商品やサービスの代金を、ネットショップを構えずにカード決済で受け取りたい。そう考えたときに使われるのが「決済URL」です。管理画面で発行した支払い用のURLを、メールやSMSで顧客に送り、顧客はそのリンクを開いてカード情報を入力するだけで支払いが完了します。
決済URLは、リンク型決済・メールリンク決済・URL決済など、提供会社によってさまざまな名前で呼ばれています。いずれも「支払い用のリンクを送って、その先で決済してもらう」という同じ仕組みを指します。ECサイトの構築や難しいシステム開発が不要なため、個人事業主や小規模事業者でも導入しやすい点が特徴です。
本記事では、決済URLの仕組みと発行から入金までの流れ、費用の相場、そして決済URLを発行できる主要なサービスの比較までを解説します。導入手順や業種別の活用シーンも整理したので、自社で使えるかどうかを判断する材料としてご活用ください。
目次
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決済URL(リンク型決済)とは?
決済URLとは、決済代行会社の管理画面などで発行した「支払い専用のリンク」を顧客に送り、顧客がそのリンク先でクレジットカードなどの情報を入力して支払う仕組みです。販売者はECサイトを持っていなくても、リンクを1本送るだけでオンライン決済を受け付けられます。
同じ仕組みが、提供会社によって決済URL・URL決済・メールリンク決済・リンク型決済・ペイメントリンクなど複数の呼び方で案内されています。呼称は異なりますが、「支払い用のリンクを発行し、メールやSMSなどで送って決済してもらう」という基本の流れは共通です。本記事では「決済URL(リンク型決済)」を代表的な呼び方として用います。
従来のオンライン決済は、自社のECサイトに決済機能を組み込む必要があり、サイト構築やシステム開発が前提でした。決済URLは、この前提を外して「リンクを送る」という手順だけで支払いを受け付けられるようにしたものです。対面や電話、SNSで受注してから後日請求したい場合や、単発・都度の代金を回収したい場合に向いています。
決済URLの発行から入金までの流れ
ここからは、決済URLをどこで発行し、どう送り、顧客が支払ってから自社に入金されるまでの流れを見ていきます。多くの決済代行サービスで、大きくは次の4つの段階に分かれます。
- 決済URLを発行する:決済代行会社の管理画面などで、金額や商品名を入力して支払い用のURLを作成します。
- 顧客にURLを送る:発行したURLを、メールやSMSなどで顧客に送信します。
- 顧客が決済する:顧客はリンクを開き、表示された決済画面でカード情報などを入力して支払います。
- 入金・通知を受け取る:決済が完了すると事業者に通知が届き、決済代行会社を通じて後日入金されます。

