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入金消込とは?読み方・仕訳のやり方からよくあるトラブル・効率化まで解説

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取引先からの入金があるたびに、請求書と銀行の入金明細を1件ずつ見比べて売掛金を消していく。経理で売掛金の管理を任されると、まず出てくるのが「入金消込」という言葉です。上司や引き継ぎ資料に「入金消込をやっておいて」と言われても、そもそも何をする作業なのかがはっきりしないと、手を動かすイメージが湧きません。

入金消込は、売上債権を正しく回収できているかを確かめる経理の基本業務です。件数が増えるほど手間がかかり、Sansanの調査では経理担当者の7割以上が課題を感じているという結果も出ています。作業の意味と流れを押さえておけば、トラブルの予防にも、効率化の判断にもつながります。

本記事では、入金消込の読み方と意味からはじめて、なぜ必要かという作業の意味づけ、仕訳を含む作業の流れ、現場で起きやすいトラブルと対策、そしてExcelから債権管理システムまでの効率化の選択肢を順に解説します。経理の担当者が、まず作業の全体像をつかみ、自社に合った進め方を判断するための材料としてご活用ください。

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入金消込とは?読み方と一言でわかる意味

入金消込は「にゅうきんけしこみ」と読みます。売掛金として計上している債権に対し、実際に振り込まれた入金を照らし合わせ、金額が一致した債権を帳簿から消していく会計処理です。「どの請求に対する入金か」を1件ずつ特定し、売掛金の残高を正しい状態に保つ作業と考えるとイメージしやすいはずです。

掛取引では、商品やサービスを提供した時点で売上を計上し、代金は後日まとめて振り込まれます。このため帳簿上は「まだ回収していない売掛金」が積み上がり、入金があるたびに該当する債権と突き合わせて消し込む必要があります。この照合と消し込みの一連の流れが入金消込です。

紛らわしい周辺用語の整理

入金消込を調べていると、支払消込・相殺・消込済といった似た言葉に出会います。混同すると仕訳や作業の対象を取り違えるため、ここで違いを整理しておきます。

消込の種類(入金消込と支払消込)

「消込」は、債権や債務を回収・支払によって帳簿から消す処理全般を指します。売上代金を受け取る側で行うのが入金消込で、売掛金を消し込みます。反対に、仕入代金などを支払う側で行うのが支払消込(しはらいけしこみ)で、買掛金を消し込みます。同じ消込でも、消す対象が売掛金か買掛金かで役割が逆になる点を押さえておきましょう。

消込・相殺・消込済の違い

相殺は、同じ取引先に対して売掛金と買掛金の両方がある場合に、互いを差し引いて残額だけを決済する処理です。実際の入金で債権を消す入金消込とは異なり、入金がなくても債権と債務を突き合わせて消す点が特徴になります。

「消込済」は、照合と消し込みが完了した状態を表す言葉です。逆にまだ処理が終わっていない債権は「未消込」と呼ばれ、これが残っていると回収漏れの温床になります。消込作業では、この消込済と未消込を明確に区別して管理することが欠かせません。

請求より先に入金があった場合は、いったん前受金(仮受金)として計上し、後日その請求が確定した時点で対応させて消し込みます。前受金・仮受金の扱いに対応しているかは、後述するシステムを選ぶ際の確認ポイントの一つにもなります。

入金消込はなぜ必要か(回収漏れ・貸倒れ防止と決算への影響)

ここからは、入金消込が経理業務でなぜ重視されるのかを整理します。単なる帳簿の突き合わせにとどまらず、資金回収と決算の正確性に直結する作業だからです。

入金消込を正確に行うと、どの取引先からの入金がまだ確認できていないかが一目でわかります。未消込の債権を早期に把握できれば、入金遅延や請求漏れに気づいて督促でき、回収できないまま時間が経って貸倒れになるリスクを抑えられます。売掛金の回収状況は与信管理の判断材料にもなり、取引を続けてよい相手かの見極めにもつながります。

決算の観点でも重要です。売掛金残高は貸借対照表に計上される資産であり、消込が滞ると実際には回収済みの債権が残高に残ったり、逆に未回収の債権が見えにくくなったりして、財務諸表の正確性が損なわれます。月次・年次の締めをスムーズに進めるうえでも、日々の消込を溜めないことが前提になります。

