クレジットカード決済の導入で決済代行を選ぶとき、手数料率ばかりを比べていて「加盟店審査」の存在に後から気づく事業者は少なくありません。
どれだけ手数料が安いサービスを選んでも、審査に通らなければ決済は導入できません。「自社の業種や商材で通るのか」「落ちるとしたら何が原因になるのか」を先に押さえておくことが、スムーズなEC開設の前提になります。
本記事では、審査で見られる項目・落ちる条件・審査期間の目安・落ちないための準備・通りやすい決済代行の選び方を、自社にあてはめてチェックできる形で解説します。割賦販売法や特定商取引法(特商法)など、審査の背景にある制度もあわせて確認します。
大まかにいえば、整った商材を扱い、サイトが完成していて、事業の実態があれば、所定の準備で審査に通るのが一般的です。つまずきやすいのは、取扱いの難しい商材、未完成のサイト、事業実態や信用面に不安があるケースです。まずは自社が見られるポイントを把握し、通る可能性の高いサービスを選ぶための判断材料をそろえていきましょう。
目次
決済代行の審査で見られる項目と落ちる条件【自社をあてはめてチェック】
ここからは、加盟店審査で実際に確認される項目を、自社にあてはめてチェックできる形で解説します。審査で見られるポイントは、大きく「何を売るか(取扱商材・業種)」「どう売るか(サイトの整備状況)」「誰が売るか(事業実態・信用情報)」の3つの観点に分けられます。
このうち、審査結果を最も左右しやすいのが取扱商材・業種です。まずは自社の商材が審査で不利にならないかを確認しましょう。

取扱商材・業種で落ちる/審査が厳しいケース
取扱商材は、審査で最初に見られる項目です。商材そのものが決済代行会社やカード会社の取扱基準に反する場合、事業実態やサイトが整っていても通りません。自社の業種・商材が次の一覧のどこに当てはまるかを確認してください。
| 区分 | 取扱不可になりやすい商材 | 許認可の提示が必要な商材 | 審査が厳しくなりやすい役務 |
|---|---|---|---|
| 具体例 | アダルト関連、ギャンブル・賭博関連、たばこ、公序良俗に反する商材、法規制に触れる商材、ネットワークビジネス・情報商材の一部 | 酒類(酒類の販売業免許)、中古品・リサイクル品(古物商許可)、コンタクトレンズ・医療機器(高度管理医療機器等販売業の許可)、健康食品・化粧品(表示・広告の規制) | エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介(特定継続的役務の7類型) |
| 審査の傾向 | 決済代行・カード会社の取扱基準に該当すると取扱不可となりやすい | 許認可証の提出で通過可。未取得・未提出だと落ちる | 取扱不可ではないが厳格化しやすい。対応する会社もある |
※上記は一般的な傾向です。取扱可否は決済代行会社やカードブランドの基準により異なります。実際の可否は各社にご確認ください。
取扱不可・要許認可になりやすい商材
取扱可否の基準は決済代行会社やカードブランドごとに定められており、各社は公式サイトで取扱不可の商材リストを公開しています。上表の「取扱不可になりやすい商材」に近いものを扱う場合は、申し込み前に各社のリストで自社の商材が対象に含まれないかを確認しておくと安全です。
許認可が必要な商材(酒類・中古品・医療機器など)は、その証明書の提出を求められます。証明書を用意できるかどうかで審査の可否が分かれるため、取得済みであれば、申し込み時に提出できるよう手元にそろえておきましょう。
特定継続的役務(エステ・語学教室など7類型)は審査が厳しくなりやすい
特定商取引法が定める「特定継続的役務」に該当するサービスは、取扱不可ではないものの、審査が厳しくなりやすい業種です。中途解約やクーリング・オフなどの規制対象で消費者トラブルが起きやすく、返金やチャージバックのリスクが高いと判断されやすいためです。
特定継続的役務は、特定商取引法第41条および同法施行令で、一定期間を超え、かつ一定金額(5万円)を超えて継続的に提供される次の7類型が定められています。
- エステティック
- 美容医療
- 語学の教授(語学教室)
- 家庭教師
- 学習塾
- パソコン教室
- 結婚相手紹介サービス
これらの通称は法律の条文には登場せず、条文では機能に即した定義で列挙されています。特定継続的役務そのものは、次のように定義されています。
この章〔…〕において「特定継続的役務」とは、国民の日常生活に係る取引において有償で継続的に提供される役務であつて、次の各号のいずれにも該当するものとして、政令で定めるものをいう。
