自社で動画配信を始めるにあたり、「それでいくらかかるのか」を説明できるよう費用感を掴んでおきたい。ストリーミングサーバーなのか動画配信システムなのか、その区別も曖昧なまま、まずは初期費用と月額の目安を知りたい──そんな段階の方に向けた記事です。
動画配信の費用は、選ぶ導入形態によって月数千円から数百万円まで開きます。この桁の違いを最初に掴めれば、予算取りの話も、社内での報告も進めやすくなります。
本記事では、導入形態別の費用早見表、実在サービス11社の公式料金、料金体系(定額・従量・ID課金)の違い、想定外に膨らむ費用の注意点までを一望します。自社の配信規模・用途での費用感を掴み、資料請求や見積もりに進む材料としてご活用ください。
目次
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ストリーミングサーバーの費用はいくら?導入形態別の費用早見表
動画配信の費用は、どの導入形態を選ぶかでほぼ決まります。まずは初期費用と月額の桁を、形態ごとに一覧で確認しましょう。次の表は、費用解説記事が示す相場と、後半で紹介する各社の公式料金をもとに整理したものです。
| 導入形態 | クラウド型(SaaS) | レンタル・専用サーバー型 | オンプレミス型(自社設置) | フルスクラッチ(自社開発) |
|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 無料〜30万円 | 無料〜5万円 | 300万〜1,000万円 | 150万〜3,000万円 |
| 月額費用 | 1万〜20万円 | 2万〜10万円 | ―(保守は年30万〜100万円) | ―(保守は年30万〜300万円) |
| 保守・運用費 | 月額に含む | 月額に含む | 年30万〜100万円 | 年30万〜300万円 |
| 向いているケース | 初期投資を抑えて短期間で始めたい、 まずは小さく試したい企業 | 配信の器(サーバー)だけを 容量ベースで借りたい企業 | 機密動画を自社設備内に閉じたい 金融・製造など一部の企業 | 既製品にない独自要件があり、 開発予算を確保できる企業 |
※導入形態別の相場は複数の費用解説記事が示す市場目安、月額はいずれも最低料金の目安です(2026年9月時点)。実際の費用は利用人数・容量・転送量で変動します。
桁で捉えると、クラウド型(SaaS)は月数万円から、オンプレミス型や自社開発は初期で数百万円からと、10倍から100倍近い開きがあります。多くの企業がまず検討するのは、初期投資が軽く運用の手離れがよいクラウド型です。オンプレミス型・フルスクラッチは、機密要件や独自要件が明確にある場合の選択肢になります。

それぞれの相場の根拠は、以下の費用解説記事で確認できます。
出典・参考資料(2件)
ストリーミングサーバー(サーバー貸し)と動画配信システム(SaaS)の違い
「ストリーミングサーバー」と「動画配信システム」は、費用の話をするうえで分けて捉えると混乱しません。両者は提供される範囲が異なります。
ストリーミングサーバー(サーバー貸し)は、動画を配信するための器であるサーバーそのものを、ストレージ容量に応じて貸し出すサービスです。視聴制限や視聴ログ、管理画面などの運用機能は最小限で、器を借りて自社で使う形に近くなります。
月額はおおむね容量で決まり、たとえば容量5〜20GBのレンタルサーバー型では、初期費用が無料で月額2万〜4万円台という製品があります(HALシステムコンピュータの例では、5GBで月22,000円、20GBで月44,000円。2026年9月時点)。専用のサーバーを1台まるごと使う専用サーバー型は、これより高額になります。
出典・参考資料(1件)
一方の動画配信システム(SaaS)は、配信の器に加えて、アクセス制御・視聴ログ・会員管理・分析・安定配信のための配信網(CDN)までを含んだ「配信の仕組み一式」です。月額はプランや配信規模で決まり、月1万円台から利用できる製品もあります。社内研修・ウェビナー・IR・会員配信といった業務用途では、こちらが選ばれる場面が多くなります。
費用を比べるときは、「サーバー(器)だけの値段」を見ているのか、「運用機能まで含んだ仕組みの値段」を見ているのかを意識すると、金額の意味を取り違えずに済みます。以降で紹介する製品別料金は、後者の動画配信システム(SaaS)が中心です。
実在サービスの製品別料金一覧(初期費用・月額・課金方式)
相場の桁を掴んだら、次は実在サービスの料金です。ここでは国内の主要な法人向け動画配信システムのうち、公式サイトで初期費用・月額を確認できる11サービスを、各社の公式料金ページをもとに一覧にしました。金額はいずれも各社公式サイトの2026年9月時点の表記で、多くは最低料金です。
