オンライン講座やセミナー動画、研修教材、映像作品などを有料で販売したいと考えたとき、YouTubeのような無料の動画共有サービスでは、視聴者からの課金や視聴制限が思うようにできず壁にぶつかります。自社の動画を「商品」として売るには、決済・会員管理・視聴期限・不正コピー対策までを備えた専用の仕組みが必要です。
ただし、動画販売の仕組みには、自社ブランドで販売サイトをまるごと構築するタイプから、既存のマーケットプレイスに出品するタイプまで幅があります。販売形態(買い切り・サブスク・レンタル)や決済手段、料金体系も製品ごとに異なります。自社の売り方に合うのはどのタイプで、どのサービスなのでしょうか。
本記事では、自社ブランドで動画販売サイトを構築できる動画販売システム9サービスを比較・解説します。販売形態・決済手段・視聴制限・料金体系といった「動画を売る」ための判断軸に絞って整理し、売上が伸びても費用倒れしない料金体系の見極め方まで踏み込みました。自社の動画販売に合うサービスを見つけるための検討材料としてご活用ください。
また、自社の売り方に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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動画販売システムとは?YouTubeなど無料手段との違い
動画販売システムとは、自社が保有する動画コンテンツを有料で販売するために、決済・会員管理・視聴制限・売上管理といった機能を一体で提供するシステムやプラットフォームの総称です。単に動画を配信するだけでなく、「視聴者から代金を受け取り、購入した人だけが視聴できる状態をつくる」ところまでを担う点が、通常の動画配信や動画共有との違いになります。
具体的には、次のような機能で「動画を売る」プロセスを支えます。
- 決済・課金:クレジットカードなどで視聴者から代金を受け取る。買い切り・サブスクリプション(定額見放題)・レンタル(視聴期限付き)など販売形態を選べる
- 会員管理・視聴権限:購入者・会員だけに視聴を許可し、未購入者のアクセスを遮断する
- 視聴制限・DRM(デジタル著作権管理):ダウンロードや画面録画による不正コピーを防ぎ、視聴期限や同時視聴数を制御する
- 視聴ログ・売上管理:誰がどこまで視聴したかを記録し、売上や視聴状況を分析できる
「YouTubeで公開すればよいのでは」と考える方もいますが、YouTubeをはじめとする無料の動画共有サービスは、不特定多数に動画を公開して広告や投げ銭で収益を得る仕組みが中心です。YouTubeの利用規約では、コンテンツの販売にあたる利用は「YouTubeが明示的に承認する場合」や「権利者からの書面による事前の許可を得た場合」を除いて禁止されています。
チャンネルメンバーシップなどYouTube公式の収益化機能は用意されているものの、自社のブランドで、自前の価格・販売形態・視聴制限を設計して動画を有料販売する使い方は想定されていません。会員限定の有料配信・視聴期限付きレンタル・請求書払いでの法人向け販売などを自社の裁量で行うには、専用の動画販売システムが必要になります。
出典・参考資料(1件)
- 出典:YouTube 利用規約「許可と制限事項」|Google LLC(https://www.youtube.com/static?template=terms&hl=ja&gl=JP)2026年9月時点
なお、動画を有料で売ることよりも、社内研修やウェビナー、会員向けの限定配信など「動画を届けること」自体が主な目的であれば、決済機能を前提とした動画販売システムに絞らず、動画配信システム全般から比較したほうが選択肢が広がります。用途・料金・セキュリティまで含めた動画配信システムの選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。
動画販売システムの2つの型(自社ブランド構築型・マーケットプレイス出品型)と向き不向き
動画を有料で売る方法は、大きく2つの型に分けられます。どちらを選ぶかで、価格の決め方・手数料・ブランディング・顧客との関係が変わります。まずは自社がどちらの型に向くかを押さえておくと、個別のサービス比較がぐっと進めやすくなります。

自社ブランドで販売サイトを構築するタイプ
