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経理管理ソフト(会計ソフト)おすすめ比較15選|中小〜中堅企業向けに機能・料金・選び方を解説

経理管理ソフト(会計ソフト) おすすめ比較15選のサムネイル画像
クラウド会計ソフト比較表(2026年版)のプレビュー

主要15サービスの料金・機能を無料で一覧比較

クラウド会計ソフト比較表(2026年版)

経理管理ソフトを探して情報を集めると、検索結果には「会計ソフト」の比較記事が並び、「経理管理ソフトと会計ソフトは違うのか」「自社にはどれが合うのか」と迷うことはないでしょうか。日々の記帳や請求、決算前の集計を手作業やExcelで回している経理担当者にとって、入力ミスや月次の締め遅れ、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応は悩みの種です。

経理管理ソフトは、実質的には日々の仕訳・記帳から決算書の作成までを担う会計ソフトを指します。ただ、ひとくちに会計ソフトといっても、クラウド型かインストール型か、中小企業向けか中堅〜大企業向けかで、機能も料金も大きく変わります。自社の規模や業務に合わないものを選ぶと、導入後に使いこなせず入れ直しになりかねません。

本記事では、経理管理ソフト(会計ソフト)の種類や主な機能、費用相場を整理したうえで、中小〜中堅企業向けの15サービスを機能・料金・対応規模で比較します。企業規模別の選び方や、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応の見極め方もまとめました。自社に合う一本を見つけるための検討材料としてご活用ください。

また、自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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経理管理ソフト(会計ソフト)とは

ここでは、経理管理ソフトが何を指し、どこまでの業務を担えるのかを整理します。

経理管理ソフトとは、日々の取引の仕訳・記帳から、総勘定元帳や試算表の集計、決算書の作成までを効率化するソフトウェアです。市場で「会計ソフト」と呼ばれる製品と実体は同じで、検索時の入り口の言葉が違うにすぎません。銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、勘定科目を提案して仕訳を作り、帳簿や決算書の下地を自動で組み立てます。

担える範囲は、日々の記帳・集計から決算書作成の下地づくりまでです。一方で、決算書をもとにした税務申告書の作成や、税務署への申告の代理、節税や税務判断の相談は、税理士の領域として残ります。経理管理ソフトは経理業務そのものを回す道具であり、税務の最終判断まで置き換えるものではない、という前提で選ぶと導入後の役割分担が明確になります。

同じように、給与計算や勤怠、販売管理などは別の専用システムが担う領域です。多くの会計ソフトはこれらと連携する仕組みを備えており、経理管理ソフトを中心に据えて周辺業務のデータを取り込む形が一般的です。

担う範囲と、その外側にある税理士・周辺システムの領域を整理すると次のようになります。

経理管理ソフト(会計ソフト)が担う範囲と、その外側の領域を整理した図解。会計ソフトは日々の取引の仕訳・記帳、総勘定元帳や試算表の集計、決算書作成の下地づくりを担う。税務申告書の作成や申告の代理、節税・税務判断の相談は税理士の領域。給与計算・勤怠・販売管理は会計ソフトと連携する別の専用システムが担う。

経理管理ソフトの種類(提供形態の違い)

ここでは、経理管理ソフトを提供形態で分けて、それぞれの向き不向きを整理します。選定の前提として、まず自社がどの形態に向くかを押さえておくと候補を絞りやすくなります。

経理管理ソフトの3つの提供形態を比較した図解。クラウド型は月額・年額のサブスクが中心で初期費用を抑えやすく、法改正対応や機能追加が自動で反映され、中小・成長企業向き。インストール型(パッケージ型)は買い切りが多く月額がかからず、ネット環境に依存せず動作が安定し、小規模事業者にも向く。オンプレミス型は自社サーバーで運用しカスタマイズの自由度が高い反面、初期・運用費が最も高くなりがちで、中堅〜大企業向き。

クラウド型

インターネット経由で利用し、データをクラウド上に保存する形態です。月額または年額のサブスクリプション形式が中心で、初期費用を抑えやすく、法改正への対応や機能追加が自動で反映されます。銀行明細の自動取得や複数人での同時利用、外出先・在宅からのアクセスがしやすい点も特徴です。ソフトの更新やサーバー管理の手間をかけたくない中小企業や、成長に合わせて利用人数を増やしたい企業に向いています。

インストール型(パッケージ型)

ソフトウェアを購入して自社のパソコンにインストールして使う形態です。買い切り型が多く、月額費用がかからない一方、法改正対応のアップデートやサポートには別途費用がかかることがあります。インターネット環境に依存せず動作が安定しやすく、手元の端末にデータを置いて運用したい企業に向いています。導入時のコストを一度で済ませたい小規模事業者にも適した形態です。

オンプレミス型

自社でサーバーを構築し、その上で会計システムを運用する形態です。自社の業務に合わせたカスタマイズの自由度が高く、他システムとの連携や独自の運用要件に対応しやすい反面、初期費用・運用費用は最も高くなりがちです。部門別・拠点別の管理や高度なセキュリティ要件が求められる中堅〜大企業で採用されることが多い形態です。

経理管理ソフトの主な機能

ここからは、経理管理ソフトが備える主な機能を、比較の軸になる観点で整理します。

中心となるのは、日々の取引を帳簿に落とし込む仕訳・記帳の自動化です。銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取得し、過去の仕訳をもとに勘定科目を提案することで、手入力とチェックの負担を減らします。レシートや請求書を読み取って仕訳に変換する機能を備える製品も増えています。

集めた取引データからは、総勘定元帳や試算表、貸借対照表・損益計算書といった決算書の下地が自動で作成されます。請求書の発行や経費精算、給与計算など周辺業務のデータと連携し、二重入力をなくせる点も、経理全体の効率を左右する機能です。中堅以上の規模では、部門別・プロジェクト別に損益を把握する管理会計や、複数拠点・グループ会社をまたいだ集計への対応が選定の分かれ目になります。

加えて、インボイス制度や電子帳簿保存法といった法令に沿った記録・保存の機能も、いまや会計ソフトの標準的な要素です。どの製品がどこまで対応しているかは後半の比較表と法令対応の章で詳しく整理します。

経理管理ソフトの費用相場(提供形態別)

