サービス比較の記事一覧

余剰資金を有効活用したい(預金・投資・運用)
法人保険でリスクに備えたい

サービス比較の記事一覧

余剰資金を有効活用したい(預金・投資・運用)
法人保険でリスクに備えたい

資産・データを安全に管理したい

IT資産管理ソフトウェア
の関連情報

IT資産管理はなぜ必要?4つの理由と放置で起きるリスクを解説|Excel管理の限界とツールで変わること

IT資産管理はなぜ必要?のサムネイル画像
IT資産管理ソフトウェア比較表(2026年版)のプレビュー

主要21サービスの料金・機能を無料で一覧比較

IT資産管理ソフトウェア比較表(2026年版)

社内のパソコンやスマートフォン、業務ソフトのライセンス、クラウドサービスの契約——こうしたIT資産をExcelの台帳で管理してきた企業は少なくありません。導入した当初は把握できていても、退職や異動、故障による入れ替えが重なるうちに、台帳と実際の資産にズレが生じ、いつの間にか「何が・どこに・いくつあるのか」がつかめなくなってきます。

ツールの導入を検討する前に、まず「そもそもIT資産管理はなぜ必要なのか」を自分の言葉で整理しておきたい——そう考える方も多いはずです。必要性があいまいなままでは、社内での合意も得にくくなります。

本記事では、IT資産管理が必要な理由を、セキュリティ・ライセンス(コンプライアンス)・コスト・可視化の4つの観点から、放置した場合に何が起きるかとあわせて解説します。あわせて、Excelや手作業での管理が限界に近づく理由、ツールを導入すると何がどう変わるのか、主なサービスの特徴までを整理しました。導入検討の第一歩としてご活用ください。

IT資産管理ソフトウェアの関連サービス資料
PR
本セクションにはプロモーションが含まれており、表示順は当社独自の基準や提携状況に基づいています。

IT資産管理が必要な4つの理由【結論・早見】

IT資産管理が必要な理由は、大きく4つの観点に整理できます。それぞれ「管理しないと何が起きるのか」「管理すると何が変わるのか」をセットで押さえると、社内で必要性を説明しやすくなります。まずは全体像を一覧で確認しましょう。

← 横にスクロールできます →
観点セキュリティライセンス・コンプライアンスコスト可視化
放置するとこうなるサポート切れ端末や脆弱性が放置され、ランサムウェア等の侵入口になる使用許諾を超えた利用や無許諾ソフトが残り、著作権法上の侵害・監査での是正につながる使われていないライセンスや重複契約、休眠アカウントにムダな費用を払い続ける台帳と現物がずれ、実態がつかめず判断も現場対応も遅れる
管理するとこう変わる資産と状態を把握し、パッチ適用や隔離を迅速に行える保有と使用を突き合わせ、過不足なく適正な状態を保てる利用実態に合わせて契約を見直し、支出を最適化できる正確な現状把握が、セキュリティ・コスト・監査対応すべての土台になる

※4つの観点の要点を整理したものです。各観点の詳細は以下で解説します。

ここからは、4つの観点それぞれを、放置した場合のリスクと管理による変化とあわせて具体的に見ていきます。

【セキュリティ】放置で高まる脅威と、管理で得られる守り

IT資産管理が必要とされる理由のうち、近年とくに対応が急がれているのがセキュリティです。サイバー攻撃から会社を守る対策は、そもそも「どの端末・ソフトが、どんな状態で社内にあるのか」を把握できていなければ成り立ちません。守るべき対象が見えていなければ、脆弱性のある端末を特定することも、対策の抜けをふさぐこともできないためです。

管理が行き届かないと、メーカーのサポートが終了した端末や、更新プログラムが当たっていない機器が社内に残り続けます。こうした端末は攻撃の侵入口になりやすく、実際にランサムウェア(データを暗号化して身代金を要求する不正プログラム)の被害は高い水準が続いています。

