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M&A仲介会社一覧|大手・独立系・業種特化の主要各社を実績と手数料で比較

M&A仲介会社一覧 系統別に実績と手数料で比較のサムネイル画像

会社の売却や事業承継を考え始めると、まず直面するのが「M&A仲介会社が多すぎて、どこに相談すればよいか判断できない」という壁です。上場している大手専業から、独立系のブティック、銀行や税理士法人が母体の会社、業種特化型やマッチングプラットフォームまで、成り立ちの異なる会社が数多く並びます。得意な業種や案件規模もさまざまで、選択肢の多さがかえって相談先選びを難しくしています。

本記事では、主要なM&A仲介会社を資本背景・系統別に一覧で整理し、成約実績・手数料体系・得意な案件規模を横並びで比較できるようにまとめました。あわせて、売り手・買い手の双方と契約する「仲介(両手型)」と、売り手だけと契約する「FA(片手型・売主専任)」の違いも解説します。相談先を1社に決める前に、自社に合うタイプと相談先候補を絞り込むための材料として活用してください。

手数料の考え方や契約時に確認すべき条項、信頼できる相談先を見極める客観指標は、中小企業庁「中小M&Aガイドライン(第3版)」など公的な一次情報にもとづいて整理しています。自社の状況に合う相談先タイプを知りたい方は、記事内の診断ツールもあわせてご利用ください。

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M&A仲介会社とは(両手型仲介の役割)

ここでは、一覧を読み進める前提として、M&A仲介会社の基本的な役割を確認します。

M&A仲介会社とは、会社や事業を売りたい側(譲り渡し側)と買いたい側(譲り受け側)の間に立ち、相手探し・条件調整・契約成立までを支援する事業者です。中小企業庁「中小M&Aガイドライン(第3版)」は、仲介者を次のように定義しています。

仲介者とは、譲り渡し側・譲り受け側の双方との契約に基づいてマッチング支援等を行う支援機関をいい、一部のM&A 専門業者がこれに該当する(業務範囲は個別の支援機関ごとに異なる。)。

出典:中小M&Aガイドライン(第3版)|中小企業庁

売り手・買い手の双方と契約を結び、双方から手数料を受け取るのが一般的なため、こうした形は「両手型」とも呼ばれます。1社が全体を取りまとめるため調整がスムーズに進みやすく、後継者不在の中小企業と買い手をマッチングする事業承継型M&Aで広く使われています。一方で、双方の間に立つ構造ならではの注意点もあり、次の章で「FA」との違いとして整理します。

「仲介」と「FA(売主専任)」の違い

ここからは、相談先タイプを選ぶうえで最も重要な「仲介」と「FA」の違いを解説します。

M&Aの支援機関は、契約の結び方で大きく2つに分かれます。売り手・買い手の双方と契約するのが「仲介者」、どちらか一方とだけ契約するのが「FA(ファイナンシャル・アドバイザー)」です。中小M&Aガイドラインは、FAを次のように定義しています。

FA(フィナンシャル・アドバイザー)とは、譲り渡し側又は譲り受け側の一方との契約に基づいてマッチング支援等を行う支援機関をいい、一部のM&A 専門業者がこれに該当する(業務範囲は個別の支援機関ごとに異なる。)。

出典:中小M&Aガイドライン(第3版)|中小企業庁

ガイドラインは、仲介者について「譲り渡し側・譲り受け側の双方と契約を締結する。双方から手数料の支払を受けることが通常である」、FAについて「譲り渡し側・譲り受け側の一方と契約を締結する。その一方から手数料の支払を受ける」と説明しています。売り手だけと契約するFAは、売り手の利益に沿った条件を目指す立場になるため、「売主専任FA(片手型)」とも呼ばれます。両者の違いを整理すると次のとおりです。

観点仲介(両手型)FA(片手型・売主専任)
契約関係売り手・買い手の双方と契約売り手・買い手の一方(売主専任なら売り手)とのみ契約
手数料の受け手双方から受け取るのが通常契約した一方から受け取る
基本スタンス双方の意向を一元的に把握し、M&A成立という共通目的に向けて調整依頼者にとって有利な条件でのM&A成立を目指す
向いているケース買い手探しを含めスピーディーに進めたい、条件面の折り合いを1社に任せたい売却価格や条件を自社の利益最大化の観点で交渉してほしい
中小M&Aガイドライン(第3版)P41〜42の記述をもとに作成

仲介者は双方から依頼を受ける構造上、利益相反のリスクがあることもガイドラインは明記しています。

仲介者は、このような関係にある両当事者から依頼を受けて、M&Aが成立するよう利害を調整する業務を行うが、一方の利益を優先し、又は一方の利益を害するリスクがあると指摘されている(仲介者における利益相反のリスク)。なお、利益相反が直ちに違法となるものではない。

出典:中小M&Aガイドライン(第3版)|中小企業庁

ガイドラインは利益相反を「直ちに違法ではない」とし、仲介という業態自体を否定してはいません。実務では多くの中小M&Aが仲介で成立しています。そのうえで、売却条件を自社の利益の観点で詰めたい場合や、双方に立つ構造そのものに不安がある場合は、売り手だけの立場に立つ売主専任FAという選択肢を知っておくと、相談先の幅が広がります。

なお、M&Aの相談先は仲介会社やFAだけではなく、取引銀行や顧問税理士、公的な支援機関などいくつもの入口があります。「そもそも誰に最初に相談すればよいか」を種類ごとの違い・費用感から整理したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【一覧】系統別のM&A仲介会社

