会計ソフトで決算書までは作れたのに、法人税の申告書は同じソフトで作れない。自社で決算申告まで済ませようと調べはじめて、この壁にぶつかる法人は少なくありません。
法人税の申告書は、決算書とは別に「別表」と呼ばれる法定の書式で作成します。この別表を作るためのソフトが法人税申告書作成ソフトで、会計ソフトのデータを取り込んで税額の計算から電子申告までを進められます。
本記事では、自社で法人税申告書を作れるソフト10製品を、年額料金・対応別表・取り込める会計ソフト・利用条件で比較します。法人税だけでなく地方税・消費税・添付書類までどこまで1本で作れるのか、申告期限までにどんな段取りが必要なのかも整理しました。自力で申告するかどうかの判断材料としてご活用ください。
また、貴社の状況に合わせて最適なソフトを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」や「料金・対応範囲の比較表」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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法人税申告書作成ソフトとは|会計ソフトだけでは別表は作れない
法人税申告書作成ソフトは、確定した決算の数値をもとに法人税の別表と地方税の申告書を作成し、電子申告までを行うためのソフトウェアです。まずは、会計ソフトとの役割の違いから確認します。

決算書の作成と法人税申告書(別表)の作成は別の作業
法人税の確定申告書は、法人税法施行規則が定める書式で作成することが決められています。同規則第34条は、別表一・別表二から別表六(三十一)まで・別表七(一)から別表十七(四)までなどの記載について、次のように規定しています。
確定申告書(当該申告書に係る修正申告書及び更正請求書を含む。)の記載事項及びこれに添付すべき書類の記載事項のうち別表一、別表一付表、別表二から別表六(三十一)まで、別表七(一)から別表十七(四)まで及び別表十八(一)から別表十八(三)まで(更正請求書にあつては、別表一を除く。)に定めるものの記載については、これらの表の書式によらなければならない。
出典:法人税法施行規則 第34条|e-Gov法令検索
一方、会計ソフトが作る貸借対照表や損益計算書は、法人税法第74条第3項にもとづいて申告書に添付する書類という位置づけです。決算書ができあがっても、そこから所得金額を計算して別表に記載する作業が残ります。
多くの会計ソフトは、この「決算書を作るところまで」をカバーしています。別表の作成まで持っている製品もあり、それが後述する一気通貫タイプです。自社の会計ソフトがどちらなのかを確かめないまま申告時期を迎えると、期限直前に別のソフトを探すことになります。
法人税申告書作成ソフトでできること(別表の自動作成・税額の自動計算・入力支援)
法人税申告書作成ソフトの中心的な機能は、決算書の数値と申告に必要な情報を入力すると、別表間の金額が自動で連動し、法人税額・地方税額まで計算される点にあります。
たとえば所得金額を計算する別表四の数値は、利益積立金額を計算する別表五(一)や、納付した税金を整理する別表五(二)と連動します。手作業では転記の順序と符号を間違えやすい部分で、ここを自動化できることが、専門知識のない担当者でも申告書を組み立てられる理由になっています。
入力を進めると必要な別表が判定される製品や、質問に答える形式で入力を誘導する製品もあります。作成した申告データをe-Tax・eLTAXへ送信できるかどうかは製品によって差があり、この点は選び方の節で詳しく扱います。
自力申告に必要な書類一式
法人の決算申告は、別表を作れば終わりではありません。提出先も国と自治体に分かれます。何を揃えないと申告が終わらないのかを、先に押さえておきます。
国に提出するものは、法人税・地方法人税の確定申告書(別表一を中心とする別表一式)と、その添付書類です。添付書類は法人税法第74条第3項と法人税法施行規則第35条第1項で定められています。以下は、自力で申告するときに必ず関わる号の抜粋です(第四号などは省略しています)。
一 当該事業年度の貸借対照表及び損益計算書
二 当該事業年度の株主資本等変動計算書若しくは社員資本等変動計算書又は損益金の処分表
三 第一号に掲げるものに係る勘定科目内訳明細書
五 当該内国法人の事業等の概況に関する書類(当該内国法人との間に完全支配関係がある法人との関係を系統的に示した図を含む。)
出典:法人税法施行規則 第35条第1項|e-Gov法令検索
ここでいう「事業等の概況に関する書類」について、国税庁は法人事業概況説明書(税務署所管法人用)の様式を公開しています。勘定科目内訳明細書も同じく国税庁が様式を配布しており、どちらも別表とセットで提出する書類です。
自治体に提出するものは、法人住民税と法人事業税の申告書です。都道府県には道府県民税・事業税・特別法人事業税を1枚で申告する第六号様式、市区町村には第二十号様式を提出します。いずれも地方税法施行規則が定める全国共通の様式です。
提出先は事務所の所在地によって変わるため、自社が申告する自治体の案内で確認してください。東京23区内にのみ事務所を持つ法人は、都の特例として市町村民税相当分もあわせて都民税として都税事務所に申告するため、第二十号様式は使いません。
出典・参考資料(1件)
課税事業者であれば消費税の申告書も加わります。基準期間の課税売上高が1,000万円以下であれば原則として納税義務は免除されますが、インボイス制度の適格請求書発行事業者の登録を受けている場合は、売上規模にかかわらず課税事業者です。
出典・参考資料(3件)
整理すると、提出物は次の4種類です。比較表の対応範囲の列も、この4種類と同じ並びにしています。
| 提出する書類 | 法人税・地方法人税の確定申告書(別表) | 添付書類(貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・勘定科目内訳明細書・法人事業概況説明書) | 法人住民税・法人事業税の申告書(第六号様式・第二十号様式) | 消費税及び地方消費税の確定申告書 |
|---|---|---|---|---|
| 提出先 | 税務署 | 税務署 | 都道府県・市区町村 | 税務署 |
| 提出する法人 | すべての法人 | すべての法人 | すべての法人(提出先は事務所の所在地による) | 課税事業者に該当する法人 |
この4種類のうち、どこまでを1本のソフトで作れるかが製品ごとに分かれます。その見方は「選び方」で扱います。
使っている会計ソフトで別表まで作れるか
いま使っている会計ソフトで別表まで作れるのか、作れないなら何を足せばよいのかを、次の表に整理しました。
| 会計ソフト | freee会計 | 勘定奉行クラウド | PCAクラウド 会計 | 弥生会計 Next | マネーフォワード クラウド会計(クラウド会計Plusも同様) | ジョブカン会計 | 会計王 | かんたんクラウド会計 | TKC FXクラウドシリーズ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 会計ソフトの契約だけで別表を作れるか | 作れない | 作れない | 作れない | 作れない | 作れない(クラウド会計の公式FAQに「法人税の申告には対応しておりません」と記載) | 作れない(公式ヘルプに「ジョブカン会計単体では法人税申告書の作成はできません」と記載) | 作れない(公式FAQに「作成できません」と記載) | 作れない | 作れない(法人税申告書はTKC会員の会計事務所が作成する前提) |
| 別表を作るために足すもの | 同じフリー株式会社の「freee申告」(年29,800円〜・税抜)。freee会計の契約が前提 | 同じオービックビジネスコンサルタントの「申告奉行クラウド[法人税・地方税編]」(iEシステム 年57,000円・税抜〜) | 同じピー・シー・エーの「PCAクラウド 法人税」(法人税のみは月16,200円・法人税+会計は月20,400円・いずれも税抜)または「PCAサブスク 法人税」(年60,000円・税抜〜) | 他社の申告ソフト(弥生自身は法人税申告ソフトを提供していない) | 他社の申告ソフト | 他社の申告ソフト | 他社の申告ソフト | ミロク情報サービスの申告製品は会計事務所向けのため、一般企業は他社の申告ソフト | 会計事務所への依頼 |
