SNSの公式アカウント運用や広報を任されるなかで、「もし自社が炎上したらどう動けばよいのか」「そもそも炎上を防ぐには何をすればよいのか」と不安を感じていませんか。炎上は一部の大企業だけの問題ではなく、公式アカウントの一言や従業員の私的な投稿がきっかけで、業種や規模を問わず起こり得ます。
炎上への備えで大切なのは、起きてから慌てて対応することではなく、火種のうちに気づいて動ける体制を平時からつくっておくことです。予防・監視・発生時の対応を順に整えておけば、被害の大きさは変わってきます。
本記事では、SNS炎上を防ぐ予防策から、火種を早期に見つけるモニタリング、万一炎上したときの初動対応と謝罪文の作り方、従業員の投稿にまつわる法的な論点までを、企業の実務担当者が今日から着手できる形で解説します。自社だけでは手が回らない監視や有事対応を外部に頼る方法も整理しました。
目次
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SNS炎上とは?なぜ短時間で拡散するのか
SNS炎上とは、企業や個人の投稿・言動に対して、SNSや掲示板、口コミサイトで批判や非難が短時間に集中し、拡散が止まらなくなる状態を指します。一度広がると、ブランドイメージの低下や顧客離れ、採用への影響、取引先からの信用低下など、事業に長く尾を引く被害につながることがあります。
拡散が速い背景には、SNS特有の増幅の仕組みがあります。ひとつの投稿がリポストや引用で連鎖的に広がり、そこへ「まとめ」や告発系のアカウントが取り上げると、もとの投稿を知らない層にまで短時間で届きます。
ある媒体で生まれた火種が、スクリーンショットや転載を通じて別の媒体へ移り、最終的に拡散力の大きいX(旧Twitter)で燃え広がることも珍しくありません。だからこそ、火が大きくなる前の初期段階で気づけるかどうかが、被害の大きさを左右します。
企業のSNS炎上が起こる主な原因
ここでは、企業の炎上がどこから生まれるのかを整理します。原因を先に押さえておくと、後半の予防策が「どのリスクを潰すための対策なのか」という視点で読み進められます。
企業のSNS炎上は、大きく次のような火種から生まれます。まず多いのが、公式アカウントの投稿や顧客対応での配慮を欠いた発信です。センシティブな話題への不用意な言及や、クレームへの高圧的な返信が、批判を呼び込みます。
次に、従業員やアルバイトによる私的アカウントでの不適切な投稿があり、勤務先が特定されて企業まで巻き込まれるケースがあります。さらに、社外秘の情報や個人情報の漏えい、退職者や関係者による内部告発、そして顧客対応への不満がSNS上で可視化されるパターンも、炎上の起点になりやすいものです。
公式アカウントによる投稿は、企業や組織を代表するものと受け取られます。総務省も、次のように注意を促しています。
公式アカウントでの投稿は企業や組織を代表するものと受け取られます。また、アカウントの管理が不十分なために不正行為による被害に遭った場合は、企業や組織のブランドイメージを大きく損なう可能性があります。
出典:SNSの正しい利用|総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト
炎上が起こる典型的なパターン
実際の炎上は、いくつかの典型的なパターンに整理できます。自社に置き換えて「どの火種が起こり得るか」を考える材料にしてください。
- 公式アカウントの不適切な発信・対応:企画やクリエイティブ、配信のタイミングへの配慮不足、あるいは批判への感情的な返信が新たな批判を呼ぶ。
- 従業員・アルバイトの私的投稿:勤務中の悪ふざけや不適切な言動を撮影・投稿し、勤務先が特定されて企業へ波及する。
- 情報漏えい・内部告発:社外秘情報や個人情報の流出、従業員・関係者による内部告発が発端となる。
- 顧客対応への不満の可視化:個別の顧客対応をめぐる不満がSNSに投稿され、共感を集めて拡散する。
- アカウントの乗っ取り・誤投稿:公式アカウントの乗っ取りや、私的アカウントとの取り違えによる誤投稿で、意図しない発信が表に出る。
これらの火種のうちどれが自社に当てはまるかを見極めるには、具体的な事例やデータをもとに考えると進めやすくなります。炎上の件数・損失額のデータや事例分析、そのまま使えるチェックリストをまとめた資料も、自社の状況に当てはめて考える手がかりになります。
炎上を未然に防ぐ予防策|誰が・何を・どのルールで
