サービス比較の記事一覧

余剰資金を有効活用したい(預金・投資・運用)
法人保険でリスクに備えたい
カーボンクレジットを活用したい

サービス比較の記事一覧

余剰資金を有効活用したい(預金・投資・運用)
法人保険でリスクに備えたい
カーボンクレジットを活用したい

M&Aを実施したい

M&Aアドバイザリー・FA
の関連情報


関連サービス資料を
無料で一括ダウンロード

,

COC条項(チェンジオブコントロール条項)とは?意味・文例・M&Aでの注意点を解説

COC条項(チェンジオブコントロール条項)とは?のサムネイル画像
M&Aアドバイザリー・FA比較表(2026年版)のプレビュー

主要18サービスの料金・機能を無料で一覧比較

M&Aアドバイザリー・FA比較表(2026年版)

M&Aや事業承継の検討を進める中で、契約書のレビューやアドバイザーの説明に「COC条項(チェンジ・オブ・コントロール条項)」という言葉が出てきて、意味を確かめたくなった方は多いのではないでしょうか。経営権が移るときに、取引先との契約が思わぬ形で切れてしまう可能性を左右する条項です。

COC条項は、会社の支配権が変わったときに、契約の相手方が事前の通知・承諾を求めたり、契約を解除できたりすることを定める条項です。自社の重要な契約に潜んでいれば、M&Aの成否や価格そのものに影響します。だからこそ、まず意味と仕組みを正確に押さえ、実際の条文がどう書かれるかを知っておくことが欠かせません。

本記事では、COC条項の定義と目的から、通知義務・事前承認・契約解除という条項パターン別の文例、問題になりやすい契約の種類、M&A実務での確認・対応の手順までを整理します。表明保証条項やMAC条項など混同されやすい条項との違い、根拠となる制度もあわせて解説するので、自社の状況を確認し、次に専門家へ相談するための材料としてご活用ください。

M&Aアドバイザリー・FAの関連サービス資料
PR
料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】M&Aアドバイザリー・FAの資料を
一括ダウンロードする
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

COC条項(チェンジオブコントロール条項)とは

COC条項(チェンジ・オブ・コントロール条項)とは、契約を結んでいる企業の株主の異動や支配権の変動が起きたときに、契約の相手方が契約の解除や条件変更を求められることなどを定めた条項です。経営権が別の会社や人に移った場合に、それまでの契約関係をそのまま続けるかどうかを相手方が判断できるようにする仕組みで、「資本拘束条項」と呼ばれることもあります。

英語では Change of Control のため、「COC条項」「CoC条項」「チェンジオブコントロール条項」「チェンジ・オブ・コントロール条項」といった表記が使われますが、いずれも同じ条項を指します。

「支配権の変動」が具体的に指すもの

COC条項でいう「支配権(経営権)の変動」とは、会社を実質的に動かす権限が別の主体に移ることを指します。具体的には、株式の過半数が第三者へ移転する株式譲渡、他社との合併、会社分割、事業譲渡などが該当します。

これらはいずれも会社法に手続きの根拠がある取引です。株主は自らの株式を譲渡できるのが原則であり(会社法第127条)、合併(同第748条以下)、会社分割(同第757条・第762条以下)、事業譲渡(同第467条)はそれぞれ会社法に規定があります。

このようにCOC条項は、こうした会社法上の取引によって支配権が動いたことを「引き金」として作動する契約上の取り決めだと理解すると整理しやすくなります。COC条項そのものを会社法が定めているわけではなく、条項が反応する支配権の変動の枠組みが会社法にある、という関係です。

出典・参考資料(1件)

COC条項が置かれる目的・役割

ここからは、COC条項がなぜ契約に盛り込まれるのかを、条項によって守られる側(契約の相手方)と、支配権が変わる側(対象会社)の双方の視点から見ていきます。COC条項は、経営権の交代によって不利益を受けかねない相手方が、自らの立場を守るための備えとして機能します。

機密情報・技術の流出を防ぐ

取引の過程では、図面・レシピ・顧客情報・ノウハウといった機密情報を相手方に開示していることが少なくありません。買収によって取引先が自社の競合の傘下に入った場合、こうした情報が競合側へ渡る懸念が生じます。COC条項があれば、支配権が変わった時点で契約を見直したり解除したりでき、情報が意図しない相手に渡り続ける事態を避けられます。

