取引先や顧客に請求書を郵送していると、郵便料金の値上げでコストがかさみ、払込票が本人に届かない、入金が遅れる、督促に人手がかかる、といった悩みがつきまといます。こうした請求・回収業務を、携帯電話のショートメッセージ(SMS)を使って効率化する方法が広がっています。
「SMSで請求書を送る」と聞くと、SMSにPDFの請求書を添付するイメージを持つ方が多いかもしれません。実際の仕組みは少し違い、支払い用のURLや請求内容を確認できるページのリンクをSMSで届け、受信者がその場でオンライン決済する流れが中心です。到達率と開封率の高いSMSで通知するため、届かない・見られないによる入金の遅れを抑えやすいのが特徴です。
この記事では、SMS請求書の具体的な仕組みから、1通あたりの料金相場と郵送とのコスト比較、送る前に押さえておきたい法的な注意点、実際に使えるサービスの選び方までを整理します。自社でSMS請求を始められるか、どのサービスに相談すればよいかを判断する材料にしてください。
目次
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SMS請求書とは?PDFではなく「支払いURL」をSMSで送る仕組み
SMS請求書とは、請求内容の確認ページや支払い用のURLを携帯電話番号あてのSMSで届け、受信者がスマートフォン上で金額を確認してそのまま決済できるようにする、非対面の請求・回収の手段です。紙の請求書やPDFファイルそのものを送るのではなく、「開くと請求内容と支払いボタンが表示されるページ」への入り口をSMSで通知する点が、郵送やメール添付との一番の違いになります。
SMSは電話番号さえ分かれば送れるため、住所やメールアドレスを新たに集める必要がありません。総務省の調査でもスマートフォンは広く行き渡っており、個人での保有割合は8割を超えています。開封されやすいSMSで支払いページへ直接誘導することで、請求に気づいてもらえずに入金が遅れる事態を減らしやすくなります。
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SMS請求書を送る3つのステップ
ここからは、SMS請求書が送信から入金確認までどう流れるかを、事業者と受信者の動きに分けて見ていきます。多くのサービスは次の3ステップで運用します。
- 事業者が請求情報を登録し、支払いURLを作成して送信する:請求先の携帯電話番号・請求金額・支払期日などを管理画面やAPIで登録すると、受信者ごとの支払いURLが発行され、SMSで送信されます。
- 受信者がSMSのURLを開き、内容を確認して決済する:受信者はリンクを開いて請求金額と期日を確認し、必要に応じて本人認証を経てから、クレジットカードなどの支払い方法を選んで決済します。
- 事業者が送達・入金の状況を確認する:管理画面でSMSの送達状況、URLの開封状況、入金の有無をステータスとして確認できます。未入金の相手には再通知や督促を行えるサービスもあります。

受信者はどう支払う?対応する決済手段
受信者がSMSのURLから支払う手段は、サービスによって幅があります。クレジットカード決済に対応するものが多く、加えてコンビニ決済・銀行振込・口座振替・キャリア決済(携帯電話料金との合算払い)・ID決済などから複数を選べるサービスもあります。
対応する決済手段が多いほど、受信者は使い慣れた方法で支払えるため、途中離脱を防いで回収率を高めやすくなります。カード決済だけでなくコンビニ決済や口座振替に対応しているかは、後述の選び方でも重要な軸になります。
SMS請求書の料金相場|1通あたりの単価・初期費用・決済手数料
ここからは、SMS請求にかかる費用の目安を整理します。費用は大きく「初期費用」「月額費用」「SMS送信の従量料金」「決済手数料」の4つに分かれ、サービスによって構成が異なります。
SMSの送信料金は、送る文字数に応じた従量課金が基本です。たとえばSMS送信サービスでは1通あたり数円から十数円程度、決済機能を組み込んだ請求・回収パッケージでは1通あたり十数円から数十円程度が目安になります。
