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チャージバック対策を一覧で解説|3Dセキュア・不正検知・保証の効果と費用

チャージバック対策のサムネイル画像

ECサイトでクレジットカード決済を受けていると、ある日「チャージバック」の通知が届き、売った商品も代金も失うことがあります。不正利用の被害額は年々増加しており、他人事とは言い切れません。とはいえ、対策の名前だけは聞くものの、何をどこまで手を打てばよいのかは分かりにくいものです。

本記事では、まず自社で取れる対策の選択肢を一覧で示し、それぞれが「どの原因に効くのか」「費用と導入方法の目安」まで整理します。そのうえで、原則必須となったEMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)の位置づけ、チャージバックの仕組み、発生してしまった場合の対応、対策機能を備えた決済サービスの選び方まで解説します。

読み終えるころには、自社の被害パターンに合う対策の当たりが付き、次に何をすればよいかを判断できるようになります。

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自社で取れるチャージバック対策の選択肢一覧

まず、自社で打てる対策の全体像から示します。チャージバック対策は大きく分けて、決済時に本人を確かめる仕組み、取引を審査して不審な注文を止める仕組み、万一の損失を補う仕組み、そして反証(異議申し立て)に備えて記録を残す運用に整理できます。決済時に本人を確かめる仕組みには、EMV 3-Dセキュアとセキュリティコードの2つがあります。

対策主に効く原因費用・導入の目安メリット/デメリット
EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)
決済時のカード会員本人認証
不正利用(番号盗用・なりすまし)決済代行の標準機能として追加費用なしで使える場合が多い。自社開発のカート等は改修費がかかることがある原則必須。リスクの低い取引は追加入力なしで通る。ただし正規のカード情報で認証を突破される不正や、本人による否認(フレンドリー詐欺)は防げない
セキュリティコード(券面認証)
カード裏面等の3〜4桁の入力
不正利用(カード番号だけの流出)決済代行の標準機能。追加費用はほぼかからない手軽に導入できる。ただしセキュリティコードごと窃取された場合は無力で、単独の対策としては不十分
不正検知システム
取引データから不審注文を審査
不正利用・本人否認の一部月額の固定費に審査件数に応じた従量課金が加わるのが一般的(要問い合わせ)認証を通した不正やクレジットマスター(番号の総当たり)にも有効。導入後に検知ルールのチューニングが必要
チャージバック保証・保険
被害額の補填
不正利用(保証対象の被害)決済手数料への上乗せや料率制が一般的。加入に審査があり、金額は要問い合わせ万一の損失を補える。対象範囲・上限額・免責条件の確認が必須で、本人否認や事務ミスは対象外のことが多い
配送・取引記録の証拠化+本人確認の強化
配送追跡・目視確認・返品ポリシー明示など
本人否認(フレンドリー詐欺)・事務ミス既存の運用を見直す対応が中心で、追加費用は小さい反証(異議申し立て)の証拠になり、返金トラブルそのものを減らせる。手間はかかるが低コストで着手できる

この5つは、どれか1つを入れれば安心というものではありません。原因ごとに効く対策が違うため、自社で起きている(あるいは起きそうな)チャージバックの原因を見極めて組み合わせるのが基本です。次章で、原因からの逆引きを整理します。

原因別に見る「自社に効く対策」の見極め方

ここからは、チャージバックの原因を3つに分けて整理し、自社の被害パターンから効く対策を逆引きできるようにします。まず原因を押さえ、次に自社のリスクを見極め、最後に対策へ落とし込む順に見ていきます。

チャージバックの3つの原因

チャージバックの原因は、大きく次の3つに分けられます。それぞれ、効く対策も反証のしやすさも異なります。

  • 第三者による不正利用:盗まれたカード番号やなりすましによる購入。被害の中心で、加盟店に非がなくても負担が生じやすく、原則として反証は通りにくい原因です。
  • 本人による否認(フレンドリー詐欺):カード名義人本人が購入したのに「覚えがない」「届いていない」と申し立てるケース。配送記録などの証拠があれば反証できる余地があります。
  • 事業者側の事務ミス・取引トラブル:二重請求、解約後の継続課金、商品が説明と異なる・届かないなど。運用の見直しで減らせる原因です。

