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病院・クリニック向けキャッシュレス決済おすすめ35選を比較|決済手数料と入金サイクル、レセコン連携で選ぶ

病院・クリニック向け キャッシュレス決済のサムネイル画像

診療が終わった患者さんが会計窓口の前に並び、受付は釣銭を数えながら次の会計を呼びます。夕方には現金を締めて違算を探す時間が待っています。会計の待ち時間を減らしたい、現金を扱う手間を減らしたいという理由から、キャッシュレス決済の導入を検討する医療機関は増えています。

導入をためらわせてきたのは決済手数料です。診療報酬は国が額を定めているため、一般の小売業のように手数料分を価格へ乗せる運用は想定されていません。ただし手数料がかかるのは、患者さんが窓口で支払う一部負担金の分だけです。保険者から支払われる残りの部分は窓口の決済を通らないため、売上全体に手数料率がそのままかかるわけではありません。

本記事では、病院・クリニック・調剤薬局の窓口会計に使える35のキャッシュレス決済サービスを比較します。決済端末を足すのか、精算そのものを自動化するのか、診療の前後で決済まで済ませるのかという3つの導入形態に分けて整理しました。

比較の項目は形態ごとに変えています。決済端末は手数料率・初期費用・月額・入金サイクルを、自動精算機は設置形態と対象規模・レセコン連携・自動釣銭機・保守体制を並べました。

また、貴院の会計フローに合うサービスを最短で見つけられるよう、30秒で終わる選定診断ツールもご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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本記事の対象範囲

本記事が扱うのは、病院・診療所・院内薬局・調剤薬局の窓口で、診療費や薬剤費をクレジットカード・電子マネー・QRコード決済で受け取るための手段です。

受付カウンターに置く決済端末に加えて、レセプトコンピュータ(レセコン)と連動して精算まで自動化する自動精算機・医事会計POS、診察券アプリに登録したカードで診療後に決済する仕組み、訪問診療のように院外で診療した費用を後日引き落として回収する仕組みまでを含めています。

本記事では、医療機関向けの専用ページや専用料率、医療機関での導入実績、レセコンや電子カルテとの連携のいずれかを備えた35サービスを比較します。

本記事が扱うのは、あくまで支払いをキャッシュレスで受け取るための手段です。現金の取り扱いや自動釣銭機、保険診療と自費診療が混在する会計の処理まで含めて、窓口の会計システムそのものを見直したい場合は、クリニック向けのPOSレジを会計の自動化度合いで整理した以下の記事をご覧ください。

病院・クリニックのキャッシュレス決済|3つの導入形態

ここからは、自院の会計フローに合う導入形態を見極めるところから始めます。同じ「キャッシュレス決済の導入」でも、既存の会計にカード決済を足すのか、精算そのものを患者さんの操作に委ねるのか、窓口で会計自体をなくすのかで、必要な機器も費用も窓口の動き方も変わります。

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特徴導入の規模レセコン連携窓口で変わること詳細
会計窓口に決済を足すタイプ受付カウンターに決済端末を1台置き、カード・電子マネー・QRコードをまとめて受け付ける。既存のレジとレセコンはそのまま使う端末1台から。初期費用0円のサービスも多い必須ではない(金額は手入力またはバーコード読み取り)現金の受け渡しが減る。会計を呼ぶ流れ自体は変わらない比較表を見る
窓口の精算を自動化するタイプ自動精算機や医事会計連動POSがレセコンから会計金額を受け取り、患者さんの操作で現金とキャッシュレスを一括処理する機器の設置工事を伴う。本体価格・保守費用を公表しているメーカーはほとんどなく、機種構成と設置環境で総額が変わる必須。連携できるレセコンの種類が導入可否を左右する釣銭の受け渡しとレジ締めが窓口から無くなる比較表を見る
診療の前後で決済まで済ませるタイプ診察券アプリや診療支援システムに患者さんが登録したカードで、診療後に自動で決済する。窓口の会計そのものが発生しないアプリ・システムの契約が中心で、専用機器は不要なことが多い必要。診療支援システムや電子カルテと一体で導入することが多い診察後にそのまま帰れるようになり、会計の列がなくなる比較表を見る

会計窓口にキャッシュレス決済を足すタイプ

受付カウンターに決済端末を1台置き、クレジットカード・交通系電子マネー・QRコード決済をまとめて受け付ける形です。会計金額は職員が端末に入力するか、レセコンが発行したバーコードを端末で読み取ります。既存のレジやレセコンを入れ替える必要がないため、いま使っている会計の流れを変えずに支払い手段だけを増やせます。

初期費用が0円で端末を無償貸与するサービスも多く、3つの形態のなかでは最も少ない持ち出しで始められます。一方で、会計を呼んで金額を伝える流れ自体は変わらないため、窓口の混雑そのものを解消したい場合には次の形態を検討することになります。

窓口の精算そのものを自動化するタイプ

自動精算機や医事会計連動POSがレセコンから会計金額を受け取り、患者さんが自分で現金またはキャッシュレスで支払う形です。金額の打ち直しがなくなり、釣銭の受け渡しとレジ締めの違算探しが窓口から消えます。据置型の自動精算機のほか、受付カウンターに載る卓上型、有人窓口で使う医事会計連動POSと、設置形態には幅があります。

導入の可否を左右するのは、自院のレセコンや電子カルテと接続できるかどうかです。機器の費用も設置工事も先の形態より大きくなるため、1日の会計件数と窓口に割いている人手から見合うかを判断することになります。

同じ「自動化」でもどこまでを機械に任せるかは、窓口が何を手放したいかで分かれます。クリニック向けの自動精算機と医事会計連動POSを開発する株式会社APOSTROには、次のような相談が寄せられているといいます。

T.O氏
株式会社APOSTRO サービス企画室 室長
T.O氏
独自インタビューより

もっとも多いのは、「受付スタッフの負担軽減」と「待ち時間対策」、そして「フル自動精算機までは要らないが、金銭の受け渡しだけはスタッフから切り離したい」というご相談です。特に最近は、人材採用の難しさや、ベテランスタッフへの業務依存、会計待ちによる患者満足度の低下、締め作業や現金管理負担の大きさなどに関するご相談が増えています。

そもそも自動精算機がどんな機械で、患者さんがどの順に操作して支払いを終えるのかから確かめたい場合は、以下の記事で仕組みと使い方、導入前に押さえておきたい注意点を解説しています。

診療の前後で決済まで済ませるタイプ

患者さんが診察券アプリや診療支援システムにクレジットカードを登録しておき、診療が終わった時点で自動的に決済される形です。会計を待つ列そのものが発生しなくなり、患者さんは診察室を出たらそのまま帰れます。院外で診療を行う訪問診療やオンライン診療でも、現金を持ち歩かずに診療費を受け取れます。

この形態は決済単体ではなく、予約・受付・診察券のデジタル化と一体で提供されることがほとんどです。患者さんにアプリを登録してもらう必要があるため、全員がこの方法で支払えるわけではなく、窓口での支払い手段は別途残す前提で考えます。

3つの形態の違いは整理できても、自院がどれを選ぶべきかは判断が分かれるところです。会計で解決したいこと・診療の性格・施設の種別の3問に答えるだけで候補を絞り込める「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しました。ぜひこちらもご活用ください。

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決済手数料は実質いくらの負担になるか|保険診療の仕組みから考える

ここからは、導入を検討するときに最も気になる決済手数料を扱います。初期費用・月額費用・入金サイクルは次の章でまとめて整理するため、この章では手数料だけに絞ります。

導入をためらわせてきた理由

医療機関でキャッシュレス決済の導入をためらわせてきた論点として挙げられてきたのは、決済手数料の負担、入金までの時間、患者さんからの要望の少なさの3つです。このうち手数料は、診療報酬という公定の価格で収入が決まる保険診療では、一般の小売業のように商品価格へ転嫁できないという事情が重なります。

入金までの時間も資金繰りに直結します。現金であればその日のうちに手元に入りますが、キャッシュレス決済では締め日から支払日までの間隔が空きます。

患者さんからの要望が少ないという事情は、社会全体の支払い方が変わるにつれて薄れてきました。国内の決済のうち現金以外で支払われる割合は2025年に58.0%まで上がっており、病院ではクレジットカードを受け付けているところが6割を超えています。

手数料がかかるのは窓口で受け取る一部負担金の分だけ

先に結論を書くと、決済手数料がかかるのは窓口で受け取る一部負担金の分だけです。診療報酬の総額に手数料率がそのままかかるわけではありません。

診療報酬のうちどこに手数料がかかるのかを図にすると、次のとおりです。

診療報酬のうち決済手数料の対象になる範囲を示した図。保険者へ請求する分は窓口の決済端末を通らず対象外で、患者が窓口で支払う一部負担金だけが決済手数料の対象になることと、負担の見積もり式を示している

患者さんが窓口で支払うのは一部負担金であり、その割合は健康保険法第74条第1項が区分ごとに定めています。70歳に達する月までは100分の30、それ以降は100分の20、70歳以降でも政令の定めによる報酬の額が一定以上のときは100分の30です。

残りの部分は保険者へ請求して支払いを受けるもので、同法第76条第1項は請求できる額を「療養の給付に要する費用の額から、(中略)一部負担金に相当する額を控除した額」と定めています。この部分は窓口の決済端末を通りません。

自院の負担を見積もるときは、次の考え方で計算できます。

  • 保険診療分=窓口で受け取る一部負担金の合計 × キャッシュレスで支払われる割合 × 決済手数料率
  • 自費診療分=自費の売上 × キャッシュレスで支払われる割合 × 決済手数料率(全額を窓口で受け取るため割引はかかりません)

数字を入れてみます。1日の外来が70人、1人あたりの窓口負担が平均1,500円、月の診療日が22日、そのうち6割がキャッシュレスで支払われるとすると、キャッシュレスで受け取る額は月およそ139万円です。手数料率が3.24%なら月およそ45,000円、医療機関向けの1.40%なら月およそ19,000円で、年間では30万円ほどの差になります。

この試算は本記事が上記の仕組みから計算したもので、公的に示された数値ではありません。外来数・窓口負担額・キャッシュレス比率は自院の実績に置き換えてください。自費診療の比率が高い診療科ほど、料率の差がそのまま効いてきます。各社の実際の料率は比較表で確認できます。

出典・参考資料(1件)

決済手数料率の目安

決済手数料率は、決済手段とサービス、そして加盟店の業種によって変わります。2026年8月時点で各社が公表している値を見ると、一般の加盟店向けのクレジットカード決済は標準料率がおおむね2.9%から3.25%で、中小事業者向けのプログラムなどの条件を満たすと1.98%前後まで下がります。

交通系電子マネーやQRコード決済はカードとは別の料率が設定されていることが多く、サービスによってはQRコード決済のほうが低いこともあります。銀聯など一部のブランドは3.4%と別建てになる場合があります。

医療機関向けの料率を別に用意しているサービスでは、Visa・Mastercardのクレジットカード決済で1.3%台から1.9%台までの幅で公表されています。同じサービスでも一般の加盟店向けと医療機関向けで1ポイント以上の差が付くことがあるため、料率を比べるときは、自院がその条件に当てはまるかまでの確認が欠かせません。サービスごとの実際の料率は比較表に並べています。

医療機関向けの料率・プランがあるか

手数料の負担を抑える現実的な手立ては、医療機関向けの料率が用意されているサービスを選ぶことです。医療機関を対象にした専用プランや業種別の優遇料率を公表しているサービスがあり、一般の加盟店向けより低い料率が適用されます。

ただし優遇の範囲はサービスごとに異なります。クレジットカードだけが対象で交通系電子マネーやQRコード決済は通常料率のまま、という設計は珍しくありません。対象となる医療機関の範囲が限られ、総合病院・大学病院・調剤薬局・動物病院・美容クリニックを対象外としているサービスもあります。料率の数字だけでなく、自院が対象に入るか、どの決済手段に適用されるかまで確かめてください。

専用プランを公表していなくても、医療機関からの申し込みであれば料率の相談を受け付けると案内しているサービスもあります。公表された料率だけで判断せず、見積もりを取って比べることが有効な場面です。

診療報酬の額は国が定めていて、手数料を診療費に上乗せする運用は想定されていない

手数料の分を患者さんの支払額に乗せるという考え方は、保険診療の枠組みには馴染みません。保険診療で受け取る額そのものが、医療機関の側で決められるものではないためです。

健康保険法第76条第2項は、療養の給付に要する費用の額を厚生労働大臣が定めるところにより算定すると規定しています。そのうえで、保険医療機関が算定された額を超えて患者さんから支払いを受けられる場合も、あらかじめ限定されています。

保険医療機関は、食事療養に関し、(中略)算定した費用の額を超える金額の支払を、生活療養に関し、(中略)算定した費用の額を超える金額の支払を、(中略)評価療養(中略)、患者申出療養(中略)又は(中略)選定療養(中略)に関し、(中略)算定した費用の額を超える金額の支払を受けることができる。(後略)