警察庁の集計では、2024年(令和6年)のランサムウェア被害報告件数は222件に上りました。これは警察庁に被害が報告された件数で、実際の被害はこれを上回るとみられます。組織規模別に前年と比べると、大企業の被害が減少する一方で、対策が比較的手薄な中小企業の被害件数は37%増加しています。

攻撃の深刻さは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」でも裏づけられます。組織向けの脅威では「ランサム攻撃による被害」が11年連続で1位に選ばれています。

さらに、多くの企業で使われてきたWindows 10は2025年10月14日にサポートが終了しました。サポートが切れた端末には毎月のセキュリティ更新が提供されないため、使い続けるほど脆弱性が放置されることになります。

出典・参考資料(3件)

反対に、IT資産を一元的に把握できていれば、サポート期限が近い端末や更新の遅れている機器を洗い出し、計画的に入れ替え・更新を進められます。脆弱性が公表されたときも、影響を受ける端末をすぐに特定して対処でき、被害が広がる前に手を打てるようになります。

【ライセンス・コンプライアンス】監査での是正リスクと適正化

2つ目の理由は、ソフトウェアライセンスの適正な管理です。業務ソフトは購入すれば自由に使えるわけではなく、契約(使用許諾)で認められた台数・範囲の中で使うことが前提になっています。この範囲を超えてインストールしたり、無許諾のソフトを使い続けたりすると、法律上の問題につながります。

ソフトウェアは著作権法上の「プログラムの著作物」にあたり、その複製には著作者の権利が及びます。

第二十一条 著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。

出典:著作権法 第21条|e-Gov法令検索

許諾された数を超えたインストールは、この複製権(著作権法第21条)の侵害にあたり得ます。また、違法に複製されたソフトを業務で使う行為も、取得時にそのことを知っていた場合には著作権を侵害するものとみなされます(同法第113条第5項)。

ライセンスの管理があいまいなまま台数が膨らむと、こうした違反が社内に潜在します。その状態でソフトウェアベンダーによるライセンス監査を受けると、不足分の追加購入や是正を求められることもあります。

出典・参考資料(1件)

保有しているライセンス数と、実際にインストール・利用されている数を突き合わせられれば、不足も余剰も見えてきます。近年は買い切りソフトに加えて、月額のクラウドサービス(SaaS)やスマートフォンのアプリまで管理対象が広がっているため、この突合をツールで継続的に行う意義は増しています。

過不足を把握できていれば、監査を求められても落ち着いて対応でき、余ったライセンスの整理にもつながります。

【コスト】遊休資産・重複ライセンスのムダと最適化

3つ目は、コストの最適化です。IT資産の管理は、セキュリティや法令対応だけでなく、ムダな支出を抑える面でも効果があります。

誰がどのソフトやサービスを使っているかを把握できていないと、退職した社員のアカウントがそのまま契約に残ったり、同じ用途のツールを部署ごとに重複して契約したりといった事態が起こります。

とくに月額課金のクラウドサービスは、使われていなくても契約が続く限り費用が発生し続けます。たとえば1アカウント月額3,000円のサービスで、退職者ぶんや重複契約が10件放置されていれば、それだけで年間36万円のムダになる計算です。こうした休眠アカウントや重複契約が積み上がると、気づかないうちに支出がふくらんでいきます。

利用実態を可視化できれば、使われていないライセンスの解約や、重複しているツールの統合を判断できます。契約更新のタイミングを台帳で管理しておけば、不要な自動更新を防ぎ、必要なものだけに絞って支出を最適化できます。IT投資の全体像が見えることは、次の予算を立てる際の根拠にもなります。

【可視化】実態把握が意思決定と現場対応を変える

4つ目は、IT資産の可視化そのものです。ここまで挙げたセキュリティ・ライセンス・コストのいずれの対策も、出発点は「自社に何があるかを正確に把握できていること」にあります。可視化は他の3つの理由を支える土台といえます。