決済機能付きのサービスでは初期費用が数万円からかかる場合があり、月額費用は無料のものもあります。決済手数料は取り扱い金額や選ぶ決済手段によって変わり「要お問い合わせ」のサービスが多いため、送信単価だけでなく決済手数料まで含めて確認することが大切です。
郵送と比べると、コスト差は分かりやすくなります。定形郵便物(25g以下)の料金は2024年10月1日の改定で84円から110円に、通常はがきは63円から85円に値上げされました。封筒や払込票の印刷費・封入作業の人件費も加わる郵送に対し、SMSは1通あたりの送信料が数円から数十円で、印刷・封入・投函の手間もかかりません。送る通数が多いほど、SMS請求への切り替えによるコスト削減効果は大きくなります。
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たとえば毎月1,000通を請求する場合、定形郵便(1通110円)では郵送料だけで月に11万円かかりますが、SMSなら送信料が1通20円として月2万円程度に収まり、印刷・封入・投函の人件費も不要になります。実際の総額はこれに決済手数料が加わるため、送信通数と平均決済額をもとに試算するのが確実です。
決済手数料は原則として請求する事業者側の負担で、顧客への上乗せの可否は決済ブランドやサービスの規約によって異なります。回収額が大きい取引ほど手数料の影響が大きくなるため、郵送の削減分と手数料を合わせて損得を見極めることが大切です。
各サービスの具体的な料金は、この後の比較表と個別紹介でも整理しています。ただし送信単価や決済手数料を公表せず「要問い合わせ」とするサービスも多いため、正確な費用は資料請求や見積もりで確認するのが確実です。送信単価が「SMS1通あたり」か「決済URL付きの通知1件あたり」かも表記が分かれるので、あわせて単位を確認しておくと安心です。
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郵送・メール・電話との違いとSMS請求のメリット・限界
ここからは、SMS請求を郵送・メール・電話といった従来の請求手段と比べ、どこに強みがあり、どこに限界があるのかを整理します。
比較表で見る違いと、SMS請求の3つのメリット
それぞれの手段を、届きやすさ・気づかれやすさ・入金までの速さ・手間の観点で並べると、SMSの位置づけが見えてきます。
| 手段 | 郵送(払込票) | メール | 電話 | SMS |
|---|---|---|---|---|
| 届きやすさ・気づかれやすさ | 住所が正しければ届くが、開封・気づきは相手次第 | 迷惑メール振り分け・見落としが起きやすい | つながれば確実だが不在・拒否が多い | 電話番号あてで開封されやすい |
| 支払いまでの導線 | 払込票を持ってコンビニ・銀行へ(オフライン) | 本文のリンクから決済ページへ | 口頭案内のみ(別途支払い手段が必要) | URLからそのままオンライン決済 |
| 手間・コスト感 | 印刷・封入・郵送の手間と費用がかかる | 送信コストは低いがアドレス収集が必要 | 架電の人手が大きい | 1通数円〜数十円、印刷・封入不要 |
SMS請求の主なメリットは、この比較から3つに整理できます。1つ目は、開封されやすいSMSで支払いページへ直接誘導できるため、入金の遅れや漏れを防ぎやすいこと。2つ目は、印刷・封入・投函が不要で郵送コストを抑えられること。3つ目は、紙をなくしてペーパーレス化と業務効率化につながることです。
あるサービスの導入事例では、人件費を含めた郵送コストが約75%削減されたと公表されています(NTTタウンページが公表するよつ葉生活協同組合の事例。効果は運用条件により異なります)。
到達率については、各社が自社の配信実績として「約98%」といった高い数値を掲げています。ただし測定条件や母数の開示は限られるため、特定の数値を業界共通の確定値として受け取るのではなく、各社が公表する目安として捉えるのが妥当です。
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SMS請求の限界・届かないケース
一方で、SMS請求にも限界があります。そもそも相手の携帯電話番号を把握していなければ送れません。固定電話しか登録がない相手や、番号が古く機種変更・解約で使われていない場合には届きません。
