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Web3コンサルとは?支援内容・費用の目安・依頼先の選び方をわかりやすく解説

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Web3事業の検討を任されたものの、社内にブロックチェーンやトークンに深く踏み込める人材がおらず、「まずは外部のプロに相談したい」と考えて情報を集め始めていませんか。

実際にWeb3コンサルを名乗る会社は、Big4系の大手総合ファームからWeb3専業の実装型ファームまで幅広く存在します。支援内容も戦略立案・トークノミクス設計・法規制対応・PoC・実装・運用と多岐にわたり、名前や訴求文だけでは違いが掴みにくく、どこに何を任せられるのかがわからないまま比較が止まってしまう場面が少なくありません。

本記事では、Web3コンサルという業種の実像を、支援内容・費用・3タイプ・進め方・選び方・失敗パターンの6つの角度から整理します。2026年6月施行の改正資金決済法や2026年7月成立の金融商品取引法および資金決済に関する法律の一部を改正する法律といった直近の法規制動向にも触れます。社内の意思決定者に説明する材料として使える具体性で解説します。

読み終える頃には、自社案件の相談先候補となる会社の顔ぶれと、商談で確認すべき質問例が手元に揃い、資料請求や一次商談へ次の一歩を踏み出せる状態を目指します。

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Web3コンサルとは?

Web3コンサルとは、企業のWeb3事業を外部から支援する専門会社を指します。支援範囲は事業構想・戦略立案・トークノミクス設計・法規制対応・PoC(実証実験)・スマートコントラクト実装・運用の一部または全部です。

単にブロックチェーン技術に詳しいだけでなく、NFT・トークン発行・DAO・ステーブルコイン・RWA(現実資産のトークン化)などWeb3事業特有の論点を、事業と規制の両面で扱える点が特徴です。

「ブロックチェーンコンサル」「ブロックチェーンコンサルティング」とも呼ばれ、本記事では守備範囲がほぼ重なる同一の対象として扱います。

日本市場では、Big4・アクセンチュアなど大手総合ファームのWeb3部門が存在します。加えてDeFimans・チューリンガム・0x Consulting Group・ICHIZEN HOLDINGS・TISI等のWeb3専業ファームや、開発特化型のブロックチェーン受託開発会社も並存しています。

経済産業省が2022年に大臣官房Web3.0政策推進室を設置し、直近では改正資金決済法(2026年6月施行)や金融商品取引法および資金決済に関する法律の一部を改正する法律(2026年7月成立)といった制度整備が進み、事業会社側の相談需要が増える背景となっています。

出典・参考資料(3件)

ITコンサルとの違い(Web3特有の3つの変数)

まず、事業判断の前提となる直近の制度動向を整理します。

改正資金決済法(2026年6月1日施行):「電子決済手段・暗号資産サービス仲介業」の登録制度が新設されました。電子決済手段等取引業者や暗号資産交換業者(所属業者)の委託を受けて、その媒介・取次ぎ・代理・その勧誘のみを業として行う事業者に対して、資金決済法上の登録経路が新設された形です。

ステーブルコインや暗号資産の売買・交換の「取次ぎ」を含むサービスを検討するなら、この仲介業登録の要否を早期に検証する必要があります。

金融商品取引法および資金決済に関する法律の一部を改正する法律(2026年7月15日成立、施行日は今後の政令):暗号資産取引の一部を金商法に移管する方向で法整備が進みました。これまで資金決済法だけで整理できていた事業設計が、金商法(インサイダー規制・広告規制・情報開示等)の観点でも見直しを要する可能性があります。

「IT導入のコンサルなら社内で経験があるが、Web3コンサルは何が違うのか」という疑問は、Web3事業を検討する担当者からよく聞かれます。技術選定の型は似ていますが、Web3コンサルが扱う対象には、通常のITプロジェクトには現れない3つの変数が絡みます。

1. オンチェーンで一度稼働すると変更コストが跳ね上がる:スマートコントラクトはブロックチェーン上にデプロイされた瞬間から不特定多数が参照する共有インフラとなり、後から修正しようとするとデータ移行やユーザーへの周知に想定外の工数が発生します。ITシステムなら「リリース後にパッチを当てて直す」で済む修正が、Web3では初期設計の段階で吟味しておかなければ致命的なコストにつながる場面があります。

2. トークン発行に金融規制が絡む:NFT・ユーティリティトークン・ステーブルコインの発行・販売は、資金決済法・金融商品取引法・景品表示法などの適用範囲に触れます。前述の改正資金決済法(仲介業登録)と金商法改正(暗号資産の金商法移管)で規制の枠組みが短周期で動いています。技術検証を先行させて公開直前に法務レビューへ回すと、設計のやり直しが発生する場面があります。

3. コミュニティ設計が事業成立の一部になる:トークンやNFTを発行するプロジェクトでは、保有者コミュニティの熱量が二次流通価格・利用継続率・追加販売の成否を左右します。SaaS導入のように「ユーザーサポート」で完結せず、Discord・X・オフラインイベントの運用まで含めた設計・実行が事業の一部になります。

ITコンサルの守備範囲には含まれにくい要素で、Web3専業のファームがコミュニティ運営・グロース支援を主要メニューに置いているのはこの背景があります。

Web3コンサルに依頼できる支援内容(6カテゴリ)

Web3コンサルが実際に売っているメニューは、複数の主要ファームの公開資料を突き合わせると、大きく6つのカテゴリに整理できます。カテゴリ数そのものは業界統計で標準化されているものではなく、以下では6カテゴリで整理します(分類の粒度は各社で異なります)。

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戦略立案・事業構想トークノミクス設計法規制対応PoC・開発マネジメントセキュリティ監査運用・グロース(コミュニティ・マーケティング)
典型的な成果物Web3事業構想書、ユースケース整理、市場・競合レポート、シナリオプランニング、稟議・役員会に諮れる論点整理資料。「そもそもWeb3を使うべきか」の判断自体が支援対象になるトークンの用途・供給量・配布計画・インセンティブ設計・バーンメカニズム・ガバナンス設計、ホワイトペーパー、日本法人/シンガポール法人など発行体スキームの提案前述の改正資金決済法(仲介業登録)・金商法改正(暗号資産の金商法移管)・景品表示法の適用範囲整理、金融庁への事前照会サポート、法律事務所との協業体制の構築、AML/CFT態勢の整備支援PoCスコープ・KPI・撤退条件の設計、スマートコントラクト実装、テストネット検証、UI/UXプロトタイプ、ステークホルダー向けデモ、本番移行判定条件の文書化スマートコントラクトのコード監査、外部監査ファームへの発注コーディネート、監査報告書のレビュー、脆弱性への修正対応Discord/Xの運用、AMA・オフラインイベントの企画運営、KPIモニタリング、二次流通支援、上場後のマーケットメイク支援、コミュニティKPIレポート
想定される契約形態スポット調査型/プロジェクト型プロジェクト型月額顧問型/プロジェクト型プロジェクト型スポット調査型/プロジェクト型月額顧問型

