取引先との契約に押印と郵送を続けていると、締結までに数日から数週間かかり、印紙代や保管の手間も積み重なります。こうした負担を軽くする手段として広まっているのが電子契約システムですが、「そもそも電子契約システムとは何か」「紙とハンコの契約と同じように法的に有効なのか」という点が分からないまま、導入をためらう企業も少なくありません。
本記事では、電子契約システムの定義と紙契約との違いから、締結の仕組み、電子署名法や電子帳簿保存法にもとづく法的有効性、導入のメリットと注意点、選び方までを整理します。
これから導入を検討する担当者が、概念を正しく理解したうえで「自社に合うサービスはどれか」を判断できるよう、専門用語も交えながら順を追って解説します。
目次
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電子契約システムとは?紙の契約との違い
電子契約システムとは、紙と印鑑で行っていた契約の締結を、電子データと電子署名でオンライン上に置き換え、締結から保管・検索までを一元的に行うシステムです。契約書をPDFなどの電子ファイルで作成し、押印の代わりに電子署名とタイムスタンプを付けてインターネット経由で締結します。
印刷・製本・押印・郵送といった一連の作業が不要になり、締結までのリードタイムと印紙税・郵送費などのコストを抑えられる点が、紙の契約との大きな違いです。
紙の契約と電子契約の違い
締結方法・本人性の担保・保管・コストといった観点で、紙の契約と電子契約を並べると違いが分かりやすくなります。自社の現状と照らし合わせてみてください。
| 比較項目 | 締結方法 | 本人性・改ざん防止の担保 | 相手への送付 | 締結までの時間 | 保管・検索 | 印紙税 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 紙の契約 | 押印(実印・認印) | 印鑑・印鑑証明書 | 郵送・持参 | 数日〜数週間 | 書庫でファイリング | 課税文書には必要 |
| 電子契約 | 電子署名 | 電子署名・タイムスタンプ | インターネット送信 | 数分〜数時間 | サーバー上で保管・全文検索 | 不課税(電磁的記録は「文書」に含まれない) |
電子契約が締結される仕組み
ここからは、電子契約が実際にどのように締結されるのか、その流れと、締結を支える電子署名・タイムスタンプの役割を見ていきます。仕組みを押さえておくと、次の章で説明する法的有効性の根拠も理解しやすくなります。
契約締結の流れ(作成→署名→保管)
電子契約システムでの締結は、まず契約書のPDFをシステムに登録し、署名を依頼する相手のメールアドレスを指定するところから始まります。相手はメールに届いたリンクから契約内容を確認し、画面上で同意の操作を行います。両者の署名が済むと、システムが電子署名とタイムスタンプを付与し、締結済みの契約書がサーバー上に保管されます。

電子署名やタイムスタンプの裏側では、公開鍵暗号やハッシュといった技術が使われています。たとえばハッシュは、データを一定の計算式で短い値に変換する仕組みで、データが1文字でも変われば値も変わるため、改ざんの有無を確認できます。こうした処理はシステムが自動で行うため、利用者が技術を理解したり特別な操作をしたりする必要はなく、画面の案内に沿って同意ボタンを押すだけで締結が完了します。
電子署名とタイムスタンプの役割と違い
電子契約の信頼性は、電子署名とタイムスタンプという2つの技術で担保されます。役割が異なるため、それぞれ何を証明するものかを分けて理解しておくと分かりやすくなります。
電子署名は「誰が・その文書に署名したか」という本人性と、文書が改ざんされていないことを示す技術です。印影の画像を文書に貼り付けるだけの「電子印鑑」とは異なり、電子署名は本人性と改ざんの有無を技術的に証明できる点で、法的な効力の裏づけが大きく異なります。電子署名法では、電子署名を次のように定義しています。
この法律において「電子署名」とは、電磁的記録(略)に記録することができる情報について行われる措置であって、次の要件のいずれにも該当するものをいう。
出典:電子署名及び認証業務に関する法律 第2条|e-Gov法令検索
一 当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。
二 当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。