また、身に覚えのないURL付きSMSは受信者に警戒され、フィッシングと誤解されて開かれないこともあります。すべての請求をSMSに一本化するのではなく、届かない相手には郵送や電話を併用する、送信元や文面を工夫して安心して開いてもらう、といった設計が必要です。安心して開いてもらうための工夫は、次の注意点で具体的に取り上げます。
SMS請求が効果的な活用シーン・業種
ここからは、SMS請求がとくに効果を発揮しやすい場面と業種を紹介します。自社の業務に当てはまるかを確認してみてください。
相性がよいのは、請求や集金が繰り返し発生し、相手の携帯電話番号を把握している業務です。通販・ECの購入代金、塾やスクールの授業料・会費、賃貸物件の家賃、公共料金の支払い案内、旅行や飲食の事前決済・キャンセル料の徴収などが代表例です。
とくに効果が出やすいのは、電話注文や非対面での販売を受け付けている業種、利用料金が毎月変動するサービス業、そして支払いが遅れがちな相手への督促・再通知の場面です。督促では、未入金のステータスを検知して自動でSMSを再送したり、コールセンターからの督促架電や督促状の発送まで代行してもらえるサービスもあり、回収業務の負担を軽くできます。
SMSで督促しても入金されない売掛金が残る場合は、請求業務ごとの代行、未回収リスクを保証で移転する仕組み、焦げ付いた債権を法的手段で回収する専門業者など、SMS以外の回収手段も選択肢になります。回収にかけられる人手やノウハウが社内にないときの依頼先の選び方は、以下の記事で依頼先タイプ別に整理しています。
SMS請求書を送る前の注意点|オプトイン・なりすまし対策・本人認証
SMS請求を始める前に、法令やセキュリティの観点で押さえておきたい点があります。「顧客に勝手にSMSを送ってよいのか」という不安に関わる部分なので、始める前に確認しておきましょう。
勝手に送ってよい?オプトインと特定電子メール法
広告や宣伝を目的としたメール・SMSには、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(特定電子メール法)により、原則としてあらかじめ同意した相手にだけ送信できる「オプトイン方式」が定められています。SMS(ショートメッセージサービス)もこの法律の対象になり得ます。
ただし、ここで重要なのは規制の対象が「広告宣伝メール」である点です。総務省・消費者庁のガイドラインは、料金請求の通知など取引関係に基づく連絡で、広告宣伝を含まないものは「特定電子メール」に当たらないと示しています。
取引上の条件を案内する事務連絡や料金請求のお知らせなど取引関係に係る通知であって広告又は宣伝の内容を含まず、広告又は宣伝のウェブサイトへの誘導もしない電子メール
出典:特定電子メールの送信等に関するガイドライン|総務省総合通信基盤局消費者行政課・消費者庁
支払いURLと請求内容だけを届ける純粋なSMS請求書は、広告宣伝を含まず販促サイトへ誘導しない限り「特定電子メール」に当たらず、オプトインが必ず必要になるわけではありません。一方で、請求のSMSに商品の宣伝やキャンペーンサイトへの誘導を混ぜると「特定電子メール」に該当し、事前同意が必要になります。
「請求だから何を送ってもよい」わけでも「必ず同意が要る」わけでもなく、広告宣伝が混じるかどうかで扱いが変わる点を押さえておきましょう。
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なりすまし・フィッシングと誤認されない送り方と本人認証
URL付きのSMSは、フィッシング詐欺と手口が似ているため、受信者に警戒されやすい面があります。安心して開いて支払ってもらうには、送信元が誰かを分かるようにし、いつ・何の請求かを本文で明確に伝える工夫が欠かせません。会社名や請求の名目を本文に明記し、支払いページでも請求内容を確認できるようにすると、受信者の不安を減らせます。
支払いページ側の本人認証も、誤送信や不正決済を防ぐうえで有効です。氏名・生年月日・契約番号・顧客番号などを入力させて本人であることを確認してから決済に進ませる仕組みを持つサービスなら、第三者による誤決済や内容の取り違えを防ぎやすくなります。
