新しく入社する社員の分のパソコンや、拠点で使うスマートフォンをまとめて用意するとき、1台ずつ設定していくと想像以上の時間がかかります。この設定作業は「キッティング」と呼ばれ、台数が増えるほど情報システム担当者の負担が大きくなりがちです。
キッティングは、開梱から業務で使える状態にするまでの一連の準備作業を指します。作業の中身と手順を押さえ、自社の台数や体制に合った進め方を選べば、負担を抑えながら品質を安定させられます。
本記事では、キッティングの作業内容と手順をパソコン・スマートフォン別に整理します。あわせて、手作業・クローニング・MDM(デバイス管理)という3つの手法の違いと選び方、設定漏れやセキュリティ事故を防ぐ注意点、効率化と外注(キッティング代行)の判断軸、そしてキッティングした端末をIT資産管理につなげる考え方まで解説します。
目次
キッティングとは?セットアップ・ライフサイクル管理(LCM)との違い
キッティングとは、パソコンやスマートフォンなどの情報機器を導入する際に行う、設置・設定作業のことです。OSの初期設定やソフトウェアのインストール、ネットワーク接続などをまとめて行い、利用者が受け取ってすぐ業務に使える状態に整えます。
言葉の由来は「装備する」「配備する」といった意味の英単語で、IT分野では機器を使える状態に仕立てる作業を指す言葉として使われています。
似た言葉に「セットアップ」がありますが、セットアップが1台の基本的な初期設定を指すのに対し、キッティングは複数台をまとめて業務で使える状態にするより広い作業を指します。OSの初期設定だけでなく、業務アプリの導入・セキュリティ設定・管理台帳への登録までを含むのが一般的です。
出典・参考資料(1件)
ライフサイクル管理(LCM)の中でのキッティングの位置づけ
企業のIT機器は、調達してから廃棄するまでを一連の流れとして管理します。IT資産管理の規格団体である一般社団法人IT資産管理評価認定協会(SAMAC)は、ソフトウェア資産管理(SAM)の観点から、このライフサイクルを「取得・導入・異動・廃却」と定義しています。キッティングはこのうち「導入」にあたる工程です。
SAMのライフサイクルプロセスにおける「導入」とは、OSやデバイスドライバなどのソフトウェアやオプションのハードウェアなどのIT資産をコンピュータに組み込んで使用可能な状態にすることを意味する。
出典:SAM ユーザーズガイド ―導入のための基礎― §4.2|一般社団法人IT資産管理評価認定協会(SAMAC)
この「導入」の定義は、キッティング作業そのものとほぼ重なります。キッティングを機器の設定作業として単体で捉えるのではなく、取得・導入・異動・廃却という機器の一生の一工程として位置づけると、設定して配布したあとの台帳登録や運用・廃棄までを見据えた管理につながります。この考え方は記事後半の「キッティングとIT資産管理の連携」で詳しく扱います。
キッティングの作業内容と手順【パソコン・スマートフォン別】
ここからは、キッティングで具体的に何を行うのかを、パソコンとスマートフォン・タブレットに分けて手順の形で整理します。機種や社内ルールによって細部は変わりますが、開梱から管理台帳への登録までの大きな流れは共通しています。
パソコンのキッティング手順
パソコンのキッティングは、次のような流れで進みます。まず端末を開梱し、付属品や周辺機器がそろっているかを確認します。次に電源を入れて周辺機器を接続し、必要に応じてBIOSやUEFIの設定を調整します。
続いてOSの初期設定を行い、社内ネットワークやWi-Fiに接続します。その上で業務アプリケーションやライセンス認証、セキュリティ対策ソフトの導入を進めます。最後に各機能が正しく動くかを確認し、管理番号を割り当てて資産管理台帳に登録します。
- 開梱・付属品と周辺機器の確認
- 通電・周辺機器の接続、必要に応じてBIOS/UEFIの設定
- OSの初期設定・アカウント作成
- 社内ネットワーク/Wi-Fiへの接続
- 業務アプリケーションの導入・ライセンス認証
- セキュリティ対策ソフトの導入・ポリシー適用
- 動作確認
- 管理番号の割り当て・資産管理台帳への登録
スマートフォン・タブレットのキッティング手順
