取引先ごとの基本契約書はキャビネットの中、最近交わした契約書は共有フォルダのPDF。どれが原本で、どれが最新版なのかを確かめるために、毎回誰かに聞いて回っていないでしょうか。
契約書が分散したままだと、自動更新条項の期限に気づかず不利な条件のまま契約が続いてしまう、といった実害につながります。とはいえ法務の専任担当も情報システムの専任担当も置けない体制では、多機能なシステムを入れても使いこなせません。限られた人員と予算で運用できる製品は、どれなのでしょうか。
本記事では、中小企業が導入・運用できる契約書管理システム20サービスを比較します。初期費用と月額の実額、ユーザー課金か定額かという課金方式、過去の紙の契約書を取り込む手段、そして2026年度に名称が変わった補助金の使い方まで整理しました。自社に合う製品を絞り込むための材料としてご活用ください。
また、今すぐ比較したい方に向けて、「中小企業向け契約書管理システムの比較表」と、最短で自社に合う製品がわかる「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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本記事で紹介する20サービスの対象範囲
本記事では、従業員数十名から300名程度の企業が導入・運用できることを条件に、20サービスを取り上げます。具体的には、次の2つをどちらも満たす製品です。
- 締結済みの契約書を台帳化し、更新期限の管理と検索ができること
- 公式に中小企業向けの料金プランや導入事例が示されているか、利用人数が増えても負担が急に膨らまない料金設計であること
企業規模で絞り込まず、契約書管理システム全体から候補を探したい場合は、次の記事で18サービスをタイプ別に比較しています。
契約書管理システムとは?電子契約サービスとの違い
契約書管理システムとは、締結が済んだ契約書を1か所に集め、内容の検索・更新期限の管理・版の管理・閲覧権限の制御をまとめて行うためのシステムです。紙の契約書とPDFの契約書が混在していても、どちらも同じ台帳の上で扱えるようにする点に役割があります。
中小企業の契約書管理で起きている課題
契約書の管理でつまずく原因は、担当者の注意力ではなく、管理の仕組みが業務量に追いついていないところにあります。中小企業で起きやすいのは、次の3つです。
1つ目は、原本と最新版の所在が追えなくなることです。紙の原本はキャビネット、電子で締結した契約書は共有フォルダ、修正途中の版は担当者のパソコン、というように保管場所が分かれると、必要なときに探す時間がかかります。担当者が異動・退職すると、どこに何があるかを知る人がいなくなります。
同じ状況は、導入の相談を受ける側にも数多く寄せられています。株式会社Hubbleの安田氏は、相談で最も多い理由を次のように話しています。

もっとも多いのは、「全社のガバナンスをきちんと統制したい」という、ある意味で概念的な理由です。これを少し噛み砕きますと、契約依頼の入り口の部分が、電話、メール、口頭などバラバラになっていて、誰が今どの案件を対応しているのか分からない、どんな契約書を誰が作っているのか把握できない、完成した契約書がどこに保管されているのかも人によってバラバラ、といったご状況が多いです。こうした課題に対して、入り口から出口まで一元的に管理したい、というのがご相談の中心になります。
保管場所だけでなく、契約書を作る依頼の入り口も分かれているという指摘です。
2つ目は、自動更新条項の期限を見落とすことです。契約の更新や解約の予告期間は契約書ごとに異なり、業務委託契約や基本契約について、法令が一律に更新の可否を定めているわけではありません。契約自由の原則のもとで当事者が決めた内容が、そのまま効力を持ちます。
契約の当事者は、法令の制限内において、契約の内容を自由に決定することができる。
出典:民法 第五百二十一条第2項|e-Gov法令検索
「いつまでに何を通知すれば解約できるか」は自社の契約書を1件ずつ読まないとわかりません。事務所の賃貸借のように、法律が更新拒絶の期限を定めている契約類型もありますが、それは例外的な扱いです。
通知の期限を過ぎると、契約書の自動更新条項の定めに従って次の期間も契約が続きます。中途解約の定めがなければ、こちらから一方的に止めることはできず、相手方との合意が必要になります。だからこそ、期限を台帳に載せて自動で通知する仕組みが要ります。
3つ目は、管理のルールを決める人がいないことです。法務の専任担当を置けない企業では、総務や経営企画が他の業務と兼務します。ファイル名の付け方や保管場所の取り決めが個人の判断に委ねられ、担当者ごとに運用が分かれていきます。
この体制の制約は、中小企業の法務業務を請け負う側からも同じように語られています。MOLTON株式会社の金沢氏は、中小企業が置かれている状況を次のように説明しています。

日本の産業を下支えし多くを占める個人事業主や中小企業だと「法務部がない」「法務専任担当者がいない」さらにはコスト面で「顧問弁護士もいない」という状況がまだまだ多いです。では顧問弁護士に全部お願いすればいいかというと、正直コスト面の壁もあって、なかなか現実的に難しいです。さらに人材不足の影響で、専門人材である法務人材の採用も難しくなっています。結果として、現状維持でリスクは無い前提としてなんとなく運用してしまっている企業も少なくないと思っています。
人を増やして解決する道が現実的でないぶん、仕組みの側で運用を揃えられるかが問われることになります。
契約書管理システムの主な機能
先ほどの3つの課題に対して、契約書管理システムは次の機能で応えます。製品によって搭載範囲は異なるため、自社が解決したい課題に対応する機能があるかを確認してください。
- 契約書台帳の作成:取引先名・契約種別・締結日・契約期間などを項目として管理する。AIが契約書のPDFから該当箇所を読み取って自動で入力する製品もある
- 更新期限アラート:契約終了日や解約通知の期限が近づくと、担当者にメールで通知する
- 全文検索:契約書の本文に含まれる文言から該当する契約書を探す。スキャンした画像を文字認識(OCR)してテキスト化し、検索対象に含める製品もある
- 版管理・履歴管理:修正のたびに版を保存し、いつ誰がどこを変えたかを追える
- アクセス権限の設定:部署や役職に応じて閲覧・編集できる契約書の範囲を制御する
電子契約サービスとの違いと、どちらから入るべきか
電子契約サービスは契約を締結する段階を担い、契約書管理システムは締結した後の保管と管理を担います。担当する工程が違うため、どちらか一方があればもう一方は不要、という関係ではありません。
すでに電子契約サービスを使っている企業であれば、締結の仕組みは動いているので、管理の機能だけを足す入り方が現実的です。一方、契約業務全体をこれから整える企業なら、締結と管理を同じ製品で扱えるほうが、サービスの数も窓口も増えずに済みます。