被害額の面で最も大きいのは第三者による不正利用です。日本クレジット協会の統計では、クレジットカードの不正利用被害額は2024年に過去最高の555.0億円を記録し、直近の2025年も510.5億円と高い水準が続いています。いずれもその9割以上が、盗まれたカード番号を使う「番号盗用」によるものです。番号盗用の多くはECなど非対面の取引で使われるため、EC加盟店では不正利用への備えが対策の柱になります。

出典・参考資料(1件)

チャージバックが起きやすい商材・ECの特徴

自社のリスクの高さは、扱う商材や決済まわりの状態からある程度見当がつきます。次のような特徴に当てはまるほど、不正利用による被害を受けやすい傾向があります。

  • 換金性・即時性が高い商材(デジタルコンテンツ、ギフト券、チケット、ブランド品、家電など)を扱っている
  • 単価が高い商品や、購入から利用・発送までが早い商品を扱っている
  • 本人認証(3Dセキュア)や不正検知を導入しておらず、カード番号とセキュリティコードだけで決済が完了する

当てはまる項目が多いほど、後述の不正検知やチャージバック保証まで含めた重ね合わせの対策を検討する価値があります。一方、当てはまりが少なくても、本人否認や事務ミスによるチャージバックは起こり得るため、記録を残す運用は共通して有効です。

原因×対策の対応表(どの原因にどの対策が効くか)

ここまでの原因と対策を対応づけると、次の表のようになります。自社で起きているチャージバックがどの原因に当たるかを起点に、効く対策を逆引きしてください。

原因主な中身効く対策
第三者による不正利用番号盗用・なりすまし購入。反証は通りにくいEMV 3-Dセキュア/不正検知システム/セキュリティコード認証/チャージバック保証(被害の補填)
本人による否認(フレンドリー詐欺)本人が購入後に「覚えがない」と申し立てる配送トラッキング・受領記録の証拠化/利用明細に表示される事業者名を分かりやすくする/反証(異議申し立て)で対応
事業者側の事務ミス・取引トラブル二重請求・解約後の継続課金・商品トラブル請求・解約フローの見直し/返品・解約ポリシーの明示/注文・発送状況の連絡徹底

不正利用には認証と検知、保証を重ねるのが基本です。本人否認と事務ミスは、証拠を残す運用と社内フローの改善が中心で、いずれも大きな費用をかけずに着手できます。次章では、これらの対策にかかる費用の目安を見ていきます。

不正利用対策を3層で重ねる多層防御の図。入口の不正利用(番号盗用・なりすまし、被害の9割超が番号盗用)に対し、第1層はEMV 3-Dセキュアとセキュリティコード認証による決済時の本人認証(標準機能・追加費用なしが多い)、認証をすり抜けた不正には第2層の不正検知システム(取引データを審査、クレジットマスターも検知、別料金)、それでも生じた被害には第3層のチャージバック保証・保険(被害額を補填、別料金)で対応する流れを縦に示している。

各対策にかかる費用の目安

対策を検討するうえで気になるのが費用です。多くの対策は決済代行サービスの機能として提供されるため、自前で作るより導入の負担は小さく済みます。ここでは「決済代行に含まれるか、別料金か」を軸に目安を整理します。実額はプランや事業規模で変わるため、正確な金額は各サービスの見積もりで確認してください。

決済代行の標準機能に含まれることが多い対策

EMV 3-Dセキュアとセキュリティコード認証は、多くの決済代行サービスが追加費用のかからない標準機能として提供しています。管理画面での設定や決済代行会社側の対応で済むことが多く、加盟店に大きな費用は発生しにくい対策です。ただし自社でカートや決済システムを独自開発している場合は、対応のためのシステム改修費が別途かかることがあります。

