取引先や銀行との会話、あるいは社内の資料で「サプライチェーンファイナンス(SCF)」という言葉を見かけて、それが具体的に何を指すのか気になった方は多いはずです。「運転資本の最適化」といった説明だけでは、自社の資金繰りにどう関わるのかがつかみにくい言葉でもあります。
サプライチェーンファイナンスは、企業間取引の代金支払いに金融機関などが関わり、バイヤー(発注企業)とサプライヤー(納入企業)の双方の資金繰りを改善する仕組みの総称です。カギになるのは、誰が主導し、誰が・いつ・誰に資金を渡すのかという三者の関係です。ここが理解できると、メリットもファクタリングとの違いも一気に見通せます。
この記事では、SCFの定義と三者の資金の流れをまず示し、バイヤー・サプライヤーそれぞれの得失、混同されがちなファクタリングとの違い、そしてリバースファクタリングやでんさいといった手法の呼び名の整理までを一つにまとめます。自社がどちらの立場で、どの手法を検討すればよいかを判断する材料としてお使いください。
目次
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サプライチェーンファイナンスとは
サプライチェーンファイナンス(Supply Chain Finance、SCF)とは、原材料の仕入れから製造・納品・支払いまで連なる企業間取引に金融機関などが関与し、取引に紐づく資金の流れを前倒し・効率化する金融手法の総称です。売り手・買い手が個別に資金を工面するのではなく、取引そのものを起点に、鎖でつながった当事者の運転資金を最適化する点が特徴です。
単一の商品名ではなく、いくつもの手法をまとめた「傘」の言葉である点に注意が必要です。後半で整理するように、バイヤー主導で仕入先を早期資金化するもの、サプライヤーが売掛債権を現金化するものなど、立場と仕組みの異なる複数の手法が同じ言葉で語られます。
三者(バイヤー・サプライヤー・金融機関)の資金の流れ
ここでは、SCFの代表例である「バイヤー主導で仕入先を早期資金化する仕組み」を例に、資金がどう動くかを順を追って見ていきます。登場するのは、発注する側のバイヤー(発注企業)、納品する側のサプライヤー(納入企業)、そして資金を立て替える金融機関の三者です。
- サプライヤーがバイヤーへ商品やサービスを納品し、請求書を発行します。
- バイヤーがその請求(買掛金)を「支払う」と承認し、その情報を金融機関のプログラムに連携します。
- 金融機関は、承認済みの買掛金を裏づけに、支払期日を待たずにサプライヤーへ早期に資金を支払います。この早期化の対価として、サプライヤーは小幅な割引料(手数料)を負担します。
- 本来の支払期日が来たら、バイヤーが金融機関へ買掛金を支払い、取引が完結します。

ポイントは、早期資金化の裏づけになるのが「バイヤーの信用」だという点です。一般に発注企業のほうが信用力が高いため、サプライヤーは自社単独で資金調達するより低い負担で早く現金を受け取れます。バイヤーは支払期日を変えずに取引先の資金繰りを助けられるため、供給網の安定にもつながります。
この「バイヤー主導でサプライヤーを早期資金化する」型は、国際的な標準定義でも承認型買掛金ファイナンス(Payables Finance、通称リバースファクタリング)として整理されています。
立場別に見るサプライチェーンファイナンスのメリット・デメリット
ここからは、SCFが自社にどう効くのかを、サプライヤー側とバイヤー側に分けて整理します。仕入れ代金を払う側がバイヤー(発注側)、納品して代金を受け取る側がサプライヤー(納入側)です。多くの会社は両方の顔を持つため、資金化したい取引ごとにどちらの立場かで考えると整理しやすくなります。
まず、両者の得失を一目で見比べられるように、主なメリットと注意点を対比表にまとめます。自分の立場の列を中心に確認してください。
| 観点 | 主なメリット | 注意点 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| サプライヤー(納入側) | 売掛金の入金を待たず早期資金化できる。バイヤーの信用を裏づけに低い負担で調達でき、負債も増やさない | 対応する金融機関・プログラムが限られ、バイヤー主導型は自社の意思だけでは始められない。早期化のたびに割引料がかかる | 入金サイトが長く手元資金が薄い、案件や季節で資金需要の波が大きい |
