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売掛金が回収不能に。雑損失ではなく貸倒損失で処理する要件と仕訳を解説

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取引先からの入金が予定日を過ぎても振り込まれず、回収の見込みが立たない売掛金を前に、「この売掛金は雑損失で落としてよいのだろうか」と手が止まっていませんか。決算や記帳の場面で、どの勘定科目を使えばよいのか、税務上ちゃんと経費(損金)にできるのかは、判断に迷いやすいところです。

先に結論をお伝えすると、回収できなくなった売掛金は、原則として「貸倒損失」で処理します。雑損失は、貸倒損失の要件を満たさない場面などに限られる例外的な扱いで、要件を満たすのに安易に雑損失で落とすと、損金算入が認められないおそれがあります。

本記事では、回収不能になった売掛金の正しい勘定科目と、貸倒損失として計上できる3つの要件、ケース別の仕訳例、貸倒引当金との違いを、国税庁のタックスアンサーや法人税基本通達の根拠とともに解説します。貸倒れに伴う消費税の控除や、売掛金を焦げ付かせないための次の一手も整理したので、自社のケースの判断材料にしてください。

回収不能の売掛金は雑損失でよい?結論と勘定科目の使い分け

回収できなくなった売掛金は、原則として「貸倒損失」で処理し、雑損失は使いません。雑損失は、本業以外で生じた少額・臨時の損失などに使う勘定科目で、売掛金の回収不能を落とすための科目ではないためです。貸倒損失として計上するには後述の要件を満たす必要があり、要件を満たさない段階では、確定した損失ではなく将来の見込み損失に備える「貸倒引当金」で対応します。

この判断の流れを図にすると、次のようになります。

回収不能になった売掛金の勘定科目を選ぶ判断フロー。回収不能が確定していれば貸倒損失、まだ見込みの段階なら貸倒引当金を使い、雑損失は原則使わないことを示す図。

まずは、回収不能の売掛金にかかわる3つの勘定科目を、どの場面で使い、損金算入できるかで整理します。

勘定科目使う場面損金算入の可否
貸倒損失回収不能が確定した売掛金(後述の3要件のいずれかに該当)要件を満たせば、その事業年度の損金に算入できる
貸倒引当金回収不能はまだ確定していないが、貸倒れの見込みがある売掛金繰入限度額まで損金に算入できる(中小法人には法定繰入率の特例あり)
雑損失本業に関係しない少額・臨時の損失など。回収不能の売掛金の処理には原則使わない貸倒損失の要件を満たすのに雑損失で落とすと、損金算入が否認されるおそれがある

ポイントは、回収不能が「確定したか」「まだ見込みの段階か」で貸倒損失と貸倒引当金を使い分けることと、回収不能の売掛金を雑損失で落とすのは原則として適切でないことの2点です。次章から、貸倒損失として計上できる要件と仕訳を、国税庁の根拠とともに具体的に見ていきます。

貸倒損失として計上できる3つの要件(法律上・事実上・形式上)

ここからは、売掛金を貸倒損失として損金に算入できる要件を整理します。国税庁のタックスアンサー No.5320は、貸倒損失として処理できる場合を「法律上の貸倒れ」「事実上の貸倒れ」「形式上の貸倒れ」の3つに分けています。それぞれ法人税基本通達(9-6-1〜9-6-3)が根拠で、いずれかに当てはまれば法人税法22条3項の損金に算入できます。自社の売掛金がどれに当たるかを確認してください。

貸倒損失として計上できる3つの要件を整理した図。法律上の貸倒れ(法人税基本通達9-6-1)、事実上の貸倒れ(9-6-2)、形式上の貸倒れ(9-6-3)の該当条件と対象を示す。

よくある発生事由で整理すると、受け皿になる要件は次のように分かれます。

  • 取引先の破産・民事再生・会社更生といった法的整理 → 法律上の貸倒れ
  • 法的整理はなくても、資産・支払能力から全額回収できないと判断できる状態 → 事実上の貸倒れ
  • 取引停止から1年以上弁済がない場合 → 形式上の貸倒れ

貸倒損失の考え方は、法人・個人事業主で共通です。法人は損金、個人事業主は必要経費として算入します(根拠となる条文は異なります)。

法律上の貸倒れは、会社更生法や民事再生法などの手続き、または関係者間の協議や書面での債務免除によって、債権が法的に切り捨てられた場合です。切り捨てられた金額を、その事実が生じた事業年度の損金に算入します。法人税基本通達9-6-1は、次のように定めています。

