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不正アクセスされたら?今すぐやるべき初動対応と相談先・再発防止までを解説

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不正検知ソリューション比較表(2026年版)

使っているサービスから身に覚えのないログイン通知が届いた、パスワードが急に通らなくなった、あるいは見覚えのない送金や投稿が残っている——不正アクセス(不正ログイン)の被害に気づいた直後は、何から手をつければよいか分からず不安になるものです。被害を最小限に抑えられるかどうかは、気づいてから最初の数十分の動き方で大きく変わります。

対応の順番は、個人のアカウント乗っ取りと、企業のシステムやサーバーへの侵入とで異なります。個人はパスワードの変更から、企業はまず被害端末をネットワークから切り離すところから動くのが基本です。まず落ち着いて、自分のケースに合った初動を上から順にたどってください。

この記事では、不正アクセスされたときの初動手順を個人・企業別に整理し、本当に被害に遭ったかの確かめ方や証拠の残し方、金銭被害を止める連絡先、相談・届出先と期限、不正アクセス禁止法や企業の報告義務、そして再発を防ぐ検知の仕組みまでを解説します。

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不正アクセスされたら今すぐやること(初動対応の手順)

ここからは、被害に気づいた直後にやるべき初動を手順で示します。個人のアカウント乗っ取りと、企業のシステム侵入では最初の一手が異なるため、自分のケースに合う手順をたどってください。警察庁・警視庁・大阪府警のいずれも、「サービス提供元への連絡→パスワード変更→ログイン履歴の保存→警察への通報」という流れを共通して案内しています。

まだ本当に不正アクセスされたのか確信が持てない場合は、先に本当に不正アクセスされたのかを確かめる方法で確認してから戻ってきてください。

個人・企業それぞれの初動の流れは、次のとおりです。

不正アクセスに気づいた直後の初動手順を個人と企業で対比した図。個人はアカウント乗っ取りへの対応として、STEP1でパスワードを変更(使い回し先も)、STEP2で全セッションを遮断し二要素認証、STEP3でカード・銀行の被害を確認、STEP4でログイン履歴を保存、STEP5でウイルススキャン・OS更新、STEP6で警察へ通報・相談の順。企業・組織はシステム侵入への対応として、STEP1で被害端末をネットワークから遮断、STEP2で責任者へ報告し指揮系統を立ち上げ、STEP3でログ・証拠を保全し初期化しない、STEP4で侵入経路・影響範囲を調査、STEP5で個人情報保護委員会へ報告・本人通知を検討、STEP6で原因を修正して復旧・再発防止の順。最初の一手が個人はパスワード変更、企業はネットワーク遮断で異なることを示している。

個人の場合:まずパスワードの変更から

SNS・メール・ネットバンキングなど個人のアカウントが乗っ取られた場合は、次の順で対応します。

  1. まだログインできる場合は、すぐにパスワードを変更します。同じパスワードを使い回している他のサービスも、あわせて変更してください。攻撃者が先にパスワードを変えてログインできない場合は、そのサービスを提供している会社に連絡し、アカウントの復旧を依頼します。
  2. パスワードを変更したら、設定画面で「ログイン中の端末」や「アクティブなセッション」をすべてログアウト(無効化)し、攻撃者がログインしたままの状態を断ち切ります。まだ設定していなければ、あわせて二要素認証(ログイン時に確認コードなどを追加で求める仕組み)を有効にします。
  3. クレジットカード情報を登録していたサービスや、ネットバンキングでの不正送金の有無を確認します。被害が疑われる場合の連絡先は次の章で詳しく整理します。
  4. ログイン履歴が確認できる場合は、画面を保存・印字して証拠を残します(証拠の残し方は後述)。
  5. 端末のウイルススキャンを行い、OSやソフトウェアを最新の状態に更新します。
  6. 保存したログイン履歴などを持参して、最寄りの警察署またはサイバー犯罪相談窓口に通報・相談します。

この手順は、警察庁が案内する被害後の対応(サービス提供元への連絡・パスワードの変更・ログイン履歴の保存・警察への通報)に沿っています。

出典・参考資料(1件)

