給与計算ソフトの導入や乗り換えを検討するとき、最初に固めておきたいのが費用の見通しです。「1人あたり月額はいくらか」「初期費用はかかるのか」「自社の人数だと年間でいくらになるのか」がつかめないと、予算取りも社内承認も前に進みません。製品ごとに料金体系が違ううえ、年末調整やサポートが別料金になることもあり、公表されている月額だけでは総額が読みにくいのが実情です。
費用の見通しを立てるには、料金体系ごとの相場感を押さえたうえで、自社の従業員数に当てはめて総額を試算するのが近道です。1人あたりの単価が同じでも、人数課金か定額かで増員時のコストの伸び方は大きく変わります。追加費用として見落としやすい項目まで含めて比べれば、導入後に「思ったより高かった」という事態を避けられます。
本記事では、給与計算ソフトの費用相場を1人あたり月額・初期費用・料金体系別の価格帯で整理し、追加費用の内訳や従業員規模別の総額シミュレーションまで解説します。料金体系ごとの向き不向き、料金差が生まれる理由、費用で選ぶときのポイントもまとめました。自社の規模と運用に合った費用感の製品を見つけるための判断材料としてご活用ください。
また、自社の従業員数や必要な機能から費用感の合う製品を最短で見つけられるよう、数問で終わる「かんたん選定診断ツール」をご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。
目次
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給与計算ソフトの費用相場|1人あたり月額・初期費用の目安
まず費用の全体像から示します。クラウド型の給与計算ソフトは、初期費用が0円の製品が多く、月額料金だけで使い始められるものが主流です。月額は料金体系によって幅がありますが、1人あたりで換算すると、おおむね月300〜500円程度が一つの目安です(多機能なプランや大規模向けではこれより高くなります)。
一方、パッケージをインストールして使う買い切り型は、小規模向けなら数千円〜十数万円程度、対応人数の多い製品や大規模向けでは数十万円になることもあり、購入後は年間の保守・更新料が加わります。
初期費用は、クラウド型では無料の製品が多いものの、初期設定や既存データの移行を提供元に依頼すると別途費用がかかる場合があります。大企業向けの高機能な製品や、人事・会計と統合した基幹システムの一部として導入する製品では、初期費用・月額とも個別見積もりとなり、規模や要件によって金額が大きく変わります。
費用相場を正しくつかむうえで大切なのは、月額の数字だけを横並びにしないことです。同じ「月額」でも、従業員1人ごとに加算される従量制と、一定人数まで一律の定額制では、人数が増えたときのコストの伸び方がまったく違います。
次章では料金体系ごとに価格帯と向き不向きを整理し、自社がどの体系に当てはまるかを判断できるようにします。また、本記事の価格は各製品の公式情報にもとづく2026年9月時点の目安で、実際の料金はプランやオプション、契約時期によって変わります。
料金体系別の費用相場と向き不向き
ここからは、給与計算ソフトの料金体系を課金モデルごとに分け、それぞれの価格帯と、どんな企業に向くかを解説します。自社が「人数に応じて払う体系」と「一定額で使う体系」のどちらに合うかを、増員時のコスト変化とあわせて確かめてください。提供形態(クラウド・インストール・オンプレミス)による違いと、従量課金と定額の損益分岐点も、この章の後半で扱います。

1ユーザー従量課金型の相場と向き不向き
従業員1人ごとに月額単価が加算される体系です。1人あたり月額は300〜400円台が中心で(多機能なプランや他業務との連携が増えると500円前後まで上がることもあります)、初期費用は0円の製品が多く、使う人数が少ないうちは総額を抑えやすいのが利点です。勤怠管理や労務手続きと同じ基盤で提供され、必要な従業員分だけ契約できる製品もこの型に含まれます。
向いているのは、従業員数が数名〜数十名で、今後の増減に合わせて費用を柔軟に変えたい企業です。ただし人数に比例して月額が増えるため、従業員数が多くなると定額型より割高になることがあります。何名を超えると割高になるかは、後述の損益分岐で確認してください。
プラン定額(基本料+従量)型の相場と向き不向き
月額の基本料金があり、そこに従業員数や利用機能に応じた料金が上乗せされる体系です。小規模向けプランでは月額数千円から始められ、下限の費用が読みやすいのが特徴です。会計や請求など他のバックオフィス機能とまとめて契約すると、単体より1人あたりの負担が下がる料金設計の製品もあります。
基本料金に含まれる人数・機能の範囲と、そこを超えたときの加算額を事前に確認しておくと、想定外の費用増を避けられます。少人数から始めて段階的に規模を広げたい企業や、他の管理業務もあわせてデジタル化したい企業に向いています。
月額(年額)固定型の相場と向き不向き
一定の従業員数まで月額(または年額)が一律の体系です。相場は小規模向けプランで月数千円から、中堅規模向けでは月2万〜9万円台までと、対応人数と機能で幅があります。人数が増えても契約人数の上限内なら料金が変わらないため、費用を予算化しやすいのが利点です。年額でまとめて支払うと割安になる製品もあります。
従業員数がある程度読める中小企業や、毎月の費用を一定に保ちたい企業に向いています。契約人数の上限を超えると上位プランへの変更が必要になり、単価が変わる点は確認しておきましょう。会計・販売管理などと同じシリーズで揃えて運用したい企業にも向いています。
買い切り(インストール)型の相場と向き不向き
パッケージソフトを購入し、自社のパソコンにインストールして使う体系です。購入時の価格は、小規模向けパッケージなら数千円〜十数万円程度、対応人数の多い製品や大規模向けでは数十万円になることもあり、月額のランニングコストはかかりません。ただし、税制改正や社会保険料率の変更に対応するための更新プログラムや、電話・リモートサポートを受けるための年間契約が別途必要になるのが一般的です。
毎月の支払いを避けたい企業や、社内にデータを置いて運用したい企業に向いています。一方で、法改正への対応を自社で更新作業として管理する必要があり、複数拠点やテレワークでの利用には工夫が要ります。長期間使うほど月額型より割安になりやすい反面、更新料込みの総額で比べることが大切です。
個別見積もり型(大企業・複雑な人事制度向け)
大企業や、複雑な給与規程・人事制度を持つ企業向けの製品は、料金を公開せず個別見積もりとするものが多くを占めます。人事・会計と統合した基幹システムの一部として導入するケースが中心で、初期費用・月額とも従業員規模やカスタマイズの範囲によって大きく変わります。
数百名以上の従業員を抱え、独自の手当計算や複数の就業形態に対応する必要がある企業に向いています。導入前に要件定義や見積もりの工程が入るため、検討にかかる期間と初期の作業負荷も費用の一部として見込んでおくと、比較の精度が上がります。
提供形態(クラウド・インストール・オンプレミス)による費用の違い
提供形態は費用のかかり方にも関わります。クラウド型(初期を抑えた月額制・法改正対応は自動)とインストール型(買い切り・月額不要・更新は自社対応)の費用差は前述のとおりですが、もう一つの選択肢がオンプレミス型です。
自社のサーバーに構築するオンプレミス型は、大規模利用やセキュリティ要件が厳しい企業で選ばれますが、サーバー費用や運用・保守の人件費まで含めた総額で捉える必要があります。費用だけでなく、法改正対応の手間を自社で持つか提供元に任せるかという運用面の違いも、あわせて判断してください。
従量課金と定額はどちらが得か|人数別の損益分岐
従量課金と定額のどちらが得かは、従業員数で決まります。考え方はシンプルで、従量課金の「1人あたり単価×人数」と、定額の「月額」が等しくなる人数が損益分岐点です。たとえば1人あたり月額400円の従量課金と、一定人数まで月額10,000円の定額を比べると、25名(400円×25名=10,000円)がおおよその分岐点になります。25名より少なければ従量課金、多ければ定額が割安という目安です。
実際には、定額プランの人数上限や、従量課金の最低利用料の有無で分岐点は前後します。今後の採用計画で従業員数が増える見込みなら、増員後の人数で計算しておくと、途中で割高になって乗り換える事態を防げます。分岐点付近の人数なら、増減の幅が小さい定額を選んで費用を安定させる考え方もあります。

