契約書のドラフトを作るたびに、過去の似た契約書をファイルサーバーから探し出し、条文を切り貼りしていないでしょうか。取引が増えるほどこの作業は積み上がり、法務が1〜2名の体制では、事業部からの依頼が滞留していきます。
クラウド型の契約書作成ツールは、この作業のうち「ひな形を探す」「条文を組む」「社内の確認を回す」といった工程を巻き取るために提供されています。ただし、どの工程をどこまで担うかは製品ごとに大きく異なります。ひな形の管理に軸足を置くものもあれば、条文のリスク検知を主役にするもの、締結や保管までひとつでまかなうものもあります。
本記事では、契約書の作成フェーズに効く26のサービスを、機能の担当範囲と料金で比較します。ひな形をどの形式で登録できるか、条文の提案がどの契約類型をカバーするか、Wordのまま使えるかを、選定の判断に必要な粒度で整理しました。料金は公開されている実額と課金単位をそのまま記載し、金額が公表されていない製品では見積もり時に確認したい項目を整理しました。
また、貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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クラウド契約書作成ツールとは?
クラウド契約書作成ツールとは、契約書ができあがるまでの工程をブラウザ上で支援するサービスです。ひな形の保管と呼び出し、条文の作成と修正、社内の確認・承認といった、締結より前の作業を対象にしています。
契約実務は、条件の整理からひな形の選定、起案、社内確認、相手方との調整、締結、保管という流れをたどります。このうち作成ツールが受け持つのは前半で、後半の締結や保管は別の仕組みが担うのが基本です。もっとも、前半から後半までを1つでまかなう製品も増えており、境界は製品によってずれます。

そのため、名前が似ている隣接ジャンルとの違いを先に押さえておくと、候補の見方が定まります。
契約書管理システムとの違い
契約書管理システムは、締結が済んだ契約書を対象にします。紙やPDFを取り込んで台帳を作り、全文検索や更新期限のアラート、契約金額の集計といった機能で、締結後の管理を効率化するものです。
両者は扱う時間軸が逆になります。管理システムを入れても、ひな形を探して条文を組む作業そのものは減りません。逆に作成ツールだけでは、締結済みの契約書が何件あり、どれがいつ更新期限を迎えるかを把握できません。自社の困りごとが「作るのに時間がかかる」なのか「締結後に探せない」なのかで、先に入れるべき仕組みは変わります。
締結後の探しづらさや期限の見落としが自社の課題に近いと感じた場合は、そちら側の製品を先に見ておくと候補の当たりがつきます。以下の記事では、台帳化・全文検索・更新期限の通知に対応する契約書管理システムを、タイプ別の選び方と料金で比較しています。
電子契約サービスとの違い
電子契約サービスは、できあがった契約書に電子署名を施し、相手方とオンラインで締結するためのサービスです。押印のための出社や、製本・郵送のやり取りをなくせる点が導入の理由になります。電子署名及び認証業務に関する法律(電子署名法)第3条は、本人による一定の電子署名が行われた電磁的記録について、真正に成立したものと推定すると定めています(e-Gov法令検索)。
電子契約サービスの多くはテンプレート機能を備えており、登録した書式から書類を作って送信できます。ただし、その中身が自社にとって不利な条文になっていないかを見るのは利用者側の作業です。条文の抜けや不利な条件を機械側で拾ってほしいのであれば、作成支援を主軸に据えた製品を組み合わせるか、両方を備えた製品を選ぶことになります。
締結の電子化自体をこれから進めるのであれば、署名方式や取引先への案内のしやすさまで含めて製品を見比べることになります。以下の記事で、電子契約システムを料金とタイプ別の選び方から整理しています。
クラウド契約書作成ツールの主な機能
作成フェーズの機能は、大きく4つに分かれます。この4つが、以降のタイプ分類・比較表・診断ツールでも判断の軸になります。まずどれが自社に必要かを見当づけてください。
| ひな形・テンプレートの一元管理と版管理 | 条文案・修正案の提示とリスク検知 | 作成依頼〜レビュー〜承認の社内フロー | 締結・保管との連結 | |
|---|---|---|---|---|
| 何ができるか | 自社の標準ひな形をクラウド上に置き、最新版を全社で参照する。誰がどこを直したかを差分で追える | 相手方から届いた契約書や自社の起案に対し、抜けている条項や不利な条件を指摘し、修正文例を出す | 事業部からの依頼をフォームで受け、担当者の割り当て・進捗・承認をシステム上で回す | できあがった契約書をそのまま電子署名で締結し、締結後の台帳にも自動で載せる |
| これが弱いと現場で起きること | 各自のPCに古いひな形が残り、改定前の条文で契約してしまう | レビュー品質が担当者の経験に左右され、抜け漏れの発見が属人的になる | 依頼がメールやチャットに散り、どの案件が誰の手元で止まっているか分からなくなる | 作成と締結でシステムが分かれ、都度ファイルを書き出して入れ直す手間が残る |
ひな形の管理では、登録できる形式が判断材料になります。Wordファイルをそのまま置けるのか、条文単位に分解して部品として持てるのかで、改定時の作業量が変わります。条文単位で持てる製品では、共通条項を1か所直せば関連するひな形すべてに反映できます。
条文の作成支援では、対応する契約類型の幅が実用性を左右します。秘密保持契約と業務委託契約だけに対応する製品と、20類型以上をカバーする製品では、日常業務のうちツールで賄える割合が変わります。また、一般的な基準で指摘するのか、自社が過去に締結した契約や登録したひな形を基準に指摘するのかという設計の違いもあり、後者は自社の交渉方針をそのまま反映しやすくなります。
社内フローの機能は、法務の受け口を1つにまとめる役割を担います。依頼フォーム、担当者の割り当て、ステータスの可視化、承認の記録までを1か所で扱えると、催促のやり取りが減ります。チャットツールと連携して、依頼と通知を普段使っている画面で完結させられる製品もあります。
締結・保管との連結は、どこまでを1つの製品でまかなうかという設計思想の差です。作成に特化して締結は外部サービスに任せる製品、作成から締結・保管まで通しで持つ製品、締結を主軸にしつつ作成の入口も備える製品があります。すでに電子契約を導入済みなら、連携できるかどうかが要件になります。
クラウド契約書作成ツールを導入するメリット
ここからは、作成フェーズをツールに任せると現場の何が変わるのかを、4つの詰まりに沿って整理します。稟議の場で効果を説明する材料としても使えます。
過去の契約書を探して切り貼りする作業がなくなる
クラウド上にひな形を集約すると、契約類型を選ぶだけで最新版を呼び出せるようになります。改定があっても参照先が1か所なので、古い版で契約してしまう事故も防げます。
効果を見積もるときは、月に何件の契約書を起案していて、1件あたり探す作業に何分かけているかを掛け合わせてください。月30件で1件20分なら、月10時間分の作業が対象になります。
条文の抜け漏れ・自社に不利な条項の見落としを減らせる
相手方から届いた契約書のレビューでは、損害賠償の上限、契約不適合責任の期間、解除条項といった論点を1つずつ確認するのが一般的です。この確認を機械側でも走らせておくと、担当者が見落とした箇所を拾える可能性が高まります。
特に、自社の標準条文を基準として登録できる製品では、「自社の方針から外れている箇所」という形で指摘を受けられます。一般的な観点での指摘より、社内の判断基準に沿った確認ができます。
事業部からの作成依頼の待ち行列を解消できる
法務が少人数の企業では、依頼の受け口が担当者個人のメールになりがちです。担当者が不在の日は案件が止まり、事業部からは進捗が見えません。
依頼フォームとステータス管理を備えた製品を使うと、受付・割り当て・完了までの状態が共有されます。加えて、定型的な契約については事業部が自らひな形から起案し、法務は確認だけを担う運用にも移しやすくなります。
この「法務は確認だけを担う」運用が実際にどう成り立つのかについて、株式会社Hubbleの安田氏は、導入企業の現場の様子を次のように話しています。

現場の声としては、リスクのない契約については法務に相談しなくても事業部門主導で締結する流れができあがっている、というケースもあります。ひな形と全然変わっていなければレビューする必要がないわけですから、事業部門の方が自分たちで進めていけるようになる、ということです。
ベテラン頼みの属人化を解き、契約書の品質を揃えられる
条文の判断根拠が担当者の頭の中にあると、その人が異動・退職した時点で基準が失われます。ひな形に加えて「なぜこの条文にしているか」を条項ごとの解説やレビュー方針として登録できる製品では、判断の理由を組織の資産として残せます。
結果として、担当者が替わっても契約書の水準が保たれ、新任担当者の立ち上がりも早くなります。
クラウド契約書作成ツールのタイプ
作成フェーズのどの工程に強いかで、製品は大きく4つに分かれます。自社が最も困っている工程がどれかを起点に、候補群を絞り込んでください。
| ひな形の一元管理と版管理に強いタイプ | 条文の作成支援・リスク検知に強いタイプ | 依頼から承認までの社内フローを回せるタイプ | 作成から締結・保管まで1本でまかなえるタイプ | |
|---|---|---|---|---|
| 特徴 | ひな形と条文を版管理し、誰がどこを直したかを追える文書基盤として使う | 契約類型ごとに条文の抜けや不利な条件を指摘し、修正文例まで示す | 事業部からの依頼受付・担当割り当て・承認・履歴の保持を1か所で扱う | テンプレートからの起案、電子署名での締結、締結後の保管までを通しで扱う |
| 向いている企業 | ひな形の改定が多く、最新版の徹底に苦労している企業 | 相手方ドラフトのレビュー件数が多く、品質を揃えたい企業 | 依頼が散在し、案件の進捗と滞留が見えていない企業 | これから契約業務のデジタル化に着手し、扱うシステムを増やしたくない企業 |
※各タイプの一般的な傾向です。個別のサービスの機能は比較表と各社情報をご確認ください。
ひな形の一元管理とバージョン管理に強いタイプ
契約書を「ファイル」ではなく「条文の集まり」として扱い、変更の履歴を残しながら編集する製品群です。共通条項を部品として持てるため、法改正や方針変更でひな形を一斉に直す場面で作業量が変わります。
相手方とのやり取りで版が増えていく契約でも、どの版に誰の修正が入っているかを追えます。ひな形の数が多く、改定の頻度が高い企業で効果が出やすい構成です。
条文の作成支援・リスク検知に強いタイプ
契約類型ごとに、入っているべき条項と自社に不利になり得る条件を判定し、修正文例を提示する製品群です。対応する契約類型の数と、自社基準をどこまで反映できるかで実用性が変わります。
Wordのアドインとして動くものが多く、普段の作業画面を変えずに使えます。レビュー件数が多く、担当者間で判断の水準を揃えたい場合の候補になります。
依頼から承認までの社内フローを回せるタイプ
法務への依頼を1つの窓口に集め、担当者の割り当てから承認、記録の保持までを扱う製品群です。案件がどの段階で止まっているかが可視化され、事業部からの問い合わせ対応も減ります。
この工程を主軸にする製品は、ひな形の配布や条文支援も併せて備えているものが中心です。契約件数が多く、依頼元の部署が複数にまたがる企業に強みがあります。
作成から締結・保管まで1本でまかなえるタイプ
テンプレートからの起案、社内承認、電子署名による締結、締結後の保管までを1つの製品で扱う製品群です。システムをまたぐ手間がなく、契約業務をこれからデジタル化する企業では導入の負担が小さくなります。
一方で、条文のリスク検知が別サービスの追加契約になる場合があります。作成支援をどこまで求めるかによって、追加費用の有無を確認してください。
ただし、自社がどのタイプに当てはまるのかは、複数の工程に課題を感じている場合ほど判断が難しくなります。以下の診断ツールでは、契約件数や法務体制、既存ツールの有無から候補を絞り込めます。複数の工程に課題がある場合は、まず件数の多い工程を優先して選び、残りは連携や別製品の追加で埋める形が現実的です。
作成ツールだけで足りるか、締結・管理まで1本にするか
候補を絞るうえで最初に決めたいのが、作成フェーズだけを担う製品を足すのか、締結や締結後の管理まで含めて1本にするのかという点です。ここが決まらないと、比較する対象も料金の見方も定まりません。
判断の分かれ目は、すでに何を使っているかにあります。組み合わせは3パターンに整理できます。

