11月に入ると、通常の給与計算に年末調整の業務がそのまま上乗せされます。申告書を配って回収し、記載漏れや添付書類の不足を一件ずつ確認して差し戻し、従業員からの問い合わせに答えながら、期限に間に合わせる。この時期だけ特定の担当者に負荷が集中する状態に、毎年悩まされている企業は少なくありません。
給与計算そのものは自社で回せているので、通年の委託までは考えていない。けれども年末調整だけは外に出したい——そう考えたとき、実際にどこまでの工程を任せられて、費用はいくらかかるのでしょうか。
本記事では、年末調整の代行に対応する37サービスを比較します。従業員への案内から書類の回収、不備チェック、税額計算、源泉徴収票の作成、法定調書合計表や給与支払報告書の提出、従業員からの問い合わせ窓口まで、工程ごとにどこまで手が離れるかを整理しました。
自社の負担をどこから軽くするかを決める材料としてご活用ください。
また、任せたい工程と自社の規模から候補を絞れるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」もご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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年末調整代行サービスとは?(何を任せるサービスか)
年末調整代行サービスとは、企業が毎年行う年末調整の実務を、外部の事業者に委託できるサービスです。申告書の配布と回収、記載内容や添付書類のチェック、年税額の計算、源泉徴収票の作成といった作業を、社内の担当者の代わりに引き受けます。
提供しているのは、給与計算を専門とするアウトソーシング事業者、社会保険労務士法人や税理士法人、人事・経理領域のBPO事業者などです。給与計算を通年で委託する契約の一部として年末調整を含める形と、年末調整だけを単発で受ける形があり、どちらを選べるかは事業者によって異なります。
委託できる範囲は「年末調整をまるごと任せられる」と一括りにはなりません。従業員への案内から市区町村への提出まで工程が分かれており、どの工程を引き受けるかがサービスごとに違うためです。まずはその工程を確認していきます。
年末調整代行に委託できる業務範囲|工程ごとにどこまで手が離れるか
ここからは、年末調整の実務を5つの工程に分け、それぞれで外部に任せられることを見ていきます。自社で今どの工程に時間を取られているかと照らし合わせながら読み進めると、委託する範囲を決めやすくなります。

従業員への案内・申告書の配布と回収
年末調整の入口にあたる工程です。対象者を抽出し、提出してほしい書類と期限を案内し、扶養控除等申告書や保険料控除申告書を配布して回収します。従業員数が多い企業ほど、印刷・封入・発送と回収状況の管理に時間がかかります。
この工程では、申告書へ個人データを印字した状態で配布する対応や、従業員の自宅へ直接発送する対応を用意している事業者があります。Web申告に切り替える場合は、紙の配布と回収そのものがなくなり、従業員が画面上で入力して証明書の画像をアップロードする形に変わります。
一方で、この工程を顧客側の作業として残し、回収済みの書類やデータを受け取ってから引き受ける事業者もあります。案内と回収まで任せたい場合は、対応範囲に含まれているかを最初に確認しておく必要があります。
不備チェック・差し戻しの督促・データ化
担当者の負担が最も重くなりやすい工程です。回収した申告書の記載内容を確認し、控除の要件を満たしているか、必要な証明書が添付されているかを一件ずつ見ていきます。不備があれば本人に連絡して修正を依頼し、未提出者には督促をかけます。
この工程を委託すると、チェックと差し戻しのやり取りを事業者が従業員と直接行う形にできます。書類の読み取りをOCRとオペレーターの目視で分担する、控除証明書の内容を自動で突き合わせて不備を検出するなど、精度と速度を上げる仕組みを備えたサービスもあります。
チェックの結果をどの形で受け取るかも確認しておきたい点です。修正まで完了したデータで納品されるか、不備の一覧を受け取って自社で最終判断するかによって、社内に残る作業量が変わります。
税額計算と源泉徴収票の作成
各従業員の年税額を計算し、過不足を精算して源泉徴収票を作成する工程です。控除の適用判定を伴うため、様式や要件の変更をその年ごとに反映する必要があります。
ここは引き受ける事業者と引き受けない事業者が分かれる工程です。源泉徴収票のように税務署へ提出する書類を、事業者が自ら判断して作成する場合は税理士法上の業務にあたるため、対応するには相応の体制が必要になります。詳しくは次のセクションで扱います。
法定調書合計表・給与支払報告書の提出
年明けに発生する後処理の工程です。税務署へ提出する法定調書合計表と、従業員の居住する市区町村へ提出する給与支払報告書を作成します。従業員が多い企業では提出先の市区町村数も増えるため、仕分けと発送の手間がかかります。
作成までを引き受ける事業者と、市区町村への発送・電子申告まで含めて引き受ける事業者があります。年末調整の計算が終わった時点で作業が戻ってくるのか、提出まで完了するのかは、年明けの社内負荷に直結する違いです。
従業員からの問い合わせ窓口
年末調整の時期は、書き方や控除の対象について従業員からの質問が集中します。この対応を引き受ける窓口を設ける事業者があり、専用のコールセンターを立てて電話やメールで受け付ける形が中心です。
窓口の形態と対応期間には幅があります。申告期間中のメール受付にとどまる場合と、電話での督促や年明け以降の源泉徴収票に関する質問まで受ける場合では、担当者の手離れ具合が大きく変わります。
どこから手離れするかはサービスによって違う
ここまでの5工程を並べると、「年末調整を委託する」と言っても手が離れる地点が同じではないことが見えてきます。案内と回収から提出まで通して引き受けるサービスがある一方で、チェック以降だけを担う形、計算とデータ作成に絞る形もあります。
この違いは、事業者の得意領域だけで決まっているわけではありません。工程によっては、引き受けられるかどうかが資格の枠組みに左右されます。次のセクションで、その理由と確認のしかたを整理します。
年末調整だけを単発(スポット)で頼めるか
工程の話とは別に、契約の単位も確認しておきたい点です。給与計算の通年委託を前提とし、年末調整はその契約に含めるオプションとして提供する事業者と、年末調整だけを単発で受ける事業者があります。
単発の受託を明示しているサービスでは、「今年度だけ試したい」「繁忙期の一時的な対応として使いたい」という依頼にも応じています。給与計算は自社で続けたい場合は、この点を早い段階で確認しておくと候補を絞りやすくなります。
どちらの形をとっているかは、後述の比較表の「単発(スポット)受託」列で確認できます。公式サイトに契約の単位を書いていない事業者も多いため、「要問い合わせ」は受けられないという意味ではありません。
先に結論だけ拾えるよう、年末調整だけの単発受託を公表している8サービスを、公開されている規模と料金の条件つきで挙げます。数十名〜数百名の企業が問い合わせ先を決めるときの出発点として使ってください。
- YFPクレア 年末調整代行— 1,000名規模まで対応。基本料金20,000〜35,000円/回+1人2,000円〜(給与計算も委託する場合は基本料金0円)。ただし単発の受付は年ごとに締切があり、2026年8月時点は受付終了の掲示
- 年末調整支援サービス(HALZ)— 初期費用0円・1人500円〜。対応人数の上限は公表なし
- 年末調整代行格安サービス(ウェブゼイム)— 1〜50名は人数帯別の実額を公開。51名以上は見積り
- 年末調整代行サービス(BOD)— 100名以下から1万名以上まで。料金は要問い合わせ
- NMPスペシャリスト 年末調整代行— 規模を問わず対応(上限なし)。料金は要問い合わせ
- PROSRV(プロサーブ)スポット事務サービス、ビジネスブレイン太田昭和、ジャパン・ビジネス・サービス— 単発の受託は公表しているが、対応規模・料金とも公表なし
数十名規模で費用を先に確定させたいならウェブゼイム、100名を超えて対応範囲を広く取りたいならYFPクレアやBODというように、規模と「料金が公開されているか」で入口が変わります。規模の記載がない4サービスは、問い合わせの最初に自社の人数を伝えるところから始めてください。
逆に、毎月の給与計算まで含めて任せる前提で委託先を探す場合は、対応できる業務範囲や料金体系の見方が変わります。通年契約を軸に34サービスを比較した記事で、業務範囲・料金体系・従業員規模別の選び方を確認できます。
依頼先の種類によって任せられる範囲が変わる理由(税理士・社会保険労務士・BPO会社)
年末調整の代行は、給与計算を専門とするBPO会社、社会保険労務士法人、税理士法人など、成り立ちの違う事業者が提供しています。そして工程のうち税務署へ提出する書類に関わる部分は、どの事業者でも同じように引き受けられるわけではありません。ここでは、その線がどこに引かれているのかと、見積りの段階で何を確認すればよいのかを整理します。

