予実対比や部門別の損益を毎月Excelで集計し、経営会議の資料として貼り合わせる作業に、多くの時間を費やしていませんか。会計データと販売データが別々のファイルに散らばっていると、数字を最新に保つだけでも手間がかかります。
こうした管理会計の集計・可視化を効率化する手段が、BIツール(ビジネスインテリジェンスツール、社内のデータを集約して可視化・分析するソフトウェア)です。予実管理のダッシュボードを自動で更新したり、部門・製品ごとに損益を掘り下げたりと、これまで手作業だった業務をシステムに任せられます。
本記事では、管理会計にBIツールを使うと具体的に何ができるのかを実務の作業単位で解説します。あわせて、汎用のBIツールと予実管理に特化した管理会計システムの違いと使い分け、選び方、導入の進め方までを整理します。
「自分が探しているのは汎用BIツールなのか、それとも予実管理の専用システムなのか」を切り分けられる状態を目指します。自社の管理会計を可視化する現実的な選択肢を見極めていきましょう。
目次
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管理会計にBIツールでできること
管理会計は、経営者や管理部門が社内の意思決定のために行う会計です。外部報告を目的とする財務会計と違い、予実管理・原価管理・部門別損益といった業務を、自社の判断に役立つ形で自由に設計できます。BIツールは、こうした管理会計のデータを集約し、グラフやダッシュボードとして可視化する役割を担います。
ここからは、Excelでの手作業がBIツールでどう自動化・可視化されるのかを、管理会計の代表的な4つの業務に沿って解説します。
予実管理ダッシュボードの自動更新
予算と実績を突き合わせる予実管理は、管理会計の中心的な業務です。BIツールを使うと、会計システムから取り込んだ実績データと登録済みの予算データを自動で対比し、達成率や差異をダッシュボード上で常に最新の状態に保てます。
毎月Excelに数字を貼り替えていた作業がなくなり、月初の締め後すぐに予実の状況を確認できるようになります。差異が大きい科目や部門をひと目で把握できるため、経営会議の準備にかかる時間を短縮できます。
たとえば、会計ソフトの実績を月初に自動で取り込み、登録済みの予算と突き合わせれば、部門別の予実達成率が翌朝には最新化された状態でダッシュボードに並びます。これまで各部門のExcelを集めて手作業で貼り合わせていた工程が、データの取り込みと対比の自動化に置き換わるイメージです。
部門別・製品別の損益ドリルダウン
全社の損益を見て「利益が落ちている」と分かっても、原因がどの部門・製品にあるのかはExcelの集計表からは追いにくいものです。BIツールでは、集計の軸を全社から部門、製品、拠点へと切り替えながら、数字を掘り下げていけます。
気になった数字をクリックすると、その内訳がその場で展開されるため、赤字の要因を明細レベルまで追跡できます。勘定科目より細かい粒度で損益を分析できる点は、管理会計の意思決定を支える大きな利点です。
原価・経費分析
原価や経費のコスト構造を可視化できる点も、管理会計でBIツールが役立つ場面です。費目別・拠点別・プロジェクト別にコストを集計し、どこに費用が偏っているかをグラフで示せます。
前年同月やほかの拠点と比較して異常な数値を早く見つけられるため、コスト削減の打ち手を検討しやすくなります。配賦計算に対応したツールであれば、共通費を部門や製品へ按分した後の実態損益まで確認できます。
原価分析の土台となる原価管理は、公的な会計基準でも次のように意味づけられています。
ここに原価管理とは、原価の標準を設定してこれを指示し、原価の実際の発生額を計算記録し、これを標準と比較して、その差異の原因を分析し、これに関する資料を経営管理者に報告し、原価能率を増進する措置を講ずることをいう。
出典:原価計算基準 第一章 一「原価計算の目的」|企業会計審議会(1962年制定)
この「標準と実績を比較して差異の原因を分析する」という考え方は、BIツールで予算や基準値と実績を対比し、原価・経費のズレを掘り下げる分析にそのまま通じます。
資金繰り・KPIの可視化
資金繰りや経営指標(KPI、目標達成度を測る重要業績評価指標)の可視化にもBIツールは使えます。キャッシュの入出金予定を集計して資金繰りの見通しを示したり、売上・粗利・受注件数といったKPIをダッシュボードで追ったりできます。
財務数値だけでなく、現場の活動を表す非財務のKPIも組み合わせて表示すれば、数字の変化が起きた背景まで読み取りやすくなります。経営層と現場が同じ画面を見ながら状況を共有できる点も、意思決定の速さにつながります。
汎用BIツールと管理会計システム(予実管理特化型)の違いと使い分け
管理会計の可視化を検討すると、「BIツール」と「管理会計システム(予実管理システム)」という2種類の選択肢に行き当たります。どちらもデータを可視化しますが、役割が異なります。ここでは両者の違いを整理し、自社に合うのはどちらかを判断できるようにします。