一方で、入金消込は件数が増えるほど負担が重くなる業務でもあります。Sansanが経理担当者690名に実施した調査では、業務の実態が数値で示されています。

経理担当者の7割以上が入金消込業務に課題を感じていることが分かりました。実態として、一社あたり月間で平均2500件以上の入金消込業務が発生しており、平均170時間以上と多くの時間を費やしていることが明らかになりました。また、入金の確認方法は8割以上が「目視で行っている」と回答し

出典:Sansan「入金消込業務に関する実態調査」(2024年5月23日発表、経理担当者690名対象、調査期間2024年4月16日〜19日)https://jp.corp-sansan.com/news/2024/0523.html

1社あたり月間で平均2,500件以上が発生し、その処理に月間で平均170時間以上を費やし、確認の多くを目視に頼っているという実態は、後述するトラブルや効率化の必要性の背景そのものです。まずは、作業の流れと仕訳を具体的に見ていきましょう。

入金消込の作業の流れ(売上計上→入金確認→照合→消込)

ここからは、実際に入金消込をどう進めるかを順を追って見ていきます。大きく分けて、売上の計上、入金の確認、請求と入金の照合、消込という4つの段階で進みます。

入金消込の作業の流れを4ステップで示した図解。STEP1売上計上(商品・サービス提供時に売上を計上し代金を売掛金として記録)、STEP2入金確認(通帳やネットバンキング、入出金明細で実際の入金を確認)、STEP3照合(入金額・取引先名・入金日からどの請求への入金かを特定)、STEP4消込(一致した債権を仕訳で消し込み売掛金の残高を減らす)の順に矢印でつながる。
  1. 売上計上:商品・サービスを提供した時点で売上を計上し、代金を売掛金として記録します。
  2. 入金確認:通帳やインターネットバンキング、銀行から取得した入出金明細で、実際の入金を確認します。
  3. 照合:入金額・取引先名・入金日を手がかりに、どの請求に対する入金かを特定します。
  4. 消込:一致した債権を消し込む仕訳を行い、売掛金の残高を減らします。差額や未入金があれば原因を確認し、督促や修正の対応を進めます。

この流れのうち、経理担当者が実際に手を動かすのは主に入金確認から消込までです。件数が多いと照合の段階で時間がかかり、判断に迷うケースも増えます。次に、各段階でどのような仕訳を切るかを具体例で確認します。

入金消込の仕訳例(借方・貸方)と勘定科目

入金消込にともなう仕訳は、売上計上時と入金・消込時の2段階が基本です。ここでは、100,000円の掛売りを例に、一般的な仕訳を示します。

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取引の段階掛売り(売上計上)入金・消込振込手数料が差し引かれた入金
(220円が差引かれた例)
借方売掛金 100,000普通預金 100,000普通預金 99,780
支払手数料 220
貸方売上 100,000売掛金 100,000売掛金 100,000

売上計上では、まだ回収していない代金を売掛金(借方)として認識します。入金が確認できたら、普通預金を借方に、売掛金を貸方に振り替えて債権を消し込みます。振込手数料が差し引かれて入金額が請求額を下回る場合は、差額を支払手数料などで処理し、売掛金は請求額の全額を消し込むのが一般的です。

差額の処理科目は会計方針によって分かれることがあり、振込手数料を支払手数料とするか売上値引とするかは自社のルールを確認してください。仕訳自体は複式簿記の基本に沿った処理で、入金消込は特別な会計基準に基づくものではなく、売掛金を正しく消していく実務作業と捉えると理解しやすくなります。

複数の請求をまとめて一括入金された場合は、入金額を対応する売掛金ごとに割り当てて消し込みます。たとえば同じ取引先の30,000円と50,000円の請求に合計80,000円が振り込まれたときは、借方に普通預金80,000、貸方に売掛金80,000を計上し、内訳として2件を個別に消込済とします。

どの請求に対応する入金かを取り違えないよう、請求単位で消込状況を記録しておくことが大切です。

入金消込でよくあるトラブルと対策(症状→原因→対策)

ここからは、入金消込の現場で起きやすいトラブルを、症状・原因・対策の順に整理します。Sansanの調査でも、課題として「振込名義と請求先名の突合」(24.2%)、「合算入金の確認」(19.4%)、「一部入金・過不足金への対応」(17.6%)が上位に挙がっています。対策は、手作業でできる工夫とシステム化の両面から示します。

