給与から毎月天引きされる社会保険料は、年収がいくらかによって金額が変わります。「額面の年収に対して、健康保険や厚生年金などがどれくらい引かれるのか」を先に把握できると、手取りの見当がつき、採用時の人件費も見積もりやすくなります。
社会保険料は、健康保険・介護保険・厚生年金保険・雇用保険をそれぞれ決まった料率で計算します。保険料率は年度ごとに見直されることがあり、令和8年度(2026年度)は健康保険料とあわせて「子ども・子育て支援金」が新たに加わりました。年収別のおおよその金額と、その金額がどう決まるのかを、最新の料率で押さえておくことが大切です。
この記事では、年収別の社会保険料の早見表(東京都・協会けんぽ・令和8年度)を示したうえで、年収から社会保険料を計算する方法、保険料率と本人負担割合、金額が変わる理由と注意点、年収による加入の境目までを整理します。毎月の計算を自動化する給与計算ソフトもあわせて紹介します。
目次
一括ダウンロードする
年収別の社会保険料早見表(毎月・年間の負担額)
まず、年収別に社会保険料の本人負担額の目安を示します。東京都・協会けんぽの令和8年度(2026年度)の料率で試算し、健康保険(子ども・子育て支援金を含む)・厚生年金保険・雇用保険の内訳と、毎月・年間の合計を分けて掲載しました。介護保険料の有無で金額が変わるため、40歳未満と40歳以上65歳未満で表を分けています。
この早見表は、賞与を含まない額面年収を12等分した金額を毎月の報酬とみなして試算した目安です。賞与がある場合は、毎月の給与額が下がるぶん月々の負担はこれより少なくなり、賞与には別途保険料がかかります。また、ここで示すのは社会保険料だけで、実際の手取りは年収からこの社会保険料に加えて所得税・住民税も差し引いた額になります。
40歳未満の場合(本人負担)
| 年収 | 標準報酬月額(目安) | 健康保険+支援金 | 厚生年金保険 | 雇用保険 | 本人負担 合計(月) | 本人負担 合計(年) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 200万円 | 170,000円 | 8,568円 | 15,555円 | 833円 | 24,956円 | 299,472円 |
| 250万円 | 200,000円 | 10,080円 | 18,300円 | 1,042円 | 29,422円 | 353,064円 |
| 300万円 | 260,000円 | 13,104円 | 23,790円 | 1,250円 | 38,144円 | 457,728円 |
| 400万円 | 340,000円 | 17,136円 | 31,110円 | 1,667円 | 49,913円 | 598,956円 |
| 500万円 | 410,000円 | 20,664円 | 37,515円 | 2,083円 | 60,262円 | 723,144円 |
| 600万円 | 500,000円 | 25,200円 | 45,750円 | 2,500円 | 73,450円 | 881,400円 |
| 700万円 | 590,000円 | 29,736円 | 53,985円 | 2,917円 | 86,638円 | 1,039,656円 |
| 800万円 | 680,000円 (厚年650,000円) | 34,272円 | 59,475円 | 3,333円 | 97,080円 | 1,164,960円 |
| 1,000万円 | 830,000円 (厚年650,000円) | 41,832円 | 59,475円 | 4,167円 | 105,474円 | 1,265,688円 |
40歳以上65歳未満の場合(本人負担・介護保険料を含む)
40歳になると介護保険料(令和8年度は全国一律1.62%、本人負担0.81%)が健康保険料に上乗せされます。同じ年収でも、40歳以上65歳未満は次のとおり負担が増えます。
| 年収 | 標準報酬月額(目安) | 健康保険+介護+支援金 | 厚生年金保険 | 雇用保険 | 本人負担 合計(月) | 本人負担 合計(年) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 200万円 | 170,000円 | 9,945円 | 15,555円 | 833円 | 26,333円 | 315,996円 |
| 250万円 | 200,000円 | 11,700円 | 18,300円 | 1,042円 | 31,042円 | 372,504円 |
