動画の素材やCADの図面が積み上がり、契約しているクラウドストレージの容量が毎年のように足りなくなっていないでしょうか。追加のたびに見積もりを取り、稟議を通し、また半年後に同じことを繰り返す——この負担を断ち切る手段として「容量無制限」を掲げるプランに目が向きます。
ところが「無制限」と書かれていても、無制限なのが保存容量なのか、1ファイルの大きさなのか、利用人数なのかはサービスによって違います。さらに最低契約人数や月間の転送量といった条件が付いていることも多く、表記だけを見て決めると導入後に想定が崩れます。
本記事では、法人向けクラウドストレージ18サービスについて、何が無制限なのかと、その無制限に付いている条件を同じ物差しで整理しました。最低ユーザー数・月間転送量・1ファイルの上限・容量追加の単価を並べ、公開されていない項目は「公式に記載なし」と示しています。問い合わせないと分からない項目がどれかも合わせて分かります。
また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」を記事の途中にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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本記事で取り上げるのは、保存容量・1ファイルのアップロード容量・ユーザー数のいずれかを公式に無制限としているクラウドストレージです。無制限に近い規模まで容量を伸ばせるものも含めています。管理者による権限設定やアクセスログなど、社内で共有基盤として運用するための機能を備えたサービスに絞っています。
ファイルを送って一定期間で自動削除される転送サービスや、個人の保存容量を売りにしたサービスは含めていません。数十TB規模のデータを継続的に置く場所としては、用途が異なります。
従量課金のオブジェクトストレージ(Amazon S3 系のサービスなど)は、容量あたりの単価が安い一方で、部門のメンバーが日常的にファイルを開いて共有するための権限管理や画面が標準では備わりません。社内の共有基盤として選ぶ場合とは検討の仕方が変わるため、ここでは扱っていません。
容量の条件で絞り込まず、料金やセキュリティも含めて法人向けクラウドストレージ全般を比べたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【2026年最新】法人向けクラウドストレージ比較17選|料金・容量・セキュリティで選ぶ
社内のファイル共有や外出先からのデータ活用、取引先との受け渡しを見直すなかで、「自社に合った法人向けクラウドストレージをそろそろ本格的に導入・刷新したい」と考えていないでしょうか。サービスは数多く、料金体系もセキュリティも横並びで見えにくい…
「容量無制限」の表記は4通りに分かれる
各社が使う「無制限」という言葉は、実は違うものを指しています。無制限の対象が3通りあり、そこに「無制限ではないが必要なだけ足していける」という選択肢を加えた4通りが、実務で選ぶときの分かれ方です。何が無制限なのかを取り違えたまま比較すると、条件を満たさないサービスを候補に残してしまいます。

保存できる容量に上限がない
契約上、ストレージに置けるデータの総量に上限を設けないものです。「容量無制限」と聞いて最初に思い浮かべるのはこの形です。ここに当てはまるのは Box・JECTOR・MEGA の3社だけで、残りの15社は別の形の「無制限」を掲げています。
残る15社は、容量に数値の上限があるか、無制限なのが容量以外(ユーザー数や1ファイルの大きさ)かのどちらかです。ただしそれらが候補から外れるわけではありません。必要な容量が読めているなら、上限のあるプランを必要な分だけ買うほうが安く収まることが多いためです。
同じ「上限なし」でも、料金の決まり方は2通りに分かれます。ひとつは月額が定額で、使う量にかかわらず料金が変わらない形です(Box・JECTOR)。もうひとつは使った容量に応じて課金される従量制で、上限は置かないかわりに使うほど料金が増える形(MEGA)です。定額型は予算が読める一方、後述する月間転送量などの条件が付きやすい傾向があります。
MEGA は保存容量・転送量・1ファイルのサイズをいずれも公式に無制限としたうえで、使った分を毎月請求します。上限がない点は定額型と同じでも、保存量がそのまま費用に跳ね返るので、予算の読み方は変わります。
必要な分だけ容量を足していける
契約容量そのものは決まっているものの、追加購入や上位プランへの変更で段階的に伸ばせるタイプです。100TB規模まで料金表に載せているサービスもあり、「実質的に上限がない」と説明されることがあります。
自社のデータ量がある程度読めるなら、必要な分だけ買う分このタイプが最も安く収まります。判断の分かれ目は追加時の単価で、1TBあたり数千円のサービスと数万円のサービスでは、10TB増やした時点で年間コストに数十万円の差が出ます。
人数が増えても料金が変わらない(ユーザー数が無制限)
無制限の対象がユーザー数で、料金は契約した容量で決まる形です。国産のクラウドストレージに多く、実際に「無制限」と書かれているサービスの多くはこのタイプにあたります。
全社員にアカウントを配りたい、拠点や協力会社にも渡したいという使い方では、人数が増えるほど1人あたりの負担が下がります。ただし保存できる容量そのものは契約したぶんだけなので、自社で大容量データの置き場を探しているなら、容量側の条件を別途確認してください。
大きな1ファイルをそのまま扱える
総容量ではなく、1回に置ける1ファイルの大きさに上限を設けない、あるいは極端に大きく設定しているタイプです。4K・8Kの映像素材や、統合されたBIMモデルのように単体で数十GBに達するファイルを扱う現場では、この上限が実務上の分かれ目になります。
1ファイルの上限は、主要なプランで見ると5GBから5TBまで開きがあり、同じサービスでもプランによって変わります。総容量に余裕があっても、この上限を超えるファイルはそもそも置けません。
注意したいのは、上限が数値として最も大きいのはこのタイプではないことです。Google ドライブ(Google Workspace で提供されるストレージ)の5TB、Ci Media Cloud の5TB、Dropbox Business の2TB は、いずれもこのタイプに含まれません。上限を「設けていない」ことを重視するならこのタイプ、数値の大きさで足りるなら他のタイプも候補になります。
4通りのうち自社が必要としているのはどれか、次の表で当てはめてみてください。複数に該当するサービスもあるため、まず「これだけは外せない」という軸をひとつ決めると候補が絞りやすくなります。自社のデータ量が何TBになるのか見当がつかない場合は、先に自社に必要な容量を概算するで桁を出しておくと判断しやすくなります。
| タイプ | 保存できる容量に上限がない | 必要な分だけ容量を足していける | 人数が増えても料金が変わらない | 大きな1ファイルをそのまま扱える |
|---|---|---|---|---|
| 料金の決まり方 | 定額(月額が使用量で変わらない)、または使った容量に応じた従量制 | 契約容量ごとの月額。追加は容量単位で購入 | 契約容量ごとの月額(人数では変わらない) | ユーザー単位または容量単位の月額 |
| 向く使い方 | データ量が読めず、数年後にどこまで増えるか見通せない | 年間の増加量がある程度読め、使う分だけ払いたい | 全社員・協力会社まで含めてアカウントを配りたい | 単体で数十GB以上になる映像素材・統合モデルを日常的に置く |
| 該当する主なサービス | Box、JECTOR、MEGA | Dropbox Business、Google Workspace、OneDrive for Business、DirectCloud、Fileforce、セキュアSAMBA、Smooth File、Fleekdrive、Ci Media Cloud (このうち DirectCloud・Fileforce・セキュアSAMBA・Smooth File・Ci Media Cloud はユーザー数も無制限) | ABLENETストレージ、使えるファイル箱、Everidays、Xserverドライブ | pCloud、IMAGE WORKS |
※上記は各タイプの一般的な傾向です。個別のサービスにおける実際の条件は各社情報をご確認ください。
1つのサービスが複数に当てはまることもあります。ユーザー数が無制限なのは18社中10社、1ファイルの上限を設けていないのは6社で、上の表に挙げた社名以外にも該当するものがあります。
どの軸で絞るかを決めたら、比較表の「何が無制限か」の行で該当社を確かめてください。
「無制限」に付く4つの条件を確認する
「無制限」の表記には、たいてい条件が伴います。稟議を通したあとで条件に引っかかり、決裁をやり直す事態を避けるために、契約前に確認しておきたい4点を整理します。