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トラブル(症状)入金額と請求額が違う複数の請求をまとめて一括入金される振込名義が請求先と一致しない消込漏れ・二重消込入金予定日に入金がない作業が属人化する
主な原因振込手数料の差引、消費税の端数処理、取引先の入力ミス取引先が複数月・複数請求分をまとめて振込親会社名義・代表者個人名義・略称での振込締日集中による見落とし、手作業での重複処理取引先の支払遅延、請求書の未達Excelの関数・マクロや消込ルールが特定担当者に依存
対策手数料負担のルールを取引先と事前に取り決める。差額の許容範囲を決めて差額科目を統一。システムでは手数料の自動判定で少額差を吸収する請求書に番号や合計額を明記し、入金明細と照合しやすくする。取引先別の債権一覧で内訳を確認。システムでは合算入金の自動分解に対応した製品を使う取引先ごとに想定される振込名義を一覧化しておく。システムではAIが名義や金額から該当先を推測して候補を提示する消込済・未消込のステータスを明確に区別し、ダブルチェックを設ける。システムでは消込状況を自動で管理し重複を防ぐ期日を過ぎた未消込債権を定期的に抽出し、早めに督促する。システムでは未入金を自動検知しアラートを出す手順書を整備し照合ルールを共有する。システムでは照合ロジックを標準化し、担当者が変わっても回せる状態にする

いずれのトラブルも、まずは請求書の記載や取引先とのルールを整えることで軽減できます。それでも件数が多いと手作業には限界があり、名義相違や合算入金のように判断をともなうケースほど時間を取られます。ここから、効率化の具体的な手段を見ていきます。

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入金消込を効率化する方法(Excel・会計ソフト・債権管理システム)

入金消込の効率化には複数の手段があり、自社の請求件数や体制によって適した選択肢が変わります。ここでは代表的な手段を、できること・限界・向く企業の観点で整理します。「システムを入れれば解決」と決めつけず、段階的に検討する材料にしてください。

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手段Excel(表計算)クラウド会計ソフトERP・基幹システム債権管理システム集金・回収代行サービス
できること関数やマクロで照合を半自動化。低コストで始められる銀行API連携で入金明細を自動取込・自動仕訳販売から会計までを統合しデータを一元管理入金データの自動取得・一括消込・自動照合から督促まで対応請求から入金管理・督促までを外部に委託。貸倒保証付きもある
限界件数が増えると目視・手作業が追いつかない。属人化しやすい合算入金・名義相違などの例外処理は手動が残りやすい導入が重くコストも大きい請求書発行は別システムが必要な製品もある自社に消込のノウハウが蓄積しにくい
向く企業取引先・請求件数が少ない小規模会計業務とまとめて効率化したい中小基幹刷新をともなう中堅〜大企業消込工程を集中的に自動化したい与信・回収リスクを外部化したい

Excelでの入金消込の方法と限界

Excelでの入金消込は、請求一覧と入金明細を並べ、SUMIFやVLOOKUPなどの関数で金額や取引先を突き合わせるのが基本です。導入コストがかからず、自社の運用に合わせて自由に項目を組める点が利点で、請求件数が少ないうちは十分に機能します。

ただし件数が増えると、目視での確認や手入力が追いつかなくなります。関数やマクロが複雑になるほど作成した担当者しか触れなくなり、属人化が進むのも弱点です。複数人での同時編集がしにくく、締日にファイルが重くなるといった運用面の負担も無視できません。手作業の工夫で延命はできても、根本的な負荷はシステム化で解消する必要が出てきます。

会計ソフト・ERP・債権管理システムによる自動化

システムによる自動化は、銀行の入金データを取り込み、請求データと自動で突き合わせるのが中心です。クラウド会計ソフトは銀行API連携で入金明細を自動取得し仕訳まで進められますが、合算入金や名義相違といった例外は手動対応が残りがちです。ERPは販売から会計までを統合してデータを一元化できる一方、導入は重くなります。

入金消込に絞って効率化したい場合は、債権管理システムが選択肢になります。複数の金融機関から入金データを自動取得し、一括消込や自動照合、未入金の督促までを一気通貫で担える製品が多く、例外処理にも対応します。会計ソフトやERPと連携できる製品もあり、既存の仕組みを残したまま消込工程だけを刷新することも可能です。

自社で消込を行わず外部に任せる方法として、請求から入金管理・督促までを代行する集金・回収代行サービスもあります。貸倒保証が付くものもあり、与信や回収のリスクごと外部化したい場合に向きますが、自社に消込のノウハウが蓄積しにくくなる点は理解しておきましょう。