ここでは、提供形態ごとの費用のかかり方と、料金以外に見ておきたいコストの目安を整理します。個別の料金は後半の比較表と各社の公式情報で確認してください。

クラウド型は、個人・小規模向けであれば月額数千円台から、法人向けの標準的なプランで月額1万円台から数万円程度が目安です。初期費用を無料に設定する製品が多く、利用人数や必要な機能に応じて段階的にプランを選ぶ形が一般的です。

インストール型(パッケージ型)は買い切りで、小規模向けの数万円台から、中堅向けの数十万円規模まで幅があります。オンプレミス型は自社サーバーの構築を伴うため、初期・運用を合わせて数十万円から数百万円規模になることもあります。

料金表に表れる金額以外にも、導入支援やデータ移行、既存システムとの連携設定、追加オプション、社内教育にかかる手間と費用が発生します。とくに規模が大きくなるほどカスタマイズや導入支援の比重が増えるため、月額・買い切りの表示価格だけでなく、導入後の総額で比べることが大切です。

無料で使える会計ソフトと有料版との違い

会計ソフトには、機能を限定して無料で使える製品もあります。仕訳入力や決算書・試算表の出力といった基本機能を無料版で提供し、クラウド保存・自動仕訳・操作サポートなどを有料版で追加する形が代表的です。開業直後で取引量が少ない小規模事業者や、まず操作感を試したい場合には有力な選択肢になります。

一方で、無料版は登録できる仕訳数やユーザー数、サポートの範囲に制限があることが多く、事業が拡大して取引が増えると機能が足りなくなりがちです。銀行明細の自動連携やインボイス・電子帳簿保存法への対応が有料版限定というケースもあるため、無料で始める場合も、事業成長後に有料版や別製品へ移行する前提で選ぶと失敗しにくくなります。

経理管理ソフトを導入するメリット・デメリット

導入の効果と、あらかじめ押さえておきたい落とし穴の両面を整理します。

導入するメリット

最大の利点は、日々の記帳と集計にかかる工数を減らせることです。明細の自動取得と自動仕訳により手入力そのものが減り、転記ミスや計算間違いといったヒューマンエラーも起きにくくなります。試算表や資金の動きがリアルタイムで見えるようになるため、月次決算の早期化や、経営判断に使える数字の把握にもつながります。

クラウド型であれば、複数の担当者や顧問税理士が同じデータを見ながら作業でき、在宅・拠点をまたいだ運用もしやすくなります。インボイス制度や電子帳簿保存法に沿った記録・保存を仕組みとして担保できる点も、法令対応の抜け漏れを防ぐうえで大きな効果です。

導入時のデメリットと注意点

一方で、導入と運用にはコストが継続的にかかります。クラウド型は月額費用が発生し、インストール型でもアップデートやサポートに追加費用が生じることがあります。既存の業務フローや勘定科目の設定に合わせる初期設定、過去データの移行、担当者が操作に慣れるまでの期間も見込んでおく必要があります。

また、自社の帳簿形式や業種特有の処理に柔軟に対応できるか、既存の販売・給与システムと連携できるかは、製品によって差があります。クラウド型はサービス側のシステム障害やセキュリティにも留意が必要です。こうした点を確認せずに導入すると、想定した効率化が得られず入れ直しになりかねないため、次章の選び方で自社の要件を整理してから候補を絞ることをおすすめします。

経理管理ソフトの選び方(確認したい観点)

ここでは、自社に合う経理管理ソフトを見極めるための観点を整理します。すべてを満点で満たす製品を探すのではなく、自社にとって外せない条件から優先順位をつけて確認していくのが現実的です。

提供形態が自社の運用に合うか。複数人・複数拠点で使う、在宅でも作業する、法改正対応を自動で済ませたいならクラウド型が向きます。手元の端末で完結させたい、月額費用を避けたいならインストール型が候補になります。まずここで大きく候補が絞れます。

企業規模と必要な機能が釣り合っているか。個人〜小規模なら記帳の自動化と確定申告・決算対応で十分なことが多く、中堅以上になると部門別・プロジェクト別の管理会計、承認ワークフロー、内部統制、複数拠点・グループ集計が必要になります。機能が過剰でも持て余し、不足すると別途手作業が残るため、自社の業務に対する過不足で判断するのが現実的です。

銀行・既存システムと連携できるか。利用している金融機関やクレジットカードの明細を自動取得できるか、販売管理・給与計算・経費精算など既存システムとデータ連携できるかは、二重入力をなくせるかどうかを左右します。連携が必要な場合は、対応する金融機関数やAPI・データ連携の方式を確認しておきます。

インボイス制度・電子帳簿保存法に対応しているか。いまはほとんどの製品が対応をうたっていますが、対応の範囲や必要なオプションは製品ごとに異なります。要点は次章で具体的に解説しますが、選定段階では「どの法令のどこまでを標準機能でカバーするか」を確認しておきます。

サポート体制が自社の運用に合うか。導入時の初期設定支援や、日々の操作で困ったときの問い合わせ窓口(電話・メール・チャット)の有無と対応時間を確認しておきましょう。経理の専任担当がいない企業ほど、サポートの手厚さが定着を左右します。

経理の先の経営管理まで見据えられるか(拡張性)。会計ソフトで日々の記帳を整えた先には、その会計データを使った予実管理やKPIの可視化といった経営管理のニーズが生まれます。将来的にこうした領域まで広げたい場合は、会計データを予実管理・経営管理ツールに連携できるか、あるいは同じシリーズ・基盤で拡張できるかも確認しておくと、後から乗り換える手間を避けられます。

個人事業主の方は、ここで挙げた製品の多くが個人向けの確定申告向けプランも用意しているため、そちらもあわせて検討するとよいでしょう。

会計ソフトの先にある予実管理・連結会計・ERPまで見据えて比較したい場合は、これらをタイプ別に整理した以下の記事も参考になります。

企業規模別のタイプ

経理管理ソフトは、想定する企業規模によって設計思想が分かれます。ここでは大きく2つのタイプに整理します。自社がどちらに当てはまるかを押さえると、このあとの診断ツール・比較表・サービス紹介で候補を絞りやすくなります。

中小企業・成長企業向け(記帳の自動化とコストを抑えた運用)

数名〜数十名規模で、経理を少人数で回している企業に向くタイプです。クラウド型が中心ですが、買い切りのインストール型も含め、銀行明細の自動取得やAIによる仕訳提案で記帳の手間を減らし、初期費用や月額を抑えて始められるサービスが揃います。確定申告・決算対応や請求・経費との連携など、経理業務を一通りカバーしつつ、専任担当がいなくても運用しやすい操作性を重視しています。