実態が見えていない状態でとくに問題になるのが、管理部門の把握していないIT機器やサービスの利用です。総務省のガイドブックでは、こうした状態を次のように説明しています。

企業や組織において、管理部門の許可なく使われている情報システムやサービスは、「シャドーIT」と呼ばれています。隠れて使われているITという意味です。

出典:クラウドの設定ミス対策ガイドブック|総務省

現場の判断で導入されたクラウドサービスなどが管理の外に置かれると、セキュリティ対策もライセンス確認も及びません。台帳と現物がずれたまま放置されれば、いざ問題が起きたときに「どの端末が影響を受けるのか」を即座に判断できず、対応が後手に回ります。

逆に、ハードウェアからソフトウェア、クラウドサービスまでを一元的に把握できれば、現状に基づいた意思決定ができるようになります。トラブル発生時に影響範囲をすぐ特定できるだけでなく、更新計画やIT投資の判断も、推測ではなく実態に基づいて進められます。

このように、セキュリティ・ライセンス・コストの3つは横並びに並ぶものではなく、いずれも可視化があって初めて機能します。次の図は、3つの対策が可視化を土台に成り立つ関係を表したものです。

IT資産管理が必要な4つの観点の関係を示した図。セキュリティ・ライセンス(コンプライアンス)・コストの3つの対策が、実態把握である可視化を土台として成り立つことを表している。

なぜExcel・手作業のIT資産管理は限界に近づくのか

IT資産管理そのものは、Excelの台帳でも始められます。実際、少人数で資産の数が限られているうちは、表計算ソフトの台帳で十分に回せます。問題は、組織や資産が増えてくると運用の負担と正確性の面でほころびが出てくる点にあります。ここでは、手作業の管理で起きやすい課題を整理します。

台帳と現物がずれていく

もっとも起きやすいのが、台帳と実際の資産のズレです。入社・退職・異動や、故障による端末の入れ替えは日常的に発生しますが、その都度もれなく台帳を更新するのは簡単ではありません。更新が追いつかないまま時間が経つと、台帳上は存在するのに現物がない、あるいはその逆といった食い違いが積み重なり、棚卸しのたびに実態との照合に追われることになります。

担当者しか分からず属人化する

複雑な関数やマクロを組み込んだ台帳は、作成した本人にしか全体の構造が分からなくなりがちです。とくに情報システム担当が一人、あるいは総務との兼任という体制では、その担当者が異動・退職した途端に、誰も台帳を保守できなくなる事態が起こります。管理の仕組みが個人の頭の中にある状態は、事業を続けるうえでも不安が残ります。

入力・転記のミスや更新漏れが起きやすい

手作業での入力や転記が多いと、型番の書き間違いやセルのずれ、更新漏れといったミスが避けられません。誤ったデータのまま資産の棚卸しやセキュリティ対応を進めてしまうと、対策の抜けにつながります。Excelには入力内容を厳密にチェックする仕組みが乏しく、正しさの確認は目視に頼りがちです。

クラウドサービスやスマホまで追いきれない

管理すべき対象は、社内のパソコンだけではありません。買い切りのソフトに加え、月額課金のクラウドサービス、私用端末の業務利用(BYOD)を含むスマートフォンまで、資産は多様化しています。誰がどのサービスを契約し、どの端末を使っているかを手作業で追い続けるのは難しく、管理の外に置かれるIT資産(シャドーIT)が生まれる温床になります。

こうした課題は、担当者の努力不足というより、手作業での管理が規模の拡大についていけなくなることで生じます。そして、資産を把握しきれない手作業の管理は、セキュリティ体制の弱さの一因にもなります。

IPAの調査では、中小企業の約7割で組織的なセキュリティ体制が整っていないことが報告されており、被害に遭った企業の約7割では取引先にも影響が及んだとされています。管理体制の弱さは、自社だけの問題にとどまりません。

出典・参考資料(1件)

