取引先へ契約書や設計データを送るとき、メール添付の容量制限に引っかかったり、パスワード付きZIPを別送する「PPAP」の扱いに迷ったりしていませんか。社外とのファイル授受は、便利さと引き換えに情報漏えいや誤送信のリスクを抱えやすく、送受信の記録が残らなければ監査にも耐えられません。
法人向けのファイル転送サービスは、暗号化・アクセス制御・送受信ログ・誤送信対策といった機能で、この「安全に渡す・受け取る」を仕組みとして支えます。ただしサービスによって強みは大きく異なり、機密情報の一度きりの授受に向くもの、数十GB級の大容量を高速に送れるもの、オンラインストレージの共有機能で継続的な授受を担うものまで幅があります。
本記事では、法人向けファイル転送サービス22製品を用途・強み別に横断比較します。無料サービスとの違いや脱PPAP・誤送信防止・受信者側の負担といった、法人の授受に特有の選定観点を整理しました。情報システム・総務・管理部門の担当者が、自社の用途に合うサービスを選ぶための判断材料としてご活用ください。
また、自社の用途に合うサービスを最短で見つけられるよう、「30秒で終わる選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
ファイル転送サービス(法人向け)とは?
ファイル転送サービスとは、メール添付では送りにくい大容量ファイルや機密ファイルを、Web経由で安全に送受信するためのサービスです。送信者がファイルをアップロードすると、受信者にはダウンロード用のURLが届く仕組みが一般的で、暗号化通信やパスワード、ダウンロード期限などで受け渡しを保護します。
法人向けの製品では、ここに管理者による統制の仕組みが加わります。誰がいつ何を送受信したかを記録する操作ログ、送信前の上長承認、宛先ドメインの制限、送信の取り消しといった機能で、担当者任せになりがちな社外授受を組織として管理できるようにします。個人向けの無料サービスとの最大の違いは、この「統制」と「証跡」の有無にあります。
無料サービスと法人向けサービスの違い
無料のファイル転送サービスは、会員登録なしで手軽に使える一方、送受信の記録が残らず、誰がどのファイルを社外に送ったかを会社が把握できません。アクセス制御やユーザー管理の仕組みも乏しく、退職者のアカウント管理や送信先の制限といった統制が効きにくいのが実情です。
法人向けサービスは、通信とファイルの暗号化に加え、権限設定・多要素認証・操作ログの保存を標準的に備えます。これにより、情報漏えい時の追跡や監査対応が可能になり、内部統制やセキュリティポリシーとの整合も取りやすくなります。第三者に見られても影響が小さいファイルなら無料サービスでも足りますが、取引先の機密情報や個人情報を扱うなら、統制と証跡を備えた法人向けを選ぶのが基本の考え方です。
「ファイル転送」と「ストレージ共有」の使い分け
ここからは、自社にどちらの手段が必要かを整理します。社外とのファイルのやり取りには、大きく分けて「ファイル転送」と「ストレージ共有(オンラインストレージ)」の2つのアプローチがあり、用途によって向き不向きが分かれます。
ファイル転送は、その都度ファイルをアップロードして相手にURLで届ける、単発の受け渡しに適した方式です。送るたびに期限やパスワードを設定でき、渡し終えたら消える運用にしやすいため、契約書や見積書のような「一度きり・確実に届けたい」機密授受に向きます。受信者はアカウント登録なしで受け取れる製品が多く、取引先に負担をかけにくいのも特徴です。
ストレージ共有は、クラウド上のフォルダーを介してファイルを継続的に共有する方式です。同じ相手と何度もファイルをやり取りする、チームで最新版を共同編集する、といった継続的な協業に向きます。一方で、共有範囲の管理を誤ると意図しない相手にアクセス権が残りやすいため、権限設定と定期的な棚卸しが欠かせません。
単発の機密授受が中心なら転送型、社外を交えた継続的な共有が中心ならストレージ型が基本の軸になります。実際には両方の性格を併せ持つ製品も多く、自社の使い方に近いほうを主軸に選ぶとよいでしょう。オンラインストレージそのものの比較は、関連記事の「法人向けクラウドストレージ比較」もあわせてご覧ください。
法人向けファイル転送サービスの選び方
ここからは、法人向けファイル転送サービスを比較する際の判断軸を5つに分けて解説します。自社の要件に照らして、どの軸を重視すべきかを見極めてください。
セキュリティ機能(暗号化・アクセス制御・認証)は十分か
機密情報を扱うなら、まず通信とファイルの暗号化に対応しているかが選定の起点になります。そのうえで、ダウンロードにパスワードや宛先メールアドレスの認証を要求できるか、ダウンロード回数や有効期限を制限できるかも押さえたいポイントです。これらは、URLが第三者に転送・漏えいしても被害を最小化するための基本的な防御になります。
全社導入を想定するなら、提供元が第三者認証(ISO/IEC 27001やISMAP登録など)を取得しているかも判断材料になります。特に金融・官公庁との取引がある場合や、自社が高いセキュリティ基準を求められる場合は、認証の取得状況が稟議を通す根拠になりやすいためです。
最大送信容量・保存期間は要件に見合うか
送りたいファイルの最大サイズがサービスの上限に収まるかは、最初に押さえたい条件です。日常的な書類のやり取りなら数百MB〜数GBで足りますが、設計データや映像素材のように数十GBを超える授受が発生する業種では、大容量に対応した製品や、上限を実質設けない設計の製品を選ぶ必要があります。
あわせて、アップロードしたファイルの保存期間も見落とせません。保存期間が短いと受信者のダウンロードが間に合わないことがあり、逆に長期間残る設定は情報の滞留リスクになります。期限を送信ごとに設定できる製品なら、用途に応じて使い分けられます。
証跡ログ(監査・コンプライアンス対応)は残せるか
誰がいつ何を送受信し、受信者がいつダウンロードしたかを記録できるかは、監査対応や情報漏えい時の追跡に直結します。ログをどの粒度で、どのくらいの期間保存できるかは製品によって差があり、証跡を長期保存できる製品ほどコンプライアンス要件の厳しい業務に向きます。
内部統制やプライバシーマーク・ISMSの運用でログの提出を求められる企業では、ログの検索性やエクスポートの可否も確認しておくと、監査時の作業負担を抑えられます。
脱PPAP・誤送信防止と受信者側の負担(登録なしで送れるか)
PPAP(パスワード付きZIPファイルを送り、同じ経路で後からパスワードを送る方式)には、2つの弱点が指摘されています。パスワードを同じ経路で送るため通信を盗聴されると暗号化が意味をなさなくなること、そして暗号化されたZIPが受信側のウイルス・マルウェア検査をすり抜けてしまうことです。政府もこの方式を問題視しており、内閣府・内閣官房は2020年11月に自動暗号化ZIPの運用を取りやめました。
内閣府、内閣官房で採用していたZIPファイル送付と同じ経路でパスワードを自動で送る方式は、セキュリティ対策の観点からも、受け取る側の利便性の観点からも、適切なものではないと考えています。
出典:平井内閣府特命担当大臣記者会見要旨(令和2年11月24日)|内閣府
ここで問題視されているのは「同じ経路でパスワードを自動送付すること」であり、パスワード保護そのものではありません。ファイル転送サービスは、ダウンロードURLとパスワードを別経路にする、宛先を限定する、といった形でこの課題に応えます。選定時は、宛先間違いを防ぐ送信前の宛先確認や上長承認、送信後にURLを無効化できる取り消し機能があるかを確認しましょう。
見落としがちなのが受信者側の負担です。受け取るたびに相手にアカウント登録や専用ソフトのインストールを求める製品だと、取引先に敬遠され、結局メール添付に戻ってしまうことがあります。受信者がURLから登録なしでダウンロードできる方式なら、社外への展開がスムーズです。
ファイル転送サービスは脱PPAPの有力な手段ですが、誤送信そのものやメール経由のウイルス・なりすましまで含めて対策を見直したい場合は、メールの入口・出口を守るメールセキュリティ製品もあわせて検討すると全体像がつかめます。
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取引先を装ったメールや、社員の受信箱に届く巧妙なフィッシングが増えています。標準のスパムフィルタでは止めきれず、添付ファイルや誤送信による情報漏えいも心配で、メール環境の防御を見直したいと感じる場面は少なくありません。こうした場面でメールセ…
料金体系・海外対応は自社の使い方に合うか
料金は、ユーザー数課金・容量課金・送信件数課金など製品ごとに考え方が異なります。全社で使うならユーザー数無制限や容量ベースの料金が予算を読みやすく、一部門での利用なら人数課金でも収まります。自社の利用人数と授受量の想定に、どの課金方式が合うかで比較するのが実務的です。
課金方式の違いは、月々の費用の読みやすさだけでなく、社内でどこまでツールが使われるかにも関わってきます。ID課金型の料金モデルが利用の広がりに及ぼす影響について、ある提供企業は次のように指摘しています。

