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発注書に収入印紙は原則不要|必要になるケースと印紙税額・電子化を解説

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取引先へ渡す発注書(注文書)を前に、「収入印紙は貼るべきなのか、貼らないと後で指摘されるのか」と手が止まってしまう場面は少なくありません。契約書には印紙を貼る、という感覚がある一方で、発注書はどう扱えばよいのか、はっきり答えられる人は意外と多くないものです。

結論からお伝えすると、発注書(注文書)には、原則として収入印紙は不要です。発注書は「これを注文します」という一方的な申し込みを記した文書で、印紙税がかかる「契約書」には通常あたらないためです。国税庁も、注文書などは通常、印紙税の課税対象にはならないとしています。

ただし、書き方や使い方によっては例外的に印紙が必要になるケースがあり、電子データで発行すれば紙とは扱いが変わります。本記事では、国税庁の公表資料をもとに、なぜ原則不要なのかという理由から、例外・電子・実務の細部までを順に確認していきます。

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発注書(注文書)に収入印紙は原則不要

まず結論として、発注書(注文書)に収入印紙を貼る必要は、原則としてありません。印紙税は、印紙税法で定められた特定の文書(課税文書)にだけかかる税金で、発注書はそのなかに含まれないのが基本だからです。国税庁は、注文書などの文書について次のように説明しています。

申込書、注文書、依頼書等(以下「申込書等」という。)と称する文書は、通常、印紙税の課税対象とはなりませんが、契約の成立を証明する目的で作成される文書は印紙税の課税対象となります。

出典:No.7118 申込書、注文書、依頼書等と表示された文書の取扱い|国税庁

ここでいう「申込書、注文書、依頼書等」に、日常的にやり取りしている発注書も含まれます。通常の発注書は「契約の成立を証明する文書」ではないため、課税対象にならないという整理です。あわせて、後述する電子データでの発行や、逆に例外的に印紙が必要になるケースを押さえておけば、目の前の発注書をどう扱えばよいか判断できます。

出典・参考資料(1件)

発注書に収入印紙が不要な理由(実質判断)

なぜ発注書は原則不要なのか、その理由を押さえておくと、自社のケースに当てはめて考えられるようになります。ポイントは、印紙税がかかるのは「契約書」であり、契約は申し込みと承諾がそろって初めて成立する、という点です。国税庁は次のように説明しています。

契約とは、申込みと承諾によって成立するものですから、契約の申込事実を記載した申込書、注文書、依頼書などは、通常、課税対象にはなりません。

出典:申込書、注文書、依頼書等と表示された文書の取扱い|国税庁(質疑応答事例)

発注書は、注文する側が「これを注文します」と一方的に申し込む段階の文書です。相手がそれを承諾(受注)して初めて契約が成立するため、発注書そのものは契約の成立を証明する文書にはあたりません。これが、原則として印紙が不要とされる理由です。

もう一つ大切なのは、印紙が必要かどうかは文書のタイトルではなく、記載された内容(実質)で判断されるという原則です。「発注書」「注文書」という表題が付いていても、中身が契約の成立を証明するものになっていれば課税対象になり得ます。国税庁も、課税文書に当たるかどうかは文書上の記載文言などから客観的に判断すると示しています。次の例外ケースは、まさにこの実質判断で「契約書にあたる」と扱われる場面です。

出典・参考資料(1件)

ここまでの整理をふまえると、発注書の収入印紙の要否は、「実質的に契約書にあたるか」と「紙か電子か」という2つの判定で見分けられます。次の図で全体像を確認してから、各ケースの詳細を読み進めてください。

発注書に収入印紙が必要かの判定フロー図。発注書は一方的な申し込みの文書。判定1として実質的に契約書にあたる内容かを問い、いいえ(通常の申し込み)なら収入印紙は不要。はいの場合は例外3類型(基本契約にもとづき発注書だけで自動的に契約が成立、見積書など相手の文書にもとづく申込みだと記載、双方の署名または押印がある)に当てはまる。判定2として契約書に該当する場合に紙で現物を交付するかを問い、電子(PDF・メール)で送信なら現物の交付がなく収入印紙は不要、紙で交付する場合は収入印紙が必要。