ここからは、主要なM&A仲介会社を資本背景・系統別に一覧で紹介します。系統ごとに得意な案件規模や特徴が異なるため、「自社にはどの系統が向くか」を意識しながら候補を絞り込んでください。

ここでは会社名・上場区分・特徴で全体像を俯瞰できます。主要各社の成約実績・手数料の横並び比較は後半の比較表で、各社が登録M&A支援機関か(=補助金の対象になるか)は信頼できる相談先を見極める客観指標の章で確認してください。

上場・大手専業型

M&A仲介を専業とし、株式を上場している大手です。金融商品取引法にもとづく情報開示が求められる規模で、成約実績や対応領域が広いのが特徴です。幅広い買い手候補にアプローチしたい中堅・中小企業の有力な相談先になります。

会社名上場区分特徴・系統内の位置づけ
日本M&Aセンター東証プライム1991年創業の業界最大手。全国の会計事務所・地域金融機関ネットワークを基盤に、累計成約実績は国内最多水準
M&Aキャピタルパートナーズ東証プライム2005年設立。中堅・中小の譲渡に強く、着手金無料を打ち出した大手。老舗のレコフを傘下に持つ
ストライク東証プライム1997年創業、公認会計士主体。成約支援プラットフォーム「SMART」を運営
M&A総合研究所東証グロース(親会社)2018年設立の新興大手。AIマッチングで平均7.2か月・最短43日の成約スピードを訴求し、譲渡側は完全成功報酬制
fundbook非上場(親会社は東証プライム)2017年設立。独自プラットフォームとアドバイザー支援を組み合わせた中堅・中小向け
オンデック東証グロース大阪本社の上場専業。マッチングだけでなく企業価値評価まで含む総合力を訴求し、小規模〜中規模の案件に対応
インテグループ東証グロース2007年設立、2024年上場。完全成功報酬制の専業
ジャパンM&Aソリューション東証グロース2019年設立、2023年上場の専業
名南M&A名証メイン東海地方の名南コンサルティングネットワークを母体とする、士業母体の専業
ブティックス東証グロース介護・医療など複数業種に特化したM&A支援と展示会事業を展開

独立系専業型(中堅・ブティック)

特定の金融グループや事業会社に属さず、M&A支援を専業とする独立系です。担当者の専任性や小回りの利く対応、特定領域への深い知見で選ばれます。

会社名上場区分特徴・系統内の位置づけ
レコフ非上場(M&Aキャピタルパートナーズ傘下)1987年設立、国内独立系M&Aブティックの草分け的存在
M&Aロイヤルアドバイザリー非上場東京・丸の内に本社を置く独立系専業
ゴエンキャピタル非上場2022年設立。業種区分ごとの体制で中小案件に対応
NEWOLD CAPITAL非上場成長戦略型M&Aの実行支援を掲げ、周辺サービスも併営
クラリスキャピタル非上場2014年設立の独立系専業
スピカコンサルティング非上場(GA technologiesグループ)2022年設立の業種特化色を持つ専業
インクグロウ非上場1990年設立。地域金融機関との連携ネットワークを持つ
HCフィナンシャル・アドバイザー非上場恵比寿本社。全国・台湾に拠点を展開(旧ペアキャピタル)

金融機関系型

銀行・信用金庫・証券などの金融グループを母体・株主とする会社です。既存の融資・取引関係を起点に相談しやすく、地域の中小オーナーにとって現実的な入口になります。

会社名上場区分特徴・系統内の位置づけ
経営承継支援非上場三井住友信託銀行・ソニー生命を株主に持つ、金融機関系に近い専業
SBI辻・本郷M&A非上場SBIグループと大手税理士法人グループ辻・本郷の共同出資
あおぞらコーポレートアドバイザリー非上場(銀行系)あおぞら銀行が100%出資(旧ABNアドバイザーズ)
信金キャピタル非上場信金中央金庫が100%出資。信用金庫ネットワークが基盤
NOBUNAGAサクセション非上場十六フィナンシャルグループと日本M&Aセンターの合弁

士業・会計系型

税理士法人や会計事務所を母体とする会社です。税務・事業承継の実務に強く、顧問関係の延長で相談しやすいのが特徴です。

会社名上場区分特徴・系統内の位置づけ
コーポレート・アドバイザーズM&A非上場(日本クレアスグループ)会計・税務・法務・労務を擁する総合グループのM&A部門
みつきコンサルティング非上場みつき税理士法人を母体とする会計事務所系
たすきコンサルティング非上場税理士法人・社会保険労務士法人を母体とする専業
M&Aコンサルティング非上場公認会計士が多数在籍することを特徴とする専業
かえでファイナンシャルアドバイザリー非上場2005年創業の独立系M&A・アドバイザリー
MJS M&Aパートナーズ非上場(親会社は東証プライム)会計システム大手ミロク情報サービスの100%子会社

事業会社系型

人材・IT・Webなどの事業会社を母体とする新興系です。母体事業で培った顧客基盤やマーケティング力を活かした買い手探索が特徴です。

会社名上場区分特徴・系統内の位置づけ
マイナビM&A非上場(マイナビグループ)人材大手マイナビが2021年に設立
レバレジーズM&Aアドバイザリー非上場(レバレジーズグループ)人材サービス大手レバレジーズが2020年に設立
DYM M&Aコンサルティング非上場(DYMグループ)Web・人材事業を手がけるDYMの子会社
ウィルゲートM&A非上場SEO・コンテンツ事業のウィルゲートが運営。IT/Web業界に強み

