サービス比較の記事一覧

余剰資金を有効活用したい(預金・投資・運用)
法人保険でリスクに備えたい

サービス比較の記事一覧

余剰資金を有効活用したい(預金・投資・運用)
法人保険でリスクに備えたい

経理・会計業務を効率化したい

請求書受領サービス
の関連情報


関連サービス資料を
無料で一括ダウンロード

請求書処理は自動化できる?受領から支払・電子保存までの仕組みと対応ツールを解説

請求書処理は自動化できる?受領から支払・電子保存までの仕組みと対応ツールのサムネイル画像
請求書受領サービス比較表(2026年版)のプレビュー

主要16サービスの料金・機能を無料で一覧比較

請求書受領サービス比較表(2026年版)

取引先から届く請求書を毎月手作業で処理していると、受領・データ入力・承認回付・仕訳・振込・保管のどこかで時間を取られ、月末月初に負荷が集中しがちです。「請求書処理を自動化したい」と考えていても、実際に自分たちの業務のどこが何によって自動化されるのかは、意外とイメージしにくいものです。

本記事では、受け取った請求書の処理を「受領・データ化・承認・仕訳・支払・電子保存」の6つの工程に分け、それぞれが何によって自動化されるのかという仕組みから解説します。そのうえで、工程をどこまでカバーするかで異なる対応ツールの選び方、料金の実額、電子帳簿保存法・インボイス制度への対応までを整理しました。

読み終えたときに、自社のどの工程を優先して自動化すべきか、そのためにどんなツールを2〜3社まで絞り込めばよいかを判断できる状態を目指します。

請求書受領サービスの関連サービス資料
PR
料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】請求書受領サービスの資料を
一括ダウンロードする
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

請求書処理は自動化できる?6工程の「手作業→自動化後」対比

結論から言えば、受け取った請求書の処理は工程ごとに自動化でき、多くのクラウドサービスが複数の工程をまとめて担います。まずは自社の請求書業務がどの工程で構成されているかを分解し、それぞれが何によって自動化されるのかを押さえると、どこから手を付けるべきかが見えてきます。

全体像を先に示すと、6工程の「手作業のまま生じる課題」と「自動化後の状態・自動化の手段」は次のように対比できます。

請求書処理の6工程(受領・データ化・承認・仕訳・支払・電子保存)について、手作業のままだと生じる課題と、自動化後の状態および自動化の手段を対比した図。受領は代理受領、データ化はAI-OCR、承認は承認ワークフロー、仕訳は会計ソフト連携、支払はFB・銀行API連携、電子保存は電帳法対応の保管機能で自動化される。

請求書処理の6工程と、手作業のままだと生じる課題

受取請求書の処理は、大きく次の6つの工程に分けられます。手作業で回すと、各工程にそれぞれ固有の負担が生じます。

  • 受領:紙の郵送・メール添付・PDF・取引先ポータルなど、届き方がばらばらで、集約と開封・仕分けに手間がかかります。
  • データ化:支払先・金額・支払期日・登録番号などを目視で会計システムやExcelに転記するため、入力ミスと二重チェックの工数が発生します。
  • 承認:紙の回付や押印リレーで承認者が不在だと止まり、進捗も見えにくくなります。
  • 仕訳:勘定科目や部門の割り当てを都度判断し、会計ソフトへ手入力する必要があります。
  • 支払:振込データ(全銀形式のFBデータ)を手作業で作成し、支払漏れや二重払いのリスクを抱えます。
  • 電子保存:受け取った請求書を電子帳簿保存法の要件に沿って保存する必要があり、紙のファイリングや保管場所の管理も残ります。

これらが月末月初に集中すると、経理担当者に残業が偏り、確認漏れや入力ミスも起きやすくなります。自動化の目的は、この6工程を人手からシステムに移し替え、担当者が確認と例外対応に集中できる状態をつくることにあります。

どの工程から着手するか迷う場合は、自社で最も手間と時間がかかっている工程から優先すると、効果を早く実感しやすくなります。多くの企業では、届き方がばらばらな受領と、目視転記が発生するデータ化が該当します。

各工程は何によって自動化されるのか

ここからは、6工程が具体的にどんな仕組みで自動化されるのかを工程順に見ていきます。中心となるのは、AI-OCRによる読み取り、承認ワークフロー、会計・銀行システムとのAPI連携の3つです。