入金消込の自動化方式の違い(バーチャル口座・機械学習照合・全銀FBデータ)

債権管理システムが入金消込を自動化する仕組みには、いくつかの方式があります。どの方式を採るかで、名義相違や合算入金への強さが変わります。

入金消込を自動化する3つの方式を対比した図解。バーチャル口座の割り当ては取引先ごとに専用の振込口座番号を割り当て入金された口座で取引先を自動特定し、名義相違・合算入金に強い。機械学習(AI)による照合は照合した請求と入金の組み合わせをAIが学習して自動照合率を高め、名義・金額から候補を提示する。全銀フォーマットでの取込は全銀フォーマットで銀行の入金データを取り込み請求データと突き合わせ、複数金融機関をまとめて処理できる。
  • バーチャル口座の割り当て:取引先ごとに専用の振込口座番号を割り当て、どの口座に入金されたかで取引先を自動特定します。名義相違や合算入金があっても、口座単位で消し込めるのが強みです。
  • 機械学習(AI)による照合:一度照合した請求と入金の組み合わせをAIが学習し、次回以降の自動照合率を高めます。振込名義や金額から該当先を推測し、判断に迷うケースの候補提示にも使われます。
  • 全銀フォーマットによる入金データ取込:全国銀行協会が定める入出金取引明細・振込入金通知の標準フォーマット(いわゆる全銀フォーマット、全銀FBデータ)で銀行の入金データを取り込み、請求データと突き合わせます。標準形式のため複数の金融機関のデータをまとめて扱えます。

製品によって得意な方式は異なり、バーチャル口座で取引先を確実に特定する方式と、AI照合で既存の振込運用のまま自動化する方式では、導入時の準備や向いている業務が変わります。次のセクションで、代表的なサービスを具体的に比較します。

【比較表】入金消込を効率化する債権管理システム

入金消込の自動化に対応した主要な債権管理システムを、消込方式や入金データ連携などの観点で比較します。料金は請求件数などに応じた個別見積もりで、公開されていないサービスが多いため、詳細は各社の資料や問い合わせで確認するのが確実です。自社の請求件数や既存システムとの相性を踏まえて、候補を絞り込む参考にしてください。

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サービス名Bill One債権管理請求管理ロボマネーフォワード クラウド債権管理V-ONEクラウドバクラク債権管理楽楽債権管理債権奉行クラウド
自動照合の方式バーチャル口座割当方式バーチャル口座+自動照合機械学習(AI)照合AI・機械学習+独自照合ロジックAI自動照合自動突合+AI照合アシスト(β版)銀行入金データの自動マッチング
金融機関の入金データ連携バーチャル口座(Bill One Bank)で入金取得金融機関の入金情報を自動取得金融機関の入金データを自動取得3,000以上の金融機関から自動取得全国の金融機関から自動取得複数銀行から自動取得(オプション)国内ほぼ全ての金融機関から自動取得
合算入金・名義相違への対応口座単位で自動処理(名義不一致も可)バーチャル口座で入金元を自動特定合算・分割入金をAIが自動紐付け・提案請求N対入金N・科目跨ぎ照合に対応AIが初回取引先も推測して照合AI照合アシスト(β版)+誤差許容金額設定振込依頼人名・一括入金・手数料を自動マッチング
督促・催促リマインド対象の請求書をメールで一括通知自動催促メール(多チャネル督促は債権回収ロボ連携)滞留督促管理・営業部門へメール/チャット通知滞留債権管理・チャットで督促依頼支払期日超過債権に督促メール滞留債権の一覧化・督促リスト自動作成未入金アラート・督促の自動化
初期費用要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ100,000円〜(税抜)0円〜70,000円
月額費用要問い合わせ(発行件数連動の年額制)要問い合わせ(月額+請求件数従量)要問い合わせ(件数従量制)要問い合わせ30,000円〜(税抜・年間契約)20,000円〜(税抜)6,500円〜22,000円(iクラウド)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るオンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※料金・機能は2026年9月時点の各社公式情報にもとづきます。最新の詳細は各社の資料・公式サイトでご確認ください。

ここでは主要な7サービスを取り上げましたが、入金消込に対応するシステムをより広く見比べたい場合は、照合方式・例外対応・会計ソフト連携の観点で18製品を整理した以下の記事が候補選びの参考になります。