紙の契約書が大量に残っている場合は、締結の電子化より先に、過去の紙をどう取り込むかが導入の可否を左右します。この点は後半で詳しく解説します。
締結の仕組みから整える場合は、電子契約サービス側の選定も必要になります。料金体系や署名方式(立会人型・当事者型)の違いまで含めて見比べたいときは、次の記事で22サービスを整理しています。
中小企業向け契約書管理システムの3つのタイプ
契約書管理システムは、どこからどこまでを担うか(対象範囲)で3つのタイプに分かれます。自社の状況に近い型から候補を絞ると、比較がしやすくなります。
| タイプ | 契約書の管理に特化したタイプ | 締結から管理までを1つにまとめたタイプ | 紙の契約書の取り込みまで任せられるタイプ |
|---|---|---|---|
| 向いている状況 | すでに電子契約サービスを使っており、締結後の管理だけを足したい | 契約業務全体をこれから整える。サービスの数を増やしたくない | 過去の紙の契約書が大量に残っており、自社でスキャンする余力がない (うち3サービスは締結機能を持たないため、1つ目の型の候補にもなる) |
| 該当する主なサービス | Hubble/Hubble mini/法務オートメーション「OLGA」/OPTiM Contract/MyQuick/LeFILING/LIRIS CLM | クラウドサイン/電子印鑑GMOサイン/CLOUD LEGAL/マネーフォワード クラウド契約/LegalOn Cloud/ContractS CLM/WAN-Sign/SMBCクラウドサイン/BtoBプラットフォーム 契約書 | Contract One/契約管理DX ConPass/TOKIUM契約管理/クラウドサインSCAN |
契約書の管理に特化したタイプ
締結済みの契約書を集約し、台帳化・検索・更新期限の管理・版管理を担う型です。締結の機能を持たないぶん、すでに使っている電子契約サービスはそのままに、管理の部分だけを追加できます。
契約書以外の文書(稟議書や規程集など)まで扱える製品もこの型に含まれます。対応する文書の幅は製品ごとに違うので、契約書だけを整理したいのか、社内文書全体を整理したいのかで選び分けてください。
締結から管理までを1つにまとめたタイプ
電子署名による締結と、締結後の台帳管理を同じ製品で扱う型です。契約書を送るところから期限を通知するところまで1つの画面で完結するため、担当者が覚える操作が少なくて済みます。
この型は月額数千円から使える製品が多く、無料プランを備えるものもあります。予算の制約が強い場合の入口としても検討できます。
紙の契約書の取り込みまで任せられるタイプ
過去の紙の契約書を引き取り・スキャン・データ入力・原本保管まで一貫して代行し、台帳に載せるところまでを標準の提供範囲に含む型です。紙が数千件単位で残っていて、自社でスキャンする人手を割けない企業に向きます。
他の型でも、オプションや外部サービスとの連携で紙の電子化に対応できる製品はあります。標準で含むか、追加費用のオプションかは、後述の比較表で確認してください。
この型の4サービスのうち3つは電子署名による締結の機能を持たず、締結後の管理と紙の取り込みを担います。「すでに電子契約サービスを使っていて、管理だけを足したい」場合の候補にもなりますので、1つ目の型と合わせて見てください。残る1つは、締結を担う製品に紙の取り込みを足すオプションという位置づけです。
30秒で終わる契約書管理システム選定診断ツール
次のセクションからは、これら3つのタイプごとに、各サービスの料金体系や特徴を比較表とともに個別に解説します。
しかし、自社がどのタイプに適しているか、といった判断が難しいケースも存在します。そのような場合でも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
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【比較表】中小企業向け契約書管理システムの料金・機能比較
ここからは、自社の課題や要件に合わせた比較・選定ができるよう、中小企業向けの契約書管理システム20サービスを3つのタイプ別に分類してご紹介します。料金は各社の公式サイトに掲載されている2026年8月時点の金額です。
本記事の20サービスのうち、月額を公開しているのは20サービスのうち11サービス、初期費用まで公開しているのは3サービスです。残りは個別見積もりのため「要問い合わせ」と表記しています。
金額が出ていない製品も、課金の仕組みと更新・解約期限のアラートの細かさで候補を絞ってから見積もりを取れます。
契約書の管理に特化したタイプの比較表
| サービス名 | Hubble | Hubble mini | 法務オートメーション「OLGA」 | OPTiM Contract | MyQuick | LeFILING | LIRIS CLM |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円(スタータープラン) 300,000円(税込330,000円、スタンダードプラン) | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 月額(2026年8月時点) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 20,000円(税込22,000円)〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 課金方式 | 個別見積もり(ID数+契約書の格納件数+オプション) | 個別見積もり(アカウント数+登録するドキュメント数) | 個別見積もり(法務アカウント数+年間の契約書枚数+オプション。事業部門のアカウントは無料) | 個別見積もり(契約書の件数に応じたプラン提案) | 定額(人数無制限。同時アクセス数でプランが分かれる) | 個別見積もり(公式に算定基準の記載なし) | 個別見積もり(公式に算定基準の記載なし) |
| 更新・解約期限アラート | あり(期限が近づくと担当者へメール通知) | あり(月1回、期限が近い契約をメール通知) | あり(指定した担当者にのみ期限を通知) | あり(契約終了日を基準に担当者・上長へメール) | あり(30日前・90日前など日数を指定して自動メール配信) | あり(契約終了日をGoogleカレンダーに自動登録し事前通知) | あり(契約終了・自動更新を通知) |
| 紙の取り込み | スキャン代行あり(有料オプション、費用は要問い合わせ) | 自社でスキャンしてアップロード(OCRで検索対象化) 電子化代行はオプション(費用は要問い合わせ) | 公式に記載なし | 自社でスキャンしてアップロード(手書き・ゴム印・斜めのスキャンもAI-OCRで読み取り) | 自社でスキャンしてアップロード(自動OCR) 電子化・台帳作成の代行あり(費用は要問い合わせ) | 自社でスキャンしてアップロード(画像PDFもAIの文字認識で解析) | 自社でスキャンしてアップロード(AIと文字認識で紙・電子の区別なく取り込み) |
| 無料プラン・トライアル | 無料トライアルあり(期間・条件は要問い合わせ) | 公式に記載なし | 公式に記載なし(デモ体験の案内のみ) | 無料トライアルあり(全機能を利用可) | 無料トライアルあり(期間・条件は要問い合わせ) | 無料トライアルあり(期間・条件は要問い合わせ) | 公式に記載なし |
| 詳細情報 | オンライン相談を予約 | オンライン相談を予約 | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト |
※料金は2026年8月時点で各社公式サイトに掲載されている内容です。公式に金額の記載がない項目は「要問い合わせ」としています。最新の条件は各社にご確認ください。
この型は7サービス中6サービスが初期費用・月額とも個別見積もりです。金額で絞り込めないため、無料トライアルの有無と課金の算定基準(人数課金か定額か)で2〜3社まで絞り、見積もりを取る前提で進めるのが現実的です。
締結から管理までを1つにまとめたタイプの比較表
| サービス名 | クラウドサイン | 電子印鑑GMOサイン | CLOUD LEGAL | マネーフォワード クラウド契約 | LegalOn Cloud | ContractS CLM | WAN-Sign | SMBCクラウドサイン | BtoBプラットフォーム 契約書 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | 要問い合わせ(初月のみ発生) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(設定・トレーニング・稼働後サポートを含む) | 0円(基本プラン) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(導入フォローを依頼する場合のみ発生) |
| 月額(2026年8月時点) | 0円(フリープラン) 11,000円〜(税抜、Lightプラン) | 0円(お試しフリープラン) 8,800円(税込9,680円)〜(ライトプラン・年間契約) | 11,000円〜(税込、ブロンズプラン) | 2,480円〜(税抜、法人スタンダードプラン) | 要問い合わせ (電子契約「サイン」は月額8,200円・税別〜。2024年12月の提供開始時の案内) | 要問い合わせ | 0円(基本プラン) ただし保管は累計10件まで無料。超過分は5,000件ごとに月額10,000円(税抜) | 0円(Freeプラン) 10,000円〜(税抜、Lightプラン) | 0円(フリープラン) 10,000円〜(税抜、シルバープラン) |
| 課金方式 | 定額(ユーザー数無制限)+送信料220円/件(税抜) | 定額(ユーザー数無制限)+送信料100円/件(税抜、契約印タイプ) | 定額(プラン制、契約は年単位) | プラン別の基本料金+利用人数に応じた従量課金(送信・保管の件数による課金はなし) | 個別見積もり(モジュール選択+契約書数に応じた従量) | 個別見積もり(アカウント数+年間の契約数。1年契約から) | 従量課金(ユーザー数無制限) 立会人型100円/当事者型300円(いずれも税抜・1件あたり) | 定額(ユーザー数無制限)+送信料200円/件(税抜) | 定額(ユーザー数無制限)+署名料100円/通(税抜、通常署名) |
| 更新・解約期限アラート | あり(解約通知期限・契約終了日に設定可) | あり(契約更新通知・契約満了アラート) | 公式に記載なし | あり(任意に設定した期限に通知メール) | あり(更新日・終了日を自動計算し担当者へ通知) | あり(契約書ごとに任意の期限を設定しメール通知) | あり(リマインドメール) | 公式に記載なし | あり(契約更新漏れを防ぐ期限切れアラート) |
| 紙の取り込み | 他社締結分・紙の取り込みはCorporateプラン(月額28,000円・税抜)以上 | 自社でスキャンしてアップロード(スキャン文書管理・AIによる文書情報の自動入力) | 公式に記載なし | 自社でスキャンしてアップロード(最大1,000枚を一括、AI-OCR) 郵送のスキャン代行はMidプラン向けの有償サービス | 自社でスキャンしてアップロード(紙・電子とも台帳を自動生成) | 郵送するだけで電子化・台帳登録まで代行(ContractS SCAN、費用は要問い合わせ) | 紙で交わした契約書も登録して一元管理 電子化は書類電子化代行オプション(費用は要問い合わせ) | 他社締結分・紙の取り込みはCorporateプラン(月額28,000円・税抜)以上 | 公式に記載なし |
| 無料プラン・トライアル | 無料プランあり(1名・月2件、期間の制限なし) | 無料プランあり(1ユーザー・月5件、期間の制限なし) | なし | 無料トライアルあり(1か月。無料プランはなし) | なし(営業担当によるデモのみ) | 無料トライアルあり(期間・条件は要問い合わせ) | 基本プランが月額0円(無料枠は立会人型10件・当事者型3件、いずれも月あたり) | 無料プランあり(1名・月2件、期間の制限なし) | 無料プランあり(月額0円、締結5件・電子保管3件、ユーザー数無制限) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※料金は2026年8月時点で各社公式サイトに掲載されている内容です。公式に金額の記載がない項目は「要問い合わせ」としています。最新の条件は各社にご確認ください。
紙の契約書の取り込みまで任せられるタイプの比較表
| サービス名 | Contract One | 契約管理DX ConPass | TOKIUM契約管理 | クラウドサインSCAN |
|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 要問い合わせ(過去分のデータ化・スキャン代行・導入支援を含む) | 要問い合わせ | 要問い合わせ(別途必要) | 要問い合わせ |
| 月額(2026年8月時点) | 要問い合わせ | 30,000円〜(ライトプラン) 50,000円〜(スタンダードプラン) ※公式に税区分の記載なし | 10,000円〜(基本利用料。※公式に税区分の記載なし) | 要問い合わせ(現行の公式ページは都度見積もり。定期便プランの10,000円〜(税別)は2019年9月の提供開始時の発表) 別途クラウドサイン本体のCorporateプラン(月額28,000円・税抜)以上が必要 |
| 課金方式 | 個別見積もり(取り込む契約書の件数と利用内容。ユーザー数・保管件数は無制限) | 定額(ユーザーID数は無制限。契約は基本1年) | 定額(アカウント数無制限)+契約書の件数に応じた従量課金 | 個別見積もり(作業量と実施のタイミングに応じたオーダーメイド) |
| 更新・解約期限アラート | あり(有効/無効を自動判定。覚書による期間変更も自動反映) | あり(契約期限を通知し更新漏れを防ぐ) | あり(毎月1日に期限が迫る契約の一覧をメール) | あり(更新日・終了日が近づくと管理者へ自動メール) |
| 紙の取り込み | 原本を預けてスキャン・データ化まで代行(初期費用に含まれる) 申し込みから利用開始まで通常2〜3か月 | 引き取り・スキャン・データ入力・原本保管まで代行(費用は要問い合わせ) | 郵送するだけで非破壊スキャン・原本保管・取り出しまで代行(追加費用なし) | スキャン・データ化・クラウドサインへの取り込みまで代行(原本は返却か倉庫保管を選択) |
| 無料プラン・トライアル | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
※料金は2026年8月時点で各社公式サイトに掲載されている内容です。公式に金額の記載がない項目は「要問い合わせ」としています。最新の条件は各社にご確認ください。
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紹介サービスの詳細
ここからは、20サービスの提供会社・料金・機能・紙の契約書への対応を、タイプ別に個別に解説します。
契約書の管理に特化したタイプ
締結の機能を持たず、締結後の台帳管理に絞った7サービスです。すでに電子契約サービスを導入している企業が、管理の部分だけを追加する使い方に向いています。
1. Hubble(株式会社Hubble)