出典:特定商取引に関する法律 第四十一条第二項|e-Gov法令検索
これらの業種でも、特定継続的役務に対応した実績を持つ決済代行会社であれば審査を通過できるケースがあります。自社が該当する場合は、対応可否を各社に確認したうえで選ぶことが重要です。選び方は審査に通りやすい決済代行の選び方で解説します。
出典・参考資料(2件)
- 出典:特定商取引に関する法律 第四十一条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057)
- 出典:特定商取引に関する法律施行令 別表第四|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/351CO0000000295)
サイトの完成度・カート機能・特商法に基づく表記
次に見られるのは、「どう売るか」にあたるECサイトの整備状況です。審査では、サイトが実際に事業を行える状態になっているかが確認されます。次のような状態は、事業実態が不十分と判断されて落ちる要因になります。
- 「準備中」のページが多く、サイトが未完成である
- 商品画像が仮のものであったり、リンク切れが多い
- 購入までのカート機能・申込フォームが動作しない
- 特定商取引法に基づく表記が掲載されていない、または内容が不足している
とくに「特定商取引法に基づく表記」は、通信販売(ネット販売)を行う事業者に法律で義務づけられた表示です。特定商取引法第11条は、通信販売の広告に価格・支払時期・引渡時期などを表示するよう定めています。
販売業者又は役務提供事業者は、通信販売をする場合の商品若しくは特定権利の販売条件又は役務の提供条件について広告をするときは、主務省令で定めるところにより、当該広告に、当該商品若しくは当該権利又は当該役務に関する次の事項を表示しなければならない。
出典:特定商取引に関する法律 第十一条|e-Gov法令検索
「特商法表記」で示す事業者の氏名・住所・電話番号も、通信販売の表示として求められる項目です(根拠は同法施行規則第23条)。表記に不備があると審査で差し戻される原因になるため、次の準備の段階で漏れなく整えておきましょう。具体的な整備方法は審査に落ちないための事前準備と必要書類で解説します。
出典・参考資料(2件)
- 出典:特定商取引に関する法律 第十一条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057)
- 出典:特定商取引に関する法律施行規則 第二十三条|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/351M50000400089)
事業実態・経営実績・信用情報で見られる点
最後に見られるのは、「誰が売るか」にあたる事業者そのものの信用です。審査では、事業が実在し継続して運営できる状態にあるか、代金を適切に扱えるかが確認されます。具体的には、次のような点が見られます。
- 会社情報や事業内容、経営・財務の状況
- 事業の実績や、これから見込む売上規模の妥当性
- 代表者・事業者の信用情報(過去の支払い延滞や決済トラブルの有無)
開業直後で取引実績が乏しい場合や、個人事業主で信用情報に不安がある場合は、この観点で審査が慎重になりやすい傾向があります。ただし、実績が少ない事業者にも柔軟に対応する決済代行会社は存在します。個人事業主・開業直後の選び方は、審査に通りやすい決済代行の選び方であらためて扱います。
審査期間の目安とEC公開スケジュールの逆算
ここからは、審査にかかる期間の目安を解説します。決済代行の審査を申し込んでから利用開始までにどのくらいかかるかは、EC公開の予定を立てるうえで欠かせない情報です。
審査期間は決済代行会社や提携するカード会社によって幅があり、数営業日で完了するものから、数週間、場合によっては1か月以上かかるものまであります。SBペイメントサービスは「お申し込みを行ってから1か月以上審査に時間を要す決済機関もあります」と案内しており、DGフィナンシャルテクノロジー(旧ベリトランス)は申し込みから稼働まで「一般的に1ヵ月〜1ヵ月半ほど」を想定するよう示しています。
EC公開日から逆算して、余裕を持って申し込むことが重要です。審査が長引いても公開予定に間に合うよう、遅くとも公開の1〜2か月前には申し込みを済ませておくと安心です。
出典・参考資料(2件)
- 参考資料:決済代行を利用するときの審査とは|SBペイメントサービス(https://www.sbpayment.jp/support/ec/about-payment-screenig/)
