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入金消込システムおすすめ18選を比較|照合方式・例外対応・会計ソフト連携で選ぶ

入金消込システムおすすめ18選を比較のサムネイル画像

取引先からの入金が通帳明細に並ぶたび、請求一覧と1件ずつ突き合わせる。振込名義が請求先名と違う、複数の請求がまとめて振り込まれている、振込手数料の分だけ金額が足りない——こうした食い違いを人の目で判断していると、月次締めのたびに消込がボトルネックになります。

入金消込システムは、銀行の入金データと自社の請求データを突き合わせ、どの請求に対する入金かを特定して消し込む工程を自動化するシステムです。請求書発行の仕組みはそのままに消込だけを切り出せるものから、販売管理・ERPの一部として入金消込を持つものまで、対応範囲は製品によって大きく異なります。

この記事では、入金消込に対応する18のサービスを、照合の方式・例外パターンへの対応・会計ソフトとの連携・料金という軸で比較します。自社の入金パターンでどこまで自動化できるかを判断できる形で整理しました。

比較する前に候補を絞りたい場合は、記事内の診断で、既存の仕組みをどこまで残したいか・どの例外が多いかを選ぶと候補が絞り込めます。

債権管理システムの関連サービス資料
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本記事で紹介する入金消込システムの対象範囲

ここで取り上げるのは、銀行の入金データを自社で取り込み、請求データと突き合わせて消し込むところまでを自社の中で回せるサービスです。入金の照合・消込という工程を自動化する手段に絞って並べています。

一方、請求から集金・督促までを外部に委ねる請求代行サービス、督促だけを自動化するサービス、売掛金の未回収を保証するサービスは、購入するものの性質が異なります。消込そのものより回収の確度を上げたい場合は、そちらが向きます。依頼先のタイプごとの違いや費用相場は『売掛金回収代行サービスおすすめ20選を徹底比較』で整理しています。

自社の課題が消込だけにとどまらず、請求書の発行や与信・督促まで含めて見直したい段階であれば、債権管理の全体像から比較したほうが早く判断できます。

次の記事では、消込に加えて請求の一体化・与信・督促・ERP統合まで含めた債権管理システム22製品を、タイプ別に比較しています。

入金消込システムとは

入金消込システムとは、銀行口座に入金された明細と、自社が発行した請求のデータを突き合わせ、どの請求が回収済みかを確定させるシステムです。売掛金の残高を実態に合わせて更新し、未入金だけを残す作業を、人の目視ではなくシステムの照合で行います。

入金消込の作業の流れと、システムが肩代わりする範囲

ここからは、消込がどんな工程で成り立っているかを確認します。手作業の場合、おおむね次の4段階を毎月繰り返すことになります。

入金消込の4工程(請求データを用意する、入金データを取得する、照合する、会計処理に反映する)を並べ、システムが肩代わりするのは主に入金データの取得と照合の2工程で、会計処理への反映は製品によって差があることを示した図
  1. 請求データを用意する(請求先・請求番号・請求金額・入金予定日を一覧にする)
  2. 入金データを取得する(インターネットバンキングや入出金明細のファイルから、入金日・入金額・振込名義を取り出す)
  3. 照合する(振込名義と請求先、入金額と請求額を突き合わせ、どの請求への入金かを決める)
  4. 会計処理に反映する(売掛金を減らす仕訳を起こし、未入金だけを残す)

システムが肩代わりするのは、主に2段階目と3段階目です。入金データの取得は、銀行のAPI連携で明細を自動取得する方式、ファームバンキングで受け取る入出金明細のファイルを取り込む方式、CSVをアップロードする方式に分かれます。ファームバンキングは、企業のホストやパソコンと銀行システムを接続し、総合振込や残高照会、入出金明細照会などを行うサービスのチャネルを指します。

4段階目の会計処理まで自動化できるかは製品によって差があり、消込結果を仕訳データとして出力できるもの、会計ソフトへ直接連携できるものに分かれます。

出典・参考資料(1件)

入金消込システムの主な機能

前の工程に沿って、それぞれの段階を担う機能を見ていきます。

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入金データの取得照合消込の確定会計への反映債権の把握
機能銀行口座との連携、入出金明細の自動取得、複数口座の一元管理振込名義・金額・入金予定日による自動照合、消込候補の提示、誤差の許容範囲の設定一括消込、部分消込、前受金・仮受金への振替消込仕訳の自動作成、会計ソフト・販売管理システムへの連携、仕訳データの出力売掛金残高の管理、未入金の一覧、滞留している債権の抽出
何が変わるか通帳やインターネットバンキングの画面を開いて手で書き写す作業がなくなる1件ずつの目視突合が、候補の確認と例外の判断だけに縮む例外の処理手順が画面上で決まり、担当者ごとの判断のばらつきが減る消込結果を再入力する二度手間がなくなる締め日を待たずに未回収の状況を確認できる

手作業での消込が行き詰まる理由

消込が重くなるのは、担当者の能力の問題ではなく、日本の商取引の形そのものに理由があります。中小企業庁が運営するミラサポplusは、全国銀行協会への取材にもとづき、次のように説明しています。

我が国の企業の経理業務は実はとても煩雑です。商取引における代金決済を行う場合、商習慣としてその多くで「月末締め、翌月払い」の形が採用されています。また、支払先が同一の場合、複数の商取引の代金を合算して一度に支払うことが一般的です。この方式では、受取企業側が想定する回収金額(売掛金)と、実際に入金される金額に食い違いが生じるケースが多くあります。

出典:金融EDIの導入で、経理業務を効率化する!|ミラサポplus(中小企業庁)

合算して振り込まれることが例外ではなく一般的だとすると、入金額と請求額が一致しないほうが普通ということになります。振込名義の違いや振込手数料の差引も加わり、判断の必要な明細が積み上がっていきます。

件数が増えると、この判断の総量が担当者の処理能力を超えます。過去の取引経緯を知っている人にしか判断できない明細が残り、その人が不在だと消込が止まる状態になりがちです。月次締めが遅れれば、売掛金の残高が確定せず、与信判断や資金繰りの見通しも後ろ倒しになります。

Excel管理では対応しきれなくなる境目

Excelでの消込管理は、請求件数が少なく、入金が請求と1対1で対応しているうちは十分に機能します。関数やマクロで振込名義の変換表を作れば、ある程度までは自動化できます。

限界が来るのは、1件の入金が複数の請求に対応する、あるいは1件の請求が複数回に分けて入金される、という多対多の関係が日常的に発生し始めたときです。組み合わせを人が探す作業になるため、件数の増加に対して確認時間が急に伸びます。取引先ごとに手数料の負担ルールが違う、前受金を預かっている取引先がある、といった条件が重なると、変換表の保守そのものが属人化していきます。

ただし、Excelを離れる先は専用システムだけではありません。次の記事では、口座振替に切り替えて集金と消込を同時に自動化する方法、請求・入金管理システムを使う方法、仮想口座やAIマッチングを使う方法という手段ごとに、どこまで自動化できるかを整理しています。製品の比較に入る前に、どの手段で自動化するかから考えたい場合はこちらが出発点になります。

導入効果が出やすい企業の条件

効果が出やすいのは、次のような条件に当てはまる企業です。

  • 請求先の数が多く、月あたりの請求件数が数百件を超えている
  • 合算入金・分割入金・振込手数料の差引といった、金額が一致しない入金が常態化している
  • 振込名義が請求先名と一致しない取引先を、担当者の記憶で判断している
  • 複数の銀行口座で入金を受けており、口座をまたいだ確認が必要になっている
  • 月次締めの遅れが、決算や与信判断の遅れにつながっている

実際に相談に来る企業がどの段階にいるのかについて、株式会社マネーフォワードの栗本氏は、寄せられる相談の傾向を次のように話しています。

栗本賢人氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本賢人氏
独自インタビューより

最もわかりやすいのは、Excelと銀行明細を手作業でマッチングしながら消込をしている企業です。特に入金件数が多くなってきている企業は課題感が強く、フィットしやすいサービスになっています。

ご相談は経理部門からいただくケースがほとんどで、すでに他のシステムを使っているというよりは、「手作業から脱却したい」というお悩みを持つ方からのご相談が多い印象です。まだまだアナログからデジタルへの移行ニーズが強い領域だと感じています。

逆に、請求先が数十社で入金が請求と1対1に対応しているなら、システムを入れても削減できる工数は限られます。次に見るタイプ分類は、この条件を満たした企業が「自社にはどの範囲の製品が要るか」を絞り込むためのものです。

入金消込システムの4つのタイプ

入金消込に対応するサービスは、消込という機能をどこまでの業務範囲の中で持っているかで4つに分かれます。すでに自社にある仕組みは何で、そこに何を足したいのかを起点にすると選びやすくなります。