発注書に収入印紙が必要になる例外ケース

ここからは、発注書でも例外的に印紙が必要になる場面を確認します。自社の発注書が当てはまらないかを照らし合わせてください。国税庁は、注文書などのうち次の3つにあたるものは、一般的に契約書として取り扱われるとしています。

(1) 契約当事者の間の基本契約書、規約または約款等に基づく申込みであることが記載されていて、一方の申込みにより自動的に契約が成立することとなっている場合におけるその申込書等。ただし、契約の相手方当事者が別に請書等契約の成立を証する文書を作成することが記載されているものは除かれます。

(2) 見積書その他の契約の相手方当事者の作成した文書等に基づく申込みであることが記載されているその申込書等。ただし、契約の相手方当事者が別に請書等契約の成立を証明する文書を作成することが記載されているものは除かれます。

(3) 契約当事者双方の署名または押印があるもの

出典:No.7118 申込書、注文書、依頼書等と表示された文書の取扱い|国税庁

これは、発注書が実質的に「契約書」として機能する場合を指します。あらかじめ結んだ基本契約にもとづき発注書だけで自動的に契約が成立する取引や、相手の見積書を承諾する形の発注、発注側・受注側の双方が署名や押印をしている発注書がこれにあたります。

ただし(1)(2)については、別途、注文請書など契約の成立を証する文書を相手が作成すると発注書に記載されている場合、発注書は契約書に当たらないという「ただし書き」もあります。

さらに、契約書に該当するとしても、実際にいくらの印紙が必要かは、その発注書がどの課税文書にあたるかで変わります。次の対応表で、代表的なケースと課税文書の種類を整理します。

例外ケースと該当する課税文書の対応表

発注書が例外的に課税対象となるケース印紙税法上の扱い(該当する課税文書)
基本契約にもとづき、発注書だけで自動的に契約が成立する記載がある/見積書など相手の文書にもとづく申込みだと記載されている/双方の署名・押印があるその発注書が「契約書」に該当。内容に応じて下記の課税文書として扱われる
工事・製造・加工など「請負」の契約内容を含む発注書が、上記により契約書にあたる場合第2号文書(請負に関する契約書)。契約金額に応じて課税
手付金・内金を受け取った旨と受領印がある場合第17号文書(金銭または有価証券の受取書)。記載金額5万円以上で課税

多くの発注書で問題になりやすいのは、請負を含むケース(第2号文書)と、手付金を受領するケース(第17号文書)の2つです。

リサイクル預託金相当額の記載がある場合に第15号文書(債権譲渡または債務引受けに関する契約書)に該当し得るとされることもありますが、国税庁の公表資料では確認できないため、判断が必要なときは所轄の税務署に確認してください。

出典・参考資料(2件)

発注書に貼る収入印紙の金額(契約金額別 早見表)

発注書が例外的に課税文書にあたるとき、その典型は工事・製造・加工などの請負を内容とする「請負に関する契約書(第2号文書)」です。この早見表もその第2号文書の税額を示します。必要な印紙額は記載された契約金額で決まり、国税庁は、請負についての契約書は第2号文書に該当するとしています。

請負についての契約書は、印紙税額一覧表の第2号文書「請負に関する契約書」に該当します。

出典:No.7102 請負に関する契約書|国税庁

第2号文書の印紙税額は、契約金額の区分ごとに次のとおり定められています。

記載された契約金額印紙税額
1万円未満非課税
1万円以上 100万円以下200円
100万円を超え 200万円以下400円
200万円を超え 300万円以下1,000円
300万円を超え 500万円以下2,000円
500万円を超え 1,000万円以下1万円
1,000万円を超え 5,000万円以下2万円
5,000万円を超え 1億円以下6万円
1億円を超え 5億円以下10万円
5億円を超え 10億円以下20万円
10億円を超え 50億円以下40万円
50億円を超えるもの60万円
契約金額の記載のないもの200円