手作業とツール管理はどう違う?before/after比較

IT資産管理ツールを導入すると、手作業で抱えていた課題がどう変わるのでしょうか。主な管理業務について、手作業の場合とツールを使った場合を対比して整理します。

← 横にスクロールできます →
管理業務資産の把握(インベントリ)ライセンス・契約管理脆弱性・更新プログラムの管理棚卸し退職者アカウントの停止
手作業(Excel)での運用端末やソフトを目視・申告で台帳に記入。更新漏れが起きやすい保有数と利用数を手作業で突合。契約更新の見落としも起きやすいどの端末が未更新かを個別に確認する必要がある現物と台帳を人手で照合。拠点が増えるほど負担が大きい対象サービスを洗い出して個別に停止。漏れが残りやすい
ツール管理での変化社内ネットワーク上の端末やインストール済みソフトを自動で検出し、台帳に反映できる保有と利用を突き合わせ、過不足や契約期限をアラートで把握できる更新やパッチの適用状況を一覧で確認し、遅れている端末を特定できるバーコードやエージェントを使い、棚卸しの作業と集計を効率化できる利用サービスを一覧化し、退職に合わせてアカウントをまとめて停止できる

※ツール管理での変化は、IT資産管理ツール一般での傾向を整理したものです。個別の機能の有無や対応範囲は各サービスの情報をご確認ください。

集計や確認にかかっていた手間が下がると、これまで手が回らなかった対策の見直しや、更新計画の立案に時間を充てられるようになります。ツールの導入には初期の設定やデータの移し替えといった手間はかかりますが、資産が増えて手作業の限界が見えてきた企業ほど、その負担を上回る効果を得やすくなります。

そもそもIT資産管理とは?対象範囲を整理

ここまで必要性を見てきましたが、あらためてIT資産管理の対象範囲を確認しておきます。IT資産管理(ITAM)とは、企業が保有・利用するITに関する資産を把握し、導入から廃棄までを一元的に管理する取り組みを指します。

管理の対象は、パソコン・サーバー・スマートフォンなどのハードウェア、業務ソフトやOSといったソフトウェア、そしてそれらの利用を認めるライセンス(使用許諾)まで幅広く含まれます。近年は、月額で契約するクラウドサービス(SaaS)や、そこに蓄積されるデータも重要な管理対象です。

IT資産管理の対象範囲を示した図。従来からの管理の中心であるハードウェア(パソコン・サーバー・スマートフォン)、ソフトウェア(業務ソフト・OS)、ライセンス(使用許諾)に加え、近年はクラウドサービス(SaaS)や蓄積されるデータまで対象が広がっていることを表している。

とりわけソフトウェアの利用状況とライセンスを対応づけて管理する取り組みは、ソフトウェア資産管理(SAM)と呼ばれ、ライセンス違反やムダな支出を防ぐうえで欠かせません。買い切りのソフト・クラウドサービス・モバイル端末という3つの層をまたいで資産を捉える視点が、今日のIT資産管理では求められています。

IT資産管理ツールの種類と選び方のポイント

IT資産管理を仕組みで支えるツールは、得意とする領域や提供形態がさまざまです。導入を検討する際に、まず押さえておきたい観点を整理します。

1つ目は、提供形態です。インターネット経由で使うクラウド型は、サーバーの準備が不要で導入が早く、拠点や在宅勤務の端末も管理しやすい特徴があります。一方、自社の環境に構築するオンプレミス型は、社内ネットワークの要件が厳しい企業に向きます。

2つ目は、管理できる範囲です。社内のパソコン中心のものから、スマートフォンやクラウドサービス(SaaS)まで含めて一元管理できるものまで幅があります。自社が抱える資産の種類に対応しているかを確認しましょう。

3つ目は、導入後のサポートや運用のしやすさです。専任の担当者を置きにくい体制であれば、初期設定の支援や、日々の運用に手がかからない仕組みかどうかが重要になります。

