経理や総務に配属されたばかりのとき、あるいは初めて自分で立て替えた費用を申請するとき、「経費精算」と言われても何をどう進めればよいのか手が止まってしまうことがあります。
経費精算とは、従業員が事業のために立て替えたお金を、後から会社が払い戻す一連の手続きのことです。言葉の意味さえ押さえてしまえば、あとは「何が経費になるのか」「どういう順番で・何を提出すればよいのか」を順に理解していくだけで、迷わず申請できるようになります。
本記事では、経費と費用の違いや立替と仮払いの違いといった素朴な疑問から、経費にできる費用・できない費用の具体例、実際の精算の流れ、領収書や経費精算書の扱い、電子帳簿保存法・インボイス制度による保存ルールまでを、基礎からわかりやすく解説します。あわせて、手作業の負担を減らす経費精算システムについても最後に触れます。
目次
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経費精算とは?
経費精算とは、従業員が業務のために自分のお金で立て替えた費用を、会社が確認して払い戻す手続きを指します。たとえば取引先へ向かう電車賃を自分で支払ったり、業務で使う文房具を自腹で買ったりした場合、その金額を会社に申請して払い戻しを受けます。この一連のやり取りが経費精算です。
申請する側は、いつ・何に・いくら使ったのかを経費精算書にまとめ、領収書などの証拠とともに提出します。受け取った側(上長や経理担当)は、その支出が業務に必要だったかを確認し、問題なければ払い戻しの処理を行います。日々の少額の立替から、出張のようにまとまった金額が動くケースまで、扱う費用の種類は幅広くあります。
経費と費用の違い・立替と仮払いの違い
経費精算を理解するうえで、多くの人がつまずくのが「経費」と「費用」、そして「立替」と「仮払い」という言葉の違いです。ここでそれぞれを整理しておきます。
「経費」と「費用」は何が違うのか
「費用」は、事業を続けるために使ったお金の全体を指す広い言葉です。仕入れ、給与、家賃、水道光熱費など、会社が支払うお金はすべて費用に含まれます。一方の「経費」は、費用のうち事業を行ううえで必要と認められる支出を指し、税金の計算上は利益から差し引くことができます。
日常の会話で「経費で落とす」と言うときの経費は、費用の中でも「業務に関係があり、税務上も認められる支出」という一段しぼった意味合いで使われています。両者を厳密に区別せず使う場面も多いものの、経費として申請できるかどうかは「その支出が業務に必要だったか」が判断の軸になります。

「立替払い」と「仮払い」は何が違うのか
立替払いと仮払いは、お金を支払うタイミングと、その負担者が入れ替わる点で異なります。立替払いは、従業員がいったん自分のお金で支払い、後から会社に払い戻してもらう方法です。少額の交通費や消耗品の購入など、日常的な経費でよく使われます。
仮払いは、支出が発生する前に会社があらかじめお金を渡しておき、後から実際にかかった金額と照らし合わせて過不足を清算する方法です。出張の交通費や宿泊費のように、事前に金額が大きくなると見込まれ、従業員に立て替えさせると負担が重くなるケースで用いられます。仮払金が余れば返金し、足りなければ追加で精算します。
経費にできる費用・できない費用(勘定科目つき一覧)
自分が使ったお金が経費になるかどうかは、多くの人が迷うところです。判断の軸はシンプルで、その支出が事業を行ううえで必要だったか(業務との関連があるか)にあります。ここでは、代表的な費目を経費にできるもの・できないものに分けて示します。
経費にできる費用(主な勘定科目)
業務に必要な支出は、内容に応じて勘定科目という分類に振り分けて記録します。経費精算でよく登場する勘定科目には、次のようなものがあります。
| 旅費交通費 | 消耗品費 | 接待交際費 | 会議費 | 通信費 | 新聞図書費 | 福利厚生費 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 主な内容 | 電車・バス・タクシー代、出張の宿泊費、高速道路料金など | 文房具、10万円未満の事務用品・備品など | 取引先との会食費、お中元・お歳暮、慶弔費など | 社内外の打ち合わせで使った飲食代・会場費など | 業務用の携帯電話料金、切手・はがき代、宅配便の送料など | 業務に必要な書籍・専門誌・新聞の購入費など | 従業員の健康診断費、社内行事の費用、慶弔見舞金など、従業員全体を対象とした支出 |
| 経費にできる | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
※勘定科目の区分や名称は会社の会計ルールによって異なる場合があります。
ここで押さえておきたいのは、経費として計上できることと、税務上の損金(税金の計算で費用として認められる額)に算入できることは別だという点です。