企業・組織の場合:まずネットワークの遮断から

社内システムやサーバー、自社が運営するサービスへの侵入が疑われる場合は、被害の拡大を止めることを最優先にします。警視庁は、ウイルス感染やセキュリティホールへの攻撃が疑われる場合は「被害を受けたコンピュータをネットワークから切り離してください」と案内しています。

  1. 被害を受けた端末・サーバーをネットワークから切り離し、被害の拡大と横方向への侵入の広がりを止めます。
  2. 情報システム担当や責任者へ速やかに報告し、対応の指揮系統を立ち上げます。
  3. ログイン履歴・通信ログなどの証拠を保全します。原因究明や警察への相談で必要になるため、端末の初期化は自己判断で行わないでください(後述)。
  4. 侵入経路と影響範囲(どのデータにアクセスされたか)を調査します。ネットワークやログの調査を自社だけで行うのが難しい場合は、外部の専門サービスの活用も選択肢になります。
  5. 個人データの漏えいのおそれがある場合は、個人情報保護委員会への報告と本人への通知を検討します。あわせて、必要に応じてIPA(独立行政法人情報処理推進機構)や監督官庁への届出、警察への相談を行います。
  6. 原因を修正したうえで復旧し、再発防止策を講じます。ウェブサイトが改ざんされた場合は、修正が完了するまで公開を停止し、利用者への告知も検討します。

個人情報の漏えいのおそれがある場合の届出・通知については、警視庁も次のように案内しています。

個人情報取扱事業者で、保有する個人情報の漏えいが発生したおそれがある場合は、個人情報保護委員会等への報告のほか、利用者本人に対する注意喚起を含めた通知を検討してください。また、必要に応じて、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)等の機関や監督官庁への届出や相談を行ってください。

出典:あなたのアカウント狙われています(不正アクセス)|警視庁サイバーセキュリティ対策本部

金銭被害を止めるための連絡先(カード会社・銀行・サービス運営)

ここからは、金銭的な被害を止めるための連絡先を、被害の種類別に整理します。不正送金やカードの不正利用は時間の経過とともに被害が広がるため、初動手順と並行して、気づいた時点で速やかに連絡することが重要です。

  • クレジットカード会社:不正アクセスされたサービスにクレジットカード情報を登録していた場合は、カード会社に連絡してカードの利用停止・再発行を依頼します。緊急連絡先はカードの裏面や利用明細に記載されています。身に覚えのない請求があれば、その内容も伝えます。
  • 金融機関(銀行・ネットバンキング):インターネットバンキングを利用している場合は不正送金の有無を確認し、被害があれば金融機関に速やかに連絡します。口座の取引停止など、その後の対応を案内してもらえます。
  • サービスの提供会社:ECサイトやアプリに決済手段を登録している場合は、その運営会社にも連絡し、登録情報や決済連携の停止を依頼します。

警視庁も、被害時の連絡先として次のように具体的に案内しています。

不正アクセスされたインターネットサービスにクレジットカード情報を登録している場合は、クレジットカード会社に速やかに連絡してください。インターネットバンキングを利用している場合は、不正送金の有無を確認し、不正送金されている場合は、金融機関に速やかに連絡してください。

出典:あなたのアカウント狙われています(不正アクセス)|警視庁サイバーセキュリティ対策本部

本当に不正アクセスされたのかを確かめる方法(ログイン履歴・IPの確認)

「通知は来たが、本当に不正アクセスなのか確信が持てない」という段階もあります。ここでは、不正アクセスされたかどうかを確かめる手がかりを整理します。不正アクセスとは、本来アクセスする権限を持たない第三者が、他人のIDやパスワードを使うなどして、サーバーやサービスに不正にログイン・侵入する行為を指します。次のような痕跡が確認の手がかりになります。

  • ログイン履歴・アクセス履歴:多くのサービスは、直近のログイン日時・場所・端末・IPアドレスを確認できる機能を用意しています。自分が使った覚えのない日時・地域・端末からのログインがあれば、不正アクセスのサインです。
  • ログイン中の端末・セッションの一覧:「ログイン中の端末」を一覧表示できるサービスでは、知らない端末がログイン状態になっていないかを確認します。
  • 通知メール・送信履歴・投稿履歴:パスワードやメールアドレスの変更通知、身に覚えのない送信メール・投稿・注文がないかを確認します。
  • 設定の変更:登録メールアドレス・電話番号・二要素認証・信頼済み端末などが勝手に変更されていないかを確認します。