(金銭債権の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ)9−6−1 法人の有する金銭債権について次に掲げる事実が発生した場合には、その金銭債権の額のうち次に掲げる金額は、その事実の発生した日の属する事業年度において貸倒れとして損金の額に算入する。
(1) 更生計画認可の決定又は再生計画認可の決定があった場合において、これらの決定により切り捨てられることとなった部分の金額
(2) 特別清算に係る協定の認可の決定があった場合において、この決定により切り捨てられることとなった部分の金額
(3) 法令の規定による整理手続によらない関係者の協議決定で次に掲げるものにより切り捨てられることとなった部分の金額 イ 債権者集会の協議決定で合理的な基準により債務者の負債整理を定めているもの ロ 行政機関又は金融機関その他の第三者のあっせんによる当事者間の協議により締結された契約でその内容がイに準ずるもの
(4) 債務者の債務超過の状態が相当期間継続し、その金銭債権の弁済を受けることができないと認められる場合において、その債務者に対し書面により明らかにされた債務免除額

出典:法人税基本通達 9-6-1|国税庁

このうち(4)の書面による債務免除は、更生手続などの法的整理を経なくても、債務超過が相当期間続いて弁済が見込めない相手に、書面で債務免除を通知すれば貸倒損失にできる点で実務上使われます。免除した事実を書面で残すことが要件になります。

事実上の貸倒れ(法基通9-6-2)

事実上の貸倒れは、法的な手続きがなくても、債務者の資産状況や支払能力からみて売掛金の全額が回収できないことが明らかになった場合です。その事業年度に貸倒れとして損金経理できます。法人税基本通達9-6-2の定めは次のとおりです。

(回収不能の金銭債権の貸倒れ)9−6−2 法人の有する金銭債権につき、その債務者の資産状況、支払能力等からみてその全額が回収できないことが明らかになった場合には、その明らかになった事業年度において貸倒れとして損金経理をすることができる。この場合において、当該金銭債権について担保物があるときは、その担保物を処分した後でなければ貸倒れとして損金経理をすることはできないものとする。
(注) 保証債務は、現実にこれを履行した後でなければ貸倒れの対象にすることはできないことに留意する。

出典:法人税基本通達 9-6-2|国税庁

注意したいのは、対象になるのは「全額」が回収できないことが明らかな場合という点です。一部だけ回収できない見込みの段階では、この要件では貸倒損失にできず、貸倒引当金での対応になります。また担保があるときは、担保を処分した後でなければ損金経理できません。

「全額回収できないことが明らか」かどうかは、債務者の資産・負債の状況や支払能力を示す資料で客観的に裏づける必要がある、個別性の高い判断です。回収の見込みが少しでも残る段階では認められないため、迷う場合は税理士に確認するのが安全です。

形式上の貸倒れ(取引停止1年以上など・法基通9-6-3)

形式上の貸倒れは、全額回収不能とまでは言い切れなくても、一定の事実があれば売掛債権を貸倒れにできる取扱いです。対象は売掛金などの売掛債権に限られ、貸付金は含まれません。備忘価額(通常1円)を残した残額を損金経理します。法人税基本通達9-6-3の定めは次のとおりです。

(一定期間取引停止後弁済がない場合等の貸倒れ)9−6−3 債務者について次に掲げる事実が発生した場合には、その債務者に対して有する売掛債権(売掛金、未収請負金その他これらに準ずる債権をいい、貸付金その他これに準ずる債権を含まない。以下9−6−3において同じ。)について法人が当該売掛債権の額から備忘価額を控除した残額を貸倒れとして損金経理をしたときは、これを認める。
(1) 債務者との取引を停止した時(最後の弁済期又は最後の弁済の時が当該停止をした時以後である場合には、これらのうち最も遅い時)以後1年以上経過した場合(当該売掛債権について担保物のある場合を除く。)
(2) 法人が同一地域の債務者について有する当該売掛債権の総額がその取立てのために要する旅費その他の費用に満たない場合において、当該債務者に対し支払を督促したにもかかわらず弁済がないとき

出典:法人税基本通達 9-6-3|国税庁

(1)は、継続的に取引していた相手の資産状況が悪化して取引を停止し、その後1年以上弁済がない場合です。(2)は、取立ての旅費などより債権額が少なく、督促しても支払われない少額債権の場合です。(2)の少額債権でも、計上する科目は雑損失ではなく貸倒損失です。(1)は継続的な取引が前提のため、たまたま一度だけ取引した相手には適用されません(不動産取引などが例です)。

