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法人カードとは?個人カードとの違い・メリット・選び方をわかりやすく解説

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事業の支払いを代表者個人のクレジットカードで立て替えていると、経費とプライベートの支出が混ざり、経理や確定申告のたびに仕分けの手間が積み重なります。この負担を減らす手段として広く使われているのが「法人カード」です。

ただ、これから作ろうとすると「そもそも法人カードとは何か」「設立したばかりの会社や個人事業主でも作れるのか」「個人向けのカードと何が違うのか」といった疑問が次々に出てきます。名称も、ビジネスカード・コーポレートカードと複数あり、どれが自社に当てはまるのか分かりにくいところです。

この記事では、法人カードの定義と発行対象から、個人カードとの違い・メリットとデメリット・種類とランク・選び方・審査と申込の流れ・導入後の運用ルールまでを順に整理します。読み終えたときに、自社に合うカードを比較・検討するための土台が一通りそろう状態を目指します。

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法人カードとは?ビジネスカードとコーポレートカードの違い

法人カードとは、法人や個人事業主が事業用の支払いに使うクレジットカードの総称です。「ビジネスカード」「コーポレートカード」と呼ばれることもあり、いずれも事業の経費決済を一枚にまとめ、経理や資金管理を効率化する目的で使われます。

この2つの呼び名は、カードの機能そのものというより、主な発行対象で使い分けられています。ビジネスカードは中小企業や個人事業主向け、コーポレートカードは大企業向け、という位置づけが一般的です。

  • ビジネスカード:中小企業・個人事業主向け。代表者1名や少人数での利用を想定したものが多く、申込のハードルが比較的低い
  • コーポレートカード:大企業向け。多数の従業員に配布し、部署・費目別の管理や一括請求に対応する。資本金・従業員数・業歴などの申込条件が設けられることが多い

両者に決済カードとしての大きな機能差はなく、自社の規模と使い方に合うほうを選べば問題ありません。本記事では、両方をまとめて「法人カード」と表記します。

出典・参考資料(2件)

個人事業主・設立したばかりの会社でも法人カードは作れる?

法人カードを検討するとき、多くの人が最初に気にするのが「自社は対象になるのか」という点です。結論として、個人事業主や設立して間もない会社でも作れる法人カードはあります

とくにビジネスカードには、決算書や登記簿謄本の提出を求めず、代表者の本人確認書類だけで申し込めるものが少なくありません。開業直後で決算実績がない事業者や、副業として事業を営む人でも申込対象に含まれるカードが用意されています。

たとえば三井住友カード ビジネスオーナーズは登記簿謄本・決算書が不要で、本人確認書類のみで申し込めます。マネーフォワード ビジネスカードの後払い型は、独自の与信ロジックにより決算書・税務申告書の提出が不要です。JCBも、設立直後でも申し込める法人カードがある旨を公式に案内しています。

一方、ゴールドやプラチナといった上位ランクのカードや大企業向けのコーポレートカードでは、「業歴3年以上・2期連続黒字決算」などの条件が課される場合があります。自社の状況に合わせて、まずは申込対象の広いカードから検討するのが現実的です。

出典・参考資料(2件)

法人カードと個人向けカードの違い

ここからは、法人カードが個人向けクレジットカードとどう違うのかを、主な項目ごとに比較します。名義や引き落とし口座だけでなく、追加カードや付帯サービスの方向性にも差があります。

比較項目法人カード個人向けクレジットカード
名義法人名または屋号+代表者名、あるいは代表者個人名個人名
引き落とし口座法人口座・事業用口座を指定できる個人口座
主な利用目的事業の経費支払いプライベートな支払い
利用可能枠事業規模に応じて設定され、高めに設定されることがある個人の与信にもとづく
年会費有料のものが多い(無料〜数万円程度と幅がある)無料のものが多い
追加カード従業員・部署向けに複数枚発行できる家族カードが中心
キャッシング付帯しない、または制限されることが多い付帯することが多い
付帯サービス経費管理・出張・福利厚生などビジネス向けショッピング保険など個人向け
支払い方法一括払いが中心(分割・リボに非対応のカードもある)一括・分割・リボから選べる