出典:保険医療機関及び保険医療養担当規則第五条第二項|e-Gov法令検索(条文が長いため、算定根拠となる条項の引用部分と末尾のただし書きを省略しています)

一部負担金を減額したり免除したりする措置も、災害などの特別の事情があり一部負担金の支払いが困難と認められる被保険者に対して、保険者が採るものと定められています(健康保険法第75条の2第1項)。減免を行えるのは保険者であって、保険医療機関が独自に減額・免除することは条文上の枠組みに位置づけられていません。

療養の給付と直接関係のないサービスとして患者さんから別途費用を受け取る場合にも、掲示や説明と同意の確認といった手続きが求められます。厚生労働省の通知は「お世話料」「施設管理料」「雑費」等の曖昧な名目での費用徴収は認められないとしており、同通知が挙げる具体例に決済手数料は含まれていません。

これらを合わせると、保険診療の窓口で受け取る額は法令と大臣告示で定まっており、それを超えて受け取れる場合も限定されている、という構造が見えてきます。決済手数料の分だけ患者さんの支払額を増やすという運用は、この枠組みのなかでは想定されていないと考えるのが自然です。

出典・参考資料(2件)

導入にかかる費用と入金サイクル

ここからは、手数料以外に出ていくお金と、入ってくるお金のタイミングを整理します。初期費用・端末代・月額費用を積み上げ、入金サイクルまで確かめると、年間の持ち出しと資金繰りへの影響を見積もれます。

初期費用・月額費用の見方

決済端末を置くタイプでは、初期費用0円・月額0円をうたうサービスが多く見られます。この0円が何を指すかはサービスによって異なり、端末代が別途かかる場合、月額が無料になるのは一定の取扱高を超えた月だけという場合、キャンペーン期間中に限る場合があります。契約期間の縛りと中途解約時の違約金も、月額と合わせて確認する項目です。

自動精算機や医事会計連動POSでは、費用を公表せず個別見積もりとしているメーカーがほとんどです。機器本体に加えて設置工事、レセコンとの接続設定、保守契約が費用に含まれるため、総額は導入する台数と設置環境で変わります。複数社から見積もりを取り、保守費用まで含めた5年程度の総額で比べるのが実務的です。

決済端末の入手方法(購入・レンタル・無償貸与)

決済端末の入手方法には、買い取り、月額を払って借りるレンタル、契約期間中は無償で貸与される形の3通りがあります。買い取りは初期費用が一度に出ていく代わりに月額を抑えられ、レンタルと無償貸与は初期の持ち出しを抑えられます。

この選択は後述する補助金の使い方にも影響します。補助金の対象になるのは購入した機器で、リース・レンタル契約の場合は対象外とされているためです。補助金の活用を前提に検討するなら、端末を買い取る前提で見積もりを取る必要があります。

入金サイクルと締め日が資金繰りに与える影響

入金サイクルは「月1回・月末締め翌月末払い」から「毎営業日入金」まで幅があります。同じサービスのなかでも決済手段によって分かれることが多く、クレジットカードは月2回でもQRコード決済は月1回、という設計が一般的です。締め日の翌日に発生した売上は次の締めまで持ち越されるため、実際の入金までの日数は締め日と支払日の組み合わせで決まります

入金回数を増やせるサービスもありますが、回数を増やすと1回あたりの振込手数料がかかる設計になっていることがあります。指定の金融機関に口座を持てば振込手数料が無料になったり、最短で翌営業日に入金されたりする条件を用意しているサービスもあるため、自院のメインバンクとの相性も確認の対象になります。

導入費用の負担を抑える補助金・支援制度

2026年8月時点で医療機関が使える可能性がある制度として、デジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金)があります。公募要領の中小企業等の定義には「⑨医療法人、社会福祉法人 常時使用する従業員の数が300人以下の者」と記載があり、従業員300人以下の医療法人は補助対象者に含まれます。同表の注記により医療法人は小規模事業者には該当しないため、小規模事業者向けの補助率は適用されません。

ハードウェアが補助対象になるのはインボイス枠(インボイス対応類型)に限られます。対象として挙げられているのは、決済機能を持つ登録済みソフトウェアを利用するためのPOS専用機、モバイルPOSレジ用のPC・タブレット、券売機で、その付属品としてキャッシュドロワ・カスタマーディスプレイ・レシートプリンタ・自動釣銭機・カードリーダ・バーコード/QRコードリーダ・Wi-Fiルータ・運搬費が列挙されています。

(ア) 「会計」「受発注」「決済」のうち「決済」機能を有するカテゴリー1(ソフトウェア)で登録されたPOSレジシステムをインストールし、利用するためのPOS専用機、PC・タブレット(いわゆるモバイルPOSレジとして利用するための汎用PC機器)、券売機の費用が対象となる。

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領 インボイス枠(インボイス対応類型)|中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局

自動精算機や据置型のマルチ決済端末は、この列挙には含まれていません。個別の機器が対象になるかどうかは、IT導入支援事業者または事務局に確認してください。リース・レンタル契約のITツールと中古品は補助対象外と明記されている点も、端末の入手方法を決める前に押さえておく必要があります。

一方で、小規模事業者持続化補助金は補助対象にならない者として医師・歯科医師・助産師および医療法人を挙げており、医科・歯科の医療機関は法人でも個人開業でも使えません。ものづくり補助金も、公募要領で医療法人を補助対象外としています。制度によっては医療機関が対象から外れるため、名称だけで判断せず公募要領の補助対象者の定義を確認してください。

出典・参考資料(2件)

自院に合うキャッシュレス決済サービスの選び方

料金の見方はここまでで整理したので、この章では自院の環境と患者層に合うかどうかを見ていきます。同じ料率でも、対応する決済手段の範囲やレセコンとの接続可否によって、導入後に窓口で起きることは変わります。

対応する決済手段の範囲

クレジットカードは主要な国際ブランドに対応していれば大きな差は出ませんが、電子マネーとQRコード決済は対応範囲がサービスごとに分かれます。どこまで受け付けるかを決めるうえでは、実際に医療機関で選ばれている手段が手がかりになります。

厚生労働省の令和6年度調査では、電子マネー決済を導入している病院が対応している手段は交通系ICカードが81.1%で最も多く、次いでWAONが65.4%でした。QRコード決済を導入している診療所が対応しているサービスはPayPayが89.0%で最も多く、楽天ペイが48.3%と続きます。交通系ICカードとPayPayに対応しているかどうかが、まず確認すべき点になります。

QRコード決済は加盟店審査がブランドごとに行われるため、導入直後は使える手段が限られることがあります。開院時期や繁忙期に合わせて導入する場合は、この点を見込んで申し込みの時期を決めてください。

出典・参考資料(1件)

どのブランドに対応しているかを軸に、医療機関向けに限らず決済端末そのものを見比べたい場合は、電子マネーは『電子マネー決済端末おすすめ15選を徹底比較』、QRコード決済は『QR・バーコード決済端末おすすめ比較14選』で、対応ブランドと手数料を並べて整理しています。

レセコン・電子カルテ・自動精算機との連携

会計金額の受け渡しをどうするかは、窓口の手間を左右する分かれ目です。決済端末に職員が金額を手入力する方式では、レセコンの画面を見ながら打ち直す作業が会計のたびに発生します。レセコンが発行したバーコードを端末のカメラで読み取る方式なら、打ち間違いの余地がなくなります

自動精算機や医事会計連動POSでは、レセコンとの接続が導入の前提になります。連携できるレセコン・電子カルテの製品名を公表しているメーカーは多くなく、「主要なレセコンに対応」といった表現にとどまることがあります。自院で使っている製品名を伝えて接続実績を確認し、必要な場合は接続のための費用も見積もりに含めてもらってください。

高齢の患者が多い窓口での操作性とサポート体制

患者さんが自分で操作する自動精算機を導入する場合、画面の見やすさと操作の手数が窓口の混雑に直結します。文字の大きさ、案内の音声、硬貨の投入口の高さといった仕様は、実機を見て確かめる価値があります。設置スペースも合わせて確認する項目で、据置型が置けない受付には卓上型という選択肢があります。

サポート体制は、故障時にどれくらいで復旧できるかが見極めの軸になります。窓口の会計が止まると診療そのものが滞るため、電話受付の時間帯だけでなく、訪問対応の有無、代替機の貸し出し、保証期間までを申し込み前に確認しておきます。

調剤薬局・院内薬局の窓口で見るべき点

薬局の窓口では、金額を計算するのが医科・歯科のレセコンではなく調剤レセコンになります。医療機関向けとして紹介されているサービスでも、調剤レセコンとの接続実績があるとは限らないため、対応の可否を個別に確かめる必要があります。

接続先の違いだけでなく、窓口で患者さんが通る流れそのものも医科・歯科とは異なります。薬局向けとクリニック向けの自動精算機をそれぞれ開発している株式会社APOSTROは、両者の違いをこう説明しています。

T.O氏
株式会社APOSTRO サービス企画室 室長
T.O氏
独自インタビューより

同じ「自動精算機」というカテゴリでも、処方箋受付・服薬指導という薬局特有のフローと、診察予約・再来受付というクリニック特有のフローでは、必要な機能や導線設計が変わってきます。

もう1点、1回の会計に消費税のかからない保険調剤と、消費税のかかるOTC医薬品や日用品が混ざる点も薬局特有の事情です。両者を1回の決済でまとめて処理できるか、税区分を分けて記録できるかは、レジ締めと会計処理の手間に効いてきます。医療機関向けの優遇料率については、薬局を対象外としているサービスがある点にも注意してください。

ここまでの観点を持って各社の条件を突き合わせるなら、資料を並べて確認するのが早道です。

【比較表】病院・クリニック向けキャッシュレス決済サービス35サービスを比較

ここからは、35のサービスを3つの導入形態に分けて比較します。決済端末を足すタイプは決済手数料率・医療機関向け料率・初期費用と端末価格・月額費用・入金サイクル・対応決済手段・レセコン連携で、診療の前後で決済まで済ませるタイプは医療機関向け料率を除く同じ項目で並べました。

窓口の精算を自動化するタイプは料金を公表するメーカーがほとんどないため、設置形態と対象規模・レセコン連携・自動釣銭機・導入実績・保守体制という機器選びに効く項目で並べています。

表の中の「要問い合わせ」は金額や条件が公表されておらず問い合わせが必要なもの、「公式に記載なし」は公式サイトにその項目の記載自体がなく、対応の可否から確認が必要なものを指します。