多くのクラウドストレージサービスはID課金を採用していますので、利用する社員が増えれば増えるほど月額料金が膨らんでいく仕組みになっています。これがどういう現象を引き起こすかと言いますと、コストを抑えるために「一部の社員だけが使う」という運用になってしまって、せっかくのDXツールが会社全体に広がっていかない、ということが起きてしまいます。
もっとも、利用者が特定の部門に限られるならID課金でも予算は読みやすく、課金方式に一概の優劣はありません。全社展開を見据えるのか、一部門での利用にとどめるのかで、向く料金モデルは変わってきます。
海外拠点や海外の取引先と大容量ファイルをやり取りする場合は、国際回線での転送速度や安定性も判断材料になります。長距離でも高速に送れる仕組みを備えた製品を選ぶと、拠点間のデータ授受にかかる時間を抑えられます。公式に料金を公開せず個別見積もりとする製品も多く、その場合は要件を伝えて見積もりを取るのが確実です。
用途・強みで見るタイプ別の選び方
法人向けファイル転送サービスは、強みによって大きく3つのタイプに分かれます。自社の主な用途がどれに近いかで、比較すべき製品群を絞り込めます。
機密情報を安全に送りたい(高セキュリティ・機密授受重視)
契約書・個人情報・設計図面など、機密性の高いファイルを一度きり確実に届けたい場合に向くタイプです。送信の取り消し、上長承認、詳細な操作ログ、受信者のアカウント登録を不要にする受け渡し方式などを厚く備え、統制と追跡を重視します。金融・士業・製造など、取引先との機密授受が日常的に発生する業種で選ばれます。
大容量・大量のデータを高速に送りたい(大容量・高速転送)
映像・CAD・研究データなど、数十GB〜TB級の大容量ファイルを高速かつ安定して送りたい場合に向くタイプです。大容量の共有リンク発行や、独自プロトコル・秘密分散といった技術で、長距離・大容量の転送を効率化します。海外拠点やオフショア開発とのデータ授受など、容量と速度がボトルネックになりやすい用途で強みを発揮します。
全社で共有しながら継続的に授受したい(ストレージ連携・全社共有)
オンラインストレージの共有機能を使い、社内外と継続的にファイルを共有・授受したい場合に向くタイプです。ファイルサーバーの代替として全社の情報基盤を兼ねつつ、共有リンクやゲスト招待で社外への受け渡しにも対応します。単発の転送だけでなく、日常的な共同作業やバージョン管理まで含めて一本化したい企業に向きます。
脱PPAPや誤送信防止は特定のタイプに限らず、どのタイプでも重要な選定軸です。次の診断ツールと比較表で、自社の用途に合うサービスを具体的に絞り込んでください。
【比較表】法人向けファイル転送サービス22製品を比較
ここからは、本記事で紹介する法人向けファイル転送サービス22製品を、最大送信容量・セキュリティ・誤送信防止・証跡ログ・受信者の負担・料金といった軸で横断的に比較します。タイプ別にまとめているので、前述のタイプ分類とあわせてご覧ください。料金は2026年9月時点における公表情報にもとづき、個別見積もりの製品は「要お問い合わせ」と記載しています。
| サービス名 | クリプト便 | Bizストレージ ファイルシェア | GigaCC | SECURE DELIVER | eTransporter | EASY FILE EXPRESS | HENNGE One Secure Transfer | Smooth File | DirectCloud | Fleekdrive | DIRECT! EXTREME | グローバルセキュアデータ転送サービス | ABLENETストレージ | Box | Dropbox Business | OneDrive for Business | Google Workspace | Fileforce | Everidays | コワークストレージ | セキュアSAMBA | 使えるファイル箱 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タイプ | 機密授受重視 | 機密授受重視 | 機密授受重視 | 機密授受重視 | 機密授受重視 | 機密授受重視 | 機密授受重視 | 大容量・高速 | 大容量・高速 | 大容量・高速 | 大容量・高速 | 大容量・高速 | ストレージ共有 | ストレージ共有 | ストレージ共有 | ストレージ共有 | ストレージ共有 | ストレージ共有 | ストレージ共有 | ストレージ共有 | ストレージ共有 | ストレージ共有 |
| 最大送信容量 | 要問い合わせ | 合計2GB/回 | 1ファイル最大100GB(OKURN) | 最大100GB・10ファイル/回 | 無制限(ファイルサイズ・ユーザー数) | 要問い合わせ(大容量対応) | 1回の上限はプラン別(総量・回数は無制限) | 最大15GB/回 | 共有リンクで1ファイル最大60GB(Enterprise) | 1ファイル最大40GB | 1ファイル最大2TB | 上限なし(利用端末の容量に依存) | 共有リンク(保管容量1TB〜・容量課金) | 共有リンク(1ファイル5GB〜150GB・プラン別) | 共有リンク・Dropbox Transferで大容量転送(上限は要問い合わせ) | 共有リンクで授受(1ユーザー1TBの保管領域) | 共有リンクで授受(ライセンス容量のプール方式) | 共有リンク最大10GB(オプションで20GB) | 共有リンク・送信/受信URL(容量課金) | 共有リンク・転送(容量課金) | ID不要のDLリンクで授受(容量課金) | 共有リンク(保管容量1TB〜・容量課金) |
| セキュリティ(暗号化・アクセス制御) | TLS・AESで暗号化/宛先制限 | SSL/TLSで暗号化/2要素認証・IP制限 | SSL/TLS・AESで暗号化/2要素認証・IP制限 | 宛先制限/Azure基盤 | アップロード時に自動暗号化/AD・LDAP・SAML SSO連携 | アドレス・ドメイン制限(富士通DC基盤) | 宛先メール・ドメイン制限/個別パスワード自動付与 | 通信・ファイル暗号化/IP制限・WAF標準搭載 | DRM暗号化(DirectCloud-SHIELD)/国内DC運用 | 暗号化/IP制限・SAML SSO | SSL/TLS・AES256で暗号化/SAML SSO・2段階認証 | 秘密分散(ZENMU)+複数クラウド分散 | AES256で暗号化/二要素認証(プロでIP制限) | AES256で暗号化/7段階権限・Box Shield | AES256で暗号化(保管時) | BitLocker・TLSで暗号化/DLP・条件付きアクセス | アクセス権限設定(閲覧・コメント・編集) | TLS・AES256で暗号化/国内保管 | AES256で暗号化/国内Azure保管 | 多要素認証/国内サーバー冗長構成 | AES256で暗号化/IP制限・SAML・二要素認証 | AES256で暗号化/二要素認証/国内2拠点冗長 |