- 参考資料:決済代行サービス導入時の審査と事前のチェックポイント|DGフィナンシャルテクノロジー(https://www.dgft.jp/tips/column/screening.html)
審査申込から利用開始までの流れ
申し込みから決済を利用開始するまでは、一般的に次の流れで進みます。各段階でやり取りが発生するため、書類の不備があると全体が後ろ倒しになります。

- 申し込み(事業者情報・サイト情報・取扱商材などを提出)
- 必要書類の提出(登記簿謄本・許認可証・銀行口座情報など)
- 加盟店審査(決済代行会社・カード会社による確認)
- 審査通過・契約
- 導入設定・テストを経て利用開始
審査期間を左右する要因
同じ決済代行会社でも、審査にかかる時間は事業者ごとに変わります。期間が延びやすいのは、次のようなケースです。
- 特定継続的役務など、審査が慎重になりやすい業種である
- 提出書類や特商法表記に不備があり、差し戻し・再提出が発生する
- 導入したい決済手段が多く、提携する複数のカード会社の審査が必要になる
逆に、書類と特商法表記を最初から整えておけば、差し戻しによる遅延を防げます。次章で、申し込み前にそろえておく準備を確認しましょう。
なぜ決済代行に加盟店審査があるのか(背景・制度)
ここまで見てきた審査項目には、制度上の背景があります。加盟店審査は、決済代行会社が独自に設けているだけのものではなく、不正利用の防止と消費者保護のために法律で裏づけられた仕組みです。
クレジットカード決済では、加盟店を開拓・契約する事業者(アクワイアラー)が加盟店を審査します。多くの中小EC事業者は、決済代行会社を経由してこの審査を受けます。
このうちアクワイアラー(クレジットカード番号等取扱契約締結事業者)には、割賦販売法によって、加盟店と契約する前に加盟店を調査する義務が課されています。2016年(平成28年)改正の割賦販売法で新設され、2018年(平成30年)6月に施行されました。
クレジットカード番号等取扱契約締結事業者は、クレジットカード番号等取扱契約を締結しようとする場合には、その契約の締結に先立つて、〔…〕クレジットカード番号等の適切な管理及び利用者によるクレジットカード番号等の不正な利用の防止を図るため、〔…〕調査しなければならない。
出典:割賦販売法 第三十五条の十七の八第一項|e-Gov法令検索
さらに割賦販売法では、この調査などで知った内容から、加盟店の講じる措置が基準に適合しない、または適合しないおそれがあると認めるときは、契約を締結してはならないと定められています。審査(加盟店調査)は法律上の義務であり、これを一切行わずにカード決済を導入できるスキームは制度上存在しません。
また、EC加盟店には不正利用対策として本人認証サービス(EMV 3-Dセキュア)の導入などが求められており、その対応状況も契約の場面で確認されます。これはクレジット取引セキュリティ対策協議会のガイドライン(旧「実行計画」)で実務指針として定められています。
出典・参考資料(2件)
- 出典:割賦販売法 第三十五条の十七の八|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159)
- 出典:「クレジットカード・セキュリティガイドライン」が改訂されました|経済産業省(https://www.meti.go.jp/press/2023/03/20240315002/20240315002.html)
審査に落ちないための事前準備と必要書類
ここからは、審査に落ちないために申し込み前へそろえておく準備を、チェックリスト形式で解説します。前もって整えておくことで、差し戻しによる遅延も防げます。
申し込み前に整えるチェックリスト
- ECサイトを公開できる状態まで完成させる(「準備中」ページ・仮画像・リンク切れをなくす)
- 特定商取引法に基づく表記を整備する(事業者の氏名・住所・電話番号、販売価格、支払時期・方法、引渡時期、返品・キャンセルの条件などを漏れなく記載)
- 取扱商材に許認可が必要な場合は、許認可証を取得・提出できるようにする
- 固定電話番号など、事業者としての連絡先を用意する
- カード情報の非保持化やPCI DSS準拠など、セキュリティ要件への対応方針を確認する
とくに特商法表記は、審査で差し戻されやすい項目です。前述の氏名・住所・電話番号をはじめ、法人でネット広告を行う場合の代表者名も含めて、記載漏れがないかを確認しましょう。また、カード情報の非保持化やPCI DSS準拠については、決済代行会社を経由する場合はその多くを決済代行会社側が担うため、自社で特別な準備が必要になることは基本的にありません。
