社会福祉法人の会計を、これまで使ってきた汎用の会計ソフトや表計算で回してきて、決算や所轄庁への提出が近づくたびに手作業が膨らんでいないでしょうか。
社会福祉法人の計算書類は、一般企業にはない資金収支計算書を含む「3表体系」で作らなければならず、事業区分・拠点区分・サービス区分という独特の区分管理も求められます。汎用ソフトのままでは、こうした社会福祉法人会計基準への対応を人手で補うことになり、負担が積み上がっていきます。
会計基準に沿った計算書類の作成と、WAM NET(財務諸表等電子開示システム)への提出までを見据えると、自法人の規模や業務範囲にはどのタイプの会計システムが合うのでしょうか。専用ソフトが必要だと感じていても、製品ごとの対応範囲や費用の差が分かりにくく、絞り込みに迷う担当者は少なくありません。
本記事では、社会福祉法人向けの会計システム14製品を、任せたい業務範囲と法人規模でタイプ分けして比較します。会計基準・3区分管理・WAM NET電子開示への対応から、提供形態・費用相場・導入実績までを整理しました。経理・事務の担当者や法人本部の管理部門が、自法人に合うシステムを見極める材料としてご活用ください。
また、自法人に合うタイプと製品を短時間で絞り込めるよう、選定診断ツールもご用意しています。あわせてお役立てください。
目次
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本記事の対象範囲
本記事は、社会福祉法人会計基準に沿った計算書類の作成と、WAM NET電子開示への対応を前提に、自法人の規模や業務範囲に合った会計システムを選びたい読者に向けた記事です。特別養護老人ホームや保育園・こども園、障害者支援施設、社会福祉協議会など、社会福祉事業を営む法人を対象にしています。
会計基準への専用対応を軸に選ぶため、掲載する製品は社会福祉法人会計に対応した会計システムに絞っています。会計ソフトそのものを業種を問わず幅広く比べたい場合は、クラウド会計ソフトを横断的に扱う記事もあわせてご覧ください。
社会福祉法人の会計は一般企業会計と何が違うか
まずは、会計システムを比べるうえで前提となる社会福祉法人会計の特徴を押さえます。一般企業の会計と何が違うのかを理解すると、製品を見比べるときに確認すべき軸が定まります。
資金収支計算書を含む3表体系と、事業区分・拠点区分・サービス区分の3区分管理
社会福祉法人の計算書類は、資金収支計算書・事業活動計算書・貸借対照表の3表体系で作成します。一般企業の決算書にはない資金収支計算書が求められる点が、最も大きな違いです。社会福祉法では、社会福祉法人は毎会計年度終了後3月以内に計算書類を作成しなければならないと定められています。
もう一つの特徴が区分管理です。社会福祉法人会計基準は、事業区分と拠点区分を設け、拠点区分の中にさらにサービス区分を設けることを求めています。この事業区分・拠点区分・サービス区分の入れ子が、実務で「3区分管理」と呼ばれる仕組みです。会計基準第10条は次のように定めています。
(会計の区分)第十条 社会福祉法人は、計算書類の作成に関して、事業区分及び拠点区分を設けなければならない。
出典:社会福祉法人会計基準(平成28年厚生労働省令第79号)第10条|e-Gov法令検索
2 拠点区分には、サービス区分(社会福祉法人がその行う事業の内容に応じて設ける区分をいう。以下同じ。)を設けなければならない。

