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経費精算システム導入の提案書の書き方|稟議を通す構成・テンプレと費用対効果

経費精算システム導入の提案書の書き方のサムネイル画像

毎月の経費精算に追われ、「システムを入れれば楽になる」と感じていても、実際に導入するには上司や役員に提案書(稟議書)を出して決裁を得なければなりません。ところが、いざ書こうとすると「何を、どの順番で書けば費用をかける価値があると判断してもらえるのか」で手が止まってしまいがちです。

提案書を通す鍵は、現場の「大変さ」を決裁者が判断できる会社の数字に翻訳することにあります。とくに費用対効果(ROI)を具体的な金額で示せるかどうかが、決裁の成否を大きく左右します。

本記事では、提案書に盛り込む項目と章立てを示し、そのまま自社の状況に置き換えられる記入例と費用対効果の計算式まで解説します。あわせて、提案書の「費用」欄に書ける料金相場、比較・選定理由の書き方、決裁者からの反論への備えもまとめます。読み終えたときには、自社の数字を当てはめれば稟議に出せる状態を目指します。

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経費精算システム導入の提案書に盛り込む項目と章立て

ここからは、決裁者が「導入する価値がある」と判断するために必要な情報を漏れなく伝える章立てを示します。稟議で問われるのは、突き詰めれば「何のために」「いくらかかり」「どんな効果があり」「どんなリスクがあるか」の4点です。次の順番で構成すると、この4点に自然に答えられます。

経費精算システム導入の提案書に盛り込む章立てを上から順に示した図。1.現状の課題、2.導入の目的、3.比較・選定理由、4.費用、5.費用対効果(最重視)、6.導入スケジュール、7.想定されるリスクと対策の順に並ぶ。
  1. 現状の課題:紙・Excelでの精算にかかっている工数、申請ミスや差し戻しの発生状況、法対応の負担など、いま起きている問題を具体的に書きます。
  2. 導入の目的:課題を裏返した「達成したい状態」を書きます。単なる時短ではなく、内部統制の強化やペーパーレスなど、会社の方針と結びつけると通りやすくなります。
  3. 比較・選定理由:候補として比較したシステムと、その中でなぜこれを選ぶのかを、機能・料金・サポート・法対応といった軸で書きます。
  4. 費用:初期費用と月額(年額)を、自社の利用人数で見積もった金額で書きます。
  5. 費用対効果:削減できる時間を人件費に換算し、費用と対比して「回収の見込み」を数字で示します。提案書で最も重視される項目です。
  6. 導入スケジュール:契約から本稼働までの期間と、社内周知・研修の段取りを書きます。
  7. 想定されるリスクと対策:コスト・定着・移行の不安に、先回りして返しを用意しておきます。

A4用紙1〜2枚、あるいはスライド数枚に収まる分量が目安です。決裁者は多くの案件を短時間で判断するため、結論(導入したい・その理由・効果)を先頭に置き、詳細は後ろに回す「結論ファースト」の並びにすると読み進めてもらいやすくなります。

そのまま使える提案書の雛形(章ごとの記入例)

ここからは、前章の章立てに沿った記入例を示します。丸括弧内は自社の数値・状況に置き換えてお使いください。文体は社内の稟議書の慣例に合わせて調整して構いません。

1. 現状の課題

当社では毎月の経費精算を紙の申請書とExcelで運用しており、申請者は領収書の貼り付けと入力に1人あたり毎月(30)分、経理担当は全社分のチェック・差し戻し・仕訳入力に毎月(40)時間を要している。記載ミスや規定違反による差し戻しが毎月(20)件発生し、月次締めの遅延要因となっている。加えて、電子帳簿保存法の電子取引データ保存への対応を紙と電子の二重運用でしのいでおり、運用負担が続いている。

2. 導入の目的

経費精算システムを導入し、(1)申請・承認・経理処理の工数削減、(2)記載ミス・差し戻しの削減による月次締めの早期化、(3)電子帳簿保存法・インボイス制度に対応した証憑管理の実現、の3点を目的とする。