WordやExcelで契約書を編集して保存するたびに版が自動で管理され、前の版との差分が自動で抽出されます。株式会社Hubbleが提供する契約業務・管理クラウドで、締結後は台帳化・更新期限の通知・全文検索まで同じ画面で扱えます。
契約書に電子署名を行う機能そのものは持たず、クラウドサイン・DocuSign・GMOサイン・Adobe Acrobat Signと連携して締結し、締結後の契約書を台帳に取り込む構成です。すでに電子契約サービスを使っている企業は、締結の運用を変えずに管理だけを足せます。
初期費用・月額とも公式サイトに金額の記載がなく、ID数・契約書の格納件数・オプションの利用状況に応じた個別見積もりです(2026年8月時点)。従業員50名以下で法務を兼任する企業の導入事例も公式サイトに掲載されていますが、締結後の管理から始めたい場合には、同社が別に提供するHubble miniが案内されています。
2. Hubble mini(株式会社Hubble)

同じ株式会社Hubbleが2024年1月から提供する、締結が済んだ契約書の管理だけに範囲を絞った製品です。契約書のPDFをアップロードすると、契約書名・相手方・開始日・終了日・自動更新の有無・締結日・反社条項といった項目をAIが読み取り、台帳に登録します。
作成・レビュー・承認といった締結前の機能は搭載せず、台帳・更新期限のメール通知・全文検索・権限設定に絞った構成です。紙の契約書は文字認識(OCR)でテキスト化して検索対象にでき、電子化の代行もオプションで用意されています(費用・所要期間は要問い合わせ)。
公式サイトに料金の記載はなく、アカウント数と登録するドキュメント数に応じた個別見積もりです(2026年8月時点)。提供元は対象を「中小企業や大企業、あらゆる業界を問わず」と説明しており、契約管理をこれからデジタル化する企業の入口として位置づけられています。
3. 法務オートメーション「OLGA」(GVA TECH株式会社)

事業部門からの依頼受付、契約書のレビュー、締結後の台帳管理までを1つに集約したプラットフォームです。提供するGVA TECH株式会社は東証グロース市場に上場しており、代表は弁護士の山本俊氏が務めています。
依頼する側の事業部門は専用アカウントを持たず、メール・Slack・Teamsのまま法務へ依頼できます。AIが契約書から取引先名・締結日・契約終了日を抽出して台帳をつくり、更新期限は指定した担当者だけに通知される仕様です。締結(電子署名)自体は行わず、クラウドサインと連携して締結済みの契約書を指定フォルダへ自動で取り込みます。
初期費用・月額とも公式サイトに金額の記載はなく、法務のアカウント数と年間に管理する契約書の枚数に応じた個別見積もりです(2026年8月時点)。公式の料金ページには「スモールスタート可能」「少人数法務割引」が明記されている一方、公開されている導入事例は中堅・大手企業が中心のため、自社規模での費用は見積もりで確かめる必要があります。
4. OPTiM Contract(株式会社オプティム)

締結済みの契約書をアップロードすると、AIがタイトル・締結日・契約開始日・契約終了日・当事者名・取引金額・更新期間・自動更新の有無・解約通知期限の9項目を抽出し、契約管理台帳に自動で登録します。提供は東証プライム市場に上場する株式会社オプティムです。
斜めに掛かった契約書や手書き、ゴム印が混在した紙のスキャンにも読み取りが対応する一方、読み取れない手書き文字やフォントがある点は同社自身が明示しています。締結機能はなく、Adobe Sign・CLOUDSIGN・DocuSign・GMOサイン・WAN-SIGNで締結した契約書と紙の原本を1か所に集約する使い方になります。
料金は公式サイトに掲載がなく、契約書の件数に合わせてプランを提案する形をとっています(2026年8月時点)。全機能を試せる無料トライアルが公開されており、自社の契約書で読み取り精度を確かめてから判断できます。販売代理店である日本電気株式会社は、本製品を中堅・中小企業向けとして紹介しています。
5. MyQuick(インフォコム株式会社)

インフォコム株式会社が1993年から提供する文書管理システムで、2026年6月時点の導入実績は980社以上です。契約書だけでなく規程集・手順書・設計書・証憑類も同じ基盤で管理でき、台帳の項目を自社の運用に合わせて設計できます。
クラウド版の料金は公式に公開されており、スタータープランが初期費用0円・月額20,000円(税込22,000円)、スタンダードプランが初期費用300,000円(税込330,000円)・月額70,000円(税込77,000円)です(2026年8月時点)。課金はユーザー数ではなく同時アクセス数(スタータープランは4セッション)で決まるため、閲覧する人数が増えても料金は変わりません。
更新期限のアラートは30日前・90日前などの条件を指定でき、基本契約と個別契約をツリー表示して関係を確認できます。締結機能は持たず、クラウドサイン・DocuSign・GMOサインで締結した契約書を取り込む形です。公式の導入事例には、総務部で2,000件以上の契約書を管理する従業員222名の企業が掲載されています。
6. LeFILING(株式会社リセ)

弁護士が代表を務める株式会社リセが2024年4月に正式版を提供開始した契約書管理クラウドです。Google Driveに保存した契約書をそのまま管理する設計で、ファイルを別のシステムへ移したり、フォルダ構成を組み替えたりする作業が発生しません。
AIが契約類型・取引先名・締結日・開始日と終了日・取引金額など約10項目のラベルを付け、ラベルとGoogle Drive標準の検索を組み合わせて契約書を探せます。契約終了日はGoogleカレンダーに自動登録され、事前に設定した確認日にアラートが届きます。スキャンした画像PDFや英文の契約書もAIによる文字認識で解析できます。
公式サイトには「中小企業様に向けた導入しやすい料金でクラウドサービスを開発」と明記されていますが、初期費用・月額の金額は公開しておらず、個別の提案となります(2026年8月時点)。無料トライアルが用意されているため、まず自社のGoogle Drive環境で試せます。電子帳簿保存法には、JIIMA認証を取得したGoogle Workspaceを利用することで対応する構成です。
7. LIRIS CLM(LIRIS株式会社)

契約書の作成依頼から承認、締結後の管理・分析までを1つの基盤で扱う契約業務プラットフォームです。提供元のLIRIS株式会社は、元弁護士の鈴木秀幸氏が2019年に設立した企業で、独自開発のAIと文字認識により、契約書から当事者名・契約期間・契約条件を抽出します。
2026年3月のアップデートで、承認ワークフロー、契約データを可視化するダッシュボード、二段階認証とシングルサインオンが加わりました。2026年7月にはWordアドイン「LIRIS CLM for Word」が有料オプションとして提供され、Word上での編集内容の反映と過去の版との比較ができます。
締結(電子署名)はGMOサインなど外部の電子契約サービスと連携して行い、締結後の情報を紙・電子の区別なく取り込んで管理します。ただし料金も対象とする企業規模も公式サイトには記載がないため(2026年8月時点)、自社の費用感を把握するには問い合わせが前提になります。
締結から管理までを1つにまとめたタイプ
電子署名による締結と締結後の管理を同じ製品で扱える9サービスです。契約業務全体をこれから整える企業が、サービスを増やさずに始められます。
8. クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

