日々の帳簿づけや確定申告を手書きやExcelで続けてきて、転記や計算の手間、ミスのリスクに限界を感じている個人事業主や中小企業の担当者は少なくありません。周囲から「会計ソフトを入れたほうがいい」と聞いても、そもそもそれが何をしてくれる道具なのかがはっきりしないと、導入の判断はつきにくいものです。
まず「会計ソフトが何をしてくれる道具なのか」を押さえれば、導入すべきか・どのタイプが自分に合うかは判断しやすくなります。簿記の知識がほとんどない方でも読み進められるよう、身近な手作業がどう置き換わるのかを軸に、やさしく解説していきます。
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目次
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会計ソフトとは?仕訳・帳簿・決算書・確定申告書をつくるソフト
会計ソフトとは、日々の取引を「仕訳」として記録し、そこから総勘定元帳などの帳簿、貸借対照表・損益計算書といった決算書、確定申告に必要な書類までをコンピュータ上で作成できるソフトウェアです。手作業で行っていた記帳・集計・決算の一連の流れを、ソフトの上でまとめて処理できるようにするものと考えるとわかりやすいでしょう。
扱う中心は「財務会計」で、外部(税務署や金融機関、取引先など)に報告するための会計です。取引を入力すれば、複式簿記(1つの取引を原因と結果の両面から記録する簿記の方式)のルールに沿って帳簿へ自動で反映され、決算や申告の土台となる書類が組み上がっていきます。手書きの帳簿やExcelの表と違い、転記や集計の計算をソフトが担うため、記帳の負担とミスを減らせる点が大きな特徴です。

会計ソフトでできること(基本機能一覧)
ここからは、会計ソフトが具体的にどんな作業を引き受けてくれるのかを見ていきます。手作業のどこが置き換わるのかをイメージしながら読み進めてください。
- 仕訳の入力・自動作成:取引を入力して仕訳を記録します。銀行口座やクレジットカードの明細を取り込み、勘定科目を自動で提案して仕訳を作る機能を備えた製品もあります
- 帳簿の作成:仕訳帳・総勘定元帳・試算表などの帳簿が、入力した仕訳から自動で作られます
- 決算書の作成:貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書などの決算書を作成できます
- 確定申告・申告書類の作成:個人の青色申告決算書や、法人の申告に使う書類の作成を支援します
- 銀行・クレジットカード明細の自動取込:口座やカードと連携し、明細を自動で取り込んで仕訳のもとにします
- 請求書の発行・経費の管理:見積書・請求書の発行や経費精算を、会計データと連携して行える製品もあります
- レポート・経営分析:月次推移や資金繰り、部門別の損益などを可視化し、経営の状況を把握しやすくします
どの機能をどこまで備えるかは製品によって差があります。仕訳の自動化や明細の自動取込といった効率化の機能は、後述するクラウド型で特に充実している傾向です。
手書き・Excelとの違いは?会計ソフトを導入するメリット
手書きやExcelでの記帳と比べて、会計ソフトを使うと何が変わるのかを整理します。おもなメリットは次のとおりです。
- 転記・計算の自動化でミスが減る:仕訳を入力すれば帳簿や決算書へ自動で反映され、手作業の転記ミスや計算間違いが起きにくくなります
- 手入力の量そのものが減る:口座やカードと連携すれば明細が自動で取り込まれ、一件ずつ書き写す手作業から解放されます
- 年に一度の重い作業が軽くなる:日々の仕訳が積み上がるので、確定申告や決算という手書きでは負担の大きい作業を、日常の延長で片付けられます
- 最新の税制・法令に対応しやすい:クラウド型を中心に、インボイス制度や電子帳簿保存法などの改正に合わせてソフト側が更新されます
- 数字を待たずに確認できる:手書きでは集計しないと見えなかった売上や資金繰りを、入力したその時点で把握でき、早めの判断につながります
とりわけ、確定申告や決算という年に一度の重い作業を、日々の記帳の延長で進められる点は、専任の経理担当を置きにくい個人事業主や小規模企業にとって導入の後押しになります。
会計ソフトの種類|クラウド型・インストール型・オンプレミス型の違い
会計ソフトは、大きくクラウド型・インストール型・オンプレミス型の3種類に分けられます。料金の負担のしかたや、使える端末、法改正への対応方法が異なるため、まずは違いを表で確認しましょう。
