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住民税の特別徴収と普通徴収の違いは?企業の切替手続き・普通徴収にできるケースまで解説

住民税の特別徴収と普通徴収の違いは?のサムネイル画像

従業員の住民税の欄に「特別徴収」「普通徴収」と並んでいて、どちらが自社に関係するのか、何がどう違うのかが一目でつかめず手が止まることがあります。給与から天引きするのか、本人が自分で納めるのか。この違いがあいまいなままだと、入社・退職時の手続きも、毎月の納付も判断できません。

結論を先にお伝えすると、特別徴収は勤務先が給与から天引きして年12回に分けて納める方法、普通徴収は納税者本人が納付書などで原則年4回に分けて納める方法です。会社などに勤める給与所得者は原則として特別徴収の対象になります。

本記事では、まず両者の違いを納める人・回数・対象者の3点で整理します。そのうえで、企業の義務とされる法的根拠、普通徴収に切り替えられるケースと切替理由書の書き方も確認します。さらに、入社・退職時の手続き、納期の特例や延滞金までを、実務でそのまま確認できる粒度で扱います。

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特別徴収と普通徴収の違いは?納める人・回数・対象者の3点で比較

住民税(個人住民税)の納め方には、特別徴収と普通徴収の2つがあります。両者の違いは「誰が納めるか」「いつ何回で納めるか」「誰が対象か」の3点に集約されます。まずはこの3点を並べて確認しましょう。

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項目納める人納付の回数・時期主な対象者
特別徴収勤務先(事業主)が給与から天引きして納める年12回(6月から翌年5月まで毎月)会社などに勤める給与所得者
普通徴収納税者本人が自分で納める原則年4回(6月・8月・10月・翌年1月)※自治体により一括の場合もある自営業者・フリーランスなど、給与から天引きされない人

※普通徴収の納期は自治体によって異なり、年1回の一括納付を選べる場合もあります。実際の納期は納税通知書でご確認ください。

整理すると、特別徴収は会社が毎月の給与から住民税を差し引いて本人に代わって納める仕組みで、普通徴収は本人が送られてきた納付書で自分で納める仕組みです。会社勤めの給与所得者は原則として特別徴収の対象になり、後述するように、企業には従業員の住民税を特別徴収する義務があります。

出典・参考資料(2件)

そもそも住民税とは(前年の所得に対して課される税金)

住民税は、前年1年間の所得に応じて課される税金で、市区町村民税と都道府県民税を合わせたものです。前年の所得をもとに税額が決まるため、その年に納めるのは前年分にあたります。特別徴収では、この確定した年額を12分割し、6月から翌年5月までの毎月の給与から差し引いて納めます。普通徴収で6月から納付が始まるのも、住民税の課税が前年所得の確定を待って行われるためです。

特別徴収と普通徴収のメリット・デメリット

ここからは、それぞれの納め方の長所と短所を、従業員本人と企業の双方の立場から整理します。どちらが優れているかではなく、立場によって手間やリスクの出方が変わる点を押さえておきましょう。

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徴収方法特別徴収(給与天引き)普通徴収(本人が納付)
メリット従業員は自分で納める手間がなく、年12回に分かれて1回あたりの負担が小さい。納め忘れによる延滞の心配もない企業側に毎月の納付事務が発生しない。従業員は納付書・口座振替・クレジットカードなど納付方法を選べる場合がある
デメリット企業は毎月の天引き・納付や年間の手続きといった事務負担が生じる従業員は原則年4回でまとめて納めるため1回あたりの負担が大きく、自分で納める手間と納め忘れのリスクがある

担当者にとって実務で効いてくるのは、特別徴収を選ぶと企業側に毎月の天引き・納付と年間の手続きが継続的に発生する点です。従業員数が多いほどこの作業は積み上がります。負担をどう抑えるかは、記事の後半で外部委託という選択肢とあわせて整理します。

特別徴収は原則として企業の義務(個人都合で普通徴収に変えられない理由)

従業員から「普通徴収にしてほしい」と相談されることがありますが、企業も従業員も、都合で自由に普通徴収へ切り替えることはできません。これは、給与を支払う事業主が住民税を特別徴収する義務を地方税法で負っているためです。

