勤怠管理システムで締めた集計を、給与計算ソフトへ手作業で入力し直していませんか。転記のたびに数字を見比べ、残業や深夜労働の割増を突き合わせ、締めたあとに打刻漏れが見つかればもう一度やり直す。給与計算そのものより、その前後の受け渡しに時間を取られている担当者は少なくありません。
この受け渡しをなくす手段が、勤怠管理システムと給与計算ソフトの連携です。ただし「連携できる」と書かれていても、つながる相手も、渡るデータの範囲も、追加でかかる費用も製品によって違います。自社がいま使っている勤怠管理システムと組み合わせられるのは、どの給与計算ソフトなのでしょうか。
本記事では、勤怠管理システムと連携できる給与計算ソフト27サービスを、つなぎ方の4タイプに分けて比較します。連携の方式、公式に公開されている連携先の製品名、受け渡せる勤怠項目、連携に必要な条件と費用を製品ごとに整理しました。既存の打刻環境を活かせるかどうかを判断する材料としてご活用ください。
また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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本記事の対象範囲
本記事で紹介する27サービスは、勤怠管理システムから勤怠データを取り込んで給与計算まで行える給与計算ソフトです。取り込みの手段は問わず、勤怠と給与が同じシステムで完結するもの、同じベンダーのシリーズ製品どうしをつなぐもの、他社の勤怠管理システムとAPIやCSVで接続するものを含みます。
ここでいう連携には、勤怠と給与が同じシステムの中でデータを共有していて受け渡し自体が起きない状態も含みます。打刻から給与計算までを1つのサービスで賄う製品や、勤怠管理を主軸にしながら給与計算の機能を持つ製品も、読者にとっては同じ課題の解決策になるためです。
先にお伝えしておくと、他社の勤怠管理システムを実名で公開しているのは27製品のうち12製品です。残りは自社シリーズの勤怠製品との連携だけを公開しているか、対応製品名を公表していません。すでに使っている勤怠管理システムを残したい場合、実際の候補はこの12製品が起点になります。
勤怠管理システムとの連携を条件にせず、給与計算ソフト全般から候補を洗い出したい場合は、次の記事で主要製品の料金・機能と、企業規模別の選び方を比較しています。
勤怠と給与を連携させると、毎月の作業のどこがなくなるのか
連携の効果は「便利になる」といった漠然としたものではなく、毎月繰り返している特定の工程が消えるという形で表れます。まず現状の作業を分解したうえで、連携によって何が自動化されるのかを見ていきます。
いま手作業のどこで時間とミスが生まれているのか
勤怠管理システムと給与計算ソフトの役割分担
勤怠管理システムは、出退勤の打刻を受け取り、労働時間を日次・月次で集計する役割を担います。時間外労働、深夜労働、休日労働、有給休暇の取得状況といった区分も、この段階で確定します。
給与計算ソフトは、確定した労働時間を入力として受け取り、基本給や各種手当と合わせて支給額を算出します。そこから社会保険料と税額を控除し、給与明細と賃金台帳を出力します。
勤怠管理システムが確定させた集計結果を給与計算ソフトへ渡すところが、手作業の発生する地点です。連携とは、この受け渡しをシステム間で自動化することを指します。
集計・転記・割増の突き合わせに毎月かかっている手間
受け渡しを人が行う場合、勤怠側で締めた集計表を出力し、給与側の入力欄に従業員ごとの数値を移していく作業が発生します。従業員数が増えるほど作業時間は比例して伸び、確認のための読み合わせも必要になります。
転記そのものより負荷が高いのは、区分ごとの突き合わせです。同じ「残業」でも法定内の時間外と法定外では割増の扱いが変わり、深夜帯にかかった分は別に集計する必要があります。勤怠側の集計項目と給与側の入力項目の呼び方が一致していないと、どの数値をどこに入れるのかを毎月確認することになります。
さらに、締めたあとに打刻漏れや修正申請が出た場合は、勤怠側で集計をやり直し、給与側の入力も差し替える必要があります。締め日から支給日までの日数が限られている中で、この戻し作業が発生することが実務上の重荷になります。
締めから支給までの工程で自動化される範囲
連携させた場合、勤怠側で締め処理を確定させると、集計結果が給与計算ソフトの各従業員のレコードに反映されます。担当者の操作は、勤怠側で締めることと、給与側で反映後の数値を確認することに縮みます。
ただし自動化される範囲は「勤怠データの受け渡し」までで、その先の工程はそのまま残ります。基本給や手当の変更、入退社に伴う日割り計算、賞与の設定といった、勤怠実績に由来しない情報は引き続き人が入力します。連携は給与計算全体を無人化するものではなく、受け渡しという特定の工程を取り除くものです。こう捉えておくと、導入後の期待値がずれません。
誤支給・計算ミスが減る
転記の工程がなくなると、入力間違いや行のずれといった、作業そのものに起因する誤りが発生しなくなります。数値が機械的に引き渡されるため、勤怠側で確定した集計と給与側で計算に使われた数値が一致している状態を保てます。
労働時間の区分は、給与額に直接反映される情報です。労働基準法第37条は、時間外労働・休日労働・深夜労働のそれぞれについて割増賃金の支払いを定めており、割増率は時間外労働が2割5分以上、休日労働が3割5分以上とされています。どの区分に何時間該当するかがずれれば、そのまま支給額の誤りになります。
これらの区分は賃金台帳に記入すべき事項としても定められており、どの項目が連携で渡るべきかという話にそのままつながります。項目ごとの中身は後述の「連携で受け渡せる勤怠項目と、渡らない項目」で扱います。
給与計算の属人化を解消できる
手作業の受け渡しは、担当者ごとの手順に依存しがちです。どの集計表をどう出力し、どの列を給与側のどの欄に入れるか、例外的な勤務形態をどう扱うかといった判断が、担当者の頭の中に蓄積されていきます。
連携によって受け渡しの手順がシステム側の設定として固定されると、この判断は設定情報として残ります。担当者が交代しても同じ手順で処理でき、引き継ぎの際に確認すべき範囲も設定内容に限定されます。月次の締め処理を複数人で分担する体制も組みやすくなります。
担当者1人に業務が集中している状態は、システムではなく体制の側から解く方法もあります。給与計算そのものを外部に任せる場合に、どこまでの業務を委託でき、料金がどう決まるのかは次の記事で整理しています。
法改正・社会保険料率の改定に自動で追随できる
クラウド型の給与計算ソフトは、料率や税額表の改定がベンダー側で適用されるため、利用者が計算式を手直しする必要がありません。ここで押さえておきたいのは、年度替わりに動くものと固定されているものが混在している点です。
健康保険料率は協会けんぽが都道府県ごとに年度単位で定め、3月分(4月納付分)から適用されます。雇用保険料率も年度単位で改定されます。一方で厚生年金保険料率は2017年(平成29年)9月を最後に18.3%で固定されており、毎年動くのは料率ではなく、9月の定時決定で見直される標準報酬月額の側です。
いずれも最新の値は各機関が公表しているため、ソフトの自動更新に任せる範囲と、自社で確認する範囲を分けて考えておくと安心です。
勤怠と給与のつなぎ方は4タイプ
勤怠と給与のつなぎ方は、大きく4つに分かれます。どのタイプを選ぶかは、勤怠管理システムをすでに使っているか、使っている場合それを残したいかによって決まります。まず自社がどのタイプに当てはまるかを確かめてください。

一体型(勤怠と給与が1つのシステムで完結)
打刻から給与計算までを同じサービスの中で行うタイプです。勤怠と給与が同じデータベースを共有しているため、受け渡しという工程そのものが存在しません。締め処理を確定させれば、その結果がそのまま給与計算の入力になります。
設定する対象が1つで済むため、導入時の負荷も小さく抑えられます。一方で、勤怠管理の機能は給与計算とセットで提供されるものに限られるため、複雑なシフト管理や特殊な勤務形態を扱いたい場合は、機能が足りるかを事前に確かめる必要があります。
向いている企業:勤怠管理と給与計算をこれから同時に導入する企業、紙のタイムカードや表計算ソフトから乗り換える企業。
シリーズ連携型(同じベンダーのシリーズでそろえる)
勤怠管理と給与計算が別々の製品として提供されており、同じベンダーのものを組み合わせて使うタイプです。製品としては分かれているため、勤怠側の機能は一体型より作り込まれていることが多く、シフトや変形労働時間制への対応も選択肢が広がります。
同じシリーズでもデータの受け渡しが自動になる製品と、CSVの書き出しと取り込みが必要な製品があるので、そこは製品ごとに確認が要ります。他社の勤怠管理システムからCSVで取り込める製品もありますが、対応する製品名を公開していないため、自社の環境で使えるかは個別の確認になります。
注意点は費用です。勤怠と給与が別製品である以上、料金も別々に発生します。従業員1人あたりの単価が製品ごとに設定されている場合、両方を使うと月額は単純に積み上がります。また、他社の勤怠管理システムからデータを取り込めるかどうかは製品によって異なり、自社シリーズ以外に対応していないものもあります。
向いている企業:勤怠管理システムをまだ導入していない、あるいは入れ替えを前提に検討している企業。人事労務の手続きまで同じシリーズでそろえたい企業。
外部連携型(既存の勤怠システムと後からつなぐ)
他社の勤怠管理システムを、接続先として製品名まで公式に公開しているタイプです。すでに使っている打刻環境をそのまま残したまま、給与計算ソフトだけを入れ替えられます。自社の勤怠管理システムが一覧にあるかを事前に確かめられる点が、この型の価値です。勤怠側の運用を変えずに済むため、現場の再教育が不要という利点があります。
接続の手段はAPIとCSVに分かれ、同じ製品でも接続先によって手段が変わることがあります。対応している勤怠管理システムの一覧が公開されているかどうか、そこに自社の製品名があるかどうかが、このタイプを選ぶ際の最初の確認事項です。連携用の機能が別料金のオプションとして提供されている製品もあります。
向いている企業:勤怠管理システムをすでに運用しており、打刻環境を変えずに給与計算だけを見直したい企業。
基幹システム型(基幹システムの一部として給与計算を持つ)
会計や人事を含む基幹システムの中に、就業管理と給与計算のモジュールを併せ持つタイプです。打刻から給与、さらに会計仕訳までが同じ基盤の上で完結し、部門や雇用区分をまたいだ集計にも対応します。
複雑な勤務形態や多数の拠点を抱える企業向けの構成で、料金は公開されず個別見積もりとなるのが一般的です。導入にあたっては要件定義から始める前提で、期間も費用も他のタイプとは規模が異なります。
向いている企業:フレックス・裁量労働・変形労働時間制・交代勤務が混在する企業、拠点や雇用区分が多く集計の要件が複雑な企業。
4つのタイプの違いを整理すると、次のようになります。
| タイプ | 一体型 | シリーズ連携型 | 外部連携型 | 基幹システム型 |
|---|---|---|---|---|
| 勤怠と給与の関係 | 同じサービスの中で完結 | 同じベンダーの別製品 | 他社の勤怠システムと接続 | 基幹システムのモジュール |
| 受け渡しの作業 | 発生しない | シリーズ内は自動またはCSV取込 | API連携またはCSV取込 | スイート内で自動 |
| 既存の勤怠環境 | 入れ替えが前提 | 同じシリーズにそろえるのが基本 | そのまま残せる | 基幹システムに統合 |
| 向いている企業 | 勤怠と給与をこれから同時に導入する企業 | 勤怠管理システムの入れ替えも視野に入れている企業 | 打刻環境を変えずに給与計算だけを見直したい企業 | 勤務形態や拠点が多く集計要件が複雑な企業 |
※上記は各タイプの一般的な考え方の整理です。個別のサービスの連携方式・対応する勤怠管理システム・料金は、後掲の比較表と各社情報をご確認ください。
自社がどの型かは、いま使っている勤怠管理システムをどうするかでほぼ決まります。打刻の運用を変えずに残したいなら外部連携型です。他社の勤怠管理システムを製品名まで公開しているので、自社の環境が対応しているかを事前に確かめられます。勤怠側も入れ替えるつもりなら一体型かシリーズ連携型、勤怠管理システムをまだ導入していないなら一体型が出発点です。
フレックスや裁量労働、交代勤務が混在していて集計の要件が複雑な場合や、拠点が多い場合は基幹システム型が候補になります。従業員数十名規模で勤務形態が標準的なら、この型は読み飛ばして構いません。
「連携できる」の中身を確かめる:方式・受け渡せる項目・条件・費用
タイプが決まったら、次は各製品が掲げる「連携できる」の中身を詰めます。どうつながるのか、実際に毎月どう動かすのか、何が渡るのか、できると書かれていても必要な条件は何か、費用はどう上乗せされるのか。この順に確認していくと、資料請求の前に候補を絞り込めます。
自動連携・API連携・CSV取込で、毎月の運用はどう変わるか
連携の手段は3つに分かれます。どれに対応しているかで、毎月の担当者の操作が変わります。