| 比較項目 | クラウド型 | インストール型 | オンプレミス型 |
|---|---|---|---|
| 提供形態 | ブラウザ経由で利用(SaaS) | PCにソフトを導入(買い切り) | 自社サーバーに構築 |
| 料金の形 | 月額・年額のサブスク | 購入費用+年間サポート | 構築費・ライセンス・保守 |
| 初期費用 | 0円のことが多い | ソフト購入費 | 高額(サーバー構築含む) |
| 法改正への対応 | 自動アップデート | 更新版の購入・適用が必要 | 個別に改修 |
| データの保管場所 | 提供事業者のクラウド | 自社のPC | 自社のサーバー |
| 使える端末・場所 | ネット環境があればどこでも | 導入したPC中心 | 社内ネットワーク中心 |
| 主に向く事業者 | 個人事業主〜中小企業 | 特定PCで完結させたい事業者 | 大企業・独自要件のある企業 |
| 代表的な製品の例 | freee会計、マネーフォワード クラウド会計、弥生会計 Next など | 弥生会計(デスクトップ)、勘定奉行 など | 基幹システム(ERP)に会計機能を組み込む形が中心 |
個人事業主や中小企業では、初期費用がかからず法改正にも自動で対応するクラウド型が主流です。ネット環境に不安がある、または特定のPCだけで完結させたい場合はインストール型が候補になります。オンプレミス型は独自の要件や大規模な運用を持つ企業向けで、多くの中小事業者にとっては検討の対象になりにくい選択肢です。
上の表にある「クラウド型は法改正に自動で対応」という特徴が、なぜ生まれたのかを少し補足します。これは、そもそも「法改正のたびにソフトを買い替える負担をなくす」という発想からクラウド提供が始まったためです。会計ソフトのクラウド化を早くから手がけた事業者の一社は、その背景を業界の一例として次のように説明しています。

1994年には他社に先駆けてWindows対応の「PCA会計」を発売しました。その後、「法改正のたびにソフトを買い替える負担をなくしたい」という思いから、まだクラウドという言葉が一般的でなかった2008年に、業界に先んじてPCAクラウドの提供を開始しています。
このように、クラウド型を選べば、インボイス制度や電子帳簿保存法のような制度改正のたびに買い替えや手作業の更新をしなくても、ソフト側の自動アップデートで対応が進む点が、初心者にとって安心につながります。
会計ソフトの費用相場(型×企業規模の目安)
会計ソフトの費用は、どの型を選ぶかと事業規模によって幅があります。まずは型別・規模別のおおまかな目安を押さえておきましょう。次の金額は各社が公開している料金プランをもとに整理したもので、実際の料金は製品ごとに異なります。
| 型 × 規模 | 費用の目安(税別) |
|---|---|
| クラウド型/個人事業主・フリーランス | 月額980〜2,980円(年額9,800〜29,800円)程度 |
| クラウド型/小規模法人 | 月額2,980〜9,800円(年額29,800〜98,000円)程度 |
| クラウド型/中〜大規模 | 月額30,000〜100,000円以上(初期費用が別途かかる場合も) |
| インストール型/個人・小規模 | 購入10,000〜50,000円+年間サポート5,000〜15,000円程度 |
| インストール型/中規模 | 購入100,000〜300,000円+サポート20,000〜50,000円程度 |
| オンプレミス型/大企業 | 構築・ライセンス・保守で数百万円以上 |
上記は一般的な費用相場の目安です。実際の料金は各社公式サイトでご確認ください。
クラウド型の代表的な製品では、法人向けで月額2,500円前後から利用できるプランが用意されています(2026年9月時点、各社公式料金ページ)。個人事業主向けはさらに手ごろな価格帯のプランが多くあります。
無料の会計ソフトは選択肢になるか
無料で使える会計ソフトや、有料版の無料プランもあります。コストを抑えたい場合の入口にはなりますが、選ぶ前に次の点を確認しておくと安心です。
- 使える機能や登録できる仕訳数に制限がないか
- データの保存期間やエクスポートに制限がないか
- サポート(チャット・電話など)が受けられるか
- インボイス制度・電子帳簿保存法など法令への対応があるか
- 事業の成長に合わせて有料版へ移行できるか
