電話やFAX、メールでの発注が現場で滞り、営業先や倉庫でPCを開く運用が回らないと感じていませんか。取引先とのやりとりが属人化し、発注確認や納期回答が遅れることで機会損失が生じている企業も少なくありません。スマホ・タブレットから発注や受注確認までを完結させ、現場と取引先の摩擦を減らす手段として、受発注アプリへの関心が高まっています。
ただ「受発注アプリ」と一口に言っても、専用ネイティブアプリ、モバイルWeb(PWA)、取引先向けの発注専用アプリなど提供形態はさまざまです。発注側と受注側で使い勝手や料金体系も異なり、自社の業態や取引先のITリテラシーに合わせて選ばないと、導入しても定着しません。
本記事では、スマホ・タブレットから発注/受注できる受発注アプリ22サービスを、利用目的別の4類型に整理して比較します。無料プランで試せる製品からBtoB EC本格構築まで幅広く扱い、業種別の最適化ポイントや稟議で問われるセキュリティ論点まで踏み込みました。読者が自社の現場と取引先に合う一本を絞り込めるよう構成しています。
また、自社の業種や運用体制に合うタイプを最短で見つけられるよう、30秒で終わる選定診断ツールを用意しています。あわせて活用してください。
目次
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受発注アプリとは?スマホ対応の受発注システムとの違い
「受発注アプリ」で検索する読者の多くは、スマホやタブレットから発注書の作成、受注確認、承認、在庫チェックを完結させたいというニーズを持っています。ただし、提供形態には専用のネイティブアプリだけでなく、モバイルWebやPWA(Progressive Web App)も含まれ、実は「Webブラウザで十分」というケースも少なくありません。
この節では、受発注アプリで実現できる業務範囲と、「アプリ」と「スマホ対応の受発注システム」という言葉の違い、そして提供形態の3分類を整理します。
受発注アプリで実現できること
受発注アプリで扱える業務は、発注書の作成・送信、受注内容の確認、承認ワークフロー、在庫や納期の照会、帳票の出力までが中心です。従来はPC前提だったこれらの業務を、営業先・店舗・倉庫・工事現場から片手のスマホで進められる点が主な価値になります。
- 発注書の作成・送信:商品マスタから発注書をその場で組み立て、取引先へ即時送信
- 受注確認・納期回答:入ってきた注文を通知で受け取り、納期を返信
- 承認ワークフロー:発注金額や品目に応じた承認ルートを外出先から回す
- 在庫・納期照会:基幹の在庫データを参照し、その場で回答
- 帳票出力・CSV連携:発注書・納品書・請求書などの帳票をPDF出力、会計・販売管理システムへ連携
製品によっては、バーコードスキャン、写真添付、チャット、注残・分納管理などをスマホに最適化しています。現場に近い業務ほど、アプリ化の効果を得やすい傾向があります。
「受発注アプリ」と「スマホ対応の受発注システム」の言葉の違い
「受発注アプリ」は、iOSやAndroidのストアから配布される専用ネイティブアプリを指す場合と、単に「スマホから使える受発注ツール」全般を指す場合の両方で用いられます。一方、「スマホ対応の受発注システム」は、PCブラウザ前提のシステムをレスポンシブに対応させたモバイルWebや、PWA化されたWebアプリまで広く含む言葉です。
両者は実質的に重なる部分が大きく、明確な線引きは業界内でも定まっていません。読者が本当に確認すべきは、「自社の現場端末(スマホ・タブレット)でどこまでの業務が完結するか」「取引先も無理なく使えるか」「オフラインや電波の弱い環境でも入力できるか」という機能面です。以下では、実運用に直結する提供形態の分類として3種類を整理します。
提供形態の3分類:ネイティブアプリ/モバイルWeb・PWA/取引先向け発注アプリのみ
受発注アプリの提供形態は、大きく次の3つに分けられます。読者は自社の状況(PCがある/ない、取引先のITリテラシー、iOS/Android/iPadの混在、オフライン要件)で、どの形態が妥当かを最初に切り分けるとよいでしょう。
1. 専用ネイティブアプリ型:iOSやAndroidのストアで配布される専用アプリで、プッシュ通知、カメラ・バーコード連携、オフライン入力に強みがあります。現場端末に統一して配布したい企業に向きます。代表的な製品には現場業務向けのモバイルオーダリング系や、業界特化型(飲食・建設)のアプリがあります。
2. モバイルWeb・PWA型:ブラウザで動作し、URLを開けばすぐ使える形態です。ホーム画面追加でアプリのように扱えるPWAも増えており、iOS/Android/PCの端末混在に強く、取引先を招待する際もインストール摩擦がありません。多くのSaaS型受発注サービスがこの形態を採用しています。
3. 取引先向け発注アプリのみ型:自社(受注側)は本格的な管理画面で運用しつつ、取引先(発注側)にはシンプルな発注専用アプリを渡すハイブリッド構成です。取引先にPC操作を強いず、電話・FAXからの脱却を進めたい卸売・食品・建設で採用されるパターンで、受注側の業務範囲が広い場合に適します。
受発注アプリの利用目的別タイプ分類
受発注アプリの候補を絞り込むには、「自社が何を実現したいか」という利用目的から入るのが近道です。ここでは、読者が自社を自己同定しやすい4タイプに整理しました。次節の診断ツールと比較表もこの4類型に沿って構成しています。
無料プラン・スモールスタートで受発注アプリを試したい
フリープランや永続無料枠を持ち、取引先を巻き込む前に自社内で試せるタイプです。初期費用を抑え、月次件数が少ないうちから運用を始めたい中小企業・個人事業主に向きます。取引先側はメールやFAXでも受け付けられる、低摩擦な運用が可能な製品が中心です。無料枠は本番運用の壁(ユーザー数・取引件数上限)を事前に確認する必要があります。
スマホ・タブレットから発注/受注を現場で完結したい
営業先・店舗・倉庫・工事現場での運用に定着させることを重視するタイプ。バーコードスキャン、LINE連携、専用ネイティブアプリ、オフライン入力などに強みがあります。飲食チェーンの店舗発注、建設現場の資材発注、卸売の得意先受注のように、PCを開けない環境が主戦場となる企業に適します。現場で使える機能セットと、iOS/Android/iPadの対応状況を比較軸にすると絞り込みやすいでしょう。
受発注以外の業務もまとめてアプリ化したい
受発注をきっかけに、販売管理・在庫・会計・案件管理まで統合したいタイプ。ノーコード基盤やERP系のクラウドで、業務プロセス全体を1つのアプリ環境に集約します。中堅・中規模企業でシステムを段階的に統合したい場合や、Excelでの周辺業務を包括的にデジタル化したい企業に向きます。カスタマイズ性と、既存の会計・販売管理との連携範囲を確認したい場面です。
BtoB ECとして取引先のオンライン発注体験を本格構築したい
得意先ごとの掛率・与信、クローズドサイト運用、基幹システム連携までを備えた本格BtoB EC構築のタイプ。取引先数が数十社以上、SKUが多い、業種特化の帳票要件がある企業で採用が進みます。導入は数ヶ月規模のプロジェクトとなり、費用も相応にかかりますが、取引先の発注体験(UX)を差別化要素として設計できます。将来的に自社ブランドで発注サイトを持ちたい企業に適したタイプです。
以下の診断ツールに答えると、自社の状況に近い4類型のどれに合うかと候補サービスが提示されます。いくつかの質問に答えるだけで、発注側/受注側、業種、予算、取引先のITリテラシー、業務範囲などから、上記4類型のいずれかに割り当てて候補を提案します。
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【比較表】スマホ・タブレットから使える受発注アプリ比較
スマホ・タブレット対応の受発注アプリ22製品を、12項目で横断比較します。項目は、提供形態(ネイティブ/PWA/モバイルWeb/自社構築)、対応OS、発注側・受注側の料金、無料プラン、スマホで完結する業務範囲、取引先招待の可否・費用、既存システム連携、セキュリティなどです。
22サービスを4類型(無料スモールスタート/現場モバイル完結/周辺業務統合/BtoB EC本格構築)に沿ってタイプ順(Type 1→2→3→4)に並べています。診断で自己同定したタイプに該当する行を探して、候補を比較してください。
| サービス名 | CO-NECT(コネクト) | COREC(コレック) | MARUGOAT(マルゴート) | @pocket(アットポケット) | PlaceOrders(プレイスオーダーズ) | MOS(モス/Mobile Ordering System) | Pittaly(ピッタリー) | TANOMU(タノム) | ANDPAD 受発注 | BtoBプラットフォーム 受発注 | らくうけーる | Oracle NetSuite | kintone(受発注テンプレート活用) | 楽楽販売 | freee販売 | TS-BASE 受発注 | DX BtoB Web受発注システム | アラジンEC | 楽楽B2B(スマレジEC・B2B) | Bカート | W2 Commerce Unified | EC-Connect+ BtoB |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | SaaS+iOS/Androidネイティブアプリ | SaaS(モバイルWeb対応) | SaaS(モバイル対応Web) | SaaS(ノーコード基盤、モバイル対応Web) | SaaS+iOSアプリ | SaaS+オンプレ(モバイルWeb中心、専用アプリなし) | SaaS+iOS/Androidネイティブアプリ | SaaS(LINE+Web) | SaaS+iOS/iPadネイティブアプリ | SaaS(モバイル最適化Web) | SaaS(クラウド型EDI、レスポンシブWeb) | 統合ERP(クラウド)+NetSuiteモバイルアプリ | SaaS+iOS/Android公式アプリ(ノーコードプラットフォーム) | SaaS(販売管理+発注/仕入/購買申請/支払を一元管理) | SaaS(案件・プロジェクト単位の販売管理+発注/仕入) | SaaS(注文サイト+WMS+管理システムの3層一体) | SaaS(Adobe Commerce/Magentoベース) | BtoB Web受発注システム(パッケージ+カスタマイズ) | SaaS(BtoB ECカート) | SaaS(BtoB ECカート、レスポンシブWeb) | 総合ECプラットフォーム(SaaS/PaaSの2モデル、BtoC/BtoB混在運用対応) | BtoB EC構築(SaaS+カスタマイズ、レスポンシブWeb) |
