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POSレジのハンディで棚卸を効率化する方法|手順・費用・対応サービスの選び方を解説

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店舗の棚卸は、閉店後や休業日を使って商品を1点ずつ数え、帳簿上の在庫と突き合わせる負担の大きい作業です。紙のリストや目視で数えると時間がかかり、数え間違いや後からの転記ミスも起こりがちです。

この作業は、バーコードを読み取るハンディ端末(ハンディターミナル)やスマートフォンのアプリを使うことで効率化できます。POSレジと連携させれば、数えた結果を在庫データへ直接反映でき、日々の在庫管理まで含めて手間を減らせます。

本記事では、ハンディ端末を使った棚卸の具体的な手順から、POSレジと連携したときにどこまで自動化できるか、端末やアプリの種類・費用の見方と選び方、そしてハンディ棚卸に対応するPOSレジまでを解説します。自店の棚卸をどう効率化するか、検討の材料としてご活用ください。

ハンディ端末を使った棚卸のやり方・手順

棚卸とは、実際に店舗にある在庫を数えて、帳簿やシステム上の在庫数と一致しているかを確かめる作業です。ハンディ端末を使う棚卸は、この「数える」「記録する」「突き合わせる」の一連を、バーコードの読み取りに置き換えて進めます。

基本的な流れは次のとおりです。ハンディ側で数え、その結果をPOSレジ側の在庫データと突き合わせる、という2つの役割を意識すると理解しやすくなります。

ハンディ端末を使った棚卸の5ステップの流れ。STEP1バーコードを用意(JANコードはそのまま利用、ない商品は独自バーコードを発行してラベルを貼る)、STEP2スキャンする(ハンディやスマホのカメラで1点ずつ読み取り商品名を確認)、STEP3数量を入力、STEP4POSへ反映(二重作業が不要に)、STEP5差異を確認・確定(理論在庫と実在庫を比べて在庫を確定)。STEP1〜3はハンディ側が数え、STEP4〜5はPOSレジの在庫データと突き合わせる。
  1. 商品にバーコードを用意する:メーカーのバーコード(JANコード)が付いている商品はそのまま使えます。付いていない商品は、POSレジ側で独自のバーコードを発行してラベルを貼っておきます。
  2. 棚卸を開始し、商品をスキャンする:ハンディ端末や、カメラを使うスマートフォンアプリで、棚の商品のバーコードを1点ずつ読み取ります。読み取ると画面に商品名が表示されるので、対象を取り違えていないか確認します。
  3. 実在庫の数量を入力する:読み取った商品ごとに、実際に棚にある数を入力します。数量の入力は、キー入力のほか、同じ商品を続けてスキャンして数える方法にも対応する製品があります。
  4. データをPOS・在庫システムへ反映する:数え終えたら、集計結果をPOSレジや在庫管理の画面へ送ります。紙で数えて後からパソコンへ打ち込む二重作業が不要になります。
  5. 理論在庫と突き合わせ、差異を確認・確定する:システムが持つ理論在庫(あるはずの数)と、数えた実在庫を比べ、差異のある商品を洗い出します。原因を確認したうえで在庫数を確定すれば、棚卸は完了です。

実在庫の入力方法は製品によって呼び方や区分が異なりますが、大きくはバーコードスキャン・端末カメラでの読み取り・手入力の組み合わせです。たとえばAirレジ(株式会社リクルート)は、棚卸時の入力方法を公式のよくある質問で次のように案内しています。

実在庫数は、数値を手入力、バーコードリーダーでバーコード読み取り、端末のカメラでバーコード読み取り※1のいずれかで入力できます。

(※1)端末のカメラでバーコード読み取りは、Airレジ アプリのみの機能です。

出典:Airレジ よくある質問「在庫の棚卸し方法」|株式会社リクルート

このように、専用のバーコードリーダーがなくても、対応アプリならスマートフォンやタブレットのカメラで読み取れる製品があります。どの入力方法が使えるかは製品ごとに違うため、自店の運用に合う方式があるかを確認しておくと安心です。

ハンディ端末とは・種類と役割の違い

ここからは、棚卸に使う「ハンディ」と呼ばれる機器やアプリの種類を整理します。呼び方が似ていて混同しやすいため、役割の違いを押さえておくと、自店に必要なものが選びやすくなります。