同一システム内の自動連携(受け渡し作業そのものが発生しない)
勤怠と給与が同じデータベースを共有している場合、データを移すという概念自体がありません。勤怠側で締めを確定させた時点で、給与計算の画面に反映されています。担当者の操作は締め処理と確認だけです。
従業員マスターも共通なので、入社・退社・異動の情報を二重に登録する必要もありません。運用の手数がもっとも少ない方式です。
API連携(ボタン操作で同期する)
製品どうしがインターフェース経由で直接データをやり取りする方式です。給与計算ソフトの画面から取り込みを実行すると、勤怠側の最新の集計結果が読み込まれます。ファイルを書き出して保存し、それを開いて取り込むという中間の手順がありません。
ファイルを経由しないため、古い集計結果を誤って取り込む、書き出したファイルを取り違える、といった事故が起きにくくなります。項目の対応づけも初回の設定で固定されるため、毎月の判断が不要です。
CSV取込(既存の打刻環境を残せる代わりに、運用ルールが要る)
勤怠側でCSVファイルを書き出し、給与側で読み込む方式です。相手を選ばないため、API連携に対応していない組み合わせでもつなげられます。既存の勤怠管理システムを使い続けたい場合の現実的な選択肢になります。
ただし、ファイルを介する分だけ人の手が残ります。書き出したファイルの列の並びが給与側の取込形式と一致していなければ、事前にレイアウトを設定するか、ファイルを加工する必要があります。取り込んだかどうかの記録も自動では残らないため、取込漏れや二重取込を防ぐ手順を自分たちで決めておくことになります。
導入時に必要な初期設定と、毎月の取り込み手順
連携を始めるには、勤怠側と給与側で情報の対応づけを行う初期設定が必要です。中心になるのは、従業員を一意に特定するコードの統一です。勤怠側の従業員番号と給与側の従業員番号が食い違っていると、どのデータを誰に紐づけるのかが決まりません。部門コードや雇用区分の呼び方も、両システムで揃えておく対象になります。
次に、勤怠側の集計項目と給与側の支給・控除項目の対応づけを行います。勤怠側で「時間外」と呼んでいる集計が、給与側のどの単価に紐づく項目なのかを一つずつ指定していく作業です。API連携の場合はこの設定が製品側で用意されていることが多く、CSV取込の場合は取込レイアウトとして自分で定義します。
初期設定が済めば、毎月の手順は「勤怠側で締める」「給与側で取り込む」「反映された数値を確認する」の3ステップに収まります。
連携で受け渡せる勤怠項目と、渡らない項目
「連携できる」と書かれていても、渡るデータの範囲は製品によって差があります。ここが選定でもっとも見落とされやすい点です。
渡る項目の中心になるのは、労働時間とその区分です。厚生労働省のガイドラインは、賃金台帳へ記入すべき事項を次のように示しています。
使用者は、労働基準法第 108 条及び同法施行規則第 54 条により、労働者ごとに、労働日数、労働時間数、休日労働時間数、時間外労働時間数、深夜労働時間数といった事項を適正に記入しなければならないこと。
出典:労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(平成29年1月20日策定)|厚生労働省
連携で渡る項目がこの顔ぶれになるのは偶然ではありません。労働日数・労働時間数・時間外・休日・深夜は、給与額の計算根拠であると同時に、法令上の記録対象でもあるためです。逆に言えば、この5区分が渡らない製品は、給与計算に必要な情報が揃わないことになります。
製品によっては、これに加えて独自の集計項目や休暇区分まで受け渡せるものがあります。一方で、公式に公開されている受け渡し項目が出勤日数と残業時間の2つだけ、という製品もあります。自社が手当の計算に使っている集計項目が渡るかどうかは、製品ごとに個別に確認してください。
有給休暇の取得日数は、扱いが少し違います。賃金台帳の法定記載事項には含まれておらず、労働基準法施行規則第24条の7が定める年次有給休暇管理簿として別に管理することが求められています。連携の対象になるかどうかも製品によって分かれるため、賃金台帳に載る労働時間の区分とは切り分けて確認するのが確実です。
手当の額や基本給といった、勤怠実績に由来しない情報は連携の対象外です。これらは給与計算ソフト側で管理する情報であり、連携によって自動化されるものではありません。
「連携できる」と書かれていても確認が要る条件
製品ページに連携対応と書かれていても、そのまま使えるとは限りません。実際には次のような条件がついていることがあります。
ひとつは、連携機能が別料金のオプションになっている場合です。API連携を使うために接続用のサービスを別途契約する、CSVの自動取り込みに年額の利用料がかかる、といった構成があります。給与計算ソフト本体の月額だけを見て予算を組むと、あとから上振れします。
ふたつめは、対応プランの限定です。下位プランでは連携機能が使えず、上位プランへの変更が必要になるケースがあります。同じ製品でも、無償で使えるインターフェースと有償のものが混在していることもあります。
みっつめは、自社シリーズの勤怠管理を契約していることが前提になっている場合です。給与計算だけを単体で契約できず、同じベンダーの勤怠管理とセットでの利用が条件になっている製品があります。この場合、既存の勤怠管理システムを残すという選択肢は取れません。
よっつめは、連携先の一覧そのものが公開されていない場合です。公開されていないこと自体は連携できないことを意味しませんが、自社の勤怠管理システムに対応しているかを事前に確かめられないため、問い合わせでの確認が必要になります。
連携込みでかかる費用の目安
費用は、給与計算ソフト本体の料金、勤怠管理側の料金、連携のための追加費用の3つに分けて考えると見通しが立ちます。
クラウド型の給与計算ソフトで単価を公開している製品では、従業員1人あたり月額300〜500円程度が中心です。これに最低利用料金が設定されている場合があり、従業員数が少ないうちは単価計算より高くなります。初期費用は無料の製品が多い一方、人事労務スイート型では十万円台の初期費用が設定されているものもあります。
シリーズ連携型を選ぶ場合は、勤怠管理側の料金が別に発生します。勤怠と給与でそれぞれ1人あたりの単価が設定されていれば、月額は両者の合計になります。前項で挙げた連携用オプションが必要な製品では、そこにさらに年額の利用料が乗ります。
インストール型のパッケージは、買い切りの本体価格に加えて年間の保守費用がかかる構成が一般的です。基幹システム型は料金を公開せず個別見積もりとしている製品がほとんどで、規模と要件によって金額が大きく変わります。
製品ごとの実際の料金は、後掲の比較表と個別紹介にまとめています。
自社に合う連携のかたちをどう選ぶか
ここからは、候補を2〜3製品まで絞り込むための確認項目を挙げます。最初の2つが勤怠連携に固有の観点、残りが給与計算ソフト全般に共通する観点です。
既存の勤怠管理システムを残すか、一体型に寄せるか
最初に決めるのは、いま使っている勤怠管理システムをどうするかです。この判断が、先に挙げた4タイプのどれを軸に探すかを決めます。
勤怠側に不満がなく、打刻方法やシフト管理の運用が定着しているなら、それを残せる外部連携型が候補になります。現場の打刻方法を変えずに済むため、従業員への周知や再教育が発生しません。
一方、勤怠側にも不満があり入れ替えを検討しているなら、一体型やシリーズ連携型に寄せたほうが結果的に手数が減ります。設定する対象が減り、連携の可否を調べる手間もなくなるためです。表計算ソフトや紙のタイムカードで勤怠を管理している場合も、この方向が現実的です。
判断の分かれ目は、勤怠側の乗り換えコストです。打刻端末を設置している、特殊なシフトパターンを作り込んでいる、といった事情があれば、勤怠を残す前提で給与側を探すほうが総コストは小さくなります。
自社の勤怠管理システムの名前が連携先の一覧にあるか
既存の勤怠管理システムを残すと決めたら、候補となる給与計算ソフトが自社の製品に対応しているかどうかは、製品名で照合するのが確実です。「主要な勤怠管理システムに対応」といった記述だけでは判断できません。公式に公開されている連携先の一覧に自社の製品名があるかどうかを確認してください。
確認する際は、対応の有無だけでなく手段も見ておきたいところです。同じ製品でも、ある勤怠管理システムとはAPIでつながり、別のものはCSV取込のみ、という差があるためです。製品ごとの連携先と手段は後掲の比較表にまとめています。
一覧に自社の製品名がない場合でも、CSV取込に対応していればつなげられる可能性があります。その場合は、勤怠側が書き出せるファイルの項目と、給与側が取り込める形式が噛み合うかを問い合わせで確かめることになります。
クラウド型かインストール型か
クラウド型は、料率や税額表の改定がベンダー側で適用されるため、法改正への対応を利用者が意識せずに済みます。API連携に対応しているのもクラウド型が中心で、勤怠との接続手段の選択肢が広くなります。月額課金のため初期費用を抑えられる一方、利用が続く限り費用が発生します。
インストール型は買い切りが基本で、長く使うほど1年あたりの負担は下がります。ただし法改正への対応はプログラムの更新を自分で適用する構成のものがあり、その場合は更新作業と、更新を適用する年間の保守契約が前提になります。勤怠との連携もCSV取込が中心です。
従業員数が数十名規模で、勤怠管理システムをすでにクラウドで運用しているなら、接続手段の広さからクラウド型が噛み合います。既存の打刻環境が社内設置の端末で、外部にデータを出さない方針がある場合は、インストール型が選択肢になります。
自社の就業規則・変形労働時間制・シフト勤務に対応できるか
連携がつながっても、勤怠側で集計された結果を給与側が正しく解釈できなければ計算は合いません。確認すべきなのは、自社の就業規則で定めている勤務形態を両システムが同じ前提で扱えるかどうかです。
1か月単位や1年単位の変形労働時間制を採用している場合、時間外労働の判定は通常の勤務と異なります。フレックスタイム制では清算期間の総枠に対する超過分が対象になります。これらの集計方法に勤怠側が対応していても、給与側が受け取れる項目として用意していなければ、結局は手作業での調整が残ります。
シフト勤務で日をまたぐ勤務がある、深夜帯の割増と休日割増が重なる、といった条件がある場合も同様です。自社でもっとも複雑な勤務パターンを1つ選び、それが両システムでどう処理されるかを問い合わせ時に確かめておくと、導入後の齟齬を減らせます。
連携の初期設定を自社で行うか、ベンダーの支援を受けるか
連携の初期設定は、従業員コードの統一や項目の対応づけといった、業務知識とシステム設定の両方が必要な作業です。これを自社の担当者が行うのか、ベンダーの導入支援を受けるのかで、立ち上げまでの期間が変わります。
確認しておきたいのは、導入支援が有償か無償か、支援の範囲に連携設定が含まれるか、初回の給与計算に立ち会ってもらえるかの3点です。無償のサポートが問い合わせ対応に限られ、設定作業の代行は別料金という構成もあります。
運用開始後については、問い合わせ方法と対応時間も見ておきたいところです。給与計算は締め日から支給日までの日程が固定されているため、つまずいたときにその日のうちに回答を得られるかどうかが実務に効きます。
ここまで挙げた観点を自社の状況に当てはめるのが難しい場合のために、条件を選ぶだけで候補が絞り込める「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひご活用ください。
勤怠連携に合う給与計算ソフト診断
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【比較表】勤怠管理システムと連携できる給与計算ソフト27選
まず、いま使っている勤怠管理システムの名前から、つながる給与計算ソフトを引ける一覧を掲載します。各社が公式に公開している連携先を集計したもので、自社の製品名がある行を探してください。
勤怠管理システム別・対応する給与計算ソフト一覧
| 勤怠管理システム | KING OF TIME | Touch On Time | ジョブカン勤怠管理 | HRMOS勤怠(旧IEYASU) | レコル(RecoRu) | スマレジ・タイムカード | クロノスPerformance | kincone | CLOUZA | 勤革時 | TimeP@CK(アマノ、タイムパック) | SmartHR | チームスピリット/CC-BizMate/リシテア(就業管理クラウドサービス)/ShiftMAX/勤労の獅子/BizWork+/Wa-算タイムレコーダー/タイムログDX/ADVANCE勤怠クラウド/Dr.オフィス LookJOB2/CYDAS/AKASHI/Sense Thunder | セコムあんしん勤怠管理サービス KING OF TIME Edition | マネーフォワード クラウド勤怠/マネーフォワード クラウド勤怠Plus/クロジカスケジュール管理/ちゃっかり勤太くん/タブレット タイムレコーダー/シュキーン/保育士バンク!コネクト/勤怠ドライバー/ラクロー | 自社シリーズの勤怠製品 | Universal 勤次郎/JOBEE 勤怠管理/TimePro-NX就業 | Edge Tracker/クロノス(クロノス株式会社)/楽々勤怠(マックス) | HRBrain/ALIVE SOLUTION TA/CollaboView |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 連携できる給与計算ソフト | KING OF TIME 給与 弥生給与 Next freee人事労務 マネーフォワード クラウド給与 給与奉行クラウド オフィスステーション給与 Cells給与 | 弥生給与 Next freee人事労務 マネーフォワード クラウド給与 給与奉行クラウド オフィスステーション給与 | ジョブカン給与計算 マネーフォワード クラウド給与 給与奉行クラウド PCA給与DX Cells給与 | HRMOS労務給与 freee人事労務 マネーフォワード クラウド給与 給与奉行クラウド | レコル(給与オプション) freee人事労務(freee公式の表記はRecoRe) マネーフォワード クラウド給与 | スマレジ・タイムカード(給与機能) freee人事労務 マネーフォワード クラウド給与 | マネーフォワード クラウド給与 給与奉行クラウド PCA給与DX | freee人事労務 給与奉行クラウド | マネーフォワード クラウド給与 給与奉行クラウド | SMILE 人事給与 マネーフォワード クラウド給与 | JDL IBEX給与net2 MJSLINK DX 給与大将 | SmartHR 給与計算 PROACTIVE | 給与奉行クラウド | マネーフォワード クラウド給与 給与奉行クラウド | マネーフォワード クラウド給与 | 弥生勤怠 Next → 弥生給与 Next ジンジャー勤怠 → ジンジャー給与 CYBER XEED就業 → CYBER XEED給与 One人事[勤怠] → One人事[給与] オフィスステーション勤怠 → オフィスステーション給与 フリーウェイタイムレコーダー → フリーウェイ給与計算 安心データバンク de 勤怠 → 給料王 SmileWorksの勤怠機能 → SmileWorks 給与計算くんの勤怠機能 → 給与計算くん COMPANY勤怠管理 → COMPANY POSITIVEの就業管理機能 → POSITIVE PROACTIVEの勤怠管理機能 → PROACTIVE | SMILE 人事給与 | MJSLINK DX 給与大将 | HRBrain → PCA給与DX ALIVE SOLUTION TA → GrowOne 人事SX・給与SX CollaboView → PROACTIVE |
| 主な連携方式 | 同シリーズ内の自動連携(KING OF TIME 給与) API連携またはCSV取込(給与ソフトにより異なる) | API連携またはCSV取込(給与ソフトにより異なる) | 同シリーズ内のAPI連携(ジョブカン給与計算) API連携またはCSV取込(給与ソフトにより異なる) | 同シリーズ内の自動連携(HRMOS労務給与) API連携またはCSV取込(給与ソフトにより異なる) | 同一システム内で完結(レコル) API連携 | 同一システム内で完結(スマレジ・タイムカード) CSV取込 | API連携またはCSV取込(給与ソフトにより異なる) | API連携またはCSV取込(給与ソフトにより異なる) | API連携またはCSV取込(給与ソフトにより異なる) | API連携 | CSV取込(JDL IBEX給与net2) 方式の公表なし(MJSLINK DX 給与大将) | 同シリーズ内の自動連携(SmartHR 給与計算) 導入時の個別設計(PROACTIVE) | API連携(奉行APIコネクトサービス) CSV取込(自動連携エージェントまたは手動) | API連携(両ソフトとも) | API連携(マネーフォワード クラウド勤怠・同Plus) CSV取込(そのほか) | 同一システム内で完結または同シリーズ内の自動連携 API連携(弥生勤怠 Next・オフィスステーション勤怠) CSV取込(フリーウェイタイムレコーダー・安心データバンク de 勤怠) | 方式の公表なし(打刻データ・マスター情報を連携) | 方式の公表なし (「クロノス」はMJS公式の表記。クロノスPerformanceと同一製品かは公表なし) | API連携(HRBrain) API連携またはCSV取込(ALIVE SOLUTION TA) 導入時の個別設計(CollaboView) |