| 対応OS・端末 | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ(レスポンシブWeb) | iOS/Android/PCブラウザ(Bluetoothバーコードリーダー対応) | LINE対応端末(iOS/Android)・PCブラウザ | iOS/iPad(ネイティブ)、Android/PCは施工管理経由でWeb利用 | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ(注文サイトはレスポンシブ) | iOS/Android/PCブラウザ、モバイルWeb(PWA相当) | iOS/Android/PCブラウザ(レスポンシブWeb) | iOS/Android/PCブラウザ(レスポンシブWeb) | iOS/Android/PCブラウザ | iOS/Android/PCブラウザ(レスポンシブWeb) | iOS/Android/PCブラウザ |
| 発注側の料金 | 無料 | 1,480円/月 | 無料または相手先負担設定 | 300円/ユーザー/月〜 | 無料/有料 980円/月〜 | 要問い合わせ | 無料(Pittaly Order、店舗側) | 無料 | ANDPADライセンス内で利用 | 店舗単位の月額(要問い合わせ) | 要問い合わせ | 非公開・要問い合わせ | 1,000円/ユーザー/月〜 | 70,000円/月〜(税抜、社内ライセンス) | スターター 約5,000円/月〜(3名・年払、税抜、社内ライセンス) | 取引先は招待制で発注(受注側の月額に含む) | 契約単位(要問い合わせ) | 無料(招待制) | 無料(招待制) | 無料(招待制) | 無料(招待制) | 無料(招待制) |
| 受注側の料金 | 有料プラン制(要問い合わせ) | 2,980円/月 | フリー 0円/ビジネス 5,980円/月〜 | 300円/ユーザー/月〜 | 無料(既存FAX運用で受け取り) | 要問い合わせ | 2,000円/台/月(1〜50台)、1,000円/台/月(51台〜) | 要問い合わせ(卸業者向け月額プラン) | ANDPADライセンス内で利用(要問い合わせ) | 本部+取引先卸単位の月額(要問い合わせ) | 要問い合わせ | 非公開・要問い合わせ | 1,000円/ユーザー/月〜 | 70,000円/月〜(税抜、社内ライセンス) | スターター 約5,000円/月〜(3名・年払、税抜、社内ライセンス) | 10万円〜14万円/月(税抜、プランにより異なる) | 年額 3,000,000円〜(税抜) | 70,000円/月〜(カスタマイズ規模で変動) | Standard 39,800円/月〜/Professional 69,800円/月〜 | 9,800円/月〜 | 要問い合わせ(Value5/Enterpriseの2プラン) | 350,000円/月〜 |
| 初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 要問い合わせ | 50,000円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | セットアップ費用(要問い合わせ) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(導入時初期費用あり) | 0円 | 200,000円(税抜) | 0円 | 29万円〜50万円(税抜、プランにより異なる) | 1,500,000円〜(税抜) | 4,000,000円〜(カスタマイズ規模で変動) | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 10,000,000円〜 |
| 無料プラン・トライアル | あり(機能制限)/2週間フルトライアル | あり(機能制限) | あり(永続無料枠。明細200件/月まで) | 30日間トライアル(クレカ不要) | あり(FAX 30回/月・データ発注 無制限) | なし(資料DL・デモ対応) | あり(Pittaly Order 1か月フルトライアル) | 発注側は無料/受注側は資料DL・相談対応 | なし(アプリDLはANDPADライセンス必要) | なし(ライトプランで小規模向け) | 無料トライアルあり | なし(デモ・見積対応) | 30日間トライアル | 無料トライアルあり | あり(最長30日間、一部機能除く) | デモ・トライアル相談 | なし(デモ・見積対応) | なし(資料DL・デモ対応) | なし(資料DL・デモ対応) | なし(資料DL・デモ対応) | なし(資料DL・デモ対応) | なし(要件定義・デモで提案) |
| スマホで完結する業務範囲 | 商品検索・再発注・カート・バーコード発注・出荷ステータス確認 | 注文書・発注書・見積書・納品書の作成・送信(FAX/メール併用可) | 商品発注・受注確認・チャット・注残管理・カタログ閲覧 | 自作アプリ次第で全業務(受発注・在庫・納品・請求) | 商品検索・発注・履歴・原価分析(有料) | 受注・発注・履歴・在庫確認 | バーコードスキャン発注・棚卸・発注履歴照会(オフライン発注登録可) | 商品検索・発注・カタログ閲覧・特売受け取り | 受注・納品・請求・工程連動・写真添付 | 発注・受注・伝票処理・履歴・発注パターン学習 | 発注・受注・生鮮見積・帳票 | 受発注承認・在庫確認・レポート照会 | 自作アプリ次第で全業務(受発注・在庫・承認・帳票) | 見積・受注・売上・請求・発注/仕入・支払・案件別収支 | 見積・受注・売上・請求・入金・発注/仕入・案件別原価 | 商品閲覧・カート・発注・履歴・出荷ステータス確認 | 商品閲覧・カート・発注・見積依頼・履歴・承認 | 商品閲覧・カート・発注・見積・履歴・承認 | 商品閲覧・カート・発注・履歴・大量発注(CSV/フォーム) | 商品閲覧・カート・発注・履歴・見積依頼 | 商品閲覧・カート・発注・履歴・複数ブランド運営 | 商品閲覧・カート・発注・履歴・見積依頼 |
| 取引先招待の可否・費用 | 招待制(無料) | 招待制/FAX・メール送信でも取引可 | ゲストユーザーで招待可(非会員も可) | 取引先も1ユーザーライセンス必要 | 招待不要(既存卸のFAX/メールに自動送信) | FAX受注データ化で非導入取引先も取り込み可 | 受注企業がクラウドで受け取り、店舗側は無料アプリで発注 | LINE友だち追加で導入可(新規アプリ不要) | ANDPAD内で招待(取引先もライセンス必要) | 本部→店舗展開/既存の取引卸ネットワーク接続 | 招待制 | EDIまたはBtoBカスタマーポータル経由(別途構築) | 取引先もユーザーライセンス必要(Webフォーム経由なら非ユーザーでも発注可) | 取引先招待は行わず社内利用(発注書はメール・帳票で送信) | 取引先招待は行わず社内利用(発注書は帳票発行で送信) | 取引先ごとに個別ID発行(受注側の月額に含む) | 得意先ごとに個別ID発行、費用は要問い合わせ | 得意先ごとに個別ID発行(掛率・単価・決済を得意先別に制御) | 招待制(無料) | パスワード認証で招待可(無料) | 得意先ごとに個別ID発行(BtoBオプション「W2 Unified EP」で提供) | 得意先ごとに個別ID発行 |
| 既存システム連携 | CSV・API(基幹・在庫・会計) | CSV入出力 | CSV入出力・帳票印刷(API連携は限定的) | API・CSV(会計・販売管理・基幹) | 限定的(データ発注は対応先のみ) | 販売管理・在庫・会計の自動連携(受注→出荷→請求) | kintone連携・API(受注データ取得) | 販売管理・在庫のCSV/API連携 | 施工管理・会計・請求書との連携 | 販売管理・会計・EDIとCSV/API連携 | CSV/API(販売管理・在庫) | ERP標準統合(会計・販売管理・在庫・購買)、API連携 | API・CSV・プラグイン(会計・請求書・在庫・地図・帳票) | 勘定奉行クラウド(CSV連携料 年39,000円)/freee会計(API)ほか複数 | freee会計と自動仕訳連携(発注/売上/入金)、freee工数管理連携 | WMS(倉庫)と一体連携、販売管理/会計はCSV/API | Magento API/DB、Odoo・NetSuite等ERP、CSV/API | アラジンオフィス等の基幹(販売・在庫)とAPI/DB連携 | CSV・API(販売管理・在庫・スマレジPOS) | CSV・API(販売管理・在庫・会計) | 1,000以上の標準機能・API連携(店舗・EC・CRMのオムニチャネル) | ERP・販売管理・在庫・会計とAPI連携 |
| セキュリティ | 権限管理・アカウント別ログイン | アカウント別ログイン | アカウント別ログイン・権限管理 | 権限管理・アクセス制御 | アカウント別ログイン | アカウント別ログイン・権限管理 | アカウント別ログイン | アカウント別ログイン・LINE認証 | 権限管理・ISMS・SSO | アカウント別ログイン・権限管理・ISMS | アカウント別ログイン・権限管理 | SSO・多要素認証・IP制限・監査ログ(ISO 27001/SOC 1・2/PCI DSS) | SSO(SAML)・IP制限・二要素認証・監査ログ・権限管理 | 権限管理・ISMS(JIS Q 27001:2023)・Pマーク | 権限管理・承認フロー・電帳法対応 | 得意先別ログイン・権限管理(クラウドサービスレベルチェックリスト準拠) | 得意先別ログイン・権限管理・SSO(Magento標準) | 得意先別ログイン・権限管理・最低注文数量制御 | 得意先別ログイン・権限管理 | 得意先別ログイン・権限管理・SSL | 得意先別ログイン・権限管理・自動発注ワークフロー | 得意先別ログイン・SSO・権限管理 |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※料金・機能は各社公式サイト(2026年8月時点)に基づく。最新情報は各社にご確認ください。
サービス個別紹介
比較表で気になった製品を、タイプ別に詳しく紹介します。各サービスは画面イメージ、機能、料金、スマホ運用の実際、資料請求・ミーティング予約への導線をまとめています。
無料プラン・スモールスタートで受発注アプリを試したいなら
提供形態はPWA・モバイルWeb中心で、ネイティブアプリを持つのはCO-NECT・PlaceOrdersなど一部です。フリープランや低額プランで運用を試せる5サービスを紹介します。取引先を巻き込む前に自社内で機能を確認し、有料プラン移行のタイミングを見極めたい場合に検討したいタイプで、取引先の追加コストや無料枠の取引件数上限も比較の軸にしてください。
1. CO-NECT(コネクト)(CO-NECT株式会社)

