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販売管理システムとは?機能・メリットと在庫管理・ERPとの違い、選び方を解説

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販売管理システム比較表(2026年版)のプレビュー

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販売管理システム比較表(2026年版)

受注はメールや電話で受け、売上は表計算ソフトで集計し、在庫は別のシートで管理し、請求は会計ソフトで作成する。販売にまつわる情報がこのように分かれていると、同じ数字を何度も入力し直したり、在庫と帳簿が合わなかったりと、日々の手間とミスが積み重なっていきます。

こうした分散したデータを1つにまとめ、受注から請求・入金までを一元管理する仕組みが「販売管理システム」です。名前は聞いたことがあっても、具体的に何ができて、すでに使っている会計ソフトや在庫管理ツールと何が違うのかは、意外とわかりにくいかもしれません。

この記事では、販売管理システムとは何かという定義とカバーする業務範囲から、在庫管理システム・会計ソフト・ERPとの違い、主な機能、種類や料金の目安、そして自社に合うシステムの選び方までを整理します。導入を検討する際の判断材料としてご活用ください。

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販売管理システムとは(定義とカバーする業務範囲)

販売管理システムとは、商品やサービスの販売にともなう一連の業務データを一元管理し、業務を効率化するためのシステムです。見積もりの作成から受注、出荷、売上計上、請求、入金までの流れを1つのシステムでつなぎ、あわせて在庫や仕入れ(購買)も管理します。

そもそも販売管理とは、「モノやサービスをいくらで・どれだけ・誰に売り、代金を回収したか」を正確に把握する業務全般を指します。具体的には、次のような流れで進みます。

  1. 見積・受注:顧客に見積書を提示し、注文を受けて受注データを登録する
  2. 出荷・在庫引当:注文に応じて在庫を引き当て、商品を出荷する
  3. 売上・請求:出荷や納品にもとづいて売上を計上し、請求書を発行する
  4. 入金・回収:入金を消し込み、売掛金の回収状況を管理する

この流れと並行して、販売する商品を仕入れる購買業務や、手元の在庫を適正に保つ在庫業務も動いています。販売管理システムは、これらの業務で発生するデータを分断せずにつなぐことで、二重入力や転記ミスをなくし、売上や在庫、利益の状況をリアルタイムに把握できるようにする役割を担います。

販売管理の業務フローを示す図解。見積・受注、出荷・在庫引当、売上・請求、入金・回収の4ステップが順につながり、この流れと並行して仕入・購買と在庫の業務が動くことを示している。

販売管理システムと在庫管理システム・会計ソフト・ERPとの違い

販売管理システムは、在庫管理システムや会計ソフトと機能が一部重なるため、「すでに使っているツールで足りるのでは」と迷いやすい領域です。それぞれが得意とする守備範囲を整理すると、違いがはっきりします。以下は、各システムが主にどの業務をカバーするかをまとめたものです。

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他システムとの守備範囲の違い販売管理システム在庫管理システム会計ソフトERP(統合基幹業務システム)生産管理システム
見積・受注・売上・請求中心的にカバー対象外請求・売上仕訳の範囲販売モジュールでカバー対象外(受注連携はあり)
在庫・出荷多くの製品でカバー中心的にカバー対象外カバー部材在庫を中心にカバー
仕入・購買多くの製品でカバー入出庫の範囲でカバー支払仕訳の範囲カバー資材調達の範囲でカバー
会計仕訳・決算対象外(会計ソフトと連携)対象外中心的にカバー会計モジュールでカバー対象外
生産計画・工程対象外対象外対象外生産モジュールでカバー中心的にカバー

※上記は各システムの一般的な守備範囲の傾向です。実際の対応範囲は製品ごとに異なるため、各社情報をご確認ください。

ポイントは、販売管理システムが受注から請求・入金まで、モノとお金の流れを一体で管理することに軸足を置いている点です。在庫管理システムは在庫の入出庫に、会計ソフトは仕訳と決算に、生産管理システムは製造工程に特化しています。ERPはこれらを含む基幹業務全体を統合するシステムで、販売管理はその一機能(販売モジュール)として組み込まれます。