給与計算ソフトの費用の内訳(初期費用・月額・追加費用)
給与計算ソフトの費用は、大きく初期費用・月額(または買い切り価格)・追加費用の3つで構成されます。初期費用と月額の相場は前章までに示したとおりで、クラウド型は初期0円・月額制、買い切り型は購入価格+年間更新料という構成が基本です。総額を見誤りやすいのは、これらとは別に発生する追加費用です。「初期0円・月額◯円〜」という表示だけで判断すると、社内承認を得た後に予算を超えることがあります。

見落としがちな追加費用と製品別の目安
基本料金に含まれず、あとから加算されやすい追加費用には、次のような項目があります。いずれも製品によって「標準搭載」か「オプション」か「上位プランのみ」かが分かれるため、見積もり時に確認しておくと総額のブレを抑えられます。
- 年末調整:給与計算とは別機能として、期間限定のオプションや従業員1人あたり数百円程度の追加料金が設定されている製品があります。
- 帳票・Web明細:給与明細のWeb配信や源泉徴収票の電子化が、別料金や上位プランでの提供になる場合があります。
- 外部連携:勤怠・会計・API連携などが標準か追加かで費用が変わり、有償オプションの場合は年額数万円程度になることもあります。
- サポート:電話・チャットサポートや導入支援が、有償の保守契約や上位プランに含まれることがあります(買い切り型の年間保守は数万円程度が目安)。
- データ移行・初期設定:既存システムからの移行や初期設定の代行を依頼すると、初回に数万円〜十数万円程度の別途費用がかかる場合があります。
下表は、料金体系ごとに代表的な製品を取り上げ、これらの追加費用が標準に含まれるか、別料金・上位プランかの目安を整理したものです。全製品の初期費用・月額を含めた比較は、後掲の料金比較表をご覧ください。
| サービス名 | ジョブカン給与計算 | KING OF TIME 給与 | 弥生給与 Next | freee人事労務 | マネーフォワード クラウド給与 | CYBER XEED給与 | 給与奉行クラウド | 給料王 | かるがるできる給料 | フリーウェイ給与計算 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 年末調整 | 標準 (有料プランのみ) | 標準 | 上位プランで対応 (ベーシックライト以上) | 上位プランで対応 (電子申告はスターター以上) | 標準 | 標準 | 要確認 | 標準 | 非対応 (自動計算なし) | 標準 |
| Web給与明細・帳票 | 標準 | 標準 | 標準 (基本人数超過分は従量課金) | 標準 | 標準 | 標準 | 標準 | 標準 | 標準 (Web配信は非対応) | 標準 |
| 外部連携(勤怠・会計・API) | 標準 (API連携は有料プラン) | 標準 (勤怠はシリーズ内で自動連携) | オプション (勤怠・労務連携は従量課金) | 上位プランで対応 (勤怠打刻はスタンダード以上) | 標準 (勤怠20種以上・API/CSV) | 標準 (勤怠はシリーズ内で自動連携) | 別料金 (API連携・CSV自動連携は有償) | 標準 (勤怠はCSV取込) | 要確認 | 要確認 |
| サポート | 標準 (チャットは有料プラン) | 標準 (オンラインヘルプ) | 上位プランで対応 (電話はベーシックプラス) | 上位プランで対応 (電話はアドバンス) | 要確認 | 標準 (導入後サポート無料) | 標準 (導入支援は有償) | 有償保守 (2年目以降 年38,500円) | 有償保守 (2年目以降) | 上位プランで対応 (電話・メールは有料プラン) |
※上記は各社公式サイトで確認できた2026年9月時点の情報です。「要確認」は公式に明記がなく確認できなかった項目です。実際の対応範囲(標準・オプション・別料金等)や料金はプラン改定により変わるため、各社公式サイトでご確認ください。
従業員規模別の費用総額シミュレーション(50名・300名など)
相場感をつかんだら、自社の従業員数に当てはめて総額を試算しておくと、予算の見通しが立てやすくなります。ここでは料金体系ごとに、代表的な人数での年間費用の目安を示します。いずれも初期費用0円のクラウド型を前提とし、年末調整などの追加費用は別途と考えてください。実際の金額はプランや割引で変わるため、あくまで概算の枠として使ってください。