発注書が建設工事の請負にかかる契約書にあたる場合は、平成26年4月1日から令和9年3月31日までの間に作成されるものに軽減措置があり、上表よりも低い税額になります。たとえば契約金額500万円超1,000万円以下は本則1万円が5千円に、1,000万円超5,000万円以下は本則2万円が1万円に軽減されます。

また、手付金の受領印がある発注書が第17号文書(金銭または有価証券の受取書)にあたる場合は、記載金額5万円未満は非課税、5万円以上で200円からの課税です。

自社の発注書がどの号の文書にあたるか判断に迷うときは、契約金額の記載とあわせて所轄の税務署に確認すると安心です。

出典・参考資料(2件)

発注書が建設工事の請負契約書にあたる場合の軽減税率の具体的な金額や、対になる注文請書・変更契約書の印紙税額まで一覧で確認したい場合は、以下の記事で金額早見表とあわせて解説しています。

電子(PDF・メール)の発注書に収入印紙は不要

発注書を紙ではなくPDFやメールなど電子データでやり取りする場合、たとえその内容が例外的に契約書にあたるものだったとしても、収入印紙は不要です。「紙だから課税される」という一般論だけでなく、電子データが不要とされる法的な根拠まで押さえておきましょう。

印紙税は、課税文書を「作成」したときにかかります。この「作成」の意味について、国税庁(福岡国税局)の文書回答事例は、印紙税法基本通達を引きながら次のように示しています。

注文請書の調製行為を行ったとしても、注文請書の現物の交付がなされない以上、たとえ注文請書を電磁的記録に変換した媒体を電子メールで送信したとしても、ファクシミリ通信により送信したものと同様に、課税文書を作成したことにはならないから、印紙税の課税原因は発生しないものと考える。

出典:請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について|国税庁(福岡国税局 文書回答事例)

この事例は注文請書を対象にしたものですが、考え方は発注書にも共通します。印紙税がかかる「作成」とは、課税事項を記載した文書を相手に交付することを指し、電子データを送信するだけでは現物の交付がないため、課税の原因が発生しないという整理です。したがって、PDFやメールで送る電子発注書には、収入印紙は必要ありません

ただし注意点として、電子で送ったあとに同じ発注書の現物(紙)を別途プリントして相手に手渡し・郵送すると、その紙は課税文書の作成にあたり、印紙が必要になります。電子化のメリットを生かすなら、紙の原本を交付しない運用に統一しておくことが大切です。

出典・参考資料(1件)

発注書と注文請書、収入印紙はどちらに貼る?

発注書と対になる文書に「注文請書」があります。注文請書は、受注側が「その注文を確かに請け負いました」と返す文書で、こちらは課税対象になる場合があります。発注する側から見て、印紙は自社と相手のどちらが負担するのかを整理しておきましょう。

請負の注文請書は、国税庁が第2号文書に該当する具体例として挙げています。

具体的には、工事請負契約書、工事注文請書、物品加工注文請書、広告契約書、会計監査契約書などが請負に関する契約書に該当します。

出典:No.7102 請負に関する契約書|国税庁

請負の取引で受注側が注文請書を発行する場合は、その注文請書が課税文書となり、印紙は注文請書を作成する受注側が貼ります。発注書を出す側としては、原則、自社の発注書に印紙は不要で、印紙の負担は請書を作成する相手側に生じる、という関係です。

気をつけたいのは、発注書に「別途、注文請書を作成する」旨が書かれているかどうかです。国税庁の質疑応答事例は、この点を次のように整理しています。

この場合でも、申込書等の文書上に、さらに請書等を作成する旨が記載されていることが必要であり、請書等を作成する旨が記載されていないときは、申込書等も契約書として、また、請書等も契約書として課税されます