個人情報(携帯電話番号・請求内容)の取り扱い
SMS請求では、顧客の携帯電話番号と「誰にいくら請求したか」という情報を扱います。携帯電話番号は単体では特定の個人を識別できない場合もありますが、氏名や顧客番号・請求内容と結びついて管理されると、個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)上の個人情報に当たります。
実務上は、番号を取得・利用する目的(SMSによる請求・回収に使うこと)をできる限り特定し、あらかじめ公表しているか本人に通知することが求められます(同法第17条・第21条)。また、SMS配信や決済を外部サービスに委ねる場合は、預けたデータが安全に管理されるよう委託先を監督する義務があります(同法第25条)。
サービスを選ぶ際にセキュリティ認証の有無を確認するのは、この安全管理措置を担保する一つの手がかりになります。
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SMS請求書に使えるサービスと選び方
ここからは、SMS請求に使える代表的なサービスと、自社に合うものを選ぶための軸を紹介します。SMSで請求・決済でき、一部は督促・未収金回収まで対応するサービスを取り上げます。
SMS請求サービスの選び方の軸
SMS請求サービスは、次の4つの軸で比べると自社に合うものを絞り込めます。
- 対応する決済手段の幅:受信者が使い慣れた方法で払えるほど回収率は上がります。クレジットカードだけか、コンビニ決済・口座振替・キャリア決済まで選べるかを確認しましょう。回収したい相手層がカードを持たない場合は、コンビニ決済への対応が特に重要になります。
- 督促・未収金回収の機能:未入金を検知して自動で再送できるか、さらにコールセンターの督促架電や督促状の発送まで代行してもらえるかは、回収業務の負担を左右します。督促に人手を割けない場合は、この代行機能の有無が決め手になります。
- 料金体系:初期費用・月額費用・SMS送信の従量単価・決済手数料の4つを合わせて比べます。送信単価だけが安くても決済手数料が高いと総額で逆転することがあるため、想定する送信件数と決済額で試算しましょう。
- セキュリティと本人認証:顧客の個人情報を預けるため、プライバシーマークやISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)などの認証、決済に関わる場合はPCI DSSへの準拠、支払いページの本人認証の有無を確認しましょう。
SMS請求サービスは、決済代行が自社で決済まで担う「決済代行一体型」と、高い到達率のSMS送信を主軸に外部の決済代行と連携する「SMS送信+決済連携型」に大きく分かれます。料金や入金サイクルの分かりやすさを重視するなら前者、大量送信や督促・回収の自動化を重視するなら後者が向きます。次の比較表では、この提供形態とあわせて対応決済手段・料金を並べています。
| サービス名 | SMSマルチPay | ゼウス(ZEUS)SMS決済 | アルファノート SMS型決済 | SMSソリューション(NTTタウンページ) | メディアSMS(SMS-Regi) | 絶対リーチ!SMS | SMSを利用した決済サービス(電算システム) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 提供形態 | SMS送信+決済連携型 | 決済代行一体型 | 決済代行一体型 | SMS送信+決済連携型 | SMS送信+決済連携型 | SMS送信+決済連携型 | 決済代行一体型 |
| 対応決済手段 | 25種類 (クレジットカード・コンビニ・銀行振込・ID決済・キャリア決済など) | クレジットカード(主) コンビニ・銀行振込も対応(別途見積) | クレジットカード (SMS決済ページ明示分) | クレジットカード・コンビニ・口座振替・ペイジー・スマホ決済など (決済代行連携) | コンビニ決済・クレジットカード | クレジットカード・コンビニ・口座振替・銀行振込 (決済代行に依存) | 電子バーコードマルチ決済 (コンビニ店頭・PayPay・楽天Edy・モバイルSuica・ペイジー) |
