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IT資産管理ツールおすすめ15選を比較|導入社数ランキングと課題タイプ別の選び方

IT資産管理ツール おすすめ15選を比較のサムネイル画像
IT資産管理ソフトウェア比較表(2026年版)のプレビュー

主要21サービスの料金・機能を無料で一覧比較

IT資産管理ソフトウェア比較表(2026年版)

社内のPCやスマートフォン、ソフトウェアのライセンスをExcelや手作業で管理し、棚卸のたびに情報が合わない、使っていないライセンスに料金を払い続けている、といった状態に限界を感じていませんか。テレワークやSaaS利用が広がったことで、把握すべきIT資産は社外の端末やクラウドのアカウントにまで広がり、情報漏えいや不正利用のリスクも高まっています。

こうした課題を解決するのがIT資産管理ツールですが、製品は数多く、資産管理に特化したものからセキュリティ対策やSaaS管理まで担うものまで守備範囲が製品ごとに異なります。人気・評価の高い製品はどれで、自社の課題にはどのタイプが合うのでしょうか。

本記事では、IT資産管理ツールを導入社数の多い順に並べたうえで、「解決したい課題」ごとの4タイプに分け、主要な製品を機能・料金の比較表とともに紹介します。広く使われている製品を一覧でつかみ、自社の課題に合うタイプから候補を絞り込めます。選び方や費用相場、運用・サポート体制の見極め方もあわせて解説します。

また、自社の課題に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるよう、30秒で終わる選定診断ツールをご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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IT資産管理ツールの選ばれ方と人気の傾向

ここでは、どのようなIT資産管理ツールが選ばれているのかを、公表されている導入社数と選ばれ方の流れから整理します。導入社数の順位は利用の広さの目安になりますが、守備範囲が製品ごとに異なり、資産の可視化だけを求める企業と、情報漏えい対策やSaaS管理まで一元化したい企業とでは、合う製品が異なります。

導入社数の多い順に見るIT資産管理ツール

下の表は、各社が公式サイトで公表している導入社数の多い順に並べたものです(2026年9月時点で確認した公式情報)。機能や料金を合わせた総合順位ではなく、導入社数という1つの数値だけで並べています。自社の課題に合うかどうかは、次章のタイプ別の整理や比較表とあわせて確かめてください。

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導入社数の多い順SKYSEA Client ViewLANSCOPE エンドポイントマネージャーSS1ジョーシスAssetment NeoPalletControlMaLionCloudMCoreAssetViewマネーフォワード Adminafreee IT管理
順位1位2位3位4位5位
公表されている導入社数26,387社20,000社以上5,100社突破1,000社以上800社超非公表非公表非公表非公表非公表非公表
数値の範囲オンプレミス版とクラウド版の合計エンドポイントマネージャーのクラウド版とオンプレミス版の合計(LANSCOPEブランド全体の数値ではない)製品全体(提供形態ごとの内訳は記載なし)製品全体(国内・海外の内訳は記載なし)製品全体(利用者は80万人)
集計時点2026年8月31日現在2026年7月現在2026年1月現在記載なし(2026年9月確認)2026年1月現在
出典SKYSEA Client View 公式サイトLANSCOPE 公式サイトSS1 公式サイトジョーシス 公式サイトAssetment Neo 公式サイト
詳細情報公式サイト公式サイト公式サイト公式サイトサービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイトオンライン相談を予約公式サイト

※導入社数を公表していない製品は順位を付けず末尾に並べています。ISM CloudOne・Endpoint Central Cloud・Snipe-IT・JumpCloud は世界全体の利用数のみを公表しているため、国内の導入社数と比べられず、この表には含めていません。LANSCOPE エンドポイントマネージャーの数値と範囲は、公式サイトのクラウド版オンプレミス版のページによります。

IT資産管理ツールが選ばれる2つの流れ

選ばれ方には、大きく2つの流れがあります。1つは、PCの操作ログ管理やUSBメモリの持ち出し制御、脆弱性対策までを1つのツールで担う統合型を、情報システム部門が全社の端末を管理・統制する用途で導入する流れです。統合型は、多拠点・大規模環境の運用にも対応します。

もう1つは、SaaSアカウントやID(利用者権限)の管理に特化した新興タイプが、近年利用を伸ばしている流れです。テレワークやクラウドサービスの普及で、誰がどのSaaSを使っているかを把握しきれない「シャドーIT」や、退職者アカウントの放置といった新しい課題が生まれ、新興タイプはその受け皿として広がっています。

アイ・ティ・アールの調査によると、SaaS管理市場の2024年度の売上金額は27億円で、前年度比58.8%増と高い成長率を示しています。

出典・参考資料(1件)

このように、従来型の統合的なIT資産管理と、SaaS・ID管理に特化した新興タイプが並存しているのが現状です。次章では、こうした製品群を「解決したい課題」で4つのタイプに整理し、自社がどのタイプを選ぶべきかを判断できるようにします。

課題タイプ別に選ぶIT資産管理ツール

ここからは、IT資産管理ツールを「解決したい課題」で4つのタイプに分けて解説します。多くの製品は複数の機能を備えていますが、どこに強みを置くかで向き・不向きが分かれます。自社が最も解決したい課題に照らして、どのタイプが近いかを確認してください。

IT資産管理ツールを解決したい課題で4タイプに分けた図解。従来型は手元にある社内のPC・サーバー・ソフトウェアを対象に、タイプ①IT資産管理に特化(台帳管理と棚卸・ライセンス最適化)、タイプ②内部統制・情報漏えい対策(操作ログ記録・外部デバイス制御・持ち出し監視を追加)、タイプ③セキュリティ対策まで統合(脆弱性検出・パッチ配布・マルウェア対策を追加)と守備範囲が積み上がる。タイプ④SaaS・ID管理は手元にないクラウド上のSaaSアカウント・IDの可視化や入退社時のアカウント発行削除、シングルサインオンによる認証の一元化まで守備範囲を広げる。