業種特化型

特定の業界に特化し、その業界構造・規制・買い手動向に精通したアドバイザーを擁する会社です。業界事情を踏まえた相手探しや評価を求める場合の相談先になります。

会社名特化領域特徴・系統内の位置づけ
M&Aベストパートナーズ製造・建設・不動産・医療・物流・IT複数業種に特化した体制を持つ業種特化型
CBヘルスケア(旧CBパートナーズ)介護・医療・福祉芙蓉総合リース傘下。医療介護分野の人材事業を基盤とする
カイポケM&A介護・障害福祉介護請求ソフト「カイポケ」を運営するエス・エム・エスの事業
医療M&A支援センター医療機関ブティックスが運営する医療特化サイト
調剤M&A支援センター調剤薬局ブティックスが運営する調剤薬局特化サイト
パラダイムシフトIT・Web2011年設立のIT/Web業界特化アドバイザリー
M&A Properties飲食ほか多業種飲食業界を主軸に多業種に対応

M&Aプラットフォーム運営型

インターネット上で売り手と買い手をマッチングするプラットフォームです。比較的小規模な案件や、まず自分で相手を探したい場合に低コストで使える選択肢になります。専任アドバイザーによる支援を併設するサービスもあります。

サービス名運営特徴・系統内の位置づけ
BATONZ(バトンズ)株式会社バトンズ日本M&Aセンターグループの国内最大級マッチング。成約支援オプションを併設
TRANBI(トランビ)株式会社トランビ月額サブスク型で成約手数料無料をうたうマッチング
M&Aクラウド株式会社M&Aクラウド買い手が募集情報を掲載し、売り手が直接コンタクトできる募集型
M&Aサクシード株式会社M&Aサクシードビズリーチを運営するVisionalグループの法人限定マッチング

売り手が相談できるFA・専門アドバイザリー

ここまでは売り手・買い手の双方に立つ「仲介」を系統別に見てきました。これとは別に、売り手だけと契約して売り手の利益に沿って交渉を進める「売主専任FA」や、特定業界に精通したアドバイザリーという選択肢があります。両手型の利益相反を避けたい売り手や、業界特有の論点がある売り手の受け皿になります。次の2社は記事内から資料を取り寄せられ、各社の詳細は後半の個別紹介で扱います。

会社名特徴・向いているケース
M&A Lead売主専任FA(片手型)売り手(セルサイド)専門のFA。両手仲介の利益相反を避け、売却条件を売り手の利益の観点で進めたい場合の選択肢
Web3業界特化M&Aアドバイザリー(Consensus Base)Web3特化アドバイザリーWeb3・ブロックチェーン事業の買収・売却・資本提携に対応。業界特有の技術・法務論点を踏まえる

【診断】自社に合う相談先タイプを絞り込む

系統ごとの特徴を踏まえ、案件規模・業種・重視したい点から自社に合う相談先タイプを絞り込めるよう、簡単な診断を用意しました。

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【比較表】主要各社の成約実績・手数料を比較

ここからは、系統を横断して主要各社を1つの表で比較します。系統・対応案件規模・手数料体系・成約実績・登録M&A支援機関の有無を横並びで確認し、候補の絞り込みに役立ててください。