棚卸に使う3種類のハンディの役割の違い。ハンディターミナルはデータ収集用の携帯端末で、読み取り・数量入力・データ保存を1台で行え、業務用で商品点数の多い店舗や連続作業向き。バーコードリーダー(ハンディスキャナー)は読み取り専用の入力機器で、処理や保存はレジ側が担い単体では完結せず、レジ会計や検品・棚卸に使う。スマホ・タブレットのアプリは内蔵カメラで読み取り、専用機なしで棚卸を始められ、点数が少ない店舗や小さく始めたい場合に向く。

ハンディターミナル(データ収集用の携帯端末)

ハンディターミナルは、バーコードの読み取りと数量の入力、データの一時保存までを1台で行える携帯型の端末です。専用機メーカーのキーエンス(株式会社キーエンス)は、ハンディターミナルを次のように説明しています。

携帯性に優れたデータ収集用の端末のことを指します。

出典:ハンディターミナルとは|株式会社キーエンス

画面にメニューや作業指示、読み取り結果を表示でき、無線や社内LANでPOS・パソコンとデータをやり取りします。落下や水濡れに強い業務用モデルが多く、商品点数が多い店舗やバックヤードでの連続作業に向きます。

バーコードリーダー(ハンディスキャナー)

バーコードリーダー(ハンディスキャナー)は、バーコードを読み取ってPOSレジやパソコンへ送る入力機器です。読み取った情報の処理や保存はレジ・システム側が担うため、単体では完結しません。レジ会計や、レジにつないだ状態での棚卸・検品に使われます。

スマートフォン・タブレットのアプリ(内蔵カメラで読み取り)

近年のタブレットPOSでは、スマートフォンやタブレットの内蔵カメラをバーコードの読み取りに使えるアプリが増えています。専用の読み取り機を持たなくても、手持ちの端末で棚卸を始められる点が利点です。

前述のAirレジのほか、ユビレジ(株式会社ユビレジ)は在庫管理アプリ「StockScan」で、iPhone・iPad内蔵のカメラやBluetooth接続のバーコードリーダーを使い、発注・検品・棚卸に利用できます。Square POSレジ(Block, Inc.)も、iPad・iPhoneのカメラでバーコードをスキャンして在庫数を更新できます。

専用端末を用意せずに始められる手軽さが利点で、商品点数が比較的少ない店舗や、まず小さく始めたい場合に向きます。一方で、長時間の連続読み取りや過酷な環境での使用では、業務用のハンディターミナルのほうが扱いやすい場面もあります。

ハンディで棚卸するメリット・効果

ここでは、手作業の棚卸と比べて、ハンディ端末やアプリを使うとどう変わるのかを整理します。効果の大きさは店舗の規模や商品点数によって変わりますが、主な利点は次のとおりです。

数え間違い・転記ミスが減る

バーコードを読み取って商品を特定するため、商品名や品番の見間違いが起きにくくなります。数えた結果をそのままシステムへ送れるので、紙に書いた数字をパソコンへ打ち直す際の転記ミスもなくなります。

棚卸の締め作業を短縮できる

紙のリストで数えて後からシステムへ入力する二重作業がなくなるため、数え終えてから在庫を確定するまでの時間を縮められます。短縮できる度合いは、商品点数や店舗数、これまでのやり方によって変わります。

在庫の精度が上がり、欠品や過剰在庫を防ぎやすい

棚卸で実在庫を正しく記録すれば、システム上の在庫数が実態に近づきます。日々の在庫のズレが減ることで、欠品や過剰在庫の防止、発注の判断に役立ちます。棚卸のデータがその後の在庫管理にどうつながるかは、次の「POSレジと連携すると…」で詳しく見ていきます。

なお、賞味期限やロット単位の管理まで行えるかは製品によって異なります。食品や消費期限のある商品を扱う場合は、その管理に対応しているかを個別に確認してください。

POSレジと連携すると棚卸・在庫管理はどこまで自動化できるか

ハンディ棚卸の効果は、POSレジと連携させることでさらに広がります。ここでは、棚卸で数えたデータが在庫・売上・発注へどうつながるのか、そして製品によって連携できる範囲がどう違うのかを見ていきます。

会計に連動して在庫数が自動で変わる

多くのタブレットPOSは、商品が売れると在庫数を自動で減らします。Square POSレジは、公式ヘルプで在庫の更新について次のように説明しています。

在庫管理が有効になっている商品では、POSレジアプリ・Square 請求書・オンラインストアから発送された注文の売上に基づいて在庫数が更新されます

出典:Square ヘルプ「在庫管理」|Block, Inc.

