飲食店のレジ締めで金額が合わない、ピーク時にオーダーと会計が回らない、売上や原価が感覚頼りになっている——こうした悩みは、飲食店の業務に合ったPOSレジで解決できる場面が多くあります。汎用の小売レジや従来型のレジスターでは、ハンディでの注文受けやキッチンへの自動連携、テイクアウト・デリバリーの受注管理までは支えきれないためです。
とはいえ、飲食店向けをうたうPOSレジは数多く、料金体系も端末構成もばらばらです。自店の業態(カフェ・居酒屋・レストラン・テイクアウト専門など)や規模に合うものを、どんな観点で見比べればよいのでしょうか。
本記事では、飲食店向けのPOSレジ17サービスを、ハンディ・モバイルオーダーや券売機・セルフレジ、キャッシュレス決済、デリバリー連携といった飲食店に欠かせない機能の対応可否と料金で横断的に比較します。さらに、業態・規模別の選び方や、デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)を使って導入費を抑える実務まで整理しました。自店に合うサービスを見極める材料としてご活用ください。
また、自店の業態や重視する機能から合うサービスを最短で絞り込めるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
本記事の対象範囲(飲食店向けPOSレジ17社に共通する条件)
本記事で比較するのは、飲食店の注文受けから会計、売上管理までを担い、ハンディ・モバイルオーダー、券売機・セルフレジ、キッチンへの伝票連携、テイクアウト・デリバリーのいずれかを飲食店向けに公式に提供しているPOSレジです。汎用のクラウドPOSでも、飲食店向けの機能やプランを備えるものは対象に含めています。
小売や医療・サロンなど他業種も含めてPOSレジ全般を広く見比べたい場合は、業種横断で総合的に比較した記事が役立ちます。自店が飲食店であれば、本記事の飲食特化の比較がそのまま判断材料になります。
飲食店向けPOSレジとは(従来レジ・汎用小売POSとの違い)
飲食店向けPOSレジは、注文(オーダー)から調理指示、配膳、会計、売上・在庫の集計までを一つの流れでつなぐ仕組みです。金額を打ち込むだけの従来型レジスターや、単品販売を前提とした汎用小売POSと違い、卓番管理や複数人での注文追加、コース・トッピングの設定、キッチンへの自動送信など、飲食店の現場特有の動きに合わせて作られています。

ここからは、飲食店向けPOSレジに欠かせない機能と、端末の形態ごとの選び方を整理します。
飲食店ならではの必須機能
飲食店向けPOSレジを選ぶうえで軸になるのは、次のような機能です。自店の営業スタイルでどれが必要かを見極めると、候補を絞りやすくなります。
- ハンディ・モバイルオーダー:スタッフがハンディ端末やスマホで席から注文を取り、キッチンへ即時送信します。来店客が自分のスマホで注文するテーブルQRオーダー型もあり、繁忙時の配席・配膳の負担を下げます。
- 券売機・セルフレジ:入口の券売機や卓上・レジ前のセルフ会計で、注文受けと会計の人手を減らします。ラーメン店やフードコート型の業態と相性がよい機能です。
- キャッシュレス決済:クレジットカード・電子マネー・QRコード決済に対応します。決済端末が一体か外付けか、決済手数料の水準もサービスによって異なります。
- デリバリー・テイクアウト連携:Uber Eatsや出前館などの注文を、店側のPOSに取り込んで一元管理します。複数のデリバリーサービスの受注を1台で扱えると、オペレーションの混乱を防げます。
- 売上・在庫・原価の分析:時間帯別・メニュー別の売上や、原材料の在庫・原価(ABC分析=売上構成比で商品を重要度別に分類する手法など)を可視化します。どんぶり勘定から抜け出し、仕入れやメニュー改廃の判断材料になります。
- 予約・顧客管理:予約台帳や顧客の来店履歴と連携し、リピーター施策につなげます。予約が売上の柱になる業態では重視される機能です。
このうちモバイルオーダーや券売機・セルフレジは、対応する注文方式(客のスマホからのQR注文・卓上タブレット・据え置きの券売機など)や費用の幅が製品ごとに大きく異なります。省人化の手段そのものを絞り込んで比べたい場合は、セルフオーダーの仕組みに特化した比較記事もあわせてご覧ください。
セルフオーダーシステムおすすめ43選を比較|QR・タブレット・券売機の費用と選び方を解説
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レジの種類(機器形態)と選択のめやす
飲食店向けPOSレジは、使う端末の形態によっても導入のしやすさや費用感が変わります。代表的な形態と向き不向きは次のとおりです。
- タブレット型:iPadやAndroidタブレットにアプリを入れて使う形態です。初期費用を抑えやすく、小規模店や新規開業に向きます。本記事で扱う多くのサービスがこの形態です。
- 専用ターミナル型:飲食業務に最適化された専用機を使う形態です。耐久性や操作性に優れ、席数の多い店舗やチェーンで選ばれます。
- 券売機・セルフレジ型:入口の券売機やセルフ会計機と組み合わせる形態です。省人化を優先する業態に向きますが、設置スペースと機器費用がかかります。
効率化の範囲で選ぶ2タイプ
飲食店向けPOSレジは数が多く、機能もさまざまですが、「どこまでを効率化したいか」で大きく2つのタイプに分けて考えると、自店に合うものを絞りやすくなります。まずは自店がどちらに近いかを見極めましょう。