スマートフォンやタブレットの場合は、通信回線と業務利用のための設定が中心になります。開梱して充電を行い、SIMカードの挿入またはeSIMの設定と開通確認から始めます。
その後、本体の初期設定・言語や画面の設定、Wi-FiやVPNなどのネットワーク設定を行います。会社のアカウントやメールを設定し、業務で使うアプリのインストールと不要なプリインストールアプリの整理を進めます。
セキュリティ設定として画面ロックや遠隔ロック、アプリ制限を適用し、動作を確認したうえで管理番号を付与し台帳へ登録します。MDM(デバイス管理)を使う場合は、この過程で管理用プロファイルを配布します。
- 開梱・充電
- SIMカードの挿入/eSIMの設定と開通確認
- 本体の初期設定・言語/画面設定
- Wi-Fi・VPNなどのネットワーク設定
- 会社アカウント・メールの設定、MDM管理プロファイルの配布
- 業務アプリのインストール・不要アプリの整理
- セキュリティ設定(画面ロック・遠隔ロック・アプリ制限)
- OSアップデート・動作確認
- 管理番号の付与・資産管理台帳への登録
キッティングの3つの手法と台数規模別の選び方
キッティングの進め方は、大きく手作業・クローニング・MDM(デバイス管理)の3つに分けられます。それぞれ向いている台数規模や必要な準備が異なるため、自社の状況に合わせて選ぶことが負担軽減の鍵になります。
手作業でのキッティング
担当者が1台ずつ手で設定していく方法です。特別なツールや事前準備が不要で、少数の端末や機種がばらばらな場合にすぐ着手できます。一方で、台数が増えると作業時間が台数分だけ積み上がり、担当者ごとの設定差や設定漏れといったばらつきも生じやすくなります。
クローニング(マスターイメージ・Sysprep)
1台の標準機(マスター)を設定し、その状態をイメージとして複製して他の端末に展開する方法です。同じ構成の端末を大量に用意する場合に、1台ずつ設定するより短時間で均一な状態に仕上げられます。
Windowsでは、複製の前にマイクロソフトの「Sysprep(システム準備ツール)」でイメージを一般化します。Sysprepは、Windowsからそのパソコン固有の情報(セキュリティ識別子=SID)を取り除き、別のパソコンへ展開できる状態にするツールです。
ただしSysprepは新規インストールの構成に使うもので、すでに展開・利用中のWindowsの作り直しには使えない点に注意が必要です。マスターの構成を変えるたびにイメージを作り直す手間もかかります。
出典・参考資料(1件)
MDM(デバイス管理・ゼロタッチ登録)
MDM(Mobile Device Management、デバイス管理)を使い、ネットワーク経由で設定やポリシーを配布する方法です。あらかじめ管理サービスに端末を登録しておけば、利用者が箱から出して電源を入れ、ネットワークに接続するだけで設定が自動で適用される「ゼロタッチ」の運用ができます。担当者が1台ずつ触らずに済み、設定後も遠隔で管理を続けられる点が特徴です。
OSごとに、次のような仕組みが用意されています。Windowsでは「Windows Autopilot」が、イメージを作り直さずに初期状態のWindowsを業務利用可能な状態へ設定します。
Appleの端末(Mac・iPhone・iPad)では「自動デバイス登録(Automated Device Enrollment、ADE)」がApple Business Managerと連携し、開梱直後から自動でMDM登録・構成を行います。Androidでは「ゼロタッチ登録」により、対応リセラーから購入した端末が初回起動時に管理設定を自動で取得します。
| 進め方 | 向いている台数規模 | 台数が増えたときの工数 | 品質の安定性 | 主な注意点 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 手作業 | 担当者が1台ずつ手で設定する | 少数、または機種がばらばらな場合 | 台数に比例して増える | 担当者差や設定漏れが生じやすい | 時間と人手がかかる |