たとえば接待交際費は経費にできますが、損金にできる額には上限があります。資本金1億円以下の中小法人では、年800万円までを損金にできる定額控除限度額と、接待飲食費の50%を損金にできる特例のいずれかを選べます。経費精算では科目どおりに処理し、損金算入の限度は決算・申告の段階で調整します。
経費にできない費用の代表例
一方で、業務との関連が認められない支出は経費にできません。判断に迷いやすい代表例は次のとおりです。
| 私的な飲食・私用の買い物 | スーツなど私服にもなる衣類 | 税金そのもの | 罰金・交通反則金 | |
|---|---|---|---|---|
| 内容 | 業務と関係のない個人的な支出 | 業務専用と区別できない衣類の購入費 | 法人税・法人住民税(個人事業主の場合は所得税・住民税) | 駐車違反やスピード違反などの反則金・罰金 |
| 経費にできる | × | × | × | × |
税金や罰金が経費にできないのは、法律で定められているためです。法人の場合、法人税や法人住民税は所得の計算上「損金の額に算入しない」と法人税法で定められており、駐車違反などの罰金・科料・過料も同様に損金にできません。個人事業主の場合も、所得税や住民税、罰金は必要経費にできないと国税庁が示しています。
ただし、税金がすべて損金にできないわけではありません。法人事業税や固定資産税、自動車税、印紙税などは損金に算入できます(法人事業税は、原則として申告書を提出した事業年度の損金になります)。「税金だから経費にできない」と一括りにせず、税目ごとに扱いが分かれる点は押さえておきましょう。
ヘ 所得税や住民税は必要経費になりません。
出典:No.2210 必要経費の知識|国税庁
ト 罰金、科料および過料などは必要経費になりません。
私的な飲食やスーツなどは、法律で個別に禁じられているわけではなく、「業務のために直接必要だったと区分できるか」という事業関連性の観点から判断されます。プライベートと業務の両方にかかわる支出(家事関連費)について、国税庁は次のように示しています。
この家事関連費のうち必要経費になるのは、取引の記録などに基づいて、業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合のその区分できる金額に限られます。
出典:No.2210 必要経費の知識|国税庁
判断に迷いやすいのは、業務と私用の境目にある支出です。たとえば取引先との会食は接待交際費、社内メンバーとの打ち合わせでの飲食は会議費にできますが、一人でとる昼食や私的な外食は経費にできません。在宅勤務の電気代や通信費のように業務と私用が混在する費用は、業務で使った分を合理的に区分できる範囲で経費にできます。
判断に迷う支出があるときは、自己判断で申請せず、経理担当や自社の経費規程を確認するのが確実です。
経費精算の種類(小口精算・交通費精算・旅費精算)
経費精算は、扱う費用の性質によっていくつかの種類に分けられます。先ほどの立替払い・仮払いが「お金の出し方」による分け方だったのに対し、ここで扱うのは「どんな費用を精算するか」という中身による分け方です。自分の申請がどれに当たるかを把握しておくと、必要な書類や手続きがわかりやすくなります。
| 小口精算 | 交通費精算 | 旅費精算 | |
|---|---|---|---|
| 主な対象 | 切手・文房具・少額の備品など日常の少額経費 | 電車・バス・タクシーなどの移動にかかった費用 | 出張時の交通費・宿泊費・日当(出張手当) |
| 特徴 | 会社が用意した小口現金からその都度精算することが多い | 件数が多くなりやすく、定期区間の控除や経路の確認が必要 | 金額が大きくなりやすく、事前に仮払いを使うことが多い |
いずれの種類でも、業務との関連がわかるように、日付・目的・金額・相手先などを記録し、領収書などの証拠をそろえておく点は共通しています。また、出張時の日当(出張手当)は、実費の領収書がなくても、あらかじめ会社が定めた出張旅費規程に基づいて支給されるのが一般的です。
経費精算のやり方・流れ(立替/仮払いの手順)
ここからは、実際の経費精算の流れを立替払いと仮払いに分けて解説します。誰が・どの順番で・何をするのかを押さえておけば、初めての申請でも迷いません。全体像は次のとおりです。

立替払いの場合の流れ
- 従業員が費用を立て替える:業務で必要な支出を、いったん自分のお金で支払います。
- 領収書を受け取り保管する:支払いの証拠として領収書やレシートを必ず受け取り、なくさないよう保管します。
- 経費精算書を作成して申請する:日付・金額・目的などを経費精算書にまとめ、領収書を添えて上長や経理に提出します。
- 承認を受ける:上長が業務に必要な支出かを確認し、承認します。
- 経理が処理し、払い戻しを受ける:経理担当が内容を確認して仕訳を行い、立て替えた金額が給与や指定口座へ払い戻されます。払い戻しの時期は会社によって異なりますが、翌月の給与とあわせて支払われるケースが多く見られます。