3. 比較・選定理由

(3社)を機能・料金・サポート・法対応の観点で比較した(別紙比較表)。このうち(サービス名)を、(AI-OCRによる入力自動化と既存会計ソフトとの連携により、当社の課題である入力工数と仕訳作業を最も削減できる)ため候補とする。電子帳簿保存法・インボイス制度への対応も確認済みである。

4. 費用

初期費用(0円)、月額(30,000円)/年額(360,000円)。利用人数(50名)で見積もった金額(税抜)。詳細は別紙見積による。

5. 費用対効果

申請者・経理担当あわせて月(55時間)の削減を見込む。人件費を時給換算(2,500円)とすると、年間で約(165万円)の削減効果となり、年間費用(36万円)を差し引いても約(129万円)のプラスとなる。投資は(約3か月)で回収できる見込みである。(算定根拠は次章の計算式のとおり)

6. 導入スケジュール

(◯月)契約・初期設定、(◯月)一部部門で試験運用、(◯月)全社展開・研修、(◯月)本稼働。無料トライアル期間中に操作性と自社フローとの適合を検証する。

7. 想定されるリスクと対策

(1)コスト:小規模プランまたは一部部門から開始し、効果を確認してから全社展開する。(2)定着:無料トライアルで操作性を事前検証し、導入時に研修とマニュアルを整備する。(3)移行:既存データの移行手順と並行運用期間を設け、締め処理への影響を最小化する。

この雛形は、次章以降で解説する「現状課題の数値化」「費用対効果の計算」「料金相場」「選定理由」「反論への備え」を埋めていくと完成します。順に見ていきましょう。

決裁者に響く現状課題・導入メリットの書き方

提案書が通らない典型的な原因は、現場目線の「大変です」で止まってしまうことです。ここからは、現場の負担を決裁者が判断できる「会社の数字・利益」に翻訳する書き方を解説します。

現状課題を数字で可視化する(紙・Excelの手間・ミス・遅延)

まず、いま何にどれだけ時間がかかっているかを数字にします。「大変」を「月◯時間」に置き換えるだけで、決裁者は問題の大きさを判断できるようになります。次の3つの切り口で洗い出すと、抜け漏れが減ります。

  • 申請者の負担:領収書の貼り付け、経路検索、Excelへの入力、提出にかかる時間を、1人あたり月あたりで見積もります。
  • 経理担当の負担:申請内容の目視チェック、規定との突き合わせ、差し戻し対応、仕訳入力、振込データ作成にかかる時間を集計します。
  • 会社全体のリスク:承認の遅延による月次締めの遅れ、記載ミスや不正のリスク、紙の保管コスト、電子帳簿保存法の二重運用の負担を挙げます。

時間が正確に測れない場合は、「1人あたり月◯分」を仮置きし、対象人数を掛けて全社の合計を出せば十分です。前提を明記しておけば、決裁者が数字の妥当性を判断できます。

会社の利益に翻訳する(導入メリットを決裁者目線に変換)

次に、洗い出した課題を「導入すると会社に何が起きるか」に変換します。決裁者が関心を持つのは、現場が楽になることそのものより、それが生む会社の利益です。同じ機能でも、次のように言い換えると響き方が変わります。

現場目線の表現決裁者目線への翻訳
領収書の入力が楽になる入力工数を月◯時間削減し、その分を本来業務に振り向けられる
スマホで申請できる申請・承認のリードタイム短縮で月次締めが◯日早まる
チェックが自動になる規定違反の自動検知で不正・過払いリスクと差し戻しを削減し、内部統制を強化できる
電子で保存できる電子帳簿保存法・インボイス制度に対応し、紙の保管コストと二重運用をなくせる

導入メリットは、この「翻訳後」の表現で書きます。とくに、コスト削減・締めの早期化・内部統制の強化は、部門を問わず経営層が評価しやすい観点です。

費用対効果(ROI)の書き方

ここからは、提案書で最も重視される費用対効果を数字で示す方法を解説します。抽象的な「効率化できます」ではなく、計算式に自社の数字を当てはめた金額で示すことが、決裁を通す決め手になります。