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サービス名日本M&AセンターM&AキャピタルパートナーズストライクM&A総合研究所fundbookレコフM&AロイヤルアドバイザリーSBI辻・本郷M&A経営承継支援コーポレート・アドバイザーズM&AマイナビM&AM&AベストパートナーズBATONZ(バトンズ)M&A LeadWeb3業界特化M&Aアドバイザリー(Consensus Base)
系統上場・大手専業上場・大手専業上場・大手専業上場・大手専業上場・大手専業独立系専業独立系専業金融機関系金融機関系士業・会計系事業会社系業種特化M&Aプラットフォーム売主専任FA(片手型)Web3特化アドバイザリー
運営会社(上場区分)株式会社日本M&Aセンターホールディングス(東証プライム・2127)M&Aキャピタルパートナーズ株式会社(東証プライム・6080)株式会社ストライクグループ(東証プライム・6196)株式会社M&A総合研究所(親会社クオンツ総研HD=東証プライム・9552)株式会社fundbook(親会社チェンジHD=東証プライム)株式会社レコフ(M&Aキャピタルパートナーズ〔東証プライム・6080〕の100%子会社)M&Aロイヤルアドバイザリー株式会社(非上場)SBI辻・本郷M&A株式会社(非上場/SBI・辻本郷の共同出資)株式会社経営承継支援(非上場/三井住友信託銀行・ソニー生命が株主)株式会社コーポレート・アドバイザーズM&A(非上場/日本クレアスグループ)株式会社マイナビM&A(非上場/マイナビグループ)株式会社M&Aベストパートナーズ(非上場)株式会社バトンズ(東証グロース・554A/日本M&Aセンターグループ)M&A Lead株式会社(非上場)コンセンサス・ベイス株式会社(非上場)
対応案件規模中堅・中小企業(後継者不在のオーナー系が中心)中小企業オーナーの事業承継が中心(売上1億円未満〜50億円以上)中堅・中小企業の事業承継が中心(年商1億円以下〜100億円超)中堅・中小企業(売上約1億円〜約100億円)中堅・中小企業中小企業〜大型・組織再編案件(公式の規模要件の明示なし)中小企業(公式の規模要件の明示なし)全国の中堅・中小企業(全業種)中堅・中小企業全般(年商5,000万円以下は別サービス)売上1,000万円〜50億円の幅広いレンジ中小企業(公式の売上規模レンジの明示なし)中堅・中小企業(公式の規模要件の明示なし)小規模な事業承継〜上場企業の成長戦略まで事業承継〜上場企業の子会社譲渡(成約事例は売上約5,000万円〜約10億円)Web3事業の買収・売却・資本提携(規模の明示なし)
手数料体系着手金100万〜500万円+レーマン方式成功報酬(売り手最低2,000万円)着手金無料+株価レーマン方式(中間報酬 手数料総額の約10%+成功報酬)着手金無料。基本合意報酬100万〜300万円+レーマン方式(最低2,000万円)完全成功報酬制(着手金・中間金なし/売り手)。レーマン方式(譲渡代金ベース)完全成功報酬制(着手金・中間金無料)。レーマン方式(5億円以下は定額2,500万円)着手金無料。中間報酬 成功報酬の10%+残り90%は最終契約時。株価レーマン方式完全成功報酬制(着手金・中間金・月額無料/売り手)。レーマン方式(5〜1%)着手金無料。レーマン方式(最低2,500万円)着手金・月額無料。成功報酬は移動総資産ベース(最低1,000万円)着手金無料・企業価値試算無料。成功報酬の料率は要問い合わせ譲渡・譲受向けの料金表を公式サイトで公開(料率・最低報酬は要問い合わせ)着手金・月額無料。中間報酬 250万円または成功報酬の10%+レーマン方式(株式価値ベース)売り手は登録〜成約まで無料(有償サポート別)。買い手は成約価格の2%(税込2.2%)完全成功報酬制(着手金・中間金なし)。レーマン方式(譲渡対価の1〜5%)要問い合わせ(着手金・成功報酬とも非公開)
成約・支援実績累計成約11,000件超。ギネス世界記録5年連続認定累計成約1,000組以上創業以来3,700件以上の成約年間問い合わせ15,000件超(2024年度)。平均成約7.2か月・最短43日非公表創業以来1,000件以上の成約非公表個別成約事例を公開(累計件数は非公表)非公表グループ累計2,000件以上のM&A支援(20年間・グループ全体)非公表非公表利用者数35万超。累計成約3,000組超成約事例7件を公表(累計件数は非公表)非公表
登録M&A支援機関
得意領域・特徴業界最大手。地銀約9割・信金約8割と提携する案件創出力専任アドバイザーが一貫担当。着手金・月額無料の料金設計公認会計士創業。自社運営プラットフォーム「SMART」AIマッチングによるスピード成約を訴求独自システム「fundbook cloud」でプロセスを可視化国内独立系ブティックの草分け。仲介・FA契約を選択できる独立系専業。レーマン方式の料率を公式サイトで公開金融(SBI)×税務(辻・本郷)の融合。仲介・FA両対応三井住友信託銀行・ソニー生命が株主。最低報酬1,000万円会計・税務・法務・労務のワンストップ体制人材大手マイナビ系。M&A×HRでPMIの人材面まで支援製造・建設・不動産・医療・物流・ITの6業種特化(ネットワーク企業15,000社超)国内最大級のマッチングプラットフォーム。売り手は無料売主専任(片手取引)で売り手の利益追求に専念。全国対応・無料相談Web3・ブロックチェーンの技術DDに対応(GameFi/NFT/DeFi/DID等)
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式資料を見る公式資料を見る

※系統・手数料・実績は2026年9月時点の各社公式サイトおよび出所を明記した公開情報にもとづきます。手数料や成約実績は各社の公表時点により変動し、公式で確認できなかった項目は「非公表」「要問い合わせ」等と表記しています。表の末尾のM&A Lead(売主専任FA・片手型)とConsensus Base(Web3業界特化のアドバイザリー)は、売り手が相談できる掲載サービスです。売主専任FAは売り手だけと契約する立場で、売り手・買い手の双方と契約する仲介各社とは役割が異なるため、成約実績の規模だけで単純に比較しないでください。最新の条件は各社にご確認ください。

主要M&A仲介・FA会社の個別紹介

候補を絞り込んだ方に向けて、売り手が相談できるFA・アドバイザリーと、実績豊富な上場大手専業を個別に紹介します。まずは、売り手だけと契約して売り手の利益に沿って交渉を進める売主専任FAと、業界特化のアドバイザリーから見ていきます。

売り手が相談できるFA・専門アドバイザリー

1. M&A Lead(M&A Lead株式会社)

M&A Lead公式サイト

売り手だけと契約し、買い手からは手数料を受け取らない「片手取引(売主専任)」を掲げるM&Aアドバイザリーが、M&A Lead株式会社の運営するM&A Leadです。両手型の仲介で起こりやすい価格の圧縮を避け、譲渡価格・雇用条件・契約条件といった売り手の利益の追求に専念する立場を明確にしています。

買い手からは一切の手数料を受け取らず、売り手からの成功報酬のみで成り立つ点が最大の特徴です。着手金・中間金・月額報酬はいずれも0円の完全成功報酬制で、報酬は譲渡対価にレーマン方式(1〜5%)を乗じて算出します。検討の初期段階で費用が発生しないため、まず相談だけしてみたい売り手にも入口が広い設計といえます。

買い手候補は、自社のアドバイザーに加え、他社の仲介会社や独立系アドバイザーとも連携する「100を超えるネットワーク」(公式表現)を通じて探索します。成約事例は美容業や動物病院の事業承継から、上場企業の子会社の切り出しまで幅があり、相談・面談はオンラインで全国に対応しています。

2. Web3業界特化M&Aアドバイザリー(Consensus Base)

Web3業界特化M&Aアドバイザリー(Consensus Base)公式サイト

コンセンサス・ベイス株式会社が2023年に立ち上げた、Web3・ブロックチェーン業界に特化したM&Aアドバイザリーです。同社はブロックチェーンの受託開発・技術コンサルティングを主力事業としており、そこで培った技術理解をM&Aの評価プロセスに持ち込める点が、一般的な仲介会社との違いになります。