| 申告データの書き出し先 | freee申告 | 申告奉行クラウド | PCA法人税シリーズ | 「法人税の達人」用のデータを出力 | 「法人税の達人」用のデータを出力 | 「法人税の達人」用のデータを出力 | 「法人税の達人」用のデータを出力 | 公式サイトに記載なし | 会計事務所 |
※各社の公式サイト・公式ヘルプの記載にもとづく2026年8月時点の内容です。
出典・参考資料(6件)
同じベンダーが申告製品を出しているのは、上の表のうち3つです。それ以外の会計ソフトを使っている場合は、他社の申告ソフトを用意することになります。決算書のデータを渡せる先が特定の製品に限られている会計ソフトが多い点も、候補を絞るときの手がかりになります。
会計ソフトから渡せるのは決算書・勘定科目内訳明細書・法人事業概況説明書のデータで、別表そのものではありません。連携できることと別表を作れることは別だと考えてください。
法人税申告書作成ソフトの2つのタイプ
法人税申告書作成ソフトは、会計データをどう引き継ぐかで大きく2つに分かれます。いま使っている会計ソフトはそのままで申告部分だけを足すのか、会計ソフトごと同じシリーズで揃えて申告まで進めるのかという、最初の分かれ道です。
| タイプ | 会計ソフトから申告書まで一気通貫で作れるタイプ | 他社の会計データを取り込んで申告書だけを作るタイプ |
|---|---|---|
| 会計データの引き継ぎ方 | 同じシリーズの会計ソフトの決算データをそのまま引き継ぐ(会計機能を内蔵して1本で完結する製品もある) | 決算書の数値をインポートまたは手入力して別表を作る |
| 向いている会社 | これから会計ソフトを決める会社、乗り換えを検討している会社、同じベンダーで揃えて連携の手間を減らしたい会社 | いま使っている会計ソフトを変えたくない会社、申告の年1回だけ費用を抑えて済ませたい会社 |
| 該当する主なサービス | freee申告 申告奉行クラウド[法人税・地方税編] PCA法人税シリーズ 税理士いらず | 全力法人税 法人税の達人 楽々法人税 法人税申告お助けくん エプソンの法人税 魔法陣 法人税・地方税 |
会計ソフトから申告書まで一気通貫で作れるタイプ
会計と申告を同じシリーズの中でつなぐタイプです。日々の仕訳から決算、別表の作成までが同じ画面の延長線上にあるため、決算書の数値を転記したり、インポート形式を確認したりする手間がかかりません。
費用の見方には注意が必要です。申告ソフト側の料金だけでなく、前提となる会計ソフトの契約料金も合わせた年間の総額で比べることになります。
このタイプは、申告製品と会計ソフトを合わせると年間6万円台から十数万円台になります。申告製品の年額だけを見て他のタイプと比べると、実際の負担を小さく見積もることになります。個別の金額は比較表と各製品の紹介で確認してください。
会計ソフトを乗り換える場合は、期首データの移行や勘定科目の設定をやり直す負担も見込んでおく必要があります。
乗り換えをいつ実行するか、現行ソフトから何をどう移すかの手順は、『会計ソフト乗り換え・移行の最適なタイミングと手順・注意点』で移行前の準備から順に整理しています。
会計機能そのものを内蔵し、仕訳の入力から申告書まで1本で完結する製品もこのタイプに含まれます。会計ソフトをまだ決めていない設立間もない法人であれば、選択肢として検討する価値があります。
このタイプでは、申告ソフトの対応範囲と同じくらい、前提となる会計ソフトをどれにするかが年間の負担を左右します。会計ソフトから決めたい、あるいは見直したいという場合は、以下の記事で主要15製品の料金と機能を規模別に整理しています。
他社の会計データを取り込んで申告書だけを作るタイプ
会計ソフトはそのままに、申告書を作る機能だけを追加するタイプです。決算書の数値をインポートするか手入力し、別表と地方税の申告書を作ります。使い慣れた会計ソフトを変えずに済むため、切り替えの負担は小さくなります。
確認すべきは、自社の会計ソフトからデータを取り込めるかどうかです。取り込みに対応する会計ソフトを公式に名指ししている製品もあれば、Excel・CSV経由での取り込みだけを案内している製品もあります。特定の会計ソフトの専用連携を前提にした製品では、同じ会計ソフトでもクラウド版が対象外というケースがあります。
年1回の申告のためだけに使う位置づけになるため、年額1万円台から選べる製品もあるのがこのタイプの特徴です。
法人税申告書作成ソフトの選び方
ここからは、比較表を読む前に候補を絞るための物差しを整理します。何がどこまで作れるかを確かめ、次にいまの環境で使えるか、自社が対象に入るか、いくらかかるかという順で見ていくと、候補は数製品まで絞れます。
これ1本で申告が完結するか(法人税・地方税・消費税・添付書類・電子申告)
候補を絞るときに最初に見たい軸です。「法人税申告ソフト」と名乗っていても、対応するのは別表だけで、地方税・消費税・添付書類は別製品というケースがあります。1本で完結すると思って契約すると、申告直前に追加購入が必要になります。
先に確認した書類一式を、そのまま製品を見る物差しに置き換えます。自社が提出する必要のある書類だけを取り出し、それが対応範囲に入っているかを1つずつ照合してください。
法人税の別表はどこまで作れるか
製品ページでよく見かける「対応帳票率」や「◯◯帳票に対応」という表現だけでは、自社が使う別表が含まれるかを判断できません。中小法人の申告で使うことが多いのは、次の様式です。国税庁の様式一覧では、それぞれ以下の名称で提供されています。
- 別表一:各事業年度の所得に係る申告書−内国法人の分
- 別表二:同族会社等の判定に関する明細書
- 別表四:所得の金額の計算に関する明細書(簡易様式も用意されています)
- 別表五(一):利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書
- 別表五(二):租税公課の納付状況等に関する明細書
- 別表七(一):欠損金の損金算入等に関する明細書(欠損金の繰越控除に使います)
- 別表十五:交際費等の損金算入に関する明細書
- 別表十六:償却方法ごとに様式が分かれます(「旧定額法又は定額法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書」など)
出典・参考資料(1件)
別表一・別表二・別表四・別表五(一)・別表五(二)は、ほとんどの法人が毎年作る様式です。これに加えて、赤字を翌期以降に繰り越すなら別表七(一)、取引先との飲食費などがあれば別表十五、車両や備品を持っているなら別表十六が必要になります。
預金利息から源泉徴収された所得税を法人税から差し引く場合など、該当する処理があれば別表はさらに増えます。自社の決算書を見ながら必要な様式を書き出し、製品ページの対応帳票一覧と突き合わせると、候補の絞り込みが早く進みます。
地方税(第六号様式・第二十号様式)・消費税申告書・添付書類まで作れるか
地方税の申告書は、多くの製品が法人税と同じソフトで作成できます。都道府県向けの第六号様式と市区町村向けの第二十号様式の両方に対応しているかを確認してください。
差が出やすいのは消費税申告書と添付書類です。消費税申告書は別製品として販売されている製品があり、勘定科目内訳明細書と法人事業概況説明書も同様に別売りのことがあります。課税事業者であれば消費税申告書は必須で、内訳明細書と概況説明書はすべての法人が提出する書類です。
この2点まで含めた総額で比べると、当初見ていた年額とは印象が変わることがあります。比較表では対応範囲と料金を同じ行で並べているので、自社の必要範囲に照らして確認してください。
電子申告(e-Tax・eLTAX)にどこまで対応しているか
電子申告への対応は、ソフトの画面から直接送信できるのか、送信用のデータを出力するところまでなのか、送信は別製品が担うのかで分かれます。「電子申告対応」という表記だけでは、この違いは読み取れません。