出典:申込書、注文書、依頼書等と表示された文書の取扱い|国税庁(質疑応答事例)

基本契約にもとづき発注書だけで契約が自動的に成立する取引では、発注書に「別途、請書を作成する」旨の記載があれば発注書は課税されず、印紙は請書側に貼ります。一方、その記載がないと、発注書も請書もそれぞれ契約書として課税される場合があるため、書面のやり取りをどう設計するかは事前に確認しておくと安心です。

出典・参考資料(2件)

収入印紙の実務で迷うポイント

ここからは、発注書が課税文書にあたる場合に、実務でつまずきやすい細部を3点整理します。気になる項目から確認してください。

税抜・税込どちらで判定するか

印紙税額は契約金額で決まるため、その金額を税抜・税込のどちらで見るかで税額が変わることがあります。消費税額が区分して記載されている場合は、消費税額を含めない金額(税抜)で判定できます。国税庁は次のように説明しています。

消費税の課税事業者が消費税および地方消費税の課税対象取引に当たって課税文書を作成する場合に、消費税および地方消費税の金額(以下「消費税額等」といいます。)が区分記載されているとき、または、税込価格および税抜価格が記載されていることにより、その取引に当たって課されるべき消費税額等が明らかとなる場合には、その消費税額等は印紙税の記載金額に含めないこととされています。

出典:No.7124 消費税額等が区分記載された契約書等の記載金額|国税庁

この取り扱いが使えるのは、第1号文書・第2号文書・第17号文書に限られます。発注書が請負(第2号文書)にあたる場面では、消費税額を区分記載しておけば税抜金額で判定できます。逆に「税込〇〇円(うち消費税〇〇円を含む)」のように区分がない書き方だと、税込金額で判定されてしまうことがあるため、金額の書き方には注意が必要です。

たとえば請負金額を「1,100万円(うち消費税額等100万円)」と区分記載すれば、記載金額は税抜1,000万円として扱われ、第2号文書の印紙税額は1万円になります。

出典・参考資料(1件)

消印(割印)の押し方

収入印紙は、貼っただけでは納付したことになりません。文書と印紙の両方にかかるように、消印(割印)を押す必要があります。消印を忘れると、納付していないのと同じ扱いになり、後述する過怠税の対象になります。

消印は、作成者または代理人・使用人などの印章や署名で行います。押す位置は印紙と文書にまたがるようにし、印紙が再使用できない状態にすることが目的です。複数人が関わる文書でも、消印はいずれか1名が行えば足ります。

出典・参考資料(1件)

貼り忘れ・金額間違いと過怠税

印紙を貼るべき文書に貼り忘れると、本来の印紙税額に加えて過怠税が課されます。金額は決して小さくありません。国税庁は次のように説明しています。

その納付しなかった印紙税の額とその2倍に相当する金額との合計額、すなわち当初に納付すべき印紙税の額の3倍に相当する過怠税が徴収されることになります。

出典:No.7131 印紙税を納めなかったとき|国税庁

貼り忘れが指摘されると本来の税額の3倍を負担することになります。ただし、税務調査で指摘される前に、自ら「印紙税を納めていなかった」と所轄税務署へ申し出た場合は、過怠税が本来の税額の1.1倍に軽減されます。

また、印紙を貼っても消印をしていなかった場合には、消印していない印紙の額面に相当する金額の過怠税が徴収されます。貼り忘れや消印もれに気づいたら、早めに所轄税務署へ相談するのが得策です。

出典・参考資料(1件)

ここまでで、発注書の印紙の扱いは確認できました。書面のやり取りそのものを見直したい方は、以下から受発注システムの資料をまとめて請求できます。

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発注書の印紙・郵送・保管の手間をなくす方法(受発注の電子化)