計算式と記入例(対象人数×削減見込み時間×時給換算)

削減効果は、削減できる時間を人件費に換算して求めます。ここでいう削減見込み時間は、いま経費精算にかけている工数のうち、システム化で減らせる分を控えめに見積もった値です(現状の総工数そのものではありません)。申請者側と経理担当側を分けて計算すると、根拠が明確になります。

  • 申請者側の年間削減額= 申請者数 × 1人あたり月間削減時間 × 時給換算 × 12か月
  • 経理担当側の年間削減額= 経理担当の月間削減時間 × 時給換算 × 12か月
  • 正味の効果=(申請者側+経理担当側の年間削減額)- システムの年間費用
費用対効果の計算式の構造を示した図。申請者側の年間削減額(申請者数×1人あたり月間削減時間×時給換算×12か月)と経理担当側の年間削減額(経理担当の月間削減時間×時給換算×12か月)を足し、システムの年間費用を差し引くと正味の効果になる、という流れを表す。

時給換算は、対象者のおおよその人件費を時間あたりに直した額を使います。目安として、毎月勤労統計調査(令和6年分結果速報)の一般労働者の現金給与総額と実労働時間から時給換算するとおよそ2,800円です。ただしこれは給与ベースの平均値で、業種・企業規模・職種によって大きく変わります。

社会保険料の事業主負担分を含めた実際の人件費はこれより高くなるため、自社の実数に置き換えて計算してください。前提を提案書に明記しておけば、決裁者が妥当性を確認できます。以下は、効果を過大に見せないよう時給を控えめに2,500円と置いた記入例です(上記の目安2,800円より低めに見積もっています)。

出典・参考資料(1件)
項目前提(例)年間削減額
申請者側申請者50名 × 月0.5時間削減 × 時給2,500円 × 12か月750,000円
経理担当側月30時間削減 × 時給2,500円 × 12か月900,000円
削減額 合計1,650,000円
システム年間費用月額30,000円 × 12か月(例)▲360,000円
正味の効果約1,290,000円/年

※上記は前提を置いた試算例です。人数・削減時間・時給・費用は自社の数値に置き換えてください。

この例では、年間費用36万円に対して約129万円の効果が見込めます。月あたりの削減額(約13.7万円)で見れば、年間費用は3か月弱ぶんの削減効果でまかなえる計算です。金額だけでなく、こうした「回収の目安」を添えると、決裁者は投資判断をしやすくなります。

数字が大きく出すぎないよう、削減時間は控えめに見積もっておくと、後から「本当に減るのか」と問われても説明しやすくなります。

根拠になる導入効果の実例(Before/After)

自社の試算に説得力を持たせるには、実際の導入企業がどれだけ削減できたかの実例を添えると効果的です。提供各社が公表している導入効果には、次のような対比数値があります。

  • 紙ベースの経費精算フローで、毎月60店舗中50店舗で差し戻しが発生していた企業が、マネーフォワード クラウド経費の導入後、月初の作業時間を最大60時間から約6時間へ削減した(同社が紹介する導入事例)。
  • 弥生経費 Nextでは、導入1か月後のアンケート(500名対象)で9割強が時間短縮の効果を感じたと回答している。
出典・参考資料(2件)

実例をそのまま自社の効果として書くと過大な見積もりになりかねません。あくまで「同種の業務でこれだけの削減が報告されている」という補強材料として添え、自社の試算は前章の計算式で控えめに算出したものを用いるのが安全です。

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提案書の「費用」欄に書く料金相場

ここからは、提案書の「費用」欄に書く金額の目安を解説します。経費精算システムの料金は「初期費用」と「月額(年額)」で構成され、月額の課金方式は大きく3つの型に分かれます。自社の利用人数がどの型に当てはまるかで、見積もり額が変わります。