電子契約をすでに使っている場合(作成専用ツールを足す)
締結の仕組みが社内に定着していて、取引先にも案内済みであれば、締結の部分を入れ替える負担は大きくなります。この場合は、作成フェーズに特化した製品を足して、締結は既存のサービスに任せる形が現実的です。
確認したいのは、作成した契約書を既存の電子契約サービスへ渡す経路があるかどうかです。連携機能がなくても、ファイルを書き出して送信すれば運用は回りますが、その一手間が毎回発生します。件数が多いほど、連携の有無が効いてきます。この場合に見るべき候補は、ひな形の一元管理に強いタイプと、条文の作成支援に強いタイプです。
これから両方そろえる場合(作成から締結・保管まで1本にする)
紙と押印での運用が中心で、電子契約もこれから導入するのであれば、作成から締結・保管までを1つの製品でまかなう選択肢が有力です。契約が1か所に集まるため、締結済みの契約書を探す場面でも困りません。
注意したいのは、条文のリスク検知が標準で含まれないことがある点です。オプションや別サービスの追加契約になっている場合、月額の総額が当初の見積もりから変わります。作成支援をどこまで求めるかを先に決めてから、料金を確認してください。この場合に見るべき候補は、作成から締結・保管まで1本でまかなえるタイプです。
締結後の管理を別に立てる場合(作成と管理を分ける)
過去の紙の契約書が大量にあり、その台帳化と期限管理が急ぎの課題であれば、締結後の管理に強い仕組みを別に立てる判断もあります。作成ツールは前工程に集中させ、締結後は管理側に寄せる形です。
この構成では、締結済み契約書をどちら側で正本として扱うかを最初に決めておく必要があります。両方に契約書が存在する状態は、探す手間が増えるだけでなく、更新期限の管理漏れにもつながります。この場合は、依頼から承認までのフローを回せるタイプで作成側を固め、締結後の台帳は契約書管理システム側に寄せる構成になります。
管理側を別に立てる構成では、締結機能を持たず台帳化に専念する製品が候補になります。以下の記事では、この種の製品を台帳項目のAI抽出や更新期限の通知といった機能で比較しています。
既存ツールとの連携でどこまで埋められるか
3つのパターンに共通して確認したいのが、既存ツールとの連携範囲です。作成ツールから電子契約サービスへ送信できるか、締結後の契約書が管理台帳へ自動で登録されるか、Microsoft 365 や Google Workspace、チャットツールと接続できるかが確認事項になります。
連携が用意されている場合も、標準機能なのか追加開発が必要なのかで導入の負担は変わります。個別の連携仕様は製品ごとに異なるため、候補が絞れた段階で、実際に使っている製品名を挙げて確認するのが確実です。
弁護士・法務代行に任せる選択肢と使い分け
ツール以外の手段として、顧問弁護士や法務代行サービスに作成・レビューを依頼する方法もあります。件数が少なく、1件ごとの重要度が高い契約が中心であれば、ツールを導入するより費用対効果が見合う場合があります。
切り替えの目安は、件数と定型度です。定型的な契約が毎月一定量発生するのであれば、ひな形と作成支援を社内に持つ意味が出てきます。一方、M&Aや大型の業務提携のように個別性が高い契約は、ツールの有無にかかわらず専門家の関与が必要です。両方を併用し、定型はツール、非定型は外部という切り分けにしている企業もあります。
ツールのなかにも弁護士によるレビューや相談が月額に含まれる製品があり、外注とツールの中間にあたる選択肢になります(紹介サービスの詳細で該当製品の内容を確認できます)。
顧問弁護士がいる企業でも、日常の作成・レビューがそのまま外部で吸収されるとは限りません。法務業務のアウトソーシングを手がけるMOLTON株式会社の金沢由樹氏は、企業から寄せられる相談の実情をこう説明しています。

リソース不足の社内法務部では対応に限界がきており、顧問弁護士がいても日常で発生するような「企業法務の事務業務」までは引き受けてもらえず、業務の相談や処理先がないという現実です。たとえば日常でコンスタントに発生する契約書レビューのような、細かく反復的なタスクです。社内にリソースもなく、顧問弁護士にも頼みにくい。
外部に出すと決めた場合も、弁護士へ個別に依頼するのか、レビューを請け負うサービスを使うのかで、1件あたりの費用と返ってくるまでの日数は変わります。以下の記事で、AIによるレビューと弁護士によるレビューの違い、費用の目安、使い分けの考え方を整理しています。
クラウド契約書作成ツールの費用相場と課金単位
クラウド契約書作成ツールの料金は、実額を公開する製品と個別見積もりとする製品に分かれます。作成支援を主軸にする製品では金額が非公開のものが多く、締結まで含む製品では公開されている傾向があります。金額の桁だけでなく、何に対して課金されるかを見ないと自社での総額を見積もれません。
公開されている実額の幅を見ると、作成から締結・保管まで1本でまかなう製品は月額2,000円台から1万円台、条文の作成支援を主軸にする製品は月額5,000円台から3万円台、依頼から承認までのフローを組む製品は初期費用10万円台に月額1万円台が加わる形が確認できます。まずは実額が公開されている製品で自社の規模に合う価格帯を掴んでください。
| サービス名 | マネーフォワード クラウド契約 | 契約大臣 | freeeサイン|契約チェック | LegalBase | freeeサイン | Legaledge | 電子印鑑GMOサイン | OLGA | CLOUD LEGAL | クラウドサイン | LawFlow |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 公式に記載なし | 0円(全プラン) | 公式に記載なし | 0円 | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 基本サービスは公式に記載なし 契約レビューオプションは0円 | 10万円〜(中小企業向けプラン) エンタープライズは個別見積もり | 0円(全プラン) | 公式に記載なし | 公式に記載なし |
| 月額(プラン別) | スタンダード(法人)2,480円〜(税抜) フル機能プランは非公開 | スターター4,400円/ベーシック6,600円/プレミアム9,900円(いずれも税込・月払い) 年払いならスターターは実質2,020円 | 5,000円(税抜・年額60,000円の一括払い) freeeサイン有料プラン利用者の月払いは6,000円(税抜) | 個人事業主5,000円/従業員10名未満10,000円/10〜100名未満20,000円/100〜300名未満50,000円(いずれも税抜) 300名以上は要問い合わせ。個人事業主プランは弁護士チャット相談が対象外 | Starter 5,980円/Standard 29,800円(いずれも税抜・年払い時の実質月額) 月払いはStarter 7,180円/Standard 35,760円 | ライト8,800円(5アカウント)/スタンダード33,000円(30アカウント)/ビジネス77,000円(100アカウント)(いずれも税込) | ライト8,800円(税込9,680円)/スタンダード24,000円(税込26,400円)(いずれも年間契約時。単月契約はライト9,500円) ビジネス以上は要問い合わせ | 10,000円〜(中小企業向けプラン。契約管理の基本機能が対象) エンタープライズは要問い合わせ | ブロンズ11,000円/シルバー55,000円/ゴールド110,000円(いずれも税込・年間契約) 弁護士審査の契約書レビュープランは330,000円〜 | Light 11,000円(税込12,100円)/Corporate 28,000円(税込30,800円) Business以上は要問い合わせ | 法人向けエンタープライズ 33,000円(年間契約。6か月無料の適用で初年度は年額198,000円) 個人向けスタンダード 16,500円 |
| 課金単位 | 定額(送信・保管件数による課金なし) | 定額+契約件数(送信はプラン別に月20〜100件、電子署名は1送信220円) | 定額(レビュー回数は無制限) | 定額(従業員規模でプラン区分) | 定額+契約件数(電子サインは無料枠50〜100通/月、超過分は100円/通) | 定額(アカウント数でプラン区分) | 定額+契約件数(契約印(立会人型)110円/件、実印(当事者型)330円/件、いずれも税抜) | 定額+利用者数(エンタープライズは機能別の基本料金に法務・事業部のアカウント追加費用が加算) | 定額(法務サポートの範囲でプラン区分) | 定額+契約件数(送信料220円/件・税抜) | 定額(法人向けは年間契約) |
| 無料枠 | 無料トライアルのみ(常設の無料プランなし) | 無料プラン(1名・累計2件まで) | 無料トライアル(期間は非公開) | なし(無料デモのみ) | 無料プラン(3名・電子サイン1通/月) | 無料トライアル(1か月・最大100名) | 無料プラン(1名・月5件まで、契約印タイプのみ) | なし(デモ体験のみ) | なし(公式に案内なし) | 無料プラン(1名・月2件まで) | 個人向けスタータープランは無料(法人利用の可否は要問い合わせ) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式サイト |
※上記は各社公式サイトの公開情報にもとづく2026年8月時点の内容です。並び順は各社が公開する最小プランの月額(消費税を除いた額に換算)の安い順で、税込・税抜、月払い・年払い、含まれるアカウント数の前提は各社の公式表記に従っています。料金は変更される場合があるため、最新の情報は各社にご確認ください。
金額を公開していない製品は、見積もりを取るときに聞く項目を揃えておくと横に比べられます。確認したいのは、課金の単位(利用者数か契約件数か)、初期費用に含まれる設定支援の範囲、上限を超えたときの追加単価、そしてAIによる条文レビューが本体料金に含まれるかどうかの4点です。
課金単位による総額の変わり方
課金の形は主に3つあります。1つ目は利用者数に応じて課金するもので、法務部門だけで使うのか、事業部にも開放するのかで総額が変わります。事業部にひな形を配って自ら起案してもらう運用を考えているなら、人数が増えた場合の単価を先に確認してください。
2つ目は契約件数や送信件数に応じて課金するもので、締結機能を含む製品に多い形です。月あたりの締結件数が読めるなら見積もりやすい一方、繁忙期の変動が大きい業種では上振れに注意が必要です。3つ目は個別見積もりで、大企業向けや依頼〜承認のフローを組む製品に多くみられます。この場合、初期の設定支援やひな形の登録作業が費用に含まれるかどうかも確認事項になります。
加えて、AIによる条文レビューが本体料金に含まれず、別料金のオプションや独立した製品として提供されることがあります。作成支援を目的に導入するのであれば、この部分の費用を含めて比較してください。各サービスの実際の金額は、後述の比較表とサービスごとの紹介に記載しています。
無料プラン・無料トライアルでどこまで試せるか
継続して無料で使えるプランを持つ製品は限られますが、機能や件数に上限を設けた無料枠を用意しているものはあります。常設の無料枠は作成から締結まで1本でまかなう製品に多く、月あたり数件までの締結や数名までの利用といった上限が付きます。条文の作成支援を主軸にする製品では、常設の無料枠より期間限定のトライアルが中心です。小規模な事業者が締結件数の少ない契約を扱う場合には、無料枠で足りることもあります。
無料トライアルは、期間限定で全機能を試せる形が一般的です。試用の際は、自社で実際に使っているひな形を登録し、直近で締結した契約書をレビューにかけてみてください。機能一覧では分からない、自社の契約類型への当てはまりや、指摘の粒度が確認できます。
クラウド契約書作成ツールの選び方
ここからは、候補が絞れた後に確認したい5つの観点を挙げます。機能一覧に同じ言葉が並んでいても、実際の使い勝手はこれらの点で分かれます。
自社の契約類型をひな形・条文提案がカバーしているか
まず、自社で年間に扱う契約を類型ごとに数えてください。秘密保持契約と業務委託契約が大半を占める企業と、売買基本契約やライセンス契約、代理店契約が並ぶ企業では、必要な守備範囲が異なります。
製品側が公表する対応類型は、数だけでなく中身を見る必要があります。件数の多い上位3類型が入っていなければ、日常業務でツールを開く機会が生まれません。英文契約を扱うなら、英語での作成・レビューに対応しているかも確認したい点です。
Wordのまま使えるか、専用エディタへの移行が要るか
契約実務は、相手方とWordファイルをやり取りしながら進むことが少なくありません。Wordのアドインとして動く製品なら、普段の作業画面のまま指摘を受けられます。
一方、専用エディタ上で編集する製品は、条文単位の管理や共同編集で強みを発揮します。ただし、社内の全員がその画面に慣れる必要があり、相手方とのやり取りではWordへの書き出しが挟まります。どちらが向くかは、社内で編集する時間と相手方と往復する時間のどちらが長いかで判断します。対応環境がWindowsに限られる製品もあるため、Macを使う部署があるなら事前の確認が要ります。
依頼から承認までをどこまでツール内で完結できるか
依頼の受付だけができる製品と、担当者の割り当て・進捗の可視化・多段階の承認・履歴の保持まで扱える製品があります。承認者が複数いる場合は、順番に回すのか同時に回すのか、条件によって経路を変えられるのかまで見ておくと、既存の稟議規程との齟齬を防げます。
すでに社内ワークフローシステムを使っているなら、そちらと二重に承認を回すことにならないかを確認してください。契約書の承認だけを別系統にすると、現場が使い分けを覚えられず形骸化します。
セキュリティ・権限設定と、法務以外の部門に開けるか
契約書には取引条件や単価が含まれるため、閲覧できる範囲を部署や案件ごとに制御できるかが要件になります。事業部にひな形を開放する運用を想定しているなら、ひな形は見られるが他部署の案件は見えない、といった設定ができるかが確認事項になります。
あわせて、シングルサインオンやIPアドレス制限、二要素認証への対応、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証の取得状況も確認事項になります。社内の情報システム部門による審査で問われる項目でもあるため、早い段階で資料を取り寄せておくと検討が滞りません。
導入時の支援とサポート体制
導入時に手間がかかるのは、既存ひな形の登録と、承認経路の初期設定です。ここをどこまで支援してもらえるかで、稼働までの期間が変わります。ひな形の登録を代行するメニューを用意している製品もあれば、利用者側の作業として案内される製品もあります。
問い合わせ窓口の形式(メール・チャット・電話)と対応時間、専任担当者が付くかどうかも比較材料です。少人数の法務では、設定に詰まったときにすぐ聞ける窓口があるかどうかが定着を左右します。
立ち上げにどれくらいの期間と支援が充てられるのかは、提供側の話を聞くと具体的に見えてきます。GVA TECH株式会社の大沢氏は、導入時の体制を次のように説明しています。