確認の具体的な操作はサービスごとに異なるため、各サービスの公式ヘルプで「ログイン履歴」「セキュリティ」の項目を確認してください。企業のシステムでは、個々のアカウントの履歴だけでは侵入を把握しきれないことがあります。ネットワークを流れる通信やサーバーのログを解析・監視して不審な挙動を見つける仕組みは、被害の有無の確認と、後述する再発防止の両面で役立ちます。

証拠を保全する(何を・どう残すか)

ここでは、警察への相談や原因調査で必要になる証拠の残し方を説明します。前章で確認したログイン履歴は、確認するだけでなく保全することが重要です。時間の経過やアカウントの復旧作業で消えてしまう情報もあるため、早い段階で記録しておきます。

  • ログイン履歴やアクセス履歴の画面を、スクリーンショットや印字で保存します。
  • サービス提供会社に連絡・相談した際のメールなど、やりとりの経緯が分かる記録を保存します。
  • 身に覚えのない送金・注文・投稿など、被害の内容が分かる画面も残しておきます。

特に注意したいのが、端末の初期化です。大阪府警察は、初期化によって犯人につながる情報が失われる可能性があるとして、次のように案内しています。

コンピュータの初期化によって、犯人につながる情報が失われる可能性があるので、警察に届出する場合は、自己判断によるコンピュータの初期化は控えるようにしてください。

出典:自分の使っているIDとパスワードを第三者に利用された|大阪府警察本部

相談・届出先の一覧(誰が・どこに・いつまでに)

ここからは、不正アクセスに気づいたときの相談・届出先を整理します。犯罪としての相談は警察、個人データの漏えいがあった企業は個人情報保護委員会というように、窓口ごとに役割と対象が異なります。特に企業には、法律で定められた報告の義務と期限があるため注意が必要です。

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相談・届出先警察のサイバー犯罪相談窓口個人情報保護委員会IPA(情報処理推進機構)サービスの提供会社
主な役割犯罪としての相談・被害届の受理。緊急時は110番個人データの漏えい等の報告・本人通知(法律上の義務)コンピュータウイルス・不正アクセスに関する届出(任意)アカウントの復旧・不正利用の停止
対象個人・企業個人情報取扱事業者(企業)個人・企業個人・企業
タイミング・期限被害に気づいたら速やかに速報は概ね3〜5日以内、確報は30日以内(不正アクセス等は60日以内)被害を把握したとき(任意)被害に気づいたら速やかに

警察への相談は、住所地を管轄する警察署またはサイバー犯罪相談窓口が窓口です。相談先に迷う場合は警察相談専用電話「#9110」も利用でき、生命や財産への危険が差し迫っている場合は110番へ通報します。届出の際は、被害状況を示す資料や相手に関する資料を添えて、事前に電話で日時や持参物を調整しておくと対応がスムーズです。

IPAへの届出は義務ではなく、被害の実態把握のための任意の制度である点で、企業の報告義務とは性質が異なります。

出典・参考資料(3件)

不正アクセスの法的な位置づけ(不正アクセス禁止法と企業の報告義務)

ここからは、不正アクセスが法律上どう扱われるかを整理します。不正アクセスを行う側には不正アクセス禁止法(不正アクセス行為の禁止等に関する法律)による罰則があり、被害を受けた企業の側には個人情報保護法にもとづく報告の義務が生じることがあります。

不正アクセス禁止法による罰則

不正アクセス禁止法は、第3条で不正アクセス行為そのものを禁止しています。

(不正アクセス行為の禁止)
第三条 何人も、不正アクセス行為をしてはならない。

出典:不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第三条|e-Gov法令検索

これに違反した場合の罰則は、第11条で定められています。

(罰則)
第十一条 第三条の規定に違反した者は、三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。

出典:不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第十一条|e-Gov法令検索

このほか、他人のIDやパスワードを不正に取得・保管する行為、相手の不正な目的を知りながらIDやパスワードを提供して不正アクセスを助長する行為、IDやパスワードの入力を不正に要求する行為(いわゆるフィッシング)は、第12条により「一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金」の対象です。

