
| サービス名 | DIGGLE(ディグル) | X-KPI(クロスケーピーアイ) | Scale Cloud(スケールクラウド) |
|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) | クラウド(SaaS) |
| グラフ・ダッシュボードでの可視化 | 予実対比・複数年トレンド分析を可視化 BIツールへのデータ出力にも対応 | ダッシュボード・レポートをノーコードで設計 リアルタイムに可視化 | 経営用・管理部用・事業部用など 複数ダッシュボードをチャートで自由に構成 |
| 実績データの取込・自動更新 | 会計システムとAPI/CSV連携で実績を取込 予実突合を自動化 | 会計ソフト・グループウェアとAPI連携 予実差・異常値を自動検知しチャット通知 | 勘定奉行クラウド・freee・Salesforce・スプレッドシート・CSVと連携 異常値を自動検知・通知 |
| 可視化の得意分野 | 勘定科目より細かい粒度+KPIでのドリルダウン分析 | 部門・拠点・プロジェクト単位のKPIと予実を横断把握 | PL/BS/CFと先行・結果KPIを結びつけた可視化 |
| 月額費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 月額10万円〜(詳細は要問い合わせ) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | ミーティングを予約する |
※2026年8月時点の各社公式情報にもとづく。最新の料金・機能は各社公式サイトでご確認ください。
DIGGLE(ディグル)

DIGGLEは、予算・実績・見込をクラウド上で一元管理する予実管理特化のサービスです。会計システムとAPIで連携して実績データを取り込み、予実の突合を自動化するため、Excelへの転記やグラフの作り直しといった手作業を削減できます。
分析・経営報告の面では、予算・見込・実績の対比分析や複数年のトレンド分析に対応し、BIツールへのデータ出力も可能です。勘定科目より細かい粒度での損益管理や、非財務指標(KPI)を組み合わせたドリルダウン分析にも対応するため、金額の集計にとどまらない多角的な可視化ができます。
X-KPI(クロスケーピーアイ)

X-KPIは、複数部門・拠点・プロジェクトごとのKPIと予実データをクラウドで集約し、リアルタイムに可視化するツールです。KPI項目やレポート、ダッシュボードを専門知識なしで設計・運用できるため、担当者がグラフの体裁づくりに時間を取られずに済みます。
予算と実績の差異や異常値を自動で検知し、原因とあわせてチャットツールへ通知する機能を備えます。差異の発見をグラフの目視だけに頼らず、システム側から知らせてくれる点が特徴です。会計ソフトやグループウェアとのAPI連携により、既存のデータ基盤を活かした運用ができます。
Scale Cloud(スケールクラウド)