※上記は主要な公開資料に共通する項目を6カテゴリで整理したものです。実際の提供範囲は各社により異なります。

実務では6カテゴリのうち複数を組み合わせた案件が中心です。「戦略立案+トークノミクス設計+法規制対応」を上流で受け、その結果を踏まえて「PoC+セキュリティ監査+運用」を段階的に発注する流れが標準的です。ICHIZEN HOLDINGSが公表する「戦略立案・事業開発・マーケティング・人材育成」の4軸整理など、各社の公開分類はラベルこそ異なりますが大枠は重なります。

法規制対応の項では、前述の改正資金決済法(仲介業登録)や金商法改正(暗号資産の金商法移管)を具体的な制度名で挙げて相談できる会社かどうかが、選定の分岐点になります。

出典・参考資料(1件)

Web3コンサル会社の3タイプ

Web3コンサルを検討する段階でよく寄せられるのが「大手ファームと専業型では、どちらに相談すべきか」という疑問です。日本市場のWeb3コンサル会社は、案件の性格や利用目的に沿って大きく3タイプに分けられます。

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大手総合ファームWeb3専業の実装一気通貫型開発特化型
代表企業(市場観察)デロイト トーマツ、EY、KPMG、PwC、アクセンチュア等のWeb3部門DeFimans、チューリンガム、ICHIZEN HOLDINGS、TISI、Pacific Meta、0x Consulting Group、MCB Web3支援サービス、アツラエ、Consensus Base、Decentier、IndieSquare、finoject等ブロックチェーン受託開発会社、スマートコントラクト実装専業のスタジオ等
得意領域全社DXの一部としてWeb3を位置付ける案件、監査対応・内部統制と紐づく大型案件、グローバル拠点との連携が必要な案件構想〜PoC〜本番実装〜運用の一気通貫、トークン発行や上場支援、コミュニティ運営、規制対応など、Web3特有の論点を主軸に扱う案件戦略や事業構想は自社で固めた企業が、スマートコントラクト実装やdApp開発を委託する案件、既存Web2サービスへのブロックチェーン組み込み
意思決定と支援体制組織階層に沿った意思決定で品質管理は堅い。専任チームは案件ごとに編成され、実装は協力会社を活用するケースが多い少数精鋭で意思決定が速く、企画から実装・運用まで同じチームが担うことが多い。自社でWeb3プロダクトを運用しているケースもあり業界の当事者性を持つエンジニア主体で開発の実行力が強み。戦略・法規制・トークノミクス設計は顧客側または他社との併用が前提
費用感の傾向大型案件が中心中〜小型案件にも対応可、月額顧問メニューを持つ会社が多い工数ベースの受託開発

※上記は市場観察に基づく傾向で、各社の実際の提供範囲・費用は個別に異なります。費用感はMovin.co.jp の求人情報や複数コンサル会社の公表プロジェクト単価を参考にした市場観察です。

大手総合ファームは「全社DXの一部としてWeb3を位置付けたい」「監査対応や内部統制と紐づく案件で外部品質担保が必要」といった場面に向きます。一方、意思決定スピードやトークン・取引所と直接やり取りする実務経験、Web3特有の細かな運用ノウハウでは、Web3専業の実装一気通貫型を候補にする案件が多く見られます。

DeFimansは「事業戦略30件・トークン設計20件・トークン上場25件」の実績を公表し、チューリンガムは「上場支援20件・Web3プロジェクト30件」を掲げるなど、専業型では実績数値が公開されているケースが多く見られます。

開発特化型は、戦略や規制論点は自社で整理済みで「実装だけを外部に出したい」段階のプロジェクトに向きます。逆に、そもそも「Web3を使うべきか」の判断から相談したい段階では、戦略・規制・トークノミクスまで一気通貫で扱える大手ファームか専業実装型が候補になります。

「戦略・規制論点は社内で固まっており、スマートコントラクトやdApp(分散型アプリケーション)実装だけを外部に任せたい」という段階なら、Web3コンサルではなくブロックチェーン開発会社を軸に比較したほうが選定は早く進みます。対応チェーン・受託実績・開発体制を軸にした会社別の比較は以下の記事で扱っています。

大手総合ファーム(Big4・アクセンチュア等)と開発特化型は公式サイトで直接検討してください。以下では、支援メニュー・費用体系・実績の粒度で差がつきやすいWeb3専業の実装一気通貫型を中心に紹介します。

出典・参考資料(3件)
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Web3コンサルの費用の目安

「Web3コンサルにいくらかかるのか」は、稟議の判断材料として上位に挙がる情報です。Web3コンサルの費用には業界共通の公式な相場統計がなく、金額は支援範囲・体制・期間・成果物の粒度で大きく変動します。ただし、複数の解説記事に共通する「参考値」としてのレンジは示せます。ここでは、案件のフェーズで見るレンジと、契約形態3型を分けて確認します。

フェーズ別の費用レンジ(構想/PoC/本番導入)

Netsujoの公開資料では、Web3コンサルを活用した場合の目安として、構想フェーズ50〜200万円・PoCフェーズ200〜800万円・本番導入フェーズ800万円〜が示されています。同社の一社見解であり業界統計ではありませんが、複数の解説記事にも近いレンジが共有されており、稟議で桁を示す際の参考として使える水準です。

プロジェクトのフェーズによって費用は大きく異なります。以下は外部コンサルティングを活用した場合の目安です。スコープ・チェーン選定・規制対応の有無で変動します。

構想フェーズ: 50万円〜200万円 / 期間の目安: 2〜4週間
ユースケース整理、技術選定、法務リスク洗い出し、事業計画へのインプット作成。

PoCフェーズ: 200万円〜800万円 / 期間の目安: 1〜3ヶ月
スマートコントラクト実装・テストネット検証・UI/UXプロトタイプ・ステークホルダー向けデモ。

本番導入フェーズ: 800万円〜 / 期間の目安: 3〜12ヶ月
セキュリティ監査対応、本番チェーンへのデプロイ、運用設計、法務・コンプライアンス最終確認。

出典:Web3コンサルティングとは?(04 費用の目安)|Netsujo

費用を左右する主な要因は、チェーン選定の複雑度、法務・規制対応の範囲、セキュリティ監査、既存システムとの連携です。法務・規制対応では金融庁への事前照会や弁護士費用が別途発生するケースがあり、セキュリティ監査の外部監査ファームへの依頼は100万円〜500万円が相場です。同じ「戦略策定」という名目でも、役員会に諮る構想資料一式まで納品するのか、論点整理のメモまでなのかで工数は数倍単位で変わります。