敵対的買収を防ぐ

主要な取引契約や融資契約にCOC条項が入っていると、買収によって支配権が変われば重要な契約が解除される可能性が生じます。買収する側にとっては、買収後に取引や資金調達が続かないリスクを抱えることになるため、COC条項は望まない買収を思いとどまらせる抑止力としても働きます。

株式が広く流通する上場企業では敵対的買収への備えという意味合いが強くなりますが、非上場の中小企業でも、重要な契約が支配権の変動で失われる仕組みは、意図しない買収への一定の歯止めになります。

取引先・自社を守る(経営体制変更時の不安を解消する)

取引先の経営者や経営方針が変わると、これまでどおりの品質・価格・納期で取引が続くとは限りません。COC条項によって、支配権が変わる前に通知や協議の機会を得られれば、相手方は取引を継続するか見直すかを落ち着いて判断できます。相手方の保護を目的とした条項ですが、結果として取引関係の安定にもつながります。

COC条項が効果を発揮する具体的な場面

COC条項がとくに意味を持つのは、次のような場面です。

  • 買い手企業と自社の取引先が競合関係にあり、取引先が情報流出や取引縮小を警戒する場合
  • 組織再編や経営体制の変更によって、取引先の事業計画に影響が及ぶ場合
  • 買い手企業の信用力や経営方針に取引先が懸念を抱く場合

いずれも、支配権の変動が相手方の利害に直接関わる状況であり、COC条項の有無が取引継続の判断を左右します。

COC条項の記載例(条項パターン別の文例)

ここからは、COC条項が契約書で実際にどう書かれるのかを、代表的な3つのパターンに分けて見ていきます。相手方に何を求めるかによって、通知義務型・事前承認(同意取得)型・契約解除型に整理できます。以下の文例は理解のための一般的なひな形であり、実際の契約では対象範囲や条件が案件ごとに異なるため、条文の作成・確認は弁護士など専門家に依頼してください。

以下の文例では、甲=支配権が変わる側(対象会社)、乙=契約の相手方を表します。

通知義務型の文例

支配権の変動が生じる場合に、相手方への事前通知を義務づけるパターンです。3つの中では相手方への影響が最も緩やかで、契約を直ちに終わらせるものではありません。

甲について、合併、会社分割、株式交換、株式移転その他の組織再編、または議決権の過半数を有する株主の異動が生じる場合、甲は、あらかじめその旨を書面により乙に通知しなければならない。

事前承認(同意取得)型の文例

支配権の変動にあたって、相手方の事前の書面同意を必要とするパターンです。相手方は取引を続けるかどうかを、変動が起きる前に判断できます。買い手側からすると、この同意が得られなければM&A後の取引継続が確約できないため、影響の大きい形式です。

甲は、その支配権に変動を生じさせる行為を行おうとする場合、あらかじめ書面により乙の承諾を得なければならない。

契約解除型の文例

支配権が変動した場合に、相手方が契約を解除できるパターンです。3つの中で相手方の権利が最も強く、催告なしに解除できる旨を定めることもあります。買い手側にとっては、重要な契約が失われるリスクを直接生むため、最も警戒すべき形式です。

乙は、甲に合併または議決権の過半数を超える株主の異動が生じたときは、何らの催告を要することなく、本契約の全部または一部を解除することができる。

3つの型の比較

3つの型は、相手方に与える権利の強さと、支配権が変わる側への影響の大きさが異なります。実際の契約では、これらを組み合わせて「事前通知のうえ、承諾が得られなければ解除できる」といった形で定めることもあります。

COC条項の3つの型を負担の小さい順に並べた図解。通知義務型は相手方が事前通知を受け契約は継続(負担小)、事前承認型は相手方が変動前に承諾を判断し承諾がなければ実行に支障(負担中)、契約解除型は相手方が催告なしでも契約を解除でき重要契約を失う可能性がある(負担大)。右へ進むほど相手方の権利が強く、支配権が変わる側の負担が大きくなる。
  • 通知義務型:相手方は支配権変動の事前通知を受ける。契約は継続し、相手方は状況を把握できる。支配権が変わる側の負担は小さい。
  • 事前承認(同意取得)型:相手方は変動前に承諾するか否かを判断できる。承諾が得られなければ実行に支障が出る。負担は中程度。
  • 契約解除型:相手方は契約を解除できる(催告不要の定めもある)。重要契約が失われる可能性があり、支配権が変わる側の負担は大きい。