レジ・注文まわりの効率化を優先したいタイプ
会計とオーダー受けの効率化を主目的に、比較的シンプルな構成で導入したいタイプです。タブレット型を中心にハンディやモバイルオーダー、キャッシュレス決済を整えられ、必要に応じて券売機・セルフレジを組み合わせた省人化構成も選べます。個人経営のカフェや小規模店が当てはまりやすい一方、構成によって初期費用には幅があります。このタイプ分けは価格帯ではなく、どこまでを効率化するかの範囲で分けています。
予約・顧客・多店舗まで一体で効率化したいタイプ
会計・注文に加えて、在庫や仕入れ、時間帯別の売上分析、予約・顧客管理、複数店舗の一元管理、券売機・セルフレジやデリバリー連携まで一体で回したい店舗に向くタイプです。居酒屋・レストランや、複数店舗を展開するチェーンで力を発揮します。導入・運用のコストは上がりますが、店舗運営全体の効率化につながります。
2つのタイプと、それぞれに当てはまる主なサービスの目安は次のとおりです。
| タイプ | 向いている店舗 | 該当する主なサービス |
|---|---|---|
| レジ・注文まわりの効率化を優先したいタイプ | 会計・オーダーを低コストで整えたい小〜中規模店・新規開業 | Airレジ/Square POSレジ/STORESレジ/ユビレジ/CASHIER/楽オーダー/でりれじ/Qder |
| 予約・顧客・多店舗まで一体で効率化したいタイプ | 在庫・売上分析・予約・多店舗・デリバリーまで一体で回したい中〜大規模店・チェーン | スマレジ/USENレジ/POS+(ポスタス)/NECモバイルPOS/ワンレジ/blayn/ダイニー/DealerShip/ハピレジ |
下の診断ツールでは、業態や重視する機能を選ぶだけで、自店に合いやすいタイプとサービスの候補を絞り込めます。
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【比較表】飲食店向けPOSレジ17社を必須機能・料金で比較
ここからは、飲食店向けPOSレジ17サービスを、ハンディ・モバイルオーダーや券売機・セルフレジ、キャッシュレス決済、デリバリー連携といった必須機能の対応可否と、初期費用・月額で比較します。前段の2タイプ別に表を分けているので、自店に近いタイプから確認してください。
キャッシュレス決済は対応の有無を示し、決済手数料は各社が公表している場合に記載しています。料金は各社の公式情報にもとづく2026年8月時点の内容で、非公開のものは「要問い合わせ」と記載しています。
レジ・注文まわりの効率化を優先したいタイプの比較
| サービス名 | Airレジ | Square POSレジ | STORESレジ | ユビレジ | CASHIER | 楽オーダー | でりれじ | Qder |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ハンディ・モバイルオーダー | △別サービス「Airレジ オーダー」で対応 | ●Square ハンディ対応 | △別サービス「STORESモバイルオーダー」で対応 | △オプション「ユビレジ ハンディ/QRオーダー&決済」で対応 | ●モバイル/ハンディ/テーブルオーダー対応 | ●ハンディ/客席タブレット/モバイルオーダーの3方式 | ●ハンディ/セルフオーダー対応 | ●QRモバイルオーダー(アプリ不要) |
| 券売機・セルフレジ | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし | ●セルフレジ・タッチパネル券売機に対応 | 公式に記載なし | △セルフレジに対応/券売機は公式に記載なし | 公式に記載なし |
| キャッシュレス決済 | ●Airペイ連携 | ●対面2.5%〜 | ●STORES決済 1.98%〜 | ●対応(手数料率は要問い合わせ) | ●モバイルオーダーは手数料3.9% | △決済端末と自動連動せず手動で記録 | ●クレジット・QR・電子マネー対応 | ●Stripe/Square連携 |
| デリバリー・テイクアウト連携 | △テイクアウトは別サービスで可/外部デリバリー連携なし | △テイクアウト・オンライン注文に対応/外部デリバリー連携は要問い合わせ | △テイクアウトに対応/外部デリバリー連携は公式に記載なし | 公式に記載なし | △テイクアウトに対応/外部デリバリー連携は公式に記載なし | △テイクアウトに対応/外部デリバリー連携は公式に記載なし | ◎出前館・Uber Eats連携(ワンクリックで伝票発行) | ●テイクアウト・デリバリーに対応 |
| 予約・顧客管理 | ●顧客管理は本体/予約は「レストランボード」連携 | ●顧客管理・「Square 予約」に対応 | ●顧客管理・「STORES予約」連携 | △顧客管理は本体機能/予約管理は公式に記載なし | △顧客管理に対応/予約管理は公式に記載なし | 公式に記載なし | △顧客管理は運営会社サイトに記載/予約管理は公式に記載なし | ●AI席予約・会員管理に対応 |
| 初期費用 | 0円 | 0円(アプリ) | 0円 | 要問い合わせ | 0円〜(プラン・端末により異なる) | 26万〜35万円(税別・プランにより異なる) | 要問い合わせ | 0円 |
| 月額費用 | 0円(本体) | 0円〜(レストランPOSレジ プラスは13,000円/店) | 0円(フリー)/3,300円(スタンダード・税込) | 0円(無料プラン)/6,900円〜(プレミアム・税抜) | 0円〜(プリンター一体型)/モバイルオーダー単体3,000円〜 | 要問い合わせ(公式は画像表記のみ) | 4,800円/月〜(店内レジ機能。機能別に加算) | 9,800円(新規は180日間無料) |
| デジタル化・AI導入補助金 | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式が対応を訴求(登録は未確認) | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし |
| 主な対応業態 | カフェ・小規模店ほか(汎用) | レストラン・カフェ・小売(汎用) | カフェ・小規模飲食・テイクアウト中心 | 飲食・小売ほか(汎用) | 飲食・小売・レジャー・イベント | 居酒屋・焼肉ほか飲食店(多言語対応) | テイクアウト・デリバリー中心の飲食店 | 飲食店全般(居酒屋・ラーメン・焼肉ほか) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
予約・顧客・多店舗まで一体で効率化したいタイプの比較
| サービス名 | スマレジ | USENレジ | POS+(ポスタス) | NECモバイルPOS | ワンレジ | blayn | ダイニー | DealerShip | ハピレジ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ハンディ・モバイルオーダー | ●フードビジネスでオーダーエントリー対応 | ●ハンディ/モバイル/タブレットオーダー対応 | ●モバイル/タブレット/ハンディオーダー対応 | ●セルフオーダー・外部連携に対応 | ●ハンディ/モバイル/テーブルオーダー対応 | ●ハンディ・モバイルオーダー対応 | ●QRモバイルオーダー(LINE連携) | ●ハンディ「OrderShip」・セルフオーダー対応 | ●ハンディ/モバイル/テーブルトップオーダー対応 |
| 券売機・セルフレジ | △セルフレジ・自動釣銭機連携に対応/券売機は公式に記載なし | ●券売機・セルフ精算機に対応 | ●セルフレジ・券売機連携に対応 | △券売機連携に対応/セルフレジは公式に記載なし | ●券売機・セルフ/セミセルフレジに対応 | ●セルフレジ・タッチパネル券売機に対応 | △モバイル決済に対応/券売機は公式に記載なし | △セルフレジに対応/券売機は公式に記載なし | △セルフレジに対応/専用券売機は公式に記載なし |
| キャッシュレス決済 | ●PAYGATE(30種類以上) | ●USEN PAY連携(手数料は要問い合わせ) | ●30種類以上のブランドに対応 | ●d払い・PayPay・Alipay+等と連携 | ●クレジット・電子マネー・QR・売掛・商品券 | ●クレジット・QR・交通系IC対応 | ●モバイル決済に対応 | ●クレジット・IC・QR対応(外貨は非対応) | ●クレジット・電子マネー・QR対応 |
| デリバリー・テイクアウト連携 | 公式に記載なし | ●Uber Eats連携 | △テイクアウトに対応/外部デリバリー連携は公式に記載なし | ●デリバリー/テイクアウト連携に対応 | △テイクアウトに対応/外部デリバリー連携は公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし | △テイクアウト・デリバリーの商品設定に対応/外部連携は公式に記載なし |
| 予約・顧客管理 | ●顧客管理・予約管理アプリ(別売)に対応 | ●予約台帳・顧客管理に対応 | ●CRM(顧客管理)に対応 | ●トレタ等の予約・顧客管理と連携 | ●予約・顧客管理に対応 | △顧客データ登録に対応/予約管理は公式に記載なし | ●ID-POSによる顧客管理・分析 | △顧客管理(ポイント)はオプション/予約管理は公式に記載なし | 公式に記載なし |
| 初期費用 | 0円〜(導入サポート費が別途の場合あり) | 要問い合わせ(「0円から」と表示) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ(台数等で変動・要見積もり) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 0円(スタンダード)/15,400円(フードビジネス・税込) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ(サブスク型) | 要問い合わせ | 2,800円〜(2024年公表時。現行は要問い合わせ) | 要問い合わせ | 4,400円/台〜(税込) | 要問い合わせ |
| デジタル化・AI導入補助金 | 公式に記載なし | 対象 申請サポートあり | 対象 対象ベンダー認定 | 対象 2024年度採択実績 | 対象 2026年度支援事業者に採択(同社発表) | 対象 申請サポートあり | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 対象 インボイス枠で登録 |
| 主な対応業態 | 飲食・小売チェーン(多店舗) | 飲食店(美容・小売ほか) | 飲食・小売・美容(業態別) | 飲食店(チェーン) | 居酒屋・焼肉・カフェほか飲食店 | 飲食店(無人店舗・社員食堂ほか) | 居酒屋・焼肉・カフェほか飲食店 | 飲食・小売・サロン | 飲食店全般(無人店舗・大規模食堂ほか) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト |
このタイプは料金を公開していない社が多く、比較表では「要問い合わせ」としています。飲食特化のオールインワン型は初期費用が数万円〜数十万円、月額が数千円〜数万円台に収まることが多く、券売機・セルフレジを加えると1台あたり数十万円規模が上乗せされます。正確な額は各社の見積もりで確認してください。
飲食店向けPOSレジ17社の個別紹介
比較表で気になったサービスは、ここで機能の実装レベルや料金、向いている業態を1社ずつ確認しましょう。まずは、レジ・注文まわりの効率化を優先したいタイプから紹介します。
レジ・注文まわりの効率化を優先したいタイプ
1. Airレジ(株式会社リクルート)