棚卸でいったん正しい数に合わせておけば、その後は販売に合わせて在庫が更新されるため、次の棚卸までの間も在庫の精度を保ちやすくなります。スマレジ(株式会社スマレジ)やAirレジも、会計と連動して在庫数が変動する仕組みを公式に案内しています。

店舗間の在庫移動・在庫の履歴・発注につながる

POSレジの在庫管理では、棚卸で整えた在庫を起点に、複数店舗の在庫を一元管理したり、店舗間で在庫を移動したりできる製品があります。発注点を下回った商品を知らせたり、在庫の変動履歴から差異の原因をたどったりできる製品もあり、棚卸を「数えて終わり」にせず日々の在庫管理へつなげられます。

連携できる範囲は製品・プランで異なる

ここで注意したいのは、連携できる範囲が製品やプランによって差があることです。会計連動の在庫更新はスマレジ・Square・Airレジなどが標準で案内しています。一方でSTORESレジ(STORES株式会社)のように、実店舗とネットショップの在庫連携を主軸に訴求し、会計連動の自動更新については公式サイトで明記が確認できない製品もあります。

導入前に、自店に必要な連携が対応範囲に含まれるかを確認しておくとよいでしょう。

また、店舗間の在庫移動や高度な在庫・発注管理は、上位プランで提供されることが少なくありません。たとえばスマレジは実地棚卸用の専用画面や高度な在庫管理を上位プラン「リテールビジネス」で、Squareは店舗間の在庫移動をプラスプラン以上で提供します。自店に必要な連携がどのプランで使えるかを、導入前に確認しておくとよいでしょう。

出典・参考資料(1件)

費用と構成の見方(本体・ハンディ・アプリ)

ハンディ棚卸を始めるとき、費用は「POSレジ本体(アプリ)」と「読み取りに使う端末」を分けて考えると見通しが立ちます。ここでは、何にお金がかかるのかという構成の見方を整理します。

POSレジ本体(アプリ)とハンディは別立てが基本

タブレットPOSの多くは、レジ機能を持つアプリと、読み取りに使う端末が別立てです。スマートフォンやタブレットのカメラで読み取れる製品なら、手持ちの端末を使って追加の機器を抑えられます。一方、専用のバーコードリーダーやハンディターミナルを使う場合は、その端末代が別途かかります。

たとえばユビレジは、レジ本体のプランとは別に「ユビレジ ハンディ」や在庫管理のオプションを用意しています。パワクラ(PowerPOSクラウド)は基本プランの初期費用はかからないものの、バーコードスキャナやレシートプリンタなどの周辺機器は別途必要になると公式が案内しています。Squareは、アプリは無料で使えて、専用端末やハンディを使う場合はその費用が加わる構成です。

費用感の例を挙げると、ユビレジはハンディ機能を月額1,500円(税抜)のオプションで提供しています。据え置き型のレジをハードウェアごとそろえるBCPOS(株式会社ビジコム)は、POSレジハードウェアセットが224,000円(税抜)からと案内しています(いずれも2026年9月時点)。一方、スマートフォンやタブレットのカメラを読み取りに使う製品なら、端末代を追加せずに始められます。

対応する端末・機種が決まっていることがある

ハンディターミナルや周辺機器は、POSレジ側が対応を確認した機種が決まっている場合があります。手持ちの端末をそのまま流用できるとは限らないため、使いたい端末が対応機種に含まれるかを確認しておくと、導入後の食い違いを防げます。

料金や対応機種は改定されることがあります。具体的な金額や対応の可否は、各社の公式サイトで最新の情報を確認してください。各サービスの月額の目安は、後述の対応サービスの比較表でも見比べられます。

ハンディ端末・棚卸機能の選び方

ここからは、自店の商品点数や店舗環境に合わせて、ハンディ端末や棚卸機能を選ぶときの観点を整理します。すべてを満たす必要はなく、自店の運用で効いてくる観点を優先して見ていくとよいでしょう。

読み取り性能は自店の作業量に合っているか

商品点数が多い店舗や、まとめて棚卸する店舗では、バーコードを素早く連続で読み取れるかが作業時間を左右します。読み取り角度や距離に強い専用端末が向く場面もあれば、点数が少なければスマートフォンのカメラで十分な場面もあります。