地方税法第321条の4第1項は、市区町村が、所得税を源泉徴収して納付する義務がある事業主(=給与を支払い、そこから所得税を天引きしている原則すべての会社)を特別徴収義務者として指定し、住民税を徴収させなければならないと定めています。

市町村は、前条の規定により特別徴収の方法によつて個人の市町村民税を徴収しようとする場合には、当該年度の初日において同条の納税義務者に対して給与の支払をする者……のうち所得税法第百八十三条の規定により給与の支払をする際所得税を徴収して納付する義務がある者を当該市町村の条例により特別徴収義務者として指定し、これに徴収させなければならない。

出典:地方税法 第321条の4第1項|e-Gov法令検索

さらに第321条の5第1項は、指定された特別徴収義務者が、住民税額の12分の1を6月から翌年5月まで毎月徴収し、徴収した月の翌月10日までに市区町村へ納入する義務を負うと定めています。所得税を源泉徴収している事業主であれば、原則としてこの義務の対象になります。

したがって、「副業を会社に知られたくない」といった個人の都合で特別徴収を普通徴収に変えることは、原則としてできません。普通徴収にできるのは、次の章で見る一定の要件に該当する場合に限られます。

出典・参考資料(1件)
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特別徴収の年間手続きの流れ(給与支払報告書から納付まで)

特別徴収は、年に一度の給与支払報告書の提出から始まり、毎月の徴収・納付へと続く一連の流れで回します。この基本の流れが、後述する切替や入退社への対応の土台になります。担当者が押さえておきたい4つのステップを順に確認します。

特別徴収の年間手続きの流れを示す4ステップの図解。STEP1 給与支払報告書の提出(前年分を1月31日までに従業員が住む市区町村へ提出)、STEP2 税額決定通知書の受け取り(市区町村が計算し5月31日までに事業主へ送付)、STEP3 毎月の徴収(年税額の12分の1を6月から翌年5月の給与から天引き)、STEP4 納付(徴収した月の翌月10日までに市区町村へ納入、6月分は7月10日)。

1つ目は、給与支払報告書の提出です。1月1日現在で給与を支払っている事業主は、前年分の給与支払報告書を1月31日までに、従業員が住む市区町村へ提出します。これは地方税法第317条の6で定められた義務です。

2つ目は、特別徴収税額決定通知書の受け取りです。市区町村は、提出された給与支払報告書をもとに各従業員の住民税額を計算し、事業主あてに毎年5月31日までに「特別徴収税額決定通知書」を送付します。事業主はこの通知書に記載された税額をもとに、毎月の天引き額を確認します。

3つ目は、毎月の徴収です。通知された年税額の12分の1を、6月から翌年5月までの毎月の給与から差し引きます。4つ目は、納付です。差し引いた住民税を、徴収した月の翌月10日までに市区町村へ納入します。たとえば6月分は7月10日が納期限です。

出典・参考資料(2件)

普通徴収に切り替えられるケースと「普通徴収切替理由書(普A〜普F)」の書き方

特別徴収が原則とはいえ、一定の要件に当てはまる従業員は普通徴収にできます。その要件は、東京都の全区市町村で統一された基準では「普A」から「普F」までの符号で整理されています。給与支払報告書を提出する際に「普通徴収切替理由書」に該当する符号を記載して申し出る仕組みです。

東京都主税局が示す普A〜普Fの理由は次のとおりです。従業員がどの符号に当てはまるかを確認し、切替理由書に記載します。

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符号普A普B普C普D普E普F
普通徴収にできる理由事業所の総従業員数が2人以下(他の区市町村を含む事業所全体の人数から、普B〜普Fで普通徴収とする人を除いた人数)他の事業所で特別徴収を受けている給与が少なく、住民税を天引きできない給与の支払が不定期(例:毎月払いでない)事業専従者(個人事業主のみ対象)退職者または退職予定者(5月末日まで)。休職などで4月1日現在に給与の支払を受けていない人を含む