資本金1億円超の法人などは電子申告が義務づけられていますが、それ以外の法人にとって電子申告は任意です。国税庁も、書面で作成して持参または送付する方法を案内しています。
義務の対象は法人税法第75条の4第2項が限定列挙しており、その第一号が「当該事業年度開始の時における資本金の額又は出資金の額が一億円を超える法人」です。ほかに通算法人・相互会社・投資法人・特定目的会社が挙げられており、これらに当たらない中小法人は対象外です。
出典・参考資料(1件)
電子申告を選ぶ場合、添付書類の送り方にも制約があります。国税庁は、財務諸表や勘定科目内訳明細書について次のように案内しています。
なお、法人税申告書の添付書類のうち、これまでもe-Taxによる送信が可能であった財務諸表や勘定科目内訳明細書などは、法令上、イメージデータによる送信はできませんのでご注意ください。
出典:C1-1 法人税、地方法人税及び防衛特別法人税の申告(法人税申告書別表等)|国税庁
紙の書類をPDFにして添付すれば済む、という進め方はできません。決算書や内訳明細書を所定のデータ形式で出力できるかどうかまで含めて、電子申告への対応を確認してください。
いま使っている会計ソフトのデータを取り込めるか
申告書だけを作るタイプを選ぶ場合、自社の会計ソフトからデータを取り込めるかが実務上の分かれ目になります。取り込めなければ、決算書の数値を手入力することになり、転記ミスの確認に時間を取られます。
製品ページで確認したいのは、対応する会計ソフトが製品名まで明記されているかどうかです。「主要な会計ソフトに対応」といった表現しかない場合、自社のソフトが含まれる保証はありません。
同じ会計ソフトでも、デスクトップ版とクラウド版で扱いが違うことがあります。特定の会計ソフトとの専用連携を売りにしている製品では、対象がデスクトップ版に限られ、クラウド版の利用者は連携できないという例もあります。契約前に、自社が使っている製品名とエディションまで揃えて確認してください。
自社が利用条件(資本金・所得・事業所数・法人形態)に当てはまるか
小規模法人向けの製品には、利用できる法人の条件が設けられていることがあります。資本金1億円以下、所得金額の上限、事業所数、役員数といった条件が公式サイトに明記されている製品もあり、これに当てはまらない法人は購入しても使えません。
業種や法人形態による除外もあります。電気・ガス供給業や保険業、学校法人、グループ通算制度を適用している法人などが対象外とされている例があり、この条件は製品ごとに異なります。
比較表には利用条件の列を設けています。自社の資本金・所得規模・事業所数・業種を先に書き出しておき、条件に合う製品だけを候補として残す進め方が確実です。
年額料金と料金に含まれる範囲
料金は年額で比べますが、比べる対象は「申告書一式を作り終えるまでに必要な費用の合計」です。表示価格だけを見て決めると、実際の支出と食い違います。
合計に含めるものは3つあります。前提となる会計ソフトの契約が必要ならその年額、消費税申告書や添付書類が別製品ならその年額、電子申告に別製品が必要ならその年額です。1つの製品で完結する場合と、複数を組み合わせる場合とでは、同じ「年額◯万円」でも意味が変わります。
税抜表示と税込表示が混在している点にも注意してください。比較表では、各社の公式表記どおり税抜・税込・税別のいずれであるかを明示しています。
税制改正への対応とサポート体制
別表の様式は税制改正のたびに変わります。申告書作成ソフトは、その年度の様式に更新されて初めて使えるため、更新が年額料金に含まれているか、別途費用がかかるかを確認してください。
直近の例が防衛特別法人税です。令和8年(2026年)4月1日以後に開始する事業年度から、所得に対する法人税を課される法人は防衛特別法人税の納税義務者になります。3月決算の会社であれば2026年4月に始まる事業年度が対象で、実際に申告するのは2027年5月の申告からです。
これに伴い、令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、各事業年度の所得に対する法人税を課される法人は、防衛特別法人税の納税義務者となり、防衛特別法人税確定申告書の提出が必要となります。
(注)防衛特別法人税額が0であっても申告は必要となります。
出典:防衛特別法人税が創設されました|国税庁
基礎控除額が年500万円あるため、中小法人の多くは税額が0になります。それでも申告書の提出は必要です。申告書は法人税・地方法人税と一体の様式で、別表一の次葉として「別表一次葉一」が追加されました。使うソフトが最新の様式に更新されているかどうかが、そのまま提出漏れの有無につながります。
更新の受け取り方は提供形態で変わります。クラウド型は契約が続いている限り最新の様式が反映されますが、インストール型は年度版を買い直す形式と、保守契約を続けることで更新を受け取る形式があります。年額料金にその年度の様式更新が含まれているかを、契約前に確かめてください。
サポート体制も確認しておきたい項目です。申告作業は年1回で、しかも期限が決まっています。入力方法が分からず止まったときに、電話やメールで問い合わせられるか、対応時間はいつかを、契約前に見ておくと期限直前で止まらずに済みます。
無料で使えるソフト・無料体験の有無
費用をかけずに別表を作る手段として、国税庁が提供するe-Taxソフトがあります。無料で利用でき、別表の作成から送信まで行えますが、会計ソフトからのデータ取り込みや税額の自動判定といった支援機能は限られます。税務の知識がある担当者向けの選択肢です。
無料の会計ソフトで作れるのは決算書までです。別表の作成には、ここまで見てきた申告書作成ソフトか、e-Taxソフトが必要になります。
有料製品にも、無料で試せる仕組みがあります。体験版を配布している製品、初年度を無料にしている製品、申告書を出力するまでは無料で入力を進められる製品などです。入力画面の分かりやすさは実際に触らないと分からないため、決算期を迎える前に試しておくことをおすすめします。
30秒で終わる法人税申告書作成ソフト選定診断ツール
次のセクションからは、2つのタイプごとに各製品の料金や対応範囲を比較表で確認していきます。
しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
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【比較表】法人税申告書作成ソフトの料金・対応範囲比較
ここからは、自社の条件に合わせた比較・選定ができるよう、法人税申告書作成ソフト10製品を2つのタイプに分けてご紹介します。年額料金と、法人税・地方税・消費税・添付書類のどこまで作れるかを同じ表に並べているため、必要な範囲を満たす製品がいくらで使えるかを1画面で確認できます。
対応の欄は、●がその製品だけで作れるもの、△が条件や別料金が付くもの、×が対応していないものです。公式サイトに記載が見つからなかった項目は、その旨をそのまま書いています。
10製品には、小規模法人が自分で契約して使うことを想定したものと、会計事務所や規模の大きい会社での利用を想定したものが混ざっています。利用条件の列を先に見て、自社が対象に入る製品だけを残してから、料金と対応範囲を比べてください。
会計ソフトから申告書まで一気通貫で作れるタイプの比較
同じシリーズの会計ソフトと組み合わせて使う製品群です。前提となる会計ソフトの契約が必要な製品については、料金の列にその旨を記載しています。
| サービス名 | freee申告 | 申告奉行クラウド[法人税・地方税編] | PCA法人税シリーズ | 税理士いらず |
|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | フリー株式会社 | 株式会社オービックビジネスコンサルタント | ピー・シー・エー株式会社 | 有限会社アイソフト |