大きな方向性として、法人カードは「事業の経費を、代表者個人の家計と切り離して管理する」ための設計になっています。名義や口座を事業用にできること、従業員カードを複数発行できることが、個人カードとの分かりやすい違いです。

法人カードを持つメリット

法人カードを導入すると、支払いの一元化を通じて経理や資金管理の負担が軽くなります。主なメリットは次のとおりです。

  • 経費精算・経理業務の効率化:事業の支払いをカードにまとめると、利用明細がそのまま支出の記録になります。会計ソフトと連携できるカードなら、明細を自動で取り込んで仕訳の下地を作れるため、記帳や立替精算の手間を減らせます
  • キャッシュフロー(資金の出入り)の余裕:カード利用日から実際の口座引き落としまでに時間差があるため、支払いのサイクルに余裕が生まれます
  • ポイント・マイルによる経費削減:事業の支出は金額が大きくなりやすく、還元されたポイントやマイルを次の支払いや出張費に充てられます
  • ガバナンス(社内の統制)の強化:経費と私費を分けやすくなり、誰がいつ何に使ったかを利用明細で把握できます。従業員カードごとに利用上限を設定できるカードなら、使いすぎの抑止にもつながります
  • ビジネス向けの付帯サービス:出張時の旅行傷害保険、空港ラウンジ、会計・経費精算サービスの優待など、事業に役立つ特典が付くカードがあります

法人カードのデメリット・注意点

導入前に押さえておきたい注意点もあります。メリットと合わせて確認しておくと、導入後のギャップを避けられます。

  • 年会費がかかるカードが多い:無料のカードもありますが、付帯サービスが充実するほど年会費は高くなる傾向があります。特典を使いこなせるかどうかで、費用対効果は変わります
  • 支払い方法が一括払いに限られる場合がある:法人カードには分割払い・リボ払いに対応しないものがあり、資金繰りの調整手段としては使いにくいことがあります
  • キャッシングが使えないことが多い:事業用途を前提とするため、キャッシング機能が付かない、または制限されるカードがあります
  • 従業員同士での使い回しはできない:カードは名義人本人が使う前提です。1枚を複数人で共有せず、利用者ごとに追加カードを発行する運用が必要です
  • 上位カードは審査のハードルが上がる:ゴールド・プラチナやコーポレートカードでは、業歴や決算実績を問われることがあります

法人カードの種類とランク

法人カードは、「種類(発行対象で分かれるビジネスカードとコーポレートカード)」と「ランク(スペックで分かれる一般・ゴールド・プラチナ)」という別々の軸で整理すると理解しやすくなります。順に見ていきます。

法人カードを2つの軸で整理した図。軸①種類は発行対象で分かれ、ビジネスカードは中小企業・個人事業主向け、コーポレートカードは大企業向けで申込条件が設けられることが多い。軸②ランクはスペックで分かれ、一般は無料〜数千円、ゴールドは1万円前後が目安で旅行傷害保険や空港ラウンジが加わり、プラチナは2万円以上でコンシェルジュや手厚い保険が付く。

ビジネスカードとコーポレートカードの違い

冒頭で触れた「ビジネスカード=中小企業・個人事業主向け/コーポレートカード=大企業向け」という発行対象の違いに加えて、押さえておきたいのが、コーポレートカードには申込条件が設けられる場合があることです。たとえば三菱UFJカード コーポレートは、資本金3,000万円以上・従業員数50名以上・2期連続黒字決算・業歴10年以上といった条件を公式に示しています。

自社が中小企業や個人事業であれば、まずはビジネスカードが検討の中心になります。

出典・参考資料(1件)

一般・ゴールド・プラチナのランクによる違い

法人カードには、個人カードと同じように一般・ゴールド・プラチナといったランクがあります。ランクが上がるほど、年会費・利用可能枠・付帯サービスが充実する傾向です。具体的な条件はカードごとに異なるため、ここでは目安として整理します。

  • 一般:年会費を抑えたスタンダードなランク。無料〜数千円程度のものが中心で、基本的な経費決済と管理には十分
  • ゴールド:年会費は1万円前後が目安。旅行傷害保険や空港ラウンジなどの付帯サービスが加わり、利用可能枠も広がる傾向
  • プラチナ:年会費は2万円以上と高めだが、コンシェルジュサービスや手厚い保険など、出張・接待の多い事業者に向いた特典が付く