条件が付くこと自体は、サービス提供側も明文で認めています。動画共有サービス「JECTOR」を提供する株式会社ねこじゃらしは、フェアユースポリシーで次のように定めています。
1 「無制限」と表示されるプランまたは機能であっても、本ポリシーに基づく公正利用の範囲内で利用されることを前提とします。
出典:Jector フェアユースポリシー(2026年4月16日 制定・施行)|株式会社ねこじゃらし
2 本サービスは、通常の業務利用および正当な協業利用を想定しています。
3 本サービスは、CDN、公開配布基盤、メディア配信サービスまたはこれらに類する大量配布用途を想定したものではありません。
最低ユーザー数と対象プランの下限
容量無制限が適用されるのは、多くの場合そのサービスの上位プランで、かつ一定の契約人数を満たしたときです。Box は Business 以上のプランで容量を無制限としており、契約には最低3ユーザーが必要です(Enterprise Advanced は35ユーザー)。
JECTOR の容量無制限プラン、MEGA for Business、pCloud Business も、いずれも最低3ユーザーからの契約になります。
少人数の部門やプロジェクト単位で導入を考えている場合、この下限が実質的な最低料金を決めます。1ユーザーあたりの月額が安く見えても、3人分を払う前提であれば月額の総額はその3倍から始まると考えて見積もる必要があります。
数十名から数百名で全社導入する場合は、逆に上側の条件が効いてきます。Box の Enterprise Advanced は最低35ユーザーからのプランで、大人数での利用を前提に設計されています。ライセンス数が増えるほど後述の帯域幅の枠も比例して増えるため、人数が多いこと自体が条件面では有利に働きます。
ユーザー数が無制限のタイプを全社に配る場合は、人数ではなく管理の設計が論点になります。部署ごとの権限をどう切るか、退職者のアカウントをどう回収するか、外部の協力会社にどこまで渡すかを、契約前に管理者機能の仕様と突き合わせてください。
ユーザー数無制限を掲げるサービスにも、適用範囲があります。セキュアSAMBAはユーザー数無制限を有料プラン限定としており、無料のフリープランは10名までです。「無制限」がどのプランに掛かる言葉なのかは、料金表の該当プランの列まで下りて確かめてください。
月間転送量とフェアユース(使い放題ではない範囲)
保存容量が無制限でも、出し入れするデータ量には上限が置かれていることがあります。Box の Fair Use Policy は、月間の帯域幅を購入ライセンス数に比例した合算上限として定めています。
Customers who have multiple users with account licenses are subject to a monthly usage limit of 1 TB per purchased user account license. This limit applies to the combined bandwidth used by all user accounts, organizational or group customers, and external applications.
出典:Fair Use Policy(Effective as of June 26, 2026)|Box
購入ライセンス1つにつき月1TBで、組織全体の合算に対して適用されます。100ライセンスなら組織全体で月100TBという計算です。同ポリシーでは帯域幅にダウンロード・アップロード・移行・プレビューまで含めると定義しており、Box Shuttle や Box Drive のようなツール経由の通信も算入されます。
共有リンク経由のダウンロードには別枠の上限があり、Business 以上では1ファイルにつき月2TB、Business Starter では月10GBです。制作物を社外に配布する使い方をしている場合、この枠が先に効いてくることがあります。
数値で線を引いている例もあります。MEGA はオブジェクトストレージ製品「MEGA S4」の規約で、月間の転送・ダウンロード量が保存容量の5倍を超える場合を過度な利用と判断すると明記しています。フェアユースは曖昧な概念ではなく、事業者が具体的な基準を持っている領域です。
転送量に課金がないことと、転送量に制限がないことは別の話です。JECTOR は転送量課金なしを掲げつつ、短期間の異常な転送量や外部ダウンロードの急増を理由に共有・アップロード・ダウンロードを制限する場合があるとポリシーに定めています。
1ファイルあたりのアップロード上限
総容量に余裕があっても、1ファイルの上限を超えるファイルは置けません。この上限は、各社の主要なプランで見ると5GBから5TBまで開きがあります(無料プランや最下位プランまで含めると100MBからです)。
最大は Google ドライブと Ci Media Cloud の5TB(Ci Media Cloud は Aspera Connect 経由の場合)で、次いで Dropbox Business の2TB、Box の500GB(Enterprise Advanced)と続きます。
一方で Xserverドライブは5GB、Fileforce は標準10GB(オプションで20GB)、Fleekdrive は40GB と、桁が2つほど違います。
4K・8Kの映像素材や統合されたBIMモデルを扱うなら、ここは先に確認しておく項目です。
使えるファイル箱・Everidays・ABLENETストレージ・pCloud・MEGA・JECTOR(ユーザー数無制限プラン)は1ファイルの上限を設けていません。ただしこのうち MEGA を除く5社は契約容量が決まっているため、置けるのは契約容量の空き分までで、契約容量が事実上の上限として働きます(MEGA は従量課金で容量の枠自体がありません)。
公式ページの間で数値が食い違うこともあります。セキュアSAMBAは料金ページで全プラン共通の100GB、ヘルプセンターでは5TBと記載されており、2026年8月時点で一致していません。重要な条件が記載場所によって違う場合は、契約前に提供元へ直接確認するのが確実です。
容量追加の単価と追加できる上限
容量を足していくタイプを選ぶなら、追加1TBあたりの単価が長期コストを決めます。単価を公開しているサービスは限られており、公開している例では次のような幅があります。
- 使えるファイル箱:1TBあたり月8,580円(税込)
- ABLENETストレージ:1TBあたり月9,900円(税込)
- Fileforce:1TBあたり月15,000〜40,000円(税別、契約プランにより変動)
- Google Workspace:100GB 月15米ドル/1TB 月40米ドル/10TB 月300米ドル
- Dropbox Business:1TBあたり月10米ドル(年払いは月8米ドル。2023年8月の発表時点)
- Fleekdrive(ユーザー数で容量が決まらないプラン):100GBあたり月10,000円(税別)
10TB増やしたときの年間コストは、1TBあたり8,580円(税込)なら約103万円、15,000円(税別)なら約180万円です。同じ「容量を足せる」でも、増え方によって数年後の負担は倍近く変わります。
単価がプランによって変わる点にも注意してください。Fileforce の追加単価は最小構成の Unlimited-1 が1TBあたり40,000円(税別)で、38TBの Unlimited-30 では15,000円(税別)まで下がります。最初の契約容量を小さく取ると、追加のたびに割高な単価が適用されることになります。
追加できる上限も見落としやすい条件です。Dropbox Advanced は追加購入を含めて1,000TBが総上限と公式に明記されています。JECTOR の容量無制限プランにも、1ユーザーが増やせる容量にコースごとの上限が定められています(具体的な数値は公式に記載がありません)。
単価を公開せず「要お問い合わせ」としているサービスも少なくありません。DirectCloud・セキュアSAMBA・Ci Media Cloud・IMAGE WORKS はいずれも追加単価を公開しておらず、見積もりを取らないと数年後のコストが読めない点は、選定時のリスクとして織り込んでおく必要があります。
出典・参考資料(10件)
- 出典:Fair Use Policy|Box
- 出典:Jector フェアユースポリシー|株式会社ねこじゃらし
- 出典:Terms of Service(Additional Terms of Service for MEGA S4)|MEGA
- 出典:料金プラン|セキュアSAMBA
- 出典:使えるファイル箱|使えるねっと株式会社
- 出典:料金プラン|Fileforce
- 出典:料金プラン|ABLENETストレージ
- 出典:Updates to our storage policy on Dropbox Advanced|Dropbox
- 出典:Google Workspace のストレージに関するよくある質問(管理者向け)|Google
- 出典:料金プラン|Fleekdrive
ここまでの4つの条件を自社に当てはめるのが難しい場合もあります。そのようなときでも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
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容量無制限のクラウドストレージを条件で比較
ここからは、18サービスを4つのタイプに分け、何が無制限かに加えて前章の4条件と最低契約期間を同じ行で並べます。「公式に記載なし」と書いた項目は、確認できなかったのではなく、各社の公開情報に記載がないものです。問い合わせないと分からない項目がどれかも、選定の判断材料になります。
保存できる容量に上限がないタイプを比較
| サービス名 | Box | JECTOR | MEGA |
|---|---|---|---|
| 何が無制限か | 保存容量(Businessプラン以上) | 保存容量(ストレージ容量無制限プラン) ユーザー数(ユーザー数無制限プラン) | 保存容量・転送量・1ファイルサイズ(MEGA for Business、従量課金) |
| ストレージ容量 | 無制限(Business/Business Plus/Enterprise/Enterprise Plus/Enterprise Advanced) Business Starterは100GB | 無制限(ストレージ容量無制限プラン) ユーザー数無制限プランは契約時に決めた容量 | 上限なし(使った分を毎月支払う従量課金) 基本料金に3TBを含む |
| 1ファイルの上限 | Business Starter 2GB Business 5GB Business Plus 15GB Enterprise 50GB Enterprise Plus 150GB Enterprise Advanced 500GB | ライト5GB/ベーシック15GB/プロ50GB/プレミアム150GB ユーザー数無制限プランは上限なし | 上限なし(公式表記は「unlimited file size」) |
| 無制限の条件 | 最低3ユーザー(Enterprise Advancedは35ユーザー) 公正使用ポリシーにより、帯域幅は購入ライセンス1つにつき月1TB(アップロード・ダウンロード・移行・プレビューの合算) 共有リンク経由のダウンロードは1ファイルにつき月2TB | 最低購入ユーザー数3名(全4コース共通) 月間転送量の数値上限は公式に記載なし(転送量課金なし)。公正利用ポリシーにより、短期間の異常な転送量・過度な並列アクセスを検知した場合は共有・アップロード・ダウンロードを制限 1ユーザーが増やせる容量にコース別の上限あり(数値は公式に記載なし) 契約後の2プラン間の変更は不可 | 最低3ユーザー 月間転送量の数値上限は公式に記載なし(基本料金に転送3TBを含み、超過分は1TBあたり3.50ユーロの従量課金) 利用規約の公正利用(fair, reasonable and not excessive)に基づき、MEGAの裁量で帯域に制限がかかる場合あり |
| 最低契約期間 | 公式に記載なし(料金ページに年払い・月払いの選択はあるが、年間契約が必須という明記はなし) | 公式に記載なし | 公式に記載なし(請求は月単位) |
| 容量追加 | 追加の概念なし(Business以上は容量そのものが無制限) | 公式に記載なし | 基本枠を超えたストレージ・転送量は1TBあたり3.50ユーロ |
| 月額料金 | 要お問い合わせ(日本語公式料金ページに円建て月額の掲載なし) | ストレージ容量無制限プランは1ユーザー月1,800円〜5,700円 ユーザー数無制限プランは月2,000円〜5,000円(契約容量ベースの月額固定) いずれも税区分は公式に記載なし | 月15ユーロ(3ユーザー・ストレージ3TB・転送3TBを含む)+追加ユーザー1人あたり月5ユーロ(表示価格は税抜) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年8月時点の各社公式情報によります。条件はプラン改定で変わることがあるため、契約前に各社の最新情報をご確認ください。
この3社で差が付くのは、料金の決まり方と条件の見えやすさです。定額の2社のうち Box は帯域幅の上限が数値で公開されている一方、月額の実額は公開されていません。JECTOR は月額が公開されていますが、無制限の範囲に付く1ユーザーあたりの上限は数値が示されていません。
従量制の MEGA は使った分だけ請求が増えるため、保存量の見通しが立たないうちは月額を固定できません。
必要な分だけ容量を足していけるタイプを比較
| サービス名 | Dropbox Business | Google Workspace | OneDrive for Business | DirectCloud | Fileforce | セキュアSAMBA | Smooth File | Fleekdrive | Ci Media Cloud |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 何が無制限か | 無制限の表記なし(現行プランはすべて数値ベースの容量) | 無制限の表記なし(現行プランはすべて数値ベースの容量) | 無制限の表記なし(現行の公式ページに無制限の記載なし) | ユーザー数(全プラン) | ユーザー数(Unlimitedプラン) | ユーザー数(有料プラン) | ユーザー数(クラウド版のユーザー無制限プラン) | 保存できるファイル数(容量そのものを無制限とするプランは現行にない) | ユーザー数・ワークスペース数(チーム以上) 保存容量に無制限の表記なし |
| ストレージ容量 | 日本国内のStandardは5TB固定(チーム全体で共有) Advancedは3ライセンスで15TB+アクティブライセンス1つにつき5TB(購入上限1,000TB) Enterpriseは契約時に個別に決定 | 1ユーザーあたりBusiness Starter 30GB/Business Standard 2TB/Business Plus 5TB/Enterprise 5TB(追加リクエスト可能)。組織全体のプールとして共有 | 1ユーザーあたりBusiness Basic/Standard/Premiumが1TB、E3・E5が1TB(5TBに増やすことが可能) | Standard 500GB/Advanced 1TB/Business 4TB/Premium 12TB/Enterprise 35TB/Enterprise Plus 50 50TB/Enterprise Plus 100 100TB | Unlimited-1 1TB/Unlimited-3 4TB/Unlimited-10 13TB/Unlimited-30 38TB ID課金のSmallBusinessは10IDあたり100GB | Chatworkユーザー特別プラン300GB/ビジネス500GB/エンタープライズ1TB・3TB(無料のフリープランは2GB) | クラウド版は500GB〜30TBの7区分 オンプレミスの仮想アプライアンス版は250GB〜4,000GBのモデル制 | Team 10GB×契約ユーザー数/Business・Business plus 200GB×契約ユーザー数/Team user scale 100GB/Business user scale 300GB(user scaleは最大800GB) | アクティブストレージが無料10GB/プロ500GB/チーム1TB/ビジネス1TB(拡張可) 法人向けプランは従量課金 |
| 1ファイルの上限 | 2TB(ブラウザ経由は375GBを超えるとタイムアウトのおそれ) | 5TB(1ユーザーが24時間にアップロードできるのは750GBまで) | 250GB(複数ファイルのZIPダウンロードは20GBまで) | Standard 10GB/Advanced 20GB/Business 30GB/Premium 40GB/Enterprise以上 60GB | 標準10GB(オプションで最大20GB) | 料金ページは全プラン共通100GB、FAQ・ヘルプセンターは5TBと記載が分かれる(契約前の確認が必要) | 1回の転送で最大15GB | 40GB | Aspera Connect経由で5TB Creators’ App経由は25GB ブラウザ経由は公式に記載なし |
| 無制限の条件 | 無制限プランなし Standard(Standard Classic)・Advancedとも最低3名から 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点。共有リンク経由のダウンロードは1日あたりStandard 1TB、Advanced 4TB) | 無制限プランなし Business各プランは最大300ユーザー 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点。1ユーザーが24時間にアップロードできるのは750GBまで、ダウンロード上限は公式に記載なし) Enterpriseの容量拡張はGoogleの裁量による | 無制限プランなし 5TBを超える容量はMicrosoftの担当者との個別対応 1人あたりの合計は25TBが上限 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) | ユーザー数無制限は全プラン共通で追加条件なし 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) | ユーザー数無制限はUnlimitedプラン(1TB・月60,000円〜)の契約が条件 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) | ユーザー数無制限は有料プランのみ(フリープランは10名まで) 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) | ユーザー無制限プランに最低契約容量・最低ユーザー数の記載なし 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) | 無制限プランなし Team・Business・Business plusは最低10ユーザーから user scaleはユーザー数の上限が100名 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) | ユーザー数無制限はチーム以上(無料・プロは1ユーザー) 法人向けプランの月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点。無料プランのみ月10GBの転送量上限を明記。2022年発表のエントリープランにはアップロード・ダウンロード各100GBのバンドルの記載あり) 最低契約容量は公式に記載なし |
| 最低契約期間 | 公式に記載なし(月払い・年払いとも選択可、年間契約が必須という明記はなし) | 年間プラン(1年契約・月払い)とフレキシブルプラン(月契約)から選択 | 年間契約と月間契約から選択(最低契約期間そのものの明記は公式になし) | 12か月の自動更新(全プラン共通) | 年契約・年払い(全プラン共通) | 課金開始月から12か月 | クラウド版は12か月(最低ご利用期間) | 公式に記載なし | 公式に記載なし(グローバル版FAQには法人向けプランは月次契約で年間契約は不要との記載。日本版ページでは確認できず) |
| 容量追加 | 1TB単位で追加可(2023年8月の発表時点で1TBあたり月10米ドル、年払いは月8米ドル。円建て単価は公式に記載なし) | 追加ストレージアドオンを必要な数だけ購入可(100GB 月15米ドル/1TB 月40米ドル/10TB 月300米ドル。円建て表示なし) | 要お問い合わせ(従量課金と容量パックのアドオンあり。単価は公開ページに記載がなく管理センター内で確認) | 500GB単位で追加可(単価は要お問い合わせ) | 1TB単位で追加可。メインストレージはUnlimited-1 40,000円/Unlimited-3 35,000円/Unlimited-10 20,000円/Unlimited-30 15,000円、サイドストレージは10,000円(いずれも税別・1TBあたり) | 30TB以上のエンタープライズ利用時のみ1TB単位で追加可(単価は要お問い合わせ)。通常プランは上位プランへの変更で対応 | 公式に記載なし(プラン間の乗り換えで容量を変更) | user scaleは100GBあたり10,000円(税別、上限800GB)。ユーザー数課金型のTeam・Business・Business plusは公式に記載なし | 要お問い合わせ(チームは容量追加ブロック、法人向けプランは従量課金。いずれも単価は非公開) |
| 月額料金 | 要お問い合わせ(円建ての月額・税区分は公式料金ページで要確認) | 1ユーザー月800円(Business Starter)/1,600円(Business Standard)/2,500円(Business Plus)(税別・年間プラン)、Enterpriseは要お問い合わせ | 1ユーザー月1,049円(Business Basic)/2,098円(Business Standard)/3,298円(Business Premium)(税抜・年間契約・Teams込み・Copilotなし) | 44,000円(Standard・500GB)〜1,200,000円(Enterprise Plus 100・100TB)(税抜、初期費用0円) | Unlimited-1 60,000円/Unlimited-3 108,000円/Unlimited-10 216,000円/Unlimited-30 360,000円(税別・年契約年払い、初期費用0円) | 25,000円(Chatworkユーザー特別プラン)/35,000円(ビジネス)/48,000円(エンタープライズ1TB)/88,000円(エンタープライズ3TB)(税区分は公式に記載なし) | 500GB 33,000円/1TB 55,000円/5TB 137,500円/30TB 280,500円(いずれも税込)。初期費用は500GB 55,000円、1TB 110,000円、2TB以上は不要 | 1ユーザー月600円(Team)/1,800円(Business)/2,000円(Business plus)、Team user scale 25,000円/Business user scale 50,000円(いずれも税抜、初期費用なし) | チーム8,778円〜/ビジネス43,780円〜/法人向けプラン38,500円〜(いずれも税込) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
※2026年8月時点の各社公式情報によります。条件はプラン改定で変わることがあるため、契約前に各社の最新情報をご確認ください。
このタイプでは、到達できる容量の天井と追加単価の2つで候補が分かれます。国産の容量課金型で数十TB以上に届くのは DirectCloud(100TB)と Fileforce(38TB+1TB単位の追加)で、Smooth File は30TB、セキュアSAMBAは3TBが公表上の上限です。
Dropbox Business(購入上限1,000TB)と Google Workspace(10TBのアドオンを必要な数だけ購入)は、ライセンスやアドオンを積むことで同じ規模に届きます。
単価を公開しているのは Fileforce・Dropbox Business・Google Workspace・Fleekdrive で、残りは見積もりを取らないと数年後の総額が読めません。
人数が増えても料金が変わらないタイプを比較
| サービス名 | ABLENETストレージ | 使えるファイル箱 | Everidays | Xserverドライブ |
|---|---|---|---|---|
| 何が無制限か | ユーザー数(ベーシック・プロ) 1ファイルのアップロードサイズ | ユーザー数(スタンダード・アドバンス) 1ファイルのアップロードサイズ(契約容量の範囲内) | ユーザー数(全プラン) 1ファイルのサイズ | ユーザー数(定額プランのスモールビジネス以上) |
| ストレージ容量 | ベーシック1TB/プロ3TB | スタンダード1TB/アドバンス3TB | スターター200GB/プロフェッショナル1TB・2TB(2TB超は要お問い合わせ) | スモールビジネス1TB(HDD)または500GB(SSD)/ビジネス2TBまたは1TB/ビジネスプラス4TBまたは2TB/エンタープライズ5TB(SSD)。フリープランは2GB |
| 1ファイルの上限 | 固定の上限なし(機能仕様ページは「ファイルアップロード可能サイズ無制限」)。ただし仮想ドライブの空き容量を超えるファイルはアップロード不可 | 契約容量の範囲内であれば上限なし(公式FAQ「ご契約容量の範囲内であれば、個々のファイルごとの容量制限はありません」) | 上限なし(公式料金ページ「1ファイルのサイズ制限等は特に設けておりません」) | 定額プランは5GB(フリープランは100MB) ユーザー単位課金プランはビジネス2GB/エンタープライズ5GB |
| 無制限の条件 | ユーザー数無制限に人数条件なし 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) | ユーザー数無制限に人数条件なし(全社員のアカウントを作成しても料金は一律) 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) | ユーザー数無制限の適用条件は公式に記載なし 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) | ユーザー数無制限は定額プランのみ(フリープランは1名、ユーザー単位課金プランは人数分の課金) 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) |
| 最低契約期間 | 月払いは利用開始日の翌月末日、年払いは利用開始日の12ヶ月後の月末日まで(利用規約第14条) | 1ヶ月契約と1年契約の2種類から選択(期間の縛りではなく支払いサイクルの違い。1年契約には全額返金保証) | 公式に記載なし(料金ページに最低契約期間の注記なし) | 定額プランは1ヶ月(自動更新を設定した場合のみ選択可) |
| 容量追加 | 1TBあたり月9,900円(税込)。申し込みはお問い合わせページ経由 | 1TBあたり月8,580円(税込) | 公式に記載なし(上位プランへの変更で対応。2TB超は資料請求のうえ個別相談) | 定額プランは公式に記載なし(ユーザー単位課金プランには、サポートへの問い合わせで無料に追加できるとの記載あり) |
| 月額料金 | ベーシック22,000円/プロ61,600円(1ヶ月契約・税込)。1年契約は月額換算19,800円/55,440円。初期費用はベーシック16,500円、プロ44,000円 | スタンダード30,140円(1ヶ月契約)/25,520円(1年契約)、アドバンス90,860円/72,600円(いずれも税込。初期費用は公式の料金表に欄がなく記載なし)。2026年9月30日までの申し込みは1年契約の初年度が20%OFF(アドバンス以上は30%OFF) | スターター13,200円/1TB 27,500円/2TB 43,560円(いずれも月間契約・税込、初期費用0円)。年間契約は10%割引 | スモールビジネス2,970円〜/ビジネス5,940円〜/ビジネスプラス11,880円〜(税込・前払い一括、初期費用11,000円)/エンタープライズ〈専用〉は月69,300円〜・初期費用110,000円。2026年8月19日〜10月14日は20%OFFのキャンペーン価格 |
| 詳細情報 | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
※2026年8月時点の各社公式情報によります。条件はプラン改定で変わることがあるため、契約前に各社の最新情報をご確認ください。
この4社は契約容量が1TB〜5TB前後で近いため、差が出るのは追加容量の単価と1ファイルの扱いです。追加単価を公開しているのは使えるファイル箱(1TBあたり月8,580円・税込)と ABLENETストレージ(同9,900円・税込)で、Everidays と Xserverドライブ(定額プラン)は公開していません。
1ファイルの上限を設けていない3社と、5GBの上限がある Xserverドライブでは、置けるファイルの大きさが大きく変わります。
大きな1ファイルをそのまま扱えるタイプを比較
| サービス名 | pCloud | IMAGE WORKS |
|---|---|---|
| 何が無制限か | 1ファイルのアップロードサイズ アップロード・ダウンロード速度 | 無制限の表記なし(容量・ユーザー数とも公式サイトに無制限の記載なし) |
| ストレージ容量 | Business 3TB(3ユーザー時)/Business Pro 6TB(3ユーザー時)。ユーザー数に応じた割り当て | 公式に記載なし(容量に応じた従量制。プランごとの容量・ID数の一覧は非公開) |
| 1ファイルの上限 | 上限なし(保存できるのは契約容量の空き分まで) | 最大180GB(1回のアップロードで最大180GB・合計1,000ファイルまで送受信) |
| 無制限の条件 | 最低3ユーザーから 共有リンク経由のダウンロードは1ユーザーあたり月1TBまで(超えると翌月まで公開リンクが停止するか、追加トラフィックの購入が必要) これ以外の月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) | 無制限プランなし 最低契約容量は公式に記載なし 月間転送量・フェアユースの記載なし(2026年8月時点) |
| 最低契約期間 | 公式に記載なし(月払い・年払いとも選択可) | 公式に記載なし |
| 容量追加 | 公式に記載なし(契約後にユーザーを追加したときの容量の増え方も公式に記載なし) | 要お問い合わせ(容量に応じた従量制で、単価・単位は非公開) |
| 月額料金 | Business 月29.97ユーロ(1ユーザー9.99ユーロ)/Business Pro 月44.94ユーロ(同14.98ユーロ、新規契約向け25%割引の適用後。割引前は59.94ユーロ)。税の扱いは公式に記載なし | ミニマムプラン 月15,000円〜(税別、初期費用15,000円〜) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年8月時点の各社公式情報によります。条件はプラン改定で変わることがあるため、契約前に各社の最新情報をご確認ください。
2社の違いは、上限を設けないか、大きな数値で区切るかです。pCloud は1ファイルのサイズに上限を置かない一方、保存容量は3ユーザー時点で Business 3TB・Business Pro 6TB と決まっており、請求はユーロ・米ドル建てになります。IMAGE WORKS は1ファイル180GBという数値の上限を公式に打ち出し、容量とID数は従量で、いずれも見積もりが必要です。
タイプ別に見る容量無制限のクラウドストレージ
各サービスの無制限の条件・料金・法人運用に必要な機能を、タイプごとに見ていきます。料金は2026年8月時点の各社公式情報に基づいています。
保存できる容量に上限がないタイプ
契約上、保存できるデータの総量に上限を置かない3サービスです。定額で無制限にするものと、使った容量に応じて課金する従量制のものが含まれます。
1. Box(株式会社Box Japan)