決済URLの発行方式(管理画面発行型・フォーム型・API型)
決済URLの発行方式は、大きく3つに分けられます。どの方式に対応しているかはサービスによって異なるため、自社の運用に合うものを選ぶとよいでしょう。
- 管理画面発行型:決済代行会社の管理画面にログインし、金額を入力してURLを都度発行する方式です。システム開発が不要で、担当者がその場で発行できます。
- フォーム型:あらかじめ用意した申込フォームや商品ページから、決済リンクを生成する方式です。同じ商品を繰り返し販売する場合に向いています。
- API型:自社システムと決済代行会社を連携させ、URLの発行を自動化する方式です。取引量が多く、請求業務を仕組み化したい場合に選ばれます。
小規模に始めるなら管理画面発行型が手軽で、取引が増えて効率化が必要になればフォーム型やAPI型へ移行する、という使い分けができます。まずは開発不要の方式で導入し、後から連携を広げられるサービスを選んでおくと、事業の成長に合わせて運用を変えやすくなります。
送付手段の違い(メール型・SMS型・QRコード型)
発行した決済URLを顧客に届ける手段にも、いくつかの種類があります。届けたい相手や場面に応じて使い分けられます。
- メール型:メールにURLを記載して送ります。請求内容や取引条件を文章で添えられるため、BtoBの請求やオーダーメイド販売に向いています。
- SMS型:携帯電話のSMSにURLを送ります。メールアドレスを把握していない顧客にも届きやすく、開封率が高い点が利点です。送信ごとに数十円程度の送信料がかかる場合があります。
- QRコード型:URLをQRコードにして提示します。対面での接客や店頭での支払い案内に向いています。
3つの手段すべてに対応しているサービスもあれば、メール送信を主とするサービスもあります。SMSやQRコードでの案内が必要な場合は、対応している送付手段を事前に確認しておくとよいでしょう。
顧客の決済から事業者への入金まで
顧客が決済画面で支払いを済ませると、事業者には決済完了の通知が届きます。売上代金は、いったん決済代行会社が預かり、あらかじめ定められた締め日と支払日にもとづいて事業者の口座へ入金されます。
入金のサイクル(締め日から入金までの日数)は、サービスや契約条件によって異なります。回収した代金を早く手元に戻したい場合は、入金サイクルの短さも比較のポイントになります。各サービスの入金サイクルは、申し込み時の案内や公式情報で確認しましょう。
入金サイクルは資金繰りに直結します。主要なオンライン決済サービスの締め日・入金日の一覧や、早期入金を選ぶときの考え方は、次の記事で詳しく比較しています。
決済URLを使うメリットと導入前の注意点
仕組みを押さえたところで、決済URLを使う利点と、導入前に理解しておきたい注意点を整理します。
決済URLを使うメリット
決済URLの利点は、主に次の3点に整理できます。
- ECサイトがなくてもオンライン決済を始められる:サイト構築やシステム開発をせずに、リンクを送るだけでカード決済を受け付けられます。
- 自社でカード情報を保持せずに済む:顧客は決済代行会社が用意した決済画面でカード情報を入力するため、事業者側でカード番号を受け取ったり保存したりする必要がありません。
- 請求と入金確認の手間を減らせる:銀行振込のように入金を目視で照合する作業が減り、誰がいつ支払ったかを管理画面で把握できます。
特に、対面や電話・SNSで受注してから請求する事業や、単発・都度の取引が中心の事業では、ECサイトを持たずに支払いを回収できる点が大きな利点になります。
導入前に押さえたい運用上の注意
便利な一方で、運用時に気をつけたい点もあります。導入前に把握しておくと、顧客とのトラブルを避けやすくなります。
- 決済URLには有効期限がある:発行したリンクは一定期間で無効になる設定が一般的です。顧客が期限内に支払えるよう、送信のタイミングや期限の長さを調整しておくと安心です。
- フィッシング詐欺と間違われない工夫が要る:見覚えのないURLは、顧客に詐欺メールと疑われて開かれないことがあります。事前に「支払い用のリンクを送る」と案内する、送信者名を明確にするなど、正規の請求だと伝わる送り方を心がけます。
カード情報非保持とセキュリティ(PCI DSS・改正割賦販売法・EMV 3-Dセキュア)
結論から言えば、決済URLは事業者が自社でカード情報を持たずに支払いを受けられる仕組みで、安全性に配慮された方法です。自前のECサイトを持たない場合でも、カード情報は決済代行会社の画面で扱われるため、情報漏えいのリスクを自社で抱え込まずに済みます。ここでは、その裏づけとなるルールを簡単に押さえておきます。難しい法令の話が不要なら、次の費用相場に読み進んでも構いません。
クレジットカード番号を取り扱う事業者には、改正割賦販売法(割賦販売法)により、カード情報を適切に管理する義務が定められています。加盟店(販売業者・役務提供事業者)も、この管理義務の対象です。
この法律上の義務について、具体的にどのような対策を講じればよいかを示す実務上の指針が「クレジットカード・セキュリティガイドライン」です。ガイドライン自身が、法令との関係を次のように位置づけています。
「割賦販売法(後払分野)に基づく監督の基本方針」において、本ガイドラインに掲げられる措置が割賦販売法で義務付けられているクレジットカード番号等の漏えい等の事故及び不正利用を防止するための措置の実務上の指針として位置付けられている。
出典:クレジットカード・セキュリティガイドライン【6.1版】|クレジット取引セキュリティ対策協議会
このガイドラインが加盟店向けの指針対策として挙げてきたのが、カード情報の非保持化です。カード情報の漏えいは主に加盟店で発生してきたことから、加盟店側でカード情報を保持しないこと(非保持化)が有効な対策と位置づけられています。
カード情報の漏えいは主に加盟店において発生していることから、カード情報を加盟店で保持しないこと(非保持化)が有効なセキュリティ対策と考えられてきた
出典:クレジットカード・セキュリティガイドライン【6.1版】|クレジット取引セキュリティ対策協議会
決済URLは、顧客が決済代行会社の決済画面でカード情報を入力する仕組みのため、事業者は自社でカード情報を受け取らずに済みます。カード情報を保持する場合は、国際的なセキュリティ基準であるPCI DSSへの準拠が求められますが、非保持で運用できれば自社でこの対応を負う必要が小さくなります。
ただし、非保持であっても、Webサイトの脆弱性対策やフィッシング対策まで不要になるわけではありません。前述の運用上の注意とあわせて備えておくことが大切です。
もう一つ押さえておきたいのが、オンライン決済での本人認証です。第三者による不正利用を防ぐ仕組みとして「EMV 3-Dセキュア」(カード決済時に本人かどうかを確認する仕組み)が国際ブランドから推奨されています。ガイドラインでは、2025年3月末までに原則すべてのEC加盟店への導入が求められ、現在はオンラインでカード決済を受け付ける加盟店の基本的な対策となっています。
決済URLでも、本人認証はカード入力画面を提供する決済代行会社側で実装されます。そのため、EMV 3-Dセキュアに対応したサービスを選べば、自社で仕組みを構築しなくても本人認証を働かせられます。対応状況は各社の公式情報で確認できます。
カード情報の適切な管理は割賦販売法第35条の16に、不正利用の防止は同法第35条の17の15に定められています。
自社のECがEMV 3-Dセキュアの対応義務に含まれるのか、具体的に何をすれば満たせるのか、未対応だとどんなリスクがあるのかは、次の記事で対象・対応内容・期限を整理しています。
出典・参考資料(3件)
決済URL(リンク型決済)の費用相場
ここからは、決済URLを利用する際にかかる費用を費目ごとに整理します。かかる費用は、大きく初期費用・月額費用・決済手数料の3つで、SMSで送る場合は送信料が加わります。
- 初期費用:導入時に一度だけかかる費用です。無料のサービスから、数万円程度かかるサービスまで幅があります。
- 月額費用:毎月の利用料です。無料のサービスもあれば、月額固定でかかるサービスもあります。