会計窓口にキャッシュレス決済を足すタイプの比較

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サービス名アルファポータブルSTORES 決済USEN PAYPayCAS MobilePAYGATECASHIER PAYMENTJMSおまかせサービスPOS+ PayAirペイSquareクリニックPAY医療機関向けキャッシュレスサービス(ORCAMO)タイムズペイ for 医療業種EPARKペイメントサービスPayossチョキペイ
決済手数料率端末紹介ページでは1.98%〜、決済サービス機能ページでは3.24%〜と案内
中小支援プラン適用時はVisa・Mastercard・JCBなどが2.48%
業種と取扱商材により変わり、それぞれの適用条件は公式に記載なし
1.30%〜(カード5ブランド・QUICPay+、医療向けプラン)
交通系IC・iD・QRコードは3.24%
通常料率はカード2.99%〜3.24%/電子マネー3.24%〜3.74%/QRコード3.24%クレジットカード2.20%〜/QRコード1.98%〜2.90%〜(Visa・Mastercard)/3.24%〜(その他カード・電子マネー)/2.00%〜(QRコード)
中小事業者向けプラン適用でVisa・Mastercard 1.98%〜
2.98%(Visa・Mastercard)/3.24%(JCB・American Express・Diners Club)
電子マネー3.25%/QRコード2.8%〜
2.48%〜(クレジットカード、JMS中小企業応援プログラム適用時)/その他の決済3.24%1.98%〜(導入から6か月間のキャンペーン料率)
7か月目以降の料率は要問い合わせ
3.24%(クレジットカード・iD・QUICPay)/2.95%(交通系電子マネー、税込3.24%)/2.95%(QRコード、税込3.24%。COIN+は0.99%)
中小事業者向けプログラム適用でカード6ブランド2.48%
3.25%〜(対面決済)
年間キャッシュレス決済額3,000万円未満・主要6ブランドの対面決済は2.5%
交通系電子マネー3.24%/その他電子マネー3.25%
JCB・American Express・Diners Clubは個別案内
1.45%(非課税、Visa・Mastercard)
電子マネー2.53%(税込)
その他ブランドの料率は要問い合わせ
通常プランのクレジットカードは2.48%〜
銀聯2.8%〜/交通系電子マネー3.24%
2%台〜(一般業種)
確定した料率は要問い合わせ
3.24%(クレジットカード)/3.40%(銀聯)
交通系IC 2.60%/WAON・楽天Edy・nanaco 3.10%/iD・QUICPay 3.24%
コード決済3.24%(WeChat Pay・Alipay+は2.40%)
要問い合わせ
医療機関向け料率なし(医療機関向けの専用料率は公式に記載なし。自院の条件での個別提示)あり: カード5ブランドとQUICPay+が1.30%〜
総合病院・大学病院・薬局・動物病院・美容クリニックは対象外
あり: 病院・診療所はVisa・Mastercardが1.9%〜
公式の料金ページではUSEN PAYとUSEN PAY ENTRYの両方に記載
加盟店審査とは別に各ブランドの医療機関対象業種の審査あり
あり: ウィーメックス「メディコム」連携時にカード1.45%〜・電子マネー1.5%〜・QRコード2.0%〜(月額7,000円・税抜)
PayCAS POS for クリニックの3プランの料金は公式に記載なし
PayCAS Mobile単体は通常料率
あり: レセコン連携アプリ「スマレジforMedical」経由の特別料率
料率は公式に記載なし
なし(公式に医療機関向け料率の記載なし)あり: 医療機関業種は料率の個別相談を受け付け
料率は公式に記載なし
なし(整体院・クリニック向けページはあるが料率の記載なし)なし(公式に医療機関向け料率の記載なし)なし(業種別の優遇はなく、年間決済額に応じたプログラムを医療機関にも適用)あり: 医療機関専用のサービスで、Visa・Mastercardが1.40%〜(カード会社の事前審査により変動)
動物病院は対象外
あり: 日本医師会員向けのサービスで、Visa・Mastercardが1.45%(非課税)
非会員向けプランの条件は要問い合わせ
あり: 医療業種向けプランでクレジットカード1.5%〜
同プランは初期費用・月額固定費も0円
あり: 病院・クリニックなど一部業種は1%台〜
確定した料率は要問い合わせ
なし(医院・歯科・クリニック向けページはあるが料率の記載なし)あり: クリニックと薬局だけを対象にしたサービス
料率は要問い合わせ
初期費用・端末価格0円
端末は定価74,800円、キャンペーン適用時0円
0円〜
年間契約で端末1台を無料貸与
0円0円(キャンペーン適用時)端末代のみ(金額は要問い合わせ)
数量限定で端末0円のキャンペーンあり
0円
1店舗1台限り、端末到着後2か月以内の利用開始が条件
0円要問い合わせ
「スマホPOS×ポスタスペイ」は0円
0円
カードリーダーは審査通過後に貸与(電源アダプタは別途用意)
0円〜
カードリーダー4,980円/ターミナル39,980円/レジスター84,980円(いずれも税込)
0円(サブスクプラン、リース契約で最低5年)
65,000円〜78,000円(一括購入プラン)
0円
端末1台まで無償貸与(保証は設置日から4年間)
0円(医療業種向けプラン)
通常プランは端末代金38,000円
0円(一部端末を除く)6,600円〜11,000円(決済手段ごとに加算)
端末はP400が55,000円、V200cが47,300円
要問い合わせ
月額費用0円0円0円
設置翌月中の取扱高が50万円未満の場合は1,980円〜3,980円
1,980円(税別)/店舗
電子マネー利用時は+1,020円(税別)
メディコム連携版は7,000円(税抜)
3,300円(税込)
スマレジ有料プラン契約で0円になるプランあり
PAYGATE POS LINKは別途3,300円
2,200円/台0円
Wi-Fiを使わない場合はLTE通信料693円/月
要問い合わせ
「スマホPOS×ポスタスペイ」は3,000円(税抜)
0円0円2,000円〜(クレジットカード専用)・3,920円(フルセット)
一括購入プランは800円〜2,500円
0円
電子マネー読取装置は550円(税込)
0円(医療業種向けプラン)
通常プランは2,500円(税込)
0円(一部端末を除く)クレジット利用料440円+電子マネー基本料330円+各ブランド330円+交通系IC 330円要問い合わせ
入金サイクル月1回・月2回・週1回・週2回から選択自動入金は翌月20日
手動入金は最短翌々日
月1〜2回
住信SBIネット銀行USEN支店ならカード・交通系電子マネーは最短翌営業日
月2回
月末締め・最短翌日振込の月1回も選択可
クレジットカード・電子マネーは月2回
QRコードは月1回
Visa・Mastercardは月2回
電子マネーは月1回または月2回
QRコードは月1回
月2回(振込手数料0円)または月6回(1回198円・税込)月2回(振込手数料0円)月6回(みずほ・三菱UFJ・三井住友銀行)
その他の金融機関は月3回
翌営業日(三井住友・みずほ銀行)
その他の金融機関は毎週水曜締め・同週金曜入金
要問い合わせ月1回または月2回
振込手数料は1回220円(税込)
月2回(15日締め・月末締め)
全業種共通のFAQに基づく記載で、医療業種向けプランに同じ条件が適用されるかは公式に記載なし
月1回または月2回から選択月1回または月2回(決済ブランドにより異なる)要問い合わせ
対応決済手段クレジットカード
電子マネー(交通系・流通系)
QRコード
計70種類以上
クレジットカード
電子マネー(交通系IC・iD・QUICPay+)
QRコード
楽天Edy・nanaco・WAONは非対応
クレジットカード6ブランド
電子マネー(PiTaPaは非対応)
QRコード
計約70種
クレジットカード
電子マネー
QRコード
計30種類以上
クレジットカード7ブランド
電子マネー
QRコード
計約29種
クレジットカード5ブランド
電子マネー(交通系IC含む)
QRコード
クレジットカード
電子マネー
QRコード
クレジットカード
電子マネー
QRコード
計50種類以上
クレジットカード
電子マネー
QRコード
ポイント
計92種
クレジットカード
電子マネー
QRコード
クレジットカード
電子マネー
QRコード(対応ブランド名は公式に記載なし)
クレジットカード(一括払いのみ)
電子マネー(オプション)
QRコード(JPQR準拠、PayPayは非対応)
クレジットカード
電子マネー
QRコードは医療業種向けページに記載なし
クレジットカード
電子マネー(交通系IC・iD・QUICPay・楽天Edy・WAON・nanaco)
QRコード
クレジットカード
電子マネー
QRコード
クレジットカード7ブランド
電子マネー12種
QRコード7種
レセコン・POS連携直接連携は公式に記載なし
POSレジ「スマレジ」を介する運用
公式に記載なし直接連携は公式に記載なし
POSレジ「USENレジ TAB HEALTHCARE」との併用を案内
レセコン連携は「PayCAS POS for クリニック」の機能(ウィーメックス「メディコム」連携)
PayCAS Mobile本体の機能ではない
「スマレジforMedical」経由で50種類以上の電子カルテ・レセコンと連携(ORCAは自動連携・バーコード連携に対応)
スマレジ本体の有料プラン契約と保守契約が別途必要
レセコン・電子カルテが発行する明細のバーコードを端末カメラで読み取り、会計金額を自動入力公式に記載なしPOSレジで打った金額を決済端末へ自動反映
クリニック向けPOSはバーコード読み取りによるレセコン連携に言及(対応製品名は公式に記載なし)
直接連携なし
会計金額は端末側で入力
直接連携なし
POSレジや自動精算機を介する運用
公式に記載なしORCAが算出した請求金額をPOSレジ側で取り込む想定
連携にはPOSシステムの開発・改修が必要
公式に記載なし公式に記載なし公式に記載なし公式に記載なし
詳細情報公式資料を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※2026年8月時点の各社公式情報をもとに作成。料金・料率は契約プランや審査結果などの条件により変わるため、導入前に各社へご確認ください。

窓口の精算そのものを自動化するタイプの比較

この形態は、本体価格と保守費用を公表しているメーカーがほとんどありません。機種の構成と連携するレセコンによって金額が変わるため、価格は個別の見積もりで示されます。そのため料金から候補を絞ることはできず、設置形態と対象規模・レセコンとの連携・自動釣銭機の構成・保守体制で数社まで絞り込み、同じ条件を伝えて相見積もりを取る進め方になります。下の表はその順に項目を並べています。

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サービス名Clinic KIOSKClinic KIOSK for DesktopClinic POSPharmaCubeグローリー 診療費支払機NOMOCa-StandレセPOSハヤレジFIT-B for ClinicSMA SEL
設置形態・対象規模床置型の自動精算機(高さ1,390×幅460×奥行295mm)
クリニック・診療所向け
1台で再来受付と精算を兼ねる構成にも対応
卓上型(受付カウンター上に設置)
クリニック・診療所向け
卓上型の寸法は公式に記載なし
有人窓口のセミセルフレジ(医事会計連動POS)
スタッフが金額を確定し、患者が支払い操作を行う
クリニック・診療所向け
薬局専用のセルフレジ(省スペース設計、寸法は公式に記載なし)
調剤薬局向け
調剤分とOTC医薬品の同時精算に対応
床置型の自動精算機(FHP-S11/FFH-700)と有人窓口・セミセルフ向けの窓口支払機(FCH-950)
FHP-S11はクリニック〜中規模、FFH-700は大学病院・大規模病院向け
床置型の自動精算機(高さ約1,420×幅460×奥行298mm)
クリニック・診療所向け
据置型のNOMOCa-Desk、セミセルフのNOMOCa-Regiも選択可
自動精算にも対応する医療会計向けPOSレジ
クリニック・病院向け
産婦人科の前受金管理、眼科の売上分離など診療科別の機能あり
卓上のセミセルフ対応自動釣銭機「ハヤレジ」、卓上型自動精算機「ハヤレジセルフ」、自立式「ハヤレジスタンド」、キャッシュレス専用機「FastCheckout byGMO」の4機種
医科・歯科・調剤薬局向け
卓上型のFIT-B for Clinicと2画面のFIT-B NEXT、床置きの薄型FIT-A、調剤薬局専用のFIT-B for Pharmacy、病院向けのTH-X・TH-Z
クリニック・調剤薬局・病院と対象別に製品を用意
自動精算機3モデル(小型のQ1、循環式のCR2、大容量のCR1000)とセミセルフレジ
総合病院・クリニック・美容クリニック向け
レセコン・電子カルテ連携95%以上のレセコン・電子カルテ・予約システムに対応と公表
個別の対応製品名は要問い合わせ
95%以上のレセコン・電子カルテ・予約システムに対応と公表(卓上型のページにも記載)
個別の対応製品名は要問い合わせ
95%以上のレセコン・電子カルテ・予約システムに対応と公表(数十社との連携実績)
患者ID番号をもとに会計データを取り込み。個別の対応製品名は要問い合わせ
薬局システムの標準仕様NSIPS®に対応したレセコンと連携
個別の対応製品名は要問い合わせ
医事会計システムと連携(FCH-950は請求情報の取得と自動消込に対応)
個別の対応製品名は要問い合わせ
シリーズ全体でレセコン連携率96.6%と公表
個別の対応製品名は要問い合わせ
日医標準レセプトソフト(ORCA)と連動する専用ラインナップあり(会計待ちのリストをPOSレジ画面に表示)
個別の対応製品名は要問い合わせ
電子カルテ・レセコンの90%以上のメーカーと連携できると公表
連携実績のない機種はバーコード運用か個別のインターフェース開発で対応。個別の対応製品名は要問い合わせ
FIT-B for Clinicの連携先はレセコンベンダーとの調整が必要
FIT-B NEXTは日本医師会ORCA管理機構のキャッシュレスサービスと連動。個別の対応製品名は要問い合わせ
自動精算機は電子カルテ・レセコンと連携(個別の対応製品名は要問い合わせ)
セミセルフレジは連携不要(スタッフが診療明細書を見て金額を入力)
キャッシュレス決済への対応本体で対応
クレジットカード6ブランド/電子マネー(交通系IC・WAON・QUICPay)/QRコード(PayPay・d払い・au PAY・楽天ペイなど)
本体で対応
クレジットカード6ブランド/電子マネー(交通系IC・WAON・QUICPay)/QRコード(シリーズ本体ページの記載)
決済端末連携のオプション
対応ブランドは公式に記載なし
本体で対応
クレジットカード6ブランド/電子マネー(交通系IC・WAON・QUICPay)/QRコード(PayPay・d払い・au PAY・楽天ペイなど)
FCH-950はクレジットカード・デビットカード・電子マネー・QRコードに公式対応
FHP-S11はクレジットカードに対応(電子マネー・QRコードは総称での記載)
FFH-700はFHP-S11との組み合わせで対応
オプションの決済端末連携
クレジットカード・QRコードに対応(電子マネーの個別ブランドは公式に記載なし)
オプションの決済端末連携(クレジットカード・電子マネー端末、QRコード端末、スマホ決済)
対応ブランドは公式に記載なし
オプションの決済端末連携(Panasonic・CASTLES TECHNOLOGY・オムロン・東芝TEC製の端末)
対応ブランドは公式に記載なし
本体で対応
FIT-Aはクレジットカード6ブランド・QRコード・電子マネー(交通系IC含む)に対応と公表
FIT-B for Clinic・FIT-B NEXTの対応ブランドは公式に記載なし
提携する決済代行会社3社から選んで別途契約
対応ブランドは公式に記載なし
自動釣銭機内蔵組み合わせて使用(本体内蔵か外付け接続かは公式資料と提供元の説明で表現が分かれるため要確認)連動(現金の計数・払い出しを自動化)内蔵全機種に標準搭載内蔵循環式を標準採用循環式(本体のハヤレジはグローリー製R08シリーズ)内蔵(FIT-B for Clinicは奥行約450mm、設置面積を一般品比約20%削減)内蔵(CR2・CR1000はフル循環式)
導入実績シリーズ累計出荷台数4,000台突破(2026年7月発表)
Clinic KIOSK単独の内訳は公式に記載なし
シリーズ累計出荷台数4,000台突破(2026年7月発表)
卓上型単独の台数は公式に記載なし
Clinic POS単独の件数は公式に記載なし
APOSTRO全体の精算機導入数は4,000件(2026年4月時点)
PharmaCube単独の台数は公式に記載なし
カタログの掲載ページに導入薬局7件を掲載
導入台数・件数は公式に記載なし
「大学病院導入実績No.1」との自社訴求はあるが集計主体・時点の記載なし
シリーズ全体で全国2,911件(2026年3月末時点)
NOMOCa-Stand単独の内訳は公式に記載なし
全国1,000台以上(集計時点は公式に記載なし)導入件数は公式に記載なし医療機関向け製品の導入件数は公式に記載なし累計の導入件数は公式に記載なし(公式ページに導入事例13件を掲載)
保守・サポート電話(平日10:00〜18:00)・導入時の現地調査・稼働初日の立ち会い
24時間対応の記載はなし
電話(平日10:00〜18:00)・導入時の現地調査・稼働初日の立ち会い
24時間対応の記載はなし
現地調査から稼働初日対応・アフターサポートまでの7段階の導入プロセス
対応時間は公式に記載なし
業務フロー構築の支援と稼働後の継続支援(法令改定対応・トラブル対応)
窓口は平日10:00〜18:00
全国100か所以上の保守拠点・約1,000名の社員技術者
24時間365日対応、原則当日中の訪問
自社サポートセンター・リモート・現地の3経路で全国対応
対応時間は公式に記載なし
現地での設置・操作説明、電話サポート、遠隔保守
対応時間は公式に記載なし
保守プランを複数用意
対応手段・対応時間は公式に記載なし
公式に記載なし(問い合わせフォーム経由)公式に記載なし(問い合わせフォーム経由)
料金本体価格・決済手数料とも要問い合わせ(個別見積もり)本体価格・決済手数料とも要問い合わせ(個別見積もり)要問い合わせ(レジのタイプと使用するレセコンにより変動)本体価格・決済手数料とも要問い合わせ(個別見積もり)本体価格・保守費用・決済手数料とも要問い合わせ(個別見積もり)本体価格・保守費用・決済手数料とも要問い合わせ(個別見積もり)本体価格・月額費用とも要問い合わせ(リースも選択可)本体価格・保守料とも要問い合わせ本体価格は要問い合わせ
決済手数料はFIT-B NEXTでORCA管理機構のキャッシュレスサービスを利用した場合1.45%〜(カードブランドにより変動)。他機種は要問い合わせ
本体価格は要問い合わせ
決済手数料は契約する決済代行会社により変動
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る公式サイト公式サイト

