国内市場の頭打ちを背景に、自社の商品を海外の消費者へ販売する越境ECに乗り出す事業者が増えています。いざ始めようとすると、Amazonのような海外モールに出すのか、Shopifyのような自社サイトを立てるのか、出店先となるプラットフォームの選択肢が多く、どれが自社に合うのか判断がつかないという声は少なくありません。
出店先は大きく「モール型」と「自社EC型」に分かれ、対応している国、初期費用や販売手数料、多言語・海外決済・海外配送への対応、サポート体制がそれぞれ異なります。自社の商材・狙う国・予算・運用体制に合わせて選ばなければ、始めた後の運用でつまずきかねません。では、どのような観点で出店先を比べればよいのでしょうか。
本記事では、越境ECの主要な出店先プラットフォームを、モール型・自社EC型のタイプ別に費用・海外販売機能・対応地域で比較します。あわせて、商材やターゲット国に応じた選び方、出店先を決めた後の構築・多言語化・運営を担う越境EC支援サービスまでを整理しました。海外販売の出店先を決めるための材料としてご活用ください。
また、出店先を決めた後の構築・運営を任せられる越境EC支援サービスを、自社の状況に合わせて最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」もご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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越境ECプラットフォームとは?出店先の全体像
越境ECプラットフォームとは、日本の事業者が海外の消費者へ商品を販売するために利用する、出店・販売の基盤となるサービスの総称です。海外の消費者が商品を見つけて購入し、代金を決済し、手元に届くまでの一連の流れを支えます。
出店先は大きく2つに分かれます。1つは、AmazonやTmall Global(天猫国際)のように、すでに多くの買い物客が集まる海外のマーケットプレイスに出店する「モール型」。もう1つは、ShopifyやBASEのように、自社ブランドのECサイトを構築して直接販売する「自社EC型」です。
どちらを選ぶかで、集客の仕方、かかる費用、ブランドの見せ方、運用の負担が変わります。まずはこの2タイプの違いを押さえることが、出店先選びの出発点になります。
越境ECの検討は、「出店先を選ぶ」ステップと、「出店先を決めた後の構築・運営を誰が担うか」を決めるステップの2段階で整理すると分かりやすくなります。全体像は次のとおりです。