※普A〜普Fは東京都の全区市町村で用いられる統一基準です。切替の基準や理由書の様式は自治体によって異なる場合があるため、実際の提出先の市区町村でご確認ください。

実務では、他社ですでに特別徴収を受けている役員などは普B、5月末までに退職予定の従業員は普F、というように該当する符号を選びます。ここで間違えやすいのが普A(総従業員数2人以下)の数え方で、この「2人以下」は普B〜普Fに該当して普通徴収にする人を除いた従業員数で判定します

たとえば従業員が4人でも、うち2人が普B〜普Fに当てはまるなら、残り2人について普Aを適用できる、という考え方です。1人が複数の理由に当てはまる場合は、該当する符号のいずれかを記載すれば足り、迷うときは提出先の市区町村の案内に沿って記載します。

この普A〜普Fはあくまで東京都の統一基準であり、他の道府県や市区町村では基準の細部や理由書の様式が異なることがあります。切替理由書の名称・様式・記載欄は、実際に給与支払報告書を提出する市区町村のものを使ってください。

出典・参考資料(1件)

入社・退職・切替時の手続き(提出書類・期限・提出先の一覧)

前章の「切り替えられるか」の判定を踏まえ、ここでは入社・退職などの場面ごとに、実際に出す書類・期限・提出先を整理します。まず全体を一覧で確認し、そのうえで退職時・中途入社時・副業時の注意点を順に見ていきます。

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場面従業員が退職・休職・転勤した中途入社者の特別徴収を引き継ぐ(普→特)毎年の給与支払報告書の提出1月1日時点で提出後、4月1日時点で給与を支払わなくなった
提出する書類特別徴収に係る給与所得者異動届出書特別徴収切替届出書(本人の申出。様式名は自治体で異なる)給与支払報告書給与支払報告書に係る給与所得者異動届出書
期限異動が生じた月の翌月10日までできるだけ早く(自治体の案内に従う)1月31日まで4月15日まで
提出先その従業員の分の特別徴収税額決定通知書が届いた市区町村従業員が住む市区町村従業員が1月1日に住む市区町村給与支払報告書を提出した市区町村

※書類の名称・様式や提出方法(eLTAX〈地方税の電子申告システム〉・郵送・窓口)は自治体によって異なります。提出先の市区町村の案内でご確認ください。

特別徴収から普通徴収への切替・退職時期別の一括徴収

従業員が退職すると、その時点で残っている住民税(未徴収分)の扱いが退職時期によって変わります。地方税法第321条の5第2項にもとづき、次のように分かれます。

翌年1月1日から4月30日までの退職は、5月31日までに支払う給与や退職手当から、残額を一括徴収するのが原則です(支払われる給与・退職手当が残額を超える場合)。6月1日から12月31日までの退職は、本人から申し出があれば一括徴収し、申し出がなければ残額は普通徴収に切り替わります。5月の退職は特別徴収サイクルの最終月にあたるため、通常どおり当月分を徴収して終了します。

いずれの場合も、退職の翌月10日までに給与所得者異動届出書を提出します。

出典・参考資料(1件)

普通徴収から特別徴収への切替・中途入社時の対応

中途入社した従業員が、前職や普通徴収で納めていた住民税を新しい勤務先の特別徴収に引き継ぎたい場合は、本人の申し出により切り替えられます。地方税法第321条の4第5項は、年度の途中で給与の支払者が変わった場合に、本人の申出があれば新しい勤務先を特別徴収義務者として指定すると定めています。

実務では「特別徴収切替届出書」を従業員が住む市区町村へ提出しますが、様式名や提出方法(eLTAX・各自治体のホームページからの様式取得など)は自治体で異なります。すでに納期限が過ぎている普通徴収分は特別徴収に切り替えられないため、その分は本人が納付する必要がある点にも注意します。

前年に所得のない新卒の新入社員は、入社1年目は天引きする住民税がなく、特別徴収は実質的に2年目から始まります。前年に所得がなければ普通徴収からの切替手続きは不要で、翌年分から給与支払報告書にもとづき特別徴収の対象になります(学生時代に所得が多く普通徴収で納めていた場合は切替手続きが必要です)。