自社ドメイン・自社ブランドで会員制の有料動画サイトを構築するタイプです。決済・視聴期限・DRM・視聴ログといった仕組みを自社側に持ち、買い切り・サブスク・レンタルなどの販売形態や価格を自由に設計できます。購入者のデータや顧客リストが自社の資産として蓄積されるため、リピート販売や新商品の案内といった継続的な関係づくりにつなげやすいのが強みです。
一方で、サイトの立ち上げや決済の設定、集客はある程度自社で担う必要があり、手軽さよりも「自社の看板で腰を据えて売りたい」ニーズに向きます。本記事で比較する9サービスは、いずれもこのタイプに該当します。
マーケットプレイスに出品するタイプ
すでに受講者や視聴者が集まっている既存のプラットフォームに、自社の動画コンテンツを出品するタイプです。集客をプラットフォーム側に任せられるため出品してすぐ売れる手軽さがある反面、価格の決定権・販売手数料・表示ルールはプラットフォームの方針に左右されます。購入者は「プラットフォームの利用者」であって自社の顧客リストには残りにくく、ブランドも前面に出しづらい傾向があります。
単発の講座を試しに売ってみたい、まずは集客力のある場で認知を広げたいという段階では有力な選択肢ですが、手数料や規約変更が事業の根幹を左右するリスクがあります。長期的にブランドと顧客基盤を自社に積み上げたい場合は、前述の自社ブランド構築型に軸足を置くのが妥当です。両者を併用し、マーケットプレイスで認知を取りつつ本命の高単価コンテンツは自社サイトで売る、という使い分けも実務ではよく採られます。
本記事では、このうち自社ブランドで販売サイトを構築するタイプのサービスを比較します。まずは集客力のある場への出品を軸に検討する場合は、各マーケットプレイスの手数料や販売条件を個別に確認するとよいでしょう。
個人・小規模向けの低コストなものや、講座・研修コンテンツの販売に強いものまで含めて、動画販売のプラットフォームをより幅広く見比べたい場合は、17サービスをタイプ別に整理した以下の記事もご覧ください。
動画販売プラットフォームおすすめ17選を比較|料金・手数料・販売形式で選ぶ
オンライン講座や研修動画、セミナーのアーカイブなどを有料で販売したいと考えたとき、YouTubeのような無料の動画サービスでは思うように収益化できず、悩んでいませんか。動画を商品として売るには、決済や会員管理、視聴制限を備えた専用のプラット…
動画販売システムの選び方(比較する5つの軸)
ここからは、自社ブランド構築型の動画販売システムを選ぶうえで押さえたい5つの軸を解説します。自社が「どう売りたいか」に照らして、各サービスがその売り方に対応できるかを確認していきましょう。
売りたい販売形態に対応しているか
販売形態は大きく、都度課金で買い切る「単品販売(買い切り・PPV)」、定額で見放題にする「サブスクリプション」、視聴期限を設けて貸し出す「レンタル」の3つに分かれます。同じ動画でも、1本ずつ売るのか、月額でまとめて見せるのか、7日間限定で貸すのかで、必要な機能は変わります。
買い切りとサブスクにしか対応しないシステムでは、視聴期限付きのレンタル販売は実現できません。自社が想定する売り方(あるいは今後試したい売り方)を洗い出し、それらを1つのシステムで組み合わせられるかが、最初の判断軸になります。
必要な決済手段が揃っているか
個人向け(BtoC)に売るならクレジットカード決済は必須で、加えてキャリア決済やコンビニ決済、PayPayなどの対応があると購入率の取りこぼしを防げます。法人向け(BtoB)に研修動画などを売る場合は、請求書払い(後払い)に対応できるかが要確認です。企業は稟議や経理処理の都合でカード決済を使えないことが多く、請求書払いに非対応だと法人の受注を逃します。
自社の顧客がBtoCかBtoBか、あるいは両方かによって、必要な決済手段の組み合わせは変わります。ただし請求書払いの対応可否は各社が公開している情報が少なく、比較表でも「要お問い合わせ」となることが多い項目です。法人向けの販売を想定するなら、資料請求や問い合わせの段階で最初に確認しておきたいポイントになります。
視聴制限・DRMの強度は十分か
有料で売る動画は、購入していない人に見られたり、ダウンロードされて再配布されたりしないよう保護する必要があります。会員認証による視聴制限に加え、ダウンロード防止や画面録画の抑止、視聴期限の設定、同時視聴数の制御、DRMといった保護機能の強度は、コンテンツの価値が高いほど重視すべき軸です。
高額な専門講座や限定性の高い映像作品を扱うなら、DRMや視聴ログまで押さえられるサービスが安心です。一方、低単価で拡散をむしろ歓迎するようなコンテンツであれば、過剰な保護機能はコスト増につながるため、必要な強度を見極めて選びます。