取引量が少ないうちは無料でも十分なことがありますが、法令対応やサポートを重視するなら、多くの製品が用意している無料お試し期間で有料版の使い勝手を確かめてから決めるのがおすすめです。
無料で使える製品や有料版の無料プランを具体的に比べたい場合は、法人・個人事業主別に「どこまで無料で使えるか」を整理した以下の記事が参考になります。
会計ソフトのデメリット・注意点
導入前に知っておきたい注意点もあります。あらかじめ把握しておけば、導入後のギャップを防げます。
- 継続的な費用がかかる:クラウド型は月額・年額の利用料が発生します。取引量やプランによって金額が変わります
- クラウド型は通信環境・セキュリティに依存する:ネット障害時に使えない場面があり、データを外部に預ける前提のため、提供事業者のセキュリティ対策を確認する必要があります
- 既存データの移行に手間がかかる:これまでExcelや別ソフトで管理していたデータの移行や初期設定に、ある程度の準備が必要です
- 基本的な会計知識はあった方がよい:自動化が進んでも、勘定科目の最終確認や決算の判断には基礎知識があると安心です
簿記の知識がなくても使えるのか
「簿記がわからないと使えないのでは」という不安は、会計ソフト導入で最も多い疑問のひとつです。結論から言えば、簿記の知識が浅くても入力できる仕組みが用意されています。
多くのクラウド会計ソフトは、口座やカードの明細を取り込むと勘定科目を自動で推測して仕訳の候補を提示します。製品によっては、専門用語を使わず質問に答える形で入力すると仕訳が組み立てられる機能もあり、簿記の専門知識がなくても記帳を始められます。
ただし、自動で提示された仕訳が常に正しいとは限らず、最終的な確認や修正には基礎的な知識があると安心です。不安がある場合は、顧問税理士と会計データを共有できる製品を選び、決算や申告のチェックを任せる方法もあります。
インボイス制度・電子帳簿保存法への対応
会計まわりで近年対応が求められているのが、インボイス制度と電子帳簿保存法です。会計ソフトはこれらへの対応を支援する機能を備えており、選ぶ際の確認ポイントにもなります。
インボイス制度への対応
インボイス制度(適格請求書等保存方式)は、令和5年(2023年)10月1日に始まった消費税の仕入税額控除に関する制度です。国税庁は制度の要件を次のように示しています。
令和5年10月1日から、複数税率に対応した消費税額の仕入税額控除の方式として、「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」が開始しています。適格請求書等保存方式の下では、一定の事項が記載された帳簿及び「適格請求書(インボイス)」等の保存が仕入税額控除の要件となります。
出典:タックスアンサー No.6498「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」|国税庁
適格請求書には、登録番号や、税率ごとに区分した消費税額・適用税率などの記載が必要です。会計ソフト(や連携する請求書発行機能)は、こうした記載事項を満たした請求書の作成や、その写しの保存を支援します。ただし仕入税額控除ができるかどうかは、自社の課税区分や保存要件によって決まるため、ソフトの利用だけで控除が保証されるわけではない点には注意してください。
電子帳簿保存法への対応
実務上の要点を先に言うと、メールやWebでやり取りした請求書・領収書などの電子データは、紙に印刷して保存するのではなく、電子データのまま保存しておく必要がある、ということです。会計ソフトはこの保存を支援します。
電子帳簿保存法には、大きく「電子帳簿等保存」「スキャナ保存」「電子取引」の3つの区分があります。このうち会計ソフトを検討する読者がまず押さえるべきは、電子データでやり取りした取引情報の保存(電子取引)が義務である点です。国税庁は電子取引について次のように定めています。
所得税(源泉徴収に係る所得税を除きます。)及び法人税に係る保存義務者は、電子取引を行った場合には、一定の要件の下で、その電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならないこととされています(電子帳簿保存法7)。
出典:電子帳簿保存法の概要|国税庁
注意したいのは、3区分のうち義務なのは電子取引データの保存だけで、「電子帳簿等保存」と「スキャナ保存」は電子での保存に代えられる任意の制度である点です。電子取引データの電子保存は、猶予にあたる宥恕(ゆうじょ)措置が令和5年12月31日で廃止され、令和6年(2024年)1月1日以降は原則として電子データのまま保存する必要があります。