  • 受領は「代理受領」で集約:ツール側が紙・メール・PDF・デジタルインボイス(Peppol)などの窓口を一本化し、紙は代行スキャンでデータとして取り込みます。取引先ごとにばらばらだった届き方を1か所に集約できます。
  • データ化は「AI-OCR」で読み取り:請求書の画像から支払先・金額・支払期日・登録番号などを自動抽出します。精度を補うために、AI-OCRの読み取りに入力オペレーターの確認を組み合わせる製品もあります。
  • 承認は「ワークフロー」で電子化:金額や部門に応じて承認ルートを自動で分岐させ、承認状況を画面で可視化します。押印や紙の回付がなくなり、テレワークでも承認が止まりません。
  • 仕訳は「会計ソフト連携」で自動化:読み取ったデータから仕訳を自動作成し、API・CSVで会計ソフトへ連携します。過去の入力を学習して勘定科目を提案する製品もあります。
  • 支払は「FBデータ生成・銀行API連携」で自動化:承認済みの請求書から全銀形式の振込データを生成します。一部の銀行はインターネットバンキングとのAPI連携に対応し、FBデータの手動登録自体が不要になります。
  • 電子保存は「電帳法対応の保管機能」で自動化:受領した請求書を、検索要件や改ざん防止の要件を満たした形で自動的に電子保存します。詳しい要件は後述します。

このように自動化すると、担当者の作業は「届いた請求書をシステム上で確認し、例外だけを判断する」ことに変わります。転記・回付・振込データ作成といった定型作業が減り、月次決算の早期化やテレワークへの対応につながります。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】請求書受領サービスの資料を
一括ダウンロードする

請求書処理を自動化するツールとカバー範囲

ここからは、実際にどの製品を選べばよいかを考えます。ポイントは、1つの製品が6工程のどこまでをカバーするかです。受領とデータ化だけを担うものから、支払・仕訳・電子保存まで一気通貫で自動化できるものまで幅があり、自社が自動化したい工程と重ねて比べる必要があります。

次の表は、主要な受取請求書処理サービスを、カバー範囲・会計連携・料金・トライアルの有無で横並びにしたものです。自社の工程と照らし合わせて、絞り込みの出発点としてご覧ください。