自社の課題(セキュリティ強化なのか、ライセンスの適正化なのか、棚卸しの効率化なのか)を起点に、必要な管理範囲から絞り込んでいくと、選定の軸が定まりやすくなります。

とくにライセンスの適正化やSaaSの整理を主な目的にする場合は、資産管理全般のツールよりも、ライセンス・SaaS管理に特化したツールのほうが向くこともあります。SaaS管理型と統合IT資産管理型の違いや選び分けは、以下の記事で整理しています。

IT資産管理に役立つ主なサービスと比較

ここからは、IT資産管理の必要性を踏まえて、可視化・ライセンス管理・セキュリティといった課題の解決に役立つサービスを紹介します。得意とする領域がそれぞれ異なるため、まずは特徴を比較表で確認しましょう。

← 横にスクロールできます →
サービス名マネーフォワード AdminaAssetment NeoJumpCloud
提供形態クラウド型クラウド型クラウド型
得意領域・特徴SaaSアカウントの可視化・シャドーIT検知と、入退社に伴うアカウントの発行・停止(オフボーディング)に強いバーコード・QR・RFIDを使った現物の台帳管理・棚卸し・貸出運用に特化(減価償却など会計計算は非対応)クラウドディレクトリを核に、ID管理・SSO・多要素認証・デバイス管理(MDM)・資産台帳を統合
主な管理対象SaaS・クラウドサービスのアカウント、PC・スマホ等のデバイス台帳PC・サーバー等の現物資産、ソフトウェアライセンス、備品・固定資産(現物)Windows・macOS・Linux・iOS・Androidの端末と利用者ID
料金の目安50ID以下は無料/51ID以上は1IDあたり月額300円(税別)月額47,000円〜(Standard)/規模により個別見積もり最大10ユーザーの無料プランあり/有料は円建て個別見積もり(代理店経由)
提供・サポート体制マネーフォワードi株式会社(国内)が提供株式会社アセットメント(国内)が提供米国企業の製品。国内は正規代理店(アクト等)経由で日本語サポート・円建て見積もりに対応
詳細情報オンライン相談を予約サービス詳細を見るサービス詳細を見る

※各社の公開情報(2026年9月時点)をもとに主な特徴を整理したものです。料金は税別・変動する場合があり、JumpCloudは国内代理店経由の円建て個別見積もりが基本です。最新の機能・料金は各サービスの公式情報や資料でご確認ください。

1. マネーフォワード Admina(マネーフォワードi株式会社)

マネーフォワード Adminaのウェブサイト

「情シス向け業務OS」を掲げるSaaS・IT資産管理プラットフォームが、マネーフォワードi株式会社のマネーフォワード Adminaです。従業員を軸に、社内で使われているSaaSアカウントの可視化から、入退社に伴うアカウントの発行・停止、デバイスの台帳管理までを一つの画面で扱えます。

管理部門が把握していないSaaS利用(シャドーIT)を検知したり、退職者のアカウントをGoogle WorkspaceやMicrosoft 365などと連携して自動で判定し、まとめて削除したりできる点が特徴です。SaaSごとの支払いを集約して表示するコスト管理機能も備え、可視化・ライセンス・コストの課題をまとめて扱えます。

50ID以下は無料で全機能を利用でき、小規模な情シス体制でも始めやすい料金設計です。セキュリティ面では、内部統制の評価に用いられるSOC 2 Type 2報告書を受領しています。

出典・参考資料(1件)

2. Assetment Neo(株式会社アセットメント)

Assetment Neoのウェブサイト

Assetment Neoは、株式会社アセットメントが提供するクラウド型の社内資産管理システムです。バーコード・QRコード・ICタグ(RFID)を使った現物の管理と棚卸しの効率化に強みを持ち、利用目的別に情シス向け・経理向け・貸出管理向けのシリーズが用意されています。情シス向けのシリーズでは、パソコンやサーバーの台帳、ライセンス管理に対応します。