審査で求められる主な必要書類
審査時に求められる書類は決済代行会社によって異なりますが、一般的には次のようなものを準備しておくとスムーズです。
- 登記簿謄本(法人)または開業届(個人事業主)
- 代表者・事業者の本人確認書類
- 取扱商材に応じた許認可証(酒類・古物・医療機器など)
- 売上代金の振込先となる銀行口座の情報
これらを申し込み前にそろえておけば、書類不備による差し戻しを避けられます。準備が整ったら、自社が通りやすい決済代行を選ぶ段階に進みましょう。
審査に通りやすい決済代行の選び方
ここからは、審査が通りやすい決済代行の選び方を解説します。「通りやすさ」は、特定のサービスが常に有利というより、自社の業種・商材に合った会社を選べるかどうかで決まります。
「審査なし」の決済代行は存在しない
まず押さえておきたいのは、審査なしでクレジットカード決済を導入できる決済代行は存在しないという点です。前述のとおり、アクワイアラーには割賦販売法で加盟店調査の義務が課されており、これらの事業者は経済産業大臣の登録を受ける登録制です。制度上、調査(審査)を省くことはできません。「審査なしで簡単に導入できる」とうたうサービスに安易に頼るのではなく、自社が通る会社を正しく選ぶことが近道になります。
審査基準・提携カード会社・対応業種は会社ごとに違う
決済代行会社によって、重視する審査基準や提携しているカード会社、対応できる業種は異なります。そのため、ある会社で審査に通らなくても、別の会社なら通るケースがあります。特定継続的役務や許認可が必要な業種でも、その業種の審査に対応した実績を持つ会社を選べば、導入できる可能性が高まります。
決済代行会社は、複数のカード会社との加盟店契約をまとめて仲介します。そのため、カード会社と直接契約するよりも、決済代行会社を経由して申し込むほうが加盟店審査に通りやすい傾向があります。自社の商材・業種に対応した会社を見極めることが、通りやすさの第一歩です。
出典・参考資料(1件)
- 参考資料:決済代行サービス導入時の審査と事前のチェックポイント|DGフィナンシャルテクノロジー(https://www.dgft.jp/tips/column/screening.html)
個人事業主・開業直後・信用情報が不安なとき
個人事業主や開業直後で取引実績が乏しい場合でも、利用できる決済代行サービスは多数あります。スタートアップや個人事業主に対して柔軟な審査を行う会社もあるため、実績の少なさだけで導入をあきらめる必要はありません。売上規模や事業計画を具体的に示せるよう準備しておくと、審査で有利に働きます。
事前審査・審査サポート・複数社の比較と並行申請
審査に不安がある場合は、次のような進め方が有効です。会社ごとに基準が違うからこそ、複数社を比べて自社に合う先を選ぶことが通過への近道になります。
- 本申し込みの前に事前審査(事前相談)を受けられる会社を選ぶ
- 専任担当による審査サポートがある会社を選び、書類や表記の不備を事前につぶす
- 複数の決済代行会社を比較し、対応業種や審査条件が合う先へ並行して申し込む
自社に合う決済代行を見つけるには、審査基準や対応業種、料金を横並びで比べるのが確実です。次章で、比較検討の候補になるサービスを紹介します。
審査で悩んだら比較したい決済代行
ここからは、審査基準や対応業種が異なる決済代行を比較検討するための候補を紹介します。審査の通りやすさは会社ごとに変わるため、料金だけでなく、対応業種やサポート体制、入金サイクルもあわせて確認しましょう。
次に紹介する3社に加えて、より多くの決済代行を手数料・対応業種・入金サイクルで横並びに比較したい場合は、43サービスをまとめた次の記事もあわせてご覧ください。自社が通る先を選ぶうえで、比較検討の幅を広げられます。
| サービス名 | Paysys(ペイシス) | サブスクペイ | Square(スクエア) |
|---|---|---|---|
| 向いている事業・審査の対象 | 新規事業者・個人事業主も 導入しやすい(B2B/B2C両対応) | 継続課金・サブスク事業 (学習塾・スクール・ フィットネス・医療など) | 個人事業主・小規模事業者 (対面+オンライン) |
| 審査・導入までの期間 | 申込後およそ1か月前後 (導入まで。決済種別で異なる) | 審査最短2営業日 | 要問い合わせ |
| 審査サポート・事前相談 | 専任担当による有人サポート (審査項目・書類を事前確認) | 導入相談・担当者による 導入設定支援あり | セルフ申込 (オンラインヘルプ・電話) |