モール型と自社EC型の違い
ここからは、モール型と自社EC型それぞれの仕組みと、どのような事業者に向くのかを解説します。両者は集客の主体とブランドの資産化という点で性格が大きく異なります。
モール型とは(海外・現地のECモールに出店する)
モール型は、現地で広く使われている海外のECモールに出店し、その集客基盤を借りて販売する方式です。AmazonやeBay、中国のTmall Global、東南アジアのShopeeやLazadaなどが該当します。すでにモール自体に膨大な購買客が訪れているため、出店直後から人の目に触れやすく、海外での知名度がない段階でも売上を立てやすい点が最大の利点です。
一方で、同じモール内には競合が数多く並び、価格や広告での競争が避けられません。売上に応じた販売手数料が発生し、モールごとの出店審査や運用ルールに従う必要もあります。顧客データの多くはモール側に蓄積されるため、リピーターとの関係づくりや自社ブランドの育成には向きにくい面があります。
自社EC型とは(自社サイト・カートで海外販売する)
自社EC型は、ShopifyやBASE、Wixなどのカート(ECサイト構築サービス)を使って自社ブランドのECサイトを立て、そこで直接海外へ販売する方式です。多言語表示、現地通貨での価格表示、海外向けの決済手段、海外配送の設定など、越境販売に必要な機能をサイトに実装して運営します。
販売手数料がかからない、または低く抑えられ、購入者のデータが自社に蓄積されるため、ブランドの世界観を作り込み、リピーターを育てて顧客資産を積み上げられる点が強みです。反面、集客はモールのように自動では行われず、広告やSNS、検索対策などを自力で行う必要があります。立ち上げ当初はアクセスがゼロからの積み上げになるため、集客の設計と継続的な運用が成否を分けます。
モール型・自社EC型それぞれのメリットとデメリット
2タイプの特徴を、集客・費用・ブランド・運用の観点で整理すると次のようになります。どちらが優れているという関係ではなく、自社の目的や体制によって適した方が変わります。
| 比較項目 | モール型 | 自社EC型 |
|---|---|---|
| 集客 | モールの集客基盤を活用でき、出店直後から購買客の目に触れやすい | 自力での集客が必要(広告・SNS・検索対策)。立ち上げ当初はアクセスをゼロから積み上げ |
| 費用 | 初期費用は抑えやすいが、売上に応じた販売手数料が継続的に発生 | 月額制が中心で販売手数料はかからない、または低い。決済手数料は別途 |
| ブランド・顧客資産 | モールの規約・デザインに従うため独自色は出しにくく、顧客データはモール側に蓄積されやすい | サイトの世界観を自由に作り込め、顧客データが自社に蓄積されリピーター育成に向く |
| 運用 | モールの出店審査・運用ルールに従う。同一モール内の競合と価格・広告で競争 | 多言語・多通貨・海外決済・海外配送を自社で設計・運用。カスタマイズの自由度は高い |
※上記は各タイプの一般的な傾向です。個別のプラットフォームにおける実際の対応状況は各社情報をご確認ください。
【比較表】主要プラットフォームを費用・機能で横断比較
ここからは、モール型・自社EC型の主要なプラットフォームを、タイプ・主な対応地域・費用・海外販売に必要な機能・日本語での運用サポートの観点で横断的に比較します。費用や手数料はカテゴリ・国・プランによって変わるため、目安として捉え、詳細は各社の公式情報で確認してください。
| プラットフォーム | Amazon(グローバルセリング) | eBay | Tmall Global(天猫国際) | 京東国際(JD Worldwide) | 考拉海購(Kaola) | Shopee | Lazada | Qoo10 | Walmart Marketplace | Shopify | BASE | STORES | Wix | Cafe24 | Adobe Commerce(Magento) | Live Commerce |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タイプ | モール型 | モール型 | モール型 | モール型 | モール型 | モール型 | モール型 | モール型 | モール型 | 自社EC型 | 自社EC型 | 自社EC型 | 自社EC型 | 自社EC型 | 自社EC型 | 自社EC型 |
| 主な対応地域 | 米国・欧州・日本など世界各国 | 米国・欧州を中心に世界 | 中国 | 中国 | 中国 | 東南アジア・台湾 | 東南アジア | シンガポール・台湾など | 米国 | 世界(自社サイト) | 世界(かんたん海外販売) | 主に国内(海外配送は個別対応) | 世界(自社サイト) | 世界(韓国発) | 世界(大規模向け) | 世界(越境専用カート) |
| 費用の目安 | 大口出品はマーケットプレイスごとに月額(米国 約39.99ドル/日本 4,900円 など) | 月額ストアは任意(無料出店も可) | 保証金・年会費が必要(要出店審査) | 保証金・年会費が必要(要出店審査) | 保証金・手数料が必要(要出店審査) | 出店は無料 | 出店は無料 | 出店は無料 | 月額固定費なし(出店審査あり) | 月額約29〜299ドル(下位プランは月額約5ドル) | スタンダードプランは初期・月額0円 | フリープラン0円/スタンダードは月額制 | ネットショップ対応プランは月額2,300円〜 | 初期・月額の基本利用は無料(決済・オプションは課金) | オープンソース版は無料/商用版はライセンス要問い合わせ | 有料プランの月額制 |
| 販売手数料 | カテゴリ別に約8〜15% | 落札額の約13.6%〜(カテゴリ・ストア契約で変動) | カテゴリ別の技術サービス料 | カテゴリ別 | カテゴリ別 | 販売手数料+取引・決済手数料(市場別) | カテゴリ別手数料+決済手数料 | カテゴリ別の販売手数料 | カテゴリ別の紹介手数料(約6〜15%) | Shopifyペイメント利用時は販売手数料なし(決済手数料は別) | 決済手数料3.6%+40円+サービス利用料3%(スタンダード) | 決済手数料3.6%(スタンダード) | 決済手数料が中心 | 決済手数料が中心 | なし(自社決済) | なし(月額制) |
| 多言語・多通貨 | ● | ● | △(中国語・人民元) | △(中国語・人民元) | △(中国語・人民元) | ● | ● | ● | ● | ◎(Shopify Markets) | △(海外販売Appで対応) | △ | ◎(Wix Multilingual) | ◎ | ◎ | ◎ |
| 海外決済 | ● | ● | ●(Alipay等) | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ◎ | ● | △ | ● | ◎ | ◎(拡張機能) | ◎(PayPal等) |
| 海外配送サポート | ●(FBAで現地配送) | ●(国際配送プログラム) | ●(保税区物流) | ● | ●(保税区物流) | ●(提携物流) | ● | ● | ● | ●(アプリ連携) | △ | △ | ● | ● | ◎ | ◎ |
| 日本語での運用サポート | ● | △ | △ | △ | △ | △ | △ | ● | △ | ● | ◎ | ◎ | ● | ●(日本法人) | △(構築パートナー経由) | ◎(国産) |
※各社公式情報にもとづく2026年9月時点の概要です。◎=標準機能として充実、●=対応、△=条件付き・限定的な対応を表します。費用・手数料はカテゴリ・国・プランにより変動します。最新の詳細は各社公式サイトをご確認ください。
モール型の主要プラットフォーム
ここからは、モール型の主要なプラットフォームを、狙う市場ごとに具体的に見ていきます。同じモール型でも、強い地域や商習慣、必要な準備が異なります。
中国(Tmall Global・京東国際・考拉海購 ほか)
中国向けの代表的なモールが、アリババグループのTmall Global(天猫国際)と、京東グループの京東国際(JD Worldwide)です。いずれも保税区物流やAlipay・WeChat Payといった現地決済に対応し、日本の化粧品・健康食品・ベビー用品などが人気を集めてきました。
出店には法人資格や商標、ブランドの実績を問う審査があり、保証金や年会費など一定の初期負担が必要です。中国語での運営や現地プロモーションが前提となるため、独力での参入は難易度が高く、後述する運営代行の活用が現実的な選択肢になります。
米国・欧米(Amazon・eBay・Walmart ほか)
米国を含む欧米圏では、Amazonが高い集客力を持ち、越境ECの入り口として選ばれることが多いプラットフォームです。FBA(フルフィルメント by Amazon)を使えば、現地倉庫からの配送・返品対応をAmazonに任せられます。eBayはオークションと固定価格の両方に対応し、中古品やコレクター向け商品にも強みがあります。
米国のWalmart Marketplaceも越境販売の受け皿として広がっています。いずれも英語での商品ページ作成と、現地の販売手数料・関税・配送コストを織り込んだ価格設計が求められます。
東南アジア(Shopee・Lazada ほか)
成長市場である東南アジアでは、ShopeeとLazadaが二大モールです。シンガポール・タイ・ベトナム・インドネシアなど東南アジア各国と台湾に展開し、モバイル経由の購入とライブコマースが盛んな点が特徴です。出店自体は無料のことが多い一方、市場ごとに手数料体系や人気カテゴリ、決済・物流の事情が異なります。国ごとの需要に合わせた商品選定と、現地言語での運用が売上を左右します。
台湾・香港・韓国(Qoo10・PChome・HKTVmall・Coupang ほか)
台湾ではPChomeやmomo購物網、香港ではHKTVmall、韓国ではCoupangやGmarket、11番街などが主要なモールです。日本と地理的・文化的に近く、日本商品への親和性が高い市場として、越境ECの最初の一歩に選ばれることもあります。
Qoo10はシンガポールやマレーシアなどでも展開しており、アジア圏の越境販売に使われています。市場が国ごとに細分化しているため、狙う国のモールと商習慣を個別に押さえることが重要です。
自社EC型の主要プラットフォーム
続いて、自社ブランドのECサイトを構築する自社EC型の主要プラットフォームを見ていきます。多言語・多通貨・海外決済・海外配送への対応度合いと、月額費用・カスタマイズの自由度が選定の分かれ目になります。
世界で広く使われるShopifyは、Shopify Marketsによって多言語・多通貨・現地決済を標準的に扱え、越境向けのアプリも豊富です。国産のBASEやSTORESは初期・月額0円から始められ、日本語のサポートが手厚いため、まず小さく海外販売を試したい事業者に向きます。BASEは「かんたん海外販売」機能で海外向けの販売に対応します。
WixやCafe24は多言語サイトの構築に強く、Cafe24は基本利用が無料で日本法人のサポートも受けられます。Adobe Commerce(Magento)は大規模・複雑な要件に応えられる拡張性を持ちますが、構築には専門的な開発体制が必要です。越境EC専用に作られたLive Commerceは、多通貨決済や海外配送の計算を標準機能として備えた国産カートです。
自社EC型で海外向けサイトを立ち上げる具体的な手順や、構築にかかる費用の相場は、以下の記事で詳しく解説しています。
越境ECサイトの構築方法|プラットフォーム比較・費用相場・作り方の5ステップ
国内EC市場の頭打ちを受け、海外への売上拡大を検討する中小企業は少なくありません。越境ECの立ち上げにあたり、モール/自社サイト/SaaS/OSSのどのルートで作るか、初期費用や月額はいくらかかるのか、構築手段と費用感の全体像が見えず判断に…
ターゲット国別の勘所(商習慣・規制・決済/配送)
プラットフォームの選定と並行して、狙う国ごとの商習慣・規制・決済・配送の違いを押さえておくと、出店後のつまずきを減らせます。ここでは主要な進出先の勘所を整理します。