サービスが活用できないと意味がありませんので、導入期間のおよそ1〜2ヶ月は専任の担当者がついて立ち上げを支援しています。過去のデータの移行サービスもご用意しており、移行するパターンと閲覧のみのパターンなど、お客様のご状況に合わせて柔軟に対応しています。
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【比較表】クラウド契約書作成ツールの機能・料金比較
ここからは、本記事で紹介する26のサービスを、作成フェーズの軸で横並びに比較します。ひな形の登録・管理、条文案の提示とリスク検知、依頼から承認までのワークフロー、Wordのまま使えるか、電子契約での締結、締結後の管理、そして料金と無料枠を並べました。
タイプごとに表を分けているため、前章で見当をつけたタイプの表から確認してください。料金は公開されている実額を記載し、公表されていないものは「非公開(要問い合わせ)」としています。税込・税抜やアカウント数の前提は各社の公式表記に従っているため、金額の横比較では前提の違いにご注意ください。
表の記号は、◎が標準機能として対応範囲が広いもの、●が標準機能として対応するもの、△がオプション・別契約・条件付きで対応するもの、×が非対応または公式に記載がないものを表します。
ひな形の一元管理とバージョン管理に強いタイプ
| サービス名 | LAWGUE | Hubble | MNTSQ | Legaledge |
|---|---|---|---|---|
| ひな形・テンプレートの登録・管理 | ●組織テンプレートを版管理 | ●テンプレート500点以上+版管理 | ●ひな形管理(取適法対応15種を追加) | △条文単位のテンプレート |
| 条文案・修正案の提示 | △ナレッジAIレビュー・条項解説 | ●AIレビュー・プレイブック | ●条項単位の提案・ひな形との比較 | ×AIによるリスク検知はなし |
| 依頼〜承認のワークフロー | △案件ステータス管理のみ | ●メール・Slack依頼〜承認 | ●相談窓口の一本化・審査ステータス | ×レビュー履歴の管理のみ |
| Wordのまま使えるか | ●Wordを既定エディタに指定可 | ●Wordで編集すると自動で版管理 | ●Wordアドイン | ●Wordアドインで条文検索・呼び出し |
| 電子契約での締結 | △クラウドサイン等と連携(オプション) | △クラウドサイン等4サービス連携 | △DocuSign・クラウドサイン連携 | △クラウドサイン・GMOサイン連携 |
| 締結後の管理・保管 | ×文書の管理が中心 | ●台帳項目のAI抽出・期限通知 | ●契約管理・締結後の自動紐付け | ●契約書管理・終了日アラート |
| 料金 | 非公開(要問い合わせ) | 初期費用0円 月額は非公開(要問い合わせ) | 非公開(要問い合わせ) 案件管理プランとCLMプランの2体系 | 月8,800円〜(税込・5アカウント) |
| 無料プラン・トライアル | △短期のトライアルプラン | ●3アカウント・30文書まで無料 | ×公式に案内なし | △1か月の無料トライアル |
| 詳細情報 | オンライン相談を予約 | オンライン相談を予約 | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は各社公式サイトの公開情報にもとづく2026年8月時点の内容です。料金・機能は変更される場合があるため、最新の情報は各社にご確認ください。
条文の作成支援・リスク検知に強いタイプ
| サービス名 | CLOUD LEGAL | LegalOn Cloud | LeCHECK | マネーフォワード クラウドAI契約書レビュー | クラウドサイン レビュー | freeeサイン|契約チェック | BoostDraft | LawFlow | CoCounsel | LegalBase |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ひな形・テンプレートの登録・管理 | ●弁護士監修のひな形8種類 | ●弁護士監修の2系統ライブラリ | ●ひな形1,300種類以上+自社登録 | ●自社ひな形を15件〜無制限で登録 | ●弁護士作成ひな形数百種+自社登録 | ×設問回答で原案を生成 | ×公式に記載なし | ●自社ひな形を登録して比較 | ×公式に記載なし | ●弁護士監修ひな形のダウンロード |
| 条文案・修正案の提示 | ●質問回答で作成+弁護士レビュー | ◎AIが自律的にドラフト+レビュー | ◎100類型以上でリスク指摘・修正文案 | ●LeCHECKのOEM提供 | ●欠落・不利条項の検知と変更条文例 | ●修正案を3パターンで提示 | ●リスク検出と修正案の提案 | ●差分・欠落項目の指摘と修正 | △契約書のドラフトは日本語版で未明示 | ●抜け漏れ・リスク検出と修正案 |
| 依頼〜承認のワークフロー | ×社内承認フローは公式に記載なし | ●案件管理モジュール | ×社内コメントの記録のみ | ×公式に記載なし | ×公式に記載なし | ×公式に記載なし | ×公式に記載なし | ×公式に記載なし | ×公式に記載なし | ×公式に記載なし |
| Wordのまま使えるか | ●WordサイドバーのAIエディター | ●Wordのサイドパネルから指示 | ●Wordアドイン | △Wordアドイン版は別途契約 | △Wordアドインはオプション | ×原案はWord形式で出力 | ◎Wordアドインで完結(ローカル動作) | ●Wordへ条項を一括挿入 | △日本語版でのWord連携は未明示 | ×公式に記載なし |
| 電子契約での締結 | ●最下位プランから標準搭載 | ●電子契約モジュール | △クラウドサイン連携(要追加契約) | ×別料金のMF クラウド契約が担当 | △クラウドサイン本体と別契約で連携 | ×freeeサイン本体の契約が必要 | × | × | × | ×GMOサインとは販売面の提携のみ |
| 締結後の管理・保管 | ●契約管理が標準搭載 | ●契約管理モジュール | ×別サービスLeFILINGが担当 | ×別料金のMF クラウド契約が担当 | ×クラウドサイン本体が担当 | ×freeeサイン本体が担当 | × | × | × | △文書の一元管理・追跡 |
| 料金 | 月11,000円〜(税込) 初期費用0円 | 非公開(要問い合わせ) モジュールと契約書数で変動 | 非公開(要問い合わせ) | 非公開(要問い合わせ) ID数・チェック件数で3プラン | 非公開(要問い合わせ) おすすめプラン(ユーザー3名込み)ほか | 月5,000円〜(税抜・年額60,000円) | 初期費用0円 月額は非公開(端末数×月額) | 法人向け月33,000円〜(年間契約) 個人向け16,500円 | 非公開(要問い合わせ) プランと利用人数で変動 | 月5,000円〜(税抜) 従業員規模別の定額 |
| 無料プラン・トライアル | ×公式に案内なし | ×無料デモのみ | △無料トライアルあり | ×公式に案内なし | △無料トライアルあり | △無料トライアルあり | ×無料デモのみ | △無料は個人向けプラン | ×公式に案内なし | ×無料デモのみ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は各社公式サイトの公開情報にもとづく2026年8月時点の内容です。料金・機能は変更される場合があるため、最新の情報は各社にご確認ください。
依頼から承認までの社内フローを回せるタイプ
| サービス名 | OLGA | ContractS CLM | LIRIS CLM | LegalXross | HighQ |
|---|---|---|---|---|---|
| ひな形・テンプレートの登録・管理 | ●クラウドで一元管理・自動で版記録 | ●Word・PDF・HTMLで登録しフォーム入力 | ●弁護士監修テンプレート370種類以上 | ×公式に明示なし | △テンプレート生成は英語版で説明 |
| 条文案・修正案の提示 | ●WordアドインからAI契約レビュー | △AIエージェント基盤の併用が前提 | △条文単位のコメント(AI検知は未確認) | ●生成AIで23類型をドラフティング | △プレイブック照合は英語版で説明 |
| 依頼〜承認のワークフロー | ◎依頼受付+法務・事業部の2種の承認 | ●押印申請・承認を部署別に設計 | ●依頼フォーム〜レビュー・承認・締結 | ×今後リリース予定 | ●依頼フォームと承認フローを自作 |
| Wordのまま使えるか | ●Wordアドイン | △ひな形のWord登録・修正案のWord出力 | ●Wordのコメント取り込み・Word上で編集 | ×公式に記載なし | △Word文書を開いて編集(英語版情報) |
| 電子契約での締結 | △電子契約サービスとの連携 | △クラウドサイン等との連携 | △電子印鑑GMOサインとの連携 | ●締結モジュールを選択 | △電子署名サービスとの連携(英語版情報) |
| 締結後の管理・保管 | ●台帳・更新期限の通知 | ●台帳・更新管理・全文検索 | ●メタデータ自動抽出・OCR | ●7項目をAI抽出して台帳を自動生成 | ●期限管理・ダッシュボード |
| 料金 | 初期費用10万円〜/月額10,000円〜 (中小企業向けプラン) | 非公開(要問い合わせ) 初期費用+月額基本料+オプション | 非公開(要問い合わせ) | 管理モジュールは初期0円・月30,000円〜 作成モジュールは非公開 | 非公開(要問い合わせ) |
| 無料プラン・トライアル | ×無料デモのみ | ×公式に案内なし | ×公式に案内なし | ×公式に案内なし | ×無料デモのみ |
| 詳細情報 | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は各社公式サイトの公開情報にもとづく2026年8月時点の内容です。料金・機能は変更される場合があるため、最新の情報は各社にご確認ください。
作成から締結・保管まで1本でまかなえるタイプ
| サービス名 | クラウドサイン | 電子印鑑GMOサイン | マネーフォワード クラウド契約 | freeeサイン | 契約大臣 | Docusign CLM | Zoho Contracts |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ひな形・テンプレートの登録・管理 | ●自社ひな形をPDF登録+無料ひな形18種 | ●署名欄の位置まで含めテンプレート登録 | ●弁護士監修テンプレート+自社ひな形をPDF登録 | ●弁護士監修98種+自社ひな形をWord登録 | ●職種別・業種別のサンプル+自社登録 | ●動的テンプレート+承認済み条項ライブラリ | △日本の法令に合わせたひな形はなし |
| 条文案・修正案の提示 | ×別契約のクラウドサイン レビューが担当 | ×AIによる条文提示はなし | ×別料金のAI契約書レビューが担当 | ×別契約のfreeeサイン|契約チェックが担当 | ×AI機能の案内なし | △AI-Assisted Reviewでレッドライン(日本語対応は要確認) | △ChatGPT連携はプレミアム限定 |
| 依頼〜承認のワークフロー | △送信前の社内承認 | ●標準の自社ワークフロー機能 | △フル機能プランのみ | △送信前の上長承認 | ×4種類の権限管理のみ | ◎100以上の設定済みステップを組み合わせ | ●順次・同時の承認と交渉履歴の管理 |
| Wordのまま使えるか | ×テンプレート登録はPDF形式 | △対応範囲は要確認 | △Wordファイルの版管理・差分表示 | △ひな形をWord形式で登録 | ×起案はテンプレートとPDF取り込み | ●Word・Excelアドインから条項挿入 | ×編集はZoho Writer |
| 電子契約での締結 | ●電子署名・タイムスタンプ | ●立会人型・当事者型に対応 | ●電子契約に対応 | ●電子サイン・電子署名の両対応 | ●合意依頼メールで締結 | △Docusign eSignatureと組み合わせ | △Zoho Signとの連携 |
| 締結後の管理・保管 | ●保管・検索 | ●契約書管理・検索 | ●保管・AI-OCRでの項目読み取り | ●保管・フォルダ単位の権限管理 | ●追加費用なしで保管 | ●メタデータ・キーワードで一元管理 | ●実行後・洞察フェーズで管理 |
| 料金 | 月11,000円〜(税抜) 送信料220円/件(税抜) | 月8,800円〜(税込9,680円) 送信料110円/件〜(税込) | 月2,480円〜(税抜) 送信・保管件数による課金なし | 月5,980円〜(税抜・年払い) 電子サイン100円/通〜(税抜) | 月4,400円〜(税込) 電子署名は1送信220円 | 非公開(要問い合わせ) 利用人数・契約件数・機能構成で変動 | 非公開(要問い合わせ) 円建て価格は未公開 |
| 無料プラン・トライアル | ●1名・月2件まで無料 | ●1名・月5件まで無料 | △無料トライアルのみ | ●3名・電子サイン1通/月まで無料 | ●1名・累計2件まで無料 | ×公式に案内なし | ●3ユーザー・契約10件まで無料 |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト |
※上記は各社公式サイトの公開情報にもとづく2026年8月時点の内容です。料金・機能は変更される場合があるため、最新の情報は各社にご確認ください。
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紹介サービスの詳細
ここからは、26のサービスをタイプ別に紹介します。ひな形をどの形式で登録できるか、条文の提案がどの類型をカバーするか、依頼から承認までをどう回すか、締結・保管をどこまで含むかを、料金とあわせて記載しています。
ひな形の一元管理とバージョン管理に強いタイプ
ひな形と条文の版管理を土台に、改定の履歴を組織で共有したい場合の候補です。
LAWGUE(FRAIM株式会社)