従業員50名の場合:1人あたり月額400円の従量課金なら、月額20,000円・年間240,000円程度が目安です。一定人数まで月額10,000円の定額型に収まる規模なら、年間120,000円程度に抑えられる可能性があります。この規模では、定額プランの人数上限に収まるかどうかが総額を左右します。
従業員300名の場合:1人あたり月額400円の従量課金では月額120,000円・年間1,440,000円程度になり、人数比例のコストが重くなります。一方、300名まで一律の月額固定型のプランなら、月2万〜3万円台=年間24万〜36万円程度に収まる製品もあり、従量課金との差が大きく開きます。
この規模では、契約人数の多い定額プランや、人事・会計と統合した製品の個別見積もりのほうが1人あたりの単価を抑えられることが多くなります。年末調整やマイナンバー管理など、規模が大きいほど工数がかさむ業務を標準搭載でまかなえるかも総額に効いてきます。自社の人数での製品別の総額は、後掲の比較表と診断ツールで確認できます。
買い切り型を長期間使う場合は、購入価格に、毎年の更新料・保守料(多くは人数に関わらず定額)を年数分だけ積み上げて、クラウド型の累計月額(人数に比例)と比べるとよいでしょう。3〜5年といった利用期間で総額を並べると、どの体系が自社にとって割安かが見えてきます。
給与計算ソフトの料金差はなぜ出るのか(価格を左右する要素)
同じ給与計算ソフトでも、製品によって価格に差が出ます。その理由を理解しておくと、「相場より高い・安い」を単価だけで判断せず、自社に必要な価値に見合っているかで選べるようになります。価格を左右する主な要素は次の4つです。
対応できる規模と人事制度の複雑さ:多様な就業形態や独自の手当計算、複数拠点の管理に対応する製品ほど、開発・保守のコストが価格に反映されます。大企業向けの製品が個別見積もりで高めになるのはこのためです。
標準搭載する周辺機能の範囲:年末調整・Web明細・マイナンバー管理・勤怠や会計との連携などをどこまで標準で含むかで、実質的な費用は変わります。本体が安くても、必要な機能をオプションで足すと総額が上がることがあります。
法改正・保険料率への対応方法:クラウド型は税制改正や社会保険料率の変更が自動で反映される一方、買い切り型は更新プログラムの提供や保守契約が価格に含まれます。法改正対応をどう担保するかは、価格差の背景にある重要な違いです。
サポートと導入支援の手厚さ:電話・チャットでの問い合わせ対応や、初期設定・データ移行の支援が充実している製品は、その分の費用が価格や保守料に含まれます。社内に給与計算の担当者が少ない場合は、サポートの手厚さが価格に見合う価値になります。
費用で給与計算ソフトを選ぶときのポイント
費用面から製品を絞り込むときは、金額の安さだけでなく、料金体系が自社に合うか・必要な機能が標準で使えるか・法改正に対応できるかの3点を軸に確認すると、導入後のミスマッチを防げます。
まず、自社の人数と増減の見通しに合う料金体系かを確認します。少人数で増減が読めないなら従量課金、人数が安定しているなら定額、というように、損益分岐の考え方で体系を選ぶのが目安です。
次に、年末調整・Web明細・外部連携などが標準か、オプションかを見ます。基本料金の安さに引かれても、必要な機能を足すと総額が上がることがあるため、使う機能を含めた金額で比べることが大切です。
最後に、法改正・保険料率の変更に追加費用なく対応できるかを確認します。クラウド型は自動対応が基本ですが、買い切り型は更新料や保守契約の要否をあわせて見ておきましょう。
費用対効果(工数・ミス削減)で「高い/安い」を判断する
費用の妥当性は、金額そのものより、削減できる工数やミスと見合っているかで判断すると、上長や経営層にも説明しやすくなります。たとえば、手作業や表計算での給与計算にかかっていた時間が毎月数時間短縮されるなら、その工数を人件費に換算して月額と比べてみましょう。
あわせて、計算ミスや法改正の反映漏れによる修正・再発行の手間が減る効果も見込めます。金額の安さだけで選ぶと、必要な機能が足りずに手作業が残り、かえって工数が増えることがあります。費用対効果で捉えれば、多少単価が高くても、自社の運用に合った製品のほうが結果的に割安になるケースは少なくありません。
自社の運用に合う1台を見極めるには、費用に加えて機能やサポートの範囲まで見比べるのが近道です。次の記事では給与計算ソフトを選び方の観点から比較し、費用以外の判断軸も含めて解説しているので、費用感を押さえたうえで製品を絞り込みたい方はあわせてご覧ください。