会計ソフトとは、確定した売上・仕入のデータを仕訳として連携させる形で役割を分担するのが一般的です。すでに会計ソフトを使っていても、受注・在庫・請求のデータが分散して手作業が発生しているなら、その間をつなぐ販売管理システムが役立ちます。

在庫の入出庫や欠品・過剰在庫の管理こそが自社の主な課題という場合は、在庫管理に特化したシステムも選択肢になります。両者の機能の重なりや、どちらを選ぶべきかの見極めは、以下の記事で業務範囲別に詳しく比較しています。

販売管理システムの主な機能(商流・物流・金流)

販売管理システムの機能は、業務の流れに沿って「商流(モノの取引)」「物流(モノの動き)」「金流(お金の動き)」の3つの視点で整理すると理解しやすくなります。

商流に関する機能(見積・受注・売上・請求)

取引そのものを管理する中心的な機能です。見積書の作成、受注データの登録、出荷や納品にもとづく売上計上、締め処理をふまえた請求書の発行までを扱います。得意先ごとに異なる掛率や単価を登録しておき、見積・受注時に自動で適用できる製品もあります。

物流に関する機能(在庫・出荷)

モノの動きを管理する機能です。受注に対して在庫を引き当て、出荷指示を出し、在庫数をリアルタイムに更新します。倉庫の棚番(ロケーション)単位での在庫照会や、賞味期限・ロットの管理に対応する製品もあり、扱う商材によって必要な機能が変わります。在庫を持たないサービス業向けの製品では、この機能を省いた構成になっている場合もあります。

金流に関する機能(購買・支払・入金)

お金の流れを管理する機能です。商品を仕入れる発注・購買にともなう仕入先への支払管理と、売掛金の入金消し込みや回収状況の把握を扱います。確定した売上・仕入のデータは、会計ソフトへ仕訳として連携させることで、経理業務の二重入力を減らせます。

販売管理システムを導入するメリットと注意点

導入で解決できる課題とメリット

販売管理システムの価値は、分断されていた業務データをつなぐことで、手作業に由来する課題を解消できる点にあります。表計算ソフトや紙で管理していた業務を移行すると、次のような改善が見込めます。

  • 二重入力・転記ミスの削減:受注データが売上・請求・在庫へ引き継がれるため、同じ情報を何度も入力する必要がなくなります
  • 在庫の可視化:受注や出荷と在庫が連動し、リアルタイムの在庫数を把握できるため、欠品や過剰在庫を抑えやすくなります
  • 売上・利益の見える化:取引データが集約されるため、売上や粗利の状況を集計する手間が減り、経営判断に使いやすくなります
  • 業務の属人化の解消:処理の流れがシステム上で標準化され、特定の担当者しか対応できない状態を避けやすくなります

導入時に注意したい点

一方で、導入には準備とコストがともないます。自社の業務フローとシステムの機能が合っているかを事前に確認しないと、かえって手間が増えることもあります。導入時には、初期費用・月額費用といった費用面に加え、既存の会計ソフトや基幹システムとの連携、現場の担当者が使いこなせる操作性、導入後の運用体制まで見据えて検討することが大切です。

自社の業務に合わせたカスタマイズを重ねるほど費用と期間はふくらむため、標準機能でどこまで対応できるかを見極める視点も欠かせません。

販売管理システムの種類・タイプ

販売管理システムは、提供形態・開発形態・対象とする規模や業態によっていくつかのタイプに分かれます。自社がどのタイプに当てはまるかを意識すると、候補を絞り込みやすくなります。

提供形態で分ける(クラウド型・オンプレミス型)

クラウド型は、事業者が提供するサーバー上のシステムをインターネット経由で利用する形態です。自社でサーバーを用意する必要がなく、初期費用を抑えて短期間で導入しやすいほか、法改正への対応がアップデートで提供される点も利点です。オンプレミス型は、自社の環境にシステムを構築する形態で、自由度が高くカスタマイズしやすい反面、初期費用や保守の負担が大きくなる傾向があります。

開発形態で分ける(パッケージ型・スクラッチ開発型)