入金消込システムの4つのタイプ(入金消込に特化、請求書発行から一気通貫、債権管理まで対応、販売管理・ERPの一部)が、受注・売上/請求書の発行/入金消込/督促・残高管理のどの範囲をカバーするかを帯で示した図
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特徴向いている企業該当する主なサービス詳細
入金消込に特化消込・照合の工程だけを切り出して自動化する。照合の精度に特化した設計請求書発行や販売管理の仕組みは今のまま残したい企業マネーフォワード クラウド債権管理, V-ONEクラウド, Victory-ONE/G5, T-CHECK Plus比較表を見る
請求書発行から一気通貫請求書の作成・送付と入金照合を同じサービスで扱う。請求データの受け渡しが不要請求書の作成・送付から入金確認までをまとめたい企業請求管理ロボ, Bill One債権管理, invox発行請求書, 請求QUICK, freee請求書, MakeLeaps, BtoBプラットフォーム 請求書比較表を見る
債権管理まで対応消込の先にある未入金の把握・督促・残高管理まで同じ画面で追える消込だけでなく未入金の督促・残高管理も直したい企業バクラク債権管理, 楽楽債権管理, 債権奉行クラウド比較表を見る
販売管理・ERPの一部受注から売上・請求・入金までを1つの基幹システムで扱う中に消込が含まれる部門をまたいで受注から入金までを一元化したい企業販売管理システムAlly, PROACTIVE, OBIC7, クラウドERP ZAC比較表を見る

入金消込に特化したタイプ

請求書発行や販売管理の仕組みは今のまま残し、消込の工程だけを切り出して自動化したい企業に向きます。

照合の精度に開発が集中しているため、1件の入金に複数の請求が対応する組み合わせの探索や、科目をまたぐ消込に強い製品が揃います。すでに基幹システムで請求書を発行しているなら、そこを触らずに消込だけを差し替えられる点が利点です。既存システムから請求データを受け渡すインターフェースの設計が必要になるため、導入時には情報システム部門の関与を見込んでおきます。

請求書発行から入金消込までを一気通貫でまかなうタイプ

請求書の作成・送付から入金確認までを1つのサービスにまとめ、請求データの受け渡しをなくしたい企業に向きます。

請求データがはじめからシステムの中にあるため、照合の前処理が要りません。請求先ごとに専用の振込口座を割り当てて入金元を特定する仕組みを備える製品が多いのも、この層の特徴です。請求書の発行方法を現行のものから変えることになるので、送付先の登録や取引先への案内といった移行作業が発生します。

このタイプを選ぶ場合は、消込の精度だけでなく、請求書発行システムとしての使い勝手やインボイス制度・電子帳簿保存法への対応も判断材料になります。発行側の機能から比べたい場合は、次の記事でタイプ別に整理しています。

債権管理(回収予定・督促)まで対応するタイプ

消込だけでなく、未入金の把握から督促・残高管理までを同じ画面で追いたい企業に向きます。

回収予定日を過ぎた債権の抽出、督促メールの送信、取引先ごとの残高照会までが1つの製品に収まります。消込が終わったあとの「誰に催促するか」までを同じ担当者が担っている場合、画面を行き来する手間が減ります。消込だけを求めている場合は機能が過剰になりやすく、その分の費用を負担する形になります。

販売管理・ERPの一部として入金消込を持つタイプ

受注から売上・請求・入金までを1つの基幹システムで扱い、部門をまたいで情報を一元化したい企業に向きます。

営業が登録した受注データがそのまま請求・入金の管理につながるため、経理が営業に取引内容を確認する往復が減ります。消込は基幹システムの一機能として提供され、単体では導入できないことがほとんどです。すでに基幹システムを使っているなら、消込だけを別システムにするか、オプションで足すかという比較になります。

入金データと請求データを照合する3つの方式

タイプが同じでも、照合の方式が違えば自動化できる範囲は変わります。「自社の入金パターンで何割が自動で消し込めるのか」は、機能の多さより、どの情報を根拠に入金元を特定しているかで決まります。

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バーチャル口座の割当AI・学習による照合振込名義・金額のマッチングルール
照合の根拠取引先ごとに割り当てた振込先口座番号過去の消込実績(振込名義と請求先の対応、金額の組み合わせ)あらかじめ設定した名義の変換表、金額の一致、誤差の許容範囲
強い例外振込名義の違い、同姓同名、第三者名義での振込合算入金、名義の表記ゆれ、繰り返し発生する例外手数料差引の端数、名義の表記ゆれ(登録済みのもの)
運用側で用意する準備銀行との契約・審査、口座の開設、取引先への振込先案内学習のもとになる過去データ、候補を確認・確定する運用取引先マスタの整備、名義変換ルールと許容金額の設計
既存の請求フローへの影響請求書に記載する振込先口座を取引先ごとに変える必要がある変更なし。現行の振込先口座のまま使える変更なし。現行の振込先口座のまま使える

※製品によっては複数の方式を組み合わせて照合します。

バーチャル口座を取引先ごとに割り当てて照合する方式

請求先ごとに専用の振込先口座番号を用意し、どの口座番号に振り込まれたかで入金元を特定する方式です。みずほ銀行は、この仕組みを次のように説明しています。

バーチャル口座とは、決済ごとに振込専用口座(=バーチャル口座)を割り当て、お取引先は割り当てられた口座へ入金をすることでお支払いが完了する決済手段です。

出典:「M’s PayBridge」銀行振込(バーチャル口座)とはどのような機能ですか。|みずほ銀行 FAQ

照合の根拠は口座番号そのものなので、振込名義が誰であっても入金元が確定します。三井住友銀行は、同行の入金照合サービスで振込人の特定が簡単に行える例として、同姓同名・家族名義・第三者名義・職場名・企業略称や屋号・部門名相違・間違った振込人名の7つのケースを挙げています。名義に頼る照合では、このすべてが判断の対象になります。

運用側で必要になるのは、銀行との契約と審査、口座の開設、そして請求先ごとに振込先を案内し直す作業です。取引先が振込先を旧口座のまま登録していると照合できないため、切り替え時の連絡が要ります。

注意したいのは、銀行が担うのは口座番号を払い出して入金明細に載せるところまでだという点です。三井住友銀行はサービスのしくみの説明に「口座番号情報による入金照合システムは貴社にてご用意いただく必要がございます」と注記しています。バーチャル口座を契約すれば消込まで完了するわけではなく、口座番号をキーに請求データと突き合わせる仕組みは別途必要になります。

出典・参考資料(3件)

過去の消込実績をAIが学習して候補を提示する方式

過去にどの振込名義をどの請求先として消し込んだか、どの金額の組み合わせが1件の入金に対応したかを学習し、消込の候補を提示する方式です。担当者が候補を確認して確定すると、その判断がさらに学習に反映されます。

照合の根拠が過去の実績なので、合算入金のように「どの請求の組み合わせか」を探す必要がある明細に強いのが特徴です。名義の表記ゆれも、一度対応づければ次回以降は候補に上がります。

運用側では、学習のもとになる過去データと、提示された候補を確認して確定する運用が必要です。導入直後は判断材料が少ないため、精度が上がるまでに数ヶ月の運用期間を見込みます。現行の振込先口座をそのまま使えるので、取引先への案内は発生しません。

この期間がどのくらいで、何によって変わるのか。株式会社マネーフォワードの栗本氏は、目安と変動要因を次のように説明しています。

栗本賢人氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本賢人氏
独自インタビューより

機械学習を使っているため、最初から100点を目指すというよりは、使い続けていくことで照合精度が上がっていく仕組みです。目安としては3ヶ月程度で精度が安定してきますが、、お客様のシチュエーションによっても異なります。継続的にお取引をされる企業が中心なのか、新規の取引先が多く入ってくるのかによっても学習のスピードは変わってきます。

取引先の入れ替わりが激しい事業では、学習が積み上がるまでの期間が長くなる可能性がある、ということになります。

振込名義・金額のマッチングルールで照合する方式

取引先マスタに登録した振込名義と入金明細の名義を突き合わせ、金額が一致すれば消し込む方式です。振込手数料の差引を想定して、あらかじめ設定した金額までの差は一致とみなす、といったルールを組み合わせます。

照合の根拠が明示的なルールなので、なぜ消し込まれたか・なぜ消し込まれなかったかを説明できる点が利点です。内部統制の観点で処理根拠を残したい場合に扱いやすくなります。

運用側では、取引先マスタの整備と、名義変換ルール・許容金額の設計が必要です。想定していないパターンの入金はルールに当たらず手作業に戻るため、例外が発生するたびにルールを足していく運用になります。

例外パターン別の対応(合算入金・分割入金・振込手数料の差引ほか)

ここからは、実務で消込が止まる典型的な入金パターンごとに、どの照合方式が効き、システム選定時に何を確認すべきかを見ていきます。自社の直近の入金明細を思い浮かべながら読むと、優先すべき条件が絞れます。

振込名義が請求先名と異なる場合

親会社が子会社の分をまとめて振り込む、代表者の個人名義で振り込まれる、支店名や部門名が付く、といったケースです。銀行側の入金明細に載るのは実際に振り込んだ側が入力した名義なので、請求先名と一致するとは限りません。