iPad・iPhoneにアプリを入れて使う、0円から始められるPOSレジです。運営は株式会社リクルートで、本体は初期費用・月額費用ともに0円。会計・商品管理・売上分析を無償で使え、キャッシュレス決済はキャッシュレス決済サービス「Airペイ」との連携で導入します。
飲食店向けには、イートインとテイクアウトで税率を切り替える軽減税率対応やインボイス対応、時間軸・商品軸の売上分析に対応します。ハンディ・モバイルオーダーは姉妹サービス「Airレジ オーダー」、テーブル・予約管理は「レストランボード」との連携で実現する構成で、いずれも別契約が必要です。
料金は本体が初期費用・月額ともに0円で、Airペイの決済手数料(クレジットカード・電子マネー3.24%〈税込〉など)が主な負担です。ハンディで注文を取るAirレジ オーダーは月額13,200円〜(連携のみのプランは6,600円〜)に端末費用が加わります。会計とオーダー受けを低コストで整え、姉妹サービスと組み合わせて注文から会計までつなげたい店舗に適しています。
2. Square POSレジ(Block, Inc.)

無料でダウンロードできるPOSレジアプリを軸に、キャッシュレス決済まで一体で提供するサービスです。アプリ自体は初期費用・月額費用が0円で、在庫・スタッフ・顧客管理や売上レポートを備えます。飲食店向けには専用アプリ「Square レストランPOSレジ」を用意しています。
Square レストランPOSレジでは、店舗に合わせたフロアマップ・座席レイアウトを作成するテーブル管理や、店内・テイクアウト・オンライン注文を1画面でまとめる注文管理に対応します。厨房にはキッチンディスプレイシステム(KDS)を連携でき、モバイル端末「Square ハンディ」も対応端末に含まれます。
レストランPOSレジはフリープランが月額0円、プラスプランが月額13,000円(店舗ごと)で、プレミアムはカスタム対応です。対面決済の手数料は条件により2.5%〜。席のあるレストランでフロア管理やKDSまで低コストで整えたい店舗に向きます。外部デリバリーサービスとの連携可否は公式に明示がないため、必要な場合は問い合わせで確認しましょう。
3. STORESレジ(STORES株式会社)