ランクは高いほど良いわけではなく、付帯サービスを実際に使うかどうかで最適解が変わります。年会費という固定費に見合う使い方をするかを基準に選ぶのが現実的です。

法人カードの選び方

ここでは、自社に合う法人カードを見極めるための観点を整理します。すべてを満たす一枚を探すより、自社が何を重視するかを先に決めると絞り込みやすくなります。

  • 年会費とコストのバランス:年会費は固定費なので、付帯サービスや還元で年会費以上のメリットを得られるかを見積もることが大切です
  • ポイント還元率:事業の支出は金額が大きいため、還元率の差が年間では無視できない金額になります。よく使う支払い先で還元が効くかどうかも見ておきましょう
  • 利用可能枠:毎月の経費決済額をまかなえる枠があるかが重要です。枠が不足すると、月の途中で決済できなくなる恐れがあります
  • 追加カードの発行枚数:従業員に配布するなら、必要な枚数を発行できるか、追加カードの年会費がいくらかも判断材料になります
  • 付帯サービスと国際ブランド:出張が多いなら保険やラウンジ、海外利用が多いなら国際ブランドの使い勝手が判断材料になります

加えて、経理の負担を下げたい事業者に見落とせないのが「会計ソフト・経費精算システムとの連携」です。カードの利用明細を会計ソフトへ自動で取り込めると、記帳や仕訳の手間が大きく減り、月次の締め作業が速くなります。マネーフォワード クラウドやfreeeなどと連携できるカードは、経理担当者の工数削減という点で選ぶ価値があります。

連携先となるクラウド会計ソフトそのものを選ぶ段階の方は、規模・タイプ別に主要製品を整理した『【2026年】クラウド会計ソフト比較15選|規模・タイプ別の選び方と料金を解説』もあわせてご覧ください。

選ぶ方向性は、大きく2つに分かれます。どちらが良いということではなく、自社の重視点で選び分けます。

  • コスト・効率を重視する:年会費が無料〜低めで、還元率や会計ソフト連携によって日々の経費を効率化したい事業者に向く方向性です
  • 付帯サービス・ステータスを重視する:出張や接待が多く、保険・空港ラウンジ・コンシェルジュといった特典を活かしたい事業者に向く方向性です

重視する方向性が決まったら、次は具体的なカードを見比べる段階です。この記事の後半「法人カードで経費精算・支出管理を効率化するには」では、代表的な法人カードを年会費・ポイント還元率・申込対象などで並べた比較表を用意しているので、あわせてご覧ください。

法人カードの審査・申込の流れ

ここからは、実際に申し込むときに知っておきたい審査と手続きの流れを整理します。何を見られ、どう進むのかが分かると、必要な準備がしやすくなります。

審査で確認されること

法人カードの審査では、代表者個人と事業の両面が見られます。JCBは審査で確認される項目として、代表者の属性情報・信用情報と、企業の経営実績・財務状況の2つを公式に挙げています。

  • 代表者の属性・信用情報:年収や居住形態などの属性と、クレジットカードやローンの利用・返済状況
  • 企業の経営実績・財務状況:事業の継続性や財務の健全性。上位カードほど重視される
  • 必要書類:本人確認書類が基本。カードによっては登記簿謄本や決算書を求められることもあれば、本人確認書類のみで申し込めるものもある
出典・参考資料(1件)

審査に落ちる理由

審査に通らない主な要因には、次のようなものがあります。

  • 代表者の信用情報に傷がある(延滞・債務整理の履歴など)
  • 短期間に複数のカードへ同時に申し込んでいる
  • 申込内容に記入漏れ・誤りがある

また、上位ランクやコーポレートカードでは、業歴が浅く決算実績が足りないことがネックになる場合もあります。

ただし、前の章で見たとおり、設立直後や個人事業主でも申し込めるカードはあります。決算実績がないことだけを理由に諦める必要はなく、申込対象の広いビジネスカードから検討するのが現実的です。

申込方法と発行までの日数

申込は、多くのカードでオンライン完結が可能です。一般的な流れは、公式サイトからの申込、本人確認書類の提出、審査、カードの発行・郵送、という順です。

発行までの日数はカードによって幅があり、数日から数週間程度が目安です。なかには、オンライン申込で審査から発行までが最短即日〜数営業日と速いことを訴求するカードもあります。急ぐ場合はこうしたカードが選択肢になります。正確な発行日数や必要書類は、申込前に各カードの公式サイトで確認してください。

