サービス比較の記事一覧

余剰資金を有効活用したい(預金・投資・運用)
法人保険でリスクに備えたい
カーボンクレジットを活用したい

サービス比較の記事一覧

余剰資金を有効活用したい(預金・投資・運用)
法人保険でリスクに備えたい
カーボンクレジットを活用したい

資金計画を可視化・予測したい

クラウド財務管理システム
の関連情報

大企業向け会計システムの比較|連結・内部統制で選ぶ会計特化型とERP統合型

大企業向け会計システム の選び方と比較のサムネイル画像

会計システムを大企業・上場企業で見直すとき、中小企業向けのクラウド会計と同じ物差しでは選べません。連結決算やグループ会社の集約、内部統制に対応した証跡・権限管理、取引量の多い大量データの処理、既存の基幹システムやERPとの連携といった、規模の大きい企業ならではの要件が判断軸に加わるためです。

本記事では、大企業・上場企業が会計システムを選ぶときの選定ポイントと、「会計・決算特化型」「ERP統合型」というタイプ別の選び方、大企業向け14製品の比較表と個別紹介を整理します。

後半では、会計・決算特化型と基幹一体のERP統合型を、タイプ別の比較表と個別紹介で深掘りし、診断ウィジェットで自社の要件に合う候補を絞り込めるようにしています。リプレイスやIPO準備に伴う会計基盤の見直しの材料として活用してください。

クラウド財務管理システムの関連サービス資料
PR
料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】クラウド財務管理システムの資料を
一括ダウンロードする
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

本記事が扱う「大企業向け会計システム」の範囲

ここでは、従業員数百名から数千名規模の大企業・上場企業、株式上場(IPO)を準備している成長企業、複数のグループ会社を抱える企業を主な対象として、会計システムの選び方と製品を扱います。これらの企業は、連結決算や内部統制、大量の取引データ、既存の基幹システムとの連携といった要件を同時に満たす必要があり、選定の観点が中小企業とは変わります。

会計に特化したシステムだけでなく、財務会計を基幹業務の一部として統合するERPまでを比較対象に含めています。財務会計に加えて管理会計・予実管理・資金管理まで含む「財務管理システム」全体の地図から見たい場合や、中小企業も含めた会計システム全般を知りたい場合は、対象範囲の広い記事も参照してください。

大企業・上場企業の会計業務が抱える課題

大企業向けの会計システムを選ぶ前に、規模の大きい企業の経理財務がどこで詰まるのかを整理します。中小企業と共通する記帳・決算の負担に加えて、大企業では次の4つが重くのしかかります。

1つ目は、連結決算とグループ会社・会社間取引の集約です。親会社と子会社で会計システムや勘定科目がばらばらだと、決算のたびに数値を手作業で突き合わせることになり、連結や開示のスケジュールを圧迫します。グループ内部取引の消去や債権債務の照合も、拠点が増えるほど工数が膨らみます。

2つ目は、内部統制に対応した証跡と権限管理です。上場企業は財務報告に係る内部統制の評価・報告が求められ、非上場でも大会社には内部統制システムの整備義務があります。誰がいつ何を入力・承認・変更したかのログ、職務分掌に沿ったアクセス権限、変更履歴の保存を、システム側で担保できることが前提になります。

3つ目は、大量データの処理性能と拡張性です。取引件数が月に数十万件を超えるような規模では、月次・年次の締め処理が現実的な時間で終わること、拠点や事業の拡大に合わせて処理量を増やせることが要件になります。

4つ目は、既存の基幹システム・ERP・周辺SaaSとの連携です。販売・購買・人事給与・経費精算などのシステムから仕訳データを自動で受け取り、二重入力や手作業の転記を減らせるかどうかが、運用コストを大きく左右します。

これらの課題は、大企業向けの会計システムを導入・刷新することで軽減できます。グループの会計データを共通基盤に集約すれば連結決算・開示を早期化でき、証跡・権限をシステムで担保すれば監査対応の負荷が下がり、基幹システムとの連携で仕訳を自動化すれば入力・転記の工数とミスを減らせます。以降では、こうした要件を満たす製品をどう選ぶかを具体的に見ていきます。

大企業向け会計システムの選定ポイント

ここからは、大企業・上場企業が会計システムを選ぶときに確認したい観点を、制度の要件と実務の判断軸に分けて解説します。自社の状況に当てはめながら読み進めてください。

内部統制(J-SOX)に対応した権限管理・証跡があるか

上場企業には、財務報告の適正性を確保する内部統制報告制度(通称J-SOX、日本版SOX)が課されています。金融商品取引法は、有価証券報告書を提出する上場企業などに対し、内部統制報告書の提出を義務づけています。

第二十四条第一項の規定による有価証券報告書を提出しなければならない会社…のうち、第二十四条第一項第一号に掲げる有価証券の発行者である会社その他の政令で定めるものは、内閣府令で定めるところにより、事業年度ごとに、当該会社の属する企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要なものとして内閣府令で定める体制について、内閣府令で定めるところにより評価した報告書(以下「内部統制報告書」という。)を有価証券報告書…と併せて内閣総理大臣に提出しなければならない。

金融商品取引法 第二十四条の四の四|e-Gov 法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025

この制度は主に上場企業を対象としますが、非上場でも大会社(資本金5億円以上または負債総額200億円以上)には、会社法第362条第4項第6号・第5項により、取締役会で内部統制システムの整備を決定する義務があります。上場企業は金融商品取引法、大会社一般は会社法という二本立てで、いずれも「業務の適正を確保する体制」を求めている点は共通です。