自社ブランドの販売サイトを構築できるか
自社ドメイン・自社デザインで販売サイトを持てるか、それとも提供元のサブドメインやテンプレートに乗る形かは、構築の自由度に直結します。自社サイトとして作り込めるほど、デザインや購入までの導線を自社の売り方に合わせて設計でき、購入者データも自社側に残せます。
ノーコードで手早く立ち上げられるものから、デザインや機能を細かくカスタマイズできるもの、APIで既存の基幹システムと連携できるものまで幅があります。どこまで自社の裁量でつくり込みたいかを基準に、構築の自由度を確認しましょう。
料金体系が自社の売上規模に合っているか
料金体系は、毎月一定額を払う「定額制」と、売上・配信量・会員数などに応じて増える「従量課金・販売手数料型」に分かれます。見るべきは入り口の月額の安さではなく、狙う売上規模に達したときにどちらの体系が割安になるかです。
小さく始めたい段階では固定費を抑えた従量・低額プランが向き、売上が育つほど定額制が有利になりやすい、という構造を押さえておきましょう。具体的な相場と総額の試算の考え方は、次の費用のセクションで解説します。
動画販売システムの費用相場と料金体系
動画販売システムの費用は、提供形態や機能の充実度によって幅があります。自社ブランドで販売サイトを構築するクラウド型では、スモールスタート向けで月額数千円〜3万円程度、機能や配信規模が上がると月額数万円〜十数万円規模、大規模・エンタープライズ向けや専用構築では個別見積もりとなるケースが一般的です。
初期費用は無料のサービスもあれば、構築費として数十万円規模がかかるものもあります。料金を公開していないサービスは、各社の見積もりで確認する必要があります。
「定額制」と「従量課金・手数料型」で総額はどう変わるか
費用を比較するとき、月額の入り口の安さだけで判断すると、事業が伸びたときに思わぬ総額になることがあります。判断すべきは金額そのものよりも料金体系の構造です。
定額制は、売上や会員数が増えてもシステム費用が一定なので、販売が伸びるほど1本あたりのコスト負担は下がります。売上規模が読めてきた事業や、これから大きく伸ばしたい事業と相性が良い体系です。一方、販売手数料型(売上の数%)や、会員数・配信量に応じた従量課金は、始めるときの固定費が小さく初期リスクを抑えられる反面、売上が伸びるほど手数料の総額も比例して膨らみます。
たとえば売上に対して10%の販売手数料がかかる体系では、月商10万円なら手数料は1万円ですが、月商100万円になれば10万円です。同じ規模を定額制のサービスでまかなえるなら、売上が一定を超えた時点で定額制のほうが割安になります。

「今の売上」ではなく「1〜2年後に狙う売上」で総額を試算し、その規模で割高にならない体系を選ぶのが、費用倒れを防ぐ考え方です。手数料型で始めて、売上が育ったら定額制へ乗り換える前提で拡張性を確認しておくのも一手です。
各サービスの料金には、公開されているものと「要お問い合わせ」のものがあります。契約前には、想定する売上規模での月額総額を各社に試算してもらうと、費用倒れを避けやすくなります。
30秒でわかる、自社に合う動画販売システム診断
ここまで見てきた2つの型と5つの軸を踏まえても、自社に合うのがどのサービスか絞りきれないこともあります。売り方・販売先・コンテンツ保護の重視度・事業規模の4つに答えるだけで、適したサービスの候補を絞り込める選定診断ツールを用意しました。ぜひご活用ください。
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【比較表】動画販売システムを販売形態・決済・料金で比較
ここからは、自社ブランドで動画販売サイトを構築できる主要な動画販売システム9サービスを、客観的に比較・選定できるよう横断的に整理します。比較の軸は、販売形態・決済手段・視聴制限・自社ブランド構築の可否・料金体系といった「動画を売る」ための判断材料です。