汎用の会計ソフトでもこの区分を設定で代用できる場合はありますが、拠点やサービス区分ごとの帳票作成、区分間の内部取引消去まで含めると、手作業での補完が増えていきます。社会福祉法人会計基準に専用対応した会計システムであれば、こうした処理を製品側の機能として備えています。
WAM NET「財務諸表等電子開示システム」への提出実務
社会福祉法人は、作成した計算書類を所轄庁へ届け出るとともに、その内容をインターネットで公表する義務を負います。この電子開示の窓口が、独立行政法人福祉医療機構(WAM)が運営するWAM NETの財務諸表等電子開示システムです。社会福祉法施行規則は、届け出た計算書類等の内容をWAM側が公表するときは、法人自身が公表を行ったものとみなすと定めています。
前項の規定にかかわらず、社会福祉法人が前条第三号に規定する方法による届出を行い、行政機関等が当該届出により記録された届出計算書類等の内容の公表を行うときは、当該社会福祉法人が前項に規定する方法による公表を行つたものとみなす。
出典:社会福祉法施行規則(昭和26年厚生省令第28号)第10条第2項|e-Gov法令検索
WAM NETの電子開示システムでは、現況報告書・計算書類・財産目録・社会福祉充実残額算定シートを入力・提出します。計算書類の届出期限は、所轄庁への届出を定める社会福祉法第59条により毎会計年度終了後3月以内です。3月31日決算の法人であれば6月末が期限にあたります。
提出の直前に計算書類のデータを手作業で組み替えていると、期限に追われやすくなります。会計システムがWAM NETの電子開示に必要なデータの出力に対応していれば、作成から提出までの手戻りを抑えられます。
専用会計システムで効率化できる業務
社会福祉法人会計に専用対応した会計システムは、基準対応の帳票作成だけでなく、日々の入力から内部統制までを支えます。主に次のような業務が効率化の対象になります。
- WAM NET電子開示への出力:計算書類を電子開示システムへ提出できる形式で出力し、提出前の組み替えを減らします。
- 自動仕訳・銀行明細の取り込み:銀行やクレジットカードの明細を取り込み、仕訳の手入力を抑えます。
- 区分別の予算管理:拠点区分・サービス区分ごとに予算を設定し、実績と対比します。
- 内部取引の相殺消去:拠点間・区分間の取引を消去して法人単位の計算書類を整えます。会計基準第11条は、社会福祉法人は内部取引の相殺消去をするものとすると定めています。
- 電子承認による内部統制:入力・承認の履歴を残し、複数拠点の経理でも統制を効かせます。
社会福祉法人向け会計システムの費用相場
個別の製品を見比べる前に、費用の桁感をつかんでおくと予算の見当がつけやすくなります。社会福祉法人向けの会計システムは、提供形態と法人の規模によって費用の幅が大きく分かれます。
クラウド型で月額の利用料を払う製品には、初期費用0円・月額2万円前後から始められるものがあります。会計に特化した専用ソフト型では、価格を公表している製品で年額7万円台から17万円台が一つの目安です。手頃さを重視するなら、この価格帯が判断の基準になります。
一方、給与や施設支援まで統合するパッケージ型は、初期費用と保守費用を組み合わせる形が多く、料金を個別見積もりとする製品が目立ちます。専用ソフト型でも価格を公表している製品は多くありません。おおまかな相場観を持ったうえで、必要な機能に絞って複数社から見積もりを取り、桁感を比べるのが現実的です。各製品の具体的な料金は、後述の比較表と個別紹介で確認できます。
自法人に合う会計システムの選び方(比較ポイント)
ここからは、社会福祉法人向けの会計システムを見極める比較ポイントを整理します。規模・業務範囲・体制という3つの軸を、次の5つの確認ポイントに具体化しました。自法人に当てはめて読むと、候補を絞りやすくなります。
社会福祉法人会計基準・3区分・WAM NET電子開示に対応しているか
最初に確認すべきは、社会福祉法人会計基準への対応です。資金収支計算書を含む3表体系の作成、事業区分・拠点区分・サービス区分の3区分管理、そしてWAM NET電子開示への出力に対応しているかが、最初に押さえたい確認点です。
汎用の会計ソフトを設定で代用すると、区分ごとの帳票や電子開示の出力を手作業で補うことになり、決算期の負担が読みにくくなります。専用対応をうたう製品でも、対応の範囲は製品ごとに差があるため、自法人が扱う事業区分の種類まで含めて確認しておくことが大切です。
予算管理・内部取引消去など社福特有の実務機能があるか
複数の拠点や事業を持つ法人ほど、区分別の予算管理と内部取引の相殺消去が実務の要になります。拠点区分・サービス区分ごとに予算を組んで実績と対比できるか、区分間の繰入や取引を自動で消去して法人単位の計算書類にまとめられるかも、あわせて確認しておくと安心です。単一拠点の小規模法人ではここまでの機能を使い切らないこともあるため、自法人の拠点数と事業の広がりに照らして必要な深さを見極めます。
提供形態(クラウド/パッケージ)と多拠点での同時利用に合うか
提供形態は、運用体制と拠点構成に直結します。クラウド型は、離れた拠点や在宅からでも同じデータにアクセスでき、法人本部と施設で分担しやすい形です。パッケージ型やオンプレミス型は、自法人のサーバーで管理でき、既存の運用に合わせやすい一方、拠点間でのデータ共有には別途の仕組みが必要になります。複数拠点で同時に入力する体制であれば、クラウド型や、拠点間のデータ連携に対応した製品が向きます。
会計基準改正・電子開示要件の変更に追従できるサポート体制か
社会福祉法人会計基準やWAM NETの様式は、制度改正や年度更新にあわせて見直されます。現行の会計基準(省令)は2016年度(平成28年度)に開始する会計年度から適用されており、その後も運用の細部は更新が続いています。
導入後に基準や様式が変わったとき、製品側がアップデートで追従し、疑問に答えてくれるサポート体制があるかどうかも重要な確認点です。専任の経理担当が少ない法人ほど、電話やリモートでの問い合わせにどこまで応じてもらえるかが、運用のしやすさを左右します。
経理専任がいない・兼務の体制でも回せるか
施設長や事務職員が経理を兼務する法人では、入力の負担をどこまで抑えられるかが選定を分けます。銀行明細の自動取り込みや自動仕訳で日々の入力を軽くできるか、画面の操作が直感的かも確かめておきたいところです。あわせて、記帳代行や入力代行のサービスを併用できる製品なら、繁忙期だけ外部に任せる運用も選べます。自法人の経理体制に無理のない範囲で回せるかを、体験版やデモで確かめておくと安心です。
タイプ別に見る社会福祉法人向け会計システム
社会福祉法人向けの会計システムは、「どこまでの業務をシステムに任せたいか」で大きく3つのタイプに分かれます。分類の軸は任せる業務範囲と手軽さであり、提供形態(クラウドかインストール型か)とは別の観点です。
手軽に始めたいタイプや専用ソフト型のなかにも、クラウドで使える製品とインストール型の製品が混在します。自法人の規模と経理体制に照らして、どのタイプが近いかを掴んでおくと、次の比較表と個別紹介を読み進めやすくなります。提供形態そのものは、比較表の「提供形態」列で製品ごとに確認してください。
| タイプ | 向いている法人 | 該当する主なサービス |
|---|---|---|
| クラウドで手軽に始めたい法人向け | 経理専任がおらず、まず会計をクラウドで手軽に始めたい小〜中規模法人 | 社会福祉法人 with freee/PCAクラウド 社会福祉法人会計/社会福祉法人らくらく会計 |