いずれも一般的な傾向であり、実際の効力は個別の条文の書き方によって異なります。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】M&Aアドバイザリー・FAの資料を
一括ダウンロードする

COC条項が問題になりやすい契約類型

COC条項は、あらゆる契約に一律で入っているわけではなく、相手方が取引の継続性を重視する契約に盛り込まれやすい傾向があります。ここでは、自社の契約を点検するうえで確認しておきたい代表的な契約類型を挙げます。中小企業庁の「中小M&Aガイドライン」も、賃貸借契約やリース契約、金融機関からの借入について、支配権の変動時に事前の協議・交渉が必要になる場合があると注意を促しています。

出典・参考資料(1件)

不動産賃貸借契約

店舗・事務所・工場などの賃貸借契約は、貸主が借主の信用や事業内容を前提に結んでいるため、COC条項が置かれやすい契約です。支配権が変わると、貸主の承諾を得られなければ賃借を続けられない場合があり、事業拠点そのものに影響します。

機器リース・割賦契約

設備や車両のリース契約、割賦販売契約も、リース会社が契約時の与信を重視するためCOC条項の対象になりやすい類型です。支配権の変動を機に契約が見直されると、事業に必要な設備の利用継続が不確実になります。

販売代理店・ライセンス契約

販売代理店契約や技術・商標のライセンス契約は、相手方が「誰と組むか」を強く意識する契約です。ライセンサーやメーカーが、支配権の変わった相手との継続を望まない場合に備えて、COC条項が設けられることがあります。主力商材の取り扱いや技術利用の可否に直結します。

金融機関からの融資契約

金融機関からの借入契約では、借り手の経営体制を前提に融資判断が行われているため、支配権の変動時に通知や承諾を求める条項が置かれることがあります。承諾が得られない場合には期限の利益(返済期限まで返済を猶予される利益)を失い、借入残高の一括返済を求められる可能性もあるため、資金繰りへの影響が大きい類型です。

大口・長期の取引基本契約

売上の多くを占める大口顧客や、長期にわたる供給・受託の取引基本契約も、相手方が取引の安定を重視するためCOC条項が入りやすい契約です。こうした契約が支配権の変動を理由に解除されると、譲渡後の事業計画や企業価値の前提が崩れることになります。

M&AでCOC条項が引き起こすリスク・注意点

ここからは、COC条項が実際のM&Aでどのようなリスクにつながるのかを、売り手・買い手それぞれの立場から整理します。同じ条項でも、立場によって警戒すべきポイントが変わります。

売り手側のリスク

売り手にとっては、重要な取引先や賃貸借・融資の契約にCOC条項があると、譲渡をきっかけに契約が解除される可能性があります。複数の重要契約が同時に失われれば、事業の継続性が損なわれ、企業価値そのものが下がります。また、COC条項の存在が買い手にとってのリスク要因と受け止められ、価格の減額交渉の材料にされることもあります。

買い手側のリスク

買い手にとっては、買収の目的だった取引関係や資産の利用が、COC条項によって引き継げなくなるリスクがあります。想定していた収益やシナジー(統合による相乗効果)が得られなくなれば、買収後の事業計画が想定どおりに進まなくなります。承諾取得が難航すれば、クロージングが遅れたり、M&Aそのものが破談になったりすることもあります。買収前の調査でCOC条項を見落とすと、買収後に初めて問題が表面化しかねません。

COC条項の確認・対応の手順

ここからは、M&Aや事業承継を進める際に、COC条項をどの順序で確認し、どう対応すればよいかを整理します。基本の流れは、契約の洗い出し、内容の確認、相手方への通知・承諾取得、クロージング条件への反映という順に進みます。