税務署に提出する書類を「誰が判断して作るか」で線が引かれる
税理士法(昭和26年法律第237号)は、税理士の業務として「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」の3つを定めています。源泉徴収票や法定調書合計表のように税務署へ提出する書類を、自らの判断で内容を決めて作成する行為は、このうち「税務書類の作成」にあたります。
そして税理士または税理士法人でない者は、この法律に別段の定めがある場合を除いて税理士業務を行ってはならないと定められています(同法第52条)。
別段の定めは税理士法の中に置かれたもの(第50条の臨時の税務書類作成等の許可など)を指し、他の法律で広く例外がつくられているわけではありません。
重要なのは、この「作成する」が何を指すのかです。国税庁の法令解釈通達は、次のように示しています。
(税務書類の作成)
出典:税理士法基本通達 第2条《税理士業務》関係 2-5|国税庁
2-5 法第2条第1項第2号に規定する「作成する」とは、同号に規定する書類を自己の判断に基づいて作成することをいい、単なる代書は含まれないものとする。
線を引いているのは資格の有無そのものではなく、「その書類の内容を誰が判断して決めたか」です。控除の適用や税額を事業者側が自ら判断して書類を仕上げるのであれば税務書類の作成にあたり、企業が判断した内容をそのまま書き写すだけであれば単なる代書として扱われます。国税庁は税理士制度のQ&A(問6-1)でも同じ基準を示しています。
この考え方が分かると、次の工程別の違いが読み解けるようになります。
申告書の配布・回収・不備チェック・データ化は資格を問わず委託できる
従業員への案内、申告書の配布と回収、記載内容や添付書類の確認、データ化といった工程は、判断を企業側に残したまま事務として切り出せます。そのため、資格を持たない事業者にも委託できる領域です。実際に国税庁は、企業がマイナンバーに関する事務を外部に委託する場面について、次のように整理しています。
したがって、提出義務者である事業者自身が法定調書などの申告書等の記載事項のうち番号以外の部分を自己の判断に基づき作成したのであれば、個人番号関係事務の受託者が事業者に代わり収集等した番号のみをその法定調書などの申告書等に記入したとしても、法第2条第1項第2号の「税務書類の作成」に該当しません。
出典:税理士制度のQ&A「6 税理士法違反行為」問6-2|国税庁
この問答が扱っているのはマイナンバーの収集と記入に限られますが、判断の主体が企業側にある限り税務書類の作成にはあたらない、という基準の使い方を示しています。回収や不備チェックを幅広く引き受けるサービスが資格の枠にかかわらず存在しているのは、この整理があるためです。
裏を返せば、控除の適用可否そのものを事業者に判断してもらいたい場合は、引き受け手が限られます。「不備チェックまで対応」と書かれていても、判断の伴う照会には答えず一覧を返すだけの運用になっていることがあるため、範囲の記載だけで読み取らずに確認しておきたい部分です。
社会保険労務士法人・BPO会社は税理士法人との連携や税理士の在籍で対応している
社会保険労務士法(昭和43年法律第89号)は、社会保険労務士の業務を、別表第一に掲げる労働および社会保険に関する法令にもとづく事務と定めています。所得税法や地方税法はこの別表に含まれません。加えて同法第2条第4項は、第1項各号に掲げる事務には「その事務を行うことが他の法律において制限されている事務」は含まれないと定めています。
逆方向の関係も法令で定められています。社会保険労務士法第27条のただし書と同法施行令第2条第2号により、税理士および税理士法人は、税理士法第2条第1項の業務に付随して行う場合には、同条が制限している事務(別表第一の法令にもとづく申請書等の作成と、帳簿書類の作成)を行えます。ただし提出代行や事務代理はこの付随業務に含まれない、というのが両会の確認書の整理です。
それぞれの資格が扱う領域に切れ目があり、その切れ目が年末調整の工程をまたいでいる、というのがこの分野の構造です。
社会保険労務士については、日本税理士会連合会と全国社会保険労務士会連合会の間で交わされた確認書に、次の一文が置かれています。
なお、年末調整に関する事務は、税理士法第2条第1項に規定する業務に該当し、社会保険労務士が当該業務を行うことは税理士法第52条(税理士業務の制限)に違反すること。
出典:税理士又は税理士法人が行う付随業務の範囲に関する確認書(平成14年6月6日)|日本税理士会連合会・全国社会保険労務士会連合会
この確認書は2002年(平成14年)6月6日に交わされたもので、社会保険労務士を対象として書かれています。
本記事の比較表では、税務に関わる部分の担い手を公式に公表していないサービスを「公式に明示なし」と表示しています。これは体制を確認できなかったという意味であり、その事業者の適法性についての評価ではありません。年末調整の対応範囲を工程ごとに公開している事業者はまだ少なく、担い手の体制も同様です。だからこそ、見積りの段階で誰が税額計算と控除の適用判断を担うのかを聞いておく価値があります。
以上のような枠組みを踏まえると、社会保険労務士法人が年末調整を扱う形としては、グループ内に税理士法人を併設する、提携する税理士法人と分担する、税理士が在籍する、といった体制が公表されています。ただしこれらを公式サイトに明示している事業者ばかりではありません。
給与計算や社会保険の手続きは社会保険労務士法人が担い、年末調整の税務に関わる部分は税理士法人が担う、という分担を公式に明示している事業者もあります。
BPO会社の場合は、税務に関わる判断を範囲外として企業側や提携先に残す形と、税理士へ業務委託する形が見られます。「法令上受託できない作業は受け付けていない」と受託範囲を自ら明示しているサービスもあります。どの形をとっているかは事業者ごとに異なり、公式サイトに書かれていないことも珍しくありません。
この線引きは、年末調整のどの工程が「税務の判断」にあたるかが事業者ごとに違うことから生まれています。そこを見積りの場で確かめる方法を次に整理します。
見積り時に確認する質問
ここまでの内容は、そのまま見積りの段階で聞くべきことに置き換えられます。任せたい工程が範囲に入っているかだけでなく、判断を誰が担うのかまで確認しておくと、契約後に想定と違う分担になる事態を避けられます。
- 年税額の計算と控除の適用判断は、どの立場の担当者が行うのか(自社に税理士が在籍しているか、提携する税理士法人が担うか、判断は当社側に残るのか)
- 源泉徴収票と法定調書合計表の作成は範囲に含まれるか。作成までか、提出まで行うのか
- 市区町村への給与支払報告書の提出は範囲に含まれるか
- 不備チェックで判断を伴う照会が生じたとき、事業者側で判断するのか、当社に差し戻されるのか
- 税務に関わる部分を提携先に再委託する場合、再委託先はどこで、どのような契約になっているのか
- 12月以降に控除証明書が出てきた・扶養が変わったといった理由で年末調整をやり直す場合、範囲に含まれるのか、追加費用と受付の期限はどうなるのか
- 計算や書類に誤りがあった場合、是正の作業と税務署・市区町村への対応はどちらが担うのか
この点は、料金の安さだけで選ぶと後から効いてきます。単価が低いサービスは判断を伴う工程を範囲外にしていることがあり、その分の作業が社内に残ります。
出典・参考資料(3件)
年末調整代行の費用|基本料金+従業員1人あたり単価と公開されている実額
ここからは費用の話に移ります。年末調整代行の料金は、多くのサービスで基本料金と従業員1人あたりの単価を組み合わせた形になっており、これに任せる工程に応じたオプションが加わります。自社の従業員数を当てはめれば総額の見当がつく構造です。
料金の決まり方(基本料金+従業員1人あたり単価+オプション)
基本料金は、受託の準備にかかる費用です。申告書の様式設定、既存の給与システムからのデータ受け渡しの設計、Web申告を使う場合の環境構築などが含まれ、1回いくらの形で示されます。従業員数が多いほど基本料金も上がる段階制をとるサービスがあります。
従業員1人あたりの単価は、実際に処理する人数に応じてかかる費用です。対象人数が確定してから精算する形が一般的で、任せる工程が多いサービスほど単価は高くなります。少人数の場合は人数帯ごとの一律料金を設けているサービスもあります。
給与計算をすでに同じ事業者へ委託している場合は、基本料金が不要になる料金体系も見られます。年末調整だけを単発で頼む場合と、通年の委託に追加する場合で、同じサービスでも金額が変わる点は押さえておきたいところです。
公開されている料金の実額(人数帯・対応範囲の条件つき)
年末調整代行の料金は、見積り対応として金額を公開していないサービスが多くを占めます。その中で、人数帯ごとの基本料金と単価を公表しているサービスもあり、実額が分かるものを条件つきで並べると次のようになります。金額は各社の公開情報にもとづく2026年8月時点のもので、対応範囲が異なるため単価だけの比較にはなりません。
| サービス名 | 年末調整代行格安サービス(ウェブゼイム) | ミナジン 年末調整アウトソーシング | 年末調整支援サービス(HALZ) | WEB年末調整アウトソーシング(日本アウトソーシングセンター) | YFPクレア 年末調整代行 | シャノアス |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 料金の形 | 人数帯別の段階制 | 1人あたりの従量課金 | 1人あたりの従量課金 | 1人あたりの従量課金 | 基本料金+1人あたり単価 | 給与計算のオプション(基本料金1か月分) |
| 基本料金 | 1〜3名:一律11,000円 4〜10名:6,600円 11〜20名:8,800円 21〜30名:12,100円 31〜50名:16,500円 (いずれも税込) | 0円 (初期費用なし。基本料金の記載なし) | 0円 (初期費用なし。基本料金の記載なし) | 要問い合わせ | 年末調整のみ依頼:20,000〜35,000円/回(従業員数により変動) 給与計算も委託:0円 | 基本料金1か月分 (基本料金は月額20,000円〜、従業員数により変動) |
| 1人あたり単価 | 4〜10名:1,650円 11〜20名:1,540円 21〜30名:1,430円 31〜50名:1,320円 (いずれも税込。1〜3名は一律料金のため加算なし) | 2,340円(税抜)〜 | 500円〜 | 1,300円〜 (処理量に応じたボリュームディスカウントあり) | 2,000円〜 | — |
| 主なオプション | 書類送料代 1箇所1,100円 給与支払報告書・総括表の市区町村送付 1箇所550円 報酬支払調書作成 1件3,300円 上半期源泉所得税納付書作成 8,800円 (いずれも税込) | — | — | 給与システム用インポートデータの加工・作成 (料金は要問い合わせ) | 紙の申告書の入力代行 1人500円〜 | Web給与明細の発行、住民税手続きの支援 (料金は要問い合わせ) |
| 条件(人数帯・対応範囲) | 1〜50名は人数帯別に実額を公開(51名以上は見積り)。案内文書の作成、不備チェック、年税額計算、源泉徴収票の発行、法定調書合計表まで。給与支払報告書は郵送で届き、押印・提出は自社 | 500名以上は個別対応。公式が対応範囲として挙げているのは案内文書の作成・不備チェック・従業員への対応といった補助業務で、税額計算の可否は公表なし | 申告書のチェック、データ作成、従業員の問い合わせ対応、情報の反映まで。単発(今年度だけ)の委託も可。対応人数の上限と税額計算の担い手は公表なし | Web申告システムの利用が前提。申告内容のチェック・修正と年調データ作成、メールでの問い合わせ窓口まで。源泉徴収票・法定調書合計表・市区町村提出の可否は公表なし | 1,000人規模まで対応。書類の送付・配布から不備の連絡、年末調整計算、源泉徴収票の発行、給与支払報告書の電子申告まで。単発受付は年ごとに締切あり(2026年8月時点は受付終了の掲示) | 給与計算アウトソーシングのオプションとしての提供。年末調整の工程ごとの対応範囲は公表なし |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※2026年8月時点の各社公開情報による。対応範囲・人数帯の条件が異なるため、単価のみでの比較はできません。
オプションで加算される費用(郵送、市区町村への送付、支払調書など)
基本料金と単価に含まれない作業は、オプションとして別に加算されます。申告書や源泉徴収票を従業員の自宅へ郵送する費用、給与支払報告書を市区町村へ送付する費用が代表的で、送付先の箇所数に応じてかかる形が見られます。
このほか、支払調書の作成を件数単位で受ける設定や、従業員からの問い合わせを受ける専用窓口の設置費用、紙の申告書をデータ化する入力代行の費用が別枠になっている場合があります。見積りを取るときは、任せたい工程がオプション扱いかどうかを確認しておくと総額の見誤りを防げます。
従業員規模別に見た総額の考え方
総額は「基本料金+従業員1人あたり単価×対象人数+オプション」で積み上げます。従業員数が少ないうちは基本料金の比重が大きく、人数が増えるにつれて単価の影響が大きくなるため、規模によって見るべき項目が変わります。
数十名規模であれば、人数帯ごとの一律料金や、基本料金を抑えた設定のサービスが候補になります。50名までは人数帯別の実額を公開しているサービスがあり、たとえば従業員30名なら基本料金12,100円に1人あたり1,430円を掛けた42,900円を加えて、合計55,000円程度(税込)が目安になります。
数百名規模になると、単価の差が総額に強く効きます。公開されている単価で従業員200名を試算すると、1人500円のサービスなら100,000円、1,300円なら260,000円、2,340円(税抜)なら468,000円が出発点です。いずれも「〜から」の下限単価なので実際の見積りはこれを上回りますが、単価の違いがそのまま数十万円の差になることは、この段階で押さえておく価値があります。
単価の低いサービスは、チェックとデータ作成に範囲を絞っていることが多くなります。単価と、その単価に含まれる工程は必ずセットで見てください。
公開されている下限単価で人数帯ごとに置き換えると、次のようになります。100名なら50,000円(1人500円)〜234,000円(2,340円)、200名なら100,000〜468,000円、300名なら150,000〜702,000円。ここに基本料金とオプションが乗り、実際の見積りはいずれもこの額を上回ります。
公表されている実額の事例としては、つばさ会計事務所が「導入サービス例」に「業種:卸売業(200名) 費用:220,000円」という年末調整サービスの例を示しています。税額計算から給与支払報告書の作成・提出までを含む構成での金額なので、下限単価の積み上げと実際の見積りの間を測る目安になります。
対象人数の数え方も確認しておきたい点です。年末時点の在籍者だけを数えるのか、年途中の退職者を含めるのかによって請求人数が変わります。
相場レンジの目安と、比較するときの注意
公開されている実額を並べると、従業員1人あたりの単価は数百円から2,000円台まで幅があります。この幅は品質の差ではなく、任せる工程の違いによるものです。チェックとデータ作成に絞ったサービスは単価が低く、案内の配布から市区町村への提出、従業員の問い合わせ窓口まで含むサービスは高くなります。
相場としてまとめられた金額を見るときは、その金額がどの工程までを含んでいるのかが示されているかを確かめてください。工程の範囲が書かれていない相場の数字は、自社の見積りと比べる基準になりません。単価の安いサービスを選んだ結果、社内に残る作業が増えて総コストが下がらないこともあります。
いつまでに申し込めば今年の年末調整に間に合うか(申込締切と逆算スケジュール)
年末調整の代行は、11月に思い立って申し込めば間に合うものではありません。運用の設計や申告方式の準備に期間が必要なため、事業者側が受付の締切を設けています。ここでは、いつ動き出す必要があるのかを、法令で決まっている提出期限から逆算して確認します。
事業者が公表している申込締切
締切を公表しているサービスでは、申し込みの期限をその年の7月末に置き、サービスの開始を10月頃としている例があります。年末調整の実施が12月であることを考えると、実務が動き出す2か月以上前に契約が固まっている必要があるということです。
締切を明示していない事業者も多く、その場合は個別の相談になります。受託できる人数には上限があり、繁忙期に近づくほど枠が埋まるため、締切の記載がないことを「いつでも申し込める」と受け取らないほうが安全です。
締切そのものより実務的な目安になるのが、申し込みから運用開始までにどれだけかかるかです。ただし各社が公表している期間は、指すものが同じではありません。
本稼働までの準備期間を示しているのがMHCトリプルウィンで、導入まで最短4か月・平均6か月としています。問い合わせから代行開始までの期間を示しているのがフルキャストで、最短3週間です。オフィスステーション 年末調整BPOの「データ提出の翌日から最短10営業日」は、委託を始めるまでの期間ではなく、申告データを渡してから検査結果が返るまでの納品期間を指します。
秋以降に検討を始める場合は、準備期間そのものを短く示しているサービスが現実的な候補になります。納品までの日数と、委託を始めるまでの日数を取り違えないよう、見積りでは「いつから任せられるか」を日付で確認しておきたいところです。
申し込みから運用開始までの流れ
申し込みから実務の開始までは、おおむね次の順序で進みます。問い合わせと要件のヒアリング、任せる工程の切り分けと見積り、契約、運用設計、給与システムとのデータ連携の設定、従業員への案内文の準備です。
時間がかかるのは運用設計とデータ連携の部分です。既存の給与システムからどの項目をどの形式で渡すか、対象者をどう抽出するか、不備が出たときに誰へどう連絡するかを取り決めることになります。Web申告に切り替える場合は、従業員向けの環境構築と操作案内の準備が加わります。
初年度はこの設計に手間がかかり、2年目以降は前年の設定を引き継げるため軽くなります。初年度の負荷を見込んで着手時期を決めておくと、申告期間に慌てずに済みます。
この期間に何を詰めておくかについては、委託を受ける側からも指摘があります。経理業務の受託にあたって約1か月のテスト運用期間を設けている事業者は、その進め方を次のように説明しています。

ポイントは、当社が一方的にオペレーションを作って渡すのではなく、運用方法をお客様ご自身にも把握していただく形で進めることです。ここが曖昧なまま本運用に入ると、現場で「なぜこうなっているのか分からない」という状態が起きやすくなります。1ヶ月をかけて課題を解消し、運用イメージをすり合わせたうえで本運用に入ることで、安定した実務運用を担うことができるのです。
年末調整の委託でも、運用設計に自社が関わる時間をどこに確保するかが、着手時期を決めるうえでの前提になります。
月別の逆算スケジュール
後ろの期限は法令で決まっています。源泉徴収票と法定調書合計表の提出時期は翌年1月31日で、国税庁が手続として示しています(源泉徴収票そのものの作成・交付は所得税法(昭和40年法律第33号)第226条第1項が定めています)。
市区町村へ提出する給与支払報告書も同じく1月31日までで、地方税法(昭和25年法律第226号)第317条の6第1項が、1月1日現在の住所所在の市町村別に作成して提出することを定めています。
ただし令和9年(2027年)1月以後に提出する令和8年分については、市区町村へ給与支払報告書を提出すれば税務署への源泉徴収票の提出が不要になります(受給者への交付は引き続き必要です)。今シーズンの実務にそのまま効く変更なので、委託先が新しい提出フローを前提にしているかを確認しておきたいところです。
この1月31日を起点に逆算すると、動き出すべき時期の見当がつきます。夏(7〜8月)に情報収集と見積りを取り、初秋(9月)までに契約と運用設計を終え、10月から従業員への案内と申告書の配布に入り、11月に回収と不備チェック、12月に年末調整の計算、年明けに源泉徴収票の交付と各種提出という流れです。