中国:現地決済と規制対応が要
中国ではAlipayやWeChat Payといったモバイル決済が主流で、これらへの対応が購入率を左右します。化粧品や健康食品などは輸入通関や成分表示の規制が細かく、保税区を活用したモール型が実務上取り組みやすい市場です。プロモーションもWeiboや小紅書(RED)など現地SNSが中心で、現地の運用ノウハウが求められます。
米国・欧州:関税・配送コストと表示規制
米国・欧州向けでは、関税・輸入消費税や配送コストを織り込んだ価格設計が重要です。欧州ではVAT(付加価値税)の登録・申告が必要になる場合があり、個人情報の取り扱いに関するGDPR(EU一般データ保護規則)への配慮も求められます。返品文化が根付いているため、返品ポリシーの明示と対応体制が信頼につながります。
東南アジア・台湾:モバイルと現地物流
東南アジアや台湾はスマートフォン経由の購入が中心で、モール型のライブコマースやSNS連携が販売に効きます。国ごとに使われる決済手段(各国のウォレット決済や代金引換など)が異なり、現地の提携物流を使った配送スピードが競争力になります。市場ごとの人気カテゴリと価格帯を見極めることが、商品選定の出発点です。
越境ECプラットフォームの選び方
ここからは、自社に合う出店先を見極めるための観点を整理します。商材・ターゲット国・予算・運用体制の4つを順に自社に当てはめると、モール型と自社EC型のどちらを軸にすべきか、どのプラットフォームが候補になるかが絞り込めます。
扱う商材はモールと自社サイトのどちらに向くか
価格競争になりやすい日用品や汎用品は、集客力のあるモール型で数を売る戦略が合いやすい傾向があります。一方、ブランドの世界観やストーリーが購入の決め手になるアパレル・化粧品・こだわりの食品などは、自社EC型でブランドを作り込み、リピーターを育てる方が中長期の利益につながります。商材の単価と、ブランドで選ばれる余地の大きさが、モール型と自社EC型のどちらを軸にするかの分かれ目になります。
ターゲット国に対応できるプラットフォームか
狙う国で使われている決済手段・言語・物流に対応できるかが確認のポイントです。中国を狙うならAlipayやWeChat Payと保税区物流、東南アジアなら現地のウォレット決済とモバイル対応が欠かせません。モール型は狙う国の主要モールに強みが偏るため、進出先が明確なら現地で最も使われているモールが有力です。複数国を横断して自社ブランドで売るなら、多言語・多通貨に強い自社EC型が管理しやすくなります。
初期費用・手数料は事業計画に見合うか
費用は初期費用・月額費用・販売手数料・決済手数料の合計で捉えるのが基本です。モール型は初期を抑えやすい反面、売上が伸びるほど販売手数料の負担が積み上がります。自社EC型は月額制が中心で販売手数料はかからない、または低い代わりに、集客のための広告費が別途かかります。想定する売上規模で数年分のコストを試算し、利益が残る構造かを確認することが重要です。
自社の運用体制で回せるか、支援が必要か
多言語での商品ページ作成、海外向けカスタマーサポート、現地プロモーション、通関・配送の手配まで、越境ECの運用には幅広い実務が伴います。社内に語学や海外実務の担当を置けるか、置けない場合は運営代行や構築支援を使うかを、出店先の選定と同時に検討しておくとよいでしょう。特に中国モールのように審査・現地運用のハードルが高い市場では、支援サービスの活用が現実的な選択になります。
出店先の候補が絞れたら、次はその構築・多言語化・運営を自社で行うか、越境EC支援サービスに任せるかを決める段階です。自社に不足している部分をどの支援サービスで補えばよいか、判断が難しいこともあります。そこで、状況に合わせて最適な越境EC支援サービスを最短で見つけられる「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しました。ぜひこちらもご活用ください。
出店先を決めたあとの構築・多言語化・運営を誰が担うか
出店先のプラットフォームが決まっても、そこで実際に売るには、越境ECサイトの構築や商品ページの多言語化、現地モールへの出店手続き、海外向けの受注・カスタマーサポート、通関・配送の手配といった実務が続きます。これらを自社の体制で回せるか、外部の力を借りるかが、立ち上げのスピードと運用の安定を左右します。
社内に語学や海外実務の担当を置ける場合は、ShopifyやBASEなどの自社EC型カートを使って自力で構築・運営する選択肢があります。一方、リソースやノウハウが不足する場合は、越境ECの構築・運営代行・コンサルティングを担う越境EC支援サービスに委ねることで、参入のハードルを下げられます。特に、中国モールのように審査や現地運用の難易度が高い市場では、現地に強い支援サービスの活用が現実的です。
次章では、主要な越境EC支援サービスを支援の受け方のタイプ別に比較・紹介します。費用相場やタイプ別の違い、選び方をさらに深く比較したい場合は、以下の記事で詳しく解説しています。
越境EC代行おすすめ16選|構築・運営代行・特化型の違いと費用相場・選び方
海外の消費者に自社商品を売りたい。そう考えて情報を集め始めると、越境ECには多言語対応や海外決済、国際配送、関税や現地の商習慣といった、国内ECにはない壁がいくつも立ちはだかることに気づきます。これらを自社だけで乗り越えるのは負担が大きく、…
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【比較表】越境EC支援サービスを比較
ここからは、越境ECの構築・運営を支援する主要なサービスを、支援形態・対応地域やモール・料金モデル・対応範囲の観点で比較します。自社の商材・ターゲット国・不足している実務に照らして、候補を絞り込む材料にしてください。
| サービス名 | Lingble Global Guide | GMOグローバルEC | BeeCruise | トランスコスモス | いつも | マルウェブ(Magento構築) | 飛躍(HIYAKU) | ECコンサルカンパニー | Live Commerce | LIFE PEPPER | エフカフェ(F-CAFE) | SIパートナーズ | JUTOU | Inagora | WorldShopping BIZ | WASABIプロジェクト |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 支援形態 | 総合運営代行(戦略〜構築・運営・物流) | 総合支援(構築・モール出品・物流) | 自社EC越境化・モール運営代行 | 総合運営代行(BPO) | 総合支援(出店・運営・物流) | サイト構築(Magento特化) | サイト構築・運営代行(Shopify) | 運営代行・コンサル(英語圏) | 越境EC専用カート(構築) | 構築・出店代行・集客 | 中国モール出店・運営代行 | 中国・アジア モール運営代行 | 中国モール出店・SNS運用代行 | 中国向けワンストップ(自社アプリ) | 貼るだけ越境化 | モール出品代行(成果報酬) |
| 主な対応地域 | 世界(34カ国で販売・170カ国へ配送) | 世界(欧米・中国ほか) | 約120の国と地域 | 中華圏・韓国・ASEAN・北米・欧州ほか | 米国・中国・ASEAN・欧州ほか | 世界(多言語・国別サイト構築) | 世界(英語圏ほか、Shopify) | 英語圏中心 | 世界(中国・東南アジア等の決済に対応) | 中国・東南アジア・台湾・韓国・欧米豪など30カ国以上 | 中国(天猫国際主軸) | 中国・東南アジア・欧米 | 中国・台湾・香港ほか | 中国(+東南アジア・台湾・中東) | 228の国と地域 | 世界(海外6モール経由) |
| 対応モール・構築基盤 | 自社グローバルドメインのD2Cブランドサイト(モール出店ではなく自社EC運営) | 自社モール「Japan Finds」・eBay(Amazon等順次)/Magento・Shopify構築 | Tmall Global・Shopee・LAZADA等/Buyee Connect(タグ設置) | 天猫国際・JD・Shopee・Lazada・Qoo10ほか/Shopify | 海外主要ECモール(具体名は非公開) | Magento/Adobe Commerce | Shopify・Shopify Plus | 自社サイト(WordPress・WooCommerce等) | 越境EC専用カート/eBay・Amazon・Lazada連携 | Shopify/天猫国際・WeChat・Shopee・Lazada | 天猫国際・JD国際・小紅書・抖音 | 天猫国際・Kaola・JD国際・LAZADA・Shopee・Tikiほか | 天猫国際・JD国際・抖音・小紅書 | 豌豆公主(自社アプリ)・抖音・快手ほか | 既存ECにタグ設置(カラーミー・futureshop・Shopify等と連携) | eBay・Amazon・Shopee・Lazada・Catawikiほか(Taobaoは準備中) |
| 費用の目安 | 初期・月額とも要問い合わせ(売上レベニューシェア型) | makeshop連携のモール出品は0円/直接契約は月額33,000円〜。構築は要問い合わせ | Buyee Connectは初期・月額0円(海外顧客が1注文500円負担)/モール運営代行は要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ(構築内容による) | 要問い合わせ | 越境EC運営代行 月額20万円+売上5% | 月額6,138円〜(プレミアム32,175円)/30日間無料体験 | 自社EC構築200万円〜/モール出店代行100万〜200万円〜/コンサル月額10万円〜 | 市場調査20万円〜/初期費用250万円〜(月額は個別見積もり) | 要問い合わせ | SNS運用代行 月額29,800円〜/越境ECコンサルは要見積もり | 要問い合わせ | 初期33,000円・月額5,500円(税込)/購入代行手数料10%は海外購入者負担 | 初期・月額0円/販売手数料20%(完全成果報酬) |
| 越境ECサイト構築 | ● | ● | △既存ECに付与 | ● | △ | ● | ● | ● | ● | ● | × | △ | × | × | △既存ECに付与 | × |
| モール出店・運営代行 | ― | ● | ● | ● | ● | × | × | △ | △ | ● | ● | ● | ● | ● | × | ● |
| 多言語対応・海外CS | ● | ● | ● | ● | △ | △サイト構築のみ | ● | ● | △ | ● | ● | △ | ● | ● | ● | ● |
| 物流・通関・海外配送 | ● | ● | ● | ● | △ | △決済・配送を設計 | ● | ● | ● | △ | ● | ● | △ | ● | ● | ● |
| 詳細情報 | オンライン相談を予約 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※各社の公式サイト等の公開情報にもとづく2026年9月時点の整理です。●は対応、△は条件付き・一部対応、×は非対応の目安で、支援形態・対応範囲・料金は各社のプランや個別見積もりにより異なります。料金の「要問い合わせ」は個別見積もりを指します。最新の詳細は各社にご確認ください。
越境EC支援サービスの個別紹介
比較表で挙げた越境EC支援サービスを、支援の受け方のタイプ別に個別に紹介します。自社が「構築から運営まで一気通貫で任せたい」のか、「特定の国・モールに強い支援がほしい」のか、「既存ECに手軽に越境機能を足したい」のかで、適した相手が変わります。
予算や規模の面でも選択肢は分かれます。数百万円規模の構築・運営代行を前提とせず小さく始めたい個人事業主や小規模事業者は、成果報酬型(販売手数料のみ)や、既存ECにタグを追加する「貼るだけ・簡単導入型」から検討すると、初期負担を抑えられます。
総合運営代行型(構築から運営・物流まで一気通貫で任せる)
1. Lingble Global Guide(Lingble Pte. Ltd.)