課金の型特徴向いている規模
定額型(一定人数まで込み)月額に一定の利用人数が含まれ、超過分を追加。料金が読みやすい小〜中規模
ID従量課金型基本料金+利用ID数(人数)に応じた従量課金。使う人数分だけ支払う人数変動がある企業
アクティブユーザー課金型その月に実際に申請・承認したユーザー分だけ課金申請者数が月ごとに変わる企業

相場観としては、初期費用は0円のサービスが多い一方、一部に10万円前後の初期費用がかかるものもあります。月額は、小規模向けの定額プランで数千円台から、標準的な中小企業向けで月3万円台からが目安です。ID従量課金型では1IDあたり数百円という水準もあり、利用人数が少なければ月額を抑えられます。

たとえば従業員50名規模で見積もると、定額型なら月3万円前後、1IDあたり課金型なら月2万〜3万円程度が一つの目安になります。ただし最低利用料金や無料になる人数枠、オプション料金の有無で実額は変わるため、候補を絞ったら次章の比較表で具体額を確認してください。

具体的な各サービスの料金は、後段の比較表にまとめています。提案書の「費用」欄には、候補サービスの料金体系に自社の利用人数を当てはめて算出した見積もり額を記載してください。料金表を非公開(要問い合わせ)としているサービスもあるため、その場合は「要見積もり」と明記したうえで概算を添えるとよいでしょう。

とくに利用人数が少ない中小企業では、契約できる下限人数や1人あたりの月額でサービスを絞り込むと、「費用」欄の見積もりを無理のない水準に収めやすくなります。規模の観点から候補を比較したい場合は、以下の記事が参考になります。

比較・選定理由の書き方(比較軸で選ぶ根拠)

ここからは、「なぜこのシステムを選ぶのか」を提案書に書く方法を解説します。恣意的でない選定理由にするには、あらかじめ比較軸を決め、各候補を同じ軸で評価したうえで結論を導く形にします。次の4軸が基本です。

  • 機能:AI-OCRによる領収書読み取り、交通系ICカード・法人カード連携、規定違反の自動チェック、会計ソフトとの連携など、自社の課題を解決する機能があるか。
  • 料金:自社の利用人数で見積もった初期費用・月額が予算に収まるか。課金方式が自社の人数構成に合っているか。
  • サポート:導入時の初期設定支援、問い合わせ窓口の対応時間・手段が、自社の運用体制に合うか。
  • 法対応:電子帳簿保存法・インボイス制度に対応しているか。

とくに法対応は、選定理由を正当化する強い根拠になります。電子帳簿保存法では、メールやクラウドで受け取った領収書・請求書などの電子取引データを、原則として電子データのまま保存することが求められます。要件対応が難しい場合の猶予措置はあるものの、紙に出力して保存するだけでは認められません。

また、インボイス制度(適格請求書等保存方式)は2023年10月に開始しており、仕入税額控除を受けるには適格請求書などの保存が要件となります。これらへの対応を「システムを導入すべき外部要因」として提案書に書くと、時流に沿った投資として説明しやすくなります。

出典・参考資料(2件)

この「外部要因」が導入の後押しになっている実態は、システムを提供する側からも語られています。

栗本氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本氏
独自インタビューより

導入の動機という点では、非生産的な時間の削減ももちろんですが、法令対応での電子帳簿保存法への対応が、依然として最も強い動機になっています。電子帳簿保存法の施行後、事務処理規定などを設けて電子データを原本として保存しているものの、業務フローは変更できておらず、結局紙ベースでの社内処理をおこなっている、というケースは多いです。紙と電子両方の保管を行っていて、二重運用で法令対応を乗り越えたもののそれを維持し続けるのがやはり大変だということで、しっかりシステム化しようという流れが続いています。

選定理由は、「4軸で比較した結果、当社の最大の課題である(入力工数)を最も削減でき、法対応も満たす(サービス名)を選定する」という形で、課題と結びつけて書くと説得力が増します。