IT資産管理に特化したタイプ

PCやソフトウェアの台帳管理と棚卸を主眼に置いたタイプです。各端末に導入したエージェント(常駐プログラム)が、機器の構成情報やインストール済みソフトウェアを自動で収集し、Excelでの手作業管理から脱却できます。まず資産の実態を可視化し、無駄なライセンスの支払いを減らしたい企業に向いています。導入・運用がシンプルで、比較的低コストで始められるものが多いのも特徴です。

内部統制・情報漏えい対策に強いタイプ

資産管理の機能に加えて、PCの操作ログ記録、USBメモリなど外部デバイスの利用制御、ファイルの持ち出し監視といった機能を備えたタイプです。「誰が・いつ・どの情報を扱ったか」を記録し、内部不正の抑止と、問題が起きたときの証跡の確保を重視する企業に向いています。監査対応や情報漏えい対策を目的に導入されることが多いタイプです。

セキュリティ対策まで統合するタイプ

資産管理・操作ログに加え、OSやソフトウェアの脆弱性の検出、修正プログラム(パッチ)の配布、マルウェア対策までをエンドポイント(社内の端末)で一元的に担うタイプです。IT資産の管理と外部脅威への防御を1つのツールに集約したい企業や、多拠点・多数の端末をまとめて統制したい情報システム部門に向いています。守備範囲が広い分、機能も豊富です。

SaaS・ID管理まで広げるタイプ

クラウド上のSaaSアカウントや利用者のID(アクセス権限)の管理まで守備範囲を広げたタイプです。SaaSとAPIで連携して利用状況を可視化し、入社・退職にともなうアカウントの発行・削除(プロビジョニング)や、シングルサインオン(1つの認証で複数サービスにログインする仕組み)による認証の一元化を自動化します。

使われていないSaaS契約の見直しや、退職者アカウントの放置・シャドーITを防ぎたい企業に向いています。

4つのタイプの特徴と、それぞれに該当する主なサービスを一覧にまとめました。

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課題タイプ別の特徴IT資産管理に特化したタイプ内部統制・情報漏えい対策に強いタイプセキュリティ対策まで統合するタイプSaaS・ID管理まで広げるタイプ
重視する課題資産の可視化・棚卸/ライセンス最適化操作ログ・持ち出し制御による内部不正の抑止と証跡確保脆弱性対策・パッチ配布まで含めた端末の一元統制SaaSアカウント・ID・権限の可視化と自動化
向いている企業まず資産管理を仕組み化したい中小企業・情シス専任が少ない組織監査対応・情報漏えい対策を重視する企業資産管理と外部脅威対策を集約したい多拠点・大規模組織クラウド利用が多くシャドーIT・退職者アカウントを防ぎたい企業
該当する主なサービスAssetment Neo、PalletControl、Snipe-IT などSS1、MaLionCloud、MCore などSKYSEA Client View、LANSCOPE、AssetView、ISM CloudOne、Endpoint Central などマネーフォワード Admina、JumpCloud、ジョーシス、freee IT管理 など

とはいえ、自社がどのタイプに当てはまるかを一度で見極めるのは難しいケースもあります。そのような場合でも自社の状況に合わせて最適なサービスを最短で見つけられるように、「30秒で終わる選定診断ツール」を以下にご用意しています。ぜひこちらもご活用ください。

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【比較表】主要IT資産管理ツールを課題タイプ・機能・料金で比較

ここからは、自社の課題や要件に合わせて客観的に比較・選定できるよう、主要なIT資産管理ツールを課題タイプ・対応資産・提供形態・料金体系などの軸で横断的に比較します。各サービス名をクリックすると、記事後半の個別紹介にジャンプできます。