なお、相手の目的を知らずにIDやパスワードを提供した場合は、第13条により三十万円以下の罰金の対象になります。フィッシングに使う偽サイトへ誘導してIDやパスワードの入力を求める行為も、第12条の対象です。

なお、罰則の表記は、2025年6月1日に施行された刑法改正で懲役と禁錮が拘禁刑に一本化されたことにより、現行法では「拘禁刑」となっています。

出典・参考資料(2件)

また、不正アクセス罪は被害者の告訴がなくても起訴できる非親告罪にあたるため、加害者と被害者の間で示談が成立していても、起訴される可能性は残ります。

企業に生じる報告義務(個人情報保護法)

自社のサービスやシステムが不正アクセスを受け、個人データが漏えいしたおそれがある場合、企業(個人情報取扱事業者)には個人情報保護法にもとづく報告・通知の義務が生じることがあります。第26条は次のように定めています。

(漏えい等の報告等)
第二十六条 個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失、毀損その他の個人データの安全の確保に係る事態であって個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして個人情報保護委員会規則で定めるものが生じたときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該事態が生じた旨を個人情報保護委員会に報告しなければならない。

出典:個人情報の保護に関する法律 第二十六条|e-Gov法令検索

この報告・本人通知の義務は、2022年(令和4年)4月1日から適用されています。報告が必要になるのは、要配慮個人情報が含まれる漏えい、財産的被害のおそれがある漏えい、不正の目的によるおそれがある漏えい、1,000人を超える漏えいのいずれかにあたる場合です。不正アクセスによる漏えいは「不正の目的によるおそれ」にあたるため、多くのケースでこの報告義務の対象になります。

報告には期限があり、発覚後まず速報として概ね3〜5日以内に、確報として原則30日以内に個人情報保護委員会へ報告します。不正アクセスなど不正の目的によるおそれがある事案では、確報の期限は60日以内です。あわせて、対象となる本人への通知も必要になります。

出典・参考資料(2件)
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再発防止:基本の対策と不正を「検知」する仕組み

ここからは、二度と同じ被害を繰り返さないための対策を整理します。まず個人・企業に共通して、被害に遭う入り口をふさぐ次の基本の対策から取り組みます。

  • パスワードの使い回しをやめ、パスワード管理ツールを使ってサービスごとに固有の複雑なパスワードを設定する。
  • 重要なアカウントでは、二要素認証やパスキー(生体認証などによるログイン)を有効にする。
  • 身に覚えのないログインにすぐ気づけるよう、ログイン通知を受け取る設定にする。
  • メールやSMSのリンクからログインせず、フィッシングメール・偽サイトに注意する。
  • OS・ブラウザ・アプリを最新の状態に保つ。

従業員が日々気をつけることと、管理者・会社が仕組みで備えることを、やることの一覧で確認したい場合は、以下の記事でチェックリスト形式に整理しています。

ただし、認証を強化しても、正規のIDとパスワードを盗まれてのなりすましや、外部からの侵入を完全には防ぎきれません。そこで役立つのが、不正なアクセスやログインを早期に「検知」する仕組みと、被害の後に何が起きたかを調べる仕組みです。ここから紹介するのは、主に自社でネットワークやシステム・オンラインサービスを運用する企業向けの手段で、対象とする領域によって次の3つに分かれます。

  • ネットワークの検知:社内ネットワークを流れる通信を監視し、外部からの侵入・不審な通信・データの持ち出しといった、ネットワーク上に痕跡が残る動きを見つけます。
  • ログインの検知:会員登録やログインのときの操作の癖や端末の情報を分析し、本人になりすました不正ログイン(アカウント乗っ取り)を見分けます。
  • 端末の調査:業務端末からログを集めて解析し、マルウェア感染や情報の持ち出しの痕跡を調べます。被害直後の原因究明や証拠保全にも役立ちます。