料金欄の「要問い合わせ」は、受領件数などに応じた個別見積もりのため金額が非公開であることを示します。

← 横にスクロールできます →
サービス名Bill One(ビルワン)請求書受領マネーフォワード クラウド債務支払バクラク請求書受取invox受取請求書TOKIUMインボイス楽楽請求奉行Edge 受領請求書DXクラウドBtoBプラットフォーム 請求書Concur InvoiceChatwork 請求書受取oneplat(ワンプラット)ハーモス請求書(HRMOS請求書)RICOH 受領請求書サービスfreee支出管理 受取請求書
データ化方式AI-OCR+オペレーター(99.9%※規定条件下)AI-OCRAI-OCR(最大100枚一括)AI-OCR+オペレーター確認(即時はAI単独可)オペレーター二重入力+AI-OCRAI-OCRAI-OCRデジタル受領+AI-OCR(紙・PDF)AI-OCR(入力代行はオプション)AI-OCR+オペレーター目視確認取引先入力型(OCR不使用)AI-OCR(経理特化・明細行まで)AI-OCR(BPOで入力代行も)AI-OCR(自動仕訳)
代理受領(BPO)多形式を代理受領オプション(BPO)受領代行あり郵送は代行受領受領代行が中核オプション(受取代行)×オプション(BPO)×××取引先入力型×××
承認ワークフロー最大10ステップベーシック以上電子承認支払依頼・承認フロー支払申請・ワークフロー承認リレー部門分割・カスタマイズ可要確認段階認証最大10段階審査承認機能申請・承認ワークフロー
支払(FBデータ・振込)FBデータ作成FB・銀行API連携FBデータ出力FBデータ生成FBデータ・支払予定表要確認発注〜支払を統合管理支払日に自動振込ネットバンキング連携FBデータ自動作成全銀フォーマット出力受取請求書インボイスで対応
電子保存(電帳法)JIIMA両認証JIIMA認証(オプション)JIIMA認証invox電子帳簿保存と連携JIIMA認証・TS付与タイムスタンプ付与タイムスタンプ付与JIIMA認証・最大12年保管タイムスタンプ付与オプションJIIMA認証JIIMA認証(証憑電子保存オプション)
会計ソフト連携API・CSV連携MFクラウド会計等とAPI・CSVfreee・MF・弥生・勘定奉行ほか50種類以上(freee・MF・弥生・勘定奉行・SAP等)勘定奉行・SAP・freee・MF・弥生ほか(CSV中心)CSV汎用連携(API連携オプション)勘定奉行・債務奉行クラウドと直接連携弥生・PCA・MFクラウド等SAP S/4HANA・SAP ERPとネイティブ連携freee・弥生・MFクラウド会計明細単位で連携(具体名は要問い合わせ)100種類以上(親製品共通の表記)勘定奉行・弥生・freee・PCA等(コース依存)freee会計と連携
初期費用要問い合わせ(導入支援込み)0円要問い合わせ0円月あたり1万円〜100,000円(税抜)0円要問い合わせ要問い合わせ要問い合わせ0円要問い合わせ5,000円(税抜)要問い合わせ
月額費用要問い合わせ(受領件数に応じた年額制)2,480円〜(税抜・年払い、パッケージ。中堅以上は要見積もり)要問い合わせ(年間契約・件数で変動)980円〜(ミニマム、税抜)+従量要問い合わせ(基本料金+従量)35,000円〜(税抜、件数・オプションで変動)年額156,000円〜(600枚/年、税抜)要問い合わせ(通数従量プラン)要問い合わせ(規模・要件で個別見積)0円+従量(自動振込1件400円・銀行手数料込み)33,000円(税込、追加費用なし)29,000円〜(基本プラン・公式)3,000円〜(ライト30通/税抜)4,980円〜(キャビネット)/19,980円〜(インボイス)税抜・年払い
無料トライアル要確認1ヶ月要確認要確認30日間要確認要確認要確認要確認要確認要確認無料デモあり
詳細情報公式資料を見るオンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る公式サイト

上の表は、受取請求書サービスを横並びにした絞り込みの出発点です。もっと多くの製品を、タイプ別の選び方や料金とあわせてじっくり比較したい場合は、次の記事で請求書受領サービス全体を整理しています。

請求書処理自動化ツールの料金相場と実額

料金は製品によって課金の考え方が異なり、単純な横並びの比較が難しい部分です。おおまかには、次の3つの課金体系に分かれます。いずれも2026年9月時点で各社の公式料金ページに記載されている内容です。

  • 月額固定+処理件数の従量:基本料金に一定件数が含まれ、超過分を1件あたりで課金する形です。たとえばマネーフォワード クラウド債務支払は初期費用0円・月額2,480円(税抜・年払い、パッケージプラン)からで、ビジネスプランは月10件までを基本料金に含み、11件以上は1件あたり300円(税抜)が加算されます。invox受取請求書のように、初期費用0円・月額980円(税抜)の最小プランから使える製品もこの体系です。
  • 振込・処理ごとの従量:月額基本料金を抑え、実際に処理した件数だけ支払う形です。小規模向けの製品では、月額0円・振込1件あたり400円(銀行手数料込み)といった料金設定もあります。
  • 受領件数に応じた個別見積もり:受領する請求書の年間件数に応じて料金を設定するため、金額は要問い合わせとなる形です。Bill One 請求書受領はこの体系で、初期費用(導入支援を含む)と年額費用で構成されます。

電子帳簿保存法への対応をオプションとして別料金にしている製品もあります(マネーフォワード クラウド債務支払では電帳法オプションが月額980円・税抜)。基本料金だけで比べず、自社に必要な機能を含めた総額で見積もることが大切です。

処理件数が月数十件程度であれば従量課金型、数百件を超えるなら件数課金型や個別見積もりの製品が候補になりやすいでしょう。まずは自社の月間処理枚数を把握したうえで、各社に見積もりを依頼するのが確実です。

出典・参考資料(3件)

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】請求書受領サービスの資料を
一括ダウンロードする

自社に合う請求書処理自動化ツールの選び方

機能の多さだけで選ぶと、使わない機能に費用を払ったり、肝心の工程が自動化されなかったりします。ここからは、自社の状況に当てはめて2〜3製品に絞り込むための判断軸を4つ紹介します。