Web3コンサルの見積金額が案件ごとにどこで変動しているのか、支援側の視点でより具体的に語られたのが次のコメントです。ゴール設定・技術要件の幅・外部連携範囲の3軸が、上述のフェーズ別レンジの内訳を実務でどう左右しているかがわかります。

大波氏
株式会社アツラエ セールスチーム マネージャー
大波氏
独自インタビューより

大きく3つの軸で金額感が変わります。1つめはプロジェクトのゴール設定で、PoCで検証まで終わらせるのか、MVP・本格サービス化までを見据えるのかで、必要な開発規模と検討の深さが大きく変わります。2つめは技術要件の幅で、フロントエンドやUIの開発に収まるのか、スマートコントラクトの実装、オンチェーン分析やセキュリティ設計まで踏み込むのかによって、必要な工数と専門性が変動します。3つめは連携する外部システムの数と運用範囲で、既存の基幹システムや業務ツールとの連携、リリース後の保守運用までお任せいただくかどうかで、ご提案内容を柔軟に変えています。

料金体系の3型(月額顧問/プロジェクト型/スポット調査型)

契約形態は月額顧問型・プロジェクト型・スポット調査型の3種類に大きく分かれます。稟議前の論点整理はスポット調査型、区切りが明確なPoCはプロジェクト型、継続的な相談窓口が必要なら月額顧問型と、案件のフェーズに応じて使い分けるのが実務的です。

ブロックチェーンコンサルの費用には業界共通の公式な相場統計がありません。金額は「支援範囲×体制×期間」の掛け算で決まるため、先に金額を比べるより、何をどこまで頼むかを固めることが費用検討の起点になります。

料金体系は大きく3型に分かれます。

  • 月額顧問型:稼働量と関与の深さで月額を設定。検討が長期にわたり、都度相談したい場合に向く
  • プロジェクト型:成果物と期間を定義して総額を見積もり。構想策定やPoCなど区切りが明確な場合に向く
  • スポット調査型:調査・レポート単位の固定額。稟議前に論点の当たりだけ付けたい場合に向く
出典:ブロックチェーンコンサル会社おすすめ7選【2026年版】(費用相場と料金体系)|Pacific Meta

金額の高低だけでベンダーを並べても比較にはなりません。見積もりを取る際は「その金額で何が納品され、何が社内に残るか」を物差しにすると、同じ「戦略策定」でも各社の見積もりの差が構造的に把握できます。役員会に諮る資料まで作るのか、社内の主担当を育てる伴走まで含まれるのか、こうした納品物の粒度が金額の意味を決めます。

Web3コンサル依頼の進め方と発注側が事前に準備すべきこと

Web3コンサルへの依頼は、いきなり大型プロジェクトから始めるより、段階的に依頼範囲を広げるほうが失敗リスクを抑えられます。ここではPacific Metaが整理する依頼進行の7段階を確認したうえで、契約前に発注側が社内で書面化しておきたい項目を整理します。

依頼の7段階と3フェーズ(スポット調査/PoC/本番実装)の対応

複数のWeb3コンサル会社の公開フローに共通する型として、案件は大きく「スポット調査で論点整理」「PoCで技術・事業性の検証」「本番実装で運用開始」の3段階を踏むケースが標準的です。

Pacific Metaは依頼進行を7段階(社内の目的整理/情報収集/候補への相談/提案比較・選定/契約/PoC/本番判断)に分けています。各段階の「完了の判定」を先に決めておくことがPoC目的化の失敗を防ぐと述べています。

依頼の進行は7段階で整理できます。各段階の「完了の判定」を先に決めておくことが、PoC目的化などの失敗を防ぐ実務の要点です。

  1. 社内の目的整理(事業企画、2〜4週間、完了判定:「何のためにブロックチェーンを使うか」を1枚で説明できる)
  2. 情報収集(事業企画、2〜3週間、依頼したい支援類型を特定できている)
  3. 候補への相談(事業企画、2〜4週間、2〜3社から支援範囲の提案骨子を得ている)
  4. 提案比較・選定(事業企画・法務、2〜4週間、選定基準の比較表で社内合意している)
  5. 契約(法務・調達、2〜4週間、納品物一覧と範囲外作業の扱いが書面化されている)
  6. PoC(事業企画・情報システム、3〜6か月、事前に決めた判定条件で評価結果が出ている)
  7. 本番判断(経営・事業企画、案件による、移行・継続検証・撤退のいずれかを経営会議で決定している)
出典:ブロックチェーンコンサル会社おすすめ7選【2026年版】(依頼の進め方と事前準備)|Pacific Meta

チューリンガムの「ご利用の流れ」も同じ考え方で、無料相談・プラン提案・リサーチ・MVP(Minimum Viable Product)実証・本格開発・リリース運用の6段階で組まれており、複数社の公開フローに共通する型と読めます。段階ごとの完了判定を先に決めておくことが、PoCが目的化して本番に進まないという典型的な失敗を防ぐ最も実務的な対策です。

出典・参考資料(1件)

契約前に社内で書面化すべきこと(目的/KPI/撤退条件/本番移行判定条件)

Web3コンサルへ発注する前に、社内で書面化しておくと後段のブレを抑えられる項目があります。実務で失敗の原因になりやすいのは、契約範囲の認識ずれ・PoCの目的化・規制確認の後回しの3つで、いずれも発注側の事前準備が抑止に効きます。次の4項目は、稟議書・社内提案書の1枚に落としておきたい最低ラインです。

1. 目的(この案件で最終的に何を実現したいか):「Web3を使うこと」を目的にせず、「顧客ロイヤリティを高めたい」「新しい資金調達手段を持ちたい」「既存資産をトークン化して流動性を持たせたい」といった事業ゴールで書きます。目的が曖昧なままだとPoCが目的化する典型パターンに陥ります。

2. KPI(PoC完了時と本番稼働時に何が測れれば成功か):定量指標を必ず1つ以上入れます。トークン発行なら「一次販売の完了率」「二次流通のアクティブウォレット数」、DAOなら「投票参加率」「意思決定サイクル」など、案件の性質に応じて先に決めておきます。

3. 撤退条件(どの状態になったら本番に進まず一度停止するか):撤退条件を明文化していない案件は、投資済み予算を回収しようとしてズルズル本番に進む力学が働きやすくなります。「PoCで技術的にKPIの5割に届かない」「規制対応の見通しが立たない」など、事前に停止基準を決めておくと、社内でも撤退判断がしやすくなります。

4. 本番移行判定条件(どの状態を満たしたら本番稼働へ進むか):PoCの評価結果に対して「この基準を満たしていれば本番投資を承認する」という判定条件を、経営層と事前合意しておきます。判定条件が事前に無いと、PoC後の稟議で「もう少し検証してから」となり、機会損失につながります。