ネットショップや予約、キャッシュレス決済まで揃う「STORES」ブランドの店舗運営サービス群の一つで、STORES株式会社が提供するタブレットPOSアプリです。月額0円のフリープランと、月額3,300円(税込・年間契約)のスタンダードプランから選べます。
テーブル会計やハンディは姉妹サービス「STORESモバイルオーダー」が担い、テーブルのQRコードから客が自分のスマホで注文・決済するテーブルオーダーや、スタッフがスマホをハンディ端末に使う注文入力に対応します。キッチンプリンター連携やテイクアウト注文の受け付けも利用でき、注文・売上はSTORESレジに集約されます。
STORES決済の手数料はクレジットカード・交通系ICが1.98%〜、iD・QUICPay+・QRコード決済が3.24%です。据え置き型の券売機は公式に確認できず、モバイルオーダーの料金は変更の可能性があるため契約時に確認するのが確実です。カフェや小規模飲食、テイクアウト中心の店に向き、モバイルオーダーを追加すればフルサービス店にも広げられます。
4. ユビレジ(株式会社ユビレジ)

レジ会計・売上分析・顧客管理・キャッシュレスを備えるプレミアムプランを軸に、飲食店向けオプションで機能を足していくiPadベースのタブレットPOSです。株式会社ユビレジが提供し、無料プランから始められます。
飲食店向けには、スタッフが注文を取る「ユビレジ ハンディ」や、客がQRコードから注文・決済する「ユビレジ QRオーダー&決済」をオプションで追加できます。売上分析や顧客管理は本体機能として備え、多店舗運用はエンタープライズプランで対応します。
プレミアムプランは月額6,900円〜(税抜、年払い5%割引)で、飲食オプションはハンディが月額1,500円、QRオーダー&決済が月額6,600円(いずれも税抜・単月契約)です。決済手数料は公式に記載がなく要問い合わせです。無料から試し、必要な飲食機能を段階的に足したい店舗におすすめです。
5. CASHIER(株式会社ユニエイム)

株式会社ユニエイムが提供するクラウド型POSで、レジ本体(CASHIER POS)・オーダーシステム(CASHIER ORDER)・決済端末(CASHIER PAYMENT)・EC(CASHIER OMO/EC)の4系統で構成されます。飲食に加え、小売やレジャー施設、イベントまで幅広い業態で使われています。
飲食店向けには、モバイルオーダー・ハンディオーダー・テーブルオーダー・スマホオーダーに加え、セルフレジ・セミセルフレジ・タッチパネル型券売機まで揃え、省人化の構成を組めます。キッチンプリンター連携やキャッシュレス決済端末も用意しています。
料金はプリンター一体型POSが月額0円〜、モバイルオーダー単体なら初期0円・月額3,000円〜(税抜)から始められます。セルフレジは初期158,000円〜、タッチパネル型券売機は月額10,000円〜で、決済手数料はモバイルオーダーのページで3.9%と記載されています。券売機・セルフレジまで含めて省人化を進めたい飲食店向けの構成です。
6. 楽オーダー(スキルネット株式会社)

店員が持つハンディ、客席据え置きのタブレット、客のスマホの3通りの注文方式を組み合わせられる、飲食店向けのクラウドPOSです。スキルネット株式会社が2015年から提供しています。
複数テーブルの合算・個別会計や分割領収書の発行、飲み放題・食べ放題の時間帯管理、相席対応に対応し、キッチンモニターでプリンターなしに注文を表示できます。客席タブレット・モバイルオーダーは日英中韓の4言語に切り替えられます。ただしクレジットカード決済端末とは自動連動せず、会計時に手動で処理を記録する運用です。
初期費用は機材費込みで、テーブルオーダーが350,000円、モバイルオーダー・スタッフオーダーが各260,000円(いずれも税別)です。月額費用は公式ページが画像表記のため要確認で、契約期間は2年間です。ハンディ・タブレット・モバイルオーダーを組み合わせ、インバウンド対応も重視する飲食店に合います。
7. でりれじ(リブオン・エンタープライズ株式会社)

テイクアウト・デリバリー中心の店に向けて設計された飲食店向けPOSです。宅配・外食業界向けのシステムを1995年から手がけるリブオン・エンタープライズ株式会社が開発・提供しています。
店内レジやスタッフのハンディ、客のスマホからのセルフオーダー、セルフレジに対応します。特徴は、出前館・UberEatsからの注文をそのまま受信し、ワンクリックで伝票を発行できるフードデリバリー連携で、テイクアウト・宅配の動線に寄せた機能構成です。
料金は機能別の従量課金で、店内レジ機能が月額4,800円〜、モバイルオーダー・セルフレジ機能が各月額5,600円〜、デリバリー連携が各月額2,000円〜(いずれも公式サイト表記)です。初期費用・決済手数料は公式に記載がなく要問い合わせです。デリバリー・テイクアウトが売上の柱になる店に向きます。
8. Qder(Qder Japan株式会社)

QRコードを客のスマホで読み取り、アプリを入れずにブラウザだけで注文から決済まで完結できる飲食店専用システムで、「飲食専用Qderシステム」の名でも紹介されています。Qder Japan株式会社が2025年に立ち上げました。
店内注文・テイクアウト・デリバリー・AI席予約・順番待ちに、レジ・売上管理や会員管理・クーポンなどのCRM機能を1つに統合しています。決済はオンラインがStripe、対面がSquareとの連携で、表示は日英中韓の4言語に対応します。
初期費用は0円で、基本の月額利用料は9,800円です(新規契約は180日間無料)。モバイルオーダーから予約・CRMまでを1つのシステムでまとめて始めたい飲食店の選択肢になります。
予約・顧客・多店舗まで一体で効率化したいタイプ
続いて、在庫・売上分析や予約・多店舗管理まで一体で効率化したいタイプのサービスを紹介します。
9. スマレジ(株式会社スマレジ)