| 対応製品数 | 7 | 5 | 5 | 4 | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
※2026年8月時点で各社が公式に公開している連携先を集計したものです。一覧に自社の勤怠管理システムがない場合でも、CSV取込に対応する給与計算ソフトであればつなげられる可能性があります。
自社の勤怠管理システムが見つかったら、該当する給与計算ソフトの連携方式・追加費用・料金を、次のタイプ別の比較表で確認してください。一覧に名前がなかった場合は、CSV取込に対応する製品を候補に、勤怠側が書き出せる項目と給与側が取り込める形式が噛み合うかを問い合わせで確かめることになります。
タイプ別の比較表
ここからは、自社の課題や要件に合わせた客観的な比較・選定ができるよう、勤怠管理システムと連携できる給与計算ソフト27製品を、4つのつなぎ方のタイプ別に分類してご紹介します。連携できる勤怠管理システムの欄で、自社が使っている製品名を探してみてください。
一体型の比較表
| サービス名 | SmileWorks(スマイルワークス) | レコル(RecoRu) | スマレジ・タイムカード | 給与計算くん |
|---|---|---|---|---|
| 連携方式 | 同一システム内で完結 API連携(オプション) | 同一システム内で完結 CSV取込 | 同一システム内で完結 | 同一システム内で完結 |
| 連携できる勤怠管理システム | SmileWorksの勤怠機能(自社) 他社製品名は公表なし | レコル(自社) 他社製品名は公表なし | スマレジ・タイムカード(自社) 他社製品名は公表なし | 給与計算くんの勤怠機能(自社) 他社製品名は公表なし |
| 受け渡せる勤怠項目 | 公表なし | 総称のみ(「勤怠データ」) | 総称のみ(「勤怠情報」) | 公表なし |
| 連携の追加費用・条件 | 給与機能は標準プラン以上 他社とのAPI連携はオプション(費用は公表なし) | 給与計算はオプション(1人あたり月額100円から300円に変更) | 給与計算はプレミアムプラン以上の機能 | 公表なし |
| 初期費用 | 30,000円(標準プラン) (税区分は公表なし) | 0円 | 0円 | 要問い合わせ |
| 月額費用(課金単位) | 5名込み10,000円〜(標準プラン。利用する機能ごとの費用は別途) 6名目以降は1IDにつき1,000円 (税区分は公表なし) | 1人あたり300円(給与計算込み。勤怠管理のみなら100円) 最低利用料金3,000円 (税区分は公表なし) | 10名あたり2,420円〜7,260円(プレミアム〜エンタープライズ。11名目以降は1人あたり385円〜770円を加算) 0円(スタンダードは30名まで。給与計算は非対応) (税込) | 要問い合わせ(課金単位は公表なし) |
| 詳細情報 | 詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
シリーズ連携型の比較表
| サービス名 | CYBER XEED給与 | KING OF TIME 給与 | ジンジャー給与 | SmartHR 給与計算 | HRMOS労務給与 | One人事[給与] | フリーウェイ給与計算 | ジョブカン給与計算 | 給料王 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 連携方式 | シリーズ内の自動連携 | シリーズ内の自動連携(WebAPI) | シリーズ内の自動連携 | シリーズ内の自動連携 | シリーズ内の自動連携(APIかCSVかは公表なし) | シリーズ内の自動連携(共通データベース) | CSV取込 | API連携(シリーズ内のみ) CSV取込 | CSV取込 |
| 連携できる勤怠管理システム | CYBER XEED就業(自社) 他社製品名は公表なし | KING OF TIME 勤怠管理(自社) KING OF TIME 人事労務(自社) 他社製品名は公表なし | ジンジャー勤怠(自社) 他社製品名は公表なし | SmartHRの勤怠管理機能(自社) 他社製品名は公表なし | HRMOS勤怠(自社) 他社製品名は公表なし | One人事[勤怠](自社) 他社製品名は公表なし | フリーウェイタイムレコーダー(自社) 他社製品名は公表なし | ジョブカン勤怠管理(自社) 他社製品名は公表なし (取込可能な形式のCSVであれば可) | 安心データバンク de 勤怠(自社) 他社製品名は公表なし (取込可能な形式のCSVであれば可) |
| 受け渡せる勤怠項目 | 総称のみ(「勤務データ」「従業員情報」) | 公表なし | 総称のみ(「勤怠の労働時間などのデータ」) | 公表なし | 公表なし | 項目単位で公開(出勤日数・残業時間の2項目) | 項目単位で公開(全20項目) 出勤日数・勤務時間 有給休暇消化日数・特別休暇消化日数 欠勤/遅刻/早退回数 時間外勤務時間・深夜労働時間・深夜残業時間 ほか 休日労働関連の5項目は新様式での出力時のみ | 項目数のみ公開 ジョブカン勤怠管理とのAPI連携で50種類以上 デフォルト項目・独自の集計項目・特別休暇項目を含む | 総称のみ(「勤怠データ」) |
| 連携の追加費用・条件 | CYBER XEED就業の契約が別途必要 就業は初期設定費用70万円〜・1人あたり月額380円〜 機能を絞った就業スタンダードは初期設定費用20万円〜・1人あたり月額330円〜 (いずれも税区分は公表なし) | KING OF TIME 勤怠管理への登録が前提(給与機能の追加費用なし) | ジンジャー勤怠の費用が別途必要 | 有料オプション(HRストラテジープラン/人事・労務エッセンシャルプランの契約が前提) 勤怠管理機能の契約も必要 | HRMOS勤怠は契約の分かれる別プロダクト(無料) 人事労務プランは利用予定50名以上が対象 | One人事[勤怠]をあわせて利用することが前提 費用は公表なし | 追加費用なし(フリーウェイタイムレコーダーは10人まで無料) | API連携は有料プラン限定(5名までの無料プランは対象外) 他社からのCSV取込は給与側の形式に合わせる作業が必要 | 公表なし |
| 初期費用 | 50万円〜 (税区分は公表なし) | 0円 | 要問い合わせ | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | 0円 | パッケージ版 82,500円(初年度のソフト代金+保守料金) クラウド版 要問い合わせ (税区分は公表なし) |
| 月額費用(課金単位) | 2万円〜(課金単位は公表なし) (税区分は公表なし) | 1人あたり330円(勤怠管理・人事労務・給与計算を含む。税抜300円) (税込) | 1人あたり300円〜(利用する製品数と人数で変動。公式は下限のみ公表) (税区分は公表なし) | 要問い合わせ(従業員数に応じた見積もり制) | 要問い合わせ(従業員規模7段階の見積もり制) | 要問い合わせ(アカウント数に応じて変動) | 定額1,980円(有料版、人数制限なし) 0円(無料版、5名まで・1社のみ) (税区分は公表なし) | 1人あたり400円(有料プラン、最低利用料金2,000円) 0円(無料プラン、5名まで) (税抜) | 定額3,278円〜5,478円(クラウド版のライト〜プロフェッショナル。アカウント数・管理会社数で変動) パッケージ版は月額なし (税区分は公表なし) |
| 詳細情報 | 詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
外部連携型の比較表
| サービス名 | 弥生給与 Next | freee人事労務 | マネーフォワード クラウド給与 | 給与奉行クラウド | オフィスステーション給与 | PCA給与DX | SMILE 人事給与 | MJSLINK DX 給与大将 | GrowOne 人事SX・給与SX | JDL IBEX給与net2 | Cells給与 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 連携方式 | API連携 | API連携 CSV取込 | API連携 CSV取込 | API連携 CSV取込 | API連携 CSV取込 | API連携 (無償APIまたは有償のPCAクラウドWeb-API) | API連携(勤革時) そのほかの方式は公表なし | 公表なし | API連携 CSV取込(連携先ごとの内訳は公表なし) | CSV取込 | CSV取込 |
| 連携できる勤怠管理システム | 弥生勤怠 Next(自社) KING OF TIME Touch On Time | KING OF TIME Touch On Time IEYASU(現HRMOS勤怠) kincone RecoRe | 【API連携・10製品】 マネーフォワード クラウド勤怠(自社) マネーフォワード クラウド勤怠Plus(自社) KING OF TIME ジョブカン勤怠管理 ジョブカン勤怠管理(旧API) Touch On Time レコル 勤革時 HRMOS勤怠 セコムあんしん勤怠管理サービス KING OF TIME Edition【CSV取込・12製品】 ジョブカン CLOUZA スマレジ TIME CARD クロジカスケジュール管理 ちゃっかり勤太くん タブレット タイムレコーダー シュキーン レコル 保育士バンク!コネクト クロノスPerformance 勤怠ドライバー ラクロー | BizWork+ Wa-算タイムレコーダー CLOUZA チームスピリット ShiftMAX タイムログDX 勤労の獅子 kincone CC-BizMate HRMOS勤怠 KING OF TIME Touch On Time リシテア/就業管理クラウドサービス ADVANCE勤怠クラウド セコムあんしん勤怠管理サービス KING OF TIME Edition ジョブカン勤怠管理 Dr.オフィス LookJOB2 クロノスPerformance CYDAS AKASHI Sense Thunder | オフィスステーション勤怠(自社) KING OF TIME Touch On Time | HRBrain ジョブカン勤怠管理 クロノスPerformance | 勤革時 Universal 勤次郎 JOBEE 勤怠管理 TimePro-NX就業 | Edge Tracker タイムパック(アマノ) クロノス 楽々勤怠(マックス) | ALIVE SOLUTION TA これ以外の製品名は公表なし | TimeP@CK(アマノのタイムレコーダー) これ以外の製品名は公表なし | KING OF TIME ジョブカン勤怠管理 (いずれも連携手順を公開) ほかも取込可能な形式のCSVであれば可 |
| 受け渡せる勤怠項目 | 総称のみ(「勤怠データ」) | 総称のみ(就業形態別のCSV様式で労働時間・残業時間などを取込) | 総称のみ(「月次の勤怠集計データ」) | 総称のみ(「勤怠データ」。項目対応表は連携先ごとに別途公開) | 項目単位で公開(オフィスステーション勤怠との連携時) 出退勤時刻・休憩・実働時間 法定内/法定外残業 法定内/法定外深夜残業 法定/法定外休日勤務 有休時間・公休・振替休日 遅刻・早退時間 | 項目数のみ公開(勤怠項目20項目。内訳は公表なし) | 総称のみ(「勤怠情報」「社員情報」) | 公表なし | 公表なし | 公表なし | 総称のみ(「勤怠データ」) |
| 連携の追加費用・条件 | 弥生勤怠 Nextを組み合わせられるのはエントリー以上のプラン KING OF TIME・Touch On Timeとは直接API連携(弥生勤怠 Nextの契約は不要、各製品の契約は別途) 部門・従業員種別コードの一致が必要 | 追加費用なし CSV取込は給与側に該当の就業形態で従業員が登録されていることが前提 kinconeは固定時間制・管理監督者の従業員のみ同期可 | 追加費用なし API連携にはAPIキーの取得・登録が必要 | API連携は有償 (ジョブカン勤怠管理の例: サービス年間利用料2,400〜6,000円/1名+サービス連携年間利用料60,000円〜) CSVの自動連携エージェントは年額39,000円〜(税抜) | 自動連携には双方で部門コード・雇用区分コードの一致が必要 追加費用は公表なし | HRBrainは無償のAPIサービス経由(標準版限定、hyper版は対象外) ジョブカン勤怠管理・クロノスPerformanceは有償のPCAクラウドWeb-API経由 | APIコネクトが標準機能か追加費用のかかる製品かは公表なし | 公表なし | 公表なし | CSVの入出力は別料金のオプション(金額は公表なし) | 追加費用なし |
| 初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円(iEシステム) 50,000〜70,000円(iA以上) (税抜) | 110,000円(初回登録料) (税込) | 要問い合わせ(導入時のインストール・操作指導・データ移行費は別途) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 38,500円(本体)+初年度保守42,900円 初年度合計81,400円 (税込) |
| 月額費用(課金単位) | 定額1,700円〜7,000円(エントリー〜ベーシックプラス、年契約の月あたり換算) 勤怠管理の利用人数超過分は1人あたり300円 (税抜) | 5名込み2,000円(スターター、年払いの月あたり。6名目以降は1人あたり400円) 5名込み4,000円(スタンダード)/5,500円(アドバンス) (税区分は公表なし) | 5名込み6,480円(ビジネス、年払いの月あたり。6名目以降は1人あたり300円) 1名2,480円(ひとり法人)/3名まで4,480円(スモールビジネス) (税抜) | 定額5,500円〜93,000円(従業員規模別5段階。iEは20名まで5,500円、iS拡張は1,000名まで93,000円) (税区分は公表なし) | 1人あたり440円 10名以下は一律4,400円 (税込) | 定額16,200円〜19,200円(クラウド版の標準版dx〜hyper版、単独利用時) 定額3,900円〜7,000円(サブスク版) (税抜) | 要問い合わせ(課金単位は公表なし) | 要問い合わせ(課金単位は公表なし) | 要問い合わせ(管理対象者数に応じたサブスクリプション制) | 定額1,340円〜(基本料金。契約単位は6か月または12か月) (税区分は公表なし) | 月額払いなし(年額一括前払いのみ) 2年目以降は保守が年額42,900円 (税込) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
基幹システム型の比較表
| サービス名 | COMPANY | POSITIVE | PROACTIVE |
|---|---|---|---|
| 連携方式 | 同一システム内で完結 | 同一システム内で完結 | 同一システム内で完結 外部連携は導入時の個別設計 |
| 連携できる勤怠管理システム | COMPANY勤怠管理(自社) 他社製品名は公表なし | POSITIVEの就業管理機能(自社) 他社製品名は公表なし | PROACTIVEの勤怠管理機能(自社) CollaboView SmartHR |
| 受け渡せる勤怠項目 | 総称のみ(「勤務実績」「休暇情報」) | 総称のみ(「出退勤実績」「休憩実績」「残業時間」など) | 公表なし |
| 連携の追加費用・条件 | COMPANY勤怠管理の利用が前提 費用は公表なし | 公表なし | 外部連携はシステム間の仕様を導入時に確認して設計する前提 費用は公表なし |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 月額費用(課金単位) | 要問い合わせ(課金単位は公表なし) | 要問い合わせ(課金単位は公表なし) | 要問い合わせ(課金単位は公表なし) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は2026年8月時点の各社公式情報にもとづく記載です。連携できる勤怠管理システムと連携の条件は公式に公開されている範囲を記載しており、記載のないものは「公表なし」としています。最新の対応状況と料金は各社情報をご確認ください。
タイプ別に見る給与計算ソフト27選
各製品の連携仕様と料金を、タイプごとに詳しく見ていきます。
一体型の給与計算ソフト
打刻から給与計算までを1つのサービスで完結させるタイプです。受け渡しの工程がないため、設定も運用ももっとも軽く済みます。
1. SmileWorks(スマイルワークス)(株式会社スマイルワークス)