米国のBox, Inc.が開発し、国内では株式会社Box Japanが提供するクラウドコンテンツ管理サービスです。ファイルの保存・共有に加えて、7段階の権限設定やワークフロー自動化、生成AI機能のBox AIを同じ基盤で扱い、1,500以上の業務アプリと連携します。
保存容量が無制限になるのはBusinessプラン以上で、最下位のBusiness Starterは100GBです。最低契約ユーザー数は3名です(Enterprise Advancedのみ35名)。ただし公正使用ポリシーには購入したユーザーライセンス1つにつき月1TBの帯域幅上限があり、月間のアップロードとダウンロードの合計がこれを超えると、アップロード・ダウンロードが制限される場合があります。
1ファイルのアップロード上限はプランごとに決まっており、Businessの5GBからEnterprise Advancedの500GBまで段階的に広がります。Business以上は容量そのものが無制限のため、容量追加の単価は公式に記載がありません。
日本語の公式料金ページには1ユーザーあたりの円建て月額が掲載されておらず、実額は問い合わせが必要です。年間契約が必須かどうかについても公式ページに明記はありません。
保存量の先行きが読めないまま置き場所だけ先に確保したい企業には有力な選択肢です。ただし帯域の枠が購入ライセンス数に比例するため、少人数で大量の出し入れを繰り返す部門ほど先に上限へ当たります。1ファイル数百GBの素材を日常的に扱うなら、実質的にEnterprise Advancedの35ユーザーが入口になります。
2. JECTOR(株式会社ねこじゃらし)