別料金で導入する対策(不正検知・チャージバック保証)

不正検知システムは、月額の固定費に審査件数に応じた従量課金が加わる料金体系が一般的で、料金はサービスや審査件数によって幅があります。中小規模の事業者向けに低価格帯のプランを用意するサービスもありますが、具体的な料金は公開されていないことが多く、審査件数の見込みを伝えて見積もりを取るのが確実です。

チャージバック保証・保険は、決済手数料への上乗せや料率制で提供されることが一般的です。加入には審査があり、対象となる被害の範囲や補償の上限、免責条件によって費用感が変わります。「保険料で損失を平準化できる」といった説明を鵜呑みにせず、何がどこまで補償されるのかを契約前に必ず確認してください。

費用を抑えて着手したい場合は、まず標準機能の3Dセキュアとセキュリティコードを有効化し、被害が続くようなら不正検知や保証を重ねる、という順で検討すると無駄が出にくくなります。

EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)の原則必須化はもう始まっている

対策の要否を考えるうえで外せないのが、EMV 3-Dセキュアの原則必須化です。「もう必須なのか、任意なのか」を出所とともに整理します。

結論から言うと、2025年3月末までに、原則としてすべてのEC加盟店にEMV 3-Dセキュアの導入が求められており、その期限はすでに到来しています。これは法律の条文が直接定めた期限ではなく、割賦販売法の実務指針である「クレジットカード・セキュリティガイドライン」(クレジット取引セキュリティ対策協議会)が定めたものです。

この期限を最初に打ち出したのは、同ガイドラインの4.0版(2023年3月)でした。

しかし、EC加盟店における非対面不正利用被害が増加している現状を踏まえ、2025年3月末までに、原則、全てのEC加盟店にEMV 3-Dセキュア*の導入を求めることとする。

出典:クレジットカード・セキュリティガイドライン【4.0版】(2023年3月)|クレジット取引セキュリティ対策協議会

さらに2025年3月に取りまとめられた6.0版では、EC加盟店に求められる対策が広がりました。決済時のEMV 3-Dセキュア導入に加えて、決済前の「適切な不正ログイン対策」と、システム・Webサイトの「脆弱性対策」が指針対策として加えられています。3Dセキュアを入れれば終わりではなく、ログインから決済までを一続きで守る考え方が示された形です。

また、この求めの対象は国際ブランド(Visa・Mastercardなど)の付いたクレジットカードで、国際ブランドの付かないカードのみを扱う取引は対象外とされています。ガイドラインの最新版は6.1版(2026年3月)ですが、EC加盟店向けの指針対策は6.0版から変わっていません。

未導入そのものに対する罰金などの罰則はありません。ただし、基準に適合しない加盟店は、カード会社(アクワイアラー)から加盟店契約の解除や新規契約の拒否を受けることがあります(割賦販売法第35条の17の8)。「罰則がないから対応しなくてよい」とはならない点に注意が必要です。

出典・参考資料(3件)

EMV 3-Dセキュアの義務化の背景や、自社が対応済みかを確かめる方法、未対応だった場合の進め方をもう一歩詳しく知りたい方は、あわせて次の記事もご覧ください。

そもそもチャージバックとは?仕組みと自社が負担する理由

ここからは、対策の裏づけとしてチャージバックの仕組みを整理します。なぜ売上が取り消されるのか、なぜ加盟店に非がなくても負担が生じるのかを押さえておくと、対策の必要性が腑に落ちます。

チャージバックの仕組み(返金との違い)

チャージバックとは、カード名義人の申し立てを受けて、カード会社が加盟店への売上代金の支払いを取り消す仕組みです。カード会員が「身に覚えのない請求だ」とカード会社に異議を申し立てると、カード会社が調査し、認められれば売上が取り消されて代金は会員に返されます。