バーチャル口座の割当なら口座番号で確定するため、名義の違いは問題になりません。名義に頼る方式では、変換表への登録か、学習による対応づけが必要です。選定時は、1つの請求先に複数の振込名義を紐づけられるか、その登録が管理画面から担当者の手で行えるかを確認します。

複数請求をまとめた合算入金

1回の振込が複数の請求に対応するパターンで、月末締め・翌月払いの取引では日常的に発生します。手作業では、入金額に一致する請求の組み合わせを探すことになり、請求件数が増えるほど探索の負荷が上がります。

学習による照合は、この組み合わせの探索を得意とします。ルールベースの製品でも、請求先単位で未消込の請求を合計して照合する機能を持つものがあります。選定時は、合算の対象が同一請求先の未消込分すべてに及ぶか、締め日をまたぐ請求も含められるかを確認します。

分割入金・一部入金・過入金

1件の請求が複数回に分けて入金される、請求額に満たない金額だけが入金される、あるいは請求額を超えて入金される、というパターンです。売掛金の残高を正しく保つには、消込を部分的に行い、残額を未回収として残す処理が必要になります。

選定時に確認したいのは、1件の請求を複数回に分けて消し込めるか、そのとき残額が自動で未消込として残るかです。過入金については、超過分を預り金として処理するか、次回請求へ充当するかの選択肢が用意されているかも見ておきます。

振込手数料を差し引かれた端数

売手が振込手数料を負担する取引では、請求額から数百円が引かれた金額が入金されます。金額が一致しないため、そのままでは自動照合がエラーになります。

この端数を吸収する方法として、一定範囲の誤差を許容金額として突合の条件に設定するやり方が実務で共有されています。流通システム開発センターの資料も、請求金額と入金額の不一致への対策として、振込手数料の誤差を突合プログラムに設定してカバーする方法を挙げています。

選定時は、許容金額を取引先ごとに設定できるか、全社一律の設定しかできないかを確認します。負担する手数料の額は振込元の金融機関によって変わるため、一律の設定では吸収しきれないことがあります。

会計処理の面では、売手が負担する振込手数料相当額を売上値引きとして処理している場合、その金額は通常1万円未満となるため、返還インボイスの交付義務が免除されます。消込側で差額をどう扱うかは、この処理方法の選択と合わせて決めることになります。

出典・参考資料(2件)

前受金・仮受金の扱い

請求より先に入金がある場合や、どの請求に対する入金か特定できない場合は、いったん前受金・仮受金として預かり、後から該当する請求に充当します。この振替をシステム上で扱えないと、消込の対象外として手作業の一覧に残り続けます。

選定時は、未特定の入金を保留状態で保持し、後日請求と紐づけて消し込めるかを確認します。その際に前受金・仮受金の勘定への振替仕訳を自動で起こせるかどうかで、会計処理の手戻りが変わります。

この5つのパターンについて、18サービスの対応を横並びにしたのが次の表です。自社で頻繁に起きているパターンの列を上から見ていくと、候補が絞れます。

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例外パターンマネーフォワード クラウド債権管理V-ONEクラウドVictory-ONE/G5T-CHECK Plus請求管理ロボBill One債権管理invox発行請求書請求QUICKfreee請求書MakeLeapsBtoBプラットフォーム 請求書バクラク債権管理楽楽債権管理債権奉行クラウド販売管理システムAllyPROACTIVEOBIC7クラウドERP ZAC
振込名義違い(AI学習・バーチャル口座)(機械学習による照合)(消込パターンのレコメンド)確認できず(バーチャル口座で名義に依存しない)(バーチャル口座で名義に依存しない)(バーチャル口座)確認できず確認できず(名義と摘要を学習・バーチャル口座)(手動修正の内容を学習)(AIによる照合。初回の取引先も推測して処理)(AI照合アシストで推測)確認できず(取引先カナ名・顧客番号・バーチャル口座)(バーチャル口座・複数の照合条件)確認できず確認できず
合算入金確認できず(N対1)確認できず確認できず確認できず確認できず確認できず(一括入金)確認できず確認できず確認できず確認できず
分割入金確認できず(1対N)確認できず確認できず×(自動消込の対象外)確認できず確認できず(ベータ版機能で手動)確認できず確認できず確認できず確認できず確認できず確認できず
振込手数料の差引(得意先ごとに負担区分)確認できず確認できず確認できず(差額の自動処理)確認できず(負担区分ごとに設定)確認できず確認できず確認できず確認できず(誤差許容金額で吸収)(消費税差額も自動判定)確認できず確認できず確認できず
前受金・仮受金(前受金の自動仕訳)確認できず(前受金管理)確認できず確認できず確認できず確認できず確認できず確認できず確認できず確認できず(前受金処理の自動化)確認できず(仮受金の割当)(過入金は預り金へ引当)(預り金として一元管理)確認できず確認できず

●=公式に対応の記載あり/△=関連する機能はあるが当該処理としての記載はなし/×=公式に非対応の記載あり/確認できず=公開情報では可否を確認できなかった(2026年7月時点)。「振込名義違い」の列のみ、各サービスの照合方式(バーチャル口座の割当か、名義の学習か)から導いた可否で、名義違いへの対応を公式が明記しているとは限りません。

「確認できず」が並ぶ製品は、対応していないという意味ではありません。例外処理の仕様まで公式に開示している製品は導入前に要件を突き合わせやすく、非開示の製品は自社の入金パターンを持ち込んで確認する前提になる、という違いとして読んでください。

問い合わせの際は「合算入金は同一請求先の未消込分すべてを対象にできるか」「振込手数料の許容額は取引先ごとに設定できるか」「請求より先に入金があった場合に保留して後日紐づけられるか」と、パターンを名指しで聞くと回答が具体的になります。

名義違いと合算入金の両方が多い場合は、どちらか一方の方式に寄せる必要はありません。バーチャル口座の割当と学習による照合を組み合わせて持つ製品もあり、上の表で両方の列が埋まっているものが候補になります。

自社の状況から候補を絞り込みたい場合は、次の診断を使ってください。

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入金消込システムの選び方

ここからは、比較表を読む前に押さえておきたい判断軸を整理します。

自社の入金パターンに合う照合方式・例外対応か

方式の優劣は一般論では決まらず、自社の入金明細の中身で決まります。直近3ヶ月分の入出金明細と請求一覧を用意し、次の4つを数えてみてください。

  • 振込名義が請求先名と一致しない明細が何件あるか
  • 1件の入金が複数の請求に対応する明細が何件あるか
  • 入金額が請求額と一致しない明細が何件あり、その差額が手数料相当かどうか
  • 請求より先に入金された明細が何件あるか

この件数の分布が、前の章の例外パターン表のどの列を優先して見るかを決めます。デモやトライアルの際は、この明細をそのまま持ち込んで実際に何件が候補として提示されるかを確認すると、カタログ上の機能一覧よりも確実に判断できます。

「自動消込率◯%」という数字の読み方

各社が掲げる自動消込率は、測定した企業の入金パターンと、何を分母に置いたかで大きく変わります。同じ条件で比べられる数字ではないため、比較の主軸には使えません。

数字を見るときは、どの企業のどんな入金構成で測った値かを確認します。バーチャル口座を全取引先に割り当てた企業の数値と、名義照合だけで運用した企業の数値では、前提が違います。自社の取引先が振込先口座の変更に応じてくれるかどうかも、その数値が再現するかを左右します。

もう一点、自動照合の到達点も製品によって違います。システムが候補を提示し担当者が確定する形か、条件に合致すれば確定まで行う形かで、残る作業量が変わります。前者は判断の記録が残る一方、確認の手間は残ります。

消込結果を既存の会計ソフト・販売管理システムへ戻せるか

消込が終わっても、その結果を会計ソフトに手で入力し直すのでは工数が残ります。連携の可否は製品名レベルで確認する必要があり、「主要な会計ソフトに対応」という表記だけでは判断できません。

確認したいのは3点です。自社が使っている会計ソフトの名前が連携先の一覧にあるか。連携の形が API による自動連携か、CSVの書き出しと取り込みか。そして売掛金の消込仕訳まで自動で作られるのか、消込済みという情報だけが渡るのか。CSV経由でも運用は回りますが、月次で人が操作する作業として残ります。

販売管理システムで売掛金を管理している場合は、そちらへの反映も必要です。会計と販売管理の両方に消込結果が要るなら、二重の連携が組めるかを見ておきます。

初期設定とその後の運用を回せる体制があるか

入金消込システムは、導入すればすぐ動くものではありません。取引先マスタの整備、振込名義の対応づけ、許容金額や照合ルールの設計といった準備があり、この工数は取引先数に比例します。

体制面で見ておきたいのは、設定作業を経理部門だけで完結できるかです。既存システムからの請求データの受け渡しが必要なら情報システム部門の工数が要りますし、銀行との接続手続きが伴う方式なら金融機関とのやり取りも発生します。導入支援の範囲がどこまで料金に含まれるか、設定変更を自社で行えるかも、稼働後の運用しやすさに直結します。