| 会計基準に完全対応した専用ソフトを手頃に使いたい法人向け | 会計基準への専用対応を、会計業務に絞って手頃に導入したい法人 | 福祉大臣NX/JDL IBEXクラウド組曲Major 社会福祉法人会計/MJSLINK DX 財務大将/ヒューマンライズUni2/パワフル会計「社福」/SERVE 財務会計/楽園 福祉会計システム |
| 多拠点・複数事業を給与や施設支援まで含めて統合管理したい法人向け | 多拠点・複数事業を運営し、給与や施設業務まで一体で管理したい大規模法人 | FX4クラウド 社会福祉法人会計用/福祉総合システムSWING/福祉見聞録シリーズ/SiS会計システム |
クラウドで手軽に始めたい法人向け
銀行明細の自動取り込みや自動仕訳で入力の負担を抑え、経理専任がいなくても扱いやすいクラウド型のタイプです。汎用のクラウド会計に社会福祉法人向けのレポートを重ねる構成や、月額から始められる社福専用のクラウドが含まれます。まず会計をクラウドで始めたい小〜中規模の法人に向きます。
会計基準に完全対応した専用ソフトを手頃に使いたい法人向け
社会福祉法人会計基準・3区分・WAM NET電子開示に専用設計で対応する、会計に軸を置いたパッケージのタイプです。会計業務に絞って基準対応をしっかり固めたい法人に向き、老舗の専用ソフトから保育園こども園に強い製品まで幅があります。給与や施設業務まで広げず、会計を確実に回したい場合の中心的な選択肢です。
多拠点・複数事業を給与や施設支援まで含めて統合管理したい法人向け
財務会計に加えて、給与計算・預り金管理・経営分析・施設業務までを一体で扱う統合型のタイプです。拠点やサービス区分が多く、システム間の転記や二重入力をなくしたい大規模法人に向きます。会計だけでなくバックオフィス全体を1つの基盤にまとめたい場合に効果が大きくなります。
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【比較表】社会福祉法人向け会計システムを一覧で比較
ここからは、掲載する14製品を先ほどの3タイプに分けて比較します。会計基準対応・3区分管理・WAM NET電子開示への対応、提供形態、料金、導入実績を横並びで確認できます。気になる製品は、表のサービス名から個別の紹介へ移動できます。
対応状況の記号は次の意味で示しています。●は公式情報で対応を確認できたもの、△は一部のみ・条件付きの対応(セル内の注記を参照)、要確認は公式情報で対応を確認できなかったものです。
要確認は「非対応」という意味ではなく、開示されている情報が乏しいため資料請求や問い合わせで確かめる必要がある、という意味です。会計基準・3区分・WAM NET電子開示は選定の必須要件のため、△や要確認の項目は導入前に自法人で必ず確認してください。
クラウドで手軽に始めたい法人向けの比較
| サービス名 | 社会福祉法人 with freee | PCAクラウド 社会福祉法人会計 | 社会福祉法人らくらく会計 |
|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド | クラウド | パッケージ(インストール型) |
| 会計基準・3区分対応 | ● | ● | △サービス区分の明示は公式未確認 |
| WAM NET電子開示連携 | ● | ● | ● |
| 予算管理・内部取引消去 | △内部取引消去は公式未確認 | ● | 要確認 |
| 給与・施設支援など連携 | 人事労務freeeと連携 | PCA給与シリーズと連動 | 要確認 |
| 料金 | 要問い合わせ | 月額19,200円〜(税抜) 初期費用0円 | 年額77,000円(税込) |
| 導入実績 | 非公開 | 非公開 | 非公開 |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
会計基準に完全対応した専用ソフトを手頃に使いたい法人向けの比較
| サービス名 | 福祉大臣NX | JDL IBEXクラウド組曲Major 社会福祉法人会計 | MJSLINK DX 財務大将 | ヒューマンライズUni2 | パワフル会計「社福」 | SERVE 財務会計 | 「楽園」福祉会計システム |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | パッケージ/クラウド | クラウド(インストール型) | クラウド/オンプレミス | パッケージ(インストール型) | パッケージ | 要確認 | クラウド |
| 会計基準・3区分対応 | △3区分の独立管理は公式サイトで未確認 | ● | ● | ● | ● | △拠点区分まで(公式) | ● |
| WAM NET電子開示連携 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 予算管理・内部取引消去 | ● | △内部取引消去は公式未確認 | ● | △内部取引消去は公式未確認 | △予算はオプション/内部取引消去は要確認 | △内部取引消去は公式未確認 | 要確認 |
| 給与・施設支援など連携 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 | OBC奉行シリーズと連動 | SERVE給与計算と連携 | 楽園給与管理システムと連携 |
| 料金 | 要問い合わせ | 年額175,000円〜(税抜) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 導入実績 | 非公開 | 非公開 | 非公開 | 非公開 | 全国110法人 | 非公開 | 非公開 |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
多拠点・複数事業を給与や施設支援まで含めて統合管理したい法人向けの比較
| サービス名 | FX4クラウド(社会福祉法人会計用) | 福祉総合システムSWING | 福祉見聞録シリーズ | SiS会計システム |
|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | クラウド | クラウド/パッケージ | 要確認 | クラウド(ASP) |
| 会計基準・3区分対応 | ● | ● | △区分管理・3区分対応は要確認 | △3区分の明示は公式未確認 |
| WAM NET電子開示連携 | ● | ● | 要確認 | 要確認 |
| 予算管理・内部取引消去 | ● | 要確認 | △連結決算処理に対応 | 要確認 |
| 給与・施設支援など連携 | 固定資産管理システムと連携 | 給与計算・預り金管理まで統合 | 給与・勤怠・預り金・介護記録まで統合 | 給与・資産・貸付・介護保険まで展開 |
| 料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 導入実績 | 非公開 | 900法人・1,000施設超 | 非公開 | 非公開 |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
社会福祉法人向け会計システムを個別に紹介
ここからは、各製品の特徴を個別に紹介します。会計基準・区分管理・WAM NET対応、提供形態、料金、導入実績を整理しました。自法人のタイプに近いところから読み進めてください。
クラウドで手軽に始めたい法人向け
1. 社会福祉法人 with freee(freee株式会社・税理士法人ゆびすい)