| 年額料金 | スタータープラン 29,800円 スタンダードプラン 48,800円 (いずれも税抜) 別途freee会計の契約が必要 | iEシステム 57,000円(初期費用0円) iAシステム 177,000円(初期費用50,000円) iSシステム 264,000円(初期費用70,000円) (いずれも税抜) | PCAクラウド 月額16,200円〜(法人税単体の最小構成。12か月換算で194,400円) PCAサブスク 60,000円(初期費用0円) (いずれも税抜) | 新規購入 16,500円(税込) 翌年度版への更新 5,500円(税込) ※令和5年度版時点の販売元発表。現行版の価格は公式サイトで確認できず |
| 取り込める会計ソフト | freee会計(契約が前提) | 勘定奉行クラウド (他社の会計ソフトは公式サイトに記載なし) | PCA会計(DX)シリーズ・PCA医療法人会計シリーズ (他社の会計ソフトは公式サイトに記載なし) | 会計機能を内蔵し、他社の会計ソフトを前提としない (他社データの取り込み可否は公式サイトに記載なし) |
| 法人税の別表 | 別表一・別表一次葉、別表二〜八、別表十〜十六など (年度ごとの対応帳票は公式ヘルプに掲載) | 法人税の別表に対応 (対応する様式番号は公式サイトに記載なし) | 別表一〜別表十九、特別償却等の償却限度額計算付表、適用額明細書、欠損金繰戻還付請求書 ほか | 法人税別表に対応(令和5年度版の販売元発表) 対応する様式番号は公式サイトで確認できず |
| 地方税申告書 | ●道府県民税・事業税、市町村民税の中間・確定申告書 | ●対応する様式番号は公式サイトに記載なし | ●第六号様式・第二十号様式、各種別表・納付書 | ●令和5年度版の販売元発表(様式番号は確認できず) |
| 消費税申告書 | △消費税の中間申告・修正申告に対応するのはアドバンスプラン(要問い合わせ)のみ 確定申告書はfreee会計側の機能 | 公式サイトに記載なし | 公式サイトに記載なし | ●令和5年度版の販売元発表(インボイス制度の新様式に対応) |
| 添付書類 | ●勘定科目内訳明細書・法人事業概況説明書 | 別製品「申告奉行クラウド[内訳書・概況書編]」 年額48,000円〜(税抜) | ●勘定科目内訳明細書・法人事業概況説明書・会社事業概況書 | ●法人税内訳書・法人事業概況説明書(令和5年度版の販売元発表) |
| 電子申告 | ●ソフト内からe-Tax・eLTAXへ直接送信 | ●ソフト内からe-Tax・eLTAXへ送信、電子納税まで対応 | ●ソフト内からe-Tax・eLTAXへ直接送信(e-Taxソフト・PCdesk不要) | 公式サイトに記載なし |
| 利用条件 | 資本金・出資金1億円超、固定資産登録数100件以上はアドバンスプランで対応 電気・ガス供給業、保険業を営む法人は対象外(保険代理店業は利用可) 普通法人・一般社団法人(法人会計基準のみ)・協同組合以外の法人は対象外 | 事業所登録は999件まで 対象外の法人形態は公式サイトに記載なし | 普通法人・公益法人・協同組合・分割法人などが対象 外国法人・特定の医療法人・清算法人は対象外 | 公式サイトに記載なし |
| 無料体験 | ●期間無制限で無料お試し可(無料お試しでは一部の帳票を出力できない) | 公式サイトに記載なし | ●クラウド版は2ヶ月の無料体験(サブスク版は公式サイトに記載なし) | ●30日間の体験版 |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
他社の会計データを取り込んで申告書だけを作るタイプの比較
いま使っている会計ソフトを変えずに、申告書の作成機能だけを追加する製品群です。取り込める会計ソフトの列を、自社が使っている製品名と照らし合わせて確認してください。
| サービス名 | 全力法人税 | 法人税の達人 | 楽々法人税 | 法人税申告お助けくん | エプソンの法人税 | 魔法陣 法人税・地方税 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | ジャパンネクス株式会社 | 株式会社NTTデータ | 株式会社チェンジイット | 合同会社ニコラソフト | セイコーエプソン株式会社 | 株式会社ハンド |
| 年額料金 | 初年度 19,620円(税込21,582円) 翌年度以降 10,000円(税込11,000円) 消費税申告は別途3,800円(税込4,180円)/会計期間 複数事業所オプション 6,980円(税込7,678円)/年度 | ダウンロード版 Professional 55,900円/Standard 37,100円/Light 24,700円 パッケージ版 60,700円/41,900円/29,500円 (いずれも税抜) | 初年度 無料 2年目以降 11,000円(税込) | ライセンス 8,500円(税込、KOMOJU・PAY.JP) PayPal 8,600円/STORES.jp 8,800円(税込) 1回の購入で基本的に2年分の申告に使用可(使用期限は1年6か月) | 基本ライセンス 37,100円/フリーライセンス 55,900円(いずれも税別) 内訳・概況書、消費税、電子申告は別製品の料金が加算 | 買い切り。新規購入 63,800円(1本目)/27,500円(2本目以降) 翌年以降の税制改正対応バージョンアップ 29,700円(1本目) (いずれも税込) 消費税・内訳書概況書・電子申告は別製品の料金が加算 |
| 取り込める会計ソフト | 弥生会計・弥生会計オンライン・freee・マネーフォワード クラウド会計・会計王 | 弥生会計・勘定奉行クラウド・マネーフォワード クラウド会計・PCA会計DX・会計王など38ソフト(連動コンポーネント) | 弥生会計(スタンダード・プロフェッショナル) 弥生会計 Next・弥生会計オンラインは対象外 | 会計らくだ・JBL IBEX出納帳・弥生会計形式(同梱の無料連携ツール経由) 自社の「ニコラ会計」は直接取り込み | Excel・CSVファイルのインポート (会計ソフトとの直接連携は公式サイトに記載なし) | 自社の「魔法陣 減価償却」「魔法陣会計クラウド」 (他社の会計ソフトからの取り込みは公式サイトに記載なし) |
| 法人税の別表 | 別表一(一)・同次葉、別表二、別表四、別表五(一)(二)、別表七(一)、別表十四(二)、別表十五、別表十六(一)(二)(六)(七)(八)、適用額明細書 | 国税207帳票(Light Editionは117帳票) e-Tax・eLTAXで申告できる法人税の帳票の98%を作成できると公式サイトが記載 | 別表一(一)、別表二、別表四〜八、別表十一、別表十四〜十六、適用額明細書 | 別表一(一)(青色・白色/OCR)・同次葉、別表二、別表四(簡易様式)、別表五(一)(二)、別表六(一)、別表七(一)、別表十五、別表十六(一)(二)(六)(七)(八) | 国税207帳票を含む計367帳票(地方税118帳票・税効果会計15帳票ほか) 別表四・別表五(一)・別表五(二)は他の別表から自動連携 | 法人税の別表一式(別表四・別表五(一)ほか)に対応 |
| 地方税申告書 | ●第六号様式・第二十号様式のほか第十号様式・第二十二号の二様式にも対応 | ●地方税118帳票。全市町村の税率を内蔵して自動判定 | ●第六号様式・第二十号様式、利子割額明細書、欠損金控除明細書 | ●第六号様式(別表四の三・十四を含む)・第二十号様式。法人事業税の収入割は非対応 | ●地方税118帳票(第六号様式・第二十号様式ほか) | ●第六号様式・第二十号様式のほか第七号様式・第二十号の三様式・各別表 |
| 消費税申告書 | ●簡易課税・一般課税に対応(別途3,800円・税込4,180円/会計期間) | 別製品「消費税の達人」 年額9,500円〜31,900円(税抜、グレード別) | 公式サイトに記載なし | ● | 別製品「エプソンの消費税」 フリーライセンス 25,000円(税別、基本ライセンスは取り扱いなし) | 別製品「魔法陣 消費税」 新規購入 20,900円(税込) |
| 添付書類 | ●勘定科目内訳書(1〜16)・法人事業概況説明書 | 別製品「内訳概況書の達人」 勘定科目内訳明細書16種類・法人事業概況説明書に対応 | ●勘定科目内訳表・法人事業概況説明書 | ●勘定科目内訳明細書・法人事業概況説明書 | 別製品「エプソンの内訳・概況書」 基本ライセンス 21,900円/フリーライセンス 39,900円(税別) | 別製品「魔法陣 内訳書・概況書」 新規購入 30,800円(税込) |