入金消込システムの費用相場と費用対効果の見方

この記事で月額を公開しているクラウド型の製品を並べると、無料から月額3万円台までが中心です。請求件数や消込件数に応じた従量課金を設けるサービス、明細取得の回数で課金するサービスもあるため、月額の基本料だけでは総額が読めないことがあります。

たとえば月額9,800円(税抜)に消込1件あたり50円が加算される料金体系なら、月400件の消込で月額3万円弱になります。オンプレミス型や基幹システムのオプションとして導入する場合は個別見積もりで、初期費用が数十万円規模になることもあります。

見落としやすいのが、システム利用料とは別に発生する費用です。バーチャル口座を自社で銀行と直接契約して使う場合、銀行側の契約料と口座使用料がかかります。三井住友銀行の入金照合サービスの場合、初期契約料が220,000円、月額基本使用料が55,000円、被振込専用口座の月額使用料が1,000口座あたり3,300円と公表されています(いずれも消費税込。2026年7月時点)。

ただし専用口座を連続する番号で使わない場合はこの料金が適用されず、別途見積もりになるとされています。

一方、サービス側がバーチャル口座を用意する製品では、この費用がサービス料金に含まれる場合と、オプション料金として別に設定されている場合があります。バーチャル口座方式を検討するときは、銀行と直接契約するのか、サービス側の口座を使うのかで費用の構造が変わるため、見積もりの前提として確認しておきます。

費用対効果は、削減できる工数から見積もります。消込に月何時間かかっているかを実測し、そのうち自動化できる割合を掛けて、人件費に換算します。月16時間かかっていて人件費を時給2,500円で見るなら、月4万円・年48万円が現在かかっている費用です。月額2万円の製品なら年24万円なので、削減できる工数が半分ならちょうど拮抗し、それを超えれば投資を回収できる計算になります。

削減できる割合は自社の入金パターン次第で、例外の多い企業ほど手作業が残ります。この計算では、月次締めが数日早まることの価値まで含めて考えると実態に近づきます。締めが早まれば売掛金の残高が早く確定し、与信判断や資金繰りの見通しも前倒しできるためです。

出典・参考資料(1件)

【比較表】入金消込システムおすすめ18選

ここからは、入金消込に対応する18のサービスをタイプ別に比較します。照合の方式、対応できる例外パターン、会計ソフト・販売管理システムとの連携先、料金を並べているので、前の章で数えた自社の入金パターンと照らし合わせてください。振込名義の違いへの対応は「照合方式」の列から読み取れます。

料金が「要問い合わせ」の製品は、公式サイトで金額を公開していないものです。実額が公開されている製品は予算の目安を先に立てられ、非公開の製品は取引先数・請求件数を伝えて見積もりを取る流れになります。記号は例外パターンの表と同じで、●=公式に対応の記載あり、△=関連する機能はあるが当該処理としての記載はなし、×=公式に非対応の記載あり、確認できず=公開情報では可否を確認できなかったものです。

入金消込に特化したタイプの比較表

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サービス名マネーフォワード クラウド債権管理V-ONEクラウドVictory-ONE/G5T-CHECK Plus
提供形態クラウドクラウドオンプレミス
(AWS環境にも構築可)
確認できず
照合方式AI・学習による照合
(バーチャル口座への入金の消込にも対応)
AI・学習による照合
(独自の照合ロジックと機械学習)
AI・学習による照合
(消込パターンをレコメンド)
振込名義・金額のマッチングルール
(請求先単位で最大3つの照合パターン)
入金データの取込方法金融機関の入金データを自動取得
CSV取込
複数の金融機関から自動取得複数の金融機関から自動取得公開情報では確認できず
(紙・PDFの帳票はAI-OCRで取込)
対応する例外合算入金:●
分割入金:●
手数料差引:●(得意先ごとに負担区分を設定)
前受金・仮受金:●(前受金の自動仕訳)
合算入金:●(請求N件対入金N件の照合)
分割入金:●(同上)
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:確認できず
合算入金:確認できず
分割入金:確認できず
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:●(前受金管理)
合算入金:●(多対多の照合に対応)
分割入金:●(多対多の照合に対応)
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:確認できず
会計ソフト・販売管理システム連携マネーフォワード クラウド会計Plus・クラウド請求書Plus(API)
Salesforce(API)
CSV取込
マネーフォワード・勘定奉行・freee・PCAなどの会計システムへ消込仕訳を出力基幹システムとのデータ連携に対応
(対応製品名は公開情報では確認できず)
仕訳データ(会計連携データ)を生成
(対応製品名は公開情報では確認できず)
初期費用要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
月額費用要問い合わせ
(請求・入金の取込件数に応じた従量制)
要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
詳細情報オンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※料金・機能は2026年7月時点の各社公式情報にもとづきます。最新の内容は各社の公式サイトでご確認ください。

請求書発行から入金消込までを一気通貫でまかなうタイプの比較表

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サービス名請求管理ロボBill One債権管理invox発行請求書請求QUICKfreee請求書MakeLeapsBtoBプラットフォーム 請求書
提供形態クラウドクラウドクラウドクラウドクラウドクラウドクラウド
照合方式バーチャル口座の割当
入金情報と請求データの自動突合
バーチャル口座の割当
(請求先ごとに自動で割り当て)
振込名義・金額のマッチングルール
バーチャル口座の割当(GMOあおぞらネット銀行)
振込名義・金額のマッチングルール
(取引先情報や手数料などの条件を含めて突合)
入金明細と債権の自動突合
(照合方式の詳細は公開情報では確認できず)
振込名義・金額のマッチングルール
(金額一致で候補を提示し担当者が確定。名義と摘要を学習)
バーチャル口座の割当(楽天銀行・オプション)
AI・学習による照合
(手動で修正した内容を学習し次回以降は自動消込)
入金データの取込方法金融機関から入金情報を自動取得バーチャル口座(Bill One Bank)への入金として取得Moneytree連携(オンラインバンク)
バーチャル口座
CSV・全銀EDI(ZEDI)
インターネットバンキングとのAPI連携
(未対応の金融機関は手動登録)
銀行口座から自動取得Moneytree連携(口座連携)
バーチャル口座(楽天銀行)
手動入力・インポート
銀行口座の入出金データを取得
(取得方式は公開情報では確認できず)
対応する例外合算入金:確認できず
分割入金:確認できず
手数料差引:●(差額の自動処理)
前受金・仮受金:確認できず
合算入金:●
分割入金:確認できず
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:確認できず
合算入金:●(同一得意先の複数請求の合計と一致する場合)
分割入金:×(自動消込の対象外。手動で分割)
手数料差引:●(負担区分ごとに金額を設定)
前受金・仮受金:確認できず
合算入金:確認できず
分割入金:確認できず
手数料差引:●(手数料を条件に含めて突合)
前受金・仮受金:確認できず
合算入金:確認できず
分割入金:確認できず
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:確認できず
合算入金:●(1つの入金に複数の書類を紐づけ)
分割入金:●(ベータ版機能で手動で紐づけ)
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:確認できず
合算入金:確認できず
分割入金:確認できず
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:確認できず
会計ソフト・販売管理システム連携PCA会計・勘定奉行・弥生会計・マネーフォワード クラウド会計
Salesforce・kintone
公開情報では確認できず
(既存システムを使ったまま導入できると説明)
弥生会計・マネーフォワード クラウド会計・freee・勘定奉行など17種類の会計ソフトへ仕訳出力
(販売管理システムは公開情報では確認できず)
弥生会計・勘定奉行の仕訳テンプレートを標準搭載
マネーフォワード クラウドへの取込手順を案内
freee会計とそのまま連携
他社の会計システムはCSVまたはAPI
弥生製品(無料)
OBC勘定奉行・PCA会計DX(各月額5,000円)
販売管理はSMILE V 販売・商奉行・PCA商魂DX・販売大臣
弥生会計・MFクラウド会計・PCA会計シリーズ・SuperStream-NXなど
販売管理は弥生販売・商奉行i10・kintoneなど
初期費用要問い合わせ
(導入・運用支援費用)
要問い合わせ
(環境構築・導入支援を含む)
0円0円要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
月額費用要問い合わせ
(月額費用+請求件数に応じた従量課金)
要問い合わせ
(発行する請求書の件数に応じた年額制)
9,800円〜(税抜。入金消込はベーシックプラン以上)
+消込1件50円(税込55円)
0円
(銀行明細の取得は月30回まで無料、以降30回ごとに300円・税抜)
要問い合わせ
(入金消込はアドバンスプランの機能)
1,300円/ユーザー〜(法人プラン・税抜)
+取引先数に応じた従量料金
要問い合わせ
(通数・オプションに応じて変動)
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト

※料金・機能は2026年7月時点の各社公式情報にもとづきます。最新の内容は各社の公式サイトでご確認ください。

債権管理まで対応するタイプの比較表

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サービス名バクラク債権管理楽楽債権管理債権奉行クラウド
提供形態クラウドクラウドクラウド
照合方式AI・学習による照合
(事前に設定した条件に従ってAIが請求情報と紐づけ)
振込名義・金額のマッチングルール
AI・学習による照合(AI照合アシスト機能・β版)
振込名義・金額のマッチングルール
(振込依頼人名・一括入金・手数料を自動マッチング)
入金データの取込方法全国の金融機関から自動取得複数の銀行から自動取得(オプション)国内のほぼすべての金融機関から自動取得
対応する例外合算入金:確認できず
分割入金:確認できず
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:●(前受金処理の自動化)
合算入金:●(画面上で処理)
分割入金:●(画面上で処理)
手数料差引:●(誤差許容金額の設定で吸収)
前受金・仮受金:確認できず
合算入金:●(一括入金の自動マッチング)
分割入金:確認できず
手数料差引:●
前受金・仮受金:●(手付金・過入金を一元管理、消込時に仮受金を割当)
会計ソフト・販売管理システム連携会計ソフト・基幹システムとCSV・APIで連携
(対応製品名は公開情報では確認できず)
消込・仕訳データを任意のフォーマットのCSVで出力
(対応製品名は公開情報では確認できず)
勘定奉行クラウド(会計)・商蔵奉行クラウド(販売管理)
各種の基幹システムとAPI連携
初期費用要問い合わせ100,000円〜(税抜)0円〜70,000円
(債権奉行iクラウドのプラン別。奉行V ERPクラウドは要問い合わせ)
月額費用30,000円〜(税抜)
年間契約・12ヶ月分の一括払い
20,000円〜(税抜)
銀行入金データの自動取得はオプション
6,500円〜22,000円
(債権奉行iクラウドのプラン別。奉行V ERPクラウドは要問い合わせ)
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※料金・機能は2026年7月時点の各社公式情報にもとづきます。最新の内容は各社の公式サイトでご確認ください。

販売管理・ERPの一部として入金消込を持つタイプの比較表

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サービス名販売管理システムAllyPROACTIVEOBIC7クラウドERP ZAC
提供形態パッケージ(オンプレミス中心)クラウド・オンプレミスの両対応クラウド・オンプレミスの両対応クラウド
照合方式振込名義・金額のマッチングルール
(取引先カナ名・顧客番号)
バーチャル口座の割当
振込名義・金額のマッチングルール
(複数の照合条件を組み合わせて自動マッチング)
バーチャル口座の割当
入金予定の管理と債権明細の消込
(照合方式の詳細は公開情報では確認できず)
システム上で入金消込
(照合方式の詳細は公開情報では確認できず)
入金データの取込方法FB(ファームバンキング)データの一括取込FB(ファームバンキング)データの取込FB(ファームバンキング)振込データの連携確認できず
対応する例外合算入金:確認できず
分割入金:●(不足時にどの請求を当月分として消し込むか指定)
手数料差引:●(不足額を支払手数料・消費税差額として自動判定)
前受金・仮受金:●(前受金からの売上振替を自動判定、過入金は預り金として引当)
合算入金:確認できず
分割入金:確認できず
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:△(預り金として債権と一元管理)
合算入金:確認できず
分割入金:確認できず
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:確認できず
合算入金:確認できず
分割入金:確認できず
手数料差引:確認できず
前受金・仮受金:確認できず
会計ソフト・販売管理システム連携勘定奉行・弥生会計などへ仕訳ファイルを出力
PCAとはWebAPI連携
ERPスイート内の会計・販売・購買・人事給与・経費精算と統合OBIC7シリーズ内の販売管理・人事給与・原価管理などと統合ZAC内の販売・購買・勤怠・労務・経費と統合
(外部の会計ソフトとの連携は公開情報では確認できず)
初期費用450,000円〜(税抜・債権管理システムの構成)
操作説明(3回)180,000円
要問い合わせ要問い合わせ
(個別見積もり)
要問い合わせ
月額費用要問い合わせ要問い合わせ
(利用するモジュールと規模に応じた個別見積もり)
要問い合わせ
(個別見積もり)
要問い合わせ
(月額ライセンス。利用する機能と人数に応じて変動)
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト

※料金・機能は2026年7月時点の各社公式情報にもとづきます。最新の内容は各社の公式サイトでご確認ください。

入金消込システムおすすめ18選の詳細

ここからは各サービスの照合方式・対応できる例外・連携先・料金を紹介します。

入金消込に特化したタイプ

請求書発行や販売管理の仕組みを今のまま残し、消込の工程だけを差し替えたい企業に向く4サービスです。

1. マネーフォワード クラウド債権管理(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド債権管理のウェブサイト

請求書の発行機能を内包せず、請求データを販売管理システムなどから取り込む構成を採るため、既存の発行フローを残したまま消込の工程だけを差し替えられます。2023年10月に提供が始まったクラウドサービスで、消込に加えて債権残高管理・回収予定管理・滞留督促までを対応範囲に持ちます。

照合には機械学習を使い、公式の機能ページでは使うほど自動照合率が向上すると説明されています。複数請求をまとめた合算入金や分割入金は、組み合わせの候補を提案する形で紐づけます。振込手数料は得意先ごとに負担区分を設定して学習させられるほか、バーチャル口座への入金の消込、前受金の自動仕訳にも対応します。

消込結果は仕訳データとして出力でき、マネーフォワード クラウド会計Plus・クラウド請求書PlusとはAPIで連携します。2025年5月にはSalesforce向けの連携アプリの提供が始まり、請求データと消込結果を営業部門と共有できます。料金は月ごとの請求・入金の取込件数に応じた従量制で、金額は公開されていないため問い合わせが必要です。

2. V-ONEクラウド(株式会社アール・アンド・エー・シー)

V-ONEクラウドのウェブサイト

請求データと入金データを取り込み、独自の照合ロジックと機械学習で消込を自動化するクラウドサービスです。一度照合した請求と入金の組み合わせを学習し、次回以降の自動照合率を上げていく仕組みを持ちます。

請求N件に対して入金N件という多対多の照合と、売掛金と未収入金のように勘定科目をまたぐ照合に対応します。消し込む前に結果を確かめるシミュレーション機能もあり、月間の入金件数が100件規模の企業から10,000件規模の企業まで利用されています。

入金データは複数の金融機関から自動で取得し、消込仕訳は会計システムへ出力できます。連携先として挙げられているのはマネーフォワード、勘定奉行、freee、PCAなどです。未入金の督促依頼は、メール・チャットへワンクリックで共有する形で社内に回せます。初期費用・月額費用は公式に公開されておらず、問い合わせが必要です。

3. Victory-ONE/G5(株式会社アール・アンド・エー・シー)

Victory-ONE/G5のウェブサイト

V-ONEクラウドと同じ提供元によるパッケージ型の製品で、オンプレミスとAWSのいずれの環境にも構築できます。基幹システムとの連携やカスタマイズを前提とした中堅〜大規模向けの位置づけで、導入の手軽さを取るか既存システムに合わせ込むかで、同社の2製品は分かれます。

消込ではAIを活用し、消込パターンをレコメンドする形で候補を提示します。複数の金融機関からの入金データの自動取得、前受金の管理、インボイス制度に対応した請求書の発行、債権管理帳票の出力までを1つの製品で扱えます。未入金は、社内の督促協力を求めるメール通知として回せます。

料金は非開示で、システム構築の環境と要望に合わせた個別見積もりになります。導入実績は、運営会社のプレスリリースでVictory-ONEシリーズ全体の累計1,500社突破が公表されている一方、G5単体の社数は公開されていません。

4. T-CHECK Plus(株式会社東計電算)

T-CHECK Plusのウェブサイト

自動車部品メーカー向けの検収照合を起点に開発された照合システムで、売掛・買掛の照合から請求書の発行、回収管理までを扱います。主な対象は製造業・商社で、取引先ごとに異なるレイアウトの帳票を変換・統一して取り込めます。

照合は請求先単位で最大3つのパターンを設定でき、明細単位と伝票単位を選べます。1対1に加えて1対N・N対1・N対Nの照合に対応し、照合結果は照合済・未回収・過回収・単価差に自動で振り分けられます。単価差・数量差は分割して翌月へ繰り越したうえで照合できます。

自社開発の照合処理エンジンについては、10万件の照合を数分で完了すると公式に記載があり、この照合機能で2024年9月に特許を取得しています(特許第7556722号)。紙やPDFの帳票はAI-OCRでデータ化して照合の対象に取り込めます。料金は公開されておらず問い合わせが必要で、サポートは製造システム営業部が平日9時〜18時に電話で受け付けています。