| バイヤー(発注側) | 支払期日を保ちながら仕入先の資金繰りを支援でき、供給網の安定と取引先との関係強化につながる | 導入・運用に金融機関やシステムとの連携が必要。自己資金で早期払いする手法は手元資金の余裕が前提 | 多数の仕入先を抱え、供給網の安定を経営課題として意識している |
サプライヤー側のメリットと注意点
サプライヤー側の最大のメリットは、売掛金の入金を待たずに現金化できることです。バイヤーの信用を裏づけにするタイプであれば、自社の財務状況が万全でなくても、通常の借入より低い負担で早期資金化できる場合があります。入金サイト(請求から入金までの期間)が長い取引ほど、手元資金の不足を埋める効果は大きくなります。
入金サイトの長期化が資金繰りを圧迫するこうした状況は、ファクタリングの相談現場でも多く見られます。株式会社Mentor Capitalの木方氏は、取材で現場の実態を次のように述べています。

実は中小企業や個人事業主の皆様の現場では、黒字であっても資金繰りが厳しくなるケースが少なくないのです。特に、黒字であっても資金が足りない、収支が合わないというケースがとても多いです。取引先によっては入金サイト(請求から実際に入金されるまでの期間)が長期化していて、仕事はしているのに入金が先になるため経営状況が逼迫している。そういった現状が非常に多くあります。
借入ではなく債権の早期化にあたる手法が多いため、負債を増やさずに資金を確保できる点も利点です。一方で注意したいのは、対応している金融機関やプログラムが限られること、そしてバイヤー主導のプログラムでは自社の意思だけでは始められないことです。早期化のたびに割引料がかかるため、資金繰りに本当に必要な場面を見極めて使う姿勢が求められます。
バイヤー側のメリットと注意点
バイヤー側のメリットは、自社の支払期日を延ばしながらでも、取引先の資金繰りを支えられる点にあります。仕入先が資金不足で供給を止めれば自社の生産にも響くため、サプライヤーを早期資金化できる仕組みは供給網の安定に直結します。取引先との関係強化や、支払サイトの調整による自社の運転資本の改善も見込めます。
注意点は、プログラムの導入・運用に金融機関やシステムとの連携が必要で、相応の体制づくりが前提になることです。自己資金で早期払いを行うダイナミックディスカウントのような手法では、手元資金に余裕があることが条件になります。導入の目的(供給網の安定なのか、割引による調達コスト削減なのか)を先に定めておくと、手法選びで迷いにくくなります。
サプライチェーンファイナンスの活用が向いているケース
上の表のとおり、支払サイトと入金サイトのズレが慢性的に資金繰りを圧迫している企業ほど、SCFの効果は大きくなります。共通するのは、取引に紐づく資金の前倒しが経営の助けになる状況です。
逆に、取引の相手や金額が限定的で資金の流れが読みやすい企業では、SCFのプログラムを整えるより、後述する単発利用しやすい買取型ファクタリングのほうが合うこともあります。まずは自社の資金の流れの詰まりがどこにあるかを見極めるのが出発点です。
サプライチェーンファイナンスとファクタリングの違い
SCFを調べる方の多くが、あわせて気にするのがファクタリングとの違いです。両者は「売掛債権を早期に資金化する」という点で重なりますが、誰が主導するか・法的な性質・利用の仕方などで整理すると見分けやすくなります。まず主な違いを表で確認します。
| 比較軸 | 主導する企業 | 法的な性質 | 資金の出し手 | 主に見られる信用 | 利用の仕方 |
|---|---|---|---|---|---|
| サプライチェーンファイナンス(バイヤー主導型) | バイヤー(発注企業)が主導しプログラムを用意 | 買掛金の支払いを金融機関が立て替える与信・決済の仕組み(手法により異なる) | 金融機関など(バイヤーの信用を活用) | バイヤー(発注企業)の信用 | プログラムを組んだ継続利用が前提 |
| ファクタリング(買取型) | サプライヤー(納入企業)が自ら申し込む | 債権の売買(債権譲渡)契約 | ファクタリング会社 | 主に売掛先の信用 | 1回きりのスポット利用ができる |