映像・広告制作の現場を対象にした国産のファイル共有サービスで、株式会社ねこじゃらしが2014年10月から提供しています。MP4やMXFなどの動画をダウンロードせずブラウザ上でプレビューでき、静止画・動画にマークアップしてコメントを残せます。
無制限プランは2種類あり、保存容量が無制限になるのはストレージ容量無制限プランのみです。もう一方のユーザー数無制限プランは、契約時に決めた容量で課金されます。前者は全4コース共通で最低購入ユーザ数が3名で、契約後にこの2つのプラン間を変更することはできません。
1ファイルの上限はライトの5GBからプレミアムの150GBまでコースごとに決まっており、月額はユーザー1人あたり1,800円から5,700円です(税区分は公式料金ページに記載なし)。初期費用と容量追加の単価は、いずれも公式に記載がありません。
転送量に対する従量課金はない一方、公正利用ポリシーには1ユーザーが増やせる容量のコース別上限が定められており、その数値は公開されていません。短期間の異常な転送量や過度な並列アクセスを検知した場合は、共有・アップロード・ダウンロードが制限されます。
候補になるのは、社外とレビューをやり取りしながら映像素材を貯め続ける制作の現場です。反対に、容量と人数のどちらが先に伸びるかを決めきれていない段階では、後から選び直せないプラン構成が足かせになります。増やせる容量の上限が公開されていない点も、上振れの余地を見込みたい場合は先に確認しておきたいところです。
3. MEGA(MEGA Limited)

2013年にニュージーランドで始まったクラウドストレージで、利用者側の鍵で暗号化しMEGA自身もデータを復号できないゼロ知識暗号化を前面に打ち出しています。法人向けのMEGA for Businessは最低3ユーザーからの契約です。
公式サイトは保存容量・転送量ともに上限を設けないと説明していますが、定額の無制限ではなく、使った分を毎月支払う従量課金です。基本料金は月15ユーロで3ユーザー・ストレージ3TB・転送3TBを含み、ユーザー追加は1人あたり月5ユーロ、基本枠を超えたストレージと転送量には1TBあたり3.50ユーロが加算されます。
ストレージの課金額は、月内で使用量が多い上位5日のうち最も低い日の量を基準に計算されます。1ファイルのサイズに上限はないとされていますが、利用規約には過度な利用に対して裁量で制限を課す場合がある旨の定めがあります。
表示価格は税抜で、付加価値税が必要な国では料金に自動で組み込まれます。請求はユーロ建てが基本で、日本円建て請求の可否・日本法人・日本語の有人サポート窓口はいずれも公式に記載がありません(管理画面は日本語表示に対応)。
鍵を自社側で持つことを最優先する企業や、月によって使う量の差が大きい用途では検討に値します。一方、日本円での請求書払いや日本語の有人窓口を調達の条件にしている場合は、この段階で候補から外れます。使うほど請求が増える構造なので、予算を先に確定させたい部署にも向きません。
必要な分だけ容量を足していけるタイプ
契約容量を段階的に伸ばしていく9サービスです。増やし方と単価の設計がサービスごとに異なるため、数年後の総額を試算したうえで比べてください。
4. Dropbox Business(Dropbox, Inc.)

2023年8月に Advanced プランの容量ポリシーを見直して以降、現行プランはすべて数値ベースの容量表記に統一されています。日本国内の契約で提供される Standard は Standard Classic 扱いで、チーム全体で共有する5TB固定・最低3名からという条件です(グローバル版の Standard は日本とブラジルでは提供されません)。
Advanced は3ライセンスで15TB、アクティブに使われているライセンスが1つ増えるごとに5TBが加算されます。購入できる容量の上限は1,000TBです。Enterprise は固定容量を持たず、必要量を契約時に個別に決める方式で、公式ヘルプに「unlimited」の語は使われていません。
1ファイルの上限は2TBで、ブラウザ経由では375GBを超えるとタイムアウトのおそれがあると案内されています。追加容量の単価は、2023年8月の発表時点で1TBあたり月10米ドル(月払い)・8米ドル(年払い)とされています。日本円建ての単価と各プランの月額・税区分は、公式の料金ページで確認してください。
共有リンク経由のダウンロードには1日あたりの枠が別に設けられており、Standardは1TB、Advanced以上は4TBです。超えると共有が約24時間停止します。日本語の電話・チャットサポートが公式に用意されるのはEnterpriseのみで、Standard・Advancedでは国内代理店が一次窓口を担う形になります。
制作物を社外に配って見てもらう頻度が高いチームでは、総容量より先にこの1日あたりの枠が効いてきます。政府調達で参照されるISMAPには登録済みですが、日本語の一次窓口を社内規程で求めるなら代理店経由の契約が前提です。すでに社内でDropboxが定着している組織なら、乗り換えの手間をかけずに容量を積み増せます。
5. Google Workspace(Google LLC)

Google LLC が提供するグループウェアの一部として、Google ドライブがファイルの保管・共有を担います。ストレージは各ユーザーのライセンス容量を組織全体で1つのプールにまとめて使う方式で、個々の利用者はライセンス分を超えて使えます。Business の各プランは最大300ユーザー、Enterprise にはユーザー数の上下限がありません。
1ユーザーあたりの容量は Business Starter が30GB、Business Standard が2TB、Business Plus が5TB、Enterprise が5TB(追加リクエスト可能)で、月額は順に800円・1,600円・2,500円(税別・年間プラン)、Enterprise は要問い合わせです。
現行の料金ページとエディション比較ページに「無制限」の表記はありません。管理者ヘルプに残る容量無制限の行は旧 G Suite Business のもので、同じ表に新規受け付けの終了が併記されています。
容量を伸ばす手段は追加ストレージアドオンで、単価は100GBが月15米ドル、1TBが月40米ドル、10TBが月300米ドルです。必要な数だけ購入でき、円建ての公式表示はありません。1ファイルは最大5TBまで、1ユーザーが24時間にアップロードできる量は750GBまでです。
すでに Gmail やドキュメントを全社で使っている組織であれば、容量だけを別のサービスに切り出すより、アドオンで足すほうが管理はまとまります。ただし Business の各プランは300ユーザーが上限です。それを超える規模や、1ユーザー5TBのさらに先を見込むなら、Enterprise での個別相談が出発点になります。
6. OneDrive for Business(Microsoft Corporation)

Microsoft 365 のプランに含まれる形で提供され、個人の作業ファイルは OneDrive、部門・組織レベルのデータは SharePoint という役割分担が公式に示されています。1ユーザーあたりの容量は Business Basic・Standard・Premium が1TB、E3・E5 が1TB(5TBに増やすことが可能)です。
料金は年間契約・Teams込み・Copilotなしの条件で、Business Basic が月1,049円、Business Standard が2,098円、Business Premium が3,298円です(いずれも1ユーザーあたり・税抜)。Teams の有無・契約期間・Copilot の有無で価格が変わるため、見積もりでは条件を揃えて比べる必要があります。
容量の追加には従量課金と容量パックの4種類のアドオンが用意されていますが、単価はいずれも公開ページに記載がなく、Microsoft 365 管理センター内で確認する形です。1人あたりの合計は25TBが上限になります。1ファイルのアップロード上限は250GBで、複数ファイルをまとめたZIPダウンロードは20GBまでです。
組織で共有する領域は SharePoint 側が担い、テナント全体のプール容量は「1TB+ライセンス1つにつき10GB」で計算されます。100ユーザーなら2TBという規模感で、1サイトあたりの上限は25TBです。1つのライブラリで同期するファイル数は30万以下が推奨値として示されています。
Microsoft 365 をすでに全社契約しているなら、追加費用なしで1人1TBの枠が手に入る点が効きます。反対に、部門で共有する数十TB規模の置き場として見ると、人数分の積み上げと SharePoint 側のプール計算の両方を踏まえた設計が必要になり、単価が公開ページに出ていない分だけ、見積もりの前に試算しづらくなります。
7. DirectCloud(株式会社ダイレクトクラウド)

席課金がなく、どのプランでもユーザー数が無制限という料金体系をとっています。料金は契約容量だけで決まり、月額は Standard(500GB)の44,000円から Enterprise Plus 100(100TB)の1,200,000円まで7段階(いずれも税抜、初期費用は0円)です。
容量そのものは無制限ではなく、プランごとの固定容量です。増やす場合は500GB単位で追加できますが、単価は公式料金ページにも見積もりシミュレーションにも記載がなく、問い合わせが必要になります。下位プランでは追加より上位プランへの変更が案内されています。
1ファイルのアップロード上限はプランで変わり、Standard 10GB、Advanced 20GB、Business 30GB、Premium 40GB、Enterprise 以上は60GBです。契約期間は全プラン共通で12か月の自動更新となっています。
機能面では7段階のアクセス権に加え、ファイル自体を暗号化するDRM、持ち出し時の上長承認、250種類以上の操作ログを備えます。データはAWS東京リージョンに置き、ISO/IEC 27001・27017とプライバシーマークを取得しています。オンライン編集と承認ワークフローはAdvanced以上に載ります。
拠点や協力会社まで含めてアカウントを配りたい一方、容量は数TB単位で読めている組織に噛み合います。人数が増えるほど1人あたりの負担が下がる構造だからです。逆に最小のStandardでも月44,000円(税抜)からなので、十数名で500GBに満たない規模ではユーザー課金型のほうが安く収まります。
8. Fileforce(ファイルフォース株式会社)