請求書発行から入金消込までを一気通貫でまかなうタイプ

請求書の作成・送付と入金確認を1つのサービスにまとめ、請求データの受け渡しをなくしたい企業に向く7サービスです。

5. 請求管理ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求管理ロボの公式サイト

請求書の発行・送付から集金、入金消込、未入金の催促までを1つのサービスで扱います。提供元の株式会社ROBOT PAYMENTは決済代行事業を母体としており、銀行振込・バーチャル口座・クレジットカード・口座振替・コンビニ決済で受け取った入金をまとめて管理できます。

照合は、金融機関から取得した入金情報と請求データの自動突合で行います。請求先ごとにバーチャル口座を割り当てて入金元の取引先を特定できるほか、前月に入金がなかった請求の翌月繰越と、振込手数料の差額の自動処理に対応します。

会計ソフトはPCA会計・勘定奉行・弥生会計・マネーフォワード クラウド会計、SFA/CRMはSalesforceとkintoneに連携します。料金は月額費用と請求件数に応じた従量課金で構成され、公式の料金ページに金額の記載がないため問い合わせでの確認になります。導入時は専任担当による3ヶ月間のオンボーディングが用意されています。

6. Bill One債権管理(Sansan株式会社)

Bill One債権管理の公式サイト

請求書受領サービスのBill Oneが、請求書の発行と債権管理まで領域を広げる形でSansan株式会社が提供しています。請求書の作成・発行から入金消込、未入金の社内照会までを同じプラットフォーム上で扱います。

照合の起点は、請求先ごとに自動で割り当てるバーチャル口座番号です。その口座を振込先とした請求書を発行するため、振込人名義を事前にマスタ登録しなくても、合算入金や請求先名と振込名義が異なる入金を自動で消し込めます。顧客1社に複数の口座を用意すれば、どの請求のどの金額に対する入金かもシステムが判定します。

この口座は、住信SBIネット銀行のBaaS基盤を用いたBill One Bankで発行され、Sansanが銀行代理業者として取引を媒介します。料金は初期費用と、発行する請求書の件数に応じた年額費用で構成され、利用ユーザー数による追加料金や保存件数・データ容量の制限はありません。金額は問い合わせでの確認になります。

7. invox発行請求書(株式会社invox)

invox発行請求書の公式サイト

株式会社invoxが提供する請求書発行サービスで、入金消込はその一機能として組み込まれています。請求書の作成・発行から売上計上、消込、督促メールの送付までを同じ画面で扱えます。入金消込は月額9,800円(税抜)のベーシックプラン以上で使え、消込1件あたり50円(税込55円)の従量課金が加わります。初期費用は0円です。

自動消込の条件は、入金額と請求額が一致し、取引内容と得意先の口座名義が一致することです。同一得意先の複数請求の合計と一致する合算入金も自動消込の対象で、振込手数料は当方負担・先方負担の区分ごとに金額を設定して差引に対応します。複数の入金をまとめる分割入金は自動消込の対象外となり、手動で差額を分けて処理します。

入金明細は、Moneytreeによるオンラインバンク連携、GMOあおぞらネット銀行の専用支店に開設するバーチャル口座、CSV・全銀EDI(ZEDI)ファイルの3経路から取り込めます。バーチャル口座は最大2,000口座まで追加料金なしで使えます。仕訳は弥生会計・マネーフォワード クラウド会計・freee・勘定奉行など17種類の会計ソフト向けの形式で出力できます。

8. 請求QUICK(SBIビジネス・ソリューションズ株式会社)

請求QUICKの公式サイト

SBIグループのSBIビジネス・ソリューションズ株式会社が2022年3月に提供を開始したクラウド請求書発行システムで、入金消込を消込QUICKという機能として内蔵しています。継続利用の申込社数は7,000社を突破しています(2026年2月発表)。

初期費用と月額基本料金がいずれも0円で、ユーザー数の制限もありません。請求書発行は月50通まで、消込に使う銀行明細の取得は月30回まで無料で、それを超えると発行が1通30円(税抜)、明細取得が30回ごとに300円(税抜)の従量課金になります。

照合は、インターネットバンキングとのAPI連携で入出金明細をワンクリックで取得し、取引先情報や手数料などの条件を含めて自動で突き合わせる方式です。仕訳出力は弥生会計と勘定奉行の雛形が標準で用意され、マネーフォワード クラウドへの取り込み手順も案内されています。合算入金や分割入金の扱いは公式サイトに記載がないため、問い合わせでの確認が必要です。

9. freee請求書(フリー株式会社)

freee請求書の公式サイト

入金消込を担うのは、2023年11月に提供が始まったアドバンスプランの債権管理機能です。フリー株式会社の請求書発行システムで、請求書を発行するとそのまま債権として登録され、送付状況と入金状況をステータスで追えます。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、紙と電子のどちらの送付にも対応します。

照合は、銀行口座から自動で取得した入金明細を債権と突き合わせる方式です。消込まで終えると勘定科目を推測して仕訳を自動作成するため、freee会計とはそのままつながり、他社の会計システムへもCSVまたはAPIで渡せます。

入金消込を使えるプランの境目や月額は、公式の料金ページと問い合わせで確認する形になります。無料デモが用意されており、申し込みから利用開始までは約1〜2ヶ月かかると案内されています。

10. MakeLeaps(メイクリープス株式会社)

MakeLeapsの公式サイト

見積書から納品書・請求書・支払通知書まで複数の帳票を1つのサービスで作成し、Web共有・メール・郵送代行・Peppol送信で送付できます。提供元はリコーグループのメイクリープス株式会社です。入金管理の機能を備えており、発行した請求書の消込まで同じサービス内で扱えます。

入金情報は、Moneytreeとの口座連携(法人・エンタープライズプランで無料)、手動入力、インポートで取り込みます。請求書の合計と同額の入金が見つかると推測のタグが付き、担当者が内容を確認して確定すると消込が完了する流れで、一度消し込むと振込名義と摘要の対応関係を学習します。

取引先ごとのバーチャル口座は楽天銀行が提供し、法人・エンタープライズプランで1〜500口座まで、月額5,000円(税抜)のオプションとして使えます(楽天銀行の法人ビジネス口座の開設後、利用開始まで約1ヶ月)。費用はプラン料金(法人プランは1ユーザー1,300円+取引先数の従量)にオプションを積み上げる形で、会計ソフト連携は弥生製品が無料、OBC勘定奉行とPCA会計DXが各月額5,000円です。

11. BtoBプラットフォーム 請求書(株式会社インフォマート)

BtoBプラットフォーム 請求書の公式サイト

請求書を送る側と受け取る側が、同じ基盤の上でデータのままやり取りする電子請求書サービスです。運営は東証プライム市場に上場する株式会社インフォマートで、利用企業数は120万社を超えています(2025年8月発表)。取引先は発行・受取とも無料で利用でき、ユーザー数や請求書の作成枚数に制限はありません。

消込は、銀行口座の入出金データを取得し、振込情報と会計データを突き合わせる方式です。自動で消し込めなかったデータを手動で修正すると、その内容を学習して次回以降は自動で消し込む仕組みで、未入金の督促も同じプラットフォーム上で、相手の開封状況を見ながら行えます。

連携先には、弥生会計・MFクラウド会計・PCA会計シリーズ・SuperStream-NXなどの会計システムと、弥生販売・商奉行i10・kintoneなどの販売管理システムが並びます。料金は公式サイトに金額の記載がなく、月額は通数やオプションに応じて変動します。合算入金や振込手数料の差引といった例外の扱いも公式には示されていないため、問い合わせでの確認が必要です。

債権管理(回収予定・督促)まで対応するタイプ

消込の先にある未入金の把握・督促・残高管理まで同じ画面で追いたい企業に向く3サービスです。

12. バクラク債権管理(株式会社LayerX)

バクラク債権管理のウェブサイト

経費精算や請求書受取などを揃える「バクラク」シリーズの債権管理プロダクトとして、株式会社LayerXが2025年3月に正式リリースしました。全国の金融機関から入金データを自動取得し、事前に設定した条件に従ってAIが請求情報と紐づけます。

2025年11月には、日々のログインなしで入金確認から消込まで進めて結果を通知する「入金消込エージェント」の提供が始まりました。前受金の処理も自動化の対象で、消込後は売上仕訳・入金消込仕訳の作成、支払期日を過ぎた債権の特定と督促メールの送信まで同じ製品で扱えます。

料金は月額3万円から(税抜。処理件数により変動)で、年間契約・12ヶ月分の一括払いが前提です。初期費用は公式サイトに記載がないため、問い合わせで確認することになります。会計ソフトや基幹システムとはCSVとAPIで連携し、口座振替の依頼データ作成から入金消込までを一続きで扱う機能も備えます。

13. 楽楽債権管理(株式会社ラクス)

楽楽債権管理のウェブサイト

複数の銀行から取得した入金データを請求データと自動で突合し、一括消込まで行う債権管理クラウドです。楽楽明細・楽楽精算を提供する株式会社ラクスが、2025年7月に販売を開始しました。