販売管理・在庫・財務会計・給与計算・勤怠を1つのシステムに収めた、中小企業向けの統合型クラウドERPです。株式会社スマイルワークスが提供し、プロジェクト別収支管理を主軸に、売上・仕入・経費・社内工数を案件単位で集計できる構成になっています。
勤怠管理は給与計算モジュール「給与ワークス」の機能として提供され、勤怠の入力・インポート・承認から給与明細の作成までを同じシステム内で行います。外部の勤怠管理システムとの接続は、他社サービスとのAPI連携がオプションとして用意されているものの、連携先の製品名は公式には公表されていません。
料金は5つのプランに分かれ、給与計算を機能として選べるのは標準プラン以上(初期費用30,000円・月額10,000円+利用する機能ごとの費用)です。標準プランに含まれるユーザーは5名で、追加は1IDあたり月額1,000円かかります。税区分は公式料金ページに記載がありません(2026年7月時点)。無料トライアルは最大2ヶ月です。
2. レコル(RecoRu)(中央システム株式会社)

中央システム株式会社が2025年2月に給与計算オプション「レコル給与」を追加したことで、勤怠管理から給与計算までを1つのプラットフォームで扱えるようになったサービスです。打刻はICカード・顔認証・スマートフォンのGPS・PC・タブレット・Slackに対応し、公式サイトでは導入社数を5,000社以上としています(2026年8月時点)。
レコルで打刻した勤怠データは、給与計算オプションを追加すると同じプラットフォーム内でそのまま給与計算に引き渡されます。他社の勤怠管理システムのデータを取り込み、レコルの勤怠機能を使わずに給与計算機能だけを利用することもできます。ただし受け渡せる勤怠項目は、公式サイトでは「勤怠データ」と総称されるにとどまり、個別の項目までは書かれていません。
初期費用は0円、月額は勤怠管理のみで1人100円、給与計算を含めると1人300円です(いずれも最低利用料金3,000円、2026年8月時点の公式サイト記載)。運用・サポート費用はかからず、製品版と同じ機能を試せる30日間の無料トライアルがあります。
3. スマレジ・タイムカード(株式会社スマレジ)

クラウドPOSレジ「スマレジ」を主力とする株式会社スマレジが、2014年から提供しています。打刻から勤怠集計、給与計算、年末調整までを1つのサービスで扱う構成で、打刻はPC・スマートフォン・タブレットのほか笑顔認証に対応します。2021年7月のプレスリリース時点で登録事業所数は10万事業所を超え、業種別では飲食店が30%、小売店が18%を占めていました。
給与計算が使えるのはプレミアムプラン以上で、無料のスタンダードプランには含まれません。外部の給与計算ソフトへの受け渡しはCSVで、人事労務freee・マネーフォワード クラウド給与・弥生給与に対応します。ただしこの外部連携もプレミアムプラン以上が条件で、弥生給与のうち弥生給与 Nextには対応していません。旧シリーズとの連携である点は、乗り換えを検討する際の確認事項になります。
料金は10名あたりの月額で、スタンダードが0円(30名まで)、給与計算を含むプレミアムが2,420円、プレミアムプラスが4,840円、エンタープライズが7,260円(いずれも税込)です。無料トライアルは30日間用意されています。
4. 給与計算くん(株式会社グッドウェーブ)