令和4年度税制改正で措置された「宥恕措置」は、適用期限(令和5年12月31日)をもって廃止されます。
出典:リーフレット「令和6年1月からの電子取引データの保存方法」|国税庁
会計ソフトは、電子取引データを要件に沿って保存したり、電子帳簿を作成・保存したりする機能でこれらの対応を支援します。法令への対応が必要な事業者は、検討中の製品がインボイス制度・電子帳簿保存法にどこまで対応しているかを確認しておくとよいでしょう。
電子帳簿保存法への対応が負担に感じられる場合は、その注意点とメリット、実務で押さえておきたいポイントを掘り下げた以下の記事もあわせてご覧ください。
出典・参考資料(3件)
- 出典:適格請求書等保存方式(インボイス制度)|国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6498.htm)
- 出典:電子帳簿保存法の概要|国税庁(https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/02.htm)
- 出典:令和6年1月からの電子取引データの保存方法|国税庁(https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/tokusetsu/pdf/0023011-012.pdf)
会計ソフトの選び方(個人事業主・法人別の判断軸)
自社に合う会計ソフトを選ぶには、まず共通の判断軸を押さえたうえで、個人事業主か法人かで優先度を調整するのが近道です。共通して確認したい軸は次のとおりです。
- 事業規模に合っているか:想定する取引量や利用人数に対して、プランや機能が過不足ないか
- 操作が自社のスキルに合うか:簿記知識の有無に応じて、自動仕訳や入力補助が十分か
- 必要な機能があるか:請求書発行・経費精算・部門別管理など、自社の業務に必要な機能が揃っているか
- サポート体制:チャット・電話・画面共有など、困ったときに使えるサポートがあるか
- 料金:初期費用・月額(年額)・追加ユーザー料金を含めた総額で比較できるか
- 顧問税理士と連携できるか:会計データを税理士と共有し、決算・申告を任せられるか
インボイス制度・電子帳簿保存法への対応も選定で重要な軸です。詳しくは前述の「インボイス制度・電子帳簿保存法への対応」を確認してください。
個人事業主の選び方
個人事業主の場合は、確定申告のしやすさとコストを優先すると選びやすくなります。青色申告決算書や確定申告書類を自動で作成できるか、簿記の知識が浅くても入力を進められるか、そして月額料金が事業規模に見合っているかを軸に絞り込みます。まずは無料お試しで入力の手軽さを確かめ、確定申告まで一通り進められそうかを確認しておくと失敗が少なくなります。
個人事業主・フリーランス向けに、料金や青色申告65万円控除・e-Tax対応まで具体的に比較して製品を絞り込みたい方は、以下の記事が参考になります。
法人の選び方
法人の場合は、決算業務と組織での運用に耐えるかが軸になります。決算書の作成に対応しているのは前提として、部門別の損益管理や利用者ごとの権限設定ができるか、請求書・経費・給与など既存の業務システムと連携できるかを確認します。従業員数が増える見込みがあるなら、追加ユーザーの料金や上位プランへの移行のしやすさも含めて、成長段階に合わせて選ぶと長く使えます。
経理1〜数名の体制で運用する中小企業向けに、年額料金や税理士連携といった軸で製品を比べたい場合は、以下の記事が参考になります。
会計ソフト導入から使い始めるまでの流れ
導入を決めたら、次の流れで進めるとスムーズです。
- 目的を決める:記帳の効率化・確定申告・法令対応など、何を解決したいかを整理します
- 比較検討する:型・機能・料金・サポートを比べ、候補を数製品に絞ります
- 無料お試しで確かめる:実際に入力し、操作性や自社の業務に合うかを確認します
- 選定・申込を行う:プランを決めて契約します
- 初期設定をする:口座・カードの連携や勘定科目の設定など、使い始めの準備を整えます
- 運用を始める:日々の記帳を進め、必要に応じて税理士と連携します
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代表的なクラウド会計ソフトと選ぶ際の比較