累計55,000社以上(発注側含む)が利用するBtoBクラウド型受発注SaaSで、CO-NECT株式会社が運営しています。iOS・Android用の専用ネイティブアプリとPCブラウザに対応し、店舗・営業先・現場から即発注できる操作性を訴求しています。
発注側は無料プランで継続的に利用でき、受注側は有料プランで契約する構造です。取引先に「発注側は無料で使えます」と案内できるため、SMBの取引先も巻き込みやすい設計になっています。FAX・電話・LINE・メール・アプリからの発注を1画面で一元管理でき、スマホカメラでのバーコードスキャンから数量入力→即発注まで完結します。基幹(販売管理・在庫・会計)とはCSV/APIで連携できます。
対応業種は卸・小売・飲食・製造など横断的で、全機能を試せる2週間のトライアルも用意されています。現時点でPC・FAX中心の取引先を段階的に巻き込みたい企業に向きます。有料プランの詳細な月額は公式料金ページで要確認です。
2. COREC(コレック)(株式会社ラクーンコマース)

株式会社ラクーンコマースが提供するCORECは、注文書・発注書・見積書・納品書の作成をブラウザから完結できるBtoBクラウド受発注SaaSです。ファッション・雑貨・食品・カフェ/レストラン・建築整備工場など幅広い業種で、SMBを中心に88,000社以上が利用しています。
料金は発注側1,480円/月・受注側2,980円/月とSMBが試しやすい価格帯で、初期費用は無料です。スマホからFAX・メールでの発注書自動送信に対応するため、取引先がSaaSを導入していなくても運用を始められます。適格請求書番号入りの帳票発行にも対応します。
受発注どちらの立場でも同じサービスで運用でき、SMBが低コストで受発注業務のデジタル化を試すのに適したタイプです。ラクーンホールディングスグループとして、BtoB決済・掛け払いサービスも同一グループにあります。
3. MARUGOAT(マルゴート)(leafworks, Inc.)

leafworks, Inc.が提供するMARUGOATは、発注側・受注側の両サイド視点で設計されたクラウド型受発注SaaSです。明細件数200件/月まで使えるフリープランを永続無料で利用でき、有料のビジネスプランは5,980円/月からとなっています。初期費用は無料です。
ゲストユーザー機能により、取引先がMARUGOATの会員でなくても招待リンクから受発注できるため、DX対応度に差のある取引先を巻き込みやすい構造になっています。チャット・注残/分納管理・商品カタログ・CSV入出力・帳票印刷を備え、2025年7月にはゲストユーザー機能と商品カタログ機能を追加リリースしています。
発注側と受注側のどちらが費用を負担するかを選べる「片側費用負担設定」もあり、取引先を巻き込む前に自社内でフリープランから運用検証を始めたいSMBに合うタイプです。データ保持期間はフリー3ヶ月/ビジネス14ヶ月と差があるため、本番運用時にはプラン選定の目安になります。
4. @pocket(アットポケット)(株式会社アイアットOEC)

ノーコードで受発注・在庫・納品・請求などの業務アプリを組み立てられるSaaS。株式会社アイアットOECが提供する@pocketは、受発注テンプレートから開始すれば約5分で1アプリを構築できます。1,300社以上が製造・コンサル・小売・公共施設などで導入しています。
Liteプラン300円/ユーザー/月(最少5ユーザー、アプリ数上限5)から始められる低コスト帯で、上位はStandardが500円/ユーザー/月(アプリ数上限50)、Professionalが700円/ユーザー/月(同100)です。初期費用は全プラン無料で、クレジットカード不要の30日間トライアルも用意されています。
PC・スマホ・タブレットの3端末で共通利用でき、権限管理や会計・販売管理・基幹システムとのAPI/CSV連携も備えます。
業種特化のテンプレートに縛られず自社の受発注フローに合わせて画面や項目を組めるため、受発注を起点に周辺業務までノーコードで統合していきたい中小企業に向くタイプです。取引先も参加させる場合は1ユーザーライセンスが必要になる点を、コスト試算で押さえておくと安心です。
5. PlaceOrders(プレイスオーダーズ)(株式会社シンクロ・フード)

飲食店ドットコムを運営する株式会社シンクロ・フードが手掛ける、飲食店向けの食材発注アプリです。iOS公式ネイティブアプリとAndroid・PCブラウザから利用でき、累計発注回数は60万回を超えています。運営会社は東証グロース上場(証券コード3963)です。
アプリから送信した発注内容をシステム側でFAX・メールに変換して発注先へ送る仕組みのため、卸業者がSaaS未導入でも既存のFAX運用のまま受注できる点が特徴です。無料プランではFAX送信30回/月・データ発注無制限・発注会社数3社/月まで使え、有料プランは980円/月〜で分析機能や店舗追加が利用できます。インボイス制度にも対応しています。
食材の発注業務をスマホ1台に集約したい飲食店や多店舗運営企業に向くタイプで、原価分析や店舗追加が必要な段階では有料プランに切り替えて対応します。SaaS導入済みの卸業者にはFAXでなくデータ発注で直接連携できるため、取引先の一部がデジタル化していれば運用効率が上がります。
スマホ・タブレットから発注/受注を現場で完結したいなら
提供形態はネイティブアプリ寄りで、iOS・Androidの公式アプリが揃った6サービスを紹介します。飲食チェーンの店舗発注、建設現場の資材発注、卸売の得意先受注のように、PCを開けない環境で運用したい企業に向きます。バーコード対応、オフライン入力など、現場業務に必要な機能を持つ製品を選定しました。
6. MOS モバイルオーダリング(株式会社アクロスソリューションズ)

スマホ・タブレット・PCのブラウザから受発注業務を完結させるBtoBモバイルWeb受発注システムで、株式会社アクロスソリューションズが提供します。ASP/SaaS版の『MOS Lite』とカスタマイズ・オンプレ版の2ライン構成で、卸・製造業界を中心に650社以上(2023年9月時点)が導入しています。
FAXで届いた注文書をシステム上で受注データに変換する仕組みを持ち、取引先側にSaaS導入を強いずに受注データ化を進められる点が特徴です。販売管理・在庫・会計とも自動連携し、受注から出荷指示・請求までを手入力なしで流せます。料金は利用規模により変動するため要問い合わせで、資料請求・デモの経路が用意されています。
7. Pittaly(ユーザックシステム株式会社)