COC条項の確認・対応を4ステップで示した図解。STEP1 洗い出し(賃貸借・リース・融資・販売代理店・大口取引など重要な契約をリスト化)、STEP2 条文確認(対象となる支配権変動・権利の種類・通知期限・違反時の扱いを読み解く)、STEP3 通知・協議(該当契約は相手方へ事前に通知・協議し取引継続の承諾を得る)、STEP4 前提条件に反映(取引の成否を左右する承諾はクロージングの前提条件に盛り込む)。
  1. 重要な契約を洗い出す:賃貸借・リース・融資・販売代理店・大口取引など、事業の根幹に関わる契約をリスト化します。M&Aでは法務デューデリジェンス(買収前の調査)の一環として、買い手側が対象会社の全契約を対象に行います。
  2. 各契約の条文を確認する:契約ごとに、①支配権の変動として何が対象か(株式譲渡・合併など)、②相手方に生じる権利は通知義務・事前承認・解除のどれか、③通知期限、④違反した場合の扱い、の4点を読み解きます。COC条項は「契約上の地位の譲渡」や「解除事由」の条項に紛れていることが多いため、見出しだけでなく本文まで確認します。
  3. 該当した契約は相手方へ通知・協議する:承諾が必要な契約は、相手方へ事前に通知・協議し、取引継続の承諾を得ます。中小M&Aガイドラインでも、賃貸借契約などにCOC条項の定めがある場合は、契約の継続のためにクロージング前に賃貸人などとの協議や交渉が必要になることがあると指摘されています。
  4. 重要な承諾はクロージングの前提条件に盛り込む:取引の成否を左右する承諾は、取得できることをM&Aの実行(クロージング)の前提条件として契約に定め、承諾が得られないまま取引が完了する事態を防ぎます。
出典・参考資料(1件)

売り手であれば、想定される重要契約のCOC条項を早めに把握し、必要な承諾の見通しを立てておくと、交渉での不意打ちを避けられます。買い手であれば、調査で見つけたCOC条項を価格や契約条件の交渉に反映させます。契約書の読み込みや承諾取得の交渉は法的な判断を伴うため、自社での確認と並行して、M&Aアドバイザー・FA(フィナンシャル・アドバイザー)や弁護士に相談すると見落としを防げます。

COC条項への対応を相談できるM&Aアドバイザー・FA

COC条項の洗い出しから、相手方への承諾取得、価格・条件への反映までを自社だけで進めるのは容易ではありません。ここでは、契約の確認やM&A全体の進行を任せられるM&Aアドバイザー・FA、M&A仲介会社を紹介します。以下は主要なサービスの比較表です。

← 横にスクロールできます →
サービス名M&A Lead日本M&AセンターM&AキャピタルパートナーズストライクM&A総合研究所fundbook
上場区分・設立非上場/2022年設立東証プライム(証券コード2127)/1991年創業東証プライム(証券コード6080)/2005年設立東証プライム(証券コード6196)/1997年創業親会社が東証プライム(証券コード9552)/2018年設立親会社が東証プライム上場/2017年設立
サービス形態売主専門M&Aアドバイザリー(売主のみから受領する片手取引)M&A仲介(売り手・買い手の双方から受領)M&A仲介(売り手・買い手の双方から受領)M&A仲介(売り手・買い手の双方から受領)M&A仲介(売り手・買い手の双方から受領)M&A仲介(売り手・買い手の双方から受領)
対応対象規模制限の記載なし(事業承継〜上場子会社のカーブアウトまで実績)中堅・中小企業(後継者不在のオーナー系企業が中心)中小企業オーナーの事業承継・売却が中心(案件は売上1億円未満〜50億円以上)中堅・中小企業の事業承継が中心(案件は年商1億円以下〜100億円超)売上規模 約1億〜100億円の中堅・中小企業中堅・中小企業(全国10万社規模の企業データベースを保有と公表)
着手金無料100万〜500万円無料無料無料無料
中間金無料無料(売り手側)あり(手数料総額の約10%)あり(基本合意報酬100万〜300万円、資産総額別)無料(売り手側)原則無料(合意により発生する契約形態を選ぶ場合あり)
成功報酬完全成功報酬制(レーマン方式、譲渡対価の1〜5%)レーマン方式(時価総資産額ベース、最低2,000万円)株価レーマン方式(最低手数料は非公開)レーマン方式(オーナー受取額ベース、最低2,000万円)レーマン方式(譲渡代金ベース、料率は非公開)レーマン方式(譲渡対象資産額ベース、5億円以下の部分は定額2,500万円)
特徴売主のみから報酬を受ける片手取引で、譲渡価格・雇用・契約条件など売主に有利な交渉に専念地銀約9割・信金約8割と提携し、累計成約11,000件超で成約件数は国内最多水準(公式サイト記載)専任アドバイザー1人がマッチングからクロージングまで一貫担当。累計成約1,000組以上(公式サイト記載)公認会計士が創業し有資格者が在籍。自社運営プラットフォーム「SMART」、成約3,700件以上(公式サイト記載)独自のAIマッチングでスピード成約を訴求(平均7.2ヶ月・最短43日、公式サイト記載)独自システム「fundbook cloud」で企業概要書の閲覧や契約手続きをオンライン化
詳細情報公式資料を見る公式サイトを見る公式サイトを見る公式サイトを見る公式サイトを見る公式サイトを見る