無料の「スタンダード」プランから始められるクラウド型POSレジで、飲食店向けの「フードビジネス」プランを備えます。運営する株式会社スマレジは東証グロース市場に上場し、導入店舗数は2026年4月時点で56,000店舗を突破しています(公式トップページ表記)。
飲食店向けのフードビジネスプランでは、オーダーエントリーやキッチン伝票出力に対応します。在庫管理や複数店舗の売上・在庫・顧客データの一元管理、複数法人・ブランドをまとめて操作できる本部管理オプションを備え、多店舗運営を支えます。キャッシュレスは自社の「PAYGATE」経由で30種類以上の決済手段に対応し、グローリー製の自動釣銭機とも連携できます。
料金は、基本機能を使えるスタンダードプランが月額0円、飲食店向けのフードビジネスプランが月額15,400円(税込)です。本部管理オプションは月額11,000円〜(別途、本部用アカウント発行手数料88,000円・税込)。在庫や本部管理まで見据えて多店舗展開する飲食チェーンに向く構成です。
10. USENレジ(株式会社USEN)

飲食店向けの「USENレジ TAB FOOD」を中心に、美容サロン・小売店・治療院向けまで業態別に展開するタブレットPOSシリーズです。運営は株式会社USENで、公式サイトにはPOSレジ累計42,000店舗と掲載されています。
ハンディやモバイルオーダー「USEN Mobile Order」、券売機・セルフ精算機「USEN Ticket & Pay」を自社ブランドでそろえます。
予約は独自台帳「USEN SMART RESERVE」やTableCheckと連携し、共通ポイントのPOICHI、Uber Eatsとのデリバリー連携にも対応します。売上分析は約30種類を標準搭載し、複数店舗管理や顧客管理(RFM分析=購入日・頻度・金額で顧客を分類する手法、オプション)まで一体で扱えます。
初期費用・月額費用は公式に具体額の記載がなく、「0円からはじめられる」と表示したうえで要問い合わせです。基本契約は2年間で、決済手数料はUSEN PAYなどグループの決済サービス側の料金体系によります。予約・ポイント・デリバリーの外部連携や多店舗管理までまとめて整えたい飲食店に適しています。
11. POS+(ポスタス株式会社)

業態別のエディションを展開するクラウド型モバイルPOSレジで、飲食店向け「POS+food」、小売店向け「POS+retail」、美容サロン向け「POS+beauty」が中核です。パーソルグループのポスタス株式会社が提供します。
POS+foodでは、スマホで注文するモバイルセルフオーダーや店内外から注文・事前決済できる「POS+order & pay」、多言語対応のタブレットオーダー、ハンディ、券売機連携をそろえます。セルフレジや自動釣銭機連携、キッチンへの即時送信に対応し、約30項目の売上・客数分析、複数店舗の一元管理、CRM(顧客管理)まで備えます。
初期費用・月額費用は公式の料金プランページでは非掲載で、資料請求・問い合わせでの案内です。キャッシュレスはクレジット・電子マネー・QRコード決済など30種類以上のブランドに対応します。「デジタル化・AI導入補助金2026」の対象ベンダーに認定され、業態別の機能で省人化と多店舗管理を進めたい飲食店向けです。
12. NECモバイルPOS(日本電気株式会社)

NECが飲食業界向けにゼロから開発したサブスクリプション型のクラウドPOSで、iPadをレジ端末として使います。決済・セルフオーダー・予約・ポイントなど50以上の外部サービスと標準連携できる点を訴求しています。
客がQRコードから自分のスマホで注文するセルフオーダー(メニューの4ヵ国語自動翻訳対応)や券売機連携、d払い・PayPayに加えAlipay+・WeChat Payなど訪日客向け決済に対応します。トレタなどの予約・顧客管理システムと連携し、クラウド機能で系列店舗間の顧客情報共有や、商品ABC分析・多店舗のマスタ一括管理も行えます。
初期費用・月額費用は公式に具体額の記載がなく、要問い合わせです(サブスクリプション型)。導入実績は約1,900社・約13,000店舗(2026年7月時点、NEC公式発表)で、IT導入補助金では2024年度に対象ツールへ採択された実績があります。既存の店舗運営フローや周辺機器を大きく変えず、外部サービスを組み合わせて拡張したい飲食店やチェーンに向きます。
13. ワンレジ(株式会社スカイダイニング)

飲食店経営の経験を持つ代表が、オーナーの声を反映して企画・開発した飲食店専用のクラウドPOSレジです。運営は株式会社スカイダイニングで、旧称は「はんじょうPOSレジ」。公式サイトでは約1,000人の飲食店経営者が利用し、全国47都道府県で稼働中としています。
キャッシュレス会計やモバイルオーダー、券売機、セルフ/セミセルフレジ、ハンディ、キッチンディスプレイに対応します。予約・顧客管理に加え、シフト作成から給与計算までの自動化やHACCP(食品衛生管理の国際的な手法)対応の衛生管理、売上・人件費・原価・利益の可視化まで一体で提供します。さらに顔認証で出退勤・会計・ドロア開封を記録する不正防止機能も備えます。
初期費用・月額費用は公式サイトに具体額の記載がなく、要問い合わせです。問い合わせから納品まで最短10日、通常は約3週間とされ、2026年度「デジタル化・AI導入補助金」のIT導入支援事業者に採択されたと同社が発表しています。レジや会計だけでなく、勤怠・給与や不正防止、原価・利益管理まで一台にまとめたい飲食店の要望に応えます。
14. blayn(ブレイン株式会社)