法人カードを導入したあとの社内運用ルール

法人カードは、導入して終わりではありません。複数人で使うほど、あらかじめ運用ルールを決めておくことが、不正利用や経理トラブルを防ぐ鍵になります。最低限そろえておきたいルールを挙げます。

  • 使ってよい用途・費目を決める
  • 従業員カードごとに利用上限を設定する
  • 高額利用は事前承認、利用後は速やかに報告するルールにする
  • 利用明細と領収書を突き合わせて保存する
  • 私的利用を防ぐため、カードの貸し借りや個人的な支払いへの使用を禁じる

運用でつまずきやすいのが、貯まったポイントの扱いです。事業でポイントを使った場合の消費税・会計処理は、そのポイント使用が「商品本体価額の値引き」なのか「支払うべき価額への充当」なのかで分かれる、と国税庁は整理しています。一律に処理するのではなく、使い方に応じて確認するのが安全です。

また、貯まったポイントを役員や従業員が私的に使ってよいかは、税務ではなく社内ガバナンスの問題です。会社のポイントとして扱うのか、私的利用を認めないのかを、あらかじめ社内ルールで定めておくとトラブルを避けられます。具体的な会計処理や仕訳は事業ごとに異なるため、判断に迷う場合は税理士など専門家に相談してください。

出典・参考資料(2件)

書類の保存では、消費税の仕入税額控除にも注意が必要です。法人カードで支払っても、カード会社の利用明細だけでは控除の要件を満たしません。国税庁は、クレジットカード会社が交付する請求明細書について次のように整理しています。

クレジットカード会社がそのカードの利用者に交付する請求明細書等は、そのカード利用者である事業者に対して課税資産の譲渡等を行った他の事業者(カード加盟店)が作成・交付する書類ではなく、当該他の事業者(カード加盟店)の氏名又は名称及び登録番号が記載された書類にも該当しないため、消費税法第30条第9項に規定する請求書等には該当しません。

出典:クレジットカード会社からの請求明細書|国税庁

この点から、仕入税額控除を受けるには、支払先(カード加盟店)から受け取った適格請求書等を別途保存する必要があります。法人カードや請求書のカード払いを使う場合も、この扱いは変わりません。制度の詳細は国税庁のインボイス制度特設サイトで確認できます。

出典・参考資料(2件)

法人カードで経費精算・支出管理を効率化するには

法人カードは、単なる支払い手段にとどまらず、経費精算・支出管理・会計といったバックオフィス業務を効率化する入り口にもなります。会計ソフトや経費精算サービスと組み合わせると、明細の取り込みから仕訳、承認までの一連の流れをまとめて省力化できます。

組み合わせる経費精算システムそのものをどう選ぶかは、料金体系や機能、使いやすさで見比べる必要があります。主要サービスを横並びで比較したい場合は、次の記事が参考になります。