一方、タイムスタンプは「いつ・その電子データが存在し、それ以降改ざんされていないか」を証明する技術です。総務省はタイムスタンプを「ある時刻にその電子データが存在していたことと、それ以降改ざんされていないことを証明する技術」と説明しています。国はこの信頼性を担保するため、タイムスタンプを付与する事業者を対象とした総務大臣による認定制度(令和3年開始)を整備しています。

出典・参考資料(1件)
電子契約が紙・ハンコと同等に有効な法的根拠
電子契約を検討するうえで最も気になるのが、「紙とハンコを使わない契約が、本当に法的に有効なのか」という点でしょう。結論として、電子契約は法律上、書面による契約と同等に有効です。その根拠となる3つの法律を、条文とともに確認します。

契約は書面でなくても成立する(民法522条2項)
そもそも契約は、当事者同士の合意があれば成立し、書面の作成は必須ではありません。民法は契約の成立と方式について次のように定めています。
契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
出典:民法 第522条|e-Gov法令検索
2 契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。
法令で書面の作成が特別に求められている契約を除けば、契約は書面でなくても成立します。電子データでの締結が有効とされる大前提が、この条文にあります。ただし、但書の「法令に特別の定めがある場合」に当たる契約は電子化できないことがあり、この点は後述の注意点で取り上げます。
電子署名法3条による真正成立の推定
契約の有効性に加えて、電子文書が「本人の意思で作成されたものか」という証拠力も重要です。電子署名法第3条は、一定の要件を満たす電子署名が行われた電子文書について、次のように定めています。
電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。
出典:電子署名及び認証業務に関する法律 第3条|e-Gov法令検索
「真正に成立したものと推定する」とは、本人の電子署名がある電子文書は、反証がない限り本人が作成したものとして扱われ、裁判でも有効な証拠になるという意味です。紙の契約で本人の押印があれば真正な成立が推定されるのと同じ効果を、電子署名で得られる仕組みです。
電子帳簿保存法による保存要件
電子契約で締結したデータは、電子帳簿保存法の電子取引に関する保存要件に沿って保存する必要があります。国税庁は、保存にあたって「真実性」と「可視性」を確保する要件を満たす必要があるとしています。
真実性の確保としては、次のいずれかの措置をとることが求められます。
一 タイムスタンプが付された後の授受
出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問9|国税庁
二 授受後遅滞なくタイムスタンプを付す
三 データの訂正削除を行った場合にその記録が残るシステム又は訂正削除ができないシステムを利用
四 訂正削除の防止に関する事務処理規程の備付け
可視性の確保としては、ディスプレイなどで見読可能な状態にしておくことと、日付・金額・取引先で検索できる機能を備えることが求められます。多くの電子契約システムは、タイムスタンプの付与・訂正削除の記録・検索といった機能を標準で備えており、これらの保存要件に対応しやすい設計になっています。
立会人型と当事者型の違い(2つの署名方式)
電子契約の署名方式には、大きく分けて「立会人型(事業者署名型)」と「当事者型」の2種類があります。どちらを選ぶかで本人確認の厳格さや相手方の負担が変わるため、違いを理解しておきましょう。
立会人型は、契約当事者の指示にもとづいて電子契約サービスの事業者が署名を行う方式で、メール認証やSMS認証などで本人確認をします。当事者型は、契約当事者本人がマイナンバーカードや企業の電子証明書を使って署名する方式で、より厳格な本人性の証明ができます。
立会人型と当事者型の比較
| 比較項目 | 署名する主体 | 本人確認の方法 | 本人確認の厳格さ | 相手方の負担 | コスト | 向いている契約・相手 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 立会人型(事業者署名型) | 利用者の指示にもとづきサービス事業者 | メール認証・SMS認証など | 標準的 | 小さい(証明書の準備が不要) | 比較的低い | 日常的な取引・取引先が多い場合 |