| 300万円 | 260,000円 | 15,210円 | 23,790円 | 1,250円 | 40,250円 | 483,000円 |
| 400万円 | 340,000円 | 19,890円 | 31,110円 | 1,667円 | 52,667円 | 632,004円 |
| 500万円 | 410,000円 | 23,985円 | 37,515円 | 2,083円 | 63,583円 | 762,996円 |
| 600万円 | 500,000円 | 29,250円 | 45,750円 | 2,500円 | 77,500円 | 930,000円 |
| 700万円 | 590,000円 | 34,515円 | 53,985円 | 2,917円 | 91,417円 | 1,097,004円 |
| 800万円 | 680,000円 (厚年650,000円) | 39,780円 | 59,475円 | 3,333円 | 102,588円 | 1,231,056円 |
| 1,000万円 | 830,000円 (厚年650,000円) | 48,555円 | 59,475円 | 4,167円 | 112,197円 | 1,346,364円 |
年収がさらに高い場合、厚生年金保険料は標準報酬月額650,000円(報酬月額635,000円以上)で頭打ちになり、それ以上年収が増えても厚生年金保険料は変わりません。健康保険料は標準報酬月額1,390,000円まで区分が上がります。いずれも東京都・協会けんぽの令和8年度料率にもとづく金額で、健康保険料率は都道府県によって異なります。
出典・参考資料(2件)
会社が負担する社会保険料(会社負担)
健康保険・介護保険・厚生年金保険・子ども・子育て支援金は、会社と従業員が半分ずつ負担します(労使折半)。そのため会社は、上の早見表とほぼ同額を負担します。
これに加えて会社は、雇用保険の事業主負担分(賃金総額の0.85%=一般の事業)と、子ども・子育て拠出金(厚生年金の標準報酬月額の0.36%、全額会社負担で従業員の給与からは引かれません)を負担します。労災保険料も全額会社負担です。
年収別の会社負担額(40歳未満)の目安は次のとおりです。従業員を採用するときは、給与のほかにこの会社負担分の人件費がかかる点を見込んでおく必要があります。
| 年収 | 会社負担 合計(月) | 会社負担 合計(年) |
|---|---|---|
| 200万円 | 26,152円 | 313,824円 |
| 250万円 | 30,871円 | 370,452円 |
| 300万円 | 39,955円 | 479,460円 |
| 400万円 | 52,303円 | 627,636円 |
| 500万円 | 63,197円 | 758,364円 |
| 600万円 | 77,000円 | 924,000円 |
| 700万円 | 90,803円 | 1,089,636円 |
| 800万円 | 101,754円 | 1,221,048円 |
| 1,000万円 | 110,730円 | 1,328,760円 |
年収から社会保険料を計算する方法(標準報酬月額・料率・計算式)
ここからは、早見表の金額がどう決まるのかを順番に見ていきます。社会保険料とは、健康保険・介護保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険といった公的保険の保険料の総称です。
このうち健康保険・介護保険・厚生年金保険は会社と従業員が原則半分ずつ負担し、雇用保険は会社と従業員が異なる割合で負担、労災保険は全額を会社が負担します。年収から社会保険料を求めるには、「年収を月額に直す→標準報酬月額の等級に当てはめる→料率を掛ける」という流れで計算します。
標準報酬月額とは(年収を等級に当てはめる)
健康保険・介護保険・厚生年金保険の保険料は、毎月の給与額そのものではなく「標準報酬月額」に料率を掛けて計算します。標準報酬月額とは、基本給や役職手当・通勤手当などの報酬を一定の幅で区切り、キリのよい等級に当てはめた金額です。
ここでいう「報酬」には、労働の対償として経常的に受け取るものが広く含まれます。何が含まれ、何が含まれないかは次のとおりです。
- 含まれるもの:基本給のほか、役職手当・通勤手当・残業手当・住宅手当・家族手当など、労働の対償として経常的に支給される手当。通勤定期券や社宅などの現物給与も含みます。年4回以上支給される賞与も報酬に含めます。
- 含まれないもの:出張旅費や交際費など実費を弁償する性質のもの、慶弔見舞金、大入袋、解雇予告手当など臨時に受け取るもの。年3回以下の賞与は毎月の報酬には含めず、後述の「標準賞与額」として別に保険料を計算します。