出典・参考資料(3件)

回収不能になった売掛金の仕訳例(ケース別)

ここからは、貸倒損失として計上する場合の仕訳を、代表的なケース別に見ていきます。いずれも借方に「貸倒損失」、貸方に「売掛金」を立てるのが基本形です。

倒産などで全額が回収できなくなった場合

取引先の倒産や資産状況の悪化で、売掛金150万円の全額が回収できないことが明らかになった場合は、全額を貸倒損失として計上します。

借方金額貸方金額
貸倒損失1,500,000円売掛金1,500,000円

更生計画などで一部が切り捨てられた場合

更生計画認可の決定などにより、売掛金150万円のうち80%(120万円)が切り捨てられた場合は、切り捨てられた部分だけを貸倒損失に計上します。残る30万円は、回収の可否に応じて引き続き管理します。

借方金額貸方金額
貸倒損失1,200,000円売掛金1,200,000円

取引停止から1年以上たった場合(備忘価額1円を残す)

形式上の貸倒れ(9-6-3)に当てはまる場合は、売掛債権の額から備忘価額(通常1円)を控除した残額を貸倒損失にします。売掛金150万円なら、1円を残した1,499,999円を計上します。備忘価額を残すのは、債権が帳簿上に存在した記録を残すためです。

借方金額貸方金額
貸倒損失1,499,999円売掛金1,499,999円

貸倒引当金を設定していた売掛金が実際に貸し倒れた場合は、まず引当金を取り崩し、不足分を貸倒損失に計上します。次章で、貸倒損失と貸倒引当金の違いを整理します。

貸倒損失と貸倒引当金の違い

貸倒損失と貸倒引当金は、どちらも貸倒れに関する処理ですが、対象とするタイミングが異なります。貸倒損失は、すでに回収不能が確定した損失を計上するもので、貸倒引当金は、まだ確定していない将来の貸倒れに備えて、あらかじめ見積もった損失を計上するものです。

貸倒引当金は、貸倒れの見込みを債権ごとに個別に見積もる「個別評価金銭債権」と、期末の債権全体をまとめて見積もる「一括評価金銭債権」に分かれます。中小法人などは、過去の貸倒実績に基づく実績繰入率に代えて、業種ごとに定められた法定繰入率で一括評価できる特例が認められています。国税庁が定める法定繰入率は次のとおりです。

業種法定繰入率
卸売業・小売業(飲食店業等を含み、割賦販売小売業を除く)1,000分の10(1.0%)
製造業(電気業・ガス業・熱供給業・水道業・修理業を含む)1,000分の8(0.8%)
金融業・保険業1,000分の3(0.3%)
割賦販売小売業・包括信用購入あっせん業・個別信用購入あっせん業1,000分の7(0.7%)
その他の事業1,000分の6(0.6%)

たとえば卸売業で一括評価の対象となる期末債権が2,000万円ある場合、法定繰入率1.0%を掛けた20万円が繰入限度額の目安です。回収不能が確定する前の「見込み」の段階では貸倒引当金で備え、確定した時点で貸倒損失に切り替える、という流れになります。

出典・参考資料(1件)

雑損失を使う場面と、売掛金の回収不能に使えない理由

雑損失は、本業の取引以外で生じた少額・臨時の損失を計上する科目です。たとえば、原因が特定できない少額の現金不足(現金過不足の処理)や、本業と関係のない少額の損失などが該当します。

一方、売掛金の回収不能には貸倒損失という専用の科目があり、税法上「回収不能の売掛金を雑損失で落としてよい」と定めた規定はありません。回収不能になった売掛金を雑損失で処理する場面は、実務上ほぼないと考えてよいでしょう

それでも雑損失で処理してしまうと、貸倒損失の要件確認を伴わないまま費用計上したことになり、税務調査で損金算入を否認され、修正申告が必要になるおそれがあります。前章のとおり、取立費用に満たない少額の売掛債権(9-6-3(2))であっても、計上する科目は貸倒損失です。「少額だから雑損失」と短絡させないでください。

自社のケースが法律上・事実上・形式上のいずれの要件に当たるか、また証拠書類が十分かの判断は、個別の事情によって変わります。処理に迷う場合は、記帳・申告の前に顧問税理士に確認することをおすすめします。