| 当事者型 | 契約当事者本人 | 電子証明書(マイナンバーカード・企業の電子証明書) | 高い | やや大きい(証明書の取得・準備が必要) | やや高い | 重要度の高い契約・厳格な本人性が求められる契約 |
立会人型は相手方の負担が小さく手軽に導入できるため、現在の主流となっています。立会人型でも電子署名法第3条の真正成立の推定が及び得るとされていますが、それには「十分な水準の固有性」(二要素認証などで、本人だけが行える措置になっていること)を満たすことが前提とされています。
一方、当事者型で使う企業の電子証明書は、認証局に申請して発行を受ける必要があり、取得の手間と費用がかかります。その負担と引き換えに本人性を厳格に証明できるため、不動産取引やM&A、高額の金銭消費貸借など、後になって本人性が強く争われる可能性のある契約で選ばれます。日常的な契約は立会人型で手軽に、重要度の高い契約は当事者型で、と使い分けるとよいでしょう。
電子契約システムでできること(主な機能)
電子契約システムは、締結だけでなく契約業務全体を効率化する機能を備えています。代表的な機能は次のとおりです。
- 電子署名・タイムスタンプの付与:本人性と非改ざんを担保し、契約を法的に有効な形で締結します。
- 承認ワークフロー:社内の稟議・回覧・承認をシステム上で回し、締結までの手続きを電子化します。
- 契約書テンプレート:よく使う契約書のひな型を登録し、作成の手間を減らします。
- 保管・検索:締結済みの契約書をサーバー上で一元管理し、取引先・日付・金額などで検索できます。
- 権限管理・アクセス制御:閲覧・操作できる担当者を制限し、契約情報の管理を安全にします。
- 期限アラート・外部システム連携:契約の更新期限を通知したり、基幹システムや業務アプリと連携したりできます。
電子契約システムを導入するメリット
電子契約システムは、テレワークの普及や政府による押印見直しの後押しもあって導入が広がっています。導入によって得られる主なメリットを、コスト・スピード・ガバナンスの3つの観点で整理します。
コスト削減(印紙税の不課税・郵送費・保管コスト)
電子契約では、紙の契約書にかかっていた印紙税・郵送費・保管コストを削減できます。特に印紙税については、電子データで締結・授受する契約には課税されません。国税庁は次のように示しています。
印紙税の課税対象となるのは、課税物件表の物件名欄に掲げられている文書であり、電磁的記録は文書に含まれません。
出典:取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い|国税庁
したがって、おたずねの電磁的記録に印紙税は課税されません。
ただし、印紙税がかからないのは電子データのまま締結・授受する場合です。同じ契約書を紙に印刷して当事者が署名・押印すると、その紙は課税文書となり得る点には注意が必要です。
削減効果は契約金額が大きいほど大きくなります。たとえば記載金額が1,000万円を超え5,000万円以下の工事請負契約書には、軽減措置の適用後でも1通あたり1万円の収入印紙が必要ですが、電子契約ならこれがかかりません。契約金額ごとの印紙税額や軽減措置の詳細は、以下の記事で整理しています。
契約締結スピードの向上
紙の契約では、印刷・製本・押印・郵送に数日から数週間かかることも珍しくありません。電子契約なら、契約書をアップロードして相手に送信し、双方が画面上で署名するだけで、数分から数時間で締結が完了します。締結が早まることで、取引開始のタイミングを前倒しでき、契約書の差し戻しや再送のやり取りも減らせます。
ガバナンス・コンプライアンスの強化
電子契約システムでは、締結の履歴やアクセス記録がシステム上に残り、契約書の所在や締結状況を一元的に把握できます。承認ワークフローで社内の決裁ルートを固定できるため、権限のない担当者が独断で契約するリスクを抑えられます。契約書の保管も検索性が高く、監査対応や更新期限の管理にも役立ちます。
電子契約システム導入のデメリット・注意点
メリットの多い電子契約システムですが、導入前に押さえておきたい注意点もあります。自社の契約実務に当てはめて確認しておきましょう。
電子化できない・相手方の合意が要る契約類型
多くの契約は電子化できますが、法令で書面の作成が義務付けられている一部の契約は電子化できません。かつて書面が必要とされていた契約でも、法改正によって電子化が可能になった範囲が広がっています。代表的な例を整理します。