ここまで見てきたとおり、発注書は原則印紙不要で、電子データにすれば例外的なケースでも印紙は発生しません。裏を返せば、受発注のやり取り自体を電子化すると、印紙税の心配に加えて、書面の郵送費や原本の保管といった手間もまとめてなくせます。

ここでいう受発注の電子化とは、発注する側と受注する側の双方がWeb上で注文をやり取りし、紙の発注書そのものをなくす仕組みです。取引先を多く抱える供給側(受注側)が、自社の取引先向けに導入するケースが多いのが実情です。

以下で紹介するのは、企業間の受発注を恒常的にやり取りする事業者に向いた仕組みで、対象とする取引規模もさまざまです。「目の前の発注書1枚の印紙や郵送・保管をなくしたい」という段階であれば、受発注システムの導入に限らず、電子契約サービスや書面の電子化から始める選択肢もあります。

そのうえで、紙やFAX・電話で行っていた企業間(BtoB)の受発注をWeb化する代表的なサービスを、性格の異なる3つに絞って紹介します。自社の取引規模や、基幹システムとの連携をどこまで求めるかに合わせて見比べてください。

受発注を電子化できるサービスの比較

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サービス名DX BtoB Web受発注システムアラジンECSI Web Shopping
提供形態パッケージ型(非SaaS・自社サーバー環境へ展開)カスタマイズ型パッケージパッケージ(SaaS・パッケージ導入等4方式)
初期費用150万円(税抜)〜400万円〜(規模により変動、要問い合わせ)要問い合わせ(公式に記載なし)
月額費用年間クラウド利用料300万円(税抜)+保守月額4万円〜7万円〜(規模により変動、要問い合わせ)要問い合わせ(公式に記載なし)
取引先別の価格・条件設定取引先別に掛率・単価を設定得意先別に商品・単価・決済を制御バイヤー別に仕切り率・支払方法を設定
基幹システム連携標準はCSV出力。基幹連携は個別対応各種基幹システムと連携(要件により個別対応)商品・在庫・与信・出荷データを基幹と連携
導入実績公式に記載なし公式に単体の記載なし(会社全体で5,000社以上のBtoBノウハウ)累計1,100サイト超
詳細情報公式資料を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※2026年9月時点の各社公式情報にもとづきます。料金・仕様は変更される場合があるため、最新の内容は各社の公式情報をご確認ください。

ここで取り上げた3サービス以外にも、紙やFAX・電話の受発注をWeb化できるシステムは数多くあります。以下の記事では、受発注システム全体を対象に、タイプ別の選び方や主な機能、料金の目安まで比較・解説しています。導入を本格的に検討する際は、あわせてご覧ください。

DX BtoB Web受発注システム(株式会社マルウェブ)

DX BtoB Web受発注システムのウェブサイト

FAX・電話・メールが中心の受注業務をWeb化することに主眼を置いたのが、株式会社マルウェブのDX BtoB Web受発注システムです。ECサイト構築で使われるMagento(Adobe Commerce)を基盤としたパッケージ型で、自社サーバー環境へ展開します。SaaSでは対応しきれない、取引先ごとに異なる価格や注文条件など複雑な商流に合わせられる点を訴求します。

クイックオーダーやCSVによる一括カート投入、見積依頼、Invoice対応の請求書機能など、注文から請求までをWeb上で完結させる機能を備えます。基幹システムやEDIとの連携は個別対応(別途見積り)という位置づけのため、既存の仕組みとどこまでつなぐかを含めて相談しながら導入を進める形になります。

アラジンEC(株式会社アイル)

アラジンECのウェブサイト

基幹業務パッケージ「アラジンオフィス」で知られる株式会社アイル(東証プライム上場)が提供するのが、BtoB専用のWeb受発注システム、アラジンECです。得意先ごとに購入できる商品・単価・決済方法を細かく制御でき、Web上で受け取った注文データを基幹システムへ自動で取り込む設計が特徴です。品番入力やJANコード読み取りでの発注、得意先側での見積書自動作成にも対応します。