弁護士ドットコム株式会社が2015年に提供を開始した電子契約サービスで、導入社数は250万社以上、累計送信件数は4,000万件を超えます(2024年度実績、公式サイト)。締結の電子化から締結後の書類管理までを同じ画面で扱います。
締結後は、AIが締結先の企業名や契約期間を読み取って書類情報を自動で入力し、会社名・契約期間・金額から検索できます。解約通知期限や契約終了日といった日付にアラートを設定でき、更新の見落としを防げます。
料金は、1名・月2件までのフリープランが無料で、有料のLightプランは月額11,000円(税抜)・ユーザー数無制限、送信料は1件220円(税抜)です(2026年8月時点)。ただし他社で締結した契約書や紙の書類を取り込むには、月額28,000円(税抜)のCorporateプラン以上が必要です。
9. 電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)

立会人型(契約印タイプ)と当事者型(実印タイプ)の両方に対応し、自社は実印タイプ、相手方は契約印タイプで署名するハイブリッド署名も選べます。GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供し、導入実績は350万社以上です(2026年3月末時点、公式サイト)。
締結後の管理では、文書検索とフォルダ管理に加え、管理項目のカスタマイズ、CSV出力、スキャンした文書の管理、AIによる文書情報の自動入力に対応します。契約更新通知の機能もあり、更新の期限を画面と通知の両方で追えます。
月額0円の「お試しフリープラン」は利用期間の制限がなく、1ユーザー・月5件まで契約書を送信できます。有料のライトプランは年間契約で月額8,800円(税抜・税込9,680円)、ユーザー数は無制限で、送信料は契約印タイプが1件100円(税抜)です(2026年8月時点)。
10. CLOUD LEGAL(MOLTON株式会社)

弁護士による契約書レビューや法務相談を、システムの利用とあわせて月額で受けられる形態のサービスです。提供元のMOLTON株式会社は、法務の専任担当や顧問弁護士を置いていない企業が、社内法務の代わりとして使う形を想定していると説明しています。
初期費用は0円、最下位のブロンズプランは月額11,000円(税込)からで、契約期間は年単位です。このプランから電子契約と契約管理が標準で含まれ、Microsoft Word上でAIによる契約書レビューを完結できる機能も備えます。
ただし、契約書台帳や更新期限アラートといった締結後の管理機能が、どこまでの範囲を担うのかは公開されている情報では確認できません。高度な契約の一元管理は、提携するWAN-Signと連動する形で案内されています。管理を目的に検討する場合は、資料請求や問い合わせで対応範囲を確かめてください。
11. マネーフォワード クラウド契約(株式会社マネーフォワード)

公式サイトが対象を「中小企業から大企業まで、規模を問わず」と示しており、法人向けのスタンダードプランは月額2,480円(税抜)から利用できます(2026年8月時点)。1か月の無料トライアルも用意されています。
紙で交わした契約書や他社の電子契約サービスで締結した契約書も取り込んで管理でき、最大1,000枚のPDFを一括アップロードするとAI-OCRが内容を読み取って台帳を作ります。契約期間のアラート通知・全文検索・契約書ごとの閲覧権限の設定にも対応します。
契約書の送信・保管には件数による課金がなく、契約が増えても料金は変わりません。デジタル化・AI導入補助金の対象プロダクトとして公式サイトに掲載されています。ただし郵送でのスキャン代行は上位のMidプラン利用者向けの有償サービスと案内されているため、紙が多い場合は対象範囲の確認が必要です。
12. LegalOn Cloud(株式会社LegalOn Technologies)

契約審査・案件管理・契約管理・電子契約をモジュールとして選び、組み合わせて使う法務向けのプラットフォームです。提供元は株式会社LegalOn Technologiesで、電子契約の「サイン」はDocuSignの署名技術を採用しています。
契約管理では、締結済みの契約書をアップロードするとAIが契約開始日・終了日・自動更新条項などを抽出し、検索できる台帳を自動で作ります。更新日が近づくと担当者に通知が届き、契約本文を対象にした全文検索と版管理にも対応します。
料金は公式サイトで公開されておらず、初期費用・月額とも個別見積もりです。電子契約の「サイン」は、提供開始時(2024年12月)の発表で月額8,200円(税別)からと案内されています。恒久的な無料プランや、自分で登録してすぐ試せる無料トライアルはなく、用意されているのは営業担当によるデモです。
13. ContractS CLM(ContractS株式会社)

ContractS株式会社が提供するサービスで、公式の導入事例には、従業員12名の認定NPO法人が契約締結までの日数を21日から1日に短縮した例や、単体51名の企業の例が掲載されています。
自社の締結機能「ContractS SIGN」を備え、締結後はAI-OCRが契約書を読み取って管理台帳を自動で作ります。任意の期限を設定したメール通知、全文検索、版管理に加え、契約書単位での閲覧権限の設定にも対応します。
紙の契約書は、ホッチキスや付箋を外さずに郵送するだけで電子化と台帳登録まで代行する「ContractS SCAN」で取り込めます(費用・期間は個別見積もり)。料金は公式に金額の掲載がなく、アカウント数と年間の契約数に応じた個別の見積もりで、契約は1年単位からです。操作を確かめるトライアルも用意されています。
14. WAN-Sign(株式会社NXワンビシアーカイブズ)

文書保管を本業とする株式会社NXワンビシアーカイブズが、GMOグローバルサイン株式会社と共同開発したサービスです。電子契約に加えて、紙の原本を情報管理センターで保管するサービスと組み合わせられます。
基本プランは初期費用0円・月額0円で、ユーザー数に制限がありません。立会人型は月10件、当事者型は月3件まで無料で、超えた分は立会人型が1件100円、当事者型が1件300円です(いずれも税抜、2026年8月時点)。無料枠を1件でも超えると、その月の送信は無料枠の分も含めて課金の対象になります。当事者型を使う場合は、無料枠の範囲でも1署名者につき年8,000円の電子証明書発行料がかかります。
締結後は、文書名・相手方・締結日を登録して検索でき、リマインドメールや契約書の親子紐づけも使えます。他社で締結した電子署名済みのPDFや、紙で交わした書面契約も登録して一元管理できます。ただし電子データの保管は累計10件までが無料で、それを超えると5,000件ごとに月額10,000円(税抜)が加算されます。
15. SMBCクラウドサイン(SMBCクラウドサイン株式会社)

株式会社三井住友フィナンシャルグループが51%、弁護士ドットコム株式会社が49%を出資する合弁会社が運営しています。製品の基盤はクラウドサインと共通で、料金体系と運営会社は別に管理されています。
締結後は、AI契約書管理が締結先の企業名や契約期間を読み取って自動で入力し、電子文書の検索と契約ステータスの確認ができます。紙の書類や他社サービスで締結した書類の取り込みは、月額28,000円(税抜)のCorporateプラン以上で利用できます。
Freeプランは1名・月2件まで期間の制限なく無料で使え、Lightプランは月額10,000円(税抜)でユーザー数が無制限です。送信料は1件200円(税抜)で、初期費用は公式の料金ページに記載がないため問い合わせが必要です(2026年8月時点)。
16. BtoBプラットフォーム 契約書(株式会社インフォマート)

請求書や受発注などを束ねる企業間取引の基盤の一つとして、株式会社インフォマートが提供しています。契約書を受け取る取引先は無料で利用できると公式に明記されており、相手方に費用の負担が生じません。
締結後の契約書はクラウドに保管され、契約書の文書内の文字列を対象にした全文検索と、更新漏れを防ぐ期限切れアラートを利用できます。申請・承認のワークフローも備えます。電子保管が無制限になるのは、月額30,000円(税抜)からのゴールドプランです。
フリープランは月額0円で、契約締結が月5件、電子保管が月3件、ユーザー数は無制限です。有料のシルバープランは月額10,000円(税抜)から、署名料は通常署名が1通100円(税抜)です(2026年8月時点)。
契約書の保管を目的にする場合は、シルバープランでも電子保管は月3件のままで、無制限になるのは月額30,000円(税抜)からのゴールドプランである点に注意してください。
フリープランは公式の料金ページには掲載がなく専用の申込ページからの手続きで、同業他社とフリーメールアドレスからの申し込みは受け付けていません。
紙の契約書の取り込みまで任せられるタイプ
紙の引き取りからスキャン・データ入力・原本保管までを標準で担う4サービスです。過去の紙が大量に残っていて、自社でスキャンする余力がない場合の選択肢になります。
17. Contract One(Sansan株式会社)