自社のひな形を組織テンプレートとして登録し、条項ごとに注意点や交渉時の判断基準を解説として紐付けられる、FRAIM株式会社のクラウドサービスです。ひな形は1つのファイルにバージョンを積み上げる形で保存され、過去の版をワンクリックで表示できます。契約書のほか、社内規程やマニュアルなどの文書も同じ環境で扱えます。
編集履歴は自動で蓄積され、新旧バージョンの差分を画面上で確認できます。差分表示は半角・全角、スペース、改行のどれを対象にするかを切り替えられ、新旧対照表は数クリックでWord形式に出力できます。ひな形を探すときは、ファイル名ではなく文書の中身に対する全文検索で該当のテンプレートにたどり着けます。
条文面では、自社の過去文書を踏まえたナレッジAIレビュー、頻出条項の欠落の検出、類似文書の抽出を備えます。編集環境はLAWGUEのオンラインエディタとMicrosoft Wordのどちらを既定にするかを組織単位で指定でき、Word中心の進め方を変えずに条番号やインデントの自動補正を使えます。案件はレビュー中・済といったステータスで絞り込めます。
締結はクラウドサインなどとのオプション連携でつなぎます。料金は初期費用・月額とも非公開(要問い合わせ)で、利用人数や利用シーンをもとにした個別見積もり方式です。契約の翌日から使い始められる短期のトライアルプランが用意されています。
Hubble(株式会社Hubble)

普段使っているWordやExcelで編集して保存すると、その都度版が自動で積み上がり、前の版との差分が自動で抽出されます。株式会社Hubbleが提供する契約業務クラウドで、専用エディタに移らずに作成と修正を続けられる設計が中心にあります。受領したPDFをWord形式に変換する機能もあり、相手方から届いた契約書もそのまま編集に載せられます。
ひな形は500点以上の契約書テンプレートを利用できます。2026年8月には、自社の契約基準や許容ラインをプレイブックとして整備し、AIレビューに反映させる機能が加わりました。対話型のAI機能では、要約・和訳・校正・新旧対照表の出力・ひな形の改訂提案などを扱えます。
事業部からの依頼は、アカウントなしのメール送信やSlackからの申請でも受け付けられ、案件一覧とダッシュボードで進捗と担当者ごとのタスク量を確認できます。申請内容から法務対応の要否をAIが仕分ける機能もあります。承認は自社規定に沿ったフローをHubble上で完結でき、判断の証跡が残ります。
締結はクラウドサイン、DocuSign、GMOサイン、Adobe Acrobat Signと連携し、締結後は取引先名や自動更新の有無といった台帳項目をAIが自動抽出して、更新期限を月次メールで通知します。初期費用は0円、月額は企業規模と利用機能に応じた見積もりで非公開です。3アカウント・30ドキュメントまでのフリープランとトライアルプランがあります。
MNTSQ(MNTSQ株式会社)

大企業の法務部門を主な対象に、契約の審査から締結・管理までを1つの基盤で扱うMNTSQ株式会社のサービスです。公式の製品構成は案件管理、契約管理、AI契約アシスタント、AI Agent、データベースの5区分で、ひな形の管理はデータベース側に置かれています。2026年5月時点で採用企業は2,000社を超え、国内売上トップ10社のうち8社が導入しています(日経新聞調べ)。
AI契約アシスタントはMicrosoft Wordのアドインとして動き、条項単位で過去の経緯や自社のひな形を提案します。相手方から届いたドラフトと自社のひな形を突き合わせる比較チェックにも対応し、契約書をアップロードすると、判断前に確認すべき論点とリスクの度合いを示して法務相談の要否を判定します。
審査基準となるプレイブックは長島・大野・常松法律事務所監修のものが標準で備わり、2026年3月には取適法に対応した日英15種のひな形が追加されました。案件管理側では相談窓口を一本化して審査ステータスを可視化し、Slackから新規案件の起票もできます。締結はDocuSign・クラウドサインとの連携で、案件画面から締結用の下書きを作成し、締結後は自動で紐づきます。
公式が前面に置いているのは論点整理とナレッジの集約で、ゼロから条文を書き起こす起案支援の現在の提供範囲は公式サイトからは読み取れません。作成そのものを主目的に検討するなら、問い合わせで確認してください。料金は案件管理プランとCLMプランの2体系で、初期費用・月額とも非公開(要問い合わせ)です。
Legaledge(株式会社コスモルート)

条文を単位としてテンプレート(ひな形)を保存し、起案のときに呼び出して組み立てる使い方ができます。Wordアドインが用意されているため、Legaledgeの画面を開かずにWord内から条文検索とテンプレートの呼び出しが行えます。版はレビュー管理機能で扱い、修正履歴を追跡できます。
提供元は名古屋のソフトウェア開発会社である株式会社コスモルートで、2020年7月に公開されました。締結後については、契約書をドラッグ&ドロップすると内容を解析してデータ化し、社名や当事者名による横断検索に加えて、契約書をまたいだ条文単位の検索ができます。
電子署名は自社では持たず、クラウドサインや電子印鑑GMOサインとの連携で締結につなぎます。締結後は、契約終了日が近づいた契約書をアラート表示します。料金は月額8,800円(税込・5アカウント)のライト、33,000円(30アカウント)のスタンダード、77,000円(100アカウント)のビジネスの3プランで、1か月間・最大100名まで全機能を試せる無料トライアルがあります。
条文の作成支援・リスク検知に強いタイプ
相手方ドラフトのレビューや自社起案の品質を揃えたい場合に検討したいサービスです。同じ条文支援でも、AIだけで完結する製品、弁護士のレビューや相談が月額に含まれる製品、必要な機能をモジュールで足していく製品に分かれます。
CLOUD LEGAL(MOLTON株式会社)

弁護士監修のAIと、弁護士・司法書士・弁理士などの専門家体制を組み合わせ、契約書の作成やレビュー、法務相談の実務ごと引き受ける形をとるMOLTON株式会社のサービスです。ひな形は業務委託契約書、秘密保持契約書、利用規約、システム開発業務委託契約書、雇用契約書(有期契約社員)など8種類が公式サイトに掲載され、随時追加されると案内されています。
作成の流れは、作りたい文書を選び、質問項目に答えていくと文書ができあがり、そのまま弁護士へレビューを依頼するか、相手方へ電子署名で締結を依頼するかを選ぶという3ステップです。電子契約・契約管理は最下位プランから標準で含まれますが、電子署名の方式や電子帳簿保存法への対応は公式サイトに明記がないため、締結面の要件が厳しい場合は事前に確認してください。
2026年2月には、Microsoft Wordのサイドバー上でAIと対話しながら契約書を作成・修正・レビューできるCloudLegal AIエディターの提供が始まりました。ファイルをWebサービスへアップロードせずWord内で作業が完結し、会社ごとの「カルテ・プレイブック」を登録することで担当者間の指摘のばらつきを抑えます。
料金は全プラン初期費用0円で、月額11,000円(税込)のブロンズ、55,000円のシルバー、110,000円のゴールドの3段階と、弁護士審査による契約書レビュープラン(330,000円〜)、エンタープライズ(要問い合わせ)があります。ブロンズの月額11,000円(税込)でも弁護士相談・契約書自動作成・契約書レビュー・電子契約が含まれます。
LegalOn Cloud(株式会社LegalOn Technologies)

AI契約審査のLegalForceと、AI契約管理のLegalForceキャビネで培った技術を統合し、2024年4月に提供が始まった株式会社LegalOn Technologiesの法務AIプラットフォームです。アシスタント、レビュー、案件管理、契約管理、電子契約、テンプレートといったモジュールから、必要なものを選んで導入します。
作成面では、2026年4月にAIが契約書のドラフトを自律的に作る機能が加わりました。取引の目的や希望条件を伝えると、自社ひな形またはLegalOnテンプレートから使うひな形をAIが検索・提案し、作成プランを示したうえで、取引先名・契約期間・金額といった基本情報を契約書の該当箇所へ自動で反映します。手元のWord・PDFファイルを起点にした作成にも対応します。
ひな形は弁護士監修のLegalOnテンプレートと、森・濱田松本法律事務所監修のMORI HAMADAライブラリーの2系統で、Word形式でダウンロードして自社向けに直せます。2026年1月施行の中小受託取引適正化法(取適法)に合わせた全面アップデートも実施されました。
AIへの指示はブラウザからだけでなくMicrosoft Wordのデスクトップ版のサイドパネルからも出せ、その文書へ直接ドラフティングできます。
レビューの基準となるプレイブックは、英語版サイトの記載では50以上がプリセットされており、チームの見解や許容ラインを平易な文章で入力して自社基準にできます。2026年8月には、関連する基本契約書・原契約・変更覚書を参照情報として追加したうえでレビューさせる機能も加わりました。
締結は電子契約モジュール、締結後の台帳は契約管理モジュールが受け持ちます。料金は初期費用・月額とも非公開(要問い合わせ)で、選ぶモジュールと締結する契約書数によって変わります。
LeCHECK(株式会社リセ)

