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広告業向け基幹システム比較|案件別の収支・媒体費・工数を一元管理するERPの選び方

広告業向け基幹システム 比較・選び方のサムネイル画像

案件ごとの利益が見えない「どんぶり勘定」、媒体費の立替や配賦の煩雑さ、クリエイターの工数がつかめない——広告業の経営・管理部門は、ほかの業種にはない固有の負担を抱えやすい業態です。汎用の販売管理ソフトや表計算ソフトでは、案件(プロジェクト)単位の採算までは追いきれず、月次の集計に追われるうちに赤字案件の発見が遅れてしまうこともあります。

見積から受注、外注費、請求、会計までを案件単位でつなぎ、採算をリアルタイムに把握するには、どのような仕組みを選べばよいのでしょうか。広告業では、汎用の基幹システムではなく、案件別の収支管理に強い製品を軸に検討する必要があります。

本記事では、広告業向けの基幹システム(案件別に収支を管理するプロジェクト型のERP)の主要7サービスを比較・解説します。案件別採算・媒体費の配賦・工数管理といった広告業ならではの選定観点に加え、導入形態の使い分けや費用の目安、媒体費のグロス/ネットの実務までを整理しました。自社の規模や業務要件に合ったシステムを見極める材料としてご活用ください。

また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツールをご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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本記事の対象範囲

本記事は、広告代理店・広告制作会社・PR会社・メディア運営会社などが、案件(プロジェクト)単位で売上・原価・外注費(媒体費や制作費)・工数を一元管理する基幹システムを対象に、主要なサービスの比較と選び方を扱います。受注・在庫・仕入といった汎用の販売管理ではなく、案件別の採算管理に軸足を置く製品を対象にしています。

広告業に限らず販売管理システム全般を幅広く見比べたい場合は、業種の絞り込みを外した全体の比較・選び方をまとめた次の記事が出発点になります。また、会計や予実管理まで含めて、より大きな枠組みで全社の基幹業務システムを検討したい場合は、経営管理システムの比較記事もあわせてご覧ください。

ここからは、広告業に絞った基幹システムの中身と選び方を順に解説します。

広告業の基幹システムとは(案件別収支管理のプロジェクト型ERP)

広告業でいう基幹システムは、案件を単位として、見積・受注から外注費(媒体費・制作費)、社内の工数、売上、請求、入金、会計までを一つのデータでつなぎ、案件ごとの採算(収支)を可視化する仕組みを指します。一般に「プロジェクト型ERP」や「案件別収支管理システム」と呼ばれる製品群がこれにあたります。

案件別収支管理の流れを示す図。見積、受注、原価をひもづけ(媒体費・制作費・外注費・工数を案件に紐づける)、売上・請求・入金、会計の5段階を矢印でつなぎ、見積から会計までを一つのデータでつないで案件ごとの採算を進行中でも可視化することを表す。

汎用の販売管理システムが商品の受注・在庫・出荷を軸にするのに対し、広告業の商材は形のないサービスであり、1件の案件に複数の媒体費・外注費・人件費がぶら下がります。そのため、売上と原価を案件単位で結びつけ、途中経過も含めて損益を追える設計が欠かせません。会計や勤怠、経費精算まで統合し、二重入力をなくす製品も少なくありません。

日本アドバタイザーズ協会(JAA)と日本広告業協会(JAAA)が共同で公表する「広告取引基本契約モデル」では、広告宣伝取引は広告主が広告会社に「媒体を介して実施する宣伝広告」の企画・制作・運営と、「媒体の確保および出稿管理」を依頼する取引と定義されています。媒体費が案件の原価の大きな部分を占めるという構造が、広告業の基幹システムに独自の要件を生みます。

出典・参考資料(1件)

広告業に基幹システムが必要な理由

ここからは、広告業の管理業務に固有の課題を4つの角度から整理します。いずれも汎用ツールでは解決しにくく、案件別収支管理を軸にした基幹システムの導入動機になりやすい論点です。

案件別の採算が見えない「どんぶり勘定」

広告の案件は、媒体費・制作費・外注費・社内の人件費が入り混じり、粗利の構造が案件ごとに異なります。売上と原価を案件単位で結びつけていないと、全社の月次では黒字でも、個々の案件のどこで利益が出て、どこで持ち出しになっているかが見えません。結果として、赤字案件の発見が請求や決算の後になり、打ち手が後手に回りがちです。

媒体費の立替・配賦と請求サイクルの煩雑さ

広告会社は、媒体社に支払う媒体費を広告主に代わって手当てし、後から請求するケースが多く、立替金が膨らみやすい業態です。媒体社からまとめて届く請求を、案件別・クライアント別に振り分ける(配賦する)作業も欠かせません。締め日や入金消込のルールが媒体ごとに異なると、表計算での管理は限界に近づきます。