Sansan株式会社が2022年1月に提供を始めた契約データベースで、公式サイトでは「AI契約データベース」と呼んでいます。紙・PDF・電子契約のいずれの形式でも取り込み、複数のデータ化エンジンとオペレーターによる手入力補正を組み合わせてデータ化します。電子署名で契約を結ぶ機能は持たず、締結済みの契約書を管理する役割に絞った構成です。
過去の紙の契約書は、導入時に原本を預かってスキャンを代行すると公式FAQに記載があります。このスキャン代行と過去分のデータ化、専任コンサルタントによる導入支援は初期費用に含まれるため、代行そのものに別料金は発生しません。ただし初期費用・月額とも金額は公開されておらず、取り込む契約書の件数と利用内容に応じた個別見積もりです(2026年8月時点)。
期間については、公式FAQに「申し込みから利用開始まで、通常2カ月から3カ月ほどで完了します」と記載されています。これはスキャン代行だけの日数ではなく、利用を始められるまでの全体の期間です。企業規模は同じFAQに「大規模から中小規模の企業まで、企業規模を問わず利用できる」と明記があり、ユーザーアカウント数と契約書の保存件数に上限はありません。
18. 契約管理DX ConPass(株式会社日本パープル)

契約書をアップロードするとAIが契約書名・相手先・契約日などの管理項目を読み取り、契約台帳を自動で作るクラウドサービスです。提供する株式会社日本パープルは機密文書の保管・廃棄サービス「保護くん」を手がけてきた会社で、紙の原本を運ぶ体制と保管庫を自社で持っています。
紙の契約書は、セキュリティ便での引き取りからスキャン、ConPassへのデータ入力、専用保管庫での原本保管までをまとめて代行します。導入時に預ける過去分だけでなく、運用開始後に増える紙の契約書もスケジュールを決めて対応できます。代行にかかる費用と所要期間は公式サイトで公開されておらず、問い合わせで確認する必要があります。
料金は月額3万円からのライトプランと、月額5万円からのスタンダードプランの2種類です(2026年8月時点。公式サイトに税区分の記載はありません)。ユーザーIDは何件発行しても基本料金は変わらず、契約期間は基本1年間となっています。中小企業・小規模事業者向けのIT導入補助金2025では、対象ツールに認定されたことが2025年7月に発表されています。
締結の機能は自社では持ちません。Adobe Acrobat SignとのAPI連携によって電子契約を結べますが、Adobe側の契約が別途必要です。クラウドサイン・DocuSign・電子印鑑GMOサインとの連携は、各サービスで締結済みの契約書データを取り込んで台帳に載せるもので、締結そのものを行うわけではありません。
19. TOKIUM契約管理(株式会社TOKIUM)

紙の契約書を郵送すると、製本された状態のまま裁断せずにスキャンし、スキャン後の原本も預かって保管します。原本は1件単位で取り出しを請求でき、スキャン代行・原本保管・原本の取り出しに追加費用はかからないと公式の料金ページに明記されています。
取り込んだ契約書はAI-OCRで全文がデータ化され、取引先名・契約期間・自動更新の有無といった管理項目を生成AI(GPT-4o)が抽出します。電子契約を結ぶ機能については公式に案内がなく、外部の電子契約サービスで締結済みの契約書を自動で保存する使い方が示されています。紙を送ってから台帳に載るまでの日数の目安は公式サイトに記載がありません。
料金は基本利用料が月額1万円からで、契約書の件数に応じた従量課金が加わります。初期費用は別途必要ですが、金額と税区分は公式サイトに記載がなく、料金表のダウンロードか問い合わせで開示されます(2026年8月時点)。アカウント数は無制限で利用人数が増えても追加料金は発生しないため、少人数で始めて閲覧できる部署を広げても人数分の費用は増えません。
2025年3月には、リースと明記されていない契約からもリースを含む可能性をAIが識別し、判断の理由を添えてCSVに出力する機能が、全利用者向けの標準機能として提供開始されました。2027年4月以降に始まる会計年度から強制適用される新しいリース会計基準への備えを、契約書の棚卸しと合わせて進められます。
20. クラウドサインSCAN(弁護士ドットコム株式会社)

電子契約サービスのクラウドサインに、紙で締結した契約書を取り込むための代行サービスです。弁護士ドットコム株式会社が、スキャンによるPDF化・OCR処理・契約書項目のデータ入力・クラウドサインへの取り込みまでを引き受け、紙と電子の契約書を同じ画面で検索・期限管理できる状態にします。
利用条件には注意が必要です。クラウドサインSCANを使うにはクラウドサイン本体のコーポレートプラン以上の契約が前提で、フリープランとLightプランでは利用できないと公式の機能紹介ページに記載されています。コーポレートプランは月額28,000円(税抜)からのため、スキャン代行の費用とは別に本体の月額が固定でかかります。
スキャン代行には月額1万円(税別)からの「定期便」プランがあり、スキャン、契約書項目のデータ作成、クラウドサインへの取り込みが基本プランに含まれます。作業量と実施のタイミングに応じたオーダーメイドの見積もりです。都度発注する場合の1部あたりの単価・最低発注部数・納期は公式サイトに公開されておらず、見積もりシミュレーションのページで概算を確認する形になっています。
原本は裁断せずにスキャンし、作業後は返却と倉庫への預け入れのどちらかを選べます。公式の導入事例には従業員1〜50人規模の不動産会社(2021年4月導入)も掲載されており、小規模な体制での利用実績もありますが、本体プランの固定費を含めた総額で検討することになります。
中小企業が契約書管理システムを選ぶときのポイント
比較表で候補を絞り込んだうえで、次の7つの観点を自社に当てはめると、絞り込みが進めやすくなります。費用、自社の体制で運用できるか、対応範囲と法令要件を満たすか、という順に見ていきます。
初期費用と月額が自社の予算に収まるか
契約書管理システムの費用は、初期費用と月額利用料に分かれます。クラウド型では初期費用を0円としている製品が多く、月々の負担が判断の中心になります。
金額を公開していない製品も多いため、公表された金額で候補を絞ってから見積もりを取ると、検討の手戻りを減らせます。
少人数で始めて増員したときに費用がどう伸びるか
同じ月額でも、利用人数に応じて課金される製品と、人数にかかわらず定額の製品とでは、数年後の負担が変わります。導入時に3名で使い始めるつもりでも、契約書を扱う部署が増えれば利用者は増えていきます。
判断の目安は、数年後に何名が使っているかを見積もったうえで、その人数での月額を比べることです。契約書を扱うのが当面2〜3名に固定されるなら人数課金でも負担は増えませんが、部署をまたいで閲覧する運用に広げる予定があるなら定額制のほうが費用の見通しを立てやすくなります。
契約件数や保管件数に応じて課金される製品もあるため、自社で年間何件の契約を交わすか、すでに何件保管しているかも合わせて確認してください。
法務の専任担当がいなくても使える操作性か
総務や経営企画が兼務で運用する場合、操作を覚える時間を長く取れません。契約書を登録するのに何ステップかかるか、台帳の項目を手入力するのか自動で埋まるのかは、日々の負担に直結します。
AIが契約書のPDFから取引先名・契約期間・自動更新の有無などを読み取って台帳に入力する製品であれば、登録作業はファイルをアップロードするだけで済みます。無料トライアルを用意している製品なら、実際の契約書を数件登録して、入力の手間と読み取りの精度を確かめてから判断できます。
この自動入力で作業時間がどこまで変わるのかについて、株式会社Hubbleの安田氏は、導入企業の例を次のように挙げています。

分かりやすい事例で申し上げますと、ある企業様では契約書の件数が多く、台帳への入力作業に週1時間ほどかかっていましたが、Hubble miniを使ってPDFをアップロードしていただくと、相手方や契約期間といった項目をAIが代わりに入力してくれますので、1時間かかっていた作業が5分で終わるようになりました。
兼務で運用する体制では、この作業時間の差がそのまま定着するかどうかを左右します。
導入時と運用中のサポート体制
導入の初期には、台帳の項目設計や既存データの移し替えでつまずきやすくなります。情報システムの専任担当を置けない企業では、この工程を自社だけで進めるのは負担が大きいため、初期設定の支援があるかを確認します。
確認したいのは、導入支援が月額に含まれるか有償のオプションか、運用開始後の問い合わせ窓口がメールのみかチャットや電話も使えるかの2点です。契約書の期限管理は止められない業務なので、トラブル時に当日中に返答が得られる体制かどうかも判断材料になります。
立ち上げの支援が実際にどのような形で付くのか、一例を見ておきます。GVA TECH株式会社の大沢氏は、導入時の体制を次のように説明しています。