Windows のエクスプローラーや Mac の Finder に仮想ドライブとしてマウントして使う設計で、ファイルサーバーの置き換えを主な用途としています。料金は10ID単位の ID課金プランと、ユーザー数無制限の Unlimited プランの2系統です。
Unlimited プランは容量で段階が分かれ、1TBが月額60,000円、4TBが108,000円、13TBが216,000円、38TBが360,000円です(いずれも税別・年契約年払い、初期費用0円)。無制限なのはユーザー数で、容量は1TB〜38TBの階層制です。
容量は1TB単位で追加でき、メインストレージの単価は上位プランほど安く、Unlimited-1 の40,000円から Unlimited-30 の15,000円までの幅があります(税別)。併設のサイドストレージは1TBあたり10,000円で、速度面の制限はないと公式が明記しています。1ファイルの上限は標準10GB、オプションで20GBまでです。
開発・運用・データ保管・サポートをいずれも国内で行い、ISO/IEC 27001・27017を取得しています。Active Directory や Microsoft Entra ID とは構築不要のモジュールで連携でき、ランサムウェア対策としてファイルのバージョンを60日間保管します。ユーザー操作ログは標準1年間保存され、無料トライアルは30日間です。
ファイルサーバーの操作感を変えずに置き換えたい情報システム部門には入りやすい構成です。ただし1ファイルの上限が標準10GBにとどまるため、単体で数十GBになる映像素材や統合されたBIMモデルを日常的に置くなら、この一点で要件を満たしません。後から容量を足す前提なら、最初に大きめの階層を選ぶほど単価が下がります。
9. セキュアSAMBA(株式会社kubellストレージ)

株式会社kubellストレージが提供する国産のクラウドストレージで、エクスプローラー・デスクトップアプリ・ブラウザの3通りでアクセスできます。有料プランはアカウント発行数が無制限で、料金は利用人数ではなく契約容量で決まります。
プランは Chatworkユーザー特別プラン(300GB)の月額25,000円から、ビジネス(500GB)35,000円、エンタープライズ1TB 48,000円、エンタープライズ3TB 88,000円までとなっています。無料のフリープランは2GB・10名までで、ユーザー数無制限の対象にはなりません。
容量を増やす手段は上位プランへの変更が基本で、30TB以上のエンタープライズ利用時のみ1TB単位で追加できます(単価は公式に記載なし)。1ファイルの上限は料金ページの比較表が全プラン共通100GB、FAQ とヘルプセンターは5TBとしており、記載が分かれている点は契約前の確認が必要です。
データはAWS東京リージョンに置き、保存時のAES256暗号化、IPアドレス制限、SAML認証、二要素認証、端末認証に対応します。運営会社はISO/IEC 27001・27017・27701を取得しています。ファイルは10世代までバージョンを保持し、有料プランにはメールと電話のサポートが付きます。最低利用期間は請求開始月から12か月です。
アカウントを配る相手は多いが、置くデータは数百GBから数TBに収まる——全社のファイルサーバーを畳みたい中堅企業がちょうどこの形にあたります。公開されている最大構成は3TBで、それを超える規模は30TB以上のエンタープライズ利用として条件の詰め方が変わるため、いまの延長で見積もれるのは3TBまでと考えたほうが確実です。
10. Smooth File(株式会社CYLLENGE)

大容量ファイルの転送を起点に、ファイル共有からファイルサーバーのクラウド化までを同じブランドでカバーし、クラウド版のほかオンプレミスのアプライアンス版・仮想アプライアンス版も提供しています。クラウド版の「ユーザー無制限プラン」はアカウント数で課金されず、料金は契約容量だけで決まります。
容量区分は500GBから30TBまで7段階で、月額は500GBが33,000円、1TBが55,000円、5TBが137,500円、30TBが280,500円です(いずれも税込)。初期費用は500GBが55,000円、1TBが110,000円で、2TB以上は不要です。最低利用期間は12か月となっています。
容量を増やす方法はプラン間の乗り換えで、GB単位で足す場合の単価は公式料金ページに記載がありません。1回のファイル転送は最大15GBまでです。オンプレミス版は仮想アプライアンスが250GB〜4,000GBのモデル制で、価格はいずれも要問い合わせです。
クラウド版は関西・北陸の国内2拠点で運用し、1日1回のバックアップを取ります。政府調達で参照されるISMAPに「CYLLENGEクラウド」として登録され、ISO/IEC 27001とASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定も保有しています。サポートは電話で9:00〜18:00(土日祝を除く)、30日間のデモ版が案内されています。
自治体案件やゼネコンとの取引で調達要件が厳しい現場では、ISMAP登録の有無がそのまま候補入りの条件になります。ただし1回の転送が最大15GBまでという制約があるので、編集前の素材を丸ごと相手に渡す使い方が中心なら、分割の手間を織り込んだうえで判断してください。
11. Fleekdrive(株式会社Fleekdrive)

ワークフローや文書管理まで含む企業向けのオンラインストレージで、株式会社ソルクシーズから分社化した株式会社Fleekdrive が提供しています。容量はユーザー数に連動する設計で、Team が1ユーザーあたり10GB、Business と Business plus が200GBです。月額はそれぞれ600円・1,800円・2,000円(税抜・最低10ユーザーから、初期費用なし)です。
ユーザー数ではなく定額で契約する user scale 型もあり、Team user scale が月額25,000円で100GB、Business user scale が50,000円で300GBです(いずれも税抜)。容量は100GBあたり10,000円で追加できますが、上限は800GB、ユーザー数の上限は100名です。
1ファイルのアップロード上限は40GBで、ユーザー数連動型のプランについては容量だけを追加するオプションの現行単価が公式料金ページで確認できません。公式が無制限としているのは保存できるファイルの件数で、容量そのものを無制限とするプランは現行ラインナップになく、それを掲げていた Enterprise プランは2024年3月31日で提供を終了しています。
データはAWSの国内3か所に分散して保管し、ログインからログアウトまでの操作証跡を5年分蓄積します。ISO/IEC 27001・27017を取得し、IPアドレス制限・SAML認証・PDFの印刷やコピーの制限にも対応しています。承認ワークフロー、自動アーカイブ、保管期限の指定など、文書管理寄りの機能を標準で備えます。
承認フローや保管期限まで含めて文書を統制したい部門、とりわけ証跡を長く残す要件のある組織には収まりがよい設計です。一方で容量はユーザー数に紐づくため、少人数で数TBを置きたいという要望とは噛み合いません(定額のuser scale型も上限は800GBです)。
12. Ci Media Cloud(ソニーマーケティング株式会社)

アップロードした映像からプレビュー用のプロキシを自動生成し、フレーム単位でコメントを付けて確認できる、映像制作向けのメディアストレージです。日本国内ではソニーマーケティング株式会社が提供し、FX3やα7S IIIなどソニー製カメラからの直接転送にも対応します。
公式の料金表で無制限と書かれているのはユーザー数とワークスペース数で、保存容量に無制限の表記はありません。ユーザー数が無制限になるのはチーム以上のプランで、無料・プロは1ユーザーです。法人向けプランのストレージは、使った分を支払う従量課金となります。
日本向けの月額は税込でチームが8,778円から、ビジネスが43,780円から、法人向けプランが38,500円からです。従量課金の単価とチームプランの容量追加ブロックの価格はいずれも公開されておらず、問い合わせが必要になります。最低契約容量・最低契約期間についても記載はありません。
1ファイルの上限は、有料ユーザー向けの高速転送機能Aspera Connect経由で5TBと明記されています。ブラウザからのアップロードには上限の記載がなく、カメラ連携アプリのCreators’ App経由では1ファイル25GBまでです。
撮影から編集までを社外のスタッフと回す制作現場、それも人数の制約なくレビューに巻き込みたい体制に向きます。逆に、編集を伴わない長期保管の置き場として選ぶなら、従量課金の単価が公開されていない分だけ数年後の費用が読みにくく、比較の土俵に載せづらくなります。
人数が増えても料金が変わらないタイプ
ユーザー数を無制限とし、料金を契約容量で決める4サービスです。全社配布や協力会社への展開を前提にした使い方で、1人あたりの負担が下がります。
13. ABLENETストレージ(株式会社ケイアンドケイコーポレーション)

「ABLENET®」ブランドでレンタルサーバーやVPSを展開する株式会社ケイアンドケイコーポレーションが、2025年12月1日に提供を開始した法人向けクラウドストレージです。ユーザー数無制限を掲げるのはベーシックとプロの2プランで、無料で使い続けられるプランは用意されていません。
契約容量はベーシックが1TB、プロが3TBで固定されており、容量そのものが無制限になるわけではありません。足りない場合は1TBあたり月額9,900円(税込)で追加でき、申し込みはお問い合わせページ経由の手続きとなります。
1ファイルのアップロードサイズには固定の上限がなく、機能仕様ページには「ファイルアップロード可能サイズ無制限」と記載されています。ただし公式FAQは「仮想ドライブの空き容量を超えるファイルまたはフォルダはアップロードできません」としており、置けるのは契約容量の空き分までです。
料金はすべて税込で、ベーシックは初期費用16,500円・月額22,000円、プロは初期費用44,000円・月額61,600円です。1年契約にすると月額換算はそれぞれ19,800円・55,440円まで下がります。最低契約期間は利用規約第14条で、月払いは利用開始日の翌月末日、年払いは利用開始日の12ヶ月後の月末日までと定められています。
1ファイルの大きさを気にせず置ける点は、大きな素材を扱う部門にとって効いてきます。ただし契約容量は1TBか3TBで、数十TB規模を見込む会社には合いません。人数分のアカウントを配りつつ、当面のデータ量が数TBに収まる組織が主な対象です。容量の増減を頻繁に行う前提であれば、追加の申し込みが問い合わせ経由である点も手間として見込んでおきます。
14. 使えるファイル箱(使えるねっと株式会社)

長野県長野市の自社データセンターで運用する使えるねっと株式会社が、社内ファイルサーバーの置き換えを想定して提供しています。ユーザー数無制限はスタンダード・アドバンスの両プランに適用され、公式FAQは「人数に関わりなく全社員のアカウントを作成しても料金は一律」と説明しています。無料プランはなく、30日間のトライアルで試す形です。
契約容量はスタンダードが1TB、アドバンスが3TBで、容量そのものは無制限ではありません。追加は1TB単位で、公式FAQに「追加容量1TBで月単価8,580円(税込)」と記載されています。
1ファイルあたりのアップロードサイズに上限はなく、公式FAQは「ご契約容量の範囲内であれば、個々のファイルごとの容量制限はありません」としています。上限がないのは契約容量の枠内という意味で、フォルダ数・ファイル数についても同じ条件が示されています。
契約形態は1ヶ月契約と1年契約の2本立てで、公式の料金表に初期費用の欄はありません。税込月額はスタンダードが1ヶ月契約30,140円・1年契約25,520円、アドバンスが1ヶ月契約90,860円・1年契約72,600円となります。2026年9月30日までに申し込むと1年契約の初年度が20%OFF(アドバンス以上は30%OFF)となり、スタンダードは20,416円まで下がります。
全社員にアカウントを配っても料金が動かず、1ファイルの大きさも契約容量の枠内なら問われません。社内ファイルサーバーの置き換えを素直に進めたい会社に向く形です。出発点が1TBと3TBなので、初年度から10TBを超える見込みなら、追加分がどこまで積み上がるかを先に試算してから決めてください。
15. Everidays(株式会社yett)