※2026年8月時点の各社公式情報をもとに作成。自動精算機は機種構成やレセコンの種類によって費用が変わるため、料金・料率は各社へご確認ください。

見積もりを取る前に費用感を導入事例からつかんでおきたい場合や、歯科に対応するメーカー・価格を抑えて導入する方法まで含めて自動精算機とセルフレジの側から検討したい場合は、以下の記事で機種ごとに整理しています。

診療の前後で決済まで済ませるタイプの比較

← 横にスクロールできます →
サービス名デジスマ診療クロンスマートパスメディカル革命 byGMOmelmoCurePortMedibotオンライン診療PayFanka医療機関向け口座振替サービス
決済手数料率2.95%(デジスマ払い)
別途、口座管理費250円/月・振込手数料200円/月(いずれも税抜)
0円(MICINが負担)
公式サイトに所定の条件があり、条件によっては発生する場合あり
要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ公式に記載なし(完全成果報酬型と案内。カード決済の処理手数料の料率は記載なし)要問い合わせ要問い合わせ口座振替方式のため決済手数料率の設定なし
手数料は事業内容と回収内容のヒアリングに基づく個別見積もり
初期費用・端末価格0円(スタンダードプラン)
400,000円(プレミアムプラン、税抜)
0円0円(DXスタータープラン)
300,000円〜(Standardプラン)
専用のハード機器は不要
要問い合わせ要問い合わせ
決済専用の端末は不要(PC・タブレットとブラウザで運用)
0円要問い合わせ
決済端末は不要(メール・SMSで送る決済用URLから支払い)
要問い合わせ0円
決済端末は不要
月額費用15,800円(スタンダードプラン)
25,800円(プレミアムプラン)
いずれも税抜。ビデオ通話は月額980円(税抜)のオプション
0円1,980円〜(DXスタータープラン、予約1件につき100円の従量課金あり)
20,000円〜(Standardプラン)
いずれも税抜
要問い合わせ要問い合わせ0円要問い合わせ要問い合わせ請求のない月は基本料金0円
基本料金の額は要問い合わせ
入金サイクル要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ振替日は毎月4日・20日・27日から選択
最小1件の回収から利用可
対応決済手段クレジットカード(VISA・Mastercard・JCB)
電子マネー・QRコードは公式に記載なし
クレジットカード(VISA・JCBなど主要ブランド)
電子マネー・QRコードは公式に記載なし
クレジットカード(患者が事前登録したカードで決済。対応ブランドは公式に記載なし)クレジットカード(アプリに登録したカードで診察後に自動決済。窓口会計の対応ブランドは公式に記載なし)クレジットカード(対応ブランドは公式に記載なし)クレジットカード(LINE上で事前登録したカードで決済。対応ブランドは公式に記載なし)クレジットカード(Visa・Mastercard)クレジットカード(事前登録したカードによる事後決済。対応ブランドは公式に記載なし)口座振替(都市銀行・地方銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行など。一部例外あり)
レセコン・POS連携同社のクラウド型電子カルテ「M3 DigiKar」と一体で利用可
他社レセコンとの連携可否は公式に記載なし
公式に記載なし
処方箋・領収書をタブレットで撮影して会計金額を紐づけるAIクイック会計に対応
公式に記載なしクラウド診療支援システム「CLINICS」のかかりつけアプリプラン等を通じて導入する構成Medicom-HRf Hybrid CloudとWebORCAクラウド版に対応
電子カルテを導入していない医療機関でも利用可
美容クリニック向け電子カルテ「ACUSIS Cloud」と連携(LINEで受けた予約情報をカルテのスケジュールに反映)連携なし
オンラインカルテなどの追加システムは不要
電子カルテ連携に対応
連携できる製品の具体名は公式に記載なし
公式に記載なし
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

※2026年8月時点の各社公式情報をもとに作成。料金・料率は契約プランや利用する機能により変わるため、導入前に各社へご確認ください。

病院・クリニック向けキャッシュレス決済サービス35選

比較表で気になったサービスについて、料金の内訳・対応する決済手段・連携できる仕組み・医療機関での提供実態を個別に見ていきます。

会計窓口にキャッシュレス決済を足すタイプ

いま使っている会計の流れを変えずに、支払い手段だけを増やしたい医療機関に向くサービスです。

1. アルファポータブル|マルチ決済端末(アルファノート株式会社)

アルファポータブル|マルチ決済端末のウェブサイト

クレジットカード・電子マネー・QRコードを手のひらサイズの端末1台で受け付け、レシートの印字と領収書の発行まで内蔵プリンターで完結するマルチ決済端末です。提供元のアルファノート株式会社は包括信用購入あっせん業者として登録しており、加盟店契約と端末の提供を自社で一体で行っています。

初期費用・月額基本料・解約違約金はいずれも0円で、定価74,800円の端末もキャンペーン適用時は0円です。

決済手数料は業種と取扱商材によって決まり、公表されている数字は端末紹介ページの1.98%〜と、決済サービス機能ページの3.24%〜に分かれます。中小支援プランを適用した場合はVisa・Mastercard・JCBなどが2.48%と案内されています。

どの条件でどの料率になるかは公表されておらず、医療機関向けの専用料率もありません。自院の条件での提示を受ける形になります。

端末はバッテリーを内蔵し4G回線に対応するため、訪問先での決済が公式の利用シーンに挙げられています。入金は月1回・月2回・週1回・週2回の4パターンから選べ、24時間対応の有人電話窓口と加盟店ごとの専任担当が付きます。レセコンとの直接連携は公式に示されておらず、POSレジ「スマレジ」の連携アプリがクリニック・医療を対象業種に挙げています。

2. STORES 決済(STORES株式会社)

STORES 決済のウェブサイト

対面決済の提供は2012年に始まった「Coiney」に遡り、現在はSTORES株式会社の「STORES 決済」に統合されています。スマートフォンやタブレットとBluetoothでつなぐカードリーダー型が基本形で、2025年11月に登場した「STORES 決済端末2」はWi-Fi環境があれば端末単体でも決済を完結できます。

医療機関向けの特別プランでは、クレジットカード5ブランドとQUICPay+の決済手数料が1.30%〜になります。交通系ICとiD、QRコード決済は3.24%のままで優遇の対象から外れます。初期費用は0円〜、月額費用と解約費はかからず、年間契約なら端末が1台無料で貸し出されます。

対象は医療法第一条に定める病院・診療所で、内科・外科・皮膚科・眼科・歯科などの単科病院が例に挙げられています。ただし総合病院・大学病院・薬局・動物病院・美容クリニックは対象外です。適用には専用フォームからの申請と加盟店審査が必要になります。

対応する電子マネーは交通系IC9ブランドとiD・QUICPay+で、楽天Edy・nanaco・WAONは含まれません。レセコン・電子カルテとの連携仕様は公表されていないため、会計金額の受け渡し方法は問い合わせで確認してください。

3. USEN PAY(株式会社USEN)

USEN PAYのウェブサイト

店舗向けのBGMやPOSレジを手がける株式会社USENの決済サービスで、レシートプリンターを内蔵した据置型端末「A920MAX」を主力に4製品を揃えます。全国約140か所の拠点網を持ち、故障時には無償交換と出張修理に対応します。

医療機関には、クレジットカード決済手数料1.9%〜(Visa・Mastercard)の特別料率が用意されています。対象は医療法第一条の5に定める病院・診療所で、総合病院、精神病院・メンタルクリニック、各種クリニック・一般診療所、歯科診療所が対象業種として挙げられ、適用には別途審査があります。

公式の料金ページでは、この1.9%〜という料率がUSEN PAYとモバイル型のUSEN PAY ENTRYの両方に記載されています。適用には、通常の加盟店審査とは別に各ブランドの医療機関対象業種の審査があります

製品ごとに扱える決済手段は異なります。USEN PAY ENTRYはクレジットカードが一律3.24%・電子マネーが3.24%〜で、QRコード決済には対応しません。QR専用のUSEN PAY QRはクレジットカードと電子マネーを扱えません。

USEN PAYの端末費用と月額利用料は0円ですが、設置翌月中の取扱高が50万円に届かない場合は月額1,980円〜3,980円が請求されます。入金は標準で月1〜2回、振込先を住信SBIネット銀行のUSEN支店にするとクレジットカードと交通系電子マネーの売上が最短翌営業日に入ります。

レセコンとの直接連携は公式に示されておらず、医療機関にはタブレットPOSレジ「USENレジ TAB HEALTHCARE」との併用が案内されています。

4. PayCAS Mobile(SBペイメントサービス株式会社)

PayCAS Mobileのウェブサイト

決済処理と加盟店契約をSBペイメントサービス株式会社が、端末の製造・販売をSB C&S株式会社が担う、ソフトバンクグループのモバイル型オールインワン端末です。重量404gの本体にプリンターとソフトバンク回線のSIMを内蔵し、有線LANやWi-Fiのない場所でも決済できます。

一般の加盟店向けの決済手数料はクレジットカード2.20%〜・QRコード1.98%〜で、月額は1店舗あたり1,980円(税別)、電子マネーを使う場合はさらに1,020円(税別)が加算されます。入金は月2回が基本で、月末締め・最短翌日振込の月1回を選ぶと振込手数料がかかりません。

医療機関で会計金額をレセコンから引き継ぎたい場合、その機能を持つのは別ソリューションの「PayCAS POS for クリニック」で、PayCAS Mobile本体ではありません。クリニック向けPOSは保険・自費・物販の区分を引き継いで会計金額を表示しますが、3つの料金プランの金額は公表されておらず問い合わせが必要です。

レセコン・電子カルテ側では、ウィーメックス株式会社の「メディコム」シリーズ向けの連携ページが公開されています。この構成の料金は初期費用0円・月額7,000円(税抜)で、決済手数料はクレジットカード1.45%〜・電子マネー1.5%〜・QRコード2.0%〜と、一般の加盟店向けとは別の体系です。導入までは審査と設定を含めて約1.5〜2か月と案内されています。