出典・参考資料(1件)

副業・複数の勤務先から給与を受けている場合の取扱い

複数の勤務先から給与を受けている従業員の住民税は、主たる給与を支払う勤務先で特別徴収するのが原則です。従たる勤務先では住民税の天引きは行わず、給与支払報告書を提出する際にその旨を記載します。

ただし、企業には特別徴収の義務があるため、従業員が副業を知られたくないという理由だけで、その従業員を普通徴収に切り替えることは原則としてできません。普通徴収にできるのは、前章の普A〜普Fに該当する場合に限られます。

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納期の特例(常時10人未満)と納付が遅れた場合の延滞金

特別徴収は毎月の納付が原則ですが、小規模な事業所には納付回数をまとめられる特例があります。また、納付が遅れると延滞金が発生します。それぞれ確認しておきましょう。

納期の特例(常時10人未満で年2回にまとめられる)

給与の支払を受ける人が常時10人未満の事業所は、市区町村長の承認を受けることで、毎月の納付を年2回にまとめられます。これを納期の特例といい、地方税法第321条の5の2に定められています。

納付の時期は、6月から11月までに徴収した分を12月10日まで、12月から翌年5月までに徴収した分を翌年6月10日まで、と年2回にまとめられます。毎月の納付事務の負担を抑えられる一方、利用には事前の承認が必要です。

出典・参考資料(1件)

納付が遅れた場合の延滞金(利率は年度で変わる)

徴収した住民税を翌月10日の納期限までに納めないと、納期限の翌日から延滞金が発生します。延滞金の割合は年度によって変わり、2026年(令和8年)については、納期限の翌日から1か月以内が年2.8%、1か月を経過した日以後が年9.1%です。

延滞金の割合は地方税法にもとづき全国で共通で、自治体ごとに異なるものではありません。本則(年7.3%・年14.6%)に対して、財務大臣が告示する割合に応じた特例基準割合を適用しており、この特例基準割合は毎年見直されるため、延滞金の割合も年度ごとに変わります。従業員から預かった住民税を納める立場である以上、納付遅延は避けたいところで、納付が遅れそうなときは早めに提出先の市区町村へ相談します。

出典・参考資料(1件)

毎月の納付・年間手続きの負担を軽くするなら給与計算アウトソーシングも選択肢

ここまで見てきたとおり、特別徴収は毎月の天引きと納付に加え、給与支払報告書の提出、税額通知の反映、入退社時の異動届、切替理由書の記載など、年間を通じた手続きが伴います。従業員数が多いほど、また異動が多い時期ほど、給与計算担当者の負担は重くなります。

こうした住民税を含む給与計算業務の事務負担を軽くする方法の一つが、給与計算アウトソーシング(給与計算代行)です。給与・賞与計算に加え、住民税の更新反映や年末調整、入退社の手続きまで委託できるサービスもあり、担当者は確認・承認に集中できるようになります。

ここでは、給与計算を中心に、住民税の更新反映や年末調整まで委託できるサービスを紹介します(対応できる業務の範囲はサービスごとに幅があります)。まずは主要な条件を一覧で確認しましょう。

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サービス名マネーフォワード おまかせ経理COMIT HRエコミック 給与計算アウトソーシング
提供形態経理・給与のBPO(一括代行)給与計算特化型給与計算特化型
主な対応業務記帳代行・請求書発行
支払・振込代行(税金納付含む)
給与・賞与計算
給与・賞与計算、年末調整
勤怠管理、住民税
入退社・社会保険
給与・賞与計算
有給休暇管理・勤怠集計(オプション)
住民税の対応税金の納付対応に含む
(住民税単独の明示なし)
対応業務に明示公式に記載なし
対応従業員規模中小企業(5〜50名目安)中小〜中堅中小〜中堅
初期費用要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ
月額費用要問い合わせ
(例:従業員5名で月額10万円)
要問い合わせ
(価格シミュレーションあり)
要問い合わせ
認証・実績導入実績200社超公式に記載なしPマーク・ISO27001取得
毎月550社・14万人
詳細情報オンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見る