| SMS送信単価 | 20円〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 15円/件(70文字まで) |
| 初期費用 | 20,000円〜 | 0円 | 0円〜 | 要問い合わせ | 0円 | 0円(PAYプラン) | 10,000円 |
| 決済手数料 | 要問い合わせ | 3.5%〜(取扱高により変動) | 3.24%〜(クレジットカード) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※料金・対応決済手段は2026年9月時点の各社公式サイトの公表情報にもとづく目安です。SMS送信単価・決済手数料が「要問い合わせ」のものは、送信通数や取扱金額・決済手段により個別見積もりとなります。最新の内容は各社の資料・公式サイトでご確認ください。
ここで取り上げたサービスをランキング形式で見比べたい方や、SMS決済サービス全体から自社に合う一社を絞り込みたい方は、以下の記事が参考になります。機能・料金・選び方まで詳しく解説しているので、導入を本格的に検討する際にあわせてご覧ください。
ここからは、SMSで請求・督促・回収まで回せる代表的なサービスを1社ずつ紹介します。提供の成り立ちや対応する決済手段、料金の考え方はサービスごとに異なるため、前段の選び方の軸と照らし合わせながら読み進めてください。
1. SMSマルチPay(株式会社ネクスウェイ)

支払い通知から本人認証・請求・決済までを一つの導線でつなぐのが、TISインテックグループのネクスウェイとアグレックスが連携して展開するSMSマルチPayです。SMSの送信をネクスウェイのCPaaS基盤が、決済画面の生成やマルチ決済、督促のBPOをアグレックスが担います。
支払い方法はクレジットカード・コンビニ・銀行振込・ID決済・キャリア決済など25種類から選べ、未入金を検知すると督促架電や督促状の発送といったBPOを組み合わせて回収を強化できます。初期費用20,000円〜・月額0円・送信単価20円〜で、決済手数料は取扱金額や決済手段により変わるため要問い合わせです。
2. ゼウス(ZEUS)SMS決済(株式会社ゼウス)

決済代行を1994年から手がける株式会社ゼウス(SBIグループ)が展開するのが、ゼウス(ZEUS)SMS決済です。管理画面でクレジットカード決済用のURLを作成し、コピーしてSMSで配信するだけで支払いを受けられるため、ショッピングカートの用意やシステム開発は必要ありません。
初期費用・月額費用はいずれも0円、決済手数料は取扱高に応じて3.5%〜で、SMSの配信料金は別途案内となるため要問い合わせです。EMV 3-Dセキュアやセキュリティコードによる本人認証のオプションを備え、決済のセキュリティ基準であるPCI DSSにも準拠しています。
3. アルファノート SMS型決済(アルファノート株式会社)

対面・非対面の両方を扱う決済代行会社、アルファノート株式会社のSMS型決済は、支払う人の携帯電話番号を入力するだけで決済用URLをSMSで送れる仕組みです。受信者は届いたURLから決済画面に進み、クレジットカード情報を入力して支払いを完了します。
公式サイトでは、オンラインショップの支払いや公共料金のほか、未払い者への督促、イベントチケットの事前決済など、来店が難しい相手への請求に向く用途を挙げています。決済手数料はクレジットカードで3.24%〜(SMS型決済固有の料金は要問い合わせ)で、カード情報を保護するPCI DSSを取得済みです。
4. SMSソリューション(NTTタウンページ株式会社)

書類送付・電話対応・料金請求と回収の3領域の効率化を掲げるのが、NTT東日本の100%子会社NTTタウンページのSMSソリューションです。リンクスのSMS配信基盤「SMAPS」を自社ブランドとして法人・自治体向けに再提供しています。
料金回収では、決済用URLをSMSで送り、本人認証を経て請求明細を表示し、決済代行会社との連携によるマルチ決済で支払いまでをつなぎます。クレジットカード・コンビニ・口座振替・ペイジー・各種スマホ決済に対応し、料金は配信種別や利用通数によって変わるため個別見積もりとなります。