- 決済手数料:決済金額に対してかかる料率です。リンク型決済ではクレジットカード決済が中心で、3%台に設定されているサービスが多く見られます。取扱高や業種によって個別に料率が決まる場合もあります。
- SMS送信料:SMSで決済URLを送る場合、1通あたり数十円程度の送信料がかかることがあります。メールで送る場合は送信料がかからないのが一般的です。
初期費用・月額費用が無料で、決済手数料だけで始められるサービスも多く、小規模に始めたい事業者は初期コストを抑えやすくなっています。一方で、料金を公開せず個別見積もりとしているサービスもあります。各サービスの具体的な費用は、次章の比較表で確認できます。
SMS送信料の一例として、GMOイプシロンのメールリンクサービスでは、メール送信が0円/通、SMS送信が40円/通(税抜)です(2026年9月時点)。SMSでの案内を多く使う場合は、この送信料も見込んでおくとよいでしょう。
出典・参考資料(1件)
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決済URLを発行できる主なサービスの比較と選び方
ここからは、決済URL(リンク型決済・メールリンク決済)を発行できる主なサービスを比較しながら、自社に合うサービスの選び方を解説します。まずは選定時に確認したいポイントを押さえておきましょう。
決済URLを出せるサービスの選び方
決済URLを提供するサービスは複数あり、費用や機能に違いがあります。次の観点を自社の運用に照らして比べると、絞り込みやすくなります。
- 初期費用・月額費用・決済手数料:どれだけの取引量になりそうかを踏まえ、固定費と料率のバランスで総額を見積もると、負担の目安がつかめます。単発・少額の取引が中心なら、初期費用・月額費用が無料のサービスが向いています。
- 送付手段(メール・SMS・QRコード):顧客への届け方に合った手段に対応しているかを確認しておきたい点です。SMSで案内したい場合は、SMS送信への対応と送信料もあわせて見ておくと安心です。
- 対応する決済手段:クレジットカードのほか、コンビニ決済やQRコード決済など、顧客が使いたい支払い方法に対応しているかも確認したい点です。
- 継続課金への対応:会費や月謝など定期的な支払いを受けたい場合は、継続課金(サブスクリプション)に対応しているかが分かれ目になります。
- 申込・審査の条件:個人事業主でも申し込めるか、サイトの有無が条件になるかなど、自社が利用できる条件かも確認しておきたい点です。
手数料や送付手段といった個々の条件だけでなく、請求から回収・入金管理までの業務全体を見て選びたいときは、選定の考え方を体系的に整理した資料もあわせて確認できます。決済に特化したサービスと業務管理まで含むサービスの見分け方や、単発・継続といった取引形態ごとの選び方、導入後に起こりやすい失敗の防ぎ方までまとめられています。
特に、自前のECサイトを持たず単発・少額の回収が中心であれば、初期費用・月額費用が無料で、個人事業主でも申し込めるサービスから見ていくと候補を絞りやすくなります。
以下は決済URLを発行できる主なサービスの比較表です。費用・対応する決済手段・送付手段に加え、ECサイトの要否や個人事業主が申し込めるかも横並びで確認できます。
| サービス名 | Paysys(ペイシス) | サブスクペイ | Square 請求書 | ゼウス(ZEUS)決済サービス | VeriTrans4G | ペイジェント | KOMOJU | アルファノート | fincode byGMO | PayPal | SBペイメントサービス | SP.LINKS | Stripe | GMOイプシロン |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 0円〜(BtoB限定プラン) | 要問い合わせ | 0円 | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | 0円〜(条件により変動) | 0円 | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | 0円 |
| 月額費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円(プラスプラン3,000円/月) | 3,000円(税抜) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | 0円〜(条件により変動) | 0円 | 0円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 0円 | 2,980円〜(プラン制) |
| 決済手数料 | 〜1.99%(BtoB限定プラン) | 2.5%〜(カード) | 3.25%(カード) | 〜3.5%(カード)+処理料30円/件 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 3.25%(カード) | 3.24%〜(カード) | 3.6%〜(カード) | 3.60%+40円/件(国内カード) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 3.6%(カード一律) | 2.79%〜3.6%(カード・段階制) |
| 対応決済手段 | クレジットカード・PayPay・コンビニ・ペイジー・バーチャル口座 | クレジットカード・口座振替・コンビニ・銀行振込 | クレジットカード | クレジットカード・コンビニ・キャリア・銀行決済・後払い | 30種類以上(クレカ・コンビニ・キャリア・QR・後払い等) | 20種類規模(クレカ・コンビニ・銀行ネット・後払い・QR等) | 国内外65種類以上(カード・コンビニ・QR・銀行振込等) | クレジットカード・PayPay・WeChat Pay・コンビニ | クレジットカード・コンビニ・PayPay・口座振替・銀行振込 | クレジットカード・デビットカード | 40ブランド以上(クレカ・キャリア・QR・コンビニ・後払い等) | 11種類(クレカ・コンビニ・口座振替・コード決済等) | クレジットカード・コンビニ・銀行振込・PayPay | クレジットカード・コンビニ・ネット銀行・電子マネー・キャリア・後払い |
| 送付手段 | メール・SMS・LINE・SNS | メール | メール・SMS・LINE | メール・SMS | メール・SMS | メール・SMS | 発行リンクを任意の手段で共有 | メール・SMS | メール | メール | メール・SMS・QR | メール | メール・SMS | メール・SMS・QR |
| 継続課金 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ●(サブスク機能で対応) | ● | ● | ● | ● | 要確認 |
| EC不要 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | △審査でサイト整備を求められる場合あり | ● | ● | ● | ● | ● | ● | △メールリンクは登録サイト範囲内での利用が前提 |
| 個人事業主可否 | ● | ● | ● | ● | 要確認 | 要確認 | ●開業届等の提示が必要 | ● | ● | ● | ×法人のみ(オンライン決済) | 要確認 | ● | ● |
| 詳細情報 | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式資料を見る | 公式サイト | 公式サイト |
※ 上表は2026年9月時点で各社公式サイト等の公開情報をもとに作成しています。料金・手数料・対応決済手段・送付手段は改定や契約条件により異なる場合があるため、実際の機能・料金は各社の公式情報や資料でご確認ください。「要問い合わせ」は公式サイトに金額の記載がなく個別見積りとなるもの、「要確認」は本記事の調査時点で公式情報から可否を確認できなかったものです。
各サービスの特徴を、以下で個別に紹介します。
1. Paysys(ペイシス)(株式会社ペイメントフォー)