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想定される反論・懸念への備えと導入スケジュール

提案書は、決裁者が抱きそうな懸念に先回りして答えておくと、差し戻されにくくなります。ここからは、よくある反論への返し方と、導入スケジュールの示し方を解説します。

コスト懸念への返し(スモールスタート・費用対効果)

「費用に見合うのか」という懸念には、費用対効果の試算で「回収の見込み」を示すのが基本です。それでも不安が残る場合は、小規模プランや一部部門からのスモールスタートを提案します。効果を確認してから全社展開する段取りにすれば、初期の投資額を抑えつつ、実績をもって次の決裁を通しやすくなります。

定着するかへの返し(研修・段階導入・フォロー体制)

「現場が使いこなせるのか」という懸念には、無料トライアルでの事前検証と、導入時の研修・マニュアル整備をセットで提示します。多くのサービスが無料トライアルを用意しているため、本契約前に操作性と自社フローとの適合を確かめられる点を書き添えると安心材料になります。段階的に部門を広げる進め方も、定着の確度を高めます。

「Excelのままで」への返し(Excelの限界を数字で示す)

「今のExcelで工夫すればよい」と言われた場合は、Excel運用の限界を数字で示します。前章で算出した現状の工数(月◯時間)と差し戻し件数は、工夫では消えないコストです。加えて、電子帳簿保存法の電子取引データ保存を手作業で維持し続ける負担は、人手では解消しにくいと伝えます。Excelの改善では届かない範囲があることを、具体的な数字で示すのが有効です。

導入スケジュール例

スケジュールは、契約から本稼働までの流れを月単位で示します。無料トライアルや試験運用を挟むと、リスクを抑えた進め方であることが伝わります。

  • 1か月目:契約・初期設定、既存データ(従業員・規定・勘定科目)の登録
  • 2か月目:一部部門で試験運用、フローの調整
  • 3か月目:全社展開、研修・マニュアル配布
  • 4か月目:本稼働、紙運用との並行期間を終了

提案が固まったら比較したい経費精算システム

提案書の骨組みが固まったら、実際に候補として比較するシステムを絞り込みます。ここからは、中小〜中堅企業の提案書で候補に挙がりやすい代表的な経費精算システムを、料金・特徴の異なるタイプから紹介します。まずは主要サービスを一覧で比較してみましょう。

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サービス名弥生経費 Nextマネーフォワード クラウド経費楽楽精算freee経費精算バクラク経費精算ジョブカン経費精算
初期費用0円0円100,000円(税抜)0円0円0円
月額(課金方式)会計セット版 年50,400円〜(経費機能は3〜5名無料)/単体プラン 年252,000円〜(30名標準・税抜)2,480円/月〜(ひとり法人・年払い時)。アクティブユーザー課金30,000円/月〜(税抜)。従業員数・オプションで変動(詳細は要問い合わせ)基本料金 7,500円/月〜(経費精算Plus・年払い・税抜)+650円/月・ID(申請/承認者のみ従量)30,000円/月〜(料金表DL制・詳細は要問い合わせ)400円/月・1ユーザー〜(税抜)。最低月額5,500円(税込)
AI-OCR(領収書読み取り)(オプション)
交通系IC連携
電帳法・インボイス対応(インボイス対応は要確認)(タイムスタンプはオプション)
無料トライアル(会計セット版で最大2か月)(1ヶ月)(期間は要問い合わせ)(30日間)(公式で確認できず・要問い合わせ)(30日間・無料プランあり)
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※料金・機能は2026年9月時点の各社公式情報にもとづきます。最新の内容は各社の公式サイトでご確認ください。

ここに挙げた6サービスは代表例です。選び方の軸や各社の機能・料金をより広く見比べて候補を固めたい場合は、経費精算システム全体を網羅した以下の比較記事が役立ちます。提案書の「比較・選定理由」欄の裏づけをそろえる材料としてもお使いください。