貸倒れに伴う消費税の控除と必要な証拠書類

売掛金が貸し倒れたときは、法人税の損金算入だけでなく、消費税の取扱いもあわせて確認しておきます。売上を計上した時点で納めるべき消費税を計算しているため、その売掛金が回収できなくなると、受け取れなかった分の消費税を控除できる仕組みがあります。

貸倒れに係る消費税額の控除(消費税法39条)

課税売上として計上した売掛金が回収できなくなった場合、その税込価額に含まれる消費税額を、貸倒れが生じた課税期間の消費税額から控除できます。たとえば税込150万円の売掛金(消費税率10%)なら、含まれる消費税額のうち国税分(150万円×7.8/110=約10万6,000円)が控除の対象です(地方消費税分は別途調整します)。消費税法第39条は次のように定めています。

第三十九条 事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が国内において課税資産の譲渡等(略)を行つた場合において、当該課税資産の譲渡等の相手方に対する売掛金その他の債権につき更生計画認可の決定により債権の切捨てがあつたことその他これに準ずるものとして政令で定める事実が生じたため、当該課税資産の譲渡等の税込価額の全部又は一部の領収をすることができなくなつたときは、当該領収をすることができないこととなつた日の属する課税期間の課税標準額に対する消費税額から、当該領収をすることができなくなつた課税資産の譲渡等の税込価額に係る消費税額(略)の合計額を控除する。

出典:消費税法 第39条|e-Gov法令検索

ここでいう「政令で定める事実」は、消費税法施行令第59条で定められています。更生計画・再生計画による切捨てや、債務者が全額を弁済できないことが明らかな場合のほか、施行規則を通じて、取引停止後1年以上経過した場合など形式上の貸倒れに当たる事実も含まれます。

そのため、法律上・事実上・形式上のいずれの貸倒れでも消費税の控除の対象になり得ます。ただし免税事業者の期間に計上した売上に係るものなどは対象外で、適用には後述の証拠書類の保存が必要です。

損金算入・控除の裏づけになる証拠書類

貸倒損失の損金算入も消費税額の控除も、貸倒れの事実を客観的に証明できることが前提です。どの要件で貸倒れとしたかによって、残しておくべき書類は変わります。

  • 債権が切り捨てられた事実を示す書類:更生計画・再生計画の認可決定書、債権者集会の協議決定の記録、書面で通知した債務免除の控えなど(法律上の貸倒れ)。
  • 全額が回収できないことを示す書類:債務者の資産状況・支払能力を確認できる資料や、担保がある場合はその処分の記録など(事実上の貸倒れ)。
  • 取引停止・督促の経緯を示す書類:最後の弁済日や取引停止時期がわかる記録、督促状や内容証明郵便の控えなど(形式上の貸倒れ)。

特に消費税の貸倒れ控除については、消費税法第39条2項で、貸倒れの事実を証する書類を保存しない場合は控除の適用を受けられないと定められています。これらの書類は、消費税法施行規則により、原則として課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間の保存が求められます。貸倒れの処理をした年度は、根拠書類を要件ごとに整理して保管しておきましょう。

出典・参考資料(2件)
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未回収を防ぐ・回収する次の一手

会計・税務の処理を終えたら、今回の未回収を教訓に、次の一手も検討しておきたいところです。売掛金の焦げ付きへの備えは、大きく3つの方向に整理できます。

  • 督促・回収を進める:メール・SMS・電話(自動音声で架電するオートコール)などで督促を自動化し、未入金の初期対応を効率化する。
  • 請求・回収を代行する:与信審査から請求・回収・督促までを外部に任せ、与信を通過した債権の未回収リスクを移転する。
  • 売掛債権を保証する:取引先の倒産・支払遅延で回収できなくなった売掛金を、保証の範囲で補填してもらう。

とくに督促の自動化では、自動化できるかどうかよりも「どの督促に、どう使うか」という設計が結果を左右します。入金案内・督促向けの自動架電(オートコール)を提供する電話放送局の前田氏は、自動化にあたっての注意点を次のように話しています。

前田氏
電話放送局株式会社 営業部 営業推進課 課長
前田氏
独自インタビューより

入金案内や督促は、伝える内容が定型化しやすい一方で、案内の仕方によってはトラブルや苦情につながりやすい業務です。一方で、入金コールは人が案内する場合と比べて、トラブルや苦情を軽減できる側面もあります。だからこそ、まずは“自動化しても顧客体験を損ねにくい設計”をすることが大切だと考えています。

オートコールは使い方を間違えると社会問題になりかねません。だから当社としては、用途の相性を見極めて、やめた方がいいケースは止める。その線引きも含めて一緒に考えています。