会計システムの選定では、この体制をシステム側で支えられるかが確認ポイントになります。具体的には、職務分掌に沿ったアクセス権限の設定、入力・承認・変更の操作ログ、マスターや仕訳の変更履歴の保存です。特に承認ワークフローと権限の細かさは製品差が大きいため、自社の統制ルールを再現できるかを個別に見ておくと安全です。

出典・参考資料(2件)

連結決算・会社間取引に対応しているか

グループ経営を行う大企業では、連結決算とグループ会社の会計データ集約が選定の中心になります。親会社・子会社で勘定科目やマスターを統一できるか、内部取引の消去や債権債務の照合を仕組みで処理できるか、連結パッケージや専用の連結会計システムと連携できるかを確認しておきましょう。

ここで判断が分かれるのは、会計システム単体で連結まで完結させたいのか、単体決算までを会計システムが担い、連結は専用システムに委ねるのかです。グループ会社数が多く海外拠点を持つ場合は、多通貨・多言語や現地の会計基準への対応も要件に加わります。自社のグループ構成と連結の複雑さに合わせて、必要な範囲を見極めてください。

大量データの処理性能と拡張性を備えているか

取引件数が多い大企業では、月次・年次の締め処理が現実的な時間で終わることが要件になります。仕訳が月に数十万件を超え、業種や規模によっては数千万件規模に達することもあり、この件数でも集計やレポート出力の速度、多人数が同時に操作したときの安定性を保てるかが業務スピードを左右します。処理性能は製品差が大きいため、対応可能なデータ量の目安を確認しておくとよいでしょう。

あわせて、事業の拡大や組織再編に合わせて処理量・利用者数を増やせる拡張性も確認します。将来的な子会社の追加、拠点の増加、取引量の増大を見込んで、上位プランやサーバー増強で対応できるか、性能面のボトルネックがないかを、自社のピーク時の件数を伝えたうえでベンダーに確認しておくと安心です。

既存の基幹システム・ERP・周辺SaaSと連携できるか

大企業では、販売管理・購買・人事給与・経費精算・請求管理といった複数のシステムがすでに稼働しています。これらから仕訳データを自動で受け取れるかどうかで、運用の手間が大きく変わります。

連携の実現方法は、標準で用意された各システム向けの連携機能、REST APIやWebhookによる個別連携、CSVなどのファイル取込に分かれます。リアルタイムでのデータ同期が求められる業務では、APIの応答速度や提供されているエンドポイントの種類が重要な判断材料になります。

既存システムの構成を一覧化し、どの範囲を標準連携でまかなえるか、個別開発が必要な箇所はどこかを、導入前に切り分けておきましょう。

制度対応(電子帳簿保存法・インボイス制度・IFRS)ができているか

会計に関わる制度改正への対応も、選定時に確認しておきたい観点です。義務として対応が必要なものと、企業の選択で適用するものを分けて押さえます。

まず、電子帳簿保存法です。所得税・法人税の保存義務者は、電子取引で授受した注文書・契約書・領収書などの取引情報を、電子データのまま保存しなければなりません。

令和5(2023)年12月末までは紙に出力しての保存も認められる宥恕措置がありましたが、令和6(2024)年からは保存要件に従った電子データの保存が求められます。会計・請求まわりのシステムが、この電子取引データの保存要件に対応しているかを確認しておきましょう。

次に、インボイス制度(適格請求書等保存方式)です。国税庁は「令和5年10月1日からインボイス制度が始まりました」と案内しており、消費税法第57条の4は、適格請求書発行事業者に対し、取引の相手方から求められたときの適格請求書の交付を義務づけています。大企業では請求書の発行側・受領側の双方でシステム対応が必要になるため、適格請求書の作成・保存・仕入税額控除の要件を満たせるかが確認ポイントです。

出典・参考資料(4件)

一方、IFRS(国際財務報告基準)への対応は、義務ではなく任意適用です。連結財務諸表の作成方法を定める規則は、指定国際会計基準特定会社について「指定国際会計基準…に従うことができる」と規定しており、金融庁により一定の上場企業の連結財務諸表で任意適用が認められています。

海外投資家への開示やグローバル経営のためにIFRSの任意適用を予定・実施する企業では、日本基準とIFRSを並行して処理できるか、複数会計基準への対応が要件になります。

あわせて、リース取引をオンバランス化する新リース会計基準(企業会計基準第34号)の適用時期も押さえておきます。同基準は2027年4月1日以後開始する連結会計年度・事業年度から適用され、2025年4月1日以後開始する年度から早期適用も可能です。固定資産・リース管理を含めて、こうした基準改正に追随できる製品かを確認しておくと、導入後の作り直しを避けられます。

出典・参考資料(2件)

提供形態で選ぶ(クラウド型/オンプレミス型)

会計システムの提供形態は、大きくクラウド型とオンプレミス型に分かれます。クラウド型は、自社でサーバーを保有せず、法改正への対応やバージョンアップがサービス側で行われるため、運用・保守の負担を抑えやすいのが特徴です。近年は大企業向けの製品もクラウド型が主流になりつつあります。

オンプレミス型は、自社の要件に合わせた作り込みや、既存システムとの密な連携がしやすい一方、サーバーの保守や基準改正への対応を自社で担う必要があります。独自の業務プロセスが強く、標準機能に業務を合わせにくい場合や、セキュリティ要件でデータを自社管理下に置きたい場合に選ばれます。自社の運用体制と作り込みの必要度から、どちらが合うかを判断してください。

大企業向けの導入支援・サポート体制が充実しているか

大企業の会計システム刷新は、現行システムからのデータ移行、マスターの整備、業務プロセスの見直しを伴う大がかりなプロジェクトになります。導入時にどこまで支援を受けられるか、稼働後の問い合わせ・保守の体制がどうかは、選定の重要な判断材料です。