ユーザックシステム株式会社が展開する、スマートフォン内蔵カメラまたはBluetoothバーコードリーダーで商品バーコードを読み取り、発注・棚卸をiPhone/Androidの専用ネイティブアプリで完結させるサービスです。取引先向け『Pittaly Order』と『Pittaly 棚卸』の2ラインを軸に、卸・メーカーがクラウド側で受注を受け取る構成を採ります。
スキャン→数量入力→送信の3ステップで発注でき、電波が届かないオフラインでも発注登録が可能です。クラウドサービスは1〜50台で1台あたり月額2,000円(税別)、51台以上は1,000円(税別)、初期費用は50,000円で、店舗側の発注アプリ『Pittaly Order』は無料で使えます。1か月のフルトライアルとkintoneへのデータ自動反映にも対応します。
公式サイト掲載の花王グループカスタマーマーケティングの事例では、ファクス受注中心だった取引先向けに2023年10月からパイロット10店舗で試験導入し、2か月で全国250店舗まで採用が拡大、試験期間中の受発注業務のミスをゼロに削減したと記載されています。
8. TANOMU(株式会社インフォマート)

2021年の資本業務提携で株式会社インフォマート傘下となった、卸売業者と飲食店・小売店を結ぶLINE発注型のBtoB受発注SaaSです。発注者は使い慣れたLINEから発注するため、飲食店・小売店側は新規アプリのインストールなしで導入できます。提携小売店舗は10万拠点を超えます。
電話・FAX・メールを含む従来チャネルを1画面で処理でき、LINEでの新商品・特売案内などの販促メッセージ配信、デジタルカタログからの発注、ピッキングリスト自動作成にも対応します。対象は食肉・水産・青果・備品資材・酒類・製麺の6大卸領域で、発注側は無料、受注側の月額は要問い合わせです。
9. ANDPAD 受発注(株式会社アンドパッド)

建設業界向けの受発注アプリとして株式会社アンドパッドが提供するサービスです。iOSおよびiPad向けの公式ネイティブアプリ(App Storeで無料配布、iOS 14.0以降対応)が用意され、案件・工事情報と紐づけて発注・納品・請求までを現場のスマートフォン・タブレットから処理できます。
ANDPAD施工管理プラットフォームと統合しており、図面・工程・写真・議事録と受発注データを相互参照できる点が独自性です。納品時の写真添付・電子受領、オフライン一時保存、工程連動発注に対応します。ANDPAD全体では23万社・68万ユーザー(2026年3月時点、公式訴求)が利用しています。
料金は原則としてANDPADライセンス内で扱われ、詳細は要問い合わせです。アプリ自体のダウンロードは無料ですが、利用にはANDPADの契約が必要になります。
10. BtoBプラットフォーム 受発注(株式会社インフォマート)

外食・給食・ホテル業界の本部・店舗・取引卸を合わせて6万店舗以上が日々の発注に利用する、株式会社インフォマート提供の受発注SaaSです。本部・店舗・取引卸を1つのネットワークでつなぐ業界基盤としての位置づけを持ちます。
スマホ・タブレットに最適化した発注画面と、発注頻度の高い商品を上位表示する発注パターン学習機能を備え、店舗担当者の入力工数を抑える設計です。伝票処理・発注書・受注書・請求書をオンラインで扱え、小規模事業者向けには『BtoBプラットフォーム 受発注 ライト』も別プランで提供されています。
料金は本部・店舗単位の月額とセットアップ費用が個別見積で、2024年2月に料金改定のアナウンスが公式から出ています。メンテナンス・バージョンアップ費用は月額に含まれます。
11. らくうけーる(株式会社シスプロ)

単価や規格が日々変動する生鮮品の受発注に対応した、株式会社シスプロのクラウド型EDIです。飲食店・生鮮卸・食品卸のように、パソコンを開けない現場でスキマ時間に受発注業務を進めたい業態を想定しています。
専用ネイティブアプリは持たず、スマホ・タブレット・PCで共通のレスポンシブWebから利用します。青果・水産・食肉のように発注時点で最終価格が確定しない業態向けに、『見積→確認→確定』のフローを標準搭載し、発注書・受注書・納品書・請求書の帳票発行や、販売管理・在庫とのCSV/API連携に対応します。
料金は利用店舗数・機能により変動するため要問い合わせで、無料トライアルが用意されています。
受発注以外の業務もまとめてアプリ化したいなら
提供形態はkintoneのみモバイルネイティブで、他はモバイルWeb・レスポンシブ中心です。受発注を起点に、販売管理・在庫・会計・案件管理まで統合できる5サービスを紹介します。ノーコード基盤やERP系のクラウドで、業務プロセスを段階的にデジタル化していきたい中堅企業に向くタイプです。
ただし楽楽販売・freee販売は販売管理SaaSの受発注機能で、スマホ・タブレット向けの専用アプリではなくブラウザ操作が中心です。取引先招待型のアプリ運用ではなく、社内で発注・仕入業務をスマホからも回せる形として比較対象に含めています。
12. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

財務会計、CRM、Eコマース、サプライチェーン、在庫、倉庫/フルフィルメント管理までを1つのクラウドプラットフォームに統合するERP。iOS/Android の NetSuite モバイルアプリから、在庫確認・受発注承認・レポート照会をスマホで扱えます。
公式サイトの導入社数は43,000社以上(2026年7月時点、netsuite.co.jp トップページ)で、27言語・190以上の通貨・200か国以上の国・地域に対応します。ISO/IEC 27001・SOC 1 Type 2/SOC 2 Type 2・PCI DSS の認証を保有し、多要素認証・IPアドレス制限・監査証跡を業務システム内に組み込んでいます。
会計・購買・在庫・製造まで基幹業務を一体で刷新したい成長企業や、多拠点・多通貨・多言語で在庫と受発注を一元管理したい海外展開企業に適します。料金はコア・プラットフォーム+オプションモジュール+ユーザー数の3要素で構成される非公開・要問い合わせ制で、要件を踏まえた見積もりの取得が前提となります。
13. kintone(サイボウズ株式会社)

ノーコードで業務アプリを構築できるサイボウズの汎用プラットフォームで、受発注用途では「受注・出荷管理」「購買支援パック」「店舗客注管理」「物品購入申請」「仕切値管理」「問い合わせ管理」の6つのサンプルアプリが公式提供されています。iOS/Android の公式モバイルアプリから、PC版と同じ機能をスマホ・タブレットで扱えます。
料金は1,000円/ユーザー/月〜のライトコース(最低5ユーザー、初期費用0円)から始められ、全機能を30日間の無料トライアルで検証できます。取引先は基本ユーザーライセンスが必要ですが、Webフォーム連携(FormBridge 等)を組み合わせれば非ユーザーからの発注受付にも対応できます。SSO(SAML)・IP制限・二要素認証・監査ログ・権限管理を備えます。
建設現場の資材調達、小売店舗の客注、製造の仕切値管理といった業界固有の受発注フローに自作アプリで合わせたい企業や、受発注だけでなく在庫・承認・帳票まで同じ環境でノーコード運用したい中堅企業に向きます。
14. 楽楽販売(株式会社ラクス)

販売管理を軸に、見積・受注・売上・請求から購買申請・発注・仕入・支払までを同一システムで扱えるクラウド型販売管理システムです。ノンプログラミングで管理画面・入力フォーム・ワークフローを構築でき、自社の業務フローや承認ルールに合わせた運用ができます。累計導入社数は6,000社超(2025年12月時点、公式トップページ訴求)。
料金は初期200,000円(税抜)、月額70,000円〜(税抜、月額基本料+DB数料金+ユーザー利用料の構成)で、無料トライアル(期間の具体日数は非公開)も用意されています。
会計連携は勘定奉行クラウド/11とCSV出力(連携利用料 年額39,000円、2021年8月公式ニュース時点)、freee会計とAPI連携(ワンクリック自動送信)に対応するほか、MoneyForward クラウド会計Plus・OBIC7・弥生会計・PCA会計等の名称も外部連携ページに列挙されています。
ISMS(JIS Q 27001:2023)・プライバシーマークを株式会社ラクス本体で取得しています。
販売と購買を別システムで運用していて案件単位に売上と原価を紐づけたい企業や、稟議申請→承認→発注書作成→検収→支払処理までを1本の業務フローで回したい中堅企業に向きます。取引先招待型ではなく社内利用が中心の設計で、発注書はメール・帳票で外部に送信する運用となります。
15. freee販売(フリー株式会社)