| サービス名 | ULIZA | OneStream | ミルビィポータル(millvi) | MOOGA PLUS(メガDOGA) | クラストリーム | SmartSTREAM | J-Stream Equipmedia | ビデオグ | ビジュアモール ムービーライブラリ | ソーシャルキャスト | CLEVAS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 無料〜100,000円 (mini無料/Standard 50,000円/ Pro 100,000円) | 無料 | 100,000円 (初月のみ) | 50,000円 | 110,000円 (12ヶ月未満・月払い時) | 50,000円 | 50,000円〜100,000円 | 無料 | 30,000円 | 36,000円〜 | 要問い合わせ |
| 月額(最低料金) | 7,500円〜 (mini 7,500円/Standard 50,000円/ Pro 100,000円) | 9,800円〜 (基本25GB〜 エンタープライズ59,800円) | 68,000円〜 (エントリー〜 プロ 203,000円) | 30,000円〜 (Basic〜Premium 80,000円) | 33,000円〜 (スモール〜 エンタープライズ 150,000円) | 50,000円〜 (ベーシック〜 プレミアム 100,000円) | 50,000円〜 (Startup〜 Unlimited Live 250,000円) | 0円〜 (無料プラン0円/ビジネス7,700円/ エンタープライズ55,000円) | 40,000円〜 (基本mini〜Z 350,000円) | 36,000円〜 | 80,000円〜 (Entry〜Standard 140,000円) |
| ストレージ容量 | 500GB (Standard/Pro) | 25GB〜300GB〜 | 300GB〜2,000GB | 100GB〜500GB | 1,024GB〜2,048GB | 500GB〜2TB | 500GB〜5,000GB | 10GB〜100GB〜 | 20GB〜500GB | 100GB〜400GB | 300GB〜500GB |
| 月間転送量 | 1,000〜2,000GB/月 | 従量課金なし | 100GB〜1,000GB | 500GB〜2TB | 超過 22円/GB | 3TB〜無制限 | 300GB〜 (上位は流量費別途) | 0.5TB〜1TB〜 | プランによる | 従量課金なし | 10TB |
| 課金方式・特徴 | 配信流量でプラン区分。 株式会社PLAY公式、2026年9月時点 | ユーザー数・転送量の 従量課金なし(税抜) | 会員制ポータル構築。 millvi本体は要問い合わせ | 転送量超過 40〜80円/GB。 視聴者数無制限 | 限定配信向け(税込表記) | 定額制。 NTTスマートコネクト提供 | 大規模向け。 上位は流量費別途 | 恒久無料プランあり | ソフトバンク提供。 100ID 8,000円等のオプション | 完全定額制。 動画販売手数料なし | 同時ログイン数で課金。 フォトロン提供 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※金額は各社公式サイトの2026年9月時点の表記です。「〜」を含む金額は多くが最低料金で、税別・税込の別は各社の表記に準じます。実額はプラン・利用規模・オプション・契約期間によって変動するため、正確な費用は各社への資料請求・お問い合わせでご確認ください。
無料プランや月1万円未満のプランがある製品から、大規模配信向けに月20万円を超えるプランまで、同じ動画配信システムでも価格帯は幅広く分かれます。自社の配信規模(想定視聴人数・動画本数・配信時間)に近いプランがどこにあるかを、初期費用と月額の両面で見比べると、現実的な候補が絞れてきます。
税別・税込の表記は各社で異なります。予算の報告や年間総額で比較する際は、税区分をそろえて計算すると正確に見比べられます。
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導入形態ごとに費用が変わる理由
なぜクラウド型は月数万円で、オンプレミス型は初期数百万円なのか。金額差の理由は、「どこまでを自社で持ち、どこからを事業者に任せるか」の違いにあります。
クラウド型(SaaS)は、サーバー・配信網・運用機能を事業者が共同利用の形で提供し、その一部を月額で使います。設備を自社で持たないため初期費用が軽く、保守・アップデート・帯域の増強も月額に含まれます。配信規模が増えたら上位プランに切り替える形で、費用が段階的に上がります。
レンタル・専用サーバー型は、配信用のサーバーを容量単位で借りる形です。器を借りる分の費用に絞られるため、運用機能まで含むSaaSより項目は少なくなりますが、視聴制限や分析などを自社で用意する手間は残ります。