確認したいのは、導入コンサルティングや移行支援の有無、上場企業・グループ企業での導入実績、専任担当やヘルプデスクの体制です。特に上場企業や同業種での導入実績は、自社の要件に近い運用を支援できるかの手がかりになります。資料請求や問い合わせの段階で、想定する規模・スケジュールを伝えて支援内容を確認しておきましょう。

大企業向け会計システムのタイプ(会計・決算特化型/ERP統合型)

大企業向けの会計システムは、「会計に特化したシステムか、基幹業務と統合したERPの一部か」で大きく2つのタイプに分かれます。どちらのタイプが自社に向くかを先に押さえると、後半の比較表と個別紹介を絞り込みやすくなります。

大企業向け会計システムの2つのタイプを対比した図。会計・決算特化型は財務会計・決算・開示を主軸に内部統制・IPO対応を備え、基幹業務は既存システムに任せて仕訳データを受け取る。会計まわりを強化・刷新したい企業や上場準備の成長企業に向く。ERP統合型は販売・購買・在庫・人事給与などの基幹業務と財務会計を単一基盤で統合し、会計は1モジュール。導入規模は大きいが連結・グローバル対応が強く、グループ・海外を一元管理したい大企業や基幹ごと刷新する企業に向く。

会計・決算特化型(財務会計・決算・開示を主軸に、内部統制・IPO対応を備える)

会計・決算特化型は、財務会計・決算・開示を中心に据え、内部統制や上場・IPO対応を備えたタイプです。販売や購買などの基幹業務は既存システムに任せ、そこから仕訳データを受け取って会計処理を担います。既存の基幹システムを大きく入れ替えず、会計まわりだけを強化・刷新したい企業や、上場準備で内部統制と決算体制を固めたい成長企業に向きます。

ERP統合型(基幹業務と一体で財務会計を担い、グループ・グローバル経営に対応)

ERP統合型は、販売・購買・在庫・人事給与などの基幹業務と財務会計を単一のデータ基盤で統合するタイプです。会計は基幹システムの1モジュールとして組み込まれ、業務データがそのまま会計に反映されます。

グループ会社や海外拠点を含めた経営情報を一元管理したい大企業、基幹システムごと刷新して業務全体を標準化したい企業に向きます。導入規模は大きくなりますが、部門をまたいだデータの一貫性と連結・グローバル対応の強さが利点です。

ERP統合型の費用は、利用ユーザー数・導入するモジュールの範囲・カスタマイズや拠点数によって大きく変わり、初期構築費用を含む個別見積もりが基本です。会計・決算特化型より投資規模は大きくなりやすいため、必要な範囲を絞って見積もりを取ると費用の妥当性を判断しやすくなります。

自社がどちらのタイプに向くかは、次の診断でいくつかの質問に答えると絞り込めます。

あなたへのおすすめ
条件にマッチしたサービスを表示しています
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。
料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】クラウド財務管理システムの資料を
一括ダウンロードする

【比較表】大企業向け会計システム

大企業向けの会計システムを、タイプ別に比較します。対応領域・内部統制・連結対応・提供形態・対象規模・料金の目安を並べているので、自社の要件に近い製品を絞り込む手がかりにしてください。サービス名をクリックすると、記事後半の個別紹介に移動します。

表の記号は、●が標準対応、△が一部または別製品との連携で対応、×が非対応を表します。各製品の詳しい情報は、紹介欄の資料請求・相談ボタン、または各社の公式サイトから確認できます。

会計・決算特化型の比較

← 横にスクロールできます →
サービス名マネーフォワード クラウド会計Plusfreee会計TKC FX5クラウドPCAクラウド 会計
対応領域財務会計(決算・開示)財務会計・管理会計(部門別損益・予実)財務会計・管理会計財務会計・管理会計(部門・セグメント)
内部統制・監査対応仕訳承認・権限管理・操作ログ、監査法人連携エンタープライズで権限管理・承認ワークフロー・作業履歴保証実3402報告書を無償提供、監査法人連携仕訳承認・権限管理、SOC1/SOC2報告書(クラウド基盤)
連結・グループ対応連結は別製品「クラウド連結会計」で対応×連結専用機能の記載なしグループ統一マスター・連結会計「eCA-DRIVER」連携グループ企業管理/連結は「結/YUI」API連携
提供形態クラウドクラウドクラウドクラウド
対象規模・実績IPO準備・中堅〜上場/1,000社以上個人〜上場(エンタープライズプラン)中堅・大企業〜上場(グループ企業が主対象)中小〜中堅企業
料金要問い合わせ(利用ID数に応じる)月額39,780円〜(アドバンス・年払い、税抜)/エンタープライズは要問い合わせ要問い合わせ(会計事務所・監査法人経由)月額16,200円〜(税抜)/hyper 19,200円〜
詳細情報オンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※ 料金・機能は各社の公式情報にもとづく(2026年9月時点)。導入時は最新の公式情報をご確認ください。