従業員の住所が広く散っている企業では、給与支払報告書の提出先が多くの市区町村にまたがります。この仕分けと発送を委託範囲に含めるかどうかで年明けの負荷が変わるため、逆算の段階で決めておきたい部分です。
締切を過ぎた場合・繁忙期に相談する場合の扱い
締切を過ぎてからの相談でも、範囲を絞れば受けられることがあります。案内の配布や回収まで含む一括の委託は難しくても、回収済みの書類の不備チェックとデータ化だけ、あるいは年明けの法定調書と給与支払報告書の作成だけを切り出す形なら、準備期間が短くても成り立ちます。
短い準備期間を公式に示しているのはフルキャスト(最短3週間。チェックとデータ入力だけの部分委託も可)です。オフィスステーション 年末調整BPOは申告データの検査に範囲を絞り、提出の翌日から最短10営業日で納品としています。年末調整支援サービス(HALZ)は期間ではなく、今年度だけの利用に対応し既存の給与システムのまま委託できることを示しています。いずれも範囲を絞る前提で相談すると話が早く進みます。
ただし、規模によって残っている選択肢は違います。フルキャストが主対象とするのは数百名〜1万名超で、数十名規模の企業がそのまま当てはまるとは限りません。100名前後までの規模で秋から動く場合は、人数帯別の実額を公開しているサービスに範囲を絞って相談するのが現実的です(1〜50名なら公開料金、51名以上は見積り)。
年ごとに単発の受付を締め切るサービスもあるため、締切の掲示は各社の公式ページで最新の状態を確認してください。
この年は間に合わないと判断した場合も、翌年に向けた相談は早めに始めておく価値があります。今年の実務で「どの工程に時間を取られたか」を記録しておけば、翌年の委託範囲を決める材料になります。相談だけなら年内でもでき、翌年分の申込枠が埋まる前に話を進められます。
年末調整を代行に委託するメリットと注意点
着手の時期が決まったら、次は委託後の姿を具体的に描いておく番です。委託で何が軽くなるのか、そして何が社内に残るのかを両面から押さえておくと、見積りの範囲を決めるときの物差しになります。期待していた範囲と実際の範囲がずれると、委託しても負担が想定どおりには下がりません。
繁忙期の工数と残業の集中が解消される
年末調整の負担は、業務量が多いことに加えて、11月から1月という短い期間に集中する点にあります。通常の給与計算や社会保険手続きを止められないなかで上乗せされるため、担当者の残業が特定の月だけ跳ね上がります。
外部に委託すると、この山の部分を平準化できます。繁忙期だけ人を増やす対応と違い、採用や教育の手間をかけずに処理能力を確保できる点も利点です。担当者が1人しかいない体制では、その担当者の不在時に業務が止まるリスクも下げられます。
不備の差し戻しと従業員対応から手が離れる
年末調整で時間を奪うのは、計算そのものよりも人とのやり取りです。記載漏れや証明書の不足を見つけて本人に連絡し、修正されたものを再確認する往復が、対象人数の分だけ発生します。提出が遅れている従業員への督促も担当者の仕事になります。
チェックと差し戻しを委託すると、このやり取りを事業者が従業員と直接行う形にできます。問い合わせ窓口まで任せられるサービスであれば、書き方の質問への回答も社内から切り離せます。担当者は進捗の確認と最終承認に役割を移せます。
法改正・様式変更の確認を任せられる
年末調整は、控除の要件や申告書の様式がその年の税制改正を受けて変わります。自社で対応する場合は、変更点を確認して運用と説明資料に反映する作業が毎年発生します。
委託すれば、この確認と反映を事業者側の運用に含められます。年に一度しか行わない業務のために制度の変更を追い続ける負担がなくなる点は、担当者が兼務で回している企業ほど効果を感じやすい部分です。
委託しても社内に残る作業がある
委託しても、社内が完全に手を離れるわけではありません。従業員の在籍状況や給与データの提供、対象者の確定、内容の最終承認は自社の役割として残ります。事業者から上がってきた不備の判断に迷うケースで、社内での確認が必要になることもあります。
「社内の窓口役」を誰が担うかを決めておかないと、委託しても担当者の負担が思ったほど減りません。データの受け渡しの頻度と形式、承認の締切を事前に取り決めておくと、社内に残る作業を見積もりやすくなります。
部分委託は工程の境目で手戻りが起きやすい
負担の重い工程だけを切り出す部分委託は費用を抑えられますが、自社と事業者の担当が切り替わる箇所で手戻りが起きやすくなります。チェックまでを委託して計算は自社で行う場合、チェック後のデータ形式が自社のシステムに合わないと変換作業が発生します。
境目をどこに置くかは、費用だけでなく受け渡しの形式まで含めて決めるのが安全です。データの項目とファイル形式、受け渡しの回数とタイミングを契約前にすり合わせておくと、想定外の作業を避けられます。
費用対効果が出にくいケース
従業員数が少ない企業では、基本料金の比重が大きく、社内で処理した場合の工数と比べて割高になることがあります。人数帯ごとの一律料金を設けているサービスを選ぶか、顧問の税理士へ依頼する形と比べて判断するのが現実的です。
給与体系や手当の設計が複雑で、個別の判断が多い企業も注意が必要です。定型化しにくい部分は事業者側で処理しきれず、確認のやり取りが増えて効果が薄まる場合があります。この場合は、まず不備チェックのように定型度の高い工程から委託し、範囲を広げていく進め方が向いています。
年末調整だけを切り出す形が自社に合いそうにない場合は、毎月の給与計算ごと委託する形も選択肢に入ります。
目的別に見る年末調整代行サービスのタイプ
ここまで見てきた工程・費用・時期と、委託しても社内に残る作業を踏まえると、サービスは「どの負担をなくしたいか」という目的で整理できます。自社が最も重いと感じている工程がどこかを思い浮かべながら、当てはまるタイプを見てください。
| 特徴 | 向いている企業 | 詳細 | |
|---|---|---|---|
| 申告書の回収と不備チェックの手間をなくしたい | 従業員がスマホ・PCから申告を完結でき、証明書の読み取りと不備の差し戻しまで引き受ける | 紙の回収と差し戻しの往復に時間を取られている企業 | 比較表を見る |
| 従業員からの問い合わせ対応まで任せたい | 年末調整専用の窓口を設け、提出遅れの督促や申告内容の訂正依頼まで受ける | 申告期間に質問対応で担当者の手が止まる企業 | 比較表を見る |
| 法定調書や給与支払報告書の提出まで一括で任せたい | 税額計算・源泉徴収票に加え、法定調書合計表や市区町村への提出まで含む | 年明けの提出作業まで含めて手を離したい企業 | 比較表を見る |
| 今の進め方は変えずに重い工程だけ頼みたい | 委託範囲をカスタマイズでき、既存の給与システム・申告方式を維持したまま切り出せる | 給与計算は自社で続け、負担の重い工程だけ外に出したい企業 | 比較表を見る |
※2026年8月時点で各社が公式に公開している情報にもとづく分類です。複数のタイプに当てはまるサービスは、公式に確認できた工程が最も厚いタイプに置いています。
申告書の回収と不備チェックの手間をなくしたい
紙の申告書を配って回収し、記載漏れを見つけて差し戻す往復が最も重い、という企業に向くタイプです。従業員はスマホやPCの画面で設問に答え、保険料の控除証明書は撮影してアップロードする形になり、紙のやり取りそのものが減ります。
読み取りと不備の検出には、OCRとオペレーターの目視を組み合わせる方式や、入力内容と証明書を自動で突き合わせる方式が使われます。申告方式をWebへ切り替える前提になるサービスが多いため、従業員への周知をどう進めるかも合わせて検討することになります。
従業員からの問い合わせ対応まで任せたい
書き方や控除の対象についての質問が集中し、担当者が本来の業務に戻れないという企業に向くタイプです。年末調整専用の窓口を設け、電話やメールで従業員からの問い合わせを受けます。
提出が遅れている従業員への督促まで引き受ける対応や、年明け以降に源泉徴収票の見方を尋ねられた場合まで受け付ける対応もあります。従業員数が多く、拠点が分散している企業ほど効果を感じやすい領域です。
法定調書や給与支払報告書の提出まで一括で任せたい
年末調整の計算が終わった後の作業まで手を離したい企業に向くタイプです。年税額の計算と源泉徴収票の作成に加え、法定調書合計表や市区町村への給与支払報告書の提出まで範囲に含みます。
税務署へ提出する書類の作成が範囲に入るため、税理士が在籍する体制や税理士法人と分担する体制を公表している事業者がある一方、その体制を公式サイトに書いていない事業者も少なくありません。年明けの提出作業がそのまま社内に残るかどうかは、この範囲の違いで決まります。
今の進め方は変えずに重い工程だけ頼みたい
今使っている給与システムや紙の申告方式を変えたくない、けれども負担の重い工程だけは外に出したい、という企業に向くタイプです。委託する範囲をカスタマイズできる設計になっており、チェックとデータ入力だけを切り出す形にも対応します。
給与計算をすでに委託している事業者へ年末調整を追加する形も、この考え方に近い選び方です。自社と事業者の担当が切り替わる箇所で手戻りが起きやすいため、データの受け渡し形式を事前に決めておくことが前提になります。
自社がどのタイプに当てはまるか判断しづらい場合もあります。そのような場合でも最短で候補を絞れるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
年末調整代行サービスの選び方・比較ポイント
タイプで候補が絞れたら、見積りを取る段階で確認する軸を押さえておきます。ここでは7つの観点を挙げます。任せる工程の線引き・従業員規模・申告方式・問い合わせ窓口の4つは後述の比較表に列があり、そこから読み取れます。残る3つ——給与システムとの連携、マイナンバーの取扱い体制、2026年分(令和8年分)の変更対応——は比較表に列がないため、資料請求や見積りの場で直接確かめる項目になります。
任せたい工程と社内に残す工程を先に決め、対応範囲と突き合わせる
比較を始める前に、自社側で線を引いておくと選定が速く進みます。今年の実務を振り返って、時間を取られた工程と、社内に残しても問題のない工程を分けておくと、選定が速く進みます。この線が決まっていないと、各社の対応範囲を見ても優劣が判断できません。
線を引いたうえで、後述の比較表の工程列と突き合わせることで、候補を絞り込めます。任せたい工程がすべて範囲に入っているサービスに絞れば、あとは料金と運用の条件で比べる段階に進めます。
自社の従業員規模を受けられるか(最低受託人数・上限)
受託できる規模には下限と上限があります。数千名規模を主対象とするサービスは小規模の依頼を受けないことがあり、逆に少人数向けの料金設計のサービスは大規模の処理体制を持たない場合があります。
公式に対象規模を示していないサービスも多いため、問い合わせの最初に自社の従業員数を伝えて可否を確かめるのが早道です。規模が合わないまま検討を進めると、見積りの段階で振り出しに戻ります。
今の給与システムとデータ連携できるか(既存フローを維持できるか)
年末調整の結果は給与システムへ戻して源泉徴収票の作成や12月給与での精算に使います。そのため、自社が使っている給与システムとどの形式でデータを受け渡せるかが運用の負荷を左右します。
指定の給与システムを前提とするサービスと、システムを問わずCSV等で受け渡すサービスがあります。既存のシステムを変えたくない場合は、連携方式と、受け渡しの回数・タイミングを確認しておくと、初年度の設計がスムーズに進みます。
紙申告のままか、Web申告に切り替えるか
申告方式をどうするかは、委託の効果を大きく変える選択です。Web申告に切り替えると、配布と回収の手間が減り、記載漏れも入力時のチェックで防ぎやすくなります。翌年以降の自社工数も下がります。
一方で、従業員への周知と操作の案内が初年度に必要になります。年齢構成や就業形態によっては紙を残したい事情もあるため、紙とWebの併用に対応しているかも確認の対象になります。
また、電子化の仕組みを自社側に持つ選択肢もあります。給与計算ソフトには、申告内容の収集から控除計算、源泉徴収票の作成までを自社で処理できる製品があり、委託と比べる際の材料になります。主要14製品の機能と料金は以下の記事にまとめています。
従業員からの問い合わせをどこまで引き受けるか(窓口の形態・対応期間・一次対応の範囲)
問い合わせ窓口は「ある・ない」だけでは実際の手離れが読み取れません。電話とメールのどちらで受けるのか、対応する期間が申告期間中だけか年明け以降も続くのか、控除の判断を伴う質問にどこまで答えるのかを確認しておきたい点です。
一次対応の範囲を超える質問が自社へ回ってくる運用であれば、社内の窓口役は引き続き必要です。誰が担うかを決めておかないと、委託後も担当者の時間が取られます。
マイナンバー・個人情報の取扱い体制を確認できるか
年末調整の委託では、扶養親族のマイナンバーを含む特定個人情報を外部に渡します。この点で押さえておきたいのは、認証の取得状況を見るだけでは足りないことです。個人情報保護委員会のガイドラインは、委託する側の企業にも監督義務があると定めています。
「必要かつ適切な監督」には、①委託先の適切な選定、②委託先に安全管理措置を遵守させるために必要な委託契約の締結、③委託先における特定個人情報の取扱状況の把握が含まれる。
出典:特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)第4-2-⑴|個人情報保護委員会
同じガイドラインは、事業者が従業員の源泉徴収票作成事務を他の事業者へ委託している場合を例に挙げ、再委託には委託者の許諾が必要であることも示しています。監督義務は再委託先にも間接的に及びます。
したがって確認するのは、認証の有無に加えて次の3点です。選定にあたって安全管理措置が同等かを確かめられるか、契約に秘密保持や持ち出し禁止、再委託の条件、終了後の返却・廃棄が盛り込まれるか、そして再委託があるかどうかとその許諾の運用です。番号法(平成25年法律第27号)第11条と個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第25条が、委託先への必要かつ適切な監督を求めています。
2026年分(令和8年分)の変更に対応できるか
令和8年度の税制改正により、令和8年分の年末調整には変更が入ります。基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ(65万円から74万円へ)、扶養親族等の所得要件の改正が行われ、これらは令和8年(2026年)12月1日に施行されて令和8年分以後の所得税に適用されます。
実務上の要点は時間差です。国税庁は「令和8年11月までの給与等の源泉徴収事務に変更は生じません」と示しており、変更が効いてくるのは令和8年(2026年)12月に行う年末調整の計算からです。改正で新たに扶養控除等の対象となる扶養親族等がいる従業員からは、その旨を記載した扶養控除等申告書を追加で集める必要が生じます。
様式も変わります。令和8年分では、基礎控除申告書などが一体となった申告書と、保険料控除申告書の2種類が改正されます。
あわせて、令和8年(2026年)8月以降は源泉徴収票を含む法定調書の書面様式が変わり、令和9年(2027年)1月以後に提出する令和8年分の源泉徴収票については、市区町村へ給与支払報告書を提出すれば税務署への提出が不要になります(受給者への交付は引き続き必要です)。源泉徴収票と支払報告書を同時に提出できるeLTAXの一元化機能は令和8年(2026年)9月に終了します。
確認したいのは、これらに今年から対応できるかという点です。改正後の様式で申告書を配布できるか、追加の申告書回収を範囲に含められるか、提出フローが終了する機能に依存していないか。この3点を見積りの場で聞いておくと、初年度の想定外を減らせます。
出典・参考資料(4件)
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【比較表】年末調整代行サービスのおすすめ比較37選
ここからは、年末調整の代行に対応する37サービスを、目的別の4タイプに分けて比較します。工程ごとの対応可否に加えて、税務に関わる部分を誰が担うのか、年末調整だけを単発で受けるのか、料金がいくらかを横並びにしました。公式情報で確認できなかった項目は「要問い合わせ」としています。
表の見方は次のとおりです。「要問い合わせ」は対応していないという意味ではなく、公式情報で対応可否を確認できなかった項目です。年末調整の対応範囲を工程ごとに公開している事業者はまだ少なく、見積りの場で確認することになります。
- ●:公式情報で対応が確認できる工程です。範囲が一部に限られる場合は括弧内に内容を添えています
- △:条件つきで対応する工程、または対応の一部までが公開されている工程です(括弧内に条件を記載)
- ×:公式に範囲外と明示されている工程です
- 要問い合わせ:公式情報で確認できなかった項目です
申告書の回収と不備チェックの手間をなくしたい|比較表
申告の入口(案内・配布・回収)と不備チェックをどこまで引き受けるかが分かれ目です。「案内・配布・回収」「不備チェック・督促」「申告方式」の3列を軸に見てください。