| 電子申告 | △e-Tax・eLTAX用のデータを出力(ソフト内から送信できるかは公式サイトに記載なし) | △送信は別製品「電子申告の達人」と組み合わせて案内(本製品だけで完結するかは公式サイトに記載なし) | 公式サイトに記載なし | ●e-Tax・eLTAXに対応(公式サイトで手順書PDFを配布) | 別製品「エプソンの電子申告」が送信を担当 価格は公式の価格一覧ページに記載なし | 別製品「魔法陣 電子申告」 年間26,400円(税込)。e-Taxソフト・PCdeskを経由せず送信可 |
| 利用条件 | 資本金等の額1億円以下・過去3年平均の所得金額15億円以下 電気・ガス供給業、保険業、学校法人、社会福祉法人、協同組合、グループ通算法人は対象外 | 普通法人・公益法人・協同組合・特定の医療法人・外国法人に対応 事業所は9,999か所まで登録可 | 資本金1億円以下・1都道府県にのみ事務所を持つ法人 年間所得10億円超、協同組合・公益法人等、電気・ガス供給業、保険業を営む法人は対象外 | 資本金1億円以下・役員10人以下・事業所3箇所以下 事業年度が月初開始・月末終了の1年間である法人 | 普通法人・公益法人・協同組合・特定の医療法人・外国法人に対応 事業所は9,999か所まで登録可 2名以上で使う場合はフリーライセンス | 通算法人・外国法人は対象外 公式サイトが想定利用者に挙げるのは会計士・税理士事務所と大手企業の税務部門 |
| 無料体験 | ●入力・書類作成まで無料(出力時のみ課金) | ●90日間の体験版 | ●初年度無料。インストール時のサンプルデータで試用可 | ●ライセンス未登録のまま期限なく試用可(印刷時に未登録の表示) | ●1ヶ月の体験版 | ●体験版のダウンロードあり(期間・機能制限は公式サイトに記載なし) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は各社の公式サイトに記載されている情報にもとづく2026年8月時点の内容です。実際の対応範囲や料金、利用条件については各社の最新情報をご確認ください。
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法人税申告書作成ソフトのおすすめ10選
ここからは、比較表で挙げた10製品について、料金の条件・対応範囲・利用条件を製品ごとに確認していきます。
会計ソフトから申告書まで一気通貫で作れるタイプ
1. freee申告(フリー株式会社)

「小さな法人の決算に『セルフ申告』という選択肢を」を掲げる、クラウド型の法人税申告ソフトです。freee会計に入力した決算データを引き継ぎ、必要な申告書類の判定から税額計算・転記までを自動で進めます。
作成できるのは法人税の別表と地方税の申告書に加え、勘定科目内訳明細書と法人事業概況説明書です。消費税の中間申告・修正申告に対応するのはアドバンスプランのみで、消費税の確定申告書はfreee会計側の機能が担います。作成した申告データは、freee申告の画面からe-Tax・eLTAXへ直接送信できます。
料金は年額課金で、スタータープランが29,800円、スタンダードプランが48,800円で、いずれも税抜です。アドバンスプランは要問い合わせとなっています。ただしfreee申告は単体では利用できず、freee会計の契約が前提となるため、実際の負担額は会計ソフト側の料金との合算で見ることになります。
利用できない法人の条件が公式サイトに明記されている点も、契約前に確認しておきたいところです。資本金または出資金が1億円を超える法人と固定資産の登録数が100件以上の法人はアドバンスプランで対応し、電気・ガス供給業と保険業を営む法人(保険代理店業は利用可)、普通法人・一般社団法人(法人会計基準のみ)・協同組合以外の法人は対象外とされています。
お試しは期間無制限で無料ですが、無料の状態では一部の帳票を出力できません。
2. 申告奉行クラウド[法人税・地方税編](株式会社オービックビジネスコンサルタント)
![申告奉行クラウド[法人税・地方税編]のウェブサイト](https://i0.wp.com/wpcatalog.cryptobk.jp/wp-content/uploads/2026/08/shinkoku-bugyo-cloud-sitecapture.png?resize=1200%2C750&ssl=1)
法人税の別表と地方税の申告書を作成し、e-Tax・eLTAXへの電子申告と電子納税まで同じソフトで進められるクラウドサービスです。別表間で関連する数値は自動で計算・転記され、例外的に手入力が必要な箇所は背景色で区別されます。同社の会計ソフト「勘定奉行クラウド」と接続すると、財務データを別表に反映できます。
契約は法人単位の年間契約で、小規模・中小企業向けのiEシステムが年額57,000円・初期費用0円、中堅企業向けのiAシステムが年額177,000円・初期費用50,000円、大法人向けのiSシステムが年額264,000円・初期費用70,000円(いずれも税抜)です。どの区分でも利用者1ライセンスと税理士向けの専門家1ライセンスが標準で付きます。
対応範囲には注意が必要です。勘定科目内訳明細書と法人事業概況説明書は、別製品の「申告奉行クラウド[内訳書・概況書編]」(年額48,000円〜・税抜)で作成します。消費税申告書への対応と、他社の会計ソフトからのデータ取り込みについては、本製品の公式サイトに記載がありません。
3. PCA法人税シリーズ(ピー・シー・エー株式会社)

別表一から別表十九までと、特別償却等の償却限度額計算付表・適用額明細書・欠損金繰戻還付請求書を、申告書の様式に沿った入力画面で作成できます。地方税は第六号様式と第二十号様式に対応し、勘定科目内訳明細書と法人事業概況説明書も同じソフトで作成します。
提供形態は2つあり、データの保管場所が異なります。PCAのデータセンターに保管するPCAクラウド 法人税は月額16,200円(税抜、法人税単体の最小構成)から、12か月換算では194,400円です。自社のサーバー・PCに保管するPCAサブスク 法人税は初期費用0円・年額60,000円(税抜)です。クラウド版には2ヶ月の無料体験が用意されています。
電子申告は、e-TaxソフトやeLTAXのPCdeskを使わずに、製品内のメニューでデータ変換から電子署名・送信・受付確認まで行えます。対象となるのは普通法人のほか公益社団・財団法人や協同組合などで、外国法人・清算法人などは対象外です。消費税申告書の作成については、製品ページに記載がありません。
4. 税理士いらず(有限会社アイソフト)

2007年に有限会社アイソフトが発売した、Windows向けのインストール型ソフトです。会計ソフトの機能と税務申告ソフトの機能を1本に収めており、日常の取引仕訳を入力すると減価償却や未払法人税の計上といった決算仕訳が自動生成される、と販売元は説明しています。
販売元の発表によると、令和5年度版では法人決算書・法人税別表・地方税申告書・消費税申告書・法人事業概況説明書と、勘定科目内訳明細書にあたる法人税内訳書を作成できます。価格は同じ時点で、新規購入が16,500円(税込)、翌年度版への更新が5,500円(税込)と案内されていました。
現行の令和8年度版の価格と利用条件、e-Tax・eLTAXへの対応可否は、公式サイト上で確認できません。30日間の無料体験版が案内されているため、自社が対象となる法人の条件に当てはまるか、電子申告で提出できるかは、試用と合わせて販売元に問い合わせて確かめてください。
他社の会計データを取り込んで申告書だけを作るタイプ
5. 全力法人税(ジャパンネクス株式会社)

入力と書類作成の段階は無料で、申告書を出力する時点ではじめて料金が発生するクラウド型のソフトです。運営はジャパンネクス株式会社で、基本料金は初年度19,620円(税込21,582円)、翌年度以降は10,000円(税込11,000円)と、会計期間ごとの都度課金になっています。