ERP統合型の比較

← 横にスクロールできます →
サービス名SuperStream-NXOBIC7 会計情報ソリューションGLOVIASAP S/4HANA CloudOracle NetSuite奉行V ERPクラウドPROACTIVEHUE ACBiz∫Oracle Fusion Cloud ERP
対応領域財務・管理会計、債権債務、固定資産、人事給与財務・管理会計、連結会計、グループ管理会計財務・管理会計、資金管理、連結会計(SUMMIT GC)財務会計(FI)・管理会計(CO)、連結(Group Reporting)財務会計・管理会計(在庫・CRMまで統合したERP)財務・管理会計、販売管理、人事労務、固定資産財務会計、人事給与、販売管理、経費・勤怠財務会計・管理会計(財管一致)財務・管理会計、連結会計、販売購買・人事財務会計、調達、プロジェクト、EPM、連結
内部統制・監査対応権限・統制機能(詳細は要問い合わせ)内部統制強化機能・ワークフローを共通基盤で提供(要問い合わせ)標準は権限・承認・監査証跡(高度な統制はSAP GRCを別途)職務分掌・監査証跡を業務システムに内蔵、SOC1/2・ISO27001承認フロー・操作履歴・権限、SOC1/SOC2 Type2・ISMAP登録(要問い合わせ)承認プロセス・AI申請書レビュー(認証は要問い合わせ)「intra-mart」基盤の承認フロー・監査証跡SOX対応の職務分掌・アクセス管理・監査証跡・不正検知
連結・グループ対応管理連結対応、制度連結は「BTrex連結会計」連携、IFRS対応連結仕訳の自動生成、グループ管理会計は多通貨・IFRS対応連結会計(GC)、IFRS・日本基準の並行開示に対応リアルタイム連結・多通貨、複数会計基準を並行管理「NetSuite OneWorld」で多通貨・多言語・連結決算に対応連結会計支援・グループ経営管理、IFRS・海外子会社連携(要問い合わせ)連結決算パッケージ収集・月次決算モニタリング連結・多通貨・IFRS対応(海外実装は限定的)多通貨・多エンティティ、連結・IFRS、EPMで連結決算
提供形態オンプレミス・クラウドオンプレミス・クラウドオンプレミス・クラウドクラウド(Public/Private)・オンプレミスクラウドクラウド(Microsoft Azure基盤)クラウド要問い合わせオンプレミス・クラウド(AWS)クラウド(SaaS、OCI基盤)
対象規模・実績中堅〜大企業・上場/累計11,000社以上中堅〜大企業/OBIC7シリーズ累計28,000社超大企業(SUMMIT)・中堅(iZ)・中小(きらら)中堅〜大企業・グローバル中堅〜成長・上場/世界44,000社超中堅〜上場・グループ/奉行シリーズ上場企業1,798社中堅〜大企業/7,500社超大手企業(年商1,000億円以上でシェア1位)/HUEシリーズ2,400社以上大企業(年商500億円以上)大企業・グローバル(NetSuiteより上位の規模帯)
料金要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※ 料金・機能は各社の公式情報にもとづく(2026年9月時点)。導入時は最新の公式情報をご確認ください。

大企業向け会計システムのサービス個別紹介

ここからは、各製品の特徴を個別に紹介します。まずは会計・決算特化型から見ていきます。

会計・決算特化型の製品

1. マネーフォワード クラウド会計Plus(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド会計Plusのサービスサイト

マネーフォワード クラウド会計Plusは、中小企業向けの「マネーフォワード クラウド会計」に内部統制機能を加えた上位版として2020年に提供が始まった、IPO準備・中堅〜上場企業向けの会計システムです。無印版の自動化(データ自動取得・自動仕訳・自動学習)を引き継ぎつつ、上場企業に求められる統制機能を追加しています。

内部統制面では、すべての仕訳を承認を経て記帳する承認フロー、業務分担に応じた権限設定、操作ログ・仕訳更新履歴、月次締めを備えます。監査法人とシステムを共有して証憑をWeb上で照会する遠隔監査にも対応し、監査手続きの負荷軽減につなげます。

料金は利用ID数に応じた要見積もり方式で、監査法人・税理士法人など外部共有用のアカウントもIDの1つとしてカウントされます。請求書払い・年間契約で、公開APIやiPaaSによる周辺システム連携に対応し、導入実績は1,000社以上(公式トップページ記載)です。

どのような企業が内部統制対応の会計システムを検討しているのか、提供元のマネーフォワードはMCB FinTechカタログのインタビューで導入相談の傾向を語っています。

栗本賢人氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本賢人氏
独自インタビューより

最も多いのは、IPOや上場を目指していて内部統制をしっかり整えたい、J-SOX対応の必須要件に対応したいという中堅企業からのご相談です。導入の主導は経理の責任者が中心になることが多く、IPO準備など全社的な取り組みの文脈ではCFOが関与されるケースも少なくありません。

2. freee会計(フリー株式会社)

freee会計のサービスサイト

freee会計は、フリー株式会社が提供するクラウド会計ソフトで、個人事業主から上場企業までを同じ基盤でカバーします。大企業・上場企業向けには、内部統制機能を備えたエンタープライズプランが用意されています。

エンタープライズプランでは、カスタム権限管理・承認ワークフロー・作業履歴といった内部統制機能に加え、IPアドレス制限などのセキュリティ機能を利用できます。電子帳簿保存法には全プランで対応し(JIIMA認証取得)、インボイス制度にも対応します。

料金は、複数拠点の中堅企業向けのアドバンスが年払いで月額39,780円(税抜・従量課金別)、IPO準備中・上場企業向けのエンタープライズは要問い合わせです。初期費用は0円で、30日間の無料お試しがあります。上場準備企業の予実管理・決算・監査対応には、2026年春提供予定の上位製品「freee経営管理」も案内されています。

3. TKC FX5クラウド(株式会社TKC)

TKC FX5クラウドのサービスサイト

TKC FX5クラウドは、株式会社TKCが提供する統合型会計情報システムで、FXクラウドシリーズのうち上場企業向けの上位モデルです。グループ企業を持つ中堅・大企業や上場企業を主な対象とします。TKC会員事務所による月次の巡回監査とセットで利用する提供モデルが特徴で、大企業向けには監査法人・税理士法人との連携を前提とします。

