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債権管理とは?業務フローと課題・効率化の方法をわかりやすく解説

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BtoBで掛取引を行うと、売上を計上してから実際に入金されるまでにタイムラグが生まれます。この「まだ回収していないお金=債権」を発生から回収まで一貫して把握し、期日どおりに回収する一連の業務が債権管理です。

回収が漏れたり遅れたりすれば、手元資金が計画どおりに入らず資金繰りが狂います。利益が出ていても入金が回らずに資金ショートする「黒字倒産」を防ぐうえでも、債権管理は経理・財務にとって欠かせない業務です。

この記事では、債権管理とは何か(定義と対象になる債権)から、混同しやすい与信管理との違い、5ステップの業務フローまでを整理します。あわせて、債権管理表・エイジングリスト・仕訳といった実務の具体イメージ、よくある課題と効率化の手段も順に解説します。読み終えたときに、自社の債権管理に抜けがないかを点検し、必要な効率化の打ち手の当たりをつけられる状態を目指します。

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債権管理とは?意味と対象になる債権

債権管理とは、売掛金などの債権を発生から回収まで一貫して把握・管理し、期日どおりに確実に回収するための業務です。取引先に商品やサービスを提供して代金を後から受け取る掛取引では、「売った」時点と「入金された」時点にズレがあるため、その間の未回収の代金を管理する必要があります。

具体的には、次のような目的を持って行います。

  • いつ・いくら入金される予定かを正確に把握する
  • 請求漏れ・回収漏れを防ぎ、売上を確実に現金化する
  • 支払いが遅れている債権(滞留債権)を早期に見つけて手を打つ

対象になる債権の種類

債権管理で扱う「債権」は、相手に金銭の支払いを求められる権利のことです。BtoB取引では、主に次のようなものが対象になります。

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債権の種類売掛金受取手形電子記録債権(でんさい)未収入金貸付金
内容商品・サービスを提供し、代金を後日受け取る通常の掛取引で生じる債権。債権管理の中心約束手形などで、将来の期日に代金を受け取る債権でんさいネットなどの電子債権記録機関に発生記録をすることで生じる金銭債権。手形の印紙税や紛失リスクがなく、手形・振込に代わる決済手段として利用されている本業以外の取引(固定資産の売却など)で生じた、まだ受け取っていない代金取引先や関係会社などに金銭を貸し付けたことで生じる債権

このなかで日々の債権管理の主役になるのは、取引のたびに発生する売掛金です。件数が多く回収サイクルも短いため、後述する業務フローや効率化の話も売掛金を中心に進めます。

与信管理との違い

債権管理とよく混同されるのが与信管理です。両者は密接に関係しますが、対象とするタイミングが異なります。与信管理は取引を始める「前」に相手の支払能力を評価してリスクを抑える業務、債権管理は取引が成立した「後」に代金を確実に回収する業務です。

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与信管理と債権管理の違いタイミング主な目的主な業務
与信管理取引の前取引先の支払能力を審査し、与信限度額を決めて未回収リスクを未然に抑える信用調査、与信限度額の設定・見直し
債権管理取引の後発生した債権を管理し、期日どおりに回収する請求、入金消込、滞留債権への対応

与信管理は債権管理の入り口にあたる業務で、後述する業務フローの最初のステップにも組み込まれます。取引先を見極めてから取引を始め、生じた債権をきちんと回収する、という一連の流れとして捉えると整理しやすくなります。

この与信管理の中心となる取引先の信用調査について、自社でできる調べ方や調査会社を使う場合の費用・使い分けは、次の記事で詳しく解説しています。

債権管理の目的と必要性(放置するとどうなるか)

ここからは、なぜ債権管理が必要なのかを「やらないとどうなるか」の視点で見ていきます。債権管理を怠ると、次のようなリスクが積み上がります。

  • 回収漏れ・貸し倒れ:請求や入金確認の抜けで、受け取るべき代金を取りこぼす
  • 資金繰りの悪化:入金予定が読めず、支払いに必要な現金が確保できなくなる
  • 黒字倒産:入金の遅れが重なり、利益が出ていても資金が回らなくなる
  • 債権の時効消滅:回収しないまま一定期間が過ぎると、法律上の請求権が消える