クラウド会計freeeを日々の記帳ツールとして使い、税理士法人ゆびすいが開発した社会福祉法人向けのレポートシステムをAPI連携で組み合わせたサービスです。freee株式会社と税理士法人ゆびすいが2017年に業務提携し、共同で開発しました。
日々の記帳は、銀行口座の同期やOCRによる領収書の読み取り、自動仕訳などfreee会計の入力機能で進めます。資金収支計算書を含む社会福祉法人会計基準の計算書類の作成は、ゆびすい側のレポートシステムが担います。日々の入力をfreee会計、基準に沿った帳票の出力をゆびすいのシステムが受け持つ役割分担が、このサービスの構成です。
拠点区分の附属明細書やサービス区分ごとの配賦仕訳、複数拠点データの一元管理にも対応します。WAM NET(財務諸表等電子開示システム)向けのデータ出力についても、freeeのヘルプセンターで社会福祉法人向けの手順が案内されています。
給与・勤怠については、同じfreeeシリーズの人事労務freeeと連携でき、会計とあわせてバックオフィスをまとめやすい点も特徴です。料金は公式サイトで公開されておらず、freee会計本体のプラン契約に社会福祉法人向けレポートシステムの利用料を組み合わせる形のため、詳細は問い合わせでの確認が必要です。
2. PCAクラウド 社会福祉法人会計(ピー・シー・エー株式会社)