グループ各社の勘定科目・取引先を一元管理する「グループ統一マスター」を備え、子会社のマスターを自動更新して決算時の科目組替を効率化します。連結会計システム「eCA-DRIVER」とのデータ連携や、関係会社間の債権・債務残高・内部取引高の照合機能により、連結決算の早期化を支援します。月間50万行以上の仕訳に対応するクラウド基盤も公式に示されています。

内部統制面では、独立受託会社監査人による保証報告書(保証実3402報告書)を無償提供し、上場企業の内部統制評価に活用できます。市販はされておらず、会計事務所・監査法人を介して導入するため、料金は契約条件に応じた要問い合わせです。

4. PCAクラウド 会計(ピー・シー・エー株式会社)

PCAクラウド 会計のサービスサイト

PCAクラウド 会計は、1980年設立で東証プライムに上場するピー・シー・エー株式会社が提供する、パッケージ会計ソフト「PCA会計」のクラウド版です。主な対象は中小〜中堅企業ですが、上位グレード「PCAクラウド 会計 hyper」はグループ企業管理・セグメント管理・仕訳承認に対応するため、複数のグループ会社を持つ企業や、上場準備で子会社管理と統制を整えたい企業の選択肢になります。

hyper では、複数会社を企業グループとして登録して子会社領域や合算領域を作成でき、親会社の勘定科目マスターを子会社へコピーできます。事業別・地域別のセグメント管理や部門の階層管理、仕訳の承認機能も備えます。連結会計については、クラウド連結会計ソフト「結/YUI」とのAPI連携で対応します。

料金は、会計 hyper 単体で月額19,200円(税抜、ソフト利用7,200円+サーバー利用12,000円)、標準グレードの会計単体で月額16,200円(税抜)です。初期費用0円のイニシャル0プランがあり、2ヶ月の無料体験も利用できます。提供基盤は、SLA保証のあるデータセンター版と廉価なon AWS版、サブスク版から選べます。

グループ会社の会計データ集約が決算の早期化にどうつながるのか、提供元のピー・シー・エーはMCB FinTechカタログのインタビューで導入事例を挙げています。

田崎氏
ピー・シー・エー株式会社 事業戦略部 プロダクトマーケティングセンター
田崎氏
独自インタビューより

導入前は、グループ企業のデータ集計や確認作業に膨大な時間がかかり、月次決算が大幅に遅れていました。経営状況をリアルタイムに把握できないことが課題だったのです。導入後は、グループ全体の会計データをクラウドでリアルタイムに一元化・連携したことで、月次決算の期間を11日間短縮することに成功しました。これにより月初7営業日以内にグループ全体の正確な経営状況を可視化できるようになり、経営陣の意思決定スピードが大きく向上しています。

ERP統合型の製品

続いて、基幹業務と一体で財務会計を担うERP統合型の製品です。

5. SuperStream-NX(キヤノンITソリューションズ株式会社)

SuperStream-NXの公式サイト画面

中堅〜大企業・上場企業に導入されている国産の統合型バックオフィス基盤が、キヤノンITソリューションズ株式会社のSuperStream-NXです。財務会計・管理会計に加え、債権債務、固定資産・リース、グループ経営管理、人事給与のモジュールを備え、モジュール間を仕訳データでリアルタイムに連携します。

連結対応は、グループ会社の財務データを集約する管理連結をグループ経営管理ソリューションが担い、制度連結はアライアンス製品「BTrex 連結会計」との連携で対応します。固定資産モジュールでは日本基準・IFRS・管理会計など最大5台帳を同時運用でき、2027年4月適用の新リース会計基準にも対応します。

提供形態はオンプレミス(エンジンライセンス型・パッケージ提供型)とクラウド提供型の3種類があり、事業規模に応じて選べます。累計11,000社以上(公式表記)の導入実績を持ち、導入・運用支援は全国の販売パートナー網が担います。料金は公式に標準価格の掲載がなく、要問い合わせが基本です。

6. OBIC7 会計情報ソリューション(株式会社オービック)

OBIC7 会計情報ソリューションのウェブサイト

株式会社オービックが提供する統合基幹業務システム「OBIC7」シリーズの会計領域を担うのが、OBIC7 会計情報ソリューションです。財務会計を中核に、管理会計・連結会計・グループ管理会計までをカバーし、販売や人事給与など基幹各システムと連携します。主に中堅〜大企業向けの統合基幹システムです。

連結会計システムは、グループ各社の会計情報を収集し、内部取引消去・未実現利益消去・のれん償却などの連結仕訳や資本連結仕訳を自動生成します。グループ管理会計システムは多通貨・IFRSに対応し、業務プロセスの可視化と内部統制強化を共通基盤の機能として備えます。

コンサルティングから設計・開発・稼働後のサポートまでを自社で一貫して手がける体制が特徴です。OBIC7シリーズの累計導入社数は28,000社超(会計単体ではなくシリーズ全体の累計)です。料金は導入規模・構築範囲に応じた個別見積もりで、公式サイトに標準価格の掲載はありません。

7. GLOVIA(富士通株式会社)

GLOVIAのウェブサイト

GLOVIAは、富士通株式会社が展開する統合基幹業務(ERP)ソリューションのブランド総称です。企業規模ごとに製品系統が分かれており、大企業向けには「GLOVIA SUMMIT」が該当します。経営会計(GM)、連結会計(GC)、固定資産管理(FM)、経営可視化(MI)の各ソリューションで構成されます。

連結会計(GC)は、日本特有の制度・税制・商習慣への対応に加え、IFRSと日本基準の並行開示に対応します。グループ間取引を1社の入力で相手会社の仕訳まで同時生成する「会社間論理仕訳機能」や、グループ・基幹システムの大量明細をメモリ上で扱う設計を備えます。