これらのリスクは、日々の地道な管理で大部分を防げます。特に見落とされがちなのが、次に説明する消滅時効です。

消滅時効(民法166条1項)を放置するリスク

債権は、回収しないまま放置すると時効によって消滅します。民法166条1項は、債権の消滅時効について次のように定めています。

第百六十六条 債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。

出典:民法(明治二十九年法律第八十九号)第百六十六条|e-Gov法令検索

ポイントは、この「5年」が権利を行使できることを「知った時」からという主観的な起算点で数える点です。通常の売掛金は、支払期日を過ぎれば「行使できることを知っている」といえるため、実務上はおおむね支払期日から5年で時効にかかると考えられます。2020年4月施行の改正民法で、それまで職業ごとに分かれていた短期の時効期間が廃止され、この原則に統一されました。

時効が完成すると、督促しても法的には支払いを求められなくなります。時効の進行は、相手に支払いを求める催告(内容証明郵便など)や裁判上の請求によって一時的に止められます(完成猶予)。さらに、相手が債務を認める承認があった場合や、裁判上の請求で権利が確定した場合には、それまで経過した期間がリセットされ、ゼロから数え直しになります(更新)。

滞留している債権を放置せず、早い段階で督促や回収の手を打つことが、時効による取りこぼしを防ぐうえで重要です。

債権管理の業務フロー(5ステップと各ステップですること)

ここからは、債権管理が具体的にどんな業務の連なりなのかを、5つのステップで見ていきます。各ステップで実際に何をするかを押さえると、自社の業務に抜けがないかを点検しやすくなります。

債権管理の業務フローを5ステップで示した図解。STEP1与信管理(取引前に支払能力を調べ与信限度額を設定)、STEP2売上管理(売上を確定し売掛金として計上)、STEP3請求管理(請求書を作成・送付し管理表に記録)、STEP4入金消込(どの請求への入金かを照合し売掛金を消込)、STEP5滞留債権対応(期日超過の債権を特定し督促・回収)を矢印でつないだ流れ
  1. 与信管理:取引を始める前に、取引先の実在性や支払能力を調べ、与信限度額を設定する
  2. 売上管理:売上計上基準に沿って売上を確定し、売掛金として計上する
  3. 請求管理:請求書を作成・送付し、請求内容を債権管理表に記録する
  4. 入金消込:入金を確認し、どの請求に対する入金かを照合して売掛金を消し込む
  5. 滞留債権への対応:期日を過ぎても入金がない債権を特定し、督促・回収を進める

1. 与信管理

取引を始める前に、相手が代金を支払える相手かどうかを見極めるステップです。会社の実在性や反社会的勢力との関わりがないかの確認に加え、信用調査会社の情報や決算資料をもとに支払能力を評価し、取引先ごとに与信限度額(掛けで取引してよい上限)を設定します。取引開始後も、定期的に見直すことが欠かせません。

2. 売上管理

商品の出荷やサービスの提供が完了したら、売上計上基準に沿って売上を確定します。売上をどの時点で計上するかには、出荷基準・納品基準・検収基準があります。それぞれ商品の出荷時点・取引先への納品時点・取引先の検収完了時点で計上する方法で、自社の取引実態に合った基準を継続して適用するのが原則です。

このとき「売掛金」として債権を計上し、いつ・いくらの代金が発生したかを記録します。ここで計上時点と金額を正確にそろえておくことが、後の請求・消込のずれを防ぐ土台になります。

3. 請求管理

確定した売上に対して請求書を作成し、取引先ごとの締め日・支払サイトに合わせて送付します。請求書の発行漏れや金額の誤りは回収遅延に直結するため、請求した内容は債権管理表に記録し、入金確認と突き合わせられるようにしておきます。

あわせて、契約書・発注書・納品書・請求書の控えといった取引の証憑は、債権の存在を裏づける資料として保管します。メールやクラウドでやり取りした請求書など電子取引のデータは、電子帳簿保存法により原則として電子データのまま保存することが求められる点にも注意が必要です。

4. 入金消込

入金を確認し、それがどの請求に対するものかを照合して、対応する売掛金を帳簿から消し込む作業です。振込名義の相違や合算入金などで突合が複雑になりやすく、手作業だと時間がかかりミスも出やすいため、後述する効率化の主なターゲットになる工程です。

5. 滞留債権への対応

支払期日を過ぎても入金がない滞留債権を特定し、催促・督促を段階的に進めます。滞留の長さに応じて、手段を少しずつ引き上げていくのが基本です。まず初期は入金の確認とリマインドのメール・電話で促し、中間では督促状を送付します。それでも動きがなければ、最終段階として内容証明郵便や法的手続きに踏み込みます。前述の時効を意識し、早い段階で動くことが回収率を左右します。