「会計ソフトとは何か」がわかったところで、実際に名前の挙がることが多い代表的なクラウド会計ソフトを見ていきましょう。ここでは代表的な3製品を取り上げます(紹介順は順不同で、優劣を表すものではありません)。
この3製品を提供する弥生・freee・マネーフォワードは、個人事業主向けクラウド会計ソフトの利用シェアで上位3社を占めています(2025年3月末時点で弥生55.4%・freee24.0%・マネーフォワード14.3%、上位3社で93.7%)。初めて検討する方が、まず比較対象に挙げやすい製品です。
出典・参考資料(1件)
このうち弥生会計 Nextとマネーフォワード クラウド会計は法人向けの製品です。個人事業主の方は、個人・法人を1製品でカバーするfreee会計のほか、同じ提供元の個人向け製品(弥生の「やよいの青色申告 オンライン」、マネーフォワードの「クラウド確定申告」)が対象になります。
中堅・大企業向けの高機能な製品や、より低コストの選択肢もあるため、幅広く比べたい場合は各サービスの資料もあわせて確認してください。
| サービス名 | 弥生会計 Next | freee会計 | マネーフォワード クラウド会計 |
|---|---|---|---|
| 対象 | 法人向け (個人は別製品) | 法人・個人事業主 | 法人向け (個人は別製品) |
| 初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 月額料金(年払い・税抜) | 約2,900〜7,000円 (エントリー〜ベーシックプラスの3プラン) | 法人 2,980〜39,780円 (個人事業主向けは980円〜/スターター以上は従量課金別) | 2,480〜6,480円 (ひとり法人〜ビジネスの3プラン) |
| 無料お試し | 最大3か月 (全機能) | 30日間 | 1か月間 |
| 自動仕訳(AI) | ● | ● | ● |
| 銀行・カード連携 | ●2,500以上と連携 | ●1,000以上と連携 | ●2,300以上と連携 |
| インボイス制度対応 | ● | ● | ● |
| 電子帳簿保存法対応 | ● | ●JIIMA認証取得 | ●JIIMA認証取得 |
| 簿記が浅くても使えるか | ●AI取引入力(会話形式) | ●質問に答える形で記帳 | △複式簿記前提で経理経験者向き |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
1. 弥生会計 Next(弥生株式会社)

弥生会計 Nextは、弥生の公表で登録ユーザー350万を超えるとされる弥生シリーズの、法人向けクラウド会計サービスです。会計に加えて見積書・請求書の発行、経費精算、証憑管理を1つのサービスに統合し、これらのデータが自動で会計処理に流れる点が特徴です。
銀行やクレジットカードの明細から勘定科目をAIが推測して仕訳を提案する機能に加え、会話形式で入力するとAIが仕訳を生成する「AI取引入力」も提供しています。
料金はエントリープランが年額34,800円(税抜、月額換算で約2,900円)からの3プラン構成で、全機能を最大3か月試せる無料体験が用意されています。サポートは電話・チャット・メールに対応し、確定申告や決算の繁忙期には受付時間を延長する案内もあります。法人向けの製品で、個人事業主は「やよいの青色申告 オンライン」など別の弥生製品が対象になります。
2. freee会計(フリー株式会社)

「会計業務を、誰でも、流れるように。」を掲げるfreee会計は、簿記の知識が浅くても使える設計を一貫して打ち出しているクラウド会計ソフトです。質問に答える形での記帳やAIによる自動仕訳を備え、個人事業主から法人まで1つの製品でカバーします。銀行・クレジットカード・POSレジなど1,000を超えるサービスと連携し、取引データの取得から決算書作成までを一気通貫で行えます。
料金は個人事業主向けが月額980円(年払い・税抜)から、法人向けはひとり法人プランが月額2,980円(年払い・税抜)からで、事業の成長に合わせて選べるプラン構成です。freeeの公表では、有料課金ユーザー企業数は62万(2025年3月末時点、個人事業主を含む)としています。
電子帳簿保存法(電子帳簿ソフトの法的要件適合を示すJIIMA認証を取得)やインボイス制度にも対応し、法改正時には自動でアップデートされます。
