取引先に出す請求書を作りながら、「発行日」の欄に何日を書けばよいか手が止まっていませんか。今日の日付でよいのか、それとも締め日や納品した日に合わせるのか、迷ったまま送ってしまうと、取引先とのやり取りや税務の場面で困ることもあります。
本記事では、請求書の発行日をいつにするかを、都度方式・掛売(締め請求)方式それぞれのケースに当てはめて具体的に解説します。あわせて、発行日と混同しやすい取引日・作成日・締め日・支払期日の違い、法律上のルールの有無、インボイス制度や電子帳簿保存法での扱いまで解説します。
毎月の請求業務で発行日を迷わず正しく入れるには、締め請求の集計や発行日の付与を自動化できるクラウド請求書発行システムの活用も選択肢になります。記事の後半では、その具体的なサービスもご紹介します。
目次
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請求書の発行日はいつにする?結論と2つの決め方
請求書の発行日は、必ずしも「請求書を作成した今日の日付」にするわけではありません。取引の形態によって、次の2つのいずれかに合わせるのが一般的です。
- 都度方式(取引のたびに請求):商品を納品した日、またはサービスの提供が完了した日
- 掛売(締め請求)方式(一定期間の取引をまとめて請求):取引先と取り決めた締め日
そもそも請求書の記載事項を一律に定めた法律はなく、発行日を何日にするかは商慣行と取引先との取り決めによって決まります(詳しくは後述します)。まずは自社がどちらの方式に当てはまるかを見分けるところから始めましょう。

自社のケースの見分け方と発行日の具体例
発行日は、次の手順で判断できます。取引先ごとに支払条件が異なることも多いため、迷ったときはこの順に確認してください。
- 取引先と「毎月◯日締め・翌月◯日払い」のような締め日を取り決めているか確認する。取り決めがあれば掛売(締め請求)方式で、締め日を発行日にする。
- 締め日の取り決めがなく、取引ごとにその都度請求しているなら都度方式で、納品日・サービス提供完了日を発行日にする。
たとえば「月末締め・翌月末払い」で取引先と合意している場合、5月10日に納品した取引でも、その月の締め日である5月31日を発行日として記載します。実際に請求書を作成・送付するのが6月に入ってからでも、記載する発行日は締め日の5月31日のままにするのが一般的です。
作成が締め日より後になっても、締め日までの取引をまとめた請求として締め日を発行日にするのは通常の運用で、日付を偽る「バックデート」には当たりません(問題になるのは、実際の取引と関係のない日付を意図的に記載する場合です)。
この日付例はあくまで一般的な締め・支払条件の場合です。締め日や支払サイトは取引先ごとの契約で決まるため、最終的には取引先との取り決めを確認して発行日を決めてください。
都度方式の発行日は「納品・サービス提供完了日」
都度方式は、単発の取引や、継続的でない取引で用いられる請求方法です。商品の納品やサービスの提供が完了した時点で1件ずつ請求書を発行し、その完了日を発行日として記載します。
スポットで受注する制作物や、単発のコンサルティングなどが典型例です。取引の区切りが明確なため、発行日と実際の作業完了日がほぼ一致します。納品と同じ日に請求書を作成するなら、結果として今日の日付が発行日になり、それで問題ありません。
掛売(締め請求)方式の発行日は「取引先が定める締め日」
掛売方式は、継続的な取引で1か月などの一定期間の取引をまとめて請求する方法です。この場合、発行日は個々の納品日ではなく、取引先と取り決めた締め日に合わせます。
「20日締め」なら毎月20日、「月末締め」なら各月の末日が発行日です。1か月の間に複数回の納品があっても、締め日を1つの発行日として1枚の請求書にまとめられます。締め日は取引先によって異なるため、取引開始時に必ず確認しておきましょう。
都度方式・掛売方式それぞれの発行タイミング
発行日をいつにするかと、実際に請求書を作成・送付するタイミングは分けて考えます。都度方式では、納品やサービス提供が終わるたびに、その都度請求書を発行します。
掛売方式では、締め日を過ぎてから前月分をまとめて発行するのが通例です。作成が翌月にずれても、記載する発行日は締め日のままにします。取引開始当初は都度方式で運用し、取引が定着してから掛売方式へ移行するケースもあります。
発行日・取引日・作成日・締め日・支払期日の違い
請求書まわりには似た日付が複数あり、混同しやすいものです。ここでは、発行日・取引日(取引年月日)・作成日・締め日・支払期日の5つを一覧で整理します。
5つの日付を一覧で比較
| 日付の種類 | 何を表す日か | 請求書での位置づけ |
|---|---|---|
| 発行日 | 請求書を発行した日(都度方式=納品日、掛売方式=締め日) | 請求書の日付欄に記載する日。取引の証跡になる |
| 取引日(取引年月日) | 商品を納品した日・サービスを提供した日 | インボイス制度で適格請求書の記載事項として法定。まとめて請求する場合は「一定の期間」でよい |