汎用の「PCA会計」シリーズを、社会福祉法人向けに特化させたクラウド会計です。ピー・シー・エー株式会社が提供し、社会福祉法人会計基準(平成28年改正社会福祉法対応)に準拠して、事業区分・拠点区分・サービス区分の3階層で会計の単位を管理します。
資金収支計算書・事業活動計算書・貸借対照表を、法人全体と区分別に出力できます。内部取引の自動計算・消去、事業区分をまたぐ費用の配賦入力、拠点別・科目別の予算管理帳票にも対応します。WAM NET(財務諸表等電子開示システム)への連携と、介護サービス事業者経営情報データの作成にも対応する点が特徴です。
提供形態はクラウド版とサブスク版があり、パッケージ版は2024年3月末で新規販売を終了しています。クラウド版はシンプルプランが月額19,200円(税抜)から、初期費用0円で、2ヶ月の無料体験が用意されています(2026年8月時点)。導入事例では、全国70カ所以上の施設と80を超えるサービス区分を運営する社会福祉法人での利用が紹介されています。
3. 社会福祉法人らくらく会計(有限会社シンシステムデザイン)

有限会社シンシステムデザインが提供する、社会福祉法人向けの複式簿記対応の会計ソフトです。学校法人やNPO法人、労働組合向けなど、同社が展開する「らくらく会計」シリーズの一つにあたります。
2011年(平成23年)改訂以降の社会福祉法人会計基準の体系に対応し、2015年(平成27年)改正による保育事業関連の勘定科目追加にも対応しています。資金収支計算書を含む現行基準の計算書類も作成できます。
通常の複式簿記の仕訳から、資金収支計算書・事業活動計算書・貸借対照表・決算書を作成でき、WAM NETへのCSVファイル出力にも対応します。摘要名での金額集計や、仕訳科目・摘要名の学習機能も備えます。
料金は年額77,000円(税込)で、電話・メールでのメンテナンスやソフトのバージョンアップ料が含まれると公式サイトに記載されています。仕訳を300件まで入力できる試用版が用意され、試用版で入力したデータは正式版へそのまま移行できます。会計事務所向けには、顧問先法人の会計指導に限定した無償提供の仕組みもあります。
会計基準に完全対応した専用ソフトを手頃に使いたい法人向け
4. 福祉大臣NX(応研株式会社)

社会福祉法人向けの財務会計ソフトとして、特別養護老人ホームや社会福祉協議会など幅広い施設に対応する「福祉大臣NX Super」と、保育園向けに機能を絞った「福祉大臣NX 保育園版」の2系統を用意しているのが、応研株式会社の福祉大臣NXです。
2016年(平成28年)4月施行の改正社会福祉法・社会福祉法人会計基準に準拠し、資金収支計算書を含む3表体系の決算書を一括で出力できます。出力前には決算整合性チェックを行い、WAM NET(財務諸表等電子開示システム)へは6種類の受入ファイルをCSV形式で作成できます。固定資産管理や国庫補助金取崩仕訳の自動作成、社会福祉充実残額のシミュレーションにも対応します。
拠点区分・サービス区分ごとの予算管理から内部取引処理・配賦処理までを一貫して扱えるのがSuperで、保育園版はそれらを省いた基本機能という構成です。提供形態はスタンドアロンやピアツーピアに加えクラウド版も選べます。料金は公表されておらず、法人の規模や導入範囲に応じた個別見積もりとなるため、詳細は問い合わせでの確認が必要です。
5. JDL IBEXクラウド組曲Major 社会福祉法人会計(株式会社日本デジタル研究所)

借方・貸方・損益の各欄に科目を入力すると、資金収支計算書・事業活動計算書・貸借対照表の3表へ自動転記される会計システムです。株式会社日本デジタル研究所(JDL)が、会計事務所向け統合システム「JDL IBEXクラウド組曲Major」の業種別オプションとして提供しており、利用にはベースの「財務」製品の契約が別途必要です。
最新の社会福祉法人会計基準に準拠し、社会福祉事業・公益事業・収益事業の3事業区分に対応します。事業区分・拠点区分・サービス区分の3区分管理は最大7階層まで集計でき、当初予算に加えて最大15回の補正予算、本部共通費の拠点別配賦、WAM NET連携にも対応します。
料金は、ベースの「財務」が年額75,000円、社会福祉法人会計オプションが年額100,000円で、最小構成は年額175,000円(いずれも税抜)です。初期導入費用やバージョンアップ料はかからず、PCへインストールして使う方式のため、通信障害時もローカルで処理を続けられます。
6. MJSLINK DX 財務大将(社会福祉法人会計)(株式会社ミロク情報サービス)

税理士・公認会計士事務所向けソフトを主力とする株式会社ミロク情報サービスが、中堅・中小企業向けERP「MJSLINK DX」の会計モジュール「財務大将」で社会福祉法人会計に対応しています。建設業や医療法人、学校法人など複数業種の会計基準に対応する製品の一つです。
社会福祉法人会計基準に沿って、資金収支計算書・事業活動計算書・貸借対照表・財産目録を自動作成し、区分別計算書や附属明細書を含む多数の帳票を出力できます。法人全体・事業区分別・拠点区分別・サービス区分別の4段階に対応し、一度の仕訳入力で各階層の財務諸表へ自動展開されます。最大14回の補正予算やWAM NET電子開示システムへのデータ取り込みにも対応します。
提供形態はMicrosoft Azure基盤のクラウド版とオンプレミス版があり、5年間の使用許諾による買取プランと、月単位・年単位のサブスクリプションプランから選べます。料金は導入する機能や事業規模によって変わり、公式サイトでは非公開のため個別見積もりとなります。
7. ヒューマンライズUni2 社会福祉法人会計システム(満喜株式会社)

満喜株式会社は1987年以来、公益法人や社会福祉法人といった非営利法人に特化した会計・給与システムを開発してきました。ヒューマンライズUni2 社会福祉法人会計システムは、その社会福祉法人向けの製品にあたります。
一取引二仕訳を自動で作成することで、貸借対照表・資金収支計算書・事業活動計算書の整合性が常に保たれる設計です。法人全体・事業区分・拠点区分・サービス区分の階層管理に対応し、仕訳のパターン化や、あらかじめ登録した配賦率による共通費用の月次按分、入力ミスを防ぐ仕訳論理チェック機能を備えます。
会計システムから出力したCSVファイルを電子開示システムへ取り込むことにも対応します。提供形態はWindows環境にインストールして使うパッケージ型で、スタンドアロンとサーバー/クライアントの両構成に対応します。料金は公式サイトで公開されておらず、導入前コンサルティングを含めて問い合わせでの確認が必要です。
8. パワフル会計「社福」(株式会社サクセス)