買収・売却候補の探索から、LOI(意向表明書)・基本合意、デューデリジェンス(買収前の詳細調査)の進行管理、契約交渉、PMI(統合後の実務)までを一つのチームで支援します。なかでもGameFi・NFT・DeFi・DIDといったWeb3特有の技術デューデリジェンスや、スマートコントラクトの監査の観点での評価に対応できる点が差別化ポイントです。

トークンの取り扱いに関する法務面の整理や取引の枠組み(スキーム)の設計まで、Web3事業ならではの論点を踏まえた支援を想定しています。料金は案件ごとの個別見積もりで公表されていませんが、構想段階からの無料相談を受け付けており、自社のWeb3アセットの売却・資本提携を検討する企業が相談先の候補にできます。

上場・大手専業の主要各社

続いて、成約実績と対応領域の広さで多くの売り手が最初に候補に挙げる、上場・大手専業の主要各社を紹介します。

3. 日本M&Aセンター(株式会社日本M&Aセンター)

日本M&Aセンター公式サイト

1991年の創業以来、M&A仲介業界の最大手として中堅・中小企業の事業承継を支えてきたのが日本M&Aセンターです。持株会社の日本M&Aセンターホールディングスが東証プライムに上場し(証券コード2127)、累計成約は11,000件を超え、2020年から5年連続でM&A成約件数のギネス世界記録に認定されています。

全国の地方銀行の約9割、信用金庫の約8割と提携し、会計事務所を含む広範なネットワークから案件情報が集まる体制が強みです。売り手・買い手の双方と契約する両手仲介モデルで、企業価値評価からマッチング、交渉、PMIまでを一貫して支援します。

料金は着手金(簿価総資産額に応じて100万〜500万円)と、最終契約時のレーマン方式による成功報酬で構成されます。譲渡側(売り手)の成功報酬には最低手数料2,000万円(税抜)が設定されているため、売却規模が小さいほど負担割合が重くなる点は事前に確認しておきたいところです。

4. M&Aキャピタルパートナーズ(M&Aキャピタルパートナーズ株式会社)

M&Aキャピタルパートナーズ公式サイト

中小企業オーナーの事業承継・会社売却を主戦場とする、2005年設立・東証プライム上場のM&A仲介会社です。マッチングから交渉、契約、クロージング(最終決済)までを一人の専任アドバイザーが一貫して担当する体制を掲げています。

料金面では、着手金・月額報酬が無料で、基本合意に至るまで費用が発生しない設計が特徴です。株式譲渡対価のみを対象とする「株価レーマン方式」を採用し、譲渡先候補が決まった時点で手数料総額の約1割を中間報酬として、残りを最終契約時の成功報酬として受け取る形になります。

累計成約は1,000組以上で、案件規模は売上1億円未満から50億円以上までと幅広く、上場企業のカーブアウト(事業の切り出し)やクロスボーダー(国境をまたぐ)案件にも対応しています。中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録し、中小M&Aガイドライン(第3版)の遵守を宣言しています。

5. ストライク(株式会社ストライク)

ストライク公式サイト

公認会計士の荒井邦彦氏が1997年に創業した、東証プライム上場グループのM&A仲介会社です(証券コード6196)。社内に公認会計士・税理士などの有資格者を多数擁し、1998年には国内初のインターネットM&A市場「SMART」を開設して自社運営してきました。

着手金は無料で、基本合意の締結までは費用が発生しない完全成功報酬型を掲げます。成功報酬の算定では、負債を含む移動総資産ではなくオーナーが実際に受け取る金額を基準とする「オーナー受取額レーマン」を採用し、手取り額を超える手数料が生じないよう設計していると説明しています(消費税別)。

基本合意時には資産総額に応じた100万〜300万円の基本合意報酬が発生し、成功報酬の最低手数料は2,000万円です。専任担当制に加え、担当者個人だけでなく社内全体で買い手候補を探す「オールストライク」の体制をとり、創業以来3,700件以上の成約実績を公表しています。

6. M&A総合研究所(株式会社M&A総合研究所)

M&A総合研究所公式サイト

2018年設立と後発ながら、AIを活用したマッチングを武器に急成長したM&A仲介会社です。2022年に東証グロース市場へ上場し、現在は親会社の株式会社クオンツ総研ホールディングス(東証プライム、証券コード9552)のもとで仲介事業を続けています。

売上規模およそ1億円〜100億円の中堅・中小企業を対象とし、独自のAIマッチングシステムで平均7.2ヶ月・最短43日という成約スピードを訴求します。譲渡企業(売り手)については、着手金・中間金・月額報酬をすべて無料とする完全成功報酬制です。

中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録し、中小M&Aガイドラインの遵守方針(専任条項は最長6ヶ月〜1年、テール期間は最長2〜3年、セカンド・オピニオンの許容など)を公式ページで明示しています。2024年度の問い合わせ件数は15,000件以上と、相談の入口の広さもうかがえます。

7. fundbook(株式会社fundbook)

fundbook公式サイト

従来のM&A仲介に独自システムを組み合わせた「ハイブリッド型」を掲げるのが、2017年設立のfundbookです。東証プライム上場の株式会社チェンジホールディングスのグループ会社として、中堅・中小企業オーナーの事業承継・会社売却を支援しています。

料金は、相談料・企業価値算定・着手金・月額報酬のいずれも発生しない完全成功報酬制が基本です(合意により中間報酬が発生する契約形態を選ぶ場合あり)。譲渡側の成功報酬はレーマン方式で、譲渡対象資産額5億円以下の部分は2,500万円の定額が下限として機能します。