| サービス名 | 『手ぶら年調』™ | ラクラス年末調整BPOサービス | freee人事労務アウトソース | MHCトリプルウィン | FOC 給与計算アウトソーシング(旧 NOC) | WEB年末調整アウトソーシング(日本アウトソーシングセンター) | オフィスステーション 年末調整BPO | 年末調整業務アウトソーシング(NTTマーケティングアクトProCX) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 実務の担い手 | 公式に明示なし(グループに社会保険労務士法人) | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし(社会保険労務士法人と提携) | 公式に明示なし | 公式に明示なし(実務は提携BPO事業者) | 公式に明示なし |
| 単発受託 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 案内・配布・回収 | ● | ●(証明書の回収・読み取り) | 要問い合わせ | ● | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●(証明書の回収) |
| 不備チェック・督促 | ● | ● | 要問い合わせ | ● | 要問い合わせ | ● | ● | ● |
| 税額計算 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ● | ● | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 源泉徴収票・法定調書等 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●(源泉徴収票のWeb参照) | ● | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 問い合わせ窓口 | ●(不備の問い合わせ対応) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●(不備の問い合わせ対応) | 要問い合わせ | ●(メール窓口) | 要問い合わせ | ●(申告内容の確認・訂正依頼・督促を代行。従業員からの問い合わせを受ける窓口の記載はなし) |
| 申告方式 | Web | Web | Web | 紙・Web | Web | Web | Web | Web |
| 対応従業員規模 | 〜4,000名 | 公表なし (導入実績は大企業中心) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 300名〜 (上限の公表なし) | 公表なし (導入事例は500〜810名) | 要問い合わせ | 1,000〜10,000名 |
| 基本料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 1人あたり単価 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 1,300円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年8月時点で各社が公式に公開している情報にもとづきます。「要問い合わせ」は対応していないという意味ではなく、公式情報で確認できなかった項目です。提供形態(標準・オプション等)とあわせて各社にご確認ください。
従業員からの問い合わせ対応まで任せたい|比較表
窓口の有無だけでなく、督促や訂正依頼まで含むかで手離れが変わります。「問い合わせ窓口」列の注記と「対応従業員規模」をあわせて確認してください。
| サービス名 | ペイロール 年末調整補助サービス | 年末調整/住民税業務代行(日本郵政コーポレートサービス) | PROSRV(プロサーブ)スポット事務サービス | ビジネスブレイン太田昭和 | 年末調整アウトソーシング(キヤノンマーケティングジャパン) | 年末調整業務代行サービス(フルキャスト) | 年末調整代行サービス(BOD) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 実務の担い手 | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし(実運用はグループ会社) | 公式に明示なし | 公式に明示なし |
| 単発受託 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ● | ● | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ● |
| 案内・配布・回収 | ● | ●(申告書の配布まで) | ● | 要問い合わせ | ● | ● | ● |
| 不備チェック・督促 | ● | ● | ● | 要問い合わせ | ● | ● | ● |
| 税額計算 | ●(控除額計算まで) | ● | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ● | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 源泉徴収票・法定調書等 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●(源泉徴収票・給与支払報告書の発送) | 要問い合わせ | ●(給与支払報告書の発送まで) | ●源泉徴収票の発送、給与支払報告書の市区町村別仕分・発送 | 要問い合わせ |
| 問い合わせ窓口 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 申告方式 | 紙・Web | 要問い合わせ | 紙・Web | Web | 要問い合わせ | 紙・Web | 紙・Web |
| 対応従業員規模 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 500名以上 | 数百名〜10,000名超 | 〜10,000名超 (100名以下も可) |
| 基本料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 1人あたり単価 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年8月時点で各社が公式に公開している情報にもとづきます。「要問い合わせ」は対応していないという意味ではなく、公式情報で確認できなかった項目です。提供形態(標準・オプション等)とあわせて各社にご確認ください。
法定調書や給与支払報告書の提出まで一括で任せたい|比較表
年明けの提出まで含むかを見る表です。「源泉徴収票・法定調書等」列に、どの書類の提出まで対応するかを記載しています。同じ列に「△ 作成まで(提出代行は要確認)」の行が混ざっている点に注意してください。書類の作成までは公表しているものの、税務署・市区町村への提出そのものを代行するかを公表していないサービスです。
| サービス名 | かんたん年調 | エスペイロール | イージーネット | YFPクレア | アクタス | メイソンコンサルタント | つばさ会計事務所 | 小林労務 | CYBER XEED給与 | NMPスペシャリスト | 年末調整代行格安サービス(ウェブゼイム) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 実務の担い手 | 公式に明示なし | グループの税理士法人と連携 | 公式に明示なし | 税理士法人が中核 | アクタス税理士法人が担当 | 公式に明示なし | 会計事務所(税理士)が担当 | 提携税理士と連携 | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 税理士へ業務委託 |
| 単発受託 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●年ごとに受付締切あり | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ● | ● |
| 案内・配布・回収 | △案内は標準、原本回収はオプション | △記入例・チェックシートの提供のみ明記 | △配布まで明記(回収は明示なし) | ● | 要問い合わせ | ● | △資料収集に対応(案内は明示なし) | △配布まで明記(回収は明示なし) | ×企業側の作業 | ● | ● |
| 不備チェック・督促 | ● | 要問い合わせ | △チェックのみ明記(督促は明示なし) | △不備連絡まで(督促は明示なし) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | △分担制(線引きは要確認) | ● | △不備・未回収のリスト化まで |
| 税額計算 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 源泉徴収票・法定調書等 | △作成まで(提出代行は要確認) | △作成まで(提出代行は要確認) | ●法定調書合計表は明示なし | ●法定調書合計表は明示なし | 要問い合わせ | △作成まで(市区町村提出は明示なし) | ●法定調書合計表は明示なし | 要問い合わせ | ●給与支払報告書の市区町村提出は要確認 | ● | △給与支払報告書の提出は依頼者側 |
| 問い合わせ窓口 | △オプション(コールセンター) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ● | 要問い合わせ | ●申告期間中の電話対応 | 要問い合わせ |
| 申告方式 | Web | 要問い合わせ | Web | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 紙・Web | 紙 |
| 対応従業員規模 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 100〜5,000名 | 〜1,000名 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 公表なし (主対象は100名未満) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 下限・上限とも設定なし | 1〜50名は公開料金 51名以上は見積り |
| 基本料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 20,000〜35,000円/回 (給与計算の委託先は0円) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 1〜3名 一律11,000円 4〜10名 6,600円 11〜20名 8,800円(税込) 別途 郵送料1,100円 |
| 1人あたり単価 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 2,000円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 4〜10名 1,650円 11〜20名 1,540円(税込) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
※2026年8月時点で各社が公式に公開している情報にもとづきます。「要問い合わせ」は対応していないという意味ではなく、公式情報で確認できなかった項目です。提供形態(標準・オプション等)とあわせて各社にご確認ください。
今の進め方は変えずに重い工程だけ頼みたい|比較表
このタイプは「要問い合わせ」の多さそのものが特徴です。年末調整を定型商品として売るのではなく、既存の契約や運用に合わせて範囲を組む形が中心のため、工程ごとの対応可否を公式サイトに書き出していない事業者が並びます。裏を返せば、対応範囲は見積りの場で決められる余地があるということでもあります。
そのなかでも公開されている条件があります。ミナジンは対応範囲を補助業務・従業員対応・案内文書の作成と公表し、単価2,340円(税抜)〜を公開しています。年末調整支援サービス(HALZ)は初期費用0円・1人あたり500円〜で単発受託に対応し、シャノアスは年末調整を基本料金1か月分と定めています。
工程では、ジャパン・ビジネス・サービスが給与支払報告書の提出まで、トライアンフが社員向けの問い合わせ窓口までを明記しています。範囲が公開されていない事業者に相談するときは、この5社が公開している水準を基準に「どこまで含むか」を聞くと話が具体的になります。
| サービス名 | Tenbook(テンブック) | Wheat Accounting | シャノアス | さかえ経営 | An-field | ジョブカンBPO | トライアンフ | Remoba労務 | ジャパン・ビジネス・サービス | 年末調整支援サービス(HALZ) | ミナジン |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 実務の担い手 | 提携の会計事務所(サン共同会計事務所) | 提携税理士が担当 (年末調整の分担は明示なし) | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし | 公式に明示なし (法令上受託できない作業は受けないと記載) |
| 単発受託 | 要問い合わせ | △月次契約前提のオプション | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ● | ● | 要問い合わせ |
| 案内・配布・回収 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | △回収の確認に対応(案内・配布は明示なし) | △案内文書の作成に対応 |
| 不備チェック・督促 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | △不備の確認まで(督促は明示なし) | △チェックのみ明記(督促は明示なし) | 要問い合わせ |
| 税額計算 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ● | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 源泉徴収票・法定調書等 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | △給与支払報告書のみ明記 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 問い合わせ窓口 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●社員窓口として対応 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ●メール・電話で対応 | ● |
| 申告方式 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | Web | 要問い合わせ |
| 対応従業員規模 | 要問い合わせ | 1〜100名 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 公表なし (導入実績は50〜15,000名) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 〜500名 (500名超は個別対応) |
| 基本料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 年末調整は基本料金1か月分 (基本料金は月額20,000円〜) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円(初期費用なし) | 0円(初期費用なし) |
| 1人あたり単価 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 500円〜 | 2,340円(税抜)〜 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年8月時点で各社が公式に公開している情報にもとづきます。「要問い合わせ」は対応していないという意味ではなく、公式情報で確認できなかった項目です。提供形態(標準・オプション等)とあわせて各社にご確認ください。
年末調整代行サービス37選
ここからは各サービスを個別に紹介します。対応する工程、料金、税務に関わる部分の体制を、それぞれの公開情報にもとづいて記載しています。
申告書の回収と不備チェックの手間をなくしたい|各サービス
従業員の申告をWeb上で完結させ、証明書の読み取りと不備の差し戻しまで引き受けるサービスです。紙のやり取りに時間を取られている企業に向いています。
1. 『手ぶら年調』™(エムザス株式会社)