福岡市の株式会社yettが開発・運営する国産のクラウドストレージで、2026年3月のプレスリリース時点で約1,000社以上の組織が利用していると公表されています。ユーザー数無制限はスターター・プロフェッショナルの全プランに適用され、無料プランはなく最長1ヶ月のトライアルで試用します。
契約容量はスターターが200GB、プロフェッショナルが1TBと2TBの3段階で、容量自体は無制限ではありません。2TBを超える構成は料金ページに金額が載っておらず、資料請求のうえ個別に相談する扱いになっています。
容量を追加する際の単価・単位は公式に記載がなく、上位プランへの変更で対応する形です。一方、1ファイルのアップロードサイズについては「1ファイルのサイズ制限等は特に設けておりません」とされており、契約容量に空きがあれば大きなファイルもそのまま置けます。
料金は税込・初期費用0円で、月間契約はスターター13,200円、1TBが27,500円、2TBが43,560円です。年間契約にすると10%割引となり、年額でそれぞれ142,560円・297,000円・470,448円になります。最低契約期間は料金ページに記載がないため、期間の縛りの有無は問い合わせで確認してください。
1ファイルのサイズ制限を設けていないため、大きな素材をそのまま置けます。ただし料金表に載る最大構成は2TBです。数十TBを見込む会社ではなく、少人数の制作チームや、拠点・協力会社にアカウントを広く配りたい中小規模の組織が主な対象になります。
16. Xserverドライブ(エックスサーバー株式会社)

レンタルサーバー事業を手がけるエックスサーバー株式会社が、2019年に提供を開始したクラウドストレージです。料金プランは定額制とユーザー単位課金制の2系統に分かれており、ユーザー数無制限が適用されるのは定額プラン側だけです。ユーザー単位課金プラン(ビジネス/エンタープライズ)は1ユーザーあたり月額693〜1,980円で、人数分の費用が発生します。
定額プランの契約容量は、スモールビジネスが1TB(HDD)または500GB(SSD)、ビジネスが2TBまたは1TB、ビジネスプラスが4TBまたは2TB、専用サーバーのエンタープライズが5TB(SSD)で、いずれも固定値です。同じ定額制でも月額0円のフリープランはユーザー数1名・容量2GBに固定され、無制限の対象から外れます。
容量追加は、ユーザー単位課金プラン側に「サポートへお問い合わせいただくことで、無料でストレージ容量の追加が可能です」との記載がある一方、定額プラン側には追加の単価・単位の記載がありません。1ファイルのアップロード上限はフリープランが100MB、スモールビジネス以上が5GBです。
料金は税込・前払い一括で、初期費用11,000円に加え、月額はスモールビジネス2,970円〜、ビジネス5,940円〜、ビジネスプラス11,880円〜です。2026年8月19日から10月14日までは20%OFFのキャンペーン価格が表示されています。最低契約期間は1ヶ月で、自動更新を設定した場合にのみ選択できます。
定額プランを選べば人数が増えても料金は動きません。ただし1ファイル5GBという上限は本記事で並べたなかでも小さい部類で、編集前の動画やCADの統合データを置く用途は初めから対象外になります。資料や画像が中心で、配る人数だけが多い組織に噛み合います。
大きな1ファイルをそのまま扱えるタイプ
総容量よりも、1回に置ける1ファイルの大きさが効く用途に向く2サービスです。
17. pCloud(pCloud International AG)

スイスに本社を置く pCloud International AG が運営するクラウドストレージで、法人向けには pCloud Business と Business Pro の2プランが用意されています。どちらも最低3ユーザーからの契約で、3ユーザー時点の容量は Business が3TB、Business Pro が6TBと、ユーザー数に応じて容量が決まる設計です。
公式サイトが無制限としているのは保存容量ではなく、アップロードする1ファイルのサイズです。ここには数値の上限が置かれていません。ただし保存できるのは契約容量の空き分までで、共有リンク経由のダウンロードには1ユーザーあたり月間1TBという別の枠があります。
料金は Business が月額29.97ユーロ(1ユーザーあたり9.99ユーロ)、Business Pro が月額44.94ユーロ(同14.98ユーロ、新規契約向け25%割引の適用後。割引前は59.94ユーロ)です。税の扱いと、契約後にユーザーを追加したときに容量がどう増えるかは、いずれも公式サイトに記載がなく問い合わせが必要です。
請求はユーロ・米ドル建てで、公式サイトに日本円建ての価格表示はありません。日本語での導入サポートや請求書払いは、国内の正規代理店が扱う形になります。データを置くリージョンは米国テキサス州とEUルクセンブルクの2拠点から選ぶ形で、国内データセンターについての記載はありません。
1ファイルの大きさだけが今のボトルネックになっている少人数のチームなら、この設計が素直に効きます。ただし3ユーザー時点の3TB・6TBが実質の出発点であり、総量で数十TBを置く前提では届きません。円建て価格の表示も国内の一次窓口もないため、請求や問い合わせの経路を社内規程で固めている企業は代理店経由を前提に考えることになります。
18. IMAGE WORKS(富士フイルムイメージングシステムズ株式会社)

画像や動画などの制作データを一元管理する、法人向けのデジタルアセット管理サービスです。提供元は富士フイルムイメージングシステムズ株式会社で、AIによる自動タグ付けや類似画像検索、高速なサムネイル表示といった、素材を探して使うための機能を備えています。
公式サイトが打ち出している上限は1ファイル最大180GBで、Blu-rayディスク並みのデータをそのまま共有・送受信できるとしています(ファイル送受信機能のページには「2026年3月現在」と時点が添えられています)。FAQでも「1回のアップロードで最大180GB・合計1000ファイルまで送受信できます」と案内されています。
ただしFAQの記述は「送受信」についてのもので、この上限がファイル送受信機能に限ったものか、ストレージへの一括アップロードにも同じく掛かるのかは、公開されている記述からは切り分けられません。運用に当てはめる際は問い合わせでの確認が必要です。
料金はミニマムプランで初期費用15,000円・月額15,000円(いずれも税別)からで、容量に応じた従量制です。プランごとの容量とID数の一覧も、容量を追加するときの単価も公式サイトには掲載されておらず、見積りフォームからの問い合わせになります。保存容量を無制限とする記載は公式サイトにはなく、総量をどこまで伸ばせるかも見積りで確認することになります。
素材を保管するだけでなく、探して使うところまで任せたい制作部門——大量の商品画像や映像を社内外で回す企業が主な対象です。逆に、容量もID数も追加単価も見積りを取るまで分からない設計のため、公開情報だけで数社を横並びにして絞りたい段階には向きません。
容量無制限のクラウドストレージの選び方
無制限の条件を確認したら、次は法人の共有基盤として日常的に使えるかを見ます。大容量データを扱う前提では、一般的なクラウドストレージの選定とは重みの置き方が変わります。
セキュリティ・権限管理・監査ログは自社の運用に足りるか
確認すべきは、フォルダ単位の権限をどこまで細かく設定できるか、誰がいつ何をダウンロードしたかを追えるか、ログをどれだけの期間保持できるかの3点です。制作素材や設計図面は社外の協力会社と共有する場面が多く、共有リンクの有効期限やパスワード、IPアドレス制限の有無が実務上の分かれ目になります。
ログの保持期間はプランによって変わることがあります。セキュアSAMBAのようにログの無期限保存を有料プランの差分として設けているサービスもあるため、監査対応の要件がある場合は保持期間まで確認してください。
大容量ファイルを日常的に出し入れできるか
数十GBのファイルを扱う現場では、ブラウザからのアップロードだけでは運用が回りません。Windows のエクスプローラーや macOS の Finder から通常のドライブと同じように扱える仮想ドライブ機能があるか、ローカルにファイル実体を持たずに開けるか(オンデマンド同期)が確認どころになります。
転送速度も見るべき項目です。Ci Media Cloud のように高速転送プロトコルを利用できるサービスもあれば、標準のHTTPアップロードだけのサービスもあります。Dropbox は自社ヘルプで、ブラウザ経由のアップロードが375GBを超えるとタイムアウトのおそれがあると案内しています。
ユーザー課金か容量課金か、増えたときにどう伸びるか
料金の決まり方は大きく2通りあります。ユーザー数で決まる方式は、人数が読めていてデータ量が少ない組織で安く収まります。容量で決まる方式は、人数が多くデータ量が読めない組織に向きます。
判断のこつは、現在の数字ではなく3年後の数字で比べることです。人数が1.5倍、データ量が3倍になったときの月額をそれぞれ計算すると、いま安く見えている選択肢の順位が入れ替わることがあります。ユーザー課金型はデータの増加に強く、容量課金型は人数の増加に強い、という性質の違いを踏まえて見積もってください。
料金の決まり方の違いは、月額の金額だけでなく「誰にアカウントを配るか」という運用にも及びます。ユーザー数無制限型を提供するABLENETストレージの的場氏は、ID課金型で起きる現象を次のように話しています。