目安としては、商品が数百点程度ならスマートフォンのカメラでも無理なくこなせますが、数千点を超える、あるいは複数店舗を回すといった規模になると、専用のハンディターミナルのほうが作業時間の面で有利になりやすくなります。1回の棚卸で扱う量から逆算して考えると判断しやすくなります。

耐久性・バッテリーは使用環境に耐えるか

バックヤードや倉庫での作業、長時間の連続使用がある場合は、落下や水濡れへの強さ、バッテリーの持ちが効いてきます。手持ちのスマートフォンを使う場合は、作業時間に対して充電が足りるか、落下時の破損リスクをどう抑えるかも合わせて考えます。

現場のスタッフが無理なく操作できるか

棚卸はアルバイトを含む複数のスタッフで行うことが多いため、画面の見やすさや操作の分かりやすさが定着を左右します。読み取り→数量入力の流れが直感的か、間違えたときにやり直しやすいかを、実際の画面で確かめておくと安心です。

棚卸アプリ・POS連携が自店の運用に合うか

専用の棚卸アプリが用意されているか、そのデータがPOSレジの在庫へ反映されるかは、効率化の度合いを左右します。複数店舗を運営するなら、店舗間の在庫移動や本部での一元管理に対応するかも確認しておきたい観点です。前述のとおり、これらは上位プランで提供されることがあるため、必要な機能とプランの対応関係を合わせて見ておきましょう。

導入後のサポートを受けられるか

設定や運用でつまずいたときに相談できるサポート体制があるかも、現場で使い続けるうえで重要です。無料プランでは電話サポートが対象外になる製品もあるため、自店に必要なサポートの範囲を確認しておくと、導入後の運用が安定します。

導入前に押さえる注意点・デメリット

ハンディ棚卸には多くの利点がありますが、導入前に知っておきたい注意点もあります。あらかじめ押さえておくと、想定と違ったという事態を避けられます。

無料・下位プランでは使えない機能がある

0円から始められる製品でも、棚卸や在庫管理の高度な機能、連携アプリは上位プランや有料オプションになることがあります。前述のとおり、実地棚卸用の専用画面や店舗間の在庫移動、ハンディ連携などは上位プラン側にまとめられている製品が多いため、自店に必要な機能が検討中のプランで使えるかを、契約前に確認してください。

バーコードの整備に手間がかかる

ハンディ棚卸は、商品にバーコードがあることが前提です。書店の書籍(ISBN)のようにメーカーのバーコードが付いた商品はそのまま読み取れますが、アパレルや雑貨などバーコードのない商品が多い場合は、独自のバーコードを発行してラベルを貼る準備が必要になります。ラベルの印刷にラベルプリンタが要ることもあり、取り扱う商品が多い店舗では、この初期の整備に一定の手間と費用がかかる点を見込んでおきましょう。

操作に慣れるまでの立ち上がりを見込む

新しい端末やアプリは、スタッフが操作に慣れるまで多少の時間がかかります。最初の棚卸はサポートを受けながら進める、一部の売り場から段階的に導入するといった進め方をすると、現場の負担を抑えながら定着させやすくなります。

ハンディ棚卸に対応するPOSレジ・サービス

ここからは、ハンディ端末やスマートフォンアプリでの棚卸に対応するPOSレジを紹介します。汎用的に使えるタブレットPOSから、物販に特化したPOSまで、自店の業態や規模に合わせて比較する際の参考にしてください。まずは主なサービスを一覧で比較します。