契約書ファイルをアップロードすると、弁護士監修のAIがリスク箇所と欠落条文を指摘し、修正文案まで示します。株式会社リセのAI契約書レビュークラウドで、対応する契約類型は和文・英文合わせて100種類以上、累計導入企業数は2026年1月時点で5,000社です。監修には総勢30名以上の専門弁護士が関わると公式サイトに記載があります。
作成側の支援としては、自社の立場が有利になるよう設計されたひな形を公式表記で1,300種類以上そろえます。自社が保有するひな形を登録して以後のチェック基準に使うこともでき、ブラウザ上でひな形を直接編集し、社内コメントで審査のノウハウを残せます。自社ひな形と対象の契約書の差異・一致はハイライトで示されます。
2025年11月に正式版となった「AIリーガルアシスト レビューPlus」は、弁護士が作成した参考条文例をもとに、元の契約書の文脈に沿った修正文案を生成します。公式は生成内容を参考情報と位置づけ、最終的な判断と承認は利用者が行う前提を明記しています。Wordアドインも用意され、Word上でのリスクチェック・校正・条文の反映に対応します。
締結後の保管・台帳管理は同社の別サービスLeFILINGが担う分担で、本サービスは契約書の内容を扱う工程に軸足があります。料金は初期費用・月額とも要問い合わせの個別見積もりで、法務課題と利用人数に応じたプランが案内されます。無料トライアルの申し込み導線が公式サイトに用意されています。
マネーフォワード クラウドAI契約書レビュー(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが2025年8月に提供を開始した、締結前のAIレビューに特化したサービスです。実体は前項のLeCHECKのOEM提供で、公式FAQにもその旨が明記されています。独立した別のAIを持つ製品ではなく、株式会社リセのレビュー機能をマネーフォワード クラウドのブランドで使う関係にあたるため、両者を別々の候補として並べる必要はありません。
機能面では、業界・業種や取引先ごとの注意点を反映した自社ひな形を登録し、取引先から受領した契約書と比較して、AIのレビュー内容と自社基準との差分を画面上で確認できます。差分表示はWordとPDFをまたいだ比較に対応し、OCRでスキャンしたPDFの文字情報も解析します。Word上で使う場合は、Wordアドイン版オプションの契約が別途必要です。
対応する契約類型を示す記載は、公式ページ・FAQ・プレスリリースのいずれにも見当たりません。料金はライト・スタンダード・アドバンスドの3プラン制で、ID数が1件・2件・3件、AIチェック件数が年間30件・300件・無制限、ひな形登録数が15件・200件・無制限と段階が付きます。金額はいずれも非公開(要問い合わせ)で、ID数は5件毎、AIチェックは月間100件毎に追加料金が発生します。
締結は別製品の「マネーフォワード クラウド契約」が担い、こちらは契約・料金プランとも独立しています。併用すると、事業部との法務相談・審査のやり取りをチャット形式で記録しながら、作成から締結・管理までを同じブランド内でつなげられます。
クラウドサイン レビュー(弁護士ドットコム株式会社)

電子契約のクラウドサインと同じ弁護士ドットコム株式会社が、別のプロダクトとして2023年7月から提供している契約書チェックの支援サービスです。契約書をアップロードすると、買主・売主といった自社の立場を踏まえて欠落条項と自社に不利な条項をAIが検知し、修正・追加が必要な箇所の解説と変更条文例を示します。日本語・英語の双方に対応し、英文では機械翻訳に加えて国際取引特有のリスクを踏まえた指摘が返ります。
自社のひな形契約書を登録すれば、一般的な観点ではなく自社独自の基準でのチェックに切り替えられます。業界慣行や過去の交渉経緯を「参考契約書」として登録し、条文検索や文書比較に使う運用もできます。弁護士作成のひな形は和文・英文合わせて数百種類。ただし対応する契約類型の一覧は公開されておらず、公式サイトで例示されるのは秘密保持契約書と業務委託契約書です。
2025年11月には、元の文面に沿った修正条文案を自動生成するAI条文案生成、指摘について追加で質問できるAIレビューサポート、要点を要約するAI契約書サマリーの3機能が有償オプションとして加わりました。上位のプロフェッショナルプランでは、化学メーカー向け・不動産業界向けの業界特化パッケージや閲覧権限管理、バージョン管理を選べます。
レビュー機能は単体で契約できますが、クラウドサイン本体との連携には追加契約が必要です。レビュー完了後にそのまま締結へ進む連携には、レビュー側のWordアドインオプションと、クラウドサイン側のCorporateプラン以上の両方が要ります。料金は初期費用・月額とも非公開で、プランは年間チェック数無制限・ユーザー3名込みのおすすめプランと、英文対応プランの2系統。無料トライアルがあります。
freeeサイン|契約チェック(フリー株式会社)

受領した契約書のレビューと、設問に答えて原案を作る機能を、月あたり5,000円(税抜)の定額でまかなえるフリー株式会社のサービスです。電子契約のfreeeサインと同じ提供元ですが契約・課金は別建てで、freeeサイン本体の有料契約がなくても、無料アカウントの登録だけで利用できます。
AIレビューは、リスクの高い条項を重要度別に示し、修正案を自社有利・中立・相手方有利の3パターンで提案します。交渉力に応じてどこまで押すかを選べる形です。2025年2月のアップデートでは、基本契約書と個別契約書の関係性を踏まえたチェックにも対応しました。
レビューの対応契約類型は開始時の3種から段階的に広がり、秘密保持契約書、請負契約書、準委任契約書、ソフトウェア開発委託契約書、広告制作および掲載委託契約書など10種類が公式サイトに明記されています。一方、2024年3月に加わった契約ドラフト作成機能は、追加時点では秘密保持契約書と業務委託契約書の2種が対象で、その後の拡大範囲は公式に示されていません。
作った原案はWord形式で出力され、これを電子署名で締結する場合は別途freeeサイン本体の契約が必要です。料金は年間一括払いで月あたり5,000円(税抜・年額60,000円)、レビュー回数は無制限。freeeサインの有料プラン利用者には月払い月額6,000円(税抜)の選択肢もあります。無料トライアルが用意されています。
BoostDraft(株式会社BoostDraft)

Microsoft Wordのアドインとしてインストールして使う、株式会社BoostDraftの文書エディタです。基本的にインターネット接続を介さずローカル環境で動作し、契約書データを外部へ送信しません。日本語公式サイトでは2026年3月現在の概数として800社以上での利用を掲げ、LINEヤフー、みずほ銀行、日本製鉄など業種を問わない導入企業を公開しています。
受け持つのは形式面の作業です。定義したのに使われていない語・未定義の語を自動で検出し、条項の追加・削除で生じた参照番号のズレは参照箇所まで含めて一括で直せます。見出しのない文書からの目次自動生成、インデントやフォント・サイズの統一、表記ゆれの統一、定型表現のオートコンプリートも備えます。
AI機能では、契約書のリスクを自動検出して一覧にし、自社の独自ポリシーに沿った修正案やコメントを提案します。ひな形と審査対象の文書の共通箇所・差異の特定にも対応し、解析言語は日本語・英語・韓国語です。
ただし公式サイトで説明されているAI機能は契約審査の支援が中心で、条文を新規に起案する機能の明記は確認できません。文書比較はWord・Excel・PowerPoint・PDFをまたいで行え、新旧対照表の自動生成にも対応します。
テンプレート集や条項ライブラリの提供は公式サイトでは確認できず、締結・保管の機能も持ちません。料金は初期費用0円で、利用端末数×月額費用+オプション費用という組み立てです。英文対応機能を使うと別途費用が発生し、金額はいずれも非公開(要問い合わせ)。年間契約と月間契約のどちらかを選べ、無料デモの予約が用意されています。
LawFlow(LawFlow株式会社)

弁護士が開発し、元裁判官が監修する審査ロジックを掲げるLawFlow株式会社のAI契約書チェックサービスです。登録ユーザー数は2025年10月1日時点で9,000を超え、上場企業・大手企業・法律事務所が含まれると発表されています。
手持ちの契約書や過去の取引をひな形として登録し、定型条項から自社・取引先に固有の条項までを比較チェックできます。ひな形との差分(欠落項目)はハイライトで示され、Word上へのドラッグ&ドロップで条項をまとめて挿入・編集できます。Wordファイル・PDFのほか、紙の契約書を撮影した写真もOCRで取り込め、英語・中国語の契約書チェックにも対応します。
機能の中心は既存の契約書・ひな形に対するAI審査で、白紙から条文を生成する機能についての公式の言及は確認できていません。ひな形との差分表示とWordへの一括挿入によって、テンプレートを起点にした作成を速める使い方になります。依頼から承認までを多段階で回すワークフロー機能については、公式サイトでは案内されていません。
2026年1月に有償プランが導入されました。公式に案内されているプランは、法人向けのエンタープライズが年間契約で月額33,000円、個人向けのスタンダードが月額16,500円で、個人向けのスタータープランは無料のまま提供が続いています。エンタープライズには6か月無料のキャンペーンが設けられており、適用すると初年度は年額198,000円になります。
企業として使う場合の入口はエンタープライズになるため、見積もりの前提を取り違えないようご注意ください。
有償化の理由として、2023年8月の法務省ガイドラインでAI契約書チェックの適法性が整理されたことと、開発・保守運用コストの増大が挙げられています。
CoCounsel(トムソン・ロイター株式会社)

判例・法令データベースのWestlawなどを手がけるトムソン・ロイターの、法律専門家向け生成AIアシスタントです。日本法人のトムソン・ロイター株式会社が2024年12月に国内提供を開始し、2025年10月には日本の弁護士がローカライズした「CoCounsel Core」日本語版の提供が始まりました。世界で2万を超える組織に導入されています。
対話を通じて、レビュー・要約・ドラフト・リサーチの4つのスキルを使います。レビューでは複数の文書を観点別に見比べ、類似点・相違点や自社に有利・不利な点を特定し、コンプライアンス違反やリスクの検出も行えます。CoCounsel Coreでは全ての出力に出典引用が付き、分析には監査証跡が残ります。英語と日本語のように異なる言語の文書をまたいだ読み取り・比較にも対応します。
ただし作成フェーズの範囲は見極めが必要です。ドラフトについて日本語版公式サイトが挙げているのはメールや通達などの文書で、契約書のドラフト作成は明示されていません。米国向けにはWord上で契約書をドラフトできるアドイン「CoCounsel Drafting」の情報がありますが、同じ機能が日本語版で提供されるかは日本語の公式ページからは読み取れません。
作成用途で検討するなら、提供範囲を問い合わせで確かめてください。
申請・承認のワークフロー機能についても公式の記載はなく、契約書管理システムが備えるような社内フローを単体で担うかは分かりません。料金は初期費用・月額とも非公開で、契約プランと利用人数によって変わります。AIマネジメントシステムの国際規格ISO/IEC 42001:2023は、グローバル本社が2025年3月に認証を取得しています。
LegalBase(株式会社アシロ)

従業員規模に応じた定額で、AIによる契約書レビューと弁護士へのチャット相談をまとめて使える、株式会社アシロのサービスです。2026年3月に提供が始まり、法務担当者が不在または少数の中小企業を対象に据えています。
中核はAI契約書レビュー「LEGIEW」で、締結前の契約書の条文の抜け漏れとリスク箇所を検出して修正案を示します。ユーザーごとの設定に基づくレビューにも対応し、シンプルな契約書なら数分でレビューが終わります。
公式サイトには、法的判断や弁護士によるレビューを代替するものではない旨の注記があります。弁護士監修の契約書ひな形のダウンロードと、取引先が反社会的組織でないかを約1分で調べる反社チェックも同じ契約に含まれます。
弁護士チャット相談「THEMIL」では、企業法務に精通した弁護士へオンラインで直接質問できます。AIで一次審査をして、判断に迷う論点だけを弁護士へ投げる二段構えが取れる構成です。ただし個人事業主向けプランはTHEMILの対象外です。
料金は従業員規模別で、個人事業主が月額5,000円、従業員10名未満が10,000円、10〜100名未満が20,000円、100〜300名未満が50,000円(いずれも税抜)、300名以上はエンタープライズとして要相談です。
初期費用・追加費用はなく契約期間の縛りもなく、AIレビュー・ひな形・反社チェックは全プランで無制限に使えます。
締結は自社では担わず、2026年6月に電子印鑑GMOサインを提供するGMOグローバルサイン・ホールディングスが販売代理店となる提携を結んでいます(機能連携ではなく販売面の提携です)。
依頼から承認までの社内フローを回せるタイプ
事業部からの依頼が多く、案件の進捗と承認の記録を一元化したい企業向けのサービスです。
法務オートメーション「OLGA」(GVA TECH株式会社)