記帳から決算までを外部に任せたい場合は、記帳代行と一体で提供されるサービスも選択肢になります。

中堅〜大企業向け(部門別管理・内部統制・基幹/ERP連携)

数百名規模や複数拠点・グループ会社を持つ企業に向くタイプです。部門別・プロジェクト別の管理会計、仕訳の承認ワークフローや権限・操作ログによる内部統制、販売・人事給与など基幹システムとの連携やERPとしての統合を重視します。

クラウド型とオンプレミス型の両方があり、既存の基幹システムや会計事務所との連携方針に合わせて選びます。導入時のカスタマイズや支援の比重が大きく、運用も含めた総コストで評価するタイプです。中小規模でも、部門別管理・内部統制・基幹システム連携を重視する場合は、このタイプの製品が候補になります。

しかし、自社がどのタイプに当てはまるか、その中でどの製品が合うかの判断が難しいケースもあります。そのような場合でも貴社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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【比較表】経理管理ソフトのおすすめ比較15選

ここからは、自社の課題や要件に合わせて客観的に比較・選定できるよう、主要な経理管理ソフト15製品を企業規模のタイプ別に分類してご紹介します。まずは中小企業・成長企業向け、続いて中堅〜大企業向けの順に、提供形態・対象規模・料金・法令対応などを横並びで整理しました。

中小企業・成長企業向けの比較表

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サービス名弥生会計 NextTenbookfreee会計マネーフォワード クラウド会計ジョブカン会計会計王大蔵大臣NX
提供形態クラウドクラウド(記帳代行一体)クラウドクラウドクラウドインストール型(買い切り)インストール型/クラウド
対象企業規模中小法人(個人事業主は対象外)中小・スタートアップ(売上15億円以下)個人事業主〜中小・成長企業ひとり法人〜中小(〜50名想定)中小企業・個人事業主中小企業・個人事業主中小〜中堅企業
料金目安月額2,900円〜7,000円(税抜・年契約)月額29,500円〜(免税事業者)/43,500円〜(課税事業者)月額5,480円〜8,980円(税抜・年払い)月額4,480円〜6,480円(税抜・年払い)月額2,500円〜5,000円(スタートアップ〜ビジネス)44,000円(標準版・税込・買い切り)/月額なし要お問い合わせ
サポートチャット・メール(電話は上位プラン)オンライン相談(3名チームで代行)チャット・メール(電話は上位プラン)公式サイト参照電話・メール・チャット電話(バリューサポート加入者・初年度無償)電話・メール(保守契約DMSS)
銀行明細・データ連携2,500以上の金融機関銀行・カード自動連携1,000以上のサービス2,300以上のサービス銀行・カード自動取込MoneyLink連携電子明細自動連携
インボイス制度・電子帳簿保存法対応JIIMA認証取得JIIMA認証取得JIIMA認証取得
詳細情報公式資料を見る公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト

中堅〜大企業向けの比較表

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サービス名マネーフォワード クラウド会計Plus勘定奉行クラウドPCAクラウド 会計SuperStream-NXOracle NetSuiteFX4クラウドMJSLINK DX 財務大将SMILE V 2nd Edition 会計
提供形態クラウドクラウドクラウド/オンプレミスオンプレミス/クラウドクラウドクラウドクラウド/オンプレミスオンプレミス/クラウド
対象企業規模IPO準備・中堅〜上場企業小規模〜中小企業(中堅・大企業は上位の奉行V ERPクラウド)中小〜中堅企業中堅〜大企業・上場企業中堅〜大企業・海外展開企業中堅企業・上場準備企業中堅・中小企業中堅・中小企業
料金目安要お問い合わせ月額7,750円〜(税抜・年額換算)月額16,200円〜(税抜)要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ要お問い合わせ
サポートチャット・メール(サクセスプランは専任担当)電話相談・パートナー支援電話サポート(導入支援は別途)販売パートナー経由で導入・運用支援3階層サポート(24時間365日の重要問合せ対応)TKC会員事務所が導入・運用支援電話ほか(平日9:00〜17:30)大塚商会「たよれーる」(平日9:00〜17:30)
銀行明細・データ連携銀行・カード自動連携入出金明細を自動起票PCA FinTechサービスモジュール間仕訳連携・AI-OCR国内銀行連携は公式明記なし複数金融機関から自動受信バンキングデータ連携(ZEDI対応)入出金明細・DI-ZEDI連携
インボイス制度・電子帳簿保存法対応JIIMA認証4種取得JIIMA認証取得Japan Localization SuiteApp前提JIIMA認証3種取得JIIMA認証取得
詳細情報オンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト

※上記は2026年9月時点の各社公式情報にもとづく一般的な傾向です。個別の機能搭載の有無や提供形態(標準・オプション等)、最新の料金は各社の公式情報をご確認ください。

サービス個別紹介

比較表で全体像をつかんだうえで、ここからは各サービスの特徴を個別に紹介します。タイプごとに、対象規模や強み、料金の考え方を整理していきます。

中小企業・成長企業向けの経理管理ソフト

まずは、クラウドを中心に記帳の自動化と低コストでの運用に強い、中小企業・成長企業向けのサービスです。

1. 弥生会計 Next(弥生株式会社)

弥生会計 Next の公式サイト

弥生株式会社が2025年4月に正式リリースした、法人向けのクラウド会計サービスです。会計帳簿・決算書の作成に加え、見積書・請求書などの請求業務と経費精算を1つのシステムでまとめて扱える点を打ち出しています。個人事業主は対象外で、法人専用の設計です。

銀行口座・クレジットカードの明細は2,500以上の金融機関と連携して自動で取り込み、AIが勘定科目を推測してワンクリックで登録できます。前身の「弥生会計 オンライン」は2025年4月7日に新規受付を終了しており、デスクトップ版・オンライン版の双方からのデータ移行に対応します。

料金は初期費用0円で、年契約なら月あたり2,900円(税抜)のエントリープランから利用できます。電話サポート・仕訳相談が付くベーシックプラスプラン(月あたり7,000円)まで、必要なサポート範囲に応じて3つのプランを選べます。

2. Tenbook(シンアカウンティングサービス株式会社)

Tenbook(テンブック)の公式サイト

公認会計士・税理士が運営する会計事務所が、記帳から決算書・法人税申告書の作成までをまとめて代行するクラウド型の会計サービスです。提供元のシンアカウンティングサービス株式会社が自社開発したクラウド会計ソフト「10book」を、契約者へ無料で提供します。