| 誤送信防止 | 事前・事後承認・送信取消 | 上長承認・送信取消・送信先制限 | 上長承認・URL配信停止・自動削除 | 事前・事後承認(二段構え)・URL無効化 | セルフチェック・上長承認(オプション) | 送信前確認・送信キャンセル・上長承認 | 送信後にURLを手動で無効化 | 上長承認ワークフロー・権限設定 | 承認ワークフロー | 電子承認ワークフロー | 送信前の承認ワークフロー | 送信前の上長承認 | 有効期限・パスワード・DL回数制限/宛先指定送信(プロ) | 7段階権限・情報統制(Box Shield/Governance) | パスワード・有効期限付き共有リンク | 有効期限付き共有リンク/共有範囲を管理者が制御 | 権限設定・外部共有を組織単位で制御 | 共有時の上長承認/パスワード・有効期限付きリンク | 共有リンクに有効期限・緊急停止 | パスワード・承認機能付き共有/階層別権限 | 有効期限・DL回数・パスワード付きリンク | 要問い合わせ(共有リンク・監査ログ) |
| 証跡ログ | 操作ログあり(保存期間は要問い合わせ) | 操作ログあり(保存期間は要問い合わせ) | 履歴ログ・証跡管理あり(保存期間は要問い合わせ) | 送受信履歴1年分(Web・CSV) | アーカイブ対応(保存期間は要問い合わせ) | 操作ログを期間無制限で保存 | 利用ログ最大1年保持(ProはAPI出力) | 操作ログあり(保存期間は要問い合わせ) | 250種類以上の操作ログ(保存期間は要問い合わせ) | 全操作を5年分保存 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | Box Governanceで統制(保存期間は要問い合わせ) | 要問い合わせ | 監査ログ(Microsoft Purview) | Google Vault(Business Plus以上) | 要問い合わせ | ダウンロード履歴の確認(保存期間は要問い合わせ) | 操作ログあり(保存期間は要問い合わせ) | 要問い合わせ | 監査ログあり(保存期間は要問い合わせ) |
| 認証 | ISO27017・27018/ISMAP/PCI DSS | 要問い合わせ(国内DC運用) | ISO27017/ISMS/Pマーク | ISO27001・27017/Pマーク(DC: SOC2・PCI DSS・FISC) | Pマーク(運営会社NSD) | 要問い合わせ | ISO27001・27017・27018 | ISMAP/ISO27001 | ISO27001・27017 | ISO27001・27017 | 要問い合わせ(本体の取得は非公表) | 要問い合わせ(本体の取得は非公表) | 要問い合わせ(国内保管) | ISMAP | ISO27001・27017・27018/ISMAP | ISO27001/ISMAP | ISO27001・27017・27018・27701/SOC 2 Type 2 | ISO27001・27017 | ISO27001・27017・27701 | ISO27001・27017 | ISO27001・27017・27701 | ISO27001(保管データセンター) |
| 受信者の登録要否 | 登録不要(ワンタイムURL+パスワード) | 登録不要(DL制限付きで送付) | 登録不要(アカウント不要のアクセスURL) | 登録不要(IDなしのゲストと送受信) | 登録不要(ワンタイムファイル受信) | 登録不要(ダウンロードURLを受信) | 登録不要(ダウンロード専用URL) | 要問い合わせ | 登録不要(共有リンク) | 要問い合わせ | 登録不要(一時的なゲストURL) | 要問い合わせ | 登録不要(共有リンク) | 登録不要(共有リンク)/コラボは招待 | 登録不要(共有リンク) | 登録不要(共有リンク・ゲスト共有) | 登録不要(ビジター共有) | 登録不要(共有リンク) | 登録不要(送信URL・受信URL) | 要問い合わせ | 登録不要(ID不要のダウンロードリンク) | 登録不要(共有リンク) |
| 料金(目安) | 月額900円/IDから(初期費用は非公開) | 月額15,000円/1GBから(税別)・初期費用無料 | 月額12,000円/10IDから(ASP・税別)・初期費用50,000円 | 月額7,500円から(Deliver 75・税別)・初期費用無料 | 要問い合わせ(公式非公開) | 月額3,000円から(5人・0.5GB・税抜)・初期費用無料 | 月額350円/IDから(DLP Edition・最小200ID) | 月額33,000円から(500GB・税込)・初期費用55,000円 | 月額44,000円から(Standard 500GB・税抜)・初期費用無料 | 月額600円/IDから(Team・最低10ID・税抜)・初期費用無料 | 要問い合わせ(シミュレーター形式・非公開) | 月額30,000円から(2ユーザー・転送2GB)・初期費用は要問い合わせ | 月額19,800円から(ベーシック1TB・税込)・初期費用16,500円 | 要問い合わせ(円建て料金は非公開) | 月額1,500円/IDから(Standard・税抜) | 月額1,049円/IDから(M365 Business Basic・年契約税抜) | 月額800円/IDから(Business Starter・年契約税別) | 月額9,900円から(10ID・100GB・税別)・初期費用無料 | 月額13,200円から(スターター200GB・税込) | 月額2,750円から(5ID・100GB・税込)・初期費用無料 | 月額25,000円から(300GB)・初期費用25,000円 | 月額25,520円から(スタンダード1TB・税込) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※料金・仕様は2026年9月時点の各社公式情報にもとづく目安です。「要問い合わせ」は公式に金額・数値が公開されていない項目で、最新の内容は各サービスの公式情報・見積もりでご確認ください。
タイプ別の主なサービス紹介
ここからは、22製品をタイプ別に紹介します。各サービスの提供元・特徴・料金・受信者側の負担を整理しました。
機密情報を安全に送りたい(高セキュリティ・機密授受重視)
暗号化・上長承認・送信取り消し・詳細ログを厚く備え、機密ファイルの一度きりの授受に向くサービス群です。
1. クリプト便(NRIセキュアテクノロジーズ株式会社)