事業部からの法務依頼を、メールやSlack、Teamsといった普段の連絡手段のまま受け取れるのが、GVA TECH株式会社が提供するOLGAです。依頼する側は専用アカウントを持つ必要がなく、受け付けた案件は契約書のバージョン・コメント・参考資料・やりとりの履歴とともに案件単位で蓄積されます。
承認は2026年5月に2種類の機能が追加され、法務部内で対応方針や契約書に承認を得るフローと、事業部が法務へ正式に依頼する前に自部門で承認を得るフローを回せます。同年8月にはrakumoの電子稟議システムと連携し、法務審査の承認から稟議・押印申請までが1つの流れでつながりました。
ひな形はクラウド上で一元管理され、更新すると自動でバージョンが記録されます。Wordのアドインから条項の抜けやリスク箇所を確認できるAI契約レビューも同じ基盤に載ります。料金は個別見積りですが、契約管理の基本機能を対象とした中小企業向けプランは初期費用10万円〜・月額10,000円〜で公開されています。
ContractS CLM(ContractS株式会社)

契約に関わる部門を法務に限定せず、営業・経理・人事まで含めて使うことを想定した契約ライフサイクル管理システムです。提供元はContractS株式会社(旧 株式会社Holmes)で、契約書の作成から社内承認、締結、台帳化、更新管理、全文検索までを1つのプラットフォーム上で扱います。
押印申請と承認は、企業・部署・契約書の種類に応じた経路をクラウド上で完結でき、案件のステータスも可視化されます。自分が対応すべきタスクは期限付きで一覧化され、他部門へ委任したタスクの進捗やチーム全体の状況も追えます。ファイルのバージョンは時系列で自動記録されます。
ひな形はWord・PDF・HTMLの形式で登録でき、利用時はフォームに沿って入力する形になるため記入漏れを抑えられます。締結前の条文チェックまで求めるなら、2026年4月に発表されたAIエージェント基盤を組み合わせる選択肢もあります。料金は初期費用と月額基本料金にオプションを加える構成で、アカウント数と年間の契約数に応じた個別見積りです。
LIRIS CLM(LIRIS株式会社)

依頼フォームで受け付けた案件を、起案中・レビュー中・締結中・契約済みといった進行状況ごとにボード形式で並べて管理できます。提供元は元弁護士が代表を務めるLIRIS株式会社で、契約書の作成依頼から締結後の情報管理までを1つの基盤で扱う設計です。
2026年3月のアップデートでは、依頼からレビュー・承認・締結までを組織共通のフローとして管理する機能と、契約のリードタイムを可視化するダッシュボードが加わりました。同年7月には条文単位のコメント、法務部だけが見られる非公開コメント、Wordファイル上のコメントの自動取り込みにも対応しています。
ひな形は弁護士監修の契約書・法的文書テンプレートを370種類以上そろえ、締結は電子印鑑GMOサインとの連携でつなぎます。契約書からのメタデータ自動抽出とOCRも備えます。料金は公式サイトで金額が公開されておらず、非公開(要問い合わせ)です。
LegalXross(SMBCリーガルX株式会社)

三井住友フィナンシャルグループが100%出資して2025年に設立したSMBCリーガルX株式会社が、同年9月1日から提供している契約管理プラットフォームです。作成・締結・管理・分析・法務コンプライアンスの5領域がモジュールに分かれており、必要なものだけを個別に契約できます。
作成モジュールの中核は生成AIによる契約書のドラフティングで、秘密保持契約書や業務委託契約書、株式譲渡契約書など23類型に対応します。一方、バージョン管理・ワークフロー・レビューは公式ページ上で「今後リリース予定」と案内されている段階です。依頼から承認までを回す用途で検討するなら、現時点で使える範囲を問い合わせで確かめてください。
締結後は、契約締結日や解約通知期限、取引金額など7項目をAIが抽出して台帳を自動生成し、期限の近い書類を一覧に表示します。管理モジュールの料金は初期費用0円・月額30,000円〜(ユーザー数に応じて変動、格納ファイル数による追加課金なし)と案内されています。
ただし同じ公式サイトの料金シミュレーションには別途初期費用がかかる旨の注記があるため、見積もり時に確認が必要です。作成モジュールは作成可能件数に応じたプラン制ですが金額は非公開です。
HighQ(トムソン・ロイター株式会社)

2001年にロンドンで生まれたプラットフォームを2019年にトムソン・ロイターが買収し、日本ではトムソン・ロイター株式会社が提供しています。法律事務所と企業の法務・コンプライアンス部門を主な対象とし、依頼受け付けとマター管理、契約ライフサイクル管理、文書共有・ナレッジ活用を1つの基盤にまとめた製品です。
日本語の公式ページでは、プログラミングを伴わずにワークフローや依頼フォームを構築できる点が挙げられています。国内の導入事例では、契約書の種類別の件数・部門別の依頼状況・処理時間をダッシュボードで自動的に把握できるようになり、レビュー過程のフィードバックもツール内のチャットに集約されたと紹介されています。
英語版の公式サイトでは、タスクの割り当てと進捗追跡、Contract Expressを使ったテンプレートからの文書自動生成、承認ワークフローへの自動送付が説明されています。日本語環境での提供範囲は公式サイト上で確認できないため、必要な機能が使えるかは個別の確認が必要です。料金は初期費用・月額とも非公開の個別見積もりです。
作成から締結・保管まで1本でまかなえるタイプ
契約業務のデジタル化をこれから進める企業や、扱うシステムを増やしたくない企業に向くサービスです。ただしこのタイプでは、条文のリスク検知が本体に含まれず別契約のオプションや独立した製品になっている製品が多いため、作成支援をどこまで求めるかを決めてから料金を確認してください。
クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)

弁護士ドットコム株式会社が2015年から提供しているサービスで、書類の送信から電子署名・タイムスタンプの付与、締結後の保管・検索までを1つで扱います。自社のひな形はPDFでテンプレート登録し、送信時に呼び出す形です。
ひな形が手元にない場合は、公式サイトで無料公開されている弁護士監修のひな形を使えます。契約書13種類とその他書類5種類の計18種類がWord形式で配布されています。送信前に社内の承認者を通す承認権限機能もあり、起案から承認、締結、保管までを本体上で回せます。
条文のリスク指摘や修正案の提示は本体のプランに含まれず、別契約の「クラウドサイン レビュー」が担います。本体の料金はLightが月額11,000円、Corporateが月額28,000円(いずれも税抜)で、これに送信料が1件220円(税抜)加わります。1名・月2件までであれば無料のフリープランで試せます。
電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)

よく使う契約書を文書テンプレートとして登録すると、署名欄やチェックボックスの位置まで保存され、次回からは呼び出すだけで送信できます。GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供するサービスで、テンプレートの閲覧・編集・削除の権限はユーザーグループ単位で設定できます。
担当者から社内の決裁者を経て相手方へ署名依頼を送る流れは、標準の自社ワークフロー機能で設定できます。ひな形の版管理、修正箇所の比較、Slack連携までを含めるには有料の「契約レビューオプション」を付ける構成で、月額50,000円(税込55,000円)から、フリープラン以外の有料プランに追加できます。
本体の料金は、フリープランが1ユーザー・月5件までの送信を無料、ライトが年間契約で月8,800円(税込9,680円)、スタンダードが月24,000円(税込26,400円)です。送信料は立会人型が1件100円(税込110円)、当事者型が1件300円(税込330円)で、ライト以上はユーザー数が無制限になります。
マネーフォワード クラウド契約(株式会社マネーフォワード)

「マネーフォワード クラウド」シリーズの一製品として、株式会社マネーフォワードが提供しています。弁護士監修のテンプレートが公開されており、自社のひな形もPDFで登録して繰り返し使えます。Wordファイルは版が自動で更新され、版ごとの差分を確認できます。
社内の申請・承認フローはステップ単位で設計でき、同じステップに複数の承認者を置く場合は「全員が承認」「誰か1人が承認」を選べます。差戻しにも対応します。ただしこの社内申請ワークフローはフル機能プランの機能で、スタンダードプランには含まれません。
契約書の項目を読み取るAI-OCRは追加課金なしで使えます。一方、条文のリスク指摘や代替条文案の提示は本体ではなく、別料金の「マネーフォワード クラウドAI契約書レビュー」が担い、審査画面から呼び出す形になります。
料金は法人向けスタンダードプランが月2,480円(税抜)から、フル機能プランは要問い合わせです。送信件数・保管件数による課金はありません。常設の無料プランはなく、無料トライアルで試す形になります。
freeeサイン(フリー株式会社)

弁護士監修のひな形を約98種類、Word形式で公開しており、2025年5月からは無料プランを含む全ユーザーが無料でダウンロードできます。提供元はフリー株式会社で、自社で作成した文書もWord形式でテンプレート登録して繰り返し使えます。
送信前に上長の承認を挟む運用や、役職・役割に応じた操作制限、フォルダ単位の閲覧制限に対応します。IPアドレス制限やSSOを含む内部統制の機能は、上位のAdvance・Enterpriseで拡充されます。freee人事労務と連携すれば、雇用契約書の作成から締結・保管までを人事労務の画面で完結できます。
料金は3名・電子サイン1通/月まで使える無料プランのほか、Starterが年払いで月5,980円、Standardが月29,800円(いずれも税抜。月払いはそれぞれ7,180円・35,760円)です。電子サインは無料枠を超えると1通100円、当事者型の電子署名は1通200円(税抜)がかかります。Standardには14日間の無料トライアルがあります。
条文のリスク指摘や、設問に答えて原案を作る機能は本体には搭載されておらず、別契約の「freeeサイン|契約チェック」が担います。年契約で月額5,000円(税抜)、レビュー回数は無制限です。
契約大臣(株式会社TeraDox)

株式会社TeraDoxが個人事業主から中堅企業までを対象に提供しているサービスです。テンプレートからの起案とPDFの取り込みという2つの入口があり、そこから合意依頼メールの送付、相手方の締結、保管までを1つで行います。締結した契約書は追加費用なしで保管されます。
用意されているサンプルテンプレートは、人事系・営業購買系・業務委託請負系などの職種別4区分と、士業・人材事業・代理店事業などの業種別5区分に分かれています。自社の契約書をオリジナルテンプレートとして登録することもできます。テンプレートの総数は公表されていません。
一方、事業部からの依頼を受けて多段階の承認を回す機能は公式サイト上で案内されておらず、管理者・送付者・編集者・閲覧者の4種類の権限とグループ管理での運用になります。条文を提案するAI機能についても案内はありません。
料金は税込表示で、初期費用は全プラン無料です。月額0円のフリープランは送信が累計2件・1名までで、スタータープランが月4,400円(年払いなら月換算2,020円・送信20件/月)、ベーシックが6,600円(50件/月・ユーザー数無制限)、プレミアムが9,900円(100件/月)です。公開鍵暗号方式の電子署名を付ける場合は1送信220円が加算されます。
Docusign CLM(ドキュサイン・ジャパン株式会社)

契約書の準備・生成から交渉、署名、保管、検索・分析、更新までを扱う製品で、電子署名製品のDocusign eSignatureとは別に提供されます。動的テンプレートから契約書を生成し、Salesforceなど社内システムのデータを差し込んで項目を埋められます。
作成フェーズの中心にあるのは、法務部門が事前に承認した条項をライブラリとして持てる仕組みです。Microsoft WordやExcelのアドインからそのライブラリを検索し、交渉中の文書に条項を差し込めます。承認ルートはドラッグ&ドロップのエディタで組み立て、100以上の設定済みステップを組み合わせられます。
Word上で生成AIがレビュー・レッドライン・条文の作成を支援するAI-Assisted Reviewも、本製品経由で利用できます。締結後の契約はキーワードやメタデータで検索できる形で一元管理されます。料金は公開されておらず、利用人数・契約件数・機能構成に応じた個別見積もりです。
Zoho Contracts(ゾーホージャパン株式会社)