ひとことで言えば、汎用BIツールは「社内のデータを自由に可視化・分析する道具」、管理会計システムは「予実管理や経営管理という業務そのものを回すための仕組み」です。前者は自由度が高い代わりに指標や画面を自社で設計する必要があり、後者は予実管理向けの型が用意されている分、構築の手間が小さくなります。
| 主な役割 | 得意なこと | データの持ち方 | 設計の自由度と手間 | 向いている企業 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 汎用BIツール | 社内の各種データを自由に可視化・分析する | ダッシュボードやグラフの自作、部門横断でのデータ可視化 | 会計・販売など外部データを取り込んで可視化する | 自由度が高い反面、指標設計や画面構築を自社で行う | 独自の分析軸で幅広くデータを活用したい/社内にデータ活用の担い手がいる |
| 予実管理特化の管理会計システム | 予実管理・原価・経営管理の業務そのものを回す | 予算策定→予実突合→着地見込→レポーティングという一連の業務 | 予算・実績・見込を体系的に保持し、突き合わせる | 予実管理向けの型があり、ゼロから設計する手間が小さい | 予実管理・経営管理の業務を効率化・仕組み化したい |
どちらか一方に絞る必要はなく、汎用BIツールで全社のデータを可視化しつつ、予実管理は専用の管理会計システムで回すといった併用も選択肢になります。まずは、自社が求めているのが「データの可視化」なのか「予実管理の運用そのものの仕組み化」なのかを起点に方向を定めると、絞り込みやすくなります。
会計・財務データの可視化に使われる主なツールの種類と代表例
会計・財務データの可視化に使われるツールは、大きく3つの系統に分けられます。前節で対比した「汎用BIツール」を会計データ連携の強さで2つに分け、そこに「予実管理特化の管理会計システム」を加えた整理です。ここからは、系統ごとの性格と代表的なツールを整理し、自社が向かうべき方向の当たりをつけられるようにします。

汎用BIツール(自由にデータを可視化するタイプ)
会計に限らず、社内のあらゆるデータを取り込んで可視化・分析できる汎用型です。Microsoft Power BI、Tableau、Looker Studioなどが代表例で、ダッシュボードやレポートを自社の目的に合わせて自由に組み立てられます。
分析の自由度は高い反面、管理会計に使うには予実管理の画面や指標を自社で設計する必要があります。データ活用の担い手が社内にいる企業や、会計以外のデータも横断して見たい企業に向いています。料金は、Looker Studioのように無料で始められるものから、ユーザー単位の月額課金のものまで幅があります。
会計・財務データ連携に強いBIツール(会計可視化に寄せたタイプ)
汎用BIツールの中でも、会計ソフトとの連携や財務データの可視化に寄せたテンプレート・機能を備えたタイプです。MotionBoardやDr.Sum(いずれもウイングアーク1st)は、管理会計向けの分析ボードや会計ダッシュボードのテンプレートを提供しています。
ゼロから画面を作らずに財務指標の可視化を始めやすい点が、テンプレートを持たない汎用BIツールとの違いです。ただし予実管理の業務フロー自体を回す仕組みではないため、予算策定や着地見込みの管理までは別の運用でカバーすることになります。
予実管理・経営管理に特化した管理会計システム(業務テンプレを持つタイプ)
予算策定・予実突合・着地見込み・KPI管理といった管理会計の業務そのものを回すために設計されたシステムです。DIGGLE、X-KPI、Scale Cloudなどが該当し、会計システムと連携して実績を取り込み、予実の可視化までを一気通貫で担います。
可視化だけでなく予実管理の運用が組み込まれているため、Excelでの予実管理から乗り換える用途に向いています。この系統は、記事後半の「自社の管理会計に合うツールを選ぶ」で具体的に紹介します。
会計に限らず社内のさまざまなデータを自由に可視化する汎用BIツールそのものを比較検討したい場合は、以下の記事で主要なBIツールをタイプ別に料金・機能とあわせて整理しています。
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管理会計に使うツールの選び方
管理会計に使うツールを選ぶときは、機能の多さよりも「自社の管理会計の運用に合うか」を軸に見極めることが大切です。ここからは、確認しておきたい5つの観点を、それぞれがなぜ効くのかとあわせて解説します。
会計ソフト・ERPとの連携ができるか
管理会計の実績データは会計ソフトやERP(統合基幹業務システム)に蓄積されているため、そこからデータを取り込めるかが最初の関門です。API連携やCSV取り込みに対応していれば、実績を手入力する二重管理を避けられます。
自社が使う会計ソフトに対応しているかは、公式の連携先一覧で確認しておきましょう。リアルタイムに近い頻度で予実を見たい場合は、CSVの手動取り込みではなくAPI連携に対応しているかが判断の分かれ目になります。
分析単位をどこまで細かく掘れるか
全社の数字だけでなく、部門・製品・プロジェクト・拠点といった単位まで損益を掘り下げられるかも見ておきたいポイントです。分析単位が粗いと、赤字の要因を特定できず、意思決定に使えないためです。