契約書や個人情報といった機密ファイルの受け渡しに特化して開発された、クラウド型のファイル交換サービスです。情報セキュリティの専門企業であるNRIセキュアテクノロジーズが開発・運用し、公的機関や金融機関を中心に導入されています。
メール感覚で社外へ送る「ファイル送受信」と、オンラインストレージのように社外と中長期で使う「ファイル共有」の2つを基本機能とします。受信側はワンタイムURLとパスワードで受け取れ、アカウント登録を不要にする受け渡し方式も選べるため、取引先の手間を抑えられます。事前・事後の承認や送信取り消し、宛先制限、詳細な操作ログで人的な誤送信も抑制します。
通信はTLS、保管ファイルはAESで暗号化し、ISO/IEC 27017・27018やISMAP登録、PCI DSSといった認証を取得しています。調査会社ITRのユーザー間ファイル転送市場では、ベンダー別売上シェアで14年連続の首位と公表されています(2011〜2024年度)。料金はユーザー単価制で、スタンダードプランは1ユーザーあたり月額900円です。
初期費用は発生しますが公式は金額を公表しておらず、契約総額は問い合わせで確認する形になります。1か月の無料トライアルも利用できます。
2. Bizストレージ ファイルシェア(NTTドコモビジネス株式会社)

NTTドコモビジネス(旧NTTコミュニケーションズ)が提供する、社外へのファイル送受信(1回あたり合計2GBまで)と社内外の共有フォルダー運用を1つにまとめた法人向けサービスです。専用ソフトは不要でWebブラウザーだけで使え、サービスとしては契約プランに応じて最大1万ユーザーまで対応します。
ファイル送信では、合計最大2GBのファイルをドラッグ&ドロップで送れます。送信前に上長の承認を挟むワークフロー、パスワード・メールアドレス・IPアドレスによるダウンロード制限、送信の取り消しや送信先の制限を組み合わせ、誤送信と情報漏えいを防ぎます。共有フォルダーは8種類のアクセス権限と最大99世代のバックアップに対応します。
通信はSSL/TLSで暗号化し、2要素認証やIPアドレス制限、操作ログの出力を備えます。システムは国内の自社データセンターに構築され、関東・関西の拠点でディザスタリカバリー構成をとります。料金は容量に応じた8段階で、最小の1GBプランは月額15,000円(税別)・16,500円(税込)から利用でき、最大1,000ユーザーまで登録できます。初期費用はオンラインショップからの申し込みなら無料です。
3. GigaCC(日本ワムネット株式会社)

開発・販売からデータセンター運用、導入後のサポートまでを国内で完結させる、純国産の企業間ファイル転送・共有サービスです。日本ワムネットが提供し、累計1,000社以上の導入実績があります。
用途に応じて3つの製品から選べる点が特徴です。基本機能を汎用的に備える「GigaCC ASP」、送信に特化した「GigaCC OKURN」、共有に特化した純国産クラウドストレージ「GigaCC SHARERN」があり、企業のユースケースに合わせられます。いずれも上長承認ワークフローやダウンロードURLの配信停止、送信済みファイルの自動削除など、誤送信対策の機能を備えます。
通信はSSL/TLS、保管データはAESで暗号化し、ZIPの強制暗号化やプレビュー電子透かし、2要素認証、IPアドレス制限にも対応します。ISO/IEC 27017やISMS、プライバシーマークを取得しています。料金は税別で、ASPが10IDで月額12,000円から、OKURNが月額24,500円から、SHARERNが月額85,000円からで、初期費用はいずれも50,000円です。
4. SECURE DELIVER(富士フイルムイメージングシステムズ株式会社)

パスワード付きZIPのメール送付に代わる方法で、大容量ファイルや重要データをやり取りするクラウド型のファイル送受信サービスです。開発・提供は富士フイルムイメージングシステムズが担い、サポート窓口は富士フイルムビジネスイノベーションが担当します。
1回の送受信で最大100GB・10ファイルまで扱え、IDを持たないゲストユーザーとも送受信できます。宛先とファイルを記したCSVをアップロードすれば、一度に最大20,000件の送信先へ一括送信でき、この機能は全プランで使えます。データセンターにはMicrosoft Azureを利用し、2024年4月から2025年3月の稼働率は100.00%と公表されています。
サービスはISMS(ISO/IEC 27001)・ISO/IEC 27017・プライバシーマークを取得し、データセンターはSOC2・PCI DSS・FISC安全対策基準に準拠していると公表されています。
上長など第三者の承認がないと送信できない事前承認に加え、送信後に控えを受け取った第三者がURLを無効化できる事後承認を備え、二段構えで誤送信に対応します。送受信履歴は1年分をWeb画面で確認でき、CSVでも保存できます。
料金は初期費用が全プラン無償で、月額はライトプランのDeliver 75が7,500円(税別・ID50・送信75回まで)から、スタンダードプランのDeliver 500が38,000円からです。無料トライアルも申し込めます。
5. eTransporter(株式会社NSD)

クラウド版とオンプレミス版の2つの形態から選べる、企業間のファイル送受信サービスです。東証プライム上場の株式会社NSDが自社で開発・提供します。導入事例では、伊藤忠テクノソリューションズがグループ社員約18,000人規模で利用し、1日あたり約1万3,000件のメール添付ファイルを送受信しています。
脱PPAP対策として、ファイルをアップロードして受信者にダウンロード用URLを通知する方式をとります。ユーザー数と送受信ファイルのサイズは無制限で、クライアントソフトのライセンスもフリーです。継続的な取引のない相手からもアカウント登録なしで受け取れる「ワンタイムファイル受信」に対応し、受信者はブラウザだけで利用できます。
アップロード時の自動暗号化やセルフチェック機能、オプションの上長承認で誤送信を防ぎます。API連携による自動送付、AD/LDAP連携やSAMLでのシングルサインオン、送信ファイルを残すアーカイブにも対応します。運営会社のNSDはプライバシーマークを取得しています。料金は公式サイトで公開されておらず、月額利用料などは問い合わせで確認する形です。無料トライアルも利用できます。
6. EASY FILE EXPRESS(トーテックアメニティ株式会社)