仮払いの場合の流れ
- 仮払いを申請し、事前にお金を受け取る:出張などで大きな支出が見込まれる場合、必要な概算額を申請して会社から仮払金を受け取ります。
- 実際に費用を支払う:受け取った仮払金で交通費や宿泊費などを支払い、領収書を保管します。
- 精算書を作成して過不足を清算する:実際にかかった金額を経費精算書にまとめ、領収書とともに提出します。仮払金が余れば返金し、足りなければ追加で精算します。
- 承認・経理処理を経て確定する:上長の承認と経理の処理を経て、精算が完了します。
経理が行う記帳(仕訳)は、たとえば従業員が電車代1,000円を立て替えた場合、費用の計上時に「(借方)旅費交通費 1,000/(貸方)未払金 1,000」と記録します。払い戻し時は「(借方)未払金 1,000/(貸方)現金預金 1,000」と振り替えるのが基本です。
仮払いの場合は、支給時に「(借方)仮払金/(貸方)現金預金」を立てておき、精算時にその仮払金を旅費交通費などの費用科目へ振り替えます。
経費精算に必要な書類とその保存ルール
経費精算では、領収書と経費精算書という2つの書類が基本になります。ここでは、それぞれの役割と書き方、そして電子帳簿保存法・インボイス制度による保存ルールをまとめて解説します。
領収書がなぜ必要か・紛失したらどうするか
領収書は、その支出が実際にあったこと・業務に必要だったことを裏づける証拠になります。会社にとっては、二重払いや事実と異なる申請を防ぎ、税務調査の際に支出を説明できるようにする役割があります。法人は、取引に関して受領した書類を原則7年間保存する必要があると法人税法で定められており、領収書もその対象です。
法人は、帳簿(注1)を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成または受領した書類(注2)を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間(注3)保存しなければなりません。
出典:No.5930 帳簿書類等の保存期間|国税庁
ただし、青色申告で欠損金が生じた事業年度などでは、保存期間が10年間に延びます。
領収書を紛失した場合でも、あきらめる必要はありません。公共交通機関の運賃など領収書が出ない支出は、日付・区間・金額・目的を記した出金伝票で代用できるのが一般的です。店舗での支払いは再発行を依頼できることがあり、難しいときはクレジットカードの利用明細やレシートの控えが支出の証拠になる場合もあります。扱いは会社の経費規程により異なるため、紛失時はまず経理担当に相談するのが確実です。
経費精算書の書き方(必要な項目)
経費精算書は、いつ・何に・いくら使ったのかを整理して申請するための書類です。書式は会社ごとに異なりますが、次のような項目を記載するのが一般的です。
- 申請日・申請者名・所属部署
- 支出の日付・金額・支払先
- 支出の目的・内容(何のために使ったか)
- 勘定科目(旅費交通費・消耗品費など)
- 合計金額・仮払金がある場合はその過不足
目的欄は「取引先A社との打ち合わせ」「◯◯展示会への出張」のように、業務との関連がひと目でわかるよう具体的に書くのがポイントです。承認する側が判断しやすくなり、差し戻しを減らせます。
たとえば電車での取引先訪問なら、1件を「9月3日/電車代/560円/取引先A社訪問/旅費交通費」のように、日付・内容・金額・目的・勘定科目を並べて記入します。同じ形式で1件ずつ書き出すと、承認や経理処理がスムーズに進みます。
電子帳簿保存法・インボイス制度と書類の保存
近年は、経費精算にかかわる書類の保存ルールが制度面で変わっています。とくに押さえておきたいのが、電子帳簿保存法とインボイス制度(適格請求書等保存方式)の2つです。
電子帳簿保存法では、メールで受け取ったPDFの請求書やインターネット上でダウンロードした領収書など、電子データでやり取りした取引情報(電子取引)は、電子データのまま保存することが義務づけられています。
第七条 所得税(源泉徴収に係る所得税を除く。)及び法人税に係る保存義務者は、電子取引を行った場合には、財務省令で定めるところにより、当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならない。
出典:電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律 第7条|e-Gov法令検索
電子取引のデータをプリントアウトした紙だけで保存する方法は、令和5年(2023年)12月31日までの取引には認められていました。令和6年(2024年)1月からは、保存要件に従って電子データそのものを保存する必要があります。紙で受け取った領収書については、これまでどおり紙で保存できるほか、一定の要件を満たせばスキャンして電子データで保存すること(スキャナ保存)も認められています。