作成できるのは、別表一(一)・別表二・別表四・別表五・別表七(一)・別表十五・別表十六各種といった中小法人が使う別表と適用額明細書、地方税の第六号様式・第二十号様式、簡易課税と一般課税それぞれの消費税申告書、勘定科目内訳書、法人事業概況説明書です。ただし消費税申告書には1会計期間あたり3,800円(税込4,180円)が別にかかります。
会計データは弥生会計・弥生会計オンライン・freee・マネーフォワード クラウド会計・会計王から取り込めます。利用できるのは資本金等の額が1億円以下で、過去3年平均の所得金額が15億円以下の法人に限られ、電気・ガス供給業や保険業、学校法人、協同組合、グループ通算制度を適用する法人は対象外です。
電子申告はe-Tax・eLTAXへの対応が公式サイトに明記されていますが、案内されているのは作成データをPCdeskなどの電子申告ソフトに取り込めるファイル形式で出力する方法です。ソフト内から直接送信できるかは公式サイトの記載からは確認できないため、送信までの手順は事前に確認してください。
6. 法人税の達人(株式会社NTTデータ)

株式会社NTTデータの税務申告ソフト「達人シリーズ」のうち、法人税と地方税の申告書作成を担う製品です。普通法人・公益法人・協同組合・特定の医療法人・外国法人に対応し、弥生会計・勘定奉行クラウド・マネーフォワード クラウド会計など38ソフトの決算データを連動コンポーネントで取り込めます。
対応帳票は国税207帳票・地方税118帳票で、公式サイトはe-Tax・eLTAXで申告できる法人税の帳票の98%を作成できるとしています。全市町村の税率を内蔵して自動判定するため、第六号様式・第二十号様式の作成まで本製品だけで完結します。別表四・別表五(一)・別表五(二)は他の別表から自動で連動します。
一方で、消費税申告書は「消費税の達人」、勘定科目内訳明細書と法人事業概況説明書は「内訳概況書の達人」という別製品が必要です。電子申告についても同シリーズの「電子申告の達人」が組み合わせて案内されており、本製品だけで送信まで完結するかは公式サイトの記載からは読み取れません。
年間利用料は税抜表記で、ダウンロード版がProfessional Edition 55,900円・Standard Edition 37,100円・Light Edition 24,700円、パッケージ版はそれぞれ60,700円・41,900円・29,500円です。消費税の達人を加える場合は31,900円・17,100円・9,500円が上乗せになります。90日間の無料体験版も用意されています。
7. 楽々法人税(株式会社チェンジイット)

Windowsパソコンにインストールした弥生会計の決算データを取り込み、法人税の確定申告書を作成するソフトです。対象となるのは弥生会計のスタンダードとプロフェッショナルで、クラウドの弥生会計 Nextや弥生会計オンラインは対象外とされています。
法人情報の設定、弥生会計データの読み込み、別表四と法人税額の設定という3画面で作成が進み、ボタン1つで最大約40枚の提出書類が出力されます。作成できるのは別表一(一)・別表二・別表四〜八・別表十一・別表十四〜十六と法人事業概況説明書、地方税の第六号様式・第二十号様式、勘定科目内訳表などです。
料金は初年度が無料で、2年目以降は年額11,000円(税込)です。利用できるのは資本金1億円以下で1つの都道府県にのみ事務所を持つ法人に限られ、年間所得が10億円を超える法人、協同組合や公益法人等、電気・ガス供給業や保険業を営む法人は対象外です。動作環境はWindows 10と11です。
消費税申告書については、公式サイトの対応書類一覧に記載がありません。e-Tax・eLTAXでの電子申告に関する記述も公式サイトでは見当たらないため、消費税の申告が必要な法人や電子申告を予定している場合は、契約前に提供元の株式会社チェンジイットへ確認してください。
8. 法人税申告お助けくん(合同会社ニコラソフト)

税理士に依頼せず自社で決算申告書類を作りたい小規模法人を対象にした、Windows専用のインストール型ソフトです。開発は合同会社ニコラソフトで、公式サイトはのべ3,000社を超えるユーザーが利用していると記載しています(2023年8月時点)。ライセンス未登録のままでも期限なく試用できます。
法人税の別表一(一)・別表二・別表四(簡易様式)・別表五・別表六(一)・別表七(一)・別表十五・別表十六各種に加え、地方税の第六号様式と第二十号様式、消費税申告書、勘定科目内訳明細書、法人事業概況説明書まで作成できます。e-Tax・eLTAXの双方に対応し、公式サイトで手順書のPDFが配布されています。ただし法人事業税の収入割の申告書には対応していません。
利用条件は資本金1億円以下・役員10人以下・事業所3箇所以下で、事業年度が月初開始・月末終了の1年間である法人です。減価償却資産の自動計算は、平成19年4月以降に取得したものが対象とされています。
ライセンス料は決済方法で異なり、KOMOJUとPAY.JPが8,500円(税込)、PayPalが8,600円(税込)、STORES.jpが8,800円(税込)です。公式サイトによると、購入したライセンスファイルは基本的に2年分の申告に使用でき、使用期限は1年6か月です。会計データは同梱の無料ツールで取り込む方式で、公式に名前が挙がっているのは会計らくだ・JBL IBEX出納帳と弥生会計形式です。
9. エプソンの法人税(セイコーエプソン株式会社)

2025年7月に「法人税顧問 R4」から名称が変わった、セイコーエプソン株式会社の税務申告ソフトです。会計処理そのものの機能は持たず、法人税と地方税の申告書作成に特化しています。
対応帳票は、公式サイトが挙げる内訳(国税207帳票・地方税118帳票・税効果会計15帳票・納付書5帳票ほか)を合わせると367帳票になります。普通法人のほか公益法人・協同組合・特定の医療法人・外国法人に対応します。
別表四・別表五(一)・別表五(二)は他の別表からデータが自動連携し、事業所は9,999か所まで登録できます。会計データの取り込みは、製品ページではExcelとCSVのインポートが案内されています。
消費税申告書は「エプソンの消費税」、勘定科目内訳明細書と法人事業概況説明書は「エプソンの内訳・概況書」、e-Tax・eLTAXへの送信は「エプソンの電子申告」と、いずれも別製品です。本体だけでは提出書類一式が揃わないため、自社に必要な範囲を先に確認してください。
年間利用料は税別表記で、本体が基本ライセンス37,100円・フリーライセンス55,900円、エプソンの内訳・概況書が基本ライセンス21,900円・フリーライセンス39,900円、エプソンの消費税がフリーライセンス25,000円(基本ライセンスは取り扱いなし)です。エプソンの電子申告の価格は、公式の価格一覧ページには記載がありません。
10. 魔法陣 法人税・地方税(株式会社ハンド)

買い切りで購入し、毎年のバージョンアップで税制改正に対応するパッケージ型のソフトです。開発・販売は株式会社ハンドで、公式サイトが想定利用者に挙げているのは公認会計士・税理士事務所と大手企業の税務部門です。法人税の課税標準と税額を算定した結果を、地方税の申告書へ連携して作成します。
法人税の別表一式と、第六号様式・第二十号様式をはじめとする地方税の申告書に対応し、通算法人と外国法人は対応対象外とされています。消費税申告書、勘定科目内訳明細書と法人事業概況説明書、e-Tax・eLTAXへの送信は、それぞれ「魔法陣 消費税」「魔法陣 内訳書・概況書」「魔法陣 電子申告」という別製品が担います。
価格は税込で、法人税・地方税が新規購入1本目63,800円、2本目以降27,500円、翌年以降の税制改正対応バージョンアップが1本目29,700円です。別製品は消費税が新規20,900円、内訳書・概況書が新規30,800円、電子申告が年間26,400円で、電子申告まで揃える場合はこれらの合算になります。
魔法陣 電子申告を導入すれば、e-TaxソフトやPCdeskを経由せずに送信まで行えると公式サイトは説明しています。一方で他社の会計ソフトからデータを取り込む機能の記載はなく、連携先として案内されているのは自社の「魔法陣 減価償却」と「魔法陣会計クラウド」です。動作環境はWindows 11のみで、体験版のダウンロードが用意されています。