オンプレミス型・フルスクラッチは、サーバー機材の購入、ソフトウェアの構築、回線の確保までを自社で持ちます。初期の構築費が大きく、稼働後の保守費もオンプレミス型で年30万〜100万円、フルスクラッチで年30万〜300万円ほどかかります。自社設備に閉じた配信が求められる場合や、既製品にない独自要件がある場合の選択肢です。
自社構築の総コストは「回線費」まで含めて見る
自社構築は、サーバー機材や構築費だけを見ると安く感じることがありますが、見落としやすいのが回線費です。動画配信は視聴人数に比例して大きな通信帯域を必要とします。
フルHD画質の動画を1人が視聴するのに、およそ6Mbpsの帯域を使います。100人が同時に視聴すれば、単純計算で600Mbps。しかも業務配信では途切れないことが求められるため、この帯域を保証できる回線が必要になります。この点について、動画配信の構築を手がける事業者は次のように試算しています。
100人が同時に動画を見る場合、上記の過程だと600Mbpsの帯域を使う事になります。そしてそれはベストエフォートでは許されません。必ず保障しなければなりません。となると、回線費用がいくらになるのか。恐らく普通に月3桁万円になってしまうと思います。
出典:自社ネットワーク内に完全自前でストリーミングサーバを建てるといくらかかるのか?|株式会社デジタルファーム
家庭用の回線が月数千円で済むのに対し、保証帯域を確保した業務用回線は月に3桁万円(100万円台)に達することもあります。自社構築の総コストは、機材費・構築費に加えて、この回線費と稼働後の運用人件費まで積み上げて見積もる必要があります。安く見えても、通しで計算するとクラウド型より高くつくケースは珍しくありません。
それでも機密動画を自社設備内に閉じたいなど、オンプレミス型が候補に入る場合は、以下の記事でオンプレミス型の主要製品と、クラウド型との違い・選び方を比較しています。
動画配信の料金体系(定額・従量・ID課金)の違い
同じ月額でも、何に対して課金されるかはサービスごとに異なります。自社の配信規模でいくらに着地するかは、この料金体系の違いに左右されます。動画配信の料金体系は、大きく次の3つに分けられます。

定額制は、機能や規模に応じたプランを月額固定で使う形です。視聴者数や配信量が増えても料金が変わらないため、費用が読みやすいのが利点です。従量課金を一切設けない製品や、上位プランで配信量を無制限にする製品が該当します。配信規模が大きく、月ごとの変動を避けたい場合に向きます。
従量課金制は、配信した分(転送量)やデータの保存量(ストレージ)に応じて料金が加算される形です。基本料金に含まれる転送量を超えると、1GBあたりの単価で追加課金されます。視聴が少ない月は安く抑えられる一方、視聴が急増した月は費用が跳ねます。配信量が読みにくい用途では、超過単価と基本の転送量枠を必ず確認しておきます。
ID・アカウント課金は、視聴できるユーザー数(ID数)でプランが分かれる形です。会員向けの限定配信や社内向けの配信のように、視聴者を特定して管理する用途で採用されます。視聴者数が増えるほど上位プランが必要になるため、想定するID数がプラン選びの基準になります。同時にログインする人数で課金する製品もあります。
自社の配信が「規模が読める定額向き」なのか、「変動が大きく従量向き」なのか、「視聴者を限定するID課金向き」なのかを見極めると、製品選びの軸が定まります。
「月〇円〜」に隠れた想定外の費用と注意点
料金表に並ぶ「月〇円〜」は、多くの場合その金額で収まる保証ではありません。想定外の上乗せを避けるために、費用が膨らむ3つのポイントを押さえておきましょう。
「月〇円〜」は最低料金であり、利用規模で膨らむ
料金表の金額は、そのプランで利用できる下限を示す最低料金であることがほとんどです。この点について、費用解説記事でも次のように注意が促されています。
正確な金額を料金表に記載することが難しく、「○○円~」のような最低料金の記載となっていることがほとんどです。「自社の課題解決」に最適なプランやオプションを選択すると、記載されている金額よりも高くなるケースが多いので、注意してください。
出典:動画配信システムの費用相場・料金体系|株式会社フォトロン
「月〇円〜」を見たら、それが自社の想定規模で本当に収まるのかを、次に挙げる超過課金・オプションと合わせて確認しましょう。
視聴者数・転送量・ストレージの超過課金に注意する
従量課金のプランでは、基本料金に含まれる転送量やストレージを超えた分に単価がかかります。この単価は製品によって差があり、たとえば転送量の超過は1GBあたり数十円、ストレージの追加は容量ごとの定額で加算される形が一般的です。