※料金・実績は各社公式サイト記載の情報にもとづきます(2026年9月時点)。最新の内容は各社の公式サイト・資料でご確認ください。

1. M&A Lead(M&A Lead株式会社)

M&A Lead 公式サイト

M&A Leadは、売主だけのために働く譲渡企業専属のM&Aアドバイザリーです。売主・買主の双方から手数料を受け取る仲介モデルとは異なり、売主からのみ手数料を受け取る「片手取引」を採用し、譲渡価格や雇用条件など売主に有利な条件の追求に専念できる立場を打ち出しています。

他社のM&A仲介会社や独立系アドバイザーとも連携する買い手ネットワークを活用し、買い手候補への幅広いアプローチを図る点も特徴です。料金は着手金・中間金・月額報酬がかからない完全成功報酬制で、相談は無料・全国オンライン対応。中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録しています。売主の立場でCOC条項を含む契約条件の交渉を任せたい場合に選択肢となります。

2. 日本M&Aセンター(株式会社日本M&Aセンター)

日本M&Aセンター 公式サイト

1991年創業・東証プライム上場の日本M&Aセンターは、中堅・中小企業の事業承継M&Aを主戦場とするM&A仲介会社です。累計成約件数は11,000件を超え、2020年から5年連続でM&A成約件数のギネス世界記録に認定されるなど、成約件数で国内最多水準の実績を持ちます(公式サイト記載)。

全国の地方銀行の約9割・信用金庫の約8割と提携する金融機関ネットワークや、会計事務所・士業のネットワークを情報源とした案件創出力を強みとします。多数の成約実績にもとづき、重要契約のCOC条項への対応を含めたM&A全体の進行を任せたい場合の候補です。一方で、売り手・買い手の双方から報酬を得る仲介モデルである点は、売り手専任のFAと比較する際に押さえておきたい違いです。

3. M&Aキャピタルパートナーズ(M&Aキャピタルパートナーズ株式会社)

M&Aキャピタルパートナーズ 公式サイト

M&Aキャピタルパートナーズは、2005年設立・東証プライム上場のM&A仲介会社です。中小企業オーナーの事業承継・会社売却を主戦場とし、着手金・月額報酬が無料で基本合意まで費用が発生しない料金体系(中間報酬のみあり)を打ち出しています。

マッチングからクロージングまでを1人の専任アドバイザーが一貫して担当する体制が特徴で、累計1,000組以上の成約実績を公表しています(公式サイト記載)。中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録し、中小M&Aガイドライン(第3版)の遵守を宣言しています。窓口を1人に絞り、契約確認から交渉まで同じ担当者に通して見てもらいたい企業に向いた体制です。

4. ストライク(株式会社ストライク)

ストライク 公式サイト

ストライクは、1997年創業・東証プライム上場のM&A仲介会社です。公認会計士が創業し、社内に公認会計士・税理士などの有資格者を擁する専門性を強みとしています。1998年に国内で初めて開設したM&A仲介プラットフォーム「SMART」を自社で運営しています。

着手金・月額報酬がなく基本合意まで無料の完全成功報酬型で、成功報酬にはオーナーの受取額を基準とするレーマン方式を採用しています。創業以来3,700件以上のM&A成約を公表しており(公式サイト記載)、会計・税務の専門知識を要する契約面の確認まで含めて相談したい場合の候補になります。