企業概要書の閲覧や書類のやり取りをオンライン化する独自システム「fundbook cloud」を仲介プロセスに組み込み、交渉の進行を可視化する点も特徴です。中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録し、中小M&Aガイドライン(第3版)の遵守を宣言しています。

各系統の代表的な仲介会社

大手専業のほかにも、事業会社系・金融機関系・士業系・業種特化型には、それぞれ特色ある相談先があります。系統ごとの代表的な会社を紹介します。

8. マイナビM&A(株式会社マイナビM&A)

マイナビM&A

人材サービス大手のマイナビグループが2021年4月に設立したのが、株式会社マイナビM&Aです。人材領域で長年培った基盤を背景に、中小企業の事業承継・会社売却の仲介を手掛ける事業会社系の相談先です。

「M&A×HR(人材)」を掲げ、事業統合後(PMI)の人材面の課題解決まで見据えた支援を訴求する点が特徴です。全国で60を超える支社・グループ会社のネットワークや地域金融機関との連携を活かすとしており、仲介業務を明記しています。

料金は譲渡企業向け・譲受企業向けそれぞれの料金表を公式サイトで公開していますが、具体的な料率や最低報酬額は問い合わせでの確認が確実です。中小企業庁が定める「中小M&Aガイドライン」の遵守を公式に明記しています。

9. SBI辻・本郷M&A(SBI辻・本郷M&A株式会社)

SBI辻・本郷M&A

仲介型とFA型のどちらの進め方も選べる点を掲げるのが、SBI辻・本郷M&A株式会社です。総合金融のSBIグループと、日本最大級の税理士法人グループである辻・本郷グループの共同出資により2022年に設立された、金融機関系と士業系をあわせ持つ会社です。

金融サービスと税務・会計の専門家によるワンストップ支援を訴求し、全国の中堅中小企業を対象に基本的に全業種のM&Aに対応します。案件ごとに仲介にするかFAにするかを一緒に決めると公式に明記しています。

料金は着手金0円、成功報酬はレーマン方式(5億円以下の部分5%〜100億円超の部分1%)、最低手数料額2,500万円を公式サイトで開示しています。中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録し、中小M&Aガイドライン(第3版)の遵守を宣言しています。

10. コーポレート・アドバイザーズM&A(株式会社コーポレート・アドバイザーズM&A)

コーポレート・アドバイザーズM&A

会計・税務・法務・労務の専門法人を擁する日本クレアスグループのM&A仲介部門が、株式会社コーポレート・アドバイザーズM&Aです(2007年設立)。会計事務所グループの専門性を背景に、譲渡オーナー・買い手企業双方の仲介・助言業務を担う士業・会計系の相談先です。

料金は着手金無料・企業価値試算無料で、相談初期の負担を抑える設計です。売上高1,000万円〜50億円の幅広いレンジに対応し、病院・クリニックから農林水産・エネルギーまで多様な業種を扱います。

医療・製造・物流・食品など幅広い案件を掲載する自社運営の「CREASマッチング」を運営しています。中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録し、中小M&Aガイドライン(第3版)の遵守を宣言しています。グループ全体では20年間で累計2,000件以上のM&A支援実績を訴求します。

11. M&Aベストパートナーズ(株式会社M&Aベストパートナーズ)

M&Aベストパートナーズ

製造・建設・不動産・医療ヘルスケア・物流・ITの6業種に特化するのが、2018年設立の株式会社M&Aベストパートナーズです。業界を絞らない総合型と異なり、対象業種を絞ることで業界知識とネットワークの深さを訴求する業種特化型の仲介会社です。

譲渡企業向けは着手金・月額報酬が無料の成功報酬型で、算定基準に負債を含む「移動総資産」ではなく「株式価値」を用いる点を差別化として掲げます。成功報酬のレーマン方式の料率は、5億円以下の部分5%〜100億円超の部分1%です。

基本合意時の中間報酬は250万円または成功報酬の10%とし、独自ネットワーク企業数は15,000社超と公式に開示しています。中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録し、中小M&Aガイドライン(第3版)の遵守を宣言しています。

M&A仲介会社の手数料体系(レーマン方式・着手金・中間金・最低報酬)

ここでは、相談先を選ぶうえで不安になりやすい手数料の仕組みを整理します。M&Aの手数料は、着手金・月額報酬・中間金・成功報酬などの費目で構成されます。中小M&Aガイドラインは、成功報酬のみを請求する形について次のように説明しています。

着手金・月額報酬・中間金を請求せずに成功報酬のみ請求する(いわゆる完全成功報酬型の)仲介者・FA もいる

出典:中小M&Aガイドライン(第3版)|中小企業庁

着手金は主に契約締結時に、中間金は基本合意の締結時など案件完了前の一定時点に発生します。成約時に支払う成功報酬は、多くの会社で「レーマン方式」により算定されます。ガイドラインはレーマン方式を次のように定義しています。

レーマン方式は、「基準となる価額」に応じて変動する各階層の「乗じる割合」を、各階層の「基準となる価額」に該当する各部分にそれぞれ乗じた金額を合算して、報酬を算定する手法であり、特にM&A 専門業者において広く用いられている。

出典:中小M&Aガイドライン(第3版)|中小企業庁

ガイドラインが示すレーマン方式の料率の一例は次のとおりです。ただし、これはあくまで一例であり、各階層の価額区分や割合、そもそも「基準となる価額」に譲渡額・純資産・移動総資産のどれを使うかは会社ごとに異なります。実際の料率は各社の報酬体系で確認してください。