これらは商談の場でコンサル会社側からも要件確認される項目です。事前に整理しておくことで、初回相談から具体的な支援範囲・見積もりの議論に入れます。また、契約書にも撤退条件・本番移行判定条件・成果物一覧・範囲外作業の扱いを書面化することで、契約範囲の認識ずれによる追加費用の発生を防げます。

撤退条件と本番移行判定条件を「着手前に決めておく」という運用は、Web3コンサル側からも同じ発想で語られています。Netsujoの飯田氏はPoCの位置づけと撤退基準の合意について次のように述べています。

飯田氏
Netsujo株式会社 代表取締役
飯田氏
独自インタビューより

PoCは「試作品を作ること」ではなく、次の投資判断に必要な材料を集めるプロセスだと考えています。成功条件だけでなく、撤退基準も着手前に決めます。検証結果が不十分なまま「もう少し続けよう」と延長すると、費用と時間だけが積み上がります。何が分かれば終了するのか、どの条件なら本番移行しないのかを合意し、結果が期待通りでない場合も学びを残して止められる設計にします。

Web3コンサルの選び方(商談で確認する観点)

Web3コンサル選定で商談時に確認したい観点は主に次の6点です。読者が稟議で「なぜこの会社を選んだか」を説明できる形にすること、そして商談で具体的な質問に落とせる形にすることを意識してください。

実装力があるか

戦略提言で終わらず、スマートコントラクト実装や本番運用まで踏み込めるかを確認します。設計と実装が分断されると、技術選定の妥当性を検証できないまま本番化に進むリスクが生じます。商談では「PoC後の実装は誰がどの体制で担うか」「自社内にエンジニアが在籍しているか」を確認します。

規制対応の実務経験があるか

前述の改正資金決済法(仲介業登録)や金商法改正(暗号資産の金商法移管)など、直近の制度変更に実務で対応した経験があるかを商談で確認します。

「規制論点はどの法律事務所と協業して整理しますか」「金融庁への事前照会の同席経験はありますか」といった具体的な質問に落とすと、経験の深さが見えます。

規制対応の「経験の深さ」がなぜ選定観点になるのか、Web3・ブロックチェーン領域のライセンス取得と態勢構築の実務を扱ってきたfinojectの三根氏は、支援側から見たゴールの置き方を次のように語っています。

三根氏
株式会社finoject 代表取締役
三根氏
独自インタビューより

机上の整理で終わらせないことを最も重視しています。ライセンス取得はあくまでスタートラインであり、取得後に実際の業務が滞りなく回ることがゴールです。そのために、態勢構築の段階から実務を想定した設計を行い、マニュアルやフローを作って終わりではなく、実際に運用してみた際に起こりうる課題まで想定した仕組みづくりを心がけています。

PoC後の実装体制が組めるか

構想フェーズだけ支援して手を引くコンサルは少なくありません。本番稼働後の運用・監視・アップグレード対応まで対応できるか、契約範囲と実績を確認します。ブロックチェーン基盤は一度稼働すると変更コストが高くなるため、本番移行後の支援体制は選定の重要な分岐点です。

トークノミクス設計の実績があるか

トークンを発行するプロジェクトでは、流通設計・インセンティブ設計・バーンメカニズム・ガバナンス設計が揃って初めてエコノミーとして機能します。過去のトークン設計案件で、上場後の価格推移・保有者数の変化までフォローできているかを確認すると、設計力の実像が見えます。

セキュリティ監査体制はあるか

スマートコントラクトの脆弱性は、デプロイ後に修正できないケースがあります。外部監査ファームへの発注経験、内製でのセキュリティレビュー実績、監査で指摘された脆弱性への修正対応履歴を確認します。

業界当事者性はあるか

調査レポート由来の知識だけで答えが返る会社と、自社でトークン発行や取引所とのやり取りを経験している会社では、実務のリアリティに差が出ます。「自社でブロックチェーンのサービスやプロダクトを運用していますか」を尋ねることで、業界の当事者性が確認できます。

以下はPacific Metaがまとめる4項目の見送りシグナルです。商談で使う質問文と、逆に「この答えなら見送り」の判定線をそのまま持ち込める形です。

選定基準は4点に絞れます。いずれも商談の場でそのまま使える質問文に落とせます。

  • 実績の開示粒度:「どの領域の案件を、どの工程まで担当しましたか」/守秘を理由に領域・工程さえ答えない場合は見送りを検討
  • 規制対応の実務経験:「規制論点はどの専門家と連携して整理しますか」/「問題ありません」で検討が終わる場合は見送りを検討
  • PoC後の実装体制:「PoCの後、開発と運用は誰がどの体制で担いますか」/提言までで、実装は「別途」と曖昧になる場合は見送りを検討
  • 業界・技術の当事者性:「自社でブロックチェーンのサービスやプロダクトを運用していますか」/調査レポート由来の知識だけで答えが返る場合は見送りを検討
出典:ブロックチェーンコンサル会社おすすめ7選【2026年版】(失敗しない選び方)|Pacific Meta

上記6観点を1回のミーティングで全て確認しきるのは難しいため、事前に商談用の質問シートとして持ち込むと選定の質が上がります。

出典・参考資料(1件)

Web3コンサル依頼でよくある失敗パターン

Web3コンサルを入れたにもかかわらず失敗する案件には、共通の型があります。Pacific Metaは支援現場で観察される4パターンを整理しており、いずれも発注側の事前準備で回避できる要素が大きい失敗です。

コンサルを入れても失敗する案件には共通の型があります。支援の現場で実際に観察される4パターンと回避策を整理します。

  • PoCが目的化して本番に進まない:「何が確認できたら本番に進むか」の判定基準を決めずに着手する/回避策:PoC開始前に本番移行の判定条件と撤退条件を文書化する
  • 規制確認の後回しで設計をやり直す:技術検証を先行させ、法規制の論点整理を公開直前に始める/回避策:構想段階で関与しうる法令の当たりを付け、設計と並行して確認する
  • 丸投げで社内に知見が残らない:社内の主担当を置かず、報告会だけで進める/回避策:各工程に社内の主担当を割り当て、納品物を社内で説明できる状態を求める
  • 契約範囲の認識ずれで追加費用が発生:「戦略策定」などの名目だけで合意し、成果物の粒度を詰めない/回避策:契約前に納品物の一覧と、範囲外作業の扱いを書面で確認する
出典:ブロックチェーンコンサル会社おすすめ7選【2026年版】(コンサル依頼が失敗するパターン)|Pacific Meta

4パターンはいずれも発注側の事前準備で回避できます。回避策の詳細は前述「契約前に社内で書面化すべきこと(目的/KPI/撤退条件/本番移行判定条件)」の4項目と1対1で対応するため、そちらを参照してください。