| クローニング | マスター機の設定をイメージ化して複製・展開する | 同一構成の端末を中〜大量にそろえる場合 | マスター作成後は複製が速い | 同一イメージのため均一化しやすい | マスター更新の手間、Sysprepは新規展開向け |
| MDM(デバイス管理) | ネットワーク経由で設定・ポリシーを自動配布する | 台数を問わず、配布後も継続的に管理したい場合 | 初期設定後は自動化で省力化できる | ポリシー配布で均一化でき、更新も一括で反映できる | 初期構築と運用ルールの整備、OSごとに対応方式が異なる |
※上記は各手法の一般的な傾向です。実際の対応可否や運用方法は利用するツール・環境により異なります。
1台あたりの工数と、台数規模別の手法の選び方
手作業でのキッティングは、1台あたり数時間程度かかることもあり、台数が増えるほど負担が膨らみます。たとえば100台を1台あたり数時間で設定すると、単純計算で合計数百時間規模となり、担当者1人では数週間がかりの作業量になります。数十台を超えるあたりから、自前の手作業だけでは回しにくくなるのが実情です。
選び方の目安としては、少数かつ機種がまちまちなら手作業、同じ構成の端末を数十台以上まとめて用意するならクローニング、台数が多く導入後も継続的に管理したいならMDMが向きます。実際には、これらを組み合わせて使うことも少なくありません。
自社の台数・機種のばらつき・情報システム部門の人数を踏まえ、比較表を手がかりに当たりを付けるとよいでしょう。台数が多く自前では難しい場合は、後述する外注(キッティング代行)も選択肢になります。
MDMでのゼロタッチ運用を本格的に検討する場合は、製品ごとに月額料金やキッティング・紛失時ロックへの対応が異なります。以下の記事では法人向けMDMを機能・料金で比較しているので、自社に合う製品を絞り込む際の参考にしてください。
キッティングの注意点と品質担保
キッティングは台数が多いほど、設定漏れや品質のばらつき、情報セキュリティ上のリスクが生じやすくなります。ここでは、作業の質を保つために押さえておきたい点を整理します。
まず、作業手順書とチェックリストを整備し、設定項目の抜け漏れを防ぎます。手順を標準化しておくと、担当者が複数いても品質を一定に保てます。作業後にダブルチェックの体制を設けると、設定ミスの見逃しを減らせます。
次に、スケジュールに余裕を持たせることも大切です。初期不良やトラブルは一定の確率で発生するため、納期ぎりぎりの計画だと対応が難しくなります。また、多数の端末を扱う間の保管場所や、作業スペースのアクセス管理も準備しておきます。
情報セキュリティの観点では、パスワードやアカウント情報の管理、設定後の不要データの消去などに注意します。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、中小企業向けの情報セキュリティ対策として、まず自社にどのような情報資産があるかを把握することを対策の出発点に挙げています。
手順1 情報資産の洗い出し どのような情報資産があるか洗い出して重要度を判断する
出典:中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン 第4.0版|独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
キッティングした端末そのものが管理すべき情報資産です。設定して配布した端末を管理台帳に登録し、どの端末を誰が使っているかを把握しておくことが、その後のセキュリティ管理の土台になります。
キッティングの効率化と外注(キッティング代行)の選び方
キッティングの負担が大きくなってきたとき、選択肢は大きく2つあります。自社で作業を効率化して回すか、外部の代行サービスに委託するかです。それぞれの考え方を整理します。
自社実施を効率化する(作業の自動化・イメージ展開・ツール活用)
自社で行う場合は、これまで見てきたクローニングによるイメージ展開や、MDMによる設定の自動配布が効率化の中心になります。たとえば初回のまとまった導入はクローニングで揃え、その後の追加や入れ替えはMDMで随時対応する、といった使い分けも実務的です。同じ構成の端末が多いならマスターイメージの複製で作業時間を圧縮でき、継続的な管理が必要ならMDMで初期設定から運用までを自動化できます。