年末調整をWeb化しても、システムへのデータ設定や従業員への申告依頼、不備の問い合わせ、証明書原本の回収といった作業は社内に残ります。手ぶら年調は、この残る部分をまとめて引き受けるサービスで、WEB年末調整システムの提供とアウトソーシングを組み合わせた形で提供されます。
提供元のエムザス株式会社は2000年の設立で、給与計算とシステム開発の両方を約20年手がけ、4,000名規模までの処理に対応しています。社員30名のうち5名が社会保険労務士の有資格者で、グループ内にエムザス社会保険労務士法人(2008年設立)を持つ二層体制です。
年末調整だけを単発で受けるかどうかは、公式サイトに明示がありません。税額計算や源泉徴収票の発行、法定調書合計表までを範囲に含むか、その部分を誰が担うかについても整理がなく、料金も非公開です。契約の単位と範囲は問い合わせで確認する必要があります。
おすすめ企業:Web年末調整システムを入れても手が離れなかった、設定・依頼・回収の作業を任せたい企業
2. ラクラス年末調整BPOサービス(ラクラス株式会社)

人事労務のアウトソーシングを手がけるラクラス株式会社(パーソルグループ)が、年末調整を単独のメニューとして切り出したサービスです。同社は人事労務のクラウドと代行を組み合わせた事業全体で760社・86万人以上を受託しており、年末調整BPOサービスの利用者は2021年から2025年までの累計で100万名を超えたと2026年4月に発表しています。
控除証明書の読み取りを代行する点が中心で、AI・OCRとオペレーターの目視によるダブルチェックを組み合わせ、従業員が証明書の内容を手入力する作業をなくします。申告内容の確認と修正はクラウド上で従業員が行い、各種申告書はペーパーレスで運用します。未提出者への督促や不備への対応も範囲に含まれます。
一方、税額計算から源泉徴収票の発行、法定調書合計表や給与支払報告書の提出までを含むかは公式ページに明示がありません。料金も公開されておらず、大企業向けの個別見積りとなります。
おすすめ企業:従業員数が多く、証明書の読み取りと申告内容の確認に人手を割いている企業
3. freee人事労務アウトソース(フリー株式会社)

クラウド給与計算ソフト「freee人事労務」を使っている企業が、そのソフト上で発生する作業をフリー株式会社に委託できるサービスです。月次の給与計算や賞与計算、入退社手続き、身上変更とあわせて、年末調整も委託の範囲に含められます。
年末調整では、特許を取得した「AI年末調整アシスト」が、従業員が証明書をアップロードした時点で不備をチェックします。委託した情報はfreee人事労務上に蓄積されるため、社内の体制が整った段階で外注から内製へ切り替える運用も想定されています。
税理士や社会保険労務士に年末調整の計算を依頼している企業では、freee側で年末調整を実施せず、計算結果だけを反映する運用も選べます。工程ごとの対応可否は年末調整関連業務としてまとめて記載されており個別の可否は示されていないため、任せたい範囲と料金は問い合わせでの確認が必要です。
おすすめ企業:freee人事労務を使っていて、年末調整の作業だけを社外に出したい企業
4. MHCトリプルウィン(MHCトリプルウィン株式会社)

人事・給与のアウトソーシングを、業務範囲を個別に設計するオーダーメイド型と、標準業務に絞ったパッケージ型「GrowAssist給与計算」の2方式で提供しています。運営するMHCトリプルウィン株式会社は2000年設立で、三菱HCキャピタル株式会社の100%出資子会社です。
年末調整では、個人データを印字した各種申告書を配布し、内容のチェックと不備の問い合わせを行った結果をもとに年末調整計算まで実施します。申告対象者本人にWebで申請させる運用にも対応し、源泉徴収票はWeb参照機能で従業員に提供します。
本稼働までの準備期間は最短4か月、平均6か月と案内されているため、今年の年末調整に間に合わせたい場合は相談の時期に注意が必要です。料金は「統一のメニュー単価はございません」と明記された完全な個別見積りで、法定調書合計表や給与支払報告書の市区町村提出まで含むかは公式サイトで確認できません。
おすすめ企業:申告書の配布から税額計算までを一社に通して任せ、Web申請への切り替えも同時に進めたい企業
5. FOC 給与計算アウトソーシング(旧 NOC給与計算アウトソーシング・芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社)

給与計算アウトソーシングの標準サービスに、年末調整(Web申告)、法定調書関係処理、源泉徴収票が含まれています。提供するのは芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社で、旧社名はNOCアウトソーシング&コンサルティング株式会社、サービス名も「NOC給与計算アウトソーシング」から「FOC」へ改称しています。
年末調整の申告はWeb方式で、税額計算は給与計算業務の一環として引き受けます。法定調書関係処理と源泉徴収票の発行も標準の範囲に入り、社会保険・労働保険関連の手続きは提携するNOC社会保険労務士法人が担当して、委託内容に応じて両組織が連携します。
一方、従業員への案内や申告書の回収、不備チェック、市区町村への給与支払報告書の提出は、個別の可否が公式サイトに示されていません。料金は委託内容に応じた個別提案で、公式サイトは従業員300名以上の企業を想定した費用対効果を案内しており、それより小規模な場合は個別相談となります。
おすすめ企業:従業員300名以上の規模で、年末調整から法定調書関係の処理までを給与計算とまとめて委託したい企業
6. WEB年末調整アウトソーシング(株式会社日本アウトソーシングセンター)

年末調整のWeb申告に絞ったアウトソーシングで、公式ページには処理単価1,300円〜という目安と、処理量に応じたボリュームディスカウントが示されています。提供元の株式会社日本アウトソーシングセンターは、自社を給与計算専業のアウトソーサーとして位置づけています。
WEB年末調整システムの環境設定を代行し、従業員が入力した申告内容のチェックと修正、承認・差し戻しの作業を引き受けます。従業員からの問い合わせはメール窓口で受け付けます。給与システムへ取り込むインポートデータの加工・作成はオプション扱いです。
大阪・東京・佐賀の3拠点で運営し、公式ページには従業員500名のIT企業と810名のメーカーでの導入事例が掲載されています。ただし税額計算は「年調データ作成」という表現にとどまり、源泉徴収票の発行や法定調書合計表、市区町村への提出の可否、単発での受託可否は明示されていません。
おすすめ企業:申告内容のチェックと差し戻しに絞って外注し、1名あたりの単価から費用を見積もりたい企業
7. オフィスステーション 年末調整BPO(株式会社エフアンドエム)

クラウド年末調整ソフト「オフィスステーション 年末調整」を提供する株式会社エフアンドエムが、そのソフトで集めた申告データの検査を代行するサービスです。従業員はWeb上で申告し、専門スタッフが申告データを検査して誤入力の差し戻しと修正対応を行います。
確認しておきたいのは実務の担い手です。エフアンドエム自身が検査を行うのではなく、BPO事業者アライアンス制度として提携するBPO事業者6社(ビジネスブレイン太田昭和など)に業務を委託する形をとり、地域や企業規模に応じて委託先を選ぶ仕組みになっています。
納品は年末調整データの提出日翌日から最短10営業日で、検査はダブルチェック体制で行われます。ただし税額計算まで担うかは公式ページに記載がなく、税務署へ提出する書類を誰が判断して作るのかも公表されていません。料金も提携先ごとの個別見積りのため、委託先の体制と金額はあわせて確認しておく必要があります。
おすすめ企業:年末調整の電子化と申告データの検査を、まとめて社外に出したい企業
8. 年末調整業務アウトソーシング(株式会社NTTマーケティングアクトProCX)

証明書をスマートフォンで撮影して送る形の申告に対応し、申告内容の確認や訂正の依頼をすべて同社が代行するとしているのが、NTTマーケティングアクトProCXの年末調整業務アウトソーシングです。公式ページでは32万人の利用実績を示しています。
申し込みには時期の区切りがあります。公式のよくある質問では申し込みの締切をその年の7月末、サービスの開始を10月頃と案内しており、公表されている料金表は9,999名までが対象で、10,000名以上は個別対応と案内されています。主な対象は従業員1,000名から10,000名の企業です。
料金は定額の基本料金と従量課金の処理料金の二階建てで、処理人数によって双方の設定が変わります。具体額は個別案内のため、基本料金がどの人数までを含むのかを見積りで確かめる必要があります。税額計算や源泉徴収票の発行、問い合わせ窓口の対応時間についての記載はありません。
検討にあたっては、時期が合うかどうかが先に来ます。7月末の締切に間に合うかを最初に確認しておきたいところです。
おすすめ企業:申告書の督促と訂正依頼に人手を取られている大規模企業
従業員からの問い合わせ対応まで任せたい|各サービス
年末調整専用の窓口を設け、従業員からの質問や提出遅れの督促まで引き受けるサービスです。申告期間に問い合わせ対応で手が止まる企業に向いています。
9. ペイロール 年末調整補助サービス(株式会社ペイロール)

株式会社ペイロールは給与計算のアウトソーシングを主業とし、年末調整を「年末調整補助・アウトソーシング支援」という独立したメニューとして切り出しています。公式サービスページでは、情報収集から原本の回収、内容のチェック、控除額の計算までを対応範囲として示しています。
従業員対応の窓口を別サービスとして持っている点が特徴です。給与計算と年末調整の問い合わせを受けるコールセンターを設けており、未提出者へのリマインドと提出書類の不備・不足の確認まで引き受けます。申告はWebと紙のどちらかを従業員が選ぶ形にも対応します。
一方で、源泉徴収票の発行や法定調書合計表、給与支払報告書の提出まで含むかは公式サービスページから読み取れません。年末調整単体の料金も非公開で、資料請求と個別相談から入る形です。
おすすめ企業:申告期間に問い合わせと督促で担当者の手が止まっている企業
10. 年末調整/住民税業務代行アウトソーシング(日本郵政コーポレートサービス株式会社)

年末調整と住民税の業務を、給与計算とは別立ての専門メニューとして提供しているのが日本郵政コーポレートサービスです。日本郵政グループの一社で、プライバシーマークの使用許諾と優良派遣事業者の認定を受けています。
公式サービスページが対応範囲として挙げているのは、申告書の印刷・封入・封緘・配布、申告書内容のチェック、年末調整計算、そして従業員からの問い合わせです。住民税では、通知書の開封と仕分けからデータ入力、従業員配布用の個票の封入・封緘・発送までを扱います。
配布後の書類回収を引き受けるかは公式ページに記載がなく、源泉徴収票の発行や法定調書合計表の可否も確認できません。料金は初期費用・月額とも要問い合わせです。
おすすめ企業:年末調整と住民税の年度更新が同じ時期に重なり、2つをまとめて相談したい企業
11. PROSRV(プロサーブ)スポット事務サービス(三菱総研DCS株式会社)

プロサーブと読むPROSRVは、三菱総研DCSがクラウド型の人事給与システムと業務代行を組み合わせて提供するサービスです。年末調整は、季節性のある業務だけを切り出す「スポット事務サービス」の一メニューとして受託しており、公式サイトでは約2,000社・月間55万人の処理規模を示しています。
年末調整では、申告書の作成やデータ作成といった前作業、従業員個人宛の申告書発送、書類の回収と督促、従業員からの問い合わせに対応します。給与支払報告書の市区町村宛発送までを代行すると明記しており、年明けの発送作業まで範囲に含められます。従業員からのWeb申告も選べます。
法定調書合計表の作成可否と、税額計算を誰が担うかは公式サイトから読み取れません。料金は給与支給対象者数と利用するサービス内容に応じた個別見積りです。
おすすめ企業:まず年末調整だけを単発で頼み、将来は月例の給与業務まで委託範囲を広げたい企業
12. ビジネスブレイン太田昭和(株式会社ビジネスブレイン太田昭和)

国内10拠点・海外1拠点のBPOセンターを持つビジネスブレイン太田昭和は、会計・財務から人事給与、決算までを引き受けています。人事・給与BPOのメニューに年末調整が含まれるほか、単発で受ける「スポット年末調整」も別に用意されています。
スポット年末調整では、従業員からの問い合わせをコールセンターで受ける体制が案内されています。年末調整の開始前に打ち合わせを行って作業条件書とスケジュールを作る進め方や、質問形式で金額を自動計算する申告の仕組みについても説明があります。
ただし、これらの内容は公式サイトのBPOページには掲載がなく、業務範囲と料金は問い合わせで確かめる必要があります。源泉徴収票の発行、法定調書合計表、給与支払報告書の提出についても記載を確認できません。単発メニューで任せられる範囲を聞くところから始める形になります。
おすすめ企業:年末調整の時期だけ従業員対応の人手が足りなくなる企業
13. 年末調整アウトソーシング(キヤノンマーケティングジャパン株式会社)

キヤノンマーケティングジャパンの年末調整アウトソーシングは、問い合わせと契約の窓口を同社が務め、実際の運用をグループ会社の株式会社キュービーファイブが担う体制を公式ページに明記しています。対象は従業員500名以上の企業です。
対応範囲として挙げられているのは、従業員への案内配布、申告書の回収、申告書のチェックとデータ化、年末調整計算とチェック、従業員からの問い合わせ窓口、給与支払報告書の印刷・封入・発送です。公式サイトには「かんたん料金診断」が置かれ、概算費用を試算できます。
一方で、Web入力や電子申告、源泉徴収票の発行、法定調書合計表についての記載はなく、給与支払報告書の提出そのものを代行するかも明示されていません。実績としては累計300万人超の利用と継続率80%超(いずれも2024年1月調べ)を公式サイトで掲げています。
おすすめ企業:従業員500名を超える規模で、問い合わせ対応まで含めて外に出したい企業
14. 年末調整業務代行サービス(株式会社フルキャスト)