多くのクラウドストレージサービスはID課金を採用していますので、利用する社員が増えれば増えるほど月額料金が膨らんでいく仕組みになっています。これがどういう現象を引き起こすかと言いますと、コストを抑えるために「一部の社員だけが使う」という運用になってしまって、せっかくのDXツールが会社全体に広がっていかない、ということが起きてしまいます。
3年後の月額を試算するときは、そのときに何人がアカウントを持っている前提なのかもあわせて置いておくと、実際の運用と離れた見積もりになりにくくなります。
データセンターの所在地と準拠法を確認する
設計図面や研究データを預ける場合、データがどの国に保管され、どの国の法律に従うのかが社内規程や取引先との契約で問われることがあります。国産サービスは国内データセンターを明示しているものが多く、海外サービスでは保管地域を選べる場合と選べない場合があります。
請求通貨と日本語サポートの有無も同時に確認しておくと、稟議で止まりにくくなります。pCloud はスイス法人が提供しており、公式サイトの請求はユーロ・米ドル建てで、データセンターは米国とルクセンブルクの2拠点です。MEGA も請求はユーロ建てが基本で、日本円建ての請求について公式の記載はありません。
移行の受け入れとサポート体制
数十TBのデータを既存のファイルサーバーや別のクラウドから移す作業は、導入時の山場になります。見落としやすいのは、この初回の大量アップロードも月間の帯域幅に算入されることです。
Box の Fair Use Policy は、帯域幅にアップロード・ダウンロード・プレビューに加えて移行ツール(Box Shuttle・Box Drive)経由の通信も含めると明記しています。
購入ライセンス1つにつき月1TBという枠に対して50TBを一度に流し込めば、月内に枠を使い切ることになります。移行を数か月に分けるのか、期間中だけライセンスを増やすのかを、契約前に提供元と詰めておくと安全です。
移行の支援メニューがあるか、有償か無償か、対応時間帯はいつかも確認しておきたい項目です。問い合わせ窓口の対応時間を公式に明示しているサービスもあれば、記載のないサービスもあります。海外に本社があるサービスでは、日本語での問い合わせ窓口が公式に用意されているかどうかで、社内の運用負荷が変わります。
「容量無制限」プランが減った理由と2026年の現状
比較していると、かつて容量無制限を掲げていた大手サービスの多くが、いまは数値の階層に切り替わっていることに気づきます。選択肢が限られている理由を、各社の公式情報から確認しておきます。
Dropbox が無制限の提供を見直した経緯
Dropbox は2023年8月24日、Advanced プランの「必要なだけ使える」容量ポリシーを終了すると公式ブログで発表しました。理由として挙げられたのは、事業運営以外の目的(暗号資産のマイニングや、無関係の個人が容量を持ち寄る使い方、容量の再販など)での契約が増えたことです。
While we prohibit abusive behavior, maintaining long lists of “acceptable” and “unacceptable” use cases for Advanced would not be a sustainable solution, and these kinds of policies would be difficult to enforce at scale. As a result, we’re sunsetting the “as much space as you need” policy and transitioning to a metered model.
出典:Updates to our storage policy on Dropbox Advanced(Published on August 24, 2023)|Dropbox
発表と同時に、Advanced はアクティブライセンス3つで15TB、追加ライセンス1つにつき5TBという体系に変わりました。
既存契約者には移行措置が置かれ、1ライセンスあたり35TB未満の利用者(同社の説明では Advanced 契約者の99%超)は当時の利用量に5TBを足した容量を5年間、追加料金なしで維持できるとされています。追加容量は2023年9月18日から販売が始まり、当時の単価は月払いで1TBあたり10米ドルでした。
この体系は2026年8月時点も維持されており、日本語のヘルプセンターでも Dropbox Advanced は「15 TB のストレージ容量(3 ライセンスの場合)から始まり、アクティブに使用されているライセンス 1 つにつき 5 TB の追加容量が提供され」と案内されています。この発表は Advanced プランに関するもので、Dropbox 全体の話ではない点は押さえておいてください。
Google・Microsoft の容量階層化
Google Workspace の管理者ヘルプには、いまも「容量無制限のストレージ」という記載が残っています。ただしそれは旧 G Suite Business の行であり、同じ表の中に「新規のお客様の受け付けは終了しました」と併記されています。
G Suite Business / G Suite Business – アーカイブ ユーザー(新規のお客様の受け付けは終了しました)|容量無制限のストレージ/アーカイブ ユーザーあたり 1 TB
出典:Google Workspace のストレージに関するよくある質問(管理者向け)|Google
Google Workspace Business Standard|2 TB × エンドユーザー数(アーカイブ ユーザーを含む)
Google Workspace Business Plus|5 TB × エンドユーザー数(アーカイブ ユーザーを含む)
Google Workspace Enterprise Standard / Google Workspace Enterprise Plus|5 TB × エンドユーザー数(アーカイブ ユーザーを含む)/エンドユーザー数が 5 人以上いるお客様には、相応の要望をお寄せいただくことで、Google の裁量で保存容量を拡張できる場合があります。
現行のエディションはいずれも「◯TB × 人数」のプール型で、無制限の表記はありません。Enterprise Standard・Enterprise Plus には拡張の余地が残されていますが、公式の表現は「相応の要望をお寄せいただくことで、Google の裁量で」であり、無条件の無制限とは異なります。
Microsoft も同様です。2026年7月更新の「OneDrive サービスの説明」では、Business Basic・Standard・Premium がユーザーあたり1TB、E3・E5 が1TB(5TBまで増やすことが可能)と記載され、ページ全体に無制限という語は使われていません。
同ページには「システム バックアップや部門および組織レベルのデータを含む個人の個人作業ファイル以外のデータの保存はサポートされていません」という但し書きもあり、部門の大容量データ置き場としての利用は想定外だと明示されています。
いま容量そのものを無制限としているのはどこか
保存容量そのものを無制限と明記しているのは Box と JECTOR、それに従量課金で上限を置かない MEGA と Ci Media Cloud です。国産サービスの多くが「無制限」として掲げているのは、容量ではなくユーザー数です。
選択肢が限られている以上、無制限にこだわって候補を狭めるより、自社が本当に無制限を必要としているのかを先に確かめたほうが、結果的に選べる幅は広がります。次章では、その判断材料を整理します。
自社に容量無制限が必要かを判断する
無制限にすると運用がどう変わるのか、自社のデータは何TBになるのか、自社の業種は無制限が効く側なのか——同じひとつの問いに答えるための材料を、ここでまとめて整理します。
容量を無制限にすると運用がどう変わるか
容量に上限があると、情報システム部門は使用率の監視を続けることになります。8割を超えたら不要データの棚卸しを各部門に依頼し、それでも足りなければ追加の見積もりを取って稟議を上げる——この一連の作業が、上限がなくなればまるごと不要になります。
現場側の変化も大きく、「容量が足りないから古い素材を消す」「圧縮してから上げる」といった判断が要らなくなります。過去の制作物や設計データをそのまま残せるようになると、再利用や検証のために取り出せる資産が増えます。
部門ごとに別々のサービスを使っている状態を解消しやすくなる点も見逃せません。容量の取り合いがなくなれば1つのサービスに寄せる障壁が下がり、権限管理とログを1か所で見られるようになります。
自社に必要な容量を概算する
無制限が要るかどうかは、自社のデータ量を概算してみると判断しやすくなります。起点になるのは、扱うファイル1件あたりの大きさです。
写真・動画・CADデータの1件あたりのサイズ