5. メディアSMS(SMS-Regi)(株式会社メディア4u)

東証スタンダード上場のファブリカホールディングス傘下、株式会社メディア4uが運営する法人向けSMS送信サービスがメディアSMSです。この送信基盤にコンビニ払い用の決済URLを組み合わせたのが、未収金回収に特化した「SMS-Regi」になります。
管理画面で相手の携帯電話番号・氏名・支払金額・支払期限を入力すると決済ページが生成され、SMSに挿入して送信できます。受信者はURLを開くだけで、振込用紙がなくてもコンビニ店頭やクレジットカードで支払え、電力・ガス会社の延滞料金や通販の代金回収などで使われています。初期費用・月額費用は0円の完全従量課金で、送信単価は問い合わせで案内されます。
6. 絶対リーチ!SMS(AI CROSS株式会社)

本人確認やリマインドなど幅広い用途を持つAI CROSS株式会社(東証グロース上場)の法人向けSMS送信サービスのうち、請求・回収に使うのが絶対リーチ!SMSの「PAYプラン」です。SMS本文の決済URLをタップすると決済ページに移り、受信者がその場でオンライン決済できます。
AI CROSSはSMSの送信側を担い、実際の決済処理は連携する決済代行会社(ゼウスとの協業を公表)が受け持つ形で、クレジットカード・コンビニ・口座振替・銀行振込などを要望に応じて選べます。送信は70文字までで初期費用・月額費用は0円、送信が成功した分だけ課金され、売掛金の回収率向上を狙う督促・集金の用途に向くとしています。
7. SMSを利用した決済サービス(株式会社電算システム)

SMSを利用した決済サービスは、1967年創業で収納代行を長く手がける株式会社電算システム(DSK)が提供します。同社は1973年に口座振替、1997年にコンビニ収納代行を始めた収納代行の草分けで、その一機能としてSMS送信と決済をパッケージ化しています。
事業者が登録した請求情報をもとに支払い用URL付きのSMSを送り、受信者はURL遷移先の「電子バーコードマルチ決済」でコンビニ店頭などから支払います。料金は初期費用10,000円・月額基本料1,000円・SMS送信15円/件(70文字まで)で、家賃やガス料金の収納で活用されています。
まとめ
SMS請求書は、PDFを添付するのではなく、支払いや請求内容確認のためのURLを開封されやすいSMSで届け、受信者にオンラインで決済してもらう請求・回収の手段です。郵送に比べてコストを抑えやすく、入金の遅れや督促の手間を軽くできる一方で、携帯電話番号が分からない相手には届かない、フィッシングと誤認されやすいといった限界もあります。
導入にあたっては、広告宣伝を含まない純粋な請求通知なら特定電子メール法のオプトインは必須ではないこと、個人情報の利用目的の明示と委託先の管理が求められることを押さえたうえで、対応決済手段の幅・督促機能・料金・セキュリティの4軸で自社に合うサービスを選ぶとよいでしょう。まずは気になるサービスの資料を取り寄せ、送信件数と決済額をもとに費用と回収効果を試算することをおすすめします。
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SMS請求書に関するよくある質問(FAQ)
Q. SMS請求書とは何ですか?
A. SMS請求書とは、支払い用のURLや請求内容の確認ページのリンクを携帯電話番号あてのSMSで届け、受信者がスマートフォン上で金額を確認してそのまま決済できるようにする、非対面の請求・回収の手段です。
紙の請求書やPDFファイルそのものを送るのではなく、開くと請求内容と支払いボタンが表示されるページへの入り口をSMSで通知する点が、郵送やメール添付との違いです。電話番号さえ分かれば送れ、開封されやすいSMSで支払いページへ直接誘導できるため、入金の遅れや漏れを抑えやすくなります。
Q. SMS請求書はPDFの請求書を添付して送るのですか?
A. SMS請求書は、PDFファイルを添付するのではなく、請求内容と支払いボタンが表示されるページへのURLをSMS本文で届ける方式が中心です。SMSは長い文章やファイルの送受信には向かないため、受信者はSMSに記載されたリンクを開き、遷移先のページで金額や支払期日を確認して決済します。