パッケージ型は、あらかじめ用意された標準機能を利用する形態で、多くの企業に共通する業務を短期間・低コストで整えられます。スクラッチ開発型は、自社の業務に合わせてゼロから構築する形態で、独自の商習慣に対応できる一方、費用と開発期間は大きくなります。買い切りのパッケージソフトを自社のパソコンにインストールして使う製品もあり、月額費用をかけずに使い続けたい場合の選択肢になります。

対象規模・業態で分ける(汎用型・業種特化型・小規模向け)

幅広い業種で使える汎用型のほか、アパレルや食品、卸売といった特定業種の商習慣に対応した業種特化型、個人事業主や小規模事業者向けに機能を絞った小規模向けの製品があります。在庫を扱う物販か、在庫を持たないサービス業かによっても適した製品は変わります。まずは自社の業種・規模・業務範囲に合うタイプを見極めることが、製品選びの出発点になります。

販売管理システムの料金相場

料金は提供形態やプラン、利用人数によって幅があります。おおまかな目安として、クラウド型は初期費用を抑えられる製品が多く、月額数千円台から始められるものから、機能や利用規模に応じて月額数万円以上になるものまで分かれます。オンプレミス型や大規模なパッケージ・スクラッチ開発では、初期費用が数十万円から、規模によっては数百万円規模になることもあります。

買い切り型のパッケージソフトの場合は、購入費用に加えて年間の保守サポート費用がかかるのが一般的です。

本記事の後半で紹介する製品を例にとると、クラウド型は月額1,200円台から70,000円台まで、初期費用は0〜200,000円程度、買い切り型のパッケージは50,000円台からと、提供形態や規模によって幅があります(各社公式情報・2026年時点)。

実際の費用は、必要な機能・利用人数・カスタマイズの範囲によって大きく変わります。正確な金額は各サービスの公式情報や比較資料で確認することをおすすめします。

販売管理システムの選び方

数多くの製品から自社に合うものを選ぶには、いくつかの観点を順に確認していくと絞り込みやすくなります。

自社の業種・規模・業務範囲に合っているか

まず確認したいのは、自社の業務に必要な機能が過不足なく備わっているかです。扱う商材に在庫管理やロット・賞味期限の管理が必要か、対応が必要な取引の量やユーザー数に耐えられるか、といった観点から見ていくとよいでしょう。多機能な製品でも、自社の規模に対して過剰であれば費用と操作の負担が増えるため、業種・規模に合った製品を選ぶことが大切です。

提供形態と、既存システムとの連携で選ぶ

クラウド型かオンプレミス型か、標準機能で足りるかカスタマイズが必要かを、自社の運用方針にあわせて判断しましょう。あわせて、すでに使っている会計ソフトやECサイト、基幹システムと連携できるかも確認します。売上・仕入データを会計ソフトへ自動で連携できれば、経理の二重入力を減らせます。連携の可否や方法(API連携やデータ取り込みなど)は製品ごとに異なるため、導入前に対応範囲を確認しておくと安心です。

制度改正(インボイス制度・電子帳簿保存法)への対応

販売管理システムは請求書の発行や取引データの保存を担うため、消費税や帳簿保存に関する制度への対応状況も確認しておきたい観点です。まずインボイス制度(適格請求書等保存方式)は、次のように始まっています。

令和5年10月1日から、複数税率に対応した消費税額の仕入税額控除の方式として、「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」が開始しています。

出典:No.6498 適格請求書等保存方式(インボイス制度)|国税庁

この方式のもとでは、仕入税額控除を受けるために「一定の事項を記載した帳簿および請求書等の保存が仕入税額控除の要件となります」(同|国税庁)とされています。適格請求書は、売手が買手に正確な適用税率や消費税額を伝えるための書類で、登録番号や税率ごとの区分といった記載事項が定められています。そのため、こうした要件を満たした請求書を発行・保存できるかは、システムを選ぶうえでの確認ポイントになります。

もう1つが電子帳簿保存法です。電子取引で受け渡しした取引データの保存について、国税庁は次のように説明しています。

所得税(源泉徴収に係る所得税を除きます。)及び法人税の保存義務者が取引情報(注文書、領収書等に通常記載される事項)を電磁的方式により授受する取引(電子取引)を行った場合には、その取引情報を電磁的記録により保存しなければならないという制度です(法7)。