| 契約の種類 | 通常の契約(売買・業務委託・雇用など) | 不動産取引の重要事項説明書・契約書など | 事業用定期借地権の設定契約 | 任意後見契約 |
|---|---|---|---|---|
| 電子化 | 可能 | 可能(相手方の承諾が前提) | 不可 | 不可 |
| 補足 | 民法上、契約は書面がなくても成立する | 2022年5月施行の宅地建物取引業法改正で電磁的方法による提供が可能に | 公正証書の作成が法律で義務付けられている | 公正証書の作成が必要 |
不動産取引のように、以前は書面が必須だった契約も、宅地建物取引業法の改正によって電磁的方法での提供が可能になりました。ただし、この場合はあらかじめ相手方の承諾を得ることが要件とされています。自社が扱う契約が電子化できるかどうかは、導入前に確認しておくと安心です。
出典・参考資料(1件)
不動産取引のように、IT重説(ITを活用した重要事項説明)や複数当事者の署名など業界特有の事情がある場合は、汎用サービスに加えて業界向けに対応したサービスを比べる視点も欠かせません。不動産業での電子契約システムの選び方は、以下の記事で解説しています。
取引先の同意と社内フローの見直し
電子契約は自社だけで完結するものではなく、契約相手も電子契約に対応している必要があります。取引先が電子契約に慣れていない場合は、導入の目的や手続きを説明し、合意を得る手間がかかります。また、社内でも押印を前提とした承認フローを見直す必要があり、導入初期には運用が定着するまで一定の調整が求められます。
導入後のサービス移行・乗り換えの難しさ
一度導入した電子契約システムは、締結済みの契約データや運用フローがそのサービスに紐づくため、後から別のサービスへ乗り換えるのは容易ではありません。締結済みデータのエクスポート可否や、他システムとの連携のしやすさを、導入前に確認しておくと将来の選択肢が広がります。
こうした注意点を踏まえて自社に合うサービスを見極めるには、複数の製品の資料を取り寄せ、機能や料金を横に並べて比較するのが近道です。
電子契約システムの選び方
電子契約システムは数多く提供されており、機能や料金体系もさまざまです。自社の契約実務に合うサービスを選ぶために、次の観点を確認するとよいでしょう。
- 自社が扱う契約に対応しているか:締結したい契約の種類や量に対応できるか、テンプレートや一括送信などの機能が自社の運用に合うかを確認します。
- 署名方式(立会人型・当事者型):日常的な契約が中心か、厳格な本人確認が必要な重要契約が多いかで、必要な署名方式が変わります。両方に対応できると使い分けられます。
- 法令対応:電子署名法・電子帳簿保存法への対応や、タイムスタンプの付与に対応しているかを確認します。
- 料金体系:初期費用・月額費用に加え、送信件数ごとの従量課金の有無を確認し、想定する契約件数でのコストを見積もります。
- セキュリティ・権限管理:アクセス制御・操作ログ・第三者認証の取得状況など、契約情報を守る体制を確認します。
- 外部システムとの連携:基幹システムや業務アプリと連携できると、契約データの二重入力を避けられます。
- 取引先の使いやすさ:相手がアカウントを持っていなくても署名できるかなど、取引先の負担を抑えられるかを確認します。
契約件数が少なく、まずは費用をかけずに始めたい場合は、無料プランのあるサービスから検討する方法もあります。無料で送れる件数や上限を超えたときの費用でサービスを比較したい方は、以下の記事が参考になります。
電子契約システム導入の進め方
電子契約システムをスムーズに導入するには、目的の明確化から社内定着まで段階を追って進めることが大切です。まず、どの契約を電子化して何を改善したいのか(コスト削減・締結スピード・保管の効率化など)を明確にすることが出発点になります。そのうえで、目的に合うサービスを複数比較して選定するとよいでしょう。
サービスを選ぶ際は、前節の観点のうち自社が扱う契約の種類(重要契約が多ければ当事者型への対応)や、取引先の使いやすさが重要な判断材料になります。導入を決めたら、押印を前提とした社内の承認フローを電子契約に合わせて見直し、運用ルールを整備することが求められます。
多くのサービスには無料トライアルがあるため、本格導入の前に試用し、自社の操作感だけでなく取引先が署名する側の操作まで確認しておくと、導入後のつまずきを防げます。導入後は、社内への周知と取引先へのフォローを重ねることで、運用が定着していきます。
代表的な電子契約システム