事業者が自ら代金を返す「返金」とは、お金を戻す主体が異なります。返金は事業者が自分の判断で返すのに対し、チャージバックはカード会社の判断で売上が取り消される点が違いです。不正利用によるチャージバックでは、商品を発送済みだと、代金を回収できないうえに商品も戻らない二重の損失になりやすいのが実務上の痛手です。

なぜ被害が高止まりしているのか(背景)

チャージバックが問題として大きくなっている背景には、クレジットカード不正利用の長期的な増加があります。前述のとおり被害額は近年も高い水準で推移し、その9割超を番号盗用が占めています。

フィッシングやスキミングで盗まれたカード番号が非対面のEC取引で使われるケースが多いため、EC加盟店での本人確認の強化が対策の中心に据えられています。

自社に非がなくても負担する理由(ライアビリティシフト)

不正利用のチャージバックで加盟店が負担を負いやすいのは、カード決済の責任分界のルールによるものです。本人認証をしていない取引で不正利用が起きた場合、その損失は原則として加盟店の負担になります

一方で、EMV 3-Dセキュアで本人認証を通した取引の不正利用については、チャージバックの負担がカード会社側へ移る「ライアビリティシフト(責任分界の移動)」という仕組みがあります。

チャージバックやライアビリティシフトは、割賦販売法やセキュリティガイドラインではなく、国際ブランド(Visa・Mastercardなど)が定める規約(Visa Core Rules など)に由来するルールです。3Dセキュアの導入が不正利用対策として推奨されるのは、被害そのものを減らす効果に加えて、この負担の移転が働くためでもあります。

出典・参考資料(1件)

どの取引で負担がカード会社側へ移るのか、その条件と仕組みをもう一歩詳しく知りたい方は、以下の記事で解説しています。

チャージバックが発生してしまったら(異議申し立て=反証の流れ)

すでにチャージバックの通知が届いている場合に備えて、発生後の対応の流れを整理します。加盟店には、返金を受け入れるか、正当な取引だと証明して争う(反証する)かの選択肢があります。

  1. カード会社(決済代行会社経由の場合が多い)からチャージバックの通知を受け取る
  2. 通知内容を確認し、受け入れるか反証するかを、期限内に判断する
  3. 反証する場合は、配送伝票・受領記録・購入者とのやり取り・返品ポリシーなど、取引が正当だと示す証拠を集めて提出する
  4. カード会社(イシュアー)が提出資料を評価し、認められれば売上が維持され、認められなければ売上が取り消される

反証には期限があり、提出の機会が限られる点に注意が必要です。反証がいつまでに・どの書類で受け付けられるかは、契約している決済代行会社によって運用が異なるため、通知を受けたら早めに決済代行会社へ確認してください。

ただし、第三者による不正利用が原因のチャージバックは、加盟店側に証拠がそろっていても反証が通りにくいのが実情です。だからこそ、発生後の反証だけに頼らず、前章までの予防策で被害そのものを減らすことが重要になります。

対策機能を備えた決済・不正検知サービスの活用

ここまで見てきた対策の多くは、決済代行サービスや不正検知サービスの機能として提供されています。自前で仕組みを作らなくても、これらのサービスを選ぶことで3Dセキュアや不正検知を導入できます。ただし、チャージバック保証は決済代行の標準機能ではなく、専門の保証サービスや保険で手当てするのが一般的で、提供の有無や料金は各社への個別確認が必要です。

以下は、チャージバック対策の機能を備えた決済・不正検知サービスをまとめた比較です。料金は取引規模やプランによって異なるため、詳細は各社の資料でご確認ください。続けて各サービスを個別に紹介します。