債権管理表・エイジングリストの作り方と仕訳の具体例

債権管理を実際に手を動かして行うと、多くの場合「債権管理表」「エイジングリスト」「仕訳」の3つを扱うことになります。ここでは、それぞれの具体的な作り方を見ていきます。

債権管理表・売掛金残高一覧の項目例

債権管理表は、取引先ごとに「いくら請求し、いくら入金され、残りいくら未回収か」を一覧にしたものです。Excelでもシステムでもかまいませんが、最低限、次のような項目を持たせると管理しやすくなります。

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債権管理表の主な項目取引先名・取引先コード請求日・請求金額支払期日入金日・入金額消込ステータス債権残高
内容どの取引先の債権かを識別するいつ・いくら請求したか入金されるべき期限。滞留判定の基準になる実際にいつ・いくら入金されたか消込済み・一部入金・未入金などの状態請求額から入金額を差し引いた未回収額

実際に数行を埋めると、次のようなイメージになります。

取引先請求日請求金額支払期日入金額債権残高ステータス
A社3/31300,000円4/30300,000円0円消込済み
B社3/31150,000円4/3070,000円80,000円一部入金
C社2/28200,000円3/310円200,000円未入金
D社5/20120,000円6/300円120,000円未入金(期日前)

取引先コードや支払期日をそろえておくと、後から滞留債権を抽出したり、取引先別に残高を集計したりする作業がぐっと楽になります。上のB社のような一部入金やC社のような未入金を、残高とステータスで一目で把握できるのが債権管理表の役割です。

エイジングリスト(年齢表)で滞留債権を把握する

エイジングリスト(債権年齢表)は、未回収の債権残高を「支払期日からどれだけ経過しているか」で区分して並べた表です。滞留がどの取引先で・どれだけ深刻かが一目でわかり、督促の優先順位づけに役立ちます。先ほどの債権管理表を5月末時点で並べ替えると、次のようになります(A社は全額入金済みのため残高なし)。

取引先期日内1〜30日超過31〜60日超過61日以上超過
A社
B社80,000円
C社200,000円
D社120,000円

右側の列(超過日数が大きい区分)に金額が残っている取引先ほど、回収リスクが高い滞留債権です。上の例では、支払期日3/31のC社の20万円が61日以上滞留していて最優先、期日4/30のB社の8万円が31〜60日の滞留で次に注意すべき債権だと判断できます。

一方、支払期日6/30のD社の12万円はまだ期日内にあり、現時点で督促は不要だと一目で切り分けられます。滞留が長引くほど回収は難しくなるため、区分ごとに督促のルールを決めておくと対応が標準化できます。

入金消込・売上計上の仕訳例(借方/貸方)

債権は、発生時と回収時にそれぞれ仕訳を行います。基本的な流れは次のとおりです(金額は説明のための例です)。

場面借方貸方
売上計上時(10万円の掛売上)売掛金 100,000売上高 100,000
入金消込時(全額入金)普通預金 100,000売掛金 100,000
振込手数料が差し引かれた入金普通預金 99,780/支払手数料 220売掛金 100,000

振込手数料が引かれて入金額が請求額より少ない場合は、差額を支払手数料などで処理して売掛金を消し込みます。この差額処理を放置すると、いつまでも少額の残高が消えず、消込作業が滞る原因になります。

回収不能になった債権の会計・税務処理

回収が難しくなった債権については、貸倒れに備えて「貸倒引当金」を計上したり、回収不能が確定した時点で「貸倒損失」として処理したりします。ただし、貸倒損失として損金に算入できるのは、国税庁が示す一定の要件を満たす場合に限られ、一般に次の3つのいずれかに区分されます。

  • 法律上の貸倒れ:会社更生法や民事再生法などにより債権が切り捨てられた金額
  • 事実上の貸倒れ:債務者の資産状況・支払能力から、全額が回収できないことが明らかになった場合
  • 形式上の貸倒れ:取引停止後1年以上入金がない売掛債権などで、備忘価額(通常1円)を残して損金経理した場合

これらの処理の仕訳は、基本的に次のようになります(金額は説明のための例です)。

場面借方貸方
決算時に貸倒れに備える(引当金10万円を見積り)貸倒引当金繰入 100,000貸倒引当金 100,000
引当金を計上済みの売掛金が貸倒確定(10万円)貸倒引当金 100,000売掛金 100,000
引当金のない売掛金が貸倒確定(10万円)貸倒損失 100,000売掛金 100,000