給与計算ソフト比較14選|自社に最適な1台がすぐわかる失敗しない選び方
給与計算業務に、手間や不安を感じていませんか。毎月の残業代計算や社会保険料の控除、年末調整など、手作業やエクセルでの給与計算はミスが起きやすく、担当者の負担も大きくなりがちです。 こうした課題は、給与計算ソフトの導入で大きく改善できます。自…
無料・相場以下で使える給与計算ソフト
費用を最小限に抑えたい場合は、無料枠や相場以下の低価格帯で使える製品も選択肢になります。大きく分けて、従業員5名程度まで無料で使える人数上限付きの無料枠、管理者を含め10名程度まで無料のプラン、そして有料でも相場より安い低価格帯、の3つのパターンがあります。該当する具体的な製品と無料の上限・条件は、この後の「無料・低価格帯で使える給与計算ソフト」のサービス紹介と、料金比較表で確認できます。
無料・低価格の製品を選ぶときは、対応できる従業員数の上限、年末調整やWeb明細への対応、サポートの有無を確認します。無料枠は少人数のうちは十分でも、増員すると有料プランへの移行が必要になることが多く、その時点の料金まで見込んでおくと安心です。まずは無料で使い始め、規模の拡大にあわせて有料プランへ移る、という段階的な使い方も有効です。
自社に合う料金体系・製品を診断する
ここまでの相場や料金体系をふまえても、自社がどの体系に合うか、どの製品が費用感に合うかは迷いやすいところです。従業員数や必要な機能、予算の考え方をもとに、費用感の合う料金体系と候補製品を最短で確認できる選定診断ツールを用意しました。以下でぜひご活用ください。
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【比較表】料金体系別・給与計算ソフトの費用比較
ここからは、自社の課題や要件に合わせて客観的に比較・選定できるよう、主要な給与計算ソフトを料金体系別に分類し、初期費用・月額・追加費用・法改正対応を横断で比較します。
| サービス名 | ジョブカン給与計算 | KING OF TIME 給与 | ジンジャー給与 | 弥生給与 Next | freee人事労務 | マネーフォワード クラウド給与 | CYBER XEED給与 | 給与奉行クラウド | PCAクラウド給与(旧PCA給与DX) | JDL IBEX給与net2 | 給料王 | かるがるできる給料 | SuperStream-NX | COMPANY | フリーウェイ給与計算 | 円簿給与 | PayBook |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 料金体系 | 1ユーザー従量課金 | 1ユーザー従量課金 | 1ユーザー従量課金 | プラン定額(基本料+従量) | プラン定額(基本料+従量) | プラン定額(基本料+従量) | 月額(年額)固定 | 月額(年額)固定 | 月額(年額)固定 | 月額(年額)固定 | 買い切り(インストール) | 買い切り(インストール) | 個別見積もり | 個別見積もり | 月額固定(無料枠あり) | 月額固定(無料枠あり) | 月額固定(無料枠あり) |
| 初期費用 | 記載なし(月額のみ) | 0円 | 要問い合わせ | 0円 | 0円 | 0円 | 50万円〜 | 0〜70,000円(税抜・プラン別) | 記載なし(導入・データ移行費は別途) | 記載なし | パッケージ版 初年度82,500円(税込) クラウド版はプラン制 | 本体5,500円(税込・現行版) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | 記載なし | 記載なし |
| 月額の目安 | 1ユーザー400円(税抜・最低2,000円/月) 無料プランは0円(5名まで) | 300円/人 勤怠シリーズ利用時は追加料金なし | 月額300円〜(税別) 具体額は要問い合わせ | 1,700〜7,000円(税抜・年契約の月あたり) ※エントリーライト750円は新規受付終了 | 2,000円〜(税抜・5名分・年払い) 6名目以降 約400〜1,100円/名(プランによる) | 2,480円〜(税抜・ひとり法人・年払い) ビジネスは6名目〜300円/名、51名〜個別見積もり | 2万円〜 | 5,500〜93,000円(従業員規模別5プラン) | クラウド標準版16,200円〜/サブスク標準版3,900円〜(税抜) | 基本料1,340円/月〜(税区分要確認・オプション別途) | パッケージ版は月額なし(2年目〜保守年38,500円) クラウド版3,278〜5,478円 | 月額課金なし(買い切り) | 要問い合わせ(クラウド提供型は月額固定) | 要問い合わせ | 無料(5名まで)/6名以上は月額1,980円(税抜・人数無制限) | 無料(5名まで)/有料は年額19,800円(60名)〜39,800円(150名)(税抜) | 無料(10名まで)/スタンダード月1,100円(税込・人数無制限) |
| 主な追加費用 | 年末調整・Web明細は有料プランに標準 無料プランは年末調整・API連携が対象外 | 年末調整・帳票は標準機能 | 年末調整は標準対応 電話・メールサポートは51名〜の有償オプション | 年末調整はベーシックライト以上で標準 Web明細は基本人数超過分が従量(200円/名〜) | 年末調整(管理者入力)は全プラン標準 従業員電子申告はスターター以上 | 年末調整・Web明細は標準 | 年末調整・Web明細は標準 給与アウトソーシング利用は別途費用 | 社保電子申請は標準(年末調整は要確認) 外部システム自動連携は別料金(年39,000円〜) | 年末調整・社保電子申請は標準 導入・データ移行は別料金 | 年末調整は標準 マイナンバー管理・CSV入出力はオプション | 年末調整は標準 2年目〜保守年38,500円(法改正対応・電話サポート込み) | 年末調整の自動計算は非対応(源泉徴収票は手入力) 2年目〜有償の年間保守(金額要確認) | 要問い合わせ(統合ERPとして個別見積もり) | 年末調整・社保電子申請は標準 法改正対応の追加開発費は不要(公式訴求) | 年末調整・支払調書は無料プランでも標準 社会保険の電子申請は非対応 | 年末調整・社保手続きは無料プランでも標準 従業員一覧など一部機能は無料で制限 | 年末調整データ出力・賃金台帳は有料プランのみ 年末調整の計算機能は非搭載 |
| 法改正・保険料率の自動更新 | 自動(クラウド) | 自動(クラウド) | 自動(追加費用なし) | 自動(クラウド) | 自動(クラウド) | 自動(クラウド) | 自動(無償アップデート) | 自動(クラウド) | 自動(クラウド) | 自動(クラウド) | 保守契約で対応(バリューサポート年38,500円) | 1年目は無償更新 2年目〜有償保守または新版買い替え | 要問い合わせ | 対応(追加開発費なしを訴求) | 自動(クラウド) | 自動(クラウド) | 自動(クラウド) |
| 詳細情報 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | サービス詳細を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※上記は2026年9月時点の各社公式情報にもとづく費用の目安です。最新の料金・プラン内容や提供形態(標準・オプション等)は各社公式サイトでご確認ください。
主要な給与計算ソフトの費用と特徴
ここからは、比較表で取り上げた製品を料金体系ごとに紹介します。各製品の費用感と、どんな企業に向くかを、公式情報にもとづいて整理しました。
1ユーザー従量課金型の給与計算ソフト
従業員1人ごとに料金が加算される、少人数から柔軟に使える製品です。
1. ジョブカン給与計算(株式会社DONUTS)