加えて、資産管理ツールを使って端末情報の記録を自動化すると、台帳への登録という後工程の手間も減らせます。設定作業そのものの自動化と、記録・管理の自動化を組み合わせることで、担当者の負担を継続的に下げられます。
キッティング代行(外注)の選び方
台数が多く自前のリソースで回しきれない場合や、拠点への配送まで含めて任せたい場合は、キッティング代行サービスの利用が選択肢になります。情報システム部門が本来の業務に集中できる点や、繁忙期のスポット対応に使える点がメリットです。
代行サービスを選ぶときは、対応実績や取り扱える機器の種類、セキュリティ体制、納期、料金、導入後のサポート範囲を確認しておきます。特にキッティングでは端末に社内情報やアカウントを設定するため、委託先の情報管理体制は重要な確認ポイントです。自社にとってどの作業を任せ、どこまで自前で持つかを決めた上で、条件を比較するとよいでしょう。
費用の相場は一律ではありません。1台あたりの単価は、設定内容の複雑さ・台数・OSの種類・拠点への配送やキッティング後の保守まで含めるかで大きく変わります。複数社に同じ条件で見積もりを依頼し、作業範囲と単価を突き合わせて比較するのが基本です。
キッティングとIT資産管理の連携
キッティングは、端末を使える状態にして配布したら終わりではありません。前半で見たとおり、キッティングはIT機器のライフサイクル(取得・導入・異動・廃却)における「導入」の工程にあたります。配布した後も、誰がどの端末を使っているか、いつ入れ替えや廃棄をするかを管理し続ける必要があります。
SAMACの「IT資産管理基準」は、IT資産に関するデータをライフサイクルにわたって記録・文書化することを管理の中核に位置づけています。キッティング時に割り当てた管理番号や端末情報を、そのままIT資産管理の台帳につなげておくと、その後の運用・監査・廃棄までを一貫して管理できます。
キッティングを「作って終わり」にせず、台帳登録・資産管理ツールへの連携までを設計に組み込むことが、負担軽減とセキュリティ管理の両面で効いてきます。
出典・参考資料(1件)
ここで紹介するのは、キッティング作業そのものを代行するサービスではなく、キッティングした端末を台帳で管理したり、デバイス管理(MDM)でまとめて設定・運用したりするためのソリューションです。導入後の運用まで見据えて選ぶ際の参考にしてください。以下は今回紹介するサービスの比較表です。
| サービス名 | Assetment Neo | マネーフォワード Admina | JumpCloud |
|---|---|---|---|
| タイプ(得意領域) | 現物管理・棚卸・貸出に特化した クラウド資産管理 | 従業員軸のSaaS・ IT資産管理プラットフォーム | ID・アクセス・デバイスを統合した オープンディレクトリ |
| IT資産台帳・現物管理 | ◎バーコード/QR/RFIDで現物管理・棚卸・貸出 | ●Device台帳でPC・スマホを従業員情報とひも付け | ●ITAMで資産台帳を管理(Platform Prime標準/他プランは追加) |
| デバイス管理(MDM) | ×現物の所在管理が中心(設定配布型MDMは非対応) | △Device台帳で一元管理(設定配布型MDMではない) | ◎Windows/Mac/Linux/iOS/Androidを横断管理 |
| キッティング自動化(ゼロタッチ登録) | × | × | △Apple・Android対応(Windows Autopilotは非対応) |
| SaaS・ID/アカウント管理 | × | ◎SaaSアカウント可視化・入退社時の発行/停止 | ●SSO・MFA・IDライフサイクル管理を統合 |
| 料金 | 初期費用:要問い合わせ 月額:47,000円〜442,000円(利用機能と資産数により変動、Enterpriseは個別見積) | 初期費用:記載なし 50ID以下は無料/51ID以上は1IDあたり月300円(税別) | 初期費用:要問い合わせ 無料プランあり(最大10ユーザー)、有料は要問い合わせ(国内は代理店見積もり) |