キヤノンが公開している有効約4500万画素機の仕様では、静止画1枚あたりのファイルサイズは RAW で約47.6MB、JPEG(L)で約13.0MB です。動画は記録方式で大きく変わり、4K-UHD・29.97fps で約968MB/分、8K の RAW では約18,631MB/分と案内されています。撮影条件によって変動する旨も同社が注記しています。
同じ4K撮影でも記録方式の差は大きく、ソニーのヘルプガイドでは64GBのカードに記録できる時間が、XAVC S-I 4K/60p/600M で10分、XAVC HS 4K/60p/100M で1時間10分と示されています。「動画1本=◯GB」と一律に置かず、自社が使っている記録方式で見積もることが必要です。
図面や帳票のスキャン保存では、国立国会図書館の『資料デジタル化の手引』が、A4サイズを400dpi・24ビットフルカラー・非圧縮でデジタル化した場合を約46MBと計算過程つきで示しています。
BIMモデルの規模感は、国土交通省 官庁営繕が公開している「営繕BIMモデル」の実データが参考になります。総合・構造・設備をまとめたRevit版のZIPが189MB、Archicad版が283MBです。ただしこれは架空施設のサンプルモデルであり、実案件では規模や詳細度によって変わります。
出典・参考資料(4件)
人数と保存年数からの概算
1件あたりのサイズが分かれば、あとは年間の制作本数と保存年数を掛け合わせると概算できます。4K・29.97fpsで撮影した素材を月に20時間分保管する制作会社なら、単純計算で月あたり約1.2TB、年間で約14TBです。5年保存する前提なら70TBに達します。
この数字が10TBに届かないなら、容量を足していくタイプで十分に収まります。数十TBを超え、しかも増え方が読めないなら、上限のないタイプを検討する価値があります。実際の運用では中間ファイルやバックアップも積み上がるため、概算に2割程度を上乗せして見ておくと、実態に近い数字になります。
この上乗せ分をどこまで見込むかは、データの保全をどこで担うかによって変わります。クラウドストレージのバージョン管理やごみ箱でどこまで前の状態に戻せるかはサービスごとに差があり、世代管理や障害・ランサムウェア被害からの復元まで求めるなら、その役割は保全専用のサービスが担います。複製を同じストレージに置くか別に持つかで見積もりが変わるため、対応範囲と料金の相場は以下の記事で確認できます。
その規模だと月額はいくらになるか
桁が出たら、公開されている料金に当てはめると月額のレンジが見えてきます。ここでは「150名で50TBを置く」という前提で、各社が公表している金額を並べます。
- DirectCloud Enterprise Plus 50(50TB):月720,000円(税抜)。公表プランでちょうど50TBを収められます
- Fileforce Unlimited-30(38TB):月360,000円(税別)。50TBには届かないため、追加の12TBを1TBあたり15,000円(税別)で足すと月540,000円(税別)になります
- Smooth File(クラウド版30TB):月280,500円(税込)。公表されている最大容量が30TBなので、50TBはこのプランの範囲を超えます
- MEGA for Business:基本料金が月15ユーロ(3ユーザー・ストレージ3TB・転送3TBを含む)、追加ユーザーが1人あたり月5ユーロ、基本枠を超えた分が1TBあたり3.50ユーロ。150名・50TBなら月914.50ユーロという計算になります
いずれも各社が公開している単価をそのまま当てはめた金額で、実際の見積もりとは異なることがあります。ユーザー数が無制限のサービスでは人数が増えても金額が変わらないため、150名でも300名でも上記の月額は同じです。
一方で Box は、日本語の公式ページに1ユーザーあたりの円建て月額が掲載されていません。JECTOR と Ci Media Cloud は月額を公開していますが、JECTOR は容量無制限プランで1ユーザーが増やせる容量の上限が、Ci Media Cloud は従量課金の単価が公開されていないため、50TB規模の総額はいずれも見積もりを取るまで確定しません。
候補に残すなら、この点を社内の検討スケジュールに織り込んでおいてください。
無制限が効きやすい業種とデータの特性
データ量が人数に比例しない事業では、容量の見通しが立ちにくくなります。以下の3領域は、その代表例です。
映像・動画制作
撮影素材は納品尺の何倍も発生し、編集の中間ファイルやバージョン違いも残ります。前述のとおり8K RAW では1分あたり約18.6GB になるため、1日の撮影で数TBが積み上がることも珍しくありません。案件の本数が読めても、撮影方式が変われば必要容量は数倍から10倍以上に変わります。
この業種では、総容量より先に1ファイルの上限が効いてくることがあります。8K RAW(約18,631MB/分)を基準にすると、1ファイル5GBのサービスでは約16秒、40GBでは約2分、150GBでも約8分で上限に達します。
4K・29.97fps(約968MB/分)なら5GBで約5分、40GBで約41分です。カット単位で分割せず長尺のまま置きたいなら、上限を設けていないサービスか、1TB以上の上限を持つサービスを選ぶことになります。
置き場所を1つに寄せるか分けるかも判断が要ります。編集中の素材は手元のストレージに置き、確定した素材と完パケをクラウドに保管して社内外で共有する、という分け方であれば、クラウド側に求められるのは編集時の読み書き速度ではなく保管容量と共有機能です。どこまでをクラウドに載せるかを先に決めると、必要な容量と求める性能がはっきりします。
建設・製造(CAD・BIM・現場記録)
BIM/CIMの成果物は、国土交通省の電子納品要領でも「ファイル容量が大きいため、圧縮ファイルとして格納することも可能である」と記され、納品媒体としてBD-R(25〜100GB)が想定されています。設計変更のたびにモデルが版を重ね、現場写真や360度画像が日々加わるため、案件が続く限りデータは増え続けます。
出典・参考資料(1件)
研究開発・データ分析
実験データや観測データは、再現性のために生データを残す必要があり、途中で削除するという選択が取りにくい領域です。機械学習の学習データや中間成果物も加わると、プロジェクトの進行に比例せず不連続に増えます。保存期間が外部の規程で定められている場合、容量の上限は運用の制約に直結します。
容量追加型で足りるケース
一方で、扱うのが主に文書・表計算・プレゼン資料で、動画は社内向けの短いものに限られるという組織なら、数TBの契約で数年は足ります。この場合、無制限を求めて上位プランを契約するより、必要な容量を積み増していくほうが安く収まります。
年間の増加量が把握できていることも、容量追加型が向く条件です。過去2〜3年の使用量の推移が手元にあり、増え方が直線的なら、追加のタイミングと費用を計画に織り込めます。判断に迷うときは、追加単価を公開しているサービスを選んでおくと、後から想定が外れたときの選択肢が残ります。
契約前に確認しておきたい落とし穴
条件を確認し、候補が絞れたあとに効いてくる点もあります。契約直前のチェック項目として3つ挙げます。
無制限の適用条件はプラン改定で変わりうる
Dropbox の例が示すように、無制限のポリシーは事業者の判断で見直されます。改定時には移行措置が置かれることが多いものの、期限が来れば新しい体系に移ることになります。
セキュアSAMBAは2026年3月2日の料金改定で最小プランの容量とユーザー数の扱いを変更し、既存利用者は従来のプランを継続できるとしています。契約時には、条件が変わったときの扱い(既存契約の据え置き期間、値上げの通知時期)を確認しておくと、数年後の見通しが立てやすくなります。
解約・乗り換え時にデータをどう持ち出すか
数十TBを預けたあとで乗り換えを決めた場合、データの持ち出しそのものが大きな作業になります。一括エクスポートの手段が用意されているか、解約後にデータが何日間保持されるか、持ち出しに伴う転送量が課金や制限の対象にならないかを、契約前に確認しておく価値があります。
月間転送量に上限があるサービスでは、全データのダウンロードがその枠を大きく使います。Box の場合、購入ライセンス1つにつき月1TBという枠に、移行ツールの通信も含まれると Fair Use Policy に明記されています。50TBを引き上げるには、単純計算で相応の月数か、追加のライセンスが要ることになります。
アカウントが停止されたときのデータの扱いも規約に書かれています。MEGA の利用規約では、過度な利用と判断した場合にアカウントを停止し、30日の通知を経て解約することがあり、その際にデータが削除の対象になると定められています。
無料トライアルで実効速度と同期の安定性を自社データで確かめる
カタログスペック上の上限を満たしていても、実際の転送速度や同期の安定性は自社の回線とファイル構成に左右されます。トライアル期間中に、普段扱っている最大級のファイルを実際に上げ下げして、所要時間と失敗の有無を確かめてください。
トライアルの条件はサービスによって差があります。ABLENETストレージは10日間、セキュアSAMBAは14日間・容量100GB・ユーザー10名で全機能を試せます。Smooth File は30日間のデモ版を用意しています。期間が短いサービスもあるため、検証する項目を事前に決めてから申し込むと無駄がありません。
まとめ
「容量無制限」の表記は、保存容量・1ファイルの大きさ・ユーザー数のどれを指すのかで意味が変わります。加えて「無制限ではないが必要なだけ足していける」という選択肢もあり、実務ではこの4つから選ぶことになります。自社にとって外せない軸をひとつ決めてから候補を絞ると、比較が進みます。
データ量が読めず数年後の増え方も見通せないなら、保存容量に上限を置かないタイプを軸にします。増加量がある程度読めるなら、必要な分だけ足していけるタイプのほうが安く収まります。全社員や協力会社にアカウントを配りたいなら、人数が増えても料金が変わらないタイプが向いています。単体で数十GBの素材を日常的に扱うなら、大きな1ファイルをそのまま扱えるタイプから見ていくことになります。
そのうえで、最低ユーザー数・月間転送量・1ファイルの上限・容量追加の単価という4つの条件を必ず確認してください。比較表と各サービスの紹介に条件を並べているので、自社の要件と突き合わせる材料としてお使いください。
MCB FinTechカタログでは、これらのクラウドストレージの資料を無料で一括ダウンロードできます。プラン別の容量や条件を社内で共有する資料としても使えるので、ぜひご活用ください。
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よくある質問(FAQ)
Q. クラウドストレージの「容量無制限」とは何ですか?
A. クラウドストレージの「容量無制限」とは、契約上、そのサービスに保存できるデータの総量に上限を設けないことを指します。ただし各社が無制限と呼ぶ対象は保存容量とは限らず、1ファイルの大きさやユーザー数を指す場合もあります(4つの意味)。
無制限の表記には、最低契約人数や月間転送量といった条件が伴うのが通例です。JECTOR のフェアユースポリシーも「『無制限』と表示されるプランまたは機能であっても、本ポリシーに基づく公正利用の範囲内で利用されることを前提とします」と定めています。
Q. クラウドストレージの「ユーザー数無制限」と「容量無制限」は何が違いますか?
A. ユーザー数無制限は人数が増えても料金が変わらないことを指し、保存できる容量は契約したぶんだけです。容量無制限のほうは、保存するデータの総量そのものに上限がないことを指します。
国産のクラウドストレージで「無制限」と表示されているものの多くは前者で、料金は契約容量で決まります。数十TBの置き場を探しているなら、その表記が4つの意味のどれに当たるかを先に確かめてください。
Q. 保存容量を本当に無制限にできるクラウドストレージはありますか?
A. 本記事で調べた法人向け18サービスのうち、保存容量そのものを無制限と明記していたのは Box と JECTOR の2サービスで、ほかに MEGA と Ci Media Cloud が従量課金として容量に上限を置いていません(サービス紹介)。
かつて無制限を掲げていた大手は、現行の公式表記が数値の階層になっています。Google Workspace は「◯TB × 人数」のプール型、Microsoft 365 の現行サービス説明は1TBを基準にした階層で、いずれも無制限の表記はありません(市場の動き)。
Q. 総容量に余裕があるのに大きなファイルをアップロードできないのはなぜですか?
A. 保存できる総容量とは別に、1ファイルあたりのアップロード上限が定められているためです。18サービスではこの上限が5GBから5TBまで開いており、同じサービスでもプランによって変わります。
各社の数値は比較表の「1ファイルの上限」の行に並べています。単体で数十GBに達する映像素材や統合されたBIMモデルを扱うなら、総容量より先にこの行を確認してください。
Q. 既存のファイルサーバーや別のクラウドから数十TBを移すのに、どのくらいかかりますか?
A. 移行に要する期間は自社の回線速度だけでは決まらず、サービス側が定める1日あたり・1か月あたりの転送量の枠で決まることがあります。
たとえば Google Workspace は、1ユーザーが24時間にアップロードできる量を750GBまでとしています。1つのアカウントから上げ続ける前提なら、50TBを移すには単純計算で60日を超えることになります。
経路の選び方でも差が出ます。Dropbox はブラウザ経由のアップロードが375GBを超えるとタイムアウトのおそれがあると案内しており、Ci Media Cloud のように高速転送機能を利用できるサービスもあります。
初回の一括アップロードが月間の帯域幅に算入される点も見落としがちです。移行を数か月に分けるか、期間中だけライセンスを増やすかを契約前に詰めておく必要があります(選び方)。移行支援メニューの有無と有償・無償も同時に確認してください。
Q. 容量無制限のクラウドストレージは、読み書きの速度が落ちませんか?
A. 無制限プランだから遅くなるという記載は各社の公式情報にはなく、実際の速度を左右するのは転送の経路と、転送量が上限に達したときの制限です。
経路では、ブラウザからのアップロードしか手段がないサービスと、仮想ドライブやオンデマンド同期、高速転送機能を使えるサービスとで体感が変わります(選び方)。
上限側では、JECTOR が短期間の異常な転送量や過度な並列アクセスを検知した場合に共有・アップロード・ダウンロードを制限すると定めるなど、公正利用に基づく制限が規約に置かれています(無制限に付く条件)。
実効速度は自社の回線とファイル構成に左右されるため、候補が絞れた段階で無料トライアルを使い、普段扱う大きさのファイルで実測しておくのが確実です。
Q. 容量無制限のクラウドストレージは、社外の協力会社とどこまで共有できますか?
A. 協力会社の担当者にアカウントを配って共有する範囲は広く取れますが、不特定多数への配布はどのサービスでも想定外の使い方とされています。
ユーザー数が無制限のタイプなら、社外のメンバーにアカウントを渡しても月額は変わりません。この場合の論点は費用ではなく管理で、フォルダ単位で権限をどこまで絞れるか、共有リンクに有効期限・パスワード・IP制限を掛けられるかを確認します。
一方、JECTOR のフェアユースポリシーは、正当な協業利用を想定する一方で「CDN、公開配布基盤、メディア配信サービスまたはこれらに類する大量配布用途を想定したものではありません」と定めています。
Box も共有リンク経由のダウンロードに1ファイルあたりの月間上限を別枠で設けています(無制限に付く条件)。制作物を広く配る用途は、配信の仕組みを別に用意するのが前提になります。
Q. 海外にデータセンターがあるクラウドストレージは、社内規程で問題になりませんか?
A. 稟議で問われるのは保管国だけではなく、請求通貨と日本語の問い合わせ窓口が用意されているかどうかも同じ重さで確認されます。同じ海外発のサービスでも、国内の体制には差があります。
Box は日本法人の株式会社Box Japanが国内で提供しています。pCloud は請求がユーロ・米ドル建てで日本円建ての価格表示がなく、日本語での導入サポートや請求書払いは国内の正規代理店が扱う形です。
MEGA は管理画面こそ日本語表示に対応しているものの、日本法人・日本語の有人サポート窓口・日本円建て請求のいずれも公式に記載がありません。海外サービスを候補に残すなら、この点を稟議の前に押さえておく必要があります。
保管先については、pCloud が米国テキサス州とEUルクセンブルクの2拠点から選ぶ形で、国内データセンターの記載はありません。国内保管が要件なら、国内データセンターを明示している国産サービスが候補になります。
Q. 容量無制限のクラウドストレージのトライアルでは、何を検証すればよいですか?
A. トライアルでは無制限そのものは試せないため、日常の操作が自社の回線とファイル構成で成立するかを確かめる場だと考えてください。セキュアSAMBAの無料トライアルは容量100GB・ユーザー10名という条件で、本番の契約とは前提が異なります。
優先して見るのは、普段扱う最大級のファイルを実際に上げ下げしたときの所要時間と失敗の有無、エクスプローラーやFinderからの操作感、フォルダ単位の権限と共有リンクの挙動、そして監査に使えるログが出るかどうかです。
期間はABLENETストレージが10日間、セキュアSAMBAが14日間、Smooth File が30日間のデモ版と幅があります(落とし穴)。検証項目と担当者を決めてから申し込むと、短い期間でも判断材料がそろいます。
Q. 容量を無制限にしたあとも、データの棚卸しは必要ですか?
A. 無制限にすると使用率の監視と追加の稟議は不要になりますが、棚卸しそのものが要らなくなるわけではありません(自社に必要か)。
従量課金で上限を置かないタイプでは、置いた量がそのまま費用に効きます。MEGA for Business は基本枠を超えたストレージが1TBあたり3.50ユーロの加算、Ci Media Cloud も法人向けプランのストレージは使った分を支払う形です。
定額の無制限型でも、置きっぱなしのデータは乗り換え時に持ち出す量と、権限やログで見るべき対象を増やします。JECTOR のように、容量無制限プランでも1ユーザーが増やせる容量にコース別の上限を定めている例もあります。
年に一度、案件単位で保存期間を決めて不要なバージョンを整理する運用を残しておくと、無制限の利点を保ちながら費用と管理の負担も抑えられます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。