厳密には、買取型ファクタリングもSCFを構成する手法の一つに数えられます。ただ実務では、「発注企業が用意するプログラム」としてのSCFと、「サプライヤーが自分の判断で単独利用する」買取型ファクタリングを対比して語られることが多く、上の表もその実務上の使い分けで整理しています。
法的な性質の違いははっきりしています。買取型ファクタリングについて、金融庁は次のように位置づけています。
一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。
出典:ファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁
つまり、ファクタリングは借入ではなく債権の売買です。負債を増やさず、自社の判断で単発でも使える手軽さがある一方、SCFの多くはバイヤー主導で継続的に運用される仕組みという違いがあります。自社が納入側で、いま手元資金を厚くしたいなら買取型ファクタリング、発注側で供給網全体の資金繰りを整えたいならバイヤー主導のSCF、という見取り図で考えると選びやすくなります。
サプライチェーンファイナンスの主な手法と呼び名の整理
SCFを分かりにくくしている一番の原因は、似た内容が別の名前で呼ばれていることです。ここでは代表的な手法を横断し、呼び名・主導する側・資金の出し手・仕組みの要点を一つの表にまとめます。同じものを指す別称も併記したので、どの言葉が何を指すのかの地図として使ってください。
| 手法(主な呼び名) | リバースファクタリング (承認型買掛金ファイナンス/Payables Finance) | 一括ファクタリング (でんさい活用型を含む) | ダイナミックディスカウント | 買取型ファクタリング (2社間・3社間) | 発注書ファイナンス (PO Finance/Pre-shipment Finance) | 在庫金融 (ABL/動産・売掛金担保融資) | でんさい (電子記録債権) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 主導する側 | バイヤー | バイヤー | バイヤー | サプライヤー | サプライヤー | 双方 | 双方 |
| 資金の出し手 | 金融機関 | 金融機関 | バイヤー自身 | ファクタリング会社 | 金融機関 | 金融機関 | 決済インフラ |
| 仕組みの要点 | バイヤーが承認した買掛金を裏づけに、バイヤーの信用でサプライヤーを早期資金化する。SCFの中心的な手法 | バイヤー主導で、でんさい(電子記録債権)などを使い納入企業をノンリコース(買い戻し不要)で買い取る。リバースファクタリングの国内での実装形態の一つ | バイヤーが自己資金で早期払いを行い、その代わりに割引を受ける。第三者の金融機関が資金を出さない点が他手法と異なる | サプライヤーが自ら売掛債権を売却し、期日前に現金化する。自社の判断で単発利用しやすい | 受注・発注の段階(納品前)で、仕入れや製造の資金を調達する。売掛債権になる前のステージを支える | 在庫などを担保に取る融資。債権の売買ではなく借入にあたる点で他手法と性質が異なる | 手形に代わる電子記録債権。それ自体は資金調達手法ではなく、割引・譲渡によって早期資金化に使える「債権の器」 |
整理の軸は「誰が主導し、誰が資金を出すか」です。リバースファクタリング・一括ファクタリング・ダイナミックディスカウントはバイヤーが主導する手法、買取型ファクタリング・発注書ファイナンスはサプライヤーが動く手法です。
なかでもリバースファクタリングと承認型買掛金ファイナンス(Payables Finance)は、国際的な標準定義でも同じ手法の別称として扱われています。在庫金融(ABL)は債権の売買ではなく在庫などを担保にした融資で、バイヤー・サプライヤーどちらも使えます。でんさいは手法そのものというより、これらを実装するための決済の器にあたります。
出典・参考資料(3件)
上の表にある発注書ファイナンス(注文書ファクタリング)は、請求書が発行される前の受注・発注段階で資金化する手法です。売掛債権になる前に資金が必要なサプライヤー向けで、注文書の段階から買い取る会社は限られます。実際に対応している会社を手数料や審査の観点で比べたい方は、以下の記事が参考になります。
手法別の費用・手数料の目安