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サービス名スマレジAirレジユビレジSquare POSレジSTORESレジパワクラ(PowerPOSクラウド)SPIRE POS(スパイア)BCPOS
棚卸の読み取り方式バーコード読取
(実地棚卸専用画面は上位プラン)
手入力/バーコードリーダー/スマホ・タブレットのカメラ手入力/バーコードリーダー/iPhone・iPad内蔵カメラiPad・iPhoneのカメラでスキャン/専用ハンディバーコード/手動入力ハンディターミナル対応
(棚卸専用フローは要確認)
棚卸専用アプリ(iOS/Android)
複数日対応・自動計算
ハンディPOS「HD-POS」でバーコード読取
会計連動の在庫自動更新●●●●△(公式での明示は弱め)●△(会計連動の明示なし・要確認)●(リアルタイム在庫確認)
複数店舗の在庫一元管理・店舗間移動●△(本部一元管理は公式に明示なし)●●(店舗間移動はプラスプラン以上)△(公式に明示なし)●●(追加費用なしで一元管理・店舗間移動)●(クラウドTenpoVisorで多店舗一元管理)
EC在庫連携●(スマレジEC・連携アプリ経由)×(公式に記載なし)×(公式に記載なし)●(Squareオンラインストアと同期)●(STORESネットショップと連携)●(MakeShop・カラーミー・Amazon等)△(EC連携あり・連携先は要確認)●(EC-POS在庫連動)
月額料金の目安0円〜(無料プランあり)
上位プランは月15,400円(税込)
0円(無料)
費用は決済手数料のみ
0円〜(無料プランあり)
有料は月6,900円〜(税抜)/ハンディ・在庫管理は有料オプション
0円〜(無料プランあり)
上位プランは月6,000円〜
0円〜(無料プランあり)
スタンダードは月3,300円(税込・年間契約)
月5,250円〜/店舗
周辺機器は別途
月5,500円〜13,200円(税込)
業態別プラン(無料プランなし)
ソフト月5,000円〜+初期費用
無料プランLite Freeあり
詳細情報サービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見るサービス詳細を見る

※2026年9月時点の各社公式情報にもとづきます。料金・機能・対応範囲は変動するため、最新の内容は各社の公式サイトでご確認ください。「要確認」の項目は、公式サイトでの明示が確認できなかったものです。

ここで挙げたのは、棚卸や在庫連携の観点から見たPOSレジです。決済手段や料金プラン、業種ごとの向き不向きまで含めてPOSレジ全体を比較して選びたい場合は、以下の記事で選び方と費用相場を解説しています。

スマレジ(株式会社スマレジ)

スマレジのウェブサイト

iPad・iPhoneをレジ端末として使うクラウド型のPOSレジです。無料の「スタンダード」プランから始められ、入出荷・店舗間移動・棚卸といった在庫管理機能を標準で備えます。会計に連動して在庫数が変動し、発注点を下回った商品は画面上で色付けして知らせます。

棚卸はバーコードの読み取りに対応し、実地棚卸用の専用画面や高度な在庫・受注管理は上位プラン「リテールビジネス」で利用できます。小さく始めて、店舗の成長に合わせて在庫管理を段階的に強化したい場合の有力な選択肢です。

Airレジ(株式会社リクルート)

Airレジのウェブサイト

iPad・iPhoneにインストールして使う、0円から始められるPOSレジアプリです。会計・商品管理・売上分析を1つのアプリでカバーし、在庫管理・棚卸機能も追加費用なく利用できます。

棚卸は、数値の手入力・バーコードリーダー・端末カメラでの読み取りに対応し、カメラでの読み取りはAirレジ アプリならではの機能です。会計と連動して在庫数が自動で変動し、設定した在庫数を下回ると通知を受け取れます。初期費用を抑え、専用端末なしで棚卸を始めたい店舗と相性がよいでしょう。

ユビレジ(株式会社ユビレジ)

ユビレジのウェブサイト

iPadを使うタブレットPOSで、レジ会計・売上分析・顧客管理を中核に、小売店向けの「在庫管理」オプションと在庫管理アプリ「StockScan」で棚卸に対応します。StockScanは、iPhone・iPad内蔵のカメラやBluetooth接続のバーコードリーダーで読み取り、発注・検品・棚卸に使えます。

バーコードのない商品には独自バーコードを発行でき、他店舗の在庫確認や店舗間の在庫移動にも対応します。なお無料プランではハンディや連携アプリは使えないため、在庫管理まで行う場合は対応プランを確認してください。

Square POSレジ(Block, Inc.)

Square POSレジのウェブサイト

初期費用・月額0円で使えるPOSレジアプリです。iPad・iPhoneのカメラでバーコードをスキャンして在庫数を更新でき、専用の「Square ハンディ」も用意されています。会計・請求書・オンラインストアの売上に基づいて在庫数が更新される仕組みです。

在庫がしきい値を下回るとアラートで知らせ、サイズ・カラーなどのバリエーション(SKU)管理にも対応します。店舗間の在庫移動やEC在庫連携は上位プランで利用でき、実店舗とネットショップを合わせて運営する店舗で効果を発揮します。

STORESレジ(STORES株式会社)

STORESレジのウェブサイト

「STORES」ブランドのネットショップやキャッシュレス決済と連携するタブレットPOSレジアプリです。月額0円のフリープランと、月3,300円(税込・年間契約)のスタンダードプランから選べます。棚卸はバーコードや手動入力で進められます。