インボイス制度は、令和5年(2023年)10月1日から始まった消費税の仕組みです。支払った消費税を仕入税額控除として差し引くには、原則として適格請求書(インボイス)等の保存が要件となります。経費精算の場面でも、受け取った領収書や請求書が適格請求書の要件を満たしているか、登録番号が記載されているかを確認する必要が出てきました。
令和5年10月1日から、複数税率に対応した消費税額の仕入税額控除の方式として、「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」が開始しています。適格請求書等保存方式の下では、一定の事項が記載された帳簿及び「適格請求書(インボイス)」等の保存が仕入税額控除の要件となります。
出典:No.6498 適格請求書等保存方式(インボイス制度)|国税庁
経費精算の実務では、いくつかの例外も押さえておくと確認がスムーズです。3万円未満の公共交通機関による旅客運送や自動販売機での購入などは、適格請求書の交付が免除され、帳簿の記載のみで仕入税額控除が認められます。
また、一定規模以下の事業者には、税込1万円未満の課税仕入れについてインボイスの保存を不要とする少額特例もあります(2029年9月末までの経過措置)。あわせて、仕入税額控除を受けるには、帳簿へ税率ごとに区分して記載する点も確認しておきましょう。
これらの制度対応は、紙とExcelの手作業だけで漏れなく行うのは負担が大きくなりがちです。後述する経費精算システムには、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応をあらかじめ備えた製品が多くあります。
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手作業の経費精算の課題と経費精算システムでの効率化
ここまで見てきた経費精算を、紙やExcelだけで運用していると、さまざまな負担が生じます。最後に、手作業でおきがちな課題と、それを解決する経費精算システムについて解説します。
紙・Excelの手作業でおきる課題
紙やExcelでの経費精算では、申請者が金額や経路を手入力するため、入力ミスや計算間違いが起こりやすくなります。承認者や経理担当は、領収書と申請内容を目視で突き合わせる必要があり、確認に時間がかかります。
さらに、紙の領収書は紛失や保管の負担がつきまといます。前述のとおり、電子取引のデータは電子のまま保存する必要があり、紙とデータが混在すると管理が煩雑になります。申請から承認までに時間がかかり、月末に処理が集中して経理の残業が増える、といった悩みも生じがちです。
こうした課題は、まず社内での経費精算ルールの明確化や承認フローの整理、領収書の提出・保管方法の統一といった自社の工夫である程度は軽減できます。ただし、手入力や目視確認の作業そのものを減らすには、経費精算システムの導入が根本的な解決策になります。
経費精算システムでできること
経費精算システムは、こうした手作業の課題を解決するために作られたクラウド型のサービスです。多くの製品に共通する機能として、次のようなものがあります。
- 領収書のAI-OCR読み取り:スマートフォンで撮影した領収書から日付・金額などを自動で読み取り、手入力を減らします。
- 交通費の自動計算:交通系ICカードの読み取りや経路検索と連携し、運賃を自動で入力します。
- 申請・承認ワークフロー:申請から承認までをオンラインで完結でき、進捗も可視化されます。
- 電子帳簿保存法・インボイス制度への対応:電子データの保存要件や適格請求書の確認を支援します。
- 会計ソフトへの仕訳連携:精算データを会計ソフトへ自動で連携し、経理の転記作業を減らします。
以下は、ここで紹介する代表的な経費精算システムの比較表です。初期費用や月額費用、無料トライアルの有無などをまとめました。
| サービス名 | 弥生経費 Next | マネーフォワード クラウド経費 | 楽楽精算 | freee経費精算 | TOKIUM経費精算 |
|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | 弥生株式会社 | 株式会社マネーフォワード | 株式会社ラクス | フリー株式会社 | 株式会社TOKIUM |
| 初期費用 | 0円(セット版) | 0円 | 100,000円 | 0円 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 弥生会計 Next セット版 4,200円/月〜 経費精算単体(エキスパートプラン)21,000円/月〜 | 2,480円/月〜(ひとり法人・年払い) ビジネスプラン6,480円/月〜+6名以降500円/名 | 30,000円/月〜(従業員数・オプションに応じ変動) | 7,500円/月〜(経費精算Plus・年払い) +申請・承認した人のみ650円/月・ID | 10,000円/月〜(領収書件数による従量課金、アカウント数無制限) |