日々の記帳から決算・申告までを原則3名のチーム体制で対応するため、経理の専任者を置きにくい企業でも業務を継続しやすくなります。10bookは会計・経理・給与計算を1つのシステムに統合しており、業務ごとにソフトを切り替える手間がかかりません。

料金は初期費用0円で、月額は免税事業者が29,500円、課税事業者が43,500円です。記帳から申告までを外部に任せたい、売上高15億円以下の中小企業・スタートアップを主な対象としています。

記帳代行という形態がどのような課題に応えるのか。提供元であるシンアカウンティングサービス株式会社の上田氏は、経理体制が不安定になりやすい現場の実情について次のように語っています。

上田氏
シンアカウンティングサービス株式会社 代表取締役
上田氏
独自インタビューより

経理担当者の退職などで業務が不安定になるケースもよくあります。属人的なフローになっていると引き継ぎが大変ですし、退職に伴って経理が回らなくなるリスクが出てきます。そこを専門家に任せることで、経理業務の安定性を提供したいと考えています。

3. freee会計(フリー株式会社)

freee会計の公式サイト

個人事業主から新設法人、中小企業、上場・IPO準備企業まで幅広い規模をカバーする、フリー株式会社のクラウド会計ソフトです。銀行口座・クレジットカード・POSレジ・人事労務システムなどと連携し、明細の自動取得から仕訳、決算書作成までをクラウド上で一貫して行えます。

AIが仕訳を学習する自動記帳やAI-OCRによる証憑の読み取りに対応し、電子帳簿保存法(JIIMA認証取得)・インボイス制度にも対応します。上位プランでは部門別損益や予実管理といった管理会計機能が段階的に加わり、企業の成長に合わせて機能を拡張できます。

法人向けの料金は年払いの場合、代表1名向けの「ひとり法人」が月額2,980円、小規模向けの「スターター」が5,480円、中小企業向けの「スタンダード」が8,980円などで、いずれも税抜・初期費用0円です。30日間の無料トライアルが用意されています。

4. マネーフォワード クラウド会計(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド会計の公式サイト

ひとり法人から従業員50名程度までの中小企業を対象とした、株式会社マネーフォワードの法人向けクラウド会計ソフトです。複式簿記を前提に勘定科目を自分で扱える自由度があり、簿記の知識がある経理担当者が細かく設定・調整しやすい点が、初心者向けに振り切った製品との違いとして挙げられます。

2,300以上の金融関連サービスと連携して明細を自動取得し、AIが勘定科目を提案する自動仕訳やAI-OCRによる証憑の読み取りに対応します。会計を起点に、請求書・経費・給与などマネーフォワード クラウドシリーズの各サービスと同一基盤でつなげられます。

料金は税抜・初期費用0円で、年払い換算の月額は「ひとり法人」が2,480円、小規模向けの「スモールビジネス」が4,480円、中小企業向けの「ビジネス」が6,480円です。ビジネスプランでは部門別損益管理に対応し、4名以上の利用は1名につき月300円が加算されます。無料トライアルは1ヶ月です。

5. ジョブカン会計(株式会社DONUTS)

ジョブカン会計の公式サイト

勤怠管理や給与計算などを擁する「ジョブカンシリーズ」の会計・決算領域を担う、株式会社DONUTSのクラウド型会計ソフトです。パッケージ型会計ソフトの操作性をそのままクラウド化したことを掲げ、キーボード中心の入力と自動集計で記帳を進められます。

銀行・クレジットカード明細の自動取込やインボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、ジョブカンの勤怠・給与計算・経費精算・ワークフローなどと連携できます。AI-OCRやAI仕訳作成は、有償オプション「ジョブカン証憑管理」を追加すると利用できます。

料金は初期費用0円で、月額は3ユーザーまでの「スタートアップ」が2,500円、権限管理・承認機能が加わる「ビジネス」が5,000円、ユーザー数無制限の「エンタープライズ」が50,000円です。30日間の無料トライアルを提供しています。

6. 会計王(ソリマチ株式会社)

会計王の公式サイト

ソリマチ株式会社が販売する、インストール型(買い切り)の会計ソフトです。日々の記帳から決算書・申告書の作成、経営分析までを1つの製品で完結でき、中小企業・個人事業主を対象としています。最新版は「会計王25」(2025年11月発売)です。

「MoneyLink」による銀行・クレジットカード明細の自動取込と自動仕訳に対応し、電子帳簿保存法の「優良な電子帳簿」の要件を満たすJIIMA認証(電子帳簿ソフト法的要件認証)を取得しています。インボイス制度への対応は連携オプション「インボイス王」で行い、固定資産管理は本体に内蔵しています。

料金は標準版が44,000円(税込)の買い切りで、月額課金は発生しません。複数担当者が同時入力できるネットワーク版「会計王PRO」も別途用意され、年間保守「バリューサポート」は初年度が無償です。

7. 大蔵大臣NX(応研株式会社)

大蔵大臣NX の公式サイト

応研株式会社の基幹業務パッケージ「大臣シリーズ」で、財務会計を担う会計ソフトです。振替伝票そのままの画面で仕訳を入力でき(1伝票あたり最大999行の複合仕訳に対応)、元帳管理・試算表・決算書作成までを一連の流れで処理します。中小企業から中堅企業までを対象としています。

提供形態は、自社に導入するパッケージ版(スタンドアロン/ピア・ツー・ピア/LAN)と、Microsoft Azure上のプライベートクラウドで利用する「大臣NXクラウド」の2系統です。標準版と、固定資産管理などを加えた上位版「大蔵大臣NX Super」の2エディション構成になっています。

電子帳簿保存法のJIIMA認証(電子帳簿ソフト法的要件認証)を取得し、国税庁の公表サイトと連携した適格請求書発行事業者の確認など、インボイス制度にも対応します。料金は提供形態やエディションによって異なるため、導入時は公式サイトへの問い合わせで確認が必要です。

中堅〜大企業向けの経理管理ソフト

続いて、部門別管理・内部統制や基幹システムとの連携に対応する、中堅〜大企業向けのサービスです。

8. マネーフォワード クラウド会計Plus(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド会計Plusの公式サイト