ここからは、平時に取り組む予防策を、誰が担い、何を、どのルールで進めるかまで具体的に解説します。炎上対策は特定の一部署だけで完結せず、広報・SNS運用・人事・法務が役割を分担して備えることが基本になります。
ソーシャルメディアポリシーを定めて全社に周知する
ソーシャルメディアポリシーは、従業員がSNSを使ううえでの会社としての方針や心得を定めた文書です。機密情報や個人情報を発信しない、勤務先や業務に関わる話題を扱う際の注意点、政治・宗教などセンシティブな話題への向き合い方といった基準を明文化し、公式アカウントの担当者だけでなく全従業員に周知します。
私的アカウントでの投稿は会社の指揮下にない一方で、勤務先が特定されれば企業のイメージに波及するため、線引きと心得を共有しておくことが、従業員の私的投稿という火種への予防になります。
公式アカウントの運用ルールを整える(担当者・投稿権限の明確化/端末・ID管理)
公式アカウントの不適切な発信を防ぐには、運用ルールを定めて属人化を避けます。投稿できる担当者と権限の範囲を明確にし、アカウントのIDやパスワードの管理、乗っ取りを防ぐための多要素認証といったセキュリティ面も含めて整えます。私的アカウントと公式アカウントを同じ端末で操作して誤投稿する事故も起きやすいため、操作端末の分離や運用手順まで決めておくと安心です。
投稿前の複数人チェック(承認フロー)を設ける
公式アカウントの投稿は、担当者ひとりの判断で公開せず、公開前に複数人で確認する承認フローを設けます。年代や立場の異なる複数の目を通すことで、特定の層には配慮を欠いて受け取られる表現や、誤解を招きかねない企画を、公開前に発見しやすくなります。急ぎの投稿でも最低ひとりは別の担当者が確認する、といった運用にしておくと、うっかりの投稿事故を減らせます。
従業員研修と炎上を想定した訓練を行う
ポリシーやルールは、定めるだけでなく従業員の理解が伴って初めて機能します。実際の炎上事例を教材に、どのような投稿がリスクになるのか、なぜ問題になるのかを学ぶ研修を定期的に実施します。あわせて、炎上が起きたと仮定して連絡や初動の流れを確かめる訓練を行っておくと、いざというときに慌てず動けます。
火種を早期発見するモニタリング体制をつくる
どれだけ予防しても、炎上の火種をゼロにはできません。だからこそ、自社やブランド、商品、役職員に関する投稿を継続的に監視し、批判や拡散のきざしを早く見つける体制が重要です。
無料の検索やSNSの通知だけでも一定の把握はできますが、業務時間外や休日の見逃し、投稿量が増えたときの対応には限界があります。監視の範囲や体制をどう組むかは、後半の「自社で足りない監視・有事対応を外部に頼る」で、外部サービスの活用も含めて解説します。
ここまでの予防策を、どの原因を潰すための対策なのか、主にどの部署が担うのかとあわせて整理すると、次のようになります。
| 原因と予防策の対応 | 公式アカウントの不適切な発信・対応 | 従業員・アルバイトの私的投稿 | 情報漏えい・内部告発 | アカウントの乗っ取り・誤投稿 | 火種の見逃し・初動の遅れ |
|---|---|---|---|---|---|
| 有効な予防策 | 運用ルールで表現基準と権限を明文化/投稿前の複数人チェック(承認フロー) | ソーシャルメディアポリシーの策定と周知/定期研修 | 機密・個人情報の取り扱い基準の明文化/アクセス権限の管理 | 多要素認証・ID管理/私的アカウントと公式アカウントの端末分離 | SNS・Webの継続的なモニタリングと早期検知/対応フローの整備 |
| 主な担当 | 広報・SNS運用 | 人事・法務・広報 | 法務・情報システム | 情報システム・SNS運用 | 広報・リスク管理 |
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万一SNSで炎上したときの初動対応フロー
予防していても炎上が起きてしまうことはあります。ここからは、火種に気づいてからの最初の動きを時系列で解説します。初動を誤ると事態をかえって悪化させかねないため、順番と、やってはいけない行動を押さえておくことが大切です。
初動は、おおむね次の順で進めます。まず、どの媒体で何が起きているのか、発生源・投稿内容・広がりの規模といった事実と状況の把握を最優先します。次に、担当者ひとりで抱え込まず、上司や広報・法務・顧客対応の窓口へ速やかに共有し、指揮系統を一本化します。
そのうえで、調査の途中であっても「現在確認している」という一次対応を早めに発信し、沈黙による憶測の拡大を防ぎます。事実関係が固まったら、原因に応じた対応と、必要であれば正式な見解の発表へ進みます。