健康保険は58,000円(第1等級)から1,390,000円(第50等級)まで、厚生年金保険は88,000円(第1等級)から650,000円(第32等級)までの等級に区分されています。
そのため、標準報酬月額は年収を単純に12で割った金額と必ずしも一致しません。入社したときは、その時点の報酬をもとに標準報酬月額を決め(資格取得時決定)、以後は原則として毎年4月・5月・6月に支払われた報酬の平均で見直されます(定時決定)。定時決定で決まった標準報酬月額は、その年の9月から翌年8月まで使われます。
早見表では、額面年収を12等分した金額を報酬月額とみなして等級に当てはめているため、賞与の有無や毎月の変動によって実際の等級はずれることがあります。
事業主は、7月1日現在で使用している全被保険者の3カ月間(4月、5月、6月)の報酬月額を算定基礎届により届出し、厚生労働大臣はこの届出内容に基づき、毎年1回標準報酬月額を決定し直します。これを定時決定といいます。(中略)決定し直された標準報酬月額は、9月から翌年8月までの各月に適用されます。
出典:定時決定(算定基礎届)|日本年金機構
令和8年度(2026年度)の保険料率と本人負担割合
計算に使う料率は保険ごとに決まっています。令和8年度(2026年度)の料率と、労使折半後の本人負担割合、料率が適用される時点は次のとおりです。健康保険料率は都道府県ごとに異なるため、ここでは全国健康保険協会(協会けんぽ)の東京都の料率を用います。
| 保険の種類 | 計算の基礎 | 料率(令和8年度・東京都) | 本人負担割合 | 適用開始 |
|---|---|---|---|---|
| 健康保険 | 標準報酬月額・標準賞与額 | 9.85% | 4.925% | 令和8年3月分〜 |
| 介護保険(40〜64歳) | 標準報酬月額・標準賞与額 | 1.62%(全国一律) | 0.81% | 令和8年3月分〜 |
| 子ども・子育て支援金 | 標準報酬月額・標準賞与額 | 0.23%(全国一律・新設) | 0.115% | 令和8年4月分〜 |
| 厚生年金保険 | 標準報酬月額・標準賞与額 | 18.3%(全国一律・固定) | 9.15% | 平成29年9月分〜 |
| 雇用保険(一般の事業) | 毎月の賃金総額 | 1.35%(13.5/1,000) | 0.5%(5/1,000) | 令和8年4月分〜 |
全国健康保険協会管掌健康保険料・介護保険料 9.85%(介護保険第2号被保険者に該当する場合 11.47%)/子ども・子育て支援金 0.23%/厚生年金保険料(一般、坑内員・船員)18.300%
出典:令和8年度保険料額表(東京支部)|全国健康保険協会
厚生年金保険料率は18.3%で全国一律に固定され、会社と従業員が半分ずつ負担します。子ども・子育て支援金も労使で折半し、被用者保険では令和8年4月分の保険料(5月に給与天引き)から徴収が始まりました。雇用保険は、失業等給付などにあてる料率(一般の事業で労使とも5/1,000)を労働者と会社が負担し、雇用保険二事業にあてる分(3.5/1,000)は会社のみが負担します。
出典・参考資料(4件)
保険種別ごとの計算式(標準報酬月額30万円の例)
実際の計算は「計算の基礎となる金額 × 保険料率」で全額を求め、健康保険・介護保険・厚生年金は会社と本人で折半します。ここでは、標準報酬月額が300,000円(東京都・令和8年度・40歳未満)の従業員を例に、本人負担額を保険ごとに計算します。
- 健康保険料:300,000円 × 9.85% = 29,550円、本人負担はその半分の14,775円
- 子ども・子育て支援金:300,000円 × 0.23% = 690円、本人負担はその半分の345円
- 厚生年金保険料:300,000円 × 18.3% = 54,900円、本人負担はその半分の27,450円
- 雇用保険料:その月の賃金総額(ここでは300,000円)× 0.5% = 1,500円
40歳以上65歳未満の場合は、これに介護保険料が加わります。実務では健康保険料と合算して徴収するため、東京都では健康保険料率9.85%に介護保険料率1.62%を加えた11.47%で計算します。
標準報酬月額30万円なら、300,000円 × 11.47% = 34,410円で、本人負担は半分の17,205円です(うち介護保険料分は2,430円)。これとは別に、子ども・子育て支援金の本人負担345円が加わります。
雇用保険料だけは標準報酬月額ではなく、その月に実際に支払った賃金総額に料率を掛けて計算する点が、ほかの保険と異なります。