クリエイター工数・稼働の把握と赤字案件の発見

制作・運用の現場では、1人が複数案件を掛け持ちします。誰がどの案件にどれだけ時間を使ったかを記録しないと、人件費を案件原価に正しく振り分けられず、見かけ上は黒字でも工数を含めると赤字、という案件を見落とします。工数の入力を仕組みに組み込み、稼働の偏りや採算の悪化を早く察知できるかどうかが、利益率を左右します。

Excel・個別ツール分断による見積〜請求〜会計の二重入力

見積は表計算、受発注は別のツール、請求書は会計ソフト、と業務ごとにツールが分かれていると、同じ情報を何度も入力し直すことになります。転記のたびに誤りが混入し、月次の締めに時間がかかります。案件のデータを一度入力すれば見積から会計まで流れる設計にできれば、この二重入力と突き合わせの手間を大きく減らせます。

広告業向け基幹システムの導入形態と使い分け

広告業の基幹システムをそろえる手段は、大きく3つに分かれます。自社の規模や業務の特殊性、社内にシステム人材がいるかどうかで、向く形態が変わります。ここでは、それぞれの特徴と向き不向きを整理します。

広告業向け基幹システムの3つの導入形態を比較した図。業種特化パッケージ型ERPは作り込まずに使いたい会社向けで短期間に導入でき原価管理・媒体費配賦・工数集計が標準。汎用の統合ERPは中堅から大手の全社刷新向けで販売・会計・人事を一体で扱い規模・費用・期間は大きめ。スクラッチ・委託は独自要件が競争力の会社向けで個別構築のため初期費用と開発期間が大きく数千万円規模になることもある。

業種特化パッケージ型ERP

広告業・制作業など、案件型ビジネスに合わせて作り込まれたパッケージ製品です。案件別の原価管理、媒体費の配賦、工数の集計といった機能が標準で備わっており、自社の業務を製品側の標準に寄せていくことで、比較的短期間に導入できます。多くはクラウドで提供され、法改正への追従やアップデートも提供元が担います。広告業に特化した仕組みを、作り込まずに使いたい会社に向きます。

汎用の統合ERP

販売・会計・人事など全社の基幹業務を一体で扱う統合型のERPを、広告業向けに設定・拡張して使う形態です。全社の管理会計やグループ経営まで見据えた基盤を整えられる一方、案件別の収支管理を実現するには、プロジェクト管理のモジュールや設定が必要になります。会計まで含めて全社の基幹を刷新したい中堅〜大手企業が主な対象で、導入の規模・費用・期間は大きくなりがちです。

スクラッチ・開発会社への委託

自社独自の業務フローや、媒体マージン・特殊な請求サイクルが競争力に直結する場合、開発会社に委託してシステムを個別に構築する選択肢もあります。要件に完全に合わせられる反面、初期費用と開発期間が大きくなり、公開されている費用の目安でも数千万円規模になることがあります。

運用後の保守体制まで含めた検討が必要で、まずはパッケージを基盤に、独自要件だけを個別開発で足す折衷案も現実的です。本記事では比較の対照として位置づけ、以降はパッケージ型・統合型の製品を中心に紹介します。

広告業向け基幹システムの選び方

ここからは、広告業向けの基幹システムを選ぶときに確認したい観点を5つに整理します。自社の案件の性質や規模に当てはめながら読み進めてください。

案件別の採算をリアルタイムに把握できるか

最も重要なのは、売上と原価を案件単位で結びつけ、進行中でも案件別の損益を確認できるかです。見積の段階で想定した粗利と、実際にかかった媒体費・外注費・工数を突き合わせ、予実の差を把握できると、採算が崩れかけた案件に早く手を打てます。月次の集計を待たずに案件別の利益が見える設計かどうかが、最初の分岐点になります。

媒体費の配賦とクリエイター工数の管理は自社の運用に合うか

媒体社からまとめて届く請求を案件別・クライアント別に配賦できるか、立替金や例外的な手修正を履歴として残せるかは、広告業ならではの確認点です。あわせて、工数入力の仕組みが現場の負担にならず、人件費を案件原価へ自動で反映できるかも見ます。案件別の収支に工数まで含めるのか、まずは媒体費・外注費の管理から始めるのかで、必要な機能の範囲が変わります。

媒体費を専用の機能(媒体社のマスターや一括請求)で管理できる製品は限られ、多くは案件原価への按分で対応します。媒体費の立替・配賦が自社の最優先の悩みなら、比較表の「媒体費管理・配賦」列で専用管理か原価按分かを確かめて選ぶと、導入後の期待とのずれを避けられます。

会計・既存ツールと連携できるか

案件データを見積から会計まで一気通貫で流せると、二重入力と転記ミスを減らせます。ここで見るのは、使っている会計ソフトや勤怠ツールと連携できるか、それが標準機能かオプションかという点です。全社の基幹をまとめて刷新するのか、既存の会計は残して案件管理だけを足すのかで、求める連携の深さが変わります。