自社で法人税申告書を作るメリットと注意点
候補が絞れたところで、そもそも自力で申告するかどうかが次の判断になります。得られるものと引き受けるものを両面から見ていきます。
法人税申告書作成ソフトを使うメリット
最大のメリットは、決算申告にかかる外部費用を自社で管理できることです。ソフトの費用は年額1万円台から数万円程度で、金額が決まっているぶん、翌期以降の見通しも立てやすくなります。
自社の数字を自分で組み立てる過程で、税務の考え方が分かるという副次的な効果もあります。交際費のうち損金にできる金額、減価償却費の計算、繰り越した欠損金の使い方といった論点は、別表を自分で埋めると具体的に理解できます。
決算のスケジュールを自社で握れる点も利点です。依頼先とのやり取りを待つ時間がなくなり、決算が確定してから申告までを自社の都合で進められます。
税理士に依頼した場合の費用とどう比べるか
税理士報酬は、依頼する範囲によって変わります。記帳代行まで任せるのか、決算と申告だけを依頼するのか、月次で訪問を受けるのかによって金額は変わり、売上規模や取引の複雑さも影響します。
そのため、費用を比べるときは一般的な相場ではなく、自社の条件で見積もりを取ってください。顧問契約と、決算申告のみのスポット依頼の2通りで見積もりを取ると、どこまでを自社でやるかによって金額がどう動くかが見えます。
比べる対象は金額だけではありません。自力で申告する場合は、初年度に別表の書き方を調べる時間がかかります。決算期の担当者の時間を何時間割けるかまで含めて、ソフトの年額と見積もり額を並べてください。
法人税申告書作成ソフトのデメリットと導入前の注意点
入力の正しさは自社で担保することになります。ソフトは入力された数値から計算しますが、その数値をどの欄に入れるかの判断まで代わってはくれません。税務調査で指摘を受けたときに対応するのも自社です。
判断が難しい処理があると、そこで手が止まります。役員退職金の損金算入、少額減価償却資産の特例、グループ内取引の扱いといった論点は、金額の影響が大きく、間違えたときの修正申告の負担も重くなります。
初年度は想定より時間がかかることも見込んでおく必要があります。前期の申告書がある2年目以降は繰越データを使えますが、初年度は期首残高の入力から始まります。設立後まもない法人であれば、最初の1回だけ税理士に依頼し、以降を自社で引き継ぐ進め方もあります。
自力で申告する会社・税理士に任せた方がよい会社
ここまでを踏まえると、自力申告が向くのは、取引の種類が限られていて、決算内容が前期と大きく変わらない会社です。役員1人か少人数で、売上の計上パターンが決まっており、固定資産の増減も少ない法人であれば、2年目以降は前期のデータを引き継いで進められます。
反対に、外部への説明が必要な場面がある会社は、税理士に依頼した方が結果的に負担が軽くなります。金融機関から融資を受けている、補助金の申請で決算書を提出する、株主や投資家に説明する必要があるといったケースです。
組織再編や海外取引、複数の事業所を持つといった事情がある場合も同様です。判断を要する論点が増えるほど、ソフトの費用差より誤りのリスクの方が重くなります。まずは自社の決算内容がどちらに近いかを確かめてから、ソフトの候補を絞ってください。
外部に任せる場合も、日々の記帳から頼むのか、決算と申告だけを依頼するのかで金額は変わります。記帳を外に出すときの1仕訳あたりの単価や、決算・申告料まで含めた年間総額の見方は、以下の記事で各社の実額とあわせて整理しています。
自社で申告するときのスケジュールと事前準備
自力で申告すると決めたら、次は段取りです。ソフトを用意しても、電子申告の事前手続が終わっていなければ提出できません。期限から逆算して準備を進めます。

申告期限と逆算スケジュール
法人税の確定申告書の提出期限は、法人税法第74条第1項に定められています。
内国法人は、各事業年度終了の日の翌日から二月以内に、税務署長に対し、確定した決算に基づき次に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならない。
出典:法人税法 第74条第1項|e-Gov法令検索
3月決算であれば5月31日が期限です。地方税の申告も同じ時期で、消費税の確定申告書も「課税期間の末日の翌日から2月以内」(消費税法第45条第1項)に提出します。実質的にはこの2か月間で申告一式を仕上げることになります。期限が土日祝日にあたる場合は、その翌日が期限です。
出典・参考資料(2件)
逆算すると、決算が確定するまでに1か月程度、別表の作成と確認に2〜3週間、電子申告の準備と送信に数日という配分が目安になります。「確定した決算に基づき」と条文にあるとおり、決算が固まらないと申告書は作れません。決算作業と申告作業を並行させるのではなく、決算を先に締める段取りが現実的です。
定款の定めなどにより2か月以内に定時株主総会が招集されない常況にある法人は、申請により提出期限を1か月延長できる特例があります。ただし申請が前提で、自動的に延びるものではありません。
出典・参考資料(1件)
e-Tax・eLTAXを使うために必要な事前手続
電子申告で提出する場合、国税のe-Taxと地方税のeLTAX(地方税ポータルシステム)で、それぞれ別の事前手続が必要です。どちらも申告書を作る前に済ませておく必要があります。
e-Taxでは、利用者識別番号の取得と電子証明書の準備が入口になります。
申告等データを送信する際には、そのデータについて、利用者の方本人が作成し、改ざんされていないことを確認するため、電子署名を行っていただいております。
なお、電子署名を行うためには、事前に電子証明書を取得しておくとともに、利用される電子証明書がICカードに組み込まれている場合には、ICカードリーダライタ(※)及びそれを使用するためのデバイスドライバが別途必要になります。
出典:e-Taxのご利用の流れ|国税庁
利用者識別番号は、電子申告・納税等開始(変更等)届出書を提出して取得します。国税庁は「通知書等を送付する場合がありますので、十分余裕をもって提出してください」と案内しており、期限直前に着手すると間に合わない可能性があります。
地方税のeLTAXでは、利用届出を行って利用者IDを取得します。提出方法が限定されている点に注意してください。
利用届出(新規)は、Pcdesk(WEB版)から主たる提出先となる地方公共団体1つに対して行ってください。e-mailや書面での利用届出の提出は受け付けていません。
出典:利用届出とは|eLTAX 地方税ポータルシステム
都道府県と市区町村の両方に申告する場合は、利用届出(変更)で提出先を追加します。国税の利用者識別番号と地方税の利用者IDは別のもので、片方だけでは両方の申告を送信できません。
出典・参考資料(2件)
期限まで1か月を切っている場合は、事前手続に日数がかかることを見込んで、今期は書面で提出する、または決算申告だけを税理士に依頼するという判断も現実的です。電子申告への切り替えは、次の事業年度に向けて準備する形でも遅くありません。
まとめ
法人税の申告書は、決算書とは別に法定の書式で作る書類です。会計ソフトで決算書まで作れていても、別表を作るには申告書作成ソフトを用意する必要があります。
選ぶときは、まず自社が提出する書類を洗い出してください。法人税の別表に加えて、都道府県と市区町村の申告書、課税事業者であれば消費税申告書、そして勘定科目内訳明細書と法人事業概況説明書。この範囲をどこまで1本でカバーできるかで、必要な費用が変わります。
会計ソフトを揃えて申告まで通したいなら一気通貫タイプ、いまの会計ソフトを変えずに申告部分だけ足したいなら申告書だけを作るタイプが選択肢になります。役員数名で取引の種類が限られている会社であれば、申告書だけを作るタイプのうち、消費税と添付書類まで1本で作れて利用条件に自社が収まる製品が、費用を抑えやすい選択肢になります。
候補を決めたら、無料体験や体験版で入力画面を実際に触ってください。そのうえで、決算期に間に合うよう電子申告の事前手続まで進めておいてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 法人税申告書作成ソフトとは何ですか?