POSレジ(タブレット型)・セルフレジ/タッチパネル式券売機・モバイルオーダーの3系統を、店舗の人数やオペレーションに合わせて組み合わせる飲食店特化のクラウドPOSです。ブレイン株式会社が提供し、公式トップページでは全国7,000店舗以上の飲食店で利用されているとしています。
テーブル単位の個別会計・移動・合算や、飲み放題コースのタイマー機能など、飲食店特有のオペレーションに即した機能を備えます。ハンディはコース料理の一括注文や配膳済みチェック、通信途切れ時のローカル動作に対応し、セルフレジ・券売機は前払い/後払いの選択や自動釣銭機連携、4言語に対応します。リアルタイム売上や時間帯別分析、ABC分析(CSV出力)といった管理機能も持ちます。
初期費用はレジ台数やハンディ・LAN回線の有無で変わるため要見積もりです。月額は2024年の公式発表時点でスタンダード2,800円・プレミアム9,800円(いずれも税抜)の2プラン構成で、現行の公式ページでは具体額が非公開のため要問い合わせとなります。個別会計や飲み放題の時間管理など飲食店特有の運用を重視し、規模に応じて機器を組み合わせたい店舗におすすめです。
15. ダイニー(株式会社ダイニー)

テーブルのQRコードをスマートフォンで読み取り、LINEのワンタップ認証で注文できる飲食店向けモバイルオーダーです。株式会社ダイニーが提供し、専用アプリのダウンロードが不要な点(LINEミニアプリ)を特徴とします。利用会員数は2,000万人を突破し(2024年10月時点)、導入店舗は約3,000店舗にのぼります。
注文とLINEから取得したID情報を自動連携するID-POS(顧客IDと購買履歴を紐づけて分析する仕組み)として設計され、「誰が・いつ・何を」注文したかを顧客単位で把握できます。客層や来店回数の分析、クーポン・アンケート配布による販促につなげられ、自社の「ダイニーPOSレジ」やキッチンプリンターと連携し、日本語・英語・中国語・韓国語の自動翻訳に対応します。
初期費用・月額費用・手数料は導入プランによって異なるため要問い合わせです。サポートは365日有人対応で、導入期間はメニュー登録や各種設定を含め約1ヶ月とされています。顧客データを軸に、リピーター施策や販促まで踏み込んで強化したい飲食店に有効です。
16. DealerShip(株式会社パワーエッジ)

Androidのスマートフォンやタブレットを利用して導入コストを抑える、飲食店・小売店・サロン向けのタブレットPOSレジです。株式会社パワーエッジが提供し、POSレジにハンディ「OrderShip」やセルフオーダー・セルフレジを組み合わせて構成します。
会計画面や会計保留、複数店舗管理に加え、日別・店舗別・販売員別・商品別・時間帯別などの売上分析やZチャートを備えます。顧客管理(ポイント)や在庫管理(在庫・棚卸・入荷)はオプションで、LINE公式アカウントと連携する「ChatLINK」でモバイルカード(会員証)を表示できます。キャッシュレスはクレジットカード・IC・QR決済に対応します(外貨決済は非対応)。
料金は基本パッケージが月額4,400円/台(税込)、オーダーエントリーの「OrderShip」オプションが月額6,380円/店(税込)で、初期費用は要問い合わせです。ハンディ端末を増やしても月額費用は変わりません。Androidを使って低コストに始めつつ、顧客管理や会員証も取り入れたい飲食・小売店に適した一台です。
17. ハピレジ(株式会社Mt.SQUARE)