出典・参考資料(1件)
一括ダウンロードする
年収で社会保険料が変わる理由と計算の注意点
早見表はあくまで目安で、実際の社会保険料は毎月の報酬や賞与、年齢などによって変わります。ここでは、年収から金額を見積もるときに誤解しやすい・見落としやすい点を整理します。社会保険料は日割り計算されず、月末時点で在籍していればその月分が1か月分かかります。
賞与(ボーナス)には標準賞与額×料率が別途かかる(上限あり)
年収に賞与が含まれる場合、賞与にも社会保険料がかかります。計算の基礎になるのは「標準賞与額」で、実際に支払った賞与額から1,000円未満を切り捨てた金額です。これに毎月の給与と同じ保険料率を掛け、健康保険・厚生年金は労使で折半します。ただし標準賞与額には上限があり、上限を超えた部分には保険料がかかりません。年収が同じでも、月給と賞与の配分によって年間の社会保険料は変わります。
賞与に係る保険料額は、賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てた額(標準賞与額)に、保険料率を乗じた額となります。また、標準賞与額の上限は、健康保険、介護保険及び子ども・子育て支援金は年間573万円(毎年4月1日から翌年3月31日までの累計額。)となり、厚生年金保険と子ども・子育て拠出金は月間150万円となります。
出典:令和8年度保険料額表(東京支部)|全国健康保険協会
4〜6月の報酬で1年間の等級が決まる(残業・昇給の影響)
健康保険・厚生年金の標準報酬月額は、原則として4月・5月・6月に支払われた報酬の平均で決まり、その年の9月から翌年8月まで適用されます(定時決定)。この時期に残業が多かったり、手当が増えたりすると、標準報酬月額の等級が上がり、9月以降1年間の社会保険料が高くなります。同じ年収でも、報酬がこの3か月に偏っているかどうかで負担が変わることがあります。
また、昇給・降給などで固定的な賃金が変わり、継続した3か月の報酬に大きな差が生じたときは、定時決定を待たずに標準報酬月額が改定されます(随時改定)。年の途中で給与が大きく変わった場合は、社会保険料も年度の途中で変わる点に注意が必要です。
産休・育休中は社会保険料が免除される
産前産後休業・育児休業などの期間中は、会社が年金事務所に申し出ることで、健康保険料と厚生年金保険料が本人負担・会社負担ともに免除されます。免除されても被保険者の資格は続き、将来の年金額を計算するときは保険料を納めた期間として扱われるため、免除によって年金が減ることはありません。年収の中にこれらの休業期間が含まれる年は、その分の社会保険料がかからないため、年間の負担は早見表より少なくなります。
健康保険・厚生年金保険の保険料は、被保険者が産前産後休業期間中に事業主が年金事務所に申し出ることにより被保険者・事業主の両方の負担が免除されます
出典:厚生年金保険料等の免除(産前産後休業・育児休業等期間)|日本年金機構
40歳になると介護保険料が上乗せされる
40歳から64歳までの従業員(介護保険第2号被保険者)は、健康保険料に介護保険料(令和8年度は全国一律1.62%)が加わります。40歳の誕生日の前日が属する月から徴収が始まります。同じ年収でも、40歳になった月から社会保険料が増えるため、早見表でも40歳未満と40歳以上で金額を分けています。65歳以上になると介護保険料は市区町村が年金などから直接徴収するため、給与からの天引きはなくなります。
出典・参考資料(2件)
年収による社会保険の加入対象(106万円・130万円の壁)
ここまでは社会保険に加入している人の保険料の話ですが、年収によってはそもそも加入するかどうかが変わります。パートやアルバイトなどの短時間労働者は、次の要件をすべて満たすと勤務先の社会保険(厚生年金・健康保険)に加入します。所定内賃金が月額8.8万円以上という要件は、年収に換算すると約106万円で、いわゆる「106万円の壁」と呼ばれます。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 所定内賃金が月額8.8万円以上
- 勤め先の従業員数が51人以上(2027年10月以降は36人以上)
- 学生ではない
ただし、月額8.8万円(年収約106万円)の賃金要件は、2026年10月に撤廃される予定です。撤廃後は、週の所定労働時間や勤め先の従業員数などの要件で加入対象かどうかが判断されます。