月間の処理枚数に見合った課金体系か

まず確認したいのは、自社の月間処理枚数と課金体系が噛み合うかです。課金体系ごとの向き不向き(少額なら従量型、大量なら件数課金型・個別見積もり)は前章の料金相場で触れたとおりで、ここでは製品ごとに「基本料金に含まれる件数」と「超過分の単価」を突き合わせ、自社の平常月と繁忙月のどちらでも無理のない体系かを確認しましょう。

既存の会計システムと連携できるか

仕訳と支払を自動化しても、既存の会計ソフトへデータを渡せなければ、結局は転記が残ります。自社が使っている会計ソフトへAPIまたはCSVで連携できるか、連携時にどの項目(勘定科目・部門・取引先マスタ)が引き継がれるかを確認しましょう。

同じ会計シリーズ内の製品なら、マスタや仕訳の連携がスムーズになりやすい傾向があります。他社の会計ソフトを使い続けたい場合は、対応する連携先の一覧に自社のソフトが含まれているかを必ず確認してください。

取引先ごとの受領形式に対応できるか

請求書の届き方は取引先によって異なり、紙の郵送・メール添付・取引先ポータルからのダウンロードなどが混在します。自動化の効果は、最も手間のかかる受領形式に対応できて初めて実感できます

紙の請求書が多いなら代理受領(郵送先をツール側に切り替えて代行スキャンする仕組み)に、電子データが中心ならメール自動取込やデジタルインボイス(Peppol)に対応しているかを確認しましょう。受領形式を考慮せずに選ぶと、一部の取引先だけ手作業が残り、自動化の効果が薄れる点に注意が必要です。

データ化の方式は自社の精度要件に合うか

データ化には、AI-OCRだけで読み取る方式と、AI-OCRに入力オペレーターの確認を組み合わせる方式があります。AI-OCR単独はスピードとコストに優れる一方、レイアウトが特殊な請求書では確認作業が残ることがあります。

オペレーター併用型は精度が高くなりやすい反面、料金や処理時間に反映される場合があります。自社の請求書のばらつきや入力ミスが許容できない業務かどうかを踏まえ、どちらの方式が自社の精度要件に合うかを判断しましょう。

これらの軸を組み合わせると、自社に近い製品像が絞れます。処理件数が少なく紙が少ないなら月額を抑えた従量型、紙の請求書が多く承認統制も固めたい中堅企業なら受領代行(BPO)付きの一気通貫型、既存の会計ソフトを変えたくないなら連携先の多い製品が候補になります。

この見立てで候補を2〜3社まで絞り込み、あとは各社の資料で詳細を見比べるのが近道です。

請求書処理の自動化と電子帳簿保存法・インボイス制度への対応

請求書処理を自動化しても、電子帳簿保存法やインボイス制度の要件を外していては意味がありません。ここでは、受け取った請求書に関わる法要件と、ツールがそれをどう満たすのかを整理します。

電子帳簿保存法への対応

受け取った請求書は、届いた形式によって電子帳簿保存法上の扱いが変わります。紙で届いた請求書をスキャンして保存する場合は「スキャナ保存」、メールやPDF、取引先ポータルなど電子データで受け取った場合は「電子取引データの保存」に該当します。このうち電子取引データの保存は義務であり、次のように定められています。

所得税(源泉徴収に係る所得税を除きます。)及び法人税に係る保存義務者は、電子取引を行った場合には、一定の要件の下で、その電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならないこととされています(電子帳簿保存法7)。

出典:電子帳簿保存法の概要|国税庁

ここでいう「一定の要件」は、見読可能装置の備付けと検索機能の確保に加え、真実性を確保するための次のいずれかの措置を行うこととされています。

  • タイムスタンプが付された後の授受
  • 授受後遅滞なくタイムスタンプを付す
  • データの訂正削除を行った場合にその記録が残るシステム、または訂正削除ができないシステムを利用する
  • 訂正削除の防止に関する事務処理規程を備え付ける

重要なのは、タイムスタンプはこの4つの選択肢の1つにすぎず、必須ではない点です。多くのクラウドサービスは、訂正・削除の履歴が残る(または訂正削除ができない)システムを備えることで真実性の要件を満たしており、利用企業側で事務処理規程を用意しなくてもよい設計になっています。ツールを比べるときは、タイムスタンプの有無だけでなく、どの措置で電子取引の要件を満たしているかを確認するとよいでしょう。