出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和6年6月)問1|国税庁

これは販売管理システムを導入していなくても、電子取引を行う事業者に共通して求められる保存のルールです。令和6年(2024年)1月以降に行う電子取引については、出力した紙の書面だけで対応することは認められず、電子データそのものの保存が前提となっています(相当の理由が認められる場合の猶予措置はあります)。

制度への対応という観点では、システムを選ぶ際に次の2点を確認しておくとよいでしょう。

  • 適格請求書の記載要件(登録番号や税率ごとに区分した金額など)を満たした請求書を発行・保存できるか
  • 電子取引でやり取りしたデータを、検索機能や改ざん防止といった真実性・可視性の要件を満たして保存できるか

電子帳簿保存法の3つの保存区分や、いつから何が義務化されたのかといった全体像をあらためて押さえておきたい場合は、以下の記事で条文をふまえてわかりやすく整理しています。

販売管理システムの導入・比較を進めるには

ここからは、これまで整理した提供形態・規模・業態のタイプを踏まえ、異なるタイプを代表する5製品を取り上げます。まずは各製品の特徴を一覧で紹介します。比較表の「提供形態」「対象規模の目安」「在庫管理」の列を見ると、自社がどのタイプに近いかを確かめながら候補を絞り込めます。

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サービス商蔵奉行クラウド楽楽販売freee販売弥生販売board(ボード)
提供形態クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)クラウド(SaaS)デスクトップ(買い切り型)クラウド(SaaS)
対象規模の目安中小〜中堅企業中小〜中堅(目安)個人事業主〜中小企業小規模〜中小企業個人事業主〜中小企業
在庫管理棚番・ロット管理に対応×販売・購買管理が中心×在庫を持たない業種向けプロフェッショナル以上で対応×在庫管理機能なし
料金の目安初期0円〜/月額7,340円〜(単体プラン・税別)初期200,000円/月額70,000円〜(税抜)初期0円/月額約5,000円〜(税抜)買い切り 50,000円〜(税別)初期0円/月額1,200円〜(税抜)
会計ソフト連携勘定奉行ほか勘定奉行・freee・弥生ほかfreee会計と自動連携弥生会計と連携freee・MF・弥生ほか
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※上記は各社公式サイトの情報をもとに作成した概要です(2026年9月時点)。料金・在庫管理の対応範囲はプランやグレードにより異なるため、最新情報は各サービスの公式資料でご確認ください。

ここで取り上げた5製品のほかにも、販売管理システムは数多くあります。以下の記事では、タイプ別の選び方や料金・機能をふまえて主要な製品を比較しているので、本格的に導入を検討される方はあわせてご覧ください。

1. 商蔵奉行クラウド(株式会社オービックビジネスコンサルタント)

商蔵奉行クラウドのウェブサイト

商蔵奉行クラウドは、販売・請求を担う「商奉行クラウド」と、仕入・在庫を担う「蔵奉行クラウド」を組み合わせて、販売・仕入・在庫を一体で管理できるクラウド型のシステムです。見積・受注から売上・請求・入金、発注・在庫管理までをノンカスタマイズで網羅する設計で、中小〜中堅企業を主な対象としています。

得意先ごとの掛率や単価をあらかじめ設定して自動適用する機能や、棚番(ロケーション)単位の在庫照会、ロット管理などに対応し、卸売業や物販事業の在庫を含めた管理に向いています。料金は小規模企業向けの単体プランで月額7,340円(税別)から、販売と仕入・在庫をセットにした構成も用意されています(2026年8月時点の公式情報)。

2. 楽楽販売(株式会社ラクス)

楽楽販売のウェブサイト

楽楽販売は、株式会社ラクスが提供するクラウド型の販売管理システムです。プログラミングの知識がなくても、自社の業務フローに合わせて入力項目や処理を柔軟に設定できるカスタマイズ性が特徴で、既存の運用を大きく変えずにシステム化を進めたい企業に向いています。

見積・受注・売上・請求の管理に加え、年間契約案件の分割請求や複数サービスの合算請求といった複雑な請求パターンの自動処理にも対応します。累計導入社数は6,000社を突破したと公式サイトで案内されています(2025年12月時点)。