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主要IT資産管理ツールの比較Assetment NeoPalletControlSnipe-ITSS1MaLionCloudMCoreSKYSEA Client ViewLANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版AssetViewISM CloudOneEndpoint Central Cloudマネーフォワード AdminaJumpCloudジョーシスfreee IT管理
得意な課題タイプIT資産管理特化IT資産管理特化IT資産管理特化内部統制・情報漏えい対策内部統制・情報漏えい対策内部統制・情報漏えい対策セキュリティ対策まで統合セキュリティ対策まで統合セキュリティ対策まで統合セキュリティ対策まで統合セキュリティ対策まで統合SaaS・ID管理SaaS・ID管理SaaS・ID管理SaaS・ID管理
主な管理対象PC・サーバー/ソフト・ライセンス/物品現物PC/ソフト・ライセンスPC/ソフト・ライセンス/消耗品PC・サーバー/ソフト・ライセンスPC(Windows・Mac)/モバイル/ソフト・ライセンスPC/ソフト・ライセンス/モバイルPC・NW機器/ソフト・ライセンス/モバイルPC/モバイル/ソフト・ライセンスPC/ソフト・ライセンス/SaaS(Cloud+)PC(Windows・Mac)/モバイル/ソフト・ライセンスPC/モバイル/ソフト・ライセンスSaaSアカウント・ID/デバイスSaaS・ID/デバイス/ハード資産SaaSアカウント/デバイスSaaSアカウント/デバイス/備品
提供形態クラウドクラウド/オンプレクラウド/オンプレ(OSS)クラウド/オンプレクラウドオンプレ(AWS・Azure可)クラウド/オンプレクラウド/オンプレクラウド/オンプレクラウドクラウド/オンプレクラウドクラウドクラウドクラウド
情報収集方式バーコード・QR・RFID/API・CSV連携エージェント手動・CSV・REST APIエージェントエージェントエージェントエージェントエージェントエージェントエージェントエージェントSaaS API連携エージェント/API・SCIM連携SaaS API連携SaaS API連携
主なセキュリティ・統制機能台帳・棚卸中心(操作ログ・制御は非搭載)デバイス制御/操作ログ(InfoTrace連携)2要素認証・権限管理(台帳中心)操作ログ/USB制御/Windows Update配信操作ログ/デバイス制御/情報漏洩対策操作ログ/USB制御/パッチ管理/検疫操作ログ/USB制御/ソフト配布/MDM操作ログ/デバイス制御/MDM(EDR連携可)操作ログ/デバイス制御/暗号化/PC更新管理脆弱性診断/ふるまい検知/デバイス制御/操作ログパッチ管理/デバイス制御/MDMシャドーIT検知/退職者アカウント自動削除SSO/MFA/条件付きアクセスシャドーIT検知/オフボーディング自動化シャドーIT検知/設定リスク可視化
対象規模の目安中小〜大企業中堅〜大企業・自治体中小〜中堅(要技術リソース)中小〜大企業(1台〜)中小〜中堅(5〜10,000台)中堅〜大企業(数百〜1万台超)中堅〜大企業(〜5万台)中堅〜大企業・金融中小〜大企業(50台〜)中小〜大企業中小〜大企業(50台〜)中小〜大企業(50ID以下無料)中小〜大企業中小〜大企業中小〜大企業
料金体系月額制(Standard 47,000円〜442,000円)買い切り+サブスク(要お問い合わせ)OSS版無料/クラウド版は要お問い合わせオンプレ5,500円/ライセンス〜/クラウド月額制初期0円/月額900円/ライセンス〜オンプレ・300台で初年度230万円〜要お問い合わせ(個別見積もり)年額3,600〜6,000円/台+初期費用3万円/社(税抜・プランⅡ)モジュール別・台数課金(要お問い合わせ)月額制(要お問い合わせ)50台で年間21.8万円〜(税別)50ID以下無料/51ID〜は1ID月額300円(税別)ユーザー月額($9〜/USD建て・国内は代理店見積もり)要お問い合わせ(BPOは月額8万円〜)要お問い合わせ
無料トライアルデモ試用のみ30日間OSS版は無償30日間(クラウド版)30日間(5台まで)体験セミナーのみ要お問い合わせ要お問い合わせあり(要件ヒアリング後)30日間30日間14日間(50ID以下は無料)30日間要お問い合わせあり
詳細情報サービス詳細を見る公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイトオンライン相談を予約サービス詳細を見る公式サイト公式サイト

※上記は各サービスの一般的な機能の傾向です。個別の機能搭載の有無や提供形態(標準・オプション等)は各社の最新情報をご確認ください。

本記事は課題タイプから候補を絞り込む構成ですが、より多くの製品を機能範囲や課金モデルまで踏み込んで横並びで確認したい場合もあります。IT資産管理ツールを網羅的に比較したまとめ記事では、製品を「どこまでの機能をカバーするか」という機能範囲で分類し、台数課金・ID課金など課金モデル別の料金相場まで整理しています。各社のスペックを詳しく突き合わせて絞り込みたいときの参照先としてご活用ください。

IT資産管理ツールの個別紹介(課題タイプ別)

ここからは、課題タイプごとに主要なIT資産管理ツールを個別に紹介します。各サービスの提供会社・特徴・向いている企業を確認し、資料請求する候補を絞り込む参考にしてください。なお、各サービスに付けた番号は課題タイプ別の並び順で、人気やおすすめの順位ではありません。

IT資産管理に特化したタイプのサービス

1. Assetment Neo(株式会社アセットメント)

Assetment Neo の公式サイトのスクリーンショット

株式会社アセットメントが提供するクラウド型の社内資産管理システムです。2026年5月に情シス・経理・貸出の3シリーズへ再編され、このうち情シス向けシリーズが、PC・サーバーの台帳管理やソフトウェアライセンス管理、社内ヘルプデスクを担います。

資産の識別にはバーコード・QRコード・RFIDの3方式すべてに対応し、専用リーダーがなくてもスマートフォン(iOS・Android)で棚卸を進められます。SuperStream-NXや固定資産奉行など主要な固定資産管理システムとCSV・APIで連携し、会計側の台帳と現物情報を突き合わせられます。

利用ユーザー数はStandard・Enterpriseとも無制限で、Standardの月額費用は利用機能と資産数(300〜30,000資産)に応じて47,000円〜442,000円です。初期費用は要問い合わせで、公式サイト記載では800社超・80万人が利用しています(2026年1月時点)。

2. PalletControl(JALデジタル株式会社)

PalletControl の公式サイトのスクリーンショット

1995年にJALグループが社内のPC運用管理のために内製したツールを起源とする、国産のIT資産管理ソフトウェアです。現在はJALデジタル株式会社(旧・株式会社JALインフォテック)が外販しています。

資産管理・配布管理・セキュリティ・ユーザーサポートの4機能で構成され、ソフトウェア配布やPC設定変更の自動化、デバイス制御、リモート接続によるサポートに対応します。オプションのInfoTrace連携で、操作ログの取得も可能です。

提供形態は買い切り型のオンプレ版(PalletControl 10)とサブスク型のクラウド版(PalletControl クラウド)から選べ、クラウド版はサーバーやVPNを用意せずに利用できます。30日間の無料トライアルがあり、料金は要問い合わせです。