サービスが活用できないと意味がありませんので、導入期間のおよそ1〜2ヶ月は専任の担当者がついて立ち上げを支援しています。過去のデータの移行サービスもご用意しており、移行するパターンと閲覧のみのパターンなど、お客様のご状況に合わせて柔軟に対応しています。工数がなかなか取れないというお客様にも、負担を抑えた形でサポートを提供しています。
既存データの移し替えを支援に含められるかどうかは、問い合わせの際に確認しておきたい点です。
過去の紙の契約書を取り込めるか
紙の契約書が残っている場合、それを取り込めない製品を選ぶと、システム上の台帳とキャビネットの紙を二重に管理することになります。導入前に、対応範囲を3段階で見極めてください。
- 自社でスキャンしてアップロードする:ほぼすべての製品が対応。スキャンの人手は自社で用意する
- スキャン後のデータ化を製品側が担う:アップロードした画像をAIが読み取り、台帳の項目を自動で埋める
- 紙の引き取りからデータ入力・原本保管まで代行する:段ボールごと預ければ台帳に載るところまで任せられる
取り込みの具体的な方法・費用・期間は、「過去の紙の契約書をどう取り込むか」で解説します。
会計・電子契約など既存システムと連携できるか
すでに電子契約サービスを使っている場合、締結した契約書が自動で台帳に入るかどうかで運用の手間が変わります。連携がなければ、締結のたびにPDFをダウンロードして手動でアップロードする作業が発生します。
ここで気をつけたいのは、「連携」と書かれていても中身が異なることです。締結済みの契約書データを自動で取り込むだけの連携と、管理システムの画面から締結の操作まで行える連携があり、後者は別途契約が必要な場合があります。自社が使っている電子契約サービスの名前を挙げて、どちらの連携なのかを確認してください。
電子帳簿保存法の保存要件に対応しているか
電子契約サービスで取り交わした契約書は、電子帳簿保存法上の「電子取引」に当たり、電子データのまま保存する義務があります。契約書は条文に名指しで挙げられています。
電子取引 取引情報(取引に関して受領し、又は交付する注文書、契約書、送り状、領収書、見積書その他これらに準ずる書類に通常記載される事項をいう。以下同じ。)の授受を電磁的方式により行う取引をいう。
出典:電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律 第二条第五号|e-Gov法令検索
保存にあたっては、データが後から書き換えられていないことを担保する要件(真実性)と、必要なときに画面や書面で確認できる要件(可視性)を満たす必要があります。
製品を見るときは、次の4点を確認してください。
- 訂正・削除の履歴が残るか、または訂正・削除ができない仕様か
- タイムスタンプを付与できるか
- 取引年月日・取引先・取引金額の3項目で検索できるか
- 公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)の認証を受けているか
真実性はタイムスタンプの付与や訂正削除の履歴が残るシステムでの保存のほか、「正当な理由がない訂正及び削除の防止に関する事務処理規程」を定めて運用する方法でも満たせます。システムの機能だけが唯一の手段ではない点は、予算に制約がある場合に知っておく価値があります。
検索機能の確保については、基準期間の売上高が5,000万円以下で、税務調査の際にデータのダウンロードの求めに応じられる場合に免除される措置があります。この線引きは従業員数や資本金ではなく売上高で決まるため、後述の補助金における中小企業の定義とは別の基準です。自社が該当するかは前々事業年度の売上高で確認してください。
出典・参考資料(2件)
中小企業向け契約書管理システムの費用相場と課金方式
比較表で個別の実額を見た後に、価格帯の全体像と、料金が何によって決まるかを整理します。
初期費用と月額の相場
本記事で取り上げた20サービスのうち、月額を公開しているのは11サービス、初期費用まで公開しているのは3サービスです。以下の金額は、この公開分だけを集計したものです。
有料プランの最小月額は2,480円から30,000円程度に収まります(無料プランを除く)。締結から管理までを1つにまとめたタイプが最も安く、月額2,000円台から始められる製品があります。紙の引き取りと原本保管まで含むタイプは月額1万円から5万円程度と幅があり、預ける紙の量で変わります。上位プランまで含めると月額70,000円台の製品もあります。
初期費用を公開している3サービスはいずれも最小プランが0円ですが、公開数が少ないため「相場は0円」と一般化はできません。上位プランでは数十万円かかる例もあります。月額の安さだけで判断せず、自社が必要とするプランの初期費用まで確認してください。
公表していない製品が必ず高いとは限りませんが、予算の上限が決まっている場合は、公表されている製品から検討を始めるほうが進めやすくなります。
※2026年8月時点で各社公式サイトに掲載されている料金をもとに集計
ユーザー課金と定額(同時利用)課金の違い
契約書管理システムの料金は、大きく3つの決まり方があります。
- ユーザー課金:利用者1名あたりの単価に人数を掛ける。使う人が増えると比例して費用が増える
- 定額(人数無制限):登録人数にかかわらず月額が一定。同時に接続できる数で上位プランに分かれる製品もある
- 件数・容量による従量課金:締結や保管の件数、預ける紙の量に応じて加算される
1つの製品でこれらが組み合わさることもあります。基本料金は定額でも、契約書の保管件数が一定を超えると追加費用が発生する、といった形です。見積もりを取るときは、月額の金額だけでなく何が増えたら費用が増えるのかを確認しておくと、導入後の想定外を避けられます。
無料で使える契約書管理システムはあるか
締結から管理までを1つにまとめたタイプには、期間の制限なく無料で使えるプランを用意している製品があります。利用者1名・月2件までといった上限が設けられていることが多く、契約件数の少ない企業や、まず操作感を確かめたい段階では実用になります。
無料プランを検討するときは、上限を超えた後にどのプランへ移るのか、その月額はいくらかまで先に確認してください。無料の範囲で運用を組み立てた後に有料プランへ移ると、想定していなかった金額になる場合があります。無料プランとは別に、1か月程度の無料トライアルを用意している製品も多く、期間中に全機能を試せます。
締結側の費用も抑えたい場合は、電子契約サービスにも無料で使えるプランがあります。無料で送れる件数の数え方や、上限を超えた後にいくらかかるかは、次の記事で26サービス分を整理しています。
デジタル化・AI導入補助金2026は契約書管理システムに使えるか
契約書管理システムの導入費用には、国の補助金を使える場合があります。2026年度の制度名は「デジタル化・AI導入補助金2026」で、補助金としての正式名称は「中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金」です。長く「IT導入補助金」と呼ばれてきた制度にあたるため、古い名称で書かれた情報と混同しないよう注意してください。
この補助金は、対象となる製品を選べば自動的に安くなる仕組みではありません。申請の前提となる構造が公式に示されています。
対象となるITツール(ソフトウェア、サービス等)は事前に事務局の審査を受け、補助金HPに公開(登録)されているものとなります。
補助金申請者(中小企業・小規模事業者等のみなさま)は、デジタル化・AI導入補助金事務局に登録された「IT導入支援事業者」とパートナーシップを組んで申請することが必要となります。
出典:デジタル化・AI導入補助金制度概要|デジタル化・AI導入補助金2026
対象になるのは、製品が事前に登録されており、登録済みのIT導入支援事業者と組み、自社の名義で申請する場合です。このうちどれか一つでも欠けると補助は受けられません。
先に段取りの目安をお伝えすると、申請に必要な「GビズIDプライム」の発行だけでおおむね2週間かかり、紙の取り込みを含む導入では2〜3か月を見込む製品もあります。締切の直前に動き始めて間に合うものではないため、補助金を前提にするなら締切の2〜3か月前から準備を始めるのが現実的です。
直近の締切に間に合わない場合は、補助金を待たずに月額の安い製品から始める選択肢もあります。契約書の管理は待っている間も期限が来るので、次の締切まで手を止める必要はありません。
補助率・補助額と対象になる経費
契約書管理システムが該当する通常枠では、補助率は2分の1以内、補助額は1プロセス以上で5万円以上150万円未満、4プロセス以上で150万円以上450万円以下です。補助率が3分の2以内に上がる場合もありますが、その条件は賃上げの実績ではありません。
※令和6年10月から令和7年9月までの間で、「当該期間における地域別最低賃金以上~令和7年度改定の地域別最低賃金未満」で雇用している従業員が全従業員の30%以上である月が3か月以上ある場合は、2/3以内
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)P.18|中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局
最低賃金の引き上げの影響を受ける事業者を対象とした条件であり、自社が該当するかは対象期間の賃金台帳で確認することになります。
補助の対象になるのはソフトウェアの購入費と導入関連費で、クラウド型のサービス利用料は最大2年分が対象です。月額制の契約書管理システムでは、この2年分をまとめて補助対象にできるかどうかが自己負担額を左右します。
申請の流れと締切
申請は、IT導入支援事業者と相談しながら自社が交付申請を行う形で進みます。申請には「GビズIDプライム」アカウントが必要で、公募要領は発行までにおおむね2週間かかると案内しています。導入したい時期から逆算して、早めに取得しておくと安心です。
申請から補助金が支払われるまでの流れは、次のとおりです。