自社が管理会計で見たい切り口(例えば事業部別や案件別)を洗い出し、その粒度に対応しているかを照らし合わせておくとよいでしょう。勘定科目より細かい管理コード単位で分析できるかも、掘り下げの深さを左右します。
原価の配賦計算に対応しているか
配賦とは、共通費や間接費を一定の基準(配賦基準)で関係する部門や製品に割り振ることを指します(原価計算基準 第二章)。この配賦計算が必要な場合は、その自動化に対応しているかが重要な選定基準になります。配賦をExcelで手計算していると、集計のたびに工数がかかり、計算ミスも起きやすくなるためです。
配賦基準を設定して自動計算できるか、多段階の配賦に対応しているかが確認ポイントです。原価計算を重視しない企業では優先度が下がる観点のため、まずは自社の管理会計で配賦が必要かどうかから判断するとよいでしょう。
料金・ライセンス体系は自社の使い方に合うか
料金は、利用ユーザー数に応じて課金されるユーザーライセンス型と、サーバ単位で契約するサーバライセンス型に大きく分かれます。現場の多くのメンバーに閲覧を広げたい場合、ユーザー課金型だと人数に比例してコストが増える点に注意が必要です。
閲覧者を広げる想定なら、閲覧ユーザーの料金体系や上限を事前に確認しておくと安心です。多くの管理会計システムは料金を公開しておらず見積り方式のため、想定する利用人数を伝えたうえで資料請求・問い合わせで実費を把握するのが確実です。
経営と現場の双方が使える操作性か
管理会計のツールは、経営企画や経理だけでなく、数字を入力・閲覧する現場部門も使います。専門知識がないと画面を作れないツールだと、運用が一部の担当者に集中し、形骸化しやすくなります。
専門知識がなくてもダッシュボードやレポートを設計・更新できるか、無料トライアルやデモで実際の操作感を確かめておくと安心です。導入後に社内で運用を回せるかどうかは、機能表だけでは判断しにくいため、試用での確認が有効です。
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管理会計をBIで可視化する導入の進め方
ツールの方向性が定まったら、導入の進め方を押さえておきましょう。管理会計の可視化は、次の流れで進めると社内に定着しやすくなります。

- 対象ユーザーと見たい指標を決める:誰が何の意思決定に使うのかを先に定め、可視化する予実・KPIの項目を絞り込みます。ここが曖昧だと、使われないダッシュボードができあがります。
- 会計・販売データとの連携方法を決める:実績データをどのシステムからどう取り込むか(API連携かCSVか)を決め、データの粒度や更新頻度をそろえます。
- ダッシュボード・レポートを設計する:最初から作り込みすぎず、経営会議で必ず見る指標に絞って設計します。小さく始めて、運用しながら育てるのが定着のこつです。
- 運用しながらKPIと予実の精度を上げる:実際に使う中で、見たい切り口の追加や予算の作り方の見直しを重ね、意思決定に効く形へ改善していきます。
自社の管理会計に合うツールを選ぶ
予実管理や経営管理に本格的に対応したい場合は、業務テンプレートを備えた管理会計システムが有力な選択肢になります。ここでは、予実・KPIの可視化を専用システム側で実現するサービスを比較し、それぞれの特徴を紹介します。
| サービス名 | DIGGLE(ディグル) | X-KPI(クロスケーピーアイ) | Scale Cloud(スケールクラウド) |
|---|---|---|---|
| 提供会社 | ディグル株式会社 | 株式会社パブリックアイデンティティ | 株式会社Scale Cloud |
| タイプ | 予実管理特化型 | KPI・予実可視化型 | 経営管理型 (PLとKPIを一元化) |
| 会計ソフト連携 | freee会計・マネーフォワード・勘定奉行クラウド・弥生会計などとAPI/CSV連携 | 会計ソフト・グループウェアとAPI連携 | 勘定奉行クラウド・freee・Salesforce(API)・Googleスプレッドシート・CSV連携 |
| 分析単位 | 勘定科目より細かい粒度で損益を管理(部門・製品などの軸で分析) | 部門・拠点・プロジェクト単位のKPI・予実 | PL/BS/CFと先行・結果指標のKPIを関連づけて管理 |
| 料金 | 要お問い合わせ (Standard/Enterpriseの2プラン・見積制) | 要お問い合わせ | 月額10万円〜 (プラン詳細は要お問い合わせ) |
| 無料トライアル | ● | ● | △公式に記載なし |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 |
1. DIGGLE(ディグル株式会社)

DIGGLEは、予算・実績・見込みをクラウド上で一元管理する、予実管理に特化したサービスです。予算策定から予実突合、着地見込みの管理、レポーティングまでの一連の業務をクラウドで完結させ、Excel中心の予実管理に起こりがちな属人化や集計の手間を減らすことを狙いとしています。