5. M&A総合研究所(株式会社M&A総合研究所)

M&A総合研究所 公式サイト

M&A総合研究所は、2018年設立のM&A仲介会社です。2022年に東証グロース市場へ上場し、現在は持株会社クオンツ総研ホールディングス(東証プライム、証券コード9552)傘下の事業会社としてM&A仲介を手がけています。売上規模およそ1億円から100億円の中堅・中小企業を対象に、独自のAIマッチングシステムと企業データベースを活用したスピード成約を訴求しています。

成約までの期間は平均7.2ヶ月・最短43日と公表しています(公式サイト記載)。譲渡企業向けには着手金・中間金・月額報酬がすべて無料の完全成功報酬制を採用しています。中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録し、専任条項やテール条項の上限などガイドラインの遵守事項を公式に明示しています。できるだけ短い期間で成約まで進めたい売り手に向いています。

6. fundbook(株式会社fundbook)

fundbook 公式サイト

fundbookは、2017年設立のM&A仲介会社で、東証プライム上場の株式会社チェンジホールディングスの子会社です。中堅・中小企業のオーナーを主対象に、従来型の仲介に独自のM&A特化型システム「fundbook cloud」を組み合わせたサービスを提供しています。

企業概要書の閲覧や契約手続きの申請、クラウド上でのやり取りをオンラインで進められる仕組みを仲介プロセスに取り入れています。料金は相談料・企業価値算定費用・着手金・月額報酬がかからない完全成功報酬制(合意による中間報酬の例外あり)です。中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録しています。契約手続きや交渉の進捗をオンラインで確認しながらM&Aを進めたい企業に適しています。

ここで取り上げたのは代表的な一例です。着手金・中間金・成功報酬といった費用相場を横並びで確かめたい方や、M&Aアドバイザリー・FAを含む金融コンサル会社を専門領域別に比較して相談先の選び方を整理したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

COC条項が混同されやすい条項との違い

M&Aの契約実務では、COC条項と似た場面で登場する条項がいくつかあり、混同されがちです。ここでは、MAC条項・表明保証条項・競業避止義務・譲渡制限条項との違いを整理します。いずれも守ろうとしているものや発動する場面が異なります。

MAC条項との違い

MAC条項(重大な悪影響に関する条項)は、契約の締結からクロージングまでの間に、対象会社の財務や事業に重大な悪影響が生じた場合に、買い手が取引を中止できることなどを定める条項です。作動の引き金が「重大な悪影響の発生」である点で、「支配権の変動」を引き金とするCOC条項とは異なります。COC条項が取引の相手方を守るのに対し、MAC条項は主に買い手を守る役割を持ちます。

表明保証との違い

表明保証条項は、契約当事者が、一定の時点において契約に関する事項が真実かつ正確であることを表明し、その内容を保証する条項です。中小M&Aガイドラインでも次のように定義されています。

表明保証条項とは、契約の一方当事者が、他方当事者に対し一定の時点(一般的には最終契約締結時・クロージング時の両時点)において、当該契約に関する事項について、当該事項が真実かつ正確であることを表明し、かつその内容を保証する条項をいう

出典:中小M&Aガイドライン(第3版)用語集|中小企業庁

COC条項が「支配権が変わったときにどうするか」を定めるのに対し、表明保証は「開示した情報が事実であること」を保証するものです。守る対象も発動する場面も異なります。

競業避止義務との違い

競業避止義務は、会社を売却した売り手が、一定の期間・地域で同じ事業を再び行わないことを約束する義務です。買い手が取得した事業の価値を守るための取り決めで、売却「後」の売り手の行動を制約します。支配権の変動そのものを扱うCOC条項とは、対象とする行為が異なります。

譲渡制限条項との違い

譲渡制限条項は、契約上の地位や権利を、相手方の承諾なく第三者へ移すことを制限する条項です。契約そのものを別の会社へ引き継げるかを左右します。これに対しCOC条項は、契約の当事者は変わらないまま、その当事者の「支配権」が変わった場合を扱う点が異なります。M&Aのスキーム(株式譲渡か事業譲渡かなど)によって、どちらが問題になるかが変わるため、両方をあわせて確認することが大切です。