| 無料トライアル | あり(最大2か月) | あり(1ヶ月) | あり(期間は要問い合わせ) | あり(30日間) | あり(期間は要問い合わせ) |
| 電子帳簿保存法対応 | ● | ● | ● | ● | ● |
| 特徴 | 弥生会計 Next と自動で仕訳連携。会計ソフトと合わせた小規模事業者向けのセット版と、経費精算単体の法人向けエキスパートプランを選べる | 領収書OCR・交通系IC・カード連携で入力を自動化。その月に経費精算した人数分だけ課金するアクティブユーザー課金で、中小企業から大企業まで対応 | 経費・請求書支払・ワークフローを一元管理。クラウド型経費精算システムで累計導入20,000社以上(2025年9月時点、楽楽精算単体) | スマホ・LINE・アプリから申請でき、会計ソフトを変えずに単体導入も可能。申請・承認した人だけ課金する従量制 | 領収書のデータ入力と原本回収を代行する回収代行型。アカウント数無制限で、大企業・グループ会社の大人数利用に対応 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
代表的な経費精算システム
1. 弥生経費 Next(弥生株式会社)

会計ソフトを提供する弥生株式会社による、経費の申請・承認・精算をスマートフォン1台で完結できるクラウド経費精算ソフトです。領収書のスマホ撮影とAIによる科目予測、交通系ICカードの読み取りによる交通費精算、電子帳簿保存法への対応チェックなどを備えます。
弥生会計 Next のセット版と組み合わせれば仕訳まで自動で連携でき、会計ソフトと合わせて小規模事業者向けに提供されています。経費精算機能を単体で使う法人向けのエキスパートプランも用意されており、会社の規模や運用に合わせて選べます。
2. マネーフォワード クラウド経費(株式会社マネーフォワード)

領収書のOCR入力から交通系ICカード・経路検索による交通費入力、コーポレートカード連携、多段階の承認ワークフロー、会計ソフトへの仕訳連携までを一気通貫で扱えるクラウド経費精算システムです。電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応しています。
マネーフォワード クラウド会計との連携に加え、勘定奉行や弥生会計など他社の会計ソフトともCSV・API連携で接続できます。初期費用は無料で、1ヶ月の無料トライアルが用意されています。その月に経費精算した人数分だけ課金するアクティブユーザー課金を採用しており、中小企業から中堅企業まで導入できます。
手作業による経費精算をシステム化すると実際にどの程度の効果が出るのかについて、同社は取材で具体的な導入事例を挙げています。

紙ベースの煩雑な経費精算フローが店舗と本社双方の業務時間を圧迫していて、毎月60店舗中50店舗で申請の差し戻しが発生している企業がいらっしゃいました。しかし、クラウドの導入後は、月初の作業時間が最大60時間から約6時間へ削減されたとのお声をいただいています。電子帳簿保存法への対応とセットで導入していただくことで、紙でのレシート・領収書管理自体が店舗で不要になり、現場と経理担当者の双方で迅速な効果を感じていただいています。
3. 楽楽精算(株式会社ラクス)

交通費・旅費・出張費など経費にかかわる申請から承認、処理、保存までを一元管理するクラウド型の経費精算システムです。AI-OCRや画像認識を用いた領収書の自動読み取り・入力補完・不備チェックに対応し、紙やExcelでの精算業務の効率化を狙えます。
楽楽精算単体で累計20,000社以上(2025年9月時点)の導入実績があり、電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応しています。詳細な料金は問い合わせによる案内となるため、自社の利用人数や必要な機能を整理したうえで資料を取り寄せると比較しやすくなります。
出典・参考資料(1件)
4. freee経費精算(フリー株式会社)

スマートフォンやLINE、専用アプリからの経費申請に対応し、AI-OCRによる領収書のデータ化、承認ワークフロー、会計連携までをカバーするクラウド型の経費精算システムです。申請手段が複数用意されており、外出先や移動中でも経費を申請できます。
「freee支出管理 経費精算Plus」として経費精算を独立したプランで導入でき、利用中の会計ソフトを変えずに並行して使える点が案内されています。電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応しており、会計まわりをまとめて整えたい企業に向いています。
5. TOKIUM経費精算(株式会社TOKIUM)