タイムスタンプを使わずに真実性の要件を満たすには、訂正・削除の履歴が残るシステムや事務処理規程の備え付けといった条件を満たす必要があります。この点を電子帳簿保存法の条文に沿ってもう少し詳しく知りたい方は、次の記事が参考になります。

こうした要件を個別に確認する手間を減らす目安になるのが、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)による認証です。JIIMAは「電子取引ソフト法的要件認証制度」について、次のように説明しています。

国税関係書類をコンピュータで作成し電子的にやり取りする場合の当該取引情報の保存を行う市販ソフトウェア及びソフトウェアサービスが、改正電子帳簿保存法第7条の要件を満たしているかをチェックし、法的要件を満足していると判断したものを認証するもの

出典:電子取引ソフト法的要件認証制度|JIIMA

電子取引ソフト法的要件認証は電子データの保存に、電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証は紙をスキャンして保存する場合に対応する認証で、区分が分かれています。紙と電子データが混在する企業では、両方の認証を取得した製品を選ぶと、受領形式を問わず要件を満たしやすくなります。認証の取得状況は各製品の公式サイトで公表されているため、導入前に確認しておくと安心です。

JIIMA認証そのものにどんな種類があり、自社の使う製品が認証を受けているかをどう確かめればよいかを詳しく知りたい方は、次の記事で認証の種類と確認方法を解説しています。

インボイス制度への対応

受け取った請求書がインボイス(適格請求書)として有効かどうかは、仕入税額控除の可否に関わります。国税庁は、適格請求書の記載事項として次の6項目を挙げています。以下は発行する側から見た記載事項で、受け取る側の自社(買手)は、届いた請求書にこれらが揃っているかを確認する立場になります。

  • インボイスの交付先である相手方の氏名または名称
  • 売手(=請求書の発行者)の氏名又は名称及び登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  • 10%・8%それぞれの対象となる対価の総額及び適用税率
  • 10%・8%それぞれの消費税額等

受取側の実務では、届いた請求書にこれらの記載が揃っているか、そして売手の登録番号(T+13桁の適格請求書発行事業者の登録番号)が有効かの確認が中心になります。多くのツールは、AI-OCRで読み取った登録番号を国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」の登録情報と照合し、有効性を自動で判定します。

公表サイトはWeb-API機能を提供しており、これがツールによる自動照合の技術的な裏づけになっています。手作業で1件ずつ登録番号を確認していた作業を、受領時のチェックに組み込める点が自動化の利点です。

出典・参考資料(5件)

受取請求書を一気通貫で自動化できるサービス

受領からデータ化・承認・支払・電子保存までを一つのサービスでまとめて自動化できる製品は、前掲の比較表のバクラク請求書受取・invox受取請求書・TOKIUMインボイスをはじめ複数あります。工程を分断せずまとめて任せたい場合の選択肢として参考にしてください。

ここでは、代理受領から支払・電子保存までを一体でカバーできる代表例として、Bill One 請求書受領とマネーフォワード クラウド債務支払(受領代行はオプション)の2製品を取り上げ、詳しく紹介します。

1. Bill One(ビルワン)請求書受領(Sansan株式会社)

Bill One(ビルワン)請求書受領の公式サイト

名刺管理サービスなどを手がけるSansanが提供する、クラウド請求書受領サービスです。紙・メール・PDF・アップロード・デジタルインボイス(Peppol)といったあらゆる形式の請求書を代理受領し、Sansanが蓄積したスキャン技術と入力オペレーターを組み合わせて、規定の条件を満たした場合に99.9%の精度でデータ化します。取引先に負担をかけずに受領窓口を一本化できる点が特徴です。

データ化した後は、承認ワークフロー、仕訳の起票、合計・明細金額の自動照合、FBデータの作成、支払通知書の発行までを一連の流れでカバーします。

電子帳簿保存法では、受領した請求書の紙・電子の形式を判別してそれぞれの保存要件を満たし、JIIMAの「電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証」と「電子取引ソフト法的要件認証」の両方を取得しています。インボイス制度では、適格請求書の判定や登録番号の国税庁照会、消費税額の検算に対応します。