株式会社フルキャストは人材派遣を主業とする会社で、年末調整の業務代行を専用のサービスとして提供しています。申告書の案内配布から給与支払報告書の仕分発送まで、前工程と後工程を通して引き受ける構成で、数百名規模から1万名超まで対応します。
専用のカスタマーセンターを設けて従業員からの問い合わせに対応し、申告書の回収と不備チェック、マイナンバーのデータ化、源泉徴収票の発送も範囲に含みます。紙とWebのどちらの申告にも対応し、チェックとデータ入力事務だけといった一部委託も可能としています。
納品するデータは依頼企業が指定するフォーマットで提出される形です。税額計算と法定調書合計表についての記載はなく、税務に関わる部分を誰が担うかは公式ページから読み取れず、料金の具体額も非公開です。一方で、問い合わせから最短3週間で代行を開始できるとしています。
おすすめ企業:着手が遅れたものの、今年の年末調整に間に合わせたい企業
15. 年末調整代行サービス(株式会社BOD)

WEB年末調整、書面、両者の併用という3つの運用パターンから選べるのが、株式会社BODの年末調整代行サービスです。従業員数と委託したい範囲、運用方法をヒアリングしたうえで、年末調整のプロセスを個別に提案する体制を公式ページに明記しています。
業務範囲は、各種申告書の発送から、書類の回収・チェック・修正・データ入力・不備連絡・督促連絡、データ加工とファイリング、納品までです。従業員からの問い合わせを受けるコールセンターを設置できるほか、毎年スポット的に発生する業務としての単発受託と、必要な業務だけの部分委託にも対応します。
品質面では、専門スタッフによる複数回の確認とダブルチェックの2人体制、ISO 9001とISO/IEC 27001、プライバシーマークの取得を挙げています。税額計算や源泉徴収票の発行、市区町村への提出については記載がなく、料金も従業員数とオプションで変わるとの説明にとどまります。対応規模は従業員100名以下から1万名以上までとされています。
おすすめ企業:100名以下の規模で、まず単発の部分委託から試したい企業
法定調書や給与支払報告書の提出まで一括で任せたい|各サービス
年税額の計算と源泉徴収票の作成に加え、法定調書合計表や市区町村への給与支払報告書の提出まで範囲に含むサービスです。年明けの作業まで手を離したい企業に向いています。
16. かんたん年調(株式会社InfoDeliver)

給与計算アウトソーシング「COMIT HR」を手がける株式会社InfoDeliverが、クラウドシステム「かんたん年調」と組み合わせて提供する年末調整サービスです。申告データをAIで解析し、専門スタッフが確認と不備対応を行う流れで処理します。
標準の範囲には、年末調整対象者の抽出と督促メールの配信、申告データのチェックと不備対応、過不足額の税額計算、源泉徴収票の発行、法定調書合計表のデータ作成が含まれます。証憑原本の回収と突合、郵送物の発送、従業員向けのコールセンター、翌年1月の年末調整再計算はオプションの扱いです。
給与支払報告書はデータ作成までが標準で、市区町村への提出を代行するかは公式情報では確認できません。実務はAI解析と専門スタッフの確認を組み合わせる体制と説明されており、税理士法人・社会保険労務士法人としての位置づけは公式に明示されていません。
料金は年末調整単体の実額が公開されておらず、公式サイトの価格シミュレーションか相談での見積りになります。
おすすめ企業:紙の申告書からWeb申告へ切り替えつつ、標準の範囲とオプションを選び分けたい企業
17. エスペイロール 年末調整補助アウトソーシング(社会保険労務士法人エスネットワークス)

社会保険労務士9名(うち特定社会保険労務士2名)が在籍する社会保険労務士法人エスネットワークスのアウトソーシングです。標準・ビジネス・マネージメントの3パッケージで委託範囲を選ぶ構成をとり、年末調整は標準パッケージの業務項目に入っています。
年末調整では、各種申告書と源泉徴収票の作成に加えて扶養控除申告書の作成、法定調書合計表の資料、市区町村の総括表までを含むと公式サイトに記載があります。従業員向けの記入例やチェックシートも必要に応じて提供されます。ただし給与支払報告書の提出そのものを代行するかは公式情報では確認できません。
母体は社会保険労務士法人で、グループに税理士法人エスネットワークスがあり、税務面で連携する体制です。料金は3パッケージのいずれも公式サイトに金額の記載がなく、年末調整の1人あたり単価も公開されていません。
おすすめ企業:社会保険の手続きと給与計算をまとめたうえで、年明けの書類作成まで同じ窓口で進めたい企業
18. イージーネット(社会保険労務士法人イージーネット)

勤怠データの吸い上げから給与計算、Web明細の発行までを一続きで請け負うサービスです。社会保険労務士6名が在籍する社会保険労務士法人イージーネットと株式会社イージーネットの2法人体制で運営し、100〜300名を中心に最大5,000名規模まで対応します。
年末調整の対応業務は、公式のサービス一覧に項目立てで並んでいます。個人データを印字した扶養控除等申告書の準備、申告書のチェック、申告のWeb化、源泉徴収票の作成に加え、給与支払報告書の作成と自治体への届出まで含まれます。法定調書合計表については個別の記載がありません。
実務の中核は社会保険労務士法人イージーネットで、給与計算システムの運用面を株式会社イージーネットが担います。税務に関わる部分での税理士との連携は公式サイトに記載がないため、見積りの際に確認しておきたい点です。料金は社員数と委託業務を選ぶ見積りフォームで概算を取る形で、実額は公開されていません。
おすすめ企業:住民税の年度更新や社会保険手続きも合わせて委託し、年明けの自治体向け作業まで手を離したい企業
19. YFPクレア 年末調整代行(税理士法人YFPクレア)

年末調整の費用を実額で公開しているサービスです。税理士法人YFPクレアが中核となり、YFPクレア社会保険労務士法人・行政書士法人と連携する体制で、1,000人規模の年末調整にも対応すると公式サイトに明記しています。
料金は依頼の形で分かれます。給与計算を委託していない企業が年末調整だけを依頼する場合は基本料金20,000〜35,000円/回(従業員数により変動)+計算料金1人2,000円〜、給与計算を委託している企業は基本料金0円+1人2,000円〜です。紙の申告書をエクセル等へ入力する代行は1人500円〜で加算されます。
対応の流れは、年末調整関連書類の送付と対象者への配布から始まり、回収した書類の確認と不備の連絡、年末調整計算、過不足税額のPDF提出、源泉徴収票の発行と給与支払報告書の電子申告までです。法定調書合計表と従業員向けの問い合わせ窓口については公式情報で確認できません。
単発の受付には年ごとの締切があり、2026年8月時点の公式ページには「今年の年末調整の単発受付は終了いたしました」と掲示されています。早い時期に相談しておくと選択肢が残ります。
おすすめ企業:税務に関わる部分を税理士法人に直接任せたい企業、単発の費用を実額で見積もりたい企業
20. アクタス 給与計算・年末調整BPO(アクタス税理士法人・アクタス社会保険労務士法人)

給与計算と社会保険手続きはアクタス社会保険労務士法人、年末調整はアクタス税理士法人——担当する法人を分けた体制を公式サイトに明記しています。「年末調整も税理士法人が対応することにより」という記載があり、税務に関わる部分はグループ内の税理士法人が受け持つ形です。
社会保険労務士法人と税理士法人は同一のオフィスフロアに置かれ、窓口は一つにまとまります。処理はクラウドのワークフローシステム上でデータ入力・申請・承認まで完結し、SmartHRなど外部システムとの連携にも対応します。給与計算だけ、社会保険手続きだけといった部分委託も受けると明記されています。
一方で、案内の配布や不備チェック、給与支払報告書の提出といった工程別の対応可否は公式ページに個別の記載がなく、「年末調整」という括りでの表明にとどまります。料金も初期費用・月額費用・年末調整の単価とも非公開で、年末調整だけの単発受託についての記載もありません。
おすすめ企業:給与計算から年末調整までを、税務に関わる部分の担い手を明確にしたまま一つのグループに任せたい企業
21. メイソンコンサルタント(メイソンコンサルタントグループ株式会社)

20年以上の受託実績を持つメイソンコンサルタントグループ株式会社の給与計算代行で、サービスページに年末調整の項目が独立して置かれています。運用はISO/IEC 27001とISO 9001に基づく安全管理・品質管理のもとで行われています。
公式ページに明記されている年末調整の業務は、申告書の配布と回収、年末調整の計算、源泉徴収票の作成、法定調書の作成です。不備チェック、電子化、給与支払報告書の市区町村提出、従業員向けの問い合わせ窓口についての個別記載はありません。税額計算を担う税理士の在籍・提携についても公式の明示はありません。
料金は公式コラムで、年末調整は月次の給与業務とは別枠の単発費用として扱われると説明されています。実額が示されているのは月次業務のモデルケースだけで、従業員320名の場合に基本料金12万円+従業員単価700円×320名=月344,000円という計算例が公開されています。年末調整の単価は個別相談です。
おすすめ企業:情報管理の認証を委託先の条件に入れたい企業、給与計算と合わせて年末調整の計算と書類作成を任せたい企業
22. つばさ会計事務所(株式会社つばさ会計事務所)

従業員100人未満の法人を主な対象とする、東京・千代田区の会計事務所によるアウトソーシングです。勤怠集計から給与明細の作成までを専門チームが担い、社会保険業務は提携するつばさ社会保険労務士事務所が受け持ちます。
年末調整については、公式サイトに「年末調整に必要な資料収集から年税額計算、給与支払報告書作成まで、的確に年末調整業務を代行」と記載があります。源泉徴収票の作成と給与支払報告書の作成・提出、住民税の年度更新処理までが範囲で、法定調書合計表と従業員向けの問い合わせ窓口については記載を確認できません。
税務に関わる部分は、税理士が業務にあたる会計事務所が直接担う構成です。給与計算アウトソーシングの基本月額は20,000円〜(企業規模により変動)で、年末調整の1人あたり単価は公式サイトに記載がありません。
金額の目安としては、公式サイトの「導入サービス例」に「業種:卸売業(200名) 費用:220,000円」という年末調整サービスの事例が示されています(同欄には給与計算代行の事例として「業種:飲食業(50名) 費用:65,000円/月」も掲載)。
おすすめ企業:従業員100名未満の規模で、年明けの市区町村への提出まで一つの窓口にまとめたい企業
23. 小林労務 年末調整アウトソーシング(社会保険労務士法人小林労務)

創業30年、全国7拠点の社会保険労務士法人小林労務による年末調整のアウトソーシングです。社会保険手続きと給与計算の代行を主軸に、グループサイトに年末調整の専用ページを設けています。
税務に関わる部分の担い手は公式に示されています。グループサイトには「税理士の先生と提携している為、年末調整のアウトソーシングが可能です」と記載があり、提携する税理士との連携で年末調整を提供する形です。
対応業務として挙げられているのは、申告書の作成・発行・配布、申告書マニュアルの作成、従業員からの個別問い合わせ対応、利用中の給与システムに合わせた年末調整計算データの作成・納品です。源泉徴収票の発行、法定調書合計表、給与支払報告書の市区町村提出については個別の記載がありません。料金も実額の公開がなく個別見積りです。
おすすめ企業:社会保険手続きを含む労務業務をまとめて委託しつつ、年末調整の計算データまで作ってほしい企業
24. CYBER XEED給与(アマノビジネスソリューションズ株式会社)

勤怠・人事・給与のクラウドパッケージ「CYBER XEED」の上で、専門オペレーターがデータの入力とメンテナンスを代行します。提供元はアマノビジネスソリューションズ株式会社で、給与計算に関わる一連の作業をどこまで任せるかをフルアウトソーシングと部分アウトソーシングから選べます。
年末調整では、担当の分かれ目が工程単位で公開されています。年末調整の計算、源泉徴収票の発行、法定調書合計表への転記資料の作成、電子申告用データの出力とeLTAX・e-Taxでの提出は同社の担当です。一方で従業員への案内と申告書の配布、書類の回収は企業側の作業として残ります。
給与支払報告書は出力と封入までが同社の担当と読み取れますが、市区町村への提出まで代行するかは公式情報では確認できません。従業員向けの問い合わせ窓口の有無も公開されていません。実務は労務管理の知識を持つ専任スタッフが担うとされ、税理士法人・社会保険労務士法人としての明示はありません。
おすすめ企業:案内と回収は自社で行い、計算から電子申告までをシステムごと任せたい中堅・大企業
25. NMPスペシャリスト 年末調整代行(株式会社NMPスペシャリスト)

年末調整の工程を公式ページに列挙し、年末調整の時期だけの支援も受けると明記しているサービスです。60年にわたりバックオフィス業務を受託してきた株式会社NMPスペシャリストが、給与計算や財務会計と並ぶメニューとして提供しています。
公開されている範囲は、従業員への案内文書と申告書類の準備から、書類の回収と検査、督促や不備連絡、年末調整控除データの作成と年税額の計算、源泉徴収票の発行、法定調書合計表などの必要書類の作成、給与支払報告書の作成と市区町村役所への発送までです。申告開始日から締切までの電話問い合わせ対応にも応じます。
人数規模は問わず上限なく受託するとしており、Web申告システムの選定・導入支援にも対応します。実務は株式会社NMPスペシャリストが担い、税理士資格を持つ担当者の関与や提携する税理士法人については公式ページに記載がありません。料金は利用システムや検査期間、納品方法によって変わるため個別見積りです。
おすすめ企業:給与計算は自社に残したまま、年末調整だけを案内から市区町村への発送まで通して任せたい企業
26. 年末調整代行格安サービス(株式会社ウェブゼイムジャパン)