| 作成日 | 実際に請求書を作成した日 | 発行日と一致しないことがある。作成日そのものは通常記載しない |
| 締め日 | 取引先が定める請求期間の最終日(例:月末、20日) | 掛売方式では締め日が発行日になる |
| 支払期日 | 取引先が代金を支払う期限 | 発行日とは別。支払条件(例:翌月末払い)で決まる |
混同しやすいのは、発行日・作成日・取引日の3つです。掛売方式では「5月中に納品(取引日)した分を、6月初旬に作成(作成日)し、発行日は締め日の5月31日にする」といったように、3つがすべて異なる日付になることがあります。

このうち「取引年月日」は、後述するインボイス制度で適格請求書の記載事項として法律で定められている日付です。発行日とは別物なので、記載欄を分けて考える必要があります。
支払期日と発行日の違い(支払期日には上限のルールがある)
支払期日は、請求金額を実際に支払ってもらう期限で、発行日とは役割が異なります。「月末締め・翌月末払い」であれば、締め日(発行日)は月末、支払期日はその翌月末です。
発行日そのものに法律上の期限はありませんが、支払期日には一部の取引で上限のルールがあります。
製造委託や情報成果物作成委託などの一定の下請取引では、いわゆる旧・下請法が支払期日の上限を定めています。この法律は2026年1月1日施行の改正で、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(通称・取適法)へ名称が変わりました。同法第3条第1項により、給付を受領した日から起算して60日以内で、かつできる限り短い期間内に支払期日を定めることが義務づけられています。
これは支払期日に関するルールであり、発行日を直接規律するものではありません。ただし対象となる取引では、支払期日を発行日から逆算して設定する際の目安になります。
出典・参考資料(1件)
- 出典:「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」第3条|e-Gov法令検索(laws.e-gov.go.jp)
発行日の記載に法的ルールはある?間違えるとどうなるか
請求書の記載事項や発行日を一律に義務づける法律はありません。発行日を何日にするかは、これまで見てきたとおり商慣行と取引先との取り決めで決まります。
ただし例外があります。インボイス制度の適格請求書だけは、記載事項が法律で定められています(詳しくは後述)。まずは、法律で一律に決まっていない中でも発行日を記載しておくべき理由と、日付を誤ったときのリスクを押さえておきましょう。
そもそも発行日を記載する理由
発行日を記載する第一の理由は、「いつの取引に対する請求か」を明確にして、取引先との認識のずれを防ぐためです。発行日があることで、支払期日の起算点や取引の時期がはっきりします。
また、発行日は取引が実在したことを示す証跡にもなります。日付のない請求書は、後から取引の時期を確認できず、税務調査などの場面で取引の裏づけが弱いと見なされるおそれがあります。
発行日を誤記・バックデートするとどうなるか
発行日を実際とかけ離れた日付にしたり、意図的に過去の日付へさかのぼって記載(バックデート)したりすると、売上の計上時期がずれ、正しくない会計処理につながります。取引の実態と異なる日付は、税務上の指摘を受けるリスクがあります。
未来の日付や過去の日付にすること自体が一律に禁止されているわけではありませんが、発行日は取引の実態(都度方式なら納品日、掛売方式なら締め日)に合わせるのが原則です。実態に合った日付を記載しておけば、こうしたリスクは避けられます。なお、発行日を空欄にしてしまったときの対応は、次のセクションの迷いやすいケースで扱います。
発行日で迷いやすいケースと正しい対応
ここからは、実務で判断に迷いやすい4つのケースについて、正しい対応と理由を整理します。
月をまたぐ取引の発行日
月末近くに納品し、請求書の作成が翌月にずれ込む場合でも、掛売方式なら発行日は取引先の締め日に合わせます。5月末締めの取引先に対しては、作成が6月であっても発行日は5月31日です。都度方式であれば、納品日を発行日にします。
再発行するときの発行日
取引先の紛失などで請求書を再発行する場合、発行日は最初に発行したときの日付のまま変更しないのが原則です。再発行のたびに日付を新しくすると、同じ取引に複数の発行日が生まれ、二重請求や二重支払いと誤解される原因になります。
前払い・着手金の発行日
前払金や着手金を請求する場合は、納品前でも請求書を発行します。この場合の発行日は、請求内容が確定して請求書を発行する日にします。契約で「着手時に半額、納品時に残額」と定めているなら、それぞれの請求のタイミングで発行日を設定します。
発行日が空欄のとき何を記載すべきか
発行日を空欄のまま送るのは避けます。前述のとおり、日付のない請求書は取引の時期を確認できず、取引先の経理処理を止めてしまうこともあります。