料金は、受領する請求書の年間件数に応じた年額費用と、導入支援を含む初期費用で構成され、金額は個別見積もりです。専任担当者による導入・運用サポートが初期費用に含まれるため、はじめて請求書処理を自動化する企業でも導入を進めやすい体制が整っています。受領する請求書の件数が多く、代理受領で紙の請求書ごと業務から切り離したい企業に向いています。

2. マネーフォワード クラウド債務支払(株式会社マネーフォワード)

マネーフォワード クラウド債務支払の公式サイト

「マネーフォワード クラウド」シリーズの一つで、請求書の受領から支払管理までを担うサービスです。Web受け取り・メール自動取込・一括アップロードに加え、オプションの受領代行(BPO)で紙の請求書も含めて代理受領できます。受け取った請求書はAI-OCRで支払先・支払期日・請求金額・登録番号を自動で読み取ります。

承認は最大10ステップのワークフローに対応し、事前の支払申請・稟議と、実際に受け取った請求書に基づく支払対応を同一システム内で紐づけて管理できます。

支払は全銀形式のFBデータ生成に加え、一部の銀行とのインターネットバンキングAPI連携に対応し、FBデータの手動登録が不要になります。マネーフォワード クラウド会計をはじめとするシリーズ製品とAPI・CSVで連携できる点も、会計まで一気通貫で自動化したい企業に向いています。

電子帳簿保存法では「電帳法スキャナ保存ソフト認証」と「電子取引ソフト法的要件認証」を取得しています。インボイス制度では、読み取った登録番号を国税庁の登録情報と照合して有効性を自動判定します。料金は初期費用0円で、月額はパッケージプランとして年払い2,480円(税抜)から、中堅企業以上は個別見積もりです。

電帳法対応はオプション(月額980円・税抜)で、1か月の無料トライアルも用意されています。紙と電子データの受領が混在し、承認の内部統制を強化したい中堅企業に適しています。

自動化によって現場の業務がどの程度変わるのかは、提供元の説明が手がかりになります。同社でパートナービジネスを担当する栗本氏は、当サイトの独自インタビューで導入企業の変化について次のように述べています。

栗本賢人氏
株式会社マネーフォワード SMB本部 パートナービジネス部 部長 兼 パートナーアライアンス室 事業開発担当
栗本賢人氏
独自インタビューより

京都トヨペット様の事例では、6日分の工数削減を実現されています。効果を感じていただくスピードについては、特に紙の押印リレーのようなアナログな業務プロセスからの移行であれば、導入後の初回の支払サイクルが完了した時点で「今月は楽だった」と実感していただけるケースが多いです。

まとめ

受取請求書の処理は、受領・データ化・承認・仕訳・支払・電子保存の6工程に分解でき、それぞれがAI-OCR・承認ワークフロー・会計や銀行とのAPI連携によって自動化されます。まずは自社の工程のうちどこに手間がかかっているかを把握し、その工程をカバーする製品を選ぶことが出発点です。

製品を絞り込むときは、月間の処理枚数と課金体系、既存の会計システムとの連携、取引先ごとの受領形式、データ化の方式の4つを自社の状況に当てはめて比べると、候補を2〜3社まで絞りやすくなります。

あわせて、電子帳簿保存法とインボイス制度への対応状況(JIIMA認証の取得区分や登録番号の自動照合)も確認しておけば、自動化と法対応を同時に進められます。気になるサービスは、資料を取り寄せて機能とカバー範囲を具体的に見比べてみてください。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】請求書受領サービスの資料を
一括ダウンロードする

請求書処理の自動化に関するよくある質問(FAQ)

Q. 請求書処理の自動化とは何ですか?

A. 請求書処理の自動化とは、受け取った請求書の受領・データ化・承認・仕訳・支払・電子保存という6つの工程を、人手からAI-OCR・承認ワークフロー・会計や銀行システムとのAPI連携に置き換える取り組みです。

目視での転記や紙の回付、振込データの手作業がシステムに移り、担当者の作業は「届いた請求書を確認し、例外だけを判断する」ことが中心に変わります。工程のどこまでを自動化するかは製品によって幅があり、受領とデータ化だけを担うものから、支払・仕訳・電子保存まで一気通貫でカバーするものまであります。