株式会社ペイメントフォーが提供する、システム開発なしで導入できるオンライン決済サービスです。管理画面で請求用のURLやQRコードを発行し、メール・SMS・LINE・SNSで取引先に送るだけで、クレジットカードなどの決済を受け付けられます。
発行方式はメールリンク型・フォーム型・API連携型の3種類が用意され、事業の成長に合わせて選べます。法人・個人事業主のどちらでも申し込め、クレジットカード5ブランドのほかPayPay・コンビニ・ペイジー・バーチャル口座に対応します。継続課金はクレジットカードとWEB口座振替で利用でき、BtoB取引向けの専用プランも用意されています。
2. サブスクペイ(株式会社ROBOT PAYMENT)

継続課金・サブスクリプションに特化した決済・顧客管理サービスで、株式会社ROBOT PAYMENTが提供しています。会費や定期購入、月謝など、定期的な代金回収を伴う事業を主な対象としています。
メールリンク決済に対応し、請求URLをメールで送って回収できます。クレジットカードのほか、全国1,000以上の金融機関に対応する口座振替・コンビニ・銀行振込を1つの管理画面で扱えます。決済失敗時の自動リトライやカード有効期限切れ前の更新URL自動送付など、継続課金の未回収を抑える仕組みを備えます。個人事業主も導入可能です。
3. Square 請求書(Block, Inc.)