トーテックアメニティが自社開発する、脱PPAPに対応した法人向けの大容量ファイル転送サービスです。Web画面またはOutlookのアドインからファイルをアップロードし、受信者にはダウンロードURLをメールで送る方式をとります。総ユーザー数は10万人を突破しています。
共有型クラウドのCloud1、専有型クラウドのCloud2、オンプレミスのパッケージ版、Microsoft 365 Outlookのアドイン版という4つの提供形態から、規模や要件に応じて選べます。社内システムから帳票などを自動送信できる「ラッピングAPI」を備え、宛先設定を自動化することで手作業による誤送信のリスクを抑えられます。
ダウンロード前の送信キャンセルや送信前の確認画面、宛先のアドレス・ドメイン制限、上長承認、期間無制限で保存できる操作ログを備えます。サービス基盤には富士通の国内データセンターを採用します。料金は初期費用なしで、Cloud1の共有型は5人・0.5GBで月額3,000円(税抜)から利用できます。電話サポートは平日9時から18時まで対応します。
7. HENNGE One Secure Transfer(HENNGE株式会社)

クラウドセキュリティスイート「HENNGE One」のDLP Editionに含まれる、大容量ファイル転送の機能です。HENNGE株式会社が提供し、単体の独立サービスではなく、情報漏えい対策の機能群の一つとして利用します。
メール添付が難しいサイズのファイルをアップロードし、自動生成されるダウンロード専用URLを受信者に共有する方式です。総アップロード容量と利用回数に制限はありません。送信先として指定したメールアドレスやドメインだけがアクセスできるよう制限でき、ファイルごとに個別のパスワードが自動で付与されます。1回の転送あたりの上限はプランにより異なります。
URLを送付した後でも送信者が手動でアクセスを無効化でき、誤送信に対応します。利用ログは最大1年間保持し、上位のProプランではAPIによるログエクスポートに対応します。HENNGE株式会社はISO/IEC 27001・27017・27018を取得しています。料金はDLP EditionのID単価が月額350円からで、最小200IDからの契約です。
ファイル転送機能を試せる評価環境の申し込みも用意されています。
大容量・大量のデータを高速に送りたい(大容量・高速転送)
数十GB〜TB級の大容量を高速・安定して送れる、容量と速度に強みを持つサービス群です。
8. Smooth File(株式会社CYLLENGE)

大容量ファイルの転送を起点に、ファイル共有やファイルサーバーのクラウド化までを同じブランドで担う、法人向けのオンラインストレージ/ファイル転送サービスです。情報セキュリティ製品を手がける株式会社CYLLENGE(旧・株式会社プロット)が開発・運用しています。
1回の転送で最大15GBまでのファイルを受け渡せ、クラウドのほかアプライアンス・仮想アプライアンス・ネットワーク分離モデルという提供形態から選べます。通信とファイルの暗号化に加え、アクセス元のIP制限や標準搭載のWAF、関西・北陸の国内2拠点でのバックアップを備え、政府情報システム向けのISMAP登録(登録名「CYLLENGEクラウド」)やISO/IEC 27001を取得しています。
料金はストレージ容量に応じた課金で、ユーザー数無制限のプランなら全社員が使ってもアカウント数で費用が増えません。500GBプランは初期費用55,000円・月額33,000円(税込)から、100GBのユーザーライセンスプランは初期費用55,000円・基本月額0円(1ユーザー追加ごとに月額1,100円、最低10ユーザー)で、いずれも最低利用期間は12か月です。
9. DirectCloud(株式会社ダイレクトクラウド)

国産のクラウドストレージで、ファイルサーバーの移行から大容量ファイル転送、ガバナンスを効かせたファイル管理までを1つの基盤で担います。株式会社ダイレクトクラウドが開発・運用し、導入社数は3,000社を超えています(2026年1月末時点)。
大容量転送では、Amazon S3とAmazon CloudFrontを用いた構成で、共有リンクから1ファイル最大60GBまでを高速に送れます(上限はプランごとに異なり、最上位のEnterpriseプランで60GBです)。
DRM機能「DirectCloud-SHIELD」によるファイル暗号化や承認ワークフロー、250種類以上の操作ログを備え、国内データセンター(AWS東京リージョン)で運用し、ISO/IEC 27001・27017を取得しています。
料金は初期費用0円で、月額はStandard(500GB)の44,000円からEnterprise Plus 100(100TB)の1,200,000円まで(いずれも税抜)です。StandardからEnterprise Plusまではユーザー数無制限の月額固定制で、席数による課金はありません。
ただし2026年9月に提供が始まった新プラン「Team Business」は例外で、1ユーザー月額980円(税別・10ユーザー単位)のユーザー課金制です。無料トライアルは14日間利用できます。
10. Fleekdrive(株式会社Fleekdrive)

オンラインストレージを基盤に、ファイル共有・共同編集から文書管理、承認ワークフローまでを1つにまとめた法人向けサービスです。東証プライム上場のシステム開発会社・株式会社ソルクシーズの子会社である株式会社Fleekdriveが提供しています。
1ファイルあたり最大40GBまで共有でき、ファイル数に上限はありません。複数名での同時編集やバージョン管理、保管期限の指定、電子承認ワークフローを備え、文書管理の基盤としても使えます。ストレージ基盤にはAWSを採用して国内3か所に分散保管し、ログイン以降の全操作を5年分の証跡として保存します。
ISO/IEC 27001・27017やIPアドレス制限、SAML 2.0によるシングルサインオンにも対応します。
料金は初期費用なしで、月額は1ユーザーあたりTeamが600円、Businessが1,800円、Business plusが2,000円(いずれも税抜)です。いずれのプランも最低10ユーザーからのユーザー単位課金で、支払いは銀行振込のみに対応します。恒久的に使える無料プランはありませんが、30日間の無料トライアルを利用できます。
11. DIRECT! EXTREME(日本ワムネット株式会社)