「回収不能になっても、要件を満たさなければ税務上の損金にはできない」という点は重要です。だからこそ、貸し倒れが起きる前に確実に回収することが、債権管理の最大の目的になります。

出典・参考資料(1件)

債権管理でよくある課題と対策(自社の状況から逆引き)

ここでは、債権管理でつまずきやすい課題を整理します。自社の状況に当てはまる症状から、有効な打ち手の当たりをつけてみてください。手段の具体的な比較は次のセクションで扱います。

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よくある課題と打ち手入金消込に時間がかかる・ミスが出る督促が属人化・後回しになる拠点・部署で債権情報が分散している与信が甘く貸し倒れが出る請求〜回収の業務量が経理を圧迫している
起こりがちな症状銀行明細とExcelを目視で突合、合算入金や名義違いでずれる電話やメールの督促が特定担当者頼みで、心理的負担も大きい全社の債権残高や入金状況がすぐに把握できない取引開始時の信用調査や限度額の管理が曖昧人員に対して請求件数が多すぎて回らない
有効な打ち手の方向性自動消込を持つ債権管理システムの導入督促を自動化する仕組み、または請求代行の活用クラウド型で情報を一元管理できる仕組み与信管理の徹底、与信〜回収まで一体で担う請求代行請求業務ごと外部に委託する請求代行

多くの課題は「手作業を減らす」「情報を一元化する」「業務を外部に委託する」のいずれかの方向に収れんします。次は、その具体的な手段を比較します。

債権管理を効率化する4つの手段を比較

債権管理を効率化する手段は、大きく「Excel・スプレッドシート」「会計システム」「債権管理システム」「請求代行」の4つに分けられます。それぞれ費用感とカバー範囲が異なるため、自社の課題と規模に合わせて選ぶことが大切です。

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債権管理を効率化する4つの手段Excel・スプレッドシート会計システム(クラウド会計)債権管理システム請求代行(+売掛金保証)
費用の目安既存ソフトの範囲でほぼ追加費用なし月額数千円程度から要問い合わせ(月額+従量が中心)手数料(例:1.0%〜、要見積)
向いているケース取引先も請求件数も少ない小規模な段階記帳・仕訳と合わせて債権残高も管理したい消込・督促を自動化し、件数の増加に対応したい請求〜回収業務ごと外部に任せ、未回収リスクも抑えたい
限界・注意点件数が増えると消込・督促が手作業で回らず、属人化や入力ミスが起きやすい消込や督促は手作業が残ることが多く、債権管理専用の機能は限定的導入・運用の初期負荷や、既存システムとの連携可否の確認が必要手数料の負担が生じ、売掛金保証は与信を通過した債権に限るなど条件がある

小規模なうちはExcelでも回りますが、請求件数が増えて消込や督促が回らなくなってきたら、債権管理システムや請求代行への切り替えを検討するタイミングです。特に入金消込の手作業と督促の属人化は、システム化・外部委託で解消しやすい代表的な課題です。

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債権管理システム・請求代行で実務を効率化する

ここからは、入金消込や督促、請求〜回収の代行といった課題別に、実際に使える債権管理システム・請求代行サービスを紹介します。まずは主なサービスの対応範囲を一覧で整理します。

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サービス名請求管理ロボBill One債権管理請求まるなげロボマネーフォワード クラウド債権管理債権回収ロボ
タイプ請求・債権管理システム債権管理システム請求代行(アウトソース)債権管理システム(消込特化)督促・回収特化システム
主な対応範囲請求書発行〜集金〜入金消込〜催促メール請求書発行〜入金消込〜督促与信〜請求・集金・消込・督促・回収を代行入金消込〜債権残高管理〜回収予定〜滞留督促(請求書発行なし)未入金の督促・回収(メール・SMS・IVR)
入金消込自動消込(バーチャル口座で取引先を自動特定)バーチャル口座方式で合算入金・名義不一致も自動消込代行が対応(差額・名義相違も引き当て)機械学習で合算・分割入金も自動照合×督促特化(消込機能は非搭載)
督促・催促自動催促メール中心(電話・SMS・IVRは債権回収ロボ連携)リマインド対象をメールで一括通知メール・電話・弁護士法人が代行滞留督促管理・営業部門へ通知メール・SMS・オートコール(自動音声・IVR)の多チャネル督促を自動実行
売掛金保証××100%保証(適格・与信通過債権)××
料金要問い合わせ(月額+請求件数の従量)要問い合わせ(発行件数に応じた年額)月額利用料+手数料1.0%〜(要見積)要問い合わせ(件数従量制)要問い合わせ
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1. 請求管理ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求管理ロボの公式サイト。請求書発行・集金・入金消込・催促を自動化するクラウド型の請求管理・債権管理システム