この4パターンが起こりやすい背景として、供給側にも構造的なばらつきがあります。ブーム期以降に流入した自称コンサルまで含めて「Web3コンサル」を名乗る会社の粒度に差が広がっています。発注側が事前準備なしに商談に入ると、どこが4パターンに落ちるベンダーかを見抜きにくくなっています。

だからこそ、発注側の書面化(目的・KPI・撤退条件・本番移行判定条件)が、選定と失敗回避の両方の入口として機能します。ICHIZEN HOLDINGSの水野氏は、この供給側の実態を次のように述べています。

水野倫太郎氏
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
水野倫太郎氏
独自インタビューより

Web3が一時期のブームに乗って急拡大した中で、いわゆる自称コンサルタントのような方も多く現れたという実態がありました。「投資はしたけれども事業が回らず、にっちもさっちもいかない」という状態の企業様からのご相談が増えてきたんです。

ここからは、Web3コンサルの相談先候補として実際に検討できる主要14サービスを紹介します。Web3専業ファームから業界大手のグローバル対応ファームまで、支援タイプ(大手総合ファーム/Web3専業の実装一気通貫型/開発特化型)と支援メニューの重心を分けて並べます。まずは比較表で全体像を掴んだうえで、各サービスの詳細を確認してください。

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サービス名MCB Web3支援サービスWEB3/ブロックチェーン総合コンサルティングfinojectWeb3 CONSULTING & DEVELOPMENTMARUNAGEDecentierコンサルティングWeb3事業立ち上げ・導入支援コンサルティングトークンコンサルティング(BOBG)DAOコンサルティングWeb3コンサルティング・ブロックチェーン開発(Netsujo)Pacific MetaDeFimansチューリンガム0x Consulting Group
提供会社マネックスクリプトバンク株式会社株式会社ICHIZEN HOLDINGS株式会社finoject株式会社アツラエ(旧クリプトリエ事業承継)株式会社IndieSquare株式会社Decentierコンセンサス・ベイス株式会社BOBG PTE. LTD.(シンガポール法人)株式会社ガイアックスNetsujo株式会社株式会社Pacific Meta株式会社DeFimansチューリンガム株式会社0x Consulting Group PTE. LTD.(シンガポール法人)
支援タイプWeb3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型Web3専業の実装一気通貫型
主要な支援メニューWeb3事業調査・企画
NFT・トークン発行
IEO・INO支援
DAO・コミュニティ支援
戦略立案
事業開発(開発・実装)
マーケティング・トークノミクス設計
上場支援・マーケットメイク
Web3研修
各種ライセンス登録支援
規制対応・コンプライアンス態勢構築
AML/CFT態勢構築
システム構築支援
社外役員派遣
Web3サービスデザイン(WS型)
PoC・MVP開発支援
バックオフィス(規制対応)
受託開発(企画〜リリース後運用)
企画立案・アイデア壁打ち
暗号資産調達
NFT発行・販売代行
INO・DAO・RWA設計
認証・管理・運用
ブロックチェーンコンサル
新規事業コンサル
AIエンジニアリング
自社プロダクト「SLAPS」運営
スマートコントラクト設計
トークンエコノミクス構築
金融規制対応
新規事業立ち上げ・既存サービスのトークン化
ブロックチェーンの業務導入
トークンエコノミクス・ホワイトペーパー設計
シンガポール発行体スキーム構築
LP(流動性提供)戦略立案
暗号資産取引所への上場オンボーディング
リサーチ
DAO企画・戦略立案(トークノミクス・ガバナンス設計)
DAO組成・構築(スマートコントラクト・投票基盤)
運用・実行・改善
Web3コンサル(NFT/SBT/DID/RWA)
PoC設計
スマートコントラクト開発
AI業務適用
ベトナムオフショア開発
ブロックチェーン企画・開発
ステーブルコイン・STO・RWA・NFT設計
金融インフラ設計
海外展開・AI経営インストール
RWAトークン化DXソリューション
事業戦略支援
トークン設計(トークノミクス・ホワイトペーパー)
トークン上場支援
NFT・BCG・GameFi・DeFi・コミュニティ構築
Web3企画立案(コンサル)
ブロックチェーン受託開発
国内外パートナーシップ構築(取引所交渉)
Turingum LabsによるR&D
マーケット情報共有(0x Crypto Research)
トークンエコノミクス設計・運用
Web3マーケティング(コミュニティマネージャー派遣・オンチェーン分析)
Web3コミュニティ構築
費用の目安要お問い合わせ月額77万円〜(アドバイザリー)
成果報酬・レベニューシェア型あり
要お問い合わせ要お問い合わせ10万円〜(税抜、NFT発行代行)
総合コンサルは要お問い合わせ
要お問い合わせ要お問い合わせ(初回ヒアリング無料)要お問い合わせ(発行体運営費含む個別見積もり)要お問い合わせPoC設計80万円/スマコン監査40万円
構想〜フルスケール50〜1,500万円〜(公開料金)
要お問い合わせ(支援範囲・期間に応じた個別見積もり)要お問い合わせ(初回無料相談あり)要お問い合わせ(無料相談あり)要お問い合わせ
導入実績のハイライト個社名公開は限定的(カタログ掲載ページに「大手メーカーでの実績あり」)BIPROGY・ANA NEO・NTTコムウェア等の大手企業/トークンプロジェクトで最高時価総額約200Mドルを1週間で実現日立製作所・NTTドコモ・野村HD・NEC・Securitize Japan等(カタログ掲載9社)NTTドコモグループ入社式NFT/KDDI・NEC・QTnet/HYSTERIC GLAMOUR(NFT会員数 前年比5倍)豊島株式会社・株式会社Umi-Bushi等(自由民主党・内閣官房のNFT/SBT発行はIndieSquareグループ実績)大手金融機関の暗号資産関連プロダクト企画・開発/総合メーカーのWeb3経済圏戦略/不動産×Web3経営ディスカッション(社名非公開)ソフトバンク・大和総研HD・GMOグローバルサイン・NEC/累計43社・103件超のWeb3プロジェクトgumi(『ファントム オブ キル』OSHI/HIME、複数取引所上場)/ドリコム(『Wizardry BC』BCトークン)/double jump.tokyo(MCHC/RAYS)日本郵船・三井住友海上・CTC・DNP・科学技術振興機構/自社運営「Roopt DAO」・ぐんま山育DAO岩手県コミュニティナースDAO/NFT・SBT活用スタンプラリー/京都のNFT会員制バー「BAR KRYPTO」共同企画300件超のプロジェクト実績・対応41ヵ国/不動産・エンタメ業界のRWAトークン化DX事業戦略30件超/トークン設計20件超/トークン上場支援25件超(公式サイト実績値)上場支援20件・Web3プロジェクト支援30件(公式サイト実績値)/大手上場企業とのGameFiプロダクト共同開発/数億円規模のNFTセールスクウェア・エニックス・コナミデジタルエンタテインメント・三菱地所・Netmarble等/STEPN関連プロジェクト
特徴マネックスグループ100%子会社。傘下のコインチェック等と連携し、調査から発行・運営まで一貫支援共同代表がWeb3メディアを上場企業へM&A売却した経緯を持ち、上場企業スキーム内の暗号資産ディーリング・会計税務・監査法人対応の現場経験を持つ代表は元bitFlyer HD代表・元日本暗号資産取引業協会会長。金融庁「FinTech実証実験ハブ」支援案件に選定され、当局対応の実務経験に強み「Web3を使わない方が良い場合はそう申し上げる」姿勢を訴求。旧クリプトリエ名義でISMS認証を取得済み「知識・開発ゼロでNFTを発行・配布・販売できる」代行型設計。請求書払い・ガスレス対応で発注側のWeb3リテラシー要件を下げる「Beyond Consulting We Build.」を掲げ、コンサルと自社プロダクト開発を両立。VASP・RWAトークン化・ユーティリティNFTが得意領域2015年設立の「日本初のブロックチェーン技術の専門企業」。事業側・技術側の両面対応でPoC後の実装体制も自社内で完結日本の税制・会計上のトークン評価課税を回避するシンガポール発行体スキームを提供。上場ゲーム会社との協業実績が中心東証グロース上場・1999年設立のシェアリングエコノミー運営知見を持つDAO専業コンサル。自社Roopt DAO運営の実地知見あり業界で珍しく固定価格パッケージを公開。「Web3を導入する前提で提案しない」姿勢と、PoCフェーズでの撤退基準の事前設定を訴求組織規模70名超(うちエンジニア35名超)でWeb3コンサル大手の一角。シリーズAで約6.6億円の資金調達を実施現役Web3起業家集団が設立。書籍『0から始めるweb3ビジネス』を出版し、Japan Fintech Weekのホスト経験もあるなど業界プレゼンスが高い東証スタンダード上場クシムの子会社としての信用基盤。Tier1取引所への上場コンサルティング実績を持ち、ゲーム・エンタメ領域が中心旧LCA GAME GUILD時代のゲーム系DAO運営ノウハウを持ち、Web3マーケ・コミュニティ構築が主軸。日英サイトを運営
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