3. Snipe-IT(Grokability, Inc.)

Snipe-IT の公式サイトのスクリーンショット

米国のGrokability, Inc.が開発するオープンソースのIT資産管理システムです。ハードウェア・ソフトウェアライセンス・消耗品・アクセサリ・利用者を一元管理でき、表計算ソフトでの管理からの移行先として使われています。

サーバーを自社で用意するセルフホスト版はオープンソースとして無料で利用でき、ソースコードが公開されているため独自要件へのカスタマイズやオンプレミス運用に向きます。バーコード・QRコードのラベル生成やREST APIによる外部連携、2要素認証にも対応します。ただしセルフホスト版はLAMP環境(Linux・Apache・MySQL・PHPによるサーバー構成)の構築など技術リソースが必要です。

Grokability提供のクラウドホスト版もあり、国内では株式会社デージーネットがOSSサポートを提供しています。公式サイトによると、約6,000社に導入され、約2,200万件の資産と1,000万人超の利用者を管理しています(2026年9月時点の公式サイト表示)。

内部統制・情報漏えい対策に強いタイプのサービス

4. SS1(株式会社ディー・オー・エス)

SS1(System Support best1)の公式サイト

株式会社ディー・オー・エスが開発するSS1(System Support best1)は、IT資産管理・ログ管理ツールです。自社サーバーに構築するオンプレミス版と、サーバー構築不要でPC1台から導入できるクラウド版の2形態を備えています。機器やソフトウェアの情報を自動収集する基本機能に、操作ログ収集・USB制御・リモートコントロールといったオプションを必要な範囲で組み合わせる構成をとります。

内部統制の面では、ファイルアクセスやアプリケーション操作、印刷・Web閲覧などの操作ログを取得し、USBメモリなど外部デバイスの利用を制限して情報の持ち出しを抑止できます。管理画面にはExcel風のインターフェースを採用しています。

料金は、オンプレミス版が1ライセンス5,500円から(初回25ライセンス以上)の買い切り型、クラウド版が初期費用不要の月額制で、運用方針に応じて選べます。クラウド版には30日間の無料トライアルが用意されています。まず操作ログと持ち出し制御で社内端末の統制を固めたい企業に向いています。

5. MaLionCloud(株式会社インターコム)

MaLionCloudの公式サイト

MaLionCloud(マリオンクラウド)は、株式会社インターコムが提供するクラウド型の統合運用管理ツールです。情報漏洩対策・IT資産管理・労務管理支援・運用管理支援の4カテゴリにわたる50を超える機能を標準搭載し、WindowsとMacの端末に加え、スマートフォン・タブレットまで一元管理できます。

情報漏洩対策では、アプリケーション起動や印刷、外部デバイス接続、メール送受信、ファイルアクセスといった操作をリアルタイムに記録・監視し、うっかりメール送信の抑止や不正PCの接続遮断にも対応します。持ち出しPC・オフライン端末の操作監視や、紛失・盗難時のリモートロックも備えます。

サーバー構築・保守が不要で、初期費用0円・最小5ライセンスから始められる点が、オンプレミス版のMaLion 7との主な違いです。最大30日間・5クライアントまで無料で試せます。WindowsとMacが混在する環境で、情報漏えい対策と資産管理を1つのサービスにまとめたい企業に向いています。

6. MCore(住友電工情報システム株式会社)

MCoreの公式サイト

住友電工グループのシステムインテグレーターである住友電工情報システム株式会社が自社開発したMCoreは、IT資産管理からセキュリティパッチの適用、外部デバイス制御、操作ログ、ネットワーク検疫までを1つのシステムに統合したツールです。数百台から1万台以上の端末を持つ中堅〜大企業を主な対象としています。

内部不正の抑止に向けては、操作ログの記録と外部デバイス制御に加え、使用禁止ソフトウェアの起動制御、BitLockerの管理などを備えます。大容量のパッチをP2P(端末同士が直接データをやり取りする方式)で分散配信してネットワーク負荷を抑える仕組みを持ち、端末が多拠点に分散する環境での運用を想定した設計です。

オンプレミスでの構築が基本で、AWSやAzure上への構築にも対応します。料金は公式サイトの目安で300台規模が初年度230万円からとされ、正確な費用は個別見積もりとなります。開発元が属する住友電工グループ自身が数万台規模でMCoreを運用しており、大規模環境の内部統制を社内で完結させたい企業に向いています。

セキュリティ対策まで統合するタイプのサービス

7. SKYSEA Client View(Sky株式会社)

SKYSEA Client Viewの公式サイト画面

SKYSEA Client Viewは、Sky株式会社が2007年から提供するクライアント運用管理ソフトです。資産管理・操作ログ・USBデバイス制御・ソフトウェアライセンス管理・リモート操作を、1つの管理コンソールに集約して社内端末を統制します。

富士キメラ総研の調査(2023年度「端末管理・セキュリティツール(ソフトウェア)」市場)ではベンダーシェア1位で、導入は累計26,387社、管理台数は1,300万台を超えます(2026年8月31日時点、オンプレミス版とクラウド版の合計)。オンプレミス版は最大50,000台、クラウド版は1〜20,000台まで対応し、企業規模に応じて選べます。

出典・参考資料(2件)

料金は企業規模や必要な機能に応じた個別見積もりで、要お問い合わせです。多拠点・大規模な環境をオンプレミスで一元統制したい情報システム部門に向いています。

8. LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版(エムオーテックス株式会社)

LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版の公式サイトのスクリーンショット

PCとスマートフォンを1つのコンソールで管理できる、クラウド型のエンドポイント管理ソリューションです。エムオーテックス株式会社が提供し、IT資産管理・ソフトウェアライセンス管理・操作ログ・デバイス制御・MDM(モバイル端末管理)を包括的にカバーします。