1ファイルあたり最大2TBという超大容量のデータ転送に対応する、クラウド型のファイル転送サービスです。GigaCCなどを手がける日本ワムネット株式会社が提供し、報道・映像制作や建築・製造など、大容量ファイルを日常的に扱う業種での利用を想定しています。
独自のUDPプロトコルを使った転送方式で、長距離や品質の安定しない回線でも大容量データを送れます。通信が途切れても途中から再開できるレジューム機能や、スケジュールに基づく自動送受信、新規・変更分だけを送る差分送信を備えます。AWS S3・Box・Dropbox・Azure Blobと連携してクラウド間で直接転送でき、継続的な取引のない相手には一時的なゲストURLを発行して送受信できます。
通信はSSL/TLS、ファイルはAES 256bitで暗号化し、SAML 2.0のシングルサインオンや2段階認証、送信前の承認ワークフローに対応します。公式サイトのフッターにはプライバシーマークやISMSのロゴがありますが、DIRECT! EXTREME自体の認証取得を示すものかは公式情報から確認できません。
料金は月間データ送信量などを入力する概算シミュレーター形式で確定額は非公開のため、要お問い合わせとなります。
12. グローバルセキュアデータ転送サービス(株式会社日立システムズエンジニアリングサービス)

秘密分散技術と分散転送を組み合わせ、大容量データを国内外へ高速に送ることをうたう法人向けのファイル転送サービスです。株式会社日立システムズエンジニアリングサービスが提供し、海外拠点やオフショア開発先とのCAD図面など、大容量の機密データ授受を主な想定用途としています。
データを復元困難な断片に分割する秘密分散技術(株式会社ZenmuTechが提供する「ZENMU」技術)を用い、分割した断片を複数のクラウドに分散して転送・保管します。転送するファイルの容量にサービス側の上限はなく、公式サイトは利用端末のハードディスク容量が許す限り送れると説明しています。転送失敗時の自動リトライやデータ整合性チェック、スケジュールによる自動転送、送信前の上長承認にも対応します。
料金は最低構成(2ユーザー・転送容量2GB)で月額3万円からで、初期費用や中間・上位プランの実額は公式サイトに明示されていないため、要お問い合わせとなります。30日間の無料トライアルを利用できます。ISO/IEC 27001などの第三者認証については、本サービス単体での保有を公式情報から確認できませんでした。
全社で共有しながら継続的に授受したい(ストレージ連携・全社共有)
オンラインストレージの共有機能で、社内外との継続的な授受と全社共有を担うサービス群です。
13. ABLENETストレージ(株式会社ケイアンドケイコーポレーション)

レンタルサーバーやVPSを手がけるABLENET®ブランドの一つとして、2025年12月に提供が始まった法人向けクラウドストレージです。株式会社ケイアンドケイコーポレーションが運営し、IT専任者のいない中小企業をおもな対象としています。
WindowsエクスプローラーやMac Finderから仮想ドライブとして扱え、右クリックメニューから共有リンクを作ってメール添付に頼らずファイルを渡せます。共有リンクには有効期限・パスワード保護・ダウンロード回数制限(1〜10回または無制限)を設定でき、MS Office Online連携によるリアルタイム共同編集にも対応します。
AES256暗号化・二要素認証・データの国内保管を標準とし、プロプランではIPアドレス制限や宛先指定送信を追加できます。料金はユーザー数無制限の容量課金制で、ベーシック(1TB)は初期費用16,500円・月額19,800円から(1年契約の月額換算・税込)です。社員や取引先が増えても費用が変わらない点が特徴で、10日間の無料トライアルを利用できます。
14. Box(Box, Inc.)

ファイル共有からコンテンツ管理、ワークフロー自動化までを1つの基盤に統合したクラウドサービスで、外資系の法人向けストレージの一角です。米国のBox, Inc.が開発し、公式サイトによると全世界で約9万7,000社が利用しています。
社外の相手を「コラボレーター」として招待してフォルダ単位で共有でき、Business Plus以上のプランでは外部コラボレーターの招待人数に上限がありません。1ファイルのアップロード上限はBusinessの5GBからEnterprise Plusの150GBまでプランごとに広がり、Businessプラン以上はストレージ容量が無制限です。
7段階の権限設定やBox Shield・Box Governanceによる情報統制を備え、政府情報システム向けのISMAPに登録し、すべてのファイルをAES256で暗号化します。最小契約は3ユーザーからで、Business〜Enterprise Plusで14日間の無料トライアルを利用できます。日本語の公式料金ページには円建ての月額が明示されていないため、実額は問い合わせで確認が必要です。
15. Dropbox Business(Dropbox, Inc.)

ファイルの保管・同期・共有に加え、大容量ファイル転送機能「Dropbox Transfer」を備えた法人向けクラウドストレージです。Dropbox, Inc.が提供する外資系サービスです。
現在の新規申込対象はStandard・Advanced・Enterpriseの3プランで、Standardは1ユーザー月額1,500円、Advancedは2,400円です(2026年6月30日以前に契約したBusiness/Business Plusは既存顧客向けに継続提供)。
Standardの容量は最初のメンバー3TBに追加ライセンスごとの1TBを加えてチームで共有し、パスワードや有効期限付きの共有リンク、Dropbox Transferでの大容量転送に対応します。
ISO/IEC 27001・27017・27018やISMAP登録など国内外の調達基準に幅広く対応し、保管時はAES256で暗号化します。StandardとAdvancedには30日間の無料トライアルがあります。
ただし公式の日本語での電話・チャットサポートはEnterpriseプランに限られるため、Standard/Advancedを選ぶ場合は国内代理店のサポート範囲もあわせて確認しておくと安心です。
16. OneDrive for Business(Microsoft Corporation)

Microsoft 365に含まれる、職場・学校アカウント向けのクラウドファイルストレージです。米国のMicrosoft Corporationが提供し、Word・Excel・PowerPointの共同編集やCopilot連携と一体で使える点が、ストレージ専業サービスとの違いです。
ユーザーごとに1TBの保存領域が割り当てられ、Web・デスクトップ・モバイルからアクセスできます。有効期限付きの共有リンクやゲスト共有で社外ともファイルを授受でき、共有できる範囲や期限はテナント・サイト単位で管理者が制御します。組織やチーム全体での共有はSharePointが担う二層構成です。
保管時はBitLocker、通信時はTLSで暗号化し、Microsoft Purviewによる情報漏えい防止(DLP)や監査ログ、Entra IDの条件付きアクセスを利用できます。ISO/IEC 27001やISMAPにも対応します。
料金はOneDriveを含むMicrosoft 365 Business Basicで1ユーザー月額1,049円から(年間契約・税抜)で、30日間の無料試用を利用できます。
17. Google Workspace(Google LLC)