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サービス名Paysys(ペイシス)サブスクペイPGマルチペイメントサービスSBペイメントサービスVeriTrans4G(ベリトランス4G)O-PLUX
EMV 3-Dセキュア(本人認証)標準・追加費用なし標準・追加料金0円3Dセキュア2.0無償オプション導入支援ASUKA-3DSあり×決済機能なし(3DSと併用)
不正検知××クレジットマスター対策もAI不正検知(無償オプション)不正検知ソリューション専業・共有DB照合
主な対策・特徴開発不要で請求URLを発行
カード5ブランド対応
PCI DSS準拠
継続課金に特化
自動リトライ・カード更新URL送付
口座振替・コンビニも併用可
30以上の決済手段を1契約
不正利用・情報漏えい対策
PCI DSS Ver4.0.1準拠
40ブランド以上の決済手段
AI不正検知と3DSを無償提供
ソフトバンクグループ基盤
30種類以上の決済手段
券面認証・不正検知に対応
3DS導入支援も提供
EC向けの不正注文検知に特化
累計120,000サイトの共有データで審査
API・CSV・タグで導入
向いている事業者開発リソースをかけず
3DS込みの決済を
導入したい中小EC・BtoB
サブスク・定期課金で
なりすまし対策と
失効防止を両立したい事業者
取扱規模が大きく
本人認証と不正対策を
土台から固めたい事業者
決済と不正対策を
まとめて任せたい
中〜大規模EC事業者
多様な決済を一括導入し
導入支援を受けながら
本人認証を整えたい事業者
3DSだけでは防げない
なりすまし・不正注文を
検知で止めたい事業者
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※◎=特に手厚く対応/●=対応/×=非対応。O-PLUX(かっこ株式会社)は決済代行ではなく不正注文検知の専業サービスで、EMV 3-Dセキュアなどの決済機能は持たず、決済サービスと組み合わせて利用します。2026年8月時点の各社公式情報等に基づきます。最新の対応状況・料金は各社の公式情報でご確認ください。

Paysys(ペイシス)(株式会社ペイメントフォー)

Paysys(ペイシス)公式サイト

Paysys(ペイシス)は、株式会社ペイメントフォーが提供する、システム開発を必要とせずに導入できるオンライン決済サービスです。管理画面から請求用のURLを発行し、メールやSMSで案内するだけでクレジットカード決済を完結でき、EMV 3-Dセキュアを追加費用のかからない標準機能として備えています。

Visa・Mastercard・JCB・American Express・Dinersの5ブランドに対応し、メールリンク型・フォーム型・API連携型の3方式から事業の段階に合わせて選べます。カード業界のセキュリティ基準であるPCI DSSにも準拠しており、3Dセキュアを標準で使いたい事業者が候補にしやすいサービスです(2026年8月時点、料金は個別見積り)。

サブスクペイ(株式会社ROBOT PAYMENT)

サブスクペイ公式サイト

サブスクリプションや継続課金ビジネスに向くのが、株式会社ROBOT PAYMENTのサブスクペイです。EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)にリスクベース認証で標準対応し、追加料金0円で提供している点が特徴で、なりすまし利用のリスク低減を明示しています。

継続課金の自動リトライや、カード有効期限切れ前の更新URL自動送付など、定期課金の失効を抑える機能も備えます。運営は東京証券取引所グロース市場の上場企業で、累計導入は14,000社以上にのぼります。

クレジットカードに加えて口座振替・コンビニ決済にも対応し、PCI DSSへの準拠や情報セキュリティの国際規格であるISMS認証の取得など、セキュリティ体制も整えています(2026年8月時点、料金は個別見積り)。

PGマルチペイメントサービス(GMOペイメントゲートウェイ株式会社)

PGマルチペイメントサービス公式サイト

決済手段を幅広くまとめたい事業者に選ばれるのが、GMOペイメントゲートウェイ株式会社(東京証券取引所プライム市場)のPGマルチペイメントサービスです。EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)に対応し、不正利用対策・情報漏えい対策に加えて、番号を総当たりで試すクレジットマスターへの対策も標準で備えています。

クレジットカードを含む幅広い決済手段を1つの接続先で扱え、PCI DSSに準拠した環境で決済を処理します。取り扱う商材や規模が大きく、本人認証と不正対策を土台から固めたい事業者に向くサービスです(2026年8月時点、詳細は公式資料でご確認ください)。