| サービス名 | PLAY VIDEO STORES | メガDOGA | ソーシャルキャスト | OneStream | クラストリーム | UIshare | necfru | Brightcove | Vimeo OTT |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 販売形態 | 買い切り・サブスク・レンタル (単品PPV・セット販売も可) | 買い切り・サブスク (単品・月額制) | 買い切り・サブスク・レンタル (単品・セット・見放題) | 買い切り・サブスク (個別販売・セット・月額) | 動画販売に対応 (形態の詳細は要問い合わせ) | 販売機能あり (forマーケットプレイス版で提供) | 決済オプションで販売可 (形態は要問い合わせ) | サブスク・都度課金 (広告モデルも併用可) | 買い切り・サブスク・レンタル (SVOD/TVOD。広告・PPVはEnterprise) |
| 決済手段 | クレジットカード(主要5ブランド) PayPay・キャリア決済 | クレジットカード | 要お問い合わせ | クレジットカード (Stripe連携) | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ | 決済処理はオプション提供 (手段は要問い合わせ) | クレジットカード (Stripe連携) | クレジットカード・デビット Google Pay・Apple Pay(Stripe決済) |
| 視聴期限設定 | ●(レンタル・PPV販売に対応) | ●(動画ごとに視聴期間を設定可) | ●(レンタル・視聴期限付き販売に対応) | 要お問い合わせ | ●(公開期間の設定に対応) | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ | ●(レンタル・都度課金に対応) |
| 視聴制限・DRM | 会員認証・視聴制限 暗号化(AES128)標準 DRMはオプション | 会員認証・視聴制限 DRM(コンテンツ保護)対応 | 会員認証・IPアドレス制限 2要素認証・SSL暗号化 | 会員認証・IPアドレス制限 SSO/SAML連携 | 会員認証・IP/リファラ制限 特許取得ウォーターマーク 二要素認証・ダウンロード防止 | 会員認証・ユーザー管理 (DRMは要問い合わせ) | 会員認証・視聴コード発行 DRM(複数レベルから選択) | 役割ベースのアクセス管理 DRM対応(方式は要問い合わせ) | ジオブロック・匿名IPブロック DRMはEnterpriseプランのみ |
| 自社ブランドサイト構築 | ●(独自ドメイン・テンプレート) | ●(独自ドメイン対応) | ●(独自ドメイン・標準対応) | ●(ノーコード構築・独自ドメインは上位プラン) | ●(独自ドメイン対応) | ●(用途別プランで構築) | ●(顧客ごとに専用サーバーで構築) | ●(動画ポータル・OTTアプリ構築) | ●(ノーコード・自社ドメイン可/アプリはEnterprise) |
| 料金体系(初期・月額・手数料) | 月額・販売手数料:要お問い合わせ (公式サイトに明示なし) | 初期:50,000円(税別) 月額:30,000〜80,000円(税別) 販売手数料:無料(Standard・Premium) | 初期:36,000円〜 月額:36,000円〜 販売手数料:なし(定額制) | 初期:0円 月額・販売手数料:要お問い合わせ | 初期:110,000円(税込・12ヶ月未満/月払い時) 月額:33,000〜165,000円(税込) 販売手数料:記載なし(定額制) | 初期:0円 月額・販売手数料:要お問い合わせ(公式非公開) | 初期:個別見積り 月額:要問い合わせ (目安:少量5,000円〜/中規模100,000円〜/大規模400,000円〜) | 初期・月額:要お問い合わせ (公式に料金非公開) | Starter:月額固定費なし(従量制) サブスク:$1/登録者/月+決済手数料 都度課金:10%+$0.50/取引 Enterprise:要見積もり |
| 提供形態 | 国内(日本) | 国内(日本法人が提供) | 国内(日本) | 国内(日本) | 国内(日本) | 国内(日本) | 国内(日本) | 海外(米国/日本法人が窓口) | 海外(米国/日本語サポートは要確認) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年9月時点の各社公式情報に基づきます。料金・仕様は変更される場合があるため、最新情報は各社サイトでご確認ください。非公開の項目は「要お問い合わせ」と記載しています。
動画販売システムのサービス紹介(自社ブランド構築型)
ここからは、比較表で取り上げた9サービスについて、それぞれの特徴・販売形態・料金の考え方を個別に紹介します。自社の売り方や規模に照らして、候補を絞り込む参考にしてください。