フリー株式会社が2022年11月に提供を開始したクラウド型販売管理システム。見積・受注・売上・請求書発行・入金管理・原価管理を案件(プロジェクト)単位で一元管理し、同社のクラウド会計ソフト「freee会計」と自動仕訳で連携する構成が主軸です。2024年12月には進行中案件の月別原価実績を可視化する「原価推移レポート」も追加されました。
料金は初期0円、スタータープランが3名利用時の参考価格で約5,000円/月〜、スタンダードプランが10名利用時の参考価格で約40,000円/月〜(いずれも年払い・税抜)で、最長30日間のお試し利用に対応します(一部機能を除く)。
freee販売単体では人件費を原価に自動集計しないため、案件収支に人件費まで含めるには別製品「freee工数管理」との併用契約が別途必要になる点は事前に確認しておきたい設計です。
公式が対象業種として挙げるのは、IT・システム開発、コンサル、クリエイティブ・制作、メディア・広告、アニメ制作、製造など、顧客ごとに案件を立ち上げて受注する案件型ビジネスです。すでに freee 会計を使っていて、見積〜請求〜仕訳を1つの基盤に寄せたい個人事業主・中小企業に向きます。発注書は帳票発行での送信となり、取引先招待型の運用は行いません。
16. TS-BASE 受発注(竹田印刷株式会社)

竹田印刷株式会社が提供するクラウド型BtoB受発注・在庫管理システムで、利用者向け「注文サイト」、物流拠点向け「倉庫システム(WMS)」、管理者向け「管理システム」の3層一体構成が特徴です。スマホ・タブレット対応の注文サイトから、受注→在庫→出荷までを1つのシステムで完結できます。
公式定価表は、3層フル提供のAプランが初期500,000円/月額140,000円、注文サイト+管理システムのBプランが初期470,000円/月額100,000円、既存EC向けの倉庫システム+管理システムのCプランが初期290,000円/月額100,000円(いずれも税抜、ts-base.net/price)。
最低契約期間1年、注文者側アカウントは無料で、注文サイト機能を最大2ヶ月間の無料試用も可能です。基本・オプション合わせて50種類以上の機能から、承認フロー・発注点管理・使用期限別在庫管理・製造ロット別在庫管理などを業務フローに応じて選べます。
本社と複数拠点・営業所間の販促物や什器・サンプル品の受発注、代理店・仕入先とのBtoB受発注、EC事業者の在庫・出荷管理まで、注文と物流を1本の業務フローで回したい企業に向きます。竹田印刷が2010年の自社通販立ち上げ、2013年の小牧物流センター開設以来運用してきた仕組みを2017年から外部提供した経緯を持ち、注文と倉庫運用を分断せず設計したいケースに適合します。
BtoB ECとして取引先のオンライン発注体験を本格構築したいなら
提供形態はレスポンシブWebが基本で、取引先発注専用のスマホ体験を構築する形です。得意先ごとの掛率・与信・クローズド運用、基幹システム連携、業種特化の帳票要件までを備えた本格BtoB ECを構築できる6サービスを紹介します。取引先数が数十社を超え、自社ブランドで発注サイトを持ちたい企業向けです。
17. DX BtoB Web受発注システム(株式会社マルウェブ)

Adobe Commerce(Magento)を基盤にしたBtoB EC構築サービスで、株式会社マルウェブがAdobe Bronze Partnerとして構築・運用を担います。得意先ごとに単価・掛率・与信・締日を分けたクローズドサイトを組み立てられるため、電話・FAX・メール中心の受発注をWeb上に一元化したい卸・製造業の受注側に向いたポジションにあります。
機能は見積依頼から受注確定までのワークフロー、CSV一括発注、複数配送先指定、AI OCRによる手書き・FAX発注書のデータ化に対応します。基幹連携はMagento API/DBを介してOdoo・NetSuiteといったERPやCSV/APIで既存の販売管理・在庫・会計と繋げられるため、既存基幹を残したまま発注導線だけをWebに載せ替える構成が組めます。
モバイル対応はレスポンシブWeb/PWAで、iPhone・Android・タブレット・PCブラウザから同じ機能を扱えます(App Store/Google Play への専用ネイティブアプリ配布はなく、ホーム画面追加による運用です)。料金は契約単位で個別見積りとなり、比較表に公表参考値(年額・初期費用)を掲載しています。詳細は資料請求・見積相談で提示されます。
18. アラジンEC(株式会社アイル)

BtoB専用のWeb受発注/EC構築システムで、東証プライム上場の株式会社アイル(1991年設立、連結従業員1,075名)が開発・提供します。得意先ごとに購入可能商品・単価・決済方法を制御でき、法人向けID構造、最低注文数量・金額の設定、見積書自動作成といった企業間取引に必要な機能を標準搭載する設計となっています。
発注は品番入力に加え、JANコード読取、複数商品の一括投入、お気に入り商品からの再発注に対応し、スマートフォン・タブレット・PCブラウザから同機能で利用できるレスポンシブWebで提供されます。基幹連携は自社の販売管理パッケージ「アラジンオフィス」と標準連携し、他社基幹との具体仕様は個別カスタマイズで実装する形になります。
料金はカスタマイズ規模別の3段階で、小規模 初期400万〜800万円/月額7万〜10万円、中規模 初期800万〜1,500万円/月額10万〜15万円、大規模 初期1,500万円〜/月額15万円〜となっています(公式料金ページ、2026年8月時点)。取引先登録件数・注文数・取引金額に応じた従量課金はなく月額固定型と公式に明記されている点は、取引ボリュームが大きい業態には見積比較の材料になります。
19. 楽楽B2B(スマレジEC・B2B)(株式会社ネットショップ支援室)

「楽楽B2B」から「スマレジEC・B2B」へブランド移行しつつある中規模帯のBtoB EC・受発注SaaSで、株式会社ネットショップ支援室が提供しています。得意先別価格・掛率・与信・締日といったBtoB商習慣への対応に加え、大量商品をCSVやフォームから一括で発注するワークフローに強みを持たせています。
料金はStandardプラン 月額39,800円〜/Professionalプラン 月額69,800円〜、初期費用は0円の2段階で、年払いを選ぶと月額割引が適用されます。Standardは受発注機能に絞り、Professionalではデータ管理や高度EC機能まで含む構成で、取引先ユーザーは招待制で無料利用できます。
モバイル対応はレスポンシブWebで、iOS/Android/PCブラウザから同機能を扱えます。基幹連携はCSV・API経由で販売管理・在庫と接続でき、改称後はスマレジグループのPOSとの連携が強化されている点が、既存の店舗ネットワークを持つ小売企業には検討材料になります。
20. Bカート(株式会社Dai)

月額9,800円〜の価格帯で本格的なBtoB EC・Web受発注を立ち上げられるSaaSで、株式会社Daiが2013年から提供しています。累計2,500社以上(受注側企業)、延べ発注企業数1,350,000社(公式訴求)の実績を持ち、SMBがクローズドサイト型のBtoB ECを短期に立ち上げる際の選択肢の一つとなっています。
得意先・グループ別の単価・掛率・与信、発注ロット・単価変動への対応など、BtoB特有の商習慣を標準機能で持ちます。クローズドサイト(招待制)とオープンサイト(SEO対応の商品ページ公開)のどちらでも運用できるため、既存取引先のオンライン化だけでなく新規顧客獲得の窓口としても設計しやすくなっています。
商品マスタはCSV一括登録・オプション属性管理に対応し、掛け払い・カード・銀行振込などの決済連携、CSV/APIによる販売管理・在庫・会計への接続を備えています。スマホ・タブレット・PCのマルチデバイスにレスポンシブWebで対応し、招待した取引先ユーザーはパスワード認証で無料利用できます。
21. W2 Commerce Unified(W2株式会社)

W2株式会社が提供する総合ECプラットフォームで、1,000以上の標準機能を備え、BtoC/BtoBの混在運用に対応します。BtoB EC・エンタープライズ帯では、OMO/オムニチャネル向けカスタマイズ型の派生プラン「W2 Unified EP」が受け皿となります。
BtoBオプションでは得意先ごとの個別ID発行・単価制御、自動発注ワークフローを持ち、店舗とECのリアルタイムデータ連携、複数ブランド運営、越境EC対応まで拡張できます。プラン区分は「W2 Unified Value5」と「W2 Unified Enterprise」の2種類で、SaaSとPaaSの2モデルから、標準機能中心の立ち上げかカスタム開発かを選ぶ構成です。
料金は公式ページに具体的な金額提示がなく、資料請求・問い合わせで見積を受ける形になります。導入事例はアルペン、リコーイメージング、BS日テレなど大手を中心に10件以上が公開されており、月商10億円超のエンタープライズ規模までを想定顧客レンジとしています。
22. EC-Connect+ BtoB(トーテックアメニティ株式会社)