会計システムとのAPI連携により実績データの取り込みと予実突合を自動化し、勘定科目より細かい粒度での損益管理に対応します。計画・見込・実績の対比分析や複数年のトレンド分析に加え、非財務のKPIも組み合わせた分析、BIツールへのデータ出力にも対応しています。料金はStandardとEnterpriseの2プラン構成で、金額は要お問い合わせとなっています(2026年8月時点、公式料金ページ)。
運営会社は2026年6月にディグル株式会社へ社名を変更し、予実管理クラウドを軸に、人員管理や売上予実管理などのシリーズ製品も展開しています。
導入企業の効果も公表されています。住友重機械工業ではIT費用管理の予実表作成が従来の10分の1の工数に、東急スポーツシステムでは予算策定の工数が従来の半分に削減されました。トヨタカスタマイジング&ディベロップメントは、50名の担当者が1,000を超えるExcelシートで回していた予算管理をDIGGLEへ移行しています。
出典・参考資料(2件)
- 出典:DIGGLE 公式サイト(機能・料金)|ディグル株式会社(https://diggle.jp/)
- 出典:導入事例|DIGGLE(ディグル株式会社)(https://diggle.jp/case/)
2. X-KPI(株式会社パブリックアイデンティティ)

KPIと予実の可視化を主眼に置くのがX-KPIです。複数の部門・拠点・プロジェクト単位のKPIと予実データをクラウド上に集約し、リアルタイムに可視化するクラウド型のKPI・予実管理ツールで、株式会社パブリックアイデンティティが提供しています。
予実のズレや異常値を自動で検知し、原因とともにチャットツールへ通知する機能を備え、差異分析を担当者の手作業に頼らない運用ができます。KPI項目やダッシュボードは専門知識がなくても設計・運用でき、会計ソフトやグループウェアとAPI連携してデータの二重入力を避けられます。公式サービスページでは最短2週間での導入が可能とされ、無料トライアルにも対応しています(2026年9月時点)。
運営会社は2026年4月に情報セキュリティマネジメントの国際規格ISO/IEC 27001(ISMS)の認証を取得しており、X-KPIが属する事業も認証範囲に含まれています。
出典・参考資料(1件)
- 出典:X-KPI サービスページ(機能・導入)|株式会社パブリックアイデンティティ(https://www.p-id.jp/service/x-kpi/)
3. Scale Cloud(株式会社Scale Cloud)

財務数値と非財務数値を結びつけて管理するのがScale Cloudの特徴です。損益計算書(PL)・貸借対照表(BS)・キャッシュフロー計算書(CF)といった財務数値と、現場の活動を表すKPIを関連づけて一元管理し、予算の達成度とその再現性を高めることを狙う経営管理クラウドとして提供されています。
各KPIの数値をもとにPLの数値をシミュレーションでき、複数パターンでの予算作成や着地見込みの更新がしやすい設計です。経営用・管理部用・事業部用など複数の視点のダッシュボードを作成でき、多軸分析や異常値の自動検知・通知にも対応します。料金は月額10万円からとされ、利用ユーザー数などにより変動します(2026年8月時点、公式サイト)。
上場企業・上場準備企業や、複数事業・子会社を持つ企業を対象として公式サイトで紹介されています。財務とKPIを一枚でつなぎたい企業に向いた選択肢です。
提供元は、汎用BIツールとの位置づけの違いを次のように説明しています。
また、BIツールと比較されることもありますが、BIはデータを集めて深掘りするためのツールで、高度なリテラシーがないと使いこなせません。私たちは、誰でも乗れる山手線のようなものを作りたいと思っています。ビジネスモデルをロジックツリーで構造化してから必要なデータを集めるというアプローチで、誰にでもわかりやすい形を実現しています。
出典・参考資料(1件)
- 出典:Scale Cloud 公式サイト(機能・料金)|株式会社Scale Cloud(https://scalecloud.jp/)
ここで紹介した3サービスは、予実管理・経営管理に対応した管理会計システムの一例です。目的や企業規模から自社に合うシステムを選びたい場合は、以下の記事で主要な管理会計システムをタイプ別の違いや料金とあわせて比較しています。
まとめ
管理会計にBIツールを使うと、予実管理ダッシュボードの自動更新、部門別・製品別の損益ドリルダウン、原価・経費分析、資金繰りやKPIの可視化といった、これまで手作業だった業務を効率化できます。Excelでの集計に時間を取られている企業ほど、可視化による効果を実感しやすくなります。
ツールを選ぶ際は、社内のデータを自由に可視化する汎用BIツールと、予実管理の業務テンプレートを備えた管理会計システムのどちらが自社に合うかを見極めることが出発点になります。予実管理や経営管理を仕組み化したいなら、専用の管理会計システムが有力な選択肢です。会計ソフトとの連携・分析単位・料金体系・操作性を軸に、無料トライアルも活用して比較・検討を進めてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 管理会計のBIツールとは何ですか?