ラベルを貼れない資産は紙のリストや図面で棚卸しできるなど、識別方法の幅広さが持ち味です。スマートフォンでの棚卸しにも対応し、多拠点・多種の資産を抱える企業でも運用しやすくなっています。

減価償却などの会計計算は自社では行わず、現物の所在管理・棚卸し・貸出運用に機能を集中させている点が位置づけの特徴です。会計システムや固定資産管理システムとはCSV・API連携でデータを受け渡します。プライバシーマークとISO/IEC 27001、クラウドサービス向けのISO/IEC 27017を取得しています。

出典・参考資料(1件)

3. JumpCloud(JumpCloud, Inc.)

JumpCloudのウェブサイト

クラウド上のディレクトリ(利用者IDの管理基盤)を核に、ID管理・シングルサインオン・多要素認証・デバイス管理(MDM)・IT資産管理までを1つのプラットフォームに統合しているのがJumpCloudです。Windows・macOS・Linux・iOS・Androidを横断して管理でき、IDと端末の両面から社内のIT環境を一元的に扱えます。

管理下の端末からハードウェア・ソフトウェアの情報を収集する機能に加え、資産の取得から廃棄までのライフサイクルを記録する資産台帳の機能を備えます。人事システムと連携して入社時のアカウント発行を自動化したり、退職時にアクセス権をまとめて剥奪したりでき、可視化とセキュリティを両立させたい企業に向きます。

提供元は米国企業で、本体のサポートは英語が基本のため、国内では株式会社アクトなどの正規代理店を通じて日本語サポートや円建ての見積もりを受ける形になります。最大10ユーザーまで使える無料プランがあり、小規模な環境から試せます。

出典・参考資料(1件)

ここで紹介したのは、得意領域の異なる3つのサービスです。機能範囲や課金モデル、料金相場まで踏まえてより多くのツールを見比べたい場合は、IT資産管理ツールを幅広く比較した以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ:IT資産管理の必要性を4つの観点で捉える

IT資産管理が必要な理由は、セキュリティ・ライセンス(コンプライアンス)・コスト・可視化の4つの観点で整理できます。サポート切れ端末や脆弱性の放置はサイバー攻撃の侵入口になり、ライセンスの管理不足は著作権法上の問題や監査での是正につながります。使われていない契約はムダな支出を生み、その根にあるのは「自社に何があるかを把握できていない」という可視化の欠如です。

Excelや手作業での管理は手軽に始められる一方、資産が増えると台帳と現物のズレ・属人化・更新漏れといった課題が避けられなくなります。こうした限界が見えてきたら、IT資産管理ツールの導入を検討する段階です。まずは自社の課題を4つの観点で洗い出し、必要な管理範囲に合うサービスの資料を取り寄せて、具体的に比べてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. IT資産管理とは何ですか?

A. IT資産管理(ITAM)とは、企業が保有・利用するパソコン・ソフトウェア・ライセンス・クラウドサービスなどのIT資産を把握し、導入から廃棄までを一元的に管理する取り組みです。近年は買い切りのソフトだけでなく、月額で契約するクラウドサービス(SaaS)やスマートフォンまで管理の対象が広がっており、これらを層をまたいで捉える視点が求められています。

Q. IT資産管理はなぜ必要なのですか?

A. 管理しないと具体的な損失やリスクが生じるからです。IT資産を放置すると、セキュリティ・法令順守(ライセンス)・コスト・現状把握のそれぞれで問題が表面化します。各観点で放置すると何が起きるか、管理するとどう変わるかは、本記事冒頭の早見表と各解説で具体的に整理しています。

Q. IT資産管理をしないとライセンス違反や法律違反になりますか?

A. IT資産管理を怠ると、使用許諾で認められた台数を超えたソフトのインストールが、著作権法上の複製権(第21条)の侵害にあたり得ます。違法に複製されたソフトを、そのことを知りながら業務で使う行為も、著作権を侵害するものとみなされます(同法第113条第5項)。