COC条項に関わる制度・枠組み

COC条項は当事者間の契約で定めるものですが、その背景には会社法や、国が示すM&Aの手引きがあります。ここでは、COC条項を理解するうえで押さえておきたい制度・枠組みを、出所とあわせて紹介します。

会社法(組織再編・株式譲渡の枠組み)

COC条項が反応する「支配権の変動」——株式譲渡・合併・会社分割・事業譲渡——は、いずれも会社法に手続きの根拠がある取引です(該当する条文は前述の「『支配権の変動』が具体的に指すもの」で触れています)。

会社法そのものがCOC条項を定めているわけではありませんが、どの取引が「支配権の変動」にあたるかは会社法の枠組みで決まります。そのため、自社のM&Aが株式譲渡と事業譲渡のどちらのスキームを採るかによって、COC条項が作動する場面や、あわせて確認すべき条項も変わってきます。

中小企業庁「中小M&Aガイドライン」

中小企業庁が公表する「中小M&Aガイドライン」(第3版、令和6年8月)は、後継者不在の中小企業がM&Aを適切に進めるための手引きと、それを支援する関係者向けの基本的な事項を示した公式文書です。同ガイドラインの用語集では、COC条項が次のように定義されています。

チェンジ・オブ・コントロール条項とは、ある企業が締結している契約(例えば、賃貸借契約、取引基本契約、フランチャイズ契約等)について、当該企業の株主の異動や支配権の変動等により当該契約の相手方当事者に解除権が発生すること等を定める条項をいう。COC(Change Of Control)条項ともいう。

出典:中小M&Aガイドライン(第3版)用語集|中小企業庁(令和6年8月)

同ガイドラインは、中小企業のM&Aを進める際の実務対応の拠り所として広く参照されており、COC条項を含む契約の引継ぎについても留意点を示しています。COC条項の定義や実務での扱いを公式に確認したい場合の出発点になります。

まとめ

COC条項(チェンジ・オブ・コントロール条項)は、会社の支配権が変わったときに、契約の相手方が通知・承諾・解除を求められることを定める条項です。通知義務型・事前承認型・契約解除型の3つのパターンがあり、不動産賃貸借やリース、融資、販売代理店契約、大口取引などに盛り込まれやすい傾向があります。

M&Aや事業承継では、重要契約のCOC条項を法務デューデリジェンスで洗い出し、内容を確認したうえで、相手方への通知・承諾取得を進め、必要な承諾はクロージングの前提条件に反映することが対応の基本です。表明保証やMAC条項など混同されやすい条項との違いも押さえておくと、契約全体を正確に読み解けます。確認や交渉には専門的な判断が伴うため、M&Aアドバイザー・FAへの相談を検討してみてください。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】M&Aアドバイザリー・FAの資料を
一括ダウンロードする

よくある質問(FAQ)

Q. COC条項(チェンジオブコントロール条項)とは何ですか?

A. COC条項とは、契約を結んでいる企業の株主の異動や支配権(経営権)の変動が生じたときに、契約の相手方が事前の通知・承諾を求めたり、契約を解除したりできることを定めた条項です。「資本拘束条項」とも呼ばれ、COC条項・CoC条項・チェンジオブコントロール条項などと表記されますが、いずれも同じ条項を指します。

M&Aや事業承継で経営権が別の主体に移る際に、それまでの契約をそのまま継続するかどうかを相手方が判断できるようにする仕組みです。

出典・参考資料(1件)

Q. COC条項に違反し、必要な通知や承諾を得ないままM&Aを進めるとどうなりますか?

A. 契約違反として、相手方から契約を解除されたり損害賠償を請求されたりするおそれがあります。COC条項で事前の通知や承諾が義務づけられているのにこれを怠ると、相手方は条項で定められた権利を行使できます。重要な取引先や賃貸借・融資の契約が解除されれば事業の継続そのものに支障が出るため、COC条項がある契約は必ず定められた手続きを踏むことが重要です。

Q. COC条項がない契約でも、M&A時に取引先への通知や承諾は必要ですか?

A. COC条項がなくても、M&Aのスキームによっては取引先の承諾や事前の通知が必要になる場合があります。事業譲渡や会社分割で契約上の地位を移す場合は、譲渡制限条項の有無にかかわらず相手方の同意が求められることがあります。

一方、株式譲渡では契約の当事者自体は変わらないため、COC条項がなければ個別の承諾は原則として不要です。いずれの場合も、円満な取引継続のために主要な取引先へ事前に説明しておくことが望まれます。