| 日本語対応・提供形態 | 国産クラウド・日本語対応 | 国産SaaS・日本語対応 | 米国製・国内は代理店経由 (本体は英語、代理店が日本語サポート) |
| 詳細情報 | サービス詳細を見る | オンライン相談を予約 | サービス詳細を見る |
※上記は各社公式情報をもとにした整理です(2026年9月時点)。最新の機能・料金は各社の公式情報をご確認ください。
1. Assetment Neo(株式会社アセットメント)

Assetment Neoは、バーコードやQRコード、RFIDを使って機器の現物管理・棚卸を効率化するクラウド型の資産管理システムです。2026年5月に利用目的別のシリーズへ再編され、情報システム部門向けにはIT資産・パソコン/サーバーの台帳管理やライセンス管理をまとめた「for 情シス」が用意されています。
キッティングした端末を、どこに・誰に配布したかを台帳で管理し、棚卸・移動・廃棄・貸出まで現物の動きを追える点が特長です。SuperStream-NXや固定資産奉行などの会計・固定資産管理システムとCSV・API連携できるため、既存の仕組みを置き換えずに現物管理だけを強化したい企業に向いています。
バーコード・QRコード・RFIDに加えスマートフォンでの棚卸にも対応し、多拠点・多種類の資産を扱う運用でも使いやすい構成です。
2. マネーフォワード Admina(マネーフォワードi株式会社)

マネーフォワード Adminaは、「情シス向け業務OS」を掲げるSaaS・IT資産管理プラットフォームです。従業員を軸に、SaaSアカウントの可視化や入退社時のアカウント発行・停止、コスト管理などを一元化します。
デバイス管理の機能では、パソコンやスマートフォンなどのIT資産と従業員情報を連携させた「Device台帳」で一元管理できます。キッティングした端末を誰が使っているかを従業員情報とひも付けて把握でき、入社・退職に伴うアカウントの発行・削除まで含めて管理したい情報システム部門に適しています。50ID以下は無料で全機能を利用でき、小規模な体制でも導入しやすい料金設計です。
3. JumpCloud(JumpCloud, Inc.)

クラウドディレクトリを中核に、SSO・多要素認証・デバイス管理(MDM)・IT資産管理までを1つに統合した「オープンディレクトリ・プラットフォーム」が、米国発のJumpCloudです。Windows・macOS・Linux・iOS・Androidを、単一のコンソールから横断的に管理できる点が特徴です。
デバイス管理では、AppleのADEやAndroidのゼロタッチ登録に対応し、キッティングの自動化をIDやアクセス管理と一体で運用できます。設定して配布した端末を、資産情報やユーザーIDと結び付けて管理できるため、キッティングから運用・退職時のアカウント停止までを1つの基盤で扱いたい企業に向いています。
日本国内は正規代理店経由での提供で、管理画面やサポートは英語が中心となる点は、導入前に確認しておくとよいでしょう。
ここで取り上げた3サービスのほかにも、IT資産管理ツールは対応する資産の範囲や課金モデルが製品ごとに大きく異なります。台帳管理まで含めて幅広く比較検討したい場合は、以下の記事で主要なIT資産管理ツールを機能範囲・料金別に整理しているので、自社に合うソリューション選びの参考にしてください。
まとめ
キッティングは、パソコンやスマートフォンを開梱から業務で使える状態にするまでの一連の設定作業です。作業手順をパソコン・スマートフォン別に押さえ、手作業・クローニング・MDMという3つの手法を台数規模や体制に合わせて選ぶことで、負担を抑えながら品質を安定させられます。
作業にあたっては、手順書やチェックリストで設定漏れ・セキュリティ事故を防ぐ品質担保も欠かせません。台数が増えて自前で回しにくくなったら、効率化ツールの活用やキッティング代行の利用が選択肢になります。
そして、キッティングした端末を台帳登録・IT資産管理につなげておくことで、導入後の運用・廃棄までを一貫して管理でき、セキュリティ面でも安心です。自社の台数・体制に合った進め方を選び、資料も参考にしながら検討を進めてください。
よくある質問(FAQ)