業界や取引形態に合わせて個別にカスタマイズするパッケージで、費用は規模に応じた3段階(初期費用400万円〜、月額7万円〜、いずれも要問い合わせ)が公式に案内されています。導入事例では、FAX受注を完全にデジタル化して作業負荷を約4割削減した企業も紹介されており、既存の取引先とのやり取りをまとめてWeb化したい中〜大規模の事業者に向いています。

SI Web Shopping(株式会社DGビジネステクノロジー)

SI Web Shoppingのウェブサイト

1996年に発売されたECサイト構築パッケージが、SI Web Shoppingです。現在はデジタルガレージグループの株式会社DGビジネステクノロジーが提供し、累計1,100サイト超の実績を持ちます。BtoB EC構築では、発注する側(バイヤーサイド)と受注する側(サプライヤーサイド)で機能を分け、見積依頼・仮注文・与信管理・発注承認など企業間取引ならではの機能を備えます。

ソースコードやデータベース構造を購入後に開示する設計で、独自の拡張や内製化を前提にできる自由度の高さが強みです。年商数十億円以上を目指す中規模・大規模のEC事業者を対象に位置づけられており、既存の基幹システムと連携しながら、紙やFAX・電話中心だった受発注を作り込んで電子化したい企業に向いています。

まとめ

発注書(注文書)は、一方的な申し込みを記した文書であり、契約の成立を証明する文書ではないため、原則として収入印紙は不要です。例外的に印紙が必要になるのは、基本契約にもとづき発注書だけで契約が成立する場合や、見積書への承諾・双方の署名押印がある場合、そして請負や手付金の受領といった内容を含む場合で、その際は該当する課税文書の区分に応じた税額を負担します。

また、PDFやメールで発行する電子発注書は、現物の交付がないため印紙が不要です。この仕組みを踏まえると、受発注そのものを電子化することが、印紙税・郵送・保管の手間をまとめて減らす近道になります。まずは自社の取引規模に合ったサービスの資料を見比べ、電子化で何が変わるかを具体的に確認するところから始めてみてください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 収入印紙(印紙税)とは何ですか?

A. 印紙税は、契約書や領収書など印紙税法で定められた文書(課税文書)を作成したときにかかる税金で、その文書に収入印紙を貼り、消印することで納付します

どの文書にいくらの印紙が必要かは、文書の種類(第1号〜第20号文書)と記載された金額ごとに定められています。逆に、発注書のように課税文書に当たらない文書には、そもそも収入印紙は必要ありません。

Q. 発注書(注文書)に収入印紙は必要ですか?

A. 発注書(注文書)には、原則として収入印紙は不要です

発注書は「これを注文します」という発注側の一方的な申し込みを記した文書で、契約の成立を証明する課税文書には通常あたらないためです。国税庁も、注文書などの申込書等は通常、印紙税の課税対象にはならないとしています。ただし、基本契約にもとづき発注書だけで契約が成立する場合や、双方の署名・押印がある場合など、実質的に契約書として機能するときは例外的に印紙が必要になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 注文書と発注書で、収入印紙の扱いは違いますか?

A. 「注文書」と「発注書」は名称が違うだけで、収入印紙の扱いは同じで、どちらも原則不要です

印紙が必要かどうかは文書のタイトルではなく記載内容(実質)で判断されるため、呼び方の違いは要否に影響しません。どちらも発注側の一方的な申し込みを記した「申込書、注文書、依頼書等」にあたり、通常は課税文書になりません。逆に、表題が「注文書」でも中身が契約の成立を証明するものになっていれば、課税対象になり得ます。

出典・参考資料(1件)