空欄にせず、都度方式なら納品・サービス提供完了日、掛売方式なら締め日を必ず記載しましょう。どの日付にすべきか迷う場合は、取引先に締め日と支払条件を確認したうえで決めるのが確実です。
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インボイス制度での発行日の扱い(「取引年月日」との関係)
インボイス制度(適格請求書等保存方式)では、適格請求書に記載すべき事項が法律で定められています。ここで法定されているのは「取引年月日」であり、「発行日」そのものは必須の記載事項には含まれていません。この違いを押さえておくと、発行日欄の記載で迷わなくなります。
国税庁は、適格請求書に記載すべき事項として次の6項目を挙げています(出典は下記の参考リンクを参照)。
- 適格請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号
- 課税資産の譲渡等を行った年月日
- 課税資産の譲渡等に係る資産または役務の内容(軽減税率の対象品目である旨)
- 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜きまたは税込み)および適用税率
- 税率ごとに区分した消費税額等
- 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
この6項目に「発行日」は含まれていません。記載事項として法定されているのは、消費税法第57条の4第1項第2号でいう取引年月日(課税資産の譲渡等を行った年月日)です。
1か月分の取引をまとめて請求する場合は、一定の期間内に行った取引としてその期間を記載すればよいとされています。掛売方式で締め日ごとにまとめる運用とも整合します。
実務では、発行日と取引年月日を分けて記載するか、締め日を発行日兼取引期間として扱うのが一般的です。仕入税額控除の要件に関わるのは取引年月日などの法定記載事項の記載であり、発行日欄そのものではない点に注意してください。取引年月日や登録番号といった法定事項が欠けると、取引先が仕入税額控除を受けられなくなるおそれがあります。
出典・参考資料(2件)
- 出典:「No.6625 適格請求書等の記載事項」|国税庁(nta.go.jp)
- 出典:消費税法 第57条の4|e-Gov法令検索(laws.e-gov.go.jp)
電子帳簿保存法での扱いと請求書の保存期間
請求書を電子データでやり取りする場合は、電子帳簿保存法の対象になります。発行日の記載ルールとは別に、保存の方法と期間を押さえておきましょう。
電子帳簿保存法での請求書・発行日の扱い
メールやWebでやり取りした請求書などの電子取引データは、電子データのまま保存する必要があります。保存にあたっては「真実性の確保」と「可視性の確保」の要件を満たさなければなりません。
このうち真実性の確保について、国税庁は次のいずれかの措置を行うこととしています。
- タイムスタンプが付された後の授受
- 速やかに(またはその業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに)タイムスタンプを付す
- データの訂正削除を行った場合にその記録が残るシステム、または訂正削除ができないシステムを利用して授受および保存を行う
- 訂正削除の防止に関する事務処理規程を策定・運用・備付けする
ポイントは、これらが「いずれか」でよい点です。タイムスタンプの付与は必須ではなく、訂正削除の記録が残るシステムを使う方法や、事務処理規程を整える方法でも要件を満たせます。「タイムスタンプが必ず必要」と説明されることもありますが、正確には選択肢の1つです。
真実性の確保は授受・保存したデータが改ざんされていないことを担保する仕組みであり、発行日欄に何を書くかというルールとは別の話として整理しておきましょう。
出典・参考資料(1件)
- 出典:「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」(令和7年6月)問18|国税庁(nta.go.jp)
真実性の確保をタイムスタンプ以外の方法(訂正・削除の履歴が残るシステムや、訂正削除の防止に関する事務処理規程)で満たす場合の具体的な要件は、以下の記事で条文にもとづいて解説しています。
請求書の保存期間(法人7年・個人5年)
発行した請求書やその控えは、一定期間の保存が必要です。保存期間は法人と個人事業主で異なります。
法人の場合、帳簿や取引に関して作成・受領した書類は、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存することとされています。「発行日から7年」と誤解されることもありますが、起算点は確定申告書の提出期限の翌日です。青色申告で欠損金が生じた事業年度などは、保存期間が10年間になります。