領収書のデータ入力と原本回収を、利用企業に代わってTOKIUMが代行する点が特徴のクラウド経費精算システムです。利用者はスマホアプリで領収書を撮影して申請・承認まで完結させ、原本は備え付けのポストに投函するだけで提出が済みます。
撮影された画像はAI-OCRが読み取ったうえでオペレーターが確認・入力し、投函された原本はTOKIUM側で回収・保管します。入力の手間や領収書の保管負担そのものを外部に預けられるため、経理の作業時間を減らしたい企業に向いています。基本利用料はアカウント数無制限で、利用人数が増えても追加料金がかからない料金体系です。
ここで紹介したのは代表的なサービスの一部です。各サービスを料金・機能・使いやすさ・導入方法といった観点から幅広く比較し、自社に合う経費精算システムを選びたい場合は、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
経費精算とは、従業員が業務のために立て替えた費用を、会社が確認して払い戻す手続きです。経費にできるかどうかは「業務に必要だったか」という事業関連性で判断し、税金や罰金など法律で定められたものは経費にできません。申請の流れは立替払いと仮払いで異なり、いずれも領収書と経費精算書をそろえることが基本になります。
近年は電子帳簿保存法やインボイス制度により書類の保存ルールが変わっており、紙とExcelだけの運用では負担が増えています。手作業の課題を感じている場合は、領収書の自動読み取りや会計連携、制度対応を備えた経費精算システムの導入を検討すると、業務効率と正確性の両面で効果が期待できます。
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よくある質問(FAQ)
Q. 経費精算とは何ですか?
A. 経費精算とは、従業員が業務のために立て替えた費用を、会社が確認して払い戻す一連の手続きのことです。従業員は領収書と経費精算書を提出し、上長や経理の承認を経て、かかった費用が払い戻されます。日々の交通費や消耗品といった少額の立替から、出張旅費のようにまとまった金額まで、扱う費用は幅広くあります。
Q. 経費精算のやり方・流れはどのように進めますか?
A. 経費精算は、「費用の立て替え → 領収書の受け取り・保管 → 経費精算書の作成・申請 → 上長の承認 → 経理処理・払い戻し」という流れで進めます。出張などで支出が大きくなる場合は、事前に会社から仮払金を受け取り、後から実際の金額と照らして過不足を清算する仮払いの方法もあります。いずれの場合も、日付・金額・目的を記録し、領収書をそろえておくことが基本です。
Q. 経費精算で立て替えた分は全額戻ってきますか?
A. 業務に必要な支出として正しく申請すれば、立て替えた従業員には原則として全額が払い戻されます。認められた経費であれば従業員の自己負担は生じません。ただし、業務との関連が認められない支出や、社内規程の上限を超える部分は払い戻されないことがあります。
Q. 経費精算の立替払いと仮払いは何が違いますか?
A. 立替払いと仮払いは、お金を支払うタイミングが異なります。立替払いは従業員が先に自分のお金で支払って後から払い戻しを受ける方法、仮払いは会社が先にお金を渡しておき後から過不足を清算する方法です。少額の交通費や消耗品の購入には立替払い、金額が大きくなりやすい出張旅費などには仮払いが使われるのが一般的です。
Q. 電子データで受け取った領収書も、紙に印刷して原本を保管する必要がありますか?
A. 電子データで受け取った領収書は、紙に印刷しただけでは要件を満たさず、電子データのまま保存する必要があります。電子帳簿保存法により、令和6年(2024年)1月以降の電子取引のデータは保存要件に従って電子保存することが義務づけられています。紙で受け取った領収書は、従来どおり紙で保存できるほか、要件を満たせばスキャンして電子保存することも認められています。
Q. 経費精算で領収書を紛失したらどうすればよいですか?
A. 領収書を紛失した場合でも、支出を証明できる代わりの記録があれば精算できることがあります。電車賃など領収書が出ない支出は、日付・区間・金額・目的を書いた出金伝票で代用できるのが一般的です。店舗での支払いは再発行を依頼でき、難しいときはクレジットカードの利用明細やレシートの控えが証拠になることもあります。扱いは会社の規程により異なるため、まず経理担当に相談してください。
Q. 個人事業主でも経費精算は必要ですか?
A. 個人事業主の場合、会社へ払い戻しを申請する経費精算は不要ですが、事業で使った費用を「必要経費」として記録し領収書を保管する作業は必要です。必要経費を正しく計上すると所得が下がり、所得税や住民税の計算に影響します。事業用と私用が混在する費用(家事関連費)は、業務に必要だった部分を区分できる金額に限って必要経費にできます。
出典・参考資料(1件)
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。


