パワフル会計「社福」は、株式会社サクセスが公益法人・労働組合・学校法人・社会福祉法人向けに展開する「パワフル会計」シリーズの社会福祉法人版です。2012年(平成24年)4月適用の社会福祉法人会計基準と、2016年度(平成28年度)に全面施行された改正社会福祉法に準拠します。
資金収支計算書・事業活動計算書・貸借対照表の3表と、事業区分別・拠点区分別の帳票、サービス区分間繰入金明細書などの区分管理帳票を標準搭載します。減価償却や4種類から選べる配賦処理のほか、WAM NET財務諸表等電子開示システム向けの出力、介護サービス事業者経営情報データベースへのCSV出力にも対応します。OBC奉行シリーズとのデータ連動も可能です。
提供形態はクライアント/スタンドアロン版とサーバー構成のネットワーク版で、料金は個別見積もりのため公式サイトには掲載されていません。導入実績は公式サイトで全国110法人と示されています。障害者福祉サービスを営む法人での導入事例も公開されています。
9. SERVE 財務会計(メシウス株式会社)

保育園・こども園を主な対象に据えた社会福祉法人向けの会計システムで、メシウス株式会社(宮城県仙台市)が提供しています。仕訳入力から月次処理、固定資産管理、決算処理までを一気通貫で扱えます。
社会福祉法人会計基準に対応し、財務諸表三表を仕訳から自動作成します。法人全体や拠点ごとに金額を確認でき、決算時の誤差を見つける決算チェックリストで、計算書類と附属明細書の整合性を自動でチェックします。WAM NET財務諸表等電子開示システム向けのCSV出力や、仕訳伝票から固定資産台帳への登録・減価償却仕訳の自動化にも対応します。
予算作成から実績との比較、資金収支の試算まで予算管理機能を備えます。経理を熟知したスタッフが仕訳入力や決算処理を代行する「おまかせデータ入力」もありますが、2026年8月時点で新規申し込みは停止中です。料金は公式サイトで非公開のため、要問い合わせとなります。
10. 「楽園」福祉会計システム(株式会社熊本計算センター)

クラウドに対応し、離れた拠点とのデータ共有や、会計事務所からのリモートでのデータ確認ができる社会福祉法人向けの財務会計システムです。株式会社熊本計算センターが、記録管理・給与管理・介護保険と並ぶ「楽園」シリーズの一つとして提供しています。
社会福祉法人会計基準に準拠した会計処理に対応し、WAM NET「財務諸表等電子開示システム」へのファイル出力を備えます。仕訳日記帳方式と振替伝票入力方式を拠点区分・サービス区分ごとに選べるほか、固定資産の償却情報からの減価償却仕訳や、時間比・面積比などの按分比率を設定した按分仕訳を自動で作成できます。
給与システムの支給情報から会計の仕訳伝票を作成する連携や、小口現金を登録して自動仕訳する機能も備えます。料金や導入実績は公式サイトで公表されておらず、要お問い合わせとなります。
多拠点・複数事業を給与や施設支援まで含めて統合管理したい法人向け
11. FX4クラウド(社会福祉法人会計用)(株式会社TKC)

複数施設・複数拠点を運営する社会福祉法人向けのクラウド型会計ソフトで、株式会社TKCがTKCインターネット・サービスセンター(TISC)を基盤に提供しています。全国のTKC会員事務所(税理士・公認会計士)が導入から運用までを支援する体制が前提として示されています。
社会福祉法人会計基準の区分経理に準拠し、資金収支計算書・事業活動計算書・貸借対照表の作成を支援します。拠点区分・事業区分・サービス区分ごとに残高や予算実績を確認でき、会計区分をまたぐ配賦では他会計貸付金・借入金などの内部取引仕訳を自動計上します。WAM NET財務諸表等電子開示システム向けの取込用残高ファイルや、複数拠点区分の注記ファイルをボタン操作で出力できます。
固定資産管理システムと連携した社会福祉充実残額の自動計算、複数金融機関の取引データ自動受信、証憑の電子保存なども備えます。導入事例では20拠点56サービス区分の法人などが公開されています。TKC会員事務所(顧問税理士)との連携を前提とした提供モデルで、料金は公式サイトに記載がなく個別の問い合わせが必要です。
12. 福祉総合システムSWING(株式会社CIJ)