例外への対応は機能として分かれています。複数請求をまとめた一括入金と1請求への分割入金は画面上で処理でき、振込手数料による金額のずれは誤差許容金額の設定で吸収します。振込名義が請求先と異なる入金は、名義や金額からAIが消込先を推測して提案するAI照合アシスト機能(β版)が扱います。

消込結果は仕訳データとして作成でき、CSVは任意のフォーマットで出力できるほか、滞留債権の一覧化と督促リストの自動作成にも対応します。料金は初期費用100,000円〜・月額20,000円〜(いずれも税抜)で、銀行入金データの自動取得はオプションです。

14. 債権奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

債権奉行クラウドのウェブサイト

入金消込に加えて、債権残高の管理・回収予定の管理・滞留債権の督促・与信限度額のチェックまでを1つの製品で扱います。株式会社オービックビジネスコンサルタントの奉行クラウドシリーズの一製品で、中小〜中堅企業向けの「債権奉行iクラウド」と、中堅・上場企業向けの「奉行V ERPクラウド」に分かれます。

照合は、国内のほぼすべての金融機関から自動取得した入金データに対し、振込依頼人名・一括入金・手数料を自動でマッチングする方式で、消込と同時に入金伝票が作成されます。手付金や過入金は前受金・仮受金として一元管理し、前受金を加味した請求や、消込時の仮受金の割り当てにも対応します。

会計は勘定奉行クラウド、販売管理は商蔵奉行クラウドと連携し、受取手形・電子記録債権・ファクタリング・期日現金のてん末管理も同じ製品で追えます。料金は債権奉行iクラウドが初期費用0円〜70,000円・月額6,500円〜22,000円(プラン別。標準構成は利用者1ライセンスと専門家1ライセンス)で、奉行V ERPクラウドは要問い合わせです。

販売管理・ERPの一部として入金消込を持つタイプ

受注から売上・請求・入金までを1つの基幹システムで扱いたい企業に向く4サービスです。いずれも消込は基幹システムの一機能として提供されるため、消込だけを切り出して足したい場合は選べません。すでにこれらで基幹を組んでいる企業、または基幹の刷新を控えている企業向けの選択肢として読んでください。

15. 販売管理システムAlly(株式会社ディータイド)

販売管理システムAllyの公式サイトのトップページ

毎月・3ヶ月・年間といった定期請求契約の管理を起点に、請求書の自動作成から入金消込、売上の期間按分までをつなげる販売・債権債務管理システムです。開発・提供は株式会社ディータイドで、債権債務管理・債権管理・債務管理の3構成から業務範囲に合わせて選べます。初期費用は債権管理システムの構成で450,000円から(税抜)、月額費用は公式に示されていません。

入金消込はファームバンキングのデータを一括で取り込んだタイミングで実行され、取引先のカナ名(1社あたり3つまで登録可)・顧客番号・バーチャル口座を手がかりに請求と照合します。事前に登録した金額と突き合わせ、不足額が数円なら消費税の差額、振込手数料に当たる額なら支払手数料として自動で仕訳を起こす設定も用意されています。

過入金は預り金として翌月の請求に引き当てるかどうかを選べ、入金額が不足する場合は複数の請求のうちどれを当月分として消し込むかを指定できます。前受金からの売上振替も自動判定の対象です。消込後は仕訳ファイルを書き出して勘定奉行や弥生会計へ渡せるほか、PCAとはWebAPIで連携します。

16. PROACTIVE(SCSK株式会社)

クラウドERP PROACTIVEの公式サイトのトップページ

SCSK株式会社が提供する国産のクラウドERPで、会計・販売・購買・人事給与・経費精算を1つの基盤にまとめています。入金消込を担うのは会計と販売管理のモジュールで、売掛金・未収金・預り金に加え、多通貨の外貨建債権までを一元管理します。

消込ではファームバンキングのデータから入金情報を取り込み、銀行口座とバーチャル口座を分けて管理したうえで、複数の照合条件を組み合わせて自動でマッチングします。請求側は得意先マスタの設定と金額に応じて回収条件を自動判定し、請求情報の集約・請求書発行・回収・消込までを同じ流れで扱います。

外貨建債権のレート管理や為替差損益の計算、為替予約にも対応します。取引先ごとの与信枠は、回収状況と手形の未決済残を踏まえてリアルタイムに把握できます。提供形態はクラウドとオンプレミスの2通りで、クラウドは標準機能に業務を合わせるFit to Standardのモデルを採り、最短3ヶ月での導入を掲げています。料金は利用するモジュールと規模に応じた個別見積もりです。

17. OBIC7(株式会社オービック)

OBIC7の会計情報ソリューションを紹介する公式サイトのページ

株式会社オービックの統合業務ソフトウェアで、中堅・大企業向けに会計・販売管理・人事給与などを個別に構築して組み上げます。入金消込に関わるのは会計情報ソリューションで、単体会計から連結会計、債権・債務管理、原価管理までを1つの体系で扱う構成です。

債権の消込は会計情報システムの「入金消込オプション」として提供され、入金予定の管理と債権明細の消込、ファームバンキングの振込データ連携に対応します。財務会計側が複数会社管理と本支店会計に対応しているため、グループ会社や支店ごとに債権を抱える体制でも同じ仕組みに載せられます。

コンサルティングから開発、導入時の教育、稼働後の運用までを自社で一貫して担う体制を採っており、提供形態はオンプレミスとクラウドから選べます。料金は要件に応じた個別見積もりで、定価は公開されていません。勘定奉行シリーズを提供する株式会社オービックビジネスコンサルタントとは別の会社です。

18. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZACの公式サイトのトップページ

案件・プロジェクト単位の管理を軸に据えたクラウドERPで、株式会社オロが2006年から提供しています。対象は、IT・システム開発業や広告制作、士業・コンサルティングなど、案件ごとに売上と原価を積み上げる業種です。

販売管理の機能は見込・引合の管理から受注・売上・請求・入金・債権管理までを含み、プロジェクト単位で発行した請求書に対して、そのままシステム上で入金消込を行えます。プロジェクト管理や原価管理、勤怠・労務・経費も同じERPの中に収まります。

未回収の売掛金は滞留債権表や売掛年齢表として出力でき、設定した与信限度額を超えると処理が止まる仕組みも備えます。ライセンスは2024年に月額利用型のみへ変更されており、利用する機能と人数で金額が変わるため、初期費用を含めて個別の見積もりが必要です。

入金消込システムを導入するメリット

導入によって変わるのは、消込にかかる時間だけではありません。

消込にかかる工数と人的ミスが減る

入金明細の取得と1件ずつの突合がシステムに移ることで、担当者の作業は候補の確認と例外の判断に絞られます。目視での転記や照合が減れば、消込先の取り違えや二重消込といったミスも起きにくくなります。

月次締め・決算が早くなる

消込が月次締めのボトルネックになっている場合、その工程が短縮されれば締め全体が前倒しになります。売掛金の残高が早く確定することで、月次の業績把握や資金繰りの見通しも早い段階で立てられます。

例外処理の判断が標準化され、属人化が解ける

「この取引先はいつも部門名で振り込んでくる」といった判断が担当者の記憶に置かれていると、その人が不在のときに消込が止まります。名義の対応づけや許容金額をシステムに設定として残せば、判断の根拠が共有され、担当者が代わっても同じ処理ができます。

未入金の把握が早まり、内部統制・債権管理の精度が上がる

消込が日次で回るようになると、未入金の明細が締めを待たずに一覧で見えます。督促の着手が早まるだけでなく、誰がいつどの入金を消し込んだかの記録が残るため、監査対応で処理の根拠を示しやすくなります。

導入・運用で押さえておきたい注意点

例外処理は完全にはなくなりません。照合の方式にかかわらず、初めての取引先からの入金、想定していない名義、請求と対応づかない入金は残り、人が判断することになります。導入の目的を「消込をゼロにする」ではなく「判断が必要な明細だけに絞る」と置くと、稼働後の評価がぶれません。

既存システムとの連携に追加費用がかかる場合があります。会計ソフトや販売管理システムとの連携は、標準対応であれば追加費用なしで使えますが、対応外の製品や自社開発の基幹システムとつなぐ場合は個別開発になることがあります。連携の可否と費用は、契約前に製品名レベルで確認しておきます。

振込データに請求情報を載せる仕組みは、支払企業側の対応にも依存します。総合振込に請求書番号などの情報を添付できる全銀EDIシステム(ZEDI)は消込の自動化に有効ですが、全国銀行資金決済ネットワークは「ZEDIに対応していない取引先(受取企業)は金融EDI情報を確認することはできません」と説明しています。中小企業庁のミラサポplusも、支払企業・受取企業の双方の導入が前提だとしています。

自社がシステムを導入しても、取引先が対応していなければこの情報は届きません。

業務フローに合わないと定着しません。照合ルールの設計が実務と食い違っていると、担当者が結局は目視で確認し直すことになります。導入前に現行の判断基準を洗い出し、それをルールとして表現できるかを確かめておくと、稼働後の手戻りを減らせます。