トーテックアメニティ株式会社が提供するBtoB EC・受発注システムです。「既存業務を変えずに基幹システムと連携できる」ことを訴求するカスタマイズ型構築サービスで、中〜大規模の受発注業務を持つエンタープライズ企業向けの位置づけです。SIerとしてのシステム構築ノウハウを活かし、業界固有の受発注フローに合わせて構築します。
得意先別クローズドサイト・掛率・与信・締日設定、ERP・販売管理・在庫・会計とのAPI連携、見積〜発注〜受注〜出荷〜請求の各ステータス管理、得意先別ログイン・SSO・権限管理などを備えています。モバイル対応はレスポンシブWebで、スマートフォン・タブレット・PCブラウザから利用できます。
料金帯は初期1,000万円〜/月額35万円〜のハイエンド帯として二次情報(IT-trend)で紹介されており、公式一次情報は要問い合わせとなります。導入は要件定義・実装・データ移行・トレーニングを含む有償プロジェクトになるため、まずはデモと要件相談から進める流れになります。
受発注アプリを導入するメリット(発注側・受注側の両サイド視点)
受発注アプリの価値は、発注側と受注側で見え方が異なります。以下では両サイドから並列に整理し、稟議書のメリット項目にそのまま使える具体粒度で提示します。
場所を問わず発注/受注確認ができる
発注側は営業先の商談中や店舗の店頭、倉庫の棚前で、その場で発注書を組み立てて送信できます。PCに戻ってからの入力を待たず、忘れる前に発注を確定させられるため、発注漏れが減ります。
受注側は取引先から入った注文を通知で即時に受け取り、外出先からでも納期回答ができます。「担当者が戻るまで待つ」という状態が解消され、取引先への一次応答が早くなります。
リアルタイムで受発注状況を共有できる
両サイドで発注ステータス・納期・在庫を同じ画面で見られるため、電話やメールでの状況確認が減ります。注残や分納の管理も、双方向のダッシュボードで完結する製品が増えています。
とくに受注側は、複数の取引先から同時に来る問い合わせを画面共有でさばけるため、担当者ごとの属人化を防ぎやすくなります。上長も進捗を確認でき、社内マネジメントが楽になる点も見逃せません。
入力ミス・確認漏れが減る
電話・FAX・Excelでの受発注は、聞き間違い、転記ミス、二重発注、価格設定の食い違いといったエラーが起こりがちです。受発注アプリでは商品マスタから選択して発注書を組み立てるため、品番・単価・数量のミスが構造的に減ります。
Excelでの管理には、関数の破損、シート間のリンク切れ、複数担当者による同時編集の競合など固有のリスクもあります。アプリでの一元管理に切り替えることで、こうした属人化リスクを解消し、監査対応やトラブル時の証跡管理も進めやすくなります。
取引先の巻き込み摩擦が下がる
受発注アプリの価値は、取引先を巻き込めて初めて実現します。取引先が非対応の場合でも、ゲストユーザー機能でIDなしの発注を受け付けられる製品や、招待メールから即座に使い始められるPWA型の製品があり、相手のIT負担を最小化できます。
費用負担についても、受注側が全額を負担するモデル、発注側と折半するモデル、取引先ユーザーは無料のモデルなど選択肢があります。取引先を招待する前に、費用モデルと非対応時の代替運用(メール・FAX受付併用)を確認しておくと、導入合意を得やすくなります。
受発注アプリの選び方
4タイプのいずれかに寄せた後は、個別の意思決定軸で候補を絞り込みます。以下の6観点で、自社に合う受発注アプリを絞り込めます。
現場で必要な機能をアプリで完結できるか
受発注アプリの機能は、大きく「発注管理」「受注管理」「在庫・納期照会」「承認ワークフロー」「帳票出力」「請求・入金管理」に分けられます。自社が実現したい業務範囲がスマホ・タブレットで完結するかを、機能単位で確認してください。
とくに承認ワークフロー、在庫のリアルタイム照会、電子帳簿保存法対応の発注書保存は、PCブラウザ版でしか提供されない製品もあります。デモやトライアルで、必ずスマホ画面での実操作を確認しましょう。
取引先が使いやすい操作性か
受発注アプリは取引先が使ってくれないと定着しません。招待方法(メールリンク/QRコード/招待コード)、初回登録の手間、ゲストユーザー機能の有無、非対応取引先への代替運用(FAX・メール受付を併用できるか)を確認してください。
取引先が高齢層中心の業界や、IT導入が進んでいない業種では、専用アプリより「LINEで届く発注書」や「メールにあるURLを開くだけ」のPWA型のほうが導入合意を得やすい傾向があります。
iOS/Android/iPadの対応と現場端末との相性
店舗はiPad、営業はiPhone、倉庫はAndroid端末というように、現場ごとに端末構成が異なる企業は多いはずです。受発注アプリを選ぶ際は、iOS・Android・iPadOSの3プラットフォームでの実際の動作、バーコードスキャン精度、カメラ添付機能などを確認してください。
iOSのみ対応、Androidのみ対応のアプリもあります。ネイティブアプリ型で片方のOSしか提供されない場合、モバイルWeb版で代替できるかを確認しておくと安心です。
既存の販売管理・会計・在庫と繋がるか
受発注アプリを単独で導入しても、既存の販売管理・会計・在庫システムと連携できないと、二重入力と二重管理が発生し、効率化になりません。CSV連携・API連携・会計ソフト連携(弥生・freee・マネーフォワード・勘定奉行など)の対応範囲を確認してください。
ERP系のアプリを選ぶ場合は、受発注だけでなく販売管理・在庫・会計まで一体で置き換える選択もあります。段階的移行のロードマップを描いてから、アプリ単独か統合か判断するとよいでしょう。
業務データを1つの基盤に集約するというERPの発想がどこから来ているのかは、単独アプリと統合ERPを見比べるうえでの判断材料になります。クラウドERPの成り立ちについて、日本オラクル・福宮氏は次のように振り返っています。
もともとは、創業者のEvan Goldberg(エバン・ゴールドバーグ)が自身の経営経験の中で感じた課題が出発点になっています。会計は会計のシステム、在庫は在庫のシステム、というように業務ごとにシステムが分かれていると、データが分断されてしまって、経営者が全体を見ようとしてもなかなか正確な数字がつかめません。実際に彼自身がその苦労をしていました。そこで、あらゆる業務を一つの基盤で一元管理して、経営者がどこからでもリアルタイムにデータを確認できるようにしたい、という発想からクラウドERPという形にたどり着きました。
受発注を起点に販売管理・在庫・会計まで一体化するかを検討する際には、販売管理システムそのものの候補を並べて見比べておくと、統合範囲と受発注アプリで賄う範囲の線引きを判断しやすくなります。
無料プラン・無料トライアルで実業務を検証できるか
無料プランや無料トライアルの有無、期間、機能制限、ユーザー数上限、取引件数上限は製品ごとに大きく異なります。無料枠の範囲で「自社の実業務を疑似実行できるか」を検証してから、有料契約に進むのが安全です。
本番運用でありがちな壁は、月次取引件数の上限、取引先ユーザー数の上限、電帳法対応が有料プランのみといった制約です。無料枠の詳細は次章「無料プランで試すときの注意点」で扱います。
サポート体制・SLAが現場運用に耐えるか
現場運用では、受発注アプリの停止は取引停止に直結します。サポート窓口の応答時間、SLA(可用性99.9%など)、障害時の代替運用(オフライン入力の可否)を確認してください。
また、導入初期のサポートも重要な観点です。取引先招待の代行、マスタデータの投入支援、既存システムとの連携設定サポートが有償か無償か、契約前に確認しておくとスムーズです。
業種別・受発注アプリの最適化ポイント
受発注アプリの現場運用は、業種によって重視すべき論点が大きく異なります。飲食チェーン、建設現場、卸売、製造の4業種を例に、押さえるべき固有のポイントを整理します。
飲食チェーン(店舗発注・食材受発注)
飲食チェーンの店舗発注では、店長がタブレット・スマホから、閉店後や開店前の限られた時間に発注をかけます。商品マスタから素早く発注書を組み立てられるUIと、締切時刻管理(この時間までに発注しないと翌日配送に間に合わない)、店舗ごとの取引先設定が求められます。
また、生鮮食材の受発注では、卸業者側で既存のEOS(Electronic Ordering System)や独自のFAX注文書式と併存する期間が長くなります。FAX・電話併用と段階的なアプリ移行を支援できるサービスが向いています。飲食チェーン向けには、モバイルオーダリング特化型や、飲食業界に特化した発注プラットフォームがあります。
飲食チェーン向けは、飲食業界特化型やモバイルオーダリング特化型のタイプ(例: PlaceOrders、TANOMU)が該当します。比較表でタイプ別に確認できます。
建設現場(現場調達・工事別発注)
建設現場では、工事現場から資材や機材の発注をかけます。工事ごとの原価管理と紐付けたい要件、電波状況が悪い現場でも入力できるオフライン対応、写真添付機能などが特有の論点です。工事番号・案件番号を発注書に必ず紐付ける運用が求められる点も、他業種と異なります。