SBペイメントサービス(SBペイメントサービス株式会社)

SBペイメントサービス公式サイト

ソフトバンクグループの決済代行会社が提供するSBペイメントサービスは、AIを用いた不正検知と、本人認証のEMV 3-Dセキュアを無償のオプションとして提供すると訴求しています。認証と検知を組み合わせた不正利用対策を導入できるのが特徴です。

クレジットカードのほか多様な決済手段に対応しています。決済と不正対策をまとめて任せたい事業者にとって、検討候補になりやすいサービスです(2026年8月時点、詳細は公式資料でご確認ください)。

VeriTrans4G(ベリトランス4G)(株式会社DGフィナンシャルテクノロジー)

VeriTrans4G(ベリトランス4G)公式サイト

株式会社DGフィナンシャルテクノロジーが提供するVeriTrans4G(ベリトランス4G)は、EMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)やセキュリティコード認証、不正検知ソリューションに対応した総合決済サービスです。本人認証と不正検知を組み合わせた対策を導入できます。

EMV 3-Dセキュアの導入支援サービス「ASUKA-3DS」を提供するなど、原則必須化への対応を支援する体制も整えています。多様な決済手段を一括で扱いたい事業者や、導入支援を受けながら本人認証を整えたい事業者に向くサービスです(2026年8月時点、詳細は公式資料でご確認ください)。

O-PLUX(かっこ株式会社)

O-PLUX公式サイト

O-PLUXは、かっこ株式会社が提供する、EC・通販事業者向けのクラウド型不正注文検知サービスです。決済代行そのものではなく、3Dセキュアだけでは防ぎきれないなりすまし注文やカードの不正利用を、取引データからリアルタイムに審査・検知する役割を担います。

累計120,000サイト以上が共有するネガティブデータ(不正注文の住所・電話番号など)を照合に使い、不審な注文を見抜きます。東京商工リサーチの調査では、有償の不正検知サービスの導入サイト件数で6年連続の国内1位となっています(2025年3月末時点)。API・CSV・タグの3方式で導入でき、3Dセキュアと組み合わせることで、認証を通した不正まで含めて備えられます。

出典・参考資料(1件)

チャージバック対策を機に、決済代行やオンライン決済サービスそのものを比較して選び直したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。実店舗・EC・サブスクといった利用シーン別の選び方も整理しています。

まとめ

チャージバック対策は、決済時の本人認証(EMV 3-Dセキュア)、不審な注文を止める不正検知、万一の損失を補うチャージバック保証、そして反証に備えて記録を残す運用の組み合わせで考えるのが基本です。自社で起きているチャージバックがどの原因によるものかを見極め、効く対策から着手すると無駄が出にくくなります。

まずは標準機能である3Dセキュアとセキュリティコードを有効化し、被害の状況に応じて不正検知や保証を重ねていくのが現実的です。これらの機能の多くは決済代行サービス側で提供されるため、各社の資料を取り寄せて、対応する対策機能と費用を比較しながら自社に合った決済環境を選んでください。

よくある質問(FAQ)

Q. チャージバックとは何ですか?

A. チャージバックとは、カード名義人の申し立てを受けて、カード会社が加盟店への売上代金の支払いを取り消す仕組みです。カード会員が「身に覚えのない請求だ」とカード会社に異議を申し立て、調査で認められると売上が取り消され、代金は会員に返されます。不正利用が原因の場合、すでに商品を発送していると代金と商品を同時に失う二重の損失になりやすい点が、EC事業者にとっての痛手です。

Q. チャージバックと返金は何が違いますか?

A. チャージバックと返金は、お金を戻す主体が異なります。返金は事業者が自らの判断で代金を返すのに対し、チャージバックはカード会社の判断で売上が取り消されるものです。返金は事業者が主導するためコントロールできますが、チャージバックはカード会社の裁定に委ねられ、加盟店が反証しても認められないことがあります。