シンガポールのLingble Pte. Ltd.(2019年設立)が提供する、ブランドの海外展開を戦略立案からサイト構築・運営・物流・多言語カスタマーサポートまで一気通貫で担うフルマネージド型のグローバルEC支援サービスです。複数国にサイトを分散させず、単一のグローバルドメイン上で海外向けブランドサイトを一元運営し、現地の販売店・代理店とは競合せず協業する運用モデルを特徴としています。
対応領域は、グローバルEC戦略の立案、D2Cブランドサイトの構築・運用、国・地域別の決済手段の最適化、多言語でのカスタマーサポート、国際配送・通関・DDP(関税前払い)対応・返品交換、市場別の価格・広告費・在庫水準の最適化までをワンストップで提供します。公式発表では34カ国での販売実績・170カ国への配送実績を掲げ、代表の原田真帆人氏が自社D2Cブランド「DENIMIO」の海外展開(2014年〜)で培った実務知見をもとにサービスを設計している点も特徴です。
料金は初期費用・月額費用ともに要問い合わせで、サイト売上に応じたレベニューシェア型の課金体系です(付随サービスは別途)。コクヨ、デサント、ブラザー工業、ダスキンなどブランド企業の導入実績があり、出店先を決めたあとの構築・運営・物流・多言語サポートまで自社ブランドの世界観を保ったまま丸ごと任せたい企業に向いています。
サイト構築から受注・カスタマーサポート・物流・プロモーションまで、越境ECの運営全体を任せられるタイプです。社内の実務リソースが限られていても、幅広い業務をまとめて委ねられます。
2. GMOグローバルEC(GMOグローバルEC株式会社)