個人事業主の場合、請求書・見積書・納品書などの書類は、青色申告・白色申告のいずれも原則5年間の保存でよいとされています(帳簿は7年間)。ただし、消費税の課税事業者としてインボイスにもとづく仕入税額控除を受ける場合は、適格請求書などを7年間保存する必要があります。「個人は一律5年」ではなく、書類の種類や消費税の課税事業者かどうかで変わる点に注意してください。
出典・参考資料(3件)
保存期間が10年になる条件や、起算日(確定申告書の提出期限の翌日)の具体的な数え方をさらに詳しく確認したい場合は、以下の記事で整理しています。
発行日の自動入力・締め請求を効率化するサービス
ここまで見てきたように、発行日は取引の方式や取引先ごとの締め日によって決まります。取引先や請求件数が増えるほど、締め日ごとの集計や発行日の記載を手作業で管理するのは負担が大きくなります。ここからは、こうした作業を自動化できるクラウド請求書発行システムを紹介します。
自動化で解決できることと、サービス選定の観点
クラウド請求書発行システムを使うと、取引先と請求内容を登録しておくだけで、締め日ごとに取引を自動で集計し、発行日を付与した請求書を作成できます。都度方式・掛売方式のどちらにも対応でき、発行日の入れ間違いや締め請求の集計漏れを防げます。
選ぶ際は、次の観点を自社の状況に照らして確認するとよいでしょう。締め請求(一定期間の取引の自動集計)に対応しているか、発行だけでなく入金消込まで自動化したいか、電子帳簿保存法・インボイス制度に対応しているか、そして自社の請求件数や規模に料金が見合うか、という点です。
請求件数がまだ少なく手軽に始めたい場合は、無料の請求書テンプレートで発行日の記載欄と付与ルールを固定するだけでも、書き間違いは減らせます。件数が増えて集計や消込の負担が大きくなってきたら、クラウド請求書発行システムの導入を検討するとよいでしょう。
規模の目安としては、コストを抑えて小規模から始めたいなら低価格・従量制のサービス、請求件数が多く督促まで自動化したいなら発行から入金消込・督促まで一貫するサービス、内部統制や複雑な請求への対応が必要な中堅以上なら承認ワークフローを備えたサービスが向いています。具体的なサービスは、次の比較表と個別の紹介で見ていきます。
| サービス名 | 請求管理ロボ | マネーフォワード クラウド請求書Plus | invox発行請求書 |
|---|---|---|---|
| 締め請求の自動集計 | ●毎月の請求書を自動作成(定額・従量・単発) | ●「請求締め」で受注データを分割・合算 | △請求データを取込んで発行(締め集計は公式に記載なし) |
| 発行日の自動付与 | ●将来分の請求書を予約作成できる | ●受注データから請求書を自動作成 | ●請求データを取込んで自動発行 |
| 入金消込 | ●金融機関の入金情報を自動照合 | △取引先ごとの債権残高を管理 | △ベーシックプラン以上で対応 |
| 電子帳簿保存法・インボイス対応 | ●適格請求書の発行・保存に対応 | ●JIIMA認証取得 | ●JIIMA認証取得 |
| 初期費用 | 要お問い合わせ (導入・運用支援費用) | 要お問い合わせ | 0円 (全プラン共通) |
| 月額費用 | 要お問い合わせ (月額+請求件数の従量) | 要お問い合わせ (発行件数・従業員数に応じて設定) | フリー0円〜 ミニマム2,178円/ベーシック10,780円(税込) +発行1件55円(税込) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る |
※料金は2026年9月時点の各社公式情報にもとづく参考値です。最新の料金・機能は各社の公式サイトや資料でご確認ください。
1. 請求管理ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求管理ロボは、株式会社ROBOT PAYMENTが提供するクラウド型の請求管理・債権管理システムです。取引先と請求内容を登録しておくと毎月の請求書を自動で作成し、単発・定期定額・定期従量といった請求タイプを選べます。将来分の請求書を予約作成することもできます。
強みは、発行から送付、入金消込、未入金の自動催促メールまでを一気通貫で自動化できる点です。金融機関から入金情報を取得して請求と自動で照合するため、締め請求の集計や発行日の管理だけでなく、入金の突合作業まで効率化できます。
電子帳簿保存法・インボイス制度にも対応しています。料金は導入・運用支援費用と月額費用の構成で、具体的な金額は資料請求または問い合わせで確認する形です。導入企業は1,000社以上とされ、請求業務全体を仕組み化したい企業に向いています。
2. マネーフォワード クラウド請求書Plus(株式会社マネーフォワード)

中堅〜上場企業やIPO準備企業を対象にした請求書発行システムが、マネーフォワード クラウド請求書Plusです。受注データを分割・合算して請求書を作成する「請求締め」機能を備え、掛売方式での締め請求の自動集計に向いています。