5. PAYGATE(株式会社スマレジ)

PAYGATEのウェブサイト

もとは株式会社ロイヤルゲートが手がけていた決済サービスで、2021年12月の子会社化を経て2022年7月にクラウドPOS「スマレジ」の株式会社スマレジへ統合されました。プリンターを内蔵したPAYGATE Stationは、内蔵バッテリーとLTE回線により持ち運んでの会計にも対応します。

月額費用は3,300円(税込)で、スマレジの有料プランを契約している場合は0円になるプランもあります。決済手数料はVisa・Mastercardが2.90%〜、JCBなどのカードと電子マネーが3.24%〜、QRコードが2.00%〜で、中小事業者向けプランの条件を満たすとVisa・Mastercardは1.98%〜、JCBなどは2.48%〜に下がります。

入金はクレジットカードと電子マネーが月2回、QRコードが月1回です。医療機関にはレセコン連携アプリ「スマレジforMedical」経由の特別料率が案内されていますが、料率の具体的な数値は公表されていません

レセコンとの連携も2段構えです。50種類以上の電子カルテ・レセコンとつながるスマレジforMedicalが会計金額をスマレジに取り込み、それをPAYGATE POS LINK(月額3,300円)経由で端末へ渡します。スマレジ本体の有料プラン契約と導入代理店との保守契約も別途必要になるため、費用は端末の月額だけでは収まりません。

6. CASHIER PAYMENT(株式会社ユニエイム)

CASHIER PAYMENTのウェブサイト

レセコンや電子カルテが発行した明細のバーコードを端末のカメラで読み取り、会計金額を自動で入力する医療施設向けの連携機能を2023年11月に追加した決済サービスです。クラウドPOSレジ「CASHIER」を手がける株式会社ユニエイムが提供しています。

レセコンとの直接連携が難しい環境でも、会計金額の手入力と打ち間違いを避けられるのがこの方式です。対象端末のA920はレシートプリンターを内蔵したモバイル型で、専用のPOSレジアプリを載せればレジ機能も1台に収まります。

初期費用と端末費用は0円(1店舗1台限り、端末到着後2か月以内に使い始めることが条件)、月額は1台あたり2,200円です。決済手数料はVisa・Mastercardが2.98%、JCB・American Express・Diners Clubが3.24%、電子マネーが3.25%、QRコードが2.8%〜で、医療機関向けの専用料率は設けられていません。

入金はVisa・Mastercardが月2回、電子マネーが月1回または2回、QRコードが月1回です。加盟店審査には約1〜2か月かかります。取引のたびにサーバーへ通信する設計のためオフライン決済には対応せず、通信が止まると会計も止まる点は確認しておく必要があります。

7. JMSおまかせサービス(株式会社ジェイエムエス)

JMSおまかせサービスのウェブサイト

株式会社ジェーシービー・三菱UFJニコス株式会社・ユーシーカード株式会社の出資により2000年に設立された決済代行会社、株式会社ジェイエムエスのサービスです。クレジットカード・電子マネー・QRコードの加盟店契約を一度の手続きでまとめられ、複数の決済事業者からの入金も一本化されます。

初期費用・端末費用・月額固定費・解約金はいずれも0円です。決済手数料はクレジットカードが2.48%〜(JMS中小企業応援プログラム適用時)、それ以外の決済が3.24%で、Wi-Fiを使わない場合はLTE通信料が月693円かかります。

入金は月2回(振込手数料0円)と月6回(1回あたり198円・税込)から選べます。端末は据置型のVEGA3000 Countertopとモバイル型のVEGA3000 Mobile2の2種類で、いずれもプリンターを内蔵しています。

医療機関については、公式ページに医療機関業種での加盟を検討中の場合は加盟店手数料率の相談を受け付ける旨の記載があります。ただし専用プラン名や固定の優遇料率は公表されておらず、個別の見積もりになります。レセコン・電子カルテとの連携についても公式の記載はありません。

8. POS+ Pay(ポスタス株式会社)

POS+ Payのウェブサイト

クラウドPOSレジ「POS+」を展開するポスタス株式会社が、2025年11月に自社の決済サービスとして提供を始めました。POSレジで打った会計金額が決済端末へ自動で反映されるため、金額の二度打ちが発生しません。

決済手数料は1.98%からと案内されていますが、これは導入から6か月間のキャンペーン料率で、7か月目以降の料率は公表されていません。初期費用・端末費用・月額費用も公式ページには掲載がなく、問い合わせが必要です。入金は月2回で、振込手数料はかかりません。

例外は2026年7月に加わった「スマホPOS×ポスタスペイ」で、こちらは初期費用0円・月額3,000円(税抜)と金額が示されています。決済端末はstera terminalとJT-VT10の2機種、導入形態は決済端末単体・POS連動・POS一体型・スマホPOS一体型の4通りです。

整体院・クリニック向けの専用ページを設けており、医療情報安全管理ガイドラインへの準拠を掲げています。クリニック向けのPOSレジ機能ではバーコードを読み取るレセコン連携に触れていますが、対応するレセコンの製品名と医療機関向けの特別料率の有無は公表されていません。

9. Airペイ(株式会社リクルート)

Airペイのウェブサイト

iPadまたはiPhoneに専用のカードリーダーをBluetoothでつないで使う構成で、株式会社リクルートが2015年10月から提供しています。対応する決済手段は公式サイトで92種と案内され、クレジットカード・電子マネー・交通系IC・QRコード決済・各種ポイントを1台で扱えます。

初期費用・月額固定費は0円、振込手数料もゆうちょ銀行を除いて0円で、カードリーダーは審査通過後に貸与されます(電源アダプタは別途用意)。決済手数料はクレジットカードとiD・QUICPayが3.24%、交通系電子マネーが2.95%(税込3.24%)、QRコード決済はCOIN+が0.99%(税込1.08%)、その他が2.95%(税込3.24%)です。

中小事業者向けのディスカウントプログラムに通れば、クレジットカード6ブランドの料率が2.48%になります。ただしブランドごとに年間の決済金額の上限と審査があり、医療機関を対象とした専用の割引料率は公表されていません

入金はみずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行を登録した場合が月6回、その他の金融機関が月3回です。レセコンとは直接つながらないため、会計金額は端末側で入力する運用になります。公式の導入事例には、在宅医療への対応を導入理由に挙げた医院が掲載されています。

10. Square(Square株式会社)

Squareのウェブサイト

端末を買わずスマホだけでタッチ決済を受ける方法から、4,980円のカードリーダー、レシートプリンター内蔵の39,980円のターミナル、84,980円の2画面レジスターまで、窓口の規模に応じて構成を選べます(いずれも税込)。日本でのサービス提供は2013年5月に始まりました。

初期費用・月額固定費は0円、振込手数料もゆうちょ銀行を除いて0円で、対面決済の手数料は標準3.25%〜です。年間のキャッシュレス決済額が3,000万円未満で主要6ブランドの対面決済であれば、SMBアクセプタンスプログラムにより2.5%が適用されます。電子マネーとQRコード決済は3.25%です。

医療機関向けのページでは、ポータブル端末を往診・訪問診療で使えることが明記されています。一方で医療機関に限った割引料率は公表されておらず、上記の通常料率がそのまま適用される設計です。

入金は三井住友銀行・みずほ銀行なら決済日の翌営業日、その他の金融機関は毎週水曜締めで同じ週の金曜に振り込まれます。利用開始まではクレジットカードと電子マネーが約1週間、QRコード決済が約30日です。レセコンとの直接連携は持たないため、POSレジや自動精算機を挟む運用になります。

11. クリニックPAY(株式会社ゼウス)

クリニックPAYのウェブサイト

医療機関だけを対象にしたマルチ決済サービスで、SBIグループの決済代行会社である株式会社ゼウスが提供しています。端末はコードレスのモバイル型「Mr.Hunt01」で、院内の窓口に加えて往診・訪問診療の先や院外の特設会場でも決済できると公式に案内されています。動物病院は対象に含まれません。

決済手数料はVisa・Mastercardが医療機関向けの1.40%〜で、カード会社の事前審査によって変わることがあります。JCB・American Express・Diners Clubの料率は公式ページに記載がありません。電子マネーは交通系が3.24%、その他が3.25%です。

料金プランは2つあります。サブスクプランは初期費用0円・月額2,000円〜(クレジットカード専用)または3,920円(フルセット)ですが、リース契約のため最低5年の利用期間があります。一括購入プランは初期費用65,000円〜78,000円・月額800円〜2,500円で、いずれも端末に5年間の無料修理保証が付きます。

クレジットカード決済に関する問い合わせは24時間365日の有人電話窓口が受け付けます。電子マネー・QRコード決済と端末の不具合はブリッジ・モーション・トゥモロー株式会社が別契約で担当するため、決済手段によって窓口が分かれる点は運用前に押さえておいてください。

12. 医療機関向けキャッシュレスサービス(日本医師会ORCA管理機構株式会社)

日本医師会員向けキャッシュレスサービスのウェブサイト

日医標準レセプトソフト「ORCA」を提供する日本医師会ORCA管理機構株式会社が、2021年7月に始めたキャッシュレス決済サービスです。日本医師会の会員医療機関向けの特別料率を軸に、非会員向けのプランも用意されています。

Visa・Mastercardの決済手数料は1.45%(非課税)で、2023年6月に1.50%から引き下げられました。オプションの電子マネーは2.53%(税込)で、読取装置に月額550円(税込)がかかります。JCBなど他のブランドの料率は公式に示されていません。

端末は1台まで初期費用が無償で貸与され(保証は設置日から4年間)、基本の月額費用はかかりません。振込手数料は1回220円(税込)で、入金は月1回か月2回を選べます。クレジットカードは一括払いのみ、コード決済は総務省が策定した統一規格JPQRに準拠し、PayPayには対応しません。

ORCAが算出した請求金額をPOSレジ側で取り込む使い方が想定されていますが、公式には連携にPOSシステムの開発・改修が必要と記載されており、使っているPOSベンダーの対応状況に左右されます。特別料率の適用条件は会員向けの案内で確認する形になります。

13. タイムズペイ for 医療業種(パーク24株式会社)

タイムズペイ for 医療業種のウェブサイト

時間貸駐車場「タイムズ」を展開するパーク24株式会社の決済サービスに、クリニック・病院向けの特別プランが用意されています。決済端末はプリンター一体型で、au回線を内蔵しているため院内にWi-Fi環境がなくても使い始められます。

医療業種向けプランでは初期費用と月額固定費がどちらも0円になります(通常プランは端末代金38,000円・月額2,500円・税込)。通信費と振込手数料もかかりません。

決済手数料はクレジットカードが1.5%〜で、通常プランの2.48%〜より低い設定です。銀聯は2.8%〜、交通系電子マネーは3.24%。ただし医療業種向けページの対応決済手段の記載は主要クレジットカードと電子マネーという範囲にとどまるため、受け付けたいQRコード決済がある場合は個別に確認が必要です。

レセコン・電子カルテとの連携可否は公式ページに記載がありません。入金サイクルも全業種共通のFAQに月2回(15日締めと月末締め)と示されているのみで、医療業種向けプランに同じ条件が適用されるかは明記されていないため、申し込み前の確認事項になります。

14. EPARKペイメントサービス(株式会社EPARKフィナンシャルパートナーズ)

EPARKペイメントサービスのウェブサイト

予約・順番待ちサービスのEPARKグループで決済事業を担う株式会社EPARKフィナンシャルパートナーズが、加盟店とカード会社・各決済事業者の間に立ち、審査から端末提供・入金・運用サポートまでを引き受けます。病院・クリニック向けの専用ページを設けています。

導入費用・端末代・固定費は0円と明記されています(一部端末を除く)。決済手数料は病院・クリニックなど一部業種で1%台〜、一般業種で2%台〜と案内されるにとどまり、確定した料率は公表されていません。契約する端末・プラン・取扱内容によって変わるため、見積もりで確認する必要があります。

端末は据置型のstera terminalとJT-VT10、モバイル型のPAX(A920J)の3形態から選べ、いずれもプリンター内蔵でタッチ決済に対応します。入金は月1回(1日〜末日の売上を翌月末日払い)と月2回(1日〜15日を当月末日、16日〜末日を翌月15日払い)から選択できます。

レセコン・電子カルテとの連携は、決済サービス側の機能としては公式に記載がありません。グループには医療機関向けの受付予約システムがありますが決済とは別のサービスで、統合の有無も示されていないため、連携を前提に検討する場合はその可否から確認してください。

15. Payoss(株式会社寺岡精工)

Payossのウェブサイト

POSレジメーカーの株式会社寺岡精工が2016年から提供するマルチ決済サービスです。複数の決済ブランドの加盟店契約・端末提供・売上管理を同社が一つの窓口にまとめる形で、医院・歯科・クリニック向けの紹介ページと導入事例を公開しています。

費用は決済手段ごとに積み上がる方式です。初期費用はクレジット決済6,600円、電子マネー決済11,000円、コード決済11,000円、PiTaPa決済6,600円で、複数を組み合わせると合算されます。月額はクレジット利用料440円に、電子マネーの基本料330円と各ブランド330円、交通系IC 330円が加わります。