1. MCB Web3支援サービス(マネックスクリプトバンク株式会社)

mcb-web3-support 公式サイトのスクリーンショット

マネックスグループの暗号資産・ブロックチェーン専門子会社であるマネックスクリプトバンクが、Web3事業への参入を検討する法人・プロジェクトに提供する伴走型コンサルティング・実装支援サービスです。

Web3事業の調査・企画、NFT・トークンの企画・発行・販売、コミュニティの構築・運営、メタバース開発、IEO支援・トークンエコノミクス設計といったWeb3バリューチェーン全体を横断的にカバーします。案件ごとの個別コンサルティング契約が基本の提供形態です。マネックスグループ内にコインチェックを持つ金融グループとしての基盤があり、トークン発行検討層の相談先として並びやすい体制を持ちます。

2. WEB3/ブロックチェーン総合コンサルティング(株式会社ICHIZEN HOLDINGS)

ichizen-web3-consulting 公式サイトのスクリーンショット

ICHIZEN HOLDINGSが提供するWEB3総合コンサルティングサービスです。戦略立案・事業開発・マーケティング・人材育成の4軸で、構想から実装まで一気通貫で伴走する体制を持ちます。BIPROGY・ANA NEO・NTTドコモソリューションズなど大手企業のWeb3案件を実名で公開しており、上場企業層のWeb3検討ニーズに向いた提供体制です。

共同代表がWeb3メディア「CoinPartner」を上場企業へM&A売却した経緯を持ち、上場企業のスキーム内での暗号資産ディーリング・会計税務・監査法人対応まで現場経験を積んできた点も、稟議材料として説明しやすい要素になります。

3. finoject(株式会社finoject)

finoject 公式サイトのスクリーンショット

元コインチェック・ビットフライヤーで実務経験を積んだ代表が2021年に立ち上げた、Web3・ブロックチェーン領域のライセンス登録・規制対応・AML/CFT(アンチマネロン/テロ資金供与対策)態勢構築を主軸にする実践型コンサルティングです。日立製作所・NTTドコモ・野村ホールディングス・NECといった大手企業から中小企業まで、幅広くWeb3事業参入を支援しています。

金融庁のFinTech実証実験ハブ選定歴やアーサー・D・リトルとの包括提携など、金融規制対応の実務経験が中核テーマである本記事の観点で強い会社です。改正資金決済法・金商法対応が選定軸に上がる案件で相談候補になります。

4. Web3 CONSULTING & DEVELOPMENT(株式会社アツラエ)

atsurae-web3 公式サイトのスクリーンショット

Web3事業の企画段階から本格実装まで、同じチームが一貫して伴走するコンサル&受託開発サービスです。企画の壁打ち(論点整理のためのカジュアルな相談)、オンチェーン分析、セキュリティ設計、ステーキング・レンディングといった具体機能の実装までをカバーし、PoC段階から本番稼働までを分断しない体制が特徴です。

NTTドコモ・KDDI・NEC・HYSTERIC GLAMOURなどの実績があり、大手企業のWeb3新規事業立ち上げに実務経験を持ちます。「Web3を使わない方が良い場合はそう申し上げる」姿勢を公表しており、Web3ありきで案件を進めない立場も、失敗回避を重視する読者に合いやすい要素です。

5. MARUNAGE(株式会社IndieSquare)

marunage 公式サイトのスクリーンショット

2015年設立の株式会社IndieSquareが提供するWeb3総合コンサルティングサービス「MARUNAGE」。企画立案・暗号資産調達・システム構築・運用管理をワンストップで提供し、NFT発行代行やINO(Initial NFT Offering)、DAO組成、RWA設計まで対応領域が広いのが特徴です。

ビジョンに「トークンエコノミーで個人が輝く世の中に」を掲げ、事業会社のWeb3案件を「まるごと」受託する立て付けで、専門人材が社内にいない企業でも一次相談から本格運用までを1社で完結させやすい構成になっています。

6. Decentierコンサルティング(株式会社Decentier)

decentier 公式サイトのスクリーンショット

2023年設立の株式会社Decentierは、「Beyond Consulting We Build.」を掲げ、コンサルと自社プロダクト開発を両輪で回すファームです。ブロックチェーン・新規事業・AIエンジニアリングを組み合わせ、事業を創るプロセスの上流から下流までを一貫支援するアプローチを取ります。