公式サイトによると、LANSCOPEブランド全体では日本の金融機関の1/3、上場企業の1/4が導入しています。エンドポイントマネージャー(クラウド版・オンプレミス版の合計)の導入社数は20,000社以上です。クラウド版のほかオンプレミス版も選べ、EDR(端末の脅威検知・対応)などを担う同ブランドのセキュリティ製品とも連携できます。

料金は公式サイトで公開されています(税抜、2026年9月時点)。1台あたりの年額ライセンス料は、スマートフォン向けのライトAが3,600円、操作ログを取らないPC向けのライトBが4,800円、操作ログを取るPC向けのベーシックが6,000円です(プランⅡの場合)。

契約は、台数を問わず初期費用30,000円/社のプランⅡと、1台6,800円の登録料を払う代わりに年額ライセンス料が1台1,200〜3,600円に下がるプランⅠから選べます。公式サイトでは、3年以上使うならプランⅠが割安と案内されています。

出典・参考資料(1件)

金融機関や上場企業での採用実績を重視する企業や、資産管理とセキュリティ運用を同じブランドでそろえたい企業に向いています。

9. AssetView(株式会社ハンモック)

AssetViewの公式サイト画面

AssetViewは、株式会社ハンモックが提供する統合型のIT資産管理ソフトです。IT資産管理・操作ログ・デバイス制御・ファイル暗号化・PC更新管理などを、必要なモジュール単位で選んで導入できる構成が特徴です。

提供形態は、オンプレミス版・CLOUD版に加え、人事情報と連携して従業員・デバイス・SaaSを「ヒト」軸で一元管理するAssetView Cloud+の3つです。Cloud+は情報漏洩対策・PC更新管理・IT資産管理・SaaS管理の4プランから必要なものだけを選べ、各プラン最低50台から契約できます。

料金は管理台数が増えるほど1台あたりの単価が下がる方式で、金額は要お問い合わせです。必要な機能だけを段階的にそろえたい企業に向いています。

10. ISM CloudOne(クオリティソフト株式会社)

ISM CloudOneの公式サイト画面

管理サーバーを自社で構築せずに導入できる、クラウド型のIT資産管理・エンドポイントセキュリティ管理ツールです。クオリティソフト株式会社が提供し、社内・テレワーク・海外拠点の端末をインターネット経由で一元管理できます。

PC(Windows/Mac)とスマートデバイス(iOS/Android)を対象に、自動脆弱性診断・ふるまい検知・外部デバイス制御・操作ログ収集といったセキュリティ機能と、資産管理・Windows運用管理を1つの管理コンソールで扱えます。同社のオンプレミス製品QNDとも連携できます。

30日間の無料トライアルが用意されています。料金は公式サイトでは価格表のダウンロード提供となっているため、正確な費用は資料請求や問い合わせで確認する必要があります。サーバーを持たずにセキュリティ対策まで一元化したい企業に向いています。

11. Endpoint Central Cloud(ゾーホージャパン株式会社)

Endpoint Central Cloud(ManageEngine)の公式サイト画面

Endpoint Central Cloudは、米国Zoho Corporationの日本法人であるゾーホージャパン株式会社が提供するエンドポイント管理ツールです。ManageEngine製品群の主力で、旧称は「Desktop Central」です。

インベントリ管理・ソフトウェア配布・パッチ管理・MDM・リモートコントロールを統合し、Windows/Mac/Linux/iOS/Android/ChromeOSを単一のコンソールで管理できます。パッチ管理は1,100種類以上のサードパーティ製品に対応します。

料金はコンピューター50台・1ユーザーで年間21.8万円から(保守サポート込み、税別)と公式サイトに明示されており、30日間の無料トライアルも利用できます。価格が明示されている点や対応OSの広さを重視する企業に向いています。

SaaS・ID管理まで広げるタイプのサービス

12. マネーフォワード Admina(マネーフォワードi株式会社)

マネーフォワード Adminaの公式サイト

「情シス向け業務OS」を掲げるSaaS・IT資産管理プラットフォームで、提供元は株式会社マネーフォワードの100%子会社であるマネーフォワードi株式会社です。従業員を軸に、誰がどのSaaSを使っているかの可視化、入退社時のアカウント発行・停止、シャドーIT検知、デバイス管理までを一元化します。

アカウントの発行・削除に双方向で対応するSaaSは200種類を超え(2025年11月時点)、連携できるSaaSは380以上に達します(2026年8月時点)。Google Workspace・Microsoft 365・Azure ADと連携して退職者アカウントを自動判定し、不要なアカウントを3クリックで削除できます。

料金は50ID以下なら全機能を無料で使え、51ID以上は1IDあたり月額300円(税別)です。50ID以下は無償で全機能を利用できるため、専任の情シスを置きにくい中小規模から始めたい企業に向いています。

13. JumpCloud(JumpCloud, Inc.)

JumpCloudの公式サイト

米国のJumpCloud, Inc.が提供する、ID・アクセス・デバイスを1つのコンソールで管理するオープンディレクトリ・プラットフォームです。クラウドディレクトリを中核に、シングルサインオン(SSO)、多要素認証(MFA)、デバイス管理(MDM)、SaaS管理を統合し、Windows・Mac・Linuxを横断して管理できます。

入退社に伴うIDの発行・削除の自動化に加え、シャドーIT検知や未使用ライセンスの回収といったSaaS管理機能を備えます。調達から廃却までのハードウェア資産の台帳管理や、SOX・ISOの監査に使えるレポート出力にも対応します。

公式料金は米ドル建てで、デバイス管理は1ユーザー月額9ドルから(年払い)、必要な機能だけを個別に追加できるメニューもあります。ただし日本法人はなく、国内は代理店経由・円建ての個別見積もりとなるため、日本語サポートや導入支援の範囲は代理店に確認する形になります。