Q. チャージバックの返金は、最終的に誰が負担しますか?

A. チャージバックによる損失は、本人認証をしていない不正利用の取引では、原則として加盟店(EC事業者)の負担になります。一方、EMV 3-Dセキュアで本人認証を通した取引の不正利用については、負担がカード会社側へ移る「ライアビリティシフト(責任分界の移動)」が働きます。

この責任分界は割賦販売法やセキュリティガイドラインではなく、国際ブランド(Visa・Mastercardなど)が定める規約に由来するルールです。本人認証を導入しておくことは、被害そのものを減らすだけでなく、万一の際の負担を軽くすることにもつながります。

出典・参考資料(1件)

Q. 加盟店はチャージバックを拒否(反証)できますか?

A. 加盟店は、取引が正当だと示す証拠を提出してチャージバックに反証(異議申し立て)できますが、認められるかどうかは保証されません。配送伝票・受領記録・購入者とのやり取り・返品ポリシーなどが証拠になります。

ただし反証の機会は限られており、第三者による不正利用が原因の場合は、証拠がそろっていても反証が通りにくいのが実情です。だからこそ、発生後の反証だけに頼らず、予防策で被害そのものを減らすことが重要になります。

Q. 3Dセキュア(EMV 3-Dセキュア)はもう必須ですか?いつからですか?

A. EMV 3-Dセキュアは、2025年3月末までに原則としてすべてのEC加盟店へ導入することが求められており、その期限はすでに到来しています。これは法律が直接定めた期限ではなく、割賦販売法の実務指針である「クレジットカード・セキュリティガイドライン」(4.0版で提示)によるものです。

未導入そのものへの罰金などの罰則はありませんが、基準に適合しない加盟店は、カード会社から加盟店契約の解除や新規契約の拒否を受けることがあります(割賦販売法第35条の17の8)。ただし、国際ブランドの付かないカードのみを扱う取引は、この求めの対象外とされています。

出典・参考資料(2件)

Q. チャージバックの原因となる不正利用を防ぐにはどうすればいいですか?

A. 不正利用を防ぐ基本は、EMV 3-Dセキュアによる本人認証と不正検知システムを組み合わせることです。3Dセキュアは決済時にカード会員本人かどうかを確かめ、不正検知は取引データから不審な注文を審査して、認証を通り抜けた不正まで見抜きます。

カード番号だけの流出による被害を抑えるセキュリティコード認証も併用すると効果的です。これらの多くは決済代行サービスの機能として導入できるため、自前で仕組みを作る必要はありません。

Q. チャージバック保証はいくらで、何を補償してくれますか?

A. チャージバック保証は、決済手数料への上乗せや料率制で提供されるのが一般的で、補償の対象は主に不正利用による被害です。加入には審査があり、費用は補償の範囲・上限額・免責条件によって変わるため、多くは個別の見積もりになります。本人による否認(フレンドリー詐欺)や事業者側の事務ミスは補償の対象外となっていることが多いため、契約前に「何がどこまで補償されるのか」を必ず確認してください。

Q. チャージバックが起きやすい商材はありますか?

A. 換金性・即時性が高い商材ほど、チャージバック(特に不正利用)が起きやすい傾向があります。デジタルコンテンツ、ギフト券、チケット、ブランド品、家電などが代表例で、単価が高く転売しやすいものが狙われやすくなります。こうした商材を扱う場合は、本人認証に加えて不正検知やチャージバック保証まで含めた、重ね合わせの対策を検討する価値があります。

Q. チャージバックの通知が届いたら、まず何をすればいいですか?

A. チャージバックの通知が届いたら、まず通知内容を確認し、期限内に「受け入れる」か「反証する」かを判断します。反証する場合は、配送伝票・受領記録・購入者とのやり取り・返品ポリシーなど、取引が正当だと示す証拠を集めて提出します。反証の期限や必要書類は契約している決済代行会社によって運用が異なるため、通知を受けたら早めに決済代行会社へ確認してください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
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