約40年にわたり提供されてきた実績を公式に掲げる、社会福祉法人向けの会計・業務システムシリーズです。株式会社CIJが提供し、社会福祉会計に長く携わってきた株式会社福祉会計サービスセンターの監修を受けています。
財務会計・資産管理を中核に、証憑保管、経営分析、給与計算、預り金管理の5システムで構成され、シリーズ内には標準のデータ連携機能が組み込まれています。給与計算は雇用形態別の計算や社会福祉法人特有の遡及差額計算に対応し、預り金管理は利用者預り金の入出金処理を扱うなど、会計を超えた業務範囲をシリーズ内で拡張できます。
財務会計は社会福祉法人会計基準・社協モデル経理規程に対応し、貸借対照表・事業活動計算書・資金収支計算書から附属明細書・注記までを作成、WAM NET電子開示システムとの連携も備えます。提供形態はクラウド版とパッケージ版があります。公式トップページでは900法人・1,000ヵ所を超える施設への導入が示されています。料金は個別見積もりのため、要お問い合わせとなります。
13. 福祉見聞録シリーズ(株式会社東経システム)

介護施設・障害者施設向けの業務支援ソフト「福祉見聞録」シリーズで、基幹業務を担う会計システムです。株式会社東経システムが提供し、現場の生活支援記録やケアプラン、介護保険・総合支援請求と、会計・給与・勤怠・預り金・食数管理といった基幹業務を同一シリーズ内で扱える構成です。
会計システムは社会福祉法人会計基準に加え、授産施設会計基準、就労支援事業会計基準、指定介護老人福祉施設等の会計処理指導指針に準拠します。資金収支計算・事業活動計算の二区分に対応し、経理区分は自由に追加登録できます。自動仕訳や事業連結チェック、複数拠点の会計データを合算する連結決算処理、CSV出力なども行えます。
掲示板による情報共有から記録、記録から請求へと連動する構成で、会計は預り金・お小遣い管理や給与・勤怠と並ぶ基幹業務の一つに位置づけられています。固定資産管理・減価償却計算はオプション扱いです。料金や提供形態、導入実績は公式サイトに記載がなく、要お問い合わせとなります。
なお、WAM NET電子開示への出力対応は公式情報で確認できませんでした。会計基準対応そのものを最優先で選ぶ場合は、現場業務との連携が主眼のこのシリーズよりも、会計特化の専用ソフト型を軸に検討し、電子開示対応は資料請求で必ず確認することをおすすめします。
14. SiS会計システム(ユニビスタシステムズ株式会社)