個社ごとの給与計算ルールに合わせたカスタマイズ相談を「機能コンサルティング」として掲げる給与計算システムです。打刻や有給申請などの勤怠機能、給与・賞与の自動計算、Web給与明細の発行、銀行振込用の全銀フォーマットデータ生成までを同じサービス内で扱います。提供元の株式会社グッドウェーブは、セールスプロモーションを本業としながらAI・DX領域のサービスを手がけています。
勤怠管理は自社の機能として給与計算と同じサービス内に組み込まれ、打刻・有給申請・半休申請に対応します。一方で、他社の勤怠管理システムと連携できるかどうかは公表されておらず、連携先の製品名を示した一覧も公開されていません。既存の勤怠管理システムを残して使いたい場合は、対応可否を事前に提供元へ確認する必要があります。
料金は公式サイトに価格表がなく、個別相談での見積もりになります。公式FAQにはIT導入補助金の活用で実質半額となった導入事例の記載があるほか、カスタマイズなしの場合は1週間以内に納品するとしています。サポートはチャットで、対応時間は平日10:00〜19:00です。
シリーズ連携型の給与計算ソフト
同じベンダーの勤怠管理製品と組み合わせて使うタイプです。勤怠側の機能を作り込みたい場合の選択肢になります。他社の勤怠管理システムからCSVで取り込める製品も含みますが、対応製品名は公開されていません。
5. CYBER XEED給与(アマノビジネスソリューションズ株式会社)

アマノグループが展開するクラウド人事システム「CYBER XEED」シリーズのうち、給与計算を担う製品です。給与計算・年末調整・住民税更新に加え、Web給与明細とWeb源泉徴収票の配信に対応します。給与・勤怠データの入力やマスター保守を専任オペレーターが代行するアウトソーシングも選べます。
勤怠側は同じシリーズのCYBER XEED就業が担い、公式のクラウドサービスページには、就業を利用している場合は勤務データが自動連携されると記載されています。就業・給与・人事が同じデータベースを共有する構成のため、毎月の取り込み作業も従業員情報の二重更新も発生しません。
渡る内容は勤務データ・従業員情報という表現にとどまり、労働時間や休暇日数といった項目単位の内訳までは書かれていません。外部の勤怠管理システムとの連携可否は個別の仕様確認が必要とされており、対応する製品名の一覧も公開されていません。
初期費用は50万円から、月額は2万円からと公式の料金ページに記載されています。勤怠側のCYBER XEED就業は初期設定費用70万円から・月額380円/人からです。機能を絞ったCYBER XEED就業スタンダードは初期設定費用20万円から・月額330円/人からで、いずれも給与とは別に費用がかかります。導入後のサポートは無料です。
6. KING OF TIME 給与(株式会社ヒューマンテクノロジーズ)

勤怠管理システムのKING OF TIMEに、給与計算まで行う機能を加えたものです。勤怠と人事労務のデータをWebAPIなどで取り込み、ワンクリックでの給与・賞与計算、明細の発行、年末調整、算定基礎届といった帳票の出力までを扱います。
連携先は同じブランドの「KING OF TIME 勤怠管理」と「KING OF TIME 人事労務」で、両者に登録された従業員情報をもとに計算する仕組みです。ただし利用にはKING OF TIME 勤怠管理への登録が必須で、給与計算だけを単体で契約することはできません。
外部の勤怠管理システムから勤怠データを取り込んで給与計算に使う機能は、公式ヘルプに見当たりません。CSVのインポートに対応するのは過去の給与・賞与データの取り込みで、他社の勤怠システムが締めた集計を受け取る用途とは別のものです。受け渡される勤怠項目の具体名も記載がありません。
初期費用は0円、月額は1人あたり300円(税込330円)で、勤怠管理・人事労務・データ分析・給与計算がこの単価に含まれます。KING OF TIME 勤怠管理を契約していれば、給与計算機能の利用に追加料金はかかりません。利用人数の下限はなく、1名から契約できます。
7. ジンジャー給与(jinjer株式会社)

月次給与に加えて賞与と退職金の計算、社会保険の月額変更届・算定基礎届、年末調整、Web給与明細の発行までを担うクラウド型の給与計算ソフトです。正社員やアルバイトなど雇用区分ごとに計算式を登録でき、給与のデジタル払い(PayPay)にも対応しています。
同じシリーズのジンジャー勤怠と組み合わせると、集計した勤怠データをCSVを介さずワンクリックで給与側へ渡せると公式ページに記載されています。ただし渡る内容は労働時間などのデータという表現にとどまり、残業・深夜・休日といった区分ごとの内訳までは書かれていません。
ジンジャー勤怠以外の勤怠管理システムについては、連携先を示した一覧が公開されていません。既存の打刻環境を残す前提で検討するなら、自社が使っている製品からデータを取り込めるかを問い合わせで確かめることになります。
料金は利用する製品数と利用人数で決まる方式で、公式サイトに示されているのは月額300円からという下限のみです。プラン別の内訳は資料の請求後に開示され、初期費用の記載はありません。無料トライアルは1か月間で、勤怠を併用する場合はジンジャー勤怠の費用が別に加わります。
8. SmartHR 給与計算(株式会社SmartHR)

労務管理クラウドのSmartHRに、2025年6月4日から加わったオプション機能です。基本給や手当、残業代の計算に加え、雇用保険料率や所得税の改正にあわせた料率の更新、給与明細と源泉徴収票の出力に対応します。月給制・日給制・時給制が混在する場合や、複数事業所の計算も扱えます。
勤怠データの自動連携が成立するのは、SmartHR自社の勤怠管理機能を併用する場合です。公式のプレスリリースには、勤怠管理と年末調整を併用することで収集したデータが給与計算へ自動で連携されると記載されています。勤怠管理機能の契約が、給与計算を使うための前提条件です。
外部の勤怠管理システムについては、アプリストアのSmartHR Plusを通じて接続できるものがあります。ただしこちらは人事情報のやり取りが中心で、給与計算機能へ勤怠データを直接流し込めるかどうかは公式ページに記載がありません。受け渡せる勤怠項目の一覧も同様です。
初期費用とサポート費用は無料で、月額は従業員数に応じた見積もり制です。給与計算は基本プランに含まれない有料オプションで、対象はHRストラテジープランと人事・労務エッセンシャルプランの契約企業に限られます。無料トライアルは15日間、クレジットカードの登録は不要です。
9. HRMOS労務給与(株式会社ビズリーチ)

2024年7月に「HRMOS人事給与」から名称を変更した、人事情報の管理と給与計算をひとつにまとめたサービスです。給与・賞与の計算に加え、月額変更届や算定基礎届の作成、年末調整、Web給与明細の発行を扱います。
勤怠側は同じシリーズのHRMOS勤怠が担い、公式ページでは勤怠データが給与計算に自動で反映されると説明されています。ただしその連携がAPIによるものかCSVによるものかは公式ページに記載がありません。受け渡せる勤怠項目の具体名も同じく確認できません。
HRMOS勤怠以外の勤怠管理システムから勤怠データを取り込めるかどうかも、公式の製品ページ・料金ページには記載がありません。HRMOS勤怠自体は無料で利用できる別プロダクトで、給与側とは契約が分かれます。
初期費用と月額はいずれも公表されておらず、従業員規模を7段階に分けた見積もり制を採っています。最低利用料金と最低利用人数の設定はなく、年末調整とWeb給与明細の発行は追加費用なしで使えます。ただし人事労務プランの対象は、利用予定人数50名以上の企業です。
10. One人事[給与](One人事株式会社)
![One人事[給与]の公式サイト](https://i0.wp.com/wpcatalog.cryptobk.jp/wp-content/uploads/2026/08/one-jinji-kyuyo-sitecapture.png?resize=1200%2C517&ssl=1)
人事給与システムの開発を1993年から続けてきた提供元が、One人事シリーズの一部として展開する給与計算モジュールです。給与・賞与の自動集計、所得税と保険料の計算、年末調整、定時決定・随時改定、帳票の作成と出力を扱います。
公式ページのキャッチコピーは「勤怠と給与が一体で、API連携作業は不要。」で、One人事[勤怠]やOne人事[労務]とOne DBと呼ぶ共通データベースを共有する構成です。取り込みの作業自体が発生しない代わりに、勤怠側もシリーズでそろえることが前提になります。
公式に明記されている受け渡し項目は、出勤日数と残業時間の2つです。欠勤日数や有給休暇の消化、遅刻・早退が渡るかどうかの記載はありません。外部の勤怠管理システムとの連携先一覧も公開されていないため、手当の計算に使う集計項目があるなら事前に確認しておくのが確実です。
初期費用と月額はいずれも公表されておらず、月額はアカウント数に応じて変動します。料金の構成要素としては、これらに加えてライセンス費用・共通オプション費用・任意のサポートオプション費用が挙げられています。無料トライアルは全製品を機能制限なしで30日間利用できます。
11. フリーウェイ給与計算(株式会社フリーウェイジャパン)

従業員5名までは無料という料金設定を採るクラウド型の給与計算ソフトです。給与・賞与の自動計算、年末調整と源泉徴収票の作成、全銀データの出力による一括振込、給与明細のメール配信に対応し、保険料率や源泉徴収税額表の改定にも自動で追随します。
本体に勤怠管理の機能はなく、勤怠データは同社のフリーウェイタイムレコーダー(従業員10人まで無料)から取り込みます。手順はタイムレコーダー側の管理画面でCSVを出力し、給与明細の作成画面でインポートするというもので、自動連携ではありません。
受け渡せるのは、出勤日数・勤務時間・有給休暇消化日数・時間外勤務時間・深夜労働時間など全20項目です。ただし休日労働時間や法定外60時間超といった5項目は、新様式で出力した場合のみ対応します。他社製の勤怠管理システムから取り込めるかどうかは公表されていません。
初期費用は無料版・有料版とも無料です。無料版は従業員5名まで・1社のみの登録で、サポートは付きません。有料版は月額1,980円(年額23,760円)の定額で、従業員数の制限がなく、複数の会社を登録できます。
12. ジョブカン給与計算(株式会社DONUTS)

勤怠管理・経費精算・労務HRなどが揃うジョブカンシリーズの一員として、株式会社DONUTSが提供する給与計算ソフトです。累計導入社数は5万社(2025年4月時点、同社発表)と公表されています。
自動でのAPI連携は同じシリーズの「ジョブカン勤怠管理」に限られ、こちらは50種類以上のデータ項目に対応します。他社の勤怠管理システムからはCSVインポートで取り込む形になり、給与側の形式にフォーマットを合わせる作業が必要です。対応する他社製品名の一覧は公表されていないため、自社の勤怠システムが噛み合うかは事前の確認事項になります。
初期費用は0円、有料プランは1人あたり月400円(税抜)で、最低利用料金として月2,000円(税抜)が発生します。従業員5名までの無料プランもありますが、こちらはジョブカンシリーズとのAPI連携と年末調整が使えません。有料プラン相当の全機能を30日間試せます。
13. 給料王(ソリマチ株式会社)

会計ソフト「会計王」を展開するソリマチ株式会社の給与計算ソフトです。買い切りのパッケージ版に加え、2026年4月1日から月額・年額課金のクラウド版の提供が始まりました。両版は同一機能で、給与担当者が1名ならパッケージ版、複数担当者や会計事務所・社労士との共同運用にはクラウド版が案内されています。
勤怠データは「勤怠データ取り込み」メニューからCSVで読み込む方式で、取り込むファイルのフォーマットは利用側でカスタマイズできます。同社のクラウド勤怠サービス「安心データバンク de 勤怠」とは、給料王のメニューから会社情報を登録することでデータを同期させる仕組みです。
一方で、他社製のタイムレコーダーや勤怠管理システムについては、ソリマチが対応製品を一覧で公表していません。受け渡せる勤怠項目の内訳も公式ページには記載がないため、自社の勤怠システムとつながるかどうかは個別の問い合わせで確かめることになります。
パッケージ版は初年度82,500円(ソフト代金と保守料金)で、2年目以降は保守サービス「バリューサポート」が年38,500円(税込)です。
クラウド版はライトが月3,278円(年額32,780円)、ベーシックが月4,378円(年額43,780円)、プロフェッショナルが月5,478円(年額54,780円)です。プランによって使えるアカウント数と管理できる会社数が変わり、ライトは1アカウント・1社、ベーシックは3アカウント・3社、プロフェッショナルは5アカウント・5社までとなります。
外部連携型の給与計算ソフト
他社の勤怠管理システムを、接続先として製品名まで公開しているタイプです。既存の打刻環境を残したまま、給与計算ソフトだけを入れ替えられます。
14. 弥生給与 Next(弥生株式会社)