請求管理ロボは、請求書の発行・送付から集金、入金消込、未入金の自動催促メールまでを1つのサービスで自動化するクラウド型の請求・債権管理システムです。単発・定期定額・定期従量といった請求タイプに対応し、複数の決済手段からの入金を一括で管理できます。

入金消込では、金融機関から取得した入金情報と請求を自動照合し、バーチャル口座で入金元の取引先を自動特定します。公式サイト掲載の導入事例では、入金消込作業を「2日から4時間程度」に短縮した例が挙げられています。電話・SMS・オートコール(自動音声・IVR)を使った本格的な督促は同社の「債権回収ロボ」と連携し、会計ソフトやSalesforceとの連携にも対応します。

出典・参考資料(1件)

2. Bill One債権管理(Sansan株式会社)

Bill One債権管理の公式サイト。請求先ごとのバーチャル口座で入金消込を自動化するクラウド債権管理サービス

名刺管理サービスを提供するSansanのBill One債権管理は、入金消込の自動化に強みを持つクラウド債権管理サービスです。請求先ごとに固有のバーチャル口座番号を割り当て、その口座を振込先とした請求書を発行することで、入金と債権を自動でマッチングします。

この方式により、複数の請求分がまとめて振り込まれる合算入金や、振込名義と請求先の名義が一致しないケースといった、従来の自動消込が苦手とする入金も自動で処理できると訴求しています。請求書の作成・発行から入金消込、社内での照会・連携までをBill One上で一元管理でき、いま使っているシステムを残したまま導入できる点も特徴です。

3. 請求まるなげロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求まるなげロボの公式サイト。与信・請求・集金・消込・督促を代行し、与信通過した売掛金を100%保証する請求代行サービス

請求まるなげロボは、企業間取引の与信審査・請求書発行・集金・入金消込・督促までを代行する請求代行サービスです。請求から回収までの業務そのものを外部に任せられるため、請求から回収までの業務を外部に委ねられ、経理の作業工程を減らせます。

特徴は、自社審査で適格債権と判断され、かつ与信を通過した債権について、売掛金を100%保証する点です。回収の結果にかかわらず指定の営業日に入金されるため、未回収リスクを抑えられます。与信を通過しなかった取引先分も同じプラットフォーム上で自社管理でき、全体を一元管理できます。手数料は取り扱う商材や金額により個別見積もりとなります。

4. マネーフォワード クラウド債権管理(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド債権管理の公式サイト。機械学習による自動照合で入金消込・債権残高管理・滞留督促を効率化するクラウドサービス

マネーフォワード クラウド債権管理は、入金消込・債権残高管理から回収予定管理・滞留督促までをカバーする、請求書発行を内包しない消込特化型のクラウドサービスです。請求書発行機能は内包せず、すでに別のシステムで請求書を発行している企業が「消込の部分だけ」を効率化する使い方に向いています。

中核となるのが機械学習による自動照合で、使うほど自動照合率が高まる仕組みです。合算入金や分割入金、振込名義のブレといったイレギュラーな入金の消込候補もAIが提案します。得意先ごとの残高を経過月数別に表示する管理帳票(残高年齢表)も備え、Excelと銀行明細を手作業で突き合わせている企業の負担を減らせます。

機械学習による照合が実務でどのように精度を高めていくのかについて、提供元のマネーフォワードは次のように述べています。

栗本賢人氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本賢人氏
独自インタビューより

機械学習を使っているため、最初から100点を目指すというよりは、使い続けていくことで照合精度が上がっていく仕組みです。目安としては3ヶ月程度で精度が安定してきますが、お客様のシチュエーションによっても異なります。継続的にお取引をされる企業が中心なのか、新規の取引先が多く入ってくるのかによっても学習のスピードは変わってきます。

5. 債権回収ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

債権回収ロボの公式サイト。メール・SMS・オートコールを組み合わせた督促シナリオを自動実行する債権回収の自動化サービス

債権回収ロボは、未入金の督促・回収業務に特化して自動化するサービスです。メール・SMS・オートコール(自動音声・IVR)といった複数のチャネルを組み合わせた督促シナリオを設計し、自動で実行します。督促のやり取りはデータとして蓄積・活用できます。