14. ジョーシス(ジョーシス株式会社)

ジョーシスの公式サイト

ラクスル株式会社の社内プロジェクトから2022年に法人化したジョーシス株式会社が提供する、ITデバイスとSaaSを統合管理するクラウドサービスです。分散しがちなSaaSアカウントとデバイスを一元的に可視化・棚卸しし、入社時の付与から退職時の停止までを自動化します。

従業員マスタのステータスを「退職」に変更すると、紐づくSaaSアカウントやデバイスの削除・停止タスクを自動生成するワークフローをテンプレートで用意しています。ネイティブ連携は350以上に対応し、2026年2月にはノーコードで連携を作成するAI連携ビルダーを発表しました。

導入企業は1,000社以上(公式事例ページ)で、ツールの提供に加え、デバイス・SaaS管理業務そのものを月額8万円から代行するBPO(業務の外部委託)オプションも選べます。ツールの導入だけでなく運用まで任せたい企業にとって選択肢になります。

15. freee IT管理(フリー株式会社)

freee IT管理の公式サイト

会計や人事労務のfreeeシリーズを展開するフリー株式会社のIT資産管理サービスで、SaaSアカウント・デバイス・備品を一元管理します。「Bundle by freee」を統合して現在の名称になり、人事マスタとSaaSを自動で名寄せして未把握のシャドーアカウントを検出します。

入退社に伴うアカウントの発行・削除をノーコードで自動化できるほか、デバイスと所有者をバーコード・QRコードで紐づける備品管理、二要素認証の未設定などの設定リスクの可視化にも対応します。API連携はGraphQLとSCIM(クラウドサービス間でアカウント情報を連携する標準規格)に対応します。

freee人事労務・freee会計と併用すると、人事マスタからSaaSまで一貫してアカウントを管理できます。株式会社JTB(13,000名規模)などの導入実績があり、freee製品をすでに使っている企業と親和性が高い構成です。

失敗しないIT資産管理ツールの選び方・比較ポイント

候補を絞り込んだら、次の観点で自社に合うかを確認しましょう。機能の多さだけで選ぶと、導入後に使いこなせず投資に見合わないことがあります。自社の課題・体制に照らして、過不足のない製品を見極めることが大切です。

提供形態(クラウド/オンプレミス/ハイブリッド)はどちらが合うか

自社でサーバーを用意・保守する手間や初期費用を抑えたい場合は、クラウド型(SaaS)が向いています。導入が早く、機能追加やメンテナンスは提供事業者側で行われます。一方、ログの保存期間や情報の収集頻度を自社の環境に合わせて細かく制御したい、社外にデータを出せない規程がある、といった場合はオンプレミス型が適しています

両者の中間として、管理サーバーは自社に置きつつ一部機能をクラウドで補うハイブリッド構成を選べる製品もあります。中小企業では、運用負荷の小さいクラウド型から始めるのが一般的です。

資産情報の収集方式は自社の端末環境に合うか

資産情報の集め方には、各端末に常駐プログラムを入れるエージェント型と、入れずにネットワーク経由で情報を集めるエージェントレス型があります。エージェント型は操作ログやソフトウェア構成まで詳細に取得できる反面、端末への導入・更新の手間がかかります。エージェントレス型は導入が手軽ですが、取得できる情報は限られます。

SaaS・ID管理まで対象にする場合は、各SaaSとAPIで連携して情報を集める方式が中心です。自社が管理したい資産が社内のPCなのか、社外の端末やクラウドのアカウントまで含むのかで、適した方式が変わります。

運用工数・サポート体制で1人情シスでも回せるか

IT資産管理ツールは導入して終わりではなく、日々の棚卸・アラート確認・レポート作成といった運用が続きます。専任の担当者を置きにくい中小企業では、機能の豊富さより「少ない工数で回せるか」が重要です。

管理画面の分かりやすさ、初期設定やポリシー設計を支援してくれる導入サポートの有無、電話・メールでの問い合わせ対応時間、代理店による運用代行の可否などを確認しましょう。高機能でも運用が回らなければ形骸化するため、自社の運用体制に見合った製品を選ぶことが、導入後の失敗を避ける鍵になります。

必要なセキュリティ機能・対応OSやデバイスの範囲は足りるか

自社が求めるセキュリティ機能の範囲を整理し、過不足を確認しましょう。操作ログや外部デバイス制御までで十分か、脆弱性診断やパッチ配布まで必要か、SaaSのアカウント棚卸まで求めるかで、選ぶタイプが変わります。

あわせて、管理対象にWindows以外のmacOS・iOS・Android端末が含まれる場合は、それらに対応しているか、スマートフォン・タブレットの管理(MDM)に対応するかも確認しておきましょう。

IT資産管理ツールは資産の可視化と内部統制を担うもので、外部からの攻撃を防ぐウイルス対策ソフトとは役割が異なるため、両者を組み合わせて考える必要があります。

SaaS・ID管理型と従来型IT資産管理の使い分け

近年は、従来型のIT資産管理と、SaaS・ID管理に特化した新興タイプの2系統が並存しています。どちらを選ぶべきかは、管理したい資産がどこにあるかで判断します。

従来型は、社内のPCやサーバー、インストール済みソフトウェアといった「手元にある資産」の管理を得意とします。エージェントで端末の情報を集め、操作ログやセキュリティ対策まで守備範囲を広げてきました。物理的な端末が多く、情報漏えい対策や内部統制を社内で完結させたい企業に適しています。