基準となる価額の階層乗じる割合
5億円以下の部分5%
5億円超10億円以下の部分4%
10億円超50億円以下の部分3%
50億円超100億円以下の部分2%
100億円超の部分1%
中小M&Aガイドライン(第3版)記載の「レーマン方式の一例」。各階層の価額・割合は各仲介者・FAにより異なる

小規模な案件では、レーマン方式で算定した金額が少額になりすぎるのを避けるため、多くの会社が「最低手数料」を設けています。売却規模が小さいほど、最低手数料の水準が実質的な負担を左右します。着手金・中間金の有無とあわせ、費用倒れにならないかを事前に確認しておくと安心です。

失敗しないM&A仲介会社の選び方

ここからは、候補を最終的に絞り込むための判断の観点を整理します。

成約実績と得意な案件規模が自社に合うか

成約実績は、その会社が自社と近い規模・業種の案件を扱ってきたかを測る材料になります。大手専業は幅広い買い手候補を持つ一方、小規模案件は最低手数料の負担が重くなりがちです。売上数億円規模の小規模M&Aなら、その規模を主戦場にする独立系や業種特化型のほうが、条件面でも相性でも合うことがあります。自社の売上規模・業種の成約事例があるかを確認しましょう。

仲介会社に限らず、売主専任FAやBig4系まで含めて、自社の案件規模に合うおすすめの相談先を横断的に比べたい場合は、以下の記事が参考になります。

利益相反への対応(仲介かFAか)をどう考えるか

仲介は双方から依頼を受ける構造上、売り手の利益が買い手の利益と衝突する場面で調整が難しくなる可能性があります。売却条件を自社の利益の観点で交渉してほしい場合は、売り手だけの立場に立つ売主専任FAが選択肢になります。仲介を選ぶ場合でも、複数の相手候補を提示してくれるか、直接交渉を不当に制限していないかを確認すると、双方に立つ構造のリスクを抑えられます。

担当者の質と情報管理体制は信頼できるか

M&Aは1年前後の長期プロジェクトになることも多く、担当者との相性や対応の質が成否を左右します。初回相談での説明の丁寧さ、専任担当が最後まで伴走するか、秘密保持の体制が整っているかを見極めましょう。

契約前には、契約期間を縛る専任条項や、契約終了後も一定期間は手数料を請求できるテール条項の内容も確認しておくと安心です。なお、登録M&A支援機関か・業界団体に加盟しているかといった客観指標は、次の章で詳しく扱います。

信頼できる相談先を見極める客観指標

ここでは、会社の規模や知名度だけに頼らず、制度・団体という客観的な裏づけで相談先を見極める方法を紹介します。

中小企業庁「M&A支援機関登録制度」に登録しているか

M&A支援機関登録制度は、中小M&Aガイドラインの遵守を宣言した仲介者・FAが登録を受けられる国の制度です。中小企業庁は制度の目的を次のように説明しています。

M&A支援機関登録制度は、M&Aの基本的な事項及び手数料についての考え方や適切なM&Aのための行動指針を提示した「中小M&Aガイドライン」の理解及び普及を促すとともに、M&A支援機関に係る一定の規律の下で中小M&A市場の環境整備を図ることを目的としています。

出典:M&A支援機関登録制度の申請受付(令和8年度公募)について|中小企業庁

登録は義務ではなく、登録がなくても仲介・FA業務は行えます。ただし、登録支援機関に依頼した費用でなければ、事業承継・M&A補助金(専門家活用枠)の補助対象になりません。補助金の活用を視野に入れるなら、登録の有無は重要な確認ポイントです。登録事業者は中小企業庁の公表データベースで検索できます。

出典・参考資料(1件)

中小M&Aガイドライン(第3版)を遵守しているか

中小M&Aガイドラインは、2020年3月の初版、2023年9月の第2版を経て、2024年8月に第3版へ改訂されました。第3版では、仲介者・FAが行う営業・広告の規律や、仲介者において禁止される利益相反事項の具体化などが追記されています。

手数料の考え方、専任条項・テール条項の目安、セカンド・オピニオン(他の支援機関への相談)の位置づけまで、売り手が知っておくべき論点が整理されています。契約前にこのガイドラインに沿った説明があるかは、信頼できる相談先かを見極める手がかりになります。

業界団体(M&A支援機関協会)に加盟しているか

一般社団法人M&A支援機関協会(MAAA、旧・M&A仲介協会)は、公正で安全なM&Aの推進を掲げる業界団体です。倫理規程や広告・営業に関する自主規制ルールを定め、苦情受付窓口や不適切な譲受け事業者情報の受付窓口を設けています。加盟の有無は、自主規制のもとで一定の規律を受け入れている相談先かを判断する一つの目安になります。

出典・参考資料(2件)

まとめ

M&A仲介会社は、上場大手専業から独立系、金融機関系、士業系、事業会社系、業種特化型、マッチングプラットフォームまで系統ごとに強みが異なります。自社の売上規模・業種に合う実績があるか、手数料体系で費用倒れにならないか、そして双方に立つ仲介と売り手だけに立つ売主専任FAのどちらが自社の目的に合うかを軸に、相談先を絞り込むことが大切です。

登録M&A支援機関か・ガイドラインに沿った説明があるか・業界団体に加盟しているかといった客観指標もあわせて確認すれば、安心して相談を進められます。

まずは複数の相談先候補から資料を取り寄せ、自社の状況を伝えたうえで方針を聞き比べてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. M&A仲介会社とは何ですか?