ユニビスタシステムズ株式会社(千葉県千葉市)が、社会福祉法人・社会福祉協議会向けに特化して提供する会計システムです。ASP(クラウド)形式で提供され、インターネット環境があれば拠点を問わず利用できるとされています。
会計基準に合致しない仕訳は入力できない制御や、過去伝票のコピー入力、各種帳票のCSV・PDF・Excel出力に対応するとされます。USBキーによる物理認証とSSL暗号化を組み合わせたセキュリティ体制を特徴として掲げ、バージョンアップは無償で提供されます。
同社は会計のほか、給与・謝金、資産管理、貸付管理、介護保険などのシステムも展開しており、業務間の連携を想定した製品構成をとります。ただし会計システム単体でどこまでを標準搭載するかは公式サイトで確認できていません。
導入実績は公式サイトで公表されていません。料金は公式サイトで公開されておらず、要問い合わせとなります。3区分管理やWAM NET電子開示への対応の詳細も公式情報が限られるため、候補に含める場合は資料請求で機能と料金をあわせて確認することをおすすめします。
まとめ
社会福祉法人向けの会計システムは、社会福祉法人会計基準の3表体系・3区分管理・WAM NET電子開示への対応を前提に、自法人の規模と業務範囲で選ぶのが近道です。会計をクラウドで手軽に始めたいのか、会計基準への専用対応を会計業務に絞って固めたいのか、給与や施設支援まで含めて統合管理したいのか、という3つのタイプに自法人を当てはめると、候補が絞り込めます。
あわせて、区分別の予算管理や内部取引消去といった社福特有の実務機能、提供形態、改正への追従を支えるサポート体制、そして経理体制に合う入力負担の軽さを確認しておくと、導入後のギャップを防げます。
迷ったら、まず選定診断で自法人に合うタイプを確かめ、比較表で候補を数本に絞ってから、各製品の資料を取り寄せて機能と料金を具体的に見比べてみてください。会計基準・3区分・WAM NET対応で「要確認」となっている項目は、資料請求や問い合わせで必ず確かめておくと安心です。
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社会福祉法人向け会計システムのよくある質問(FAQ)
Q. 社会福祉法人向け会計システムとは何ですか?
A. 社会福祉法人向け会計システムとは、社会福祉法人会計基準が求める資金収支計算書を含む3表体系の作成、事業区分・拠点区分・サービス区分の区分管理、WAM NET電子開示への対応を専用機能として備えた会計システムです。
一般企業向けの会計ソフトが損益計算書・貸借対照表を中心とするのに対し、社会福祉法人では資金の流れを示す資金収支計算書が必須となり、拠点やサービスごとの区分管理も求められます。こうした社福特有の要件を人手で補わずに扱える点が、専用システムを使う意義です。
出典・参考資料(1件)
Q. 一般企業向けの汎用会計ソフトを社会福祉法人の会計に使えますか?
A. 汎用の会計ソフトを社会福祉法人の会計に使うことは、区分の設定などで一部を代用できる場合はあるものの、資金収支計算書を含む3表体系やWAM NET電子開示への出力までは補いきれず、決算期の手作業が増えやすくなります。
事業区分・拠点区分・サービス区分ごとの帳票作成や内部取引の相殺消去まで含めると、汎用ソフトでは設定と手作業の負担が積み上がります。社会福祉法人会計基準に専用対応したシステムであれば、これらを製品側の機能として扱えるため、基準対応と電子開示を軸に選ぶ場合は専用対応の製品が中心的な選択肢になります。
Q. 社会福祉法人の計算書類はいつまでに提出する必要がありますか?
A. 社会福祉法人の計算書類は、社会福祉法により毎会計年度終了後3月以内に所轄庁へ届け出る必要があり、3月31日決算の法人であれば6月末が提出期限にあたります。
届け出た計算書類はWAM NET(財務諸表等電子開示システム)を通じて公表され、法人自身が公表を行ったものとみなされます。提出の直前に計算書類のデータを手作業で組み替えていると期限に追われやすいため、電子開示に必要な形式で出力できるシステムを選ぶと、作成から提出までの手戻りを抑えられます。
Q. 社会福祉法人会計の3区分管理とは具体的に何を管理する仕組みですか?
A. 3区分管理とは、社会福祉法人会計基準が定める事業区分・拠点区分・サービス区分という入れ子の区分で会計を管理する仕組みです。
事業区分(社会福祉事業・公益事業・収益事業)の下に施設や事業所ごとの拠点区分を置き、さらにその中に事業内容に応じたサービス区分を設けます。区分ごとの帳票作成に加えて、区分間の内部取引の相殺消去まで求められるため、拠点や事業が多い法人ほど、この区分管理を製品側の機能で扱えるかどうかが実務の負担を左右します。
出典・参考資料(1件)
Q. 経理の専任担当がいなくても社会福祉法人向け会計システムを導入できますか?
A. 社会福祉法人向け会計システムは、経理の専任担当がいない兼務中心の体制でも導入・運用できます。
銀行口座やクレジットカードの明細を取り込む自動仕訳で日々の入力負担を抑えられ、施設長や事務職員が経理を兼務する法人でも扱いやすくなります。記帳代行や入力代行のサービスを併用できる製品を選べば、繁忙期だけ外部に任せる運用も可能です。導入前に体験版やデモで操作感を確かめておくと、自法人の体制に無理なく回せるかを見極めやすくなります。
Q. 社会福祉法人向け会計システムは給与計算や介護保険請求のシステムと連携できますか?
A. 社会福祉法人向け会計システムのうち、給与や施設支援まで含む統合型の製品は、給与計算や介護保険請求のシステムとデータ連携でき、転記作業や二重入力を減らせます。
財務会計に加えて給与・預り金管理・介護記録などをシリーズ内で連携できる統合型は、複数のシステムを併用している法人ほど効果が大きくなります。一方、会計だけをクラウドで手軽に始めたい場合は、自法人に必要な連携範囲に絞って製品を選ぶと、過剰な投資を避けられます。
Q. 社会福祉法人向け会計システムの費用はどのくらいかかりますか?
A. 社会福祉法人向け会計システムの費用は、提供形態と法人規模で幅があり、クラウドの月額型は月額2万円前後から、給与や施設支援まで含む統合型のパッケージは個別見積もりとなる製品が多いです。
クラウド型には初期費用0円・月額制で始められる製品や、年額7万円台の手頃な会計ソフトもあります。多拠点・複数事業を統合する製品は法人の規模や導入範囲で費用が変わるため、おおまかな相場観を持ったうえで、必要な機能に絞って見積もりを取るのが現実的です。
Q. 会計基準やWAM NETの様式が改正されたとき、社会福祉法人向け会計システムはどこまで追従してくれますか?
A. 会計基準やWAM NETの様式が改正されたときの追従は、製品ごとのサポート体制とアップデート方針で差があるため、選定時に必ず確認すべきポイントです。
現行の社会福祉法人会計基準(省令)は2016年度(平成28年度)に開始する会計年度から適用され、その後も運用の細部は更新が続いています。導入後に基準や様式が変わったとき、アップデートで追従し、電話やリモートで疑問に答えてくれる体制があるかを確かめておくと、専任担当が少ない法人でも安心して使い続けられます。
出典・参考資料(1件)
Q. 今使っている会計ソフトやExcelからデータを移行できますか?
A. 多くの会計システムは、科目残高や仕訳データをCSVなどで取り込む移行機能を備えていますが、対応範囲は製品ごとに差があります。取り込める項目(開始残高のみか、過去の仕訳明細まで含むか)や、区分の対応づけをどこまで自動化できるかは、製品によって異なります。
年度の途中で切り替える場合は、会計年度の期首に合わせて移行するのが手戻りを抑えやすい方法です。移行作業をベンダーが支援してくれるか、入力代行や初期設定のサポートがあるかも含めて、資料請求やデモの段階で確認しておくと、切り替え時の負担を見積もりやすくなります。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