入金消込の自動化におすすめのサービス

ここからは、入金消込の自動化に強みを持つ債権管理システムを個別に紹介します。消込方式や対象規模がそれぞれ異なるため、自社の課題に近いものから確認してください。

1. Bill One債権管理(Sansan株式会社)

Bill One債権管理のウェブサイト

Bill One債権管理は、請求書管理サービス「Bill One」を提供するSansanの債権管理サービスです。取引先ごとに固有のバーチャル口座を自動で割り当て、その口座を振込先とすることで、入金と債権を自動でマッチングする点が中核にあります。

従来の自動消込が苦手とする合算入金や、債権名義と振込名義が一致しない入金も、口座単位で処理できると訴求しています。請求書の作成・発行から入金消込、社内での照会・連携までをBill One上で一元管理でき、既存の請求業務とまとめて効率化したい企業に適した選択肢です。

2. 請求管理ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求管理ロボのウェブサイト

請求書の発行・送付から集金、入金消込、未入金の督促までを一気通貫で自動化するクラウドサービスです。株式会社ROBOT PAYMENTが提供し、導入企業は1,000社以上の実績があります。複数の決済手段からの入金を一括で管理でき、請求から回収までをまとめて効率化したい企業に適しています。

金融機関の入金情報を自動で取得し、バーチャル口座を用いて入金元の取引先を自動特定します。SFA/CRMや会計ソフトとの連携で請求から会計までのデータを連動でき、請求業務そのものを丸ごと見直したい場合の選択肢になります。

3. マネーフォワード クラウド債権管理(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド債権管理のウェブサイト

入金消込・債権残高管理から回収予定管理、滞留督促管理までをカバーする、消込に絞った債権管理サービスです。請求書発行機能を内包しないため、すでに別システムで請求書を発行している企業が、消込工程だけを効率化する用途にも対応します。

機械学習による自動照合を備え、締め請求や分割入金といった複雑なパターンにも対応します。Salesforceやマネーフォワード クラウド会計Plus・請求書Plusとの連携が可能で、取引件数の多い企業が既存の請求の仕組みを残したまま消込を刷新したい場合にフィットします。

機械学習を使った自動照合は、導入してすぐに最大限の精度が出るわけではありません。同サービスを提供するマネーフォワードの栗本氏は、照合精度が立ち上がるまでの過程を次のように説明しています。

栗本賢人氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本賢人氏
独自インタビューより

機械学習を使っているため、最初から100点を目指すというよりは、使い続けていくことで照合精度が上がっていく仕組みです。目安としては3ヶ月程度で精度が安定してきますが、、お客様のシチュエーションによっても異なります。継続的にお取引をされる企業が中心なのか、新規の取引先が多く入ってくるのかによっても学習のスピードは変わってきます。

4. V-ONEクラウド(株式会社アール・アンド・エー・シー)

V-ONEクラウドのウェブサイト

V-ONEクラウドは、請求データと入金データを取り込み、独自の照合ロジックとAI・機械学習で入金消込を自動化する、入金消込特化型のクラウドサービスです。一度照合した組み合わせをAIが学習し、使うほど自動照合率が上がっていく設計になっています。

3,000以上の金融機関から入金データを自動取得でき、消込後の滞留債権管理や督促依頼まで対応します。月間の入金件数が100件規模から10,000件規模の企業まで利用されており、既存の振込運用を変えずに消込だけを自動化したい場合に強みを発揮します。

5. バクラク債権管理(株式会社LayerX)

バクラク債権管理のウェブサイト

AIが入金データと請求データを照合し、入金消込・仕訳・督促を自動化する債権管理システムです。経費精算や請求書受取・発行を擁する「バクラク」シリーズの一員として2025年3月に正式リリースされました。全国の金融機関から入金データを自動取得し、設定条件に従って請求情報と自動で紐づけます。

2025年11月には、日々のログインなしで入金確認から消込までを自動化する「入金消込エージェント」の提供も始まっています。自動化率を前面に打ち出しており、バクラクシリーズの他プロダクトとあわせてバックオフィス全体を効率化したい企業に適しています。

6. 楽楽債権管理(株式会社ラクス)

楽楽債権管理のウェブサイト

「楽楽明細」「楽楽精算」などを展開する株式会社ラクスが2025年7月に販売を始めた債権管理クラウドです。複数の銀行から入金データを自動取得し、請求額と入金額を自動で突合して一括消込します。

振込名義が請求先と異なる場合でも、AIが名義や金額から推測して消込を提案するAI照合アシスト機能を備えます。振込手数料の誤差許容金額を設定できるため、少額の金額不一致を自動で吸収できる点も特徴です。名義相違や差額といった担当者が悩みやすいトラブルへの対応を重視する場合の候補になります。