見抜くべきは、「自社の配信が基本枠を超えるかどうか」です。1本あたりの動画容量、月間の想定視聴回数、動画の本数を概算し、基本プランの転送量・ストレージ枠に収まるかを試算しておくと安心です。ウェビナーや全社配信のように視聴が一時的に集中する用途では、ピーク月の超過分を織り込んでおくと、請求額の想定外を防げます。
たとえば、1本あたり500MBの研修動画を月10本、社員100人が視聴する場合、月間の転送量はおよそ500GBになります(500MB×10本×100人)。標準的なプランは月間転送量500GB〜1TB程度を含むことが多く、この規模なら基本料金の範囲に収まる計算です。視聴が想定を超えて集中した月は、超えた分に転送量の超過単価が加わります。
オプション・帯域・保守など、月額の外で積み上がる費用
月額本体とは別に積み上がる費用もあります。視聴者を増やすためのID追加、ストレージの増設、シングルサインオンや高度なセキュリティといった機能のオプション料金は、月額に上乗せされます。最低利用期間が設けられている製品では、短期利用でも一定期間の支払いが必要です。
オンプレミス型・自社構築を選ぶ場合は、前述の回線費に加えて、稼働後の保守費(オンプレミス型で年30万〜100万円、フルスクラッチで年30万〜300万円ほど)がかかります。見積もりを取る際は、月額の数字だけでなく、初期費用・超過課金・オプション・保守までを含めた年間の総額で比較すると、形態をまたいだ費用の実像が見えてきます。
費用を抑えて動画配信を始めるには
費用の桁と自社に近いプランが見えてきたら、無駄なく始めるための進め方を押さえておきましょう。動画配信の費用は、始め方の工夫で抑えられます。
まず有効なのが、段階的な導入です。最初から大規模なプランを契約せず、小さな用途(一部門の研修や単発のウェビナーなど)で始め、視聴実績を見ながら上位プランへ広げれば、使わない容量に費用を払わずに済みます。無料プランや14日〜30日の無料トライアルを備えた製品も多く、実際の管理画面や配信品質を確かめてから本契約に進めます。
無料プランや無料トライアルのある製品、月額の安い製品にしぼって検討したい場合は、以下の記事で0円・格安の選択肢と有料版との違いを比較しています。
そのうえで、自社の配信規模に料金体系が合うプランを選びます。規模が読めるなら定額制、視聴が変動するなら従量課金の単価と枠、視聴者を限定するならID数──という具合に、前述の料金体系の違いを自社の使い方に当てはめると、過不足のないプランに近づきます。具体的な費用は、候補サービスの資料請求や見積もりで、自社の条件に沿った金額を取りにいくのが確実です。
ここでは、配信規模を問わず費用感を掴みやすい例として、動画配信プラットフォーム「ULIZA」を紹介します。
ULIZA(株式会社PLAY)

ULIZAは、HuluやTVerなど大手メディアの配信基盤を手がけてきた株式会社PLAYが提供する、法人向けの動画配信プラットフォームです。テレビ局や大手配信サービスの裏側を支えてきた知見を土台に、大規模配信でも品質を保つ安定性を強みとしています。
費用面では、月額7,500円から始められる軽量プラン「ULIZA mini」を用意する一方、標準的な機能を月額5万円のStandardプラン、大規模配信向けを月額10万円のProプランでそろえます(株式会社PLAY公式、2026年9月時点)。プランは主に配信流量で分かれ、月間1,000GBまでがStandard、それを超える場合はProが目安です。
IPアドレス制限やシングルサインオンといったアクセス制御、視聴ログの分析までを含み、社内研修からウェビナー、会員配信まで用途を問わず使える設計です。純国産のサービスで、カスタマーサポートを日本語で受けられる点も、導入後の運用を考えるうえでの判断材料になります。
費用感が掴めたら、次は自社の用途に合うサービスそのものを見比べる段階です。以下の記事では、動画配信システムを用途・料金・セキュリティの観点で比較し、法人向けの選び方まで詳しく解説しています。具体的な候補を絞り込みたい方は、あわせてご覧ください。
まとめ
動画配信の費用は、導入形態で桁が決まります。クラウド型(SaaS)は初期無料〜30万円・月額1万〜20万円が目安で、初期投資を抑えて短期間で始められます。オンプレミス型・フルスクラッチは初期で数百万円からと高く、機密要件や独自要件がある場合の選択肢です。
実在サービスの料金は、無料プランから月20万円超まで幅があります。料金表の「月〇円〜」は最低料金であることが多いため、料金体系(定額・従量・ID課金)と超過課金の条件を、自社の配信規模に当てはめて確認することが大切です。まずは費用感の近い製品の資料を集め、自社の条件で見積もりを取ることから始めるのが、失敗の少ない進め方です。
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よくある質問(FAQ)