2010年の創業以来、越境EC支援を専業として3,000社以上を支援してきたのがGMOグローバルEC株式会社です。2025年にGMOメイクショップ株式会社による買収が決まり、2026年に同社傘下へ入ったことで、GMOインターネットグループの一員として越境ECの構築から運営・物流までを一体で担います。
委託販売型のモール出品代行「Japan Finds」と、Magento・ShopifyによるECサイト構築支援を併せ持ち、事業者のフェーズに応じて手法を選べます。自社モールとeBayに対応し、Amazon・Walmart・Shopee・Lazadaは順次連携が予定されています。
越境物流サービス「j-Logi」では、通関対応やAmazon US/UK FBA、中国モール向け配送までを手がけます。makeshop byGMOの利用店舗であれば、モール出品の初期費用・月額費用・販売手数料・国際配送料が無料になる連携も用意されています。
3. BeeCruise(BeeCruise株式会社)

BeeCruise株式会社は、越境ECの物流・決済インフラを持つBEENOSグループの支援会社です。自社ECサイトにタグを設置するだけで海外販売機能を追加できる「Buyee Connect」を軸に、参入から販路拡大、海外向けマーケティングまでを段階的にカバーする3つのソリューション体系を備えています。
中国のTmall Global(天猫国際)やShopee、LAZADAなどへの出店では、アカウント開設や商品登録、多言語翻訳、カスタマーサポート、決済・海外配送の代行までを引き受けます。Tmall Globalではポケモンセンター旗艦店の運営・配送業務を受託した実績があります。
Buyee Connectは初期費用・月額費用・販売手数料をいずれも0円とし、海外の購入者が1注文あたり500円を負担する仕組みで運用します。越境EC支援の累計は7,000件を超えています。
4. トランスコスモスの越境EC支援(トランスコスモス株式会社)

コンタクトセンター・BPO事業を主力とする東証プライム上場のトランスコスモス株式会社は、「ECワンストップサービス」の一環として越境EC支援を提供しています。コンタクトセンター運営で培った顧客対応の体制を、海外販売の運用にも活かしています。
ECサイトの構築・運用に加え、受注管理やカスタマーケア、フルフィルメント、国際物流・通関、Webプロモーションまでを一括で担います。天猫国際やJD worldwide、Shopee、Lazada、Qoo10など複数のモールに対応し、対象地域は中華圏・韓国・ASEAN・北米・欧州などに及びます。
中国市場では20年にわたるサービス提供と50社を超えるEC運用実績を公式サイトで公表しています。天猫国際に出店したバンダイ深圳の事例では、出店後3ヶ月連続で月間売上が150%伸長したと記載されています。料金は個別見積もりのため、問い合わせが必要です。
5. いつも(株式会社いつも)

株式会社いつもは、EC・D2Cの総合支援を手がける東証グロース上場企業です。EC運営支援や物流など6つの事業のうち「グローバル支援」として、日本企業の海外EC進出を市場特性や商習慣を踏まえて支援しています。
海外の主要ECプラットフォームへの出店・運営支援、越境EC戦略の立案、現地マーケティング、物流体制の構築を提供内容として挙げています。EC支援全体では14,000件以上のプロジェクト実績を公表しており、その知見を海外展開にも活かす体制です。
2023年からは子会社を通じてアリババグループの「1688.com」と日本市場向けのパートナーシップを結び、中国での商品調達やOEM/ODM製造の支援にも取り組んでいます。越境EC支援の料金は個別見積もりとなるため、詳細は問い合わせが必要です。
自社サイト構築・制作型(自社ブランドの越境ECサイトを立てる)
ShopifyやMagentoなどを使い、自社ブランドの越境ECサイトの構築・多言語化・海外向け決済や配送の実装を担うタイプです。ブランドの世界観を作り込み、自社に顧客資産を蓄積したい事業者に向きます。
6. Magento / Adobe Commerce 構築・リニューアル支援(株式会社マルウェブ)