| 決済手数料 | 1.99%〜(BtoB限定プラン) BtoCは個別見積り | クレジット2.5%〜 | 対面2.5%〜3.75% |
| 初期費用 | 0円〜(BtoB限定プラン) BtoCは個別見積り | 個別見積り | 0円 |
| 対応決済 | クレカ5ブランド・PayPay コンビニ・ペイジー バーチャル口座・WEB口座振替 | クレカ・口座振替 コンビニ・銀行振込 | 全43種以上 (クレカ・電子マネー・QR) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | サービス詳細を見る |
Paysys(ペイシス)(株式会社ペイメントフォー)

Paysys(ペイシス)は、株式会社ペイメントフォーが提供する、開発不要で導入できるオンライン決済サービスです。管理画面から請求URLを作成し、メール・SMS・SNSで送るだけでクレジットカード決済を受け付けられます。メールリンクタイプ・フォームタイプ・API連携をそろえ、事業の成長段階に応じて導入方式を選べます。
審査についても、専任担当がカード会社の確認内容まで踏まえてサポートする体制が特徴です。
規模を問わず専任担当による有人サポートが付くため、審査の準備や書類の不備を事前につぶしたい事業者に向いています。料金は個別見積もりで、BtoB向けには1.99%の手数料が用意されています。
審査を急ぐことのリスクと、審査サポートで実務上どこまで確認するのかについて、MCB FinTechカタログの独自インタビューで、ペイメントフォーの担当者は次のように述べています。

正直なところ、他社でもっと導入が早いケースはあります。ただ、審査を完全に完了する前にサービス提供を開始してしまい、後から「やっぱりダメでした」と急に決済を止められたり、入金を止められたりするトラブルがあります。それが本当に「早くていいこと」なのかと、当社は考えています。当社では正しい手順を踏んで、「カード会社などが良く見る内容が審査項目から抜けていないかの確認」や「ユーザーが迷うことのないUIになっているか」というところまで専任担当がサポートしています。
サブスクペイ(株式会社ROBOT PAYMENT)

東証グロース市場に上場する株式会社ROBOT PAYMENTが手がけるサブスクペイは、継続課金・サブスクリプションビジネスに特化した決済・顧客管理システムです。クレジットカード決済・口座振替・コンビニ決済・銀行振込を一元管理でき、残高不足時に他の決済手段へ自動で切り替える継続課金の仕組みを備えています。累計14,000社以上の導入実績があります。
審査期間は最短2営業日で、学習塾・スクール・フィットネス・医療など、継続課金型のサービスを幅広く扱っています。会計ソフト連携にも標準対応しており、決済から請求・回収までを効率化したいサブスク事業者に適しています。
Square(スクエア)

Square(スクエア)は、個人事業主や小規模事業者でも申し込みやすい決済サービスです。オンライン決済に加え、実店舗向けの決済端末やスマホでのタッチ決済にも対応し、対面とネットの両方をカバーできます。カード情報のセキュリティ対策(PCI DSS準拠)はSquare側が担保するため、事業者の対応負担を軽減できます。
手厚い審査サポートよりも、セルフ申込で手早く始めたい個人事業主・小規模事業者に向いた選択肢です。対応する決済ブランドは全43種以上で、対面決済の手数料は2.5%〜3.75%のレンジです。まずは自社の業種で利用できるかを確認したうえで、他社と比較検討するとよいでしょう。
まとめ
決済代行の加盟店審査では、取扱商材・業種、ECサイトの整備状況、事業実態や信用情報が確認されます。とくに取扱商材は審査結果を大きく左右するため、自社の業種・商材が取扱不可や要許認可、特定継続的役務に該当しないかを最初に確認することが大切です。
審査期間は数営業日から1か月以上まで幅があるため、EC公開日から逆算して余裕を持って申し込みましょう。特商法表記や必要書類を事前に整えておけば、差し戻しによる遅延を防げます。審査なしの決済代行は制度上存在しないため、会社ごとに異なる審査基準・対応業種を比較し、自社が通る先を選ぶことが、確実な導入への近道です。
自社の業種・商材で通る決済代行を見極めるために、複数のサービスの審査条件や料金を比較し、資料を取り寄せて検討を進めてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 決済代行の加盟店審査とは何ですか?