Gmailやカレンダーなどと一体で提供される法人向けグループウェアで、この中の「Google Drive」が法人向けクラウドストレージを担います。Google LLCが提供し、ブラウザ・デスクトップアプリ・モバイルアプリからファイルを扱えます。
ファイルやフォルダ単位で閲覧・コメント・編集の権限を設定して共有でき、Googleアカウントを持たない社外の相手ともファイルを共同編集できる「ビジター共有」に対応します。外部共有の可否は管理コンソールから組織単位で制御します。ストレージはライセンス容量を組織全体で合算して融通するプール方式です。
上位プランではGoogle Vault(Business Plus以上)やDLP(Enterprise)を提供し、ISO/IEC 27001・27017・27018・27701やSOC 2 Type 2の認証を保有します。料金は1ユーザー月額でBusiness Starterが800円、Standardが1,600円、Plusが2,500円(年間プラン・税別)です。
18. Fileforce(ファイルフォース株式会社)

オンプレミスのファイルサーバーをクラウドへ置き換える用途を主眼に置いた、国産の法人向けクラウドストレージです。ファイルフォース株式会社が開発・運用し、導入実績は25,000社以上(OEM提供を含む)とされます。
WindowsエクスプローラーやMac Finderに仮想ドライブとしてマウントする「Fileforce Drive」で、ローカルのファイルサーバーと同じ操作感で扱えます。パスワードや有効期限を設定した共有リンクの発行、最大10GB(オプションで20GB)の大容量ファイル共有、共有時の上長承認に対応し、フォルダ階層に依存しないアクセス権限のカスタマイズも特徴です。
データは国内に保管し、通信はTLS、保存データはAES256で暗号化、ISO/IEC 27001・27017を本体で取得しています。料金はID課金のSmallBusiness(10ID・100GB)が月額9,900円から、ユーザー数無制限のUnlimitedプランは月額60,000円(1TB)からで、いずれも初期費用0円・税別・年契約です。
19. Everidays(株式会社yett)

アカウント数ではなく契約容量で料金が決まる、国産の法人向けクラウドストレージです。株式会社yettが提供し、中小企業から上場企業・官公庁・自治体まで約1,000社以上で利用されています(2026年3月時点)。
エクスプローラやFinderに似たドライブ型UIで操作でき、共有リンクにはパスワード・有効期限・ダウンロード履歴の確認・緊急停止を設定できます。ダウンロードURL付きメールで送るファイル送信機能や、アップロードURLで社外のゲストから受け取るファイル受信機能を備え、社内外との継続的な授受に対応します。ChatworkやSlack、複合機とも連携します。
データは国内のMicrosoft Azureデータセンターに保管してAES256で暗号化し、ISO/IEC 27001・27017・27701の3規格を取得しています。料金はユーザー数無制限で、最小のスターター(200GB)が月額13,200円、1TBが27,500円(いずれも税込・月間契約、年間契約は10%割引)です。
20. コワークストレージ(東日本電信電話株式会社)

NTT東日本(東日本電信電話株式会社)が中小企業向けに提供する、社内ファイルサーバーやNASの置き換えを主用途としたクラウドストレージです。国内サーバーでの保管と日本語サポートを特徴としています。
Windowsパソコンにドライブとしてマウントすれば、既存の共有フォルダと同じ操作感で使えます。パスワードや承認機能を付けたセキュアなファイル共有・転送に対応し、階層別のアクセス権限設定や操作ログも備えます。kintone・Microsoft 365・Teams・複合機との連携も可能です。
ISO/IEC 27001・27017を取得し、多要素認証と国内サーバーでの冗長構成でデータを保全します。料金は初期費用0円・最低利用期間なしで、5ID・100GBのスタートが月額2,750円から、50ID・5TBのプロフェッショナルが39,600円まで(いずれも税込)です。全プランで機能は同じで、容量とID数だけが変わります。
21. セキュアSAMBA(株式会社kubellストレージ)

利用人数ではなくデータ容量で料金が決まる容量課金型の国産クラウドストレージで、有料プランはユーザー数無制限です。株式会社kubellストレージが運営し、8,000社以上に導入されています(2024年5月時点)。
Windowsエクスプローラー・デスクトップアプリ・ブラウザの3通りでアクセスでき、社内ファイルサーバーのクラウド化に使えます。社外の取引先にはユーザーIDを発行しなくても、有効期限・ダウンロード回数・パスワードを設定したダウンロードリンクでファイルを渡せます。バージョン管理(10世代)やゴミ箱からの復元も備えます。
データはAWS東京リージョンに保管し、AES256暗号化・IPアドレス制限・SAML認証・二要素認証に対応、ISO/IEC 27001・27017・27701を取得しています。有料プランは月額25,000円(300GB)から、初期費用25,000円・最低利用期間12ヶ月です。2GB・3名までなら無期限で使えるフリープランがあり、機能は有料プランと変わりません(サポートはメールのみ)。
22. 使えるファイル箱(使えるねっと株式会社)