料金体系と対象規模は自社に合うか

製品によって、少人数から使えるものから、中堅〜大手・グループ経営を想定したものまで、対象とする規模の幅があります。料金体系も、月額のサブスクリプション型と、初期費用を伴う導入型に分かれます。自社の従業員規模・案件数に対して機能が過不足ないかを、数年先の成長も見据えて見極めると、長く使える製品を選べます。

現場が入力を続けられる設計とサポートがあるか

案件別収支管理は、現場が工数や実績を入力し続けて初めて機能します。入力項目が多すぎたり操作が煩雑だと、データがそろわず、採算も見えません。入力の負担を抑える設計か、導入時の初期設定や定着の支援を受けられるかが、運用が回るかどうかを左右します。全社へ一度に広げず、一つのチームで試して効果を数値で示してから対象を広げると、定着しやすくなります。

自社に合う広告業向け基幹システムを診断する

ここまでの選び方を踏まえても、自社がどのタイプ・どの製品に合うか迷うこともあります。そうした場合に候補をすばやく絞り込めるよう、以下に選定診断ツールを用意しました。いくつかの質問に答えると、案件の規模や必要な機能に合ったサービスが表示されます。

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【比較表】広告業向け基幹システムを比較

ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、広告業向け基幹システムの主要7サービスを、対象規模や広告業への適合機能とあわせて横並びで整理します。

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サービス名クラウドERP ZACOBIC7 プロジェクト管理統合ソリューションMA-EYESADMAN(アドマン)SMILE V 2nd Edition Project DirectorboardReforma PSA
対象規模中堅〜大企業(50名〜が目安)中堅〜大企業中堅〜大手のプロジェクト型企業中堅〜大手の広告会社案件型のサービス業向け(規模の明記なし)個人事業主〜中小企業中小〜成長企業(〜50名が目安)
案件別収支管理案件単位の損益管理に対応・原価/工数の積上げは非対応
工数管理×
媒体費管理・配賦原価配賦に対応・媒体費の専用管理はなし間接費・共通費の配賦に対応・媒体費の専用管理はなし広告特化ライン(A ver.)は媒体を専用単位で管理(発注・仕入と連携)媒体社・媒体費をマスターで標準管理労務費の原価反映に対応・媒体費の専用管理は確認できず×労務費配賦に対応・媒体費の専用管理はなし
請求・会計連携請求書発行が中核・主要会計ソフトと連携
提供形態クラウドクラウド/オンプレミスクラウドクラウド/オンプレミスオンプレミスクラウドクラウド
料金の目安初期10万円〜/保守月6万円〜(ライセンスは要問い合わせ)要問い合わせ要問い合わせ初期30万円〜/月額4.2万円〜要問い合わせ初期0円/月額1,200円〜初期0円/月額3万円〜(税抜)
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイトサービス詳細を見る公式サイト

※2026年9月時点の各社公式情報にもとづきます。「案件別収支管理」は、売上・原価・外注費を案件に紐づけて採算を可視化できるかを示します。記号は、◎=専用機能で特に手厚く対応、●=標準機能で対応、△=関連機能で部分的に対応(詳細は各セルの注記参照)、×=非対応、を表します。料金が非公開のサービスは「要問い合わせ」と記載しています。最新の料金・仕様は各社公式ページや資料でご確認ください。

広告業向け基幹システムの個別紹介

ここからは、比較表で取り上げたサービスを1つずつ紹介します。いずれも先に触れた業種特化のパッケージ型ERPにあたり、うちOBIC7 プロジェクト管理統合ソリューションは会計まで一体で刷新する統合ERPに近い位置づけです。

案件別に原価・工数・媒体費まで手厚く管理できる中堅〜大手向けの製品と、小規模から案件別の収支・請求を始められる軽量な製品に分けて解説します。

案件別に原価・工数・媒体費まで一元管理する広告業向けプロジェクト型ERP(中堅〜大手向け)

案件別の原価や工数、媒体費の配賦まで標準機能でカバーし、会計連携まで見据えられる製品群です。案件数が多く、採算管理を全社で仕組み化したい会社に向きます。

1. クラウドERP ZAC(株式会社オロ)

クラウドERP ZAC の公式サイト

案件・契約・プロジェクト単位で業務が進む業種に向けた統合型クラウドERPが、株式会社オロのクラウドERP ZACです。プロジェクト別の収支管理を軸に、販売管理・購買・勤怠/工数・経費・管理会計・内部統制を一つに束ねます。IT・広告・コンサルなどのプロジェクト型業種(公式は13業種と表記)を対象としています。

広告の案件では、売上に外注費・仕入費・労務費・経費を紐付け、案件損益をリアルタイムに確認できます。工数・労務費の配賦は自動化されており、直接作業は指定した案件へ直課し、間接作業は部門配下の案件へ再配賦する仕組みです。

費用は機能(モジュール)×ライセンス数の課金で、必要な機能・役割の分だけ導入できます。初期設定費用は10万円、保守は月6万円〜で、モジュール別の単価は資料請求で確認する形です。提供元は東証プライム市場に上場する株式会社オロで、公式サイトでは導入実績1,100社突破と案内されています。

2. OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューション(株式会社オービック)

OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューション(株式会社オービック)の公式サイト

OBIC7 プロジェクト管理統合ソリューションは、株式会社オービックの統合業務ソフトウェアOBIC7を構成するモジュールの一つで、案件単位で収益を管理する業種に向けたものです。会計や人事給与など多数のソリューションから必要な部門を選んで段階的に導入できる、コンポーネント型ERPの一部として提供されます。

対応業種には広告関連業(広告代理業・番組制作・映像制作)が挙げられており、引合いから受注・売上・開発・発注購買・外注支払・旅費経費までを案件ごとに一元管理します。原価計算は、直接費の集計に加え、仕掛/完成振替、間接費・共通費の配賦、標準原価から実際原価への洗替えという段階を踏んで処理します。

開発工数管理を備え、OBIC7の会計情報ソリューション・人事給与情報ソリューションとシームレスに連携します。提供形態はオンプレミス型とプライベートクラウド型から選べます。料金は公開されておらず、個別の見積もりが必要です。

3. MA-EYES(株式会社ビーブレイクシステムズ)

MA-EYES の公式サイト

株式会社ビーブレイクシステムズが手がけるMA-EYES(エムエーアイズ)は、プロジェクト型ビジネスに向けたクラウド型ERPです。システム開発・SES・受託開発・コンサルティング向けの「V ver.」と、広告業界に特化した「A ver.(旧MA-EYESnc)」の2ラインナップを展開しています。

工数と原価の管理では、日々の工数入力と勤怠情報を連携させ、二重入力を防ぎます。人件費は、メンバーマスタに設定した基準時間の単価と実際の作業時間を掛け合わせて算出し、単価は個人ごと、または部門のジョブグレード単位で設定できます。工事進行基準にも対応します。

広告業向けのA ver.(旧MA-EYESnc)では、受注・仕入・売上・支払をシームレスにつなぐ点を訴求しています。セグメント・媒体・営業品目の3層で受注を管理し、発注・仕入とあわせて媒体を扱える点が広告業向けの特徴です。

会計面では勘定奉行クラウドとのAPI連携で仕訳データの打ち直しを減らせます。導入形態はSaaS・一括・SaaS+の3種類から選べ、30日間の無料トライアルが用意されています。料金は要問い合わせです。

4. ADMAN(アドマン)(株式会社サイネット)

ADMAN(アドマン)の公式サイト

広告代理店・広告制作会社に的を絞った販売管理システムが、株式会社サイネットのADMAN(アドマン)です。クラウド版とオンプレミス版のどちらも選べ、公式サイトでは「広告業向け販売管理システム・ERPパッケージ」と位置付けられています。

案件(プロジェクト)を起点に、売上と原価をそれぞれ複数紐づけられる1対N対N型のデータ構造を採用しています。1案件に媒体費・制作費・外注費など性質の異なる原価を複数ぶら下げられ、媒体社・媒体名のマスターで媒体売上と媒体費を扱えます。制作部門の工数管理で労務費を含む社内原価も案件単位で把握でき、複数案件をまたぐ一括請求や未請求一覧による請求漏れの検知にも対応します。

会計連携はオプションで、勘定奉行・弥生会計・OBIC7・PCA会計・SMILE・Biz・OPEN21・ProActiveの8製品への連携実績があります。費用は公式サイトに初期費用30万円〜・月額42,000円〜と示されていますが、利用ユーザー数やオプションによって変動するため、正式な金額は問い合わせが必要です。

主に中堅〜大手の広告代理店・広告制作会社が導入対象で、IT導入補助金の対象ツールとしても案内されています。

5. SMILE V 2nd Edition Project Director(株式会社OSK)

SMILE V 2nd Edition Project Director の公式サイト

SMILE V 2nd Edition Project Directorは、大塚商会グループの株式会社OSKが開発し、株式会社大塚商会が販売・サポートするプロジェクト収支管理システムです。案件単位で見込みの発生から受注・発注・仕入・売上・請求・入金・支払までを一元管理し、収支をリアルタイムに見える化します。広告制作業・SI業・コンサルティング業などが主な対象です。

案件の進捗予定と実績、収支の履歴を確認できる「案件ポータル」を備え、予定値・着地見込み・最終結果を比較するシミュレーションで異常値を早期に発見できます。分析はプロジェクト別・案件別・売上明細別・部門別・得意先別など多角的に行えます。

Web画面での工数入力で案件ごとの労務費を算出し、勤怠管理システム「Universal 勤次郎」との連携で勤怠情報を原価に反映できます。会計は「SMILE V 2nd Edition 会計」と連携します。サポートは大塚商会が窓口となり、電話は平日9:00〜17:30に対応します。料金は要お問い合わせです。