費用の構造は手法によって異なります。サプライヤーが売掛債権を売却する買取型ファクタリングでは、早期化の対価として手数料がかかり、契約形態によって水準が変わります。売掛先に通知しない2社間の契約はファクタリング会社の負うリスクが大きく手数料が高め、売掛先を交えた3社間の契約は低めになる傾向があります。
バイヤー主導のリバースファクタリングでは、サプライヤーが負担する割引料はバイヤーの信用を裏づけにするため、サプライヤー単独の調達より低く抑えられることが一般的です。ただしこの割引料には公開された相場がなく、バイヤーの信用力や市場金利に連動して個別に決まります。ダイナミックディスカウントは、早く支払うほど割引率が大きくなる形が多く、金融機関への手数料は発生しません。
いずれの手法も、具体的な料率は取引条件や相手の信用で変わります。実際の負担は個別に見積もりを取って確かめる必要があります。
給与ファクタリングとの混同に注意
名前が似ているために混同されやすいものに「給与ファクタリング」があります。これは事業者の売掛債権を扱う買取型ファクタリングとはまったくの別物で、利用してはいけません。金融庁は、個人が使用者に対して持つ賃金債権を買い取る「給与ファクタリング」について、次のとおり貸金業に該当すると明示しています。
「給与ファクタリング」などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、貸金業に該当します。
出典:ファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁(最高裁令和5年2月20日決定を引用)
事業者向けの正規のファクタリングであっても、売主が債権を買い戻す約束があるなど、実質的に貸付けと同じ機能を持つ「偽装ファクタリング」は貸金業の規制対象になります。相場を大きく超える手数料や、買い戻しを求める契約を提示されたら、契約せずに一度立ち止まってください。
出典・参考資料(1件)
サプライチェーンファイナンスが注目される背景
SCFが近年あらためて注目されるのは、企業を取り巻く資金環境が変わってきたことが背景にあります。金利の上昇は、借入に頼る資金繰りのコストを押し上げます。帝国データバンクの調査では、金利上昇が自社の事業に与える影響について「マイナス影響の方が大きい」と答えた企業が44.3%にのぼりました。
あわせて、供給網の安定への関心も高まっています。仕入先の資金繰り悪化が供給の停止につながるリスクが意識されるなか、取引に紐づけて資金を回すSCFは、借入枠に頼らずに運転資本を整える選択肢として位置づけられます。入金サイトの長期化で黒字でも資金繰りが厳しくなる中小企業にとって、身近な打ち手になり得ます。
出典・参考資料(1件)
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自社の資金繰りにどう活かすか(始め方と使えるサービス)
最後に、SCFを自社の資金繰りに活かす一歩を整理します。始め方は立場によって分かれます。バイヤーとして供給網の安定を狙うなら、取引金融機関にリバースファクタリングや一括ファクタリングの取り扱いがあるかを確認し、対象にしたい仕入先や規模を相談するのが入り口になります。
サプライヤーとして「売掛金を早く現金化したい」なら、自社の判断で単独利用できる買取型ファクタリングが最も始めやすい選択肢です。バイヤー主導のプログラムを待たずに、手元の請求書をもとに申し込めます。ここでは、そうした早期資金化に使える買取型ファクタリングを、方式や入金スピード、対応規模の観点で比較します。
| 比較項目 | PAYTODAY | ビートレーディング | Mentor Capital | 入金前払いシステム(JTC) |
|---|---|---|---|---|
| 対応方式 | 2社間中心 (3社間も案内あり) | 2社間・3社間 注文書ファクタリング | 2社間・3社間 | 2社間(非通知) 3社間(通知) |
| 手数料率 | 1%〜9.5% | 2社間4%〜 3社間2%〜 (上限は要問い合わせ) | 要問い合わせ | 1.2%〜10% (非通知契約) |
| 買取可能額 | 10万円〜上限なし | 1万円〜7億円 (買取実績) | 数十万円〜1億円 (超過は要相談) | 100万円〜上限なし |
| 最短入金 | 最短30分 | 最短即日 | 最短即日 | 最短即日 |
| オンライン完結 | ● | △300万円未満は完結可 | ● | △初回は対面を推奨 |