「社内のファイルサーバーをまるごとクラウドへ」を掲げる中小企業向けのクラウドストレージです。使えるねっと株式会社が運営し、ユーザー数無制限の容量課金のため、何人で使っても料金は容量プランで一律です。
WindowsエクスプローラーやMac Finderに統合される仮想ドライブ型で、ローカルのファイルサーバーと同じ操作感で扱えます。最大999世代のバージョン保持とバルクファイル復旧によるランサムウェア対策、Active Directory連携、共有リンク、監査ログを備えます。
データは長野県のISO27001認証データセンターに国内保管して2拠点で冗長化し、AES256暗号化・二要素認証に対応します。料金はスタンダード(1TB)が1年契約で月額25,520円(税込・通常価格)から、アドバンス(3TB)が72,600円(税込・通常価格)です(2026年9月30日申込分まで初年度割引あり、2年目以降は通常価格に戻ります)。
導入でつまずかないための注意点
ファイル転送サービスは、導入すれば自動的に安全になるわけではありません。運用に乗せるまでに起こりがちなつまずきを、あらかじめ押さえておきましょう。
社内ルールの整備と周知が伴わないと形骸化します。「社外へのファイルは必ずこのサービスを使う」というルールと、送信前確認・承認のフローを明文化し、従業員に周知しなければ、使い慣れたメール添付に逆戻りしがちです。導入と同時に、運用ルールと教育をセットで進めることが定着の条件になります。
既存のセキュリティポリシーや業務システムとの整合も確認が必要です。自社のアクセス制御方針やログ保存要件と、サービスの設定が矛盾しないかを事前に照合します。シングルサインオンや基幹システムとの連携が必要なら、対応可否と設定の手間を導入前に見積もっておくと、稼働後の手戻りを防げます。
受信者となる取引先の使い勝手も忘れてはいけません。自社にとって便利でも、取引先が受け取りにくい方式だと運用が崩れます。受信者の登録要否や操作の分かりやすさを、無料トライアルで実際に確かめてから全社展開するのが安全です。
まとめ
法人向けファイル転送サービスは、まず「単発の機密授受=転送型」か「継続的な共有=ストレージ型」かで大きく方向が決まります。そのうえで、セキュリティ機能・最大容量と保存期間・証跡ログ・脱PPAPと受信者の負担・料金と海外対応という軸で、自社の用途に合う製品を絞り込むのが選び方の基本です。
機密授受を重視するか、大容量・高速を求めるか、全社共有まで含めて一本化するか——用途によって最適なタイプは変わります。比較表と診断ツールで候補を絞り込んだら、複数サービスの資料をまとめて取り寄せ、機能とコストを具体的に見比べてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 法人向けファイル転送サービスとは何ですか?
A. 法人向けファイル転送サービスとは、メール添付では送りにくい大容量ファイルや機密ファイルを、暗号化・アクセス制御・送受信ログで保護しながらWeb経由で安全にやり取りするための法人向けサービスです。送信者がアップロードしたファイルを、受信者がダウンロード用URLから受け取る仕組みが一般的です。
個人向けの無料サービスと違い、操作ログや上長承認といった「統制」と「証跡」を備え、契約書や設計データの社外授受を担当者任せにせず組織として管理できるようにするのが役割です。
Q. 無料のファイル転送サービスと法人向けサービスは何が違いますか?
A. 両者の最大の違いは、「誰が何を社外に送ったか」を会社が把握・統制できる証跡とアクセス管理の有無です。無料サービスは手軽な半面、送受信の記録が残らず、権限設定や退職者のアカウント管理といった統制が効きません。法人向けは通信・ファイルの暗号化に加え、操作ログの保存・多要素認証・権限設定を標準的に備え、監査対応や情報漏えい時の追跡ができます。
第三者に見られても影響が小さいファイルなら無料でも足りますが、取引先の機密情報や個人情報を扱うなら、統制と証跡を備えた法人向けを選ぶのが基本です。
Q. 法人向けファイル転送サービスは、取引先にもアカウント登録や専用ソフトの導入が必要ですか?
A. 受信者はアカウント登録も専用ソフトも不要で、届いたURLからそのままダウンロードできる製品が多くありますが、要否はサービスによって異なります。取引先に登録やインストールを求める方式だと敬遠され、結局メール添付に戻ってしまうことがあるため、社外への展開を重視するなら受信者の負担が小さい方式を選ぶのが実務的です。
本記事の比較表では「受信者の登録要否」を軸の一つとして整理しているので、候補選びの参考にしてください。
Q. 法人向けファイル転送サービスは脱PPAPの代替になりますか?
A. ダウンロードURLとパスワードを別経路に分け、宛先を限定できる法人向けファイル転送サービスは、PPAPの代替手段として有効です。ここで注意したいのは、政府が問題視したのはパスワード保護そのものではなく、ZIPファイルと同じ経路でパスワードを自動送付する運用(PPAP)である点です。ファイル転送サービスは、経路の分離や宛先制限でこの課題に応えます。
選定時は、パスワードを別経路にできるか、送信前の宛先確認や上長承認・送信後のURL無効化といった誤送信対策があるかを確認しましょう。
Q. 宛先を間違えて送信した場合、後から取り消せますか?
A. 多くの法人向けファイル転送サービスは、送信後にダウンロードURLを無効化する「送信取消」機能を備えており、相手がダウンロードする前なら授受を止められます。ただし対応の有無や、取り消せる範囲・タイミングは製品によって異なります。
送信前の宛先確認画面や上長承認とあわせて使うと、誤送信そのものを未然に防ぎやすくなります。誤送信対策を重視する場合は、これらの機能の有無を比較表で確認してください。
Q. 法人向けファイル転送サービスは何GBまで送れますか?
A. 送信容量の上限はサービスによって大きく異なり、1回数GB程度の製品から、100GB・2TB級、実質上限を設けない製品まで幅があります。日常的な書類のやり取りなら数百MB〜数GBで足りますが、設計データや映像素材など数十GBを超える授受が発生するなら、大容量に対応した製品を選ぶ必要があります。
送りたいファイルの最大サイズを想定し、それが上限に収まるかを基準に比較するとよいでしょう。各製品の最大送信容量は本記事の比較表にまとめています。
Q. アップロードしたファイルの保存期間は、どこを確認すればよいですか?
A. 保存期間は製品ごとに異なり、送信ごとに期限を設定できるか、既定で何日間保持されるかを確認するのが基本です。保存期間が短いと受信者のダウンロードが間に合わないことがあり、逆に長く残る設定は情報の滞留リスクになります。
あわせて、証跡となる操作ログの保存期間も見ておくと、監査対応の要件に合うか判断できます。期限を送信ごとに調整できる製品だと、用途に応じて使い分けやすくなります。
Q. 海外の取引先とも大容量ファイルをやり取りできますか?
A. 海外拠点や海外の取引先との大容量授受には、国際回線でも高速・安定して送れる仕組みを備えた製品が向いています。独自プロトコルや秘密分散技術で長距離・大容量の転送を効率化する製品があり、拠点間のデータ授受にかかる時間を抑えられます。
転送速度や海外での安定性は製品差が大きいため、海外授受が主目的なら大容量・高速転送タイプの製品を軸に比較してください。
Q. 全社で導入すると、利用人数が増えるほど料金は高くなりますか?
A. 料金の考え方は製品により異なり、ユーザー数課金なら人数に応じて増えますが、ユーザー数無制限・容量課金の製品なら人数が増えても料金は変わりません。全社導入で利用人数が読みにくい場合は、容量ベースやユーザー数無制限の料金体系を選ぶと予算を見積もりやすくなります。
一部門での利用なら人数課金でも収まることが多いため、想定する利用人数と授受量に合う課金方式で比較するのが実務的です。
Q. 法人向けファイル転送サービスの料金相場はどのくらいですか?
A. 相場は月額数千円台から数万円程度まで幅が広く、課金方式(ユーザー数・容量・送信件数)や必要な容量・セキュリティ機能によって大きく変わります。加えて、初期費用がかかる製品と無料の製品があります。
公式に料金を公開せず個別見積もりとする製品も多いため、正確な費用は要件を伝えて見積もりを取るのが確実です。本記事の比較表には、公表されている料金の目安を掲載しています。
Q. 大容量や機密のファイルも、メール添付で送ってはいけませんか?
A. 少量で機密性の低いファイルならメール添付でも問題ありませんが、容量の大きいファイルや取引先の機密情報は、専用のファイル転送サービスで送るのが安全です。メール添付は容量制限に引っかかりやすく、PPAP(パスワード付きZIPの別送)は盗聴時に暗号化が意味をなさず受信側のウイルス検査もすり抜けやすいとして見直しが進んでいます。
送受信の記録が残らないメール添付は、誤送信時の追跡や監査対応もできません。機密授受や大容量の送付では、統制と証跡を備えたファイル転送サービスの利用を検討しましょう。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