小規模・少人数から案件別の収支・請求を始められる軽量型

案件を軸に見積から請求・入金までをつなぎ、外注費を紐づけて案件別の損益を把握できる、導入しやすい製品群です。同じ「軽量」でも管理できる範囲には差があり、見積〜請求の事務を軽くすることに絞ったものと、小規模でも工数の登録や原価・労務費の配賦まで扱えるものがあります。必要な機能の範囲を確かめたうえで選びます。

6. board(ヴェルク株式会社)

board(ボード)の公式サイト画面

ヴェルク株式会社が運営するboard(ボード)は、見積書・発注書・納品書・請求書から入金・支払管理までを案件単位でまとめて扱うクラウドサービスです。在庫管理機能を持たず、受託・サービス業のように在庫を扱わない業態に機能を絞り込んでいます。対象は個人事業主から数人〜数十人規模の中小企業です。

1つの案件に見積から請求、入金・支払までの書類と金額を紐づけて管理でき、外注先への発注や支払も同じ案件のなかで扱えます。未請求・未払いのアラートで計上漏れを防ぎ、売上見込みやキャッシュフローの予測にも対応します。

一方で、工数の集計や案件ごとの原価計算といった管理会計寄りの機能は備えないため、見積から請求までの事務を軽くしたい少人数の会社に向きます。料金は初期費用0円、月額はPersonalプラン(1名)の1,200円から(税区分は要確認)で、30日間の無料トライアルが用意されています。

7. Reforma PSA(株式会社オロ)

Reforma PSA(リフォルマ PSA)の公式サイト画面

Reforma PSA(リフォルマ PSA)は、株式会社オロが提供する案件・プロジェクト型ビジネス向けのクラウドERPです。広告業やIT業、制作業など案件単位で業務が進む業種を対象に、販売管理・購買管理・勤怠工数管理・経費管理を1つにまとめ、プロジェクト別の予実と損益を可視化します。

同社は大規模企業向けのクラウドERP「ZAC」も提供しており、Reforma PSAはその機能を案件・プロジェクト型の標準業務に絞ってパッケージ化した位置づけです。初期費用0円・月額3万円(税抜)から、導入期間1〜2か月程度で始められる点を、都度見積のZAC(導入3〜6か月程度)との違いとして公式に説明しています。

実行予算の入力と原価の自動計算により、仕掛中の案件でも損益を随時把握できます。工数登録をもとにした労務費の配賦や、外注費・経費のプロジェクト別管理にも対応し、勘定奉行クラウド・弥生会計・マネーフォワード クラウド会計などへの仕訳データ出力で会計側との二重入力を減らせます。

広告業の媒体費の扱い(グロス/ネット・立替・案件別配賦)の実務

案件別収支管理を正しく行う前提として、広告業に固有の媒体費の扱いを押さえておく必要があります。ここでは、グロスとネットの考え方、会計上の計上区分、立替と案件別配賦の実務を整理します。

グロスとネットの考え方

広告業の取引では、媒体の料金を扱う際に「グロス」と「ネット」という言い方が使われます。一般には、グロスは媒体の定価(広告会社の手数料を含んだ金額)、ネットは手数料を除いた実費を指す業界慣行の用語です。案件の見積や請求で、どちらの金額で表すかによって、売上と原価の見え方が変わるため、社内で定義をそろえておくことが欠かせません。

会計上は「総額」か「純額」か——本人・代理人の判定

媒体費を売上に含めて総額で計上するか、手数料相当の純額で計上するかは、会計基準上、広告会社がその取引で「本人」か「代理人」かによって決まります。企業会計基準委員会(ASBJ)の「収益認識に関する会計基準の適用指針」は、企業が本人に該当するときは対価の総額を、代理人に該当するときは報酬・手数料相当の純額を収益として認識すると定めています。

顧客への財又はサービスの提供に他の当事者が関与している場合において、顧客との約束が当該財又はサービスを企業が自ら提供する履行義務であると判断され、企業が本人に該当するときには、当該財又はサービスの提供と交換に企業が権利を得ると見込む対価の総額を収益として認識する(第39項)。

…企業が代理人に該当するときには、他の当事者により提供されるように手配することと交換に企業が権利を得ると見込む報酬又は手数料の金額(あるいは他の当事者が提供する財又はサービスと交換に受け取る額から当該他の当事者に支払う額を控除した純額)を収益として認識する(第40項)。

出典:企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」|企業会計基準委員会

本人に該当するかどうかは、同適用指針が示す3つの指標——財・サービスの提供に主たる責任を有しているか、在庫リスクを有しているか、価格の設定に裁量権を有しているか——などを踏まえて判断します。

ただし同指針は、これらを機械的なチェックリストにすべきではないとも述べており、判定は財・サービスごとに行うものとされています。媒体取引は代理人(純額)と整理されることがある一方、案件や取引形態によって結論は変わるため、自社の会計処理は顧問税理士・会計士と個別に確認することが大切です。

出典・参考資料(1件)