7. 債権奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

債権奉行クラウドのウェブサイト

「奉行クラウド」シリーズを展開するオービックビジネスコンサルタント(OBC)の債権管理システムです。入金消込・債権残高管理・回収予定管理・滞留督促・与信限度チェックを一体で扱い、入金照合と消込の時間削減、確実な債権回収を訴求しています。

銀行の入金データを自動取得し、振込依頼人名・一括入金・手数料の自動マッチングに対応、消込と同時に入金伝票を自動作成します。勘定奉行クラウドや商蔵奉行クラウドとの連携を前提とした構成で、会計や販売管理まで奉行シリーズで揃えたい中小〜中堅企業に向く一本です。

入金消込だけでなく、請求業務の一体化や与信・督促、ERPとの統合まで含めて債権管理の仕組み全体を見直したい場合は、消込・請求一体・与信督促・ERP統合のタイプ別に債権管理システムを比較した以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

入金消込は、売掛金として計上した債権と実際の入金を照合し、回収済みの債権を帳簿から消していく経理の基本業務です。回収漏れや貸倒れを防ぎ、決算の正確性を保つうえで欠かせない一方、件数が増えるほど負担が重く、名義相違や合算入金といった判断をともなうトラブルも起きやすくなります。

まずは仕訳と作業の流れを押さえ、請求書の記載や取引先とのルールを整えることがトラブルの予防につながります。そのうえで件数の増加に手作業が追いつかなくなったら、会計ソフトの銀行連携や、バーチャル口座・AI照合・全銀FBデータ取込に対応した債権管理システムなど、自社の請求件数と体制に合った効率化手段を検討してみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 入金消込とは何ですか?

A. 入金消込とは、売掛金として計上した債権と実際に振り込まれた入金を照合し、金額が一致した債権を帳簿から消していく経理処理です。「どの請求に対する入金か」を1件ずつ特定して売掛金の残高を正しい状態に保つ作業で、代金が後日まとめて振り込まれる掛取引では欠かせません。読み方は「にゅうきんけしこみ」です。

Q. 入金消込と支払消込の違いは何ですか?

A. 入金消込は売上代金を受け取る側で売掛金を消す作業、支払消込は仕入代金などを支払う側で買掛金を消す作業で、消す対象が正反対です。どちらも債権・債務を回収や支払によって帳簿から消す「消込」の一種ですが、入金消込は入金の確認、支払消込は支払いの実行がきっかけになる点が異なります。

Q. 入金消込と相殺(そうさい)は何が違いますか?

A. 入金消込は実際の入金にもとづいて売掛金を消すのに対し、相殺は入金がなくても同じ取引先への売掛金と買掛金を差し引いて残額だけを決済する処理です。同じ取引先に債権と債務の両方があるときに相殺が使われ、入金という事実をともなわない点が入金消込との違いになります。

Q. 入金消込で入金額と請求額に差額が出るのはなぜですか?

A. 入金消込で差額が生じる主な原因は、振込手数料の差引・消費税の端数処理・取引先の入力ミスで、差額は支払手数料などの科目で処理し、売掛金は請求額の全額を消し込むのが一般的です。少額の差額は許容範囲と処理科目を社内であらかじめ決めておくと迷わず処理でき、システムを使えば手数料相当の少額差を自動で吸収できる製品もあります。

Q. 入金消込はExcelでも管理できますか?

A. 入金消込はExcelでも管理でき、SUMIFやVLOOKUPなどの関数で照合を半自動化できますが、請求件数が増えると目視・手入力が追いつかず属人化しやすくなります。導入コストがかからず小規模のうちは十分に機能する一方、複数人での同時編集がしにくい、締日にファイルが重くなるといった限界があり、件数の増加とともにシステム化の検討が必要になります。

Q. 入金消込を自動化するにはどうすればよいですか?

A. 入金消込を自動化するには、銀行の入金データを取り込んで請求データと自動で突き合わせる、会計ソフト・ERP・債権管理システムのいずれかを導入するのが基本です。消込工程に絞って効率化するなら、バーチャル口座・AI(機械学習)照合・全銀フォーマット取込などに対応した債権管理システムが有力で、合算入金や名義相違といった例外にも対応できます。

自社の請求件数と既存システムとの相性を踏まえて選ぶと、無理なく導入を進められます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
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