株式会社マルウェブは、Magento(Magento Open Source)やAdobe Commerceを用いた越境ECサイトの新規構築・リニューアルを支援しています。要件定義から設計・開発・デザイン調整・保守運用までを一貫して対応し、日本側でディレクションを行いながらベトナム子会社の開発チームが実装を担うハイブリッド体制を敷いています。
Magentoの多言語・多通貨対応を活かし、Global/Website/Store/Store Viewの階層構造でブランド別・国別・商材別の複数ECサイトを1つの管理基盤で運用できます。国別サイト構成や海外向けの決済・配送、見積依頼・承認フロー・顧客別価格設定といったBtoB受発注機能の構築にも対応します。
Adobe Commerce認定パートナー(ブロンズ)に2021年3月24日付で加盟しており、公式サイトでは15年以上の構築実績と13件の実名導入事例を掲載しています。新規構築を伴わない既存Magentoサイトの保守・運用のみの相談にも応じます。初期費用・月額費用はいずれも構築内容によって変わるため、要お問い合わせとなっています。
7. 飛躍(HIYAKU)(株式会社飛躍)

飛躍(HIYAKU)は、Shopify Plusの公式パートナーとして、国内EC・越境ECのサイト構築からカスタマイズ、広告・SNS運用を含むグロースハック支援、運営代行までをワンストップで提供しています。2017年のShopify日本参入初期からのパートナーで、東京・六本木と京都に拠点を構えています。
越境EC領域では、Bento&co創業者ベルトラン氏によるコンサルティングを組み込んだ構築パッケージを展開するほか、Global-e Japanや三井物産(プラスシッピング)、dotdigitalとの提携により、決済・物流・マーケティングまでを含めた支援体制を整えています。支援方式はコーチング・伴走・代行の3段階から、内製化の状況に応じて選べます。
2024年10月のプレスリリースでは、2017年以降350社以上のECサイト構築・運用支援を行ってきたと公表しており、Shopifyパートナーディレクトリでは越境EC構築実績100件以上、最上位のPremier tierに認定されています。構築・運用の費用は公式サイトに料金表がなく、要お問い合わせとなっています。
8. ECコンサルカンパニー(株式会社ECコンサルカンパニー)

ECコンサルカンパニーの越境EC支援は、EC全般のコンサルティング・構築・運営代行を手がける株式会社ECコンサルカンパニーが、その一事業として提供しています。英語圏向けに特化し、ネイティブスピーカーによる翻訳と現地文化に合わせたデザイン、商品出品・集客・SNS運用・カスタマーサポートの運営代行、配送・関税・返品対応までを一括で担います。
Google広告・Facebook広告の運用やSEO対策といった集客施策も支援範囲に含みます。導入事例では、畳製品の越境ECサイトをAWS・WordPress・WooCommerceで構築し、PayPal決済を導入した例が公開されています。越境EC運営代行プランの費用は月額20万円+売上5%で、英語での問い合わせ対応やバックヤード対応、広告管理を含みます。
公式サイトでは20年間で1,000社以上の支援実績を掲げており、代表の江藤政親氏は一般社団法人ジャパンEコマースコンサルタント協会(JECCICA)の専務理事を兼務しています。
9. Live Commerce(株式会社デジタルスタジオ)

Live Commerceは、株式会社デジタルスタジオが提供する越境EC専用のサイト構築・運営プラットフォームです。サイト構築支援ツール「ストアマネージャー」を使って多言語・多通貨対応の自社ECサイトを立てられ、越境ECで課題になりやすい関税の自動計算・事前徴収機能を標準で備えています。
決済はStripeやPayPalに加え、中国向けのWeChat Pay・銀聯・Alipay、東南アジア(フィリピン・インドネシア・ベトナム・タイ)向けのローカル決済に対応します。DHL・FedExとの連携による送料自動計算やラベル印刷、Google・Facebook・Instagram広告やeBay・Amazon・Lazadaといった外部販売チャネルとの連携機能も持ちます。
料金は月額6,138円のシルバープランから32,175円のプレミアムプランまで複数用意され、30日間の無料体験も利用できます。プラットフォームはISO/IEC 27001とISO 9001の認証を取得しており、累計1,000サイト以上の利用実績を公表しています。
10. LIFE PEPPER(株式会社LIFE PEPPER)

LIFE PEPPERは、海外マーケティングを軸とする株式会社LIFE PEPPERが手がける越境EC支援です。Shopifyをベースにした自社ECサイトの制作・構築に加え、Tmall Global(天猫国際)やWeChat、Shopee、Lazadaといった越境ECモールへの出店代行にも対応します。出店後は広告・SNS・SEO・インフルエンサー活用による集客まで、まとめて任せられます。
社員38名の約70%が外国籍で、出身は17ヶ国、社内で使う言語は8ヶ国語にのぼります。ターゲット国のネイティブスタッフがペルソナ設計や現地向けクリエイティブ制作を担う編成で、対応エリアは中国・東南アジア・台湾・韓国・欧米豪など30カ国以上に及びます。
料金は自社ECサイト制作が200万円から(商品数が多く要件が複雑な場合は600万円から)、越境ECモール出店代行が100万〜200万円程度から、海外マーケティングコンサルティングが月額10万円からと案内されています。累計の支援実績は1,000社以上・30カ国以上です。
中国・アジア特化型(特定市場のモール出店・運営に強い)
中国のTmall Globalや東南アジアのモールなど、特定市場への出店・運営に強みを持つタイプです。現地の商習慣・規制・プロモーションに精通しており、審査や現地運用のハードルが高い市場への参入を後押しします。
11. エフカフェ(F-CAFE)(株式会社エフカフェ)

株式会社エフカフェは、日本のメーカー・ブランド企業を対象に、中国向け越境ECの出店・運営代行を提供しています。天猫国際(Tmall Global)を主軸に、JD国際・小紅書・抖音にも対応します。
2010年設立の上海現地法人のスタッフが店舗運営とカスタマーサポートを直接担い、日本国内の窓口は日本人ディレクターが務めます。物流は中国保税区モデルと、日本国内のGFC倉庫を使った越境直送モデルの両方に対応します。天猫国際のTP(Tmall Partner)認定を2014年から受けており、2020年第1四半期のアリババグループ公式TP評価で最高評価区分の5つ星を獲得したと公表しています。
料金は市場調査が20万円から、初期費用が250万円からで、月額の運営代行費用は個別見積もりです。出店から販売開始までの目安は3〜6ヶ月とされています。
12. SIパートナーズ(株式会社SIパートナーズ)