ここでは、経費管理の効率化という観点で、代表的なサービスをいくつか取り上げます。まずは全体像として、いくつかの法人向けカードを並べて比較します。

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サービス名マネーフォワード ビジネスカード三井住友カード ビジネスオーナーズUPSIDER(法人カード)アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスJCB法人カード
年会費無料
(前年に利用実績がない場合、2年目以降1,000円+税)
一般:永年無料
ゴールド:5,500円(税込、年100万円利用で翌年以降永年無料)
プラチナプリファード:33,000円(税込)
無料
(発行手数料も無料)
49,500円(税込)初年度無料
2年目以降33,000円(税込)
ランクにより異なる
(Biz ONE一般:永年無料〜プラチナ法人カード:33,000円税込)
ポイント還元率1.0%
(マネーフォワード関連サービスは3%)
0.5%〜
(プラチナプリファードは1.0%〜)
1.0%〜100円につき1ポイント
(メンバーシップ・リワード)
1,000円につき1ポイント
(永久不滅ポイント、有効期限なし)
0.5%〜
(Biz ONEは通常ポイント2倍)
申込対象個人事業主・法人代表者
(後払い型は決算書・税務申告書が不要。設立直後も可)
個人事業主・法人代表者
(登記簿謄本・決算書が不要)
法人向け
(銀行口座残高ベースの独自与信。最短当日で与信枠付与)
個人事業主・法人代表者
(起業直後・法人口座開設前でも申込可)
個人事業主・経営者・会社員
(決算書・登記簿謄本が不要)
個人事業主・法人代表者
(設立間もない企業も審査対象)
国際ブランドVisaVisaVisaアメリカン・エキスプレスアメリカン・エキスプレスJCB
特徴マネーフォワード クラウド会計とリアルタイム連携。追加カードを無料で複数発行できる年会費無料から使え、パートナーカードを最大18枚まで発行できる独自与信で最大10億円の利用枠。利用先限定・承認ワークフローで支出管理に強い利用可能額に一律の上限がなく、空港ラウンジ・旅行傷害保険(最高1億円)・航空機遅延費用補償など出張向けの特典が付くプライオリティ・パス(プレステージ、通常年会費469米ドル相当)が無料付帯。永久不滅ポイントで有効期限を気にせず貯められる企業規模別に一般・ゴールド・プラチナ・コーポレートを展開する、国内発の国際ブランド
詳細情報オンライン相談を予約公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

表内のボタンは、各カードの公式サイトまたは資料請求・相談予約ページへ移動します。年会費・還元率などの条件は2026年9月時点の各社公式情報にもとづくもので、最新の内容は各公式サイトでご確認ください。

次に、経費管理・海外取引の効率化に役立つサービスを個別に紹介します。

マネーフォワード ビジネスカード(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード ビジネスカードの公式サイト

マネーフォワード ビジネスカードは、法人・個人事業主向けのVisaクレジットカードです。会計サービス「マネーフォワード クラウド」を提供する株式会社マネーフォワードが発行しており、カードの利用明細をクラウド会計・確定申告へリアルタイムに連携できる点が特徴です。

初期費用は無料で、年会費も無料から利用できます(前年に利用実績がない場合、2年目以降は年1,000円+税が発生します)。後払い型は決算書・税務申告書の提出が不要な独自の与信審査を採用しており、設立間もない企業や副業事業者でも申し込めます。従業員・部署向けの追加カードを無料で発行でき、カードごとに利用上限を設定できるため、支出管理とガバナンスを両立しやすい設計です。

経理の記帳工数を減らしたい事業者や、会計データと支払いを一体で管理したい事業者に向いています。

Wise Business(ワイズ・ビジネス法人アカウント)

Wise Business(ワイズ・ビジネス法人アカウント)の公式サイト

Wise Business は、複数通貨を1つのアカウントで保有・受取・送金できる法人向けアカウントです。ここまでの後払い型の法人クレジットカードとは異なるデビット型の多通貨アカウントで、海外への支払い・入金がある事業者向けの補足的な選択肢として紹介します。

両替時に上乗せのないミッドマーケットレート(仲値)を適用し、外貨の受け取り・法人デビットカードの発行・会計ソフト連携に対応します。日本では資金移動業者として登録(関東財務局長第00040号)され、顧客資金は信託口座で分別管理されます。

このように、法人カードは会計ソフトや経費精算・多通貨管理と組み合わせることで、支払いから記帳までを一体で効率化する起点になります。自社の課題に合ったサービスを、資料で見比べてみてください。

まとめ

法人カードは、法人や個人事業主が事業用の支払いに使うクレジットカードで、ビジネスカードとコーポレートカードに大別されます。個人事業主や設立直後の会社でも作れるカードは多く、決算書不要で申し込めるものもあります。

選ぶときは、年会費とコストのバランス・還元率・利用可能枠・付帯サービスに加えて、会計ソフトや経費精算システムとの連携も見ておくと、導入後の経理負担まで含めて判断できます。自社の重視点を決めたうえで、具体的なカードを比較して、経費管理の効率化につなげてください。

法人カードに関するよくある質問(FAQ)