ここでは、これらの手段を提供する主なサービスを紹介します。まずは特徴を一覧で比較します。

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サービス名請求まるなげロボ債権回収ロボURIHO(ウリホ)
提供会社株式会社ROBOT PAYMENT株式会社ROBOT PAYMENT株式会社ラクーンフィナンシャル
タイプ請求・回収代行+売掛金保証督促・回収業務の自動化売掛保証(月額定額)
主な機能・対応範囲与信・請求・回収・入金消込・督促を代行メール・SMS・オートコールで督促を自動化売掛金の未回収保証・与信審査
売掛金の未回収保証適格・与信通過債権に限る×倒産・1か月以上の支払い遅延
与信審査ROBOT PAYMENTが代行×保証推奨度を5段階表示
初期費用要問い合わせ要問い合わせ無料
月額費用月額利用料+手数料1.0%〜要問い合わせ4,980円〜(ミニ)/9,800円〜99,800円(A〜C)
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約詳細を見る

※料金・保証内容は各社公式情報にもとづく(2026年9月時点)。最新の内容は各社の資料・公式サイトでご確認ください。

請求まるなげロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

請求まるなげロボのウェブサイト

企業間取引の請求業務をまるごと代行するサービスです。与信審査・請求書の発行と送付・代金回収・入金消込・督促までを株式会社ROBOT PAYMENTが引き受けます。自社審査で適格債権と判断され、かつ与信を通過した債権については、回収結果にかかわらず売掛金を100%保証する点が特徴です。回収業務の手離れと未回収リスクの移転を同時に進めたい企業に向いています。

保証の対象は与信を通過した適格債権に限られるため、すべての取引先の未回収を防げるわけではありません。与信を通過しなかった取引先分も、同じプラットフォーム上で請求書の発行や入金管理を行えるため、請求業務を一元化できます。料金は月額利用料と手数料1.0%〜で構成され、具体額は取扱内容に応じた見積もりとなります。未入金時の督促は、弁護士法人による対応まで代行されます。

債権回収ロボ(株式会社ROBOT PAYMENT)

債権回収ロボのウェブサイト

未入金の督促・回収業務を自動化するサービスです。メール・SMS・オートコール(自動音声による発信)といった複数のチャネルを組み合わせた督促シナリオを設計し、債務者の属性や債権額に応じて自動で実行します。督促の状況や受信・返信の履歴を一元管理できるため、担当者ごとにばらつきがちな督促業務を標準化できます。2026年3月に提供が始まった比較的新しいサービスです。

同社の請求管理システムと連携して請求から督促・回収までを一元管理できるほか、単独での導入事例もあります。督促業務の負担を軽くしつつ、回収の取り組みを続けたい企業に向いた選択肢です。料金は要見積もりで、提供元の株式会社ROBOT PAYMENTはISMS(ISO/IEC 27001)などの認証を取得しています。

URIHO(ウリホ)(株式会社ラクーンフィナンシャル)

URIHO(ウリホ)のウェブサイト

東証プライム上場のラクーンホールディングス傘下、株式会社ラクーンフィナンシャルが運営する月額定額(サブスク型)の売掛保証サービスです。取引先の倒産や1か月以上の支払い遅延で売掛金が回収できなくなった場合に、保証会社が取引代金を支払います。申込から取引先の登録、保証金の請求までをオンラインで完結できます。

保証する取引先数に上限を設けず、月額定額で複数の取引先を保証できるのが特徴です。取引先の信用リスクを5段階の保証推奨度で可視化する与信審査機能も備え、新規取引の可否判断にも使えます。料金はミニプラン4,980円〜、Aプラン9,800円などのプラン制で、保証料や審査費用は月額料金に含まれます。導入企業は2,600社以上です。

今回紹介したサービス以外にも、督促の自動化や請求・回収の代行を担うサービスは数多くあります。以下の記事では、依頼先のタイプ別の選び方や費用相場、督促自動化への対応まで詳しく解説しています。回収体制そのものを見直したい方は、あわせてご覧ください。

取引先の倒産や支払い遅延に備えて売掛債権そのものを保証したい場合は、保証範囲や料金の異なるサービスを比べて選ぶのが近道です。以下の記事では、売掛保証サービスの料金・保証範囲に加え、目的別の選び方やファクタリングとの違いも整理しています。