ライセンスの管理があいまいなまま利用が膨らむと、こうした違反が社内に潜在します。その状態でソフトウェアベンダーのライセンス監査を受けると、不足分の追加購入や是正を求められることもあります。

出典・参考資料(1件)

Q. 中小企業や一人情シスの体制でもIT資産管理は必要ですか?

A. IT資産管理は企業規模を問わず必要で、むしろ対策が手薄になりがちな中小企業ほどリスクが高まっています。警察庁の集計では、2024年(令和6年)の中小企業のランサムウェア被害件数は前年比37%増加しました。IPAの調査でも、中小企業の約7割で組織的なセキュリティ体制が整っていないことが報告されています。被害は取引先にも波及するため、規模が小さくても管理を後回しにはできません。

出典・参考資料(2件)

Q. IT資産管理はExcelの台帳では続けられないのですか?

A. 少人数で資産が限られるうちはExcelでも管理できますが、組織や資産が増えると台帳と現物のズレ・属人化・更新漏れといった限界が出てきます。とくに月額課金のクラウドサービスやスマートフォンまで手作業で追い続けるのは難しく、管理の外に置かれるIT資産(シャドーIT)が生まれやすくなります。こうした限界が見えてきたら、IT資産管理ツールの導入を検討する段階といえます。

Q. IT資産管理の対象にはクラウドサービス(SaaS)やスマートフォンも含まれますか?

A. 含まれます。IT資産管理の対象は、パソコン・サーバーなどのハードウェア、業務ソフトやOSなどのソフトウェア、その利用を認めるライセンス(使用許諾)に加え、月額で契約するクラウドサービス(SaaS)やスマートフォン(私用端末の業務利用=BYODを含む)まで幅広く含まれます。

買い切りソフト・クラウドサービス・モバイル端末という3つの層をまたいで資産を捉える視点が、今日のIT資産管理では求められています。

Q. IT資産管理ツールの費用はどれくらいかかりますか?

A. IT資産管理ツールの費用は、一定規模まで使える無料プランのあるものから、月額数万円台、規模に応じた個別見積もりまで幅があります。本記事で紹介したサービスでも、一定のID数まで無料で使えるもの、月額数万円台から始まるもの、代理店経由の個別見積もりに対応するものがあります。管理したい資産の種類や規模によって適した料金体系が変わるため、複数社の資料で条件を比較することをおすすめします。

Q. 上長や経営層にIT資産管理の必要性をどう説明すればよいですか?

A. 「管理しないと何が起きるか」を、セキュリティ・ライセンス・コスト・可視化の4つの観点で具体的に示すのが効果的です。サポート切れ端末が攻撃の侵入口になるリスク、ライセンス監査での是正リスク、使われていない契約のムダ払い、実態が見えないことによる判断の遅れ——これらを一つずつ挙げていきます。公的統計や自社の資産状況とあわせて示すと、社内で必要性を説明する材料になります。

必要性が腹落ちしたら、次は自社の課題に合うツールの比較・選定へ進むとよいでしょう。

法人向けサービスを課題別に探すならMCB FinTechカタログ

MCB FinTechカタログでは、決済・金融・バックオフィス領域の法人向けサービスを課題別に探し、気になるサービスの資料をまとめて請求できます。IT資産管理ソフトウェアのほかの課題も、あわせてご確認ください。

MCB FinTechカタログに掲載しませんか?

MCB FinTechカタログでは、掲載企業様を募集しています。マネックスグループの金融実務ノウハウを活かした独自の評価軸と検索設計により、導入検討者が最適なサービスを効率的に発見できる法人向け比較プラットフォームです。掲載後は管理画面から料金表や導入事例を随時更新でき、常に最新の情報を訴求可能。まずは下記フォームより、お気軽にお問い合わせください。

監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

関連記事

新着記事

IT資産管理ソフトウェア
おすすめの診断サービス