電子契約システムの全体像をつかんだら、次は自社の契約実務に合うサービスを具体的に比較検討する段階です。ここでは、概念を理解した段階でまず名前を知っておきたい代表的な電子契約システムを紹介します。
| サービス名 | クラウドサイン | 電子印鑑GMOサイン | マネーフォワード クラウド契約 |
|---|---|---|---|
| 提供会社 | 弁護士ドットコム株式会社 | GMOグローバルサイン・ ホールディングス株式会社 | 株式会社マネーフォワード |
| 電子署名タイプ | 立会人型・当事者型 (マイナンバーカード署名) | 立会人型・当事者型 (ハイブリッド署名可) | 立会人型(事業者署名型) |
| 初期費用 | 要問い合わせ | 0円(基本サービス) | 0円 |
| 月額費用 | 11,000円/月〜(税抜) | 8,800円/月〜(税抜・年払い) | 2,480円/月〜(税抜・年払い) |
| 送信料 | 220円/件(税抜) | 立会人型100円/件〜 (税抜、当事者型は300円/件) | 0円(送信料・保管料) |
| 無料プラン | あり (1名・月2件まで送信可) | あり (1名・月5件まで送信可、契約印タイプのみ) | あり (閲覧・DLのみ/送信は有料。別途1ヶ月無料トライアルあり) |
| 電子帳簿保存法対応 | 対応 (認定タイムスタンプ標準付与) | 対応 (JIIMA認証) | 対応 (電子取引・自動タイムスタンプ) |
| 特徴 | 導入社数250万社以上 立会人型・当事者型に対応 | 導入350万社以上 3省庁が適法性を確認 | 他社締結の契約書も一元管理 バックオフィスSaaSと統合 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る |
※料金・プラン内容は2026年9月時点の各社公式サイト情報にもとづきます。最新の情報は各公式サイトをご確認ください。
クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

弁護士ドットコム株式会社が運営するクラウドサインは、導入社数250万社以上の電子契約サービスです。メール認証による立会人型を主軸としつつ、マイナンバーカードを用いた当事者型署名にも対応しており、契約の重要度に応じて使い分けられます。
導入実績が幅広く、取引先がすでにアカウントを持っている可能性が高いため、相手方への依頼がスムーズに進みやすい点も特徴です。契約書の管理・検索に加え、外部サービスとのAPI連携にも対応しています。
電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)

手軽な立会人型と、電子証明書を用いる厳格な当事者型を1つのプラットフォームで使い分けられるハイブリッド署名が、電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)の特徴です。契約の重要度に合わせて署名方式を選べます。
グループ会社に認証局を持つ強みがあり、多くの企業や官公庁で採用されています。日常的な契約は立会人型で手軽に、重要度の高い契約は当事者型で厳格に、といった運用が可能です。
マネーフォワード クラウド契約(株式会社マネーフォワード)

会計や請求などのバックオフィス向けSaaSを展開する株式会社マネーフォワードが提供するのが、マネーフォワード クラウド契約です。立会人型の署名とタイムスタンプの自動付与に対応し、電子帳簿保存法にも対応しています。
同社の会計・請求などのサービスと同じ基盤で提供されており、契約から会計までを一連の流れで管理したい企業に向いています。
ここで挙げた3サービスは代表例です。料金体系や署名方式などを軸に、より多くの電子契約システムを比較して自社に合う一社を選びたい方は、以下の記事で選び方とあわせて詳しく解説しています。
まとめ
電子契約システムは、紙と印鑑による契約を電子データと電子署名に置き換え、締結から保管までをオンラインで完結させる仕組みです。民法・電子署名法・電子帳簿保存法にもとづき、紙の契約と同等に法的に有効であり、印紙税や郵送費の削減、締結スピードの向上、ガバナンスの強化といったメリットがあります。
一方で、電子化できない契約類型や取引先の同意といった注意点もあります。まずは自社が扱う契約の種類と件数を整理し、署名方式・法令対応・料金体系などの観点で複数のサービスを比較検討してください。
よくある質問(FAQ)