やってはいけないNG対応と、その理由
初動でありがちな失敗は、いずれも事態を悪化させます。理由とあわせて押さえておきましょう。
- 慌てて投稿を削除する:削除は隠蔽と受け取られやすく、すでに拡散されたスクリーンショットが残っていれば、削除の事実そのものが新たな批判の的になります。事実確認と方針決定を先に行います。
- 批判に感情的に反論する:個々の批判に言い返すと対立が長引き、やり取りがさらに拡散されます。反応する相手と場を限定し、公式な発信に集約します。
- 何も発信せず沈黙する:方針が固まる前でも「確認中」の一次対応がないと、対応する気がないと受け取られ、憶測が広がります。
【原因別】事実確認後に取るべき対応
事実を確認したら、自社に非があるかどうかで対応が分かれます。自社の発信や行動に誤り・非があった場合は、謝罪とあわせて経緯の説明と再発防止策をひとまとまりで示します。誤解やデマなど自社に非がない場合は、感情的にならず客観的な事実を淡々と伝え、事実と異なる点を明確にします。
事実関係がすぐに判断できない場合は、確認中である旨を伝えたうえで、調査の進捗に応じて段階的に発信します。いずれの場合も、会社としての方針が固まる前に個人の判断で謝罪や反論をしないことが重要です。
炎上時の謝罪文の作り方|必ず入れる要素とNG表現
自社に非があった場合、謝罪文の出し方が事態の収束を左右します。謝罪は、会社としての方針が決まってから、責任の所在を曖昧にせずに出すことが基本です。
誠意が伝わる謝罪文には、次の要素を過不足なく盛り込みます。何に対するお詫びなのかを明確にしたうえで、何が問題だったのかという問題点の明示、なぜ起きたのかの経緯の説明、現時点で取っている対応、そして今後の再発防止策です。お詫びの言葉だけで具体策がないと、かえって不誠実な印象を与えます。
一方で、避けたい表現もあります。「ご不快に思われた方にはお詫びします」「誤解を与えてしまい」といった言い回しは、責任を相手の受け取り方に転嫁しているように読まれ、火に油を注ぎます。また、謝罪文を画像やPDFで掲示すると、検索や引用を避けようとしていると疑われることがあるため、本文として読める形で出すほうが誠実に伝わります。
従業員の投稿は会社の責任になる?炎上に関わる法的論点
炎上に関しては、「従業員の投稿で会社が責任を負うのか」「匿名の投稿者を特定できるのか」といった法的な疑問がつきまといます。ここでは要点を整理しますが、実際の判断はケースによって分かれるため、具体的な対応は弁護士や公的な相談窓口に確認することをおすすめします。
まず、誹謗中傷や信用毀損、情報漏えいなどをした投稿者本人は、民法上の不法行為として損害賠償責任を負う可能性があります。
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
出典:民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百九条|e-Gov 法令
では、従業員の投稿で会社が責任を負うのでしょうか。会社が従業員の行為について負う「使用者責任」は、民法715条に定められています。
第七百十五条 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
出典:民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百十五条|e-Gov 法令
ここで注意したいのは、使用者責任が問われるのは「その事業の執行について」加えた損害に限られる点です。純粋に私的なアカウントでの私的な投稿は、原則としてこの要件に当たらず、会社の使用者責任が直ちに成立するわけではありません。
一方で、業務中や業務に関連する投稿であれば、会社が責任を問われる可能性があります。「従業員が炎上させたら必ず会社が賠償する」わけではなく、投稿が業務に関わるかどうかで判断が変わります。また、同条は会社が損害を賠償した場合に従業員へ求償することも妨げていません。
匿名の投稿についても、一定の要件を満たせば投稿者を特定できる場合があります。根拠となるのは「情報流通プラットフォーム対処法」(正式名称は特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律、旧・プロバイダ責任制限法)です。この名称は2024年(令和6年)の改正で変わりました。同法は、権利を侵害されたとする人が、次の要件を満たす場合に発信者情報の開示を請求できると定めています。