A. 管理会計のBIツールとは、会計・販売などの社内データを集約し、予実管理や部門別損益をダッシュボードやグラフとして可視化・分析するソフトウェアです。Excelで手作業していた集計やグラフ化を自動化し、予実の達成率・差異や、部門・製品ごとの損益を常に最新の状態で確認できるようにします。管理会計そのものは経営の意思決定のために社内で行う会計を指し、BIツールはそのデータを可視化する役割を担います。
Q. 管理会計にBIツールを使うメリットは何ですか?
A. 管理会計にBIツールを使う最大のメリットは、Excelで手作業していた予実・部門別損益・原価・資金繰りの集計と可視化を自動化し、月次の締め後すぐに最新の数字を確認できることです。数字を貼り替える工数や属人化を減らせるうえ、気になった数字をその場で掘り下げて赤字の要因を明細レベルまで追えるため、経営会議の準備時間の短縮と意思決定の迅速化につながります。
Q. BIツールと管理会計システムはどちらを選ぶべきですか?
A. どちらを選ぶべきかは目的で決まり、社内の多様なデータを自由に可視化・分析したいなら汎用BIツール、予実管理や経営管理の業務そのものを仕組み化したいなら予実管理特化の管理会計システムが向いています。汎用BIツールは自由度が高い反面、予実管理の画面や指標を自社で設計する必要があり、データ活用に慣れた担当者がいることが前提になります。
一方、管理会計システムは予算策定から予実突合、着地見込みまでの業務テンプレートが用意されているため、専任のデータ担当者を置きにくい企業でも予実管理をすぐに始めやすいのが特徴です。
Q. Excelの予実管理からBIツールや管理会計システムへ乗り換える目安はありますか?
A. 乗り換えを検討する目安は、Excelでの集計に工数がかかって数字を最新に保てない、予実管理が特定の担当者に属人化している、会計・販売など複数のデータが分断されて部門別・製品別に掘り下げられない、といった限界を感じ始めたときです。
とくに部門・製品・拠点など複数の切り口で損益を見たい場合や、共通費の配賦計算を手作業で行っていて工数やミスが増えている場合は、ツール化による効果を実感しやすくなります。
Q. 管理会計に無料で使えるBIツールはありますか?
A. 汎用BIツールにはLooker Studioのように無料で使い始められるものや、無料版・低コストのプランが用意されているものがあり、まず可視化を試したい段階では選択肢になります。ただし、これらは予実管理の画面や指標を自社で設計する必要があり、予実突合や着地見込みの管理といった管理会計の業務そのものを回す仕組みではありません。
予実管理・経営管理を本格的に効率化したい場合は、業務テンプレートを備えた管理会計システムを検討することになります。
Q. 管理会計向けツールの導入費用はどのくらいかかりますか?
A. 管理会計向けツールの費用は、利用ユーザー数に応じて課金されるユーザーライセンス型と、サーバ単位で契約するサーバライセンス型に大きく分かれ、閲覧者を広げるほどユーザー課金型はコストが人数に比例して増えます。
管理会計システムの多くは料金を公開しておらず見積り方式のため、正確な費用は想定する利用人数や必要な機能を伝えたうえで、資料請求・問い合わせで確認するのが確実です(月額10万円からと公表するサービスもあれば、金額を要お問い合わせとするサービスもあります。2026年8月時点)。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