決済手数料はクレジットカードが3.24%、銀聯が3.40%、WAON・楽天Edy・nanacoが3.10%、iD・QUICPayが3.24%、コード決済が3.24%(WeChat Pay・Alipay+は2.40%)です。交通系ICは2.60%で、通院で交通系ICを使う患者さんが多い窓口では効いてきます。

端末はPOSレジ連動型のP400が55,000円、単体設置のV200cが47,300円です。入金は決済ブランドにより月1回または月2回で、申し込みから利用開始までは約2か月かかります。レセコン・電子カルテとの連携について公式サイトに記載はなく、対応の可否は問い合わせで確認することになります。

16. チョキペイ(チョキ株式会社)

チョキペイのウェブサイト

クリニックと薬局に対象を絞った対面キャッシュレス決済サービスで、2020年10月に提供が始まりました。提供元のチョキ株式会社は、調剤薬局向けのレセコン・電子薬歴を手がける株式会社EMシステムズの子会社です。

端末はAndroid OSを載せたオールインワン型で、FeliCa・NFCのリーダー、プリンター、Wi-Fi、SIMを内蔵します。クレジットカード7ブランド、電子マネー12種、QRコード決済7種に1台で対応し、申し込みから利用開始までは約1〜2か月です。

初期費用・月額費用・決済手数料はいずれも公式サイトに金額の記載がなく、問い合わせを通じた提示になります。親会社のレセコン・電子薬歴製品との連携についても公式の記載はないため、薬局で会計金額の受け渡しを自動化したい場合は対応の可否から確認してください。

窓口の精算そのものを自動化するタイプ

会計の待ち時間と現金の取り扱いをまとめて減らしたい医療機関に向くサービスです。

17. 自動精算機Clinic KIOSK(株式会社APOSTRO)

自動精算機Clinic KIOSKのウェブサイト

2014年の初版リリース以来、累計出荷台数4,000台を突破したとAPOSTROが2026年7月に発表しているクリニック向けの床置型自動精算機です。患者さんが診療費の確認から支払い、領収書・明細書の受け取りまでを自分で操作します。

筐体は高さ1,390mm×幅460mm×奥行295mmで、1台で再来受付と精算を兼ねる構成にも対応します。院内システムとの連携は「95%以上のレセコン、電子カルテや予約システム」と公表されている一方、個別の対応製品名は公開されていないため、自院のレセコンで使えるかは問い合わせて確かめる必要があります

決済はクレジットカード6ブランド、交通系電子マネー・WAON・QUICPay、PayPayやd払いなどのQRコード決済に対応し、現金は自動釣銭機が計数と払い出しを行います。導入費用と決済手数料はいずれも非公開で、導入準備期間は約1〜2か月とされています。

18. 卓上型自動精算機Clinic KIOSK for Desktop(株式会社APOSTRO)

卓上型自動精算機Clinic KIOSK for Desktopのウェブサイト

床置きのスペースが取りにくい医療機関に向けて、Clinic KIOSKのシステムを受付カウンター上に置ける形にした卓上型です。自動釣銭機を組み合わせて現金の計数と払い出しを機械側で行います。本体に内蔵するのか外付けで接続するのかは、公式資料と提供元の説明で表現が分かれるため、設置形態は個別に確認してください。

レセコン・電子カルテ・予約システムとの連携は床置型と同じく95%以上と公表され、対応する決済手段の一覧もシリーズ本体ページと同じ記載です。ただし卓上型の具体的な寸法は公表されていないため、設置予定のカウンターに収まるかは個別に確認することになります

初期費用・月額費用はいずれも公表されておらず、要問い合わせです。累計出荷台数4,000台突破(2026年7月時点)はClinic KIOSKシリーズとしての数値で、卓上型単独の内訳は公開されていません。

19. Clinic POS|医事会計システム連動型POSシステム(株式会社APOSTRO)

Clinic POSのウェブサイト

スタッフが金額を確定し、患者さんが機械で支払うセミセルフレジ方式の医事会計連動POSです。患者ID番号をもとにレセコン・電子カルテの会計データを取り込むため、金額を打ち直す作業が発生しません。

自動釣銭機による現金の計数・払い出しと、1件ごとの支払情報の記録に対応します。キャッシュレス決済は端末連携のオプションとして提供されますが、対応ブランドの一覧はこの製品のページには掲載されていないため、使いたい決済手段が使えるかは事前の確認が必要です

自費診療分もレセコン・電子カルテに入力されていれば保険診療分と同様に処理でき、返金処理の可否は連携するレセコンによって変わります。費用はレジのタイプと使用するレセコンによって異なるとされ、金額は公表されていません。

20. PharmaCube|薬局専用セルフレジ(株式会社APOSTRO)

PharmaCubeのウェブサイト

調剤薬局の窓口に置くことを前提に設計されたセルフレジです。薬局システムの標準仕様であるNSIPS®に対応したレセコンと連携し、会計データをそのまま端末に取り込みます。

調剤分とOTC医薬品の同時精算にも対応します(方法は薬局の運用により異なります)。決済はクレジットカード6ブランド、交通系電子マネー・WAON・QUICPay、PayPayやd払いなどのQRコード決済に対応し、現金は自動釣銭機が扱います。

連携できるレセコンの個別製品名、本体価格、決済手数料はいずれも公表されておらず、要問い合わせです。導入実績についても、薬局向けのこの製品単独の台数は公開されていません。

21. グローリー 診療費支払機(グローリー株式会社)

グローリー 医療機関向けソリューションのウェブサイト

金融機関向けの紙幣硬貨入出金機やつり銭機を手がけるグローリーが、その現金処理技術を医療会計へ転用した支払機です。用途と規模に応じて機種が分かれており、自動釣銭機能は全機種に標準搭載されています。

クリニックから中規模の医療機関にはスタンダードモデルのFHP-S11、大学病院など大規模病院にはハイエンドのFFH-700、有人窓口とセミセルフ会計にはPOS機能を備えた窓口支払機FCH-950という構成です。FHP-S11は2024年7月発行の新紙幣に対応しています

キャッシュレス対応が公式に明記されているのはFCH-950で、クレジットカード・デビットカード・電子マネー・QRコード決済に対応します。FHP-S11は電子マネー・QRコード決済が総称での記載にとどまり、FFH-700はFHP-S11と組み合わせて対応する形と説明されています。

本体価格・保守費用・決済手数料はいずれも非公開で、個別の見積もりになります。保守は全国100か所以上の拠点と約1,000名の技術者による24時間365日対応が公表されています。

22. NOMOCa-Stand(株式会社GENOVA)

NOMOCa-Standのウェブサイト

診察券のバーコードをかざすと会計金額が表示され、患者さんが自分で支払う床置き型の自動精算機です。据置型のNOMOCa-Desk、セミセルフのNOMOCa-Regiと合わせたシリーズ全体で、導入実績は全国2,911件(2026年3月末時点)と公表されています。

筐体は高さ約1,420mm×幅460mm×奥行298mmで、高さは高齢の患者さんの操作性を考えた設計と説明されています。レセコンとの連携率はシリーズ全体で96.6%と公表されていますが、対応するレセコンの個別名は公開されていません

決済は現金のほか、オプションのキャッシュレス決済端末連携でクレジットカードとQRコード決済に対応します。家族会計・自動再来受付・診察券発行などもオプションで、電子マネーの個別ブランドや料率、本体価格は公表されていません。

23. レセPOS(株式会社ポスコ)

レセPOSのウェブサイト

1988年創業の株式会社ポスコが医療会計向けに提供する、自動精算にも対応したPOSレジです。日医標準レセプトソフト(ORCA)と連動する専用ラインナップがあり、会計待ちのリストをPOSレジの画面に表示できます

釣銭機は循環式で、未収金と返金は患者別の一覧表で管理し、返金準備金を用意しない運用にできます。産婦人科向けの前受金管理、眼科向けの売上分離など、診療科ごとの機能や帳票の調整にも対応します。

キャッシュレス決済はオプションで、クレジットカード・電子マネーの決済端末、QRコード決済端末、スマホ決済に対応します。対応ブランドの具体名と料率、本体価格は公表されておらず、リースも選べます。導入実績は全国1,000台以上と公表されています(集計時点の記載はありません)。

24. ハヤレジ(GMOヘルステック株式会社)

ハヤレジのウェブサイト

もとは大阪のハヤレジ株式会社が展開していたブランドで、2025年8月1日付の吸収合併によりGMOヘルステック株式会社が事業を引き継いでいます。医科・歯科・調剤薬局向けに4つの機種を用意しています。

卓上のセミセルフ対応自動釣銭機「ハヤレジ」、卓上型自動精算機「ハヤレジセルフ」、自立式の「ハヤレジスタンド」、キャッシュレス決済専用機「FastCheckout byGMO」という構成です。釣銭機は循環式で、本体のハヤレジにはグローリー製のR08シリーズを採用しています。

電子カルテ・レセコンは90%以上のメーカーと連携できるとしており、連携実績のない機種でも、バーコード読み取りでの運用か連携インターフェースの個別開発で対応する体制を示しています

キャッシュレス決済はオプションで、Panasonic製・CASTLES TECHNOLOGY製・オムロン製・東芝TEC製の決済端末と連携できる機種名が公式のよくある質問に示されています。対応する決済ブランド名と料率、本体価格は公表されていません。

25. FIT-B for Clinic(株式会社USEN-ALMEX)

FIT-B for Clinicのウェブサイト

ホテルや病院向けの自動精算機を手がけるUSEN-ALMEXが、医療機関向けに設置形態と対象を分けて展開している製品ラインです。クリニック向けの卓上型として2022年10月に販売を始めたのがFIT-B for Clinicです。

卓上型はFIT-B for Clinicと、患者側・スタッフ側の2画面を備えたFIT-B NEXT。床置きの薄型がFIT-A、調剤薬局専用がFIT-B for Pharmacy、病院向けがTH-X・TH-Zという構成です。FIT-B for Clinicは自動釣銭機の奥行を約450mmとし、設置面積を一般品比で約20%削減したとしています。

FIT-B NEXTには決済手数料1.45%〜という記載がありますが、これは日本医師会ORCA管理機構のキャッシュレスサービスを利用した場合の料率で、カードブランドによって変わります。FIT-B for ClinicとFIT-Aについては、料率の記載がありません。

対応ブランドの具体名が公表されているのはFIT-Aで、クレジットカード6ブランド、PayPayなどのQRコード決済、交通系ICを含む電子マネーに対応します。FIT-B for Clinicの連携先レセコンはベンダーとの調整が必要とされ、本体価格はいずれの機種も非公開です。

26. SMA SEL(株式会社インテクア)

SMA SELのウェブサイト

総合病院からクリニック、美容クリニックまでを対象にした自動精算機のシリーズです。小型のSMA SEL Q1、循環式釣銭機のCR2、大容量のCR1000という3モデルに加えて、セミセルフレジも選べます。

セミセルフレジは電子カルテ・レセコンとの連携が不要な運用形態で、スタッフが診療明細書を見て金額を入力します。あとから自動精算機へ仕様を変更できるため、連携の調整をしてからでなくても始められます。

決済手数料はインテクアが定めるものではなく、提携する決済代行会社3社の中から医療機関が選んで別途契約する方式です。決済代行会社の社名と料率、本体価格はいずれも公表されておらず、公式ページには導入事例13件が掲載されています。

診療の前後で決済まで済ませるタイプ

窓口での会計そのものをなくしたい医療機関や、訪問診療・オンライン診療で診療費を受け取りたい医療機関に向くサービスです。

27. デジスマ診療(エムスリーデジカル株式会社)

デジスマ診療のウェブサイト

クラウド型電子カルテ「M3 DigiKar」を手がけるエムスリーデジカル株式会社が、予約・自動受付・問診・決済・再来促進を1つのアプリにまとめた診療支援システムです。同社の電子カルテを導入していないクリニックでも、単体で利用できます。

2026年8月時点の公式サイトでは、スタンダードプランが初期費用0円・月額15,800円(税抜)、専任サポートが付くプレミアムプランが初期費用40万円・月額25,800円(いずれも税抜)です。キャッシュレス決済「デジスマ払い」を使うと、決済額の2.95%に加えて口座管理費250円/月・振込手数料200円/月(いずれも税抜)がかかります。

対応が明記されているカードブランドはVISA・Mastercard・JCBで、交通系電子マネーやQRコード決済への対応は公式サイトに記載がありません。オンライン診療に使うビデオ通話機能は月額980円(税抜)のオプションです。同社の電子カルテ以外のレセコンと連携できるかも公表されていないため、自院の環境で使えるかは問い合わせで確かめてください。

28. クロンスマートパス(株式会社MICIN)

クロンスマートパスのウェブサイト

株式会社MICINが2022年9月に提供を始めた、外来(通院)専用のキャッシュレス決済サービスです。患者さんはスマートフォンで受付用のQRコードを読み取り、事前に登録したクレジットカードで、診察後の会計を待たずに支払いを終えられます。アプリのインストールは不要です。