1. PLAY VIDEO STORES(株式会社PLAY)

株式会社PLAYが提供する法人向けの動画販売・収益化プラットフォームです。サイト構築・決済・会員管理・動画配信・分析までを1つにまとめ、独自ドメインの動画販売サイトをテンプレートから立ち上げられます。
販売形態はサブスクリプション・単品販売(レンタル・PPV)・セット販売に対応し、ライブ配信のアーカイブをそのままVOD販売へ転用することもできます。24時間365日のリニアチャンネル配信にも対応します。
決済はクレジットカード主要5ブランドに加え、PayPay・キャリア決済に対応します。個人向け(BtoC)の動画販売で取りこぼしにくい決済導線を用意できる点が特徴です。月額費用や販売手数料は公式サイトに明示がなく、問い合わせでの確認が必要です。
2. メガDOGA(株式会社カテノイド)

動画ファイルをアップロードするだけで、会員限定配信と動画販売サイトを構築できるクラウド型プラットフォームです。株式会社カテノイドが提供し、オンデマンド配信とライブ配信の両方に対応します。
最短1ヶ月から契約でき、解約違約金の設定はありません。料金は初期費用50,000円・月額30,000円〜80,000円(いずれも税別)の3プラン構成で、全プランで視聴ユーザー数を無制限に発行できます。
単品・月額制の料金設定に対応し、クレジットカード決済の動画販売サイトを標準で構築できます。上位のStandard・Premiumプランでは動画販売手数料が無料で、販売本数が増えても手数料負担が積み上がりません。
3. ソーシャルキャスト(株式会社ストランダー)

単品販売・セット販売・サブスクリプション(見放題)・レンタル(視聴期限付き)を組み合わせて設計できる動画サイト構築システムです。株式会社ストランダーが提供し、自社ブランドの動画配信ポータルを独自ドメインで構築できます。
VOD・ライブ・双方向ライブ・見逃し配信に対応し、一般消費者向けの動画販売と法人向けの会員限定・研修配信を同じシステム上で扱えます。視聴者単位・グループ単位での視聴権限設定にも対応します。
料金は初期費用・月額ともに36,000円〜の定額制です。販売手数料・ユーザー課金・配信量に応じた従量課金がかからず、視聴者数や販売本数が増えてもシステム費用は変わりません。
4. OneStream(株式会社ルートチーム)

ノーコードで会員制の動画配信サイトを構築できるプラットフォームです。株式会社ルートチームが提供し、動画配信・ライブ配信・会員管理・課金・視聴分析を1つの管理画面で運用できます。
コンテンツの個別販売やセット販売に対応し、決済はStripeと連携します。オンラインスクール・企業研修・セミナー・学会発表など、対象を限定した会員向け配信に向いた設計で、不特定多数への一般公開配信には対応していません。
全プランでユーザー数とデータ転送量が無制限のため、会員や視聴が増えても配信量による費用増は生じません。初期費用は無料とされますが、月額料金はプランや容量で幅があるため、最新の料金は問い合わせで確認するのが確実です。
5. クラストリーム(株式会社アイ・ピー・エル)

ID・パスワードによる会員制の限定配信に特化したクラウド型の動画配信システムです。株式会社アイ・ピー・エルが提供し、部署・履修科目・会員種別ごとに視聴制限を細かく設定できます。動画コンテンツの販売機能も備えます。
有料コンテンツの保護機能として、特許を取得したウォーターマーク(特許第6439010号)やIPアドレス制限、リファラ制限、二要素認証、ダウンロード防止を用意しています。ISO27001・ISO27017認証を動画配信事業部門で取得しています。
料金は月額33,000円のスモールプラン(ユーザー上限30名)から、165,000円のエンタープライズプラン(同10,000名)まで(いずれも税込)の4段階です。12ヶ月未満・月払いの契約では別途110,000円(税込)がかかります。
6. UIshare(株式会社ユイコモンズ)

株式会社ユイコモンズが提供する法人向けクラウド型の動画配信プラットフォームで、社内広報向けの「for チーム」、外部公開向けの「for マーケティング」、動画販売向けの「for マーケットプレイス」と用途別に分かれています。