Q. 法人カードとは何ですか?

A. 法人カードとは、法人や個人事業主が事業用の支払いに使うクレジットカードの総称です。ビジネスカード・コーポレートカードとも呼ばれ、事業の経費決済を一枚にまとめて経理や資金管理を効率化する目的で使われます。

Q. 法人カードのビジネスカードとコーポレートカードは何が違いますか?

A. 法人カードのビジネスカードとコーポレートカードは、主な発行対象が異なり、ビジネスカードは中小企業・個人事業主向け、コーポレートカードは大企業向けです。決済カードとしての機能に大きな差はないため、自社の規模と使い方に合うほうを選べば問題ありません。

Q. 個人事業主や設立したばかりの会社でも法人カードは作れますか?

A. 法人カードは、個人事業主や設立直後の会社でも作れるものがあります。ビジネスカードには、決算書や登記簿謄本の提出を求めず、代表者の本人確認書類だけで申し込めるカードが少なくありません。一方、ゴールド・プラチナなどの上位ランクや大企業向けのコーポレートカードでは、業歴や決算実績が条件になる場合があります。

Q. 法人カードの審査は厳しいですか?

A. 法人カードの審査の厳しさはカードのランクによって異なり、一般ランクのビジネスカードは申込対象が広く、ゴールド・プラチナや大企業向けのコーポレートカードほど条件が厳しくなります。審査では、代表者の属性・信用情報と、企業の経営実績・財務状況の両面が確認されます。設立直後や決算実績がないことだけを理由に諦める必要はなく、申込対象の広いカードから検討するのが現実的です。

Q. 法人カードの申し込みに必要な書類は何ですか?

A. 法人カードの申し込みに必要な書類は、基本的に代表者の本人確認書類で、カードによっては登記簿謄本や決算書の提出を求められます。本人確認書類のみで申し込めるカードもあるため、必要書類の範囲は申込前に各カードの公式サイトで確認してください。

Q. 法人カードは社長(代表者)以外の従業員も使えますか?

A. 法人カードは、従業員向けの追加カードを発行すれば、代表者以外の従業員も使えます。追加カードは利用者ごとに発行し、カードによっては1枚ずつ利用上限を設定できるため、部署や担当者単位で支出を管理できます。

Q. 従業員用の追加カードを他の社員と使い回してもよいですか?

A. 法人カードの追加カードは、名義人本人が使う前提で、1枚を複数の社員で使い回すことはできません。使い回しは規約違反や不正利用の温床になるため、利用する人ごとに追加カードを発行する運用が必要です。

Q. 法人カードの名義は会社名ですか、個人名ですか?

A. 法人カードの名義は、「法人名(屋号)+代表者名」か「代表者個人名」で、カードや発行会社によって異なります。いずれの場合も、引き落とし口座には法人口座・事業用口座を指定でき、事業の支払いを代表者個人の家計と切り分けて管理できます。

Q. 個人名義のクレジットカードを事業の経費支払いに使い続けてもよいですか?

A. 個人カードを事業の支払いに使うこと自体が禁じられているわけではありませんが、経費と私費が混在し、経理や確定申告のたびに仕分けの手間や計上漏れのもとになります。支払いを事業用に分けて管理するうえでは、法人カードに切り替えるのが望ましい選択です。

Q. 法人カードで税金は払えますか?

A. 法人カードは、多くの国税・地方税のクレジットカード納付に対応しており、税金の支払いにも使えます。ただし、納付額に応じた決済手数料がかかるため、ポイント還元とのバランスを見て利用するかどうかを判断します。対応する税目や手数料は、納付先の案内で確認してください。

Q. 法人カードで貯めたポイントの会計処理はどうすればよいですか?

A. 法人カードで貯めたポイントを事業の支払いに使ったときの会計・消費税処理は、そのポイント使用が「商品本体価額の値引き」か「支払うべき価額への充当」かによって扱いが分かれる、と国税庁は整理しています。一律に処理するのではなく使い方に応じて確認する必要があり、具体的な仕訳は事業ごとに異なるため、判断に迷う場合は税理士など専門家に相談してください。

出典・参考資料(2件)

Q. 会社の設立と同時に法人カードを申し込めますか?

A. 法人カードは、会社の設立手続きと並行して準備を進められ、設立直後でも申し込めるビジネスカードがあります。法人名義で申し込む場合は登記の完了後になりますが、個人事業主として、あるいは代表者個人の与信で申し込めるカードを選べば、事業の初期から経費決済を一本化できます。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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