3. マネーフォワード クラウド会計(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが提供するマネーフォワード クラウド会計は、2,300以上の金融関連サービスとの連携を軸に、明細の自動取得とAIによる勘定科目の提案で仕訳を自動化する法人向けクラウド会計ソフトです。
対象はひとり法人から中小企業(従業員50名以下を想定)で、請求書・経費・給与など他のマネーフォワード クラウド製品と同じ基盤で連携でき、バックオフィス全体をまとめて効率化したい事業者に向いています。
料金はひとり法人プランが年払いで月額2,480円(税抜)から、中小企業向けのビジネスプランが年払いで月額6,480円(税抜)からです。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応し、無料トライアルも1か月間用意されています。個人事業主向けは別系統の「マネーフォワード クラウド確定申告」で提供されている点に注意してください。
ここで取り上げた3製品以外にも、規模やタイプに応じた選択肢があります。クラウド会計ソフト全体を、規模・タイプ別の選び方や料金でまとめて比較したい方は、以下の記事をご覧ください。
まとめ
会計ソフトとは、日々の仕訳から帳簿・決算書・確定申告書類までを作成できるソフトで、手書きやExcelに比べて記帳の手間とミスを大きく減らせます。クラウド型・インストール型・オンプレミス型の違いや費用相場、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応を押さえれば、自分に合いそうかどうかの見当がつくはずです。
個人事業主なら確定申告のしやすさとコスト、法人なら決算業務と組織での運用を軸に選ぶと絞り込みやすくなります。気になる製品が見つかったら、無料お試しや資料で機能・料金を具体的に比べて、導入の判断を進めてみてください。
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会計ソフトに関するよくある質問
Q. 会計ソフトとは何ですか?
A. 会計ソフトとは、日々の取引を仕訳として記録し、帳簿・決算書・確定申告書までをコンピュータ上で作成できるソフトウェアです。手作業で行っていた記帳・集計・決算の一連の流れをまとめて処理でき、転記や計算のミスを減らせます。クラウド型・インストール型・オンプレミス型があり、個人事業主から企業まで幅広く使われています。
Q. 簿記の知識がなくても会計ソフトは使えますか?
A. 会計ソフトは、簿記の知識が浅くても記帳を始められる仕組みが用意されています。多くのクラウド会計ソフトは、口座やカードの明細を取り込むと勘定科目を自動で推測して仕訳の候補を提示し、質問に答える形で入力できる製品もあります。ただし自動で提示された仕訳の最終確認には基礎的な知識があると安心なため、不安がある場合は会計データを共有できる顧問税理士に決算・申告のチェックを任せる方法もあります。
Q. 無料の会計ソフトと有料の会計ソフトは何が違いますか?
A. 無料の会計ソフトは、有料版と比べて使える機能や登録できる仕訳数、データの保存期間、サポート、法令対応などに制限があることが多いのが違いです。取引量が少ないうちは無料でも十分なことがありますが、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応やサポートを重視するなら、多くの製品が用意している有料版の無料お試し期間で使い勝手を確かめてから選ぶのがおすすめです。
Q. 会計ソフトを導入すれば税理士は不要になりますか?
A. 会計ソフトを導入しても、税理士が不要になるとは限りません。日々の記帳や決算書の作成はソフトで効率化できますが、法人の税務申告や節税の判断、イレギュラーな会計処理には専門知識が必要な場面があります。多くの会計ソフトは会計データを税理士と共有できるため、記帳は自社でソフトを使って行い、申告や決算のチェックは税理士に任せる、という役割分担が現実的です。
Q. 会計ソフトの無料お試し期間は活用したほうがよいですか?
A. 会計ソフトの無料お試し期間は、契約前に操作性や自社の業務との相性を実際に確かめられるため、活用をおすすめします。画面の使いやすさ、口座・カード連携や自動仕訳の精度、確定申告まで一通り進められそうかは、使ってみないと分かりません。候補を数製品に絞ったうえで同じ観点で試すと、導入後のミスマッチを防げます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