2025年4月のプラン刷新により、給与計算に勤怠管理と労務管理を組み合わせて契約できるようになったクラウドサービスです。公式サイトでは300名未満の中小企業向けと位置づけ、従業員20名以上と20名未満で申し込みの導線を分けています。
勤怠データの取り込み経路は2つあります。ひとつは自社サービスの弥生勤怠 Nextとの連携です。これは株式会社ヒューマンテクノロジーズのKING OF TIMEを弥生ブランドで提供している製品で、組み合わせられるのはエントリー以上のプランに限られます。下位のプランには勤怠管理が含まれません。
もうひとつは、他社が提供するKING OF TIMEおよびTouch On Timeとの直接のAPI連携です。KING OF TIMEとの連携は2024年3月に提供が始まり、Touch On Timeも同様に直接のAPI連携に対応しています。いずれも弥生勤怠 Nextを追加で契約する必要はなく、いま使っている勤怠データをそのまま取り込めます。
既存の打刻環境を残したまま給与計算側だけを見直したい場合に使える経路です。
設定にあたっては、アカウントの発行とAPI連携の設定に加え、双方で部門・従業員種別のコードを揃える作業が必要になります。
年契約の料金は、勤怠管理を含むエントリーが年額20,400円、最上位のベーシックプラスが年額84,000円(いずれも税抜、月あたり1,700円と7,000円)です。初期費用はかかりません。勤怠管理の利用人数はエントリーからベーシックまでが3名、ベーシックプラスが5名まで含まれ、超過分は1名あたり月額300円が加算されます。
15. freee人事労務(フリー株式会社)

勤怠管理から給与計算、給与明細の発行、入社手続き、年末調整までを1つのサービスで扱うクラウド型の労務管理システムです。フリー株式会社が提供し、同社の会計サービス「freee会計」ともデータを受け渡せます。
公式の機能一覧ページには9件の連携先が挙がっていますが、性格が3通りに分かれる点に注意が必要です。打刻や勤怠実績を取り込めるのは、KING OF TIME、Touch On Time、IEYASU(現HRMOS勤怠)、kincone、RecoRe(中央システムのレコル)の5件で、いずれもAPI連携です。一覧にない勤怠管理システムは、CSVを給与側の形式に加工して取り込む形になります。
残りのうちLINE WORKSとSlackは、freee人事労務自体の打刻機能をチャットの画面から操作するための連携で、外部の勤怠管理システムをつなぐものではありません。SmartHRとオフィスステーションは従業員情報や労務手続きの連携で、勤怠データは対象外です。連携先の件数だけで比べると実態を取り違えます。
ジョブカンなど一覧にない製品についても、任意の形式に加工すれば取り込めると明記されています。
CSVのフォーマットは就業形態ごとに分かれており、固定時間制・変形労働制、フレックスタイム制、裁量労働制でそれぞれ別のガイドが用意されています。給与側にその就業形態で従業員が登録されていないと取り込めないため、導入時の登録内容を確認しておく必要があります。自社の「freee勤怠管理Plus」とは、従業員番号を一致させたうえでAPI連携できます。
初期費用は0円。スタータープランは年払いで月2,000円、月払いで月2,600円です。いずれのプランも従業員5名分の基本料金が最低発生し、6名目からは1名につき月400円が加算されます。上位のスタンダードは年払いで月4,000円相当、アドバンスは月5,500円相当です。
16. マネーフォワード クラウド給与(株式会社マネーフォワード)

給与・賞与計算に加えて、社会保険・労働保険の帳票作成と電子申請、年末調整までを扱う株式会社マネーフォワードのクラウド型給与計算ソフトです。支給・控除項目の前月差分を自動表示する前月比較機能を備えています。
連携方式はAPIとCSVの両方に対応します。API連携できる勤怠管理システムとして公式サポートページに挙がっているのは10製品で、KING OF TIME、ジョブカン勤怠管理、Touch On Time、レコル、勤革時、HRMOS勤怠、セコムあんしん勤怠管理サービス KING OF TIME Edition、自社の「マネーフォワード クラウド勤怠」「同 勤怠Plus」が含まれます。
CSVインポートに対応する勤怠管理システムは同ページに12製品が挙げられており、CLOUZA、スマレジ TIME CARD、シュキーン、ちゃっかり勤太くん、クロノスPerformance、ラクロー、タブレット タイムレコーダーなどが並びます。受け渡しの対象は月次の勤怠集計データで、項目ごとの内訳までは書かれていません。API連携にはAPIキーの取得・登録が必要です。
料金は税抜表示で、初期費用は0円です。経営者1名向けのひとり法人プランが年払いで月2,480円、利用者3名以下のスモールビジネスが月4,480円、4名以上向けのビジネスが月6,480円(アカウント5名分、6名目以降は1名300円加算)。51名以上は個別見積もりとなります。
17. 給与奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

「奉行シリーズ」を手がける株式会社オービックビジネスコンサルタントのクラウド型給与計算システムです。残業手当や通勤手当、遅刻早退欠勤の減額計算を自動化し、賞与支払届・算定基礎届・月額変更届の電子申請にも対応します。
連携先は公式の「奉行APIコネクトサービス」に製品ごとのページとして掲載されています。各ページの「対応奉行製品」欄に給与奉行クラウドと明記されているのは、KING OF TIME、Touch On Time、ジョブカン勤怠管理、HRMOS勤怠、kincone、CLOUZA、チームスピリット、ShiftMAX、勤労の獅子、クロノスPerformanceです。
このほか、リシテア/就業管理クラウドサービス、AKASHI、CC-BizMate、BizWork+、Wa-算タイムレコーダー、タイムログDX、ADVANCE勤怠クラウド、セコムあんしん勤怠管理サービス KING OF TIME Edition、Dr.オフィス LookJOB2、CYDAS、Sense Thunderも同じ欄に給与奉行クラウドが記載されています。
このカタログは奉行クラウド製品群で共通のため、同じ「勤怠管理」の一覧に、給与奉行クラウドではなく別製品の「奉行クラウドEdge 勤怠管理クラウド」だけに対応する勤怠管理システムも並んでいます。ゆびパス、MaLionCloud、SHIFTEE、MINAGINE勤怠管理_PCログ、iDoorsクラウドなどがこれにあたります。自社の製品名を見つけたら、そのページの「対応奉行製品」欄まで確認してください。
つなぎ方は3通りあり、APIコネクトサービス経由の自動連携、指定フォルダのCSVを定時実行で取り込む「奉行iクラウド自動連携エージェント」、手動でのCSVダウンロード・アップロードから選べます。
API経由の連携には別途利用料がかかり、ジョブカン勤怠管理の場合はサービス年間利用料2,400〜6,000円/1名に加えてサービス連携年間利用料60,000円〜が案内されています。CSVの自動連携エージェントも年額39,000円(税抜)からの別料金です。
本体の料金は従業員規模で5段階に分かれます。20名までのiEシステムが月5,500円で初期費用0円、50名までのiAが月9,000円、100名までのiBが月17,000円、300名までのiSが月23,000円、1,000名まで拡張した構成が月93,000円です。iA以上は5万〜7万円(税抜)の初期費用がかかります。
18. オフィスステーション給与(株式会社エフアンドエム)

「労務」「年末調整」「給与明細」「有給管理」「勤怠」など、機能ごとに製品が分かれたオフィスステーションシリーズのうち、給与計算を担う製品です。株式会社エフアンドエムが提供し、必要な製品だけを選んで契約できます。
公式ヘルプセンターで自動連携の対象として明記されているのは、オフィスステーション勤怠・KING OF TIME・Touch On Timeの3システムです。これ以外の勤怠管理システムからはCSVファイルでの取り込みになります。自動連携を使う場合は、双方のシステムで部門コードや雇用区分コードを一致させておく必要があります。
受け渡せる項目は公開されており、オフィスステーション勤怠との連携では、出勤・退勤時刻、休憩時間、実働時間、法定内残業と法定外残業、法定内・法定外の深夜残業、法定休日勤務と法定外休日勤務、有休時間、公休、振替休日、遅刻・早退時間が対象です。KING OF TIME・Touch On Timeで同じ範囲かは個別ヘルプでの確認が要ります。
費用は初回契約時の登録料110,000円(税込)と、従業員1名あたり月440円(税込)の従量課金です。従業員10名以下は一律で月4,400円(税込)となります。標準のサポートはメール対応で、電話サポートには年間契約のコールセンターオプションが別途必要です。
19. PCA給与DX(ピー・シー・エー株式会社)

「PCA給与DX」は買い切りのパッケージ版の製品名で、2024年3月末に新規販売を終了しています。現在ピー・シー・エー株式会社が販売しているのは、クラウド型の「PCAクラウド 給与」とサブスクリプション課金型の「PCAサブスク 給与」で、それぞれ標準版と上位版のhyperがあります。
勤怠管理システムとのつなぎ方は連携先によって2方式に分かれます。無償のAPIサービスで接続するのがHRBrain、有償の「PCAクラウドWeb-API」を介するのがジョブカン勤怠管理とクロノスPerformanceです。受け渡せる項目の内訳は公開されていません。
ここで注意したいのが対象グレードで、HRBrainとの連携は標準版の「PCAクラウド 給与(DX)」限定、hyper版は対象外と公式に明記されています。同期のタイミングも方向で異なり、PCAクラウド給与からHRBrainへは毎日午前5時15分、HRBrainからPCAクラウド給与へは随時です。
クラウド版の料金は、標準版を単独で使う場合が月16,200円(税抜、ソフト利用ライセンス4,200円+サーバー利用ライセンス12,000円)、hyper版が月19,200円(税抜)です。サブスク版は月3,900円(税抜)から。いずれも導入時のインストール・操作指導・データ移行の費用は含まれず、2か月の無料体験が用意されています。
20. SMILE 人事給与(株式会社大塚商会)

基幹業務システム「SMILEシリーズ」の人事給与モジュールにあたる製品で、販売・サポートは株式会社大塚商会、開発は連結子会社の株式会社OSKが担います。会計や販売など他のモジュールとセットで導入する必要はなく、人事のみ・給与のみの単独利用も公式に可能とされています。オンプレミス版「SMILE V 2nd Edition 人事給与」とクラウド版「SMILE V Air 人事給与」があります。
打刻や勤怠集計を行うモジュールは内包しておらず、勤怠データは外部の勤怠管理システムから取り込む設計です。公式の関連システムページに挙がっているのは、日本電気株式会社の勤革時、勤次郎株式会社のUniversal 勤次郎とJOBEE 勤怠管理、アマノ株式会社のTimePro-NX就業、株式会社SmartHRのSmartHRです。
方式は連携先で異なります。勤革時とは「SMILE V 2nd Edition APIコネクト for 勤革時」による双方向のAPI連携です。勤革時の勤怠データを取り込むだけでなく、SMILE側で更新した社員情報を勤革時へ戻せます。
Universal 勤次郎とJOBEE 勤怠管理はタイムレコーダーの打刻データと人事・組織のマスター情報を、TimePro-NX就業は打刻データを渡す形です。SmartHRとの連携対象は従業員情報で、勤怠データではありません。
受け渡しの対象は「社員情報」「勤怠情報」の2種類と記載されるにとどまり、項目名までは書かれていません。料金も初期費用・月額とも非公開で、APIコネクトが標準機能か追加費用のかかる製品かも公式ページからは判断できないため、いずれも問い合わせでの確認が必要です。30日間の無料体験版が用意されています。
21. MJSLINK DX 給与大将(株式会社ミロク情報サービス)