作成・承認・交渉・実施・実行後・洞察という6つのフェーズに分けて契約を管理するサービスです。文書の編集には同社のワープロ機能Zoho Writerを内蔵し、締結は電子署名サービスZoho Signとの連携で行います。Zoho CRMとの連携はプロフェッショナル以上のプランで使えます。
作成では、事前に承認した条項をライブラリに登録し、検索して契約書に差し込めます。承認者は順番に回すか同時に回すかを選べ、相手方との交渉では変更履歴を追跡して過去の版と比較し、修正をワンクリックで受け入れ・却下できます。
ただし、標準で用意されているテンプレートは秘密保持契約や基本取引契約といった汎用的な書式で、日本の法令に合わせたひな形は提供されていません。条項の欠落検出や要約、リスク検出を行うChatGPT連携も、プレミアムプラン限定の機能です。
無料プランは3ユーザーまで使え、契約10件・相手方5件・承認ワークフロー1件・標準テンプレート2種類が上限です。有料はスタンダード・プロフェッショナル・プレミアムの3段階でユーザー単位の課金ですが、円建ての価格は公開されておらず、金額の確認には問い合わせが必要です。有料プランは15日間、クレジットカードの登録なしで試せます。
導入・運用でつまずきやすい点
候補が絞れたら、導入後に想定される負担も確認しておきたい点です。作成ツールは、入れただけでは効果が出ず、ひな形と運用ルールを整えて初めて機能します。
既存ひな形の棚卸しと移行にかかる手間
導入で最も時間を要するのが、既存ひな形の整理です。長く運用している企業ほど、同じ契約類型のファイルが複数の版で残っており、どれが最新かを判別する作業から始まります。
すべてを一度に移そうとすると着手が遅れます。件数の多い上位の契約類型から移し、使いながら残りを足していく進め方であれば、稼働までの期間を短くできます。条文単位で管理する製品を選んだ場合は、Wordのひな形を分解する作業が加わるため、支援メニューの有無を確認してください。
事業部への浸透と、依頼の受け方を変える必要
法務側だけがツールを使い、事業部からの依頼は従来どおりメールで届く状態になると、法務が転記する作業が増えるだけになります。依頼の受け口をツールに寄せるには、事業部への周知と、しばらくの間の案内が要ります。
移行を進めやすくするには、依頼フォームの入力項目を必要最小限にし、メールでの依頼を受けた場合も法務側で登録して「ツール上に履歴が残る」状態を保つやり方があります。運用が続いて進捗が見えるようになると、事業部側からも使われるようになっていきます。
そもそも法務と事業部の間に何があるのかについて、GVA TECH株式会社の大沢氏は、導入企業でよく見られる状況を次のように話しています。

実は、法務の方も事業部門のことをあまり知らないことが多いです。法務の方は現場を知る時間を作りたいと思っていても、業務的な連絡が多くて時間が取れないという状況があります。一方で、現場は法務の知識がないために対応を丸投げしがちです。
料金プランの制約(ユーザー数・件数の上限)
契約時のプランには、利用者数やAIレビューの実行件数、保存できる文書数の上限が設定されていることがあります。事業部に開放した途端に上限へ達し、追加費用が発生する例は少なくありません。
見積もりの段階で、想定する利用者数を法務部門だけでなく事業部まで含めて伝え、上限を超えた場合の追加料金を確認しておいてください。年間契約の途中でプランを変更できるかどうかも、あわせて聞いておくと安心です。
少人数の法務でも回る運用にできるか
機能が豊富な製品ほど、初期設定と維持管理に手間がかかります。承認経路を細かく作り込むと、組織変更のたびに設定を直す作業が発生します。
法務が1〜2名の体制であれば、設定を簡素に保ち、ひな形の更新と依頼の受付という2つの運用だけを確実に回す形から始めるのが現実的です。運用を担当する人が異動する可能性も見込んで、設定内容を社内文書として残しておくと、引き継ぎで止まりません。
機能の多さと運用の回りやすさが必ずしも一致しない点について、MOLTON株式会社の金沢由樹氏は次のように指摘しています。