提供形態はオンプレミスに加え、顧客ごとに独立したシングルテナント構成のSaaS「GLOVIA SUMMIT クラウド」があり、オンプレ版と同等のカスタマイズに対応します。中堅向けの「GLOVIA iZ」、中小向けの「GLOVIA きらら」は富士通Japan株式会社が提供し、規模に応じて系統を選べます。

8. SAP S/4HANA Cloud(SAPジャパン株式会社)

SAP S/4HANA Cloudの公式サイト画面

SAP S/4HANA Cloud(SAP Cloud ERP)は、SAP SEのインメモリデータベース「SAP HANA」を基盤とするクラウド型ERPで、日本ではSAPジャパン株式会社が提供します。会計の中核は、財務会計(FI)と管理会計(CO)の仕訳を単一テーブルに統合する「Universal Journal」で、締めを待たずリアルタイムに財務データを参照できます。

連結決算は「SAP S/4HANA for Group Reporting」がリアルタイム連結・多通貨連結・セグメント連結・内部取引照合を担います。日本基準・IFRS・米国基準などを同一システム上の複数元帳で並行管理でき、海外子会社ごとに異なる会計基準への対応が必要なグループ企業に向きます。

エディションは、標準化志向の企業向けにベストプラクティスを前提とするPublic Edition(GROW with SAP)と、独自開発・カスタマイズが可能なPrivate Edition(RISE with SAP、大企業・既存SAPからの移行向け)に分かれます。高度な職務分掌管理やJ-SOX対応は、別製品のSAP GRCとの組み合わせが前提となる点は確認しておきましょう。

9. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

Oracle NetSuiteの公式サイト画面

世界200か国以上で使われるクラウド型の統合基幹業務システム(ERP)が、日本オラクル株式会社の提供するOracle NetSuiteです。財務会計・販売購買・在庫管理・営業支援(SFA)・CRMを単一のプラットフォームに統合し、業務データがそのまま会計に反映されます。27以上の言語と190以上の通貨に対応します(公式、2026年時点)。

多言語・多通貨に対応する「NetSuite OneWorld」により、海外拠点を含めたグループ全体の一元管理と連結決算の効率化に対応します。職務分掌・多要素認証・アクセス制限などのアクセス管理や監査証跡を業務システム自体に組み込み、取引が発生した時点のデータをそのまま内部統制の対象にできる設計です。

対象は成長企業から上場企業まで幅広く、オンプレミス刷新やM&A後のグループ統合、IPO準備を契機に導入されるケースが多い製品です。同じOracleブランドでも、大企業向けのOracle Fusion Cloud ERPとは別製品である点に注意してください。料金は基本ライセンス・利用ユーザー数・データ容量の組み合わせで決まる個別見積もりです。

業務データと内部統制を同じ基盤で扱うことが現場の運用にどう影響するのか、提供元の日本オラクルはMCB FinTechカタログのインタビューで単体の統制ツールと比較して説明しています。

福宮氏
日本オラクル株式会社 理事 NetSuite事業統括 営業統括本部長
福宮氏
独自インタビューより

統制のためのツールを別で持っていると、業務システム側のデータをエクスポートして、突き合わせて、チェックして、という作業がどうしても発生します。ここがかなり労働集約的で、ミスも起きやすいんです。

NetSuiteの場合は、取引が発生したその瞬間のデータがそのまま統制の対象になります。ワークフローによる承認や、不正につながりかねない操作の検知も、業務の流れの中で自動的に回っていきます。あとから人手で照合する作業そのものを減らせるので、内部監査や経理の方の負担を大きく軽くできるという声をよくいただきます。

10. 奉行V ERPクラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

奉行V ERPクラウドの公式サイト画面

会計・販売管理・人事労務のデータを自動で集約するSaaS型の統合基幹業務システムが、株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)の奉行V ERPクラウドです。Microsoft Azure基盤の上で、業務アプリケーションからインフラまでをオールインワンで提供します。中堅・成長企業から上場企業・グループ企業までを対象とします。

大企業向けの機能として、IFRS対応や新リース会計基準対応、グループ全体の会計データ収集・照合を自動化する連結会計支援を標準で備えます。海外子会社は「勘定奉行クラウド Global Edition」との連携で現地会計をリアルタイムに統合管理でき、多通貨にも対応します。

グループ経営管理モデル(GM)は、グループ会社のライセンス・データ容量を統合管理し、リアルタイムの管理連結処理や連結精算表作成に対応します。承認フロー・操作履歴・権限設定など内部統制に資する機能も備えます。GMの利用グループ会社は5,557社(うち上場企業509社、公式)です。

11. PROACTIVE(SCSK株式会社)

PROACTIVEの公式サイト画面

PROACTIVEは、SCSK株式会社が提供するクラウドERPです。会計・人事給与・販売管理・経費精算・勤怠管理を単一の基盤で一元管理し、フロントオフィスとバックオフィス双方の業務データを連携します。2021年提供開始の「ProActive C4」が、2024年11月にグループ製品との統合に伴い「PROACTIVE」へ改称されています。

現行公式サイトでは7,500社超の導入実績を掲げています。会計・人事給与などの各業務はモジュールとして構成され、システムの分断解消とデータ連携・複数システム契約コストの削減を訴求しています。改称後は生成AIを活用した利用支援機能や業種特化オファリングも追加されています。

サポートは、バージョンアップ・法改正対応を含むライセンス保守、カスタマイズ保守、インシデントチケット制のヘルプデスクの3本立てで提供されます。製品開発から導入・保守・運用支援までをSCSKが自社で一貫して手がける体制です。料金は公式に掲載がなく、要問い合わせとなります。