株式会社Mt.SQUAREが開発・提供するクラウド型POS/セルフレジで、POSレジ・セルフレジを基本に、ハンディ端末やモバイルオーダー、テーブルトップオーダー、キッチン・呼出しなど各種ディスプレイを店舗のニーズに応じて個別に選んで組み合わせます。
テーブルのQRコードから注文するモバイルオーダーやテーブルトップオーダー、調理状況を管理するキッチンディスプレイ、配膳ミスを防ぐデシャップディスプレイなどを用意します。キャッシュレスはクレジットカード・電子マネー・QRコード決済に対応し、API公開により外部システムとの連携・カスタマイズにも対応します。
初期導入費用・機器費用が導入時にかかり、月額使用料は使う機能・規模により異なるとされ、具体額は要問い合わせです。「デジタル化・AI導入補助金2026」にモバイルPOSレジ(インボイス対応類型)として登録し、24時間365日の有人コールセンターを備えます。必要な機能や機器を選んで組み合わせたい飲食店の選択肢になります。
業態・規模別のおすすめの選び方
飲食店向けPOSレジは、業態によって必要なオーダー方式や機器が変わります。ここからは、代表的な業態・規模ごとに、重視したい機能と費用の目安を整理します。
カフェ・ベーカリー(少人数・回転重視)
少人数で回すカフェやベーカリーでは、レジ前での素早い会計とキャッシュレス対応が要になります。卓上でのフルオーダー機能より、シンプルな商品登録・会計とモバイル決済の使いやすさを優先すると、導入・運用の負担を抑えられます。タブレット型で初期費用を抑えつつ、Airペイなどの決済を組み合わせる構成が現実的です。月額無料から始められるサービスもあり、開業直後はこの範囲から検討すると失敗が少なくなります。
月額0円から使えるタブレット型のクラウドPOSなら、周辺機器の初期費用も数万円台から抑えられます。前段の診断ツールや比較表で、無料から始められるサービスを絞り込めます。
居酒屋・レストラン(多品目・卓上オーダー/ハンディ)
席数が多く、追加注文やコース・宴会が発生する居酒屋・レストランでは、卓番管理とハンディ・テーブルオーダーが効率を大きく左右します。注文がキッチンとドリンクカウンターへ自動で振り分けられるか、コースや食べ放題の時間管理に対応するかを確認しましょう。
ピーク時の配席・会計の混雑を避けるため、ハンディの操作性と伝票連携の作り込みが判断の分かれ目になります。売上を時間帯・メニュー別に分析できると、仕入れやメニュー改廃の判断にも生きます。
卓上オーダーやハンディに強い飲食特化型が向いており、料金は要問い合わせや月額数千円台からと構成で幅があります。比較表の機能欄で各サービスの対応状況を確かめられます。
テイクアウト・デリバリー中心(外部デリバリー連携)
テイクアウトやデリバリーが売上の柱になる店舗では、Uber Eatsや出前館など複数のデリバリーサービスの注文を、店側のPOSに集約できるかが鍵になります。サービスごとに端末が分かれると、オーダーの取りこぼしや調理の混乱が起きやすいためです。イートインと持ち帰りで税率(軽減税率)を切り替えられるか、注文の一元管理でキッチンの動きを整理できるかを確認すると、繁忙時の混乱を防げます。
外部デリバリー連携に強いサービスが候補の中心です。店内のモバイルオーダーや顧客分析まで重視するなら、そうした機能を備えたサービスも選択肢になります。比較表のデリバリー連携欄で対応状況を確認してください。
キッチンカー・移動販売(モバイル・オフライン耐性)
キッチンカーや移動販売では、持ち運べる軽量な端末と、通信が不安定な場所でも会計できるオフライン耐性が重要です。モバイル回線やモバイルバッテリーでの運用を想定し、決済端末が一体になったコンパクトな構成が向きます。出店先が変わっても使い回せるよう、月額の固定費が低く、必要なときだけ使える料金体系かどうかも確認しておきましょう。
決済端末が一体でアプリ月額0円から使えるタブレット型が、扱いやすい選択肢です。
複数店舗・チェーン(多店舗一元管理・売上一元化)
複数店舗を運営する場合は、本部で全店の売上・在庫・メニューを一元管理できるかが選定の中心になります。店舗ごとの売上をリアルタイムに把握できるか、メニューや価格の変更を本部から一括で反映できるか、店舗横断で分析できるかを確認しましょう。専用ターミナル型や飲食特化のオールインワン型は、多店舗運営に必要な管理機能を備えるものが多く、規模の拡大にも対応しやすくなります。
多店舗の一元管理に強い飲食特化のオールインワン型や専用ターミナル型が候補になります。診断ツールで自店の条件から候補を絞り込めます。
飲食店向けPOSレジの料金相場とIT導入補助金の活用
導入を検討するうえで気になる費用の桁感と、補助金で負担を抑える方法を整理します。飲食店向けPOSレジの費用は、初期費用・月額利用料・決済手数料の3つに分けて考えると比較しやすくなります。
初期費用・月額・決済手数料の相場
タブレット型のクラウドPOSは、アプリの月額利用料が無料〜1万円台、必要な周辺機器(タブレット・レシートプリンター・キャッシュドロアなど)をそろえる初期費用が数万円〜十数万円程度が目安です。券売機やセルフレジ、専用ターミナルを導入する場合は、1台あたり数十万円規模になることもあります。
キャッシュレス決済の手数料は、おおむね2〜4%台が中心です。月額無料から始められるサービスもあり、まずは小さく導入して効果を見ながら拡張する進め方も選べます。
正確な費用は構成や店舗規模で変わるため、候補が絞れたら各社の見積もりで確認するのが確実です。本記事の比較表では、各社が公表している料金を掲載しています。
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の対象・申請の実務
POSレジの導入費は、国の補助金で一部をまかなえる場合があります。従来「IT導入補助金」と呼ばれていた制度は、令和7年度補正予算事業から名称が変わりました。読者に広く知られた「IT導入補助金」で検索されることも多いですが、現行の正式名称は次のとおりです。
補助金名を「IT導入補助金」から「デジタル化・AI導入補助金」に変更
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 概要(お知らせ)|デジタル化・AI導入補助金2026事務局
飲食店がPOSレジ関連で使う枠は、主に「通常枠」と「インボイス枠(インボイス対応類型)」の2つです。ここで重要なのは、POSレジ本体やタブレットなどのハードウェアが補助対象になるのはインボイス対応類型で、通常枠はハードウェアが対象外という点です。通常枠で補助されるのはソフトウェア・オプション・役務で、POSレジの月額利用料(会計・受発注・決済などの業務ソフト)はこちらで対象になり得ます。