一 当該開示の請求に係る侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき。
出典:特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律 第五条|e-Gov 法令
二 当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他当該発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき。
このように、開示は無条件ではなく、権利侵害が明らかであることと、開示を受ける正当な理由があることが要件です。近年は、裁判所が発信者情報の開示を命じる「発信者情報開示命令」の手続も設けられ、以前より特定を求めやすくなりました。実際に特定や削除、損害賠償を検討する場合は、要件の当てはめが専門的になるため、弁護士や、総務省の委託事業である違法・有害情報相談センターなどの公的窓口に相談するのが確実です。
自社で足りない監視・有事対応を外部に頼る
ここまでの予防・監視・対応を、すべて自社の人手だけで回すのは簡単ではありません。とくに、24時間365日の監視や、投稿量が急増したときの分析、炎上発生時の判断は、専門のサービスを併用することで負担を抑えられます。ここでは、外部に頼るときの選択肢を整理します。
SNS監視のサービスは、大きく2つのアプローチに分けられます。ひとつは、AIが投稿を自動で収集・分類し、リスクの兆候を検知するツール型です。広い範囲を効率よく監視でき、論調の可視化やアラート通知に強みがあります。
もうひとつは、専門のオペレーターが目視で投稿を確認する有人監視代行型で、誤検知を抑えた判断や、動画・画像など機械では拾いにくい投稿への対応に向きます。両者を組み合わせ、炎上時の分析や沈静化のコンサルティングまで一貫して頼れるサービスもあります。自社の監視にどこまで人手を割けるか、有事にどこまで支援がほしいかで、適した形は変わります。

ここでは、役割の異なる代表的なサービスを紹介します。それぞれの監視方式や対応範囲を比べたうえで、自社の課題に合うものを検討してください。
| SNS監視・炎上対策サービスの比較 | AI-mining(AIマイニング) | 投稿監視・ネットパトロール(イー・ガーディアン) | Web/SNSモニタリング(シエンプレ) |
|---|---|---|---|
| 提供会社 | 株式会社クラッド | イー・ガーディアン株式会社 | シエンプレ株式会社 |
| 監視方式 | AIツールによる自動検知・分析+有人監視代行(オプション)のハイブリッド | AI×人のハイブリッド(Kotonashi等で自動抽出し専門オペレーターが有人判定) | ツール監視+専任コンサルタントによる有人対応(論調分析・コンサルを重視) |
| 主な監視対象 | X(旧Twitter)・掲示板・口コミ・評価サイト等 約2,000以上のメディア (動画・Instagram等は有人監視代行で対応) | 自社SNS・コミュニティ・掲示板・EC口コミ・画像・企業メール 外部SNS・ブログ・動画の横断監視(風評調査) | X・口コミ・Web上の投稿 主要動画プラットフォーム・新興SNS(2026年拡大分) |
| 監視体制 | 有人監視オプションは24時間365日対応 (ツール本体はアラート通知で見逃しを防止) | 24時間365日の有人体制 (月間2,000万件以上の監視実績) | 緊急アラートは24時間365日自動 (電話受付は平日9〜18時) |
| 炎上時のサポート | 追加料金なしで専門コンサルタントが分析・助言・沈静化を支援 炎上保険(上限300万円)付帯 | 風評調査サービスでリスク投稿を検知後「10分以内」に報告し初動をアドバイス | 専任コンサルタントが対応方針の判断・沈静化コンサルティングを提供 |
| 料金 | 要問い合わせ (メインキーワード数に応じた変動制) | 要問い合わせ (監視対象・体制に応じた個別見積もり) | 要問い合わせ (監視範囲・支援内容に応じた個別見積もり) |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | サービス詳細を見る | サービス詳細を見る |
※監視方式・監視範囲・料金は2026年9月時点の各社公式情報およびMCB FinTechカタログ掲載情報にもとづきます。非公開の料金は「要問い合わせ」と表記しています。内容は変動するため、導入検討時は各社の最新情報をご確認ください。サービス名を選ぶと、記事内の個別紹介に移動します。