ジョブカン給与計算は、クラウド勤怠管理・労務管理を含む「ジョブカン」シリーズの一つとして株式会社DONUTSが開発する給与計算ソフトです。月例給与・賞与の自動計算からWeb給与明細の配布、年末調整、社会保険・労働保険の書類作成までを1つの画面で扱えます。
料金は1ユーザーあたり月額400円(税抜)の従量制で、契約人数が1〜5名でも最低利用料金2,000円(税抜)/月がかかります。初期費用は公式の料金ページに記載がなく、月額のみが示されています。従業員5名までであれば、期間の制限がない無料プランを使い続けられる点も少人数の企業には見逃せません(API連携・年末調整・チャットサポートなどは無料プランの対象外)。
ジョブカン勤怠管理・ジョブカン労務HRとあわせて申し込む「人事労務バリューパック」なら、1ユーザー月額800円〜で3サービスを利用でき、初期費用・サポート費用はかかりません。勤怠や労務もまとめてデジタル化したい企業は、単体契約と総額で比べて検討するとよいでしょう。
2. KING OF TIME 給与(株式会社ヒューマンテクノロジーズ)

KING OF TIME 給与は、勤怠管理システム「KING OF TIME」の給与計算モジュールとして株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供しています。KING OF TIMEに登録した勤怠・人事労務データがそのまま連携するため、二重入力なしで給与計算まで進められる設計です。
費用は初期費用0円、月額300円/人の従量課金制です。この300円はKING OF TIMEシリーズ共通の課金で、勤怠管理などをすでに使っていれば給与機能は追加料金なしで利用できます。最低利用人数や利用期間の制限はなく、30日間の無料体験も用意されています。
2023年に3段階でリリースされた年末調整機能は、申告書のWeb収集(AI-OCRや電子的控除証明書の読み取りに対応)から税額計算、給与支払報告書の出力までを標準機能でカバーします。勤怠から給与、年末調整までを1つのシリーズでそろえたい企業に向いています。
3. ジンジャー給与(jinjer株式会社)

雇用区分ごとに複数の給与計算式を設定でき、独自の手当や計算ロジックにも対応するのが、jinjer株式会社のジンジャー給与です。給与・賞与計算、Web給与明細、年末調整までをカバーし、同ブランドの「ジンジャー勤怠」「ジンジャー人事労務」とデータ連携できます。
料金は「ご利用製品×ご利用人数」で決まる仕組みですが、初期費用・1名あたりの単価・最低利用料金は公開ページに具体額の記載がなく、料金表のダウンロードや問い合わせを経て確認する設計になっています。導入時は資料請求で、自社の人数に合わせた見積もりを取るのが確実です。
税制改正や保険料率の変更にはシステム側のアップデートで対応し、仕様変更のための追加費用はかかりません。1ヶ月の無料トライアルで本番同様に試したうえで、データを引き継いで有償契約へ移れます。標準のチャットサポートは無料で、電話・メール対応や専任担当が付くプランは51名以上向けの有償オプションです。
プラン定額(基本料+従量)型の給与計算ソフト
基本料金に人数・機能分が上乗せされる、小規模から段階的に広げやすい製品です。
1. 弥生給与 Next(弥生株式会社)

会計ソフトで知られる弥生株式会社が提供する、給与計算・勤怠管理・労務管理をまとめて扱えるクラウドソフトです。300名未満の中小企業を主な対象とし、初期費用0円で使い始められます。
料金はプラン別の定額に、基本人数を超えた分の従量課金が加わる体系です。年契約時の月あたり換算で、給与計算中心のエントリーが1,700円、年末調整や労務まで自社で行うベーシックプラスが7,000円(いずれも税抜)。Web給与明細は3名分(ベーシックプラスは5名分)まで基本料に含まれ、超過分は1名あたり月200円などの単価で加算されます。
初回申込に限り、最大2か月間はベーシックプラス相当の機能を無料で試せます。2026年6月には弥生会計 Nextとの仕訳連携も始まり、両サービスを同時に申し込むと初年度の利用料が25%割引になります。
2. freee人事労務(フリー株式会社)