まとめ

回収不能になった売掛金は、原則として貸倒損失で処理し、雑損失は使いません。貸倒損失として損金に算入できるのは、法律上の貸倒れ(法基通9-6-1)・事実上の貸倒れ(9-6-2)・形式上の貸倒れ(9-6-3)のいずれかに当てはまる場合で、それぞれ要件と対象が異なります。回収不能がまだ確定していない段階では、貸倒引当金で備えます。

あわせて、貸倒れに係る消費税額の控除(消費税法39条)と、要件ごとの証拠書類の保存も忘れずに確認してください。要件を満たすのに雑損失で落とすと損金算入を否認されるおそれがあるため、判断に迷う場合は記帳・申告の前に顧問税理士へ相談するのが安全です。今回の未回収を教訓に、督促の自動化・請求代行・売掛債権保証といった備えの導入も、あわせて検討してみてください。

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売掛金の回収不能・雑損失に関するよくある質問(FAQ)

Q. 貸倒損失とは何ですか?

A. 貸倒損失とは、取引先に対する売掛金などの金銭債権が回収できなくなったときに、その回収不能額を費用(損金)として計上する勘定科目です。回収不能が確定した債権が対象で、法人税法上は「法律上の貸倒れ」「事実上の貸倒れ」「形式上の貸倒れ」の3つの要件のいずれかを満たす場合に、その事業年度の損金に算入できます。

出典・参考資料(1件)

Q. 回収不能になった売掛金は雑損失で処理できますか?

A. 回収不能になった売掛金は、原則として雑損失ではなく「貸倒損失」で処理します。雑損失は本業以外で生じた少額・臨時の損失に使う科目で、税法上「回収不能の売掛金を雑損失で落としてよい」と定めた規定はありません。貸倒損失の要件を満たすのに雑損失で計上すると、税務調査で損金算入を否認され、修正申告が必要になるおそれがあります。

Q. 個人事業主でも売掛金の回収不能を貸倒損失にできますか?

A. 個人事業主でも、回収不能になった売掛金は貸倒損失として必要経費に算入できます。勘定科目は法人と同じく貸倒損失で、法律上・事実上・形式上の貸倒れという要件の考え方も共通します(所得税では必要経費、法人税では損金という扱いの違いがあります)。判断に迷う場合は、記帳・確定申告の前に顧問税理士や商工会議所などの相談窓口で確認すると安心です。

Q. 売掛金の回収不能に時効はありますか?時効は5年ですか?

A. 売掛金の消滅時効は「一律5年」ではなく、権利を行使できると知った時から5年、または行使できる時から10年のいずれか早い方で完成します(民法166条)。売掛金は通常、支払期日を把握しているため実務上は5年となる場合が多いものの、必ず5年とは限りません。

2020年4月施行の改正民法で、職業別の短期消滅時効(旧・売掛金は2年など)は廃止されました。時効が近い債権は、内容証明による催告や訴訟提起で完成を先延ばしにできます。

出典・参考資料(1件)

Q. 少額の売掛金が回収不能になった場合も貸倒損失ですか?

A. 少額の売掛金であっても、回収不能を計上する科目は雑損失ではなく貸倒損失です。取立てにかかる旅費などの費用より同一地域の債権総額が少なく、督促しても支払われない場合は、形式上の貸倒れ(法基通9-6-3(2))として、備忘価額を控除した残額を貸倒損失に計上できます。「少額だから雑損失」と判断すると損金算入を否認されるおそれがあるため、まず貸倒損失の要件に当てはまるかを確認してください。

出典・参考資料(1件)

Q. 貸倒損失と貸倒引当金はどう使い分けますか?

A. 両者は回収不能が「確定しているか」で使い分けます。回収不能が確定した損失には貸倒損失、まだ確定していないが貸倒れが見込まれる債権には貸倒引当金を使います。貸倒損失は要件を満たした事業年度に損金算入し、貸倒引当金は繰入限度額まで損金に算入して将来の貸倒れに備えます。引当金を設定していた債権が実際に貸し倒れたときは、まず引当金を取り崩し、不足分を貸倒損失に計上します。

Q. 売掛金が貸し倒れたとき消費税は控除できますか?

A. 課税売上として計上した売掛金が回収できなくなったときは、その税込価額に含まれる消費税額を、貸倒れが生じた課税期間の消費税額から控除できます(消費税法39条)。法律上・事実上・形式上のいずれの貸倒れでも対象になり得ますが、免税事業者の期間に計上した売上に係るものなどは対象外です。控除の適用には、貸倒れの事実を証する書類を保存しておく必要があります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
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