個人事業主や小規模事業者を主な対象に、Block, Inc. が「Square」ブランドで提供する請求書型の決済サービスです。専用端末や対面レジがなくても、アカウントを作ればブラウザやアプリから請求書を発行できます。
クラウド上で作成した請求書のリンクを、メール・SMS・LINEなどのメッセージアプリで顧客に送り、顧客はそのリンク上でクレジットカード決済を完了できます。請求書の作成・送付は無料・無制限で、費用は決済ごとの手数料のみです。定期請求(サブスクリプション)にも対応し、金額ごとに決済ページのURLを発行する「お会計リンク」も利用できます。
4. ゼウス(ZEUS)決済サービス(株式会社ゼウス)

1994年から決済代行を手がける株式会社ゼウスのオンライン決済代行サービスです。SBI FinTech Solutionsの傘下で、EC・小規模事業者まで幅広く導入実績があります。
決済用URLを顧客の携帯電話番号宛にSMSで送るSMS決済に対応し、ショッピングカートやシステム開発なしで導入できます。クレジットカードを中心に、コンビニ決済・キャリア決済・口座振替・後払いなど幅広い決済手段を扱えます。継続課金は標準機能として用意され、カード有効期限の自動更新にも対応します。
5. VeriTrans4G(ベリトランス4G)(株式会社DGフィナンシャルテクノロジー)

1997年からクレジットカード決済を軸に決済手段を広げてきた、株式会社DGフィナンシャルテクノロジーの総合決済プラットフォームです。オンラインから実店舗まで幅広く対応します。
接続方式はAPI・トークン・リンク決済に加え、決済URLを発行してメール・SNS・SMSで送るメールリンク決済を用意しています。サイトやシステムを開発しなくても請求でき、請求書払いや電話・訪問販売、BtoB請求などに使えます。クレジットカード・コンビニ・キャリア決済など30種類以上の決済手段に1つの接続で対応し、継続課金はカード情報の自動更新で決済失敗を抑えます。
6. ペイジェント(株式会社ペイジェント)

株式会社NTTデータと三菱UFJニコス株式会社の折半出資という資本背景を持つ、株式会社ペイジェントの決済代行サービスです。多様な決済手段を一括の契約で導入できます。
接続方式として、決済用URLをメールで送るメールリンクや、決済画面のURLをショートメッセージ(SMS)で送る方式を用意しており、ECサイトを持たない事業者でも非対面決済を導入できます。顧客はペイジェントの決済画面で支払うため、加盟店はカード情報を保持せずに済みます。クレジットカード・コンビニ・後払いなど多様な決済手段に対応し、月会費や金額が変動する商品の請求などに使えます。
7. KOMOJU(コモジュ)(株式会社KOMOJU)

国内外65種類以上の決済手段を1つのAPIで導入できる、株式会社KOMOJUのマルチチャネル決済プラットフォームです。越境EC・海外向け販売を行う事業者の現地決済対応を主な訴求点としています。
コードを書かずに使える決済リンク機能を備え、URLを送って非対面で支払いを受けられます。クレジットカード・コンビニ・QRコード決済・銀行振込・後払いに加え、韓国・中国・東南アジアなどの現地決済手段にも対応します。初期費用・月額費用はかからず、費用は決済手数料のみです。個人事業主も申し込めますが、申請時に開業届または確定申告書類の提示が必要です。
8. アルファノート(アルファノート株式会社)