株式会社SIパートナーズは、中国・東南アジア・欧米向けの越境EC支援を手がける事業者です。市場調査から出店・運営代行、現地進出支援、各種許可申請、物流構築、販路開拓までを一貫して請け負います。
対応するモールは天猫国際(Tmall国際)・Kaola・JD国際に加え、東南アジアのLAZADA・Shopee・Tikiまで幅広く、これらのモールでホワイトリスト取得やパートナー契約を結んでいます。化粧品・健康食品・医薬品を中国で販売する際に必要なNMPA(中国国家薬品監督管理局)への申請代行にも対応します。
JETRO「新輸出大国コンソーシアム」の越境EC支援事業パートナー認定(2024年6月)や、東京都中小企業振興公社の支援事業受託など、公的機関との連携実績があります。公式の事例では、フェリシモの拼多多(Pinduoduo)への日本企業初出品や、テレビ東京ダイレクトのJD.COMでのホワイトリスト取得などを挙げています。料金は公式サイトに掲載がなく、個別見積もりとなります。
13. JUTOU(JUTOU株式会社)

JUTOU株式会社は、中国・台湾・香港を中心に、インバウンド集客と越境ECの支援を手がける事業者です。中国越境ECコンサルティングでは、天猫国際(Tmall Global)・京東国際(JD.com International)・抖音・小紅書への出店・運用代行に対応します。
越境ECと並行して、WeChat・小紅書・抖音など中国主要SNSの公式アカウント運用代行も手がけ、中国語ネイティブのスタッフが記事制作や翻訳、カスタマーサポートを担います。KOL施策やライブコマース運用にも対応し、相談から市場調査・出店・運用・改善・自走化支援までを6段階のフローで進めます。
中国SNS運用代行の料金は月額29,800円(税別)のエントリープランから4段階が用意され、越境ECコンサルティングは支援範囲に応じた個別見積もりです。初回相談は無料としています。
14. Inagora(インアゴーラ)(Inagoraホールディングス株式会社)

Inagoraホールディングス株式会社は、日本商品・ブランドの中国を中心とした海外展開を支援する事業者で、自社開発の越境ECアプリ「豌豆公主(ワンドウ)」を中核に据えています。
商品情報の翻訳やコンテンツ制作から、羽田空港近郊の自社倉庫を起点とした輸出・通関・中国国内配送、人民元決済の日本円への換算・送金、KOL起用やライブコマース運営まで、越境ECの各工程を自社で一貫して手がけます。
中国版TikTokの抖音(Douyin)には2021年4月から旗艦店を出店し、快手(Kuaishou)には日本企業として初めて参入したと公表しています。伊藤忠商事・KDDI・SBIホールディングスなどを資本業務提携先に持ち、TikTok Shop参入支援や中国消費者向けの代理購入サービスも展開します。出店にかかる現行の料金は公式サイトに掲載がなく、個別の問い合わせが必要です。
貼るだけ・簡単導入型(既存ECに越境機能を付与する)
すでに運営している国内ECサイトに、海外購入者向けの購入代行・国際配送・多通貨決済・多言語対応を付与するタイプです。低い工数とリスクで、まず海外販売を試したい事業者に向きます。
15. WorldShopping BIZ(株式会社ジグザグ)

国内ECサイトに専用のJavaScriptタグを1行加えるだけで、海外顧客向けの多言語カート表示・海外決済・国際配送・カスタマーサポートまでを代行する、購入代行型の越境EC化サービスです。既存サイトを作り替えることなく、そのまま海外販売に対応できます。
対応地域は228の国と地域におよび、決済は主要クレジットカードやPayPal、Alipay、WeChat Payなど11種類をカバーします。カラーミーショップやfutureshop、Shopifyといった主要カートと連携済みで、これらを利用している場合は最短1日でタグを発行できます。
海外購入者からの問い合わせには英語・簡体中国語・韓国語など5言語で24時間365日対応し、不正決済防止機能(特許取得)で越境販売の与信リスクにも備えます。費用は初期費用33,000円・月額5,500円(いずれも税込)で、EC事業者に売上手数料は発生せず、購入代行手数料10%は海外の購入者が負担する設計です。
16. WASABIプロジェクト(株式会社ワサビ)