ハードウェアを補助で購入したい場合は、インボイス対応類型が該当枠になります。ただし、次のとおり条件があります。
※ ハードウェアを補助対象として申請する場合は、そのハードウェアがソフトウェアの使用に資するものであること。
出典:インボイス枠(インボイス対応類型)|デジタル化・AI導入補助金2026事務局
※ ハードウェアのみの申請は不可である。
以上から、POSレジやタブレット、券売機などのハードウェアは、インボイス制度に対応し「会計」「受発注」「決済」のいずれかの機能を持つソフトウェアとセットで申請する必要があり、ハードウェア単体では申請できません。
補助率と上限額も、レジ・券売機などは補助率2分の1以内で上限20万円、PC・タブレットなどは補助率2分の1以内で上限10万円と定められています。本体費用の全額を補助でまかなえるわけではない点は、あらかじめ見込んでおきましょう。
補助金の対象製品や申請枠は年度で変わるため、導入予定のサービスが対象ツールとして登録されているか、どの枠で申請するのが自店に合うかを、各サービスの提供元と補助金の事務局サイトで確認するのが確実です。
比較表の「デジタル化・AI導入補助金」欄で「公式に記載なし」としたサービスは、補助の対象外という意味ではなく、対象ツール登録の有無を各社が公表していないことを示します。利用を検討する場合は、導入予定のサービスの提供元に対象可否を確認してください。
個人店での申請の進め方や、補助金を使って導入費を抑える具体的な考え方まで踏み込んで知りたい場合は、飲食店のPOSレジ補助金にしぼって解説した記事もあります。
【飲食店向け】POSレジ導入で活用できる補助金制度を紹介!初期費用を抑えて経営改善
人手不足や原材料費の高騰など、課題が山積する中、業務効率化と利益改善は喫緊のテーマではないでしょうか? この記事では、個人経営の飲食店オーナー様、特にITにはあまり詳しくないけれど新しいことには挑戦したい方へ向けて、2025年に活用できるP…
出典・参考資料(3件)
- 出典:デジタル化・AI導入補助金2026 概要(お知らせ)|デジタル化・AI導入補助金2026事務局
- 出典:インボイス枠(インボイス対応類型)|デジタル化・AI導入補助金2026事務局
- 出典:通常枠|デジタル化・AI導入補助金2026事務局
導入メリットと導入時の注意点
飲食店向けPOSレジを導入すると何が変わるのか、そして導入前に押さえておきたい注意点を整理します。
導入で得られるメリット
最大の効果は、注文から会計までの一連の作業がつながることによる省力化です。ハンディやモバイルオーダーで注文ミスと配膳の手戻りが減り、キャッシュレスやセルフ会計でレジ締めの時間も短くなります。売上を時間帯・メニュー別に把握できるようになると、勘に頼っていた仕入れやシフト、メニュー構成の判断を数字にもとづいて見直せます。多様な決済に対応することで、機会損失を防ぐ効果も見込めます。
導入前に押さえたい注意点
一方で、導入前に見落としやすい点もあります。まず、月額利用料に加えて、周辺機器(プリンター・ハンディ・券売機など)の費用がかさむことがあるため、必要な機器を洗い出して総額で比較しましょう。
次に、スタッフが使いこなせるかどうかも重要で、操作が複雑だと現場が混乱します。導入後のサポート体制(電話・訪問・営業時間外の対応)や、機器が故障・通信障害を起こしたときの代替手段があるかも、あわせて確認しておくと安心です。自店の業務にどこまで合うかは、無料トライアルやデモで実際に触れて見極めるのが確実です。
まとめ
飲食店向けPOSレジは、「レジ・注文まわりの効率化を優先したいタイプ」か「予約・顧客・多店舗まで一体で効率化したいタイプ」かで、まず大きく絞り込めます。そのうえで、ハンディ・モバイルオーダー、券売機・セルフレジ、キャッシュレス、デリバリー連携といった必須機能の対応可否と料金を、自店の業態に照らして比較するのが失敗しない選び方です。
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)も、枠と条件を押さえれば導入費の軽減に活用できます。迷ったときは、小規模店や開業直後ならまず無料から使えるタブレット型、居酒屋やチェーンなら在庫・多店舗管理まで一体のオールインワン型が出発点になります。前段の診断ツールで自店の条件に合う候補を絞り込めるので、気になるサービスはまとめて資料を取り寄せて具体的に比較検討を進めてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 飲食店向けPOSレジとは何ですか?
A. 飲食店向けPOSレジとは、注文(オーダー)から調理指示、会計、売上・在庫の集計までを一つの流れでつなぐ、飲食店の現場に最適化したレジシステムです。汎用の小売レジでは扱いにくい卓番管理やキッチンへの自動送信に対応し、個人店からチェーンまで、規模や業態に応じて必要な機能を選べます。
ハンディやモバイルオーダー、券売機・セルフレジ、キャッシュレス決済、デリバリー連携などを組み合わせられる点も特徴です。
Q. 飲食店向けPOSレジで無料で使えるものはありますか?
A. 飲食店向けPOSレジには、本体アプリを初期費用・月額費用0円から使えるサービスがあります。タブレット型のクラウドPOSには、本体アプリの無料プランを用意するサービスがあります。ただし、無料で使えるのは基本のレジ・会計機能が中心です。
ハンディ・モバイルオーダーや券売機などのオプション、タブレット・プリンターといった周辺機器、キャッシュレスの決済手数料(おおむね2〜4%台)は別途かかるため、必要な機能を含めた総額で比較しましょう。
Q. 飲食店向けPOSレジに券売機やセルフレジは必要ですか?
A. 券売機やセルフレジはすべての飲食店に必須ではなく、省人化や回転率を優先する業態で効果を発揮する機能です。ラーメン店やフードコート型、テイクアウト中心の店など、注文と会計を客側で完結させたい場合に向きます。
一方、卓上でのオーダーや接客を重視するカフェ・レストランでは、ハンディやモバイルオーダーの優先度が高くなります。券売機・セルフレジは1台あたり数十万円規模の機器費用がかかることもあるため、省人化で得られる効果と照らして判断しましょう。
Q. 飲食店向けPOSレジの導入期間はどのくらいかかりますか?
A. 飲食店向けPOSレジの導入期間は、構成がシンプルなタブレット型なら最短数日〜、券売機や多店舗の設定を伴う場合は数週間〜1ヶ月程度が目安です。無料アプリをダウンロードして周辺機器をそろえるだけなら短期間で始められますが、メニュー登録やハンディ・モバイルオーダーの設定、スタッフの操作研修まで含めると時間がかかります。開業日や繁忙期から逆算し、余裕を持って準備を進めるのが安全です。
Q. 個人店とチェーン店で飲食店向けPOSレジの選び方はどう違いますか?
A. 個人店は会計・注文を低コストで整える「レジ・注文まわりの効率化を優先したいタイプ」、チェーン店は在庫・売上分析・多店舗を一元管理できる「予約・顧客・多店舗まで一体で効率化したいタイプ」が基本の選び方です。個人経営のカフェや小規模店は、タブレット型で初期費用を抑え、必要な機能だけを段階的に足す構成が現実的です。
複数店舗を運営する場合は、本部から全店の売上・在庫・メニューを一括管理でき、店舗横断で分析できるかが選定の中心になります。なお小規模店でも、注文ミスの削減や売上分析といった効果は十分得られるため、POSレジの導入は有効です。
Q. 飲食店向けPOSレジはデジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の対象になりますか?
A. 飲食店向けPOSレジは無条件に補助対象となるわけではなく、申請する枠によって対象範囲が異なります。POSレジ本体・タブレット・券売機などのハードウェアが補助対象になるのは「インボイス枠(インボイス対応類型)」で、インボイス制度に対応した会計・受発注・決済のソフトウェアとセットで申請します。ハードウェア単体では申請できません。
「通常枠」で対象になるのはソフトウェア・オプション・役務で、POSレジの月額利用料などが該当し得ます。補助率・上限額(レジ・券売機は2分の1以内で上限20万円、PC・タブレットは2分の1以内で上限10万円)も定められており、本体費用の全額をまかなえるわけではありません。対象製品や枠は年度で変わるため、導入予定のサービスの提供元と補助金の事務局サイトで確認しましょう。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。