マネーフォワード クラウド会計Plusは、株式会社マネーフォワードがIPO準備・中堅〜上場企業向けに提供する会計システムです。中小企業向けの「マネーフォワード クラウド会計」で培った銀行明細の自動取得や自動仕訳の利便性を保ちながら、仕訳承認フロー・権限設定・操作ログ(仕訳更新履歴)といった内部統制機能を加えている点が、無印版との違いです。

監査法人と会計システムを共有し、証憑をWeb上で照会しながら監査手続きを進められるため、上場準備やJ-SOX対応で求められる証跡づくりに向きます。経費精算・給与計算・請求など同社クラウドシリーズと同一基盤で連携でき、決算の早期化を後押しします。公式トップページでは1,000社以上の導入実績を掲げています。

出典・参考資料(1件)

料金は利用ID数に応じた要見積もり方式で、監査法人や税理士法人など外部共有用のアカウントもID数に含めて数える点が料金設計の特徴です。無料トライアルはなく、無料の見積もり・オンライン相談を通じて導入を検討する形をとります。

どのような企業がこうした内部統制対応の会計システムを検討しているのか。提供元である株式会社マネーフォワードの栗本賢人氏は、導入相談の傾向を次のように述べています。

栗本賢人氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本賢人氏
独自インタビューより

最も多いのは、IPOや上場を目指していて内部統制をしっかり整えたい、J-SOX対応の必須要件に対応したいという中堅企業からのご相談です。導入の主導は経理の責任者が中心になることが多く、IPO準備など全社的な取り組みの文脈ではCFOが関与されるケースも少なくありません。

9. 勘定奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

勘定奉行クラウドの公式サイト

株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)が提供する勘定奉行クラウドは、現行世代を「勘定奉行iクラウド」の名称でも案内するクラウド会計です。金融機関の入出金明細や領収書、Excelデータから仕訳を自動起票し、標準で50種類を超える帳票を備えます。給与奉行・固定資産奉行・申告奉行など同社の奉行シリーズや外部システムとAPI連携できる点も特徴です。

製品ラインナップ上、勘定奉行クラウド単体は小規模〜中小企業向けに位置づけられており、連結決算やグループ経営が必要な中堅〜大企業向けには上位の「奉行V ERPクラウド」が別途用意されています。会計基盤を奉行シリーズで揃えつつ、規模の拡大に合わせて上位製品へ移行したい企業に向く構成です。

料金は利用人数・伝票明細件数・機能によるエディション別の年額制で、最小構成のEシステムが年額93,000円(税抜、月額換算7,750円)から、初期費用はエディションにより0〜70,000円です。30日間の無料お試しがあり、電子帳簿保存法のJIIMA認証4種とインボイス制度に対応しています。

10. PCAクラウド 会計(ピー・シー・エー株式会社)

PCAクラウド 会計の公式サイト

PCAクラウド 会計は、ピー・シー・エー株式会社が長年提供してきたパッケージ会計ソフト「PCA会計」をクラウドで利用できるようにした財務会計システムです。日常の伝票入力から元帳・試算表・決算書、経営分析帳票までを作成でき、中小企業向けの標準グレードと、中堅企業向けの上位グレード「PCAクラウド 会計 hyper」が用意されています。

hyperでは、複数子会社を企業グループとして扱うグループ企業管理、事業別・地域別に区分するセグメント管理、部門の階層管理に対応します。仕訳の承認機能や予算管理を備え、担当者が入力し責任者が確認する運用にも向きます。銀行口座・クレジットカードの取引履歴から仕訳を自動作成する「PCA FinTechサービス」も利用できます。

提供基盤はデータセンター版・AWS版・サブスク版から選べ、料金は会計 hyper単体で月額19,200円(税抜、ソフト利用7,200円+サーバー利用12,000円)、標準グレードの会計単体で月額16,200円(税抜)です。初期費用0円の「イニシャル0プラン」と2ヶ月の無料体験があり、電子帳簿保存法のJIIMA認証とインボイス制度に対応しています。

グループ経営での会計基盤の刷新は、どのような効果につながるのか。提供元であるピー・シー・エー株式会社の田崎氏は、グループ企業を含めた導入事例を次のように紹介しています。

田崎氏
ピー・シー・エー株式会社 事業戦略部 プロダクトマーケティングセンター
田崎氏
独自インタビューより

導入前は、グループ企業のデータ集計や確認作業に膨大な時間がかかり、月次決算が大幅に遅れていました。導入後は、グループ全体の会計データをクラウドでリアルタイムに一元化・連携したことで、月次決算の期間を11日間短縮することに成功しました。これにより月初7営業日以内にグループ全体の正確な経営状況を可視化できるようになり、経営陣の意思決定スピードが大きく向上しています。

11. SuperStream-NX(キヤノンITソリューションズ株式会社)

SuperStream-NXの公式サイト

財務会計・人事給与を一連のモジュール群として束ねる国産の統合型バックオフィス基盤が、キヤノンITソリューションズ株式会社のSuperStream-NXです。財務会計・管理会計に加え、支払管理・経費精算、債権管理、固定資産・リース管理、グループ経営管理、人事・給与・勤怠までを備え、モジュール間を仕訳データでリアルタイムに連携します。中堅〜大企業・上場企業を主な対象としています。

1995年の発売以来30年以上にわたり日本の会計制度・税制改正への対応を重ねてきたパッケージで、公式表記で累計11,000社以上の導入実績を持ちます。固定資産モジュールは日本基準・IFRS(国際財務報告基準)・管理会計など最大5台帳の同時運用に対応し、制度連結はアライアンス製品「BTrex 連結会計」、管理連結はグループ経営管理ソリューションが担う構成です。

出典・参考資料(1件)

提供形態はオンプレミス(エンジンライセンス型・パッケージ提供型)とクラウド提供型があり、事業規模に応じて選べます。導入・運用は多数の販売パートナーが担うため、料金やサポート範囲はパートナーごとに異なり、公式サイトに料金表は公開されていません。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、AI-OCRによる請求書処理の自動化も備えます。

12. Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

Oracle NetSuiteの公式サイト

会計・財務管理を単体ではなくクラウドERPの一部として提供するのが、日本オラクル株式会社のOracle NetSuiteです。受発注・在庫・CRMなどの業務データと同一のデータベース上でリアルタイムに連携する会計基盤である点が特徴で、仕訳・総勘定元帳から売掛買掛管理・固定資産・決算処理・多通貨会計までをカバーします。