ここからは、各サービスの特徴を個別に見ていきます。提案書の「比較・選定理由」欄を書く際の材料としてご活用ください。

弥生経費 Next(弥生株式会社)

弥生経費 Nextのウェブサイト

会計ソフトで長年の実績を持つ弥生が提供する経費精算システムです。領収書のスマホ撮影とAIによる科目予測、交通系ICカードの読み取りによる交通費精算、電子帳簿保存法対応チェックなどを備え、弥生会計 Nextと組み合わせれば仕訳まで自動で連携できます。会計ソフト単体(エキスパートプラン)でも利用できます。

弥生会計 Nextとのセット版は年額50,400円(税抜)からで、経費精算機能はベーシックプランで3名まで、ベーシックプラスプランで5名まで無料で使えます。単体利用のエキスパートプランは年額252,000円(税抜、30ユーザー標準)からです。会計まで一体で運用したい小規模〜中堅企業に向いています。

マネーフォワード クラウド経費(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド経費のウェブサイト

会計・請求書・給与・法人カードまでを一気通貫でそろえるマネーフォワード クラウドシリーズの経費精算サービスです。AI-OCRによる領収書読み取りに加え、クレジットカードやICカード、各種金融機関との明細連携で入力を自動化できます。法人カード「マネーフォワードビジネスカード」を併用すると、決済データがそのまま申請に流れる運用も可能です。

クラウド経費の単体プランは初期費用0円で、年払いなら月あたり2,480円(ひとり法人)からと小規模でも始めやすい価格です。その月に申請・承認したユーザー分だけを課金するアクティブユーザー課金を採用しており、申請者数が月ごとに変わる企業に向いています。他のバックオフィス業務もまとめて効率化したい企業に適しています。

楽楽精算(株式会社ラクス)

楽楽精算のウェブサイト

累計導入社数は20,000社以上(2025年9月時点、公式発表)にのぼるクラウド型経費精算システムです。交通費・旅費・出張費などの申請から承認、処理、保存までを一元管理し、AI-OCRによる領収書の自動読み取りや不備チェックに対応します。導入実績が豊富で、提案書の候補として挙げやすいサービスです。

料金は初期費用100,000円(税抜)、月額30,000円(税抜)からで、利用人数やオプションに応じて変動します。詳細な料金は料金表の請求制のため、提案書の「費用」欄には要問い合わせで取得した見積もりを記載するとよいでしょう。電子帳簿保存法・インボイス制度にも対応しています。

freee経費精算(freee株式会社)

freee経費精算のウェブサイト

「freee支出管理」の一部として提供される経費精算サービスです。AI-OCRやスマホ・LINEからの申請で入力の手間を減らし、経費精算・購買申請・支払依頼などの支出管理をまとめて扱えます。既存の会計ソフトを変えずに単独で導入できる点も、移行のハードルを下げたい企業に訴求できます。

料金は「基本料金+ID料金」のシンプルな構成で、経費精算Plusは年払いで月あたり7,500円(税抜)から、加えてその月に申請・承認したユーザーのみ1IDあたり650円(税抜)の従量課金です。使った人数分だけ支払う形のため、申請者が限られる企業では費用を抑えやすくなっています。

バクラク経費精算(株式会社LayerX)

バクラク経費精算のウェブサイト

AI-OCRとAIによる申請内容のチェックを前面に打ち出す、比較的新しい経費精算システムです。領収書の読み取り精度や入力補完でミスを減らし、法人カード連携や電子帳簿保存法・インボイス制度への対応も備えます。「AIで入力工数を削減する」という提案書の導入メリットに直結しやすいサービスです。

料金は初期費用無料、月額30,000円からとされていますが、詳細なプランは料金表のダウンロード制のため、提案書には要問い合わせで取得した見積もりを記載するのが確実です。AI機能で経理・申請者双方の手間を減らしたい企業に向いています。

ジョブカン経費精算(株式会社DONUTS)