実店舗とSTORESネットショップの在庫を連携でき、売り越しや管理のズレを防ぎやすい点が特徴です。ネットショップと実店舗を一体で運営したい店舗に向いており、サイズ・カラー単位の在庫管理などが必要な場合は機能ページで対応範囲を確認するとよいでしょう。

パワクラ(PowerPOSクラウド)(テックウインド株式会社)

パワクラ(PowerPOSクラウド)のウェブサイト

アパレル・雑貨・スポーツ用品などの物販に特化したクラウド型POSレジです。ハンディターミナルに対応し、単品在庫管理(SKU)と、実店舗・ECの在庫リアルタイム連携を主力としています。数万点規模の商品を扱う店舗の一元管理事例を公式が公開しています。

基本プランの初期費用はかからない一方、バーコードスキャナやレシートプリンタなどの周辺機器は別途必要になります。実店舗とネットショップをまたいで在庫を管理したい物販店に適した構成です。

SPIRE POS(スパイア)(フィーリックス株式会社)

SPIRE POS(スパイア)のウェブサイト

小売・リユース(リサイクル)店向けに設計されたクラウドPOSです。棚卸専用アプリを備え、複数日にわたる棚卸や自動計算に対応します。iOS・Androidの専用アプリで操作でき、Windows・Mac・Linuxも含むマルチプラットフォームで動く点が特徴です。

複数店舗の在庫を追加費用なく一元管理でき、店舗間の出庫・入庫処理にも対応します。買取や委託販売にも対応しているため、リユース店や中古品を扱う専門店で使いやすい構成です。

BCPOS(株式会社ビジコム)

BCPOSのウェブサイト

一体型PC・タブレット・POS筐体からハードウェアを選べるWindows用のPOSアプリです。販売・在庫・顧客・ポイント管理を備え、クラウド(TenpoVisor)で多店舗の在庫を一元管理でき、EC-POS在庫連動にも対応します。クラウドとオンプレミスのハイブリッド構成で、ネットワーク障害時も会計を継続できる点を特徴とします。

ハンディ端末を使った棚卸は、同社のハンディPOS「HD-POS」と組み合わせ、バーコードで読み取った棚卸・入出庫のデータをBCPOSへ反映する運用になります。据え置き型のレジと業務用端末を組み合わせて堅実に運用したい店舗の選択肢になります。

まとめ

ハンディ端末やスマートフォンアプリを使った棚卸は、バーコードを読み取って数量を記録し、POSレジの在庫データと突き合わせる流れで進めます。手入力や紙のリストによる二重作業がなくなり、数え間違い・転記ミスを抑えながら、棚卸の締め作業を短縮できます。

POSレジと連携させれば、会計に合わせて在庫が更新され、店舗間の在庫移動や発注へもつながります。ただし連携できる範囲や高度な機能はプラン・製品で差があるため、自店の商品点数・店舗数・業態に合わせて、必要な機能とプランの対応関係を確認して選ぶことが大切です。

複数のPOSレジの資料を見比べると、棚卸や在庫連携でできることの違いが具体的に分かります。気になるサービスの資料をまとめて取り寄せて、自店に合う1つを見つける材料にしてください。

よくある質問(FAQ)

Q. ハンディ棚卸とは何ですか?

A. ハンディ棚卸とは、バーコードを読み取るハンディ端末やスマートフォンアプリで商品を1点ずつ数え、その結果をPOSレジや在庫システムの在庫データに反映する棚卸の方法です。紙のリストや目視で数える手作業と違い、読み取りで商品を特定しながら数量を記録・データ化できるため、数え間違いや転記ミスを抑えられます。数えた結果をそのままシステムへ送れるので、後からパソコンへ打ち直す二重作業もなくなります。

Q. ハンディ棚卸はスマートフォンでもできますか?

A. ハンディ棚卸は、専用のハンディ端末がなくても、対応アプリならスマートフォンやタブレットの内蔵カメラで棚卸できる製品があります。Airレジは端末のカメラでバーコードを読み取れ、ユビレジは在庫管理アプリ「StockScan」でiPhone・iPad内蔵のカメラを、Square POSレジもiPad・iPhoneのカメラを棚卸に使えます。

ただし長時間の連続読み取りや過酷な環境での使用では、業務用のハンディターミナルのほうが扱いやすい場面もあります。1回の棚卸で扱う商品の量に合わせて選ぶとよいでしょう。