「SMSにPDFを添付する」という誤解を持たれがちですが、実際に送るのは短いメッセージと支払いページへのリンクです。
Q. SMS請求書は顧客に勝手に送ってもよいのですか?
A. 支払いURLと請求内容だけを届ける純粋なSMS請求書は、広告宣伝を含まず販促サイトへ誘導しない限り「特定電子メール」に当たらず、事前同意(オプトイン)が必ず必要になるわけではありません。
特定電子メール法がオプトインを義務づけているのは広告宣伝を目的としたメール・SMSで、総務省・消費者庁のガイドラインは、料金請求の通知など取引関係に基づく連絡で広告宣伝を含まないものは特定電子メールに当たらないと示しています。
一方で、請求のSMSに商品の宣伝やキャンペーンサイトへの誘導を混ぜると特定電子メールに該当し、事前同意が必要になります。「請求だから何を送ってもよい」わけでも「必ず同意が要る」わけでもなく、広告宣伝が混じるかどうかで扱いが変わる点に注意してください。
Q. SMS請求書の料金はどのくらいかかりますか?
A. SMS請求書の費用は、「初期費用」「月額費用」「SMS送信の従量料金」「決済手数料」の4つで構成され、送信料はSMS送信サービスで1通あたり数円〜十数円、決済機能を組み込んだ請求・回収パッケージで十数円〜数十円程度が目安です。
SMSの送信料金は送る文字数に応じた従量課金が基本で、決済機能付きサービスでは初期費用が数万円からかかる場合がある一方、月額費用は無料のものもあります。決済手数料は取扱金額や決済手段によって変わり「要問い合わせ」のサービスが多いため、送信単価だけでなく決済手数料まで含めて比べることが大切です。
定形郵便物が110円、通常はがきが85円(2024年10月改定)で、これに印刷・封入の手間が加わる郵送と比べると、送る通数が多いほどコスト削減効果は大きくなります。
Q. SMS請求書ではどのような決済手段に対応していますか?
A. SMS請求書で使える決済手段はクレジットカード決済に対応するものが多く、加えてコンビニ決済・銀行振込・口座振替・キャリア決済・ID決済などから複数を選べるサービスもあります。対応する決済手段が多いほど受信者は使い慣れた方法で支払えるため、途中離脱を防いで回収率を高めやすくなります。
回収したい相手層がクレジットカードを持たない場合は、コンビニ決済や口座振替に対応しているかが特に重要になるため、資料や問い合わせで対応手段を確認しておくとよいでしょう。
Q. SMS請求書が届かないのはどのような場合ですか?
A. SMS請求書は、相手の携帯電話番号を把握していない場合や、固定電話しか登録がない場合、番号が古く機種変更・解約で使われていない場合には届きません。また、身に覚えのないURL付きSMSはフィッシングと誤解されて開かれないこともあります。すべての請求をSMSに一本化するのではなく、届かない相手には郵送や電話を併用し、送信元や文面を工夫して安心して開いてもらう設計にすることが現実的です。
Q. SMS請求書はなりすましやフィッシングと誤解されませんか?
A. URL付きのSMSはフィッシング詐欺と手口が似ているため警戒されやすい面がありますが、送信元が誰かを分かるようにし、いつ・何の請求かを本文で明確に伝え、支払いページで本人認証を行うことで、受信者に安心して支払ってもらいやすくなります。
会社名や請求の名目を本文に明記し、支払いページでも請求内容を確認できるようにすると不安を減らせます。さらに、氏名・生年月日・契約番号などを入力させて本人であることを確認してから決済に進ませる本人認証の仕組みを備えたサービスなら、第三者による誤決済や内容の取り違えも防ぎやすくなります。
Q. SMS請求書を導入するには何を準備すればよいですか?
A. SMS請求書を始めるには、請求先の携帯電話番号のリストと、請求金額・支払期日などの請求情報を用意し、サービスの管理画面やAPIに登録するだけで送信できます。SMSは電話番号さえ分かれば送れるため、住所やメールアドレスを新たに集める必要はありません。
導入までの期間はサービスや決済連携の範囲によって異なり、SMS送信だけなら比較的短期間で始められる一方、決済や督促の連携を含む場合は準備に時間がかかる傾向があります。番号リストの整備と並行して、対応決済手段・督促機能・料金・セキュリティ認証を各社の資料で確認しておくとスムーズです。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。