1〜3名なら一律11,000円(税込)から依頼できる、小規模企業・個人事業主向けの年末調整代行です。株式会社ウェブゼイムジャパンが運営し、全国から単発で受け付けています。
料金は人数帯ごとに公開されています。4〜10名は基本6,600円+従業員単価1,650円、11〜20名は基本8,800円+従業員単価1,540円(いずれも税込)で、これに書類送料代が1箇所あたり1,100円(税込)加わります。
対応範囲は、従業員向け案内文書の作成、給与データ等の郵送での受付、提出物の確認と不備・未回収申告書の従業員別リストアップ、年税額の計算と過不足額資料の作成、源泉徴収票の発行、法定調書合計表の作成・提出です。給与支払報告書は郵送で届き、押印と提出は依頼者側で行います。
税務に関わる部分については、公式サイトに国家資格を取得した税理士へ業務委託すると明記されています。Web入力による電子化、電子申告、従業員向けの問い合わせ窓口についての記載はありません。
おすすめ企業:従業員50名までの規模で、費用を確定させたうえで年末調整だけを外に出したい企業
今の進め方は変えずに重い工程だけ頼みたい|各サービス
委託する範囲をカスタマイズでき、既存の給与システムや申告方式を維持したまま負担の重い工程だけを切り出せるサービスです。給与計算は自社で続けたい企業に向いています。
27. Tenbook(テンブック)(シンアカウンティングサービス株式会社)

公認会計士・税理士の上田昌宏氏が代表を務めるシンアカウンティングサービス株式会社の経理代行サービスです。記帳から決算・税務申告までをオンラインで完結させる構成で、給与・賞与計算と年末調整も対応業務として公式サイトに挙げられています。
税務に関わる部分については、公式サイトに「税理士法第2条第1項各号に定められている業務に関してはサン共同会計事務所が実施いたします」と記載があり、税務の独占業務は提携先の会計事務所が担う体制です。年末調整のどの作業をどちらが受け持つかまでの記載はありません。
一方で、申告書の回収や不備チェック、法定調書合計表や給与支払報告書の提出といった工程ごとの対応可否は公式サイトに示されておらず、年末調整単体の料金表もありません。経理代行の月額費用に含まれるのか別途見積りになるのかも公開されていないため、範囲と費用は問い合わせで確認する形になります。
おすすめ企業:経理の専任者を置かず、記帳から給与・年末調整までまとめて外に出したい中小企業・スタートアップ
28. Wheat Accounting(株式会社Wheat)

記帳や請求書発行、経費精算、給与計算、月次決算といった経理業務を、クラウド会計・業務システムの導入設計とあわせて代行するサービスです。2019年設立の株式会社Wheatが運営し、専任コンサルタント・提携税理士・記帳オペレーターの3名以上のチームで1社を担当します。
契約は月次の継続契約が基本で、公式のよくある質問では、賞与計算や年末調整のように特定の月だけ業務量が増える作業をオプションとして受ける旨が示されています。年末調整は月次契約に含まれる標準業務ではなく、繁忙月のオプションとして個別に依頼する形です。
月額料金は年商規模別に3段階で、Smallが30,000円〜(年商1,000万円〜1億円・従業員1〜10名が目安)、Standardが40,000円〜、Advancedが60,000円〜です。初期費用と年末調整オプションの料金、対応する工程の内訳は公表されておらず、要お問い合わせとなります。
税務申告は提携税理士が担う体制で、既存の顧問税理士がいる場合は経理代行の部分だけを切り出して依頼できます。
おすすめ企業:給与計算を含む経理業務を通年で委託しながら、年末調整の時期だけ範囲を足したい企業
29. シャノアス(シャノアス社会保険労務士法人)

給与計算の委託にオプションを重ねる形で年末調整まで任せられるのが、シャノアス社会保険労務士法人のサービスです。東京(新宿区高田馬場)と静岡にオフィスを置き、給与・賞与計算と社会保険の手続きを社労士法人として一体で引き受けます。
オプションとして用意されているのは、Web給与明細の発行、年末調整、住民税手続きの支援です。給与項目の変更や支給方法の調整にも個別に対応します。年末調整オプションの費用は基本料金の1か月分で、基本料金は従業員数に応じて変わる月額20,000円〜です。
年末調整のうちどの工程を引き受けるかは公式サイトに項目ごとの記載がなく、委託範囲は個別の相談で決める形です。任せられる工程は見積りの段階で確認しておきたい点です。
おすすめ企業:給与計算と社会保険手続きをまとめて外に出しつつ、年末調整の時期だけ委託範囲を広げたい企業
30. さかえ経営(株式会社さかえ経営)

株式会社さかえ経営の給与社保業務アウトソーシングは、社会保険手続きだけを外に出して給与計算は自社で続ける、といった部分委託に応じています。2013年設立で、大手監査法人系のコンサルティングファーム出身者が運営し、代表取締役が社会保険労務士の資格を持ちます。
対応範囲は、給与・賞与計算に加えて年末調整、住民税の更新、社会保険・労働保険の手続き、Web給与明細の配信などです。従業員への直接連絡と勤怠管理はオプションで、導入を急ぐ場合は最短1か月のプランも選べます。
料金は初期費用・月額とも公表されていません。人数に応じた給与計算の月額料金と社会保険手続きの月額料金が基本の構成で、年末調整と賞与計算はこれとは別枠の費用として発生すると説明されています。
年末調整だけを単発で受けるかどうか、税額計算を誰が担うかは公式サイトに記載がありません。委託範囲と実務の担い手は、見積りの段階で確かめてください。
おすすめ企業:給与計算は自社に残したまま、負担の重い手続きから順に切り出したい企業
31. An-field(社会保険労務士法人An-field)

愛知県豊川市の本社と名古屋オフィスを拠点とする社会保険労務士法人An-fieldが、給与計算の代行を手がけています。給与・賞与計算と社会保険の手続きを一体で引き受け、年末調整もサービス一覧に対応業務として挙げています。
公式サイトには料金ページがあり、従業員10名までは月額33,000円、11〜50名は27,500円に770円×人数を加えた金額が示されています。このほかに初期登録費用とテスト稼働費用がかかります。公開されているのは給与計算とコンサルティング顧問の費用で、年末調整単体の単価は示されていません。
年末調整の電子化、源泉徴収票の発行、法定調書合計表、市区町村への提出に対応するかは公式サイトで確認できません。助成金の申請支援や労務顧問も扱っており、委託する工程は問い合わせで確認が必要です。
おすすめ企業:助成金や労務顧問まで含めて、給与計算まわりの相談先を一本化したい企業
32. ジョブカンBPO(株式会社DONUTS)

給与計算システム「ジョブカン給与計算」を提供する株式会社DONUTSが、業務そのものの代行まで引き受けるのがジョブカンBPOです。給与計算に限らず、請求書作成などバックオフィス業務全般を委託できます。同社はジョブカン給与計算の累計導入が2025年に5万社を超えたと発表しています。
公式サイトには、勤怠データの確認から給与計算、給与明細のWeb発行、年末調整までを支援すると記載されています。勤怠管理・給与計算・労務HRといったジョブカンシリーズと一体で運用でき、システムの提供と代行を組み合わせて委託できる構成です。
一方で、案内の配布や書類の回収、不備チェック、法定調書合計表、市区町村への提出、従業員向けの問い合わせ窓口については、公式サイトに項目ごとの記載がありません。代行の初期費用と月額はいずれも要お問い合わせで、課題のヒアリングを経た個別見積りとなります。
ただし、システム単体のジョブカン給与計算は月額1ユーザー400円(税別、最低月額2,000円)ですが、これは代行の料金ではありません。
おすすめ企業:ジョブカンシリーズで人事労務を回していて、同じ基盤のまま業務を外に出したい企業
33. トライアンフ 給与計算アウトソーシング(株式会社トライアンフ)

組織・人事・採用領域のコンサルティングとアウトソーシングを手がける株式会社トライアンフは、給与計算に関わる一連の業務を受託しています。公式サイトには、年末調整や社会保険の手続きを含めてアウトソーシングできると記載があります。
委託できる範囲には、社員窓口としての従業員からの問い合わせ対応、勤怠管理、マイナンバー管理が含まれます。運用プロセスは1社ごとに設計し、顧客ごとに必ず2名の担当者がつく体制です。対応実績は50名から15,000名規模までで、外資系・内資系を問いません。
年末調整だけを単発で委託する場合の対応範囲と料金は、公式サイトでは確認できません。初期費用・月額もあわせて要お問い合わせです。範囲と費用を見積りの段階で確かめる前提での検討になります。
おすすめ企業:人事労務の運用を自社の進め方に合わせて設計し直しながら、重い工程を切り出したい企業
34. Remoba労務(株式会社Enigol)

クラウドサービスの扱いに慣れたオンラインワーカーに労務業務を任せる形をとるのが、株式会社EnigolのRemoba労務です。給与計算や勤怠管理といった労務業務に加え、労務クラウドの導入と運用そのものを委託でき、担当は個人ではなくチームで組まれます。
サービスメニューには「年末調整の補助」が挙げられています。ただし補助の具体的な内容は公式サイトに記載がなく、税額計算や源泉徴収票の発行、給与支払報告書の提出に対応するかは確認できません。
料金は月額プランが200,000円(1か月あたり対応30時間)、年間プランが月額180,000円です。年末調整分の追加料金は公式に示されておらず、対応時間との関係は問い合わせで確認する必要があります。
おすすめ企業:使っているクラウドを変えずに、その運用ごと外部のチームに任せたい企業
35. ジャパン・ビジネス・サービス 年末調整業務(株式会社ジャパン・ビジネス・サービス)

キャリアリンクグループの株式会社ジャパン・ビジネス・サービスは、人事・給与業務の受託を手がけ、年末調整業務には専用のページを設けています。1997年設立で資本金は1億円、東京・大阪・札幌の拠点から全国の企業に対応します。
公式ページに明記されている対応は、扶養控除・保険料控除・配偶者特別控除・住宅取得控除といった各種申告書の記載内容の精査、不備や不明点についての確認の問い合わせ、年末調整データの作成と納品、給与支払報告書の作成と発送です。
部分的な委託にも前向きで、オーダーメイド型のメニューでは年末調整のような短期業務への対応を挙げ、「企業規模や対象範囲だけでお見積りの可否判断は行いません」と公式に明記しています。料金は公表されておらず、個別見積りです。
案内の配布や書類の回収、Web入力、源泉徴収票の発行、法定調書合計表、従業員向けの窓口については個別の記載がありません。年税額の計算まで担うかも「年末調整データの作成」という表現にとどまり、対応できる従業員規模の上限・下限も公表されていません。
おすすめ企業:申告書のチェックと給与支払報告書まわりの手間を切り出し、給与計算そのものは自社に残したい企業
36. 年末調整支援サービス(社会保険労務士法人HALZ)

年末調整だけを対象にしたアウトソーシングを、社会保険労務士法人HALZが提供しています。金沢・大阪・名古屋・浜松に支社を置き、公式ページでは「今年度だけアウトソーシングを検討したい」という単発の委託にも応じるとしています。
freee、SmartHR、ジョブカンといった年末調整システムでの利用実績を公式に示しており、いま使っているシステムを入れ替えずに委託できます。業務範囲は申告書のチェック、データ作成、システムへの情報反映、Web回収サービスの初期設定とマニュアル作成、メール・電話での従業員対応です。生命保険料控除証明書などの原本提出の確認も含みます。
料金は初期費用なしで、従業員1人500円〜の従量課金です。金額は企業規模とサービス範囲によって変わる旨も併記されています。一方、税額計算については公式ページに記載がなく、源泉徴収票の発行や法定調書合計表、市区町村への提出の可否も示されていません。税務に関わる部分を誰が担うかは、問い合わせの段階で確かめておきたい点です。
おすすめ企業:今年の年末調整だけを、社内のシステムと進め方を変えないまま外に出したい企業
37. ミナジン 年末調整アウトソーシングサービス(株式会社ミナジン)