2012年設立の株式会社ワサビが手がける、丸投げ型の越境EC販売代行サービス「WASABIプロジェクト」です。海外向けの英語表記は WASABI PROJECT で、事業者が日本語で商品情報を登録すると、自動翻訳を介して海外の主要ECモールへ同時に出品できます。
出品先はeBay・Amazon・Shopee・Lazada・Catawikiなどの海外モール(Taobaoは公式サイトで準備中と案内)で、翻訳は108言語に対応します。受注後は国内の指定倉庫へ商品を送るだけで、海外への配送や海外顧客とのやり取りはワサビ側が代行します。
初期費用・月額費用・出品掲載料はいずれも0円で、商品が売れた時点で販売手数料20%が発生する完全成果報酬型のため、越境EC未経験でも低リスクで始められます。同社はJETRO(日本貿易振興機構)の「新規輸出1万者支援プログラム」の越境EC支援事業パートナーにも登録されています。
越境ECの出店で失敗しないための注意点
プラットフォームや支援サービスを選ぶ前に、越境ECでつまずきやすい点を押さえておくと、出店後のトラブルを避けられます。ここでは特に注意したい観点を整理します。
配送・通関のコストと手続き
海外配送は送料が高く、輸送日数もかかります。輸入時には関税や現地の輸入消費税が発生し、これらを誰が負担するか(購入者負担か販売者負担か)を明確にしないと、受け取り拒否や苦情につながります。国ごとの輸入規制や必要書類も確認し、送料と関税を織り込んだ価格を設計することが重要です。
為替変動と価格設定
現地通貨で価格を表示する場合、為替の変動が利益を圧迫することがあります。仕入れ・手数料・送料を踏まえた利益率を確保できる価格を設定し、為替が動いても赤字にならない余裕を持たせておくことが大切です。
海外向け決済への対応
購入者が普段使っている決済手段に対応していないと、購入直前での離脱を招きます。国ごとに主流の決済(クレジットカード、各国のウォレット決済、代金引換など)が異なるため、狙う市場に合わせた決済手段を用意します。不正利用対策も、越境販売では特に重要になります。
越境ECで使われる決済手段の種類や、それらに対応する決済代行サービスの選び方は、以下の記事で具体的に整理しています。
越境ECの決済|使える決済手段と対応決済代行14社を解説
海外の顧客から注文が入り始めたのに手元の決済で通らない、あるいは越境ECをこれから始めたいのに現地の決済手段への対応方法が見えない——このような場面で、候補となる決済手段や決済代行サービスを短時間で絞り込みたい担当者は少なくありません。 越…
言語・文化の壁とカスタマーサポート
商品説明の単純な翻訳では、現地の消費者に魅力が伝わらないことがあります。現地の表現や文化に合わせたローカライズと、問い合わせに現地語で対応できるサポート体制が、購入率とリピートを左右します。時差を考慮した対応時間の設計も欠かせません。
返品・トラブル対応の体制
商品の破損・未着、関税をめぐる行き違い、返品要望など、越境販売では国内以上にトラブルが起きやすくなります。返品ポリシーを事前に明示し、問題が起きたときにスムーズに対応できる体制を整えておくことが、海外の顧客からの信頼につながります。
まとめ
越境ECの出店先は、集客基盤を借りて始めやすいモール型と、ブランドと顧客資産を積み上げられる自社EC型に大きく分かれます。どちらが優れているというものではなく、扱う商材・狙うターゲット国・かけられる予算・自社の運用体制の4つを照らし合わせて選ぶことが、失敗しない出店先選びの近道です。
そして出店先を決めた後には、越境ECサイトの構築や多言語化、現地モールへの出店、受注・物流・カスタマーサポートといった運用実務が続きます。自社で回しきれない部分は、越境EC支援サービスの力を借りることで、参入のハードルを下げられます。まずは複数のサービスの資料を取り寄せ、費用や対応範囲を比べることから始めてみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 越境ECプラットフォームとは何ですか?
A. 越境ECプラットフォームとは、日本の事業者が海外の消費者へ商品を販売するために使う、出店・販売の基盤となるサービスの総称です。海外の買い物客が商品を見つけ、代金を決済し、手元に届くまでの一連の流れを支えます。
大きく、AmazonやTmall Global(天猫国際)のような海外モールに出店する「モール型」と、ShopifyやBASEのように自社ブランドのECサイトを構築する「自社EC型」の2つに分かれます。
Q. 越境ECはモール型と自社EC型のどちらを選べばよいですか?
A. 越境ECの出店先は、扱う商材・狙うターゲット国・予算・自社の運用体制の4つを照らし合わせて選ぶのが基本です。集客力を借りてすぐに数を売りたい日用品や汎用品はモール型が、ブランドの世界観で選ばれ顧客を育てたいアパレル・化粧品・こだわりの食品などは自社EC型が向きます。どちらか一方に絞る必要はなく、モール型で集客しながら自社EC型でリピーターを育てる併用も有効な選択肢です。
Q. 越境ECプラットフォームは無料で始められますか?
A. 越境ECは、出店自体が無料のプラットフォームを使えば、初期費用をかけずに始められます。自社EC型ではBASEやSTORESが初期・月額0円のプランを備え、モール型でもShopeeやLazada、Qoo10は出店無料が中心です。
ただし、多くは商品が売れた際の販売手数料や決済手数料が発生します。無料になるのは「始めるとき」の初期・月額費用であり、売上が立てば手数料がかかる点を踏まえて費用を見積もることが大切です。
Q. 越境ECは個人事業主や小規模事業者でも始められますか?
A. 越境ECは、個人事業主や小規模事業者でも始められます。BASEやShopifyのような自社EC型のカートは個人でも開設でき、eBayやShopeeなどのモールも小規模から出品を始められます。
一方で、中国のTmall Global(天猫国際)や京東国際は、法人資格やブランドの実績を問う出店審査があり、個人での参入は難しいのが実情です。狙う出店先ごとに出店条件を確認したうえで、始めやすい市場から着手するとよいでしょう。
Q. 越境ECはどの国から始めるのがおすすめですか?
A. 越境ECを始める国は、扱う商材の需要が見込め、参入のハードルが低い市場から選ぶのが現実的です。英語のページを1つ用意すれば広い市場を狙える米国(Amazon・eBay)や、日本商品への親和性が高く地理的にも近い台湾・香港・東南アジア(Shopee・Lazada)は、最初の一歩として選ばれやすい市場です。
中国は市場規模が大きい一方、出店審査・輸入規制・現地運用のハードルが高く、支援サービスの活用が前提になりやすい市場です。自社商材が好まれる国を見極めたうえで判断してください。
Q. 越境ECの出店にはどのくらいの費用がかかりますか?
A. 越境ECの費用は、初期費用・月額費用・販売手数料・決済手数料の合計で捉えるのが基本です。モール型は初期費用を抑えやすい反面、売上に応じた販売手数料(Amazonのカテゴリ別で約8〜15%など)が継続的に積み上がります。
自社EC型は月額制が中心で販売手数料はかからない、または低い代わりに、集客のための広告費が別途かかります。想定する売上規模で数年分のコストを試算し、利益が残る構造かを確認することが重要です。
Q. 越境ECの構築・運営は自社でできますか、支援サービスに頼むべきですか?
A. 越境ECを自社で運営するか支援サービスに頼むかは、社内に語学や海外実務を担える人材を置けるかどうかが判断の目安になります。ShopifyやBASEなどのカートを使えば自力での構築・運営も可能ですが、多言語での商品ページ作成、海外向けカスタマーサポート、通関・配送の手配、現地プロモーションまで実務は幅広く及びます。
リソースやノウハウが不足する場合や、審査・現地運用の難しい中国モールに出す場合は、構築・運営代行を担う越境EC支援サービスの活用が現実的な選択になります。
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MCB FinTechカタログでは、越境ECの構築・運営を支援するサービスの資料を無料で一括ダウンロードできます。対応地域やモール、料金モデル、構築から運営・物流までの対応範囲など、比較に必要な情報をまとめて把握できます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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