対面(実店舗)向けの端末と非対面(Web)向けの決済の両方を扱う、アルファノート株式会社の決済代行サービスです。実店舗を持たない事業者でもWeb決済のみで利用できます。
サイトを介さない決済手段が用意され、支払う人の携帯電話番号を入力すると決済用URLがSMSで送られ、顧客はそのURLからクレジットカード情報を入力して支払います。決済URLをメールで送るメールリンク決済や、CSVでまとめて処理する決済にも対応します。
公共料金や未払い者への督促、イベントチケットの事前決済など、電話番号だけで請求できる非対面のシーンに向いています。継続課金も課金日・周期を設定して利用できます。
9. fincode byGMO(GMOイプシロン株式会社)

GMOイプシロン株式会社が提供する、開発者・事業者向けのAPI型オンライン決済サービスです。加盟店と各決済事業者の間に立つ決済ゲートウェイとして、契約・データ伝送・決済処理を担います。
APIによる自社サイトへの組み込みに加え、コードを書かずに使える「メールリンク」機能を標準で備え、決済URLやカード登録URLをメールで送って決済を完結できます。送付はメールに対応し、クレジットカード・コンビニ・口座振替・銀行振込・PayPayなどを扱えます。
定期的な支払いはサブスクリプション機能で対応します(メールリンクは都度の送信)。初期費用・月額費用はかからず、テスト環境をすぐに発行して試せます。個人事業主も申し込めます。
10. PayPal(ペイパル)(PayPal Pte. Ltd.)

PayPal Pte. Ltd. が世界200以上の国・地域で提供するオンライン決済プラットフォームで、日本では東京の拠点が窓口を担います。事業者は「ビジネスアカウント」を開設して決済を受け付けられます。
請求書(オンライン請求)機能でメールを送って代金を回収できるほか、自社ECサイトへの組み込みも選べます。買い手はPayPalアカウントを持っていなくてもクレジットカードで支払えます。初期費用・月額費用はかからず、100通貨以上に対応するため越境ECにも向いています。個人事業主も登記情報なしで開設でき、受け取りには本人確認が必要です。
11. SBペイメントサービス(SBペイメントサービス株式会社)

SBペイメントサービス株式会社が提供するオンライン決済代行サービスです。ソフトバンク株式会社の100%子会社で、クレジットカードからキャリア決済まで40ブランド以上の決済手段を一括で導入できます。
2017年から提供する「メールリンク型サービス」では、Eメール・SMS・QRコードの3つの方式で決済画面のリンクを顧客に送り、非対面でカード決済を受け付けられます。ECサイトを持たない事業者や、対面・カタログ販売の事業者でも利用でき、顧客が直接決済画面でカード情報を入力するため事業者側で保持せずに済みます。メールリンク型サービスの対応決済手段はクレジットカード決済のみです。
オンライン決済サービスの契約対象は日本国内の法人に限られ、個人事業主は申し込めない点には注意が必要です。
12. SP.LINKS(SP.LINKS株式会社)

SP.LINKS株式会社(旧ソニーペイメントサービス)が提供する決済・収納代行サービスです。決済代行プラットフォーム「e-SCOTT Smart」を主力に、クレジットカード決済代行やコンビニ収納代行、口座振替を扱います。
カード情報を事業者側で保持しない非通過型の決済として、リンク決済・メールリンク決済・トークン決済の3方式を用意しています。メールリンク決済では決済用URLをメールで送り、顧客がSP.LINKSの決済画面でクレジットカード情報を入力して支払います。ECサイトがなくても管理画面からURLを発行・送信でき、オーダーメイド販売や予約販売、会費・月謝の回収などに使えます。
13. Stripe(Stripe, Inc.)

Stripe, Inc. が提供する、オンライン事業者向けの決済インフラです。日本ではストライプジャパン株式会社が窓口を担い、APIベースの実装からノーコードの導入まで幅広い形態に対応します。
ノーコードで決済リンクを作れる「Payment Links」を備え、ECサイトがなくてもリンクを生成してメール・SMS・SNSで共有し、支払いを受けられます。請求書機能での回収や、API連携によるフルカスタマイズにも対応します。クレジットカードはブランドや種別を問わず一律の料率で、コンビニ決済・銀行振込・PayPayにも対応します。初期費用・月額費用はかからない従量課金です。
14. GMOイプシロン(イプシロン決済サービス)(GMOイプシロン株式会社)