建設業向けには、案件・工程・出面・写真管理まで統合したクラウド型の統合基盤が広く普及しています。受発注はその統合機能の一部として提供される形態が多く、他業務との一体運用を優先するのが実務的な選択となる場面が多いでしょう。
建設現場向けは、施工管理と統合された建設業界特化型のタイプ(例: ANDPAD 受発注)が該当し、発注・納品・請求までを一体で扱えます。比較表でタイプ別に確認できます。
卸売(得意先ごとの掛率・与信・伝票様式)
卸売業では、得意先ごとに掛率・与信枠・請求サイクルが異なり、伝票様式のカスタマイズ要件も強くなります。自社ECサイト形式で取引先ごとの掛率を反映した価格を表示し、クローズド運用(会員のみログイン可)で発注を受け付けるBtoB EC型のアプリが向いています。
与信管理と受注時の与信チェック、代金回収の入金消込、返品・返送処理まで含めた業務範囲を、既存の販売管理システムとどう分担するかを設計する必要があります。取引先数が多い場合は、招待運用や取引先マスタ管理を効率化できる機能も検討してください。
卸売向けは、得意先ごとの掛率・与信・伝票様式に柔軟対応できるBtoB受発注SaaSタイプ(例: CO-NECT、らくうけーる)が該当します。比較表でタイプ別に確認できます。
製造(部品発注・BOM連動・生産計画との紐付け)
製造業では、部品発注が生産計画と連動する必要があります。BOM(部品構成表)から必要数量を自動計算し、リードタイムを加味した発注日を提示できる機能、既存の生産管理システム・MRPとの連携が重要になります。
製造現場では、生産計画に基づく定期発注のほか、突発的な追加発注も発生します。承認ワークフローが柔軟で、緊急案件を通常フローと分けられる設計が向いています。ERP系の受発注機能や、大規模受発注に対応したクラウド基幹を選ぶ場面が多いでしょう。
製造向けは、ERP・基幹連携が標準のBtoB EC本格構築タイプ(例: DX BtoB Web受発注システム、TS-BASE 受発注)が該当します。比較表でタイプ別に確認できます。
スマホ・タブレット運用時のセキュリティと端末管理
受発注アプリをスマホ・タブレットで運用するとき、DX推進担当や情シスが稟議で問われるのが、端末管理と認証のセキュリティ論点です。ここでは総務省「テレワークセキュリティガイドライン第5版」を参照しつつ、モバイル業務端末の企業利用に共通する規範として、BYOD/MDM/多要素認証/アクセス権解除の4論点を整理します。
発注側端末が個人所有(BYOD)の場合のリスクと対処
BYOD(Bring Your Own Devices)とは、個人所有端末を業務に利用することを指します。個人スマホから受発注アプリを利用するケースがこれに該当します。個人端末を業務利用する際は、業務データが端末に残る、マルウェア対策ソフト等を強制インストールできない、といったリスクがあります。
個人所有端末を使用する場合、個人所有端末上にデータ保存が可能であることや、マルウェア対策ソフト等のインストールを強制できないなど、十分なセキュリティ統制が取れません。そのため、セキュリティインシデントが発生しうるリスクを認識し、このリスクが受容可能か評価をした上で、BYOD利用の可否を決定する必要があります。
総務省「テレワークセキュリティガイドライン 第5版」(p.31)
実務的な対応としては、①ブラウザ内で完結し端末にデータを残さないモバイルWeb型を優先する、②ネイティブアプリを使う場合はMAM(モバイルアプリケーション管理)で業務データを隔離する、③BYODを許容する範囲を利用者・機能・データ種別で明示的に線引きする、といった選択肢があります。
会社支給端末をMDMで統制する場合の運用パターン
会社支給のスマホ・タブレットに受発注アプリを配布する場合は、MDM(Mobile Device Management)で端末を統合的に管理するのが一般的です。MDMは、スマートフォン等のセキュリティ設定を統合的に管理するためのツールと位置づけられています(総務省 テレワークセキュリティガイドライン第5版)。
テレワーク端末を紛失した際に、悪意のある第三者に拾われデータが漏えいすることを防ぐため、遠隔から端末の位置情報を把握し、テレワーク端末上のデータ等を削除したり、端末を初期化したりできるようにしておくことが重要です。例えば、スマートフォンでは、通信キャリアが提供しているMDMソリューションを利用することで、遠隔から端末を初期化することが可能です。
総務省「テレワークセキュリティガイドライン 第5版」<MDMの導入>(p.75)
受発注アプリを選ぶ際は、代表的なMDM(Intune、Jamf、MobileIron、AirWatch等)との相性、アプリ配布方式、リモートワイプへの対応を確認してください。企業内配布用のカスタムビルド提供の有無も、大規模導入の際は問い合わせる価値があります。
SSO・多要素認証・IP制限・端末ごとの権限管理
受発注アプリはクラウド上の管理画面にアクセスする用途が中心で、「クラウドサービスの利用者認証」に該当します。総務省 テレワークセキュリティガイドライン第5版(管理者H-2)は「社内システムやクラウドサービスへのアクセス時の利用者認証機能として、可能な限り多要素認証を強制する」と位置づけています。
クラウドサービスは、その特性上、不特定多数の利用者がアクセス可能であり、利用手順も周知であるため、クラウドサービスの利用者認証情報(ユーザIDやパスワード)が流出した場合に不正アクセスを受けやすいといえます。そのため、可能な限り多要素認証を利用するなどして、利用者認証情報が漏洩しても、ただちに不正アクセスを受けないようにする対策が必要です。
総務省「テレワークセキュリティガイドライン 第5版」<多要素認証>(p.82)
製品選定時は、多要素認証(TOTP、SMS、生体認証など)への対応、SAML/OIDCによるSSO連携(Microsoft Entra ID、Google Workspace、Oktaなど)、IPアドレス制限、端末ごとの権限管理・ロール設定を確認してください。大手SaaS基盤の受発注アプリは、これらの認証機能が上位プランに含まれる傾向があります。
退職・異動時のアクセス権解除運用
受発注アプリで扱う情報は、取引先マスタ、仕入価格、発注履歴など、社外流出すると影響が大きいものが含まれます。退職・異動時に速やかにアクセス権を解除できる運用が不可欠です。総務省 テレワークセキュリティガイドライン第5版(管理者H-7)は「異動や担当変更等を適切に把握し、不要なアカウントの削除やアカウント権限の更新等を実施する」と定めています。
実務的には、ユーザーIDのライフサイクル管理(プロビジョニング/デプロビジョニング)を人事イベントに連動させる仕組みが理想です。SSO連携が済んでいるなら、認証基盤側でアカウントを無効化するだけで、受発注アプリ側のアクセスも即座に遮断できます。SSO未対応の場合は、管理画面から手動で削除する運用ルールと、月次の権限棚卸しを組み合わせて対応します。
無料プラン・無料トライアルで受発注アプリを試すときの注意点
無料プランや無料トライアルは、受発注アプリの実業務適合性を確認する上で欠かせません。ただし、無料枠の範囲を過信すると、本番運用移行時に「予想外の追加費用」や「取引先招待の壁」に直面します。ここでは、無料プランで押さえておきたい3つの論点を整理します。
無料プランで本番運用できる範囲(ユーザー数・取引件数・機能制限)
無料プランは製品ごとに大きく異なりますが、多くは以下のいずれかの制限があります。
- ユーザー数の上限(1〜数名まで)
- 月次取引件数の上限
- 商品マスタ件数の上限
- 電帳法対応・API連携などの機能が有料プラン限定
- サポート範囲がFAQのみで有人サポートなし
自社の月次発注・受注件数、利用者数、必要機能を洗い出し、無料プランの制限枠内で本番運用が回るかを事前に確認してください。制限に引っかかった時点で有料プランへ即移行が必要になる製品もあるため、移行タイミングと費用は契約前に把握しておく必要があります。
取引先を招待するときのユーザー数・費用の壁
受発注アプリを本番運用するには、取引先も同じアプリを使ってもらう必要があります。取引先招待のモデルは製品によって異なり、以下のようなパターンがあります。
- 取引先ユーザーは無料(受注側が全負担)
- 取引先1社ごとに月額固定費
- 取引先ユーザー数に応じた従量課金
- 取引先無料だが機能制限あり
取引先数が数十社以上ある場合、招待費用が本番運用の主な変動費になります。取引先招待の単価に月間取引先数を掛けた試算を行い、有料プランへの移行判断に含めてください。取引先が非対応の場合の代替運用(FAX・メール受付併用)についても、契約前に確認しておくと安心です。
有料プランへ移行する判断ライン(月次件数・複数拠点・帳票要件)
無料プランから有料プランへ移行するタイミングは、以下の兆候で判断できます。
- 月次取引件数が無料枠の上限に近づいた
- 複数拠点・複数部署から利用したいという声が出た
- 電帳法対応・API連携・カスタム帳票などの追加機能が必要になった
- 取引先招待を数十社規模に拡大する段階に入った