A. 法人税申告書作成ソフトとは、確定した決算の数値をもとに法人税の別表と地方税の申告書を作成し、e-Tax・eLTAXでの電子申告まで行うためのソフトです。
法人税の確定申告書は、法人税法施行規則が定める「別表」という法定の書式で作成します。会計ソフトが作る貸借対照表や損益計算書は、この申告書に添付する書類という位置づけです。決算書と別表の関係は「法人税申告書作成ソフトとは」で詳しく説明しています。
出典・参考資料(1件)
Q. 会計ソフトがあれば法人税申告書も作れますか?
A. 法人税の申告書は、決算書とは別に法定の書式(別表)で作成する書類のため、別表を作る機能を備えたソフトが別に必要になります。
法人税法第74条第3項は、貸借対照表や損益計算書を申告書に「添付」する書類と定めています。決算書ができあがっても、そこから所得金額を計算して別表に記載する作業は残るということです。
ただし、会計機能と申告機能を1本に備えた製品や、同じシリーズの申告オプションを用意している製品もあります。いま使っている会計ソフトに申告まで進める選択肢があるかどうかを、まず確認してください。
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Q. 自社に合う法人税申告書作成ソフトはどう選べばよいですか?
A. 法人税申告書作成ソフトは、①自社が提出する書類をすべて作れるか、②いまの会計ソフトのデータを取り込めるか、③利用条件に自社が当てはまるか、④総額でいくらかかるか、の順に見ると候補が絞れます。
最初に確認するのは対応範囲です。法人税の別表だけを作る製品もあれば、地方税・消費税・添付書類まで1本でまかなえる製品もあります。自社が出す書類を先に書き出しておくと、この段階で候補が半分ほどに減ります。
どこから手をつけるか迷う場合は、「30秒で終わる選定診断ツール」や「料金・対応範囲の比較表」もご活用ください。
Q. 法人税申告書作成ソフトはクラウド型とインストール型のどちらを選べばよいですか?
A. 法人税申告書作成ソフトを選ぶときは、クラウド型かインストール型かという提供形態よりも、自社の会計ソフトのデータを引き継げるかどうかを先に見た方が候補は絞れます。
提供形態による違いは、税制改正への対応方法とパソコン環境に表れます。クラウド型は最新の様式が自動で反映され、ブラウザがあればOSを問わず使えます。インストール型はWindows専用の製品が多く、年度版の購入やバージョンアップで様式を更新する形が中心です。
どちらの形態にも小規模法人向けの低価格な製品はあるため、形態を先に決め打ちせず、対応範囲と会計ソフト連携で絞り込んだ結果として選ぶ順序をおすすめします。
Q. 法人税申告書作成ソフトはMacでも使えますか?
A. ブラウザで操作するクラウド型であればMacでも使えますが、インストール型はWindows専用の製品が大半です。
本記事で紹介した製品にも、動作環境をWindows 10・11に限定しているもの、Windows 11のみとしているものがあります。Macを使っている場合は、購入前に対応OSとバージョンを製品ページで確認してください。
Q. 法人税申告書作成ソフトで消費税の申告書も作れますか?
A. 消費税の申告書は、同じソフトで作成できる製品と、別売りのソフトや追加料金が必要な製品に分かれます。課税事業者であれば、契約前に必ず確認したい項目です。
自社が課税事業者かどうかは、基準期間(原則として前々事業年度)の課税売上高で決まり、1,000万円以下であれば原則として納税義務は免除されます。ただしインボイス制度の適格請求書発行事業者の登録を受けている場合は、売上規模にかかわらず課税事業者です。「売上が少ないから消費税の申告は不要」と考えていた法人ほど、この点の確認が必要になります。
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Q. 法人税申告書作成ソフトは税務の知識がなくても使えますか?
A. 法人税申告書作成ソフトは、別表間の数値の連動と税額の計算を自動化してくれますが、どの数値をどの欄に入れるかという判断までは代わってくれません。
取引の種類が限られていて、決算内容が前期と大きく変わらない法人であれば、入力を誘導する画面に沿って進められます。判断を要する論点があるかどうかの見分け方は「自社で法人税申告書を作るメリットと注意点」で整理しています。
Q. 無料で法人税申告書を作る方法はありますか?
A. 国税庁が提供するe-Taxソフトを使えば、費用をかけずに別表を作成して送信できます。ただし会計ソフトからのデータ取り込みや税額の自動判定といった支援機能は限られ、税務の知識がある担当者向けの選択肢です。
有料製品にも費用を抑える仕組みがあります。初年度を無料にしている製品、体験版を配布している製品、申告書を出力する時点ではじめて課金する製品などです。詳しくは「無料で使えるソフト・無料体験の有無」をご覧ください。
無料の会計ソフトで作れるのは決算書までです。別表の作成には、申告書作成ソフトかe-Taxソフトが必要になります。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:e-Taxのご利用の流れ|国税庁
Q. 法人税申告書作成ソフトを使うと、税理士に依頼するより費用は下がりますか?
A. ソフトの費用は年額1万円台から数万円程度が中心ですが、税理士報酬は依頼する範囲によって大きく変わるため、相場ではなく自社の見積もりと比べてください。
税理士報酬は依頼する範囲で変わるため、顧問契約とスポット依頼の2通りで見積もりを取り、ソフトの年額と並べて比べてください。判断材料の詳細は「自社で法人税申告書を作るメリットと注意点」で扱っています。
比べる対象は金額だけではありません。自力で申告する場合は、初年度に別表の書き方を調べる時間と、記載を誤ったときに修正申告を行う手間も自社が引き受けます。決算期に担当者の時間を何時間割けるかまで含めて判断してください。
Q. 法人税の申告は電子申告(e-Tax・eLTAX)でなければいけませんか?
A. 電子申告が義務づけられているのは資本金または出資金の額が1億円を超える法人などに限られ、それ以外の法人は書面で作成して提出することもできます。地方税についても同様に、義務の対象は資本金1億円超の法人などです。
国税庁も「書面で申告書を作成の上、持参又は送付により提出することもできます」と案内しています。電子申告を選ぶ場合は、利用者識別番号や利用者IDの取得、電子証明書の準備といった事前手続に日数がかかるため、申告期限から逆算して早めに着手してください。
出典・参考資料(3件)
Q. 法人税の申告期限はいつまでで、いつから準備を始めればよいですか?
A. 法人税の確定申告書の提出期限は、各事業年度終了の日の翌日から2か月以内です。3月決算であれば5月31日が期限で、期限が土日祝日にあたる場合はその翌日が期限になります。
地方税の申告と、課税事業者であれば消費税の申告も同じ時期に重なります。逆算した段取りと電子申告の事前手続は「自社で申告するときのスケジュールと事前準備」で詳しく扱っています。
出典・参考資料(2件)
Q. 法人税申告書作成ソフトは防衛特別法人税の申告にも対応できますか?
A. 防衛特別法人税の申告書は法人税・地方法人税と一体の様式のため、使うソフトが令和8年4月1日以後に開始する事業年度の様式に更新されていれば、そのまま作成できるはずです。対応の時期は各社の告知で確認してください。
令和8年(2026年)4月1日以後に開始する事業年度から、所得に対する法人税を課される法人は防衛特別法人税の納税義務者になります。基礎控除額が年500万円あるため中小法人の多くは税額が0になりますが、その場合も申告書の提出は必要です。記載欄は別表一とは別葉の「別表一次葉一」として追加されているため、様式の更新が年額料金に含まれているかを確認してください。
出典・参考資料(1件)
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