複数子会社・多通貨・複数会計基準にまたがる連結決算と内部取引消去の自動化を担う「OneWorld」を標準機能として備え、海外拠点を含むグループ経営や、IPO準備・M&A後のシステム統合を見据えた中堅〜大企業に向きます。全世界で44,000社以上(公式表記)が利用し、190以上の通貨・27以上の言語に対応します。

出典・参考資料(1件)

日本のインボイス制度(消費税計算・インボイス発行要件)と電子帳簿保存法(電子取引データの保存)への対応を公式に明記していますが、これらは「Japan Localization SuiteApp」の追加が前提とされています。国内銀行データとの直接連携は公式に明記がなく、必要な場合は個別の確認が要ります。

料金は定価非公開で、ベースライセンスに利用ユーザー数とデータ量を組み合わせた年間ライセンス制の要見積もりです。

業務データと会計を同じ基盤で扱うことは、経理や決算の現場にどう表れるのか。提供元である日本オラクル株式会社の福宮氏は、導入企業での効果を次のように説明しています。

福宮氏
日本オラクル株式会社 理事 NetSuite事業統括 営業統括本部長
福宮氏
独自インタビューより

物流業の企業様では、年間およそ1,200時間の作業工数を削減いただいています。また、共通しているのは、それまで人手と時間をかけて集計・照合していた作業が大きく減り、その分のリソースを本来やるべき分析や判断に回せるようになった、という点です。

13. FX4クラウド(株式会社TKC)

FX4クラウドの公式サイト

FX4クラウドは、株式会社TKCが展開する「FXクラウドシリーズ」のうち、部門責任者に業績責任を持たせたい中堅企業や上場準備企業向けに位置づけられるクラウド会計情報システムです。複数の金融機関からの取引データ自動受信と仕訳の学習機能、業績数値から個別仕訳まで遡れるドリルダウン型の取引問合せ、仕訳承認ワークフローなどを備えます。

他のクラウド会計ソフトと異なるのは、TKC全国会に所属する税理士・公認会計士(TKC会員事務所)との顧問契約を前提に、導入設計からデータ移行・運用支援までを会計事務所が担う仕組みである点です。365日変動損益計算書や最大11種類のセグメントによる部門別業績管理など、複数部門を持つ企業の管理会計機能に厚みがあります。

消費税の仕入税額控除の記帳要件に準拠し、デジタルインボイス(Peppol)の受送信や電子帳簿保存法のJIIMA認証3種にも対応します。導入は会員事務所を通す形のため公式サイトに料金ページはなく、システム利用料は依頼先の会員事務所ごとの契約条件によって決まります。

MJSLINK DX 財務大将の公式サイト

株式会社ミロク情報サービス(MJS)の中堅・中小企業向けERP「MJSLINK DX」で、会計・決算業務の中核を担うのがMJSLINK DX 財務大将です。財務・給与人事・販売管理・資産管理からなるシリーズの会計モジュールにあたり、クラウド(Microsoft Azure基盤)とオンプレミスの両方に対応します。契約は月額・年額のサブスクリプションと、5年間の使用許諾を定める買取から選べます。

バンキングデータからの入金仕訳の自動作成(全銀EDI/ZEDI対応)や、外部システムとのデータ連携による「AI仕訳」を備えます。部門会計・本支店会計・セグメント管理・プロジェクト別管理に対応し、建設業・広告業・ソフトウェア開発業などプロジェクト単位の原価管理が必要な業種向けの個別原価管理機能も持ちます。

インボイス制度の帳簿記載要件や、スキャナ保存・タイムスタンプ付与を含む電子帳簿保存法にも対応します。

シリーズの実績として、「MJSLINKシリーズ」全体が年商50億円未満企業向けの財務・会計管理ソリューションのライセンス売上高シェアで16年連続1位(矢野経済研究所調査、2025年10月時点)とされます。これは財務大将単体ではなくシリーズ全体の数値です。本体の初期費用・月額費用は公式に非公開で、要問い合わせとなります。

出典・参考資料(1件)

15. SMILE V 2nd Edition 会計(株式会社大塚商会)

SMILE V 2nd Edition 会計の公式サイト

SMILE V 2nd Edition 会計は、株式会社OSK(大塚商会の連結子会社)が開発し、株式会社大塚商会が販売する会計モジュールです。統合型基幹業務システム「SMILE V 2nd Edition」の中核をなす販売・会計・人事給与の3モジュールの1つで、会計モジュール単体での導入もできます。

財務会計から、部門別・セグメント別分析や予実シミュレーションを含む管理会計までを1つのモジュールで扱えます。

金融機関の入出金明細やExcelデータを、設定ルールと過去入力の蓄積辞書に基づいて自動で伝票に変換し、複数子会社を仮想の「合算会社」に集約してグループ全体を管理する機能も備えます。電子帳簿保存法では、令和5年改正版のJIIMA「電子帳簿ソフト法的要件認証」(2024年9月取得)を保有し、AI-OCRによる証憑の自動抽出や、全銀EDI「DI-ZEDI」連携によるデジタルインボイスの受領に対応します。

提供形態は自社運用のオンプレミス版と、大塚商会が提供するクラウド版「SMILE V Air 会計」があり、同一基盤で動作します。シェアの訴求「12年連続 中堅・中小企業向け(年商100億円未満)ERPライセンス売上高シェア1位」(矢野経済研究所調べ、2025年8月現在)は、会計モジュール単体ではなくERPスイート全体の実績です。

出典・参考資料(1件)

料金は公式非公開で、パッケージ費用とは別に導入支援費用・保守料が必要となります。30日間の無料トライアルも用意されています。

インボイス制度・電子帳簿保存法への対応

経理管理ソフトを選ぶうえで避けて通れないのが、インボイス制度と電子帳簿保存法への対応です。ほとんどの製品が「対応」とうたっていますが、対応の範囲は制度ごとに異なります。ここでは、各ソフトの対応可否をどう見極めればよいかを、制度の要点とあわせて整理します。

インボイス制度への対応で見るべき点

インボイス制度(適格請求書等保存方式)は、消費税の仕入税額控除の方式です。国税庁は次のように説明しています。

令和5年10月1日から、複数税率に対応した消費税額の仕入税額控除の方式として、「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」が開始しています。
一定の事項が記載された帳簿及び「適格請求書(インボイス)」等の保存が仕入税額控除の要件となります。