一方、SaaS・ID管理型は、クラウド上のアカウントや利用権限という「手元にない資産」の管理を得意とします。どの部署が何のSaaSを契約し、誰がアクセスできるかを可視化し、入退社にともなう権限付与・削除を自動化します。SaaSの利用が多く、契約やアカウントの管理が追いつかない企業に適しています。

実務では、社内端末の管理を従来型で固めつつ、増え続けるSaaSの管理を専用ツールで補う、という併用も選択肢になります。自社の資産がPC中心なのか、クラウドサービス中心なのかを棚卸し、優先度の高いほうから着手するとよいでしょう。

ソフトウェアのライセンスやSaaSの契約管理に絞って製品を選びたい場合は、ライセンス管理に特化したツールの比較もあわせて参考になります。SaaS管理型と統合IT資産管理型では、人事情報との名寄せやコスト最適化のアプローチが異なるため、その違いと選び方を整理した記事をご用意しています。

IT資産管理ツールの費用相場と料金体系

IT資産管理ツールの料金は、課金の単位によって考え方が変わります。主な料金体系は次の3つです。

  • 台数(デバイス)課金:管理するPC・スマートフォンの台数に応じて課金する方式。従来型に多い方式です。本記事で紹介した製品の公表価格では、クラウド型はLANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版が1台年額3,600〜6,000円(税抜、プランⅡ。別途初期費用30,000円/社)、MaLionCloudが1ライセンス月額900円(税抜、100ライセンス想定時)、オンプレミス型はSS1が1ライセンス5,500円からです。
  • ID(利用者)課金:管理する利用者数に応じて課金する方式。SaaS・ID管理型に多い方式です。たとえばマネーフォワード Adminaは50ID以下なら無料、51ID以上は1IDあたり月額300円(税別)で、JumpCloudはデバイス管理が1ユーザー月額9ドルから(年払い)です。
  • 従量・見積もり課金:管理するSaaSの数や機能、導入規模に応じて変動する方式。公表されている目安では、Endpoint Central Cloudが50台で年間21.8万円から(税別)、MCoreが300台規模で初年度230万円からです。

従業員数を基準に費用が決まるID課金は端末台数より人数で見積もる形になり、台数課金とはコストのかかり方が変わります。

多くの製品は、企業規模や必要な機能によって見積もりが変わるため、料金を「要お問い合わせ」としています。正確な費用は、管理したい台数・人数と必要な機能を整理したうえで、複数社から資料を取り寄せて比較するのが確実です。台数課金と人数課金では、自社の従業員数と端末台数のどちらが多いかで割安な製品が変わる点にも注意が必要です。

IT資産管理ツールの基礎知識(とは・機能・メリット・注意点)

ここまで比較・選定の観点を見てきましたが、あらためてIT資産管理ツールの基本を整理します。仕組みや機能、導入で得られること、注意点を押さえておくと、比較検討の精度が上がります。

IT資産管理ツールとは(管理対象となるIT資産の例)

IT資産管理ツールとは、企業が保有するIT資産の情報を収集・一元管理し、棚卸やライセンス管理、セキュリティ対策を効率化するためのソフトウェアです。管理対象となるIT資産には、PC・サーバー・スマートフォンなどの「ハードウェア」、インストールされたソフトウェアやそのライセンスといった「ソフトウェア資産」、近年ではクラウド上のSaaSアカウントや利用権限までが含まれます。

これらを台帳で一元管理することで、「何を・誰が・どこで使っているか」を正確に把握できます。

主な機能・管理できるIT資産

IT資産管理ツールは製品によって守備範囲が異なりますが、一般的に次のような機能を備えています。

  • ハードウェア資産管理:PC・サーバー・モバイル端末の機器情報や構成を自動で収集し、台帳化する
  • ソフトウェア・ライセンス管理:インストール済みソフトを把握し、契約ライセンス数との過不足を管理する
  • 操作ログ管理・デバイス制御:PCの操作履歴を記録し、USBメモリなど外部デバイスの利用を制御する
  • セキュリティ対策:OSやソフトの脆弱性を検出し、修正プログラムの配布状況を管理する
  • SaaS・ID管理:クラウドサービスのアカウントや利用権限を可視化し、入退社にともなう権限を管理する

導入で解決できること(メリット)

IT資産管理ツールを導入する最大のメリットは、手作業では追いきれないIT資産の実態を正確に把握し、管理業務の負担を減らせることです。棚卸や台帳更新が自動化されることで、担当者の工数が減り、使われていないソフトウェアのライセンスを解約してコストを最適化できます。

あわせて、情報漏えいや内部不正のリスク低減にも役立ちます。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「組織における内部不正防止ガイドライン」でも、内部不正対策として資産管理と定期的な棚卸の実施が挙げられています。

情報機器の紛失等を発見できるようにするために、台帳等で設置場所や使用者を管理し、定期的に棚卸(資産の有無の確認)を実施します。

出典:組織における内部不正防止ガイドライン 第5版|独立行政法人情報処理推進機構(IPA)

誰がどの機器・情報を扱っているかを台帳で管理し、操作ログを記録しておくことで、不正の抑止と、問題発生時の原因追跡がしやすくなります。

導入・運用時の注意点

導入時に注意したいのは、対象端末が多い場合のエージェント展開の負荷です。エージェント型は各端末への導入・更新に手間がかかるため、配布の方法や運用体制をあらかじめ確認しておきましょう。いきなり全社へ広げず、一部の部署から段階的に導入して運用を固めると、定着させやすくなります。

導入後は、棚卸やアラート確認などの運用が続きます。担当者が無理なく続けられるよう、レポートやアラートの設定を自社の運用に合わせて調整し、形だけの導入で終わらせないことが大切です。