勤怠管理・給与計算・年末調整・社会保険手続きを一つに集約したクラウドソフトが、フリー株式会社のfreee人事労務です。同社の会計ソフト「freee会計」との給与仕訳連携にも対応します。
料金は5名分の基本料金を最低単位とし、6名目以降を1名ごとに加算する体系です。年払いの月額(5名分)は、ミニマムが2,000円、スタンダードが4,000円、最上位のアドバンスが5,500円(いずれも税抜)。たとえば10名でスタンダードを使う場合、基本4,000円に追加5名分の4,000円を足した月8,000円が目安になります。
年末調整の従業員による電子申告はスタータープラン以上、勤怠打刻機能はスタンダード・アドバンスプランのみと、使いたい機能によって必要なプランが変わります。無料で使えるのは、はじめの1ヶ月間のお試し期間に限られます。
3. マネーフォワード クラウド給与(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが手がけるクラウド給与計算ソフトで、会計・勤怠・人事管理などマネーフォワード クラウドシリーズとのデータ連携を前提に設計されています。ひとり法人から中堅・大企業まで、事業規模に応じてプランが分かれます。
初期費用は0円。年払いの月額は、ひとり法人プランが2,480円(1名)、利用者3名以下のスモールビジネスが4,480円、4名以上向けのビジネスが6,480円(いずれも税抜)です。ビジネスプラン以上は6名目から1名あたり月300円が加算され、51名以上は個別見積もりとなります。
API連携とCSVインポートを合わせて20種類以上の外部勤怠システムに対応しており、既存の勤怠管理を残したまま給与計算だけを切り替えることもできます。支給・控除項目の前月差分を自動表示する前月比較機能も備え、計算結果のチェックに役立ちます。
月額(年額)固定型の給与計算ソフト
一定人数まで料金が一律で、費用を予算化しやすい製品です。
1. CYBER XEED給与(アマノビジネスソリューションズ株式会社)

勤怠・人事・給与を同じデータベースで扱う「CYBER XEED」シリーズのうち、給与計算にかかわる機能をクラウドで提供する製品です。アマノビジネスソリューションズ株式会社が開発し、給与計算・年末調整・住民税更新に加え、Web給与明細やWeb源泉徴収票の発行まで対応します。
費用は初期費用50万円〜、月額2万円〜で、導入後のサポートはすべて無料です。給与・勤怠データの入力やマスター保守を専任オペレーターに任せる給与アウトソーシングを、フルと部分から選べる点も特徴で、この場合は別途費用がかかります。
CYBER XEED就業(勤怠管理)をあわせて使うと勤務データが自動で連携し、就業・人事・給与を一元管理できます。数百名規模の従業員管理を少人数で回したい企業や、給与業務そのものを外部に委ねたい企業に向いています。
2. 給与奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

「奉行シリーズ」を手がける株式会社オービックビジネスコンサルタントのクラウド型給与計算システムです。20名までから1,000名までを対象に、従業員規模ごとの5段階のプラン(iE〜iS拡張)を用意しています。
料金は法人単位の年間契約で、20名までのiEシステムが初期費用0円・月額5,500円、300名までのiSシステムが月額23,000円(初期費用70,000円・税抜)です。契約人数の上限内なら人数が増えても料金は変わらず、費用を予算化しやすい体系で、30日間の無料トライアルも利用できます。
勤怠管理をはじめとする外部サービスとは「奉行APIコネクトサービス」経由で連携でき、給与計算へのデータ受け渡しを自動化できます。社会保険関連書類の電子申請にも対応し、クラウド基盤はSOC1・SOC2報告書を取得しています。
3. PCAクラウド給与(ピー・シー・エー株式会社)

ピー・シー・エー株式会社の給与計算ソフトです。買い切り型だった「PCA給与DX」の後継として、現在はクラウド型の「PCAクラウド給与」やサブスクリプション型の「PCAサブスク給与」が提供されています。勤怠項目の入力から月次の給与計算、年末調整、社会保険のe-Gov電子申請までを一気通貫で扱えます。
費用は、クラウド標準版が月額16,200円(税抜)から、サブスク標準版なら月額3,900円(税抜)からと、利用形態で選べます。勤怠20・支給50・控除30という豊富な給与項目に対応し、多様な業種・給与体系に合わせられます。2ヶ月の無料体験も用意されています。
同社の「PCA人事管理」シリーズとリアルタイムに連動できるほか、勤怠管理システムとはAPIやCSVで連携します。1980年から給与計算ソフトを開発してきた東証プライム上場企業で、クラウド基盤はISMSやSOC報告書などの認証を取得しています。
4. JDL IBEX給与net2(株式会社日本デジタル研究所)

最大300人までの月給者・日給者・時給者が混在する給与計算に対応し、最大99部門・99職種までの組織を管理できるクラウド型の給与計算ソフトです。会計システムの老舗である株式会社日本デジタル研究所(JDL)が提供しています。
給与・賞与計算や給与明細書・賃金台帳の作成、昇給・賞与のシミュレーション、年末調整、社会保険算定までを扱えます。マイナンバー管理やCSV入出力はオプションで追加でき、個人番号の収集からアクセス制御・ログ確認までを一体で管理できます。
料金は月額制で、契約は6ヶ月または12ヶ月単位です。オプションの有無で金額が変わるため、詳細は公式ページや問い合わせで確認するのが確実です。同社の会計ソフト「JDL IBEX出納帳net」への仕訳連携など、JDL製品群内でのデータ連動を前提に設計されており、会計事務所とのつながりが強い企業に向いています。
買い切り(インストール)型の給与計算ソフト
購入して自社のパソコンで使う、月額のかからない製品です。
1. 給料王(ソリマチ株式会社)

会計ソフト「会計王」を手がけるソリマチ株式会社の給与計算ソフトです。給与・賞与計算から年末調整、マイナンバー管理、社会保険・労働保険の書類作成までを1本で処理できます。
自社のパソコンで使うパッケージ版は、初年度がソフト代金と保守料金込みで82,500円。2年目以降は保守サービス「バリューサポート」の年額38,500円(税込)で、法改正対応や電話サポートを継続します。
質問に答えるだけで初期設定を進められる「らくらくエスコート」や、他社ソフトからのデータ取り込みに対応し、導入時の作業を軽くできます。給与振込では全銀協フォーマットのデータ作成も可能です。
2. かるがるできる給料(株式会社ビーエスエルシステム研究所)