出典:No.6498 適格請求書等保存方式(インボイス制度)|国税庁

ここで重要なのは、仕入税額控除を受けるには帳簿とインボイスの両方の保存が要件になる点です。国税庁の手引きでは「原則として、一定の事項が記載された帳簿及び請求書等につき、課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間の保存が仕入税額控除の要件となります」と示されています。受け取ったインボイスの保存に加え、帳簿への正しい記録も欠かせません。

ソフトを選ぶ際は、適格請求書の発行や受領したインボイスの記録、税率区分ごとの消費税計算、取引先の登録番号の管理といった機能が備わっているかを確認します。これらが標準機能かオプションかは製品によって異なるため、後述の比較表とあわせて各社公式で確認してください。

出典・参考資料(1件)

電子帳簿保存法への対応で見るべき点

電子帳簿保存法は、税務関係の帳簿や書類を電子データで保存することを認める法律です。国税庁は法の位置づけを次のように説明しています。

電子帳簿保存法は、税務関係帳簿書類のデータ保存を可能とする法律で、同法に基づく各種制度を利用することで、経理のデジタル化が図れます。
また、取引に関する書類に通常記載される情報(取引情報)を含む電子データをやり取りした場合の、当該データに関する保存義務やその保存方法等についても同法により定められていますので、所得税法・法人税法上の保存義務者となる方は、特に「電子取引」についてご確認ください。

出典:電子帳簿等保存制度特設サイト|国税庁

国税庁はこの制度を、大きく3つの区分で案内しています。1つ目は電子帳簿等保存で、会計ソフトなどで電子的に作成した帳簿書類を、印刷せず電子データのまま保存できる区分です。2つ目はスキャナ保存で、紙で受け取った請求書・領収書などをスキャンして電子データで保存する区分です。この2つはいずれも「保存できる」という任意の制度です。

3つ目が電子取引データ保存で、これだけは対応が必要です。メールやクラウド経由で請求書・領収書などの電子データをやり取りした場合、そのデータを一定の要件で保存することが求められます。国税庁のパンフレットは次のように明示しています。

取引に関して、書面でやりとりしていた場合に保存が必要な書類(注文書・契約書・送り状・領収書・見積書・請求書など)に相当する電子取引データを受領又は交付した場合、その電子取引データの電子保存が義務付けられています。

出典:電子帳簿保存法対応!令和6年1月以降の電子取引データの保存方法について(令和6年11月)|国税庁
電子帳簿保存法の3区分を整理した図解。電子帳簿等保存は、会計ソフトなどで電子的に作成した帳簿書類を印刷せず電子データのまま保存する区分で任意。スキャナ保存は、紙で受け取った請求書・領収書などをスキャンして電子データで保存する区分で任意。電子取引データ保存は、メールやクラウド経由でやり取りした請求書・領収書などの電子データを一定の要件で保存する区分で、対応が必要。

この電子取引データ保存については、令和6年(2024年)1月以降、保存要件に従った電子データの保存が必要とされています。ソフトの対応可否を見極める具体的な軸は、国税庁が示す原則的なルールの3つです。すなわち、改ざん防止のための措置をとること、保存データを確認するためのディスプレイやプリンタ等を備え付けること、「日付・金額・取引先」の3つの要素で検索できることの3点です。

とくに検索要件と改ざん防止(タイムスタンプ付与や訂正・削除の履歴が残る仕組みなど)に、その製品が対応しているかを確認します。

JIIMA認証を選定の目安にする

各ソフトが電子帳簿保存法の要件を満たしているかを個別に判断するのは容易ではありません。その目安になるのが、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)による認証制度です。JIIMAは制度の位置づけを次のように説明しています。

この「電子帳簿ソフト法的要件認証制度」とは、国税関係帳簿の作成・保存を行う市販ソフトウェアが電子帳簿保存法の要件を満たしているかをチェックし、法的要件を満足していると判断したものを認証するものです。
本認証制度は、あくまで認証基準に基づき、電子帳簿ソフト製品が電子帳簿保存法、電子帳簿保存法施行規則、通達等、及びその他の税法に定められた機能を有することを、製品のマニュアル等のみで評価し認証するものであり、それ以外の事項を保証するものではありません。

出典:電子帳簿ソフト法的要件認証制度|公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)

認証を見るうえで2点、注意があります。1つは、JIIMA認証は制度ごとに分かれている点です。電子帳簿ソフト・スキャナ保存ソフト・電子取引ソフトなどそれぞれに認証があり、「JIIMA認証あり」と一括りにせず、自社が必要とする区分の認証を取得しているかを確認します。

もう1つは、認証はあくまでソフトの機能要件の充足を確認するもので、利用者側の運用(改ざん防止のための事務処理規程の整備など)まで保証するわけではない点です。認証を選定の目安にしつつ、自社側の運用も別途整える前提で捉えるとよいでしょう。各サービスのインボイス制度・電子帳簿保存法への対応状況は、前掲の比較表で整理しています。

電子帳簿保存法そのものの狙いや、対応によって得られるメリット、導入時につまずきやすいポイントをもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事で整理しています。「デメリットしかないのでは」と感じている場合の考え方も解説しています。

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まとめ

経理管理ソフトは、日々の仕訳・記帳から決算書の作成までを担う会計ソフトであり、提供形態と企業規模によって機能も料金も変わります。まずはクラウド型かインストール型かで大きく候補を絞り、自社の規模に対して機能が過不足ないか、銀行や既存システムと連携できるか、インボイス制度・電子帳簿保存法にどこまで対応するか、サポートは十分かを順に確認していくと、自社に合う一本にたどり着けます。

中小企業・成長企業向けは記帳の自動化と低コストでの運用、中堅〜大企業向けは部門別管理・内部統制・基幹連携が選定の軸になります。将来的に予実管理や経営の可視化まで広げたい場合は、会計データを経営管理につなげられる拡張性も見ておくと、後からの乗り換えを避けられます。本記事の比較表と診断ツールを、候補の絞り込みにお役立てください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 経理管理ソフト(会計ソフト)とは何ですか?