動画コンテンツの販売機能は「UIshare for マーケットプレイス」で提供されるため、有料販売を目的とする場合は対象プランを確認しておく必要があります。これは外部のプラットフォームへ出品するプランではなく、自社の販売サイトを構築するためのプランです。全プランとも初期費用は無料で、30日間の無料トライアルを用意しています。
動画のオンデマンド配信・ライブ配信に加え、修了証発行や学習進捗管理といったLMS機能、10ヶ国語以上の多言語字幕、動画内の全文検索に対応します。プラン別の月額料金は公開されていないため、資料請求や問い合わせでの確認が必要です。
7. necfru(株式会社ネクフル)

株式会社ネクフルが提供する動画配信システムで、AWS上に顧客ごとの専用サーバーを構築する方式を採ります。オンデマンド配信・ライブ配信・リニア配信・見逃し配信に対応します。
チャット・ダウンロード・ライブ配信・VODなどを個別に選べ、必要な機能だけを組み合わせて不要な分のコストを抑えられる構成です。動画販売に使う決済処理も、この選択できる機能の1つ(オプション)として追加します。DRMは複数レベルから選べます。
動画1本・1日単位のスポット契約から通年の大規模運用まで、単月契約にも対応します。料金は保存容量・変換時間・配信データ量に応じた個別見積りで、公式の目安は少量配信で5,000円〜、中規模で100,000円〜、大規模で400,000円〜とされています。
8. Brightcove(ブライトコーブ株式会社)

米国Brightcove Inc.が開発する大企業向けの動画配信プラットフォームで、日本ではブライトコーブ株式会社が窓口となります。中核のVideo CloudはVOD・ライブ配信を単一基盤で扱い、放送局・メディア・小売・金融など幅広い業種の大企業に導入されています。
収益化機能「Monetize Your Way」では、広告(SSAI/CSAI)・サブスクリプション・都度課金の各モデルを選択・併用できます。OTT向けのBeacon Studioを使えば、iOS・Android・Apple TV・Roku・Amazon Fire TVなど主要デバイス向けのアプリ配信とアプリ内課金にも対応します。
セキュリティはISO/IEC 27001:2022やCSA STARへの準拠を公表しています。日本法人が日本語での導入サポートを担う点も、国内での利用を検討する際の判断材料になります。料金は公開されておらず、問い合わせでの見積りが必要です。
9. Vimeo OTT(Vimeo, Inc.)

Vimeo, Inc.が提供する、自社ブランドの動画配信サイトやアプリを構築して視聴者から直接課金できる海外製プラットフォーム「Vimeo OTT」です。従来の販売製品「Vimeo On Demand」は2026年11月20日に終了予定で、公式も移行先としてVimeo OTTを案内しているため、現在はOTTを選ぶ前提になります。
サブスクリプション(SVOD)・都度課金(TVOD)に対応し、広告支援やライブPPVはEnterpriseプランで利用できます。決済はStripeを利用して日本円(JPY)に対応し、日本は販売者として利用できる国に含まれます。コピー防止のDRMはEnterpriseプランのみで、Starterプランには含まれません。
Starterプランは月額固定費がなく、サブスクは1登録者あたり月1米ドルと決済手数料、都度課金は取引ごとに10%+0.50米ドルの従量課金です。自社ドメインのサイトはStarterでもノーコードで構築できます。ただし管理画面の日本語対応や国内向けの導入サポート窓口、日本企業の導入事例は本記事作成時点で確認できていないため、事前の確認をおすすめします。
まとめ
動画を有料で販売するには、決済・会員管理・視聴制限・売上管理を備えた専用の動画販売システムが必要です。仕組みは、自社ブランドで販売サイトを構築するタイプと、既存のマーケットプレイスに出品するタイプに大きく分かれ、ブランドと顧客リストを自社の資産として積み上げたいなら前者が軸になります。
サービスを選ぶときは、売りたい販売形態(買い切り・サブスク・レンタル)への対応、必要な決済手段(特に法人向けの請求書払い)、視聴制限・DRMの強度、自社ブランドサイト構築の自由度、そして売上規模に合った料金体系という5つの軸で見比べるのが近道です。
特に料金は、入り口の安さではなく、狙う売上規模での総額で判断すると失敗しにくくなります。気になるサービスは、比較表と診断ツールで候補を絞り込んだうえで、資料を取り寄せて詳細を確認してみてください。