医療機関側の費用は、初期導入費と月額利用料に加えて決済手数料も無料という料金モデルで、決済手数料は同社が負担します。ただし公式サイトには所定の条件があり、条件によっては決済手数料が発生する場合があるとの注記が添えられています。

導入医療機関数は、2024年3月21日時点で1,500件以上と公表されています。2024年9月には、タブレットで処方箋・領収書を撮影すると患者さんを自動判別して会計金額を紐づけるAIクイック会計と、電子処方箋への対応が追加されました。オンライン診療の決済は姉妹サービスの「クロン」が担う構成です。

29. メディカル革命 byGMO(GMOリザーブプラス株式会社)

メディカル革命 byGMOのウェブサイト

医科・歯科・動物病院向けのクラウド型診療予約管理システムで、キャッシュレス決済はそこに追加するオプション機能として提供されています。患者さんがあらかじめクレジットカード情報を登録しておくと、医療機関は管理画面から任意のタイミングで決済を実行できます。

予約システムの料金は、初期費用0円・月額1,980円(税抜)からのDXスタータープラン(予約1件につき100円の従量課金あり)と、初期費用300,000円から・月額20,000円(税抜)からのStandardプランの2本立てです。決済手数料率と対応する国際ブランドは公式サイトに記載がなく、要問い合わせとなります。

公式コラムでは専用のハード機器の導入は不要と説明されており、窓口に端末を置かずに決済を始められます。サポートは、DXスタータープランがオンラインのみで月5件まで、Standardプランは電話とオンラインで対応し、訪問またはオンラインでのレクチャーが2回付きます。

30. melmo(株式会社メドレー)

melmoのウェブサイト

株式会社メドレーの患者向けスマートフォンアプリで、2025年11月14日に従来の患者アプリ「CLINICS」から名称を変更する形で提供が始まりました。Web予約や事前問診に加えて、アプリに登録したクレジットカードで診察後に自動決済する機能を備えます。

受付は、マイナ保険証をカードリーダーにかざすか、二次元コードをスマートフォンで読み取って完了します。診療内容やレシートはアプリ内で確認でき、お薬手帳・処方箋の事前送信による薬局連携にも対応します。

医療機関がこの機能を使う場合は、melmo単体を契約するのではなく、クラウド診療支援システム「CLINICS」のかかりつけアプリプランなどを通じて導入する構造です。初期費用・月額費用はいずれも個別見積もりで、決済手数料率も公表されていません。問い合わせは平日10時から19時に受け付けています。

31. CurePort(株式会社デジタルガレージ)

CurePortのウェブサイト

株式会社デジタルガレージがりそなホールディングス(りそな銀行・埼玉りそな銀行・関西みらい銀行・みなと銀行)と共同で運営し、2024年12月19日に始まった医療機関向けのオンライン決済サービスです。患者さんが専用アプリに診察券番号とクレジットカード情報を登録しておくと、診療後に会計を待たずに帰れます。

決済専用の端末は不要で、インターネットに接続したPCやタブレットとブラウザ上のアプリケーションで運用できるとされています。レセコンとの連携については、Medicom-HRf Hybrid CloudとWebORCAクラウド版への対応が案内されており、電子カルテを導入していない医療機関でも使える構成と説明されています。

2026年6月には、WebORCAクラウド版を使う医療機関向けに、領収書・明細書のデータを患者さんのアプリへ還元する機能が追加されました。初期費用・月額費用・決済手数料率はいずれも公表されておらず、要問い合わせです

32. Medibot(株式会社ソラリウム)

Medibotのウェブサイト

LINE上で予約・問診・オンライン診療までを完結させる集患支援ツールで、決済は「スマート支払い」という機能が担います。患者さんが予約時または問診票の提出時にクレジットカード情報を登録しておき、クリニック側が任意のタイミングで請求と決済を実行する流れです。

公式サイトが掲げる料金モデルは完全成果報酬型で、初期費用・月額費用はいずれも0円です。一方、クレジットカード決済そのものにかかる処理手数料の料率は公式サイトに記載がないため、成果報酬の条件と併せて確認が必要です。

患者さんはLINEで手続きを終えられるため、追加のアプリを入れる必要がありません。外部システムとの連携では、美容クリニック向け電子カルテ「ACUSIS Cloud」(株式会社プロフィールド)との連携が公表されており、LINEで受けた予約情報がカルテのスケジュールに反映されます。

33. オンライン診療Pay(アルファノート株式会社)

オンライン診療Payのウェブサイト

遠隔での診療・服薬指導を終えたあとの会計に特化した決済サービスで、アルファノート株式会社が2020年5月に提供を始めました。医療機関が患者さんにメールまたはSMSで決済用のURLを送り、患者さんがそのURLからカード情報を入力して支払いを済ませます。

ビデオ通話ツールで診療を行った後の会計に使う想定で、オンラインカルテなどの追加システムは要りません。対応ブランドはVisa・Mastercardの2つに絞られており、加盟店審査を早めるための設計と説明されています。

管理画面からは患者単位の診療内容・売上・返金処理・入金明細を確認でき、毎月定額を自動で請求するサブスクリプション決済にも対応します。プライバシーマークやPCI DSSなどを取得し、カード情報の非保持化に対応しています。現行の初期費用・月額費用・決済手数料率は公式サイトに掲載がなく、要問い合わせです。

34. Fanka(株式会社TEN EXPERIENCE)

Fankaのウェブサイト

保険診療のクリニックと自費診療のクリニックの双方を対象に、Web予約・事前問診・決済・LINE連携・電子カルテ連携を1つにまとめたシステムです。決済は事前に登録したクレジットカードによる事後決済で、会計窓口で待たずに帰れる流れを想定しています。

公式サイトで確認できるのはここまでで、対応するカードブランド・決済手数料率・連携できるレセコンの具体名はいずれも公開されていません。初期費用と月額費用も運用に合わせた個別見積もりとされているため、条件は問い合わせて確かめることになります。

35. 医療機関向け口座振替サービス(リコーリース株式会社)

リコーリースの口座振替サービスのウェブサイト

決済端末を介さず、患者さんの預金口座から診療費を自動で引き落とす集金代行サービスです。リコーリース株式会社は医療機関向けの案内ページを設けており、病院の未収金、訪問診療での現金集金、毎月の施設入居料の回収といった場面を用途として挙げています。

費用は初期費用が0円で、請求のない月は基本料金もかかりません。手数料と基本料金の具体額は公開されておらず、事業内容と回収内容のヒアリングに基づく個別見積もりです。振替日は毎月4日・20日・27日から選べ、最小1件の回収から利用できます。

口座情報はスマートフォンやパソコンからオンラインで登録でき、都市銀行・地方銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行などに対応します(一部例外あり)。公式サイトには、訪問診療・訪問看護を行う医療法人社団 伍光会 田園調布醫院の導入事例が掲載され、ほぼ期日どおりに回収できているとのコメントが紹介されています。

他院の導入状況と、導入後に変わること

候補が絞れたら、次は院内で導入を説明する場面が来ます。他院がどこまで導入しているのか、導入すると窓口と患者さんと経営がどう変わるのかを、この章でまとめて整理します。

病院と診療所ではどこまで導入されているか

厚生労働省が2025年9月19日に公表した令和6年度「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」では、キャッシュレス決済の導入状況が病院と診療所に分けて集計されています。調査時点は令和6年9月1日です。

決済手段病院(n=5,864)診療所(n=1,532)
クレジットカード(デビットカードを含む)導入している 64.5%/導入を検討している 2.2%/導入していない 33.3%導入している 35.8%/導入を検討している 2.4%/導入していない 60.1%
QRコード導入している 6.8%/導入を検討している 3.6%/導入していない 89.6%導入している 11.2%/導入を検討している 3.1%/導入していない 83.4%
その他電子マネー導入している 8.8%/導入を検討している 3.3%/導入していない 87.9%導入している 12.3%/導入していない 81.7%
厚生労働省 令和6年度「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」(令和6年9月1日時点)より作成。診療所は京都府および沖縄県に所在する診療所が調査対象。診療所の数値は無回答を含むため合計は100%にならない。

病院ではクレジットカード決済が64.5%と6割を超えている一方、診療所では35.8%と3割台にとどまります。病院のなかでも規模や機能によって差があり、救急医療機関では82.6%、拠点的な医療機関では94.6%、JMIPもしくはJIH認証医療機関では100.0%が導入していると回答しています。

この調査の診療所は京都府と沖縄県に所在する診療所が対象で、全国の診療所を集計したものではありません。他院との比較として院内で示すときは、対象と時点を添えて使ってください。

出典・参考資料(1件)

国内全体のキャッシュレス決済比率と医療機関の位置

経済産業省が2026年3月31日に公表した集計によると、2025年のキャッシュレス決済比率は国内指標で58.0%(162.7兆円)でした。その内訳はクレジットカードが82.7%、デビットカードが3.4%、電子マネーが3.7%、コード決済が10.2%となっています。

この58.0%は決済された金額に占める割合で、前掲の導入率は施設の割合です。指標が違うため差を引いて比べることはできませんが、国内の消費が金額ベースで6割近く現金以外で支払われている一方、診療所でクレジットカードを受け付けているのは3割台にとどまる、という2つの事実は並べて見ておく価値があります。

経済産業省のキャッシュレス推進検討会は2025年12月のとりまとめで、国内指標で65%という中間目標を2030年に置く方針を示しています。

出典・参考資料(1件)

窓口とスタッフの業務で変わること

キャッシュレス決済の会計では、金額を伝えて現金を受け取り、釣銭を数えて渡すという一連の動作がなくなります。1件あたりの短縮はわずかでも、外来の集中する時間帯には会計待ちの列の長さとして表れます。

現金を扱う周辺の業務も減ります。釣銭の準備と補充、金庫の管理、閉院後のレジ締めと違算の確認、銀行への入金といった作業は、キャッシュレスの比率が上がるほど軽くなります。保険診療の一部負担金は健康保険法第75条により5円未満を切り捨て・5円以上10円未満を10円に切り上げるため1円玉の出番は元々少ないものの、自費診療や物販が多い医療機関ほど現金管理の負担軽減は大きくなります。

精算そのものを自動化した場合は、レジ締めの手順自体が置き換わります。卓上型の自動精算機を提供する株式会社APOSTROは、導入後に締め作業がどう変わるかを次のように話しています。

T.O氏
株式会社APOSTRO サービス企画室 室長
T.O氏
独自インタビューより

従来は、スタッフ様が手作業で現金確認や金額集計を行っていましたが、導入後は金銭管理を機械側に任せ、売上金を一括払い出ししたうえで、最終的にレセコンとの金額照合を行うだけで締め作業が完了する運用に変わります。その結果、締め作業時間の短縮や現金過不足確認の負担軽減につながり、「月間でトータル20時間程度の残業削減につながった」というお声をいただくケースもあります。

患者の支払い体験で変わること

患者さんにとっては、手持ちの現金を気にせず受診できることが最も大きな変化です。急な受診や検査が重なって会計が高額になったとき、現金の持ち合わせがあるかどうかを心配せずに済みます。高額な自費診療では、分割払いを選べることが受診の判断を後押しすることもあります。

会計に触れる回数が減ることも、感染対策の観点では意味があります。患者側の需要を示す調査は各社が独自に実施したものが多く、院内で根拠として示す場合は調査主体と時期、回答数まで添えて扱ってください。

経営面で変わること

手元に現金がないことを理由にした未収金は、キャッシュレス決済を用意することで減らせます。特に診療の前後で自動決済する仕組みでは、会計を待たずに帰る患者さんの取りはぐれを防げます。

収支の見え方も変わります。現金の売上が減ることで手元現金の実査と帳簿の突合が簡素になり、決済データがそのまま入金の記録として残ります。会計ソフトと連携できるサービスであれば、日次の売上計上まで手作業を減らせます。

キャッシュレス決済を導入する手順と加盟店審査

導入するサービスを決めたあとは、申し込みから運用開始までの段取りが必要です。ここでは何をどの順で進めるのかと、どれくらいの期間を見込めばよいのかを整理します。

キャッシュレス決済の申し込みから運用開始までの4ステップを示した図。申し込み前に決めること、加盟店審査、設置・初期設定、運用開始の順に進み、全体で2か月程度を見込むことを示している

申し込みの前に決めておくこと

申し込みの前に決めておくのは、受け付ける決済手段の範囲、端末を置く場所、レセコンとの連携の要否の3点です。決済手段はあとから追加できるものの、追加のたびに審査が発生します。開院や繁忙期に間に合わせたい場合は、必要な手段を最初にまとめて申し込むほうが結果的に早く揃います。

レセコンとの連携を伴うなら、接続の可否確認と設定の日程を申し込みと並行して押さえておくと、審査が通ってから工事待ちになる事態を避けられます。

設置場所は電源とネットワークの位置で決まります。据置型は常時電源への接続が前提になるサービスがあり、往診に持ち出す用途には使えません。院外での利用を考えているなら、バッテリーと通信手段を内蔵した端末を選ぶ必要があります。