| 対象 | 法人・個人事業主 | 法人 (個人事業主は事例あり) | 法人・個人事業主 | 法人のみ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る |
ここで取り上げたのは代表的な4社です。より多くのファクタリング会社を手数料・入金スピード・買取可能額といった条件で見比べて自社に合う一社を探したい場合は、以下の比較記事で全体像を確認できます。
各社の特徴を個別に見ていきます。実績や対応方式、対象となる企業規模はそれぞれ異なるため、自社の売掛金の規模や取引先の状況に照らして候補を絞ってください。
PAYTODAY(Dual Life Partners株式会社)

オンライン完結のAIファクタリングを掲げるのがPAYTODAYです。運営はDual Life Partners株式会社で、面談不要の申し込みを主軸に、法人だけでなく個人事業主・フリーランスも対象とします。「うちの規模でも使えるのか」という小規模のサプライヤーにとって、入り口として検討しやすいサービスです。
手数料は1%から9.5%と、下限だけでなく上限まで公式に開示しています。買取金額は10万円からと少額に対応し、初期費用・月額費用はかからず、費用は手数料のみです。売掛先が倒産しても買い戻す義務のないノンリコース契約で、最短30分での入金にも対応します。
ビートレーディング(株式会社ビートレーディング)

2012年創業のファクタリング専業会社が、株式会社ビートレーディングです。取引社数9.1万社以上、累計買取額1,824億円(2026年3月時点)という実績を持ち、2社間・3社間に加えて注文書ファクタリングにも対応します。発注段階での資金化まで視野に入れたいサプライヤーの候補になります。
手数料は2社間で4%から、3社間で2%からと下限を公式に開示しています(上限は要問い合わせ)。買取金額は1万円から7億円までの買取実績があり、審査は最短2時間です。2社間契約時には債権譲渡登記を留保する選択もでき、手続きを簡略化できます。上限の料率や実際の見積もりは、資料請求で個別に確認してください。
Mentor Capital(株式会社Mentor Capital)

中小企業や個人事業主の資金繰りに寄り添う伴走型を掲げるのが、株式会社Mentor Capitalです。買取型の2社間・3社間ファクタリングを提供し、入金サイトの長期化で「黒字でも資金繰りが厳しい」という相談に応じてきた実績があります。少数精鋭の体制を活かした柔軟な審査と、担当者の丁寧なヒアリングを強みとしています。
売掛債権の実在性や売掛先の支払い実績まで含めて総合的に審査する姿勢で、最短即日の入金にも対応します。数字だけで一律に判断せず、事業や取引の背景まで踏まえて相談したい中小企業・個人事業主に向いたサービスです。
入金前払いシステム(株式会社JTC)

名古屋・東京・大阪に拠点を持つ株式会社JTCは、2社間方式を「入金前払いシステム」と呼び、取引先に知られずに売掛金を早期資金化できる点を中核に据えています。買取金額は100万円からで、年商のある中堅法人サプライヤーの選択肢になります。
取引先に通知しない契約の場合、手数料は1.2%から10%と公式の比較表で開示しています。対象は法人に限られ、個人事業主・フリーランスは利用できない点に注意が必要です。情報セキュリティの国際規格ISO/IEC 27001の認証を取得し、書類はLINEやメールで提出できます。売掛先が破綻しても買い戻しの不要なノンリコース契約です。
まとめ
サプライチェーンファイナンスは、企業間取引の資金の流れを前倒し・効率化する手法の総称です。カギは「誰が主導し、誰が資金を出すか」で、バイヤー主導で仕入先を早期資金化するリバースファクタリング、サプライヤーが自ら債権を売る買取型ファクタリングなど、立場ごとに使える手法が分かれます。
仕組みと自社の立場での得失を押さえたら、次の一歩は具体的な選択肢を見比べることです。それが、資金繰り改善に向けた着実な一歩になります。上で取り上げたサービスの手数料や入金スピード、対応規模の資料を取り寄せ、自社の売掛金の規模や取引先の状況に照らして候補を絞り込んでください。
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よくある質問(FAQ)