A. M&A仲介会社とは、会社や事業を売りたい側と買いたい側の双方の間に立ち、相手探しから条件調整・契約成立までを一貫して支援する事業者です。売り手・買い手の双方と契約し双方から手数料を受け取る「両手型」が一般的で、後継者不在の中小企業の事業承継で広く使われています。売り手だけと契約するFA(片手型・売主専任)とは、この契約の結び方が異なります。

Q. M&A仲介会社とFA(売主専任)は、どちらに相談すべきですか?

A. 買い手探しを含めてスピーディーに進めたいなら仲介、売却価格や条件を自社の利益の観点で交渉してほしいなら売主専任FAが向きます。仲介は売り手・買い手の双方に立って調整するため成立まで一元的に進めやすい反面、双方から依頼を受ける構造上の利益相反リスクがあります。

売り手だけの立場に立つ売主専任FAは、この構造的なリスクを避けたい場合の選択肢になります。まずは両方の型の会社から話を聞き比べると、自社に合う型を判断しやすくなります。

Q. M&A仲介会社の手数料はどのように計算されますか?

A. 成約時に支払う成功報酬は、譲渡額などの「基準となる価額」に応じて料率が段階的に変わる「レーマン方式」で計算するのが一般的です。これに加えて、契約時の着手金、基本合意時の中間金、月額報酬などが発生する会社もあります。

中小M&Aガイドラインは料率の一例(5億円以下5%〜100億円超1%の逓減)を示していますが、区分や「基準となる価額」の取り方は会社ごとに異なります。具体的な料率テーブルは本文の手数料体系の章で解説しているので、契約前に各社の報酬体系とあわせて確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. M&A仲介会社のレーマン方式は、小規模な会社ほど割高になりますか?

A. レーマン方式そのものは大型案件ほど実効料率が下がる仕組みですが、多くの会社が「最低報酬(最低手数料)」を設けているため、売却規模が小さいほど手数料の負担割合は重くなりがちです。売却規模が小さいほど、この最低報酬の水準が実質的な負担を左右します。

売上数億円規模の小規模なM&Aでは、その規模を主戦場にする独立系・業種特化型や、売り手が無料で使えるマッチングプラットフォームのほうが、費用面で相性が合うこともあります。

Q. M&A仲介会社の「完全成功報酬」とは何ですか?

A. 完全成功報酬とは、着手金・中間金・月額報酬を請求せず、M&Aが成約したときにのみ成功報酬を受け取る料金体系のことです。中小M&Aガイドラインも、こうした完全成功報酬型の仲介者・FAがいることを明記しています。

成約に至らなければ費用が発生しないため、まず相談だけしてみたい売り手には入口が広い設計といえます。ただし、「完全成功報酬」でも成約時の成功報酬には最低報酬が設定されている場合が多い点は確認しておきましょう。

出典・参考資料(1件)

Q. 中小企業や赤字の会社でも、M&A仲介会社に相談できますか?

A. 相談できます。事業承継を目的とする中小企業のM&Aは、多くの仲介会社が主戦場としています。売上規模が小さい場合は、大手専業よりも、小規模案件を得意とする独立系・業種特化型や、売り手が無料で使えるマッチングプラットフォームが候補になります。

赤字や債務超過であっても、技術・顧客基盤・許認可・人材などに買い手が価値を見いだせば成約する例はあります。まずは複数の相談先に自社の状況を伝え、相手が見つかりそうか見立てを聞くところから始めるとよいでしょう。

Q. M&A仲介会社への相談は無料でできますか?

A. 多くのM&A仲介会社が、初回相談や企業価値の簡易試算を無料で受け付けています。着手金無料や完全成功報酬制の会社であれば、基本合意に至るまで費用が発生しない設計も少なくありません。ただし、着手金や月額報酬が必要な会社もあるため、どの時点でどの費用が発生するかは、契約前に見積もりで確認しておくと安心です。

Q. M&A仲介会社を使うメリット・デメリットは何ですか?

A. メリットは、1社が双方の間に立って条件調整から契約成立までを一元的に進められ、幅広い買い手候補のネットワークを使える点です。デメリットは、双方から依頼を受ける構造上の利益相反リスクと、小規模案件では最低報酬で負担割合が重くなりやすい点です

利益相反が気になる場合は、複数の相手候補を提示してもらえるか・直接交渉を不当に制限していないかを確認する、あるいは売り手だけの立場に立つ売主専任FAを検討することで、リスクを抑えられます。

Q. M&A仲介会社が「登録M&A支援機関」だと、どんなメリットがありますか?

A. 登録M&A支援機関に依頼すると、その費用が事業承継・M&A補助金(専門家活用枠)の補助対象になります。M&A支援機関登録制度は、中小M&Aガイドラインの遵守を宣言した仲介者・FAが登録を受けられる中小企業庁の制度です。

登録は義務ではなく、登録がなくても仲介・FA業務は行えますが、補助金の活用を視野に入れるなら登録の有無は重要な確認ポイントになります。登録事業者は中小企業庁の公表データベースで検索できます。

出典・参考資料(2件)

Q. M&A仲介会社と契約した後でも、別の会社にセカンドオピニオンを求められますか?

A. 求められる場合があります。中小M&Aガイドライン(第3版)は、他の支援機関に意見を求めるセカンド・オピニオンの位置づけを整理しており、これを許容する仲介会社もあります。ただし、多くの契約には依頼先を1社に限定する「専任条項」があり、契約中に他社へ正式に相手探しを依頼することは制限される場合があります。契約前に、専任条項の範囲やセカンド・オピニオンの可否を確認しておくと安心です。

出典・参考資料(1件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
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