Q. 電子契約システムとは何ですか?
A. 電子契約システムとは、紙と印鑑で行っていた契約の締結を、電子データと電子署名でオンライン上に置き換え、締結から保管・検索までを一元的に行うシステムです。押印・製本・郵送が不要になり、締結までの時間や印紙税・郵送費などのコストを抑えられます。民法・電子署名法・電子帳簿保存法にもとづき、紙の契約と同等に法的に有効です。
Q. 電子契約は本当に印紙税がかからないのですか?
A. 電子データのまま締結・授受する電子契約には、契約金額にかかわらず印紙税は課税されません。印紙税の課税対象は課税物件表に掲げられた「文書」であり、電磁的記録は文書に含まれないと国税庁が示しているためです。ただし、同じ契約書を紙に印刷して当事者が署名・押印すると、その紙は課税文書となり得るため、電子のまま完結させることが節税の前提となります。
出典・参考資料(1件)
Q. 電子印鑑と電子署名は何が違うのですか?
A. 電子印鑑は印鑑の印影を画像データにしたものであるのに対し、電子署名は暗号技術で「誰が署名し、その後改ざんされていないか」を証明する仕組みである点が違います。電子印鑑は見た目を印鑑に似せただけで、それ自体に本人性を証明する法的な効力はほとんどありません。一方、電子署名法の要件を満たす電子署名が行われた電子文書には、本人が作成したものと推定する効力(同法3条)があり、契約の証拠力を担保できます。
出典・参考資料(1件)
Q. 電子契約はスマホやタブレットでも締結できますか?
A. 多くの電子契約システムはスマートフォンやタブレットのブラウザ・アプリに対応しており、外出先でも契約内容の確認や署名ができます。特に立会人型では、相手方はメールで届いたリンクを開き、画面の案内に沿って同意の操作をするだけで署名でき、専用ソフトのインストールは基本的に不要です。ただしモバイルでの対応範囲はサービスによって異なるため、外出先での操作を重視する場合は事前に確認しておくとよいでしょう。
Q. 紙で結んだ契約書も電子契約システムで一緒に管理できますか?
A. 多くの電子契約システムは、紙で締結した契約書をスキャンしたPDFなどを取り込み、電子契約と合わせて一元管理できます。過去の紙の契約と新しい電子契約を同じ画面で検索・保管できるため、契約書の所在管理が効率化します。紙と電子が混在する移行期でも契約情報を一か所に集約できる点は、導入のメリットの一つです。
Q. 取引先が電子契約に対応していない場合はどうすればよいですか?
A. 立会人型の電子契約であれば、取引先はアカウント登録や電子証明書の準備をしなくても、メールで届いたリンクから署名できるため、対応のハードルは高くありません。まずは電子契約の仕組みや利点を説明して合意を得ることが基本ですが、相手方の負担が小さい立会人型を選ぶと導入を進めやすくなります。どうしても電子化が難しい相手とは、当面は紙の契約と併用する運用も可能です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