電子帳簿保存法が保存を義務づけているのは、請求書などをやり取りした際の電子取引データそのものであり、入金消込という業務ではありません。入金消込システムの導入が、そのまま同法への対応になるわけではない点は分けて考えます。

関連する動きとして、令和7年度税制改正で、請求書等の電子取引データを自動で保存し帳簿に自動連携する仕組みに対応した制度が電子帳簿保存法に新設されました。国税庁の資料は、この仕組みが対象とするデータに預貯金口座における決済データを含めています。

適用には届出などの所定の要件を満たす必要があり、税制上の措置が適用されるのも令和9年以降です。システムを入れれば自動的に満たされるものではありませんが、消込結果を会計へ連携する構成を考えるうえでは押さえておきたい制度です。

出典・参考資料(4件)

導入までの流れと初期設定で必要になる準備

稼働までにどんな準備が要るかを把握しておくと、社内の工数を見積もったうえで検討に入れます。取引先数や既存システムとの連携範囲によって前後しますが、おおよその流れは次のとおりです。

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現状の棚卸し製品の比較・選定契約・環境の準備マスタ整備照合ルールの設計並行運用・稼働
準備するデータ直近3ヶ月の入出金明細、請求一覧棚卸しした明細(デモで実データを試す)銀行口座の情報、連携する会計ソフトの情報取引先マスタ、振込名義の一覧過去の例外処理の記録当月の入金明細
決めるルール自動化の対象範囲(どの口座・どの取引先まで)優先する照合方式、必要な連携先バーチャル口座を使う場合は銀行との契約・審査1請求先に複数名義を紐づける対応づけ誤差の許容金額、合算・分割入金の扱い、前受金の処理手作業との突合で差異を確認し、ルールを調整
期間の目安1〜2週間2〜4週間2〜6週間1〜3週間1〜2週間1〜2ヶ月

もっとも工数がかかるのはマスタ整備と照合ルールの設計です。取引先の振込名義は請求先名と一致しないものが一定数あるため、その洗い出しは実際の入金明細から行うことになります。学習による照合を採る製品でも、初期の精度は登録したマスタの質に左右されます。

並行運用の期間を1ヶ月は確保しておくと、想定していなかった入金パターンをルールに反映してから本稼働に移せます。全体では、検討の開始から本稼働まで3〜6ヶ月、学習による照合を選んだ場合は本稼働からさらに数ヶ月かけて精度が上がっていく、という時間軸で見ておくと社内の合意を取りやすくなります。

まとめ

入金消込システムは、消込という機能をどこまでの業務範囲の中で持っているかで4つのタイプに分かれます。請求書発行や販売管理の仕組みを変えずに消込だけを自動化したいなら特化型、請求書の発行からまとめたいなら一気通貫型、未入金の督促まで直したいなら債権管理型、部門をまたいで一元化したいなら販売管理・ERP型が候補になります。

タイプが決まったら、次に見るのは照合の方式です。バーチャル口座の割当は振込名義の違いに強く、学習による照合は合算入金の組み合わせ探索に強く、マッチングルールは処理の根拠を説明しやすいという違いがあります。どれが自社で効果を出せるかは、直近の入金明細で名義の不一致・合算入金・金額の不一致・前受がそれぞれ何件あるかを数えれば見当がつきます。

そのうえで、消込結果を既存の会計ソフト・販売管理システムへ戻せるか、初期設定の工数を負担できる体制があるかを確かめてください。気になるサービスがあれば、資料を取り寄せて自社の入金パターンで検証してみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 入金消込システムとは何ですか?

A. 入金消込システムとは、銀行口座の入金明細と自社が発行した請求のデータを突き合わせ、どの請求に対する入金かを特定して売掛金を消し込む工程を自動化するシステムです。

消込という機能をどこまでの業務範囲の中で持っているかによって、消込・照合だけを切り出した特化型、請求書発行から入金確認までを一気通貫でまかなうタイプ、未入金の督促・残高管理まで対応するタイプ、販売管理・ERPの一機能として持つタイプに分かれます。本記事では、この4タイプで18サービスを比較しています。

Q. 入金消込システムは中小企業でも導入する意味がありますか?

A. 入金消込システムが効くかどうかは企業規模ではなく、月あたりの請求件数と、金額や名義が請求と一致しない入金がどれだけ常態化しているかで決まります

従業員数が少なくても、請求件数が数百件を超え、合算入金や振込名義の不一致を担当者の記憶で処理しているなら、規模にかかわらず効果が出ます。判断の材料としては、消込に月何時間かかっているかを実測して人件費に換算し、クラウド型の価格帯(初期費用が0円から10万円、月額が0円から3万円台)と比べる方法が分かりやすくなります。

Q. 入金消込システムを導入すると、消込作業はどこまで自動になりますか?

A. 入金消込システムを入れても作業が無人になるわけではなく、システムが提示した消込候補の確認と、例外明細の判断は担当者の作業として残ります

具体的に残るのは、初めての取引先からの入金や想定していない名義など、照合の根拠がそろわない明細の判断です。加えて、新しい取引先の振込名義を登録する、想定外の入金パターンが出るたびに照合ルールや許容金額を追加するといった設定の保守も続きます。1件ずつの目視突合が、候補の確認と例外の処理に縮むという変化として見積もっておくと、稼働後の評価がぶれません。

Q. 入金消込システムは既存の会計ソフトと連携できますか?連携先の一覧に自社のソフトがない場合はどうなりますか?

A. 主要な会計ソフト・販売管理システムとの連携に対応する製品は多いものの、連携先は製品ごとに決まっているため、自社が使っているソフト名が一覧にあるかを個別に確認する必要があります

一覧にない場合でも、消込結果を仕訳データとして書き出し、会計ソフト側で取り込む形であれば運用できることがあります。ただしその場合は、月次でファイルを書き出して取り込む操作が人の作業として残ります。連携できるかどうかだけでなく、連携の形(APIによる自動連携かCSVの受け渡しか)と、消込仕訳まで自動で作られるのかを、製品名を挙げて確認してください。

Q. 入金消込システムを導入すると、いま使っている請求書発行の仕組みも入れ替える必要がありますか?

A. 入れ替えは必須ではなく、請求書発行や販売管理の仕組みは今のまま残し、消込の工程だけを差し替えられるタイプがあります

その場合に必要になるのは、既存システムから請求データを消込側へ渡すインターフェースの用意で、導入時には情報システム部門の関与を見込みます。一方、請求書発行から入金消込までを一気通貫でまかなうタイプを選ぶと、請求書の作成・送付の方法そのものが変わるため、送付先の登録や取引先への案内といった移行作業が発生します。

請求書の発行運用に不満がないなら特化型から、発行作業ごと見直したいなら一気通貫型から候補を絞ると、検討の範囲が定まります。

Q. 入金消込でバーチャル口座を使う場合、取引先には何を依頼することになりますか?

A. バーチャル口座を使う方式では、取引先に対して、これまでの振込先ではなく、その取引先専用に割り当てられた口座へ振り込むよう案内し直すことになります

請求書に記載する振込先が取引先ごとに変わるため、取引先側では支払システムや振込予約に登録している振込先の変更が必要になります。旧口座に振り込まれた入金は割り当てた口座番号では特定できないので、切り替え時期の連絡と、移行期間中に旧口座へ入金があった場合の扱いを決めておきます。

取引先数が多いほど案内そのものが工数になります。全取引先に一斉に割り当てるのか、振込名義の不一致が多い取引先から段階的に切り替えるのかを事前に決めておくと進めやすくなります。

Q. 取引のある銀行が地方銀行や信用金庫でも、入金消込システムは入金データを自動で取得できますか?

A. 入金消込システムの入金データ取得は銀行API連携・ファームバンキングの入出金明細ファイルの取込・CSVの取込に分かれ、API連携で自動取得できる金融機関の範囲は製品ごとに決まっています

そのため、自社が入金を受けている銀行が対応先に含まれるかは、製品ごとに確認が必要です。API連携の対象外でも、インターネットバンキングから書き出した明細ファイルやCSVを取り込む方式に対応していれば運用できますが、明細を取得する操作が毎回の作業として残ります。複数の銀行で入金を受けている場合は口座ごとに取得の手段が変わることがあるため、全口座分をあらかじめ洗い出したうえで比較してください。

Q. 入金消込システムは、導入してからどれくらいで効果が出ますか?

A. 消込にかかる時間は本稼働の初月から短くなりますが、自動照合の精度が安定するまでには数ヶ月の運用期間を見込んでおくのが現実的です

過去の消込実績を学習して候補を提示する方式は、判断の材料が蓄積されるほど候補の精度が上がるため、導入直後の数値がそのまま定常状態の水準にはなりません。ルールで照合する方式でも、想定していなかった入金パターンが出るたびにルールを足していくことで、手作業に戻る明細が徐々に減ります。稼働直後の照合率だけで製品の当たり外れを判断せず、例外をつぶした後の水準で評価してください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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