20名程度までの小規模事業者や個人事業主に向けた、Windowsパソコンにインストールして使う買い切り型の給与計算ソフトです。社員情報と勤怠の数値を入力すると、給与・賞与や社会保険料・所得税が自動計算されます。
現行版「かるがるできる給料26」の本体価格は5,500円(税込)で、月額課金はかかりません。購入後1年間は法改正対応の更新プログラムとサポートが無償で付き、2年目以降も継続するには有償の年間保守サービスへの加入が必要です(年額は公式サイトへの確認が必要)。
登録できる社員数は最大30名まで。年末調整額の自動計算には対応しておらず、源泉徴収票への金額の手入力と印刷までが対応範囲となるため、年税額や過不足額は自分で計算する前提になります。
個別見積もり型(大企業・複雑な人事制度向け)の給与計算ソフト
大規模・複雑な人事制度に対応する、人事・会計と統合した製品です。
1. SuperStream-NX(キヤノンITソリューションズ株式会社)

キヤノングループのキヤノンITソリューションズが提供する、中堅〜大企業・上場企業を主な対象とした国産の統合型バックオフィス基盤です。財務会計・管理会計から債権債務、固定資産、グループ経営管理、人事・給与・勤怠までを一連のモジュールとして備え、モジュール間を仕訳データでリアルタイムに連携します。
提供形態はオンプレミスとクラウドがあり、ユーザー・法人数を問わないエンジンライセンス型(大企業向け)、ユーザー数で課金するパッケージ提供型(中堅向け)、月額固定のクラウド提供型から選べます。公式サイトに料金表の掲載はなく、費用は導入規模や構成に応じた個別見積もりが基本で、販売パートナーまたはキヤノンITソリューションズへの問い合わせで確認します。
固定資産モジュールでは日本基準・IFRS・管理会計など最大5台帳を同時に運用でき、AI-OCRによる請求書処理や電子帳簿保存法・インボイス制度への対応も進めています。全国の販売パートナー網が導入から運用・教育までを支援する体制も、大規模導入では選びやすい要素です。
2. COMPANY(株式会社Works Human Intelligence)

大手法人向けの統合人事システム「COMPANYシリーズ」の給与計算モジュールで、株式会社Works Human Intelligenceが開発・提供しています。人事管理・勤怠管理・給与計算・タレントマネジメントを一つのシステムに統合し、複雑な給与・賞与計算を標準機能で自動化する点を訴求します。
導入は大手約1,200法人グループにのぼり、従業員3,000人以上の法人の3社に1社が採用しています。ERP市場の人事・給与業務分野ではシェアNo.1(2024年度、ITR調べ)、年間継続率は98%(2025年度、金額ベース)と、大規模組織での定着ぶりを数値で開示しています。
社会保険のe-Gov電子申請やWeb年末調整、退職金・企業年金管理まで標準機能でカバーし、法改正対応や機能拡張にかかる追加開発費が発生しない料金モデルを掲げます。料金は初期・月額とも公開されておらず、人事制度の規模や複雑さに応じた個別見積もりとなります。
無料・低価格帯で使える給与計算ソフト
無料枠や相場以下の低価格で使い始められる製品です。
1. フリーウェイ給与計算(株式会社フリーウェイジャパン)

会計・勤怠管理・販売管理などをそろえる「フリーウェイシリーズ」の一製品で、株式会社フリーウェイジャパンが自社開発するクラウド型の給与計算ソフトです。給与計算単体で146,877ユーザー(2026年7月末時点)が利用しています。
従業員5人までは期間の制限なく、機能を絞られることもなく無料で使えます。クレジットカードの登録は不要で、申込当日から利用できます。
従業員が6人以上になったときは月額1,980円(税抜、年間23,760円)の有料プランへ切り替えますが、自動で課金されることはなく、利用者側の申込が必要です。無料と有料で変わるのは従業員数・登録会社数の上限とサポート範囲だけで、給与・賞与計算や年末調整、支払調書の作成といった機能自体は共通です。
無料プランのサポートはマニュアル・FAQ・AIチャット(自動応答)に限られ、電話・メール・画面共有によるサポートは有料プランで利用できます。また、社会保険関連の電子申請には、プランを問わず製品として対応していません。
2. 円簿給与(株式会社円簿インターネットサービス)

株式会社円簿インターネットサービスの「クラウド円簿」シリーズに含まれるクラウド型給与計算ソフトです。Windows・Macに加え、スマートフォンやタブレットからも操作できます。
無料の一般プランは利用期間が無期限で、従業員5名まで(組織1・管理者1名)使えます。人数が増えたら年額19,800円(税抜)で60名まで対応するベーシック、年額39,800円(税抜)で150名まで対応するスタンダードへ移れます。年末調整の集計や源泉徴収票の出力、算定基礎届の作成、社会保険料率改定への追従まで、無料プランのままで利用できるのが特徴です。
サポートは全プラン共通でメール対応となります。従業員一覧の作成や扶養控除申告書の入力といった一部の機能は、無料プランでは制限がかかります。
3. PayBook(合同会社Pay-book.jp)