Q. キッティングとは何ですか?
A. キッティングとは、パソコンやスマートフォンなどの情報機器を、開梱から業務ですぐ使える状態にするまで一括して設定する作業のことです。OSの初期設定、業務アプリやセキュリティ対策ソフトの導入、ネットワーク接続、管理台帳への登録までをまとめて行います。1台だけの初期設定というより、複数台をまとめて業務利用可能な状態にする一連の作業を指すことが多い点が特徴です。
Q. キッティングとセットアップの違いは何ですか?
A. キッティングとセットアップの違いは、カバーする作業範囲の広さにあります。セットアップが1台の基本的な初期設定を指すのに対し、キッティングは複数台をまとめて業務で使える状態に仕立てる、より広い一連の作業を指します。具体的には、OSの初期設定だけでなく、業務アプリの導入・セキュリティ設定・管理台帳への登録までがキッティングに含まれます。
Q. キッティングの対象になる機器は何ですか?
A. キッティングの対象になるのは、デスクトップPC・ノートPC・スマートフォン・タブレットのほか、サーバーやプリンタ、ネットワーク機器など、業務で使う情報機器全般です。本記事ではPCとスマートフォン・タブレットの手順を中心に解説していますが、開梱から設定・動作確認・台帳登録までの大きな流れは、機器の種類を問わずおおむね共通しています。
Q. キッティングは1台あたりどのくらい時間がかかりますか?
A. 手作業でのキッティングは、1台あたり数時間程度かかることもあり、台数が増えるほど合計の作業時間が膨らみます。たとえば数十台〜100台規模になると、1台ずつの手作業では合計時間が現実的でなくなり、自前の体制だけでは回しにくくなります。クローニングでイメージを複製したり、MDM(デバイス管理)で設定を自動配布したりすれば、1台あたりにかかる手間を大きく減らせます。
Q. キッティングは何台くらいから外注(代行)を検討すべきですか?
A. 外注を判断する明確な台数の基準はありませんが、数十台〜100台規模になると自前の手作業では回しにくくなり、外注(キッティング代行)や自動化が現実的な選択肢になります。台数だけでなく、情報システム部門の人数、機種のばらつき、拠点への配送まで任せたいかどうかも判断材料になります。
まずは手作業・クローニング・MDMの比較で自社に合う進め方の当たりを付け、自前で難しい部分を代行に任せるとよいでしょう。
Q. キッティングを外注(キッティング代行)するメリットは何ですか?
A. キッティング代行を利用するメリットは、情報システム部門が本来の業務に集中でき、繁忙期のまとまった台数にもスポットで対応できる点です。大量の端末を日常業務と並行して設定すると担当者の負担が大きくなりますが、拠点への配送まで含めて委託すれば負担を抑えられます。
選ぶ際は、対応実績・取り扱える機器・セキュリティ体制・納期・料金・導入後のサポート範囲を確認しましょう。特に端末には社内情報やアカウントを設定するため、委託先の情報管理体制は重要な確認ポイントです。
Q. キッティングの作業を効率化するにはどうすればよいですか?
A. キッティングを効率化する主な方法は、クローニングによるイメージ展開、MDM(デバイス管理)による設定の自動配布、そして資産管理ツールでの台帳登録の自動化です。同じ構成の端末が多いならマスターイメージの複製で作業時間を圧縮でき、継続的な管理が必要ならMDMで初期設定から運用までを自動化できます。
手順書とチェックリストで作業を標準化しておくことも、担当者が複数いても品質を一定に保つうえで有効です。自前で難しい規模なら、キッティング代行への外注も効率化の選択肢になります。
Q. キッティングした端末はその後どう管理すればよいですか?
A. キッティングした端末は、割り当てた管理番号や端末情報をIT資産管理の台帳につなげ、誰がどの端末を使っているかを継続的に管理するのが基本です。キッティングは機器のライフサイクル(取得・導入・異動・廃却)における「導入」の一工程で、配布して終わりではありません。台帳登録や資産管理ツールへの連携までを設計に組み込むと、その後の運用・監査・廃棄までを一貫して管理でき、セキュリティ面でも安心です。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