加盟店審査で確認されること

クレジットカード決済を受け付けるには加盟店審査を通る必要があります。この審査は各社が任意に行っているものではなく、割賦販売法がカード会社側に義務づけている調査です。

クレジットカード番号等取扱契約締結事業者は、クレジットカード番号等取扱契約を締結しようとする場合には、その契約の締結に先立つて、経済産業省令で定めるところにより、販売業者又は役務提供事業者によるクレジットカード番号等の適切な管理及び利用者によるクレジットカード番号等の不正な利用の防止を図るため、クレジットカード番号等取扱契約を締結しようとする販売業者又は役務提供事業者に関し、クレジットカード番号等の適切な管理又は利用者によるクレジットカード番号等の不正な利用の防止(以下「クレジットカード番号等の適切な管理等」という。)に支障を及ぼすおそれの有無に関する事項であつて経済産業省令で定める事項を調査しなければならない。

出典:割賦販売法第三十五条の十七の八第一項|e-Gov法令検索

調査される事項は割賦販売法施行規則が定めており、法人であれば名称・住所・電話番号・法人番号・代表者の氏名と生年月日といった基本的な事項、行う取引の種類と提供する役務の内容、カード番号の適切な管理と不正利用防止のために講じる措置、苦情の発生状況が含まれます。提出書類の例としては、申込書、登記簿謄本または住民票の写し、印鑑証明書の写し、店舗の実在を示す外観写真などを求めるサービスがあります。

出典・参考資料(1件)

審査の通りやすさや適用される手数料は、業種によっても変わります。美容クリニックのように半年・1年の長期契約を結んで費用を前もって受け取る自費診療は、特定商取引法上の「特定継続的役務」に当たります。決済端末を提供するアルファノート株式会社の早坂氏は、この種の業種で条件が分かれる理由を次のように説明しています。

早坂氏
アルファノート株式会社 営業企画部次長
早坂氏
独自インタビューより

当社が業種ごとに料金を分けているのは、リスクのとり方が違うからです。先ほどの特定継続的役務のように、高額な前受金が発生するモデルの場合、店舗様が万が一営業を停止された際の返金リスクが、最終的にカード会社や決済会社側に及ぶ可能性があります。実際、過去には大手の語学スクール事業者が経営破綻された際に、決済会社が大きな負担を負ったという事案もありました。それ以来、業界全体で前受金型ビジネスへの審査は厳しくなっています。

設置・初期設定とスタッフへの説明

審査を通過すると端末が届き、初期設定を行って運用を始めます。決済端末を置くだけであれば設定は短時間で終わりますが、自動精算機やレセコン連携を伴う場合は設置工事と接続テストの日程調整が必要です。

運用を始める前に、受付スタッフへの説明の時間を取ってください。決済の操作そのものより、患者さんから「どの支払い方法が使えるか」を聞かれたときの答え方、決済に失敗したときの案内、返金が必要になったときの手順を共有しておくほうが、窓口での混乱を防げます。

運用開始までの期間の目安

申し込みから利用開始までの期間は、審査が決済ブランドごとに分かれることで決まります。クレジットカードの主要ブランドが先に通り、QRコード決済は後から順次使えるようになる、という順序が各社に共通しています。

公表されている例を挙げると、医療機関向けのクリニックPAYはVisaとMastercardの審査が目安5営業日ほど、JCB・AMEX・Dinersは目安3週間ほどと案内しています。STORES 決済は、申し込みから最短4営業日でクレジットカード決済を利用開始できるとし、電子マネー・QRコードはそれぞれの審査を通過した順に使えるようになると説明しています。

QRコード決済のブランド別に審査完了予定日の目安を公表しているAirペイでは、PayPayが17営業日程度、d払いと楽天ペイが30営業日程度とされています。

これらはいずれも各社が公表している最短値または目安であり、業界の一般的な日数ではありません。書類に不備があれば審査は延びます。余裕を持って2か月程度を見込んでおくと、開院や繁忙期に間に合わせやすくなります。

出典・参考資料(3件)

導入後の運用でつまずかないための注意点

導入して終わりではなく、窓口では想定していなかったことが起きます。あらかじめ備えておきたい4つの場面を挙げます。

誤決済・返金が発生したときの取消の扱い

金額を打ち間違えた、患者さんが別の会計と取り違えたといった理由で、決済を取り消す場面は必ず出てきます。取消の方法は決済手段によって異なり、当日中なら端末の操作で取り消せるものと、決済代行会社への連絡が必要なものがあります。

取り消しても患者さんのカードの利用明細に一度計上され、後日相殺される形になることもあります。窓口で説明できるよう、取消の手順と患者さんへの案内の仕方を導入時に確認しておいてください。

通信障害や端末故障で決済できないときの備え

決済端末はネットワークを介して処理するため、通信障害が起きると会計が止まります。キャッシュレス決済しか受け付けない運用にしていると、その間の会計をどうするかで窓口が混乱します。現金での支払いを受けられる状態は残しておくのが現実的です。

通信手段を二重に持てる端末を選ぶ、代替機の貸し出しがあるサービスを選ぶといった備え方もあります。後日改めて支払いを受ける場合の連絡方法と記録の残し方も、あらかじめ決めておきます。

現金とキャッシュレスが混在する日次の入出金管理

キャッシュレス決済を導入しても現金の会計はなくなりません。レジ締めでは、現金の実査額とレジの記録に加えて、決済端末側の売上を突き合わせる作業が加わります。端末とレジが別々だと、この突合が毎日の手作業になります。

入金の記録も決済手段ごとに分かれ、締め日と支払日が違えば入金日も別々になります。会計処理の担当者と、どの単位で売上を計上し、どの資料で入金を確認するかを導入時に決めておくと、月次の締めで手戻りが起きにくくなります。

初めて使う患者への案内と院内掲示

使える支払い方法が受付で分かるようにしておくと、会計の場でのやり取りが減ります。ブランドのロゴを掲示するだけでなく、いつから使えるようになったのかを一定期間示しておくと、これまで現金で支払ってきた患者さんにも伝わります。

自動精算機を導入した場合は、稼働の初期に窓口で操作を案内する人を置くと定着が早まります。操作に不慣れな患者さんには有人窓口でも会計できるようにしておくと、機械の前で列が滞りません。

まとめ

病院・クリニックのキャッシュレス決済は、会計窓口に決済を足すタイプ、窓口の精算そのものを自動化するタイプ、診療の前後で決済まで済ませるタイプの3つに分かれます。いま使っている会計の流れを変えずに支払い手段を増やしたいのか、会計の列そのものを解消したいのかで、選ぶ形態が変わります。

形態を決めたら、決済手数料率、入金サイクル、レセコンとの連携の順に見ていくと候補が絞れます。保険診療で手数料がかかるのは窓口で受け取る一部負担金の分だけなので、自費診療の比率によって手数料の重みは変わります。医療機関向けの料率を用意しているサービスもあるため、自院が対象に入るかまで確かめてください。

比較表と選定診断ツールで候補を絞ったら、複数社の資料を取り寄せて条件を突き合わせるのが次の一歩です。以下から必要な資料をまとめてご請求ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 保険診療の窓口で、決済手数料の分を患者から別途受け取ることはできますか?

A. 保険診療では、「決済手数料」という名目で診療費とは別に費用を受け取る運用は、制度の枠組みのなかで想定されていないと考えられます。手数料の患者への転嫁を名指しで禁じた法令・通知は確認できませんが、窓口で受け取れる額の決まり方から判断することになります。

療養の給付に要する費用の額は厚生労働大臣が定めるところにより算定するものとされ(健康保険法第76条第2項)、保険医療機関がその算定額を超えて支払いを受けられるのは、食事療養・生活療養・評価療養・患者申出療養・選定療養に関する場合に限られています(療担規則第5条第2項)。

療養の給付と直接関係のないサービスとして別途費用を受け取る場合も、見やすい場所への掲示、明確かつ懇切な説明と同意の確認、区別した領収証の発行といった手続きが求められます。厚生労働省の通知は「お世話料」「施設管理料」「雑費」等の曖昧な名目での費用徴収は認められないとしており、同通知が挙げる具体例に決済手数料は含まれていません。

自由診療の代金についても、加盟店規約で手数料相当額の上乗せ請求が制限されていないかを契約前に確認してください。

出典・参考資料(2件)

Q. 個人開業の診療所でもキャッシュレス決済の加盟店契約はできますか?

A. 個人開業の診療所でも加盟店契約はでき、法人格があることが契約の前提ではありません

加盟店審査で調査される事項を定めた割賦販売法施行規則は、申込者の基本的な事項を「加盟申込店の氏名、生年月日、住所及び電話番号(法人にあつては、名称、住所、電話番号、法人番号並びに代表者の氏名及び生年月日)」と、個人と法人を分けて規定しています。医療機関向けの決済サービスでも、提出書類として登記簿謄本または住民票の写しを挙げている例があります。

ただし補助金は事情が異なります。デジタル化・AI導入補助金2026の公募要領は補助対象者として医療法人を明記する一方、個人開業の診療所を名指ししていません。個人事業主として申請できるかは、IT導入支援事業者または事務局に確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 開院日や繁忙期にキャッシュレス決済を間に合わせるには、いつ申し込めばよいですか?

A. キャッシュレス決済の加盟店審査は決済ブランドごとに分かれて進むため、使いたい決済手段を最初にまとめて申し込み、使い始めたい日から2か月程度さかのぼって手続きを始めるのが安全です

クレジットカードの主要ブランドが先に通り、QRコード決済は後から順次使えるようになるという順序は各社に共通しています。あとから決済手段を追加することもできますが、追加のたびに審査が発生するため、揃うまでの時間はかえって延びます。各社が公表している審査期間の例は導入手順の章で整理しています。いずれも最短値または各社の目安であり、書類に不備があればさらに延びます。

Q. キャッシュレス決済を導入するには、いま使っているレセコンを入れ替える必要がありますか?

A. 決済端末を1台足すタイプであれば、いま使っているレセコンをそのまま使い続けられます。一方で自動精算機や医事会計連動POSは、自院のレセコン・電子カルテと接続できるかどうかが導入の可否を左右します

端末を足すだけの場合、会計金額は職員が手入力するか、レセコンが発行した明細のバーコードを端末のカメラで読み取ります。バーコードを読み取る方式なら、レセコンとの直接連携がなくても打ち間違いを避けられます。自動精算機を検討する場合は、自院で使っている製品名とバージョンを伝えて接続実績を確認し、接続にかかる費用も見積もりに含めてもらってください。

Q. 往診・訪問診療やオンライン診療でもキャッシュレス決済は使えますか?

A. 往診・訪問診療でも、バッテリーとモバイル回線を内蔵した端末を選べばその場で決済できます。ただし常時電源への接続を前提とする据置型の端末は、持ち出しての利用を認めていないサービスがあります

院外での利用を考えているなら、端末の電源と通信手段の仕様、そして持ち運びが規約上認められているかを申し込み前に確認してください。オンライン診療の費用を受け取る場合は、患者があらかじめ登録したカードで診療後に自動決済する形態が適しています。この場合は端末そのものを持ち歩く必要がありません。

Q. 調剤薬局や歯科診療所でも、医療機関向けのキャッシュレス決済サービスをそのまま使えますか?

A. 歯科診療所を医療機関向けの優遇料率の対象に含めているサービスがある一方、調剤薬局は対象外としているサービスがあります。「医療機関向け」と書かれていても、自院・自局がその範囲に入るかは個別の確認が必要です。

薬局の場合はもう1点、会計金額を計算するのが医科・歯科のレセコンではなく調剤レセコンである点も確認事項になります。医療機関での導入実績があるサービスでも、調剤レセコンとの接続実績があるとは限りません。優遇料率の対象業種と、調剤レセコンとの接続可否の2つを問い合わせで確かめてください。

Q. キャッシュレス決済を導入したら、窓口で現金を扱うのをやめられますか?

A. 現金の受け取りをやめてしまう運用は避けたほうが安全です。決済端末はネットワークを介して処理するため、通信障害や端末の故障が起きると会計そのものが止まります。

カードやスマートフォンを持たない患者への対応も残ります。障害時の備え方は導入後の運用でつまずかないための注意点で扱っています。現金の受け取りを断ることが法律上どう扱われるかは、『完全キャッシュレスは違法?抑えておくべき現金の強制通用力と導入時の注意点』で解説しています。

Q. キャッシュレス決済を導入すると、受付や医事課の業務はかえって増えませんか?

A. 釣銭の受け渡しやレジ締めの違算探しといった現金まわりの業務は減りますが、代わりに売上の突合・決済の取消対応・患者への案内という作業が新しく加わります

手戻りが起きやすいのは日次の突合で、決済端末とレジ・レセコンが別々だとこの作業が毎日発生します。レセコンと連携できる形態を選ぶかどうかで負担は大きく変わります。具体的な進め方は導入後の運用でつまずかないための注意点にまとめました。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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