財務数値(PL・BS・CF)と非財務数値(KPI)を関連づけて一元管理するのが、経営管理クラウドのScale Cloudです。経営用・管理部用・事業部用など、見る人の立場に応じた複数のダッシュボードを、チャートの組み合わせでカスタマイズできます。
多軸での分析や異常値の自動検知・通知に対応し、勘定奉行クラウド・freee・Salesforce・Googleスプレッドシート・CSVといった幅広いデータ連携を備えます。予算と実績の対比だけでなく、KPIの動きと財務成果を結びつけて見せたい場合に適しています。
KPIと財務数値を結びつけて管理する設計に至った背景について、同社代表取締役の広瀬氏はインタビューで次のように説明しています。
従来の管理会計では、財務データを部門別や得意先別など様々な切り口で分析するのですが、それだけでは「この結果にどうやって至ったのか」というプロセスがまったくわからないです。事業の状況を正しく理解するためには、結果だけでなくそこに至るプロセスも含めて把握しなければ、どこに問題があるのか見えてこない。これが管理会計の限界だと感じていました。そのプロセスを把握するために何を見ればいいかというと、KPIのデータになります。
ここで取り上げた3サービスは、予実の可視化に強い代表例です。予算管理システムは提供形態も得意分野も幅があり、自社に合う一台はまず「どのタイプか」で絞ると選びやすくなります。タイプ別の選び方と料金・機能を横断で比較したい場合は、主要な予算管理システムをまとめた次の記事もあわせてご覧ください。
まとめ
見やすい予実管理グラフは、見せたい情報に合った型を選び、超過・未達を色で分け、達成率を折れ線で添えるという3点を押さえれば、Excel・スプレッドシートの標準機能だけで作れます。まずは冒頭の完成形を目標に、自社の予実データで試してみてください。
毎月のグラフ作成やデータ集計を効率化したい場合は、実績データの取り込みからグラフ・ダッシュボードの更新までを自動化できる予算管理システムが選択肢になります。自社の運用に合うサービスは、資料をあわせて比較しながら検討してください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 予実管理グラフとは何ですか?
A. 予実管理グラフとは、予算(計画した数値)と実績(実際の数値)の差を、棒グラフや折れ線グラフなどで視覚化したものです。数字を並べた表だけでは埋もれてしまう「どの月・どの費目が予算を超過し、どこが未達だったか」を、色や形で直感的に伝えるために使います。経営会議や部門報告の資料で、予実の状況を短時間で共有する目的でよく用いられます。
Q. 予実管理に一番向くグラフの種類は何ですか?
A. 予実管理で最も基本かつ汎用的なのは、予算と実績の棒を月ごとに並べる「集合縦棒グラフ(2重棒)」です。予算に対して実績がどれだけ届いたかを月単位で比較でき、まず1枚作るならこの型が失敗しにくい選択です。
ただし「一番向くグラフ」は見せたい情報によって変わります。金額の比較に達成率の推移も重ねたいなら複合グラフ(棒+折れ線)、費目や部門の内訳まで見せたいなら積み上げ棒グラフ、予算からの差異の要因を分解したいならウォーターフォールグラフが適しています。「比較・推移・内訳・差異」のどれを伝えたいかで選ぶのがコツです。
Q. 予実管理グラフはExcelとスプレッドシートのどちらでも作れますか?
A. 予実管理グラフは、ExcelでもGoogleスプレッドシートでも、いずれの標準機能だけで作成できます。特別なアドオンやツールは必要ありません。
操作の入口が少し異なり、Excelは[挿入]→[おすすめグラフ]、スプレッドシートは[挿入]→[グラフ]から作成します。棒に折れ線を重ねる複合グラフや、達成率を第2軸に載せる調整も、どちらのツールでも可能です。すでにチームで使っている方を選べば問題ありません。
Q. 予実管理グラフで予算超過と未達は、どう色分けすればいいですか?
A. 予算超過と未達の色分けは、実績が予算を上回った分と下回った分をIF関数で別々の列に分け、それぞれを別系列としてグラフに載せて色を変えるのが定石です(具体的な数式は本文のSTEP1を参照してください)。超過の棒と未達の棒を独立させておくと、月ごとの達成・未達を色で塗り分けられます。
配色は、超過を青系・未達を赤系のように意味が伝わる組み合わせにし、基準となる予算はグレーなど控えめな色にして実績を目立たせると、数字を読まなくても状態が判断できます。色数を増やしすぎないことも見やすさのポイントです。
Q. 予実管理グラフで達成率は、どう見せると分かりやすいですか?
A. 達成率は、金額の棒グラフに折れ線で重ね、単位が異なるため第2軸(右側の縦軸)にプロットして見せるのが分かりやすい方法です。金額(円)の規模と、目標への到達度(%)を1枚のグラフで同時に読み取れます。
あわせて100%の基準線を1本引いておくと、どの月が達成ラインを上回った(下回った)かがひと目で分かります。棒の高さだけでは「目標にどれだけ届いたか」が伝わりにくいため、達成率の線や基準線を添えることで報告時の説得力が増します。
Q. 予算管理システムは、どんなタイミングで使うべきですか?
A. 予算管理システムは、毎月同じ予実グラフを手作業で作り直す負荷や、実績データの転記ミスが無視できなくなってきたタイミングが導入の目安です。Excel・スプレッドシートでの手作業は、月次でグラフを更新するたびに時間がかかり、部門や拠点が増えるほど集計も煩雑になります。
予算管理システムを使うと、会計システムなどから実績データを自動で取り込み、予実のグラフやダッシュボードが自動で更新されます。管理する事業や部門の数が多い、報告の頻度が高い、複数のExcelファイルが分散して集計に手間取っている、といった状況では、手作業のグラフ作成そのものをなくせるシステム化が効果的です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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