立替と案件別配賦の実務

媒体費は、広告会社が媒体社にいったん支払い、後から広告主に請求する立替の形をとることが多く、案件ごとに立替金の残高を追う必要があります。また、媒体社からまとめて届く請求は、そのままでは案件別の採算に落とし込めないため、案件別・クライアント別に振り分ける配賦の作業が発生します。締め日・手数料率・税の扱いが媒体ごとに異なると、この配賦は一段と煩雑になります。

案件別収支管理に対応した基幹システムは、こうした立替金の管理や配賦を仕組みとして扱い、媒体費を案件の原価へ自動的に紐づけます。どこまでの配賦ルールを標準機能で扱えるか、例外的な手修正の履歴を残せるかは製品によって差があるため、自社の取引ルールに沿って確認するとよいでしょう。

広告業向け基幹システムの費用・導入期間の目安

費用と導入期間は、選ぶ形態によって大きく異なります。目安を把握しておくと、社内で予算や体制を検討する際の土台になります。

業種特化のパッケージ型ERPは、月額のサブスクリプション型と、初期費用を伴う導入型に分かれます。見積〜請求の事務に絞った軽量な製品は初期費用0円・月額1,200円台から、小規模でも案件別の収支まで扱う製品は月額3万円台から始められるものがあります。

案件別の原価・工数・媒体費まで扱う中堅〜大手向けの製品は、初期10万〜30万円程度に月額数万円〜が一つの目安で、利用人数や導入するモジュールで変わるため正式な金額は見積もりが必要です。要件定義から本稼働まで数か月かかるのが一般的で、初期設定やデータ移行、社内教育の工数も見込んでおきます。

開発会社に委託してシステムを個別に構築する場合は、初期の開発費が大きくなり、公開されている目安でも数千万円規模になることがあります。案件数や連携数、移行するデータ量、追加開発の量で費用は変動します。見積を比較する際は、初期開発・ライセンス・クラウド利用・保守・追加改修に分けて確認すると、製品ごとの違いが見えやすくなります。各製品の具体的な料金は、資料請求で最新の情報を確認してください。

まとめ

広告業の基幹システムは、汎用の販売管理ではなく、案件別に売上・原価・外注費・工数を結びつけ、採算を可視化できるかどうかが選定の軸になります。媒体費の立替・配賦や工数管理といった広告業ならではの要件に、標準機能でどこまで応えられるかを確認しましょう。

導入形態は、短期間で始めやすい業種特化のパッケージ型、全社の基幹を一体で刷新する統合ERP、独自要件に合わせて作り込むスクラッチの3つに分かれます。自社の規模・案件数・社内体制に照らし、案件別採算・媒体費配賦・会計連携・現場の入力定着といった観点で、過不足のない製品を選んでください。まずは気になったサービスの資料を取り寄せ、機能と料金を具体的に比べることをおすすめします。

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よくある質問(FAQ)

Q. 広告業の基幹システムとは何ですか?

A. 広告業の基幹システムとは、案件(プロジェクト)を単位に、見積・受注から媒体費・制作費・外注費、工数、売上、請求、会計までを一つのデータでつなぎ、案件ごとの採算を可視化する仕組みです。一般に「プロジェクト型ERP」「案件別収支管理システム」と呼ばれる製品群がこれにあたり、商品の受注・在庫・出荷を軸にする汎用の販売管理システムとは設計が異なります。

Q. 広告業向けの基幹システムでは、案件別の採算をリアルタイムに把握できますか?

A. 広告業向けの基幹システムの多くは、売上と原価を案件単位で結びつけ、進行中の案件でも損益をリアルタイムに確認できます。見積時に想定した粗利と、実際にかかった媒体費・外注費・工数を突き合わせることで、月次の集計を待たずに採算が崩れかけた案件へ早く手を打てます。ただし工数まで含めた原価計算に対応するかは製品によって差があるため、必要な範囲を確認して選びます。

Q. 広告業向けの基幹システムと、一般的な販売管理システムはどう違いますか?

A. 広告業向けの基幹システムは、商品の受注・在庫・出荷ではなく、1件の案件にぶら下がる複数の媒体費・外注費・人件費を案件単位で束ね、採算を追う設計である点が一般的な販売管理システムと異なります。広告の商材は形のないサービスで、案件ごとに粗利の構造が変わるため、売上と原価を案件で結びつけられるかどうかが分かれ目になります。

Q. 広告業の基幹システムを導入する主なメリットは何ですか?

A. 広告業の基幹システムを導入する主なメリットは、案件別の「どんぶり勘定」の解消と、見積〜請求〜会計の二重入力の削減です。案件単位で売上と原価が結びつくことで赤字案件を早期に発見でき、媒体費の立替・配賦や工数の集計を仕組みに乗せることで、月次の締めにかかる手間と転記ミスも減らせます。

Q. 広告業向けの基幹システムは、媒体費の立替や案件別の配賦に対応できますか?

A. 案件別収支管理に対応した広告業向けの基幹システムは、媒体費の立替金の管理や、媒体社からまとめて届く請求を案件別・クライアント別に配賦する作業を仕組みとして扱えます。ただし、締め日・手数料率・税の扱いが媒体ごとに異なる例外まで標準機能で扱えるか、手修正の履歴を残せるかは製品によって差があるため、自社の取引ルールに沿って確認するとよいでしょう。