Q. サプライチェーンファイナンス(SCF)とは何ですか?
A. サプライチェーンファイナンスとは、企業間取引の代金支払いに金融機関などが関わり、バイヤー(発注企業)とサプライヤー(納入企業)双方の資金繰りを改善する金融手法の総称です。リバースファクタリング、でんさいを使った一括ファクタリング、サプライヤーが自ら売掛債権を売る買取型ファクタリングなど、立場と仕組みの異なる複数の手法が同じ言葉で語られます。整理のカギは「誰が主導し、誰が資金を出すか」です。
Q. サプライチェーンファイナンスはバイヤーとサプライヤーのどちらの立場で使えますか?
A. サプライチェーンファイナンスはどちらの立場でも使えますが、立場によって使える手法が分かれます。バイヤー(発注側)は、仕入先を早期資金化して供給網を安定させるリバースファクタリングや一括ファクタリング、自己資金で早期払いするダイナミックディスカウントが中心です。
サプライヤー(納入側)は、自ら売掛債権を売る買取型ファクタリングや、納品前の資金を調達する発注書ファイナンスが使えます。まず自社がどちらの立場かを見極めると、検討すべき手法を絞り込めます。
Q. サプライチェーンファイナンスとファクタリング、自社にはどちらが合いますか?
A. どちらが合うかは立場で決まり、発注側なら供給網全体を継続的に整えるバイヤー主導のSCF、納入側で今すぐ売掛金を現金化したいなら単発で使える買取型ファクタリングが向きます。
厳密には買取型ファクタリングもSCFを構成する手法の一つですが、実務では「発注企業が用意する継続プログラム」としてのSCFと、「サプライヤーが単独利用する」買取型ファクタリングを対比して考えると選びやすくなります。
Q. サプライチェーンファイナンスの手数料の目安はどのくらいですか?
A. 手数料は手法と立場で異なり、サプライヤーが使う買取型ファクタリングでは、売掛先に通知しない2社間契約が高め、売掛先を交えた3社間契約が低めになる傾向があります。公開されている例では2社間で4%程度から、3社間で2%程度からとされ、下限1%台から上限10%前後までを開示するサービスもあります。
一方、バイヤー主導のリバースファクタリングはバイヤーの信用を裏づけにするため負担が抑えられやすく、バイヤーが自己資金で早期払いするダイナミックディスカウントでは金融機関への手数料は発生しません。具体的な料率は取引条件や信用力で変わるため、実際の負担は個別に見積もりを取って確かめてください。
Q. 小規模の会社や個人事業主でもサプライチェーンファイナンスは使えますか?
A. 使えます。個人事業主・フリーランスでも申し込める買取型ファクタリングがあり、買取金額10万円程度の少額から対応するサービスもあります。ただし、バイヤー主導のリバースファクタリング型は取引先(発注企業)がプログラムを用意している必要があり、自社の意思だけでは始められません。
小規模で「まず自社の売掛金を早く現金化したい」場合は、単独で申し込める買取型ファクタリングが最も始めやすい入り口になります。
Q. サプライチェーンファイナンスの利用にでんさい(電子記録債権)は必要ですか?
A. 必須ではありません。でんさいは一括ファクタリングなど一部の手法で使われる決済インフラであり、請求書をもとに使える買取型ファクタリングなど、でんさいを使わない手法も多くあります。でんさいはそれ自体が資金調達手法ではなく、割引・譲渡によって早期資金化に使える「債権の器」にあたります。取引先や金融機関のプログラムがでんさいを前提にしている場合にのみ、でんさいネットへの加入・登録が必要になります。
出典・参考資料(1件)
Q. 給与ファクタリングはサプライチェーンファイナンスやファクタリングの一種ですか?
A. いいえ、給与ファクタリングはSCFや事業者向けの買取型ファクタリングとはまったくの別物で、貸金業に該当するため利用してはいけません。金融庁は、個人(労働者)が使用者に対して持つ賃金債権を買い取って金銭を交付する「給与ファクタリング」は貸金業に該当すると明示しています(最高裁令和5年2月20日決定)。
事業者の売掛債権を扱う正規のファクタリングでも、売主が債権を買い戻す約束があるなど実質的に貸付けと同じ機能を持つものは規制対象になります。相場を大きく超える手数料や買い戻しを求める契約を提示されたら、契約せず一度立ち止まってください。
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サプライチェーンファイナンス・ファクタリングの料金・手数料を一括チェック
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