12. HUE AC(株式会社ワークスアプリケーションズ)

HUE ACの公式サイト画面

HUE AC(HUE Accounting)は、株式会社ワークスアプリケーションズが提供する大手企業向け国産ERP「HUE」シリーズの会計モジュールです。「財管一致」を掲げ、財務会計と管理会計を単一システム上で統合し、日々の仕訳計上から決算振替・配賦、月次決算モニタリングまでを1システムで完結させます。

連結・グループ対応では、HUEを利用するグループ会社からワンクリックで連結決算パッケージを収集でき、別システムを使うグループ会社のデータも統合できます。数千万件〜数億件規模のデータ処理を想定したアーキテクチャを備え、大企業のトランザクション量に対応します。

アドオン開発を避け、6,700以上の標準機能で業務に適合させる「Fit to Japan Standard」を方針とし、会計基準・税制改正には標準保守料の範囲内で無償対応します。導入実績はHUEシリーズ全体で2,400社以上(2026年3月時点)で、ITRの「ERP市場2026」では年商1,000億円以上のセグメントでベンダー別売上金額シェア1位とされています。

13. Biz∫(株式会社NTTデータ・ビズインテグラル)

Biz∫(ビズインテグラル)の公式サイト画面

Biz∫(ビズインテグラル)は、株式会社NTTデータ・ビズインテグラル(NTTデータグループ)が提供する大企業向けの純国産ERPです。国内シェアの高いワークフロー基盤「intra-mart」を土台に、会計・販売・購買・人事などをサービス化して連携するSOA(サービス指向アーキテクチャ)を採用し、年商500億円以上の大手企業を主対象とします。

会計は財務会計・管理会計・連結会計をカバーし、多通貨会計とIFRSに対応します。intra-mart基盤ゆえに承認フローを柔軟に設計でき、監査証跡・承認履歴の管理と合わせて、業務プロセスの標準化とガバナンス強化を目的に導入されます。

提供形態はオンプレミスのほか、AWS上で運用する「Biz∫ Cloud」やプライベートクラウドから選べます。導入はNTTデータ本体や地域会社、販売パートナーが担います。多通貨・多言語・IFRSには対応するものの、海外現地での実装実績は外資系ERPと比べ限定的とされる点は、グローバル展開の要件がある場合に確認しておきましょう。

14. Oracle Fusion Cloud ERP(日本オラクル株式会社)

Oracle Fusion Cloud ERPの公式サイト画面

Oracle Fusion Cloud ERPは、Oracle Corporationが提供する大企業・グローバルエンタープライズ向けのクラウドERPで、日本では日本オラクル株式会社が扱います。Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上で稼働するSaaS型で、SAP S/4HANAと同様にグローバル大企業の基幹業務を支えるクラウドERPです。

財務会計は多通貨・多エンティティ会計、インターカンパニー取引、連結会計、IFRSに対応します。リスク管理モジュールはSOX対応の職務分掌・アクセスコントロール、監査証跡、不正検知を備え、予算計画・連結決算を担うEPM(Oracle Cloud EPM)と組み合わせて経営管理を強化できます。

財務のみ、調達のみといったモジュール単位での段階導入がしやすい設計で、業種特化のIndustry Cloudと組み合わせて補強できます。同じOracleでも中堅向けのNetSuiteとは対象規模の異なる別製品で、こちらはNetSuiteより上位の規模帯の大企業・グローバル企業を主対象とします。日本での導入・保守は日本オラクルや大手SIerが担います。

まとめ:自社のタイプと要件から会計システムを選ぶ

大企業・上場企業の会計システムは、まず「会計・決算特化型」と「ERP統合型」のどちらが自社に向くかを見極めるところから始まります。既存の基幹システムを活かして会計まわりを強化したい、あるいは上場準備で決算・内部統制の体制を固めたい場合は会計・決算特化型が、グループ・グローバルの経営情報を基幹ごと一元管理したい場合はERP統合型が、それぞれ有力な選択肢になります。

そのうえで、内部統制に対応した権限管理・証跡、連結決算・会社間取引への対応、大量データの処理性能と拡張性、既存システムとの連携、電子帳簿保存法やインボイス制度などの制度対応、提供形態、導入支援・サポート体制を、自社の要件に当てはめて確認します。気になる製品が絞れたら、比較表や個別紹介から資料を取り寄せ、自社の規模・グループ構成を伝えて具体的に検討を進めてください。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】クラウド財務管理システムの資料を
一括ダウンロードする

よくある質問(FAQ)

Q. 大企業向け会計システムとは何ですか?

A. 大企業向け会計システムとは、連結決算・内部統制(J-SOX)・大量データ処理・既存の基幹システムとの連携といった、規模の大きい企業ならではの要件に対応した会計システムです。中小企業向けのクラウド会計とは選定の観点が変わり、財務会計・決算を主軸にした「会計・決算特化型」と、販売・購買などの基幹業務と一体で財務会計を担う「ERP統合型」に大きく分かれます。

従業員数百〜数千名規模の上場企業・大企業、IPO準備企業、複数のグループ会社を抱える企業が主な対象です。

Q. 大企業向け会計システムは会計・決算特化型とERP統合型のどちらを選ぶべきですか?

A. 大企業向け会計システムは、既存の基幹システムを活かして会計まわりだけを強化・刷新したい場合は会計・決算特化型、グループ・グローバルの経営情報を基幹ごと一元管理したい場合はERP統合型が向きます。

上場準備で決算・内部統制の体制を固めたい成長企業は会計・決算特化型、基幹システムごと刷新して業務全体を標準化したい大企業はERP統合型が有力な選択肢です。自社がどちらに向くかは、本記事の診断ウィジェットで質問に答えると絞り込めます。