債務者の属性や債権額に応じて督促シナリオを設計でき、督促状況や受信・返信の履歴を一元管理できます。属人化しやすく心理的な負担も大きい電話督促を標準化できる点が強みです。同社の請求管理ロボと連携すれば、請求から督促・回収までを一気通貫で管理でき、単独での導入にも対応します。

ここで挙げたサービスも含め、債権管理システム・請求代行は消込・督促の自動化範囲や売掛金保証の有無でタイプが分かれます。自社の課題・規模に合うタイプを選び方から比較検討したい方は、主要サービスをタイプ別に徹底比較した次の記事も参考になります。

入金消込の自動化を最優先に考えている場合は、消込機能に絞ってサービスを見比べると選びやすくなります。合算入金や名義不一致への照合方式、会計ソフト連携などの観点で入金消込システムだけを比較したい方は、次の記事も参考になります。

まとめ

債権管理は、売掛金などの債権を発生から回収まで一貫して管理し、期日どおりに確実に回収するための業務です。与信管理で取引先を見極め、売上計上・請求・入金消込・滞留債権対応という流れを回すことで、回収漏れや貸し倒れ、資金繰りの悪化を防ぎます。

まずは債権管理表やエイジングリストで自社の債権を「見える化」し、時効や貸倒れのリスクを把握することが第一歩です。そのうえで、入金消込の手作業や督促の属人化といった課題が見えてきたら、債権管理システムや請求代行の導入を検討するとよいでしょう。自社の課題と規模に合った手段を選び、健全な資金繰りにつなげてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 債権管理とは何ですか?

A. 債権管理とは、売掛金などの債権を発生から回収まで一貫して管理し、期日どおりに確実に回収するための業務です。掛取引では商品・サービスを提供してから入金までにタイムラグがあるため、その間の未回収の代金を把握し、請求漏れ・回収漏れや貸し倒れ、資金繰りの悪化を防ぐことを目的とします。

Q. 売掛金などの債権の時効は何年ですか?

A. 通常の売掛金は、支払期日からおおむね5年で時効により消滅すると考えられます。民法166条1項は、権利を行使できることを「知った時」から5年、または行使できる時から10年で時効消滅すると定めており、支払期日が明確な売掛金は「知った時から5年」が実務上の目安です。時効が完成すると法的に支払いを求められなくなるため、滞留債権は早めに督促・回収することが重要です。

出典・参考資料(1件)

Q. 債権管理はExcelでもできますか?

A. 債権管理はExcel・スプレッドシートでも行えますが、取引先も請求件数も少ない小規模な段階に向いた方法です。取引先名・請求日・請求金額・支払期日・入金額・債権残高・消込ステータスといった項目を管理表にまとめれば運用できます。ただし件数が増えると入金消込や督促が手作業で回らなくなり、入力ミスや属人化が起きやすくなるため、債権管理システムや請求代行への切り替えを検討するのが現実的です。

Q. 債権管理を効率化するにはどんな方法がありますか?

A. 債権管理の効率化手段は、「Excel・スプレッドシート」「会計システム」「債権管理システム」「請求代行」の4つに大きく分けられます。入金消込の自動化や督促の標準化を重視するなら債権管理システム、請求から回収まで業務ごと外部に任せて未回収リスクも抑えたいなら請求代行が向きます。自社の課題と規模に合わせて選ぶことが大切です。

Q. 債権管理システムと請求代行はどちらを選べばよいですか?

A. 選び方の基準は、業務を「自社で効率化したいか」「まるごと外部に委託したいか」で、入金消込や督促を社内で自動化して回したいなら債権管理システム、請求・集金・督促・回収の業務そのものを手放して売掛金保証で未回収リスクも抑えたいなら請求代行が適します。既存のフローは残しつつ手作業だけ減らしたい場合はシステム、経理の人手が請求件数に追いつかない場合は請求代行、と考えると整理しやすくなります。

Q. 回収できなくなった債権(貸し倒れ)は損金にできますか?

A. 回収不能になった債権は、国税庁が示す一定の要件を満たす場合に限り「貸倒損失」として損金に算入できます。会社更生法などで切り捨てられた「法律上の貸倒れ」、資産状況から全額回収できない「事実上の貸倒れ」、取引停止後1年以上入金がない売掛債権を備忘価額を残して経理した「形式上の貸倒れ」のいずれかに該当する必要があります。要件を満たさないと損金にできないため、貸し倒れ前の確実な回収が重要です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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