A. 決済代行の加盟店審査とは、クレジットカード決済を導入する事業者が決済を安全に扱えるかどうかを、決済代行会社やカード会社が契約前に確認する審査です。「何を売るか(取扱商材・業種)」「どう売るか(ECサイトの整備状況)」「誰が売るか(事業実態・信用情報)」の3つの観点で確認され、不正利用の防止と消費者保護を目的としています。
この審査は決済代行会社が独自に設けているだけのものではなく、割賦販売法でカード会社(アクワイアラー)に加盟店を調査する義務が課されていることが、制度的な背景になっています。
Q. 審査なしで導入できる決済代行はありますか?
A. 審査なしでクレジットカード決済を導入できる決済代行は存在しません。カード会社(アクワイアラー)には割賦販売法で加盟店を調査する義務が課されており、これらの事業者は経済産業大臣の登録を受ける登録制のため、制度上、審査を省くことはできません。
「審査なしで簡単に導入できる」とうたうサービスに頼るのではなく、審査基準や対応業種は会社ごとに異なるため、自社の業種・商材で通る決済代行を選ぶことが確実な導入への近道です。
出典・参考資料(1件)
- 出典:割賦販売法 第三十五条の十七の八|e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159)
Q. 個人事業主でも決済代行の審査に通りますか?
A. 個人事業主でも決済代行の審査に通り、クレジットカード決済を導入できます。個人事業主や開業直後で取引実績が乏しい場合は審査が慎重になりやすい傾向はありますが、スタートアップや個人事業主に柔軟な審査を行う決済代行会社も多くあります。
実績の少なさだけで導入をあきらめる必要はありません。売上規模や事業計画を具体的に示せるよう準備しておくと、審査で有利に働きます。
Q. 決済代行を乗り換える場合も加盟店審査は必要ですか?
A. 決済代行を乗り換える場合も、原則としてあらためて加盟店審査が必要です。審査基準や提携するカード会社は決済代行会社ごとに異なるため、すでに別の会社でカード決済を利用していても、新しい会社では新規申し込みと同じように審査を受けることになります。
乗り換えの際も審査期間を見込み、現在の決済を止めずに切り替えられるよう、余裕を持ったスケジュールで申し込むと安心です。
Q. 急いでカード決済を導入したいとき、何を準備すればよいですか?
A. 急ぎで導入したいときは、事業者情報・代表者情報・売上代金の振込先口座・取扱商材の内容と、公開できる状態のECサイト(特定商取引法に基づく表記を含む)を先にそろえておくことが近道です。許認可が必要な商材を扱う場合は、許認可証も用意します。
これらが申し込み時に整っていれば、書類の不備による差し戻しを防げます。差し戻しは審査期間が延びる主な原因のため、事前準備が結果的に最短での導入につながります。
Q. 決済代行の審査に落ちたらどうすればよいですか?
A. 審査に落ちたときは、落ちた原因を自己点検したうえで、審査基準や対応業種が異なる別の決済代行会社を検討するのが基本です。審査の落選理由は具体的に開示されないことも多いため、本記事の「見られる項目」に照らして、取扱商材・サイトの整備状況・特商法表記・事業実態のどこに不安があったかを確認します。
表記や書類の不備を直したうえで、事前審査(事前相談)を受けられる会社や、自社の業種に対応した実績を持つ会社へ申し込むと、通る可能性が高まります。
特定商取引法に基づく表記や必要書類の不備が原因の場合は、それらを整えてから再申請することで通過の可能性が高まります。一社の結果だけで導入をあきらめず、複数社を比較して申し込むことが有効です。
決済代行の料金・手数料を一括チェック
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