まとめ

本記事では、IT資産管理ツールを「解決したい課題」ごとの4タイプに分け、選ばれ方の傾向や比較表、選び方のポイントを解説しました。製品の守備範囲はそれぞれ異なるため、導入社数の多い順の一覧で広く使われている製品をつかんだうえで、自社の課題に合うタイプの中から候補を絞り込むと選びやすくなります。

まず資産の可視化・棚卸を仕組み化したいなら資産管理に特化したタイプ、操作ログや持ち出し制御で内部統制を固めたいなら内部統制に強いタイプ、脆弱性対策まで一元化したいならセキュリティ統合タイプ、SaaSやアカウントの管理に課題があるならSaaS・ID管理タイプが候補になります。選定診断ツール比較表、各サービスの資料を活用し、自社の課題と運用体制に合った製品の導入を進めてください。

よくある質問(FAQ)

Q. IT資産管理ツールとは何ですか?

A. IT資産管理ツールとは、企業が保有するPC・スマートフォン・ソフトウェアライセンス・SaaSアカウントなどのIT資産の情報を自動で収集し、台帳で一元管理するソフトウェアです。棚卸やライセンス管理を効率化するだけでなく、操作ログの記録やデバイス制御を通じて情報漏えい・内部不正の対策にも使われます。

製品ごとに守備範囲が異なり、資産の可視化に特化したものから、セキュリティ対策やSaaS管理まで担うものまであります。

Q. 結局、IT資産管理ツールはどう選べば失敗しませんか?

A. IT資産管理ツールは、導入社数の多い順の一覧で広く使われている製品を確かめたうえで、自社が最も解決したい課題(資産の棚卸・内部統制・セキュリティ対策・SaaS管理)に合うタイプから絞り込むのが失敗しない選び方です。導入社数が多い製品でも守備範囲は大きく異なり、機能の多さだけで選ぶと使いこなせずに運用が形骸化しがちです。

まず自社の課題タイプを見極め、そのうえで対応OS・デバイスの範囲、提供形態(クラウド/オンプレミス)、運用工数やサポート体制が自社に合うかを確認し、資料請求で候補を数本に絞って比較するとよいでしょう。

Q. IT資産管理ツールは何台くらいの規模から導入すべきですか?

A. IT資産管理ツールの導入に明確な台数基準はありませんが、PCが20〜30台を超え、Excelや手作業での管理が追いつかなくなってきたら導入を検討する目安とされます。台数が少ないうちはExcelでも管理できますが、手入力では情報を最新に保ちにくく、操作ログやデバイス制御といったセキュリティ機能も持てません。

棚卸のたびに情報が合わない、使っていないライセンスを払い続けている、といった状態が出てきたら、規模にかかわらず導入を検討する時期といえます。

Q. 中小企業や情シス担当者が1人の会社には、どのタイプのIT資産管理ツールが向いていますか?

A. 専任の担当者を置きにくい中小企業や「1人情シス」の環境には、サーバーの構築・保守が不要で運用負荷の小さいクラウド型の製品が向いています。まず資産の可視化・棚卸を仕組み化したいなら資産管理に特化したタイプ、クラウドサービスの利用が多いならSaaS・ID管理タイプが候補です。

機能の豊富さよりも「少ない工数で回せるか」を重視し、管理画面の分かりやすさや導入支援・運用代行の有無を確認するとよいでしょう。50ID以下なら無料で使えるなど、小規模から始めやすい料金設定の製品もあります。

Q. 無料やオープンソースのIT資産管理ツールでも十分ですか?

A. 無料やオープンソースのIT資産管理ツールは、管理台数が少なく社内に技術リソースがある場合には有力な選択肢ですが、サーバーの構築やサポートを自社で担う前提になる点に注意が必要です。たとえばオープンソースのSnipe-ITはセルフホスト版を無料で利用できますが、LAMP環境の構築など技術的な準備が求められ、トラブル対応も基本は自己解決になります。

操作ログやセキュリティ機能まで求める場合や、サポートを受けながら運用したい場合は、有償製品や有償のサポートサービスを検討したほうが、結果的に運用が安定します。

Q. IT資産管理ツールは在宅勤務(テレワーク)の社外端末も管理できますか?

A. IT資産管理ツールは、クラウド型(SaaS)の製品であれば、インターネット経由で在宅勤務やモバイル利用中の社外端末も管理できます。管理サーバーを自社に置くオンプレミス型はVPNなどの仕組みが必要になりますが、クラウド型は社内・テレワーク・拠点を問わず端末の情報を収集できます。スマートフォンやタブレットまで管理したい場合は、モバイル端末管理(MDM)に対応しているかもあわせて確認しましょう。

Q. IT資産管理ツールとMDM(モバイルデバイス管理)は何が違いますか?

A. IT資産管理ツールがPCを中心にIT資産全体の可視化と内部統制を担うのに対し、MDMはスマートフォン・タブレットの設定管理やリモートロック・データ消去など、モバイル端末の管理に特化した仕組みです。両者は対立するものではなく、多くの統合型IT資産管理ツールはMDM機能を含んでいます。

スマートフォンやタブレットの業務利用が多い場合は、IT資産管理ツール自体がMDMに対応しているか、あるいは専用のMDMと組み合わせるかを検討しましょう。

Q. IT資産管理ツールの導入費用に補助金は使えますか?

A. IT資産管理ツールは、「デジタル化・AI導入補助金」(旧・IT導入補助金)の対象ツールとして登録された製品であれば、補助金の対象になる場合があります。補助の対象となる要件や補助率は年度によって変わり、対象として登録されたツールでなければ利用できません。導入を検討する際は、候補の製品が対象ツールに登録されているか、最新の公募要件を公式サイトで確認してください。

出典・参考資料(1件)

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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