ジョブカン経費精算のウェブサイト

勤怠管理などで知られるジョブカンシリーズの経費精算システムです。申請・承認のワークフロー、電子帳簿保存法・インボイス制度への対応をそろえつつ、低価格帯で導入できる点が特徴です。ジョブカンの他サービスを併用している企業では、割引価格で利用できます。

初期費用は0円、月額は1ユーザーあたり400円(税抜)からで、最低利用料金は月額5,500円(税込)です。機能制限付きの無料プランや30日間の無料トライアルも用意されています。「コストを抑えて導入したい」というスモールスタートの提案に説得材料を与えてくれます。

まとめ

経費精算システム導入の提案書は、「現状の課題→目的→比較・選定理由→費用→費用対効果→導入スケジュール→リスクと対策」の順で構成すると、決裁者が判断に必要な情報を漏れなく伝えられます。鍵になるのは、現場の負担を会社の数字に翻訳することと、費用対効果を計算式に自社の数字を当てはめて金額で示すことです。

本記事の章立てと記入例、計算式をもとに自社の数値を埋めれば、稟議に出せる提案書が組み上がります。あとは実際に載せるシステムを絞り込む段階です。候補サービスの料金・機能を比較し、資料を取り寄せて、選定理由の裏づけをそろえてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 経費精算システムの導入提案書とは何ですか?

A. 経費精算システムの導入提案書とは、紙やExcelでの経費精算をシステムに置き換える必要性・費用・効果を決裁者に説明し、承認(稟議)を得るための社内文書です。現状の課題、導入の目的、比較・選定理由、費用、費用対効果、導入スケジュール、リスクと対策を盛り込み、A4用紙1〜2枚程度にまとめるのが一般的です。

抽象的な「効率化したい」ではなく、費用対効果を金額で示せているかが、通るかどうかを大きく左右します。

Q. 経費精算システムの導入提案書は何枚くらいが適切ですか?

A. 経費精算システムの導入提案書は、A4用紙1〜2枚、またはスライド数枚に収める分量が目安です。決裁者は短時間で多くの案件を判断するため、結論(導入したい理由と効果)を先頭に置き、見積書や比較表といった細かい資料は別紙に回すと読み進めてもらいやすくなります。枚数を増やすことよりも、費用対効果を1つの明確な数字で示せているかどうかのほうが、決裁の通りやすさに効きます。

Q. 小規模な会社でも経費精算システムの導入提案書を出す価値はありますか?

A. 小規模な会社でも、月1回以上の経費精算が発生していれば、導入提案書を出す価値は十分にあります。とくに出張・外出が多い、複数拠点で処理している、経理が少人数で作業が属人化しているといった場合は効果が出やすくなります。

人数が少ないと削減金額の総額は小さくなりますが、月額数千円台から使える小規模向けプランや、使った人数分だけ支払う従量課金型を選べば費用を抑えられ、費用対効果はプラスに収まりやすくなります。

Q. 経費精算システムの提案書に電子帳簿保存法やインボイス制度への対応は必ず書くべきですか?

A. 法対応そのものはシステム導入の義務ではありませんが、電子帳簿保存法・インボイス制度への対応は、提案書に「導入すべき外部要因」として書いておくと決裁を通しやすくなります

電子帳簿保存法では2024年1月から電子取引データを一定の要件で保存することが原則として必要になり、インボイス制度(適格請求書等保存方式)は2023年10月に開始しています。紙運用のままでは対応の負担が続く点を課題として示すと、時流に沿った投資として説明しやすくなります。

Q. 経費精算システムの提案書が決裁で通らなかった場合はどうすればよいですか?

A. 一度で通らなかった場合は、否決の理由が「費用」と「効果」のどちらの説明不足によるものかを見極め、その点を補強して再提案するのが基本です。費用が高いと言われたなら小規模プランや一部部門からのスモールスタートに切り替え、効果が不透明と言われたなら削減時間の前提を見直して費用対効果の数字を具体化します。

無料トライアルで得た操作性の実感や、他社の導入事例を追加の裏づけとして添えると、次の稟議を通しやすくなります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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