締切は複数回に分けて設定されています。通常枠の4次締切分は2026年8月25日(火)17時で、交付決定日は2026年10月7日(水)の予定です。5次以降の締切分も設定されていますが、本記事の執筆時点で日程は公表されていません。最新の日程は公式サイトの事業スケジュールで確認してください。
注意したいのは、事業実施期間と事業実績報告の期限がいずれも2027年3月31日(水)17時の予定である点です。4次締切分で交付決定を受けた場合、導入から報告までに使える期間は半年程度しかありません。過去の紙の契約書の取り込みを含む導入では、この期間内に終えられるかを事前に見積もっておく必要があります。
補助金を使うときに気をつけたいこと
本記事で比較した20サービスのうち、2026年度の対象プロダクトとして公式サイトで確認できたのは1サービスだけです。ほかに2025年度・2023年度の認定を公表している製品もありますが、それ以降の年度については公式に記載がありません。各製品がどの年度について案内しているかは、前掲のサービス紹介にそれぞれ記載しています。
年度が変わると登録は自動では引き継がれません。過去年度の認定実績があることと、2026年度の対象であることは別なので、検討中の製品については提供元に年度を指定して確認してください。
また、交付決定を受ける前に購入したITツールは補助の対象外です。導入を急ぎたい場合でも、交付決定の通知を待ってから契約・支払いに進んでください。
また、補助金は事務局から補助事業者に直接支払われる仕組みです。交付決定・事業の実施・実績の報告を経てからの支払いになるため、購入時に値引きされるわけではなく、導入時はいったん全額を支払う資金が必要になります。
検討中の製品が対象かどうかは、公式サイトの「IT導入支援事業者・ITツール検索」で確認できます。
ただし公式が「『デジタル化・AI導入補助金2026』への移行登録手続き済の『IT導入支援事業者及びITツール』については順次更新中につき、検索結果に表示されない場合がございます」と案内しているため、検索結果に出ないことが対象外を意味するとは限りません。導入を検討している製品については、提供元に直接確認するのが確実です。
出典・参考資料(4件)
一括ダウンロードする
過去の紙の契約書をどう取り込むか
契約書管理システムの導入でつまずきやすいのが、すでにキャビネットにある紙の契約書をどう扱うかです。ここを決めないまま導入すると、新しく交わす契約だけがシステムに入り、過去の契約は紙のまま残って二重管理になります。
スキャン代行とAI-OCRによる取り込み方法の違い
取り込みの方法は、作業を誰が担うかで2つに分かれます。