GMOイプシロン株式会社が提供するEC事業者向けのオンライン決済代行サービスです。GMOペイメントゲートウェイの100%子会社で、中小EC・スタートアップ層を主な対象としています。同社にはAPI型のfincode byGMOもありますが、イプシロン決済は既存サイトやネットビジネスに決済手段を追加したい事業者向けで、開発を前提としない管理画面中心の使い方に向いています。
本体オプションの「メールリンクサービス」では、メール・SMS・QRコードで決済URLを案内でき、ショッピングカートを連携していないサイトや物販以外のネットビジネス、電話・FAX受注にも対応します。管理画面に必要項目をアップロードするだけでURLを発行でき、顧客はイプシロンの決済画面でクレジットカードなどを支払います。
個人事業主が契約できる枠も用意されています。ただしメールリンクは、加盟店契約時に登録したサイトの範囲内での利用が前提です。
ここまで決済URLを発行できるサービスを見てきましたが、実店舗やECサイトも含めたオンライン決済システム全体から比較したい場合は、次の記事で実店舗・EC・サブスクといった目的別の選び方とあわせて解説しています。
決済URLの導入手順(申込から利用開始まで)
決済URLを使い始めるには、決済代行会社への申し込みと審査が必要です。おおまかな流れは次のとおりです。
- 申し込み:利用したいサービスに申し込みます。事業内容や取り扱う商材、想定する取引額などを申請します。
- 審査:クレジットカード決済を扱うため、事業内容や商材について審査が行われます。審査にかかる期間はサービスや商材によって異なり、数週間程度かかることもあります。
- 利用開始・URL発行:審査を通過すると管理画面が使えるようになり、決済URLを発行できます。
- 送信・入金:発行したURLを顧客に送り、支払いを受けます。売上は締め日・入金日にもとづいて入金されます。
審査では、取り扱う商材が決済に適しているか、販売条件が明確かなどが確認されます。サービスによっては、申し込みにあたって自社サイトや、特定商取引法にもとづく表記の掲載を求められる場合があります。必要な書類や条件はサービスごとに異なるため、申し込み前に確認しておくと導入がスムーズです。
審査にかかる時間の捉え方について、決済代行の現場からは次のような指摘もあります。