Q. 大企業向け会計システムは連結決算に対応できますか?

A. 大企業向け会計システムの多くは、グループ会社の会計データ集約や内部取引の消去・債権債務の照合を通じて連結決算を支援します。ただし、会計システム単体で連結まで完結できるか、単体決算までを担って連結は専用の連結会計システムに委ねるかは製品によって異なります。

親会社・子会社で勘定科目やマスターを統一できるか、連結パッケージや専用システムと連携できるかを確認してください。海外拠点を含むグループでは、多通貨・多言語や現地の会計基準への対応も要件に加わります。

Q. 大企業向け会計システムで内部統制(J-SOX)にはどう対応すればよいですか?

A. 大企業向け会計システムでは、職務分掌に沿ったアクセス権限、入力・承認・変更の操作ログ、マスターや仕訳の変更履歴の保存を、システム側で担保できるかが内部統制対応の要になります。上場企業は金融商品取引法により内部統制報告書の提出が義務づけられ、非上場でも大会社(資本金5億円以上または負債総額200億円以上)は会社法により内部統制システムの整備義務があります。

承認ワークフローや権限設定の細かさは製品差が大きいため、自社の統制ルールを再現できるかを個別に確認しておくと安全です。

Q. 大企業向け会計システムはIPO準備・上場のタイミングで導入すべきですか?

A. IPO準備企業では、上場に求められる内部統制と決算・開示の体制を固めるために、準備段階での会計システムの見直しが有力な選択肢になります。上場企業には内部統制報告制度が課されるため、承認フロー・権限管理・操作ログといった統制機能を備えた製品への切り替えが必要になるケースが多いためです。

会計・決算特化型のなかにはIPO準備・上場企業向けに内部統制機能を強化したプランを用意する製品もあり、成長フェーズに合わせて選ぶとよいでしょう。

Q. 既存の基幹システムやERPから大企業向け会計システムに移行できますか?

A. 大企業向け会計システムは、標準の連携機能・API・ファイル取込を通じて既存の基幹システムや周辺SaaSと連携でき、多くは他システムからのデータ移行にも対応します。ただし大企業のシステム刷新は、現行データの移行、マスターの整備、業務プロセスの見直しを伴う大がかりなプロジェクトになります。

導入コンサルティングや移行支援の有無、上場企業・同業種での導入実績を確認し、既存システムの構成を一覧化して、標準連携でまかなえる範囲と個別開発が必要な箇所を導入前に切り分けておきましょう。

Q. 大企業向け会計システムは海外拠点や多通貨に対応していますか?

A. 海外拠点を持つグループでは、多通貨・多言語や現地の会計基準・複数会計基準(日本基準とIFRSの並行処理など)に対応した製品を選ぶ必要があり、その対応度は製品によって大きく異なります

グローバル経営を前提とするERP統合型や外資系ERPは多通貨・多言語対応に強い一方、国産製品では対応範囲や海外現地での実装実績に差があります。海外子会社の数や拠点の会計基準を整理し、必要な範囲をベンダーに具体的に確認してください。

Q. 大企業向け会計システムの費用相場はどのくらいですか?

A. 大企業向け会計システムの費用は、月額数万円規模のクラウド会計から、導入規模・構築範囲に応じた個別見積もりが基本のERPまで幅広く分かれます。会計・決算特化型のクラウド製品には月額料金が公開されているものもありますが、上場企業向けプランやERP統合型は要問い合わせが一般的です。

料金は利用ID数・利用ユーザー数・データ容量・構築範囲などの組み合わせで決まるため、自社の規模・拠点数・必要なモジュールを伝えて見積もりを取るのが確実です。

Q. 大企業向け会計システムの導入期間はどのくらいかかりますか?

A. 大企業向け会計システムの導入期間は、製品タイプや自社の要件によって数ヶ月から1年以上まで幅があります。既存の基幹システムを活かす会計・決算特化型は比較的短期に収まりやすい一方、基幹業務全体を刷新するERP統合型は、業務プロセスの標準化やデータ移行を伴うため長期化する傾向があります。

連結や内部統制の要件、拠点数、カスタマイズの範囲によっても変わるため、想定する規模・スケジュールを伝えたうえでベンダーに標準的な導入期間を確認しておきましょう。

Q. 大企業向け会計システムは電子帳簿保存法やインボイス制度、新リース会計基準に対応していますか?

A. 主要な大企業向け会計システムは、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応が進んでおり、法改正時のアップデートも継続的に提供されます。特にクラウド型は、法改正への対応やバージョンアップがサービス側で行われるため、運用の負担を抑えやすいのが特徴です。

加えて、2027年4月1日以後開始する年度から適用される新リース会計基準や、一部の上場企業で任意適用が認められるIFRSへの対応が必要な場合は、複数会計基準を並行処理できるかを個別に確認してください。義務対応(電帳法・インボイス)と任意適用(IFRS)を分けて要件を整理すると選定がぶれません。

大企業向け会計システムの料金・機能を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、大企業向け会計システムをはじめとする各サービスの最新資料をまとめて請求できます。気になる製品の料金や機能を横断で比較したいときは、下記から資料を取り寄せて、社内での検討にお役立てください。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】クラウド財務管理システムの資料を
一括ダウンロードする

MCB FinTechカタログに掲載しませんか?

MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
クラウド財務管理システムの関連サービス資料

PR

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます

【無料】クラウド財務管理システムの資料を
一括ダウンロードする

本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

関連記事

新着記事

クラウド財務管理システム
おすすめの診断サービス