Microsoft Azure上で提供される中堅・中小企業向けクラウドERP「MJSLINK DX」の、給与計算・人事管理を担うモジュールです。株式会社ミロク情報サービスが2021年3月から販売しており、一時金計算や賞与シミュレーション、昇給差額計算、複数事業所・複数社会保険組合の運用に対応します。
公式ページが連携先として挙げているのは、勤怠管理・給与明細参照・年末調整申告を担うEdge Tracker、アマノ株式会社のタイムパック、クロノス株式会社のクロノス、マックス株式会社の楽々勤怠、そしてMJSマイナンバーです。APIかCSVかという方式の区別と、受け渡せる項目の一覧は公式ページに記載がありません。
同社は中堅企業向けの上位ブランド「Galileopt DX」にも同じ「給与大将・人事大将」という名称のモジュールを用意しており、製品名が同じでも公開されている連携先は異なります。Galileopt DX側はクロノス、Universal 勤次郎、KING OF TIME、カオナビ、SmartHRとのAPI連携が公式に明記されています。検討時はどちらのブランドの給与大将かを確かめてください。
初期費用・月額費用はいずれも公式の料金ページに掲載がなく、企業規模と要件に応じた個別見積もりとなります。無料トライアルの有無も公式ページでは確認できません。
22. GrowOne 人事SX・給与SX(株式会社ニッセイコム)

人事情報を一元管理する「人事SX」と、給与・賞与計算を担う「給与SX」の2製品で構成される人事・総務部門向けシステムです。株式会社ニッセイコムが2018年7月に発売し、クラウド(SaaS)とオンプレミスの両方の提供形態から選べます。異動・昇給・手当変更といった人事情報の更新を給与計算へ反映させる流れを、2製品の連携で組み立てます。
公式のシステム連携ページはAPI連携とCSV連携の両方に対応すると説明していますが、連携先ごとにどちらの方式かという内訳までは書かれていません。
勤怠管理システムとして名前が挙がっているのは「ALIVE SOLUTION TA」の1製品で、ほかに労務管理のオフィスステーションとSmartHR、タレントマネジメントのカオナビが並びます。カオナビとは2025年6月にWeb APIをリリースしています。
受け渡せる勤怠項目の内訳は公式ページに記載がありません。料金も非公開です。公式FAQでは、月額のサブスクリプション制であること、会社ごとに管理対象者数で価格が変わること、グループ会社・子会社が2社目以降に導入する場合は割安価格が適用されることが説明されています。
23. JDL IBEX給与net2(株式会社日本デジタル研究所)

最大300人まで、99部門・99職種までの給与計算に対応するクラウド型のソフトです。月給者・日給者・時給者が混在する計算を扱え、賞与のシミュレーション、賃金台帳の作成、年末調整、社会保険算定までをカバーします。提供するのは1968年設立の株式会社日本デジタル研究所です。
公表されている外部の勤怠連携は、アマノ株式会社のタイムレコーダー「TimeP@CK」とのCSV連携です。アマノ側の対応ソフト一覧に「JDL IBEX 給与net2」が明記されており、TimeP@CKで集計した勤怠データを給与ソフトの形式に合わせたCSVで出力して取り込みます。同社は「給与計算ソフトの仕様変更への対応や、データ仕様によっては対応できない場合がある」とも注記しています。
これ以外の勤怠管理システムを網羅した連携先一覧や、APIによる自動連携の基盤は公表されていません。CSVの入出力自体が別料金のオプションとして用意されているため、他社の勤怠管理システムとつなぐ前提であれば、この分の費用を見込んでおくことになります。受け渡せる項目やレイアウト設定の要否も公式ページには記載がありません。
公式の料金ページでは基本料金を月1,340円からと案内しており、契約単位は6か月または12か月です。税込・税抜の別と初期費用の記載はなく、CSV入出力やマイナンバー管理はいずれも別料金のオプションとなります。
24. Cells給与(株式会社セルズ)

社会保険労務士事務所が複数の顧問先企業の給与計算をまとめて扱うことに主眼を置いた製品で、公式サイトは「社労士が作った、社労士のための給与計算システム」と位置づけています。給与明細の作成、賃金台帳、支給控除一覧、振込用データの生成、年末調整までを備え、顧問先とはクラウド経由でデータを共有します。
勤怠データの取り込みはCSVインポートが基本で、API連携や自動連携についての公式の明記はありません。
連携手順が公開されているのはKING OF TIME(セルズ公式のマニュアル)とジョブカン勤怠管理(ジョブカン側のヘルプ)の2製品です。これ以外の勤怠ソフトも、取り込み可能な形式を満たすCSVであれば読み込めると案内されています。従業員の紐付けは、Cells給与の社員No.と勤怠側の従業員コードを対応させる方式です。
料金は本体38,500円(税込)と初年度保守契約42,900円(税込)で、初年度合計は81,400円(税込)。2年目以降は保守契約が年42,900円(税込)となり、顧問先5社で契約すると保守契約料が無料になります。支払いは年額一括前払いのみで、月額払いの取り扱いはありません。従業員向けのWEB明細は年額39,600円(税込)からの別オプションです。
基幹システム型の給与計算ソフト
就業管理と給与計算のモジュールを基幹システムの中に持つタイプです。勤務形態が複雑な大規模組織向けの構成になります。
25. COMPANY(株式会社Works Human Intelligence)

株式会社Works Human Intelligenceの統合人事システムで、人事管理・勤怠管理・給与計算・タレントマネジメントを1つの製品に収めています。公式サイトでは大手約1,200法人グループの導入、従業員数3,000人以上の法人の3社に1社が採用という実績が示されており、導入事例として山崎製パン株式会社や株式会社TKCが掲載されています。
勤怠側は自社モジュールの「COMPANY勤怠管理」が担い、ICカードやモバイルアプリでの打刻、フレックス・裁量労働・変形労働・交代勤務への標準対応を備えます。
このモジュールを使う場合、勤怠情報は給与計算側へ自動で連携され、Excelなどでの取り込みは不要と公式サイトに記載があります。他社の勤怠管理システムとの連携可否や方式は公表されていないため、既存の打刻環境を残す前提であれば問い合わせでの確認が必要です。
費用は初期費用・月額費用とも公式サイトに価格表がなく、要問い合わせとなっています(2026年8月時点)。料金モデルとしては、法改正対応や機能拡張に伴う追加開発費が発生しない定額保守を「追加費用は0」として公式に掲げています。
26. POSITIVE(株式会社電通総研)

基幹人事(人事・給与・就業管理・ワークフロー)にタレントマネジメントやデータ分析を組み合わせた、株式会社電通総研の統合HCMソリューションです。公式サイトには3,000社を超える導入実績と、給与計算4万名を10分以内で処理する性能(測定条件は非公開)が示されています。公式の導入事例ページには明治安田生命保険相互会社、東京ガス株式会社、京王電鉄株式会社などが並びます。
就業管理機能は、Webタイムレコーダやワークフローからの入力、ICカード・タイムカード機器からのデータ取り込みに対応します。36協定の上限時間(1か月・3か月・6か月・年間)を設定して、本人と上長に注意を促すこともできます。ここで確定した勤務実績は給与管理へ連携される構成ですが、他社の勤怠管理システムとの連携可否・方式は公式サイトに公表されていません。
価格は個別見積もりで、公式サイトに初期費用・月額費用の表示はありません(2026年8月時点)。無料トライアルについての記載も見当たらないため、費用感は従業員規模と必要な機能構成を伝えたうえで、見積もりを取って確かめることになります。
27. PROACTIVE(SCSK株式会社)

会計・人事給与・販売管理・経費精算・勤怠管理をまとめて扱うクラウドERPで、給与計算はその人事給与モジュールとして提供されます。開発・提供元はSCSK株式会社で、2024年11月に旧称のProActive C4から現在のPROACTIVEへ改称されました。導入実績は7,500社を超えると現行の公式サイトに記載があります。
勤怠管理も標準機能として内包しており、スマートフォンやPCからの打刻、勤務形態ごとの残業時間や時間単位有給の自動集計を行い、集計結果は給与モジュールへ渡ります。
外部製品については、公式の連携ソリューション一覧の人事給与・勤怠管理カテゴリにCollaboViewとSmartHRが掲載されています。ただしAPIの扱いは、システム間の仕様を導入時に詳細確認して設計するという説明で、個別設計を前提とした連携です。
ERPの1モジュールとして人事給与機能を導入する構成のため、金額は導入するモジュールの範囲によって変わります。公式の料金ページに初期費用・月額費用の掲載はなく(2026年8月時点)、必要な範囲を決めたうえで見積もりを依頼する流れになります。
連携したあとに残る運用:締め処理と、締め後の修正の伝わり方
連携させても、毎月の運用がすべて自動になるわけではありません。導入後に担当者が実際に何を行うのかを、あらかじめ把握しておくと計画が立てやすくなります。ここでは平常時に毎月回る運用を扱い、うまくつながらないときの原因と契約前の確認事項は次の章でまとめます。
勤怠の締めから給与の確定までの時系列