Salesforceなどのシステムと連携して受注から請求書発行、仕訳までをつなげられるほか、契約期間に応じた売上の按分や、最大10ステップの申請・承認ワークフローにも対応します。取引先ごとの債権残高の管理もでき、内部統制が求められる規模の企業に適しています。作成できる帳票は請求書と見積書で、料金は請求書の発行件数などに応じた個別見積もりです。
3. invox発行請求書(株式会社invox)

invox発行請求書は、請求データを取り込んで送信方法を指定するだけで、紙・電子を問わずインボイス制度に対応した請求書を発行できるサービスです。初期費用が全プラン0円で、月額基本料金は無料のフリープランから用意されているため、小規模な事業者でも始めやすい料金体系になっています。
請求書のほか見積書・納品書・支払通知書を発行でき、1つのデータから見積書から請求書へ情報を引き継ぐ運用にも対応します。ベーシックプラン以上では入金消込やオンラインバンク連携、承認ワークフローも利用できます。
月額基本料金はミニマム2,178円(税込)、ベーシック10,780円(税込)などで、発行1件あたり55円(税込)の従量料金がかかります。料金が明快なため、まずコストを抑えて請求書発行を自動化したい個人・小規模事業者の入り口として検討しやすいサービスです。
ここでは発行日の自動入力や締め請求の自動化に対応する3つのサービスを紹介しましたが、より多くのサービスの機能・料金・対応範囲を並べて比較し、自社に合う一社を選びたい場合は、クラウド請求書発行システム全体をタイプ別に比較した以下の記事が参考になります。
まとめ
請求書の発行日は、都度方式なら納品・サービス提供完了日、掛売(締め請求)方式なら取引先が定める締め日にするのが基本です。発行日そのものを一律に定めた法律はなく、商慣行と取引先との取り決めで決まりますが、インボイス制度では「取引年月日」が記載事項として法定されている点は押さえておきましょう。
再発行時に発行日を変えない、空欄のまま送らないといった実務上の注意を守りつつ、取引先ごとの締め日と支払条件を整理しておけば、毎月の請求業務で発行日に迷うことは少なくなります。件数が増えて手作業の負担が大きいと感じたら、締め請求の集計や発行日の付与を自動化できるクラウド請求書発行システムの導入も検討してみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 請求書の発行日とは何ですか?
A. 請求書の発行日とは、その請求書を発行した日として日付欄に記載する日のことです。必ずしも請求書を作成した当日にするわけではなく、都度方式(取引のたびに請求)では商品を納品した日・サービスの提供が完了した日、掛売(締め請求)方式(一定期間の取引をまとめて請求)では取引先と取り決めた締め日を記載するのが一般的です。
Q. 請求書の発行日と取引年月日(取引日)は同じですか?
A. 請求書の発行日と取引年月日は、役割の異なる別の日付として区別して扱います。取引年月日は商品を納品した日・サービスを提供した日を指し、インボイス制度では適格請求書の記載事項として法律で定められています。
一方の発行日は請求書を発行した日として記載する日で、掛売方式では締め日に合わせるため、取引年月日と異なる日付になることがあります。まとめて請求する場合、取引年月日は「一定の期間」で記載してよいとされています。
Q. 請求書を再発行するとき、発行日は変更しますか?
A. 請求書を再発行するときは、発行日は最初に発行したときの日付のまま変更しないのが原則です。再発行のたびに日付を新しくすると、同じ取引に複数の発行日が生まれ、二重請求や二重支払いと誤解される原因になります。再発行であることが伝わるよう、書類上に「再発行」と明記して同じ発行日で送るのが安全です。
Q. 請求書の発行日を未来や過去の日付にしてもよいですか?
A. 請求書の発行日は、未来や過去の日付にすること自体が法律で一律に禁止されているわけではありませんが、取引の実態に合わせるのが原則です。特に、実際より前の日付へさかのぼって記載するバックデートは、売上の計上時期がずれて正しくない会計処理につながり、税務上の指摘を受けるリスクがあります。都度方式なら納品・サービス提供完了日、掛売方式なら締め日という実態に沿った日付を記載しましょう。
Q. 請求書の発行日が空欄だとどうなりますか?
A. 請求書の発行日が空欄だと、いつの取引に対する請求かを確認できず、取引先の経理処理が止まってしまうおそれがあります。日付のない請求書は取引の時期を裏づけられず、税務調査などの場面で取引の証跡として弱いと見なされることもあります。
空欄のまま送らず、都度方式なら納品・サービス提供完了日、掛売方式なら締め日を必ず記載してください。どの日付にすべきか迷う場合は、取引先に締め日と支払条件を確認したうえで決めるのが確実です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
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