※2026年9月時点の各社公式サイトおよびMCB FinTechカタログ掲載情報にもとづきます。住民税の対応欄の●は公式に対応を確認できた項目、「公式に記載なし」は公式サイトで確認できなかった項目です。料金・対応範囲・実績は各社にご確認ください。

ここで取り上げた3サービスは一例です。給与計算アウトソーシングは委託できる業務範囲や料金体系がサービスごとに幅広く異なるため、より多くの選択肢から自社に合う委託先を比較検討したい場合は、以下の記事で選び方や料金相場、規模別のサービス比較をあわせてご確認ください。

マネーフォワード おまかせ経理(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード おまかせ経理は、中小企業向けの経理・給与のアウトソーシングです。「マネーフォワード クラウド」の導入支援を起点に、記帳代行や請求書発行、支払管理・振込代行(税金の納付対応を含む)、給与・賞与計算までをオンラインで一括して任せられます。実務は、経理BPOを手がけてきた株式会社キャシュモ(2025年6月にマネーフォワードグループへ参加)が担う体制です。

給与計算や税金の納付対応まで含めて委託できるため、住民税の毎月の納付事務もあわせて任せたい企業に向いています。導入実績は200社を超え、料金は業務内容・業務量に応じた個別見積もりです(公式サイトには従業員5名程度で月額10万円という一例が示されています。企業規模や委託範囲によって変わる目安です)。

COMIT HR(株式会社InfoDeliver)

株式会社InfoDeliverが提供するCOMIT HRは、企業ごとの給与規定・就業規則に合わせた給与計算を基盤とする給与計算アウトソーシングです。公式サイトでは、対応業務として給与計算・賞与計算に加え、年末調整、勤怠管理、住民税、入社・退職・休職、社会保険といった項目を掲げており、住民税や入退社にまつわる手続きも含めて委託できます。

委託したい業務を組み合わせて利用できるため、給与計算だけでなく住民税の更新や入退社時の対応まで任せたい企業に適しています。公式サイトに価格シミュレーション機能があり、委託前におおよそのコスト感を把握できる点も、検討を進めやすいポイントです。

エコミック 給与計算アウトソーシング(株式会社エコミック)

株式会社エコミックの給与計算アウトソーシングは、給与計算処理で毎月550社・14万人分の実績を持つ給与計算特化型のサービスです。給与・賞与計算を中心に、有給休暇管理や勤怠集計をオプションで組み合わせて委託でき、企業ごとに委託範囲を柔軟に設計できます。

導入は、要件に合わせて設計するオーダーメイド導入と、短期間で始められるテンプレート導入の2パターンから選べます。プライバシーマークとISO/IEC 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)を取得し、複数拠点によるバックアップ体制を備えています。給与計算では従業員の個人情報を預けるため、こうした情報管理体制の有無は委託先選びの確認ポイントになります。

まとめ

特別徴収は勤務先が給与から天引きして年12回で納める方法、普通徴収は本人が納付書などで原則年4回で納める方法です。会社に勤める給与所得者は原則として特別徴収の対象で、企業には地方税法にもとづき従業員の住民税を特別徴収する義務があります。そのため、個人都合で普通徴収に変えることは原則できず、普通徴収にできるのは普A〜普Fのような一定の要件に該当する場合に限られます。

実務では、給与支払報告書の提出から毎月の納付、入退社時の異動届、切替理由書の記載まで、年間を通じた手続きが続きます。書類の名称や様式、提出方法は自治体で異なるため、提出先の市区町村の案内を確認しながら進めるのが確実です。毎月の納付や年間手続きの負担が重い場合は、住民税を含む給与事務を給与計算アウトソーシングに委託する方法も検討するとよいでしょう。

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住民税の特別徴収・普通徴収に関するよくある質問(FAQ)

Q. 住民税の特別徴収と普通徴収の違いは何ですか?

A. 特別徴収は勤務先が給与から天引きして年12回(毎月)で納める方法、普通徴収は納税者本人が納付書などで原則年4回で納める方法です。会社などに勤める給与所得者は原則として特別徴収の対象になり、自営業者やフリーランスなど給与から天引きされない人は普通徴収で納めます。誰が納めるか・何回で納めるか・誰が対象かの3点が、両者の主な違いです。