Q. バーコードが付いていない商品もハンディ棚卸できますか?

A. バーコードが付いていない商品も、POSレジ側で独自のバーコードを発行してラベルを貼れば、ハンディ棚卸の対象にできます。メーカーのバーコード(JANコード)が付いた商品はそのまま読み取れ、ユビレジのようにバーコードのない商品へ独自バーコードを発行できる製品もあります。ただし取り扱う商品が多い店舗では、ラベルを用意する初期の整備に一定の手間がかかる点を見込んでおきましょう。

Q. ハンディ棚卸はネット環境のない場所でも使えますか?

A. ハンディ棚卸がネット環境のない場所で使えるかは、製品の方式によって異なり、公式情報での確認が必要です。クラウド型のタブレットPOSは通信を前提とする製品が多いため、催事会場や電波の弱いバックヤードで棚卸する予定があれば、オフライン時に棚卸がどこまで動作するかを各社に確認しておくと安心です。

参考として、BCPOSやパワクラ(PowerPOSクラウド)は、クラウドとオンプレミスを組み合わせてネットワーク障害時も会計を継続できる点を特徴としています。ただしこれは会計の継続であり、棚卸そのものがオフラインで完結するかは別に確認が必要です。

Q. ハンディ棚卸で数えた結果はPOSレジの在庫に自動で反映されますか?

A. ハンディ棚卸で数えた結果は、POSレジと連携する製品なら在庫データへ反映でき、その後は会計(販売)に連動して在庫数が自動で更新されます。スマレジ・Square POSレジ・Airレジは、棚卸でいったん正しい数に合わせておけば、商品が売れるたびに在庫数が変動する仕組みを公式に案内しています。

ただし店舗間の在庫移動や高度な在庫・発注管理は上位プランで提供されることが多く、連携できる範囲は製品・プランで差があります。自店に必要な機能がどのプランで使えるかを確認しておきましょう。

Q. ハンディ棚卸は営業中や一部の売り場だけでもできますか?

A. 営業中や一部の売り場だけで棚卸できるかは、製品や運用によって異なります。たとえばSPIRE POSは棚卸専用アプリで複数日にわたる棚卸に対応しており、営業を止めずに区切って進めやすくなっています。ただし部分的な棚卸にどこまで対応するか、営業を続けながら差異なく数えられるかは製品ごとに違うため、各社の棚卸機能で対応範囲を確認してください。

Q. ハンディ棚卸を始めるには何を用意し、費用はどれくらいかかりますか?

A. ハンディ棚卸の費用は、「POSレジ本体(アプリ)」と「読み取りに使う端末」を分けて考えるのが基本です。スマートフォンやタブレットのカメラで読み取れる製品なら手持ちの端末を使えて追加の機器を抑えられますが、専用のバーコードリーダーやハンディターミナルを使う場合はその端末代が別途かかります。

ユビレジはレジ本体とは別に「ユビレジ ハンディ」オプションを、パワクラは基本プランの初期費用は無料でもバーコードスキャナなどの周辺機器が別途必要と案内しています。具体的な金額や対応機種は改定されることがあるため、各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。

Q. ハンディ棚卸で賞味期限やサイズ・カラー(SKU)単位の在庫まで管理できますか?

A. ハンディ棚卸で扱える在庫の細かさは、製品によって異なります。Square POSレジはサイズ・カラーなどのバリエーション(SKU)単位の在庫管理に対応し、パワクラは単品在庫管理(SKU)を主力としています。一方、賞味期限やロット単位の管理は公式に明示されていない製品もあるため、食品や消費期限のある商品を扱う場合は、その管理に対応しているかを個別にご確認ください。

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監修者

マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト

松嶋真倫

都市銀行にて金融実務を経験後、暗号資産関連スタートアップの創業期に参画し、市場分析・業界調査に従事。2018年にマネックスグループ入社。以降、ビットコインをはじめとするデジタルアセットからマクロ経済環境まで、金融市場を横断した調査・分析および情報発信を担う。FinTech・次世代金融領域のリサーチ統括、各種レポートや書籍の執筆、日本経済新聞など国内主要メディアへのコメント・寄稿、イベント登壇などを行う。2021年3月より現職。
記事内でご紹介している製品・サービスは監修者が選定したものではなく、編集部が独自に選定したものです。
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。

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