Q. 広告業でいう媒体費のグロスとネットの違いは何ですか?

A. 広告業でいうグロスとネットは、グロスが媒体の定価(広告会社の手数料を含んだ金額)、ネットが手数料を除いた実費を指す業界慣行の用語です。見積や請求でどちらの金額を使うかによって売上と原価の見え方が変わるため、社内で定義をそろえておくことが欠かせません。

Q. 広告業で媒体費は売上に含めて計上しますか、それとも手数料だけを計上しますか?

A. 広告業で媒体費を総額(売上に含める)で計上するか純額(手数料相当のみ)で計上するかは、その取引で広告会社が「本人」か「代理人」かによって決まり、個別の判定が必要です。

収益認識に関する会計基準の適用指針は、本人に該当すれば対価の総額を、代理人に該当すれば報酬・手数料相当の純額を収益として認識すると定めています。媒体取引は代理人(純額)と整理されることがある一方、案件や取引形態によって結論は変わるため、自社の会計処理は顧問税理士・会計士と個別に確認してください。

Q. 広告媒体の仕入れとクライアントへの請求を、システムで連携できますか?

A. 広告媒体の仕入れとクライアント請求は、案件別収支管理に対応した基幹システムで連携できる可能性がありますが、媒体ごとの請求書形式・手数料率・値引き・税区分・締め日・入金消込のルールを先に整理しておく必要があります

導入前に、媒体社からまとめて届く請求をクライアント別・案件別に配賦する方法や、例外的な手修正の履歴、会計への連携方法を確認し、標準機能で扱えるか追加開発が必要かを分けて見積もることが大切です。

Q. 広告業向けの基幹システムで、クリエイターの工数はどう管理しますか?

A. 広告業向けの基幹システムでは、クリエイターが案件ごとに入力した作業時間を人件費に換算し、案件原価へ自動で反映する形で工数を管理します。1人が複数案件を掛け持ちする現場では、工数を記録しないと見かけ上は黒字でも工数を含めると赤字、という案件を見落とすため、稼働の偏りや採算の悪化を早く察知できる仕組みかどうかが利益率を左右します。

Q. 現場のクリエイターが工数を入力してくれない場合はどうすればよいですか?

A. 工数入力が定着しない場合は、入力項目を絞って現場の負担を下げつつ、入力の目的を「監視」ではなく赤字案件の早期発見・負荷の平準化・見積精度の向上として共有することが有効です。既存の予定・タスク・チャットなどから入力候補を出せる仕組みを選ぶと、入力そのものの手間を減らせます。

Q. 広告業向けの基幹システムは、既存の会計ソフトと連携できますか?

A. 多くの広告業向けの基幹システムは、案件データを会計側へ渡す連携に対応しており、見積から会計まで一気通貫で流すことで二重入力と転記ミスを減らせます。連携が標準機能かオプションか、API連携かデータの取り込みかは製品ごとに異なるため、全社の基幹をまとめて刷新するのか、既存の会計は残して案件管理だけを足すのかに応じて、求める連携の深さを確認します。

Q. 広告業向けの基幹システムは、勤怠管理システムと連携できますか?

A. 一部の広告業向けの基幹システムは、勤怠管理システムと連携し、勤怠情報を工数・労務費として案件原価へ反映できます。日々の工数入力と勤怠を突き合わせて二重入力を防ぐ製品もあるため、すでに使っている勤怠ツールと連携できるかを事前に確認するとよいでしょう。

Q. 広告業では、業種特化パッケージ・汎用ERP・スクラッチのどれを選べばよいですか?

A. 広告業の基幹システムをそろえる手段は業種特化パッケージ型ERP・汎用の統合ERP・スクラッチ(開発会社への委託)の3つに分かれ、自社の規模・業務の特殊性・社内のシステム人材の有無で向く形態が変わります

案件管理を短期間で標準化したいなら業種特化パッケージ、会計まで含めて全社基幹を刷新したい中堅〜大手なら汎用ERP、媒体マージンや独自の請求サイクルが競争力に直結するならスクラッチが候補ですが、まずはパッケージを基盤に独自要件だけを個別開発で足す折衷案も現実的です。

Q. 広告業向けの基幹システムの費用はどのくらいかかりますか?

A. 広告業向けの基幹システムの費用は、選ぶ形態によって幅があり、少人数向けの軽量な製品は月額数万円程度から、中堅〜大手向けは利用人数や導入するモジュールに応じて変わります。開発会社に委託してスクラッチで構築する場合は、公開されている目安でも数千万円規模になることがあります。見積は初期開発・ライセンス・クラウド利用・保守・追加改修に分けて比較すると、製品ごとの違いが見えやすくなります。