1976年設立の株式会社ミナジンは、中小企業向けの給与計算アウトソーシングの一部として、年末調整と住民税の年度更新の受託を行っています。2025年7月にkubellパートナーと経営統合し、現在は同社の傘下でサービスを継続しています。
受託する範囲を公式ページで自ら線引きしている点が、このサービスの特徴です。公式が対応範囲として挙げているのは年末調整の補助業務、従業員との対応、案内文章の作成で、あわせて「法令上弊社が受託できない作業の依頼は受け付けておりません」と記載しています。税額計算を名指しで範囲外とした記述はないため、どこまでを補助業務とするかは問い合わせで確かめる必要があります。
料金は初期費用0円、1人あたり2,340円(税抜)〜で、500名以上は個別対応です。源泉徴収票の発行や法定調書合計表、単発での受託の可否は公式ページに記載がありません。
おすすめ企業:税額の確定は自社または顧問税理士が担う前提で、手間のかかる補助作業だけを切り出したい企業
まとめ
年末調整の代行は「まるごと任せられるか」ではなく、「どの工程まで手が離れるか」で選ぶものです。従業員への案内と申告書の回収、不備チェックと督促、税額計算と源泉徴収票の作成、法定調書合計表と給与支払報告書の提出、従業員からの問い合わせ窓口という工程のうち、自社で重いのはどこかを先に決めると、候補は絞りやすくなります。
そのうえで、税務署へ提出する書類の内容を誰が判断して作るのかを確認してください。この部分の体制はサービスによって異なり、公式サイトに書かれていないことも珍しくありません。料金は基本料金と従業員1人あたり単価、オプションを積み上げて総額で比べ、単価の安さが社内に残る作業と引き換えになっていないかを見ます。申し込みの締切は年央に置かれていることがあるため、検討の着手は早いほうが選択肢が広がります。
本記事では、なくしたい負担にあわせて「申告書の回収と不備チェック」「従業員からの問い合わせ対応」「法定調書や給与支払報告書の提出まで」「重い工程だけの部分委託」の4つに分けて整理しました。自社に近いタイプの比較表から戻って見直すと、候補が定まりやすくなります。
各サービスの料金や対応範囲は、資料で詳細を確認するのが確実です。気になるサービスの資料をまとめて取り寄せ、自社の従業員数と任せたい工程で比べてみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 年末調整代行サービスとは何ですか?
A. 年末調整代行サービスとは、企業が毎年行う年末調整の実務を、外部の事業者に委託できるサービスです。
申告書の配布と回収、記載内容や添付書類のチェック、年税額の計算、源泉徴収票の作成といった作業を、社内の担当者の代わりに引き受けます。提供しているのは、給与計算を専門とするアウトソーシング事業者、社会保険労務士法人や税理士法人、人事・経理領域のBPO事業者などです。給与計算を通年で委託する契約の一部として年末調整を含める形と、年末調整だけを単発で受ける形があります。
Q. 年末調整代行サービスに委託しても社内に残る作業はありますか?
A. 年末調整を委託しても、従業員の在籍状況や給与データの提供、対象者の確定、内容の最終承認は自社の役割として残ります。
事業者から上がってきた不備の判断に迷うケースでは、社内での確認も必要になります。「社内の窓口役」を誰が担うかを決めておかないと、委託しても担当者の負担が思ったほど減りません。データの受け渡しの頻度と形式、承認の締切を事前に取り決めておくと、社内に残る作業を見積もりやすくなります。
負担の重い工程だけを切り出す部分委託は費用を抑えられる一方で、自社と事業者の担当が切り替わる箇所で手戻りが起きやすくなります。境目をどこに置くかは、費用だけでなく受け渡しの形式まで含めて決めるのが安全です。
Q. 年末調整の代行を依頼できるのは税理士だけですか?
A. 年末調整の代行は工程によって依頼先が変わり、線を引いているのは資格の有無そのものではなく、税務署に提出する書類の内容を「誰が判断して作成したか」です。
税理士法第2条第1項第2号の「税務書類の作成」とは、国税庁の法令解釈通達で「自己の判断に基づいて作成すること」をいい、単なる代書は含まれないとされています。
そのため、従業員への案内、申告書の配布と回収、記載内容や添付書類の確認、データ化のように、判断を企業側に残したまま事務として切り出せる工程は、資格を問わず委託できます。国税庁は、事業者自身が法定調書の記載事項を自己の判断に基づき作成したのであれば、受託者が収集した番号のみを記入しても「税務書類の作成」に該当しないという整理も示しています。
一方、控除の適用や税額を事業者側が自ら判断して源泉徴収票や法定調書合計表を仕上げる場合は、税理士法上の業務にあたります。
社会保険労務士については、日本税理士会連合会と全国社会保険労務士会連合会の確認書(平成14年6月6日)が、年末調整に関する事務は税理士法第2条第1項に規定する業務に該当し、社会保険労務士が当該業務を行うことは同法第52条(税理士業務の制限)に違反する、という一文を置いています。確認書は法令でも当局の解釈通達でもなく、両会の合意文書です。
実務では、社会保険労務士法人やBPO事業者が年末調整を扱う形として、グループ内に税理士法人を併設する、提携する税理士法人と分担する、税理士が在籍する、といった体制が公表されています。ただしこうした体制を公式サイトに明示していない事業者も少なくありません。見積りの段階で、年税額の計算と控除の適用判断を誰が担うのかを確認してください。
出典・参考資料(3件)
Q. 年末調整代行サービスは年末調整だけを単発(スポット)で依頼できますか?
A. 年末調整だけの単発の依頼は、受け付けている事業者と、給与計算の通年委託を前提にそのオプションとして提供する事業者に分かれます。
本記事の比較表では、単発の受託を公式に明示している事業者を「単発受託」の列で示しています。明示がない事業者でも相談の余地がないとは限らないため、問い合わせの冒頭で「給与計算は自社で続ける」という前提を伝えると、受けられるかどうかの返事が早く得られます。
また、すでに同じ事業者へ給与計算を委託している場合は、基本料金が不要になる料金体系も見られます。同じサービスでも、単発で頼む場合と通年の委託に追加する場合で金額が変わる点は押さえておきたいところです。
Q. 年末調整代行サービスの費用はいくらかかりますか?
A. 年末調整代行の費用は、「基本料金+従業員1人あたり単価×対象人数+オプション」で積み上がる形が一般的です。
基本料金は、申告書の様式設定、既存の給与システムからのデータ受け渡しの設計、Web申告を使う場合の環境構築といった受託の準備にかかる費用で、1回いくらの形で示されます。従業員1人あたりの単価は実際に処理する人数に応じてかかり、公開されている実額を並べると数百円から2,000円台まで幅があります。
この幅は品質の差というより、任せる工程の違いによるものです。チェックとデータ作成に絞ったサービスは単価が低く、案内の配布から市区町村への提出、従業員の問い合わせ窓口まで含むサービスは高くなります。
申告書や源泉徴収票の郵送、給与支払報告書の市区町村への送付、専用の問い合わせ窓口の設置などはオプションとして加算されることがあるため、単価だけを見ずに総額で見積もってください。対象人数の数え方も確認したい点で、年末時点の在籍者だけを数えるのか、年途中の退職者を含めるのかによって請求人数が変わります。
Q. 従業員10名程度の小規模企業でも年末調整代行サービスを依頼できますか?
A. 少人数でも依頼できますが、受託できる規模には下限と上限があり、従業員数が少ないうちは基本料金の比重が大きいため割高になることがあります。
数千名規模を主対象とするサービスは小規模の依頼を受けないことがあり、逆に少人数向けの料金設計のサービスは大規模の処理体制を持たない場合があります。公式に対象規模を示していないサービスも多いため、問い合わせの最初に自社の従業員数を伝えて可否を確かめるのが早道です。
数十名規模であれば、人数帯ごとの一律料金を設けているサービスや、基本料金を抑えた設定のサービスが候補になります。社内で処理した場合の工数、顧問の税理士へ依頼する形と比べて判断するのが現実的です。
Q. 年末調整代行サービスはいつまでに申し込めば今年の年末調整に間に合いますか?
A. 年末調整代行の申し込みは、期限をその年の7月末に置き、サービスの開始を10月頃としている事業者もあるため、夏までに動き出すのが安全です。
後ろの期限は法令で決まっています。源泉徴収票と法定調書合計表の提出時期は翌年1月31日、市区町村へ提出する給与支払報告書も1月31日まで(地方税法第317条の6第1項)です。ただし令和9年(2027年)1月以後に提出する令和8年分は、給与支払報告書を市区町村に提出すれば税務署への源泉徴収票の提出が不要になります(受給者への交付は継続)。
ここから逆算すると、夏(7〜8月)に情報収集と見積り、9月までに契約と運用設計、10月から従業員への案内と申告書の配布、11月に回収と不備チェック、12月に年末調整の計算、年明けに源泉徴収票の交付と各種提出という流れになります。
締切を明示していない事業者も多く、その場合は個別の相談になります。ただし受託できる人数には上限があり、繁忙期に近づくほど枠が埋まるため、締切の記載がないことを「いつでも申し込める」と受け取らないほうが安全です。締切を過ぎてからの相談でも、回収済みの書類の不備チェックとデータ化だけ、あるいは年明けの法定調書と給与支払報告書の作成だけというように範囲を絞れば、受けられることがあります。
Q. 申告書の不備や未提出の従業員への督促も年末調整代行に任せられますか?
A. 不備の差し戻しと未提出者への督促は、事業者が従業員と直接やり取りする形で引き受けるサービスがあります。
回収した申告書の記載内容と添付書類の確認、修正依頼、提出状況の管理までを含める形が中心です。書類の読み取りをOCRとオペレーターの目視で分担する、控除証明書の内容を自動で突き合わせて不備を検出するなど、精度と速度を上げる仕組みを備えたサービスもあります。
ただし、チェックの結果をどの形で受け取るかは分かれます。修正まで完了したデータで納品されるか、不備の一覧を受け取って自社で最終判断するかによって、社内に残る作業量が変わります。控除の適用可否そのものの判断を伴う照会には答えず一覧を返す運用になっていることもあるため、「不備チェックまで対応」という記載だけで読み取らず、判断をどちらが担うのかを確認してください。
Q. 紙の申告書のままでも年末調整代行サービスを利用できますか?
A. 紙のまま利用できるかはサービスによって分かれ、紙とWeb申告の両方に対応する事業者と、Web申告への切り替えを前提とする事業者があります。
紙の運用を続ける場合は、申告書に個人データを印字した状態で配布する対応や、従業員の自宅へ直接発送する対応を用意している事業者があります。紙の申告書をデータ化する入力代行が別枠のオプションになっている場合もあるため、見積りの内訳を確認してください。
Web申告に切り替えると、配布と回収の手間が減り、記載漏れも入力時のチェックで防ぎやすくなります。一方で、初年度は従業員への周知と操作の案内が必要です。年齢構成や就業形態によって紙を残したい事情がある場合は、紙とWebの併用に対応しているかも確認の対象になります。
Q. 今使っている給与システムや運用フローを変えずに年末調整代行を利用できますか?
A. 既存のシステムを問わずCSVなどでデータを受け渡せるサービスと、指定の給与システムを前提とするサービスがあり、委託範囲をカスタマイズできる設計のサービスであれば、今の進め方を維持したまま重い工程だけを切り出せます。
年末調整の結果は給与システムへ戻して源泉徴収票の作成や12月給与での精算に使うため、どの形式で受け渡せるかが運用の負荷を左右します。すでに使っているクラウドサービスをそのまま使えるか、事業者側のアカウント発行で作業を進める形になるのかも、あわせて確認しておきたい点です。
連携方式と受け渡しの回数・タイミング、データの項目とファイル形式は契約前にすり合わせておくのが安全です。自社と事業者の担当が切り替わる箇所で手戻りが起きやすく、チェック後のデータ形式が自社のシステムに合わないと変換作業が発生します。
Q. 年末調整代行サービスに従業員のマイナンバーを預けても安全ですか?
A. 年末調整の委託では、委託先の認証取得状況を見るだけでは足りず、委託する企業自身にも委託先を監督する義務があります。
個人情報保護委員会のガイドラインは、「必要かつ適切な監督」に、①委託先の適切な選定、②委託先に安全管理措置を遵守させるために必要な委託契約の締結、③委託先における特定個人情報の取扱状況の把握が含まれるとしています。
同じガイドラインは、事業者が従業員の源泉徴収票作成事務を他の事業者へ委託している場合を例に挙げ、再委託には委託者の許諾が必要であることも示しており、監督義務は再委託先にも間接的に及びます。
番号法(平成25年法律第27号)第11条と個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第25条が、委託先への必要かつ適切な監督を求めています。
したがって確認するのは、認証の有無に加えて次の3点です。選定にあたって安全管理措置が同等かを確かめられるか、契約に秘密保持や持ち出し禁止、再委託の条件、終了後の返却・廃棄が盛り込まれるか、そして再委託があるかどうかとその許諾の運用です。
出典・参考資料(3件)
Q. 年末調整代行サービスは2026年分(令和8年分)の変更に対応していますか?
A. 対応状況は事業者ごとに確認する必要がありますが、令和8年分の年末調整には基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ(65万円から74万円へ)、扶養親族等の所得要件の改正が適用されます。
これらは令和8年(2026年)12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税に適用されます。国税庁は「令和8年11月までの給与等の源泉徴収事務に変更は生じません」と示しており、変更が効いてくるのは令和8年(2026年)12月に行う年末調整の計算からです。改正で新たに扶養控除等の対象となる扶養親族等がいる従業員からは、その旨を記載した扶養控除等申告書を追加で集める必要が生じます。
申告書の様式も、基礎控除申告書などが一体となった申告書と保険料控除申告書の2種類が改正されます。この2種は前年の様式を流用できません(扶養控除等申告書は記載する事項に変更がないと案内されています)。
あわせて、令和9年(2027年)1月以後に提出する令和8年分の源泉徴収票については、市区町村へ給与支払報告書を提出すれば税務署への提出が不要になり(受給者への交付は引き続き必要です)、源泉徴収票と支払報告書を同時に提出できるeLTAXの一元化機能は令和8年(2026年)9月に終了します。
改正後の様式で申告書を配布できるか、追加の申告書回収を範囲に含められるか、提出フローが終了する機能に依存していないかを、見積りの場で確認してください。
出典・参考資料(4件)
Q. 年末調整は代行に委託するのと、システムを導入して自社で電子化するのとどちらがよいですか?
A. 社内に運用を回す人手があり毎年続けて内製化したいなら自社での電子化、人手がなく工程ごと手を離したいなら代行が向いています。
システムを自社導入して電子化すると、申告書の配布と回収、記載漏れのチェックは効率化できます。一方で、対象者の抽出、判断を伴う不備の確認と差し戻し、従業員からの問い合わせ対応、年明けの提出作業は社内に残ります。代行であれば、この人が動く部分まで委託範囲に含められます。
両者は排他の選択でもありません。Web申告の仕組みを事業者側が用意し、チェックと計算まで含めて引き受けるサービスもあるため、電子化と委託を同時に進める形も選べます。判断に迷う場合は、不備チェックのように定型度の高い工程から委託し、翌年以降に範囲を広げていく進め方が現実的です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。



