人材がいない状態でリーガルテック・SaaSを入れても、運用するのは人です。多機能化しているリーガルテック・SaaSを使いこなせないことで逆に運用がスムーズに回らなくなることが多いです。
契約書ドラフト作成の流れと、ツールが効く工程
ツールがどの作業を巻き取るのかを具体的に見るために、契約書ができるまでの流れを整理します。自社の詰まりがどの工程にあるかを確かめる材料としてご覧ください。
ドラフトとひな形はどう違うか
ひな形は、契約類型ごとにあらかじめ用意しておく標準の書式です。当事者名や金額は空欄または例示のままで、条文は自社の標準的な立場を反映した内容になっています。
ドラフトは、そのひな形に個別案件の条件を入れて作った草案を指します。相手方に提示する前の段階のもので、社内確認や相手方との調整を経て最終版になります。ひな形の整備が進んでいる企業ほど、ドラフト作成にかかる時間は短くなります。
取引条件の整理から最終化までの5工程
ドラフト作成は、おおむね次の5つの工程で進みます。それぞれツールが効く度合いが異なります。
- 取引条件の整理:事業部から目的・金額・期間・成果物・支払条件を聞き取る。依頼フォームで必要項目を定型化しておくと、聞き漏らしと差し戻しが減ります
- ひな形の選定:契約類型と自社の立場(委託側か受託側か)に合うひな形を選ぶ。クラウド上に集約していれば、この工程は数分で済みます
- 起案:条件を反映し、案件固有の条文を追記する。条文案の提示機能があると、追記の判断材料が得られます
- 社内確認・承認:法務と決裁者が内容を確認する。ワークフロー機能があれば、誰の手元で止まっているかが分かります
- 相手方との調整と最終化:修正のやり取りを経て条文を確定する。版管理と差分表示があると、どこが変わったかを追えます
このうち導入効果が出やすいのは2と5です。2はひな形を探して開くまでの時間がそのまま消え、5は版管理と差分表示によって「どの版が最新か」「どこが変わったか」を確認する手間が減るためです。逆に1は聞き取り項目の設計、4は社内規程の設計に依存するため、ツールを入れるだけでは解決しません。
相手方ドラフトへの対応と修正のやり取り
自社がひな形を提示できるとは限らず、相手方の書式で進む案件も多くあります。この場合の作業は、届いた契約書を読み、自社に不利な条項を見つけ、修正案を返すという流れになります。
やり取りではWordの変更履歴とコメントを使い、どこをなぜ直したいのかを相手方に示すのが一般的です。修正の応酬で版が増えるため、最新版がどれかを取り違えないよう、ファイル名の付け方か版管理の仕組みを決めておく必要があります。
相手方が修正に応じない条項が残ることもあります。その場合は、受け入れられるリスクの範囲を社内で判断し、必要に応じて別の条項で手当てするか、取引条件そのものを見直すことになります。この判断は機械側では代替できないため、レビュー機能はあくまで論点を見落とさないための補助として使ってください。
AIによる条文提案をどこまで任せられるか
条文の作成支援を掲げる製品の多くは、生成AIを組み込んでいます。導入を検討するときに迷いやすいのが、出てきた条文案をそのまま使ってよいのか、どこから人が確認すべきなのかという線引きです。
この線引きには、利用する企業側の規範と、サービスを提供する事業者側の規制という2つの層があります。混同しやすいので、順に整理します。
AIの提案を下書きに使える作業と、人が必ず見るべき作業
利用者側の規範として参照できるのが、総務省と経済産業省が公表しているAI事業者ガイドラインです。AIを利用する事業者が取るべき対応として、次のように示されています。
AI の出力について精度及びリスクの程度を理解し、様々なリスク要因を確認した上で利用する
出典:AI事業者ガイドライン(第1.1版)第5部|総務省・経済産業省
同ガイドラインは拘束力のない指針として位置づけられていますが、AIに過度に依存するリスクへ注意を払うことも求めています。契約書の作成に当てはめると、実務上の線引きは次のように整理できます。
下書きとして任せやすいのは、登録済みのひな形から契約類型に合うものを呼び出す、抜けている条項の候補を挙げる、条文の表現を整える、といった作業です。いずれも人が最終的に採否を判断できる形で出力されます。
一方、人が必ず確認したいのは、取引の実態に照らして条件が妥当かどうかという判断です。損害賠償の上限をいくらに設定するか、再委託を認めるか、解除事由をどこまで広げるかは、その取引で自社が取れるリスクの範囲によって変わります。
AIが提示した数値や条件が一般的な水準であっても、当該案件に妥当とは限りません。また、提示された条文が実在しない条項や誤った法令名を含む場合もあるため、根拠の確認は人の側に残ります。
弁護士法72条(非弁行為)との関係をどう理解するか
もう1つの層が、弁護士法第72条です。この条文は、弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を取り扱うことを禁じています。
第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
出典:弁護士法(昭和24年法律第205号)第72条|e-Gov法令検索
ここで押さえたいのは、この条文が向き合っているのはサービスを提供する事業者側だという点です。自社の契約書を作るために自社でツールを使う行為が、この条文で規制されるわけではありません。
事業者側の線引きについては、法務省が2023年8月にガイドラインを公表しています。作成支援サービスのうち、あらかじめ登録されたひな形を選び、入力内容を反映して表示するにとどまるものについては、次のように整理されています。
……複数のひな形の中から特定のひな形が選別された上で、利用者が入力した内容や選択した選択肢の内容が当該選別されたひな形に反映されることで、当該選別されたひな形の内容が変更されて表示されるにとどまる場合(上記ア(イ)の場合と認められるときを除く。)、同サービスの提供は、通常、「鑑定…その他の法律事務」に該当せず、同条に違反しないと考えられる。
出典:AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係について(令和5年8月)|法務省大臣官房司法法制部
同ガイドラインは、企業法務で扱う契約関係の事務について、通常の業務に伴う契約の締結に向けた話し合いや法的問題点の検討には多くの場合「事件性」がないという当局の指摘に留意すべきとも述べています。自社の日常的な取引契約であれば、そもそも同条の入口に当たらない場面が多いという整理です。
ただし原文は、契約の目的や当事者の関係、契約に至る経緯などを考慮して判断すべきとしており、一律に線が引かれているわけではありません。
このガイドラインは2023年8月の公表以降、改訂されていません。生成AIが条文を自動で作成する場面までは想定が及んでいないという指摘があり、政府は2026年7月に閣議決定した規制改革実施計画で、弁護士法におけるAI活用のさらなる明確化を2026年度上期に結論を得る事項として掲げています(2026年8月時点)。今後、整理が更新される可能性がある領域です。
製品を選ぶ側として確認できるのは、出力の位置づけと最終判断の所在を提供元がどう示しているかです。「提示された内容は参考情報であり、最終的な判断は利用者が行う」旨を明記している製品もあり、社内で線引きを決めるときの手がかりになります。グループ会社や関連会社の契約書を有償で受託して作成する形をとる場合は、自社の契約書を自社で作る場合とは前提が変わるため、個別に検討が必要です。
社内で線引きを運用する(確認者を決める・記録を残す)
線引きは、方針として決めるだけでは運用に落ちません。実務では、契約類型ごとに「AIの指摘だけで通してよい範囲」と「法務担当者が必ず目を通す範囲」を決め、確認した記録が案件に残る形にしておきます。ワークフロー機能を持つ製品では、承認の履歴がそのまま記録になります。
あわせて確認したいのが、契約書をツールに投入する際の情報の扱いです。契約書には相手方の担当者名や取引条件が含まれます。個人情報を含むプロンプトを生成AIサービスへ入力する場合について、個人情報保護委員会は次のように注意を促しています。
このようなプロンプトの入力を行う場合には、当該生成 AI サービスを提供する事業者が、当該個人データを機械学習に利用しないこと等を十分に確認すること。
出典:生成AIサービスの利用に関する注意喚起等(令和5年6月2日)|個人情報保護委員会
投入したデータが学習に使われないこと、保存先と保存期間、退会時のデータの扱いは、契約前に書面で確認しておく項目です。社内の情報セキュリティ規程で外部サービスへのデータ持ち出しに制限がある場合は、その要件も先に照らし合わせてください。
出典・参考資料(5件)
まとめ
クラウド契約書作成ツールは、契約実務のうち締結より前の工程を対象にしたサービスです。同じ「契約書作成」を掲げていても、ひな形の版管理に強いもの、条文のリスク検知に強いもの、依頼から承認までのフローを回すもの、締結・保管まで1本でまかなうものに分かれます。
選定は、自社が最も困っている工程を特定するところから始めてください。ひな形の最新版が徹底できていないのか、レビューの品質が担当者によってばらつくのか、依頼が滞留しているのか、そもそも締結が紙のままなのかで、候補になるタイプが変わります。そのうえで、すでに使っている電子契約や管理システムとの組み合わせを決めると、比較すべき範囲が絞れます。
料金は、公開されている実額と課金単位を確かめ、AIレビューが別料金になっていないか、利用者数や件数の上限がないかまで含めて総額を見積もってください。MCB FinTechカタログでは、契約書の作成・管理に関するサービスの資料を無料で一括請求できます。候補が数社に絞れたら、機能一覧では分からない対応類型やサポート範囲を各社の資料で確かめてみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. クラウド契約書作成ツールとは何ですか?
A. クラウド契約書作成ツールとは、契約書ができあがるまでの工程をブラウザ上で支援するサービスです。ひな形の保管と呼び出し、条文案の提示や不利な条項の指摘、事業部からの依頼と社内承認のやり取りといった、締結より前の作業を対象にしています。
どの工程までを担うかは製品によって異なり、ひな形の版管理を軸にするもの、条文のリスク検知を軸にするもの、締結や締結後の保管まで1つでまかなうものがあります。
Q. クラウド契約書作成ツール・契約書管理システム・電子契約サービスは、どれから導入すべきですか?
A. 3つのうちどれを先に導入するかは、自社の作業が詰まっている工程がどこかで決まります。ドラフト作成そのものに時間がかかっているなら作成ツール、締結済みの契約書を探せず更新期限を見落としているなら契約書管理システム、押印のための出社や製本・郵送が負担なら電子契約サービスが先になります。
3つは扱う工程が違うため、片方を入れてももう片方の課題はそのまま残ります。どれも当てはまる場合は、作成から締結・保管までを1本でまかなうタイプを候補に入れると、扱うシステムを増やさずに済みます。
Q. すでに電子契約サービスを導入している場合、クラウド契約書作成ツールを追加する必要はありますか?
A. 追加すべきかどうかは、ひな形を探して条文を組む作業に時間を取られているかどうかで判断します。電子契約サービスの多くはテンプレートから書類を作って送信できますが、条文の抜けや自社に不利な条件を機械側で拾う機能までは備えていないことが一般的です。
既存の締結の仕組みを残したまま作成側を足す進め方と、そのときに確認したい連携の有無は作成ツールだけで足りるか、締結・管理まで1本にするかで整理しています。
Q. 英文契約に対応できるのは、クラウド契約書作成ツールのどのタイプですか?
A. 英文契約を扱えるのは、条文の作成支援・リスク検知に強いタイプの一部です。和文・英文を合わせて100種類以上の契約類型に対応する製品、解析言語として日本語・英語・韓国語を挙げる製品、弁護士作成のひな形を和文・英文で用意する製品があり、英文では機械翻訳に加えて国際取引特有のリスクを踏まえた指摘を返すものもあります。
ただし英文対応は標準機能ではなく、英文対応プランや別費用のオプションとして切り出されている製品が目立ちます。海外ベンダーの製品では、英語版サイトで説明されている機能を日本語環境で使えるかどうかが公式サイトで確認できない場合もあります。国際取引の比率が高いなら、対応類型・追加費用・日本語環境での提供範囲の3点を見積もりの段階で確認してください。製品ごとの記載は紹介サービスの詳細にまとめています。
Q. クラウド契約書作成ツールに無料で使えるものはありますか?
A. 無料枠を持つ製品はありますが、機能や件数に上限があり、本格的な運用では有料プランが前提になります。常設の無料枠は作成から締結まで1本でまかなう製品に多く、条文の作成支援を主軸にする製品では期間限定のトライアルが中心です。製品別の無料枠の内容と、試用時に確かめておきたい点は費用相場と課金単位に記載しています。
Q. 料金を公開していないクラウド契約書作成ツールに見積もりを依頼するとき、何を揃えておけばよいですか?
A. 見積もりを依頼する前に、契約類型ごとの年間件数、法務と事業部を合わせた利用者数、すでに使っている電子契約・管理システムの製品名、登録したいひな形の件数とファイル形式を揃えておくと、複数社の回答を同じ条件で横に並べられます。金額を公開せず個別見積もりとする製品は少なくないため、前提を伝えないまま依頼すると、返ってくる金額の想定利用者数や含まれる支援範囲が各社でそろいません。
利用者数は、法務部門だけでなく事業部に開放する可能性まで含めて伝えるのが大切です。導入後に事業部へ広げた途端に上限へ達し、追加費用が発生する例があります。提供側に確認したい項目(課金の単位、初期費用に含まれる設定支援の範囲、上限を超えたときの追加単価、AIによる条文レビューが本体料金に含まれるか)は費用相場と課金単位に整理しています。
Q. クラウド契約書作成ツールのAIレビューが別料金になるのは、どんな構成のときですか?
A. AIレビューが別料金になりやすいのは、電子契約を主軸にする提供元がレビューを独立したプロダクトとして出している構成と、本体の機能に含めず有償オプションとして追加する構成です。前者は締結側とレビュー側で契約も課金も別建てになり、締結側の有料契約がなくてもレビュー単体で使える製品もあります。
見落としやすいのは、レビューから締結までをつなぐときに追加契約が要る場合です。レビュー結果からそのまま締結へ進むにはWordアドインのオプションと締結側の上位プランの両方が必要な製品や、条文案の自動生成・要約といった機能を後から有償オプションで加える製品があります。英文対応が別プランになっている例もあるため、作成支援を目的に導入するなら、レビュー分を含めた総額で比べてください。
Q. 既存のWordのひな形は、クラウド契約書作成ツールにそのまま持ち込めますか?
A. そのまま持ち込めるかは、Wordファイルを丸ごと登録できる設計か、条文単位に分解して管理する設計かで分かれます。Wordのアドインとして動く製品なら普段のファイルをそのまま扱え、条文を部品として持つ製品では分解して登録する手間の代わりに、共通条項を1か所直せば関連するひな形へ一斉に反映できます。どちらが自社に向くかの判断軸はWordのまま使えるか、専用エディタへの移行が要るかで扱っています。
Q. クラウド契約書作成ツールのAIが提案した条文は、そのまま使ってよいですか?
A. AIが提案した条文は、そのまま採用せず、人が内容と根拠を確認したうえで使うのが前提です。総務省・経済産業省のAI事業者ガイドラインも、AIを利用する事業者に対し「AI の出力について精度及びリスクの程度を理解し、様々なリスク要因を確認した上で利用する」ことを求めています(拘束力のない指針として位置づけられています)。
下書きとして任せられる作業と、人が必ず確認すべき判断の線引きはAIによる条文提案をどこまで任せられるかで整理しています。
出典・参考資料(1件)
Q. ChatGPTのような汎用の生成AIで契約書を作るのと、クラウド契約書作成ツールはどう違いますか?
A. 違いは、自社のひな形や判断基準を登録して、その基準に沿った指摘・条文案を受けられる点と、誰がいつどこを直し、誰が承認したかが案件の記録として残る点です。汎用の生成AIは下書きの相談相手になりますが、ひな形の版管理や承認の履歴は残らず、指摘の根拠も自社の基準とは無関係に生成されます。
投入する情報の扱いも確認事項です。契約書には相手方の担当者名や取引条件が含まれ、個人情報保護委員会は、個人データを含むプロンプトを生成AIサービスへ入力する場合、提供事業者が当該個人データを機械学習に利用しないこと等を十分に確認するよう求めています。学習利用の有無、保存先と保存期間、退会時のデータの扱いは、汎用のサービスでも契約書作成ツールでも契約前に確認してください。
出典・参考資料(1件)
Q. AIを使って契約書を作成することは、弁護士法72条の非弁行為にあたりませんか?
A. 弁護士法第72条が向き合っているのはサービスを提供する事業者側であり、自社の契約書を作るために自社でツールを使う行為を規制するものではありません。事業者側の線引きについては、法務省が2023年8月に公表したガイドラインが、登録された複数のひな形から特定のものが選別され、利用者が入力した内容を反映して表示されるにとどまる作成支援は、通常「鑑定…その他の法律事務」に該当しないと整理しています。
なおこのガイドラインは公表以降改訂されておらず、政府は2026年度上期に弁護士法におけるAI活用のさらなる明確化について結論を得るとしています(2026年7月閣議決定の規制改革実施計画。2026年8月時点)。原文の引用と、製品選定の際に確認できる点は弁護士法72条(非弁行為)との関係をどう理解するかで扱っています。
出典・参考資料(2件)
Q. 相手方からPDF形式で契約書のドラフトが届いた場合、どう対応すればよいですか?
A. PDFで届いたドラフトは、修正できるWord形式で送り直してもらうよう相手方に依頼するのが基本です。変更履歴とコメントで修正意図を示せるため、その後のやり取りが早くなります。
応じてもらえない場合は、PDFのコメント機能で修正意見を書き込むか、修正したい条項と代替案をまとめた書面を別に作って返す方法があります。クラウド契約書作成ツールの中には、PDFを取り込んでテキスト化し、そのままレビューにかけられる製品もあります。相手方の書式で進む案件が多いなら、PDFの取り込みに対応しているかを候補選定の段階で確認してください。
Q. 締結した契約書をクラウド契約書作成ツールに保存すれば、電子帳簿保存法の要件を満たせますか?
A. 契約書をオンラインで授受した場合は電子取引にあたるため電子データのまま保存する必要があり、要件を満たせるかどうかは製品の機能と社内の規程の組み合わせで決まります。国税庁は、電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存に当たっては真実性や可視性を確保するための要件を満たす必要があるとしています。
真実性の確保として求められるのは、タイムスタンプが付された後の授受、速やかに(事務処理に関する規程を定めている場合は通常の期間を経過した後に速やかに)タイムスタンプを付すこと、訂正削除の記録が残るシステム(または訂正削除ができないシステム)での授受・保存、訂正削除の防止に関する事務処理規程の整備と運用、のいずれかの措置です。
ツール側で満たせるのがどれかを確認し、足りない部分は社内規程で補う形になります。
出力書面のみの保存で対応できた宥恕措置は2023年12月31日をもって廃止されています。2024年1月以降に行う電子取引については、要件に従って保存できる環境が整っていない相当の理由があるときの猶予措置に変わっており、この場合も電子データそのものを保存し、税務職員の求めに応じて提示できるようにしておく必要があります。
出典・参考資料(2件)
Q. 法務担当者が1〜2名の企業でも、クラウド契約書作成ツールを導入する意味はありますか?
A. 少人数の法務でも、ひな形の集約と依頼の受け口の一本化という2点に絞れば効果が出ます。規制改革推進会議の中間答申も、民間調査として企業の法務担当者が1社当たり約8.5人、約5割の企業が4名以下(いずれも令和2年時点)であることを挙げ、人材の不足が深刻化しているとの声に触れています。
一方で機能の多い製品ほど設定と維持の手間が増えるため、運用の絞り方は導入・運用でつまずきやすい点を先にご覧ください。
出典・参考資料(1件)
Q. クラウド契約書作成ツールは、契約してから実際に使い始めるまでどのくらいかかりますか?
A. 稼働までの期間は製品の設定作業そのものより、既存ひな形の棚卸しと承認経路の設計にどれだけ時間を割けるかで決まります。件数の多い上位の契約類型だけを先に登録して使い始め、残りを運用しながら足す進め方であれば期間を短くでき、立ち上げに専任担当者が付く製品もあります。
ひな形の登録代行や初期設定の支援メニューの有無は製品ごとに違うため、導入・運用でつまずきやすい点と導入時の支援とサポート体制を見比べてから見積もりで確認してください。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