A. 経理管理ソフト(会計ソフト)とは、日々の取引の仕訳・記帳から、試算表や決算書の作成までを効率化するソフトウェアです。市場で「会計ソフト」と呼ばれる製品と実体は同じで、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、勘定科目を提案して帳簿や決算書の下地を組み立てます。給与計算・販売管理などは別の専用システムが担い、それらと連携して使うのが一般的です。

Q. 経理管理ソフトと会計ソフトに違いはありますか?

A. 経理管理ソフトと会計ソフトは、実質的に同じ製品を指す呼び方の違いです。「経理管理」は経理業務を管理・効率化したいという利用目的側からの言葉、「会計ソフト」は製品カテゴリとして定着した言葉で、いずれも仕訳・記帳から決算までを担うソフトを指します。検索する言葉が違うだけで、比較・検討の対象は同じと考えて問題ありません。

Q. 会計ソフトと確定申告ソフトの違いは何ですか?

A. 会計ソフトは日々の帳簿づけ(仕訳・記帳)から決算までを担うのに対し、確定申告ソフトは申告書の作成に特化した製品です。法人は決算・申告まで含めて会計ソフトで処理するのが一般的で、個人事業主の場合は確定申告に必要な書類作成に絞った確定申告ソフト(多くは会計ソフトの個人向けプラン)が便利です。日常の記帳から一貫して行いたい場合は会計ソフトを選びます。

Q. 税理士に依頼していても経理管理ソフトは必要ですか?

A. 税理士に依頼していても、日々の記帳や請求・経費のデータ管理には経理管理ソフトを併用するのが効率的です。会計ソフトで日常の取引をデータ化しておけば、決算・申告時に税理士へ渡す資料づくりがスムーズになり、クラウド型なら同じデータを顧問税理士と共有しながら作業できます。ソフトで日常業務を回し、税務判断や申告は専門家に任せる役割分担が現実的です。

Q. 経理管理ソフトはクラウド型とインストール型のどちらを選べばよいですか?

A. 複数人・複数拠点や在宅で使い、法改正対応を自動で済ませたいならクラウド型、手元の端末で完結させ月額費用を避けたいならインストール型が向きます。クラウド型は初期費用を抑えやすく、銀行明細の自動取得や同時利用がしやすい一方、インストール型は買い切りで月額がかからない代わりに、アップデートやサポートに別途費用がかかることがあります。まずこの提供形態で候補を大きく絞れます。

Q. 無料の会計ソフトと有料版では何が違いますか?

A. 無料の会計ソフトは仕訳入力や決算書出力などの基本機能に絞られ、有料版はクラウド保存・銀行明細の自動連携・サポート・法令対応などが加わる点が主な違いです。無料版は登録できる仕訳数やユーザー数、サポートの範囲に制限があることが多く、取引が増えると機能が足りなくなりがちです。開業直後や操作を試したい段階には有力ですが、事業拡大後に有料版へ移行する前提で選ぶと失敗しにくくなります。

Q. 個人事業主に向いている会計ソフトはどれですか?

A. 個人事業主には、確定申告(青色・白色)に必要な書類まで作成できる、個人向けプランを備えた会計ソフトが向いています。代表的なのは、やよいの青色申告 オンライン、freee会計(個人向けプラン)、マネーフォワード クラウド確定申告です。

いずれも銀行明細・クレジットカードの連携やスマホ入力に対応し、月1,000円前後(年払い)から利用でき、無料で試せる期間も用意されています(最新の料金は各社公式でご確認ください)。これらは法人向け製品とは別に用意された個人事業主向けのプランなので、個人で確定申告を行う方はこれらを起点に選ぶと迷いません。

Q. 中小企業と中堅〜大企業で経理管理ソフトの選び方はどう変わりますか?

A. 中小企業は記帳の自動化と低コスト・使いやすさ、中堅〜大企業は部門別管理・内部統制・基幹/ERP連携が選定の軸になります。個人〜小規模なら記帳の自動化と決算・申告対応で足りることが多く、中堅以上になると部門別・プロジェクト別の管理会計、承認ワークフロー、複数拠点・グループ集計が必要になります。機能が過剰でも持て余すため、自社の業務に対する過不足で見極めるとよいでしょう。

Q. 簿記の知識がなくても経理管理ソフトは使えますか?

A. 簿記の知識が浅くても、多くのクラウド会計ソフトは明細の自動取得とAIによる勘定科目の提案で記帳を進められます。質問に答える形で仕訳を作れる初心者向けに設計された製品もあり、専任の経理担当がいない企業でも運用しやすくなっています。一方、複式簿記を前提に勘定科目を細かく調整したい場合は自由度の高い製品が向くため、自社の担当者のスキルに合わせて選ぶのが現実的です。

Q. 経理管理ソフトがインボイス制度・電子帳簿保存法に対応しているかはどう見分ければよいですか?

A. 対応の目安になるのが、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)による認証の有無です。JIIMA認証は電子帳簿ソフト・スキャナ保存ソフト・電子取引ソフトなど制度ごとに分かれているため、「認証あり」と一括りにせず、自社に必要な区分の認証を取得しているかを確認します。

インボイス制度では、適格請求書の発行・受領記録や税率区分ごとの消費税計算に対応しているかも確認が必要です。ただし認証はソフトの機能要件を満たすことを示すもので、事務処理規程の整備など自社側の運用は別途整える必要があります。

出典・参考資料(1件)

Q. 経理管理ソフトの料金相場はどのくらいですか?

A. クラウド型は法人向けの標準プランで月額1万円台〜数万円程度、インストール型は数万円〜数十万円の買い切り、オンプレミス型は初期・運用を合わせて数十万〜数百万円規模が目安です。クラウド型は初期費用を無料に設定する製品が多く、利用人数や必要な機能でプランが分かれます。表示価格のほかに、導入支援・データ移行・連携設定・社内教育の費用もかかるため、導入後の総額で比べることが大切です。

Q. 経理管理ソフトの導入から運用開始までどのくらいかかりますか?

A. クラウド型の小規模導入なら登録後すぐ使い始められますが、既存データの移行や勘定科目・連携の初期設定、担当者が操作に慣れる期間を見込む必要があります。中堅〜大企業向けで基幹システムとの連携やカスタマイズを伴う場合は、要件定義から稼働まで数か月かかることもあります。年度や期の切り替えに合わせて移行すると、過去データの引き継ぎがしやすくなります。

Q. 経理管理ソフトで予実管理や経営分析までできますか?

A. 会計ソフト単体でも部門別損益などの管理会計に対応する製品はありますが、本格的な予実管理やKPIの可視化は専用の経営管理ツールと連携して実現するのが一般的です。日々の記帳を会計ソフトで整えた先に、その会計データを使った予実管理・経営の可視化のニーズが生まれます。

将来こうした領域まで広げたい場合は、会計データを経営管理ツールへ連携できるか、同じ基盤で拡張できるかも確認しておくと、後からの乗り換えの手間を避けられます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
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