得意領域はVASP(暗号資産交換業)・RWAのトークン化・ユーティリティNFTで、大手金融機関の暗号資産関連プロダクト企画・開発、不動産×Web3の経営ディスカッションなどの実績を公開しています。自社プロダクトとしてデジタル会員権アプリ「SLAPS」も運営しており、自社運用の当事者性を持つ点も特徴です。

7. Web3事業立ち上げ・導入支援コンサルティング(コンセンサス・ベイス株式会社)

consensus-base-web3-launch 公式サイトのスクリーンショット

2015年設立、「日本初のブロックチェーン技術の専門企業」を掲げるコンセンサス・ベイス株式会社が、企業のWeb3事業立ち上げ・既存サービスのWeb3導入を戦略立案から技術実装・組織構築まで一気通貫で支援するコンサルティングを提供しています。

累計43社・103件以上の実績を公開しており、スマートコントラクト設計、トークノミクス構築、金融規制対応、既存サービスのトークン化などをカバーします。事業側・技術側の両面から課題解決できる体制で、PoC後の実装体制まで同社内で組める点は、本記事の選び方観点「PoC後の実装体制」に直接応えます。

8. トークンに関連したコンサルティング/スキーム設計・構築/LP戦略立案(BOBG PTE. LTD.)

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シンガポール法人のBOBG PTE. LTD.が、日本企業のトークン発行プロジェクトに対して発行体機能を担いつつ、トークン発行・運用・管理から暗号資産取引所への上場までを一貫支援するサービスです。

日本の税制・会計制度下では日本法人がトークンを保有・発行するとバランスシート上の評価課税など複数の会計課題が生じるため、発行体をシンガポール法人(BOBG)に置くスキーム設計を提供する点が中核。gumi・ドリコム・double jump.tokyoなど複数の上場ゲーム会社との協業実績があり、トークン発行スキームの相談を主軸に検討している案件では有力な選択肢になります。

9. DAOコンサルティング(株式会社ガイアックス)

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東証グロース上場の株式会社ガイアックスがBlockchain Biz事業として提供するDAO専業のコンサルティング。リサーチ・企画・組成・運用・改善の4段階で、事業DAO・自治体DAO・株式会社型DAO・コミュニティDAOなど、多様なDAO形態の組成を支援します。

日本郵船・三井住友海上・CTC・DNPなど大手・公的機関のDAO組成実績を持ち、自社でも「Roopt DAO」(多拠点居住サービス)を運営することで、DAO運営の実地知見を提供元自身が持つ点が特徴。DAOトピックが要件に含まれる案件で他社と差別化されやすい会社です。

10. Web3コンサルティング・ブロックチェーン開発(Netsujo株式会社)

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Netsujo株式会社は、京都創業(2023年6月)のWeb3・AI領域の実装型BizDev企業です。構想整理からPoC設計・スマートコントラクト開発・運用までを一貫支援するサービスを主軸に据え、NFT・SBT/DID(ソウルバウンドトークン/分散型アイデンティティ)・RWAなど幅広いトークン技術領域をカバーします。

特徴的なのは、業界では珍しく料金の目安を公開している点で、PoC設計80万円/4週間・スマートコントラクト監査40万円/2週間などの具体金額を提示。稟議で費用の桁を掴んで説明したい発注側の関心に直接応える立て付けです。「Web3を導入する前提で提案しない」姿勢や、撤退基準の事前設定を発注側と合意する運用も公表しています。

11. Pacific Meta(株式会社Pacific Meta)

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2022年設立の株式会社Pacific Metaは、「To Create the Web3 Standard from Japan」をミッションに掲げるWeb3特化のグローバルコンサルティング・アクセラレーターファームです。組織規模70名超(うちエンジニア35名超)、プロジェクト数300件超、対応41ヵ国という実績を公開しており、日本市場のWeb3コンサル大手の一角に位置します。

シリーズAで約6.6億円の資金調達も実施済みです。ブロックチェーン企画・開発、ステーブルコイン・STO(Security Token Offering)・RWA・NFT設計、金融インフラ設計、グローバル展開支援、RWAトークン化DXソリューションなど、大企業向け案件に対応できる幅広い支援メニューを持ちます。

12. DeFimans(株式会社DeFimans)

defimans 公式サイトのスクリーンショット

株式会社DeFimansは、現役Web3起業家集団が2022年8月に設立したWeb3事業特化型コンサルティングファームです。NFT、ブロックチェーンゲーム、GameFi、DeFi、トークン発行、コミュニティ構築、ギルド運営、dApps制作までを一気通貫でカバーし、上場企業からスタートアップまで支援します。

公式サイトで公表されている実績は事業戦略30件・トークン設計20件・トークン上場25件で、上場支援まで踏み込んだ実務経験が読み取れます。SBI・gumi・三井物産・DMM・日鉄ソリューションズなどの支援企業名も具体的に公開されており、書籍『0から始めるweb3ビジネス』の出版やJapan Fintech Weekのホスト経験を持ちます。

13. チューリンガム(チューリンガム株式会社)

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チューリンガム株式会社は、ブロックチェーン・Web3特化のコンサルティングファームで、東京証券取引所スタンダード市場上場の株式会社クシムの子会社にあたります。上場企業グループとしての信用基盤の下、Web3企画立案・システム開発・国内外パートナーシップ構築の3サービスを提供し、企画から実装・運用までのトータルソリューションを構築します。

公式サイトで公表されている実績は上場支援20件・Web3プロジェクト30件で、Tier1取引所への上場コンサル実績を持ちます。gumi・ドリコム・秋元康氏との協業やゲーム・エンタメ領域の実績が具体で、業界特化型のWeb3案件で候補に上がる会社です。

14. 0x Consulting Group(0x Consulting Group PTE. LTD.)

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0x Consulting Group PTE. LTD.は、シンガポールに本社を置くWeb3総合コンサルティング企業を運営しています。旧社名「LCA GAME GUILD」から2023年12月に「0x Consulting Group」へ社名変更し、Web3事業開発コンサル、テクノロジー導入、事業戦略立案、法規制対応までを一貫支援します。

マーケット情報の共有(自社リサーチメディア「0x Crypto Research」運営)、トークンエコノミクス設計・運用、Web3マーケティング、Web3コミュニティ構築の4領域が中核メニューです。

スクウェア・エニックス、コナミデジタルエンタテインメント、三菱地所、Netmarbleなど大手クライアント実績を持ち、Web3マーケ・コミュニティ構築を主軸に据えた案件で強みを発揮します。

まとめ

Web3コンサル選定は、自社案件が「構想/PoC/本番実装」のどのフェーズにあるかと、大手総合ファーム・Web3専業の実装一気通貫型・開発特化型のどのタイプが向くかを重ね合わせて相談先候補を絞る判断が起点です。商談前に目的・KPI・撤退条件・本番移行判定条件を書面化しておくと、失敗パターンを回避しつつ、コンサル側からも意図を掴んだ提案が返ってきやすくなります。