移行時は、無料プランで蓄積したデータの移行(マスタ・履歴のエクスポート/インポート)が可能か、契約単位(月契約/年契約)と解約条件、上位プランへの段階アップの容易さを確認してください。無料プラン提供元と、有料プラン提供元が実質的に同じサービス系列であれば、移行はスムーズに進みます。
まとめ:自社の現場と取引先に合う受発注アプリを選ぶ
受発注アプリ選びは、「アプリ形態で選ぶ」意識のうえで、自社の利用目的タイプ(無料スモールスタート/現場モバイル完結/周辺業務統合/BtoB EC本格構築)に沿った候補に絞り込むのが近道です。
そこから、対応OS・端末との相性、既存システムとの連携、無料プランでの実業務検証、稟議で問われるセキュリティ論点、業種別の固有要件を照らし合わせていきます。その積み重ねで、自社に合う一本を確定させていく流れが自然でしょう。
受発注アプリは、発注側と受注側の両サイドが使ってこそ真価を発揮します。取引先の巻き込み摩擦を下げる工夫(ゲストユーザー機能、PWA配布、費用モデルの選択)を持つ製品を選び、社内の現場と取引先の運用を同時に描いてから導入すれば、電話・FAX・PC前提の受発注が現場で回らない状態を、着実に脱却できるはずです。
アプリ形態にこだわらず、PC前提の製品も含めた受発注システム全体を比較したい場合は、以下の記事で、タイプ別の選び方や機能・料金の全体像を確認できます。
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よくある質問(FAQ)
Q. 本記事の掲載22サービスの中で、発注側が無料で使えるのはどれですか?
以下のサービスは発注側が無料で利用開始できます:
また BtoB EC 型の以下のサービスは、受注側が費用を負担し、招待された取引先の発注ユーザーが無料で使える設計です。
(詳細は各サービスの個別紹介と比較表「発注側の料金」列を参照)
Q. 取引先が受発注アプリに非対応・古い運用のままの場合はどう使えばいいですか?
取引先がアプリを使えない場合は、ゲストユーザー機能でIDなしの発注を受け付ける/招待メールから即使えるPWA型に切り替える/FAX・メール受付を併用する、の3つの選択肢で運用できます。取引先の巻き込み摩擦を下げる工夫として、費用を受注側が全負担するモデルや、取引先ユーザーが無料で使える製品を選ぶことも有効です。
下請法の適用対象となる取引で書面から電子データ発注に切り替える場合は、事前に下請事業者の承諾を得たうえで、費用負担の内容と「電磁的記録の提供を受けない」旨の申出ができることを併せて提示する必要があります(公正取引委員会「下請取引における電磁的記録の提供に関する留意事項」)。
Q. 受発注アプリはオフライン環境や電波が弱い現場でも使えますか?
受発注アプリのオフライン対応は製品によって大きく異なり、専用ネイティブアプリ型は端末側にデータを保持してオフライン入力ができる一方、モバイルWeb・PWA型は基本的にオンライン接続が前提です。
建設現場や地下倉庫など電波状況が悪い環境で運用したい場合は、オフラインでの発注書入力・カメラ添付・復帰時の後追い同期に対応する専用ネイティブアプリ型が第一候補になります。デモやトライアルで、実際にオフラインでどこまで操作できるかを必ず確認してください。
Q. 無料プランのままで受発注アプリを本番運用まで進められますか?
無料プランで本番運用を続けられるかは製品ごとに大きく差があり、多くは以下の制約で早晩壁に当たります。
- ユーザー数の上限
- 月次取引件数の上限
- 商品マスタ件数の上限
- 電帳法対応やAPI連携が有料プラン限定
- サポートがFAQのみ
自社の月次発注・受注件数、利用者数、必要機能を事前に洗い出し、無料枠の範囲で運用が回るかを検証してから有料契約に進むのが安全です。取引先を招待する段階で有料プランへ即移行が必要になる製品もあるため、移行タイミングと費用は契約前に把握しておいてください。
Q. 受発注アプリは既存の販売管理・会計・在庫システムと連携できますか?
受発注アプリと既存システムの連携は、多くの製品がCSVインポート/エクスポートに対応し、上位プランでは主要な会計ソフト(弥生・freee・マネーフォワード・勘定奉行など)との個別連携やAPI連携を提供しています。
連携範囲は製品ごとに異なるため、既存の販売管理・会計・在庫システムの型番と、リアルタイム連携か日次バッチ連携かを個別に確認してください。連携できないと二重入力・二重管理が発生し効率化になりません。
ERP系のアプリを選び、受発注・販売管理・在庫・会計を一体で置き換える選択肢も比較検討する価値があります。
Q. 受発注アプリをスマホ・タブレットで使うときのセキュリティはどう担保すればいいですか?
スマホ・タブレット運用時のセキュリティは、個人所有端末(BYOD)か会社支給端末かを最初に切り分け、会社支給ならMDMで統合管理し、BYODなら業務データを端末に残さないモバイルWeb型を優先する、という2軸で設計するのが実務的な出発点です。
総務省のガイドラインは、個人所有端末では端末上にデータ保存が可能でマルウェア対策ソフトの強制インストールもできないなど、十分なセキュリティ統制が取れない点を示しています。そのうえで、リスクの受容可否を評価したうえでBYOD利用可否を決定する必要があるとしています(総務省「テレワークセキュリティガイドライン 第5版」p.31)。
会社支給端末に受発注アプリを配布する場合は、MDM(Mobile Device Management)で端末を統合管理するのが一般的です。同ガイドラインは、MDMを「スマートフォン等のセキュリティ設定を統合的に管理するためのツール」と位置づけ、紛失時に遠隔から位置情報の把握・データ削除・端末初期化ができる仕組みとして重要視しています(同 p.75)。
Q. 受発注アプリで多要素認証・SSO・IP制限は使えますか?
多要素認証・SSO・IP制限は、大手SaaS基盤の受発注アプリでは上位プランに含まれることが多く、契約前にプランごとの対応可否を確認する必要があります。
総務省のガイドラインは、クラウドサービスへのアクセス時の利用者認証について「可能な限り多要素認証を強制する」ことを推奨しており、受発注アプリのようにスマホからクラウド管理画面へアクセスする用途はまさにこの規範の対象です(総務省「テレワークセキュリティガイドライン 第5版」p.82)。
SSO連携はSAML/OIDC対応の有無、IP制限は固定IP指定と社外アクセス制御の粒度、端末ごとの権限管理はロール設計まで、稟議で問われる論点として個別に確認してください。
Q. 退職・異動時のアクセス権解除はどう運用すればいいですか?
受発注アプリのアクセス権解除は、SSO連携済みなら認証基盤側でアカウントを無効化するだけでアプリ側のアクセスも即時遮断でき、未対応なら管理画面からの手動削除と月次の権限棚卸しを組み合わせるのが実務的な運用パターンです。
総務省のガイドラインは「異動や担当変更等を適切に把握し、不要なアカウントの削除やアカウント権限の更新等を実施する」ことを求めています(総務省「テレワークセキュリティガイドライン 第5版」管理者H-7)。
受発注アプリで扱う取引先マスタ・仕入価格・発注履歴は社外流出時の影響が大きい情報のため、人事イベントに連動したユーザーIDのライフサイクル管理(プロビジョニング/デプロビジョニング)を仕組み化するのが理想です。
Q. 受発注アプリのデータは電子帳簿保存法への対応が必要ですか?
受発注アプリでやりとりする注文書・請書などのデータは、電子帳簿保存法上の「電子取引」に該当し、電子データのままの保存が義務づけられます。
国税庁は「電子取引」を「取引情報の授受を電磁的方式により行う取引」と定義し、「注文書、契約書、送り状、領収書、見積書その他これらに準ずる書類」に通常記載される事項が電子取引の取引情報にあたるとしています(国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】令和7年6月」問2)。
保存要件は真実性と可視性の2軸で、真実性側はタイムスタンプの付与、訂正削除の記録が残るシステム(または訂正削除ができないシステム)の利用、事務処理規程の策定・運用のいずれかの措置を行います。法人の場合の保存期間は原則7年です。製品選定では、これらの措置が標準機能または上位プランでカバーされているかを確認してください。
Q. 発注側と受注側で選ぶべき受発注アプリは違いますか?
発注側と受注側で最適解は異なり、発注側はスマホでの発注書作成・承認ワークフローの使い勝手を重視し、受注側は複数取引先からの注文を管理画面でさばく効率と費用負担モデルを重視して選ぶのが実務的です。
多くの製品は受注側が費用を全額または大半を負担するモデルで、発注側(取引先)ユーザーは無料または低額で招待できる設計になっています。
自社が発注側として使うのか、受注側として取引先を巻き込むのかで、比較すべき料金体系・機能・招待ワークフローの重心が変わるため、本記事の診断ツールや比較表では「利用サイド」を最初に切り分けて絞り込んでください。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。