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動画販売システムに関するよくあるご質問
Q. 動画販売システムを使わず、YouTubeで動画を有料販売できますか?
A. 動画販売システムを使わずYouTubeだけで有料販売するのは基本的に難しく、自前の価格・販売形態・視聴制限を設計して動画を有料販売する使い方は想定されていません。YouTubeの利用規約では、コンテンツの販売にあたる利用は原則として認められておらず、行うにはYouTubeの明示的な承認や権利者の書面による事前許可などが必要です。
チャンネルメンバーシップなどYouTube公式の収益化機能は用意されていますが、会員限定の有料配信・視聴期限付きレンタル・法人向けの請求書払い販売などを自社の裁量で行うには、専用の動画販売システムが必要になります。
Q. 動画販売システムで7日間レンタルのような視聴期限付きの販売はできますか?
A. 動画販売システムで視聴期限付きのレンタル販売ができるかはサービスによって分かれ、買い切りとサブスクリプションにしか対応しないシステムでは実現できません。7日間レンタルのような売り方を想定している場合は、視聴期限を設定できるかを事前に必ず確認してください。買い切り・サブスク・レンタルを1つのシステムで組み合わせられると、売り方の幅を後から広げやすくなります。
Q. 動画販売システムは法人向けの請求書払いに対応できますか?
A. 動画販売システムが法人向けの請求書払いに対応できるかはサービスによって異なり、法人(BtoB)向け販売を想定するなら必須の確認項目です。企業は稟議や経理処理の都合でクレジットカードを使えないことが多く、請求書払い(後払い)に非対応だと法人の受注を取りこぼす可能性があります。研修動画など法人向けの販売を視野に入れるなら、早い段階で各社に対応可否を確認しておくとよいでしょう。
Q. すでにYouTubeやVimeoにある動画を、動画販売システムで販売できますか?
A. すでにある動画資産を活用できるかはサービスによって異なり、既存の動画ホスティングや配信サービスのAPIと連携できるシステムであれば、再アップロードせずに取り込める場合があります。手元の動画ファイルであれば、多くのシステムでアップロードして販売用に移行できます。これまで制作・蓄積してきた動画を無駄なく使いたい場合は、対応する連携方式やインポート機能があるかを確認しておくと安心です。
Q. 自社ブランドでサイトを構築するのと、既存マーケットプレイスに出品するのはどちらがよいですか?
A. どちらがよいかは目的によって分かれ、短期的な手軽さや集客力を重視するならマーケットプレイス出品型、ブランドと顧客リストを自社の資産として蓄積したいなら自社ブランド構築型が向いています。出品型は手軽に売れる反面、価格の決定権・販売手数料・表示ルールがプラットフォームの方針に左右されます。
マーケットプレイスで認知を広げつつ、本命の高単価コンテンツは自社サイトで売る、という併用も実務ではよく採られます。
Q. 動画販売システムの導入にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 動画販売システムの導入期間は、パッケージ型のシステムであれば、スクラッチ開発と比べて大幅に短期間で立ち上げられます。ただし、サイトのデザインや決済契約の手続きに要する期間は事業者ごとに異なるため、具体的なスケジュールは各社に確認するのが確実です。販売開始の目標時期がある場合は、問い合わせの段階で立ち上げまでの流れと期間を聞いておくとよいでしょう。
Q. 個人事業主や小規模でも動画販売システムを使えますか?
A. 個人事業主や小規模事業者でも動画販売システムを利用でき、初期費用無料やスモールスタート向けの低額プランを用意するサービスもあります。ただし、決済の契約や特定商取引法に基づく表記など、事業者として動画を販売するための準備は別途必要です。まずは小さく始め、売上の成長に合わせてプランを見直せる拡張性があるかも確認しておくと、費用倒れを防ぎやすくなります。
Q. 動画販売システムがあれば、販売する動画コンテンツの制作も依頼できますか?
A. 動画販売システムは動画を配信・販売するための基盤であり、販売する動画コンテンツそのものの制作は含まれないのが一般的です。撮影・編集などの制作は自社で行うか、別途制作会社などへ依頼する必要があります。導入時には、用意すべき動画の形式や画質の要件をシステムごとに確認しておくと、スムーズに販売を始められます。
動画販売システムの料金・機能を一括チェック
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