Q. 請求書処理の自動化は無料で始められますか?

A. 請求書処理の自動化は、初期費用0円や無料トライアルで試せる製品が多い一方、無料のまま使い続けられる製品は限定的です。

1か月や30日間の無料トライアルを用意する製品があり、月額を0円に抑えて振込などの処理ごとに従量課金する製品もあります。ただし多くは月額基本料金と処理件数に応じた費用がかかるため、まずは無料トライアルで自社の請求書が問題なくデータ化できるかを確かめるのが現実的です。

Q. 請求書処理の自動化ツールは既存の会計ソフトと連携できますか?

A. 請求書処理の自動化ツールの多くは、freee・マネーフォワード・弥生・勘定奉行など主要な会計ソフトとAPIまたはCSVで連携できます

製品によって対応する会計ソフトの数は異なり、50〜100種類以上に対応するものから、同じシリーズの会計ソフトと直接連携するものまで幅があります。連携時に勘定科目・部門・取引先マスタのどの項目が引き継がれるかも製品差があるため、自社が使っている会計ソフトが連携先の一覧に含まれているかを導入前に必ず確認してください。

Q. 取引先が紙の請求書しか送ってこない場合でも請求書処理を自動化できますか?

A. 取引先が紙の請求書しか送ってこない場合でも、代理受領(受領代行)に対応したツールを使えば自動化できます

代理受領は、請求書の郵送先をツール提供会社の住所に切り替え、届いた紙をスキャン・データ化して取り込む仕組みです。取引先に電子化をお願いしなくても紙のまま受領業務から切り離せるため、紙とメール・PDFが混在していても受領窓口を一本化できます。紙の請求書が多い企業は、代理受領(BPO)に対応した製品を選ぶと自動化の効果を実感しやすくなります。

Q. 請求書処理の自動化ツールは導入までどのくらいの期間がかかりますか?

A. 請求書処理の自動化ツールの導入期間は、製品と自動化する範囲によって異なり、会計ソフトとの連携設定だけで始められるものから、代理受領の準備を伴うものまで幅があります

クラウド型のため申し込み後すぐに使い始められる製品が多い一方、紙の請求書の郵送先をツール側へ切り替える代理受領を利用する場合は、取引先への通知や切り替えに時間がかかります。専任担当者による導入支援を初期費用に含む製品もあるため、自社の運用に合わせた具体的な期間は各社に確認するのが確実です。

Q. 請求書処理を自動化すれば電子帳簿保存法やインボイス制度への対応も任せられますか?

A. 請求書処理の自動化ツールは、電子帳簿保存法の保存要件やインボイスの登録番号照合の多くを自動で満たしますが、保存ルールの運用や適格請求書かどうかの確認体制は自社に残ります

多くのクラウドサービスは、訂正・削除の履歴が残る(または訂正削除ができない)仕組みで電子取引データの真実性要件を満たし、AI-OCRで読み取った登録番号を国税庁の公表情報と自動照合します。

ただし、どの措置で要件を満たすかは製品によって異なり、JIIMA認証の取得区分(電子取引ソフト法的要件認証/電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証)も確認が必要です。制度対応をツール任せにしきらず、自社の保存・確認フローと合わせて整えることが大切です。

Q. 請求書処理の自動化ツールの費用対効果はどう判断すればよいですか?

A. 請求書処理の自動化ツールの費用対効果は、削減できる作業時間の人件費とツールの利用料を比較して判断します

たとえば請求書処理に月20時間かかっている担当者の作業が数時間まで減れば、その差分の人件費が削減効果になります。あわせて、入力ミスの手戻りが減ること、月次決算の早期化、テレワーク対応といった金額に表れにくい効果も判断材料になります。

費用は月額基本料金だけでなく、処理件数に応じた従量課金や電帳法対応などのオプションを含めた総額で見ます(課金体系の詳細は料金相場の章を参照)。削減できる工数とこの総額を並べて、投資に見合うかを判断してください。

請求書処理を自動化するサービスの料金・資料を一括チェック

MCB FinTechカタログでは、受取請求書の処理を自動化するサービスの資料を無料で一括請求できます。受領からデータ化・承認・支払・電子保存までのカバー範囲や、会計連携・料金を各社の資料で見比べて、自社に合うツールを効率的に検討できます。

料金や機能は各社の資料でまとめて比較できます 【無料】請求書受領サービスの資料を
一括ダウンロードする

MCB FinTechカタログに掲載しませんか?

MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

関連記事

新着記事

請求書受領サービス
おすすめの診断サービス