1. AI-mining(AIマイニング)(株式会社クラッド)

AI-miningは、株式会社クラッドが提供するデジタルリスク監視・分析ツールです。AIの自然言語処理で投稿の文脈を読み取り、炎上や誹謗中傷につながりうるリスク投稿を自動で分類・検知します。X(旧Twitter)・掲示板・口コミサイトなど幅広いメディアを対象に投稿を収集し、ダッシュボードで投稿状況やポジティブ/ネガティブの論調をリアルタイムに可視化できる点が特徴です。
投稿数の急増や特定キーワードの出現をメールで知らせるアラート機能により、業務時間外の見逃しや初動の遅れを防ぎます。ツールだけでなく、動画・画像などを対象とする有人監視代行をオプションで組み合わせることもでき、監視から検知後の運用までを幅広くカバーします。
料金はメインキーワードの数に応じた変動制で、詳細は要問い合わせです。ツール導入だけでなく、キーワード設定や監視条件の設計から相談したい企業に向いています。
同社は、リスクを検知した後の実務について次のように話しています。

多くのお客様がつまずくのは、「リスク検知後に何をすべきか判断できない」という点です。当社ではまず、SNS上の論調分析と、なぜ拡散されたのかの原因分析が必要と考えております。分析を行った後、リリース発信など具体的な対策を行うべきか、静観すべきかといった対処の方向性を決める運びとなります。
2. 投稿監視・ネットパトロール(イー・ガーディアン株式会社)

イー・ガーディアン株式会社の投稿監視・ネットパトロールは、専門のオペレーターによる有人監視を軸としたサービスです。24時間365日の監視体制で、SNSや掲示板などの投稿をチェックし、炎上につながりうるリスク投稿を早期に発見します。目視を含む監視により、機械的な検知だけでは判断が難しい文脈も踏まえて対応できる点が強みです。
リスク投稿を発見した際の報告の速さも特徴で、緊急性の高い投稿には短時間での連絡体制を整えています。監視業務に社内リソースを割きにくい企業や、有人ならではの丁寧な判断を求める企業に適した選択肢です。料金は監視対象や体制に応じて個別見積もりとなるため、要問い合わせです。
3. Web/SNSモニタリング(シエンプレ株式会社)

シエンプレ株式会社が提供するWeb/SNSモニタリングは、デジタルクライシス対策を専門とする同社のサービスです。SNSやWeb上の投稿を監視し、炎上の兆候を検知するだけでなく、論調の分析や、炎上が起きた際の沈静化に向けたコンサルティングまで支援を受けられる点が特徴です。監視対象は、近年は動画プラットフォームや新興のSNSにも広がっています。
「検知して終わり」ではなく、発見したリスクにどう対応するかまで相談したい企業に向いています。監視から有事対応までを一社に任せたい場合の選択肢になります。料金は監視範囲や支援内容に応じた個別見積もりで、要問い合わせです。
ここで取り上げた3サービスは、監視方式や対応範囲が異なる代表例です。無料で使えるツールも含め、より多くのSNS投稿監視サービスを費用や選び方まで比べて検討したい場合は、以下の比較記事もあわせてご覧ください。
【2026年最新】SNS投稿監視ツール・サービスおすすめ20選|AI・有人の選び方と費用を徹底比較
X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどのSNSが消費行動の起点となる一方、自社やブランドに関するネガティブな投稿が数時間で拡散し、炎上や風評被害に発展する事例が後を絶ちません。営業時間外や休日に火種が生まれるケースも多…
まとめ
SNS炎上への備えは、予防・監視・発生時の対応を通しで整えることが要点です。ソーシャルメディアポリシーや公式アカウントの運用ルール、投稿前の複数人チェック、従業員研修で火種そのものを減らし、継続的なモニタリングで火種を早期に見つけます。
万一炎上したら、事実確認を最優先に、慌てて削除せず一次対応を発信し、原因に応じて誠実に対応します。従業員の投稿にまつわる責任や匿名投稿者の特定には要件があり、判断に迷う場合は専門家や公的窓口に相談するのが安全です。
自社だけで24時間の監視や有事対応まで担うのが難しい場合は、ツール型・有人監視代行・クライシス対応まで頼れるサービスを、自社の体制に合わせて検討してみてください。
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よくある質問(FAQ)