以下は、不正検知ソリューションのなかから、上記3つの領域を代表するサービスを比較したものです。

← 横にスクロールできます →
サービス名CoWorker 端末侵害診断サービスNetwork BlackboxSardine
検知の対象領域端末(PC・エンドポイント)ネットワーク(通信)ログイン(アカウント)
主な検知・調査の手法業務端末からログを収集し
AI「Blue Agent」+専門家が
事後に解析するフォレンジック診断
通信をミラーリングで取り込む
フルパケットキャプチャ
シグネチャ+振る舞い異常検知
行動バイオメトリクスと
デバイスインテリジェンスを
AIで分析
提供形態スポット/定期実施の診断サービス
(Windows・Mac、最大100台)
アプライアンス(ミラーリング導入)
EDR・SIEMと連携
プラットフォーム型
(会員登録・ログイン・決済などに組み込み)
正規代理店が導入・運用を支援
こんな被害・再発防止に向く退職者・従業員による情報の持ち出し
マルウェア感染の事後調査
被害直後の原因究明・証拠保全
外部からの侵入・内部の不審な通信
横方向への広がり・データ持ち出しなど
ネットワーク上に痕跡が残る不正アクセス
なりすましによる不正ログイン・
アカウント乗っ取り
ボットによるログイン試行
詳細情報公式資料を見る公式資料を見る公式資料を見る

CoWorker 端末侵害診断サービス(CoWorker株式会社)

CoWorker 端末侵害診断サービスの公式サイトのスクリーンショット

CoWorker株式会社の端末侵害診断サービスは、業務端末から専用ツールでログを収集し、自社開発のAI「Blue Agent」による解析とセキュリティ専門家の精査を組み合わせて、侵害の痕跡を事後に調べるフォレンジック診断です。常時稼働の監視ではなく、退職時やインシデントの疑いが生じたときなど、タイミングを区切って実施します。

退職者のPC診断、社内端末の定期診断、生成AIツールの利用環境の診断という3つのメニューがあり、マルウェア感染や認証情報の漏えい、データの外部持ち出しの痕跡などを調べます。訴訟対応を見据えた電子証拠の保全にも対応するため、不正アクセスの被害直後に、端末に何が起きたのかを調べたい場面に適しています。

診断は最大100台まで、WindowsとMacに対応します。料金は初期費用(ヒアリング・導入稼働費)が200,000円、診断費用が1台あたり500,000円(税別)です。

Network Blackbox(株式会社クワッドマイナージャパン)

Network Blackboxの公式サイトのスクリーンショット

Network Blackboxは、株式会社クワッドマイナージャパンが提供するNDR(Network Detection and Response)製品です。ネットワークを流れる通信をミラーリングで取り込み、全パケットを保存するフルパケットキャプチャを基盤に、収集・検知・ハンティング・フォレンジック・対応の機能を備えます。

既知の脅威をとらえるシグネチャベースの検知と、通常と異なる振る舞いから未知の脅威を見つける検知の両方に対応します。外部からの侵入・内部の不審な通信・ネットワーク内での横方向への広がり・データの持ち出しなど、ネットワーク上に痕跡が残る不正アクセスの検知と、パケットを再構成した事後調査に強みがあります。

EDR(端末での検知・対応)やSIEM(各種ログの統合分析)と連携する設計で、ネットワークの可視化を担う位置づけです。料金は要問い合わせで、導入前のデモも用意されています。

Sardine(株式会社DGビジネステクノロジー)

Sardineの公式サイトのスクリーンショット

Sardineは、株式会社DGビジネステクノロジーが正規代理店として国内で提供する、AIによる不正検知プラットフォームです(開発元は米国のSardine AI)。タイピングやマウス操作といった行動の癖を分析する行動バイオメトリクスと、端末やIPアドレスの偽装を見分けるデバイスインテリジェンスを組み合わせ、本人になりすました不正ログイン・アカウント乗っ取りを検知します。

アカウント乗っ取りへの対策では、フィッシングや遠隔操作による誘導の検知、ボットによるログイン試行(クレデンシャルスタッフィング)の検知、メールアドレスや二要素認証設定の不審な変更の監視という3つの観点で分析します。会員登録・ログイン・情報変更・決済など、利用者が触れる各場面に適用できるため、不正ログインそのものの再発防止に向いています。料金は要問い合わせです。