Q. ストリーミングサーバーとは何ですか?
A. ストリーミングサーバーとは、動画データをインターネット経由で視聴者の端末へ順次送り出し、ダウンロードの完了を待たずに再生できる形で配信するためのサーバーです。狭義には配信の器であるサーバーそのものを容量に応じて貸し出すサービスを指し、広義にはアクセス制御・視聴ログ・配信網(CDN)まで含んだ動画配信システム(SaaS)も同じ文脈で語られます。
費用はどちらを指すかで変わり、器だけを借りるレンタルサーバー型なら月2万円台から、運用機能まで含む動画配信システムなら月1万円台から数十万円が目安です。
Q. ストリーミングサーバーは無料で使えますか?
A. 一部の動画配信システムには恒久的な無料プランがあり、小規模な配信なら初期費用・月額とも0円で始められます。ただし無料プランはストレージ容量(10GB程度など)や登録できる視聴者数、配信帯域に上限があり、アクセス制御や長期のデータ保存といった機能も制限されるのが一般的です。
まず使い勝手を試したい段階では無料プランや14〜30日の無料トライアルで確かめ、本格運用の際に有料プランへ切り替えると、無駄なく始められます。
Q. ストリーミングサーバーとYouTubeなど無料の動画サービスは何が違いますか?
A. YouTubeなどは無料で動画を配信できます。ただし会員限定配信・アクセス制御・視聴ログの取得・広告非表示・自社ブランドでの配信といった業務用途の機能は、専用の配信基盤でないと実現しにくい点が異なります。社内研修やIR、会員向けの限定配信のように、視聴者を絞ったり視聴状況を管理したりする用途では、無料サービスでは機能が足りません。
YouTube向けの動画制作を外注する費用(簡単な編集で5,000円程度から、規模により数十万円)は配信基盤の利用料とは別物なので、費用を見積もる際は混同しないよう注意しましょう。
Q. ストリーミングサーバーに最低利用期間はありますか?
A. 製品によっては3〜6ヶ月程度の最低利用期間が設けられており、短期で解約してもその期間分の支払いが必要になる場合があります。また、12ヶ月未満の短期契約では月額が割増になったり、通常はかからない初期費用が別途発生したりする製品もあります。単発のイベント配信など短期利用を想定している場合は、契約前に最低利用期間と短期契約時の料金条件を確認しておくと、想定外の支払いを避けられます。
Q. ストリーミングサーバーの見積もりはどう取ればいいですか?
A. 想定する配信規模の条件(視聴人数・同時視聴のピーク・動画の本数と容量・月間の配信時間)を先に整理し、複数社に同じ条件で見積もりを依頼するのがコツです。条件をそろえて依頼すると各社の金額を横並びで比較でき、「月〇円〜」の表示に含まれない超過課金やオプションも見積もり段階で明らかになります。
比較するときは月額だけでなく、初期費用・月額×12ヶ月・想定される超過分・オプション料金を足した年間総額でそろえると、形態や製品をまたいだ費用の実像がつかめます。
Q. ストリーミングサーバーは自社構築とクラウド型のどちらが安いですか?
A. 社内研修やウェビナーのような一般的な配信規模では、初期の構築費に加えて回線費や運用の人件費まで含めると、クラウド型(SaaS)のほうが安くつくのが一般的です。自社構築は視聴人数に比例して大きな通信帯域が必要で、100人が同時に視聴する程度でも、保証帯域を確保した業務用回線の費用だけで月100万円台に達することがあります。
機密動画を自社設備内に閉じたい、既製品にない独自要件があるといった明確な理由がない限り、費用面ではクラウド型が現実的な選択肢になります。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