1つ目は、自社でスキャンして製品側のAIにデータ化させる方法です。複合機で読み取ったPDFをアップロードすると、AIが取引先名・契約期間・自動更新の有無などを読み取って台帳の項目を埋めます。手書きの署名やゴム印、傾いた状態でスキャンした画像まで読み取れる製品もあります。追加費用がかからない一方、スキャンする人手は自社で用意します。
2つ目は、紙の引き取りから代行してもらう方法です。段ボールや専用の集荷便で契約書を送ると、スキャン・データ入力・原本の倉庫保管までを事業者が担い、台帳に載った状態で戻ってきます。原本を1件単位で取り寄せられる製品もあります。基本料金に含まれる製品と、別途見積もりになる製品があるため、預ける件数を伝えて費用を確認してください。
所要期間は預ける量によって変わります。申し込みから利用開始まで2〜3か月を見込む製品もあり、補助金の事業実施期間に収める場合は、この期間を計算に入れる必要があります。
代行の費用について、本記事で取り上げた製品の公開状況を整理すると次のとおりです。
| 代行の条件 | 代行費用が基本料金に含まれる | 代行費用が個別見積もり | 所要期間の公表 |
|---|---|---|---|
| 公開されている内容 | スキャン代行・原本保管・1件単位の取り出しまで追加費用なしとする製品と、初期費用に取り込みを含む製品がある(4サービス中2サービス) | 件数や箱数に応じた見積もり。定額の月額プランを示す製品もあるが、都度の発注は単価が非公開(4サービス中2サービス) | 申し込みから利用開始まで2〜3か月と公表しているのは1サービスのみ。他は非公開 |
※2026年8月時点で各社公式サイトに掲載されている情報にもとづく
費用が非公開の製品が半数あるため、見積もりを取るときは契約書の件数(または箱数)、原本の保管と取り出しが必要か、いつまでに使い始めたいかの3点を先に伝えてください。この3つで金額と納期がほぼ決まります。
すべてを取り込む必要はあるか
結論から言えば、すべてを一度に取り込む必要はありません。優先順位を付けるなら、次の順で考えると導入の負担を抑えられます。
- 現在有効で、自動更新条項がある契約書(期限の見落としが実害に直結する)
- 現在有効な残りの契約書(照会の頻度が高い)
- すでに終了しているが保存期間内の契約書(照会は少ないが保存義務がある)
紙をスキャンして電子データで保存し、紙の原本を廃棄する場合は、電子帳簿保存法のスキャナ保存の要件を満たす必要があります。解像度200dpi以上・256階調以上での読み取り、タイムスタンプの付与、検索機能の確保などが求められます。
ここで知っておきたいのが、過去の契約書には入力期間の制限がない特例があることです。契約書は「重要書類」に区分され、通常は業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかにスキャンする必要があります。
一方、すでに保存している過去分については、所轄税務署長に適用届出書を提出すればこの期限なくスキャナ保存できます。数千件の契約書を数か月かけて順に取り込む進め方が、制度上も認められているということです。
ただし、同じ種類の過去分の書類についてすでに適用届出書を提出している場合は、重ねて提出することはできません。
スキャンした後の紙の原本は、記録の内容が原本と同じであることを確認できれば、廃棄しても差し支えないとされています。ただし収入印紙を貼った契約書をスキャンしても、印紙税の納税義務そのものは変わりません。紙で作成した時点で課税文書として成立しているためです。
出典・参考資料(2件)
スキャナ保存には、解像度や検索機能のほかに、タイムスタンプの付与を省略できる条件も定められています。要件の全体像を制度の側から確認しておきたい場合は、次の記事で詳しく解説しています。
契約書管理システムを導入するメリットと注意点、運用開始までの進め方
ここまでの内容を踏まえて、導入で期待できることと、想定しておくべきコスト・工数、実際の段取りを整理します。
中小企業が契約書管理システムを導入するメリット
導入によって変わるのは、主に次の4点です。
- 契約書を探す時間の削減:取引先名や契約期間から検索でき、本文の文言からも探せる
- 更新・解約期限の自動通知:期限が近づくと担当者にメールが届き、契約書を読み直さなくても気づける
- 保管スペースと郵送コストの削減:原本を倉庫に預けるか電子化すれば、オフィスのキャビネットを空けられる
- 属人化の解消:台帳の項目と保管場所が統一され、担当者が代わっても運用が続く
ここで1点補足すると、印紙代が不要になるのは、電子署名で締結する製品を選んだ場合に限られます。電磁的記録は印紙税法上の文書に当たらないため課税されませんが、これは紙の契約書を作らずに締結した場合の話です。締結後の管理だけを担うタイプや、紙を取り込むタイプを導入しても、紙で交わす契約書の印紙代は変わりません。
出典・参考資料(1件)
紙で交わしている契約書の印紙代を減らせるかを確かめたい場合は、業務委託契約書を例にした次の記事が参考になります。契約金額ごとの印紙額の一覧と、電子化すると課税されなくなる理由をまとめています。
導入前に知っておきたい注意点
一方で、導入にあたって見込んでおくべき負担もあります。
- 移行にかかる工数と期間:既存の契約書をどこまで取り込むかで作業量が決まる。代行を使う場合も、対象の選別と引き渡しの準備は自社で行う
- 操作の習得と運用ルールづくり:登録の担当・台帳項目の書き方・権限の割り当てを決めないと、システムを入れても管理が揃わない
- クラウド保管のセキュリティ要件:契約書には取引条件や個人情報が含まれる。アクセス権限の細かさと、通信・保管時の暗号化、認証取得の有無を確認する
とくに2つ目は、導入が定着するかどうかを分ける部分です。機能の多さより、少人数で回せるルールを先に決められるかが定着を左右します。
導入から運用開始までの進め方
少人数の体制では、いつ何をするかを決めてから動き出すほうが確実です。おおまかな流れは次のとおりです。
出発点は自社の契約書の棚卸しです。有効な契約が何件あり、そのうち紙が何件かを数えると、必要な機能と移行の規模が見えてきます。次に、無料トライアルで実際の契約書を数件登録し、台帳の項目が自社の運用に合うか、読み取りの精度が実用に耐えるかを確かめられます。
製品を決めたら、台帳の項目設計と権限の割り当てを先に固めておくと手戻りを防げます。ここを決めずに登録を始めると、途中で項目を変えることになり、登録済みの契約書を直す手戻りが生まれます。
その後、現在有効な契約書から順に登録し、過去の紙の取り込みは前述の優先順位に沿って段階的に進めるのが現実的です。補助金を使う場合は、交付決定の通知を受けてから契約・支払いに進む点と、事業実績報告の期限までに運用を開始しておく点に注意してください。
まとめ
中小企業が契約書管理システムを選ぶときは、自社がどの型を必要としているかから絞り込むと判断が早くなります。
すでに電子契約サービスを使っているなら、締結後の管理だけを足す型で十分です。契約業務全体をこれから整えるなら、締結から管理まで1つにまとまった型が、月額数千円台から始められて負担も少なく済みます。過去の紙が数千件単位で残り、自社でスキャンする余力がないなら、引き取りから原本保管まで代行する型を選んでください。
費用を比べるときは、月額の金額だけでなく数年後の利用人数での月額と、何が増えたら費用が増えるのかを確認します。導入費用にはデジタル化・AI導入補助金2026を使える場合があり、クラウド型なら最大2年分の利用料が補助の対象です。ただし交付決定の前に購入した分は対象外になるため、申請の段取りを先に押さえておいてください。
最後に、今週から動くとしたら次の順です。
- 有効な契約が何件あり、そのうち紙が何件かを数える(必要な機能と移行の規模がここで決まります)
- 予算に収まる製品の資料をまとめて取り寄せ、2〜3社に絞る
- 無料トライアルで自社の契約書を5件ほど登録し、台帳の項目と読み取りの精度を確かめる
金額を公開していない製品に見積もりを依頼するときは、契約書の件数・利用する人数・紙の量(箱数)を伝えると、やり取りの往復が減ります。
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よくある質問(FAQ)
Q. 料金を公開していない製品には、何を伝えると見積もりが出ますか?
A. 契約書の件数・利用する人数・紙の量(箱数や件数)の3つを伝えると、多くの製品で概算が出ます。契約書管理システムの料金はこの3つのいずれか、または組み合わせで決まるためです。
あわせて、既存の契約書の取り込み(スキャン代行やデータ入力)を依頼するかどうかも先に伝えてください。ここが見積もりの金額を最も大きく動かす部分で、後から追加すると初期費用が変わります。原本の保管や取り出しが必要なら、その頻度も添えると精度が上がります。
Q. 契約書管理システムは、すでに使っている電子契約サービスと併用できますか?
A. 契約書管理システムは、すでに使っている電子契約サービスをそのまま残したまま、締結後の管理だけを足す形で併用できます。本記事の「契約書の管理に特化したタイプ」は締結(電子署名)の機能を持たず、クラウドサイン・DocuSign・電子印鑑GMOサイン・Adobe Acrobat Signといった電子契約サービスと連携して、締結済みの契約書を台帳に取り込む構成をとっています。
ただし、連携の中身は製品によって異なります。締結済みの契約書データを自動で取り込むだけの連携と、管理システムの画面から締結の操作まで行える連携があり、後者は別途契約が必要な場合があります。問い合わせのときは、自社が使っているサービス名を挙げて、どちらの連携に当たるのかを確認してください。
Q. 中小企業向けの契約書管理システムに、最低利用人数の縛りはありますか?
A. 本記事で取り上げた20サービスの公開情報では、最低利用人数を条件にしている製品は確認できず、1名から使い始められるプランもあります。
締結から管理までを1つにまとめたタイプには、1名・月2件まで、あるいは1ユーザー・月5件までを利用期間の制限なく使えるプランを持つ製品があります。ユーザー数が無制限の定額プランを持つ製品も多く、少人数で始めて後から利用者を広げられます。製品ごとの条件は比較表の「無料プラン・トライアル」欄をご覧ください。
むしろ注意したいのは、利用人数ではなく契約期間に縛りがある製品があることです。基本1年間、あるいは年単位の契約と案内している製品が複数あります。試しに数か月だけ使いたい場合は、無料プランや無料トライアルの範囲で確かめるほうが確実です。
Q. 契約書の管理は、Excelの台帳で代用できませんか?
A. Excelの台帳でも契約書の管理はできますが、更新期限の通知・契約書本文の全文検索・閲覧権限の制御・版の管理が、いずれも人の手と目に頼る運用になります。契約件数が少なく、担当者も1人に固定されている段階なら回りますが、扱う契約と関わる人が増えるほど、記入漏れや更新の見落としが起きやすくなります。
法令面でも、電子契約で取り交わした契約書は電子帳簿保存法上の電子取引に当たり、データのまま保存したうえで検索できる状態にしておく必要があります。
国税庁の一問一答は、ファイル名を「20210131_㈱霞商店_110000」のように日付・取引先・金額の規則で付けて検索できるようにする運用を示しており、システムを入れずに対応する方法自体はあります。ファイル名のルールを全員が守り続けられるかが、代用できるかどうかの分かれ目です。
Q. 電子帳簿保存法に対応するには、契約書管理システムの導入が必須ですか?
A. 電子帳簿保存法への対応に、契約書管理システムの導入が必須というわけではありません。電子契約で取り交わした契約書は電子取引のデータとして保存する義務があり、データが後から書き換えられていないことを担保する要件(真実性)を満たす必要があります。
その手段として国税庁の一問一答は、タイムスタンプの付与や訂正・削除の履歴が残るシステムでの保存に加えて、「正当な理由がない訂正及び削除の防止に関する事務処理規程」を定めて備え付け、運用する方法も挙げています。規程を整えて運用すれば、システムの機能に頼らずに要件を満たせます。
裏を返せば、訂正・削除の履歴が残るシステムや、訂正・削除ができないシステムで保存すれば、規程を運用し続ける負担を減らせます。加えて、検索機能の確保が不要になる措置の線引きは「基準期間(通常は2年前)の売上高が5,000万円以下」であり、従業員数や資本金で決まるものではありません。
法人であれば前々事業年度の売上高で判定し、この売上高には営業外収入や雑収入を含みません。中小企業であれば一律に免除されるわけではない点に注意してください。
出典・参考資料(2件)
Q. 契約書をスキャンして取り込んだ後、紙の原本は廃棄してよいですか?
A. 電子帳簿保存法の要件に従ったスキャナ保存を行っている場合、記録した内容と紙の記載が同じであることを確認したうえであれば、紙の原本を即時に廃棄しても差し支えないとされています。国税庁はこの確認を「最低限の同等確認」と呼び、折れ曲がりなどがないかも含めて見比べることとしています。ただし入力期間を過ぎてしまった場合は、電子データとあわせて紙も保存する必要があります。
見落としやすいのが印紙税の扱いです。収入印紙を貼った契約書をスキャンしても、印紙税の納税義務そのものは変わりません。
納税義務は課税文書を作成した時点で成立するため、紙で作った以上は収入印紙の貼付が必要で、スキャン後に紙を廃棄できるだけです。加えて、印紙税の過誤納還付を申請するには原本の提示が求められ、スキャンしたデータでは還付を受けられません。また、ここまでは税法上の保存義務の話であり、契約の証拠として原本を手元に残すかどうかは、社内で別に判断することになります。
出典・参考資料(1件)
Q. デジタル化・AI導入補助金2026の対象になる「中小企業」の範囲はどこまでですか?
A. デジタル化・AI導入補助金2026の対象となる中小企業の範囲は業種ごとに定められており、資本金と従業員数のどちらか一方が基準以下であれば対象になります。両方を満たす必要はありません。主な業種の基準は次のとおりです。
- サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く):資本金5,000万円以下、または従業員100人以下が対象です。
- 卸売業:資本金1億円以下、または従業員100人以下が対象です。
- 小売業:資本金5,000万円以下、または従業員50人以下が対象です。
- 製造業(ゴム製品製造業を除く)・建設業・運輸業:資本金3億円以下、または従業員300人以下が対象です。
- ソフトウェア業または情報処理サービス業:資本金3億円以下、または従業員300人以下が対象です。
- その他の業種:資本金3億円以下、または従業員300人以下が対象です。
従業員数は「常時使用する従業員」を数えるもので、会社役員と個人事業主は含みません。従業員数で基準を超える場合でも、資本金の額で対象になることがあります。旅館業や、医療法人・学校法人など組織形態ごとの基準も別に定められているため、自社の区分は公式サイトの一覧で確認してください。
Q. デジタル化・AI導入補助金2026を使うには、いつまでに何を準備すればよいですか?
A. デジタル化・AI導入補助金2026の申請は締切回ごとに区切られており、通常枠の4次締切分は2026年8月25日(火)17時、交付決定日は2026年10月7日(水)の予定です。5次以降の締切分も枠として設けられていますが、本記事の執筆時点で日程は公表されていません。最新の日程は公式サイトの事業スケジュールで確認してください。
準備のうち最初に着手したいのが、「GビズIDプライム」アカウントの取得です。公募要領は発行までおおむね2週間かかると案内しています。
法人の場合は、法務局が発行した印鑑証明書の原本(発行日から3か月以内のもの)が必要です。締切の直前に動き始めても間に合いません。あわせて、IT導入支援事業者とITツールを選ぶ段階はまだ契約ではないこと、交付決定を受ける前に購入したITツールは補助の対象外になることも押さえておいてください。
Q. デジタル化・AI導入補助金2026は、申請すれば必ず受けられますか?
A. デジタル化・AI導入補助金2026は申請すれば必ず受けられるものではなく、事務局の審査を経て交付が決まるうえ、申請の時点で満たしておくべき要件があります。
通常枠では、GビズIDプライムの取得のほか、独立行政法人情報処理推進機構が実施する「SECURITY ACTION」で一つ星または二つ星の宣言を行うこと、交付申請時点の翌事業年度以降3年間の事業計画を策定して実行し、1年後に労働生産性を3%以上向上させることなどが求められます。
交付が決まった後も事業計画の実行と実績の報告が前提になるため、少人数の体制では、この手間まで見込んだうえで申請するかを判断してください。あわせて、対外的に無償で提供されているITツールは補助対象外とされているため、無料プランをそのまま補助の対象にすることはできません。
出典・参考資料(3件)
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