Q. COC条項の承諾が得られない場合、M&Aは中止すべきですか?

A. 承諾が得られなくても、M&Aを直ちに中止する必要はありません。その契約が事業にとってどれだけ重要かによって対応が分かれます。代替の取引先を確保する、条件を見直して再交渉する、当該契約を対象から外すスキームに変更するなど、選択肢を検討したうえで判断します。重要契約の承諾がM&Aの前提となる場合は、承諾の取得をクロージング(取引の実行)の前提条件に据えて交渉を続けるのが一般的です。

Q. M&A後に取引先と新しく契約を結ぶ際、COC条項は入れるべきですか?

A. 将来の再度のM&Aや相手方の経営体制の変化に備えたい契約では、COC条項を入れておく意義があります。守りたい機密情報や取引の安定性がある契約では、支配権の変動時に通知・承諾・解除を求める条項を設けることでリスクを管理できます。ただし条項が厳しすぎると相手方が契約を敬遠することもあるため、通知義務型・事前承認型・解除型のどこまで求めるかを、その取引の重要度に応じて調整するとよいでしょう。

Q. 賃貸借契約にCOC条項が入っているかは、どうやって確認すればよいですか?

A. 賃貸借契約書の条文を通読し、支配権の変動や株主の異動、合併・会社分割などを引き金に貸主の承諾や解除を定めた規定がないかを確認するのが基本です。COC条項は契約上の地位の譲渡や解除事由に関する条項に紛れて置かれていることが多く、見出しだけでは判別しにくいため本文まで読み込む必要があります。

M&Aの際は法務デューデリジェンス(買収前の調査)の一環として、賃貸借を含む重要契約を一括して洗い出すのが確実です。

出典・参考資料(1件)

Q. COC条項とMAC条項は何が違いますか?

A. COC条項は「支配権の変動」を引き金に契約の相手方を守るのに対し、MAC条項は「重大な悪影響の発生」を引き金に主に買い手を守る条項です。MAC条項(重大な悪影響に関する条項)は、契約の締結からクロージングまでの間に対象会社の財務や事業に重大な悪影響が生じた場合、買い手が取引を中止できることなどを定めます。作動する引き金と守る対象が異なるため、M&Aの契約では両方をあわせて確認します。

Q. COC条項は株式譲渡と事業譲渡のどちらでも問題になりますか?

A. 株式譲渡・事業譲渡のいずれでも問題になり得ますが、影響の出方はスキームによって異なります。株式譲渡では契約の当事者である会社自体は変わらないため、契約にCOC条項があって初めて相手方の承諾・解除が問題になります。

事業譲渡や会社分割では契約上の地位そのものを移すため、COC条項に加えて譲渡制限条項の有無も確認が必要です。どのスキームを採るかで確認すべき条項が変わるため、両方を突き合わせて点検することが大切です。

Q. COC条項への対応は誰に相談すればよいですか?

A. COC条項の洗い出しや取引先からの承諾取得、価格・条件への反映は、M&Aアドバイザー・FAやM&A仲介会社、弁護士に相談するのが現実的です。契約書の読み込みには法的な判断が伴い、承諾取得の交渉やクロージング条件への織り込みはM&A全体の進行と密接に関わります。専門家に伴走を依頼することで、条項の見落としや、破談・価格減額のリスクを抑えられます。

M&Aアドバイザリー・FAの料金・手数料を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、M&Aアドバイザリー・FAの最新の資料をまとめて取り寄せられます。手数料体系や支援範囲を比較し、自社のM&A・事業承継に合った相談先を見つけるための材料としてご活用ください。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】M&Aアドバイザリー・FAの資料を
一括ダウンロードする

MCB FinTechカタログに掲載しませんか?

MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
M&Aアドバイザリー・FAの関連サービス資料

PR

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます

【無料】M&Aアドバイザリー・FAの資料を
一括ダウンロードする

本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

関連記事

新着記事

M&Aアドバイザリー・FA
おすすめの診断サービス