Q. SNS炎上とは何ですか?
A. SNS炎上とは、企業や個人の投稿・言動に対して、SNSや掲示板、口コミサイトで批判が短時間に集中し、拡散が止まらなくなる状態を指します。一度広がると、ブランドイメージの低下や顧客離れ、採用や取引先からの信用への影響など、事業に長く尾を引く被害につながることがあります。公式アカウントの一言や従業員の私的な投稿がきっかけになることもあり、業種や規模を問わず起こり得ます。
Q. SNS炎上対策は何から始めればよいですか?
A. SNS炎上対策は、ソーシャルメディアポリシーの策定と公式アカウントの運用ルールの整備から始めるのが基本です。炎上の火種は公式アカウントの不適切な発信と従業員の私的投稿に多いため、まず表現の基準や投稿権限、機密情報の取り扱いを明文化して全社に周知します。
あわせて、投稿前の複数人チェックと定期的な研修で火種そのものを減らし、SNS・Webの継続的なモニタリングで火種を早期に見つける体制を整えると、予防から早期発見までが一通りそろいます。
Q. 従業員の私的なSNS投稿でも会社が責任を負いますか?
A. 従業員の投稿で会社が使用者責任(民法715条)を負うかどうかは、その投稿が「事業の執行について」=業務に関わるものかどうかで判断が変わります。純粋に私的なアカウントでの私的な投稿は、原則としてこの要件に当たらず、会社の使用者責任が直ちに成立するわけではありません。
一方で、業務中や業務に関連する投稿であれば、会社が責任を問われる可能性があります。「従業員が炎上させたら必ず会社が賠償する」わけではなく、実際の判断はケースによって分かれるため、具体的な対応は弁護士や公的な相談窓口に確認するのが安全です。
出典・参考資料(1件)
Q. SNSで炎上したら投稿を削除すれば解決しますか?
A. 炎上した投稿を慌てて削除しても解決にはならず、むしろ逆効果になりやすいため、事実確認と方針の決定を先に行います。削除は隠蔽と受け取られやすく、すでに拡散されたスクリーンショットが残っていれば、削除した事実そのものが新たな批判の的になります。まずは発生源・投稿内容・広がりの規模といった事実を把握し、「現在確認している」という一次対応を早めに発信したうえで、原因に応じた対応を判断します。
Q. 匿名で投稿した相手でも特定できますか?
A. 匿名の投稿者でも、権利侵害が明らかで、開示を受ける正当な理由があるといった要件を満たせば、発信者情報開示請求によって特定できる場合があります。根拠となるのは情報流通プラットフォーム対処法(旧・プロバイダ責任制限法)で、近年は裁判所が開示を命じる「発信者情報開示命令」の手続も設けられ、以前より特定を求めやすくなりました。
ただし開示は無条件ではなく、要件の当てはめが専門的になるため、実際に特定や削除、損害賠償を検討する場合は、弁護士や違法・有害情報相談センターなどの公的窓口に相談するのが確実です。
Q. 炎上時の謝罪文には何を盛り込めばよいですか?
A. 謝罪文には、何に対するお詫びなのかを明確にしたうえで、問題点の明示・経緯の説明・現時点で取っている対応・再発防止策を過不足なく盛り込みます。お詫びの言葉だけで具体策がないと、かえって不誠実な印象を与えます。
「ご不快に思われた方にはお詫びします」といった責任を相手の受け取り方に転嫁する表現は反発を強めるため避け、謝罪は画像やPDFではなく本文として読める形で、会社としての方針が固まってから出します。
Q. SNS監視は自社で行うべきですか、外部サービスに頼むべきですか?
A. 無料の検索やSNSの通知でも一定の監視はできますが、24時間365日の監視や投稿が急増したときの分析まで自社だけで賄うのは難しいため、外部サービスの併用を検討する価値があります。SNS監視のサービスは、AIが投稿を自動で収集・分類するツール型と、専門のオペレーターが目視で確認する有人監視代行型に大きく分かれ、炎上時の分析や沈静化のコンサルティングまで一貫して頼れるものもあります。
自社の監視にどこまで人手を割けるか、有事にどこまで支援がほしいかで、適した形は変わります。
SNS投稿監視ツールの料金・資料を一括チェック
MCB FinTechカタログでは、炎上対策に使えるSNS投稿監視ツール・監視代行サービスの最新資料を無料で一括請求できます。監視対象や体制、炎上時のサポート範囲を比べて、自社に合うサービスを検討できます。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