ここで取り上げた3サービスは、ネットワーク・ログイン・端末という代表的な3領域から1つずつ選んだ例です。EC(電子商取引)の不正注文など他のタイプも含めて検知システムを横断で比較し、自社が何を止めたいかからタイプと製品を選びたい場合は、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

不正アクセスされたときは、まず自分のケースに合った初動をたどることが被害の拡大を防ぐ鍵です。個人はパスワードの変更から、企業はネットワークの遮断から動き、クレジットカードや銀行への連絡で金銭被害を止め、ログイン履歴などの証拠を保全します。そのうえで警察のサイバー犯罪相談窓口へ相談し、個人データの漏えいがあった企業は個人情報保護委員会への報告と本人通知を期限内に行います。

被害が落ち着いたら、二度と繰り返さないための備えに移ります。パスワード管理や二要素認証といった基本に加え、ネットワーク・ログイン・端末それぞれの領域で不正を早期に検知する仕組みを取り入れることで、次に狙われたときに素早く気づける体制をつくれます。自社に合う検知の仕組みを探す際は、資料を取り寄せて比較検討することから始めてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 不正アクセス(不正ログイン)とは何ですか?

A. 不正アクセスとは、本来アクセスする権限を持たない第三者が、他人のID・パスワードを使うなどして、サーバーやサービスに不正にログイン・侵入する行為です。他人になりすましてアカウントに入る「不正ログイン(アカウント乗っ取り)」も、システムやサーバーの弱点を突いて侵入する行為も、これに含まれます。

こうした行為は不正アクセス禁止法(不正アクセス行為の禁止等に関する法律)第3条で禁止されており、違反した場合は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 不正アクセスの被害は警察に相談すれば動いてくれますか?

A. 不正アクセスは不正アクセス禁止法違反の犯罪にあたるため、最寄りの警察署やサイバー犯罪相談窓口に通報・相談できます。ただし、犯人の特定や立件がどこまで進むかは、残された証拠や被害の内容によって変わります。相談の際は、被害状況が分かる資料をそろえ、事前に電話で日時や持参物を調整しておくと対応がスムーズです。緊急性が高い場合は110番も利用できます。

出典・参考資料(1件)

Q. 不正アクセスを警察に相談するとき、何を持参すればよいですか?

A. ログイン履歴やアクセス履歴の画面を保存・印字したものと、身に覚えのない送金・注文・投稿など被害の内容が分かる記録を持参します。証拠が具体的なほど、被害の実態が伝わりやすくなります。特に注意したいのが端末の初期化で、初期化すると犯人につながる情報が失われる可能性があるため、警察に届け出る場合は自己判断での初期化を控えてください。

出典・参考資料(1件)

Q. 不正アクセスされたとき、個人と企業で最初の対応はどう違いますか?

A. 個人はまずパスワードの変更から、企業はまず被害端末をネットワークから切り離すことから動くのが基本です。個人はアカウントの乗っ取りを止めることが優先で、企業は被害の拡大や社内システムへの侵入の広がりを止めることが優先になるためです。その後は、金銭被害を止める連絡・証拠の保全・警察への相談という流れが、個人・企業に共通します。

Q. 企業が不正アクセスで個人データを漏えいした場合、いつまでに報告する必要がありますか?

A. 速報として発覚後概ね3〜5日以内に、確報として原則30日以内に個人情報保護委員会へ報告します。不正アクセスなど不正の目的によるおそれがある事案では、確報の期限は60日以内です。この報告と本人への通知の義務は、2022年(令和4年)4月1日から適用されています。不正アクセスによる漏えいは「不正の目的によるおそれ」にあたるため、多くのケースで報告義務の対象になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 不正アクセスの再発防止には何を導入すればよいですか?

A. まずパスワードの使い回しをやめて管理の仕組みを使い、二要素認証を有効にし、OS・ソフトウェアを最新に保つことが基本です。そのうえで、ネットワーク・ログイン・端末の3つの領域で不正を早期に検知する仕組みを取り入れると効果的です。認証を強化しても、正規のID・パスワードを盗まれたなりすましや外部からの侵入は防ぎきれないため、被害が広がる前に気づける検知の仕組みが再発防止の要になります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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