まずは各社の資料を並べ、支援範囲・費用体系・実績の粒度を突き合わせるところから動くのが実務的です。MCB FinTechカタログでは、本記事で紹介したWeb3コンサル各社の詳細資料を無料で一括請求できます。

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DAO活用による地方創生案件や自治体・地域連携の観点まで含めて、Web3ビジネス支援サービスの全体像を扱ったピラー記事もあわせて参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

Q. Web3コンサルとブロックチェーンコンサルは違うものですか?

Web3コンサルとブロックチェーンコンサルは、呼称の違いで実務上の守備範囲はほぼ重なります。事業構想から規制対応・開発マネジメント・運用までを担う外部専門家を指す点は共通で、市場が若く呼称が統一されていないため両方の名前が併存しています。

読者側で依頼先を判別する軸は名前ではなく、支援範囲(戦略のみか実装まで含むか)と契約形態(月額顧問/プロジェクト/スポット調査)です。会社によっては「Web3事業開発」「トークンコンサル」「ブロックチェーン事業支援」など、さらに別の呼称を使う場合もあります。

Q. Web3コンサルは中小企業やスタートアップでも依頼できますか?

Web3コンサルは、会社を選べば中小企業やスタートアップでも依頼可能です。大手総合ファームは月額数百万〜1千万円規模の大型案件が中心で中小企業には規模が合わないケースが多い一方、Web3専業の実装一気通貫型や開発特化型には数十万円のスポット調査から相談できる会社があります。

本記事で紹介した中でも、finojectは中小企業の相談実績を公開しており、Netsujoは料金の目安(PoC設計80万円/4週間・スマートコントラクト監査40万円/2週間など)を公表しているため、スタートアップでも費用の桁が掴みやすい会社です。まずは各社のスポット調査型メニューがあるかを問い合わせるとよいでしょう。

Q. Web3コンサルへの発注前に、無料の一次相談や見積もりだけの依頼はできますか?

Web3コンサル各社は、初回30分〜1時間程度の無料相談や、有料での見積もり・プラン提案を用意しているケースが一般的です。チューリンガムは「無料相談→プラン提案→リサーチ→MVP→本格開発→リリース」の6段階フローを公表しており、DeFimans・Netsujoなども初回相談を無料で受け付けています。

無料相談の段階で「Web3を使うべきかどうか」の判断自体を壁打ちしてくれる会社もあり、本格発注前の一次相談は複数社に並行して依頼するのが実務的です。ただし詳細な提案書作成やPoC設計の見積もりは、スポット調査型(数十万円〜)として有料になるケースが多い点に留意してください。

Q. Web3コンサルに委託せず、社内でWeb3人材を採用して内製する選択肢はありますか?

Web3事業を内製で進める選択肢は理論上ありますが、Web3特化のエンジニアや事業企画人材の採用競争が激しく、社内育成にも時間がかかるため、初期は外部コンサルと併用するのが現実的です。Big4・アクセンチュアなどの大手コンサルもWeb3部門の人材を積極採用しており、事業会社が同水準の人材を採るのは容易ではありません。

実務では、コンサルの伴走を受けながら社内主担当(プロダクトマネージャー・法務・エンジニア)を育て、PoC〜本番実装のうちに知見を内部に移す段階的な内製化が取られます。丸投げにせず各工程に社内主担当を割り当てることが、失敗パターン「社内に知見が残らない」の回避策としても機能します。

Q. Web3コンサルとの契約後に、スコープや納品物を変更したい場合はどうなりますか?

Web3コンサルの契約は、契約書に定めた範囲外の作業は追加見積もり・別契約の対象になるのが一般的です。プロジェクト型契約では成果物と期間が固定されるため、途中でスコープを広げる(例:戦略策定に加えてPoC設計も追加)と追加見積もりが発生します。

逆に月額顧問型は稼働量ベースで柔軟にトピックを変えられるため、検討トピックが未確定な段階では月額顧問型の方が適します。契約前に「範囲外作業の扱い」「途中スコープ変更時の見積もりプロセス」を書面で確認しておくと、後段の追加費用トラブルを避けられます。この事前確認は、失敗パターン「契約範囲の認識ずれで追加費用が発生」の回避策そのものです。

Q. Web3コンサルの見積もり金額が想定予算を超えた場合、どう折衝すればよいですか?

Web3コンサルの見積もりが予算を超えた場合は、「金額を下げる」交渉ではなく「支援範囲を段階的に切り分ける」提案を求めるのが実務的です。同じ「戦略策定」でも、役員会に諮る構想資料一式まで納品するのか、論点整理のメモまでなのかで工数は数倍単位で変わります。

「今回はスポット調査型で論点整理のみ、結果を見て次フェーズでPoC発注を検討」といった段階分割を打診すれば、初期予算を抑えつつ意思決定に必要な材料は得られます。金額だけを削ると納品物の粒度が下がり社内で使えない資料になるため、「予算内で何が納品でき、何が社内に残るか」を物差しに再見積もりを依頼してください。

Q. Web3コンサルの提案内容が技術的・法務的に妥当か、第三者にセカンドオピニオンを求められますか?

Web3コンサルの提案に対するセカンドオピニオンは、別のコンサル会社にスポット調査型で「提案レビュー」を依頼する形で受けられます。Netsujoは第三者としての技術選定レビューを短時間メニューで公開するなど、業界では他社提案のレビューを受託するサービスが存在します。

複数社から相見積もりを取る際、金額比較だけでなく「他社の提案を見せて技術・費用・スコープの妥当性を評価してほしい」と依頼する形も有効です。特に、社内にWeb3の技術判断ができる人材がいない場合、契約前のセカンドオピニオンは投資対効果の高い予防策になります。

Q. Web3コンサルは法律事務所や監査ファームとの契約もセットで提供してくれますか?

法律事務所や外部監査ファームとの契約は、Web3コンサル本体とは別契約になるケースが一般的ですが、コンサル側が協業先の紹介・コーディネートを担ってくれる場合が多くあります。法規制対応(改正資金決済法・金商法対応、金融庁への事前照会など)では、コンサル会社が普段から協業する法律事務所を紹介し、コンサルが交通整理役として同席するのが標準的な進め方です。

セキュリティ監査も同様で、外部監査ファームへの発注(相場100万円〜500万円)はコンサル本体の見積もりとは分けて計上されるケースが多いものの、コンサルが監査ファームの選定・見積もり取得・監査報告書レビューまで一貫して面倒を見てくれます。

商談では「規制論点はどの法律事務所と協業して整理しますか」「セキュリティ監査ファームの発注はどこまで面倒を見てくれますか」を確認しておくと、外部専門家との連携体制が把握できます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
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