Q. 広告業向けの基幹システムの導入期間はどのくらいですか?

A. 広告業向けの基幹システムの導入期間は、軽量なパッケージなら1〜2か月程度から、中堅〜大手向けの製品は要件定義から本稼働まで数か月かかるのが一般的です。導入時には、システム費用のほかに初期設定・データ移行・社内教育の工数も見込んでおくと、スケジュールに無理が出にくくなります。

Q. 広告業向けの基幹システムは、クラウド型とオンプレミス型のどちらを選ぶべきですか?

A. 広告業向けの基幹システムは、保守やアップデート・法改正対応を提供元に任せられ、短期間で始めやすいクラウド型が近年の主流ですが、既存資産やセキュリティ要件によってはオンプレミス型が適する場合もあります。製品によってはクラウド版・オンプレミス版の両方を選べるものもあるため、自社の運用体制と拡張の見通しに照らして選びます。

Q. 老朽化したオンプレミスの基幹システムを、どうやってクラウドへ移行すればよいですか?

A. 老朽化したオンプレミスの基幹システムからクラウドへ移行するには、現状業務の洗い出しと要件定義から始め、製品の選定とトライアル、データ移行と社内教育という段階を踏むのが基本です。一度に全社へ広げず、対象を区切って効果を確認しながら進めると、移行に伴う混乱を抑えられます。

Q. 中小規模の広告代理店でも導入できる基幹システムはありますか?

A. 中小規模の広告代理店でも導入できる基幹システムはあり、個人事業主や数人〜数十人規模から使える、見積・請求・入金を案件単位で扱う軽量なクラウドサービスが選択肢になります。ただし工数の集計や媒体費の細かな配賦までは持たない製品もあるため、案件別の損益をどこまで管理したいかを整理したうえで、必要な機能の範囲を確認して選びます。

Q. 広告業向けの基幹システム導入で失敗しないためのポイントは何ですか?

A. 広告業向けの基幹システム導入で失敗しないためのポイントは、自社の業務を製品の標準機能にどこまで寄せられるかを見極め、現場が入力を続けられる設計とサポートを選ぶことです。案件別収支管理は現場が工数や実績を入力し続けて初めて機能するため、導入前に、標準機能で扱える業務と個別開発が要る業務を切り分けておくと、想定外の追加費用や納期の遅れを防げます。

Q. 広告業の基幹システムを刷新するのに適したタイミングはいつですか?

A. 広告業の基幹システムを刷新する適したタイミングは、案件数の増加や表計算・個別ツールの分断で月次の締めや採算把握が限界に近づいたとき、あるいは既存のオンプレミス基幹が老朽化し保守が負担になったときです。赤字案件の発見が請求や決算の後になっている状態は、案件別収支管理を仕組み化する検討の目安になります。

Q. IT導入補助金など、広告業向け基幹システムの導入に使える補助金はありますか?

A. 広告業向けの基幹システムの中には、IT導入補助金の対象ツールとして案内されている製品もあります。対象や補助額は年度の公募要件によって変わるため、導入を検討する製品が対象かどうか、申請の要件とあわせて提供元や公式情報で確認してください。

Q. 無料トライアルで試せる広告業向けの基幹システムはありますか?

A. 無料トライアルで試せる広告業向けの基幹システムはあり、30日間の無料トライアルを用意している製品もあります。本格導入の前に、工数入力の使い勝手や案件別の損益の見え方を現場で確認できるため、定着のしやすさを見極める材料になります。

Q. 広告業特有の業務に対応できる基幹システムには、具体的にどの製品がありますか?

A. 広告業特有の業務に対応できる基幹システムには、案件別に媒体費・制作費・工数・売上を紐づけて採算を可視化する、業種特化・プロジェクト型のERP製品があります。案件別に原価・工数・媒体費まで一元管理する中堅〜大手向けの製品と、小規模から案件別の収支・請求を始められる軽量な製品があり、自社の規模や必要な機能の範囲に合わせて候補を絞り込むとよいでしょう。

Q. 広告業向けの基幹システムを全社に定着させるには、どう進めればよいですか?

A. 広告業向けの基幹システムを全社に定着させるには、一度に全社へ広げず、まず一つのチームで試して入力時間や採算把握の改善を数値で示し、そこから対象を広げるのが有効です。案件別収支管理は現場の継続的な入力が前提になるため、入力の負担を抑える設計と、目的を共有する運用ルールづくりをあわせて進めます。

Q. 見積・請求だけを軽くしたい場合と、原価・工数まで管理したい場合で、選ぶ製品は変わりますか?

A. 見積・請求の事務を軽くしたい場合と、原価・工数まで管理したい場合とでは、選ぶ製品は変わります。見積から請求・入金までを案件単位でまとめたいだけなら在庫を持たない軽量なクラウドサービスが向き、案件別の原価計算や工数の配賦、媒体費の細かな管理まで求めるなら、標準機能でそれらをカバーするプロジェクト型ERPが向きます。

まずは自社が管理したい範囲を決めてから、その範囲を過不足なく満たす製品を選びます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
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