料金は初期費用200,000円(税抜)、月額70,000円(税抜)からで、利用するユーザー数やデータベース数に応じて変動します(2026年8月時点。プラン別の詳細は資料請求で確認できます)。

3. freee販売(フリー株式会社)

freee販売のウェブサイト

freee販売は、会計ソフト「freee会計」を提供するフリー株式会社のクラウド型サービスです。見積・受注・請求といった帳票発行や案件管理を、freee会計をはじめとする同社のサービスと連携して使える点が特長で、「会計ソフトだけでは販売管理が足りない」と感じている事業者に向いています。

案件ごとに売上と原価を登録して粗利を把握する機能を備え、在庫を持たない受託・サービス型のビジネスとも相性がよい設計です。料金は初期費用0円で、スタータープランは3名利用の場合で月額約5,000円(年払い・税抜)が参考価格として案内されています(2026年8月時点。正確な金額は問い合わせが必要)。

4. 弥生販売(弥生株式会社)

弥生販売のウェブサイト

弥生販売は、自社のパソコンにインストールして使う買い切り型(デスクトップアプリ型)の販売管理ソフトです。提供元は会計ソフトで知られる弥生株式会社で、月額料金をかけずに使い続けたい小規模〜中小の企業に向いた選択肢です。

見積・受注・売上・請求・入金までを扱う「スタンダード」と、これに仕入・発注・在庫・複数倉庫の管理を加えた「プロフェッショナル」などのグレードがあり、在庫管理の要否に応じて選べます。

製品はスタンダードが50,000円(税別、あんしん保守サポート1年分を含む初年度優待価格)からで、買い切り型のため月額料金はかからず、2年目以降はサポートを受けるための年間保守サービスが別途必要です。30日間の無料体験版も用意されています(金額は2026年時点)。

5. board(ヴェルク株式会社)

board(ボード)のウェブサイト

board(ボード)は、ヴェルク株式会社が提供するクラウド型のサービスで、見積書から請求書までの書類作成と、売上見込みの管理を1つにつなげられる点が特徴です。モノを在庫として持たない受託業やサービス業、小規模事業者に向いた設計です。

見積書・発注書・請求書など複数種類の書類をデータを引き継ぎながら作成でき、会計ソフトや電子契約サービスとの連携にも対応します。運営元のヴェルク株式会社は情報セキュリティマネジメントの国際規格ISO/IEC 27001(ISMS)の認証を取得しています。個人事業主向けから複数人で使うプランまで、月額1,200円(税抜)からの料金プランが用意されています(2026年9月時点)。

まとめ

販売管理システムは、販売にまつわる業務データを一元管理して、手作業のムダやミスを減らす仕組みです。在庫管理システムや会計ソフトとは守備範囲が異なり、それらと連携しながら受注から請求までの中心を担う点が、導入を検討するうえでの出発点になります。

製品はクラウド型・オンプレミス型、汎用型・業種特化型など多様で、自社の業種・規模・業務範囲、既存システムとの連携、インボイス制度や電子帳簿保存法への対応状況を確認しながら選ぶことが大切です。まずは自社に近いタイプの製品から資料を取り寄せ、機能と料金を具体的に比較してみてください。

販売管理システムに関するよくある質問(FAQ)

Q. 販売管理システムとは何ですか?何ができますか?

A. 販売管理システムとは、見積・受注から出荷、売上、請求、入金までの販売業務のデータを一元管理し、あわせて在庫や仕入れ(購買)も管理するシステムです。取引にともなうモノとお金の流れを1つの仕組みでつなぐことで、これまで表計算ソフトや紙、複数のツールに分かれていた情報の二重入力や転記ミスをなくし、売上・在庫・利益の状況をリアルタイムに把握できるようにします。

扱う商材や業種によって、在庫管理まで含む製品と、見積・請求など書類発行を中心とした製品があります。

Q. 販売管理システムとERP・会計ソフトの違いは何ですか?

A. 販売管理システムは「受注から請求・入金まで、販売にともなうモノとお金の流れ」を中心に管理する点で、会計ソフトやERPと守備範囲が異なります。会計ソフトは仕訳と決算を担う仕組みで、販売管理システムで確定した売上・仕入のデータを仕訳として連携させる形で役割を分担するのが一般的です。