このほか、配偶者などの扶養に入っている人が扶養から外れる目安として「130万円の壁」があります。こちらは被扶養者として認められるかどうかの基準で、加入要件とは別のものです。加入対象になった場合の保険料は、この記事の早見表や計算方法のとおり、給与から天引きされます。
早見表は年収200万円からのため、106万円・130万円の壁で加入したばかりの年収200万円未満の層は計算方法で見当をつけます。たとえば月額の報酬が11万円程度(標準報酬月額110,000円)で加入した場合、40歳未満の本人負担は健康保険・厚生年金・雇用保険をあわせて月およそ1.6万円が目安です。
出典・参考資料(1件)
一括ダウンロードする
毎月の社会保険料計算を自動化する給与計算ソフト
ここから先は、毎月の給与計算を担当する方に向けた内容です。自分の負担額を知りたい方は、ここまでの早見表と計算方法で目安を確認できます。
ここまで見てきたとおり、社会保険料の計算は決まった手順で求められます。しかし実務では、従業員一人ひとりの標準報酬月額を管理し、4種類の保険料を計算し、毎年の定時決定と料率改定に追随する作業を、毎月・全社員分くり返す必要があります。人数が増えるほど手作業の負担は重くなり、標準報酬月額の改定漏れや料率の更新漏れが起きると、後から遡って訂正することになります。
この負担を軽くするのが給与計算ソフトです。標準報酬月額と料率を登録しておけば社会保険料を自動計算し、クラウド型のサービスなら料率が改定されても自動で最新の値に更新されます。
ここでは、社会保険料の計算を自動化できる代表的な給与計算ソフトを紹介します。以下は、社会保険料の自動計算と料率改定への対応で見比べられる比較表です。
| サービス名 | 弥生給与 Next | freee人事労務 | マネーフォワード クラウド給与 | ジョブカン給与計算 | 給与奉行クラウド |
|---|---|---|---|---|---|
| 提供会社 | 弥生株式会社 | フリー株式会社 | 株式会社マネーフォワード | 株式会社DONUTS | 株式会社オービックビジネスコンサルタント |
| 提供形態 | クラウド型 | クラウド型 | クラウド型 | クラウド型 | クラウド型 |
| 社会保険料の自動計算 | ●支給・控除額とともに自動計算(全プラン) | ●社会保険料・雇用保険料・所得税を自動計算 | ●給与・賞与計算で自動計算 | ●所得税・社会保険料を法令に沿って自動計算 | ●健保・厚年・雇用保険を自動計算 |
| 料率改定への自動対応 | ●公式は「法令改正にも自動対応」と説明 | ●クラウド提供のため随時更新される想定 | ●公式が保険料率改正の自動更新を案内 | ●公式ヘルプが保険料率の自動設定を案内 | ●制度改正・保険料率の改定に自動対応(公式) |
| 初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円〜70,000円(税抜、プランにより異なる) |
| 月額費用 | 1,700円〜(税抜、年契約の月額換算) | 2,000円〜(税抜、5名分・年払い、6名目以降400円/名〜) | 2,480円〜(税抜、ひとり法人プラン・年払い) | 0円〜(税抜、無料プランあり/有料は1名400円〜、最低2,000円) | 5,500円〜(税抜、従業員規模別5プラン) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※2026年9月時点の各社公式情報にもとづきます。料金は税抜で、プラン・従業員数により異なります。最新の料金・仕様は各社公式ページをご確認ください。
主要な給与計算ソフト5選
1. 弥生給与 Next(弥生株式会社)

会計ソフトなどを手がける弥生株式会社のクラウド型の給与・労務ソフトが「弥生給与 Next」です。給与・賞与計算では支給額・控除額とともに社会保険料を自動計算し、公式サイトでは法令改正にも自動で対応するとしています。Web給与明細の配信や年末調整にも対応し、勤怠管理(弥生勤怠 Next)や労務管理(弥生労務 Next)と連携して労務事務を一つにまとめられます。
公式サイトでは「300名未満の中小企業」向けと位置づけられており、給与計算を自社で行いたい中小企業に適しています。給与・賞与支払に伴う仕訳データを「弥生会計 Next」へ連携できる点も、経理までを見据えて選ぶ企業にとって使いやすいポイントです。
2. freee人事労務(フリー株式会社)

勤怠管理・給与計算・年末調整に加え、社会保険・雇用保険の手続きや入社手続きまでを一つに集約するのがフリー株式会社の「freee人事労務」です。クラウド型のソフトで、給与計算では社会保険料・雇用保険料・所得税を自動計算し、住民税の自動控除や算定基礎届・月額変更届の作成にも対応します。