月次の流れは、勤怠の締め日を起点に進みます。まず従業員が打刻漏れや修正の申請を提出し、上長が承認します。この承認が終わった時点で勤怠側の集計が確定し、締め処理を実行できる状態になります。
締め処理のあと、確定した集計が給与計算ソフトへ渡ります。給与側では、勤怠実績に由来しない情報(基本給の改定、手当の変更、入退社に伴う日割り)を反映させ、計算を実行します。算出された支給額と控除額を確認し、問題がなければ給与を確定させて明細を発行します。
連携によって短縮されるのは、締め処理と給与計算の間の工程です。従業員の申請と承認、給与側での確認作業は残るため、締め日から支給日までの日程を組むときは、この2つに必要な日数を見込んでおく必要があります。
締めたあとに打刻漏れ・修正申請が出たときの戻し方
締めたあとに修正が必要になった場合、勤怠側で締めを解除して修正を反映し、再度締め直したうえで、給与側へもう一度取り込むのが基本の流れです。ここで確認しておきたいのが、給与側がすでに取り込んだデータをどう扱うかです。
再取込によって前回のデータが上書きされる仕様であれば、修正後の数値で計算し直せます。上書きされず追加されてしまう仕様の場合は、取り込んだ分を削除してから再取込するといった手順が必要になります。この挙動は製品によって異なるため、導入前に確認しておきたい項目です。
給与計算をすでに確定させたあとに修正が判明した場合は、当月の計算をやり直すか、翌月の給与で調整するかの判断になります。どちらを選ぶかは社内の運用ルールの問題ですが、翌月調整を選ぶなら、調整分を給与側でどう入力するかを決めておく必要があります。
労働時間の客観的な記録という観点から見た連携の効き方
連携は作業の効率化だけでなく、労働時間の記録の正確さにも関わります。厚生労働省のガイドラインは、始業・終業時刻の確認と記録の方法について次のように定めています。
使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては、原則として次のいずれかの方法によること。
出典:労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(平成29年1月20日策定)|厚生労働省
ア 使用者が、自ら現認することにより確認し、適正に記録すること。
イ タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること。
打刻という客観的な記録を起点に、集計と給与計算までが同じデータでつながっている状態は、このガイドラインが原則とする方法に沿った運用になります。途中に手作業の転記が挟まると、記録と支給額の対応関係を後から追いにくくなります。
同じガイドラインは、自己申告制によらざるを得ない場合の措置も定めており、申告された労働時間と入退場記録などのデータに著しい乖離があるときは実態調査と補正を行うよう求めています。自己申告をベースにした運用が残っている場合、この突き合わせ作業も残ることになります。
健康確保の観点からも、使用者には労働時間の状況を客観的な方法で把握することが労働安全衛生法第66条の8の3により義務づけられています(2019年4月1日施行)。目的は異なりますが、客観的な記録を基礎とする点は共通しています。
記録の保存期間にも触れておくと、賃金台帳やタイムカードなどの重要書類は労働基準法第109条で5年間の保存が定められていますが、同法第143条第1項により当分の間は3年間とされています。
出典・参考資料(3件)
連携でつまずきやすいポイントと、契約前に確認しておくこと
連携は設定さえ済めば安定して動きますが、立ち上げ時と運用中にいくつか詰まりやすい箇所があります。資料請求や商談の段階で確認しておくと、導入後の手戻りを防げます。
契約前に確認しておきたいのは、連携が有償オプションかどうか、対応プランの制限があるか、自社の勤怠管理システムが連携先の一覧に含まれるか、受け渡せる項目に自社が必要とする集計が含まれるか、締め後の再取込がどう処理されるかの5点です。いずれも公式サイトの製品ページだけでは判断しきれないことがあり、ヘルプセンターの記載か問い合わせで詰めることになります。
つながらない・数字が合わないときにどこを見るか
つながらない場合にまず疑うのは、対応方式の食い違いです。給与側がAPI連携に対応していても、勤怠側が同じインターフェースを提供していなければ接続できません。この組み合わせはCSV取込に切り替えることで解決できる場合があります。
取り込めるが数字が合わない場合は、項目の対応づけを疑うことになります。勤怠側の「時間外」が法定内と法定外を合算した数値なのに、給与側が法定外のみを想定している、といった前提のずれが原因になります。集計の定義まで遡って突き合わせる必要があります。
締め日の設定差も、数字が合わない典型的な原因です。勤怠の締めが月末で給与の計算対象期間が前月16日から当月15日、といった食い違いがあると、対象となる日数がずれます。両システムで期間の設定を揃えられるかを確認してください。
CSV取込の場合は、ファイルの文字コードや列の並びが原因で読み込めないこともあります。取込用のテンプレートが提供されているかを確認し、あればそれに合わせて勤怠側の出力設定を調整するのが近道です。
CSV取込の漏れ・二重取込を防ぐ運用ルール
CSV取込では、ファイルを書き出して読み込むまでの間に人の手が入るため、取り込み忘れと二重取り込みが起こり得ます。どちらも支給額の誤りに直結するため、手順として防ぐ仕組みを決めておきたいところです。
有効なのは、ファイル名に対象年月を入れて保存場所を固定すること、取り込み後に給与側の合計人数と合計時間を勤怠側の集計と突き合わせること、取り込み作業を記録に残すことの3つです。特に合計値の突き合わせは、行が欠けていたり重複していたりすればすぐに差が出るため、短時間で確認できます。
二重取り込みを実際に防げるかどうかは製品の仕様にもよります。同じ期間のデータを再度取り込んだときに上書きされるのか、追加されるのかを把握したうえで、手順を組み立ててください。
まとめ
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携させると、締めた集計を給与側へ移す工程がなくなり、転記に伴う誤りと確認作業が減ります。ただし自動化されるのは受け渡しまでで、基本給や手当の変更、入退社の日割り、締め後の修正対応は残ります。
製品によって、「連携できる」の中身は大きく分かれます。他社の勤怠管理システムを実名で公開しているのは12製品で、残りは自社シリーズとの連携だけを公開しているか、対応製品名を公表していません。
連携に追加の料金や上位プランへの変更が必要な製品、自社シリーズの勤怠契約が前提で給与だけの利用ができない製品もあります。受け渡せる項目を項目単位まで公開している製品は数えるほどで、出勤日数と残業時間の2つだけという製品もありました。
そのため、いま使っている勤怠管理システムを残したい場合の実質的な候補は、外部連携型のうち対応製品名が公開されているものに絞られます。まずは勤怠管理システム別の対応表で自社の製品名を探し、該当する給与計算ソフトの資料を取り寄せるのが最短です。
問い合わせや商談の際は、次の3点を確認しておくと、契約後の想定外を防げます。
- 自社が使っている勤怠管理システムに対応しているか。対応している場合、API連携とCSV取込のどちらか
- その連携に追加の料金や、上位プランへの変更が必要か
- 締めたあとに勤怠を修正して再度取り込んだとき、前回のデータは上書きされるか、追加されるか
3点目は導入後の運用の手数を左右しますが、公式サイトに記載している製品はほとんどありません。商談の場で確かめておく価値があります。
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よくある質問(FAQ)
Q. 勤怠管理システムと給与計算ソフトの連携とは何ですか?
A. 勤怠管理システムと給与計算ソフトの連携とは、勤怠側で締めて確定させた労働時間の集計を、人が転記することなく給与計算ソフトへ引き渡す仕組みのことです。
引き渡し方は大きく3つに分かれます。勤怠と給与が同じサービスの中で完結していてデータを移す工程自体がない形、製品どうしがインターフェース経由で直接やり取りするAPI連携、勤怠側で書き出したCSVファイルを給与側で読み込むCSV取込です。どの方式に対応しているかは、給与計算ソフトと勤怠管理システムの組み合わせごとに決まります。
Q. 勤怠と給与の「連携」と「一元管理」は何が違いますか?
A. 連携はデータの受け渡しを自動化することを指すのに対し、一元管理は受け渡しに加えて、締め・確認・修正までを同じ流れで扱える状態を指すのが一般的な使い分けです。
注意したいのは、「連携」という言葉が製品によって指す範囲が違うことです。ファイルを書き出して取り込む方式も連携と表記されますし、同じシステム内でデータが共有されている状態も連携と呼ばれます。自社が求めているのが受け渡しの自動化なのか、日々の確認作業まで含めた運用の一本化なのかを先に決めておくと、各製品の説明を同じ物差しで読み比べられます。
Q. 既存の給与計算ソフトを変えずに、勤怠管理システムだけを入れ替えられますか?
A. 入れ替えられます。ただし、新しく選ぶ勤怠管理システムが、いま使っている給与計算ソフトへデータを渡せる形式に対応しているかを先に確認してください。
確認の順序は、まず勤怠管理システム側が公開している連携先の一覧に自社の給与計算ソフトの名前があるかを見ることです。名前がない場合は、勤怠側が書き出せるCSVの項目と、給与側が取り込める形式が噛み合うかを両ベンダーに確認します。給与計算ソフトが取込用のテンプレートを配布している場合は、そのレイアウトどおりに出力できるかが判断の基準になります。
入れ替えの時期は、給与計算の締めをまたがない区切りに合わせると安全です。月の途中で切り替えると、同じ月の勤怠が旧システムと新システムに分かれ、集計を手作業で合算することになります。
Q. 勤怠の締め日と給与の計算開始日がずれていても連携できますか?
A. ずれていても連携できますが、勤怠側の集計期間と給与側の計算対象期間を同じ期間として設定できることが条件になります。
締め日の設定には製品ごとに幅があり、任意の日付を指定できるものと、選べる締め日があらかじめ決まっているものがあります。前月16日から当月15日までを対象期間とする運用であれば、その期間を両システムで同じように設定できるかを確認してください。
見落としやすいのは、雇用区分によって締め日が異なるケースです。正社員は月末締め、パート・アルバイトは20日締めというように複数の締めを運用している場合、勤怠側と給与側の双方が締めグループを分けて持てるかどうかが要件になります。分けられない場合は、区分ごとに取り込みを分けるといった運用でしのぐことになります。
Q. 勤怠データの受け渡しは、API連携とCSV取込のどちらを選ぶべきですか?
A. その組み合わせがAPI連携に対応しているならAPI連携を優先し、対応していない場合の現実的な代替としてCSV取込を選ぶ、という順序で考えるのが基本です。
API連携が優先される理由は、中間にファイルが介在しないためです。書き出したファイルを取り違える、先月のファイルをもう一度取り込んでしまう、といった作業に起因する事故が構造的に起きにくくなります。一方でAPI連携は対応する組み合わせが限られるため、自社の勤怠管理システムが相手先に入っていなければ選べません。
CSV取込は相手を選ばない代わりに、ファイルの受け渡しに人の手が残ります。取り込みは月に1回程度であるため、担当者が手順を守れる体制であれば運用は回りますが、従業員数が多いほど確認の負荷は増えます。拠点ごとに勤怠を締めているなど、扱うファイルが複数に分かれる場合は、API連携との差が出やすくなります。
Q. 無料の給与計算ソフトや表計算ソフトでも勤怠データを取り込めますか?
A. 取り込める製品もありますが、無料で登録できる従業員数に上限があること、法改正や保険料率の改定に自分で対応する必要があることが制約になります。
無料で提供されている給与計算ソフトのなかには、同じ提供元の勤怠管理ツールと組み合わせて使えるものや、CSV形式の勤怠データを取り込めるものがあります。ただし無料で使える範囲が数名程度の従業員数に限られている製品があり、その人数を超えると有償プランへの移行が必要になります。導入前に、無料の範囲と超過後の料金を確認してください。
表計算ソフトは、配布されているテンプレートを使えば勤怠の集計から給与計算まで行えます。ただし、税額表や保険料率の改定、法改正への対応は利用者が自分で数式に反映させることになります。
また、賃金台帳は労働基準法第108条により作成が義務づけられ、労働日数・労働時間数・時間外/休日/深夜の各労働時間数といった記載事項が同法施行規則第54条で定められています。これらが漏れなく残る形になっているかを自分で担保する必要がある点も、専用ソフトとの違いです。
Q. 従業員数が10〜20名程度の企業でも、勤怠と給与を連携させる意味はありますか?
A. 意味はありますが、費用の面では最低利用料金の影響を受けやすいため、単価ではなく月額の実額で判断してください。
クラウド型の給与計算ソフトは従業員1人あたりの単価で料金が示されることが多い一方、最低利用料金が設定されている製品では、人数が少ないうちは単価に人数を掛けた額より高くなります。勤怠と給与を別々に契約するシリーズ連携型では、この最低利用料金がそれぞれに設定されていることもあるため、一体型と総額を並べて比べると差が見えます。
効果の面では、人数の少なさが必ずしも効果の小ささを意味しません。総務や経理を兼務する担当者が1人で締めから支給までを回している企業ほど、数日の間に作業が集中します。時給制やシフト勤務の従業員がいて区分ごとの集計が必要なら、人数が少なくても突き合わせの手間は発生します。
Q. 勤怠と給与を連携させると、年末調整や社会保険の手続きも自動化されますか?
A. 自動化されません。年末調整や社会保険の手続きは、勤怠データの連携とは別の機能です。
連携が担うのは、勤怠実績を給与計算の入力として引き渡すところまでです。年末調整は従業員から集める申告内容をもとに行い、入退社に伴う社会保険の資格取得・喪失の届出は個人情報や報酬額をもとに行う業務で、いずれも勤怠の集計結果からは決まりません。
年末調整の機能や、行政手続きの電子申請に対応した製品もあります。ただしそれは勤怠との連携とは別の話なので、必要であれば、その機能を持っているか、標準機能か追加費用がかかるかを、連携の可否とは分けて確認してください。
Q. 勤怠と給与を連携させれば、労働時間を客観的に把握する義務を満たしたことになりますか?
A. 連携そのものが義務を満たすわけではありません。義務の対象は、始業・終業時刻を客観的な記録にもとづいて確認し、記録することです。
厚生労働省のガイドラインは、始業・終業時刻の確認と記録の方法として、使用者が自ら現認する方法か、タイムカード・ICカード・パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎とする方法を原則としています。
この要件を満たすのは打刻の仕組みであり、勤怠管理システム側の役割です。また、健康確保の観点からは、労働安全衛生法第66条の8の3により、使用者が労働時間の状況を客観的な方法で把握することが義務づけられています(2019年4月1日施行)。
連携が加えるのは、客観的に記録された労働時間と、実際に支払った賃金額が同じデータでつながっている状態です。記録そのものが正しくても、転記の過程で数字が変わってしまえば、賃金台帳の記載と突き合わせたときに説明がつかなくなります。
Q. 給与計算ソフトを乗り換えて連携を始める場合、過去の給与データは引き継げますか?
A. 引き継げる範囲は製品によって異なり、年の途中で乗り換える場合は、その年に支払い済みの累計額を新しいソフトへ登録する作業が発生します。
年末調整は、その年に支払った給与と、控除した社会保険料・所得税の年間累計をもとに行います。乗り換え前に支給した分を新しいソフトが把握していなければ計算できないため、従業員ごとの累計額を移し替えることになります。過去の給与明細そのものを取り込めるか、累計額の入力だけで足りるかは製品によって異なるので、移行の手順や取込用のフォーマットが用意されているかを確認してください。
切り替えの時期を1月支給分に合わせれば、その年の累計はゼロから始まるため、引き継ぎの作業自体が不要になります。勤怠側の連携設定を落ち着いて検証する時間を取りたい場合も、年末調整を終えた後のタイミングは選択肢になります。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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