ERPは販売・在庫・購買・会計・生産などを1つに統合した基幹業務システムで、販売管理はその一機能(販売モジュール)として組み込まれます。すでに会計ソフトを使っていても、受注・在庫・請求のデータが分散して手作業が発生している場合は、その間をつなぐ販売管理システムが役立ちます。

Q. 販売管理システムはクラウド型とオンプレミス型のどちらを選べばよいですか?

A. どちらが適しているかは自社の運用方針によりますが、初期費用を抑えて短期間で導入したい場合はクラウド型、独自の商習慣に合わせて自由にカスタマイズしたい場合はオンプレミス型が向いています。クラウド型はインターネット経由で利用でき、自社でサーバーを持つ必要がなく、法改正への対応がアップデートで提供される点も利点です。

オンプレミス型は自社環境に構築するため自由度が高い一方、初期費用や保守の負担が大きくなる傾向があります。導入のしやすさを重視するか、独自要件への自由度を重視するかに加え、自社のセキュリティ要件やカスタマイズの必要性とあわせて判断するとよいでしょう。

Q. 販売管理システムの無料版やOSS(オープンソース)は企業でも使えますか?

A. 無料版やOSSも存在しますが、業務で本格的に使うには機能・サポート・保守の面で見極めが必要です。無料プランは機能や登録件数、利用人数に制限があることが多く、事業の拡大にともなって有料プランへの移行が前提になる場合があります。

OSS(オープンソースのソフトウェア)は導入費用を抑えられる一方、環境構築やカスタマイズ、法改正への対応、トラブル時の復旧を自社で担う必要があり、対応できる人材や体制がないと運用の負担が大きくなります。小規模で始めたい場合は、月額が低価格帯のクラウド型サービスや買い切り型のパッケージソフトも選択肢になるため、無料・OSSにこだわらず総合的に比較することをおすすめします。

Q. 販売管理システムの導入は何から始めればよいですか?

A. まずは自社の現在の業務フローと課題を書き出し、システムで解決したい範囲を明確にすることから始めます。受注・在庫・請求のどこで二重入力やミスが起きているか、在庫管理は必要か、既存の会計ソフトと連携させたいか、といった要件を整理すると、必要な機能が見えてきます。

そのうえで、自社の業種・規模・提供形態(クラウドかオンプレミスか)に合うタイプへ候補を絞り、複数の製品の資料を取り寄せて機能と料金を比較検討しましょう。いきなり1製品に決めず、無料体験版やデモがある製品で操作性を確かめてから導入を進めると失敗を避けやすくなります。

Q. 特有の商習慣がある業種でも、自社に合う販売管理システムはありますか?

A. アパレルや食品、卸売など特定業種の商習慣に対応した業種特化型の製品があり、独自の運用にも合わせやすくなっています。汎用型は幅広い業種で使える反面、業界固有の処理(ロット・賞味期限の管理、複雑な掛率や返品処理など)が標準では不足することがあります。

こうした場合は、同じ業種での導入実績がある業種特化型の製品や、入力項目や処理を自社に合わせて設定できるカスタマイズ性の高い製品を検討するとよいでしょう。自社の商習慣を要件として整理し、それに対応できるかを資料請求やデモで確認することが、業種に合った製品選びのポイントです。

Q. 販売管理システムをうまく使いこなせるか不安です。どうすれば社内に定着しますか?

A. 定着のカギは、現場の担当者が無理なく使える操作性と、導入時・運用時のサポート体制を選定段階で確認しておくことです。多機能でも操作が複雑な製品は現場に定着しづらいため、実際に入力する担当者が試せる無料体験版やデモで使い勝手を確かめることが大切です。あわせて、導入時の初期設定の支援や操作研修、運用開始後の問い合わせ対応など、提供事業者のサポート内容も比較しましょう。

自社の業務に合わせて段階的に機能を使い始め、まずは受注・請求など効果の出やすい業務から運用を広げていくと、社内に無理なく浸透させやすくなります。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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