勤怠打刻の機能を含むプランもあり、別途勤怠管理システムを契約せずに勤怠から給与計算までを一つのソフトで完結させる構成も選べます。従業員数に応じた料金設計で、人数の変動に合わせてコストが変わります。
3. マネーフォワード クラウド給与(株式会社マネーフォワード)

月給制・日給制・時給制のいずれにも対応する法人向けの給与計算ソフトが、株式会社マネーフォワードの「マネーフォワード クラウド給与」です。給与・賞与の計算で所得税や社会保険料を自動計算し、社会保険・労働保険の帳票作成や電子申請、年末調整、Web給与明細の配信までをカバーします。公式サイトでは税制改正・保険料率改正への自動対応を案内しています。
会計・勤怠・社会保険・年末調整といった同社のクラウドサービス群とデータ連携でき、給与計算の結果を各サービスへ反映できる点が特徴です。外部の勤怠ソフトとの連携方法も幅広く用意されています。
4. ジョブカン給与計算(株式会社DONUTS)

クラウド勤怠・労務・給与を展開する「ジョブカン」シリーズの給与計算ソフトが、株式会社DONUTSの「ジョブカン給与計算」です。月例給与・賞与の計算で所得税・社会保険料を法令に沿って自動計算し、Web給与明細・源泉徴収票の配布、年末調整、社会保険・労働保険の書類作成に対応します。
従業員5名以下なら機能に制限のある無料プランを期限なく利用でき、有料プランは1ユーザーあたり月額400円(税抜、最低利用料金2,000円)です。同シリーズの「ジョブカン勤怠管理」「ジョブカン労務HR」とデータ連携でき(連携は有料プランが前提)、勤怠から給与計算までを揃えたい企業に向いています。
5. 給与奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

「奉行シリーズ」を手がける株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)のクラウド型給与計算システムが、給与奉行クラウドです。公式サイトでは、健康保険・厚生年金・雇用保険などの社会保険料の計算に加え、制度改正や保険料率の改定にも自動で対応するとしています。
給与明細の電子配付や、算定基礎届・月額変更届・賞与支払届といった社会保険関連の届出書類の電子申請にも対応しています。
従業員規模に応じた料金プランがあり、小規模企業から利用できます。「奉行APIコネクトサービス」を通じて勤怠管理などの外部サービスと連携し、給与計算業務のデータ受け渡しを自動化できる点も特徴です。
ここで紹介した5つのほかにも給与計算ソフトは数多くあります。以下の記事では、主要な給与計算ソフトを比較し、社会保険料の自動計算をはじめとする機能の違いや、自社に合うソフトの選び方を詳しく解説しています。導入を具体的に検討される方は、あわせてご覧ください。
まとめ
年収から社会保険料を求めるには、年収を月額に直して標準報酬月額の等級に当てはめ、健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険それぞれの料率を掛けます。令和8年度(2026年度)は、東京都・協会けんぽの健康保険料率9.85%・介護保険料率1.62%・厚生年金18.3%に加え、新設された子ども・子育て支援金0.23%が上乗せされました。
早見表の金額は目安で、実際には賞与・4〜6月の報酬・産育休・40歳到達などによって変わります。正確な金額は、標準報酬月額の等級に令和8年度の料率を掛けて求めます。
これらを毎月・全社員分、手作業で正確に処理し続けるのは負担が大きい作業です。給与計算ソフトを使えば、標準報酬月額と料率をもとに社会保険料を自動計算し、料率改定にも自動で追随できます。自社の給与計算の負担を軽くしたい場合は、各サービスの資料を取り寄せて比較検討してみてください。
また、社会保険料の計算や届出まで含めて給与計算業務そのものを社内で抱えず、外部の専門会社に任せたいという選択肢もあります。以下の記事では、給与計算アウトソーシングの業務範囲や料金体系、企業規模別の選び方を比較しています。
給与計算アウトソーシングおすすめ34選を比較|業務範囲・料金体系・規模別の選び方
毎月の給与計算や賞与計算、年末調整、社会保険の手続きに、特定の担当者が追われていないでしょうか。社会保険料率や税制は毎年のように改正され、その都度の確認作業まで含めると、経理や人事、総務の少人数体制では業務が属人化しやすくなります。担当者が…
一括ダウンロードする
よくある質問(FAQ)