Q. 電子(PDF・メール)で発行する発注書に収入印紙は必要ですか?

A. PDFやメールなど電子データで発行・送信する発注書には、たとえ内容が例外的に契約書にあたる場合でも、収入印紙は不要です

印紙税は課税文書を「作成」したとき、すなわち相手に現物を交付したときにかかるもので、電子データを送信するだけでは現物の交付がなく、課税の原因が発生しないためです。国税庁(福岡国税局)の文書回答事例も、電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合は課税文書を作成したことにはならないとしています。ただし、電子で送ったあとに同じ発注書を紙で印刷して相手に交付すると、その紙は課税対象になります。

出典・参考資料(1件)

Q. 発注書と注文請書では、収入印紙はどちらが貼りますか?

A. 請負の取引では、印紙を貼るのは注文請書を作成する受注側で、発注書を出す側は原則として不要です

請負の注文請書は第2号文書(請負に関する契約書)として課税対象になり、その文書を作成する受注側が印紙を負担します。ただし、発注書に「別途、注文請書を作成する」旨の記載がないと、発注書も注文請書もそれぞれ契約書として課税される場合があるため、書面のやり取りの設計には注意が必要です。

出典・参考資料(1件)

Q. 発注書の印紙税額は、消費税を含めた金額で判定しますか?

A. 消費税額を区分して記載していれば、消費税を含めない税抜金額で印紙税額を判定できます

「本体価格〇〇円・消費税〇〇円」のように消費税額等が区分記載されている場合や、税込価格と税抜価格の両方が記載されている場合は、その消費税額を印紙税の記載金額に含めません。この取り扱いが使えるのは第1号・第2号・第17号文書に限られ、発注書が請負(第2号文書)にあたる場面で有効です。逆に区分のない「税込〇〇円」だけの書き方では、税込金額で判定される場合があります。

出典・参考資料(1件)

Q. 発注書に収入印紙を貼り忘れたらどうなりますか?

A. 印紙を貼るべき発注書に貼り忘れると、本来の印紙税額の3倍(本来額+その2倍)に相当する過怠税が徴収されます

ただし、税務調査で指摘される前に、自ら「印紙税を納めていなかった」と所轄税務署へ申し出た場合は、過怠税は本来の税額の1.1倍に軽減されます。また、印紙を貼っても消印をしていなかった場合は、消印していない印紙の額面に相当する金額の過怠税がかかります。貼り忘れや消印もれに気づいたら、早めに所轄税務署へ相談するのが得策です。

出典・参考資料(1件)

Q. 収入印紙を多く貼りすぎた、金額を間違えたときはどうすればよいですか?

A. 必要以上に貼ってしまった収入印紙や、課税文書でない文書に誤って貼った収入印紙は、「印紙税過誤納確認申請(兼充当請求)書」を所轄税務署長に提出すると還付を受けられます

国税庁は、課税文書に貼った印紙が過大なもの、課税文書でない文書に誤って貼ったもの、貼ったものの使用する見込みがなくなったものを還付の対象として挙げています。貼ったあとに気づいた場合でも、書類を捨てずに所轄税務署へ相談するのが確実です。

出典・参考資料(1件)

Q. 手付金を受け取った旨を記した発注書には、収入印紙が必要ですか?

A. 発注書に手付金・内金を受け取った旨と受領印がある場合は、第17号文書(金銭または有価証券の受取書)として、記載金額5万円以上で収入印紙が必要になります

受領印のある手付金の記載は、契約の成立に伴って金銭を受け取った事実を示すため、受取書として課税対象になり得ます。記載された金額が5万円未満であれば非課税です。自社の発注書がどの号の文書にあたるか迷うときは、所轄税務署に確認すると確実です。

出典・参考資料(1件)

Q. 収入印紙はどこで購入できますか?

A. 収入印紙は、全国の郵便局のほか、法務局や一部のコンビニエンスストアなどで購入できます

取り扱う券種は販売場所によって異なり、コンビニでは200円の収入印紙のみを扱う店舗が多くみられます。高額な印紙や複数の券種をまとめて用意したい場合は、券種のそろう郵便局の窓口で購入するのが確実です。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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