出典・参考資料(2件)

Q. 従業員の希望で特別徴収から普通徴収に変えることはできますか?

A. 従業員本人の希望や会社の都合だけで、特別徴収を普通徴収に変えることは原則としてできません。地方税法により、給与を支払う事業主は住民税を特別徴収する義務を負っているためです。普通徴収にできるのは、総従業員数が2人以下、給与が少なく天引きできない、退職予定など、東京都でいう普A〜普Fのような一定の要件に該当する場合に限られます。

出典・参考資料(1件)

Q. 従業員が退職するとき、残りの住民税はどうなりますか?

A. 退職時期によって扱いが分かれ、1月1日から4月30日までの退職は残額を5月31日までの給与や退職手当から一括徴収するのが原則、6月1日から12月31日までの退職は本人の申し出があれば一括徴収し、なければ残額は普通徴収に切り替わります。5月の退職は特別徴収の最終月にあたるため、当月分を徴収して終了します。いずれの場合も、退職の翌月10日までに「特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を提出します。

出典・参考資料(1件)

Q. 中途入社した従業員の住民税を特別徴収に切り替えるにはどうすればよいですか?

A. 本人の申し出にもとづき、従業員が住む市区町村へ「特別徴収切替届出書」を提出することで、前職や普通徴収で納めていた住民税を新しい勤務先の特別徴収に切り替えられます。地方税法第321条の4第5項は、年度の途中で給与の支払者が変わった場合に、本人の申出があれば新しい勤務先を特別徴収義務者として指定すると定めています。

ただし、すでに納期限が過ぎている普通徴収分は特別徴収に切り替えられず、その分は本人が納付します。様式名や提出方法(eLTAX・自治体ホームページからの様式取得など)は自治体で異なるため、提出先の案内を確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 前年に所得のない新入社員も特別徴収の対象になりますか?

A. 前年に所得がなく住民税が課されていない新入社員は、入社した年は天引きする住民税がないため、特別徴収は実質的に入社2年目から始まります。住民税は前年1年間の所得に対して課されるため、学生などで前年に所得がなかった人には、初年度に納めるべき住民税がありません。

この場合、普通徴収からの切替手続きは不要で、翌年分から給与支払報告書にもとづき特別徴収の対象になります。ただし、学生時代でも所得が多く普通徴収で住民税を納めていた人は、切替手続きが必要です。

Q. 副業や複数の勤務先から給与を受けている従業員の住民税はどう扱えばよいですか?

A. 複数の勤務先から給与を受けている従業員の住民税は、主たる給与を支払う勤務先で特別徴収し、従たる勤務先では天引きしないのが原則です。従たる勤務先は、給与支払報告書を提出する際にその旨を記載します。ただし、企業には特別徴収の義務があるため、従業員が「副業を知られたくない」という理由だけで、その従業員を普通徴収に切り替えることは原則としてできません。

Q. 住民税の納付が遅れると延滞金はどれくらいかかりますか?

A. 徴収した住民税を翌月10日の納期限までに納めないと納期限の翌日から延滞金がかかり、2026年(令和8年)は、納期限の翌日から1か月以内が年2.8%、1か月を経過した日以後が年9.1%です。この割合は特例基準割合にもとづくもので毎年見直されるため、年度によって変わります。従業員から預かった住民税を納める立場である以上、納付が遅れそうなときは早めに提出先の市区町村へ相談してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 納期の特例を使えば、毎月の給与から住民税を天引きしなくてもよいのですか?

A. 納期の特例は毎月の「納付」を年2回にまとめられる制度で、毎月の給与からの天引き(徴収)自体はこれまでどおり必要です。給与の支払を受ける人が常時10人未満の事業所が市区町村長の承認を受けると、6月から11月までに徴収した分を12月10日まで、12月から翌年5月までに徴収した分を翌年6月10日まで、と年2回にまとめて納付できます。天引きそのものを止められる制度ではない点に注意しましょう。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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