正直なところ、他社でもっと導入が早いケースはあります。ただ、審査を完全に完了する前にサービス提供を開始してしまい、後から「やっぱりダメでした」と急に決済を止められたり、入金を止められたりするトラブルがあります。それが本当に「早くていいこと」なのかと、当社は考えています。
【業種別】決済URLの活用シーン
決済URLは、ECサイトを持たずにオンラインで代金を回収したいさまざまな場面で活用できます。代表的な業種・シーンを挙げます。
- SNS・対面での販売:SNSや店頭で受注し、決済URLを送って支払ってもらう。ハンドメイド作家や小規模店に向いています。
- 予約販売・オーダーメイド販売:金額が注文ごとに変わる商材でも、都度URLを発行して請求できます。
- BtoBの請求:請求書の発行・郵送に代えて、決済URLをメールで送り、カード決済で回収します。入金確認の手間も減らせます。
- スクール・教室、士業、クリニックなど:受講料や相談料、自由診療の費用など、対面で発生した代金を後からオンラインで回収したい場合に使えます。
会費や月謝のように定期的に発生する支払いは、継続課金に対応したサービスを選ぶと、毎回URLを送らずに自動で請求できます。自社の販売形態に合わせて、必要な機能を備えたサービスを選びましょう。
個人事業主やサイトを持たない事業者に絞って、初期費用0円で使えるか・審査に通りやすいかといった観点でサービスを比べたい場合は、次の記事が参考になります。
個人事業主向けオンライン決済おすすめ14選|サイトなしでも使える・初期費用0円・審査で選ぶ
ネット経由で代金を受け取りたい個人事業主やフリーランス、副業で小さく商売を始めた人がまず気になるのは、「そもそも法人でなくても申し込めるのか」という点ではないでしょうか。法人を前提にした説明では、個人ならではの申し込みや審査の疑問に答えが見…
まとめ
決済URL(リンク型決済)は、ECサイトを構築しなくても、支払い用のリンクを送るだけでカード決済を受け付けられる仕組みです。管理画面での発行から顧客の支払い、入金までの流れがシンプルで、対面やSNS・電話で受注する事業や、単発・都度の取引が中心の事業に向いています。
サービスによって、費用・送付手段・対応する決済手段・継続課金への対応は異なります。自社の取引量や販売形態に照らして、初期費用・決済手数料と必要な機能のバランスで選ぶことが大切です。まずは複数のサービスの資料を取り寄せて、条件を比較するところから始めてみてください。
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決済URL(リンク型決済)に関するよくある質問(FAQ)
Q. 決済URL(リンク型決済)とは何ですか?
A. 決済URL(リンク型決済)とは、決済代行会社の管理画面などで発行した支払い専用のリンクを顧客に送り、顧客がそのリンク先でクレジットカードなどの情報を入力して支払う仕組みです。
URL決済・メールリンク決済・リンク型決済・ペイメントリンクなど、提供会社によって呼び方はさまざまですが、「支払い用のリンクを送って、その先で決済してもらう」という基本の流れは共通です。ECサイトを構築しなくてもオンライン決済を受け付けられるため、個人事業主や小規模事業者でも導入しやすいのが特徴です。
Q. 決済URLでの支払いは安全ですか?
A. 決済URLは、顧客が決済代行会社の決済画面でカード情報を入力するため、事業者側でカード番号を受け取ったり保存したりせずに済む点で、安全性に配慮された方法です。
カード情報を加盟店で保持しないこと(非保持化)は、クレジットカード・セキュリティガイドラインで有効なセキュリティ対策と位置づけられています。EMV 3-Dセキュアに対応したサービスを選べば、第三者による不正利用を防ぐ本人認証も働きます。
ただし、見覚えのないリンクはフィッシング詐欺と疑われることもあります。事前に支払い用のリンクを送る旨を伝えるなど、正規の請求だと伝わる送り方を心がけることも大切です。
Q. 決済URLを使うのにECサイトは必要ですか?
A. 決済URLは、ECサイトを持っていなくても利用できます。
決済代行会社の管理画面で発行したリンクを顧客に送るだけでカード決済を受け付けられるため、サイト構築やシステム開発は必要ありません。ただし、サービスによっては申し込みの際に自社サイトや、特定商取引法にもとづく表記の掲載を求められる場合があるため、申込条件は事前に確認しておくとよいでしょう。
Q. 決済URLに有効期限はありますか?
A. 決済URLには、発行から一定期間で無効になる有効期限が設定されているのが一般的です。
期限の長さはサービスによって異なります。顧客が期限内に支払えるよう、送信のタイミングや期限の設定を調整し、期限が切れてしまった場合はURLを再発行して送り直します。
Q. 決済URLの決済手数料の相場はどのくらいですか?
A. 決済URLの決済手数料は、クレジットカード決済で3%台に設定されているサービスが多く見られます。
初期費用・月額費用が無料で決済手数料だけで始められるサービスもあれば、月額固定費がかかるサービスや、取扱高・業種に応じて個別見積もりとなるサービスもあります。SMSで決済URLを送る場合は、1通あたり数十円程度の送信料が別途かかることがあります。具体的な料率は本記事の比較表で確認できます。
Q. 決済URLは個人事業主でも使えますか?
A. 決済URLは、個人事業主でも申し込めるサービスが多くあります。
ただし、申し込みの際に開業届や確定申告書類などの提示を求められる場合や、法人のみを契約対象とするサービスもあります。いずれの場合も、クレジットカード決済を扱うための審査があります。利用できる条件はサービスごとに異なるため、申込前に確認しておくと安心です。
Q. 決済URLはメールとSMSのどちらで送れますか?
A. 決済URLは、メール・SMS・QRコードなどで送れますが、対応する送付手段はサービスによって異なります。
メールは請求内容や取引条件を文章で添えられるためBtoBの請求に、SMSはメールアドレスを把握していない顧客にも届きやすく開封率が高い点が利点です。QRコードは対面での支払い案内に向いています。3つすべてに対応するサービスもあれば、メール送信を主とするサービスもあるため、使いたい手段に対応しているかを事前に確認しておくと安心です。
Q. 決済URLで継続課金(サブスク)はできますか?
A. 決済URLで継続課金(サブスクリプション)ができるかはサービスによって異なり、継続課金に対応したサービスを選べば、会費や月謝などの定期的な支払いを自動で回収できます。
継続課金に対応するサービスには、決済失敗時の自動リトライや、カード有効期限切れ前の更新URL自動送付など、未回収を抑える仕組みを備えるものもあります。単発・都度の請求のみを想定したサービスもあるため、定期的な課金が必要な場合は対応可否を確認して選びましょう。
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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 暗号資産アナリスト
松嶋真倫
監修の範囲は記事の一般的な解説部分であり、比較表および各製品・サービスの紹介内容は監修の対象外です。
