中小企業・スタートアップを主な対象にした、合同会社Pay-book.jpのクラウド給与計算ソフトです。所得税・住民税・社会保険料の自動計算に対応し、運営会社の代表は税理士が務めています。
フリープランは管理者を含めて10名まで永年無料です。これとは別に、登録から3か月間はクレジットカード登録なしでスタンダードプランの全機能を試せ、期間が終わっても従業員10名以下ならフリープランとして無料のまま使い続けられます。給与の自動計算やCSV出力、全銀フォーマットの出力、給与明細のPDF出力は、フリープランでも利用できます。
10名を超える場合は、従業員数無制限のスタンダードプラン(月額1,100円、年額11,000円、いずれも税込)を選びます。税理士・社会保険労務士が複数の顧問先を管理する用途には、プロプラン(月額3,300円、年額33,000円、税込)が用意されています。ただしフリープランでは、賃金台帳の出力・年末調整ソフト向けのデータ出力・問い合わせ窓口が使えない点に注意してください。
まとめ
給与計算ソフトの費用は、クラウド型なら初期0円・1人あたり月額300〜500円程度、買い切り型なら購入価格が数千円〜数十万円(製品差が大きい)に更新料を加えた額が目安です。ただし総額を左右するのは、料金体系が自社の人数に合っているかと、年末調整やサポートなどの追加費用です。従量課金と定額は損益分岐点を境に有利・不利が入れ替わるため、今後の従業員数の見通しを踏まえて選ぶことが大切です。
製品を絞り込むときは、料金体系の適合・必要な機能が標準で使えるか・法改正への対応を軸に、費用対効果まで含めて判断すると、導入後のミスマッチを避けられます。自社の規模や必要な機能を入力すれば費用感の合う製品を診断ツールで確認でき、比較表では料金体系ごとの費用を横断で見比べられます。気になる製品は資料を取り寄せ、自社の条件での見積もりで最終的な費用を確かめてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. 給与計算ソフトの費用相場はいくらですか?
A. 給与計算ソフトの費用相場は、クラウド型なら初期費用0円・1人あたり月額300〜500円程度、買い切り型なら購入価格が数千円〜数十万円(製品差が大きい)が目安です。クラウド型は月額(または年額)で使い、買い切り型はこれに毎年の更新料・保守料が加わります。ただし料金体系や必要な機能、契約時期によって実際の金額は変わるため、候補製品ごとに公式の料金や見積もりで確認してください。
Q. 給与計算ソフトの初期費用は無料が普通ですか?
A. クラウド型の給与計算ソフトは初期費用0円の製品が多いものの、「0円」でも初期設定やデータ移行を提供元に依頼すると別途費用がかかる場合があります。買い切り型やオンプレミス型、大企業向けの高機能な製品では、初期費用が発生したり個別見積もりになったりします。表示上の初期費用だけで判断せず、初期設定・データ移行の費用まで含めて総額を見積もると安全です。
Q. 給与計算ソフトは従業員1人あたり月額いくらが相場ですか?
A. 給与計算ソフト(クラウド型)の1人あたり月額は、300〜500円程度が相場の目安です。従量課金型では1人あたり月300〜400円台が中心で、多機能なプランや他業務との連携が増えるとこれより高くなります。人数が少ないうちは総額を抑えやすい一方、人数が増えると比例して費用も増えます。定額型や買い切り型では1人あたりの考え方が変わるため、自社の人数に当てはめて比べてください。
Q. 給与計算ソフトは従量課金と定額のどちらが費用を抑えられますか?
A. どちらが得かは従業員数で決まり、従量課金の「単価×人数」が定額の月額を下回る人数までは従量課金、超えると定額が割安になります。たとえば1人あたり月額400円の従量課金と月額10,000円の定額なら、25名前後が損益分岐の目安です。今後の採用計画で人数が増える見込みなら、増員後の人数で試算しておくと、途中で割高になって乗り換える事態を防げます。
Q. 給与計算ソフトは月額のほかに見落としやすい追加費用はありますか?
A. 年末調整、帳票・Web明細、外部連携、サポート、データ移行や初期設定などが、基本料金と別に加算される追加費用として見落とされがちです。これらは製品によって標準搭載か、オプションか、上位プランのみかが分かれます。「初期0円・月額◯円〜」の表示だけで判断せず、自社が使う機能を含めた金額で見積もることが大切です。
Q. 従業員50名だと給与計算ソフトの費用は年間いくらになりますか?
A. 従業員50名の場合、1人あたり月額400円の従量課金なら年間24万円程度、一定人数まで月額10,000円の定額型に収まれば年間12万円程度が目安です。この規模では、定額プランの契約人数の上限に収まるかどうかで総額が大きく変わります。年末調整などの追加費用は別途と考え、初期費用0円のクラウド型を前提とした概算として捉えてください。
Q. 無料で使える給与計算ソフトはありますか?
A. 従業員5名程度まで、または管理者を含め10名程度まで、期間の制限なく無料で使える製品が複数あります。ただし無料枠はサポート範囲や使える機能に制約があり、増員すると有料プランへの移行が必要になることが多いため、その時点の料金まで見込んでおくと安心です。具体的な製品名と無料の上限・条件は、本記事の比較表とサービス紹介でご確認ください。
Q. 給与計算ソフトで年末調整や勤怠管理もまとめると費用は高くなりますか?
A. 給与計算に加えて年末調整・勤怠・労務などを1つに集約したオールインワン型は、給与計算に特化した製品より料金が高くなる傾向があります。ただし複数の業務を別々のソフトで契約するより、まとめたほうが1人あたりの負担が下がる料金設計の製品もあります。必要な機能を洗い出し、単体でそろえる場合と統合型の総額を比べて判断してください。
Q. 給与計算ソフトの料金に差が出るのはなぜですか?
A. 対応できる企業規模や人事制度の複雑さ、標準搭載する周辺機能の範囲、法改正への対応方法、サポートや導入支援の手厚さの4つが、給与計算ソフトの料金差を生む主な要素です。大企業向けや多機能な製品ほど、開発・保守のコストが価格に反映されます。単価の高い・安いだけで判断せず、自社に必要な価値に見合っているかで選ぶと、費用対効果の高い製品を見極められます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