Q. 社会保険料とは何ですか?
A. 社会保険料とは、健康保険・介護保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険といった公的保険の保険料の総称です。会社員の場合、このうち健康保険・介護保険・厚生年金保険は会社と従業員が原則半分ずつ負担し(労使折半)、雇用保険は会社と従業員が異なる割合で負担、労災保険は全額を会社が負担します。給与から毎月天引きされるのは、このうちの本人負担分です。
Q. 個人事業主やフリーランスの社会保険料は会社員とどう違いますか?
A. 個人事業主やフリーランスは厚生年金・健康保険ではなく国民年金と国民健康保険に加入し、保険料を全額自己負担します。会社員のような労使折半はありません。国民年金の保険料は所得にかかわらず定額(年度ごとに改定)で、国民健康保険料は前年の所得をもとに市区町村が計算します。本記事の早見表や計算方法は、会社などに雇用される会社員(協会けんぽ・厚生年金の加入者)を前提としたものです。
Q. 会社は社会保険料をどのくらい負担していますか?
A. 会社は、従業員が負担する健康保険・介護保険・厚生年金・子ども・子育て支援金とほぼ同額を労使折半で負担したうえに、雇用保険の事業主分・子ども・子育て拠出金・労災保険料を上乗せで負担します。
雇用保険は事業主負担分が本人負担分より大きく(一般の事業で賃金総額の0.85%)、子ども・子育て拠出金(厚生年金の標準報酬月額の0.36%)と労災保険料は全額会社負担です。そのため従業員を採用するときは、給与のほかに本人負担をやや上回る額が会社の人件費として別途かかります。
Q. 社会保険料の計算に使う標準報酬月額はいつ決まり、いつ変わりますか?
A. 標準報酬月額は、原則として毎年4〜6月に支払われた報酬の平均で決まり(定時決定)、その年の9月から翌年8月まで適用されます。毎月の給与が変動する人も、この3か月の平均額をもとに1年間の等級が決まります。年の途中で昇給・降給など固定的な賃金が変わり、継続する3か月の報酬に大きな差が生じたときは、定時決定を待たずに改定されます(随時改定)。
出典・参考資料(1件)
Q. 賞与(ボーナス)にも社会保険料はかかりますか?上限はありますか?
A. 賞与にも社会保険料はかかり、賞与額から1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に毎月の給与と同じ料率を掛けて計算します。上限もあり、健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金は年間573万円、厚生年金保険は1か月あたり150万円を超える部分には保険料がかかりません。そのため、額面年収が同じでも、月給と賞与の配分によって年間の社会保険料は変わります。
出典・参考資料(1件)
Q. 産休・育休の期間中も社会保険料はかかりますか?
A. 産前産後休業・育児休業などの期間中は、会社が年金事務所に申し出ることで、健康保険料と厚生年金保険料が本人・会社ともに免除されます。免除されても被保険者の資格は続き、将来の年金額を計算するときは保険料を納めた期間として扱われるため、免除によって年金が減ることはありません。休業期間を含む年は、その分の社会保険料がかからないため、年間の負担は早見表より少なくなります。
出典・参考資料(1件)
Q. 40歳になると社会保険料は変わりますか?
A. 40歳になると介護保険料(令和8年度は全国一律1.62%、本人負担0.81%)が健康保険料に上乗せされ、社会保険料が増えます。徴収は40歳の誕生日の前日が属する月から始まります。同じ年収でも40歳になった月から負担が増えるため、本記事の早見表も40歳未満と40歳以上65歳未満で分けています。65歳以上になると介護保険料は市区町村が年金などから直接徴収するため、給与からの天引きはなくなります。
Q. 年収がいくらになると社会保険に加入しますか(106万円・130万円の壁)?
A. パート・アルバイトなどの短時間労働者は、所定内賃金が月額8.8万円(年収に換算して約106万円)以上であることなどの要件をすべて満たすと、勤務先の社会保険に加入します(106万円の壁)。これとは別に、配偶者などの扶養に入っている人が扶養から外れる目安として年収130万円の壁があります。加入対象になった場合の保険料は、本記事の早見表や計算方法のとおり給与から天引きされます。
出典・参考資料(1件)
給与計算ソフトの料金・機能を一括チェック
MCB FinTechカタログでは、複数の給与計算ソフトの資料を1回の入力でまとめて請求できます。各社の機能・料金・対応範囲を並べて比較でき、社会保険料の計算を自動化するサービスを効率よく選べます。
一括ダウンロードする
MCB FinTechカタログに掲載しませんか?
MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

















